以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続される被監視者監視装置とを備える。この被監視者監視システムにおける被監視者監視装置は、被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置であって、少なくとも動画像を含む画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部で取得した動画像を記憶する動画像記憶部と、前記画像取得部で取得した画像に基づいて前記画像に複数人が写っているか否かを判定する複数人判定部と、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する動画像記憶処理部とを備える。このような被監視者監視装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本実施形態では、被監視者監視装置は、センサ装置と、前記センサ装置および前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。この態様では、一例では、好ましくは、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部と、前記第1動画像処理部で配信された動画像を前記動画像記憶部に記憶する第2動画像処理部とを備えて構成される。前記センサ装置は、前記画像取得部、前記複数人判定部および前記第1動画像処理部を備え、前記第1動画像処理部は、前記動画像を管理サーバ装置へ配信し、前記管理サーバ装置は、前記動画像記憶部および前記第2動画像処理部を備える。このような被監視者監視装置において、好ましくは、前記動画像記憶処理部は、前記動画像の記憶を開始した後、所定の時間の経過後に、前記動画像の記憶を終了する。上述の場合では、好ましくは、前記第1動画像処理部は、前記動画像の配信を開始した後、所定の時間の経過後に、前記動画像の配信を終了する。なお、前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下の実施形態では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、実施形態の被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。図3は、実施形態の被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。図4は、図3に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側監視情報テーブルの構成を示す図である。図5は、図3に示す前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。図5Aは、装置間情報テーブルのうちの通知先対応関係情報テーブルの構成を示し、図5Bは、装置間情報テーブルのうちの通信アドレス対応関係情報テーブルの構成を示す。図6は、図3に示す前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側センサ情報テーブルの構成を示す図である。図7は、実施形態の被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
実施形態における被監視者監視システムMSは、より具体的には、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU-1~SU-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA-1、TA-2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)を、管理サーバ装置SVへ通知する装置である。前記所定のイベント(事象)は、好適には対処が必要な所定のイベントであり、例えば、本実施形態では、被監視者Obにおける予め設定された所定の行動およびナースコールである。このため、本実施形態では、センサ装置SUは、被監視者Obにおける所定の行動を検知して検知結果を前記所定のイベントの一例として管理サーバ装置SVへ通知(送信)し、ナースコールを受け付けて前記ナースコールを前記所定のイベントの他の一例として管理サーバ装置SVへ通知(送信)し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する装置である。本実施形態では、センサ装置SUは、撮像対象の画像に複数人が写っているか否かを判定し、この判定の結果、撮像対象の画像に複数人が写っていると判定した場合、動画像を記録(記憶)すべく、動画像の配信を開始して所定の時間だけ配信し、撮像対象の画像に複数人が写っていると判定しない場合、動画像を配信しない。このようなセンサ装置SUは、例えば、図2に示すように、撮像部11と、センサ側音入出力部(SU音入出力部)12と、ナースコール受付操作部13と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)14と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)15と、センサ側記憶部(SU記憶部)16とを備える。
撮像部11は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。前記画像には、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)が含まれる。撮像部11は、監視すべき監視対象である被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室(部屋)RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像(対象画像)をSU制御処理部14へ出力する。好ましくは、監視対象の被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、撮像部11は、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この撮像部11によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。
このような撮像部11は、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部11は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するエリアイメージセンサ、および、エリアイメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部11の前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
SU音入出力部12は、音を入出力する回路である。すなわち、SU音入出力部12は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路であって、外部の音を取得してセンサ装置SUに入力するための回路である。SU音入出力部12は、例えば、音の電気信号(音データ)を音の機械振動信号(音響信号)に変換するスピーカ等と、可聴領域の音の機械振動信号を電気信号に変換するマイクロフォン等とを備えて構成される。SU音入出力部12は、外部の音を表す電気信号をSU制御処理部14へ出力し、また、SU制御処理部14から入力された電気信号を音の機械振動信号に変換して出力する。
ナースコール受付操作部13は、SU制御処理部14に接続され、ナースコールを当該センサ装置SUに入力するための例えば押しボタン式スイッチ等のスイッチ回路である。なお、ナースコール受付操作部13は、有線でSU制御処理部14に接続されて良く、また、例えばBluetooth(登録商標)規格等の近距離無線通信でSU制御処理部14に接続されて良い。
SU通信IF部15は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部15は、SU制御処理部14から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部15は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部14が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部14へ出力する。SU通信IF部15は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SU記憶部16は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSU監視処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記SU監視処理プログラムには、被監視者Obにおける所定の行動を検知して検知結果を前記所定のイベント(事象)の一例として管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ通知する行動検知処理プログラムや、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うナースコール処理プログラムや、撮像部11で生成した動画を、その動画を要求した端末装置SP、TAへストリーミングで配信するSUストリーミング処理プログラムや、撮像部11で取得した画像に基づいて前記画像に複数人が写っているか否かを判定する複数人判定プログラムや、前記複数人判定プログラムで前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、センサ装置SUを特定し識別するための識別子であるセンサ装置識別子(センサID)、および、管理サーバ装置SVの通信アドレス等の、各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部16は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、SU記憶部16は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部14のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
SU制御処理部14は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obに関わる、対処が必要な所定のイベント(事象)を、管理サーバ装置SVへ通知するための回路である。より具体的には、本実施形態では、SU制御処理部14は、被監視者Obにおける所定の行動を検知してその検知結果を前記所定のイベントの一例として管理サーバ装置SVへ通知(報知、送信)し、ナースコールを受け付けてそのナースコールを前記所定のイベントの他の一例として管理サーバ装置SVへ通知(報知、送信)し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信し、自立性の判定のために、画像を時間的に連続して管理サーバ装置へ送信する。本実施形態では、SU制御処理部14は、撮像対象の画像に複数人が写っているか否かを判定し、この判定の結果、撮像対象の画像に複数人が写っていると判定した場合、動画像を記録(記憶)すべく、動画像の配信を開始して所定の時間だけ管理サーバ装置SVへ配信し、撮像対象の画像に複数人が写っていると判定しない場合、動画像を配信しない。SU制御処理部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部14は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、センサ側制御部(SU制御部)141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143、センサ側ストリーミング処理部(SUストリーミング処理部)144、複数人判定部145および第1画像処理部146(146a~146e)を機能的に備える。
SU制御部141は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUの全体制御を司るものである。
行動検知処理部142は、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を検知して検知結果を前記所定のイベントの一例として管理サーバ装置SVへ通知するものである。より具体的には、本実施形態では、前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが寝具から落ちた転落、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。行動検知処理部142は、例えば、撮像部11で撮像した対象画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、および、第1ないし第3閾値Th1~Th3が前記各種の所定のデータの1つとして予めSU記憶部16に記憶される。前記第1閾値Th1は、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための値である。前記第2閾値Th2は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。前記第3閾値Th3は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。行動検知処理部142は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出する。次に、行動検知処理部142は、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出する。そして、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床、転倒および転落を検知する。例えば、行動検知処理部は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。
このように前記所定の行動を検知すると、行動検知処理部142は、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)の内容を表すイベント情報(事象情報)を収容した、前記イベントを通知するための第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15で管理サーバ装置SVへ通知する。より詳しくは、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記イベントの内容を表すイベント情報、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像を収容した通信信号(第1イベント通知通信信号)を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。前記イベント情報は、本実施形態では、起床、離床、転落、転倒およびナースコール(NC)のうちの1または複数であり、ここでは、行動検知処理部142は、検知した起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数を前記イベント情報として第1イベント通知通信信号に収容する。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が報知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として収容した第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13が入力操作されると、自機のセンサIDおよび前記イベント情報としてナースコールを収容した第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。ナースコール処理部143は、SU音入出力部12等を用い、端末装置SP、TAとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
SUストリーミング処理部144は、通信IF部3を介して固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAから動画の配信の要求があった場合に、この要求のあった固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAへ、撮像部11で生成した動画(例えばライブの動画)をストリーミング再生でSU通信IF部15を介して配信するものである。
複数人判定部145は、撮像部11で取得した画像に基づいて前記画像に複数人が写っているか否かを判定するものである。より具体的には、複数人判定部145は、撮像部11で取得した対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって人物の領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域が複数であるか否かを判定することによって、複数人が写っているか否かを判定する。この判定の結果、前記抽出した動体領域が複数である場合(2以上である場合)には、複数人判定部145は、前記対象画像に複数人が写っていると判定し、前記抽出した動体領域が1個以下である場合には、複数人判定部145は、前記対象画像に複数人が写っていないと判定する。なお、人物の領域は、所定の第1大きさ(第1サイズ、第1面積)以上、所定の第2大きさ(第2サイズ、第2面積)以下と考えられるので、予め複数のサンプルから前記第1および第2大きさそれぞれが決められ、複数人判定部145は、前記抽出した動体領域のうち、前記第1大きさ以上、前記第2大きさ以下の動体領域を人物の領域としても良い。すなわち、複数人判定部145は、前記抽出した動体領域のうち、前記第1大きさ未満の動体領域を無視して人物の領域として計数せず、前記抽出した動体領域のうち、前記第2大きさを越える動体領域を無視して人物の領域として計数しない。
第1動画像処理部146は、複数人判定部145で前記対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を管理サーバ装置SVへ開始するものである。より具体的には、第1動画像処理部146は、自機のセンサIDを収容し、さらに、撮像部11で取得した動画像を所定のフレーム数ずつ収容した通信信号(動画像配信通信信号)を予め設定された所定の時間だけ順次に生成し、これら順次に生成された各動画配信通信信号それぞれを管理サーバ装置SVへ送信する。これら順次に送信される各動画像配信通信信号における最後の動画像配信通信信号には、最後の配信であることを表す情報(配信終了情報)が収容される。管理サーバ装置SVは、後述するように、各動画配信通信信号を受信すると、その収容された動画像をセンサIDと対応付けて記憶(記録)する。なお、各動画像配信通信信号には、前記動画を管理サーバ装置SVに記憶(記録)させる指示(コマンド)が収容されても良い。
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU-1~SU-4が示されており、第1センサ装置SU-1は、被監視者Obの一人であるAさんOb-1の居室RM-1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU-2は、被監視者Obの一人であるBさんOb-2の居室RM-2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU-3は、被監視者Obの一人であるCさんOb-3の居室RM-3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU-4は、被監視者Obの一人であるDさんOb-4の居室RM-4(不図示)に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理する装置である。本実施形態では、管理サーバ装置SVは、センサ装置SUからネットワークNWを介して動画像配信通信信号を受信すると、この受信した動画像配信通信信号に収容された動画像の記憶(記録)を開始して前記動画像をセンサ装置SU(センサID、言い換えれば、センサ装置SUが配設されている部屋RMに居る被監視者Ob)と対応付けて記憶(記録)する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、図3に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22と、サーバ側記憶部(SV記憶部)23とを備える。
SV通信IF部21は、SU通信IF部15と同様に、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SV記憶部23は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラムや、センサ装置SUの第1動画像処理部146でネットワークNWを介して配信された動画像を後述の動画像記憶部234に記憶する第2動画像処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVを特定し管理サーバ装置SVを識別するためのサーバ識別子(サーバID)や、被監視者Obの前記監視情報や、前記所定の事象の通知先等の装置SU、SP、TA間の情報を表す装置間情報や、センサ装置SUに関するセンサ情報や、センサ装置SUから配信された動画像等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。これら監視情報、装置間情報、センサ情報および動画像それぞれを記憶するために、SV記憶部23は、サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)231、装置間情報記憶部232、サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)234および動画像記憶部234を機能的に備える。
SV監視情報記憶部231は、各装置SU、SP、TAそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶するものである。より具体的には、SV監視情報記憶部231には、本実施形態では、前記監視情報として、第1イベント通知通信信号および後述の対応受付通知通信信号等の通信信号に収容された各情報に基づいて、センサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒およびナースコール)、受信時刻、対象画像(静止画および動画)および対処の有無が互いに対応付けて記憶される。
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でSV監視情報記憶部321に記憶されている。この監視情報を登録するサーバ側監視情報テーブル(SV監視情報テーブル)MT-SVは、例えば、図4に示すように、各装置SU、SP、TAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド2311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド(イベントフィールド)2312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド2313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド2314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド2315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド2316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド2314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド2316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド2316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド2316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
装置間情報記憶部232は、前記装置間情報として、本実施形態では、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと報知先(再報知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、および、各装置SU、SP、TAのID(センサID、端末ID)とその通信アドレスとの対応関係(通信アドレス対応関係)等を記憶するものである。端末IDは、端末装置SP、TAを特定し端末装置SP、TAを識別するための端末識別子である。
これら通知先対応関係および通信アドレス対応関係は、それぞれ、本実施形態では、テーブル形式で装置間情報記憶部232に記憶されている。この通知先対応関係を登録する通知先対応関係情報テーブルATは、例えば、図5Aに示すように、送信元のセンサ装置SUのセンサIDを登録する送信元フィールド2321と、送信元フィールド2321に登録されたセンサIDに対応するセンサ装置SUから通知された通信信号を送信する送信先の端末装置SP、TAの端末IDを登録する通知先フィールド2322とを備え、センサID(センサ装置SU)ごとにレコードを備える。前記通信アドレス対応関係を登録する通信アドレス対応関係情報テーブルDTは、例えば、図5Bに示すように、端末装置SP、TAの端末IDを登録する端末IDフィールド2323と、端末IDフィールド2323に登録された端末IDに対応する端末装置SP、TAの通信アドレスを登録する通信アドレスフィールド2324とを備え、端末ID(端末装置SP、TA)ごとにレコードを備える。
なお、センサID、サーバIDおよび端末IDそれぞれは、例えば所定の記号列から成るシリアル番号等であって良く、また例えば通信アドレスであって良い(この場合通信アドレス対応関係は省略できる)。
SVセンサ情報記憶部233は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でSVセンサ情報記憶部233に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録するセンサ情報テーブルST-SVは、例えば、図6に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド2331と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド2332と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド2333と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド2334とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU)ごとにレコードを持つ。
動画像記憶部234は、センサ装置SUから動画像配信通信信号で配信された動画像を、この動画像を配信したセンサ装置SUのセンサID(前記受信した動画像配信通信信号に収容されているセンサID)と対応付けて記憶(記録)するものである。より具体的には、動画像記憶部234は、前記動画像をファイル名を付けて記憶し、前記動画像のファイル名にセンサIDを対応付けて記憶する。
SV制御処理部22は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定の事象の通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、センサ装置SUから配信を受けた動画像の記憶を介して前記動画像を記憶し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理するための回路である。SV制御処理部22は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221、サーバ側監視処理部(SV監視処理部)222および第2動画像処理部223を機能的に備える。
SV制御部221は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVの全体制御を司るものである。
SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ報知するものである。より具体的には、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。SV監視処理部222は、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通報先(再通報先、転送先、送信先)を装置間情報記憶部232に記憶された前記通知先対応関係から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。この通信アドレスは、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて通信アドレス対応関係から選定(検索)される。
第2動画像処理部223は、センサ装置SUの第1動画像処理部146でネットワークNWを介して配信された動画像を動画像記憶部234に前記センサ装置SUと対応付けて記憶するものである。より具体的には、第2動画像処理部223は、センサ装置SUから順次に一連の各動画像配信通信信号を受信すると、これら受信した一連の各動画像配信通信信号に収容された動画像を1つに纏めて動画像ファイルを生成し、この生成した動画像ファイルをファイル名を付して動画像記憶部234に記憶し、この記憶した動画像ファイルのファイル名に、前記受信した一連の各動画像配信通信信号に収容されたセンサIDを対応付けて動画像記憶部234に記憶する。
なお、管理サーバ装置SVは、図3に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。
このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。本実施形態では、固定端末装置SPは、ユーザ(監視者)からセンサ装置SU(センサID、または被監視者名)を指定して動画像の要求を受け付けると、管理サーバ装置SVに、この指定されたセンサ装置SUで撮像された動画像を要求し、管理サーバ装置SVから受信した動画像を表示する。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。本実施形態では、携帯端末装置TAは、固定端末装置SPと同様に、ユーザ(監視者)からセンサ装置SU(センサID、または被監視者名)を指定して動画像の要求を受け付けると、管理サーバ装置SVに、この指定されたセンサ装置SUで撮像された動画像を要求し、管理サーバ装置SVから受信した動画像を表示する。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、図7に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
TA音入出力部34は、SU音入出力部12と同様に、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知されたイベントに関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、応対)を実行する意思がある旨(“対応する”)の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
TA通信IF部31は、SU通信IF部15と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するTAストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、TA表示部36に表示される画面情報、被監視者Obの前記監視情報およびセンサ装置SUに関するセンサ情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。これら監視情報およびセンサ情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331および端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332を機能的に備える。
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻および対処の有無等を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TA監視情報記憶部331は、図4に示すように、SV監視情報テーブルMT-SVと同様な端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT-TAに前記監視情報を記憶する。
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。TAセンサ情報記憶部332は、センサID、配設場所、被監視者名および備考を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TAセンサ情報記憶部332は、図6に示すように、SVセンサ情報テーブルST-SVと同様な端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST-TAに前記センサ情報を記憶する。
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323および端末側ストリーミング処理部(TAストリーミング処理部)324を機能的に備える。
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIPによって音声通話を行う。
TAストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
このような被監視者監視システムMSでは、被監視者監視装置がセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SVの2個の装置で構成されているので、センサ装置SUの撮像部11が、少なくとも動画像を含む画像を取得する画像取得部の一例に相当し、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する動画像記憶処理部は、センサ装置SUの第1動画像処理部と管理サーバ装置SVの第2動画像処理部とを備えて構成されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。上記構成の被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部14には、SU制御部141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143、SUストリーミング処理部144、複数人判定部145および第1動画像処理部146が機能的に構成される。管理サーバ装置SVでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部21には、SV制御部211、SV監視処理部222および第2動画像処理部223が機能的に構成される。携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323およびTAストリーミング処理部324が機能的に構成される。
まず、センサ装置SUの動作について説明する。図8は、図2に示す前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。
センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、ナースコールの受付の有無を判定している。
図8において、まず、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、撮像部11から1フレーム分の画像(画像データ)を前記対象画像として取得する(S11)。
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14の行動検知処理部142によって、被監視者Obにおける所定の行動を検知する行動検知処理を前記処理S11で取得した対象画像に基づいて実行する(S12)。より具体的には、行動検知処理部142は、起床の成否を判定し、離床の成否を判定し、転落の成否を判定し、そして、転倒の成否を判定する。
次に、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、前記行動検知処理S12で被監視者Obにおける所定の行動が検知されたか否かを判定する。この判定の結果、前記所定の行動が検知されていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S15を実行し、一方、前記所定の行動が検知されている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S14を実行した後に、処理S15を実行する。
この処理S14では、処理S12および処理S13で検知した所定の行動を管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ通知するために、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、前記所定のイベントとして前記所定の行動の検知に関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記所定のイベント(ここでは、起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数)および前記対象画像を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
前記処理S15では、センサ装置SUは、複数人判定部145によって、処理S11で取得した対象画像に基づいて前記対象画像に複数人が写っているか否かを判定する。この判定の結果、前記対象画像に複数人が写っていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S17を実行し、一方、前記対象画像に複数人が写っている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S16を実行した後に、処理S17を実行する。
前記処理S16では、センサ装置SUは、第1動画像処理部146によって、SU制御処理部14に機能的にタイマーを生成し、この生成したタイマーを予め設定された所定の時間(配信時間、例えば5分、10分および15分等)にセットして計時を始め、撮像部11で取得した動画像の配信を管理サーバ装置SVへ開始する。より具体的には、第1動画像処理部146は、自機のセンサIDを収容し、さらに、撮像部11で取得した動画像を所定のフレーム数ずつ収容した動画像配信通信信号を、後述の処理S19および処理S20の各処理によって前記配信時間が経過した判定されてその配信が終了するまで、順次に生成し、これら順次に生成された各動画配信通信信号それぞれを管理サーバ装置SVへ送信する。
前記処理S17では、センサ装置SUは、ナースコール処理部143によって、ナースコールを受け付けているか否かを判定する。すなわち、図8に示す処理S11ないし処理S20は、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、繰り返し実行されるが、前回における処理S17の実行から今般における処理S17の実行までの間に、ナースコール受付操作部13が操作されたか否かが判定される。この判定の結果、ナースコール受付操作部13が操作されず、ナースコールを受け付けていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S19を実行し、一方、ナースコール受付操作部13が操作され、ナースコールを受け付けている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S18を実行した後に、処理S19を実行する。
この処理S18では、処理S17でその受付が判明したナースコールを管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ報知するために、センサ装置SUは、ナースコール処理部143によって、ナースコールに関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、ナースコール処理部143は、自機のセンサIDおよびナースコール受付情報を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
前記処理S19では、センサ装置SUは、第1動画像処理部146によって、SU制御処理部14に機能的に生成したタイマーが前記配信時間の経過でタイムアップしたか否かを判定する。この判定の結果、タイマーがタイムアップしていない場合には、センサ装置SUは、今回の本処理を終了し、一方、タイマーがタイムアップしている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S20を実行した後に、今回の本処理を終了する。
前記処理S20では、センサ装置SUは、第1動画像処理部146によって、最後の動画像配信通信信号を生成して管理サーバ装置SVに送信し、動画像配信通信信号の配信を終了する。この最後の動画像配信通信信号には、センサIDおよび前記所定のフレーム数の動画像だけでなく、配信終了情報も収容される。
被監視者Obにおける所定の行動の検知やナースコールの受付それぞれに関し、センサ装置SUは、以上のように動作している。
次に、管理サーバ装置SVの動作について説明する。図9は、図3に示す前記管理サーバ装置の動作を示すフローチャートである。一方、図9において、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV制御部221によって、SV通信IF部21で通信信号を受信したか否かを判定する(S21)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、管理サーバ装置SVは、処理をS21に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、管理サーバ装置SVは、次の処理S22を実行する。すなわち、管理サーバ装置SVは、通信信号の受信を待ち受けている。
処理S22では、管理サーバ装置SVは、SV制御部221によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、管理サーバ装置SVは、前記受信した通信信号が第1イベント通知通信信号である場合(第1イベント通知)には、処理S23を実行した後に処理S26を実行し、前記受信した通信信号が動画像配信通信信号である場合(動画像配信)には、処理S24を実行した後に処理S26を実行し、そして、前記受信した通信信号がこれら第1イベント通知通信信号および動画像配信通信信号ではない場合(その他)には、処理S25を実行した後に処理S26を実行する。
処理S23では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22のSV監視処理部222によって、処理S21でセンサ装置SUから受信した第1イベント通知通信信号を処理する。より具体的には、まず、SV監視処理部222は、処理S21でセンサ装置SUから受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部222は、処理S21で受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先を装置間情報記憶部232に記憶された前記通知先対応関係から選定(検索)する。次に、SV監視処理部222は、この選定した通知先の端末装置SP、TAへの第2イベント通知通信信号を送信する。この第2イベント通知通信信号には、上述したように、処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されていたイベント情報が前記所定の行動である場合には、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。一方、処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されていたイベント情報がナースコールである場合には、前記処理S21で受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報が収容される。
処理S24では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22の第2動画像処理部223によって、処理S21でセンサ装置SUから受信した動画配信通信信号に収容された動画像を前記センサ装置SU(センサID)と対応付けて動画像記憶部234に記憶する。より具体的には、第2動画像処理部223は、センサ装置SUから順次に一連の各動画像配信通信信号を受信すると、これら受信した一連の各動画像配信通信信号に収容された動画像を1つに纏めて動画像ファイルを生成し、この生成した動画像ファイルをファイル名を付して動画像記憶部234に記憶し、この記憶した動画像ファイルのファイル名に、前記受信した一連の各動画像配信通信信号に収容されたセンサIDを対応付けて動画像記憶部234に記憶する。より詳しくは、図9に示す処理S21ないし処理S26の各処理は、繰り返し実行されるが、各繰り返しの処理S24において、第2動画像処理部223は、処理S21で受信した動画像配信通信信号に収容されたセンサIDと動画像とを互いに対応付けてSV記憶部23に記憶(一時的に記憶)し、各繰り返しの処理S24において、第2動画像処理部223は、処理S21で受信した動画像配信通信信号に配信終了情報が収容されていると、SV記憶部23に一時的に記憶した一連の動画像を1つに纏めて動画像ファイルを生成し、この生成した動画像ファイルをファイル名を付して動画像記憶部234に記憶する。そして、第2動画像処理部223は、この記憶した動画像ファイルのファイル名に、前記受信した一連の各動画像配信通信信号に収容されたセンサIDを対応付けて動画像記憶部234に記憶する。
処理S25では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、処理S21で受信した通信信号に応じた適宜な処理を実行する。
そして、これら処理S23ないし処理S25それぞれの後に実行される前記処理S26では、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、その稼働が終了(停止)か否かを判定する。この判定の結果、稼働の終了(停止)である場合(Yes)には、管理サーバ装置SVは、本処理を終了し、一方、稼働の終了(停止)ではない場合(No)には、管理サーバ装置SVは、処理を処理S21に戻す。
センサ装置SUから受信した第1イベント通知通信信号および動画像配信通信信号それぞれに関し、監視サーバ装置SVは、以上のように動作している。
次に、端末装置SP、TAの動作について説明する。ここでは、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明する。図10は、図7に示す前記携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。図11は、図7に示す携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。図12は、図7に示す携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。図13は、図7に示す携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。図14は、図7に示す携帯端末装置に表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。図15は、図7に示す前記携帯端末装置に表示される動画像選択画面の一例を示す図である。図16は、図7に示す携帯端末装置に表示される動画表示画面の一例を示す図である。上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、図11に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。
図10において、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定する(S31)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理をS31に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、携帯端末装置TAは、次の処理S32を実行する。すなわち、携帯端末装置TAは、通信信号の受信を待ち受けている。
処理S32では、携帯端末装置TAは、TA制御部321によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、次の処理S33を実行し、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合(その他)には、処理S31で受信した通信信号に応じた適宜な処理を行う処理S37を実行した後に本処理を終了する。
処理S33では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、処理S31で管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。
この処理S33の次に、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。より具体的には、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば図12に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば図13に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、図12に示すように、メニューバー領域511と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記事象情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、起床、離床、転落および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。図12に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(応対、対処)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を表す実施意思情報を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、図13に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。
なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
そして、処理S34の次に、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを判定する(S35)。この判定の結果、入力操作を受け付けていない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理を処理S35に戻し、一方、前記判定の結果、入力操作を受け付けている場合には、携帯端末装置TAは、次の処理S36を実行する。
この処理S36では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了する。
例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると(すなわち、前記対応意思を受け付けると)、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA記憶部33のTA監視情報記憶部331に記憶されている監視情報テーブルMT-TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応フィールド3316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録する。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応受付情報)を収容した通信信号(対応受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この対応受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、この受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび対応受付情報を収容した通信信号(対応受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に関し、携帯端末装置TAは、以上のように動作している。
そして、携帯端末装置TAは、ユーザ(監視者)からセンサ装置SU(センサID、または被監視者名)を指定して記録動画要求ボタンの入力操作を受け付けると、TA制御処理部32によって、管理サーバ装置SVに、この指定されたセンサ装置SUで撮像された動画像を要求し、管理サーバ装置SVから受信した動画像を表示する。
より具体的には、例えば、ユーザ(監視者)は、図11に示す待ち受け画面51、図12に示す監視情報画面52および図13に示すナースコール受付画面53等におけるメニューバー領域511のサブメニューボタン5111を入力操作する。前記サブメニューボタン5111は、サブメニュー画面を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。前記サブメニュー画面は、選択可能なサブメニューを表示し、サブメニューを選択するための画面である。携帯端末装置TAは、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、サブメニューボタン5111の入力操作を受け付けると、サブメニュー画面をTA表示部36に表示する。
このサブメニュー画面61は、一例では、図14に示すように、サブメニューとして、「情報」ボタン611と、「スタッフ伝言板」ボタン612と、「ケア実施入力」ボタン613と、「動画確認」ボタン614と、「ログアウト」ボタン615とを備える。「情報」ボタン611は、例えばログイン名(監視者名)、端末ID等の所定の情報を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「スタッフ伝言板」ボタン612は、端末装置SP、TAから監視者(ユーザ)によって管理サーバ装置SVに登録(記憶)された伝言を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「ケア実施入力」ボタン613は、端末装置SP、TAから監視者によってケア記録を管理サーバ装置SVに記録する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「動画確認」ボタン614は、センサ装置SU(センサID、または被監視者名)を指定して動画像(動画像ファイル)を要求して表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「ログアウト」ボタン615は、ログアウトする指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
動画像を表示させるために、前記ユーザ(監視者)は、図14に示すサブメニュー画面61における「動画確認」ボタン614を入力操作する。携帯端末装置TAは、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、「動画確認」ボタン614の入力操作を受け付けると、TA制御処理部32によって、動画像ファイルの選択を受け付ける動画像選択画面を要求する通信信号(動画像選択画面要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。前記動画像選択画面要求通信信号には、前記動画像選択画面を要求する命令(指示、コマンド、動画像選択画面要求命令)および自機の端末ID等が収容される。
管理サーバ装置SVは、携帯端末装置TAから動画像選択画面要求通信信号を受信すると、上述の処理S11、処理S12および処理S25によって、まず、動画像ファイルの選択を受け付けるために、選択可能な動画像ファイルを表す動画像選択画面(電子ファイル)を収容した通信信号(動画像選択画面通知通信信号)を携帯端末装置TAへ返信する。前記選択可能な動画像ファイルは、動画像記憶部234に記憶された動画像ファイルの中から適宜な範囲で選択されたファイルであって良い。例えば、動画像選択画面要求通信信号を受信した受信時刻から所定時間(例えば、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間等)だけ遡った時刻までの間に動画像記憶部234に記憶された動画像ファイルが前記選択可能な動画像ファイルとして選択される。
携帯端末装置TAは、管理サーバ装置SVから動画像選択画面通知通信信号を受信すると、TA制御処理部32によって、前記動画像選択画面をTA表示部36に表示する。
この動画像選択画面62は、一例では、図15に示すように、メニューバー領域511と、選択可能な1または複数の動画像ファイルを一覧で表示する選択可能動画像表示領域621とを備える。選択可能動画像表示領域621は、例えば、本実施形態では、当該動画像ファイルにおける先頭の画像をサムネイルで表示するサムネイル表示領域6211と、当該動画像ファイルのファイルネームを表示するファイルネーム表示領域6212と、当該動画像ファイルの録画時間を表示する録画時間表示領域6213とを備える。本実施形態では、動画像ファイルのファイルネームは、当該動画像を生成したセンサ装置SUが配設された配設場所の名称で構成されている。このようにファイルネームが構成されることによって、ファイルネームによって、センサ情報を介して、センサ装置SU(センサID、または被監視者名)が指定できる。選択可能動画像表示領域621は、図15に示す例では、4個の第1ないし第4選択可能動画像表示領域621-1~621-4で構成されている。そして、この選択可能動画像表示領域621(第1ないし第4選択可能動画像表示領域621-1~621-4それぞれ)は、監視者(ユーザ)によって選択された動画像ファイルを、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(動画選択ボタン、記録動画要求ボタンの一例)でもある。
所望の動画像を表示させるために、前記ユーザ(監視者)は、図15に示す動画像選択画面62における1または複数の選択可能動画像表示領域621の中から、所望の動画像ファイルのファイルネームをファイルネーム表示領域6212に表示する選択可能動画像表示領域(動画選択ボタン)621を入力操作する。携帯端末装置TAは、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、選択可能動画像表示領域(動画選択ボタン)621の入力操作を受け付けると、TA制御処理部32によって、選択した動画像ファイルを要求する通信信号(動画像要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。前記動画像面要求通信信号には、ユーザによって入力操作された選択可能動画像表示領域(動画選択ボタン)621のファイルネーム表示領域6212に表示されたファイルネーム(センサ装置SUの配設場所、言い換えれば、センサ装置SUまたはセンサIDまたは被監視者名)、前記動画像ファイルを要求する命令(指示、コマンド、動画像要求命令)および自機の端末ID等が収容される。
管理サーバ装置SVは、携帯端末装置TAから動画像要求通信信号を受信すると、上述の処理S11、処理S12および処理S25によって、動画像要求通信信号に収容された動画像ファイルのファイルネーム(センサ装置SUの配設場所、言い換えれば、センサ装置SUまたはセンサIDまたは被監視者名)に対応する動画像ファイルを動画像記憶部234から取得し、この取得した動画像ファイルを収容した通信信号(動画像通知通信信号)を携帯端末装置TAへ返信する。
携帯端末装置TAは、管理サーバ装置SVから動画像通知通信信号を受信すると、TA制御処理部32によって、前記動画像を動画像表示画面でTA表示部36に表示する。前記動画像表示画面は、センサ装置SUで複数人を検知した場合に前記センサ装置SUで生成した動画像を再生して表示するための画面である。
この動画像表示画面63は、一例では、図16に示すように、メニューバー領域511と、タイトル領域631と、動画像領域632と、再生制御指示入力領域633とを備える。前記タイトル領域631は、当該動画像ファイルのファイルネームおよびその録画時間を表示するための領域である。前記動画像領域632は、当該動画像ファイルを再生して表示するための領域である。前記再生制御指示入力領域633は、前記動画像領域632に表示される動画像の再生動作(表示動作)を制御する指示を受け付けるための領域である。再生制御指示入力領域633は、本実施形態では、再生/一時停止ボタン6331と、早送りボタン6332と、早戻しボタン6333と、再生時間位置表示領域6334と、再生時間表示領域6335とを備える。
再生/一時停止ボタン6331は、動画像領域632に表示される動画像に対する再生開始の指示および一時停止の指示を受け付けるボタンである。再生/一時停止ボタン6331は、入力操作を受け付けるたびに、再生開始の指示を受け付ける再生開始ボタンと一時停止の指示を受け付ける一時停止ボタンとに交互に入れ換わる。再生/一時停止ボタン6331の入力操作を受け付けると、動画像の再生が停止している場合には、TA制御処理部32は、その停止時点(動画像の先頭時点を含む)から、動画像領域632に表示される動画像の再生を開始し、一方、動画像が再生されている場合には、TA制御処理部32は、動画像領域632に表示される動画像の再生を停止する。
早送りボタン6332は、動画像領域632に表示される動画像の再生速度を速める指示を受け付けるボタンである。例えば、再生速度は、1倍速、1.5倍速、2倍速および4倍速等であり、早送りボタン6332の入力操作を受け付けるたびに、TA制御処理部32は、動画像領域632に表示される動画像の再生速度を、1倍速、1.5倍速、2倍速および4倍速の順でサイクリックに早める。
早戻しボタン6333は、動画像領域632に表示される動画像の戻し再生速度(逆再生の再生速度)を速める指示を受け付けるボタンである。例えば、戻し再生速度は、1倍速、1.5倍速、2倍速および4倍速等であり、早戻しボタン6333の入力操作を受け付けるたびに、TA制御処理部32は、動画像領域632に表示される動画像の戻し再生速度を、1倍速、1.5倍速、2倍速および4倍速の順でサイクリックに早める。
再生時間位置表示領域6334は、動画像の再生の進捗状況を表す進捗状況バー6334aと、動画像の再生の進捗位置(動画像全体に対する、動画像領域632に表示されている画像の時間位置)を表す進捗位置マーク6334bとを備える。
再生時間表示領域6335は、動画像の録画時間および先頭からの再生時間を表示するための領域である(再生時間/録画時間)。
このような携帯端末装置TAと管理サーバ装置SVとの各動作によって、ユーザによって選択された動画像が動画像表示画面63で携帯端末装置TAに表示される。
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、これらの実装された被監視者監視方法は、複数人判定部145、第1動画像処理部146および第2動画像処理部223を備え、対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、動画像の配信および記憶を開始して前記動画像を記憶する。したがって、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、上記被監視者監視方法は、被監視者Ob以外の他者がいる可能性が高い場合に、動画像が記録される。このように、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、上記被監視者監視方法は、常時、動画像を記憶しないため、被監視者Obのプライバシーに配慮できる。前記他者が窃盗等をしようとする者である場合には、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、上記被監視者監視方法は、センサ装置SUがいわゆる監視カメラとして機能するため、盗難等の発生を抑制できる。前記他者が監視者である場合には、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、上記被監視者監視方法は、被監視者に対する介護や介助の様子を記録できる。よって、上記被監視者監視システムMS、被監視者監視装置の一例としてのセンサ装置SUおよび管理サーバ装置SV、ならびに、上記被監視者監視方法は、被監視者のプライバシーを考慮しつつ、盗難等の発生を抑制でき、介護や介助の様子を記録できる。
なお、上述の実施形態において、第1および第2動画像処理部146、223を備えて構成される前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前に、さらに前記イベントを通知している場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶しても良い。すなわち、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。
より具体的には、第1動画像処理部146は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前に、さらに前記イベントを通知している場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部146aであっても良い。すなわち、第1動画像処理部146aは、行動検知処理部142またはナースコール処理部143によって第1イベント通知通信信号が管理サーバ装置SVへ送信された後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。
イベントの通知を端末装置SP、TAで受けたユーザ(監視者)は、必要に応じて被監視者Obの下に赴く。このため、前記他者が監視者である可能性が高い。したがって、これによれば、介護や介助の様子が好適に記録できる。
また、上述の実施形態において、第1および第2動画像処理部146、223を備えて構成される前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらにSU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶しても良い。すなわち、前記動画像記憶処理部は、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。
より具体的には、第1動画像処理部146は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらにSU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部146bであっても良い。すなわち、第1動画像処理部146bは、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146bは、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146bは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146bは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、SU音入出力部12で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。
比較的大きな音が発生した場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、これによれば、事故や事件の様子が好適に記録できる。
また、上述の実施形態において、被監視者監視装置の一例であるセンサ装置SUは、図2に破線で示すように、窓が開いたことを検知する窓検知部17をさらに備え、第1および第2動画像処理部146、223を備えて構成される前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶しても良い。すなわち、前記動画像記憶処理部は、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。
より具体的には、第1動画像処理部146は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに前記窓検知部で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部146cであっても良い。すなわち、第1動画像処理部146cは、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146cは、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146cは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146cは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、前記窓検知部17で窓が開いたことを検知している場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。
窓検知部17は、一例では、窓の障子(窓の可動部分)に固定的に取り付けられた磁石と、前記窓が閉じられている状態で前記磁石に対向するように前記窓のサッシ枠(窓の固定部分)に取り付けられた、例えばホール素子等の磁気センサとを備えて構成される。
病院や老人福祉施設等では、事故や事件の発生を防止するために、窓の開閉を禁止していることが多い。このため、窓が開かれる場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、これによれば、事故や事件の様子が好適に記録できる。
また、上述の実施形態において、被監視者監視装置の一例であるセンサ装置SUは、図2に破線で示すように、SU制御処理部14に機能的に、さらに、人の動作速度または動作加速度を検知する動作検知部147を備え、第1および第2動画像処理部146、223を備えて構成される前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶しても良い。すなわち、前記動画像記憶処理部は、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。あるいは、前記動画像記憶処理部は、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を動画像記憶部234に記憶する。
より具体的には、第1動画像処理部146は、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部146dであっても良い。すなわち、第1動画像処理部146cは、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146dは、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146dは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合の後に、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。あるいは、第1動画像処理部146dは、前記イベントを通知した後に、その後さらに、複数人判定部145で対象画像に複数人が写っていると判定した場合の後に、動作検知部147で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、撮像部11で取得した動画像の配信を開始する。
動作検知部147は、撮像部11で取得した対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって人物の領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域の重心位置を求める。そして、上述したように、センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、対象画像を取得しているので、動作検知部147は、前回に、撮像部11で取得した対象画像(前回の対象画像)から求めた動体領域の重心位置(前回の重心位置)と、今回に、撮像部11で取得した対象画像(今回の対象画像)から求めた動体領域の重心位置(今回の重心位置)との差を移動量として求め、この求めた移動量を前回の時点と今回の時点との時間差で割ることで、動作速度を求める。あるいは、動作検知部147は、この求めた動作速度を、前回の時点と今回の時点との前記時間差でさらに割ることで、動作加速度を求める。
比較的速い動作速度や比較的大きな動作加速度で動作する場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、これによれば、事故や事件の様子が好適に記録できる。
また、上述の実施形態では、センサ装置SUが第1動画像処理部146を備え、管理サーバ装置SVが第2動画像処理部223および動画像記憶部234を備えが、センサ装置SUが第1動画像処理部146に代え、前記動画像記憶処理部および前記動画像記憶部を備えても良い。そして、この場合、センサ装置SVは、管理サーバ装置SVや端末装置SP、TAの要求に応じて動画像を送信すればよい。あるいは、管理サーバ装置SVが第2動画像処理部223に代え、前記画像取得部、前記複数人判定部および前記動画像記憶処理部を備えても良い。そして、この場合、SV通信IF部21が、少なくとも動画像を含む画像を取得する画像取得部の他の一例に相当する。
また、これら上述の実施形態では、センサ装置SUは、第1動画像処理部146によって、複数人判定部145で前記対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で動画像の生成を開始してこの動画像を管理サーバ装置SVへ送信し、この動画像の生成の開始した時点から予め設定された所定の時間が経過すると、撮像部11に動画像の生成を終了させて管理サーバ装置SVへの動画像の送信を終了したが、動画像の生成を終了するタイミング(条件)は、これに限定されるものではなく、適宜に変更できる。
例えば、センサ装置SUは、複数人判定部145によって前記対象画像に複数人が写っていると判定した後に、複数人判定部145によって前記対象画像に複数人が写っていないと判定したタイミングで、第1動画像処理部146によって、撮像部11に動画像の生成を終了させて管理サーバ装置SVへの前記動画像の送信を終了しても良い。これによれば、前記所定の時間経過で動画像の生成が終了されるのではなく、前記対象画像に複数人が写っている限り、動画像が生成できる。
また例えば、センサ装置SUは、複数人判定部145によって前記対象画像に複数人が写っていると判定した後に、前記動画像の生成を開始して管理サーバ装置SVへ送信し、さらに、前記複数人間の距離を求め、この距離が予め設定された範囲外である場合に、前記動画像の生成を終了して管理サーバ装置SVへの前記動画像の送信を終了しても良い。より具体的には、例えば、撮像部11における光学系の倍率や前記撮像部11の配設位置等を考慮することによって計算または実測で求められた1画素(ピクセル)当たりの実際の長さ(実長)が求められてSU記憶部16に予め記憶され、前記複数人判定部145は、さらに、所定の時間間隔ごとに、この1画素当たりの実長に基づいて、前記複数人間の距離を求め、この求めた距離が予め設定された範囲内であるか否かを判定し、その判定結果を第1動画像処理部146へ通知する。前記範囲は、例えば、1.5mや2mや2.5m等に設定される。そして、第1動画像処理部146は、複数人判定部145で前記対象画像に複数人が写っていると判定した場合に、撮像部11で動画像の生成を開始してこの動画像を管理サーバ装置SVへ送信し、複数人判定部145で前記範囲外であると判定した場合に、撮像部11に動画像の生成を終了させて管理サーバ装置SVへの動画像の送信を終了する。これによれば、複数人が居ても、所定の距離だけ離れることによって互いに干渉すること(例えば一方が他方に危害を与えること)がなく、録画を停止することで、録画時間を最小限に抑制できる。
なお、この観点によれば、動画像の生成を開始するタイミングにも前記複数人間の距離が考慮されても良い。すなわち、センサ装置SUは、複数人判定部145によって前記対象画像に複数人が写っていると判定した後に、さらに、前記複数人間の距離を求め、この距離が予め設定された範囲内である場合に、前記動画像の生成を開始して管理サーバ装置SVへ送信し、その後、前記複数人間の距離を求め、この距離が予め設定された範囲外である場合に、前記動画像の生成を終了して管理サーバ装置SVへの前記動画像の送信を終了しても良い。より具体的には、例えば、複数人判定部145は、前記対象画像に複数人が写っていると判定した後に、さらに、この1画素当たりの実長に基づいて、前記複数人間の距離を求め、この求めた距離が予め設定された範囲内であるか否かを判定し、この距離が予め設定された範囲内である場合に、第1動画像処理部146は、前記動画像の生成を開始して管理サーバ装置SVへの前記動画像の送信する。そして、前記複数人判定部145は、さらに、所定の時間間隔ごとに、この1画素当たりの実長に基づいて、前記複数人間の距離を求め、この求めた距離が予め設定された範囲内であるか否かを判定し、その判定結果を第1動画像処理部146へ通知する。第1動画像処理部146は、複数人判定部145で前記範囲外であると判定した場合に、撮像部11に動画像の生成を終了させて管理サーバ装置SVへの動画像の送信を終了する。これによれば、複数人が居ても、所定の距離だけ離れることによって互いに干渉することがなく、録画時間を最小限に抑制できる。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる被監視者監視装置は、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを通知する被監視者監視装置であって、少なくとも動画像を含む画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部で取得した動画像を記憶する動画像記憶部と、前記画像取得部で取得した画像に基づいて前記画像に複数人が写っているか否かを判定する複数人判定部と、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する動画像記憶処理部とを備える。好ましくは、被監視者監視装置は、センサ装置と前記センサ装置と通信可能に接続された管理サーバ装置とを備え、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部と、前記第1動画像処理部で配信された動画像を前記動画像記憶部に記憶する第2動画像処理部とを備え、前記センサ装置は、前記画像取得部、前記複数人判定部および前記第1動画像処理部を備え、前記第1動画像処理部は、前記動画像を管理サーバ装置へ配信し、前記管理サーバ装置は、前記動画像記憶部および前記第2動画像処理部を備える。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記動画像記憶処理部は、前記動画像の記憶を開始した後、所定の時間の経過後に、前記動画像の記憶を終了する。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記第1動画像処理部は、前記動画像の配信を開始した後、所定の時間の経過後に、前記動画像の配信を終了する。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記所定のイベントは、前記被監視者における所定の行動である。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記所定のイベントは、ナースコールである。
このような被監視者監視装置は、前記複数人判定部および前記動画像記憶処理部を備え、画像に複数人が写っていると判定した場合に、動画像の記憶を開始して前記動画像を記憶する。したがって、上記被監視者監視装置では、被監視者以外の他者がいる可能性が高い場合に、動画像が記録される。このように、上記被監視者監視装置は、常時、動画像を記憶しないため、被監視者のプライバシーに配慮できる。前記他者が窃盗等をしようとする者である場合には、上記被監視者監視装置は、いわゆる監視カメラとして機能し、盗難等の発生を抑制できる。前記他者が監視者である場合には、上記被監視者監視装置は、被監視者に対する介護や介助の様子を記録できる。よって、上記被監視者監視装置は、被監視者のプライバシーを考慮しつつ、盗難等の発生を抑制でき、介護や介助の様子を記録できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合の前に、さらに前記イベントを通知している場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する。
イベントの通知を端末装置で受けた監視者は、必要に応じて被監視者の下に赴く。このため、前記他者が監視者である可能性が高い。したがって、上記被監視者監視装置は、介護や介助の様子を好適に記録できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、音が入力される音入力部をさらに備え、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに前記音入力部で入力された音が所定の第1閾値以上である場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する。
比較的大きな音が発生した場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、上記被監視者監視装置は、事故や事件の様子を好適に記録できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、窓が開いたことを検知する窓検知部をさらに備え、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに前記窓検知部で窓が開いたことを検知している場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する。
病院や老人福祉施設等では、事故や事件の発生を防止するために、窓の開閉を禁止していることが多い。このため、窓が開かれる場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、上記被監視者監視装置は、事故や事件の様子を好適に記録できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視装置において、人の動作速度または動作加速度を検知する動作検知部をさらに備え、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合の前または後に、さらに前記動作検知部で検知した動作速度または動作加速度が所定の第2閾値以上である場合に、前記画像取得部で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する。
比較的速い動作速度や比較的大きな動作加速度で動作する場合、事故や事件の発生が予測される。したがって、上記被監視者監視装置は、事故や事件の様子を好適に記録できる。
他の一態様にかかる被監視者監視方法は、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを通知する被監視者監視方法であって、少なくとも動画像を含む画像を取得する画像取得工程と、前記画像取得工程で取得した動画像を動画像記憶部に記憶する動画像記憶工程と、前記画像取得工程で取得した画像に基づいて前記画像に複数人が写っているか否かを判定する複数人判定工程と、前記複数人判定工程で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得工程で取得した動画像の記憶を開始して前記動画像を前記動画像記憶部に記憶する動画像記憶処理工程とを備える。
このような被監視者監視方法は、前記複数人判定工程および前記動画像記憶処理工程を備え、画像に複数人が写っていると判定した場合に、動画像の記憶を開始して前記動画像を記憶する。したがって、上記被監視者監視方法では、被監視者以外の他者がいる可能性が高い場合に、動画像が記録される。このように、上記被監視者監視方法は、常時、動画像を記憶しないため、被監視者のプライバシーに配慮できる。前記他者が窃盗等をしようとする者である場合には、上記被監視者監視方法は、いわゆる監視カメラとして機能し、盗難等の発生を抑制できる。前記他者が監視者である場合には、上記被監視者監視方法は、被監視者に対する介護や介助の様子を記録できる。よって、上記被監視者監視方法は、被監視者のプライバシーを考慮しつつ、盗難等の発生を抑制でき、介護や介助の様子を記録できる。
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムであって、前記被監視者監視装置は、これら上述のいずれかの被監視者監視装置である。好ましくは、上述の被監視者監視システムにおいて、前記監視者監視装置は、センサ装置と前記センサ装置と通信可能に接続された管理サーバ装置とを備え、前記センサ装置は、監視対象である被監視者に関わる前記所定のイベントを前記管理サーバ装置へ通知し、前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると前記通知を前記端末装置へ再通知し、前記動画像記憶処理部は、前記複数人判定部で前記画像に複数人が写っていると判定した場合に、前記画像取得部で取得した動画像の配信を開始する第1動画像処理部と、前記第1動画像処理部で配信された動画像を前記動画像記憶部に記憶する第2動画像処理部とを備え、前記センサ装置は、前記画像取得部、前記複数人判定部および前記第1動画像処理部を備え、前記第1動画像処理部は、前記動画像を管理サーバ装置へ配信し、前記管理サーバ装置は、前記動画像記憶部および前記第2動画像処理部を備える。
このような被監視者監視システムは、これら上述のいずれかの被監視者監視装置を備えるので、被監視者のプライバシーを考慮しつつ、盗難等の発生を抑制でき、介護や介助の様子を記録できる。
この出願は、2016年2月24日に出願された日本国特許出願特願2016-32905を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。