以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを複数の装置を用いて監視するシステムであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)を検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える。前記端末装置は、音を出力する音出力部と、前記イベントの通知を受けた場合に、通知音を前記音出力部から出力する通知音制御部とを備える。そして、本実施形態では、前記通知音制御部は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する。前記被監視者監視装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本実施形態では、被監視者監視装置は、センサ装置と、前記センサ装置および前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置(中央処理装置)とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。このセンサ装置は、被監視者Obに関わる前記所定のイベントを検知して前記管理サーバ装置へ通知(報知、送信)する。前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると、前記通知を受けた前記イベントを管理するとともに前記イベントを前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ再通知(再報知、再送信)する。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下の実施形態では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、図1に示す前記被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。図3は、図1に示す被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。図4は、図3に示す前記携帯端末装置に記憶される監視情報テーブルの構成を示す図である。図5は、図3に示す前記携帯端末装置に記憶されるセンサ情報テーブルの構成を示す図である。図6は、図3に示す前記携帯端末装置に記憶される通知音情報テーブルの構成を示す図である。
このような被監視者監視システムMSは、より具体的には、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)とを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)、電話網およびデータ通信網等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWには、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジ、ルーターおよびクロスコネクト等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを含む無線LAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する装置である。前記所定のイベント(事象)は、好ましくは、対処(対応)が必要なイベントを含む。本実施形態では、前記所定のイベントは、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を含み、ナースコールを含む。このようなセンサ装置SUは、例えば、図2に示すように、センサ部11と、センサ側音入出力部(SU音入出力部)12と、ナースコール受付操作部13と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)14と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)15と、センサ側記憶部(SU記憶部)16とを備える。
センサ部11は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、被監視者Obにおける予め設定された所定の諸量を検出する装置である。前記所定の諸量は、被監視者Obにおける検知すべき所定の行動に応じて適宜に決定される。本実施形態では、前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが倒れた転倒、および、被監視者Obの体動が異常である微体動異常の4つの行動であり、これらを検知するために、センサ部11は、例えば、撮像部111と、体動測定部112とを備える。なお、前記所定の行動には、被監視者Obが寝具から落ちた転落がさらに含まれても良い。
撮像部111は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。前記画像には、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)が含まれる。撮像部111は、被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像(対象画像)をSU制御処理部14へ出力する。好ましくは、被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、撮像部111は、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この撮像部111によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。
このような撮像部111は、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部111は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、および、イメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部111の前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
体動測定部112は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、被監視者Obにおける所定の体動を測定する装置である。前記所定の体動は、本実施形態では、呼吸に伴う胸部の体表の動きであり、このため、体動測定部112は、例えば、ドップラセンサを備えて構成される。このドップラセンサは、送信波を送信し、物体で反射した前記送信波の反射波を受信し、前記送信波と前記反射波とに基づいてドップラ周波数成分のドップラ信号を出力する体動センサである。前記物体が動いている場合、いわゆるドップラ効果により前記物体の動いている速度に比例して反射波の周波数がシフトするため、送信波の周波数と反射波の周波数とに差(ドップラ周波数成分)が生じる。前記ドップラセンサは、このドップラ周波数成分の信号をドップラ信号として生成し、SU制御処理部14へ出力する。前記送信波は、超音波やマイクロ波等であって良いが、本実施形態では、マイクロ波である。マイクロ波は、着衣を透過して被監視者Obの体表で反射できるため、被監視者Obが衣服を着ていても体表の動きを検知でき、好ましい。
SU音入出力部12は、SU制御処理部14に接続され、外部の音を取得してセンサ装置SUに入力するための回路であって、SU制御処理部14の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。SU音入出力部12は、例えば、音の音響振動を電気信号に変換するマイクロホン等と、音の電気信号を音の音響振動に変換するスピーカ等とを備えて構成される。SU音入出力部12は、外部の音を表す電気信号をSU制御処理部14へ出力し、SU制御処理部14から入力された電気信号を音の音響振動に変換して出力する。
ナースコール受付操作部13は、SU制御処理部14に接続され、ナースコールを当該センサ装置SUに入力するための例えば押しボタン式スイッチ等のスイッチ回路である。なお、ナースコール受付操作部13は、有線でSU制御処理部14に接続されて良く、また、例えばBluetooth(登録商標)規格等の近距離無線通信でSU制御処理部14に接続されて良い。
SU通信IF部15は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部15は、SU制御処理部14から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部15は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部14が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部14へ出力する。SU通信IF部15は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SU記憶部16は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、センサ部11の出力に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知して管理サーバ装置SVへ通知する行動検知処理プログラムや、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うナースコール処理プログラムや、撮像部111で生成した動画を、その動画を要求した端末装置SP、TAへストリーミングで配信するSUストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、センサ装置SUを特定し識別するための識別子であるセンサ装置識別子(センサID)、および、管理サーバ装置SVの通信アドレス等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部16は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、SU記憶部16は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部14のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
SU制御処理部14は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信するための回路である。SU制御処理部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部14は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、センサ側制御部(SU制御部)141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143およびセンサ側ストリーミング処理部(SUストリーミング処理部)144を機能的に備える。
SU制御部141は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUの全体制御を司るものである。
行動検知処理部142は、センサ部11の出力に基づいて、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を検知して管理サーバ装置SVへ通知するものである。より具体的には、本実施形態では、前記所定の行動は、上述したように、起床、離床、転倒および微体動異常である。これら起床、離床および転倒は、撮像部111の出力(対象画像)に基づいて検知され、前記微体動異常は、体動測定部112の出力(ドップラ信号)に基づいて検知される。より具体的には、行動検知処理部142は、例えば、撮像部11で撮像した対象画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床および転倒を検知する。より詳しくは、まず、寝具BTの所在領域、および、第1ないし第3閾値Th1〜Th3が前記各種の所定のデータの1つとして予めSU記憶部16が記憶される。前記第1閾値Th1は、寝具BTの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための値である。前記第2閾値Th2は、寝具BTの所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。前記第3閾値Th3は、寝具BTの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。そして、行動検知処理部142は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人体領域として動体領域を抽出する。次に、行動検知処理部142は、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出する。そして、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床および転倒を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BTの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BTの所在領域内から寝具BTの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BTの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th1を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。なお、転落を検知する場合には、例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BTの所在領域内から寝具BTの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。そして、行動検知処理部142は、体動測定部112の出力によって被監視者Obの呼吸動作に伴う胸部の体表の動き(胸部の上下動)を検出し、その胸部の体表の動きにおける周期の乱れや、予め設定された閾値以下である、前記胸部の体表の動きにおける振幅を検知すると、前記微体動異常と判定し、微体動異常を検知する。
このように前記所定の行動を検知すると、行動検知処理部142は、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)の内容を表すイベント情報(事象情報)を収容した、前記イベントを通知するための第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15で管理サーバ装置SVへ通知する。より詳しくは、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記イベントの内容を表すイベント情報、前記起床、離床および転倒の検知の際に用いられた対象画像を収容した通信信号(第1イベント通知通信信号)を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。前記イベント情報は、本実施形態では、起床、離床、転倒、微体動異常およびナースコール(NC)のうちの1または複数であり、ここでは、行動検知処理部142は、検知した起床、離床、転倒および微体動異常のうちの1または複数を前記イベント情報として第1イベント通知通信信号に収容する。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が報知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として収容した第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13が入力操作されると、自機のセンサIDおよび前記イベント情報としてナースコールを収容した第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。ナースコール処理部143は、SU音入出力部12等を用い、端末装置SP、TAとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
SUストリーミング処理部144は、通信IF部3を介して固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAから動画の配信の要求があった場合に、この要求のあった固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAへ、撮像部11で生成した動画(例えばライブの動画)をストリーミング再生でSU通信IF部15を介して配信するものである。
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU−1〜SU−4が示されており、第1センサ装置SU−1は、被監視者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU−2は、被監視者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU−3は、被監視者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU−4は、被監視者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4(不図示)に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAと通信する通信機能等を備え、センサ装置SUから、被監視者Obに関わる所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報)を管理する装置である。管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから前記イベントの通知として第1イベント通知通信信号を受信すると、前記第1イベント通知通信信号に収容された各情報に基づいて、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を記憶(記録)し、そして、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を収容した通信信号(第2イベント通知通信信号)を、前記センサ装置SUに予め対応付けられた所定の端末装置SP、TAに送信する。このために、管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと通知先(再通知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、および、その通信アドレスを記憶する。端末ID(端末装置識別子)は、端末装置SP、TAを特定し識別するための識別子である。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(起床、離床、転倒および微体動異常のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報がナースコール受付情報である場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報が収容される。管理サーバ装置SVは、クライアント(本実施形態では固定端末装置SPおよび携帯端末装置TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する装置である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた監視情報(動画を含む)を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。そして、本実施形態では、携帯端末装置TAは、センサ装置SUから管理サーバ装置SVを介して第2イベント通知通信信号によってイベントの通知を受けた場合に所定の通知音を出力し、この通知音の出力中に、新たなイベントの通知を受けた場合に、前記新たなイベントの通知に基づき前記出力中の前記通知音を継続する。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、図3に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
TA音入出力部34は、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。TA音入出力部34は、SU音入出力部12と同様に、例えば、音響振動を電気信号に変換するマイクロホン等と、音の電気信号を音の音響振動に変換するスピーカ等とを備えて構成される。TA音入出力部34は、外部の音を表す電気信号をTA制御処理部32へ出力し、TA制御処理部32から入力された電気信号を音の音響振動に変換して出力する。
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知された被監視者Obに対する前記イベントの検知結果に対応(対処)する意思がある旨(実施意思情報)の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えばセンサ装置SUで検知した所定の行動の種類や被監視者Obの画像(静止画および動画)等)や、ナースコールの受付等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
TA通信IF部31は、SU通信IF部15と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、TA制御処理部32から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPへ送信する。TA通信IF部31は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをTA制御処理部32が処理可能な形式のデータに変換してTA制御処理部32へ出力する。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するTAストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記TA監視処理プログラムには、管理サーバ装置SVからイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報)をTA記憶部33に記憶(記録)するログプログラムや、前記イベントの通知を受けた場合に、前記通知を受けたイベントの種類に応じた通知音をTA音入出力部34から出力する通知音制御プログラムや、前記監視情報をTA表示部36に表示する表示制御プログラム等の各種プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、TA表示部36に表示される画面情報、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報、センサ装置SUに関するセンサ情報、前記イベントの通知を受けた場合にTA音入出力部から出力される通知音に関する通知音情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。これら監視情報、センサ情報および通知音情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331、端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332および通知音情報333を機能的に備える。
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、本実施形態では、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(本実施形態では起床、離床、転倒、微体動異常およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻等の、被監視者Obの監視に関し、各装置SU、SP、TAそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶する。
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でTA監視情報記憶部331に記憶されている。この監視情報を登録する端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT−TAは、例えば、図4に示すように、各装置SU、SP、TAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド3311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド(イベントフィールド)3312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド3313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド3314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド3315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド3316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド3314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド3316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド3316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(イベントフィールド3312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド3316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第2イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でTAセンサ情報記憶部332に記憶される。より具体的には、端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST−TAは、例えば、図5に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド3321と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド3322と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド3323と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド3324とを備え、センサID別(すなわち、センサ装置SU別)にレコードを持つ。
通知音情報記憶部333は、前記通知音情報を記憶するものである。前記通知音情報は、前記イベントの通知を受けた場合にTA音入出力部34から出力される通知音に関する情報である。本実施形態では、前記イベントは、前記所定の行動およびナースコールの複数の種類を含み、さらに、前記所定の行動も、起床、離床、転倒および微体動異常の複数を含む。これらイベントの種類を通知音で聴覚的に認識可能とするために、本実施形態では、通知音は、イベントの種類に応じて予め設定されている。このため、前記通知音情報は、より具体的には、互いに異なる複数のイベントの種類と、前記イベントの種類に応じて互いに異なる複数の通知音と、を互いに対応付けた情報である。
このような通知音情報は、本実施形態では、テーブル形式で通知音情報記憶部333に記憶される。より具体的には、通知音情報テーブルTTは、例えば、図6に示すように、イベントの種類を登録するイベントフィールド3331と、前記イベントフィールド3331に登録されているイベントの種類に応じて予め設定された通知音(通知音のデータ)を登録する通知音フィールド3332とを備え、イベントの種類ごとにレコードを備える。本実施形態では、上述したように、イベントの種類は、起床、離床、転倒、微体動異常およびナースコールである。このため、図6に示す例では、各レコードのイベントフィールド3331には、起床、離床、転倒、微体動異常およびナースコールがそれぞれ登録され、各レコードの通知音フィールド3332には、これらそれぞれに対応する起床通知音データ(トテトテトテ)、離床通知音データ(ポペーンポペーン)、転倒通知音データ(ティンコンティンコンティンコン)、離微体動異常通知音データ(ビービービービー)およびナースコール通知音データ(ピィコーピィコー)がそれぞれ1フレーズ分のデータで登録されている。本実施形態では、通知音の出力終了後に、督促(リマインド)するために、再度、通知音を出力するので、リマインドは、イベントの種類ではないがイベントの種類とみなし、1つのレコードのイベントフィールド331には、リマインドが登録され、このレコードの通知音フィールドは、リマインド通知音データ(トンテンポロロン)が1フレーズ分のデータで登録されている。
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obに対する前記監視情報を受けて表示し、実施意思情報の入力を受け付け、ナースコールの応答や声かけするための回路である。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323および端末側ストリーミング処理部(TAストリーミング処理部)324を機能的に備える。
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
本実施形態では、TA監視処理部322は、機能的に通知音制御部3221を備える。この通知音制御部3221は、第2イベント通知通信信号によってイベントの通知を受けた場合に、所定の通知音をTA音入出力部34から出力するものであり、前記通知音を前記TA音入出力部34から出力中に、新たな第2イベント通知通信信号によって新たなイベントの通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する。より具体的には、通知音制御部3221は、前記第2イベント通知通信信号によってイベントの通知を受けた場合に、前記受けた通知のイベントの種類に対応する通知音を、通知音情報記憶部333に記憶されている通知音情報に基づいてTA音入出力部34から出力し、前記通知音を前記TA音入出力部34から出力中に、新たな第2イベント通知通信信号によって新たなイベントの通知を受けた際に、この新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合には、前記出力中の前記通知音を継続する。一方、通知音制御部3221は、前記新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じではない(異なる)場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、前記新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記TA音入出力部34から出力する。通知音制御部3221は、前記通知音を前記TA音入出力部34から出力中に、後述の「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けた場合に、前記出力中の前記通知音を停止する。
通知音制御部3221は、前記通知音を所定の第1時間だけ継続して前記TA音入出力部34から出力し、前記通知音の出力を終了した後、所定の第2時間経過後に、リマインドの通知音を前記TA音入出力部から出力する。リマインドの通知音は、イベントの種類に応じて設定された通知音のメロディーと異なるメロディーで予め設定される。これら第1および第2時間それぞれを計時するために、図3に破線で示すように、必要に応じて、TA監視処理部322には、機能的に、通知音の出力を開始した時点から計時を始め、前記第1時間を計時する第1タイマー3222が生成および消去され、前記第2時間を計時する第2タイマー3223が生成および消去される。第2タイマー3223における計時を始める起点は、前記通知音の出力を終了した時点であって良いが、本実施形態では、直近に受けた通知の時点から前記所定の第1時間が経過した時点である。このため、図3に破線で示すように、必要に応じて、TA監視処理部322には、機能的に、直近の通知を受けた時点から計時を始め、前記第1時間を計時する第3タイマー3224が生成および消去される。これら第1および第2時間それぞれは、例えば30秒、1分、2分、5分等の適宜な任意の時間長に設定される。
さらに、本実施形態では、前記互いに異なる複数のイベントの種類には、それぞれ、通知の優先順位が付与されている。前記通知の優先順位は、種類が互いに異なる複数のイベントの通知を受けた場合に、これら複数のイベントの通知の中から、通知音を出力するイベントの通知を決定する順序である。例えば、本実施形態では、ナースコールは、被監視者Obが監視者(ユーザ)の対処(対応)を要望している蓋然性が高いので、前記ナースコールにおける通知の優先順位は、最も高く設定されている。複数のイベントの種類の中のナースコールを除く残余の通知の各優先順位は、本実施形態では、例えば、高い方から、リマインド、転倒、離床、起床の順に設定されている(ナースコール>リマインド>転倒>離床>起床)。なお、優先順位が同位であるイベントの種類があっても良い。通知音制御部3221は、前記通知音を前記TA音入出力部34から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、前記新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位以下である場合には、前記出力中の前記通知音を継続する。一方、通知音制御部3221は、前記通知音を前記TA音入出力部34から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、前記新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位より高い場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、前記新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記TA音入出力部から出力する。
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIPによって音声通話を行う。
TAストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
次に、本実施形態の動作について説明する。図7は、図2に示す前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。図8は、図3に示す前記携帯端末装置において、監視処理に関する動作を示すフローチャートである。図9は、図3に示す前記携帯端末装置において、通知音の第1出力処理に関する動作を示すフローチャートである。図10は、図3に示す前記携帯端末装置において、通知音の第2出力処理に関する動作を示すフローチャートである。図11は、図3に示す前記携帯端末装置において、「対応する」ボタンの入力操作に関する動作を示すフローチャートである。図12は、図3に示す前記携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。図13は、図3に示す前記携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。図14は、図3に示す前記携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
このような被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部14には、SU制御部141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143およびSUストリーミング処理部144が機能的に構成される。携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323およびTAストリーミング処理部324が機能的に構成され、TA監視処理部322には、機能的に、通知音制御部3221が構成され、後述するように必要に応じて、第1ないし第3タイマー3222〜3224が構成され、そして、除去される。
まず、センサ装置SUの動作について説明する。センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、ナースコールの受付の有無を判定している。
図7において、まず、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、センサ部11の撮像部111から1フレーム分の画像(画像データ)を前記対象画像として取得する(S11)。
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14の行動検知処理部142によって、被監視者Obにおける所定の行動のうちの対象画像に基づいて検知できる第1行動を検知する第1行動検知処理を前記処理S11で取得した対象画像に基づいて実行し、その第1検知結果をSU記憶部16に記憶する(S12)。本実施形態では、前記第1行動は、起床、離床および転倒であり、行動検知処理部142は、起床の成否を判定し、離床の成否を判定し、そして、転倒の成否を判定する。
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、センサ部11の体動測定部112の出力を取得する(S13)。
次に、センサ装置SUは、SU制御処理部14の行動検知処理部142によって、被監視者Obにおける所定の行動のうちの体動測定部112の出力に基づいて検知できる第2行動を検知する第2行動検知処理を前記処理S13で取得した体動測定部112の出力に基づいて実行し、その第2検知結果をSU記憶部16に記憶する(S14)。本実施形態では、前記第2行動は、微体動異常であり、行動検知処理部142は、微体動異常の成否を判定する。
次に、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、処理S12および処理S14でSU記憶部16に記憶された第1検知結果および第2検知結果に基づいて、被監視者Obにおける前記所定の行動が検知されたか否かを判定する(S15)。この判定の結果、前記所定の行動が検知されていない場合(No)には、センサ装置SUは、次に、処理S17を実行し、一方、前記所定の行動が検知されている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S16を実行した後に、前記処理S17を実行する。
この処理S16では、前記検知された所定の行動を管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ通知するために、センサ装置SUは、行動検知処理部142によって、前記所定のイベントとして前記所定の行動の検知に関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、行動検知処理部142は、自機のセンサID、イベント情報(ここでは起床、離床、転倒および微体動異常のうちの1または複数)および対象画像を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
前記処理S17では、センサ装置SUは、ナースコール処理部143によって、ナースコールを受け付けているか否かを判定する。すなわち、図7に示す処理S11ないし処理S18は、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、繰り返し実行されるが、前回における処理S17の実行から今般における処理S17の実行までの間に、ナースコール受付操作部13が操作されたか否かが判定される。この判定の結果、ナースコール受付操作部13が操作されず、ナースコールを受け付けていない場合(No)には、センサ装置SUは、今回の本処理を終了し、一方、ナースコール受付操作部13が操作され、ナースコールを受け付けている場合(Yes)には、センサ装置SUは、次の処理S18を実行した後に、今回の本処理を終了する。
この処理S18では、処理S17でその受付が判明したナースコールを管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ報知するために、センサ装置SUは、ナースコール処理部143によって、前記所定のイベントとしてナースコールに関する第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。より具体的には、ナースコール処理部143は、自機のセンサIDおよびイベント情報(ここではナースコール受付情報)を収容した第1イベント通知通信信号を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。
被監視者Obにおける所定の行動の検知やナースコールの受付それぞれに関し、センサ装置SUは、以上のように動作している。
管理サーバ装置SVは、前記第1イベント通知通信信号をネットワークNWを介してセンサ装置SUから受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を記憶(記録)する。そして、管理サーバ装置SVは、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先の端末装置SP、TAへ、第2イベント通知通信信号を送信する。前記第2イベント通知通信信号には、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(起床、離床、転倒および微体動異常のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報がナースコール受付情報である場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報が収容される。
これによって被監視者Obにおける所定の行動やナースコールが、センサ装置SUから管理サーバ装置SVを介して端末装置SP、TAに通知され、そして、端末装置SP、TAを介して例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に通知される。
次に、端末装置SP、TAの動作について説明する。ここでは、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明する。上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、図12に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。
図8において、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定する(S31)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理をS31に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、携帯端末装置TAは、次の処理S32を実行する。すなわち、携帯端末装置TAは、通信信号の受信を待ち受けている。
処理S32では、携帯端末装置TAは、TA制御部321によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、次の処理S33を実行し、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合(その他)には、処理S31で受信した通信信号に応じた適宜な処理を行う処理S38を実行した後に本処理を終了する。
処理S33では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、処理S31で管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。
この処理S33の次に、TA監視処理部322は、通知音制御部3221によって、所定の通知音をTA音入出力部34から出力する通知音の第1出力処理を実行する。
より具体的には、図9において、通知音制御部3221は、まず、TA音入出力部34から通知音を出力しているか否かを判定する(S341)。この判定の結果、通知音を出力している場合(Yes、出力中)には、通知音制御部3221は、次の処理S342を実行し、一方、前記判定の結果、通知音を出力していない場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S345を実行する。
この処理S342では、通知音制御部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類と、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類とが同種であるか否かを判定する。なお、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類は、後述するように、第1タイマー3222に対応付けられてTA記憶部33に記憶されたイベントの種類から認識される。この判定の結果、同種である場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S344を実行し、一方、前記判定の結果、同種ではない(異種である)場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S343を実行する。
この処理S343では、通知音制御部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位が、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位より高いか否かを判定する。この判定の結果、高い場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S346を実行し、一方、前記判定の結果、高くない(以下である)場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S344を実行する。
前記処理S344では、通知音制御部3221は、前記出力中の通知音をそのまま継続する。したがって、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類と、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類とが同種である場合には、前記出力中の通知音がそのまま継続される。処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位が、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位以下である場合には、前記出力中の通知音がそのまま継続される。
この処理S344の次に、第3タイマー3224がTA監視処理部322に生成されている場合には、通知音制御部3221は、この既存の第3タイマー3224を消去し、新たに再び第3タイマー3224をTA監視処理部322に機能的に形成し、その計時を始め(S345)、本処理が終了され、図8に示す処理S35が実行される。
前記処理S346では、通知音制御部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類に応じた通知音を新たにTA音入出力部34から出力する。より具体的には、通知音制御部3221は、通知音情報テーブルTTから、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類を、イベントフィールド3331に登録するレコードを選択(検索)し、この選択したレコードの通知音フィールド3333に登録する通知音(通知音データ)を取り出し、この取り出した通知音を新たにTA音入出力部34から出力する。本実施形態では、通知音データは、1フレーズ分だけなので、通知音の出力中は、この1フレーズ分の通知音が繰り返される。したがって、通知音が出力されていない場合には、通知音が新たに出力される。処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位が、前記出力中の通知音に対応するイベントの種類に付与された通知の優先順位より高い場合には、通知音が新たに出力される。
そして、この処理S346の次に、通知音制御部3221は、第1タイマー3222の所定の処理を実行する(S347)。より具体的には、第1タイマー3222がTA監視処理部322に生成されている場合には、通知音制御部3221は、この既存の第1タイマー3222を消去する。そして、通知音制御部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報に対応するイベントの種類をTA記憶部33に記憶してこれに対応付けて第1タイマー3222をTA監視処理部322に機能的に形成し、その計時を始め、本処理が終了され、図8に示す処理S35が実行される。
図8に戻って、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示し(S35)、次の処理S36を実行する。より具体的には、TA監視処理部322は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば図13に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば図14に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、図13に示すように、メニューバー領域511と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、起床、離床、転倒および微体動異常の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。図13に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(応対、対処)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を表す実施意思情報を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、図14に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。
なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
処理S36では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを判定する。この判定の結果、入力操作を受け付けていない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理を処理S36に戻し、一方、前記判定の結果、入力操作を受け付けている場合には、携帯端末装置TAは、次の処理S37を実行する。
この処理S37では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了する。
例えば、図11において、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると(すなわち、前記対応を実行する意思を受け付けると)(S51)、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する(S52)。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視処理部322によって、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT−TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応フィールド3316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録する。
次に、TA制御処理部32は、TA監視処理部322によって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応受付情報)を収容した通信信号(対応受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する(S53)。この対応受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、この受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび対応受付情報を収容した通信信号(対応受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
次に、TA制御処理部32は、TA監視処理部322の通知音制御部3221によって、TA音入出力部34から通知音を出力しているか否かを判定する(S54)。この判定の結果、通知音を出力している場合(Yes、出力中)には、通知音制御部3221は、次の処理S55を実行し、一方、前記判定の結果、通知音を出力していない場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S57を実行する。
この処理S55では、通知音処理部3221は、前記出力中の通知音を停止する。これによって「対応する」ボタン524の入力操作によって出力中の通知音が停止される。前記タッチパネルを構成するTA入力部35は、前記受けた通知のイベントに対して所定の対応を実施する意思がユーザにある旨の入力を受け付ける対応入力部の一例に相当する。
次に、通知音処理部3221は、TA監視処理部322に機能的に生成された第1タイマー3222を消去し(S56)、次の処理S57を実行する。
この処理S57では、通知音処理部3221は、後述するようにTA監視処理部322に機能的に生成された第2タイマー3223を消去し、本処理を終了する。
図8に戻って、また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
一方、携帯端末装置TAは、前記ログイン操作を受け付けた後、TA監視処理部322の通知音制御部3221によって、図10に示す、通知音の停止処理および通知音の再出力処理(リマインド処理)を行う通知音の第2出力処理を繰り返し実行する。
図10において、まず、通知音制御部3221は、第1タイマー3222がTA監視処理部322に機能的に生成されて有るか否かを判定する(S41)。この判定の結果、第1タイマー3222が有る場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S42を実行し、一方、この判定の結果、第1タイマー3222が無い場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S46を実行する。
この処理S42では、通知音制御部3221は、第1タイマー3222が前記第1時間の計時を終了してタイムアップしているか否かを判定する。この判定の結果、第1タイマー3222がタイムアップしている場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S43を実行し、一方、この判定の結果、第1タイマー3222がタイムアップしていない場合(No)には、通知音制御部3221は、次の処理S46を実行する。
この処理S43では、通知音制御部3221は、前記出力中の通知音を停止する。これによって第1時間の経過によって出力中の通知音が停止される。
前記処理S43の次に、通知音処理部3221は、TA監視処理部322に機能的に生成されていた第1タイマー3222に対応付けられてTA記憶部33に記憶されたイベントの種類に対応付けて第2タイマー3223をTA監視処理部322に機能的に形成し、第3タイマー3224が無い場合にはその計時を始め、第3タイマー3224が有る場合には前記第3タイマー3224のタイムアップ後にその計時を始め、TA監視処理部322に機能的に生成されていた前記第1タイマー3222を消去し(S44)、次の処理S46を実行する。なお、前記第3タイマー3224が有る場合には上記タイムアップ後に前記第3タイマー3224は、消去される。このように第2タイマー3223における計時を始める起点は、直近に受けた通知の時点(第2イベント通知通信信号の受信の時点)から前記所定の第1時間が経過した時点である。
処理S46では、通知音制御部3221は、第2タイマー3223がTA監視処理部322に機能的に生成されて有るか否かを判定する。この判定の結果、第2タイマー3223が有る場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S47を実行し、一方、この判定の結果、第2タイマー3223が無い場合(No)には、通知音制御部3221は、今回の本処理を終了する。
この処理S47では、通知音制御部3221は、第2タイマー3223が前記第2時間の計時を終了してタイムアップしているか否かを判定する。この判定の結果、第2タイマー3223がタイムアップしている場合(Yes)には、通知音制御部3221は、次の処理S48を実行し、一方、この判定の結果、第1タイマー3222がタイムアップしていない場合(No)には、通知音制御部3221は、今回の本処理を終了する。
処理S48では、通知音制御部3221は、TA記憶部33の通知音情報記憶部333に記憶されたリマインド通知音データを取り出し、リマインドの通知音をTA音入出力部34から出力する。したがって、第1時間の経過によって通知音が終了しても、当該通知に対して「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けていない場合には、第2時間の経過後にリマインドの通知音が出力される。
そして、処理S48の次に、通知音処理部3221は、TA監視処理部322に機能的に生成されていた第2タイマー3222に対応付けられてTA記憶部33に記憶されたイベントの種類に対応付けて第1タイマー3223をTA監視処理部322に機能的に形成し、その計時を始め、TA監視処理部322に機能的に生成されていた前記第2タイマー3222を消去し、今回の本処理を終了する。
管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に関し、携帯端末装置TAは、以上のように動作している。
次に、一具体例に基づいて上述の携帯端末装置TAにおける通知音に関する動作を説明する。図15は、図3に示す前記携帯端末装置における動作を説明するための一具体例を示す状態図である。上段の状態C0は、携帯端末装置TAにおける全体的な通知音再生状態を示し、これより下段の各状態C1〜C7は、各第2イベント通知通信信号を受信した時点での携帯端末装置TAの通知音再生状態を示す。
まず、携帯端末装置TAが待受け画面51を表示している状態において、時刻T1に、イベント情報が起床である第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341および処理S346の各処理を実行することによって起床の通知音(トテトテトテ・・・)を出力し、処理S34の処理S347、処理S35および処理S36を実行する。
次に、この起床の通知音の出力中に、時刻T2に、イベント情報が離床である第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S343および処理S346の各処理を実行することによって離床の通知音(ポペーンポペーン・・・)を出力し、処理S34の処理S347、処理S35および処理S36を実行する。このため、前記起床の通知音に対するリマインドの通知音は、出力されない。
次に、この離床の通知音の出力中に、時刻T3に、イベント情報が転倒である第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S343および処理S346の各処理を実行することによって転倒の通知音(ティンコンティンコンティンコン・・・)を出力し、処理S34の処理S347、処理S35および処理S36を実行する。このため、前記離床の通知音に対するリマインドの通知音は、出力されない。
次に、この転倒の通知音の出力中に、時刻T4に、イベント情報が転倒である第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S344の各処理を実行することによって転倒の通知音(ティンコンティンコンティンコン・・・)を継続して出力し、処理S34の処理S345、処理S35および処理S36を実行する。したがって、この時刻T4で受信した第2イベント通知通信信号に対し第3タイマー3224が生成される。
このような動作中に、図10に示す各処理が繰り返し実行され、時刻T5に、処理S42において、第1時間△T1の経過によって第1タイマー3222がタイムアップしていると、処理S43で転倒の通知音が停止され、処理S44において、第1時間△T1の経過による第3タイマー3224のタイムアップ後に、第2タイマー3223が計時を始め、第1タイマー3222が消去される。そして、図10に示す各処理が繰り返し実行され、時刻T7に、処理S47において、第2時間△T2の経過によって第2タイマー3223がタイムアップしていると、処理S48において、リマインドの通知音が出力される。
そして、このリマインドの通知音の出力中に、時刻T8に、イベント情報がナースコールである第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S343および処理S346の各処理を実行することによってナースコールの通知音(ピィコーピィコー・・・)を出力し、処理S34の処理S347、処理S35および処理S36を実行する。
次に、このナースコールの通知音の出力中に、時刻T9に、イベント情報がナースコールである第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S344の各処理を実行することによってナースコールの通知音ピィコーピィコー・・・)を継続して出力し、処理S34の処理S345、処理S35および処理S36を実行する。したがって、この時刻T9で受信した第2イベント通知通信信号に対し第3タイマー3224が生成される。
次に、このリマインドの通知音の出力中に、時刻T15に、イベント情報が起床である第2イベント通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、処理S31、処理S32、処理S33、処理S34における処理S341、処理S342、処理S344の各処理を実行することによってリマインドの通知音を継続して出力し、処理S34の処理S345、処理S35および処理S36を実行する。したがって、この時刻T15で受信した第2イベント通知通信信号に対し第3タイマー3224が生成される。
以下、同様に、携帯端末装置TAは、動作し、この例では、リマインドの通知音が繰り返し出力される。
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMS、被監視者監視システムMSの端末装置SP、TAおよびこれに実装された端末装置SP、TAの制御方法は、通知音をTA音入出力部34から出力中に、新たなイベント(事象)の通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部3221を備えるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、前記新たな通知に応じて通知音が最初から新たに出力されない。すなわち、通知音制御部3221を備えない場合において、ナースコールの通知が連続的に通知されると、ピピィピィピピピィコーピィコー・・・のように通知音が鳴り、ユーザ(監視者)は、耳障りで煩わしく感じてしまうが、本実施形態では、通知音制御部3221を備えるので、ナースコールの通知が連続的に通知されても、ピィコーピィコーピィコーピィコー・・・のように通知音が鳴る。このため、上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、耳障りさや煩わしさを低減できる。
イベントが複数の種類を含む場合に、上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、前記イベントの種類に応じて互いに異なる複数の通知音を備え、前記受けた通知のイベントの種類に対応する通知音を出力するので、ユーザは、聴覚によって通知を認識できるだけでなく、さらにイベントの種類も認識できる。そして、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合、前記新たに受けた通知に応じて通知音が最初から新たに出力されても、これによって、ユーザは、前記出力中の通知音から得られる情報に加えて新たな情報が得られることは無く、上述した耳障りで、煩わしく感じてしまうだけである。しかしながら、上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、通知音をTA音入出力部34から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合には、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部3221を備えるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、無意味に、前記新たに受けた通知に応じて通知音が最初から新たに出力されることが無く、耳障りさや煩わしさを低減できる。
上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じではない場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記TA音入出力部34から出力する通知音制御部3221を備えるので、前記通知音によって通知中のイベントと異なるイベントをユーザ(監視者)に通知できる。
上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、前記通知音の出力を終了した後、所定の第2時間経過後に、リマインドの通知音を前記音出力部から出力する通知音制御部3221を備えるので、イベントに対する対処を、ユーザに督促できる。
上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、通知音を音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位以下である場合には、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部3221を備えるので、通知の優先順位がより高いイベントの通知を維持できる。
上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、通知音を音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位より高い場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記TA音入出力部34から出力する通知音制御部3221を備えるので、通知の優先順位がより高いイベントを優先して通知できる。そして、ナースコールは、被監視者Obが監視者(ユーザ)の対処を要望している蓋然性が高いが、上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、前記ナースコールにおける通知の優先順位が最も高いので、このようなナースコールの通知を優先でき、被監視者Obの要望に速やかに応えることが可能となる。
ユーザが前記受けた通知のイベントに対して所定の対応を実施する意思を入力した場合、通知音が継続されても、ユーザは、その継続した通知音から得られる情報に加えて新たな情報が得られることは無く、上述した耳障りで、煩わしく感じてしまうだけである。上記被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびその制御方法は、通知音をTA音入出力部34から出力中に、前記意思の入力を受け付けた場合に、前記出力中の前記通知音を停止する通知音制御部3221を備えるので、無意味に、前記通知音が継続されることが無く、耳障りさや煩わしさを低減できる。
なお、上述の実施形態では、リマインドの通知音は、イベントの種類に応じた通知音と異なるメロディーであったが、イベントの種類に応じた通知音であっても良い。このような場合、通知音制御部3221は、前記通知音を所定の第1時間だけ継続して前記TA音入出力部34から出力し、前記通知音の出力を終了した後、所定の第2時間経過後に、前記終了した前記通知音を前記TA音入出力部34から出力する。前記終了した前記通知音におけるイベントの種類は、第2タイマー3223に対応付けてTA記憶部33に記憶されたイベントの種類を参照すればよい。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる被監視者監視システムの端末装置は、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムの前記端末装置である。この端末装置は、音を出力する音出力部と、前記イベントの通知を受けた場合に、通知音を前記音出力部から出力する通知音制御部とを備え、前記通知音制御部は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する。好ましくは、上述の端末装置において、前記所定のイベントは、対処が必要なイベントを含む。好ましくは、上述の端末装置において、前記所定のイベントは、前記被監視者における所定の行動を含む。好ましくは、上述の被監視者監視装置において、前記所定のイベントは、ナースコールを含む。
このような被監視者監視システムの端末装置は、通知音を音出力部から出力中に、新たなイベント(事象)の通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部を備えるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、前記新たな通知に応じて通知音が最初から新たに出力されない。このため、上記端末装置は、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、耳障りさや煩わしさを低減できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記イベントは、複数の種類を含み、互いに異なる複数のイベントの種類と、前記イベントの種類に応じて互いに異なる複数の通知音と、を互いに対応付けて通知音情報として記憶する通知音情報記憶部をさらに備え、前記通知音制御部は、前記イベントの通知を受けた場合に、前記受けた通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記音出力部から出力し、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合には、前記出力中の前記通知音を継続する。
イベントが複数の種類を含む場合に、上記被監視者監視システムの端末装置は、前記イベントの種類に応じて互いに異なる複数の通知音を備え、前記受けた通知のイベントの種類に対応する通知音を出力するので、ユーザは、聴覚によって通知を認識できるだけでなく、さらにイベントの種類も認識できる。前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合、前記新たに受けた通知に応じて通知音が最初から新たに出力されても、これによって、ユーザは、前記出力中の通知音から得られる情報に加えて新たな情報が得られることは無く、上述した耳障りで、煩わしく感じてしまうだけである。上記端末装置は、通知音を音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じである場合には、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部を備えるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、無意味に、前記新たに受けた通知に応じて通知音が最初から新たに出力されることが無く、耳障りさや煩わしさを低減できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記通知音制御部は、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じではない場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記音出力部から出力する。
このような被監視者監視システムの端末装置は、新たに受けた前記通知のイベントの種類が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類と同じではない場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記音出力部から出力する通知音制御部を備えるので、前記通知音によって通知中のイベントと異なるイベントをユーザに通知できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記通知音制御部は、前記通知音を所定の第1時間だけ継続して前記音出力部から出力し、前記通知音の出力を終了した後、所定の第2時間経過後に、リマインドの通知音を前記音出力部から出力する。好ましくは、上述の端末装置において、前記通知音制御部は、直近に受けた通知の時点から前記所定の第1時間の経過した時点を、前記所定の第2時間の計時を始める起点とする。
このような被監視者監視システムの端末装置は、前記通知音の出力を終了した後、所定の第2時間経過後に、リマインドの通知音を前記音出力部から出力する通知音制御部を備えるので、前記終了した前記通知音に対応するイベントに対する対処を、ユーザに督促できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記互いに異なる複数のイベントの種類は、それぞれ、通知の優先順位を備え、前記通知音制御部は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位以下である場合には、前記出力中の前記通知音を継続する。
このような被監視者監視システムの端末装置は、通知音を音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位以下である場合には、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御部を備えるので、通知の優先順位がより高いイベントの通知を維持できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記通知音制御部は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた際に、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位より高い場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記音出力部から出力する。
このような被監視者監視システムの端末装置は、通知音を音出力部から出力中に、新たに受けた通知のイベントの種類に対応する優先順位が前記出力中の前記通知音に対応するイベントの種類に対応する優先順位より高い場合には、前記出力中の前記通知音を停止し、新たに受けた前記通知のイベントの種類に対応する通知音を前記通知音情報に基づいて前記音出力部から出力する通知音制御部を備えるので、通知の優先順位がより高いイベントを優先して通知できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記複数のイベントの種類には、ナースコールが含まれ、前記ナースコールにおける通知の優先順位は、最も高い。
ナースコールは、被監視者が監視者(ユーザ)の対処を要望している蓋然性が高い。上記被監視者監視システムの端末装置は、前記ナースコールにおける通知の優先順位が最も高いので、このようなナースコールの通知を優先でき、被監視者の要望に速やかに応えることが可能となる。
他の一態様では、上述の被監視者監視システムの端末装置において、前記受けた通知のイベントに対して所定の対応を実施する意思がユーザにある旨の入力を受け付ける対応入力部をさらに備え、前記通知音制御部は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、前記対応入力部で前記入力受け付けた場合に、前記出力中の前記通知音を停止する。
ユーザが前記受けた通知のイベントに対して所定の対応を実施する意思を対応入力部で入力した場合、通知音が継続されても、ユーザは、その継続した通知音から得られる情報に加えて新たな情報が得られることは無く、上述した耳障りで、煩わしく感じてしまうだけである。上記端末装置は、通知音を音出力部から出力中に、対応入力部で入力を受け付けた場合に、前記出力中の前記通知音を停止する通知音制御部を備えるので、無意味に、前記通知音が継続されることが無く、耳障りさや煩わしさを低減できる。
他の一態様にかかる被監視者監視システムの端末装置の制御方法は、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムの前記端末装置の制御方法である。この端末装置の制御方法は、前記イベントの通知を受ける通知受信工程と、前記通知受信工程で前記イベントの通知を受けた場合に、音を出力する音出力部から通知音を出力する通知音制御工程とを備え、前記通知音制御工程は、前記通知音を前記音出力部から出力中に、前記通知受信工程で新たなイベントの通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する。
このような端末装置の制御方法は、通知音を音出力部から出力中に、新たなイベントの通知を受けた場合に、前記出力中の前記通知音を継続する通知音制御工程を備えるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、前記新たな通知に応じて通知音が最初から新たに出力されない。このため、上記端末装置の制御方法は、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、耳障りさや煩わしさを低減できる。
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントを検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムであって、前記端末装置は、これら上述のいずれかの端末装置である。
このような被監視者監視システムは、これら上述のいずれかの端末装置を用いるので、通知音の1フレーズが終了しないうちに、新たな通知があった場合でも、耳障りさや煩わしさを低減できる。
この出願は、2016年4月28日に出願された日本国特許出願特願2016−90362を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。