WO2017125797A1 - 金属酸化物膜及びその形成方法、ならびに半導体装置 - Google Patents

金属酸化物膜及びその形成方法、ならびに半導体装置 Download PDF

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Abstract

低温で形成可能で且つ電気的特性が良好な金属酸化物膜を提供する。電界効果移動度を高 められる金属酸化物膜を提供する。低温で形成可能で且つ電界効果移動度の高い半導体装 置を提供する。 金属酸化物は、 In、 M (MはAl、 Ga、 Y、 またはSn)、 及びZnを含み、 In、 M、 及び Znそれぞれの組成の総和を1としたとき、Inの割合が33%より大きく60%以 下である領域を含む。また配向性を有さず、大きさが10nm以下である結晶部と、非晶 質領域とを含む。また、膜面に垂直な方向におけるX線回折において、2θ=31度近傍 に結晶構造に起因した回折強度のピークが観測されない領域を有する。また、断面に垂直 な方向における電子線回折において、円対称なパターンが観測される領域を有する。

Description

明細書
発明の名称
金属酸化物膜及びその形成方法、 ならびに半導体装置
技術分野
[0001 ]
本発明の一態様は、 金属酸化物膜及びその形成方法に関する。 本発明の一態様は、 金属 酸化物膜を用いた半導体装置に関する。
[0002]
なお、 本明細書等において、 半導体装置とは、 半導体特性を利用することで機能しうる 装置全般を指し、 トランジスタ、 半導体回路などは半導体装置の一態様である。 また演算 装置、 記憶装置、 撮像装置、 電気光学装置、 発電装置 (薄膜太陽電池、 有機薄膜太陽電池 等を含む)、 及び電子機器は半導体装置を含む場合がある。
背景技術
[0003]
トランジスタに適用可能な半導体材料として、酸化物半導体が注目されている。例えば、 特許文献 1では、 複数の酸化物半導体層を積層し、 当該複数の酸化物半導体層の中で、 チ ャネルとなる酸化物半導体層の組成がインジウム及びガリウムを含み、 且つインジウムの 組成をガリウムの組成よりも大きくすることで、 電界効果移動度 (単に移動度、 または F Eという場合がある) を高めた半導体装置が開示されている。
[0004]
また、非特許文献 1では、 インジウムと、 ガリウムと、亜鉛とを有する酸化物半導体は、 I n ixG a 1 +x03 (Z n O) m ( xは一 1≤ x≤ 1を満たす数、 mは自然数) で表される ホモ口ガス相を有することについて開示されている。 また、 非特許文献 1では、 ホモロガ ス相の固溶域 (s o l i d s o l u t i o n r a n g e) について開示されている。 例えば、 m= 1の場合のホモ口ガス相の固溶域は、 Xが一 0. 33から 0. 08の範囲で あり、 m= 2の場合のホモ口ガス相の固溶域は、 Xが一 0. 68から 0. 32の範囲であ る。
[先行技術文献]
[特許文献]
[0005]
[特許文献 1 ]特開 201 4—フ 399号公報
[非特許文献]
[0006]
[非特許文献 1 ] M. N a k amu r a, N . K i m i z u k a, a n d T. M o h r i、 「T h e P a s e R e l a t i o n s i n t e I n 203— G a 2 Z n 04— Z n O S y s t em a t 1 350 °C」、 J. S o l i d S t a t e C em.. 1 991. V o I . 93, p p. 298— 31 5
発明の概要
発明が解決しょうとする課題
[0007]
本発明の一態様は、 電気特性が向上した金属酸化物膜を提供することを課題の一とする。 または、 電界効果移動度を高められる金属酸化物膜を提供することを課題の一とする。 ま たは、 新規な金属酸化物膜を提供することを課題の一とする。 または、 金属酸化物膜を適 用した、 半導体装置を提供することを課題の一とする。
[0008]
または、 本発明の一態様は、 低温で形成可能で且つ電気的特性が良好な金属酸化物膜を 提供することを課題の一とする。 または、 低温で形成可能で且つ電界効果移動度の高い半 導体装置を提供することを課題の一とする。
[0009]
または、 本発明の一態様は、 金属酸化物膜が適用され、 可撓性を有する装置を提供する ことを課題の一とする。
[001 0]
なお、 これらの課題の記載は、 他の課題の存在を妨げるものではない。 なお、 本発明の —態様は、 これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。 なお、 これら以外の課 題は、 明細書、 図面、 請求項などの記載から抽出することが可能である。
課題を解決するための手段
[001 1 ]
本発明の一態様は、 I n、 M (Mは A I、 Ga、 丫、 または S n)、 及び Z nを含む金属 酸化物膜である。 また I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和を 1としたとき、 I nの 割合が 33%より大きく 60%以下である領域を含む。 また、 膜面に垂直な方向における X線回折において、 2 S = 31度近傍に結晶構造に起因した回折強度のピークが観測され ない領域を有する。 また、 断面に垂直な方向における電子線回折において、 円対称なバタ 一ンが観測される領域を有する。
[001 2]
また、 上記金属酸化物膜は、 非晶質領域を含むことが好ましい。
[001 3]
または、 上記金属酸化物膜は、 大きさが 1 0 nm以下である結晶部を含むことが好まし い。
[001 4]
または、 上記金属酸化物膜は、 非晶質領域と, 配向性を有さず、 且つ大きさが 1 O nm 以下である結晶部とを含むことが好ましい。
[001 5] また、 上記金属酸化物膜は、 結晶部及び非晶質領域は、 それぞれ厚さ方向に分布を有す ることが好ましい。 このとき、 結晶部は、 膜面に近いほど存在割合が大きく、 非晶質領域 は、 膜面に近いほど存在割合が小さいことが好ましい。
[001 6]
また、 上記金属酸化物は、 断面に垂直な方向における電子線回折で観測されるパターン において、 ダイレクトスポットを中心としたリング状の回折パターンが観測されることが 好ましい。 このとき、 リング状の回折パターンは、 膜面に近いほど、 ピーク強度が高く、 且つ半値全幅が小さいことが好ましい。
[001 7]
上記金属酸化物膜は、 電子線を照射することにより、 結晶化が進行する場合がある。
[001 8]
また、 上記金属酸化物は、 基板上にスパッタリング法、 パルスレ一ザ堆積法、 または液 相法により形成されることが好ましい。
[001 9]
また、 上記金属酸化物膜は、 基板を加熱しない状態で、 金属酸化物を含むターゲットを 用いたスパッタリング法により成膜されることが好ましい。 このとき、 成膜時の圧力を 1 P a以上 2 P a以下とした状態で成膜されることが好ましい。 また、 成膜時の電力密度を 0. 1WZcm2以上、 5. OWZcm2以下とした状態で成膜されることが好ましい。
[0020]
また、上記金属酸化物膜は、 I n、 M、及び Z nそれぞれの組成の総和を 1としたとき、 I nの割合が 40%以上、 50%以下である領域を含むことが好ましい。 または、 I n、
M、 Z nの組成を 4 : y : zとしたとき、 yが 1以上 3以下であり、 zが 2以上 4以下で ある領域を含むことが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : 2 : zとしたとき、 zが 2. 8以上 4. 1以下である領域を含むことが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの 組成を 5 : 3 : zとしたとき、 zが 2. 4以上 4. 0以下である領域を含むことが好まし い。
[0021]
また、 本発明の他の一態様は、 半導体層と、 ゲート絶縁層と、 ゲートと、 を有する半導 体装置である。 ここで半導体層は、 上記に記載の金属酸化物膜を含むことが好ましい。
[0022]
また、 本発明の他の一態様は、 金属酸化物膜の形成方法であって、 基板を加熱すること なく、 金属酸化物を含むタ一ゲットを用いたスパッタリング法により、 前記金属酸化物膜 を成膜する工程を有する。 ここで、 金属酸化物は、 I n、 M (Mは A I、 Ga、 丫、 また は S n)、 及び Z nを含み、 且つ、 金属酸化物は、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : y : zとし たとき、 yは 1. 5以上 2. 5以下を満たし、 zが 3. 5以上 4. 5以下を満たすことが 好ましい。 [0023]
また、 上記において、 成膜時の圧力を 1 P a以上 2 P a以下とすることが好ましい。
[0024]
また、 上記において、 成膜時の電力密度を 0. 1 WZcm2以上、 5. OWZcm2以下 とすることが好ましい。
発明の効果
[0025]
本発明の一態様によれば、 金属酸化物膜を提供できる。 または、 新規な金属酸化物膜を 提供できる。 または、 金属酸化物膜を適用した、 信頼性の高い半導体装置を提供できる。
[0026]
また、 本発明の一態様によれば、 低温で形成可能で且つ電気特性の良好な金属酸化物膜 を提供できる。 または、 低温で形成可能で且つ電界効果移動度の高い半導体装置を提供で きる。
[0027]
または、 本発明の一態様によれば、 金属酸化物膜が適用され、 可撓性を有する装置を提 供できる。
図面の簡単な説明
[0028]
[図 1 A乃至 1 D] 金属酸化物膜の電子線回折パターンと、 輝度のプロファイルの例。
[図 2 A乃至 2 D] 金属酸化物膜の断面図と、 輝度のプロファイルの例。
[図 3 A乃至 3 C] 酸化物半導体膜の原子数比の範囲を説明する図。
[図 4] I nMZ n 04の結晶を説明する図。
[図 5 A乃至 5 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図 6 A乃至 6 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図フ A及びフ B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 8 A及び 8 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 9 A及び 9 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 0 A及び 1 0 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 1 A及び 1 1 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 2 A及び 1 2 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 3 A及び 1 3 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 4 A及び 1 4 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 5 A及び 1 5 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 1 6 A乃至 1 6 C] バンド構造を説明する図。
[図 1 フ A乃至 1 フ C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図 1 8 A乃至 1 8 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。 [図 1 9 A乃至 1 9 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図 2 OA乃至 20 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図 2 1 A及び 21 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 22 A及び 22 B] 半導体装置を説明する断面図。
[図 23 A乃至 23 C] 半導体装置を説明する上面図及び断面図。
[図 24] 半導体装置の断面を説明する図。
[図 25] 半導体装置の断面を説明する図。
[図 26] 半導体装置の断面を説明する図。
[図 2フ ] 表示装置の一態様を示す上面図。
[図 28] 表示装置の一態様を示す断面図。
[図 29] 表示装置の一態様を示す断面図。
[図 30] 表示装置の一態様を示す断面図。
[図 3 1 A乃至 3 1 D] E L層の作製方法を説明する断面図。
[図 32] 液滴吐出装置を説明する概念図。
[図 33] 表示装置の一態様を示す断面図。
[図 34] 表示装置の一態様を示す断面図。
[図 35 A乃至 35 C] 半導体装置の上面及び断面を説明する図。
[図 36] 半導体装置の断面を説明する図。
[図 3フ A乃至 3フ C] 表示装置を説明するブロック図及び回路図。
[図 38 A乃至 38 C] 本発明の一態様を説明するための回路図およびタイミングチヤ一 卜。
[図 39 A乃至 39 C] 本発明の一態様を説明するためのグラフおよび回路図。
[図 40 A及び 40 B] 本発明の一態様を説明するための回路図およびタイミングチヤ一 卜。
[図 4 1 A及び 4 1 B] 本発明の一態様を説明するための回路図およびタイミングチヤ一 卜。
[図 42 A乃至 42E] 本発明の一態様を説明するためのブロック図、 回路図およびタイミ ングチヤ一ト。
[図 43 A及び 43 B] 本発明の一態様を説明するための回路図およびタイミングチヤ一 卜。
[図 44 A及び 44 B] 本発明の一態様を説明するための回路図。
[図 45 A乃至 45 C] 本発明の一態様を説明するための回路図。
[図 46] 表示モジュ ルを説明する図。
[図 4フ A乃至 4フ E] 電子機器を説明する図。
[図 48 A乃至 48 G] 電子機器を説明する図。
[図 49 A及び 49 B] 表示装置を説明する斜視図。 [図 50] 試料の X RDスぺクトルの測定結果を説明する図。
[図 5 1 A乃至 51 L] 試料の T EM像、 および電子線回折パターンを説明する図。
[図 52 A乃至 52 C ] 試料の E D Xマッピングを説明する図。
発明を実施するための形態
[0029]
実施の形態について、 図面を用いて詳細に説明する。 但し、 本発明は以下の説明に限定 されず、 本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更 し得ることは当業者であれば容易に理解される。 従って、 本発明は以下に示す実施の形態 の記載内容に限定して解釈されるものではない。
[0030]
なお、 以下に説明する発明の構成において、 同一部分又は同様な機能を有する部分には 同一の符号を異なる図面間で共通して用い、 その繰り返しの説明は省略する。 また、 同様 の機能を指す場合には、 ハツチパタ一ンを同じくし、 特に符号を付さない場合がある。
[003 1 ]
なお、 本明細書で説明する各図において、 各構成の大きさ、 層の厚さ、 または領域は、 明瞭化のために誇張されている場合がある。 よって、 必ずしもそのスケールに限定されな い。
[0032]
なお、 本明細書等における 「第 1」、 「第 2」 等の序数詞は、 構成要素の混同を避けるた めに付すものであり、 数的に限定するものではない。
[0033]
トランジスタは半導体素子の一種であり、 電流や電圧の増幅や、 導通または非導通を制 御するスイッチング動作などを実現することができる。 本明細書におけるトランジスタは、 I ia F t 、 I n s u l a t e d G a t e F i e l d t f f e c t T r a n s ι s t o r ) や薄 B旲卜ランンスタ (T FT : T h i n F i I m T r a n s i s t o r) を含む。
[0034]
また、「ソース」や Γドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、 回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。 このため、 本明細書においては、 「ソース」 や 「ドレイン」 の用語は、 入れ替えて用いることができる ものとする。
[0035]
(実施の形態 1 )
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 インジウム、 M (Mは、 A I 、 G a、 丫、 または S n)、 及び亜鉛を含む酸化物膜である。 このような酸化物膜は、 半導体特性を備える特徴を 有する。 また、 このような酸化物は、 成膜時に基板を加熱 (例えば 1 70°C) した状態で 酸素を含む雰囲気下にてスパッタリング法により成膜することで、 c軸に沿って層状構造 を有する結晶構造を取るという特徴を有する。
[0036]
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 半導体装置に適用することができる。 例えばトラン ジスタのチヤネルが形成される半導体に適用することができる。
[0037]
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 膜中に多くのキヤリァが含まれるように形成するこ とができる。 このような金属酸化物膜をトランジスタの半導体層に適用することにより、 高い電界効果移動度を示すトランジスタを実現できる。
[0038]
膜中にキャリアを多く含ませる方法の例としては、 例えば基板を加熱することなく成膜 することなどが挙げられる。
[0039]
さらに、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 金属酸化物が含む金属元素のうち、 I nの 含有比率の高い材料を用いる。 特に、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和を 1とし たとき、 I nの割合が 33%より大きく 60%以下である領域が含まれるように形成する。
[0040]
このように、 I nの含有比率の高い材料を用いて、 さらに膜中に多くのキャリアが含ま れるように、 例えば基板を加熱することなく形成された金属酸化物膜は、 トランジスタの 半導体層に適用することにより、 これまでにない極めて高い電界効果移動度を示すトラン ジスタを実現することができる。
[0041 ]
このように形成した金属酸化物膜は、 結晶性を有さない、 または結晶性の極めて低い膜 となる。
[0042]
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 非晶質領域を含む膜、 または配向性を有さないナノ クリスタル (n c) 領域を含む膜である。 特に、 非晶質領域とナノクリスタル領域が混在 した膜であることが好ましい。 ここで、 ナノクリスタル領域は、 極めて微細な (例えば 2 O nm以下、 好ましくは 1 O nm以下の) 結晶部を含む領域である。 また当該結晶部は、 特定の向きに配向することなくランダム配向していることが好ましい。
[0043]
例えば、 金属酸化物膜に対して、 膜面に垂直な方向から X線を入射する X線回折 (X— r a y D i f f r a c t i o n) を測定すると、 結晶性が高い場合に観測される 2 S = 3 1度近傍にみられる回折ピークが観測されない、 またはピークの強度が極めて小さい回 折プロファイルが得られる。
[0044] また、 金属酸化物膜に対して、 例えばビ一ム径を 1 00 nm以上とした電子線回折バタ —ンを測定すると、 円対称な電子線回折パターンが得られる。 すなわち、 電子線回折バタ 一ンが異方性を有さないため、 金属酸化物膜が非晶質を含む膜である、 またはランダム配 向した極めて微細な (例えば 1 O nm以下の) 結晶部を含む膜であることが確認できる。 一方、 例えば電子線回折パターンに異方性がある場合、 金属酸化物膜中に、 特定の方向に 配向する結晶部が複数存在した膜であると判断できる。
[0045]
また、 金属酸化物膜は、 例えば透過型電子顕微鏡 (T EM : T r a n S m i S S i o n E l e c t r o n M i c r o s c o p y) により金属酸化物膜の断面を観察すると、 結 晶部が確認されない、 または、 極めて微細な (例えば 1 O nm以下の) 結晶部がランダム に配向している様子が観察される。 このことからも、 非晶質を含む膜である、 または配向 性を有さない極めて微細な結晶部を有する膜であることが確認できる。
[0046]
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 非晶質領域を含む膜、 または配向性を有さないナノ クリスタル領域を含む膜、 または非晶質領域とナノクリスタル領域が混在した膜である。 このことは、 X線回折法、 電子線回折法、 及び断面観察などの手法により特定することが できる。 また組成は X線光電子分光法 (X PS : X r a y P o t o e I e c t r o n S p e c t r o s c o p y) により特定することができる。
[0047]
また、 金属酸化物膜が非晶質領域と結晶部が混在している膜である場合、 結晶部及び非 晶質領域は膜厚方向に濃度分布を有する場合がある。 例えば金属酸化物膜は、 膜面に近い ほど結晶性が高い、 すなわち結晶部の存在割合が高く、 且つ非晶質領域の存在割合が低い 膜であることが好ましい。
[0048]
例えばスパッタリング法により金属酸化物膜を成膜すると、 成膜の初期段階において、 スパッタリング粒子が被形成面に衝突し、その結果、被形成面を構成する膜(または基板) に含まれる元素が、 金属酸化物膜中に混入する場合がある。 例えば被形成面を構成する膜 や基板に、 酸化シリコンなどのシリコンを含む材料を用いた場合、 金属酸化物膜中にシリ コンが混入する場合がある。 そして金属酸化物膜中の不純物の濃度は、 被形成面に近いほ ど高く、 膜面に近いほど低い分布を示す。 金属酸化物膜中の不純物、 特にシリコンは、 金 属酸化物膜の結晶化を阻害する場合がある。 その結果、 金属酸化物膜は、 上述のような結 晶性の分布が生じる場合がある。
[0049]
また、 結晶化を阻害する不純物が、 膜厚方向に濃度分布を有することは、 二次イオン質 垔'刀'析 I MS : ^ e c o n d a r y I o n Ma s s ¾ p e c t r om e t r y) 等で確認することができる。 [0050]
以下では、 より具体的な形成方法、 及び金属酸化物膜の特徴について説明する。
[0051]
[金属酸化物膜の形成方法]
以下では、 本発明の一態様の金属酸化物膜の成膜方法について説明する。
[0052]
本発明の一態様の金属酸化物膜は、 基板を加熱しない状態で、 スパッタリング法により 形成することができる。
[0053]
基板を加熱することなく成膜するため、 基板温度は初期の状態で室温またはその近傍の 温度となる。 なお、 成膜時にスパッタリング粒子等により基板に与えられるエネルギーに より、 基板が加熱される場合もある。
[0054]
金属酸化物膜を成膜する装置に、 基板を加熱する機構を必要としないため、 装置を簡略 化し、 コストを低減することができる。 また、 基板を加熱する際の温度のばらつきの影響 を排除できるため、 基板面内において厚さや物性が極めて均一な膜を形成することができ る。 特に大型の基板を用いてトランジスタなどの半導体装置を作製する場合に適している。
[0055]
また、 金属酸化物膜を成膜する際、 成膜室の圧力を高く設定することで、 結晶性が低減 された金属酸化物膜を成膜することができる。 例えば成膜時の圧力を 1. 0 P a以上 5. 0 P a以下、好ましくは 1. 0 P a以上 2. 0 P a以下の条件で成膜することが好ましい。
[0056]
また金属酸化物膜を成膜する際、 ターゲットに与える電力を低く設定することで、 結晶 性が低減された金属酸化物膜を成膜することができる。 一方、 電力を高く設定することで 成膜速度を高めることができる。 電力を高く設定する場合には、 その分、 圧力を大きくす ることで、 結晶性が低減された金属酸化物膜を成膜することができる。 例えば電力密度に 換算して、 0. 1WZcm2以上 5. OWZcm2以下、好ましくは 0. 2WZcm2以上 4. OWZcm2以下、 より好ましくは 0. 3WZcm2以上 2. 5 WZ c m 2以下の条件で成膜 することが好ましい。
[0057]
成膜時、 酸素を含む雰囲気下としてもよい。例えば、成膜時の酸素の流量比 (酸素分圧) を、 0%より大きく 1 00%以下の範囲で適切な値とすることができる。 成膜ガスに含ま れる酸素以外のガスとしては、 例えばアルゴンなどの希ガスを用いることができる。 酸素 を含む雰囲気下で成膜することにより、 金属酸化物膜中の酸素欠損を低減することができ る。 また、 酸素を含まない雰囲気下としてもよい。
[0058] また、 成膜時の成膜ガスとして、 水素または水を含む雰囲気下としてもよい。 水素また は水を含む雰囲気下で成膜することで、 金属酸化物膜の結晶性を低下させることができる。 また、酸素と水素を含む雰囲気下、または酸素と水を含む雰囲気下で成膜することにより、 結晶性を低下させつつ、 金属酸化物膜中の酸素欠損を低減することもできる。
[0059]
金属酸化物膜の成膜に用いることの可能な酸化物ターゲットとしては、 I n— G a— Z n系酸化物に限られず、 例えば、 I n— M— Z n系酸化物 (Mは、 A I、 Ga、 丫、 また は S n) を適用することができる。
[0060]
また、 金属酸化物膜の成膜に用いる酸化物ターゲットとして、 I n— M系酸化物や、 I n—Z n系酸化物などを用いることもできる。 特に I n—G a系酸化物は酸素欠損を形成 しにくいため好ましい。
[0061]
ここで、 酸化物ターゲットに含まれる金属酸化物は、 I nの含有比率が高いことが好ま しし、。 例えば、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和を 1としたとき、 I nの割合が 33%より大きく 60%以下、 好ましくは 40%以上 50%以下である金属酸化物タ一ゲ ットを用いることが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : y : zとしたとき、 yが 1以上 3以下であり、 且つ zが 2以上 4以下である材料、 または yは 1. 5以上 2. 5以下、 且つ zが 3. 5以上 4. 5以下を満たす材料を用いることが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : 2 : zとしたとき、 zが 2. 8以上 4. 1以下である材料を 用いることが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの組成を 5 : 3 : zとしたとき、 zが 2. 4以上 4. 0以下である材料を用いることが好ましい。 代表的には、 I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 3及びその近傍の酸化物、 I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 4. 1及びその近傍の酸 化物、 または、 I n : Ga : Z n = 5 : 3 : 4及びその近傍の酸化物を用いることができ る。
[0062]
これにより、 成膜された金属酸化物膜は、 I nの含有比率の高い金属酸化物膜とするこ とができる。 ここで、 成膜された金属酸化物膜と、 酸化物ターゲットの組成は必ずしも一 致しない場合がある。
[0063]
例えば、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和 を 1としたとき、 I nの割合が 33 %より大きく 60 %以下、 好ましくは 40 %以上、 5 0%以下であることが好ましい。 または、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : y : zとしたとき、 yが 1以上 3以下であり、 且つ zが 2以上 4以下であること、 または yが 1. 5以上 2. 5以下、 且つ zが 3. 5以上 4. 5以下であることが好ましい。 または、 I n、 M、 Z n の組成を 4 : 2 : zとしたとき、 zが 2. 8以上 4. 1以下であることが好ましい。 また は、 I n、 M、 Z nの組成を 5 : 3 : zとしたとき、 zが 2. 4以上 4. 0以下であるこ とが好ましい。 代表的には、 金属酸化物膜は、 I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 3及びその近 傍の酸化物、 I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 4. 1及びその近傍の酸化物、 または、 I n : Ga : Z n=5 : 3 : 4及びその近傍の酸化物を含むことが好ましい。
[0064]
以上のようにして、 金属酸化物膜を形成することができる。
[0065]
本発明の金属酸化物膜は、 パルスレ一ザ堆積 (P LD) 法でも成膜することができる。 このとき、 上述した方法と同様に、 基板を加熱することなく、 金属酸化物タ一ゲットを用 いて成膜することができる。 金属酸化物ターゲットとしては、 上記と同様の材料を用いる ことができる。
[0066]
また、 液状の材料を用いた液相法により、 金属酸化物膜を成膜することもできる。 例え ばスピンコート法や、 スプレー法などにより、 基板に材料を塗布した後に、 加熱処理を行 うことにより金属酸化物膜を形成することができる。 液相法では、 加熱処理を行っても膜 中に配向性を有する結晶部が形成されにくい特徴がある。
[0067]
例えば、 液相法により I n— M— Z n酸化物膜を形成する場合、 酸化インジウム、 酸化 亜鉛、 及び Mの酸化物を含むコート剤を基板に塗布した後、 例えば 300度以上、 または 400度以上、 または 450度以上、 且つ基板の耐熱温度以下の温度で加熱処理すること により形成することができる。
[0068]
ここで、 コ一ト剤としては、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの比が、 I nの含有比率が高 くなるように混合された材料を用いることができる。 組成としては、 上述の酸化物タ一ゲ ッ卜に用いることのできる材料と同様の組成とすればよい。
[0069]
なお、 金属酸化物膜の成膜方法としては、 上記に限られない。 そのほか、 プラズマ化学 5¾ネ日隹禾貢 (PECVD : P I a sma t n a n c e d Ch em i c a l V a p o r D e p o s i t i o n) 法、 熱 CVD法、 A LD (A t om i c L a y e r D e p o s i t i o n) 法、 真空蒸着法などを用いてもよい。 熱 CVD法の例としては、 MO CVD (Me t a l O r g a n i c CVD) 法等が挙げられる。
[0070]
特に、 スパッタリング法やパルスレーザ堆積法などの物理堆積法を用いる場合、 被形成 面を構成する膜等に含まれ、 金属酸化物膜の結晶化を阻害する元素が金属酸化物膜中に拡 散する場合がある。 その結果、 膜厚方向に結晶性の分布を有する金属酸化物膜が成膜され る場合がある。 [007 1 ]
以上が、 金属酸化物膜の形成方法についての説明である。
[007 2]
[金属酸化物膜の結晶性]
以下では、 本発明の一態様の金属酸化物膜の特徴のひとつである結晶性について説明す る。
[007 3]
本発明の一態様は、 非晶質領域を含む金属酸化物膜、 または配向性を有さない極めて微 小な結晶部を有する金属酸化物膜である。 特に非晶質領域と当該結晶部が混在した金属酸 化物膜であることが好ましい。 金属酸化物膜の結晶性については、 下記の手法により評価 することができる。
[007 4]
〔X R D〕
本発明の一態様の金属酸化物膜が完全な非晶質である場合、 膜面に垂直な方向から X線 を入射する X線回折、 及び断面に垂直な方向から X線を入射する X線回折を測定した時、 結晶性に起因するピークは本質的に観測されず、 非弾性散乱に起因するブロードな強度プ 口ファイルが得られる。
[007 5]
一方、 配向性を有さない極めて小さな結晶部を有する膜である場合、 及び非晶質領域と 配向性を有さない極めて小さな結晶部とが混在している膜である場合、 結晶部のサイズが 極めて小さいため回折強度も極めて小さく、 上記と同様の X線回折を行ったとき、 上記と 同様に明確なピークが観測されない強度プロファイル、 または、 所定の回折角 (例えば 2 θ = 3 1度近傍) に強度が極めて小さなピークを有する強度プロファイルが得られる。
[007 6]
〔電子線回折〕
電子線回折法としては、電子ビームを収束させて試料に照射するナノビーム電子回折(Ν B E D : N a n o B e a m t l e c t r o n D i f f r a c t i o nノ を用しゝる《_ とが好ましい。 または、 平行電子線を用い、 照射領域を絞って微小領域に電子線を照射す る制限視野電子回折 (S A E D : S e l e c t e d A r e a E l e c t r o n D i f f r a c t i o n) ^rfflしゝ" しゝ。
[00フフ]
金属酸化物膜が完全な非晶質である場合、 膜の断面に垂直な方向から電子線を入射する 電子線回折を測定した時、 電子線回折パターンには回折ピークは観測されず、 非弾性散乱 に起因するハロー状のパターンが観測される。 またこのハロー状のパターンは配向性を有 さず、 得られる電子線回折パターンは入射電子線のスポット (ダイレクトスポットともい う) を中心に円対称なパターンとなる。 [ 0 0 7 8 ]
一方、 配向性を有さない極めて微小な結晶部を有する膜である場合、 リング状の電子線 回折パターンが観測される場合がある。 このとき、 結晶部が配向性を有さない、 すなわち 結晶部はあらゆる向きに無秩序に配向するように、 膜中に存在するため、 得られる電子線 回折パターンは、 ダイレク トスポットを中心に円対称なパターンとなる。 すなわち、 ダイ レクトスポットから動径方向の距離が等しい位置では、 輝度 (回折強度) が等しくなるよ うな電子線回折パターンが観測される。
[ 0 0 7 9 ]
—例として、 図 1 Aには金属酸化物膜の断面に垂直な方向に電子線を入射した場合の、 電子線回折パターンの模式図を示している。 例えばこのような電子線回折パターンは、 ビ —ム径が 5 0 n mから 1 0 0 n m程度としたナノビーム電子回折を用いることで観測する ことができる。
[ 0 0 8 0 ]
図 1 Aに示すように、 ダイレク トスポットを中心に、 概略円対称なパターンが観測され る。 すなわち、 動径方向に垂直な方向 (円周方向、 S方向ともいう) の輝度が概略等しい パターンが観測される。
[ 0 0 8 1 ]
図 1 Bは、 配向性を有さない極めて微小な結晶部を有する金属酸化物膜 (n a n o— c r y s t a I と表記) について電子線回折パターンを測定した場合における、 動径方向の 輝度 (電子強度) のプロファイルの例を示している。 図 1 Bでは、 ダイレクトスポットを 通る所定の直線 A— A '、 直線 A— A ' に対して約 3 4度傾いた直線 B— B '、 及び直線 A —A ' に対して 9 0度傾いた直線 C— C ' に沿った輝度のプロファイルを示している。 図 1 Bに示すように、 金属酸化物膜は配向性を有する結晶部を有さないため、 それぞれの輝 度のプロファイルは概略一致する。
[ 0 0 8 2 ]
なお、 ここでは所定の直線に対して、 3 4度、 及び 9 0度傾いた直線に沿ったプロファ ィルについて示しているが、 電子線回折パターンはダイレクトスポットを中心に円対称な パターンであるため、 任意の角度で傾いた 2つの直線に沿った 2つのプロファイルは、 概 略一致する。 なお、 測定試料の厚さや形状に起因して、 測定試料による電子の吸収の度合 いにばらつきが生じる場合には、 電子線回折/ ターンの輝度は必ずしも円対称とはならな い場合もある。
[ 0 0 8 3 ]
図 1 Bに示すように、 金属酸化物膜が極めて微小な結晶部を有する場合、 ダイレクトス ポッ卜に対して対称な位置に、 矢印で示すような 2つのピークが観測される。 c軸に沿つ て層状構造を取りやすい結晶構造の場合、 このピークは c軸に垂直な面、 すなわち (0 0 I ) 面からの回折に起因するピークとなる。 [0084]
図 1 Cは、 完全な非晶質である金属酸化物膜 (amo r p h o u sと表記) について電 子線回折パターンを測定した場合における輝度のプロファイルの例を示している。 図 1 C に示すように、 角度の異なる 2つの直線に沿ったプロファイルは概略一致する点において は、 図 1 Bと同様である。
[0085]
図 1 Cに示すように、 非晶質な膜に対する電子線回折パターンにおいても、 矢印で示す ような輝度の高い領域が観測される場合がある。 これは短距離秩序性に起因する回折電子 の影響であり、 このような電子線回折/ ターンをハローパターンとも呼ぶことができる。 非晶質な膜に対する電子線回折パターンにみられる輝度の高い部分は、 結晶部を有する場 合に比べてピーク輝度が低く、且つ半値全幅(FWHM: F u l l w i d t a t h a I f ma x i mum) が、大きし、とし、つた ΐ寺徴が-ある。
[0086]
ここで、 金属酸化物膜が極めて微小な結晶部を有する場合であっても、 ピーク強度が低 い場合などでは、 非晶質の膜であるのか、 結晶部を有する膜であるのかの判断が困難であ る場合もある。 そこで、 電子線回折に用いる電子線のビ一ム径を変える、 すなわち電子線 を極微小な領域に照射すると、 金属酸化物膜が完全な非晶質である場合と、 金属酸化物膜 が配向性を有さない極めて微小な結晶部を有する場合とで、 異なるパターンが得られる場 合がある。 これにより、 その金属酸化物膜が結晶部を有する膜であるか、 完全な非晶質の 膜であるか、 を区別することができる。
[0087]
金属酸化物膜が完全な非晶質である場合、 電子線のビーム径を変えても、 得られるバタ —ンは同様なものとなる。
[0088]
一方、 配向性を有さない極めて微小な結晶部を有する膜である場合、 電子線のビーム径 を極めて小さくした条件 (例えば 0. 3 n m以上且つ 1 0 n m以下または 5 n m以下) で 電子線回折パターンを測定すると、上記リング状のパターンが見られた位置に円周方向(S 方向ともいう) に分布した複数のスポットが確認される。 すなわち、 ビーム径を大きくし た条件 (例えば 50 nm以上、 または 1 00 nm以上) における回折パターンにおいてみ られる上記リング状のパターンは、 当該スポッ卜の集合体により形成されていることが確 認できる。
[0089]
図 1 Dには、 配向性を有さない極めて微小な結晶部と、 非晶質領域とが混在した膜につ いて、 電子線回折/ ターンを測定した場合における輝度のプロファイルの例を示している。 なお説明を分かりやすくするため、 図 1 Dではピークの形状を強調して示している。
[0090] この場合、 図 1 Dに示すように、 配向性を有さない極めて微小な結晶部に由来する回折 パターン (間隔の狭い破線で示す) と、 非晶質領域に由来する回折パターン (間隔の広い 破線で示す) とが重ね合わされた輝度のプロファイルとなる。
[0091 ]
図 2 Aは、 層 1 1上の金属酸化物膜 1 0の断面概略図を示す。 金属酸化物膜 1 0は、 配 向性を有さない極めて微小な結晶部と、 非晶質領域とが混在した膜である。 また被形成面 を成す層 1 1に近いほど結晶性が低く、 膜面に近いほど結晶性の高い膜である。
[0092]
図 2 B乃至 2 Dには、 それぞれ図 2 A中の領域 P、 Q、 及び Rに対して電子線回折パタ —ンを測定した場合における輝度のプロファィルの例を示している。 なお領域 Pは金属酸 化物膜 1 0の膜面に最も近い領域であり、 領域 Qは膜の中央に近い領域であり、 領域 Rは 被形成面 (層 1 1 ) に近い領域である。
[0093]
図 2 B乃至 2 Dに示すように、 膜面に近いほど配向性を有さない極めて微小な結晶部に 由来する回折パターンに近づくため、 ピーク輝度が高く、 且つ半値全幅が狭いプロフアイ ルとなる。一方、被形成面に近いほど、非晶質領域に由来する回折パターンに近づくため、 ピーク輝度が低く、 且つ半値全幅が広いプロファイルとなる。
[0094]
このように、金属酸化物膜の膜厚方向の結晶性の分布は、ナノビーム電子回折等を用い、 その回折パターン、 及び輝度のプロフアイルを比較することにより確認することができる。
[0095]
また、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 電子線の照射により、 結晶状態が変化する場 合がある。 特に、 電子線を照射したときのエネルギーにより、 結晶化が進行する場合があ る。 例えば 1秒当たり 5 X 1 05個 门 3以上、 または 1 X 1 06個 门 3以上の電子を 照射する条件で、 1 X 1 08個 门 3以上、 3 X 1 08個 门 3以上、 または 4 X 1 08 個 m3以上の電子を照射し続けることで、 電子線回折パターンに、 結晶性を示す輝点が 現れることがある。
[0096]
〔断面観察〕
断面観察は、 T EMにより行うことが好ましい。
[0097]
金属酸化物膜が完全な非晶質である場合、 断面観察像で結晶部が確認されない。
[0098]
—方、 配向性を有さない極めて微小な結晶部を有する膜である場合、 このような結晶部 が断面観察により確認される場合がある。
[0099] 特に、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 完全な非晶質である領域と、 配向性を有さな い極めて微小な結晶部とが混在する膜であることが好ましい。 またこのとき、 結晶部及び 非晶質領域は、 それぞれ厚さ方向に分布を有することが好ましい。 さらに、 結晶部は、 膜 面に近いほど存在割合が大きく、 非晶質領域は、 膜面に近いほど存在割合が小さいことが 好ましい。
[01 00]
また、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 密度の高い領域と、 密度の低い領域が混在し ていてもよい。 このような密度の違いは、 断面観察像においてコントラストの違いとして 観察される場合がある。
[01 01 ]
以上が、 金属酸化物膜の特徴についての説明である。
[01 02]
[金属酸化物膜の組成及び構造について]
本発明の一態様の金属酸化物膜をトランジスタなどの半導体装置に適用することができ る。 以下では、 特に半導体特性を有する金属酸化物膜 (以降、 酸化物半導体膜とも呼ぶ) について説明する。
[01 03]
〔組成について〕
まず、 酸化物半導体膜の組成について説明する。
[01 04]
酸化物半導体膜は、 先の記載のように、 インジウム ( I n) と、 M (Mは A I 、 G a、 丫、 または S nを表す。) と、 Z n (亜鉛) と、 を有する。 特に、 Mはガリウム (G a) で あると好ましい。
[01 05]
金属酸化物膜が I nを有すると、 例えばキャリア移動度 (電子移動度) が高くなる。 ま た、 金属酸化物膜が G aを有すると、 例えば金属酸化物膜のエネルギーギャップ (E g) が大きくなる。 なお、 G aは、 酸素との結合エネルギーが高い元素であり、 酸素との結合 エネルギーが I nよりも高い。 また、 金属酸化物膜が Z nを有すると、 金属酸化物膜の結 晶化が起こり易い。
[01 06]
なお、 元素 Mは、 アルミニウム、 ガリウム、 イットリウムまたはスズとするが、 元素 M に適用可能な元素としては、 上記以外にも、 ホウ素、 シリコン、 チタン、 鉄、 ニッケル、 ゲルマニウム、 ジルコニウム、 モリブデン、 ランタン、 セリウム、 ネオジム、 ハフニウム、 タンタル、 タングステン、 マグネシウムなどを用いてもよい。 また、 元素 Mとして、 前述 の元素を複数組み合わせても構わない。
[01 07] なお、 本発明の一態様の金属酸化物膜としては、 単一相、 特にホモ口ガス相を示す結晶 構造を有すると好適である。 例えば、 金属酸化物膜を、 I
Figure imgf000019_0001
(Z ηθ) y (x は 0<x<0. 5を満たす数、 yは 1近傍を表す。) 構造の組成とし、 Mよりも I nの含有 率を多くすることで、 金属酸化物膜のキャリア移動度 (電子移動度) を高くすることがで きる。
[01 08]
特に、本発明の一態様の金属酸化物膜は、 I
Figure imgf000019_0002
(Z n O) y (xは 0<x< 0. 5を満たす数、 yは 1近傍を表す。) 構造の中でも、 I n : M : Z n= 1. 33 : 0. 67 : 1 (概ね I n : M : Z n = 4 : 2 : 3) 近傍の組成とすることが好ましい。 このよ うな組成の金属酸化物膜は、 高いキャリア移動度と、 高い膜の安定性を兼ね備えることが できる。
[01 09]
なお、 本明細書等において、 近傍とは、 ある金属原子の原子数比に対して、 プラス■マ ィナス 1以内、 さらに好ましくはプラス■マイナス 0. 5以内の範囲とすればよい。 例え ば、 酸化物半導体膜の組成が I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 3であり、 I nが 4の場合、 G aが 1以上 3以下 ( 1≤ G a≤ 3 ) であり、 且つ Z nが 2以上 4以下 ( 2≤ Z n≤ 4 )、 好 ましくは Gaが 1. 5以上 2. 5以下 (1. 5≤Ga≤2. 5 ) であり、 且つ Z nが 2以 上 4以下 (2≤Z n≤4) であればよい。
[01 1 0]
次に、 本発明の一態様に係る酸化物半導体膜が有するインジウム、 元素 M及び亜鉛の原 子数比の好ましい範囲について、 図 3 A乃至 3 Cを用いてより具体的に説明する。 なお、 図 3 A乃至 3 Cには、 酸素の原子数比については記載しない。 また、 酸化物半導体膜が有 するインジウム、 元素 M、 及び亜鉛の原子数比のそれぞれの項を [ I n]、 [M]、 及び [Z n] とする。
[01 1 1]
図 3 A乃至 3 Cにおいて、 破線は、 [ Ι η] : [Μ] : [Ζ η] = (1 +α) : (1— α) : 1 の原子数比 (一1 となるライン、 [ I η]: [Μ]: [Ζ η] = (1 + a) : (1 ~ a) : 2の原子数比となるライン、 [ I n] : [M] : [Z n] = (1 + a) : (1— ) : 3の原子数 比となるライン、 [ I n] : [M] : [Z n] = (1 + ) : (1— ) : 4の原子数比となるラ イン、 及び [ I n] : [M] : [Z n] = (1 + a) : (1— ) : 5の原子数比となるラインを 表す。
[01 1 2]
また、 一点鎖線は、 [ I n] : [M] : [Z n] =1 : 1 : の原子数比 (<8≥0) となるラ イン、 [ I n] : [M] : [Z n] = 1 : 2 : <8の原子数比となるライン、 [ I n] : [M] : [Z n] = 1 : 3 : <8の原子数比となるライン、 [ I n] : [M] : [Z n] = 1 : 4 : の原子数 比となるライン、 [ I n] : [M] : [Z n] =2 : 1 : <8の原子数比となるライン、 及び [ I n] : [M] : [Z n] =5 : 1 : <8の原子数比となるラインを表す。
[01 1 3]
また、 図 3 A乃至 3 Cに示す、 [ I n] : [M] : [Z n] =0 : 2 : 1の原子数比またはその 近傍値の酸化物半導体は、 スピネル型の結晶構造をとりやすい。
[01 1 4]
図 3 A及び 3 Bでは、本発明の一態様の酸化物半導体膜が有する、インジウム、元素 M、 及び亜鉛の原子数比の好ましい範囲の一例について示している。
[01 1 5]
—例として、 図 4に、 [ I n] : [M] : [Z n] = 1 : 1 : 1である、 I nMZ n 04の結 晶構造を示す。 また、 図 4は、 b軸に平行な方向から観察した場合の I nMZ n 04の結晶 構造である。 なお、 図 4に示す M、 Z n、 酸素を有する層 (以下、 (M, Z n) 層) におけ る金属元素は、 元素 Mまたは亜鉛を表している。 この場合、 元素 Mと亜鉛の割合が等しい ものとする。 元素 Mと亜鉛とは、 置換が可能であり、 配列は不規則である。
[01 1 6]
また、 インジウムと元素 Mは、 互いに置換可能である。 そのため、 (M, Z n) 層の元素 Mがインジウムと置換し、 ( I n, M, Z n) 層と表すこともできる。 その場合、 I n層が 1に対し、 ( I n, M, Z n) 層が 2である層状構造をとる。
[01 1 7]
また、 インジウムと元素 Mは、 互いに置換可能である。 そのため、 MZ n 02層の元素 M がインジウムと置換し、 I η
Figure imgf000020_0001
n 02層 (0< ≤ 1 ) と表すこともできる。 その 場合、 I n 02層が 1に対し、 I n ^IV^— Ζ n 02層が 2である層状構造をとる。 また、 I n 02層のインジウムが元素 Mと置換し、 I n nlV^Os層 (0< ≤ 1 ) と表すこともで きる。 その場合、 I n nlV^Os層が 1に対し、 MZ n 02層が 2である層状構造をとる。
[01 1 8]
[ I n]: [M]: [Z n] = 1 : 1 : 2となる原子数比の酸化物は、 I n層が 1に対し、(M, Z n) 層が 3である層状構造をとる。 つまり、 [ I n] および [M] に対し [Z n] が大き くなると、 酸化物が結晶化した場合、 I n層に対する (M, Z n) 層の割合が増加する。
[01 1 9]
ただし、 酸化物中において、 I n層が 1に対し、 (M, Z n) 層が非整数である場合、 I n層が 1に対し、 (M, Z n) 層が整数である層状構造を複数種有する場合がある。例えば、 [ I n] : [M] : [Z n] = 1 : 1 : 1. 5である場合、 I n層が 1に対し、 (M, Z n) 層 が 2である層状構造と、 (M, Z n) 層が 3である層状構造とが混在する層状構造となる場 合がある。
[01 20]
例えば、 酸化物半導体膜をスパッタリング装置にて成膜する場合、 ターゲットの原子数 比からずれた原子数比の膜が形成される。 特に、 成膜時の基板温度によっては、 タ一ゲッ 卜の [Z n] よりも、 膜の [Z n] が小さくなる場合がある。
[01 21 ]
また、 一般に非晶質構造は酸素欠損が形成されやすい。 しかし、 その材料として、 結晶 構造が安定である組成の材料を用いることにより、 非晶質構造を取りつつ酸素欠損の形成 を抑制することができる。
[01 22]
また、 インジウムの含有率を高くすることで、 酸化物半導体膜のキャリア移動度 (電子 移動度) を高くすることができる。 これは、 インジウム、 元素 M及び亜鉛を有する酸化物 半導体膜では、 主として重金属の s軌道がキャリア伝導に寄与しており、 インジウムの含 有率を高くすることにより、 s軌道が重なる領域がより大きくなるため、 インジウムの含 有率が高い酸化物半導体膜はィンジゥムの含有率が低い酸化物半導体膜と比較してキヤリ ァ移動度が高くなるためである。
[01 23]
一方、 酸化物半導体膜中のインジウム及び亜鉛の含有率が低くなると、 キャリア移動度 が低くなる。 従って、 [ I n] : [M] : [Z n] =0 : 1 : 0を示す原子数比、 及びその近傍 値である原子数比 (例えば図 3 Cに示す領域 C) では、 絶縁性が高くなる。
[01 24]
従って、 本発明の一態様の酸化物半導体は、 キャリア移動度が高く、 かつ、 比較的欠陥 が形成されにくし、、 図 3 Aの領域 Aで示される原子数比を有することが好ましい。
[01 25]
また、 図 3 Bに示す領域 Bは、 [ I n] : [M] : [Z n] =4 : 2 : 3から 4. 1、 及びそ の近傍値を示している。 近傍値には、 例えば、 原子数比が [ I n] : [M] : [Z n] = 5 : 3 : 4が含まれる。 領域 Bで示される原子数比を有する酸化物半導体膜は、 特に、 結晶性 が高く、 キヤリア移動度も高い優れた酸化物半導体膜である。
[01 26]
なお、 酸化物半導体膜が、 層状構造を形成する条件は、 原子数比によって一義的に定ま らない。 原子数比により、 層状構造を形成するための難易の差はある。 一方、 同じ原子数 比であっても、 形成条件により、 層状構造になる場合も層状構造にならない場合もある。 従って、図示する領域は、酸化物半導体膜が層状構造を有する原子数比を示す領域であり、 領域 A乃至領域 Cの境界は厳密ではない。
[01 27]
[酸化物半導体膜をトランジスタに用いる構成]
続いて、 酸化物半導体膜をトランジスタに用いる構成について説明する。
[01 28]
なお、 酸化物半導体膜をトランジスタに用いることで、 例えば、 多結晶シリコンをチヤ ネル領域に用いたトランジスタで問題となる、 結晶粒界におけるキヤリァ散乱等の影響が ないため、 高い電界効果移動度のトランジスタを実現することができる。 また、 信頼性の 高いトランジスタを実現することができる。
[01 29]
本発明の一態様の酸化物半導体膜は、 結晶性を有さない、 または結晶性の極めて低い膜 となる。 このような酸化物半導体膜を用いることで、 高い電界効果移動度を実現したトラ ンジスタを実現することができる。
[01 30]
〔酸化物半導体のキヤリァ密度〕
酸化物半導体膜のキャリア密度について、 以下に説明を行う。
[01 31]
酸化物半導体膜のキャリア密度に影響を与える因子としては、 酸化物半導体膜中の酸素 欠損 (Vo)、 または酸化物半導体膜中の不純物などが挙げられる。
[01 32]
酸化物半導体膜中の酸素欠損が多くなると、 該酸素欠損に水素が結合 (この状態を V o Hともいう) した際に、 欠陥準位密度が高くなる。 または、 酸化物半導体膜中の不純物が 多くなると、 該不純物に起因し欠陥準位密度が高くなる。 したがって、 酸化物半導体膜中 の欠陥準位密度を制御することで、 酸化物半導体膜のキヤリア密度を制御することができ る。
[01 33]
ここで、 酸化物半導体膜をチャネル領域に用いるトランジスタを考える。
[01 34]
トランジスタのしきい値電圧のマイナスシフ卜の抑制、 またはトランジスタのオフ電流 の低減を目的とする場合においては、 酸化物半導体膜のキャリア密度を低くする方が好ま しい。 酸化物半導体膜のキャリア密度を低くする場合においては、 酸化物半導体膜中の不 純物濃度を低くし、 欠陥準位密度を低くすればよい。 本明細書等において、 不純物濃度が 低く、 欠陥準位密度の低いことを高純度真性または実質的に高純度真性と言う。 高純度真 性の酸化物半導体膜のキヤリァ密度としては、 8 X 1 015 c m 3未満、 好ましくは 1 X 1 01 1 c m 3未満、 さらに好ましくは 1 X 1 01 0 c m 3未満であり、 1 X 1 0— 9 c m 3以 上とすればよい。
[01 35]
—方で、 トランジスタのオン電流の向上、 またはトランジスタの電界効果移動度の向上 を目的とする場合においては、 酸化物半導体膜のキャリア密度を高くする方が好ましい。 酸化物半導体膜のキャリア密度を高くする場合においては、 酸化物半導体膜の不純物濃度 をわずかに高める、 または酸化物半導体膜の欠陥準位密度をわずかに高めればよい。 ある いは、 酸化物半導体膜のバンドギャップをより小さくするとよい。 例えば、 トランジスタ の I d— V g特性のオン オフ比が取れる範囲において、 不純物濃度がわずかに高い、 ま たは欠陥準位密度がわずかに高い状態とすることが好ましい。
[01 36]
例えば、 酸化物半導体膜のキャリア密度は、 1 X 1 01 1 c m 3以上 1 X 1 01 8 c m— 3 未満とすればよい。
[01 37]
ここで、 酸化物半導体膜中における各不純物の影響について説明する。
[01 38]
酸化物半導体膜において、 第 1 4族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、 酸 化物半導体膜において欠陥準位が形成される。 このため、 酸化物半導体膜におけるシリコ ンゃ炭素の濃度と、 酸化物半導体膜との界面近傍のシリコンや炭素の濃度 (二次イオン質 至'刀'析; (.is I MS : s e c o n d a r y I o n Ma s s & p e c t r om e t r y) により得られる濃度) を、 2 X 1 01 8 a t omsZcm3以下、 好ましくは 2 X 1 01 7 a t o m s c m3以下とする。
[01 39]
また、 酸化物半導体膜に含まれる水素は、 金属原子と結合する酸素と反応して水になる ため、 酸素欠損を形成する場合がある。 該酸素欠損に水素が入ることで、 キャリアである 電子が生成される場合がある。 また、 水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、 キャリアである電子を生成することがある。 これにより、 高い電界効果移動度を有するト ランジスタを実現できる。 ただし、 酸化物半導体膜中の水素濃度が高すぎると、 ノ一マリ —オン特性となりやすい。 したがって例えば、 酸化物半導体膜中の水素濃度は、 1 X 1 01 9 a t omsZcm3以上、 5 X 1 021 a t omsZcm3未満、 好ましくは 1 X 1 020 a t 0 3 。 3以上1 X 1 021 a t om sZcm3未満とすることが好ましい。
[01 40]
また、 酸化物半導体膜は、 エネルギーギャップが 2 e V以上、 または 2. 5 e V以上で あると好ましい。
[01 41 ]
また、 酸化物半導体膜の厚さは、 3 nm以上 200 nm以下、 好ましくは 3 n m以上 1 00 n m以下、 さらに好ましくは 3 n m以上 60 n m以下である。
[01 42]
また、 酸化物半導体膜が I n— M— Z n酸化物の場合、 I n— M— Z n酸化物を成膜す るために用いるスパッタリングタ一ゲッ卜の金属元素の原子数比として、 I n : M : Z n = 1 : 1 : 0. 5、 I n : M : Z n = 1 : 1 : 1、 I n : M : Z n = 1 : 1 : 1. 2、 I n : M : Z n = 2 : 1 : 1. 5、 I n : M : Z n = 2 : 1 : 2. 3、 I n : M: Z n = 2 : 1 : 3、 I n : M : Z n = 3 : 1 : 2、 I n : M : Z n = 4 : 2 : 4. 1、 I n : M : Z n = 5 : 1 : フ等が好ましい。
[01 43] 本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[01 44]
(実施の形態 2)
<〇 〇の構成>
以下では、 本発明の一態様に用いることができる CAC (C l o u d A l i g n e d C omp l eme n t a r y) — O Sの構成について説明する。
[01 45]
CACとは、 例えば、 酸化物半導体を構成する元素が、 0. 5 n m以上 1 0 n m以下、 好ましくは、 1 n m以上 2 nm以下、 またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成で ある。 なお、 以下では、 酸化物半導体において、 一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在 し、 該金属元素を有する領域が、 0. 5 n m以上1 0 n m以下、 好ましくは、 1 n m以上 2 nm以下、 またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、 またはパッチ状とも いう。
[01 46]
例えば、 I n— G a— Z n酸化物 (以下、 I G Z Oともいう。) における C A C— I G Z Oとは、 インジウム酸化物 (以下、 I n Ox 1 (X 1は 0よりも大きい実数) とする。)、 ま たはインジウム亜鉛酸化物 (以下、 I nx2Z n Y2Oz2 (Χ 2、 Υ 2、 および Ζ 2は 0より も大きい実数) とする。) と、 ガリウム酸化物 (以下、 G a Ox3 (X 3は 0よりも大きい実 数) とする。)、 またはガリウム亜鉛酸化物 (以下、 G aX4Z n Y40Z4 (X 4、 Y 4、 およ び Ζ 4は 0よりも大きい実数) とする。) などと、 に材料が分離することでモザイク状とな り、 モザイク状の I η Οχ 1、 または I nx2Z n Y2Oz2が、膜中に均一に分布した構成 (以 下、 クラウド状ともいう。) である。
[01 47]
つまり、 CAC— I GZOは、 G a Οχ3が主成分である領域と、 I ηχ2Ζ η γ2Οζ2、 ま たは I η Οχ 1が主成分である領域とが、 混合している構成を有する複合酸化物半導体であ る。 なお、 本明細書において、 例えば、 第 1の領域の元素 Μに対する I ηの原子数比が、 第 2の領域の元素 Μに対する I ηの原子数比よりも大きいことを、 第 1の領域は、 第 2の 領域と比較して、 I ηの濃度が高いとする。
[01 48]
なお、 I GZOは通称であり、 I n、 G a、 Z n、 および Oによる 1つの化合物をいう 場合がある。 代表例として、 I n G a 03 (Z n O) m1 (m 1は自然数)、 または I n (1 + x0) G a (1_x0) 03 (Z n O) m0 (- 1≤ x 0≤ 1. m 0は任意数) で表される結晶性の 化合物が挙げられる。
[01 49]
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、 多結晶構造、 または C A AC構造を有する。 なお、 CAAC構造とは、 複数の I GZOナノ結晶が c軸配向を有し、 かつ a— b面においては 配向せずに連結した結晶構造である。
[01 50]
—方、 CACは、 材料構成に関する。 CACとは、 I n、 G a、 Z n、 および Oを含む 材料構成において、 一部に G aを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、 一部に I nを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、 それぞれモザイク状にランダムに分 散している構成をいう。 従って、 C ACにおいて、 結晶構造は副次的な要素である。
[01 51 ]
なお、 CACは、 組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。 例え ば、 I nを主成分とする膜と、 G aを主成分とする膜との 2層からなる構造は、含まない。
[01 52]
なお、 G a Ox3が主成分である領域と、 I nx2Z n Y2Oz2、 または I η Οχ 1が主成分 である領域とは、 明確な境界が観察できない場合がある。
[01 53]
<C AC- I 0ヱ0の解析>
続いて、 各種測定方法を用い、 基板上に成膜した酸化物半導体について測定を行った結果 について説明する。
[01 54]
《試料の構成と作製方法》
以下では、 本発明の一態様に係る 9個の試料について説明する。 各試料は、 それぞれ、 酸化物半導体を成膜する際の基板温度、 および酸素ガス流量比を異なる条件で作製する。 なお、 試料は、 基板と、 基板上の酸化物半導体と、 を有する構造である。
[01 55]
各試料の作製方法について、 説明する。
[01 56]
まず、 基板として、 ガラス基板を用いる。 続いて、 スパッタリング装置を用いて、 ガラ ス基板上に酸化物半導体として、 厚さ 1 00 nmの I n— G a— Z n酸化物を形成する。 成膜条件は、 チャンバ一内の圧力を 0. 6 P aとし、 ターゲットには、 酸化物ターゲット ( I n : G a : Z n = 4 : 2 : 4. 1 [原子数比]) を用いる。 また、 スパッタリング装置 内に設置された酸化物タ一ゲッ卜に 2500Wの AC電力を供給する。
[01 57]
なお、酸化物を成膜する際の条件として、基板温度を、意図的に加熱しない温度 (以下、 R. T. ともいう。)、 1 30°C、 または 1 70°Cとした。 また、 A rと酸素の混合ガスに 対する酸素ガスの流量比 (以下、 酸素ガス流量比ともいう。) を、 1 0%、 30%、 または 1 00%とすることで、 9個の試料を作製する。
[01 58] 《X線回折による解析》
本項目では、 9個の試料に対し、 X線回折 (X RD : X— r a y d i f f r a c t i o n) 測定を行った結果について説明する。 なお、 X RD装置として、 B r u k e r社製 D 8 A D VAN CEを用いた。 また、 条件は、 O u t— o f — p I a n e法による 0 2 Θスキャンにて、 走査範囲を 1 5 d e g. 乃至 50 d e g.、 ステップ幅を 0. 02 d e g.、 走査速度を 3. 0 d e g. 分とした。
[01 59]
図 50に O u t— o f — p l a n e法を用いて X RDスぺクトルを測定した結果を示す。 なお、 図 50において、 上段には成膜時の基板温度条件が 1 フ 0°Cの試料における測定結 果、 中段には成膜時の基板温度条件が 1 30°Cの試料における測定結果、 下段には成膜時 の基板温度条件が R. T. の試料における測定結果を示す。 また、 左側の列には酸素ガス 流量比の条件が 1 0%の試料における測定結果、 中央の列には酸素ガス流量比の条件が 3 0 %の試料における測定結果、 右側の列には酸素ガス流量比の条件が 1 00 %の試料にお ける測定結果、 を示す。
[01 60]
図 50に示す X RDスペクトルは、 成膜時の基板温度を高くする、 または、 成膜時の酸 素ガス流量比の割合を大きくすることで、 2 S = 31 ° 付近のピーク強度が高くなる。 な お、 2 S = 31° 付近のピークは、 被形成面または上面に略垂直方向に対して c軸に配向 した結晶性 I G Z O化合物 (CAAC (c— a x i s a l i g n e d c r y s t a l l i n e) — I GZOともいう。) であることに由来することが分かっている。
[01 61 ]
また、 図 50に示す X RDスペクトルは、 成膜時の基板温度が低い、 または、 酸素ガス 流量比が小さいほど、 明確なピークが現れなかった。 従って、 成膜時の基板温度が低い、 または、 酸素ガス流量比が小さい試料は、 測定領域の a— b面方向、 および c軸方向の配 向は見られないことが分かる。
[01 62]
《電子顕微鏡による解析》
本項目では、成膜時の基板温度 R. 丁.、および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試料を、 HAAD F (H i g h— A n g l e A n n u l a r D a r k F i e l d) — S T E M (S c a n n i n g T r a n sm i s s i o n E l e c t r o n M i c r o s c o p e) によって観察、 および解析した結果について説明する (以下、 HAAD F— S T EMによって取得した像は、 T EM像ともいう。)。
[01 63]
H AA D F— S T EMによって取得した平面像 (以下、 平面 T E M像ともいう。)、 およ び断面像 (以下、 断面 T EM像ともいう。) の画像解析を行った結果について説明する。 な お、 T EM像は、 球面収差補正機能を用いて観察した。 なお、 HAAD F— S T EM像の 撮影には、 日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡 J EM— ARM200 Fを用い て、 加速電圧 200 kV、 ビ一ム径約 0. 1 n m0の電子線を照射して行った。
[01 64]
図 5 1 Aは、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試料の 平面 T EM像である。図 5 1 Bは、成膜時の基板温度 R. 丁.、および酸素ガス流量比 1 0% で作製した試料の断面 T EM像である。
[01 65]
《電子線回折パターンの解析》
本項目では、成膜時の基板温度 R . T .、および酸素ガス流量比 1 0 %で作製した試料に、 プロ一ブ径が 1 nmの電子線 (ナノビーム電子線ともいう。) を照射することで、 電子線回 折パターンを取得した結果について説明する。
[01 66]
図 5 1 Aに示す、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試 料の平面 T EM像において、 黒点 a 1、 黒点 a 2、 黒点 a 3、 黒点 a 4、 および黒点 a 5 で示す電子線回折パターンを観察する。 なお、 電子線回折パターンの観察は、 電子線を照 射しながら 0秒の位置から 35秒の位置まで一定の速度で移動させながら行う。 黒点 a 1 の結果を図 5 1 C、 黒点 a 2の結果を図 5 1 D、 黒点 a 3の結果を図 5 1 E、 黒点 a 4の 結果を図 5 1 F、 および黒点 a 5の結果を図 5 1 Gに示す。
[01 67]
図 5 1 C、 図 5 1 D、 図 5 1 E、 図 5 1 F、 および図 5 1 Gより、 円を描くように (リ ング状に) 輝度の高い領域が観測できる。 また、 リング状の領域に複数のスポットが観測 できる。
[01 68]
また、 図 5 1 Bに示す、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製 した試料の断面 T EM像において、 黒点 b 1、 黒点 b 2、 黒点 b 3、 黒点 b 4、 および黒 点 b 5で示す電子線回折パターンを観察する。 黒点 b 1の結果を図 5 1 H、 黒点 b 2の結 果を図 5 1 I、 黒点 b 3の結果を図 5 1 J、 黒点 b 4の結果を図 5 1 K、 および黒点 b 5 の結果を図 5 1 Lに示す。
[01 69]
図 5 1 H、 図 5 1 I、 図 5 1 J、 図 5 1 K、 および図 5 1 Lより、 リング状に輝度の高 い領域が観測できる。 また、 リング状の領域に複数のスポットが観測できる。
[01 70]
ここで、 例えば、 I n G a Ζ η 04の結晶を有する CAAC— OSに対し、 試料面に平行 にプロ一ブ径が 300 n mの電子線を入射させると、 I n G a Z n 04の結晶の (009) 面に起因するスポットが含まれる回折パターンが見られる。 つまり、 CAAC— OSは、 c軸配向性を有し、 c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。 —方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプロ一ブ径が 300 nmの電子線を入射させると、 リング状の回折パターンが確認される。 つまり、 C A AC— OSは、 a軸および b軸は配 向性を有さないことがわかる。
[01 7 1 ]
また、 微結晶を有する酸化物半導体 (n a n o c r y s t a l l i n e o x i d e s em i c o n d u c t o r。 以下、 n c— OSという。) に対し、 大きいプロ一ブ径 (例 えば 50 n m以上) の電子線を用いる電子線回折を行うと、 ハロ一パターンのような回折 パターンが観測される。 また、 n c— OSに対し、 小さいプロ一ブ径の電子線 (例えば 5 O nm未満) を用いるナノビーム電子線回折を行うと、 輝点 (スポット) が観測される。 また、 n c— OSに対しナノビーム電子線回折を行うと、 円を描くように (リング状に) 輝度の高い領域が観測される場合がある。 さらに、 リング状の領域に複数の輝点が観測さ れる場合がある。
[01 72]
成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試料の電子線回折パ ターンは、 リング状に輝度の高い領域と、 該リング領域に複数の輝点を有する。 従って、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試料は、 電子線回折パ ターンが、 n c— OSになり、 平面方向、 および断面方向において、 配向性は有さない。
[01 73]
以上より、成膜時の基板温度が低い、または、酸素ガス流量比が小さい酸化物半導体は、 アモルファス構造の酸化物半導体膜とも、 単結晶構造の酸化物半導体膜とも明確に異なる 性質を有すると推定できる。
[01 74]
《元素分析》
本項目では、 エネルギ一分散型 X線分光法 (E DX : E n e r g y D i s p e r s i v e X- r a y s p e c t r o s c o p y) を用い、 E D Xマツビングを取得し、 評 価することによって、 成膜時の基板温度 R . T .、 および酸素ガス流量比 1 0 %で作製した 試料の元素分析を行った結果について説明する。 なお、 E DX測定には、 元素分析装置と して日本電子株式会社製エネルギー分散型 X線分析装置 J E D— 2300 Tを用いる。 な お、 試料から放出された X線の検出には S i ドリフト検出器を用いる。
[01 75]
E D X測定では、 試料の分析対象領域の各点に電子線照射を行い、 これにより発生する 試料の特性 X線のエネルギーと発生回数を測定し、 各点に対応する E D Xスぺクトルを得 る。 本実施の形態では、 各点の E DXスぺクトルのピ一クを、 I n原子の L殻への電子遷 移、 G a原子の K殻への電子遷移、 Z n原子の K殻への電子遷移及び O原子の K殻への電 子遷移に帰属させ、 各点におけるそれぞれの原子の比率を算出する。 これを試料の分析対 象領域について行うことにより、 各原子の比率の分布が示された E D Xマツビングを得る ことができる。
[01 76]
図 52A乃至 52 Cには、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作 製した試料の断面における E DXマッピングを示す。 図 52 Aは、 。3原子の巳0 マッ ビング (全原子に対する G a原子の比率は 1 · 1 8乃至 1 8. 64 [ a t o m i c %] の 範囲とする。) である。 図 52 Bは、 I n原子の E DXマッピング (全原子に対する I n原 子の比率は 9. 28乃至 33. フ 4 [a t om i c%] の範囲とする。) である。 図 52 C は、 Z n原子の E DXマッピング (全原子に対する Z n原子の比率は 6. 69乃至 24. 99 [ a t o m i c %] の範囲とする。) である。 また、 図 52 A、 図 52 B、 および図 5 2 Cは、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試料の断面に おいて、 同範囲の領域を示している。 なお、 E D Xマッピングは、 範囲における、 測定元 素が多いほど明るくなり、 測定元素が少ないほど暗くなるように、 明暗で元素の割合を示 している。また、図 52 A乃至 52 Cに示す E DXマツビングの倍率はフ 20万倍である。
[01 77]
図 52 A、 図 52 B、 および図 52 Cに示す E DXマッピングでは、 画像に相対的な明 暗の分布が見られ、 成膜時の基板温度 R. 丁.、 および酸素ガス流量比 1 0%で作製した試 料において、 各原子が分布を持って存在している様子が確認できる。 ここで、 図 52A、 図 52 B、 および図 52 Cに示す実線で囲む範囲と破線で囲む範囲に注目する。
[01 78]
図 52 Aでは、 実線で囲む範囲は、 相対的に暗い領域を多く含み、 破線で囲む範囲は、 相対的に明るい領域を多く含む。 また、 図 52 Bでは実線で囲む範囲は、 相対的に明るい 領域を多く含み、 破線で囲む範囲は、 相対的に暗い領域を多く含む。
[01 79]
つまり、 実線で囲む範囲は I n原子が相対的に多い領域であり、 破線で囲む範囲は I n 原子が相対的に少ない領域である。 ここで、 図 52 Cでは、 実線で囲む範囲において、 右 側は相対的に明るい領域であり、 左側は相対的に暗い領域である。 従って、 実線で囲む範 囲は、 I nx2Z n Y2Oz2、 または I η Ο χ,などが主成分である領域である。
[01 80]
また、 実線で囲む範囲は G a原子が相対的に少ない領域であり、 破線で囲む範囲は G a 原子が相対的に多い領域である。図 52 Cでは、破線で囲む範囲において、左上の領域は、 相対的に明るい領域であり、 右下側の領域は、 暗い領域である。 従って、 破線で囲む範囲 は、 G a Ox3、 または G a X4Z n Y40Z4などが主成分である領域である。
[01 81 ]
また、 図 52 Α、 図 52 Β、 および図 52 Cより、 I η原子の分布は、 G a原子よりも、 比較的、均一に分布しており、 I n Ox 1が主成分である領域は、 I nx2Z n Y2Oz2が主成 分となる領域を介して、 互いに繋がって形成されているように見える。 このように、 I ηχ 2Z n Y2Oz2、 または I n Ox 1が主成分である領域は、 クラウド状に広がって形成されて いる。
[01 82]
このように、 G a Ox3が主成分である領域と、 I ηχ2Ζ η γ20Ζ 2、 または I η Οχ 1が 主成分である領域とが、 偏在し、 混合している構造を有する I η— G a— Ζ η酸化物を、 CAC— I G ΖΟと呼称することができる。
[01 83]
また、 CACにおける結晶構造は、 n c構造を有する。 CACが有する n c構造は、 電 子線回折像において、 単結晶、 多結晶、 または CAAC構造を含む I GZOに起因する輝 点 (スポット) 以外にも、 数か所以上の輝点 (スポット) を有する。 または、 数か所以上 の輝点 (スポット) に加え、 リング状に輝度の高い領域が現れるとして結晶構造が定義さ れる。
[01 84]
また、 図 52A、 図 52 B、 および図 52 Cより、 G a O x 3が主成分である領域、 及び I n X2Z n Y2Oz2、 または I η Ο χ,が主成分である領域のサイズは、 0. 5 n m以上 1 0 n m以下、 または 1 n m以上 3 n m以下で観察される。 なお、 好ましくは、 E DXマツピ ングにおいて、 各金属元素が主成分である領域の径は、 1 nm以上 2 nm以下とする。
[01 85]
以上より、 CAC— I G ZOは、 金属元素が均一に分布した I G ZO化合物とは異なる 構造であり、 I G ZO化合物と異なる性質を有する。 つまり、 CAC— I GZOは、 G a Ox3などが主成分である領域と、 I nx2Z n Y2Oz2、 または I η Οχ 1が主成分である領 域と、 に互いに相分離し、 各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。 従って、 CAC— I GZOを半導体素子に用いた場合、 G a Οχ3などに起因する性質と、 I nx2Z n Y2Oz2、 または I η Οχ,に起因する性質とが、 相補的に作用することにより、 高いオン電流 ( Ι。π)、 および高い電界効果移動度 ( ) を実現することができる。
[01 86]
また、 CAC— I GZOを用いた半導体素子は、 信頼性が高い。 従って、 CAC— I G Ζ Οは、 ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
[01 87]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[01 88]
(実施の形態 3)
本実施の形態では、 本発明の一態様の半導体装置に用いることのできるトランジスタに ついて、 詳細に説明する。
[01 89] なお、 本実施の形態では、 トップゲ一ト構造のトランジスタについて、 図 5 A乃至図 1 6 Cを用いて説明する。
[ 0 1 9 0 ]
[トランジスタの構成例 1 ]
図 5 Aは、 トランジスタ 1 0 0の上面図であり、 図 5 Bは図 5 Aの一点鎖線 X 1 — X 2 間の断面図であり、 図 5 Cは図 5 Aの一点鎖線 Y 1—Y 2間の断面図である。 なお、 図 5 Aでは、 明瞭化のため、 絶縁膜 1 1 0などの構成要素を省略して図示している。 なお、 ト ランジスタの上面図においては、 以降の図面においても図 5 Aと同様に、 構成要素の一部 を省略して図示する場合がある。 また、 一点鎖線 X 1—X 2方向をチャネル長 (L ) 方向、 —点鎖線 Y 1—Y 2方向をチャネル幅 (W) 方向と呼称する場合がある。
[ 0 1 9 1 ]
図 5 A乃至 5 Cに示すトランジスタ 1 0 0は、 基板 1 0 2上の絶縁膜 1 0 4と、 絶縁膜 1 0 4上の酸化物半導体膜 1 0 8と、 酸化物半導体膜 1 0 8上の絶縁膜 1 1 0と、 絶縁膜 1 1 0上の導電膜 1 1 2と、 絶縁膜 1 0 4、 酸化物半導体膜 1 0 8、 及び導電膜 1 1 2上 の絶縁膜 1 1 6と、 を有する。 なお、 酸化物半導体膜 1 0 8は、 導電膜 1 1 2と重なるチ ャネル領域 1 0 8 i と、 絶縁膜 1 1 6と接するソ一ス領域 1 0 8 sと、 絶縁膜 1 1 6と接 するドレイン領域 1 0 8 dと、 を有する。
[ 0 1 9 2 ]
また、 絶縁膜 1 1 6は、 窒素または水素を有する。 絶縁膜 1 1 6と、 ソ一ス領域 1 0 8 s及びドレイン領域 1 0 8 dと、 が接することで、 絶縁膜 1 1 6中の窒素または水素がソ —ス領域 1 0 8 s及びドレイン領域 1 0 8 d中に添加される。 ソ一ス領域 1 0 8 s及びド レイン領域 1 0 8 dは、 窒素または水素が添加されることで、 キャリア密度が高くなる。
[ 0 1 9 3 ]
また、 トランジスタ 1 0 0は、 絶縁膜 1 1 6上の絶縁膜 1 1 8と、 絶縁膜 1 1 6、 1 1 8に設けられた開口部 1 4 1 aを介して、 ソース領域 1 0 8 sに電気的に接続される導電 膜 1 2 0 aと、 絶縁膜 1 1 6、 1 1 8に設けられた開口部 1 4 1 bを介して、 ドレイン領 域 1 0 8 dに電気的に接続される導電膜 1 2 0 bと、 を有していてもよい。
[ 0 1 9 4 ]
なお、 本明細書等において、 絶縁膜 1 0 4を第 1の絶縁膜と、 絶縁膜 1 1 0を第 2の絶 縁膜と、 絶縁膜 1 1 6を第 3の絶縁膜と、 絶縁膜 1 1 8を第 4の絶縁膜と、 それぞれ呼称 する場合がある。 また、 導電膜 1 1 2は、 ゲート電極としての機能を有し、 導電膜 1 2 0 aは、 ソース電極としての機能を有し、 導電膜 1 2 O bは、 ドレイン電極としての機能を 有する。
[ 0 1 9 5 ]
また、 絶縁膜 1 1 0は、 ゲート絶縁膜としての機能を有する。 また、 絶縁膜 1 1 0は、 過剰酸素領域を有する。 絶縁膜 1 1 0が過剰酸素領域を有することで、 酸化物半導体膜 1 0 8が有するチャネル領域 1 0 8 i中に過剰酸素を供給することができる。 よって、 チヤ ネル領域 1 0 8 i に形成されうる酸素欠損を過剰酸素により補填することができるため、 信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
[ 0 1 9 6 ]
なお、 酸化物半導体膜 1 0 8中に過剰酸素を供給させるためには、 酸化物半導体膜 1 0 8の下方に形成される絶縁膜 1 0 4が過剰酸素を有していてもよい。 この場合、 絶縁膜 1 0 4中に含まれる過剰酸素は、 酸化物半導体膜 1 0 8が有するソース領域 1 0 8 s、 及び ドレイン領域 1 0 8 dにも供給されうる。 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 d中に過剰酸素が供給されると、 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 dの抵抗 が高くなる場合がある。
[ 0 1 9 7 ]
一方で、 酸化物半導体膜 1 0 8の上方に形成される絶縁膜 1 1 0に過剰酸素を有する構 成とすることで、 チャネル領域 1 0 8 iにのみ選択的に過剰酸素を供給させることが可能 となる。 あるいは、 チャネル領域 1 0 8 i 、 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 dに過剰酸素を供給させたのち、 ソ一ス領域 1 0 8 s及びドレイン領域 1 0 8 dのキヤ リア密度を選択的に高めることで、 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 dの抵 抗が高くなることを抑制することができる。
[ 0 1 9 8 ]
また、 酸化物半導体膜 1 0 8が有するソース領域 1 0 8 s及びドレイン領域 1 0 8 dは、 それぞれ、酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損と結合する元素を有すると好ましい。 当該酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損と結合する元素としては、代表的には水素、 ホウ素、 炭素、 窒素、 フッ素、 リン、 硫黄、 塩素、 チタン、 希ガス元素等が挙げられる。 また、 希ガス元素の代表例としては、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴン、 クリプトン、 及びキ セノン等がある。 上記の酸素欠損を形成する元素は、 絶縁膜 1 1 6中に含まれる場合があ る。 絶縁膜 1 1 6中に上記の酸素欠損を形成する元素が含まれる場合、 絶縁膜 1 1 6から ソース領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 dに酸素欠損を形成する元素が拡散する。 または、 上記の酸素欠損を形成する元素を、 不純物添加処理によリソース領域 1 0 8 s、 及びドレイン領域 1 0 8 d中に添加してもよい。
[ 0 1 9 9 ]
不純物元素が酸化物半導体膜に添加されると、 酸化物半導体膜中の金属元素と酸素の結 合が切断され、 酸素欠損が形成される。 または、 不純物元素が酸化物半導体膜に添加され ると、 酸化物半導体膜中の金属元素と結合していた酸素が不純物元素と結合し、 金属元素 から酸素が脱離され、 酸素欠損が形成される。 これらの結果、 酸化物半導体膜においてキ ャリァ密度が増加し、 導電性が高くなる。
[ 0 2 0 0 ]
次に、 図 5 A乃至 5 Cに示す半導体装置の構成要素の詳細について説明する。 [0201 ]
〔基板〕
基板 1 02としては、 作製工程中の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有する材料を用い ることができる。
[0202]
具体的には、 無アルカリガラス、 ソ一ダ石灰ガラス、 アルカリガラス、 クリスタルガラ ス、 石英またはサファイア等を用いることができる。 また、 無機絶縁膜を用いてもよい。 当該無機絶縁膜としては、 例えば、 酸化シリコン膜、 窒化シリコン膜、 酸化窒化シリコン 膜、 酸化アルミニウム膜等が挙げられる。
[0203]
また、 上記無アルカリガラスとしては、 例えば、 0. 2mm以上 0. フ mm以下の厚さ とすればよい。 または、 無アルカリガラスを研磨することで、 上記の厚さとしてもよい。
[0204]
また、無アル力リガラスとして、第 6世代(1 50 OmmX 1 85 Omm).第フ世代( 1 8フ Omm X 220 Omm)、 第 8世代 ( 2200 mm X 2400 mm)、 第 9世代 (24 0 OmmX 280 Omm). 第 1 0世代 (295 Omm X 340 Omm) 等の面積が大きな ガラス基板を用いることができる。これにより、大型の表示装置を作製することができる。
[0205]
また、 基板 1 02として、 シリコンゃ炭化シリコンからなる単結晶半導体基板、 多結晶 半導体基板、シリコンゲルマニウム等の化合物半導体基板、 SO I基板等を用いてもよい。
[0206]
また、 基板 1 02として、 金属等の無機材料を用いてもよい。 金属等の無機材料として は、 ステンレススチールまたはアルミニウム等が挙げられる。
[0207]
また、 基板 1 02として、 樹脂、 樹脂フィルムまたはプラスチック等の有機材料を用い てもよい。 当該樹脂フィルムとしては、 ポリエステル、 ポリオレフイン、 ポリアミ ド (ナ ィロン、 ァラミド等)、 ポリイミド、 ポリ力一ボネ一ト、 ポリウレタン、 アクリル樹脂、 ェ ポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレ一ト(P ET)、ポリエチレンナフタレート(P EN)、 ポリエーテルサルフォン (P ES)、 またはシロキサン結合を有する樹脂等が挙げられる。
[0208]
また、 基板 1 02として、 無機材料と有機材料とを組み合わせた複合材料を用いてもよ い。 当該複合材料としては、 金属板または薄板状のガラス板と、 樹脂フィルムとを貼り合 わせた材料、 繊維状の金属、 粒子状の金属、 繊維状のガラス、 または粒子状のガラスを樹 脂フィルムに分散した材料、 もしくは繊維状の樹脂、 粒子状の樹脂を無機材料に分散した 材料等が挙げられる。
[0209] なお、 基板 1 0 2としては、 少なくとも上または下に形成される膜または層を支持でき るものであればよく、 絶縁膜、 半導体膜、 導電膜のいずれか一つまたは複数であってもよ い。
[ 0 2 1 0 ]
〔第 1の絶縁膜〕
絶縁膜 1 0 4としては、 スパッタリング法、 C V D法、 蒸着法、 パルスレ一ザ堆積 (P L D ) 法、 印刷法、 塗布法等を適宜用いて形成することができる。 また、 絶縁膜 1 0 4と しては、 例えば、 酸化物絶縁膜または窒化物絶縁膜を単層または積層して形成することが できる。 なお、 酸化物半導体膜 1 0 8との界面特性を向上させるため、 絶縁膜 1 0 4にお いて少なくとも酸化物半導体膜 1 0 8と接する領域は酸化物絶縁膜で形成することが好ま しい。また、絶縁膜 1 0 4として加熱により酸素を放出する酸化物絶縁膜を用いることで、 加熱処理により絶縁膜 1 0 4に含まれる酸素を、 酸化物半導体膜 1 0 8に移動させること が可能である。
[ 0 2 1 1 ]
絶縁膜 1 0 4の厚さは、 5 0 n m以上、 または 1 0 0 n m以上 3 0 0 0 n m以下、 また は 2 0 0 n m以上 1 0 0 0 η m以下とすることができる。 絶縁膜 1 0 4を厚くすることで、 絶縁膜 1 0 4の酸素放出量を増加させることができると共に、 絶縁膜 1 0 4と酸化物半導 体膜 1 0 8との界面における界面準位、 並びに酸化物半導体膜 1 0 8のチャネル領域 1 0 8 iに含まれる酸素欠損を低減することが可能である。
[ 0 2 1 2 ]
絶縁膜 1 0 4として、 例えば酸化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 窒 化シリコン、 酸化アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化ガリウムまたは G a— Z n酸化物 などを用いればよく、 単層または積層で設けることができる。 本実施の形態では、 絶縁膜 1 0 4として、 窒化シリコン膜と、 酸化窒化シリコン膜との積層構造を用いる。 このよう に、 絶縁膜 1 0 4を積層構造として、 下層側に窒化シリコン膜を用い、 上層側に酸化窒化 シリコン膜を用いることで、 酸化物半導体膜 1 0 8中に効率よく酸素を導入することがで きる。
[ 0 2 1 3 ]
〔酸化物半導体膜〕
酸化物半導体膜 1 0 8としては、 実施の形態 1で説明した金属酸化物膜を用いることが できる。
[ 0 2 1 4 ]
また、 酸化物半導体膜 1 0 8としては、 スパッタリング法で形成すると膜密度を高めら れるため、 好適である。 スパッタリング法で酸化物半導体膜 1 0 8を形成する場合、 スパ ッタリングガスには、 希ガス (代表的にはアルゴン)、 酸素、 または希ガス及び酸素の混合 ガスが適宜用いられる。 また、 スパッタリングガスの高純度化も必要である。 例えば、 ス パッタリングガスとして、 露点が一 60°C以下、 好ましくは一 1 00°C以下にまで高純度 化した酸素ガスやアルゴンガスを用いることで酸化物半導体膜 1 08に水分等が取り込ま れることを可能な限り防ぐことができる。
[02 1 5]
また、 スパッタリング法で酸化物半導体膜 1 08を形成する場合、 スパッタリング装置 におけるチャンバ一を、 酸化物半導体膜 1 08にとつて不純物となる水等を可能な限り除 去すべくクライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを用いて、 高真空 (5 X 1 0一7 P aから 1 X 1 0— 4P a程度まで) に排気することが好ましい。 特に、 スパッタリング装 置の待機時における、 チャンバ一内の H20に相当するガス分子 (mZz= 1 8に相当する ガス分子) の分圧を 1 X 1 0— 4P a以下、 好ましく 5 X 1 0— 5 P a以下とすることが好ま しい。
[02 1 6]
〔第 2の絶縁膜〕
絶縁膜 1 1 0は、 トランジスタ 1 00のゲート絶縁膜として機能する。 また、 絶縁膜 1 1 0は、 酸化物半導体膜 1 08、 特にチャネル領域 1 08 iに酸素を供給する機能を有す る。 例えば、 絶縁膜 1 1 0としては、 酸化物絶縁膜または窒化物絶縁膜を単層または積層 して形成することができる。なお、酸化物半導体膜 1 08との界面特性を向上させるため、 絶縁膜 1 1 0において、 酸化物半導体膜 1 08と接する領域は、 少なくとも酸化物絶縁膜 を用いて形成することが好ましい。 絶縁膜 1 1 0として、 例えば酸化シリコン、 酸化窒化 シリコン、 窒化酸化シリコン、 窒化シリコンなどを用いればよい。
[02 1 7]
また、 絶縁膜 1 1 0の厚さは、 5 n m以上 400 n m以下、 または 5 n m以上 300 n m以下、 または 1 0 n m以上 250 n m以下とすることができる。
[02 1 8]
また、 絶縁膜 1 1 0は、 欠陥が少ないことが好ましく、 代表的には、 電子スピン共鳴法 (ES R : E l e c t r o n S p i n R e s o n a n c e) で観察されるシグナルが 少ない方が好ましい。 例えば、 上述のシグナルとしては、 g値が 2. 00 1に観察される E' センタ一が挙げられる。 なお、 E' センタ一は、 シリコンのダングリングボンドに起 因する。 絶縁膜 1 1 0としては、 E' センタ一起因のスピン密度が、 3 X 1 017 s p i n sZcm3以下、 好ましくは 5 X 1 016 s p i n s c m3以下である酸化シリコン膜、 ま たは酸化窒化シリコン膜を用いればよい。
[02 1 9]
また、 絶縁膜 1 1 0には、 上述のシグナル以外に二酸化窒素 (NO 2) に起因するシグナ ルが観察される場合がある。 当該シグナルは、 Nの核スピンにより 3つのシグナルに分裂 しており、 それぞれの g値が 2. 037以上 2. 039以下 (第 1のシグナルとする)、 g 値が 2. 001以上 2. 003以下 (第 2のシグナルとする)、 及び g値が 1 · 964以上 1. 966以下 (第 3のシグナルとする) に観察される。
[0220]
例えば、 絶縁膜 1 1 0として、 二酸化窒素 (NO 2) 起因のスピン密度が、 1 X 1 017 s p i n sZcm3以上 1 X 1 018 s p i n s c m 3未満である絶縁膜を用いると好適で ある。
[0221 ]
なお、 二酸化窒素 (NO 2) を含む窒素酸化物 (NOx) は、 絶縁膜 1 1 0中に準位を形 成する。 当該準位は、 酸化物半導体膜 1 08のエネルギーギャップ内に位置する。 そのた め、 窒素酸化物 (NO x) が、 絶縁膜 1 1 0及び酸化物半導体膜 1 08の界面に拡散する と、 当該準位が絶縁膜 1 1 0側において電子をトラップする場合がある。 この結果、 トラ ップされた電子が、 絶縁膜 1 1 0及び酸化物半導体膜 1 08界面近傍に留まるため、 トラ ンジス夕のしきい値電圧をプラス方向にシフトさせてしまう。 したがって、 絶縁膜 1 1 0 としては、 窒素酸化物の含有量が少ない膜を用いると、 トランジスタのしきい値電圧のシ フトを低減することができる。
[0222]
窒素酸化物 (NOx) の放出量が少ない絶縁膜としては、 例えば、 酸化窒化シリコン膜を 用いることができる。 当該酸化窒化シリコン膜は、 昇温脱離ガス分析法 (T DS : T h e r m a I D e s o r p t i o n S p e c t r o s c o p y) におし、て、室素酉きィ匕物 ( N Ox) の放出量よりアンモニアの放出量が多い膜であり、 代表的にはアンモニアの放出量が 1 X 1 018個 c m3以上 5 1 019個 c m3以下である。 なお、 上記のアンモニアの放 出量は、 T DSにおける加熱処理の温度が 50°C以上 650°C以下、 または 50°C以上 5 50°C以下の範囲での総量である。
[0223]
窒素酸化物 (NOx) は、 加熱処理においてアンモニア及び酸素と反応するため、 アンモ ニァの放出量が多い絶縁膜を用いることで窒素酸化物 (NOx) が低減される。
[0224]
なお、 絶縁膜 1 1 0を S I MSで分析した場合、 膜中の窒素濃度が 6 1 020 a t o m sZcm3以下であると好ましい。
[0225]
また、 絶縁膜 1 1 0として、 ハフニウムシリケ一ト (H f S i Ox)、 窒素が添加された ハフニウムシリケ一ト(H f S i xOyNz)、窒素が添加されたハフニウムアルミネ一ト(H f A I xOyN z)、 酸化ハフニウムなどの h i g h— k材料を用いてもよい。 当該 h i g - k材料を用いることでトランジスタのゲ一トリ一クを低減できる。
[0226]
〔第 3の絶縁膜〕
絶縁膜 1 1 6は、 窒素または水素を有する。 また、 絶縁膜 1 1 6は、 フッ素を有してい てもよい。 絶縁膜 1 1 6としては、 例えば、 窒化物絶縁膜が挙げられる。 該窒化物絶縁膜 としては、 窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化フッ化シリコン、 フッ化窒化シリコン等を用いて形成することができる。 絶縁膜 1 1 6に含まれる水素濃度 は、 1 X 1 022 a t omsZcm3以上であると好ましい。 また、 絶縁膜 1 1 6は、 酸化物 半導体膜 1 08のソ一ス領域 1 08 s、及びドレイン領域 1 08 dと接する。 したがって、 絶縁膜 1 1 6と接するソ一ス領域 1 08 s、 及びドレイン領域 1 08 d中の不純物 (窒素 または水素) 濃度が高くなり、 ソ一ス領域 1 08 s、 及びドレイン領域 1 08 dのキヤリ ァ密度を高めることができる。
[0227]
〔第 4の絶縁膜〕
絶縁膜 1 1 8としては、 酸化物絶縁膜を用いることができる。 また、 絶縁膜 1 1 8とし ては、 酸化物絶縁膜と、 窒化物絶縁膜との積層膜を用いることができる。 絶縁膜 1 1 8と して、 例えば酸化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 酸化アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化ガリウムまたは G a— Z n酸化物などを用いればよい。
[0228]
また、 絶縁膜 1 1 8としては、 外部からの水素、 水等のバリア膜として機能する膜であ ることが好ましい。
[0229]
絶縁膜 1 1 8の厚さは、 30 n m以上 500 n m以下、 または 1 00 n m以上 400 n m以下とすることができる。
[0230]
〔導電膜〕
導電膜 1 1 2、 1 20 a. 1 20 bとしては、 スパッタリング法、 真空蒸着法、 パルス レ一ザ堆積 (P L D) 法、 熱 CV D法等を用いて形成することができる。 また、 導電膜 1 1 2、 1 20 a. 1 2 O bとしては、 導電性を有する金属膜、 可視光を反射する機能を有 する導電膜、 または可視光を透過する機能を有する導電膜を用いればよい。
[023 1 ]
導電性を有する金属膜として、 アルミニウム、 金、 白金、 銀、 銅、 クロム、 タンタル、 チタン、 モリブデン、 タングステン、 ニッケル、 鉄、 コバルト、 パラジウムまたはマンガ ンから選ばれた金属元素を含む材料を用いることができる。 または、 上述した金属元素を 含む合金を用いてもよい。
[0232]
上述の導電性を有する金属膜として、 具体的には、 チタン膜上に銅膜を積層する二層構 造、 窒化チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、 窒化タンタル膜上に銅膜を積層する二層 構造、 チタン膜上に銅膜を積層し、 さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等を用い ればよい。 特に、 銅元素を含む導電膜を用いることで、 抵抗を低くすることが出来るため 好適である。 また、 銅元素を含む導電膜としては、 銅とマンガンとを含む合金膜が挙げら れる。 当該合金膜は、 ウエットエッチング法を用いて加工できるため好適である。
[0233]
なお、 導電膜 1 1 2、 1 20 a. 1 20 bとしては、 窒化タンタル膜を用いると好適で ある。 当該窒化タンタル膜は、 導電性を有し、 且つ、 銅または水素に対して、 高いバリア 性を有する。 また、 窒化タンタル膜は、 さらに自身からの水素の放出が少ないため、 酸化 物半導体膜 1 08と接する金属膜、 または酸化物半導体膜 1 08の近傍の金属膜として、 最も好適に用いることができる。
[0234]
また、 上述の導電性を有する導電膜として、 導電性高分子または導電性ポリマーを用い てもよい。
[0235]
また、 上述の可視光を反射する機能を有する導電膜としては、 金、 銀、 銅、 またはパラ ジゥムから選ばれた金属元素を含む材料を用いることができる。 特に、 銀元素を含む導電 膜を用いることで、 可視光における反射率を高めることができるため好適である。
[0236]
また、 上述の可視光を透過する機能を有する導電膜としては、 インジウム、 錫、 亜鉛、 ガリウム、 またはシリコンから選ばれた元素を含む材料を用いることができる。 具体的に は、 I n酸化物、 Z n酸化物、 I n— S n酸化物 ( I TOともいう)、 I n— S n— S i酸 化物 ( I T SOともいう)、 I n— Z n酸化物、 I n— G a— Z n酸化物等が挙げられる。
[0237]
また、 上述の可視光を透過する機能を有する導電膜としては、 グラフェンまたはグラフ アイ トを含む膜を用いてもよい。 グラフェンを含む膜は、 酸化グラフェンを含む膜を形成 し、 酸化グラフェンを含む膜を還元することにより、 形成することができる。 還元する方 法としては、 熱を加える方法や還元剤を用いる方法等が挙げられる。
[0238]
また、 導電膜 1 1 2、 1 20 a. 1 20 bを、 無電解めつき法により形成することがで きる。 当該無電解めつき法により形成できる材料としては、 例えば、 C u、 N i 、 A I 、 A u、 S n、 C o、 A g、 及び P dの中から選ばれるいずれか一つまたは複数を用いるこ とが可能である。 特に、 C uまたは A gを用いると、 導電膜の抵抗を低くすることができ るため、 好適である。
[0239]
また、 無電解めつき法により導電膜を形成した場合、 当該導電膜の構成元素が外部に拡 散しないように、 当該導電膜の下に、 拡散防止膜を形成してもよい。 また、 当該拡散防止 膜と、当該導電膜との間に、導電膜を成長させることが出来るシード層を形成してもよい。 上記拡散防止膜は、 例えば、 スパッタリング法を用いて形成することができる。 また、 当 該拡散防止膜としては、 例えば、 窒化タンタル膜または窒化チタン膜を用いることができ る。 また、 上記シード層は、 無電解めつき法により形成することができる。 また、 当該シ -ド層としては、 無電解めつき法により形成することができる導電膜の材料と同様の材料 を用いることができる。
[0240]
なお、 導電膜 1 1 2として、 I n—G a— Z n酸化物に代表される酸化物半導体を用い てよい。 当該酸化物半導体は、 絶縁膜 1 1 6から窒素または水素が供給されることで、 キ ャリア密度が高くなる。 別言すると、 酸化物半導体は、 酸化物導電体 (OC : O x i d e C o n d u c t o r) として機能する。 したがって、 酸化物半導体は、 ゲ一ト電極として 用いることができる。
[0241 ]
例えば、 導電膜 1 1 2としては、 酸化物導電体 (OC) の単層構造、金属膜の単層構造、 または酸化物導電体 (OC) と、 金属膜との積層構造等が挙げられる。
[0242]
なお、導電膜 1 1 2として、遮光性を有する金属膜の単層構造、 または酸化物導電体 (O C) と遮光性を有する金属膜との積層構造を用いる場合、 導電膜 1 1 2の下方に形成され るチャネル領域 1 08 i を遮光することができるため、 好適である。 また、 導電膜 1 1 2 として、 酸化物半導体または酸化物導電体 (OC) と、 遮光性を有する金属膜との積層構 造を用いる場合、 酸化物半導体または酸化物導電体 (OC) 上に、 金属膜 (例えば、 チタ ン膜、 タングステン膜など) を形成することで、 金属膜中の構成元素が酸化物半導体また は酸化物導電体 (OC) 側に拡散し低抵抗化する、 金属膜の成膜時のダメージ (例えば、 スパッタリングダメージなど) により低抵抗化する、 あるいは金属膜中に酸化物半導体ま たは酸化物導電体(OC) 中の酸素が拡散することで、酸素欠損が形成され低抵抗化する。
[0243]
導電膜 1 1 2、 1 20 a. 1 20 bの厚さとしては、 30 nm以上 500 n m以下、 ま たは 1 00 nm以上 400 n m以下とすることができる。
[0244]
[トランジスタの構成例 2]
次に、 図 5 A乃至 5 Cに示すトランジスタと異なる構成について、 図 6 A乃至 6 Cを用 いて説明する。
[0245]
図 6 Aは、 トランジスタ 1 00 Aの上面図であり、 図 6 Bは図 6 Aの一点鎖線 X 1— X 2間の断面図であり、 図 6 Cは図 6 Aの一点鎖線 Y 1—Y 2間の断面図である。
[0246]
図 6 A乃至 6 Cに示すトランジスタ 1 0 OAは、 基板 1 02上の導電膜 1 06と、 導電 膜 1 06上の絶縁膜 1 04と、 絶縁膜 1 04上の酸化物半導体膜 1 08と、 酸化物半導体 膜 1 08上の絶縁膜 1 1 0と、 絶縁膜 1 1 0上の導電膜 1 1 2と、 絶縁膜 1 04、 酸化物 半導体膜 1 08、 及び導電膜 1 1 2上の絶縁膜 1 1 6と、 を有する。 なお、 酸化物半導体 膜 1 08は、 導電膜 1 1 2と重なるチャネル領域 1 08 i と、 絶縁膜 1 1 6と接するソ一 ス領域 1 08 sと、 絶縁膜 1 1 6と接するドレイン領域 1 08 dと、 を有する。
[0247]
トランジスタ 1 0 OAは、先に示すトランジスタ 1 00の構成に加え、導電膜 1 06と、 開口部 1 43と、 を有する。
[0248]
なお、 開口部 1 43は、 絶縁膜 1 04、 1 1 0に設けられる。 また、 導電膜 1 06は、 開口部 1 43を介して、 導電膜 1 1 2と、 電気的に接続される。 よって、 導電膜 1 06と 導電膜 1 1 2には、 同じ電位が与えられる。 なお、 開口部 1 43を設けずに、 導電膜 1 0 6と、導電膜 1 1 2と、 に異なる電位を与えてもよい。 または、 開口部 1 43を設けずに、 導電膜 1 06を遮光膜として用いてもよい。 例えば、 導電膜 1 06を遮光性の材料により 形成することで、 チャネル領域 1 08 iに照射される下方からの光を抑制することができ る。
[0249]
また、 トランジスタ 1 0 OAの構成とする場合、導電膜 1 06は、第 1のゲ一ト電極 (ボ トムゲート電極ともいう) としての機能を有し、 導電膜 1 1 2は、 第 2のゲート電極 (ト ップゲート電極ともいう) としての機能を有する。 また、 絶縁膜 1 04は、 第 1のゲート 絶縁膜としての機能を有し、絶縁膜 1 1 0は、第 2のゲート絶縁膜としての機能を有する。
[0250]
導電膜 1 06としては、 先に記載の導電膜 1 1 2、 1 20 a、 1 20 bと同様の材料を 用いることができる。 特に導電膜 1 06として、 銅を含む材料により形成することで抵抗 を低くすることができるため好適である。 例えば、 導電膜 1 06を窒化チタン膜、 窒化タ ンタル膜、 またはタングステン膜上に銅膜を設ける積層構造とし、 導電膜 1 20 a、 1 2 O bを窒化チタン膜、 窒化タンタル膜、 またはタングステン膜上に銅膜を設ける積層構造 とすると好適である。 この場合、 トランジスタ 1 0 OAを表示装置の画素トランジスタ及 び駆動トランジスタのいずれか一方または双方に用いることで、 導電膜 1 06と導電膜 1 20 aとの間に生じる寄生容量、 及び導電膜 1 06と導電膜 1 20 bとの間に生じる寄生 容量を低くすることができる。 したがって、 導電膜 1 06、 導電膜 1 20 a、 及び導電膜 1 20 bを、 トランジスタ 1 00 Aの第 1のゲート電極、 ソース電極、 及びドレイン電極 として用いるのみならず、 表示装置の電源供給用の配線、 信号供給用の配線、 または接続 用の配線等に用いる事も可能となる。
[0251 ]
このように、 図 6 A乃至 6 Cに示すトランジスタ 1 0 OAは、 先に説明したトランジス タ 1 00と異なり、 酸化物半導体膜 1 08の上下にゲート電極として機能する導電膜を有 する構造である。 トランジスタ 1 0 OAに示すように、本発明の一態様の半導体装置には、 複数のゲ一ト電極を設けてもよい。
[0252]
また、 図 6 B及び 6 Cに示すように、 酸化物半導体膜 1 08は、 第 1のゲート電極とし て機能する導電膜 1 06と、 第 2のゲート電極として機能する導電膜 1 1 2のそれぞれと 対向するように位置し、 2つのゲ一ト電極として機能する導電膜に挟まれている。
[0253]
また、 導電膜 1 1 2のチャネル幅方向の長さは、 酸化物半導体膜 1 08のチャネル幅方 向の長さよりも長く、 酸化物半導体膜 1 08のチャネル幅方向全体は、 絶縁膜 1 1 0を間 に挟んで導電膜 1 1 2に覆われている。 また、 導電膜 1 1 2と導電膜 1 06とは、 絶縁膜 1 04、 及び絶縁膜 1 1 0に設けられる開口部 1 43において接続されるため、 酸化物半 導体膜 1 08のチャネル幅方向の側面の一方は、 絶縁膜 1 1 0を間に挟んで導電膜 1 1 2 と対向している。
[0254]
別言すると、 トランジスタ 1 0 OAのチャネル幅方向において、 導電膜 1 06及び導電 膜 1 1 2は、 絶縁膜 1 04、 及び絶縁膜 1 1 0に設けられる開口部 1 43において接続す ると共に、 絶縁膜 1 04、 及び絶縁膜 1 1 0を間に挟んで酸化物半導体膜 1 08を取り囲 む構成である。
[0255]
このような構成を有することで、 トランジスタ 1 0 OAに含まれる酸化物半導体膜 1 0 8を、 第 1のゲート電極として機能する導電膜 1 06及び第 2のゲート電極として機能す る導電膜 1 1 2の電界によって電気的に取り囲むことができる。 トランジスタ 1 00 Aの ように、 第 1のゲ一ト電極及び第 2のゲ一ト電極の電界によって、 チャネル領域が形成さ れる酸化物半導体膜 1 08を電気的に取り囲むトランジスタのデバイス構造を S u r r o u n d e d c h a n n e l (S— c h a n n e l ) 構造と呼ぶことができる。
[0256]
トランジスタ 1 0 OAは、 S— c h a n n e I構造を有するため、 導電膜 1 06または 導電膜 1 1 2によってチャネルを誘起させるための電界を効果的に酸化物半導体膜 1 08 に印加することができるため、 トランジスタ 1 0 OAの電流駆動能力が向上し、 高いオン 電流特性を得ることが可能となる。 また、 オン電流を高くすることが可能であるため、 ト ランジスタ 1 0 OAを微細化することが可能となる。 また、 酸化物半導体膜 1 08は、 導 電膜 1 06、 及び導電膜 1 1 2によって取り囲まれた構造を有するため、 酸化物半導体膜 1 08の機械的強度を高めることができる。
[0257]
なお、 トランジスタ 1 0 OAのチャネル幅方向において、 酸化物半導体膜 1 08の開口 部 1 43が形成されていない側に、 開口部 1 43と異なる開口部を形成してもよい。 [0258]
また、 トランジスタ 1 0 OAに示すように、 トランジスタが、 半導体膜を間に挟んで存 在する一対のゲート電極を有している場合、 一方のゲート電極には信号 Aが、 他方のゲ一 ト電極には固定電位 V bが与えられてもよい。 また、 一方のゲート電極には信号 Aが、 他 方のゲート電極には信号 Bが与えられてもよい。 また、 一方のゲート電極には固定電位 V aが、 他方のゲ一ト電極には固定電位 V bが与えられてもよい。
[0259]
信号 Aは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号 Aは、 電位 V 1、 または電位 V 2 (V 1 >V2とする) の 2種類の電位をとるデジタル信号であ つてもよい。 例えば、 電位 V 1を高電源電位とし、 電位 V 2を低電源電位とすることがで きる。 信号 Aは、 アナログ信号であってもよい。
[0260]
固定電位 Vbは、 例えば、 トランジスタのしきい値電圧 V t h Aを制御するための電位 である。 固定電位 Vbは、 電位 V 1、 または電位 V 2であってもよい。 この場合、 固定電 位 V bを生成するための電位発生回路を、 別途設ける必要がなく好ましい。 固定電位 Vb は、 電位 V 1、 または電位 V 2と異なる電位であってもよい。 固定電位 V bを低くするこ とで、 しきい値電圧 V t h Aを高くできる場合がある。 その結果、 ゲート一ソ一ス間電圧 V g sが 0 Vのときのドレイン電流を低減し、 トランジスタを有する回路のリーク電流を 低減できる場合がある。 例えば、 固定電位 V bを低電源電位よりも低くしてもよい。 一方 で、 固定電位 V bを高くすることで、 しきい値電圧 V t h Aを低くできる場合がある。 そ の結果、 ゲ一トーソ一ス間電圧 V g sが高電源電位のときのドレイン電流を向上させ、 ト ランジスタを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。 例えば、 固定電位 V bを低 電源電位よりも高くしてもよい。
[0261]
信号 Bは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号 Bは、 電位 V3、 または電位 V 4 (V3>V4とする) の 2種類の電位をとるデジタル信号であ つてもよい。 例えば、 電位 V 3を高電源電位とし、 電位 V 4を低電源電位とすることがで きる。 信号 Bは、 アナログ信号であってもよい。
[0262]
信号 Aと信号 Bが共にデジタル信号である場合、 信号 Bは、 信号 Aと同じデジタル値を 持つ信号であってもよい。 この場合、 トランジスタのオン電流を向上し、 トランジスタを 有する回路の動作速度を向上できる場合がある。 このとき、 信号 Aにおける電位 V 1及び 電位 V2は、 信号 Bにおける電位 V 3及び電位 V 4と、 異なっていても良い。 例えば、 信 号 Bが入力されるゲー卜に対応するゲート絶縁膜が、 信号 Aが入力されるゲー卜に対応す るゲート絶縁膜よりも厚い場合、 信号 Bの電位振幅 (V3—V4) を、 信号 Aの電位振幅 (V 1 -V2) より大きくしても良い。 そうすることで、 トランジスタの導通状態または 非導通状態に対して、 信号 Aが与える影響と、 信号 Bが与える影響と、 を同程度とするこ とができる場合がある。
[ 0 2 6 3 ]
信号 Aと信号 Bが共にデジタル信号である場合、 信号 Bは、 信号 Aと異なるデジタル値 を持つ信号であってもよい。この場合、 トランジスタの制御を信号 Aと信号 Bによって別々 に行うことができ、 より高い機能を実現できる場合がある。 例えば、 トランジスタが nチ ャネル型である場合、 信号 Aが電位 V 1であり、 かつ、 信号 Bが電位 V 3である場合のみ 導通状態となる場合や、 信号 Aが電位 V 2であり、 かつ、 信号 Bが電位 V 4である場合の み非導通状態となる場合には、 一つのトランジスタで N A N D回路や N O R回路等の機能 を実現できる場合がある。 また、 信号 Bは、 しきい値電圧 V t h Aを制御するための信号 であってもよい。 例えば、 信号 Bは、 トランジスタを有する回路が動作している期間と、 当該回路が動作していない期間と、 で電位が異なる信号であっても良い。 信号 Bは、 回路 の動作モードに合わせて電位が異なる信号であってもよい。 この場合、 信号 Bは信号 Aほ ど頻繁には電位が切り替わらない場合がある。
[ 0 2 6 4 ]
信号 Aと信号 Bが共にアナログ信号である場合、 信号 Bは、 信号 Aと同じ電位のアナ口 グ信号、 信号 Aの電位を定数倍したアナログ信号、 または、 信号 Aの電位を定数だけ加算 もしくは減算したアナログ信号等であってもよい。 この場合、 トランジスタのオン電流が 向上し、 トランジスタを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。 信号 Bは、 信号 Aと異なるアナログ信号であってもよい。 この場合、 トランジスタの制御を信号 Aと信号 Bによって別々に行うことができ、 より高い機能を実現できる場合がある。
[ 0 2 6 5 ]
信号 Aがデジタル信号であり、 信号 Bがアナログ信号であってもよい。 または信号 Aが アナ口グ信号であり、 信号 Bがデジタル信号であってもよい。
[ 0 2 6 6 ]
トランジスタの両方のゲート電極に固定電位を与える場合、 トランジスタを、 抵抗素子 と同等の素子として機能させることができる場合がある。 例えば、 トランジスタが nチヤ ネル型である場合、 固定電位 V aまたは固定電位 V bを高く (低く) することで、 トラン ジスタの実効抵抗を低く (高く) することができる場合がある。 固定電位 V a及び固定電 位 V bを共に高く (低く) することで、 一つのゲートしか有さないトランジスタによって 得られる実効抵抗よりも低い (高い) 実効抵抗が得られる場合がある。
[ 0 2 6 7 ]
なお、 トランジスタ 1 0 0 Aのその他の構成は、 先に示すトランジスタ 1 0 0と同様で あり、 同様の効果を奏する。
[ 0 2 6 8 ]
また、 トランジスタ 1 0 0 A上にさらに、 絶縁膜を形成してもよい。 その場合の一例を 図フ A及びフ Bに示す。 図フ A及びフ Bは、 トランジスタ 1 0 0 Bの断面図である。 トラ ンジスタ 1 0 0 Bの上面図としては、 図 6 Aに示すトランジスタ 1 0 O Aと同様であるた め、 ここでの説明は省略する。
[ 0 2 6 9 ]
図フ A及びフ Bに示すトランジスタ 1 0 0 Bは、 導電膜 1 2 0 a、 1 2 0 b . 絶縁膜 1 1 8上に絶縁膜 1 2 2を有する。 それ以外の構成については、 トランジスタ 1 0 0 Aと同 様であり、 同様の効果を奏する。
[ 0 2 7 0 ]
絶縁膜 1 2 2は、 トランジスタ等に起因する凹凸等を平坦化させる機能を有する。 絶縁 膜 1 2 2としては、 絶縁性であればよく、 無機材料または有機材料を用いて形成される。 該無機材料としては、 酸化シリコン膜、 酸化窒化シリコン膜、 窒化酸化シリコン膜、 窒化 シリコン膜、 酸化アルミニウム膜、 窒化アルミニウム膜等が挙げられる。 該有機材料とし ては、例えば、アクリル樹脂、 またはポリイミド樹脂等の感光性の樹脂材料が挙げられる。
[ 0 2 7 1 ]
[トランジスタの構成例 3 ]
次に、 図 6 A乃至 6 Cに示すトランジスタと異なる構成について、 図 8 乃至図1 0巳 を用いて説明する。
[ 0 2 7 2 ]
図 8 A及び 8 Bは、 トランジスタ 1 0 0 Cの断面図であり、 図 9 A及び 9 Bは、 トラン ジスタ 1 0 0 Dの断面図であり、 図 1 0 A及び 1 0 Bは、 トランジスタ 1 0 0 Eの断面図 である。 なお、 トランジスタ 1 0 0 C、 トランジスタ 1 0 0 D、 及びトランジスタ 1 0 0 Eの上面図としては、 図 6 Aに示すトランジスタ 1 0 O Aと同様であるため、 ここでの説 明は省略する。
[ 0 2 7 3 ]
図 8 A及び 8 Bに示すトランジスタ 1 0 0 Cは、 導電膜 1 1 2の積層構造、 導電膜 1 1 2の形状、 及び絶縁膜 1 1 0の形状がトランジスタ 1 0 0 Aと異なる。
[ 0 2 7 4 ]
トランジスタ 1 0 0〇の導電膜1 1 2は、 絶縁膜 1 1 0上の導電膜 1 1 2—1と、 導電 膜 1 1 2—1上の導電膜 1 1 2— 2と、 を有する。 例えば、 導電膜 1 1 2—1として、 酸 化物導電膜を用いることにより、 絶縁膜 1 1 0に過剰酸素を添加することができる。 上記 酸化物導電膜は、 スパッタリング法を用い、 酸素ガスを含む雰囲気にて形成することがで きる。 また、 上記酸化物導電膜としては、 例えば、 インジウムと錫とを有する酸化物、 タ ングステンとインジウムとを有する酸化物、 タングステンとインジウムと亜鉛とを有する 酸化物、 チタンとインジウムとを有する酸化物、 チタンとインジウムと錫とを有する酸化 物、 インジウムと亜鉛とを有する酸化物、 シリコンとインジウムと錫とを有する酸化物、 インジウムとガリウムと亜鉛とを有する酸化物等が挙げられる。 [ 0 2 7 5 ]
また、 図 8 Bに示すように、 開口部 1 4 3において、 導電膜 1 1 2— 2と、 導電膜 1 0 6とが接続される。 開口部 1 4 3を形成する際に、 導電膜 1 1 2—1となる導電膜を形成 した後、 開口部 1 4 3を形成することで、 図 8 Bに示す形状とすることができる。 導電膜 1 1 2—1に酸化物導電膜を適用した場合、 導電膜 1 1 2— 2と、 導電膜 1 0 6とが接続 される構成とすることで、 導電膜 1 1 2と導電膜 1 0 6との接続抵抗を低くすることがで きる。
[ 0 2 7 6 ]
また、 トランジスタ 1 0 0 Cの導電膜 1 1 2及び絶縁膜 1 1 0は、テ一パ一形状である。 より具体的には、 導電膜 1 1 2の下端部は、 導電膜 1 1 2の上端部よりも外側に形成され る。 また、 絶縁膜 1 1 0の下端部は、 絶縁膜 1 1 0の上端部よりも外側に形成される。 ま た、 導電膜 1 1 2の下端部は、 絶縁膜 1 1 0の上端部と概略同じ位置に形成される。
[ 0 2 7 7 ]
トランジスタ 1 0 0〇の導電膜1 1 2及び絶縁膜 1 1 0をテ一パ一形状とすることで、 トランジスタ 1 0 O Aの導電膜 1 1 2及び絶縁膜 1 1 0が矩形の場合と比較し、 絶縁膜 1 1 6の被覆性を高めることができるため好適である。
[ 0 2 7 8 ]
なお、 トランジスタ 1 0 0 Cのその他の構成は、 先に示すトランジスタ 1 0 O Aと同様 であり、 同様の効果を奏する。
[ 0 2 7 9 ]
図 9 A及び 9 Bに示すトランジスタ 1 0 0 Dは、 導電膜 1 1 2の積層構造、 導電膜 1 1 2の形状、 及び絶縁膜 1 1 0の形状がトランジスタ 1 0 0 Aと異なる。
[ 0 2 8 0 ]
トランジスタ 1 0 0 Dの導電膜 1 1 2は、 絶縁膜 1 1 0上の導電膜 1 1 2—1と、 導電 膜 1 1 2—1上の導電膜 1 1 2— 2と、 を有する。 また、 導電膜 1 1 2—1の下端部は、 導電膜 1 1 2— 2の上端部よりも外側に形成される。 例えば、 導電膜 1 1 2—1と、 導電 膜 1 1 2— 2と、 絶縁膜 1 1 0と、 を同じマスクで加工し、 導電膜 1 1 2— 2をゥエツト エッチング法で、 導電膜 1 1 2—1及び絶縁膜 1 1 0をドライエッチング法で、 それぞれ 加工することで、 上記の構造とすることができる。
[ 0 2 8 1 ]
また、 トランジスタ 1 0 0 Dの構造とすることで、 酸化物半導体膜 1 0 8中に、 領域 1 0 8 f が形成される場合がある。 領域 1 0 8 f は、 チャネル領域 1 0 8 i とソ一ス領域 1 0 8 sとの間、 及びチャネル領域 1 0 8 i とドレイン領域 1 0 8 dとの間に形成される。
[ 0 2 8 2 ]
領域 1 0 8 f は、 高抵抗領域あるいは低抵抗領域のいずれか一方として機能する。 高抵 抗領域とは、 チャネル領域 1 0 8 i と同等の抵抗を有し、 ゲート電極として機能する導電 膜 1 1 2が重畳しない領域である。 領域 1 08 f が高抵抗領域の場合、 領域 1 08 f は、 所謂オフセット領域として機能する。 領域 1 08 f がオフセット領域として機能する場合 においては、 トランジスタ 1 00 Dのオン電流の低下を抑制するために、チャネル長(L) 方向において、 領域 1 08 f を 1〃 m以下とすればよい。
[0283]
また、 低抵抗領域とは、 チャネル領域 1 08 i よりも抵抗が低く、 且つソース領域 1 0 8 s及びドレイン領域 1 08 dよりも抵抗が高い領域である。 領域 1 08 f が低抵抗領域 の場合、 領域 1 08 f は、 所謂、 LDD (L i g h t l y Do p e d D r a i n) 領 域として機能する。 領域 1 08 f が LDD領域として機能する場合においては、 ドレイン 領域の電界緩和が可能となるため、 ドレイン領域の電界に起因したトランジスタのしきい 値電圧の変動を低減することができる。
[0284]
なお、 領域 1 08 f を LDD領域とする場合には、 例えば、 絶縁膜 1 1 6から領域 1 0 8 f に窒素、 水素、 フッ素の 1以上を供給する、 あるいは、 絶縁膜 1 1 0及び導電膜 1 1 2—1をマスクとして、 導電膜 1 1 2—1の上方から不純物元素を添加することで、 当該 不純物が導電膜 1 1 2—1及び絶縁膜 1 1 0を通過して酸化物半導体膜 1 08に添加され ることで領域 1 08 f を形成することができる。
[0285]
また、 図 9 Bに示すように、 開口部 1 43において、 導電膜 1 1 2— 2と、 導電膜 1 0 6とが接続される。
[0286]
なお、 トランジスタ 1 00 Dのその他の構成は、 先に示すトランジスタ 1 0 OAと同様 であり、 同様の効果を奏する。
[0287]
図 1 OA及び 1 0Bに示すトランジスタ 1 00 Eは、 導電膜 1 1 2の積層構造、 導電膜 1 1 2の形状、 及び絶縁膜 1 1 0の形状がトランジスタ 1 00 Aと異なる。
[0288]
トランジスタ 1 00 Eの導電膜 1 1 2は、 絶縁膜 1 1 0上の導電膜 1 1 2—1と、 導電 膜 1 1 2—1上の導電膜 1 1 2— 2と、 を有する。 また、 導電膜 1 1 2—1の下端部は、 導電膜 1 1 2— 2の下端部よりも外側に形成される。 また、 絶縁膜 1 1 0の下端部は、 導 電膜 1 1 2—1の下端部よりも外側に形成される。 例えば、 導電膜 1 1 2—1と、 導電膜 1 1 2— 2と、 絶縁膜 1 1 0と、 を同じマスクで加工し、 導電膜 1 1 2— 2及び導電膜 1 1 2—1をゥエツトエッチング法で、 絶縁膜 1 1 0をドライエッチング法で、 それぞれ加 ェすることで、 上記の構造とすることができる。
[0289]
また、 トランジスタ 1 00 Dと同様に、 トランジスタ 1 00 Eには、 酸化物半導体膜 1 08中に領域 1 08 f が形成される場合がある。 領域 1 08 f は、 チャネル領域 1 08 i とソ一ス領域 1 08 sとの間、 及びチャネル領域 1 08 i とドレイン領域 1 08 dとの間 に形成される。
[0290]
また、 図 1 0 Bに示すように、 開口部 1 43において、 導電膜 1 1 2— 2と、 導電膜 1 06とが接続される。
[0291 ]
なお、 トランジスタ 1 00 Eのその他の構成は、 先に示すトランジスタ 1 0 OAと同様 であり、 同様の効果を奏する。
[0292]
[トランジスタの構成例 4]
次に、 図 6 A乃至 6 Cに示すトランジスタ 1 0 OAと異なる構成について、 図 1 1 A乃 至図 1 5 Bを用いて説明する。
[0293]
図 1 1 A及び 1 1 Bは、 トランジスタ 1 00 Fの断面図であり、図 1 2 A及び 1 2 Bは、 トランジスタ 1 00 Gの断面図であり、 図 1 3 A及び 1 3 Bは、 トランジスタ 1 00 Hの 断面図であり、 図 1 4 A及び 1 4 Bは、 トランジスタ 1 00 Jの断面図であり、 図 1 5 A 及び 1 5 Bは、 トランジスタ 1 00 Kの断面図である。 なお、 トランジスタ 1 00 F、 ト ランジスタ 1 00 G、 トランジスタ 1 00 H、 トランジスタ 1 00 J、 及びトランジスタ 1 00 Kの上面図としては、 図 6 Aに示すトランジスタ 1 0 OAと同様であるため、 ここ での説明は省略する。
[0294]
トランジスタ 1 00 F、 トランジスタ 1 00G、 トランジスタ 1 00 H、 トランジスタ 1 00 J、 及びトランジスタ 1 00 Kは、 先に示すトランジスタ 1 0 OAと酸化物半導体 膜 1 08の構造が異なる。 それ以外の構成については、 先に示すトランジスタ 1 00Aと 同様の構成であり、 同様の効果を奏する。
[0295]
図 1 1 A及び 1 1 Bに示すトランジスタ 1 00 Fが有する酸化物半導体膜 1 08は、 絶 縁膜 1 04上の酸化物半導体膜 1 08— 1 と、 酸化物半導体膜 1 08— 1上の酸化物半導 体膜 1 08— 2と、 酸化物半導体膜 1 08— 2上の酸化物半導体膜 1 08— 3と、 を有す る。 また、 チャネル領域 1 08 i 、 ソ一ス領域 1 08 s、 及びドレイン領域 1 08 dは、 それぞれ、 酸化物半導体膜 1 08— 1、 酸化物半導体膜 1 08— 2、 及び酸化物半導体膜 1 08— 3の 3層の積層構造である。
[0296]
図 1 2 及び1 2 Bに示すトランジスタ 1 00 Gが有する酸化物半導体膜 1 08は、 絶 縁膜 1 04上の酸化物半導体膜 1 08— 2と、 酸化物半導体膜 1 08— 2上の酸化物半導 体膜 1 0 8— 3と、 を有する。 また、 チャネル領域 1 0 8 i 、 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及び ドレイン領域 1 0 8 dは、 それぞれ、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2、 及び酸化物半導体膜 1 0 8— 3の 2層の積層構造である。
[ 0 2 9 7 ]
図 1 3 A及び 1 3 Bに示すトランジスタ 1 0 0 Hが有する酸化物半導体膜 1 0 8は、 絶 縁膜 1 0 4上の酸化物半導体膜 1 0 8— 1 と、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1上の酸化物半導 体膜 1 0 8— 2と、 を有する。 また、 チャネル領域 1 0 8 i 、 ソ一ス領域 1 0 8 s、 及び ドレイン領域 1 0 8 dは、 それぞれ、 酸化物半導体膜 1 0 8—1、 及び酸化物半導体膜 1 0 8— 2の 2層の積層構造である。
[ 0 2 9 8 ]
図 1 4 A及び 1 4 Bに示すトランジスタ 1 0 0 Jが有する酸化物半導体膜 1 0 8は、 絶 縁膜 1 0 4上の酸化物半導体膜 1 0 8— 1 と、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1上の酸化物半導 体膜 1 0 8— 2と、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2上の酸化物半導体膜 1 0 8— 3と、 を有す る。 また、 チャネル領域 1 0 8 i は、 酸化物半導体膜 1 0 8—1、 酸化物半導体膜 1 0 8 —2、 及び酸化物半導体膜 1 0 8— 3の 3層の積層構造であり、 ソース領域 1 0 8 s、 及 びドレイン領域 1 0 8 dは、 それぞれ、 酸化物半導体膜 1 0 8—1、 及び酸化物半導体膜 1 0 8— 2の 2層の積層構造である。 なお、 トランジスタ 1 0 0 Jのチャネル幅 (W) 方 向の断面において、 酸化物半導体膜 1 0 8— 3が、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1及び酸化物 半導体膜 1 0 8— 2の側面を覆う。
[ 0 2 9 9 ]
図 1 5 及び1 5 Bに示すトランジスタ 1 0 0 Kが有する酸化物半導体膜 1 0 8は、 絶 縁膜 1 0 4上の酸化物半導体膜 1 0 8— 2と、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2上の酸化物半導 体膜 1 0 8— 3と、 を有する。 また、 チャネル領域 1 0 8 iは、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2、 及び酸化物半導体膜 1 0 8— 3の 2層の積層構造であり、 ソース領域 1 0 8 s、 及び ドレイン領域 1 0 8 dは、それぞれ、酸化物半導体膜 1 0 8— 2の単層構造である。なお、 トランジスタ 1 0 0 Kのチャネル幅 (W) 方向の断面において、 酸化物半導体膜 1 0 8— 3が、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2の側面を覆う。
[ 0 3 0 0 ]
チャネル領域 1 0 8 iのチャネル幅 (W) 方向の側面またはその近傍においては、 加工 におけるダメージにより欠陥 (例えば、 酸素欠損) が形成されやすい、 あるいは不純物の 付着により汚染されやすい。そのため、チャネル領域 1 0 8 iが実質的に真性であっても、 電界などのストレスが印加されることによって、チャネル領域 1 0 8 iのチャネル幅(W) 方向の側面またはその近傍が活性化され、 低抵抗 (n型) 領域となりやすい。 また、 チヤ ネル領域 1 0 8 iのチャネル幅 (W) 方向の側面またはその近傍が n型領域の場合、 当該 n型領域がキャリアのパスとなるため、 寄生チヤネルが形成される場合がある。
[ 0 3 0 1 ] そこで、 トランジスタ 1 00 J、 及びトランジスタ 1 00 Kにおいては、 チャネル領域 1 08 i を積層構造とし、 チャネル領域 1 08 iのチャネル幅 (W) 方向の側面を、 積層 構造のうちの一層で覆う構成とする。 当該構成とすることで、 チャネル領域 1 08 iの側 面またはその近傍の欠陥を抑制する、 あるいはチャネル領域 1 08 iの側面またはその近 傍への不純物の付着を低減することが可能となる。
[0302]
[バンド構造]
ここで、 絶縁膜 1 04、 酸化物半導体膜 1 08— 1、 1 08— 2、 1 08— 3、 及び絶 縁膜 1 1 0のバンド構造、 絶縁膜 1 04、 酸化物半導体膜 1 08— 2、 1 08— 3、 及び 絶縁膜 1 1 0のバンド構造、 並びに絶縁膜 1 04、 酸化物半導体膜 1 08— 1、 1 08— 2、 及び絶縁膜 1 1 0のバンド構造について、 図 1 6 乃至1 6 Cを用いて説明する。 な お、 図 1 6 乃至1 6 Cは、 チャネル領域 1 08 iにおけるバンド構造である。
[0303]
図 1 6 Aは、 絶縁膜 1 04、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 2、 1 08— 3、 及 び絶縁膜 1 1 0を有する積層構造の膜厚方向のバンド構造の一例である。 また、 図 1 6 B は、 絶縁膜 1 04、 酸化物半導体膜 1 08— 2、 1 08— 3、 及び絶縁膜 1 1 0を有する 積層構造の膜厚方向のバンド構造の一例である。 また、 図 1 6 Cは、 絶縁膜 1 04、 酸化 物半導体膜 1 08— 1、 1 08— 2、 及び絶縁膜 1 1 0を有する積層構造の膜厚方向のバ ンド構造の一例である。 なお、 バンド構造は、 理解を容易にするため絶縁膜 1 04、 酸化 物半導体膜 1 08— 1、 1 08— 2、 1 08— 3、 及び絶縁膜 1 1 0の伝導帯下端のエネ ルギ一準位 (E c) を示す。
[0304]
また、 図1 6 は、 絶縁膜 1 04、 1 1 0として酸化シリコン膜を用い、 酸化物半導体 膜 1 08—1として金属元素の原子数比が I n : G a : Z n = 1 : 3 : 2の金属酸化物タ ーゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用い、 酸化物半導体膜 1 08— 2として金 属元素の原子数比が I n : G a : Z n = 4 : 2 : 4. 1の金属酸化物ターゲットを用いて 形成される酸化物半導体膜を用い、 酸化物半導体膜 1 08— 3として金属元素の原子数比 が I n : G a : Z n = 1 : 3 : 2の金属酸化物ターゲットを用いて形成される酸化物半導 体膜を用いる構成のバンド図である。
[0305]
また、 図 1 6 Bは、 絶縁膜 1 04、 1 1 0として酸化シリコン膜を用い、 酸化物半導体 膜 1 08— 2として金属元素の原子数比が I n : G a : Z n = 4 : 2 : 4. 1の金属酸化 物ターゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用い、 酸化物半導体膜 1 08— 3とし て金属元素の原子数比が I n : G a : Z n = 1 : 3 : 2の金属酸化物タ一ゲットを用いて 形成される酸化物半導体膜を用いる構成のバンド図である。
[0306] また、 図 1 6Cは、 絶縁膜 1 04、 1 1 0として酸化シリコン膜を用い、 酸化物半導体 膜 1 08—1として金属元素の原子数比が I n : Ga : Z n = 1 : 3 : 2の金属酸化物タ ーゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用い、 酸化物半導体膜 1 08— 2として金 属元素の原子数比が I n : Ga : Z n = 4 : 2 : 4. 1の金属酸化物ターゲットを用いて 形成される酸化物半導体膜を用いる構成のバンド図である。
[0307]
図 1 6 Aに示すように、酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 2、 1 08— 3において、 伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。 また、 図 1 6 Bに示すように、 酸化 物半導体膜 1 08— 2、 1 08— 3において、 伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに 変化する。 また、 図 1 6 Cに示すように、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 2におい て、 伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。 換言すると、 伝導帯下端のエネ ルギ一準位は連続的に変化または連続接合する。 このようなバンド構造を有するためには、 酸化物半導体膜 1 08—1 と酸化物半導体膜 1 08— 2との界面、 または酸化物半導体膜 1 08— 2と酸化物半導体膜 1 08— 3との界面において、 トラップ中心や再結合中心の ような欠陥準位を形成するような不純物が存在しないとする。
[0308]
酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 2、 1 08— 3に連続接合を形成するためには、 口一ドロック室を備えたマルチチャンバ一方式の成膜装置 (スパッタリング装置) を用い て各膜を大気に触れさせることなく連続して積層することが必要となる。
[0309]
図 1 6 乃至1 6 Cに示す構成とすることで酸化物半導体膜 1 08— 2がゥエル (井戸) となり、 上記積層構造を用いたトランジスタにおいて、 チャネル領域が酸化物半導体膜 1 08— 2に形成されることがわかる。
[031 0]
なお、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3を設けることにより、 酸化物半導体膜 1 08— 2に形成されうる欠陥準位を酸化物半導体膜 1 08— 2より遠ざけることができる。
[031 1 ]
また、 欠陥準位がチャネル領域として機能する酸化物半導体膜 1 08— 2の伝導帯下端 のエネルギー準位 ( E c ) より真空準位から遠くなることがあり、 欠陥準位に電子が蓄積 しゃすくなってしまう。欠陥準位に電子が蓄積されることで、マイナスの固定電荷となり、 トランジスタのしきい値電圧はプラス方向にシフトしてしまう。 したがって、 欠陥準位が 酸化物半導体膜 1 08— 2の伝導帯下端のエネルギー準位 (E c) より真空準位に近くな るような構成にすると好ましい。 このようにすることで、 欠陥準位に電子が蓄積しにくく なり、 トランジスタのオン電流を増大させることが可能であると共に、 電界効果移動度を 高めることができる。
[031 2] また、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3は、 酸化物半導体膜 1 08— 2よりも伝 導帯下端のエネルギー準位が真空準位に近く、 代表的には、 酸化物半導体膜 1 08— 2の 伝導帯下端のエネルギー準位と、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3の伝導帯下端の エネルギ一準位との差が、 0. 1 5 e V以上、 または 0. 5 e V以上、 かつ 2 e V以下、 または 1 e V以下である。 すなわち、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3の電子親和 力と、 酸化物半導体膜 1 08— 2の電子親和力との差が、 0. 1 5 e V以上、 または 0. 5 e V以上、 かつ 2 e V以下、 または 1 eV以下である。
[03 1 3]
このような構成を有することで、 酸化物半導体膜 1 08— 2が主な電流経路となる。 す なわち、 酸化物半導体膜 1 08— 2は、 チャネル領域としての機能を有し、 酸化物半導体 膜 1 08— 1、 1 08— 3は、 酸化物絶縁膜としての機能を有する。 また、 酸化物半導体 膜 1 08— 1、 1 08— 3は、 チャネル領域が形成される酸化物半導体膜 1 08— 2を構 成する金属元素の一種以上から構成される酸化物半導体膜を用いると好ましい。 このよう な構成とすることで、 酸化物半導体膜 1 08—1 と酸化物半導体膜 1 08— 2との界面、 または酸化物半導体膜 1 08— 2と酸化物半導体膜 1 08— 3との界面において、 界面散 乱が起こりにくい。 従って、 該界面においてはキャリアの動きが阻害されないため、 トラ ンジスタの電界効果移動度が高くなる。
[03 1 4]
また、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3は、 チャネル領域の一部として機能する ことを防止するため、 導電率が十分に低い材料を用いるものとする。 そのため、 酸化物半 導体膜 1 08—1、 1 08— 3を、 その物性及び または機能から、 それぞれ酸化物絶縁 膜とも呼べる。 または、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3には、 電子親和力 (真空 準位と伝導帯下端のエネルギー準位との差) が酸化物半導体膜 1 08— 2よりも小さく、 伝導帯下端のエネルギー準位が酸化物半導体膜 1 08— 2の伝導帯下端エネルギー準位と 差分 (バンドオフセット) を有する材料を用いるものとする。 また、 ドレイン電圧の大き さに依存したしきい値電圧の差が生じることを抑制するためには、 酸化物半導体膜 1 08 — 1、 1 08— 3の伝導帯下端のエネルギー準位が、 酸化物半導体膜 1 08— 2の伝導帯 下端のエネルギー準位よりも真空準位に近い材料を用いると好適である。 例えば、 酸化物 半導体膜 1 08— 2の伝導帯下端のエネルギー準位と、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 0 8— 3の伝導帯下端のエネルギー準位との差が、 0. 2 e V以上、 好ましくは 0. 5 e V 以上とすることが好ましい。
[03 1 5]
また、 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3は、 膜中にスピネル型の結晶構造が含ま れないことが好ましい。 酸化物半導体膜 1 08—1、 1 08— 3の膜中にスピネル型の結 晶構造を含む場合、 該スピネル型の結晶構造と他の領域との界面において、 導電膜 1 20 a、 1 20 bの構成元素が酸化物半導体膜 1 08— 2へ拡散してしまう場合がある。なお、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3が後述する C A A C— O Sである場合、 導電膜 1
2 0 a、 1 2 0 bの構成元素、 例えば、 銅元素のプロッキング性が高くなり好ましい。
[0 3 1 6]
また、 本実施の形態においては、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として、 金属 元素の原子数比が I n : G a : Z n = 1 : 3 : 2の金属酸化物タ一ゲットを用いて形成さ れる酸化物半導体膜を用いる構成について例示したが、 これに限定されない。 例えば、 酸 化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 08— 3として、 I n : G a : Z n = 1 : 1 : 1 [原子数比]、 I n : G a : Z n = 1 : 1 : 1 . 2 [原子数比]、 I n : G a : Z n = 1 : 3 : 4 [原子数 比]、 I n : G a : Z n = 1 : 3 : 6 [原子数比]、 I n : G a : Z n = 1 : 4 : 5 [原子 数比]、 I n : G a : Z n = 1 : 5 : 6 [原子数比]、 または I n : G a : Z n = 1 : 1 0 : 1 [原子数比] の金属酸化物ターゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用いてもよ い。 あるいは、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として、 金属元素の原子数比が G a : Z n = 1 0 : 1の金属酸化物タ一ゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用いて もよい。 この場合、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2として金属元素の原子数比が I n : G a : Z n = 1 : 1 : 1の金属酸化物ターゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用い、 酸 化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として金属元素の原子数比が G a : Z n = 1 0 : 1 の金属酸化物ターゲットを用いて形成される酸化物半導体膜を用いると、 酸化物半導体膜 1 0 8— 2の伝導帯下端のエネルギー準位と、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3の 伝導帯下端のエネルギー準位との差を 0. 6 e V以上とすることができるため好適である。
[0 3 1 7 ]
なお、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として、 I n : G a : Z n = 1 : 1 : 1 [原子数比] の金属酸化物ターゲットを用いる場合、 酸化物半導体膜 1 0 8_ 1、 1 0 8 3は、 1 03 : = 1 : /8 1 ( 0 < /S l ≤ 2) : /S 2 ( 0 < β Z≤ Z) となる場合 がある。 また、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として、 I n : G a : Z n = 1 :
3 : 4 [原子数比] の金属酸化物ターゲットを用いる場合、 酸化物半導体膜 1 0 8_ 1、
1 0 8— 3は、 I n : G a : Z n = 1 : β 3 ( 1 ≤ ,β 3≤ 5 ) : β Α { Ζ≤β Α≤ <δ) とな る場合がある。 また、 酸化物半導体膜 1 0 8— 1、 1 0 8— 3として、 I n : G a : Z n = 1 : 3 : 6 [原子数比] の金属酸化物ターゲットを用いる場合、 酸化物半導体膜 1 0 8 — 1、 1 0 8— 3は、 I n : G a : Z n = 1 : β 5 ( ^ ≤β 5≤ 5) β 6 ( 4≤ β 6≤ 8) となる場合がある。
[0 3 1 8]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0 3 1 9]
(実施の形態 4)
本実施の形態では、 本発明の一態様の半導体装置に用いることのできるトランジスタに ついて、 詳細に説明する。
[0320]
なお、 本実施の形態では、 ボトムゲ一ト型のトランジスタについて、 図 1 フ A乃至図 2 3 Cを用いて説明する。
[0321 ]
[トランジスタの構成例 1 ]
図 1 フ Aは、 トランジスタ 30 OAの上面図であり、 図 1 フ Bは、 図 1 フ Aに示す一点 鎖線 X 1 —X 2間の断面図に相当し、 図 1 フ Cは、 図 1 フ Aに示す一点鎖線 Y 1— Y 2間 の断面図に相当する。 なお、 図 1 フ Aにおいて、 煩雑になることを避けるため、 トランジ スタ 30 OAの構成要素の一部 (ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜等) を省略して図示 している。 また、 一点鎖線 X 1—X 2方向をチャネル長方向、 一点鎖線 Y 1— Y 2方向を チャネル幅方向と呼称する場合がある。 なお、 トランジスタの上面図においては、 以降の 図面においても図 1 フ Aと同様に、 構成要素の一部を省略して図示する場合がある。
[0322]
図 1 フ A乃至 1 フ Cに示すトランジスタ 300 Aは、 基板 302上の導電膜 304と、 基板 302及び導電膜 304上の絶縁膜 306と、 絶縁膜 306上の絶縁膜 30フと、 絶 縁膜 307上の酸化物半導体膜 308と、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 aと、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 bと、 を有する。 また、 トランジスタ 30 OA上、 より詳しくは、導電膜 3 1 2 a、 3 1 2 b及び酸化物半導体膜 308上には絶縁膜 3 1 4、 3 1 6、 及び絶縁膜 3 1 8が設けられる。
[0323]
なお、 トランジスタ 30 OAにおいて、 絶縁膜 306、 307は、 トランジスタ 300 Aのゲ一ト絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6、 3 1 8は、 トランジスタ 30 OAの保護絶縁膜としての機能を有する。 また、 トランジスタ 30 OAにおいて、 導 電膜 304は、 ゲ一ト電極としての機能を有し、 導電膜 3 1 2 aは、 ソ一ス電極としての 機能を有し、 導電膜 3 1 2 bは、 ドレイン電極としての機能を有する。
[0324]
なお、 本明細書等において、 絶縁膜 306、 30フを第 1の絶縁膜と、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6を第 2の絶縁膜と、絶縁膜 3 1 8を第 3の絶縁膜と、それぞれ呼称する場合がある。
[0325]
図 1 フ A乃至 1 フ Cに示すトランジスタ 30 OAは、 チャネルエッチ型の構造を有する。 本発明の一態様の酸化物半導体膜は、 チャネルエッチ型のトランジスタに好適に用いるこ とができる。
[0326]
[トランジスタの構成例 2]
図 1 8 Aは、 トランジスタ 300 Bの上面図であり、 図 1 8 Bは、 図 1 8 Aに示す一点 鎖線 X 1 —X 2間の断面図に相当し、 図 1 8 Cは、 図 1 8 Aに示す一点鎖線 Y 1— Y 2間 の断面図に相当する。
[0327]
図 1 8 A乃至 1 8 Cに示すトランジスタ 300 Bは、 基板 302上の導電膜 304と、 基板 302及び導電膜 304上の絶縁膜 306と、 絶縁膜 306上の絶縁膜 30フと、 絶 縁膜 30フ上の酸化物半導体膜 308と、 酸化物半導体膜 308上の絶縁膜 3 1 4と、 絶 縁膜 3 1 4上の絶縁膜 3 1 6と、 絶縁膜 3 1 4及び絶縁膜 3 1 6に設けられる開口部 34 1 aを介して酸化物半導体膜 308に電気的に接続される導電膜 3 1 2 aと、 絶縁膜 3 1 4及び絶縁膜 3 1 6に設けられる開口部 34 1 bを介して酸化物半導体膜 308に電気的 に接続される導電膜 3 1 2 bとを有する。また、 トランジスタ 300 B上、 より詳しくは、 導電膜 3 1 2 a. 3 1 2 b. 及び絶縁膜 3 1 6上には絶縁膜 3 1 8が設けられる。
[0328]
なお、 トランジスタ 300 Bにおいて、 絶縁膜 306、 307は、 トランジスタ 300 Bのゲ一ト絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6は、 酸化物半導体膜 308 の保護絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 8は、 トランジスタ 300 Bの保護絶縁膜 としての機能を有する。 また、 トランジスタ 300 Bにおいて、 導電膜 304は、 ゲート 電極としての機能を有し、 導電膜 3 1 2 aは、 ソース電極としての機能を有し、 導電膜 3 1 2 bは、 ドレイン電極としての機能を有する。
[0329]
図 1 フ A乃至 1 フ Cに示すトランジスタ 300 Aにおいては、 チャネルエッチ型の構造 であったのに対し、 図 1 8 A乃至 1 8 Cに示すトランジスタ 300 Bは、 チャネル保護型 の構造である。 本発明の一態様の酸化物半導体膜は、 チャネル保護型のトランジスタにも 好適に用いることができる。
[0330]
[トランジスタの構成例 3]
図 1 9 Aは、 トランジスタ 300 Cの上面図であり、 図 1 9 Bは、 図 1 9 Aに示す一点 鎖線 X 1 —X 2間の断面図に相当し、 図 1 9 Cは、 図 1 9 Aに示す一点鎖線 Y 1— Y 2間 の断面図に相当する。
[033 1 ]
図 1 9 A乃至 1 9 Cに示すトランジスタ 300 Cは、 図 1 8 A乃至 1 8 Cに示すトラン ジスタ 300 Bと絶縁膜 3 1 4. 3 1 6の形状が相違する。 具体的には、 トランジスタ 3 00 Cの絶縁膜 3 1 4、 3 1 6は、 酸化物半導体膜 308のチャネル領域上に島状に設け られる。 その他の構成は、 トランジスタ 300 Bと同様である。
[0332]
[トランジスタの構成例 4]
図 2 OAは、 トランジスタ 300 Dの上面図であり、 図 20 Bは、 図 2 OAに示す一点 鎖線 X 1 —X 2間の断面図に相当し、 図 20 Cは、 図 2 OAに示す一点鎖線 Y 1—Y 2間 の断面図に相当する。
[0333]
図 20 A乃至 20 Cに示すトランジスタ 300 Dは、 基板 302上の導電膜 304と、 基板 302及び導電膜 304上の絶縁膜 306と、 絶縁膜 306上の絶縁膜 30フと、 絶 縁膜 307上の酸化物半導体膜 308と、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 aと、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 bと、 酸化物半導体膜 308、 及び導電膜 3 1 2 a、 3 1 2 b上の絶縁膜 3 1 4と、 絶縁膜 3 1 4上の絶縁膜 3 1 6と、 絶縁膜 3 1 6上の 絶縁膜 3 1 8と、 絶縁膜 3 1 8上の導電膜 320 a、 320 bと、 を有する。
[0334]
なお、 トランジスタ 300 Dにおいて、 絶縁膜 306、 307は、 トランジスタ 300 Dの第 1のゲ一ト絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6、 3 1 8は、 トラン ジスタ 300 Dの第 2のゲート絶縁膜としての機能を有する。 また、 トランジスタ 300 Dにおいて、導電膜 304は、第 1のゲ一ト電極としての機能を有し、導電膜 320 aは、 第 2のゲート電極としての機能を有し、 導電膜 32 O bは、 表示装置に用いる画素電極と しての機能を有する。 また、 導電膜 3 1 2 aは、 ソース電極としての機能を有し、 導電膜 3 1 2 bは、 ドレイン電極としての機能を有する。
[0335]
また、 図 20 Cに示すように導電膜 320 aは、 絶縁膜 306、 307、 3 1 4、 3 1 6、 3 1 8に設けられる開口部 342 b、 342。において、導電膜 304に接続される。 よって、 導電膜 320 aと導電膜 304とは、 同じ電位が与えられる。
[0336]
なお、 トランジスタ 300 Dにおいては、 開口部 342 b、 342 cを設け、 導電膜 3 20 aと導電膜 304を接続する構成について例示したが、これに限定されない。例えば、 開口部 342 bまたは開口部 342 cのいずれか一方の開口部のみを形成し、 導電膜 32 0 aと導電膜 304を接続する構成、 または開口部 342 b及び開口部 342 cを設けず に、 導電膜 320 aと導電膜 304を接続しない構成としてもよい。 なお、 導電膜 320 aと導電膜 304とを接続しない構成の場合、 導電膜 320 aと導電膜 304には、 それ ぞれ異なる電位を与えることができる。
[0337]
また、 導電膜 320 bは、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6、 3 1 8に設けられる開口部 342 a を介して、 導電膜 3 1 2 bと接続される。
[0338]
なお、 トランジスタ 300 Dは、 先に説明の S— c a n n e I構造を有する。
[0339]
[トランジスタの構成例 5] また、 図 1 フ A乃至 1 フ Cに示すトランジスタ 30 OAが有する酸化物半導体膜 308 を積層構造としてもよい。 その場合の一例を図 2 1 A及び 2 1 B及び図 22 A及び 22 B に示す
[0340]
図 2 1 A及び 2 1 Bは、 トランジスタ 300 Eの断面図であり、図 22 A及び 2 1 Bは、 トランジスタ 300 Fの断面図である。 なお、 トランジスタ 300 E、 300 Fの上面図 としては、 図 1 フ Aに示すトランジスタ 30 OAの上面図と同様である。
[0341 ]
図 2 1 A及び 2 1 Bに示すトランジスタ 300 Eが有する酸化物半導体膜 308は、 酸 化物半導体膜 308—1と、酸化物半導体膜 308— 2と、酸化物半導体膜 308— 3と、 を有する。 また、 図 22 A及び 2 1 Bに示すトランジスタ 300 Fが有する酸化物半導体 膜 308は、 酸化物半導体膜 308— 2と、 酸化物半導体膜 308— 3と、 を有する。
[0342]
なお、 導電膜 304、 絶縁膜 306、 絶縁膜 307、 酸化物半導体膜 308、 酸化物半 導体膜 308—1、 酸化物半導体膜 308— 2、 酸化物半導体膜 308— 3、 導電膜 3 1 2 a、 3 1 2 b. 絶縁膜 3 1 4、 絶縁膜 3 1 6、 絶縁膜 3 1 8、 及び導電膜 320 a、 3 2 O bとしては、 それぞれ先に記載の導電膜 1 06、 絶縁膜 1 1 6、 絶縁膜 1 1 4、 酸化 物半導体膜 1 08、 酸化物半導体膜 1 08— 1、 酸化物半導体膜 1 08— 2、 酸化物半導 体膜 1 08— 3、 導電膜 1 20 a、 1 20 b. 絶縁膜 1 04、 絶縁膜 1 1 8、 絶縁膜 1 1 6、 及び導電膜 1 1 2と同様な材料を用いることができる。
[0343]
[トランジスタの構成例 6]
図 23 Aは、 トランジスタ 300 Gの上面図であり、 図 23 Bは、 図 23 Aに示す一点 鎖線 X 1 —X 2間の断面図に相当し、 図 23 Cは、 図 23 Aに示す一点鎖線 Y 1—Y 2間 の断面図に相当する。
[0344]
図 23 A乃至 23 Cに示すトランジスタ 300 Gは、 基板 302上の導電膜 304と、 基板 302及び導電膜 304上の絶縁膜 306と、 絶縁膜 306上の絶縁膜 30フと、 絶 縁膜 307上の酸化物半導体膜 308と、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 aと、 酸化物半導体膜 308上の導電膜 3 1 2 bと、 酸化物半導体膜 308、 導電膜 3 1 2 a. 及び導電膜 3 1 2 b上の絶縁膜 3 1 4と、 絶縁膜 3 1 4上の絶縁膜 3 1 6と、 絶縁膜 3 1 6上の導電膜 320 aと、 絶縁膜 3 1 6上の導電膜 320 bと、 を有する。
[0345]
また、 絶縁膜 306及び絶縁膜 30フは、 開口部 35 1を有し、 絶縁膜 306及び絶縁 膜 307上には、 開口部 35 1を介して導電膜 304と電気的に接続される導電膜 3 1 2 cが形成される。 また、 絶縁膜 3 1 4及び絶縁膜 3 1 6は、 導電膜 3 1 2 bに達する開口 部 352 aと、 導電膜 3 1 2 cに達する開口部 352 bとを有する。
[0346]
また、 酸化物半導体膜 308は、 導電膜 304側の酸化物半導体膜 308— 2と、 酸化 物半導体膜 308— 2上の酸化物半導体膜 308— 3と、 を有する。
[0347]
また、 トランジスタ 300 Gの上には、 絶縁膜 3 1 8が設けられる。 絶縁膜 3 1 8は、 絶縁膜 3 1 6、 導電膜 320 a. 及び導電膜 320 bを覆うように形成される。
[0348]
なお、 トランジスタ 300 Gにおいて、 絶縁膜 306、 307は、 トランジスタ 300 Gの第 1のゲ一ト絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 4、 3 1 6は、 トランジスタ 3 00Gの第 2のゲ一ト絶縁膜としての機能を有し、 絶縁膜 3 1 8は、 トランジスタ 300 Gの保護絶縁膜としての機能を有する。 また、 トランジスタ 300 Gにおいて、 導電膜 3 04は、 第 1のゲート電極としての機能を有し、 導電膜 320 aは、 第 2のゲート電極と しての機能を有し、導電膜 320 bは、表示装置に用いる画素電極としての機能を有する。 また、 トランジスタ 300 Gにおいて、 導電膜 3 1 2 aは、 ソース電極としての機能を有 し、 導電膜 3 1 2 bは、 ドレイン電極としての機能を有する。 また、 トランジスタ 300 Gにおいて、 導電膜 3 1 2 cは接続電極としての機能を有する。
[0349]
なお、 トランジスタ 300 Gは、 先に説明の S— c a n n e I構造を有する。
[0350]
また、 トランジスタ 30 OA乃至トランジスタ 300Gの構造を、 それぞれ自由に組み 合わせて用いてもよい。
[0351 ]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0352]
(実施の形態 5)
本実施の形態では、 本発明の一態様の金属酸化物膜を有する半導体装置について、 図 2 4乃至図 26を参照して説明する。
[0353]
<半導体装置の構成例 1 >
図 24は、 実施の形態 3に示すトランジスタ 300 Dと、 実施の形態 2に示すトランジ スタ 1 00 Bとを積層構造とする場合の一例のチャネル長 (L) 方向の断面図である。
[0354]
トランジスタ 300 Dと、 トランジスタ 1 00 Bと、 を積層構造とすることで、 トラン ジスタの配置面積を縮小させることができる。 [0355]
例えば、 図 24の構成を、 表示装置の画素部に用いることで、 当該表示装置の画素密度 を高めることが可能となる。 例えば、 表示装置の画素密度が 1 OO O p p i (p i x e l p e r i n c ) を超える、 または表示装置の画素密度が 2000 p p i を超える場合 においても、図 24に示すような配置とすることで、画素の開口率を高めることができる。 なお、 p p iは、 1インチあたりの画素数を表す単位である。
[0356]
また、 トランジスタ 300Dと トランジスタ 1 00Bとを積層構造とすることで、 先に 示す構成と一部異なる構成となる。
[0357]
例えば、 図 24において、 トランジスタ 300 Dは、 先に示す構成と以下の構成が異な る。
[0358]
図 24に示すトランジスタ 300 Dは、 絶縁膜 31 8と、 導電膜 320 aとの間に絶縁 膜 31 9と、 絶縁膜 1 1 0 aとを有する。
[0359]
絶縁膜 31 9としては、 絶縁膜 31 4または絶縁膜 31 6に示す材料を用いることがで きる。 絶縁膜 31 9は、 酸化物半導体膜 1 08と、 絶縁膜 31 8とが接しないように設け られる。 また、 絶縁膜 1 1 O aとしては、 絶縁膜 1 1 0と同じ絶縁膜を加工することで形 成される。 なお、 トランジスタ 300 Dが有する導電膜 320 aと、 トランジスタ 1 00 Bが有する導電膜 1 1 2とは、 同じ導電膜を加工することで形成される。
[0360]
また、 図 24に示すトランジスタ 1 00 Bは、 導電膜 1 06の代わりに導電膜 3 1 2 c を有する。 また、 図 24に示すトランジスタ 1 00Bは、 絶縁膜 1 04の代わりに絶縁膜 3 1 4、 31 6、 31 8、 31 9を有する。 絶縁膜 1 04を、 トランジスタ 300 Dが有 する絶縁膜 31 4、 31 6、 31 8、 31 9とすることで、 トランジスタの作製工程を短 くすることができる。
[0361]
また、 図 24においては、 トランジスタ 1 00 Bの導電膜 1 20 bに導電膜 344が接 続されている。なお、導電膜 344は、絶縁膜 1 22に設けられた開口部 342を介して、 導電膜 1 20 bに電気的に接続される。 また、 導電膜 344としては、 導電膜 320 aに 用いることができる材料を適用すればよい。 なお、 導電膜 344は、 表示装置の画素電極 としての機能を有する。
[0362]
また、 図 24においては、 トランジスタ 300 Dと、 トランジスタ 1 00 Bとが積層構 造とする場合について説明したがこれに限定されない。 例えば、 図 25及び図 26に示す 構成としてもよい。
[0363]
<半導体装置の構成例 2 >
図 25は、 トランジスタ 950と、 実施の形態 3に示すトランジスタ 30 OAとを積層 構造とする場合の一例のチャネル長 (L) 方向の断面図である。
[0364]
図 25に示すトランジスタ 950は、 基板 952と、 基板 952上の絶縁膜 954と、 絶縁膜 954上の半導体膜 956と、 半導体膜 956上の絶縁膜 958と、 絶縁膜 958 上の導電膜 960と、 絶縁膜 954、 半導体膜 956、 及び導電膜 960上の絶縁膜 96 2と、 絶縁膜 962上の絶縁膜 964と、 半導体膜 956に電気的に接続される導電膜 9 66 a、 966 bと、 を有する。 また、 トランジスタ 950上には絶縁膜 968が設けら れる。
[0365]
半導体膜 956は、 シリコンを有する。 特に、 半導体膜 956は、 結晶性のシリコンを 有すると好ましい。 トランジスタ 950は、 所謂低温ポリシリコンを用いたトランジスタ である。 例えば、 表示装置の駆動回路部に、 低温ポリシリコンを用いたトランジスタを用 いることで、 高い電界効果移動度を得ることができるため好適である。 また、 トランジス タ 30 OAを、 例えば、 表示装置の画素部に用いると消費電力を抑制できるため好適であ る。
[0366]
また、基板 952には、ガラス基板またはプラスティック基板等を用いることができる。 また、 絶縁膜 954は、 トランジスタ 950の下地絶縁膜としての機能を有する。 絶縁膜 954には、 例えば酸化シリコン膜、 窒化シリコン膜、 酸化窒化シリコン膜、 窒化酸化シ リコン等を用いることができる。 絶縁膜 958は、 トランジスタ 950のゲ一ト絶縁膜と しての機能を有する。 絶縁膜 958には、 絶縁膜 954に列挙した材料を用いることがで きる。 導電膜 960は、 トランジスタ 950のゲート電極としての機能を有する。 導電膜 960には、 先の実施の形態で示す導電膜 3 1 2 a、 3 1 2 b、 1 20 a. 1 20 b等と 同じ材料を用いることができる。 絶縁膜 962、 964、 968は、 トランジスタ 950 の保護絶縁膜としての機能を有する。 また、 導電膜 966 a、 966 bは、 トランジスタ 950のソース電極及びドレイン電極としての機能を有する。 導電膜 966 a、 966 b には、 先の実施の形態で示す導電膜 3 1 2 a、 3 1 2 b. 1 20 a. 1 20 b等と同じ材 料を用いることができる。
[0367]
また、 トランジスタ 950と、 トランジスタ 30 OAとの間には、 絶縁膜 9フ 0と、 絶 縁膜 9フ 2とが設けられる。 またトランジスタ 30 OAを覆って絶縁膜 9フ 4が設けられ ている。絶縁膜 9フ 0は、バリア膜としての機能を有する。具体的には、絶縁膜 970は、 トランジスタ 950が有する不純物、 例えば、 水素などがトランジスタ 30 OA側に入り 込まないように形成される。 また、 絶縁膜 9フ 2は、 トランジスタ 300 Aの下地絶縁膜 としての機能を有する。
[0368]
絶縁膜 9フ 0としては、 例えば、 水素の放出が少なく、 水素の拡散を抑制できる材料が 好ましい。 当該材料としては、 窒化シリコン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。 また、 絶縁膜 9フ 2としては、 例えば、 過剰酸素を有すると好ましい。 絶縁膜 9フ 2には、 絶縁 膜 3 1 4. 3 1 6に示す材料を用いることができる。
[0369]
また、 図 25においては、 トランジスタ 950と、 トランジスタ 300 Aとが重ならな い構造としたがこれに限定されず、 例えば、 トランジスタ 950のチャネル領域と、 トラ ンジスタ 30 OAのチャネル領域とを重なるように配置してもよい。 この場合の一例を図 26に示す。 図 26は、 トランジスタ 950と、 トランジスタ 30 OAとを積層構造とす る場合の一例のチャネル長 (L) 方向の断面図である。 図 26に示すような構成とするこ とで、 トランジスタの配置面積をさらに縮小させることができる。
[0370]
なお、 図示しないが、 トランジスタ 950と、 実施の形態 2及び 3に示すその他のトラ ンジスタ (例えば、 トランジスタ 1 0 OA乃至トランジスタ 1 00 K、 及びトランジスタ 300 Β乃至トランジスタ 300G) とを積層構造としてもよい。
[037 1 ]
このように、 本発明の一態様の金属酸化物膜は、 様々な形状のトランジスタが積層され た構造にも好適に用いることができる。
[0372]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0373]
(実施の形態 6)
本実施の形態においては、 先の実施の形態で例示したトランジスタを有する表示装置の —例について、 図 2フ乃至図 34を用いて以下説明を行う。
[0374]
図 2フは、 表示装置の一例を示す上面図である。 図 2フに示す表示装置フ 00は、 第 1 の基板フ 01上に設けられた画素部フ 02と、 第 1の基板フ 01に設けられたソ一スドラ ィバ回路部 704及びゲートドライバ回路部 706と、 画素部 702、 ソースドライバ回 路部フ 04、 及びゲートドライバ回路部フ 06を囲むように配置されるシール材フ 1 2と、 第 1の基板フ 01に対向するように設けられる第 2の基板フ 05と、 を有する。 なお、 第 1の基板フ 01と第 2の基板フ 05は、 シ一ル材フ 1 2によって封止されている。 すなわ ち、 画素部 702、 ソースドライバ回路部フ 04、 及びゲートドライバ回路部フ 06は、 第 1の基板フ 01 とシ一ル材フ 1 2と第 2の基板フ 05によって封止されている。 なお、 図 2フには図示しないが、 第 1の基板フ 0 1と第 2の基板フ 05の間には表示素子が設け られる。
[0375]
また、 表示装置フ 00は、 第 1の基板フ 01上のシ一ル材フ 1 2によって囲まれている 領域とは異なる領域に、 画素部フ 02、 ソースドライバ回路部フ 04、 及びゲ一トドライ バ回路部フ 06と、 それぞれ電気的に接続される F P C端子部フ 08 (F P C : F I e X i b l e p r i n t e d c i r c u i t ) が設けられる。 また、 F P C端子部フ 08 には、 F P C7 1 6が接続され、 F P Cフ 1 6によって画素部フ 02、 ソ一スドライバ回 路部フ 04、 及びゲ一トドライバ回路部フ 06に各種信号等が供給される。 また、 画素部 702、 ソースドライバ回路部フ 04、 ゲートドライバ回路部フ 06、 及び F P C端子部 フ 08には、 信号線フ 1 0が各々接続されている。 F P C 7 1 6により供給される各種信 号等は、 信号線フ 1 0を介して、 画素部 702、 ソースドライバ回路部フ 04、 ゲートド ライバ回路部フ 06、 及び F P C端子部フ 08に与えられる。
[0376]
また、 表示装置フ 00にゲートドライバ回路部フ 06を複数設けてもよい。 また、 表示 装置 700としては、 ソースドライバ回路部フ 04、 及びゲートドライバ回路部フ 06を 画素部フ 02と同じ第 1の基板フ 01に形成している例を示しているが、 この構成に限定 されない。 例えば、 ゲートドライバ回路部フ 06のみを第 1の基板フ 01に形成しても良 い、 またはソースドライバ回路部フ 04のみを第 1の基板フ 01に形成しても良い。 この 場合、 ソースドライバ回路またはゲートドライバ回路等が形成された基板 (例えば、 単結 晶半導体膜、 多結晶半導体膜で形成された駆動回路基板) を、 第 1の基板 701に形成す る構成としても良い。 なお、 別途形成した駆動回路基板の接続方法は、 特に限定されるも のではなく、 COG (C h i p O n G l a s s) 方法、 ワイヤボンディング方法など を用いることができる。
[03フフ]
また、 表示装置フ 00が有する画素部フ 02、 ソースドライバ回路部フ 04及びゲート ドライバ回路部フ 06は、 複数のトランジスタを有している。
[0378]
また、 表示装置 700は、 様々な素子を有することが出来る。 該素子の一例としては、 例えば、 エレクト口ルミネッセンス (E L) 素子 (有機物及び無機物を含む E L素子、 有 機 E L素子、 無機 E L素子、 L EDなど)、 発光トランジスタ (電流に応じて発光するトラ ンジスタ)、 電子放出素子、 液晶素子、 電子インク素子、 電気泳動素子、 エレクトロウエツ ティング素子、 プラズマディスプレイパネル(P D P)、 MEMS (マイクロ■ェレクトロ ■ メカニカル 'システム) ディスプレイ (例えば、 グレ一ティングライ トバルブ (G LV)、 デジタルマイクロミラ一デバイス (DMD)、 デジタル■マイクロ ■シャツタ一 (DMS) 素子、 インタ一フェアレンス■モジュレーション ( I MOD) 素子など)、 圧電セラミック ディスプレイなどが挙げられる。
[0379]
また、 E L素子を用いた表示装置の一例としては、 E Lディスプレイなどがある。 電子 放出素子を用いた表示装置の一例としては、 フィールドェミッションディスプレイ (F E D) 又は S E D方式平面型ディスプレイ (S E D : S u r f a c e— c o n d u c t i o n E I e c t r o n— e m ι t t e r D ι s p I a y) なと力、あ 。 ;夜晶素十 ¾r用し、 た表示装置の一例としては、 液晶ディスプレイ (透過型液晶ディスプレイ、 半透過型液晶 ディスプレイ、 反射型液晶ディスプレイ、 直視型液晶ディスプレイ、 投射型液晶ディスプ レイ) などがある。 電子インク素子又は電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、 電子べ一パ一などがある。 なお、 半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを 実現する場合には、 画素電極の一部、 または、 全部が、 反射電極としての機能を有するよ うにすればよい。 例えば、 画素電極の一部、 または、 全部が、 アルミニウム、 銀、 などを 有するようにすればよい。 さらに、 その場合、 反射電極の下に、 S RAMなどの記憶回路 を設けることも可能である。 これにより、 さらに、 消費電力を低減することができる。
[0380]
なお、 表示装置フ 00における表示方式は、 プログレッシブ方式やインタ一レース方式 等を用いることができる。 また、 カラ一表示する際に画素で制御する色要素としては、 R G B (Rは赤、 Gは緑、 Bは青を表す) の三色に限定されない。 例えば、 Rの画素と Gの 画素と Bの画素と W (白) の画素の四画素から構成されてもよい。 または、 ペンタイル配 列のように、 RG Bのうちの 2色分で一つの色要素を構成し、 色要素によって、 異なる 2 色を選択して構成してもよい。 または RG Bに、 イエロ一、 シアン、 マゼンタ等を一色以 上追加してもよい。 なお、 色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なっていてもよ い。 ただし、 開示する発明はカラ一表示の表示装置に限定されるものではなく、 モノクロ 表示の表示装置に適用することもできる。
[0381 ]
また、 バックライ ト (有機 E L素子、 無機 E L素子、 L E D、 蛍光灯など) に白色発光 (W) を用いて表示装置をフルカラ一表示させるために、 着色層 (カラ一フィルタともい う。) を用いてもよい。 着色層は、 例えば、 レッド (R)、 グリーン (G)、 ブル一 (B)、 イエロ一 (Y) などを適宜組み合わせて用いることができる。 着色層を用いることで、 着 色層を用いない場合と比べて色の再現性を高くすることができる。 このとき、 着色層を有 する領域と、 着色層を有さない領域と、 を配置することによって、 着色層を有さない領域 における白色光を直接表示に利用しても構わない。 一部に着色層を有さない領域を配置す ることで、 明るい表示の際に、 着色層による輝度の低下を少なくでき、 消費電力を 2割か ら 3割程度低減できる場合がある。 ただし、 有機 E L素子や無機 E L素子などの自発光素 子を用いてフルカラ一表示する場合、 R、 G、 B、 丫、 Wを、 それぞれの発光色を有する 素子から発光させても構わない。自発光素子を用いることで、着色層を用いた場合よりも、 さらに消費電力を低減できる場合がある。
[ 0 3 8 2 ]
また、 カラ一化方式としては、 上述の白色発光からの発光の一部をカラ一フィルタを通 すことで赤色、 緑色、 青色に変換する方式 (カラ一フィルタ方式) の他、 赤色、 緑色、 青 色の発光をそれぞれ用いる方式 (3色方式)、 または青色発光からの発光の一部を赤色や緑 色に変換する方式 (色変換方式、 量子ドット方式) を適用してもよい。
[ 0 3 8 3 ]
本実施の形態においては、 表示素子として液晶素子及び E L素子を用いる構成について、 図 2 8乃至図 3 0を用いて説明する。 なお、 図 2 8及び図 2 9は、 図 2 7に示す一点鎖線 Q— Rにおける断面図であり、 表示素子として液晶素子を用いた構成である。 また、 図 3 0は、 図 2 フに示す一点鎖線 Q—Rにおける断面図であり、 表示素子として E L素子を用 いた構成である。
[ 0 3 8 4 ]
まず、 図 2 8乃至図 3 0に示す共通部分について最初に説明し、 次に異なる部分につい て以下説明する。
[ 0 3 8 5 ]
[表示装置の共通部分に関する説明]
図 2 8乃至図 3 0に示す表示装置フ 0 0は、引き回し配線部フ 1 1と、画素部フ 0 2と、 ソースドライバ回路部フ 0 4と、 F P C端子部 7 0 8と、 を有する。 また、 引き回し配線 部フ 1 1は、 信号線フ 1 0を有する。 また、 画素部フ 0 2は、 トランジスタフ 5 0及び容 量素子 7 9 0を有する。 また、 ソースドライバ回路部フ 0 4は、 トランジスタ 7 5 2を有 する。
[ 0 3 8 6 ]
トランジスタフ 5 0及びトランジスタフ 5 2は、 先に示すトランジスタ 1 0 0 Bと同様 の構成である。 なお、 トランジスタフ 5 0及びトランジスタフ 5 2の構成については、 先 の実施の形態に示す、 その他のトランジスタを用いてもよい。
[ 0 3 8 7 ]
本実施の形態で用いるトランジスタは、 高純度化し、 酸素欠損の形成を抑制した酸化物 半導体膜を有する。 該トランジスタは、 オフ電流を低くすることができる。 よって、 画像 信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、 電源オン状態では書き込み間隔も長 く設定できる。 よって、 リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、 消費電 力を抑制する効果を奏する。
[ 0 3 8 8 ]
また、 本実施の形態で用いるトランジスタは、 比較的高い電界効果移動度が得られるた め、 高速駆動が可能である。 例えば、 このような高速駆動が可能なトランジスタを液晶表 示装置に用いることで、 画素部のスイッチングトランジスタと、 駆動回路部に使用するド ライバトランジスタを同一基板上に形成することができる。 すなわち、 別途駆動回路とし て、 シリコンウェハ等により形成された半導体装置を用いる必要がないため、 半導体装置 の部品点数を削減することができる。 また、 画素部においても、 高速駆動が可能なトラン ジスタを用いることで、 高画質な画像を提供することができる。
[ 0 3 8 9 ]
容量素子フ 9 0は、 トランジスタフ 5 0が有する第 1のゲ一ト電極として機能する導電 膜と同一の導電膜を加工する工程を経て形成される下部電極と、 トランジスタフ 5 0が有 するソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜と同一の導電膜を加工する工程を 経て形成される上部電極と、 を有する。 また、 下部電極と上部電極との間には、 トランジ スタフ 5 0が有する第 1のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜と同一の絶縁膜を形成する 工程を経て形成される絶縁膜と、 トランジスタフ 5 0の保護絶縁膜として機能する絶縁膜 と同一の絶縁膜を形成する工程を経て形成される絶縁膜とが設けられる。 すなわち、 容量 素子フ 9 0は、 一対の電極間に誘電体膜として機能する絶縁膜が挟持された積層型の構造 である。
[ 0 3 9 0 ]
また、 図 2 8乃至図 3 0において、 トランジスタ 7 5 0、 トランジスタフ 5 2、 及び容 量素子フ 9 0上に平坦化絶縁膜フフ 0が設けられている。
[ 0 3 9 1 ]
また、 図 2 8乃至図 3 0においては、 画素部フ 0 2が有するトランジスタフ 5 0、 及び ソースドライバ回路部フ 0 4が有するトランジスタフ 5 2として、 同じ構造のトランジス タを用いる構成について例示したが、 これに限定されない。 例えば、 画素部フ 0 2と、 ソ —スドライバ回路部フ 0 4とは、 異なるトランジスタを用いてもよい。 具体的には、 画素 部フ 0 2にトップゲ一ト型のトランジスタを用い、 ソースドライバ回路部フ 0 4にボトム ゲ一ト型のトランジスタを用いる構成、 あるいは画素部フ 0 2にボトムゲ一ト型のトラン ジスタを用い、 ソースドライバ回路部フ 0 4にトップゲ一ト型のトランジスタを用いる構 成などが挙げられる。 なお、 上記のソースドライバ回路部フ 0 4を、 ゲ一トドライバ回路 部と読み替えてもよい。
[ 0 3 9 2 ]
また、 信号線フ 1 0は、 トランジスタ 7 5 0、 フ 5 2のソース電極及びドレイン電極と して機能する導電膜と同じ工程を経て形成される。 信号線フ 1 0として、 例えば、 銅元素 を含む材料を用いた場合、 配線抵抗に起因する信号遅延等が少なく、 大画面での表示が可 能となる。
[ 0 3 9 3 ]
また、 F P C端子部フ 0 8は、 接続電極 7 6 0、 異方性導電膜 7 8 0、 及び F P Cフ 1 6を有する。 なお、 接続電極 7 6 0は、 トランジスタ 7 5 0、 7 5 2のソース電極及びド レイン電極として機能する導電膜と同じ工程を経て形成される。また、接続電極フ 6 0は、 F P C 7 1 6が有する端子と異方性導電膜フ 8 0を介して、 電気的に接続される。
[ 0 3 9 4 ]
また、 第 1の基板フ 0 1及び第 2の基板フ 0 5としては、 例えばガラス基板を用いるこ とができる。 また、 第 1の基板フ 0 1及び第 2の基板フ 0 5として、 可撓性を有する基板 を用いてもよい。 該可撓性を有する基板としては、 例えばプラスチック基板等が挙げられ る。
[ 0 3 9 5 ]
また、 第 1の基板フ 0 1 と第 2の基板フ 0 5の間には、 構造体フフ 8が設けられる。 構 造体フフ 8は、 絶縁膜を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスぺ一サであり、 第 1の基板フ 0 1 と第 2の基板フ 0 5の間の距離 (セルギャップ) を制御するために設け られる。 なお、 構造体フ フ 8として、 球状のスぺ一サを用いていても良い。
[ 0 3 9 6 ]
また、 第 2の基板 7 0 5側には、 ブラックマトリクスとして機能する遮光膜フ 3 8と、 カラ一フィルタとして機能する着色膜フ 3 6と、 遮光膜フ 3 8及び着色膜フ 3 6に接する 絶縁膜フ 3 4が設けられる。
[ 0 3 9 7 ]
[液晶素子を用いる表示装置の構成例]
図 2 8に示す表示装置フ 0 0は、 液晶素子フフ 5を有する。 液晶素子フフ 5は、 導電膜 フフ 2、 導電膜フフ 4、 及び液晶層フフ 6を有する。 導電膜フフ 4は、 第 2の基板フ 0 5 側に設けられ、 対向電極としての機能を有する。 図 2 8に示す表示装置フ 0 0は、 導電膜 フフ 2と導電膜フフ 4との間に印加される電圧によって、 液晶層フフ 6の配向状態が変わ ることによって光の透過、 非透過が制御され画像を表示することができる。
[ 0 3 9 8 ]
また、 導電膜フ フ 2は、 トランジスタフ 5 0が有するソース電極又はドレイン電極とし て機能する導電膜と電気的に接続される。 導電膜フフ 2は、 平坦化絶縁膜フフ 0上に形成 され画素電極、 すなわち表示素子の一方の電極として機能する。
[ 0 3 9 9 ]
導電膜フフ 2としては、 可視光において透光性のある導電膜、 または可視光において反 射性のある導電膜を用いることができる。 可視光において透光性のある導電膜としては、 例えば、 インジウム ( I n )、 亜鉛 (Z n )、 錫 (S n ) の中から選ばれた一種を含む材料 を用いるとよい。 可視光において反射性のある導電膜としては、 例えば、 アルミニウム、 または銀を含む材料を用いるとよい。
[ 0 4 0 0 ]
導電膜フフ 2に可視光において反射性のある導電膜を用いる場合、 表示装置フ 0 0は、 反射型の液晶表示装置となる。 また、 導電膜フフ 2に可視光において透光性のある導電膜 を用いる場合、 表示装置 700は、 透過型の液晶表示装置となる。
[0401 ]
また、 導電膜フフ 2上の構成を変えることで、 液晶素子の駆動方式を変えることができ る。 この場合の一例を図 29に示す。 また、 図 29に示す表示装置フ 00は、 液晶素子の 駆動方式として横電界方式 (例えば、 F FSモード) を用いる構成の一例である。 図 29 に示す構成の場合、 導電膜フフ 2上に絶縁膜フフ 3が設けられ、 絶縁膜フフ 3上に導電膜 フ フ 4が設けられる。 この場合、 導電膜フ フ 4は、 共通電極 (コモン電極ともいう) とし ての機能を有し、 絶縁膜フフ 3を介して、 導電膜フフ 2と導電膜フフ 4との間に生じる電 界によって、 液晶層フフ 6の配向状態を制御することができる。
[0402]
また、 図 28及び図 29において図示しないが、 導電膜フフ 2または導電膜フフ 4のい ずれか一方または双方の、 液晶層フフ 6と接する側に、 それぞれ配向膜を設ける構成とし てもよい。 また、 図 28及び図 29において図示しないが、 偏光部材、 位相差部材、 反射 防止部材などの光学部材 (光学基板) などは適宜設けてもよい。 例えば、 偏光基板及び位 相差基板による円偏光を用いてもよい。 また、 光源としてバックライ ト、 サイドライ 卜な どを用いてもよい。
[0403]
表示素子として液晶素子を用いる場合、 サ一モト口ピック液晶、 低分子液晶、 高分子液 晶、 高分子分散型液晶、 強誘電性液晶、 反強誘電性液晶等を用いることができる。 これら の液晶材料は、 条件により、 コレステリック相、 スメクチック相、 キュ一ビック相、 カイ ラルネマチック相、 等方相等を示す。
[0404]
また、 横電界方式を採用する場合、 配向膜を用いないブル一相を示す液晶を用いてもよ い。 ブル一相は液晶相の一つであり、 コレステリック液晶を昇温していくと、 コレステリ ック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。 ブルー相は狭い温度範囲でしか発 現しないため、 温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組 成物を液晶層に用いる。 ブル一相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、 応答速 度が短く、 光学的等方性であるため配向処理が不要である。 また配向膜を設けなくてもよ いのでラビング処理も不要となるため、 ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を 防止することができ、 作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。 また、 ブル一相を示す液晶材料は、 視野角依存性が小さい。
[0405]
また、表示素子として液晶素子を用いる場合、 T N (Tw i s t e d N ema t i c) -c―卜、 I PS ( I n— P l a n e— Sw i t c h i n g) モ一卜、 F r u ( F r ι n g e F i e l d Sw i t c h i n g) モ一卜、 ASM (A x i a l l y S ymme t r i c a I i g n e d M i c r o— e e l I ) モ一ド、 O C B (O p t i c a l I y C o m p e n s a t e d B i r e f r i n g e n c e) モ一ド、 F I_ C ( F e r r o e l e c t r i c L i q u i d C r y s t a l ) モ一ド、 A F I_ C (A n t i F e r r o e l e c t r i c L i q u i d C r y s t a l ) モ一ドなどを用し、 こと力できる。
[0406]
また、 表示装置 7 00は、 ノ一マリ一ブラック型の液晶表示装置、 例えば垂直配向 (V A) モ一ドを採用した透過型の液晶表示装置としてもよい。 垂直配向モードとしては、 い くつか挙げられるが、例えば、 MVA (M u l t i — D o ma i n V e r t i c a l A l i g n m e n t ) モ一卜、 P VA (P a t t e r n e d V e r t i c a l A I ι g n m e n t ) モード、 A S Vモードなどを用いることができる。
[0407]
[発光素子を用いる表示装置]
図 3 0に示す表示装置フ 00は、 発光素子 7 8 2を有する。 発光素子 7 8 2は、 導電膜 フフ 2、 E L層フ 86、 及び導電膜フ 88を有する。 図 3 0に示す表示装置フ 00は、 発 光素子フ 8 2が有する E L層フ 8 6が発光することによって、 画像を表示することができ る。 なお、 E L層 7 86は、 有機化合物、 または量子ドットなどの無機化合物を有する。
[0408]
有機化合物に用いることのできる材料としては、 蛍光性材料または燐光性材料などが挙 げられる。 また、 量子ドットに用いることのできる材料としては、 コロイ ド状量子ドット 材料、 合金型量子ドット材料、 コア■シェル型量子ドット材料、 コア型量子ドット材料、 などが挙げられる。 また、 1 2族と 1 6族、 1 3族と 1 5族、 または 1 4族と 1 6族の元 素グループを含む材料を用いてもよい。 または、 カドミウム (C d)、 セレン (S e)、 亜 鉛 (Z n)、 硫黄 (S)、 リン (P)、 インジウム ( I n)、 テルル (T e)、 鉛 (P b)、 ガ リウム (G a)、 ヒ素 (A s)、 アルミニウム (A l )、 等の元素を有する量子ドット材料を 用いてもよい。
[0409]
また、 上述の有機化合物、 及び無機化合物は、 例えば、 蒸着法 (真空蒸着法を含む)、 液 滴吐出法 (インクジェット法ともいう)、 塗布法、 グラビア印刷法等の方法を用いて形成す ることができる。 また、 E L層 7 86は、 低分子材料、 中分子材料 (オリゴマー、 デンド リマ一を含む)、 または高分子材料を含んでも良い。
[04 1 0]
ここで、 液滴吐出法を用いて E L層フ 8 6を形成する方法について、 図 3 1 A乃至 3 1 Dを用いて説明する。 図 3 1 A乃至 3 1 Dは、 E L層フ 8 6の作製方法を説明する断面図 である。
[04 1 1 ]
まず、 平坦化絶縁膜フフ 0上に導電膜フフ 2が形成され、 導電膜フフ 2の一部を覆うよ うに絶縁膜フ 30が形成される (図 3 1 A参照)。
[04 1 2]
次に、 絶縁膜フ 30の開口である導電膜フフ 2の露出部に、 液滴吐出装置フ 83より液 滴フ 84を吐出し、 組成物を含む層フ 85を形成する。 液滴フ 84は、 溶媒を含む組成物 であり、 導電膜フフ 2上に付着する (図 3 1 B参照)。
[04 1 3]
なお、 液滴フ 84を吐出する工程を減圧下で行ってもよい。
[04 1 4]
次に、 組成物を含む層フ 85より溶媒を除去し、 固化することによって E L層フ 86を 形成する (図 3 1 C参照)。
[04 1 5]
なお、 溶媒の除去方法としては、 乾燥工程または加熱工程を行えばよい。
[04 1 6]
次に、 E L層フ 86上に導電膜フ 88を形成し、 発光素子 782を形成する (図 3 1 D 参照)。
[04 1 7]
このように E L層フ 86を液滴吐出法で形成すると、 選択的に組成物を吐出することが できるため、 材料のロスを削減することができる。 また、 形状を加工するためのリソグラ フイエ程なども必要ないために工程も簡略化することができ、 低コスト化が達成できる。
[04 1 8]
なお、 上記説明した液滴吐出法とは、 組成物の吐出口を有するノズル、 あるいは 1つ又 は複数のノズルを有するへッド等の、 液滴を吐出する手段を有するものの総称とする。
[04 1 9]
次に、液滴吐出法に用いる液滴吐出装置について、図 32を用いて説明する。図 32は、 液滴吐出装置 1 400を説明する概念図である。
[0420]
液滴吐出装置 1 400は、 液滴吐出手段 1 403を有する。 また、 液滴吐出手段 1 40 3は、 へッド 1 405と、 へッド 1 4 1 2とを有する。
[0421 ]
ヘッド 1 405、 及びへッド 1 4 1 2は制御手段 1 407に接続され、 それがコンビュ —タ 1 4 1 0で制御されることにより予めプログラミングされたパターンに描画すること ができる。
[0422]
また、 描画するタイミングとしては、 例えば、 基板 1 402上に形成されたマ一力一 1 4 1 1を基準に行えば良い。 あるいは、 基板 1 402の外縁を基準にして基準点を確定さ せても良い。 ここでは、 マ一力一 1 4 1 1を撮像手段 1 404で検出し、 画像処理手段 1 4 0 9にてデジタル信号に変換したものをコンピュータ 1 4 1 0で認識して制御信号を発 生させて制御手段 1 4 0 7に送る。
[ 0 4 2 3 ]
撮像手段 1 4 0 4としては、 電荷結合素子 (C C D ) や相補型金属酸化物半導体 (C M O S ) を利用したイメージセンサなどを用いることができる。 なお、 基板 1 4 0 2上に形 成されるべきパターンの情報は記憶媒体 1 4 0 8に格納されており、 この情報を基にして 制御手段 1 4 0 7に制御信号を送り、 液滴吐出手段 1 4 0 3の個々のへッド 1 4 0 5、 へ ッド 1 4 1 2を個別に制御することができる。 吐出する材料は、 材料供給源 1 4 1 3、 材 料供給源 1 4 1 4より配管を通してへッド 1 4 0 5、 ヘッド 1 4 1 2にそれぞれ供給され る。
[ 0 4 2 4 ]
へッド 1 4 0 5の内部は、 点線 1 4 0 6が示すように液状の材料を充填する空間と、 吐 出口であるノズルを有する構造となっている。 図示しないが、 ヘッド 1 4 1 2もヘッド 1 4 0 5と同様な内部構造を有する。 へッド 1 4 0 5とへッド 1 4 1 2のノズルを異なるサ ィズとすると、 異なる材料を異なる幅で同時に描画することができる。 一つのヘッドで、 複数種の発光材料などをそれぞれ吐出し、描画することができ、広領域に描画する場合は、 スループットを向上させるため複数のノズルより同材料を同時に吐出し、 描画することが できる。 大型基板を用いる場合、 ヘッド 1 4 0 5、 ヘッド 1 4 1 2は基板上を、 図 3 2中 に示す X、 丫、 Zの矢印の方向に自在に走査し、 描画する領域を自由に設定することがで き、 同じパターンを一枚の基板に複数描画することができる。
[ 0 4 2 5 ]
また、 組成物を吐出する工程は、 減圧下で行ってもよい。 吐出時に基板を加熱しておい てもよい。 組成物を吐出後、 乾燥と焼成の一方又は両方の工程を行う。 乾燥と焼成の工程 は、 両工程とも加熱処理の工程であるが、 その目的、 温度と時間が異なるものである。 乾 燥の工程、 焼成の工程は、 常圧下又は減圧下で、 レ一ザ光の照射や瞬間熱ァ二一ル、 加熱 炉などにより行う。 なお、 この加熱処理を行うタイミング、 加熱処理の回数は特に限定さ れない。 乾燥と焼成の工程を良好に行うためには、 そのときの温度は、 基板の材質及び組 成物の性質に依存する。
[ 0 4 2 6 ]
以上のように、 液滴吐出装置を用いて E L層フ 8 6を形成することができる。
[ 0 4 2 7 ]
再び、 図 3 0に示す表示装置フ 0 0の説明に戻る。
[ 0 4 2 8 ]
また、 図 3 0に示す表示装置フ 0 0には、 平坦化絶縁膜フフ 0及び導電膜フフ 2上に絶 縁膜フ 3 0が設けられる。 絶縁膜フ 3 0は、 導電膜フフ 2の一部を覆う。 なお、 発光素子 フ 8 2はトップェミッション構造である。 したがって、 導電膜フ 8 8は透光性を有し、 E L層フ 8 6が発する光を透過する。 なお、 本実施の形態においては、 トップェミッション 構造について、 例示するが、 これに限定されない。 例えば、 導電膜フフ 2側に光を射出す るボトムェミッション構造や、 導電膜フフ 2及び導電膜フ 8 8の双方に光を射出するデュ アルエミツション構造も適用することができる。
[ 0 4 2 9 ]
また、 発光素子フ 8 2と重なる位置に、 着色膜フ 3 6が設けられ、 絶縁膜フ 3 0と重な る位置、 引き回し配線部フ 1 1、 及びソースドライバ回路部フ 0 4に遮光膜フ 3 8が設け られている。 また、 着色膜フ 3 6及び遮光膜フ 3 8は、 絶縁膜フ 3 4で覆われている。 ま た、 発光素子フ 8 2と絶縁膜フ 3 4の間は封止膜フ 3 2で充填されている。 なお、 図 3 0 に示す表示装置フ 0 0においては、 着色膜フ 3 6を設ける構成について例示したが、 これ に限定されない。 例えば、 E L層フ 8 6を塗り分けにより形成する場合においては、 着色 膜フ 3 6を設けない構成としてもよい。
[ 0 4 3 0 ]
[表示装置に入出力装置を設ける構成例]
また、 図 2 9及び図 3 0に示す表示装置フ 0 0に入出力装置を設けてもよい。 当該入出 力装置としては、 例えば、 タツチパネル等が挙げられる。
[ 0 4 3 1 ]
図 3 3は図 2 9に示す表示装置フ 0 0にタツチパネルフ 9 1を設ける構成の断面図であ り、 図 3 4は図 3 0に示す表示装置フ 0 0にタツチパネルフ 9 1を設ける構成の断面図で のる。
[ 0 4 3 2 ]
まず、 図 3 3及び図 3 4に示すタツチパネルフ 9 1について、 以下説明を行う。
[ 0 4 3 3 ]
図 3 3及び図 3 4に示すタツチパネルフ 9 1は、 基板フ 0 5と着色膜フ 3 6との間に設 けられる、所謂インセル型のタツチパネルである。 タツチパネルフ 9 1は、遮光膜フ 3 8、 及び着色膜フ 3 6を形成する前に、 基板フ 0 5側に形成すればよい。
[ 0 4 3 4 ]
なお、 タツチパネルフ 9 1は、 遮光膜フ 3 8と、 絶縁膜フ 9 2と、 電極フ 9 3と、 電極 フ 9 4と、 絶縁膜フ 9 5と、 電極フ 9 6と、 絶縁膜フ 9フと、 を有する。 例えば、 指ゃス タイラスなどの被検知体が近接することで、 電極フ 9 3と、 電極フ 9 4との相互容量の変 化を検知することができる。
[ 0 4 3 5 ]
また、 図 3 3及び図 3 4に示すトランジスタフ 5 0の上方においては、 電極 7 9 3と、 電極フ 9 4との交差部を明示している。 電極フ 9 6は、 絶縁膜フ 9 5に設けられた開口部 を介して、 電極フ 9 4を挟む 2つの電極フ 9 3と電気的に接続されている。 なお、 図 3 3 及び図 3 4においては、 電極フ 9 6が設けられる領域を画素部フ 0 2に設ける構成を例示 したが、 これに限定されず、 例えば、 ソ一スドライバ回路部フ 0 4に形成してもよい。
[ 0 4 3 6 ]
電極フ 9 3及び電極フ 9 4は、 遮光膜フ 3 8と重なる領域に設けられる。 また、 図 3 3 に示すように、電極フ 9 3は、液晶素子フフ 5と重ならないように設けられると好ましい。 また、 図 3 4に示すように、 電極 7 9 3は、 発光素子フ 8 2と重ならないように設けられ ると好ましい。 別言すると、 電極 7 9 3は、 発光素子フ 8 2及び液晶素子フフ 5と重なる 領域に開口部を有する。 すなわち、 電極フ 9 3はメッシュ形状を有する。 このような構成 とすることで、 電極 7 9 3は、 発光素子フ 8 2が射出する光を遮らない構成とすることが できる。 または、 電極フ 9 3は、 液晶素子フフ 5を透過する光を遮らない構成とすること ができる。 したがって、 タツチパネルフ 9 1を配置することによる輝度の低下が極めて少 ないため、 視認性が高く、 且つ消費電力が低減された表示装置を実現できる。 なお、 電極 7 9 4も同様の構成とすればよい。
[ 0 4 3 7 ]
また、 電極フ 9 3及び電極フ 9 4が発光素子フ 8 2と重ならないため、 電極フ 9 3及び 電極 7 9 4には、 可視光の透過率が低い金属材料を用いることができる。 または、 電極フ 9 3及び電極フ 9 4が液晶素子フフ 5と重ならないため、 電極フ 9 3及び電極フ 9 4には、 可視光の透過率が低い金属材料を用いることができる。
[ 0 4 3 8 ]
そのため、 可視光の透過率が高い酸化物材料を用いた電極と比較して、 電極フ 9 3及び 電極フ 9 4の抵抗を低くすることが可能となり、 タツチパネルのセンサ感度を向上させる ことができる。
[ 0 4 3 9 ]
例えば、 電極フ 9 3、 7 9 4、 7 9 6には、 導電性のナノワイヤを用いてもよい。 当該 ナノワイヤは、 直径の平均値が 1 n m以上 1 0 0 n m以下、 好ましくは 5 n m以上 5 0 n m以下、 より好ましくは 5 n m以上 2 5 n m以下の大きさとすればよい。 また、 上記ナノ ワイヤとしては、 A gナノワイヤ、 C uナノワイヤ、 または A Iナノワイヤ等の金属ナノ ワイヤ、 あるいは、 力一ボンナノチューブなどを用いればよい。 例えば、 電極 7 9 3、 フ 9 4、 フ 9 6のいずれか一つあるいは全部に A gナノワイヤを用いる場合、 可視光におけ る光透過率を 8 9 %以上、 シ一ト抵抗値を 4 0 Ω ロ以上 1 0 0 Ω ロ以下とすることが できる。
[ 0 4 4 0 ]
また、 図 3 3及び図 3 4においては、 インセル型のタツチパネルの構成について例示し たが、 これに限定されない。 例えば、 表示装置フ 0 0上に形成する、 所謂オンセル型のタ ツチパネルや、 表示装置フ 0 0に貼り合わせて用いる、 所謂アウトセル型のタツチパネル としてもよい。
[ 0 4 4 1 ] このように、 本発明の一態様の表示装置は、 様々な形態のタツチパネルと組み合わせて 用いることができる。
[ 0 4 4 2 ]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[ 0 4 4 3 ]
(実施の形態フ)
本実施の形態では、 本発明の一態様の半導体装置の一例について説明する。 ここで示す トランジスタは、 微細化に適したトランジスタである。
[ 0 4 4 4 ]
図 3 5 A乃至 3 5 Cには、 トランジスタ 2 0 0の一例を示す。 図 3 5 Aはトランジスタ 2 0 0の上面を示す。 なお、 図の明瞭化のため、 図 3 5 Aにおいて一部の膜は省略されて いる。 また、 図 3 5 Bは、 図 3 5 Aに示す一点鎖線 X 1—X 2に対応する断面図であり、 図 3 5 Cは Y 1—Y 2に対応する断面図である。
[ 0 4 4 5 ]
トランジスタ 2 0 0は、 ゲート電極として機能する導電体 2 0 5 (導電体 2 0 5 a、 お よび導電体 2 0 5 b )、 および導電体 2 6 0 (導電体 2 6 0 aおよび導電体 2 6 0 b ) と、 ゲート絶縁層として機能する絶縁体 2 2 0、 絶縁体 2 2 2、 絶縁体 2 2 4、 および絶縁体 2 5 0と、 チャネルが形成される領域を有する酸化物半導体 2 3 0と、 ソースまたはドレ インの一方として機能する導電体 2 4 0 aと、 ソースまたはドレインの他方として機能す る導電体 2 4 O bと、 過剰酸素を有する絶縁体 2 8 0と、 を有する。
[ 0 4 4 6 ]
また、 酸化物半導体 2 3 0は、 酸化物半導体 2 3 0 aと、 酸化物半導体 2 3 0 a上の酸 化物半導体 2 3 0 bと、 酸化物半導体 2 3 0 b上の酸化物半導体 2 3 0 cと、 を有する。 なお、 トランジスタ 2 0 0をオンさせると、 主として酸化物半導体 2 3 0 bに電流が流れ る(チャネルが形成される)。一方、酸化物半導体 2 3 0 aおよび酸化物半導体 2 3 0 cは、 酸化物半導体 2 3 0 bとの界面近傍 (混合領域となっている場合もある) に電流が流れる 場合があるものの、 そのほかの領域は絶縁体として機能する場合がある。
[ 0 4 4 7 ]
図 3 5 A乃至 3 5 Cに示す構造は、 ゲート電極として機能する導電体 2 6 0が、 導電体 2 6 0 a . および導電体 2 6 0 bを有する積層構造である。 また、 ゲ一ト電極として機能 する導電体 2 6 0上に絶縁体 2フ 0を有する。
[ 0 4 4 8 ]
導電体 2 0 5は、 モリブデン、 チタン、 タンタル、 タングステン、 アルミニウム、 銅、 クロム、 ネオジム、 スカンジウムから選ばれた元素を含む金属膜、 または上述した元素を 成分とする金属窒化物膜 (窒化チタン膜、 窒化モリブデン膜、 窒化タングステン膜) 等で ある。 又は、 インジウム錫酸化物、 酸化タングステンを含むインジウム酸化物、 酸化タン グステンを含むインジウム亜鉛酸化物、 酸化チタンを含むインジウム酸化物、 酸化チタン を含むインジウム錫酸化物、 インジウム亜鉛酸化物、 酸化ケィ素を添加したインジウム錫 酸化物などの導電性材料を適用することもできる。
[ 0 4 4 9 ]
例えば、 導電体 2 0 5 aとして、 水素に対するバリア性を有する導電体として、 窒化タ ンタル等を用い、 導電体 2 0 5 bとして、 導電性が高いタングステンを積層するとよい。 当該組み合わせを用いることで、 配線としての導電性を保持したまま、 酸化物半導体 2 3 0への水素の拡散を抑制することができる。 なお、 図 3 5 A乃至 3 5 Cでは、 導電体 2 0 5 a、 および導電体 2 0 5 bの 2層構造を示したが、 当該構成に限定されず、 単層でも 3 層以上の積層構造でもよい。
[ 0 4 5 0 ]
絶縁体 2 2 0、 および絶縁体 2 2 4は、 酸化シリコン膜ゃ酸化窒化シリコン膜などの、 酸素を含む絶縁体であることが好ましい。 特に、 絶縁体 2 2 4として過剰酸素を含む (化 学量論的組成よりも過剰に酸素を含む) 絶縁体を用いることが好ましい。 このような過剰 酸素を含む絶縁体を、 トランジスタ 2 0 0を構成する酸化物に接して設けることにより、 酸化物中の酸素欠損を補償することができる。 なお、 絶縁体 2 2 2と絶縁体 2 2 4とは、 必ずしも同じ材料を用いて形成しなくともよい。
[ 0 4 5 1 ]
絶縁体 2 2 2は、 例えば、 酸化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 酸化 アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化タンタル、 酸化ジルコニウム、 チタン酸ジルコン酸 鉛 (P Z T )、 チタン酸ストロンチウム (S r T i 0 3 ) または (B a , S r ) T i 0 3 ( B S T ) などのいわゆる h i g h— k材料を含む絶縁体を単層または積層で用いることが好 ましい。 またはこれらの絶縁体に例えば酸化アルミニウム、 酸化ビスマス、 酸化ゲルマ二 ゥム、 酸化ニオブ、 酸化シリコン、 酸化チタン、 酸化タングステン、 酸化イットリウム、 酸化ジルコニウムを添加してもよい。 またはこれらの絶縁体を窒化処理しても良い。 上記 の絶縁体に酸化シリコン、 酸化窒化シリコンまたは窒化シリコンを積層してもよい。
[ 0 4 5 2 ]
なお、 絶縁体 2 2 2が、 2層以上の積層構造を有していてもよい。 その場合、 同じ材料 からなる積層構造に限定されず、 異なる材料からなる積層構造でもよい。
[ 0 4 5 3 ]
絶縁体 2 2 0及び絶縁体 2 2 4の間に、 h i g h— k材料を含む絶縁体 2 2 2を有する ことで、 特定の条件で絶縁体 2 2 2が電子を捕獲し、 しきい値電圧を増大させることがで きる。 つまり、 絶縁体 2 2 2が負に帯電する場合がある。
[ 0 4 5 4 ]
例えば、絶縁体 2 2 0、 および絶縁体 2 2 4に、 酸化シリコンを用い、絶縁体 2 2 2に、 酸化ハフニウム、 酸化アルミニウム、 酸化タンタルのような電子捕獲準位の多い材料を用 いた場合、 半導体装置の使用温度、 あるいは保管温度よりも高い温度 (例えば、 1 25°C 以上 450°C以下、 代表的には 1 50°C以上 300°C以下) の下で、 導電体 205の電位 がソース電極やドレイン電極の電位より高い状態を、 1 0ミリ秒以上、 代表的には 1分以 上維持することで、 トランジスタ 200を構成する酸化物から導電体 205に向かって、 電子が移動する。 この時、 移動する電子の一部が、 絶縁体 222の電子捕獲準位に捕獲さ れる。
[0455]
絶縁体 222の電子捕獲準位に必要な量の電子を捕獲させたトランジスタは、 しきい値 電圧がプラス側にシフトする。 なお、 導電体 205の電圧の制御によって電子の捕獲する 量を制御することができ、 それに伴ってしきい値電圧を制御することができる。 当該構成 を有することで、 トランジスタ 200は、 ゲート電圧が 0Vであっても非導通状態 (オフ 状態ともいう) であるノ一マリ一オフ型のトランジスタとなる。
[0456]
また、 電子を捕獲する処理は、 トランジスタの作製過程におこなえばよい。 例えば、 ト ランジスタのソ一スあるいはドレインに接続する導電体の形成後、 あるいは、 前工程 (ゥ ェハ一処理) の終了後、 あるいは、 ゥヱハ一ダイシング工程後、 パッケージ後等、 工場出 荷前のいずれかの段階で行うとよい。
[0457]
また、 絶縁体 220、 絶縁体 222、 絶縁体 224の膜厚を適宜調整することで、 しき い値電圧を制御することができる。 または、 非導通時のリーク電流の小さいトランジスタ を提供することができる。 または、 安定した電気特性を有するトランジスタを提供するこ とができる。 または、 オン電流の大きいトランジスタを提供することができる。 または、 サブスレツショルドスイング値の小さいトランジスタを提供することができる。 または、 信頼性の高いトランジスタを提供することができる。
[0458]
酸化物半導体 230 a、 酸化物半導体 230 b、 および酸化物半導体 230 cは、 I n — M— Z n酸化物 (Mは A I 、 G a、 丫、 または S n) 等の金属酸化物で形成される。 ま た、 酸化物半導体 230として、 I n— G a酸化物、 I n— Z n酸化物を用いてもよい。
[0459]
絶縁体 250は、 例えば、 酸化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 酸化 アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化タンタル、 酸化ジルコニウム、 チタン酸ジルコン酸 鉛 (PZ T)、 チタン酸ストロンチウム (S r T i 03) または (B a, S r ) T i 03 (B S T) などのいわゆる h i g h— k材料を含む絶縁体を単層または積層で用いることがで きる。 またはこれらの絶縁体に例えば酸化アルミニウム、 酸化ビスマス、 酸化ゲルマニウ ム、 酸化ニオブ、 酸化シリコン、 酸化チタン、 酸化タングステン、 酸化イットリウム、 酸 化ジルコニウムを添加してもよい。 またはこれらの絶縁体を窒化処理しても良い。 上記の 絶縁体に酸化シリコン、 酸化窒化シリコンまたは窒化シリコンを積層してもよい。
[ 0 4 6 0 ]
また、 絶縁体 2 5 0として、 絶縁体 2 2 4と同様に、 化学量論的組成よりも過剰に酸素 を含む酸化物絶縁体を用いることが好ましい。 このような過剰酸素を含む絶縁体を酸化物 半導体 2 3 0に接して設けることにより、 酸化物半導体 2 3 0中の酸素欠損を低減するこ とができる。
[ 0 4 6 1 ]
また、 絶縁体 2 5 0は、 酸化アルミニウム、 酸化窒化アルミニウム、 酸化ガリウム、 酸 化窒化ガリウム、 酸化イツトリウム、 酸化窒化イツトリウム、 酸化ハフニウム、 酸化窒化 ハフニウム、 窒化シリコンなどの、 酸素や水素に対してバリア性のある絶縁膜を用いるこ とができる。 絶縁体 2 5 0は、 このような材料を用いて形成した場合、 酸化物半導体 2 3 0からの酸素の放出や、 外部からの水素等の不純物の混入を防ぐ層として機能する。
[ 0 4 6 2 ]
なお、 絶縁体 2 5 0として、 絶縁体 2 2 0、 絶縁体 2 2 2、 および絶縁体 2 2 4と同様 の積層構造を有していてもよい。 絶縁体 2 5 0が、 電子捕獲準位に必要な量の電子を捕獲 させた絶縁体を有することで、 トランジスタ 2 0 0は、 しきい値電圧をプラス側にシフト することができる。 当該構成を有することで、 トランジスタ 2 0 0は、 ゲート電圧が 0 V であっても非導通状態 (オフ状態ともいう) であるノ一マリ一オフ型のトランジスタとな る。
[ 0 4 6 3 ]
また、 図 3 5 A乃至 3 5 Cに示す半導体装置において、 酸化物半導体 2 3 0と導電体 2 6 0の間に、 絶縁体 2 5 0の他にバリア膜を設けてもよい。 もしくは、 酸化物半導体 2 3 0 cにバリア性があるものを用いてもよい。
[ 0 4 6 4 ]
例えば、 過剰酸素を含む絶縁膜を酸化物半導体 2 3 0に接して設け、 さらにバリア膜で 包み込むことで、 酸化物を化学量論比組成とほぼ一致するような状態、 または化学量論的 組成より酸素が多い過飽和の状態とすることができる。 また、 酸化物半導体 2 3 0への水 素等の不純物の侵入を防ぐことができる。
[ 0 4 6 5 ]
導電体 2 4 0 aと、 および導電体 2 4 O bは、 一方がソース電極として機能し、 他方が ドレイン電極として機能する。
[ 0 4 6 6 ]
導電体 2 4 0 aと、 導電体 2 4 0 bは、 アルミニウム、 チタン、 クロム、 ニッケル、 銅、 イットリウム、 ジルコニウム、 モリブデン、 銀、 タンタル、 またはタングステンなどの金 属、 またはこれを主成分とする合金を用いることができる。 また、 図では単層構造を示し たが、 2層以上の積層構造としてもよい。
[ 0 4 6 7 ]
例えば、 チタン膜とアルミニウム膜を積層するとよい。 また、 タングステン膜上にアル ミニゥム膜を積層する二層構造、 銅一マグネシウム一アルミニウム合金膜上に銅膜を積層 する二層構造、 チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、 タングステン膜上に銅膜を積層す る二層構造としてもよい。
[ 0 4 6 8 ]
また、 チタン膜または窒化チタン膜上にアルミニウム膜または銅膜、 さらにその上にチ タン膜または窒化チタン膜を積層する三層構造、 モリブデン膜または窒化モリブデン膜上 にアルミニウム膜または銅膜、 さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を積 層する三層構造等がある。 なお、 酸化インジウム、 酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電 材料を用いてもよい。
[ 0 4 6 9 ]
また、ゲ一ト電極としての機能を有する導電体 2 6 0は、例えばアルミニウム、 クロム、 銅、 タンタル、 チタン、 モリブデン、 タングステンから選ばれた金属、 または上述した金 属を成分とする合金か、 上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができ る。 また、 マンガン、 ジルコニウムのいずれか一または複数から選択された金属を用いて もよい。また、 リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコンに代表される半導体、 ニッケルシリサイド等のシリサイドを用いてもよい。
[ 0 4 7 0 ]
例えば、 アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造とするとよい。 また、 窒化チ タン膜上にチタン膜を積層する二層構造、 窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二 層構造、 窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構 造としてもよい。
[ 0 4 7 1 ]
また、 チタン膜上にアルミニウム膜、 さらにその上にチタン膜を積層する三層構造等が ある。 また、 アルミニウムに、 チタン、 タンタル、 タングステン、 モリブデン、 クロム、 ネオジム、 スカンジウムから選ばれた一または複数の金属を組み合わせた合金膜、 もしく は窒化膜を用いてもよい。
[ 0 4 7 2 ]
また、 導電体 2 6 0は、 インジウム錫酸化物、 酸化タングステンを含むインジウム酸化 物、酸化タングステンを含むィンジゥム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むィンジゥム酸化物、 酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、 インジウム亜鉛酸化物、 酸化シリコンを添加した インジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。 また、 上記 透光性を有する導電性材料と、 上記金属の積層構造とすることもできる。
[ 0 4 7 3 ] 導電体 260 aは、熱 CVD法、 MO C V D法または A L D法を用いて形成する。特に、 A L D法を用いて形成することが好ましい。 A L D法等により形成することで、 絶縁体 2 50に対するプラズマによるダメージを減らすことができる。 また、 被覆性を向上させる ことができるため好ましい。 従って、 信頼性が高いトランジスタ 200を提供することが できる。
[0474]
また、 導電体 26 O bは、 タンタル、 タングステン、 銅、 アルミニウムなどの導電性が 高い材料を用いて形成する。
[0475]
また、 導電体 260を覆うように、 絶縁体 270を設ける。 絶縁体 280に酸素が脱離 する酸化物材料を用いる場合、 導電体 260が、 脱離した酸素により酸化することを防止 するため、 絶縁体 270は、 酸素に対してバリア性を有する物質を用いる。
[0476]
例えば、絶縁体 2フ 0には、酸化アルミニウムなどの金属酸化物を用いることができる。 これにより導電体 260の酸化を抑制し、 絶縁体 280から、 脱離した酸素を効率的に酸 化物半導体 230へと供給することができる。 また絶縁体 270は、 導電体 260の酸化 を防止する程度の厚さに設けられていればよい。 例えば、 絶縁体 270の膜厚は、 1 nm 以上 1 0 nm以下、 好ましくは 3 nm以上フ nm以下として設ける。
[04フフ]
トランジスタ 200上には、 絶縁体 280を設ける。 絶縁体 280には、 化学量論的組 成よりも過剰に酸素を含む酸化物を用いることが好ましい。 つまり、 絶縁体 280には、 化学量論的組成よりも酸素が過剰に存在する領域 (以下、 過剰酸素領域ともいう) が形成 されていることが好ましい。 特に、 トランジスタ 200に酸化物半導体を用いる場合、 ト ランジスタ 200近傍の層間膜などとして、 酸素過剰領域を有する絶縁体を設けることで、 トランジスタ 200の酸素欠損を低減することで、 信頼性を向上させることができる。
[0478]
過剰酸素領域を有する絶縁体として、 具体的には、 加熱により一部の酸素が脱離する酸 化物材料を用いることが好ましい。 加熱により酸素を脱離する酸化物とは、 TDS分析に て、 酸素原子に換算しての酸素の脱離量が 1. 0 x l 018a t omSZ c m3以上、好まし くは 3. 0 1 020 a t omsZcm3以上である酸化物膜である。 なお、上記 TDS分析 時における膜の表面温度としては 1 00°C以上フ 00°C以下、 または 1 00°C以上 50 0°C以下の範囲が好ましい。
[0479]
例えばこのような材料として、 酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを含む材料を用い ることが好ましい。 または、 金属酸化物を用いることもできる。 なお、 本明細書中におい て、 酸化窒化シリコンとは、 窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、 窒化酸化シリコ ンとは、 酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
[0480]
また、 トランジスタ 200を覆う絶縁体 280は、 その下方の凹凸形状を被覆する平坦 化膜として機能してもよい。
[0481 ]
〔応用例〕
以下では、 異なる材料のトランジスタを積層して用いる場合の例について説明する。
[0482]
図 36に示す半導体装置は、 トランジスタ 400と、 トランジスタ 200、 および容量 素子 4 1 0を有している。
[0483]
トランジスタ 200は、 酸化物半導体を有する半導体層にチャネルが形成されるトラン ジスタである。 トランジスタ 200は、 オフ電流が小さいため、 これを半導体装置 (記憶 装置) に用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。 つまり、 リフレッシュ動作を必要としない、 あるいは、 リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半 導体装置 (記憶装置) とすることが可能となるため、 消費電力を十分に低減することがで きる。
[0484]
半導体装置は、 図 36に示すようにトランジスタ 400、 トランジスタ 200、 容量素 子 4 1 0を有する。 トランジスタ 200はトランジスタ 400の上方に設けられ、 容量素 子 4 1 0はトランジスタ 400、 およびトランジスタ 200の上方に設けられている。
[0485]
トランジスタ 400は、 基板 401上に設けられ、 導電体 406、 絶縁体 404、 基板 401の一部からなる半導体領域 402、 およびソース領域およびドレイン領域として機 能する低抵抗領域 408 a、 および低抵抗領域 408 bを有する。
[0486]
トランジスタ 400は、 pチャネル型、 あるいは nチャネル型のいずれでもよい。
[0487]
半導体領域 402のチャネルが形成される領域、 その近傍の領域、 ソース領域、 および ドレイン領域となる低抵抗領域 408 a. および低抵抗領域 408 bなどにおいて、 シリ コン系半導体などの半導体を含むことが好ましく、 単結晶シリコンを含むことが好ましい。 または、 G e (ゲルマニウム)、 S i G e (シリコンゲルマニウム)、 G a A s (ガリウム ヒ素)、 G a A I A s (ガリウムアルミニウムヒ素) などを有する材料で形成してもよい。 結晶格子に応力を与え、 格子間隔を変化させることで有効質量を制御したシリコンを用い た構成としてもよい。 または G a A sと G a A I A s等を用いることで、 トランジスタ 4 00を H EMT (H i g h E l e c t r o n Mo b i l i t y T r a n s i s t o r ) としてもよい。
[0488]
低抵抗領域 408 a、 および低抵抗領域 408 bは、 半導体領域 402に適用される半 導体材料に加え、 ヒ素、 リンなどの n型の導電性を付与する元素、 またはホウ素などの p 型の導電性を付与する元素を含む。
[0489]
ゲート電極として機能する導電体 406は、 ヒ素、 リンなどの n型の導電性を付与する 元素、 もしくはホウ素などの p型の導電性を付与する元素を含むシリコンなどの半導体材 料、金属材料、合金材料、または金属酸化物材料などの導電性材料を用いることができる。
[0490]
なお、 導電体の材料により、 仕事関数を定めることで、 しきい値電圧を調整することが できる。 具体的には、 導電体に窒化チタンゃ窒化タンタルなどの材料を用いることが好ま しい。 さらに導電性と埋め込み性を両立するために導電体にタングステンやアルミニウム などの金属材料を積層として用いることが好ましく、 特にタングステンを用いることが耐 熱性の点で好ましい。
[0491 ]
なお、 図 36に示すトランジスタ 400は一例であり、 その構造に限定されず、 回路構 成や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。
[0492]
トランジスタ 400を覆って、 絶縁体 420、 絶縁体 422、 絶縁体 424、 および絶 縁体 426が順に積層されている。
[0493]
絶縁体 420、 絶縁体 422、 絶縁体 424、 および絶縁体 426として、 例えば、 酸 化シリコン、 酸化窒化シリコン、 窒化酸化シリコン、 窒化シリコン、 酸化アルミニウム、 酸化窒化アルミニウム、 窒化酸化アルミニウム、 窒化アルミニウムなどを用いればよい。
[0494]
絶縁体 422は、 その下方に設けられるトランジスタ 400などによって生じる段差を 平坦化する平坦化膜として機能する。 絶縁体 422の上面は、 平坦性を高めるために化学 機械研磨 (CMP : C em i c a I M e c h a n i c a l P o l i s h i n g) 法 等を用いた平坦化処理により平坦化されていてもよい。
[0495]
絶縁体 424には、 例えば、 基板 401、 またはトランジスタ 400などから、 トラン ジスタ 200が設けられる領域に、 水素や不純物が拡散しないように、 バリア性を有する 膜を用いることが好ましい。
[0496]
例えば、 水素に対するバリア性を有する膜の一例として、 CVD法で形成した窒化シリ コンを用いることができる。 ここで、 トランジスタ 200等の酸化物半導体を有する半導 体素子に、 水素が拡散することで、 該半導体素子の特性が低下する場合がある。 従って、 トランジスタ 200と、 トランジスタ 400との間に、 水素の拡散を抑制する膜を用いる ことが好ましい。 水素の拡散を抑制する膜とは、 具体的には、 水素の脱離量が少ない膜と する。
[0497]
水素の脱離量は、 例えば、 昇温脱離ガス分析法 (T DS (T h e r ma l D e s o r p t i o n S p e c t r o s c o p y)) などを用いて分析することができる。 例えば、 絶縁体 424の水素の脱離量は、 T DS分析において、 50°Cから 500°Cの範囲におい て、 水素原子に換算した脱離量が、 絶縁体 424の面積当たりに換算して、 1 0 X 1 01 5 a t omsZcm2以下、 好ましくは 5 1 01 5 a t o m s c m 2以下であればよい。
[0498]
なお、 絶縁体 426は、 絶縁体 424よりも誘電率が低いことが好ましい。 例えば、 絶 縁体 426の比誘電率は 4未満が好ましく、 3未満がより好ましい。 また例えば、 絶縁体 424の比誘電率は、 絶縁体 426の比誘電率の 0. フ倍以下が好ましく、 0. 6倍以下 がより好ましい。 誘電率が低い材料を層間膜とすることで、 配線間に生じる寄生容量を低 減することができる。
[0499]
また、 絶縁体 420、 絶縁体 422、 絶縁体 424、 および絶縁体 426には容量素子 4 1 0、 またはトランジスタ 200と電気的に接続する導電体 428、 および導電体 43 0等が埋め込まれている。 なお、 導電体 428、 および導電体 430はプラグ、 または配 線として機能を有する。 また、 本明細書等において、 配線と、 配線と電気的に接続するプ ラグとが一体物であってもよい。 すなわち、 導電体の一部が配線として機能する場合、 お よび導電体の一部がプラグとして機能する場合もある。
[0500]
各プラグ、 および配線 (導電体 428、 および導電体 430等) の材料としては、 金属 材料、 合金材料、 金属窒化物材料、 または金属酸化物材料などの導電性材料を、 単層また は積層して用いることができる。 耐熱性と導電性を両立するタングステンゃモリブデンな どの高融点材料を用いることが好ましく、タングステンを用いることが好ましい。または、 アルミ二ゥムゃ銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。 低抵抗導電性材料 を用いることで配線抵抗を低くすることができる。
[0501 ]
また、 導電体 428、 および導電体 430は、 水素に対するバリア性を有する導電体を 含むことが好ましい。 特に、 水素に対するバリア性を有する絶縁体 424が有する開口部 に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成されることが好ましい。当該構成により、 トランジスタ 400と トランジスタ 200とは、 バリア層により分離することができ、 ト ランジスタ 4 0 0からトランジスタ 2 0 0への水素の拡散を抑制することができる。
[ 0 5 0 2 ]
なお、 水素に対するバリア性を有する導電体としては、 例えば、 窒化タンタル等を用い るとよい。 また、 窒化タンタルと導電性が高いタングステンを積層することで、 配線とし ての導電性を保持したまま、 トランジスタ 4 0 0からの水素の拡散を抑制することができ る。 この場合、 水素に対するバリア性を有する窒化タンタル層が、 水素に対するバリア性 を有する絶縁体 4 2 4と接する構造であることが好ましい。
[ 0 5 0 3 ]
また、 絶縁体 4 2 6、 および導電体 4 3 0上に、 配線層を設けてもよい。 例えば、 図 3 6において、 絶縁体 4 5 0、 絶縁体 4 5 2、 及び絶縁体 4 5 4が順に積層されている。 ま た、 絶縁体 4 5 0、 絶縁体 4 5 2、 及び絶縁体 4 5 4には、 導電体 4 5 6が形成されてい る。 導電体 4 5 6は、 プラグ、 または配線として機能を有する。 なお導電体 4 5 6は、 導 電体 4 2 8、 および導電体 4 3 0と同様の材料を用いて形成することができる。
[ 0 5 0 4 ]
また、 導電体 4 5 6は、 アルミニゥムゃ銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好 ましい。 低抵抗導電性材料を用いることで配線抵抗を低くすることができる。 なお、 導電 体 4 5 6に銅を用いる場合、 銅の拡散を抑制する導電体を積層することが好ましい。 銅の 拡散を抑制する導電体として、 例えばタンタル、 窒化タンタル等のタンタルを含む合金、 ルテニウム、 およびルテニウムを含む合金等を用いるとよい。
[ 0 5 0 5 ]
また、 例えば、 絶縁体 4 5 0は、 銅の拡散を抑制する、 または、 酸素、 および水素に対 するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。 例えば、 銅の拡散を抑制する絶縁 体の一例として、 窒化シリコンを用いることができる。 従って、 絶縁体 4 2 4と同様の材 料を用いることができる。
[ 0 5 0 6 ]
特に、 銅の拡散を抑制する絶縁体 4 5 0が有する開口部に接して銅の拡散を抑制する導 電体を設け、 銅の拡散を抑制する導電体上に銅を積層することが好ましい。 当該構成によ り、 配線の周辺に銅が拡散することを抑制することができる。
[ 0 5 0 7 ]
絶縁体 4 5 4上には、 絶縁体 4 5 8、 絶縁体 2 1 0、 絶縁体 2 1 2、 および絶縁体 2 1 4が、 順に積層されている。 絶縁体 4 5 8、 絶縁体 2 1 0、 絶縁体 2 1 2、 および絶縁体 2 1 4のいずれかまたは全部を、 銅の拡散を抑制する、 または酸素や水素に対してバリア 性のある物質を用いて形成することが好ましい。
[ 0 5 0 8 ]
絶縁体 4 5 8、 および絶縁体 2 1 2には、 例えば、 基板 4 0 1、 またはトランジスタ 4 0 0を設ける領域などから、 トランジスタ 2 0 0を設ける領域に、 銅、 または、 水素ゃ不 純物が拡散しないように、 バリア性を有する膜を用いることが好ましい。 従って、 絶縁体 4 2 4と同様の材料を用いることができる。
[ 0 5 0 9 ]
また、 絶縁体 2 1 0は、 絶縁体 4 2 0と同様の材料を用いることができる。 例えば、 絶 縁体 2 1 0として、 酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを用いることができる。
[ 0 5 1 0 ]
また、 例えば、 絶縁体 2 1 4には、 酸化アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化タンタル などの金属酸化物を用いることが好ましい。
[ 0 5 1 1 ]
特に、 酸化アルミニウムは、 酸素、 およびトランジスタの電気特性の変動要因となる水 素、 水分などの不純物、 の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。 したがって、 酸化アルミニウムは、 トランジスタの作製工程中および作製後において、 水素、 水分など の不純物のトランジスタ 2 0 0への混入を防止することができる。 また、 酸化アルミニゥ ムは、 トランジスタ 2 0 0を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。 そのため、 酸化アルミニウムは、 トランジスタ 2 0 0に対する保護膜として用いることに 適している。
[ 0 5 1 2 ]
絶縁体 2 1 4上には、 絶縁体 2 1 6を設ける。 絶縁体 2 1 6は、 絶縁体 4 2 0と同様の 材料を用いることができる。 例えば、 絶縁体 2 1 6として、 酸化シリコン膜や酸化窒化シ リコン膜などを用いることができる。
[ 0 5 1 3 ]
また、 絶縁体 4 5 8、 絶縁体 2 1 0、 絶縁体 2 1 2、 絶縁体 2 1 4、 及び絶縁体 2 1 6 には、 導電体 2 1 8、 及びトランジスタ 2 0 0を構成する導電体 2 0 5等が埋め込まれて いる。 なお、 導電体 2 1 8は、 容量素子 4 1 0、 またはトランジスタ 4 0 0と電気的に接 続するプラグ、 または配線としての機能を有する。 導電体 2 1 8は、 導電体 4 2 8、 およ び導電体 4 3 0と同様の材料を用いて形成することができる。
[ 0 5 1 4 ]
特に、 絶縁体 4 5 8、 絶縁体 2 1 2、 および絶縁体 2 1 4と接する領域の導電体 2 1 8 は、 銅の拡散を抑制する、 または、 酸素、 水素、 および水に対するバリア性を有する導電 体であることが好ましい。 当該構成により、 トランジスタ 4 0 0と トランジスタ 2 0 0と は、銅の拡散を抑制する、 または、 酸素、水素、 および水に対するバリア性を有する層で、 分離することができる。 つまり、 導電体 4 5 6からの銅の拡散を抑制し、 トランジスタ 4 0 0からトランジスタ 2 0 0への水素の拡散を抑制することができる。
[ 0 5 1 5 ]
絶縁体 2 1 4の上方には、 トランジスタ 2 0 0、および絶縁体 2 8 0が設けられている。 また、 図 3 6に示すトランジスタ 2 0 0は一例であり、 その構造に限定されず、 回路構成 や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。
[ 0 5 1 6 ]
絶縁体 2 8 0上には、 絶縁体 2 8 2、 絶縁体 2 8 4、 および絶縁体 4フ 0が順に積層さ れている。 また、 絶縁体 2 2 0、 絶縁体 2 2 2、 絶縁体 2 2 4、 絶縁体 2 8 0、 絶縁体 2 8 2、 絶縁体 2 8 4、 および絶縁体 4 7 0には、 導電体 2 4 4等が埋め込まれている。 ま た、 トランジスタ 2 0 0が有する導電体 2 4 0 aおよび導電体 2 4 0 b等の導電体上に、 上層の導電体と接続する導電体 2 4 5等が設けられる。 なお、 導電体 2 4 4は、 容量素子 4 1 0、 トランジスタ 2 0 0、 またはトランジスタ 4 0 0と電気的に接続するプラグ、 ま たは配線として機能を有する。 導電体 2 4 4は、 導電体 4 2 8、 および導電体 4 3 0と同 様の材料を用いて形成することができる。
[ 0 5 1 7 ]
なお、 絶縁体 2 8 2、 および絶縁体 2 8 4のいずれか、 または両方に、 酸素や水素に対 してバリア性のある物質を用いることが好ましい。 従って、 絶縁体 2 8 2には、 絶縁体 2 1 4と同様の材料を用いることができる。 また、 絶縁体 2 8 4には、 絶縁体 2 1 2と同様 の材料を用いることができる。
[ 0 5 1 8 ]
例えば、 絶縁体 2 8 2には、 酸化アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸化タンタルなどの 金属酸化物を用いることが好ましい。
[ 0 5 1 9 ]
特に、 酸化アルミニウムは、 酸素、 およびトランジスタの電気特性の変動要因となる水 素、 水分などの不純物、 の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。 したがって、 酸化アルミニウムは、 トランジスタの作製工程中および作製後において、 水素、 水分など の不純物のトランジスタ 2 0 0への混入を防止することができる。 また、 酸化アルミニゥ ムは、 トランジスタ 2 0 0を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。 そのため、 酸化アルミニウムは、 トランジスタ 2 0 0に対する保護膜として用いることに 適している。
[ 0 5 2 0 ]
絶縁体 2 8 4には、 容量素子 4 1 0を設ける領域から、 トランジスタ 2 0 0が設ける領 域に、 水素や不純物が拡散しないように、 バリア性を有する膜を用いることが好ましい。 従って、 絶縁体 4 2 4と同様の材料を用いることができる。
[ 0 5 2 1 ]
例えば、 水素に対するバリア性を有する膜の一例として、 C V D法で形成した窒化シリ コンを用いることができる。 ここで、 トランジスタ 2 0 0等の酸化物半導体を有する半導 体素子に、 水素が拡散することで、 該半導体素子の特性が低下する場合がある。 従って、 トランジスタ 2 0 0と、 トランジスタ 4 0 0との間に、 水素の拡散を抑制する膜を用いる ことが好ましい。 水素の拡散を抑制する膜とは、 具体的には、 水素の脱離量が少ない膜と する。
[ 0 5 2 2 ]
従って、 トランジスタ 2 0 0、 および過剰酸素領域を含む絶縁体 2 8 0を、 絶縁体 2 1 0、 絶縁体 2 1 2、 および絶縁体 2 1 4の積層構造と、 絶縁体 2 8 2、 及び絶縁体 2 8 4 の積層構造により挟む構成とすることができる。 また、 絶縁体 2 1 0、 絶縁体 2 1 2、 絶 縁体 2 1 4、 絶縁体 2 8 2、 及び絶縁体 2 8 4は、 酸素、 または、 水素、 および水などの 不純物の拡散を抑制するバリア性を有する。
[ 0 5 2 3 ]
なお、 絶縁体 2 8 2及び絶縁体 2 8 4は、 絶縁体 2 8 0、 およびトランジスタ 2 0 0か ら放出された酸素が、 容量素子 4 1 0、 またはトランジスタ 4 0 0が形成されている層へ 拡散することを抑制することができる。 または、 絶縁体 2 8 2よりも上方の層、 および絶 縁体 2 1 4よりも下方の層から、 水素、 および水等の不純物が、 トランジスタ 2 0 0へ、 拡散することを抑制することができる。
[ 0 5 2 4 ]
つまり、 絶縁体 2 8 0の過剰酸素領域から酸素を、 効率的にトランジスタ 2 0 0におけ るチャネルが形成される酸化物に供給でき、 酸素欠損を低減することができる。 また、 ト ランジスタ 2 0 0におけるチャネルが形成される酸化物中に、 不純物により、 酸素欠損が 形成されることを防止することができる。 よって、 トランジスタ 2 0 0におけるチャネル が形成される酸化物を、 欠陥準位密度が低い、 安定な特性を有する酸化物半導体とするこ とができる。 つまり、 トランジスタ 2 0 0の電気特性の変動を抑制すると共に、 信頼性を 向上させることができる。
[ 0 5 2 5 ]
絶縁体 4フ 0の上方には、 容量素子 4 1 0、 および導電体 4フ 4が設けられている。 容 量素子 4 1 0は、 絶縁体 4 フ 0上に設けられ、 導電体 4 6 2と、 絶縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4と、 導電体 4 6 6とを有する。 なお、 導電体 4 7 4は、 容量素 子 4 1 0、 トランジスタ 2 0 0、 またはトランジスタ 4 0 0と電気的に接続するプラグ、 または配線として機能を有する。
[ 0 5 2 6 ]
導電体 4 6 2は、 金属材料、 合金材料、 または金属酸化物材料などの導電性材料を用い ることができる。 耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料 を用いることが好ましく、 特にタングステンを用いることが好ましい。 また、 導電体など の他の構造と同時に形成する場合は、 低抵抗金属材料である銅やアルミニウム等を用いれ ばよい。
[ 0 5 2 7 ]
なお、 導電体 4 フ 4は、 容量素子の電極として機能する導電体 4 6 2と同様の材料を用 いて形成することができる。 [ 0 5 2 8 ]
導電体 4フ 4、 および導電体 4 6 2上に、 絶縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4が設けられている。 絶縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4には例えば 酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、 酸化窒化アルミニウム、 窒化酸化アルミニウム、 窒化アルミニウム、 酸化ハフニウム、 酸 化窒化ハフニウム、 窒化酸化ハフニウム、 窒化ハフニウムなどを用いればよい。 なお、 図 では 3層構造としたが、 単層、 2層、 または 4層以上の積層構造としてもよい。
[ 0 5 2 9 ]
例えば、 絶縁体 4 8 0、 および絶縁体 4 8 2には、 酸化窒化シリコンなどの絶縁耐力が 大きい材料を用い、絶縁体 4 8 4には、酸化アルミニウムなどの高誘電率(h i g - k ) 材料と、 酸化窒化シリコンなどの絶縁耐力が大きい材料との、 積層構造を用いることが好 ましい。 当該構成により、 容量素子 4 1 0は、 高誘電率 (h i g - k ) の絶縁体を有す ることで、 十分な容量を確保でき、 絶縁耐力が大きい絶縁体を有することで、 絶縁耐力が 向上し、 容量素子 4 1 0の静電破壊を抑制することができる。
[ 0 5 3 0 ]
導電体 4 6 2上に、 絶縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4を介して、 導電 体 4 6 6が設けられている。 なお、 導電体 4 6 6は、 金属材料、 合金材料、 または金属酸 化物材料などの導電性材料を用いることができる。 耐熱性と導電性を両立するタングステ ンゃモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましく、 特にタングステンを用いるこ とが好ましい。 また、 導電体などの他の構造と同時に形成する場合は、 低抵抗金属材料で ある銅やアルミニウム等を用いればよい。
[ 0 5 3 1 ]
例えば、 図 3 6に示すように、 絶縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4を、 導電体 4 6 2の上面および側面を覆うように設けてもよい。 さらに、 導電体 4 6 6を、 絶 縁体 4 8 0、 絶縁体 4 8 2、 および絶縁体 4 8 4を介して、 導電体 4 6 2の上面および側 面を覆うように設けてもよい。
[ 0 5 3 2 ]
つまり、 導電体 4 6 2の側面においても、 容量が形成されるため、 容量素子の投影面積 当たりの容量を増加させることができる。 従って、 半導体装置の小面積化、 高集積化、 微 細化が可能となる。
[ 0 5 3 3 ]
導電体 4 6 6、 および絶縁体 4 8 4上には、 絶縁体 4 6 0設けられている。 絶縁体 4 6 0は、 絶縁体 4 2 0と同様の材料を用いて形成することができる。 また、 容量素子 4 1 0 を覆う絶縁体 4 6 0は、 その下方の凹凸形状を被覆する平坦化膜として機能してもよい。
[ 0 5 3 4 ]
以上が応用例についての説明である。 [0535]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0536]
(実施の形態 8)
本実施の形態では、 本発明の一態様の半導体装置を有する表示装置について、 図 37 A 乃至 3フ Cを用いて説明を行う。
[0537]
[表示装置の回路構成]
図 3フ Aに示す表示装置は、 画素を有する領域 (以下、 画素部 502という) と、 画素 部 502の外側に配置され、 画素を駆動するための回路を有する回路部 (以下、 駆動回路 部 504という) と、 素子の保護機能を有する回路 (以下、 保護回路 506という) と、 端子部 507と、 を有する。 なお、 保護回路 506は、 設けない構成としてもよい。
[0538]
駆動回路部 504の一部、 または全部は、 画素部 502と同一基板上に形成されている ことが望ましい。 これにより、 部品数や端子数を減らすことが出来る。 駆動回路部 504 の一部、 または全部が、 画素部 502と同一基板上に形成されていない場合には、 駆動回 路部 504の一部、 または全部は、 COGや TAB (T a p e A u t oma t e d B o n d i n g) によって、 実装することができる。
[0539]
画素部 502は、 X行 (Xは 2以上の自然数) Y列 (Yは 2以上の自然数) に配置され た複数の表示素子を駆動するための回路 (以下、 画素回路 501という) を有し、 駆動回 路部 504は、 画素を選択する信号 (走査信号) を出力する回路 (以下、 ゲートドライバ 504 aという)、 画素の表示素子を駆動するための信号 (データ信号) を供給するための 回路 (以下、 ソースドライバ 504 b) などの駆動回路を有する。
[0540]
ゲ一トドライバ 504 aは、 シフトレジスタ等を有する。 ゲ一トドライバ 504 aは、 端子部 507を介して、 シフトレジスタを駆動するための信号が入力され、 信号を出力す る。 例えば、 ゲートドライバ 504 aは、 スタートパルス信号、 クロック信号等が入力さ れ、 パルス信号を出力する。 ゲートドライバ 504 aは、 走査信号が与えられる配線 (以 下、 走査線 G L— 1乃至 G L— Xという) の電位を制御する機能を有する。 なお、 ゲート ドライバ 504 aを複数設け、 複数のゲートドライバ 504 aにより、 走査線 G L— 1乃 至 G L— Xを分割して制御してもよい。 または、 ゲートドライバ 504 aは、 初期化信号 を供給することができる機能を有する。 ただし、 これに限定されず、 ゲートドライバ 50 4 aは、 別の信号を供給することも可能である。
[0541 ] ソ一スドライバ 5 0 4 bは、 シフトレジスタ等を有する。 ソ一スドライバ 5 0 4 bは、 端子部 5 0 7を介して、 シフトレジスタを駆動するための信号の他、 デ一タ信号の元とな る信号 (画像信号) が入力される。 ソースドライバ 5 0 4 bは、 画像信号を元に画素回路 5 0 1に書き込むデータ信号を生成する機能を有する。また、ソースドライバ 5 0 4 bは、 スタートパルス、 クロック信号等が入力されて得られるパルス信号に従って、 データ信号 の出力を制御する機能を有する。 また、 ソースドライバ 5 0 4 bは、 データ信号が与えら れる配線(以下、データ線 D L— 1乃至 D L— Yという) の電位を制御する機能を有する。 または、 ソースドライバ 5 0 4 bは、 初期化信号を供給することができる機能を有する。 ただし、 これに限定されず、 ソースドライバ 5 0 4 bは、 別の信号を供給することも可能 である。
[ 0 5 4 2 ]
ソースドライバ 5 0 4 bは、 例えば複数のアナログスィツチなどを用いて構成される。 ソースドライバ 5 0 4 bは、 複数のアナログスィツチを順次オン状態にすることにより、 画像信号を時分割した信号をデータ信号として出力できる。 また、 シフトレジスタなどを 用いてソースドライバ 5 0 4 bを構成してもよい。
[ 0 5 4 3 ]
複数の画素回路 5 0 1のそれぞれは、 走査信号が与えられる複数の走査線 G Lの一つを 介してパルス信号が入力され、 データ信号が与えられる複数のデータ線 D Lの一つを介し てデータ信号が入力される。 また、 複数の画素回路 5 0 1のそれぞれは、 ゲ一トドライバ 5 0 4 aによリデ一タ信号のデータの書き込み及び保持が制御される。 例えば、 m行 n列 目の画素回路 5 0 1は、 走査線 G L— m ( mは X以下の自然数) を介してゲートドライバ 5 0 4 aからパルス信号が入力され、走査線 G L— mの電位に応じてデータ線 D L— n ( n は Y以下の自然数) を介してソースドライバ 5 0 4 bからデータ信号が入力される。
[ 0 5 4 4 ]
図 3フ Aに示す保護回路 5 0 6は、 例えば、 ゲ一トドライバ 5 0 4 aと画素回路 5 0 1 の間の配線である走査線 G Lに接続される。 または、 保護回路 5 0 6は、 ソースドライバ 5 0 4 bと画素回路 5 0 1の間の配線であるデータ線 D Lに接続される。 または、 保護回 路 5 0 6は、 ゲ一トドライバ 5 0 4 aと端子部 5 0フとの間の配線に接続することができ る。 または、 保護回路 5 0 6は、 ソースドライバ 5 0 4 bと端子部 5 0フとの間の配線に 接続することができる。 なお、 端子部 5 0 7は、 外部の回路から表示装置に電源及び制御 信号、 及び画像信号を入力するための端子が設けられた部分をいう。
[ 0 5 4 5 ]
保護回路 5 0 6は、 自身が接続する配線に一定の範囲外の電位が与えられたときに、 該 配線と別の配線とを導通状態にする回路である。
[ 0 5 4 6 ]
図 3フ Aに示すように、 画素部 5 0 2と駆動回路部 5 0 4にそれぞれ保護回路 5 0 6を 設けることにより、 ES D (E l e c t r o S t a t i c D i s c a r g e :静電 気放電) などにより発生する過電流に対する表示装置の耐性を高めることができる。 ただ し、 保護回路 506の構成はこれに限定されず、 例えば、 ゲ一トドライバ 504 aに保護 回路 506を接続した構成、 またはソースドライバ 504 bに保護回路 506を接続した 構成とすることもできる。 あるいは、 端子部 50フに保護回路 506を接続した構成とす ることもできる。
[0547]
また、 図 37 Aにおいては、 ゲ一トドライバ 504 aとソ一スドライバ 504 bによつ て駆動回路部 504を形成している例を示しているが、この構成に限定されない。例えば、 ゲ一トドライバ 504 aのみを形成し、 別途用意されたソ一スドライバ回路が形成された 基板 (例えば、 単結晶半導体膜、 多結晶半導体膜で形成された駆動回路基板) を実装する 構成としても良い。
[0548]
また、 図 3フ Aに示す複数の画素回路 501は、 例えば、 図 3フ Bに示す構成とするこ とができる。
[0549]
図 3フ Bに示す画素回路 501は、 液晶素子 5フ 0と、 トランジスタ 550と、 容量素 子 560と、 を有する。 トランジスタ 550に先の実施の形態に示すトランジスタを適用 することができる。
[0550]
液晶素子 5フ 0の一対の電極の一方の電位は、 画素回路 501の仕様に応じて適宜設定 される。 液晶素子 570は、 書き込まれるデータにより配向状態が設定される。 なお、 複 数の画素回路 50 1のそれぞれが有する液晶素子 5フ 0の一対の電極の一方に共通の電位 (コモン電位) を与えてもよい。 また、 各行の画素回路 501の液晶素子 5フ 0の一対の 電極の一方に異なる電位を与えてもよい。
[0551 ]
例えば、 液晶素子 5フ 0を備える表示装置の駆動方法としては、 T Nモード、 S T Nモ —卜、 VAモ一卜、 ASM (A x i a l l y S ymme t r i c a l i g n e d M i c r o— e e l Ι ) ΐ—— 、 Oし D ^U p t i c a l l y し omp e n s a t e d B i r e f r i n g e n c e) モ一ド、 F I_ C (F e r r o e l e c t r i c L i q u i d C r y s t a l ) モ一ド、 A F I_C (A n t i F e r r o e l e c t r i c L i q u i d C r y s t a l ) モ一ド、 MV Aモ一ド、 PVA (P a t t e r n e d V e r t i c a I A l i g nme n t ) モ一ド、 I P Sモ一ド、 F FSモ一ド、 又は T B A (T r a n s v e r s e B e n d A l i g nme n t )モ——ド、な d ^r用しゝてもよしゝ。また、 表示装置の駆動方法としては、 上述した駆動方法の他、 E CB (E I e c t r i c a I I y C o n t r o l l e d B i r e f r i n g e n c e) モ一ト、 P D Lし (P o l y m e r D i s p e r s e d L i q u i d C r y s t a l ) モ一ド、 P N I_C (P o I y m e r N e t wo r k L i q u i d C r y s t a l ) モ一ド、 7ストホストモ
—ドなどがある。 ただし、 これに限定されず、 液晶素子及びその駆動方式として様々なも のを用いることができる。
[0552]
m行 n列目の画素回路 501において、 トランジスタ 550のソース電極またはドレイ ン電極の一方は、 データ線 D L—nに電気的に接続され、 他方は液晶素子 5フ 0の一対の 電極の他方に電気的に接続される。 また、 トランジスタ 550のゲート電極は、 走査線 G L—mに電気的に接続される。 トランジスタ 550は、 オン状態またはオフ状態になるこ とにより、 データ信号のデータの書き込みを制御する機能を有する。
[0553]
容量素子 560の一対の電極の一方は、電位が供給される配線(以下、電位供給線 V L) に電気的に接続され、他方は、液晶素子 5フ 0の一対の電極の他方に電気的に接続される。 なお、 電位供給線 V Lの電位の値は、 画素回路 501の仕様に応じて適宜設定される。 容 量素子 560は、 書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
[0554]
例えば、 図 3フ Bの画素回路 501を有する表示装置では、 例えば、 図 3フ Aに示すゲ -トドライバ 504 aにより各行の画素回路 50 1を順次選択し、 トランジスタ 550を オン状態にしてデータ信号のデータを書き込む。
[0555]
データが書き込まれた画素回路 501は、 トランジスタ 550がオフ状態になることで 保持状態になる。 これを行毎に順次行うことにより、 画像を表示できる。
[0556]
また、 図 3フ Aに示す複数の画素回路 501は、 例えば、 図 3フ Cに示す構成とするこ とができる。
[0557]
また、 図 3フ Cに示す画素回路 501は、 トランジスタ 552、 554と、 容量素子 5 62と、 発光素子 572と、 を有する。 トランジスタ 552及びトランジスタ 554のい ずれか一方または双方に先の実施の形態に示すトランジスタを適用することができる。
[0558]
トランジスタ 552のソース電極及びドレイン電極の一方は、 データ信号が与えられる 配線 (以下、 データ線 D L— nという) に電気的に接続される。 さらに、 トランジスタ 5 52のゲート電極は、 ゲート信号が与えられる配線 (以下、 走査線 G L—mという) に電 気的に接続される。
[0559]
トランジスタ 552は、 オン状態またはオフ状態になることにより、 データ信号のデ一 タの書き込みを制御する機能を有する。
[0560]
容量素子 562の一対の電極の一方は、 電位が与えられる配線 (以下、 電位供給線 VL — aという) に電気的に接続され、 他方は、 トランジスタ 552のソース電極及びドレイ ン電極の他方に電気的に接続される。
[0561]
容量素子 562は、 書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
[0562]
トランジスタ 554のソース電極及びドレイン電極の一方は、 電位供給線 V L— aに電 気的に接続される。 さらに、 トランジスタ 554のゲート電極は、 トランジスタ 552の ソース電極及びドレイン電極の他方に電気的に接続される。
[0563]
発光素子 5フ 2のアノード及び力ソードの一方は、 電位供給線 V L—bに電気的に接続 され、 他方は、 トランジスタ 554のソース電極及びドレイン電極の他方に電気的に接続 される。
[0564]
発光素子 5フ 2としては、 例えば有機エレクトロルミネセンス素子 (有機 E L素子とも いう) などを用いることができる。 ただし、発光素子 5フ 2としては、 これに限定されず、 無機材料からなる無機 E L素子を用いても良い。
[0565]
なお、 電位供給線 V L— a及び電位供給線 V L— bの一方には、 高電源電位 V D Dが与 えられ、 他方には、 低電源電位 VSSが与えられる。
[0566]
図 3フ Cの画素回路 501を有する表示装置では、 例えば、 図 3フ Aに示すゲ一トドラ ィバ 504 aにより各行の画素回路 501を順次選択し、 トランジスタ 552をオン状態 にしてデータ信号のデータを書き込む。
[0567]
データが書き込まれた画素回路 501は、 トランジスタ 552がオフ状態になることで 保持状態になる。 さらに、 書き込まれたデータ信号の電位に応じてトランジスタ 554の ソ一ス電極とドレイン電極の間に流れる電流量が制御され、 発光素子 572は、 流れる電 流量に応じた輝度で発光する。 これを行毎に順次行うことにより、 画像を表示できる。
[0568]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0569]
(実施の形態 9) 本実施の形態では、 上述の実施の形態で説明したトランジスタを適用可能な回路構成の —例について、 図 38 A乃至図 41 Bを用いて説明する。
[0570]
[インバ一タ回路の構成例]
図 38 Aには、 駆動回路が有するシフトレジスタやバッファ等に適用することができる インバ一タの回路図を示す。 インバ一タ 800は、 入力端子 I Nの論理を反転した信号を 出力端子 OU Tに出力する。 インバ一タ 800は、 複数の OS トランジスタを有する。 信 号 SBGは、 OS トランジスタの電気特性を切り替えることができる信号である。
[057 1 ]
図 38 Bは、 インバ一タ 800の一例である。 インバ一タ 800は、 OS トランジスタ 8 1 0、 および OS トランジスタ 820を有する。 インバ一タ 800は、 nチャネル型ト ランジスタのみで作製することができるため、 CMOS (C omp l eme n t a r y M e t a l O x i d e S em i c o n d u c t o r) でインバ一タ (CMOSインバ一 タ) を作製する場合と比較して、 低コストで作製することが可能である。
[0572]
なお、 OS トランジスタを有するインバ一タ 800は、 S i トランジスタで構成される CMOS上に配置することもできる。 インバ一タ 800は、 CMOSの回路に重ねて配置 できるため、 インバ一タ 800を追加する分の回路面積の増加を抑えることができる。
[0573]
OS トランジスタ 8 1 0、 820は、 フロントゲートとして機能する第 1ゲートと、 バ ックゲ一トとして機能する第 2ゲートと、 ソースまたはドレインの一方として機能する第 1端子と、 ソースまたはドレインの他方として機能する第 2端子とを有する。
[0574]
OS トランジスタ 8 1 0の第 1ゲ一トは、 第 2端子に接続される。 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲートは、 信号 SBGを供給する配線に接続される。 OS トランジスタ 8 1 0の 第 1端子は、 電圧 VD Dを与える配線に接続される。 OS トランジスタ 8 1 0の第 2端子 は、 出力端子 OU Tに接続される。
[0575]
OS トランジスタ 820の第 1ゲ一トは、 入力端子 I Nに接続される。 OS トランジス タ 820の第 2ゲ一トは、 入力端子 I Nに接続される。 OS トランジスタ 820の第 1端 子は、 出力端子 OU Tに接続される。 OS トランジスタ 820の第 2端子は、 電圧 VSS を与える配線に接続される。
[0576]
図 38 Cは、 インバ一タ 800の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図 38 Cのタイミングチヤ一トでは、入力端子 I Nの信号波形、出力端子 OUTの信号波形、 信号 SBGの信号波形、 および OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧の変化について示し ている。
[0577]
信号 SBC3を OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲ一卜に与えることで、 OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧を制御することができる。
[0578]
信号 SBGは、 しきい値電圧をマイナスシフトさせるための電圧 VBG A、 しきい値電圧を プラスシフ卜させるための電圧 VBG Bを有する。第 2ゲ一卜に電圧 VBG Aを与えることで、 OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧を、 しきい値電圧 VTH Aにマイナスシフ卜させる ことができる。 また、 第 2ゲートに電圧 VBG Bを与えることで、 OS トランジスタ 8 1 0 のしきい値電圧を、 しきい値電圧 VTH Bにプラスシフ卜させることができる。
[0579]
前述の説明を可視化するために、図 39 Aには、 トランジスタの電気特性の一つである、 I d— V g力一ブを示す。
[0580]
上述した OSトランジスタ 8 1 0の電気特性は、 第 2ゲートの電圧を電圧 VBG Aのよう に大きくすることで、 図 39 A中の破線 840で表される曲線にシフ卜させることができ る。 また、 上述した OS トランジスタ 8 1 0の電気特性は、 第 2ゲートの電圧を電圧 VBS Bのように小さくすることで、 図 39 A中の実線 84 1で表される曲線にシフ卜させるこ とができる。 図 39 Aに示すように、 OS トランジスタ 8 1 0は、 信号 SBSを電圧 VBS A あるいは電圧 VBG Bに切り替えることで、 しきい値電圧をプラスシフトあるいはマイナス シフ卜させることができる。
[0581 ]
しきい値電圧をしきい値電圧 VTH Bにプラスシフ卜させることで、 OS トランジスタ 8 1 0は電流が流れにくい状態とすることができる。 図 39 Bには、 この状態を可視化して 示す。
[0582]
図 39 Bに図示するように、 OS トランジスタ 8 1 0に流れる電流 I Bを極めて小さくす ることができる。 そのため、 入力端子 I Nに与える信号がハイレベルで OS トランジスタ 820はオン状態 (ON) のとき、 出力端子 OU Tの電圧を急峻に下降させることができ る。
[0583]
図 39 Bに図示したように、 OS トランジスタ 8 1 0は電流が流れにくい状態とするこ とができるため、 図 38 Cに示すタイミングチヤ一卜における出力端子の信号波形 83 1 を急峻に変化させることができる。 電圧 V D Dを与える配線と、 電圧 VS Sを与える配線 との間に流れる貫通電流を少なくすることができるため、 低消費電力での動作を行うこと ができる。 [0584]
また、 しきい値電圧をしきい値電圧 VTH Aにマイナスシフトさせることで、 OSトラン ジスタ 8 1 0は電流が流れやすい状態とすることができる。 図 39 Cには、 この状態を可 視化して示す。 図 39 Cに図示するように、 このとき流れる電流 I Aを少なくとも電流 I B よりも大きくすることができる。 そのため、 入力端子 I Nに与える信号が口一レベルで O S トランジスタ 820はオフ状態 (O F F) のとき、 出力端子 OU Tの電圧を急峻に上昇 させることができる。 図 39 Cに図示したように、 OS トランジスタ 8 1 0は電流が流れ やすい状態とすることができるため、 図 38 Cに示すタイミングチヤ一卜における出力端 子の信号波形 832を急峻に変化させることができる。
[0585]
なお、 信号 SBGによる OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧の制御は、 OS トランジ スタ 820の状態が切り替わる以前、 すなわち時刻 T 1や T 2よりも前に行うことが好ま しい。 例えば、 図 38 Cに図示するように、 入力端子 I Nに与える信号がハイレベルに切 り替わる時刻 T 1よりも前に、 しきい値電圧 VTH Aから、 しきい値電圧 VTH Bに OS トラ ンジスタ 8 1 0のしきい値電圧を切り替えることが好ましい。 また、 図 38 Cに図示する ように、 入力端子 I Nに与える信号が口一レベルに切り替わる時刻 T 2よりも前に、 しき い値電圧 VTH Bからしきい値電圧 VTH Aに OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧を切 り替えることが好ましい。
[0586]
なお、 図 38 Cのタイミングチヤ一トでは、 入力端子 I Nに与える信号に応じて信号 SB sを切り替える構成を示したが、 別の構成としてもよい。 例えば、 しきい値電圧を制御する ための電圧は、 フロ一ティング状態とした OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲートに保持さ せる構成としてもよい。当該構成を実現可能な回路構成の一例について、図 4 OAに示す。
[0587]
図 4 OAでは、図 38 Bで示した回路構成に加えて、 OS トランジスタ 850を有する。
OS トランジスタ 850の第 1端子は、 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲ一卜に接続され る。 また OS トランジスタ 850の第 2端子は、電圧 VBG B (あるいは電圧 VBS A) を与 える配線に接続される。 OS トランジスタ 850の第 1ゲ一トは、 信号 SFを与える配線に 接続される。 OS トランジスタ 850の第 2ゲ一トは、 電圧 VBG B (あるいは電圧 VBC3 A) を与える配線に接続される。
[0588]
図 4 OAの動作について、 図 40 Bのタイミングチヤ一トを用いて説明する。
[0589]
OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧を制御するための電圧は、 入力端子 I Nに与え る信号がハイレベルに切り替わる時刻 T 3よりも前に、 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲ -卜に与える構成とする。信号 SFをハイレベルとして OS トランジスタ 850をオン状態 とし、 ノ一ド NBGにしきい値電圧を制御するための電圧 VBG Bを与える。
[0590]
ノード NBSが電圧 VBS Bとなった後は、 OSトランジスタ 850をオフ状態とする。 O S トランジスタ 850は、 オフ電流が極めて小さいため、 オフ状態にし続けることで、 一 旦ノ一ド NBGに保持させた電圧 VBG Bを保持することができる。 そのため、 OSトランジ スタ 850の第 2ゲ一卜に電圧 VBG Bを与える動作の回数が減るため、電圧 VBG Bの書き 換えに要する分の消費電力を小さくすることができる。
[0591 ]
なお、 図 38 B及び図 4 OAの回路構成では、 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲートに 与える電圧を外部からの制御によって与える構成について示したが、 別の構成としてもよ い。 例えば、 しきい値電圧を制御するための電圧を、 入力端子 I Nに与える信号を基に生 成し、 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲートに与える構成としてもよい。 当該構成を実現 可能な回路構成の一例について、 図 4 1 Aに示す。
[0592]
図 4 1 Aでは、 図 38 Bで示した回路構成において、 入力端子 I Nと OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲ一卜との間に CMOSインバ一タ 860を有する。 CMOSインバ一タ 8 60の入力端子は、入力端子 I Nに接続される。 CMOSインバ一タ 860の出力端子は、 OS トランジスタ 8 1 0の第 2ゲ一卜に接続される。
[0593]
図 4 1 Aの動作について、 図 4 1 Bのタイミングチヤ一トを用いて説明する。 図 4 1 B のタイミングチヤ一トでは、 入力端子 I Nの信号波形、 出力端子 OU Tの信号波形、 CM OSインバ一タ 860の出力波形 I N— B、 及び OS トランジスタ 8 1 0のしきい値電圧 の変化について示している。
[0594]
入力端子 I Nに与える信号の論理を反転した信号である出力波形 I N— Bは、 OS トラ ンジスタ 8 1 0のしきい値電圧を制御する信号とすることができる。 したがって、 図 39 A乃至図 39 Cで説明したように、 OSトランジスタ 81 0のしきい値電圧を制御できる。 例えば、 図 4 1 Bにおける時刻 T 4となるとき、 入力端子 I Nに与える信号がハイレベル で OS トランジスタ 820はオン状態となる。 このとき、 出力波形 I N— Bは口一レベル となる。 そのため、 OS トランジスタ 8 1 0は電流が流れにくい状態とすることができ、 出力端子 OU Tの電圧の上昇を急峻に下降させることができる。
[0595]
また、 図 4 1 Bにおける時刻 T 5となるとき、 入力端子 I Nに与える信号が口一レベル で OS トランジスタ 820はオフ状態となる。 このとき、 出力波形 I N— Bはハイレベル となる。 そのため、 OS トランジスタ 8 1 0は電流が流れやすい状態とすることができ、 出力端子 OU Tの電圧を急峻に上昇させることができる。 [0596]
以上説明したように本実施の形態の構成では、 OS トランジスタを有するインバ一タに おける、 バックゲートの電圧を入力端子 I Nの信号の論理にしたがって切り替える。 当該 構成とすることで、 OS トランジスタのしきい値電圧を制御することができる。 入力端子 I Nに与える信号によって OS トランジスタのしきい値電圧を制御することで、 出力端子 O U Tの電圧を急峻に変化させることができる。 また、 電源電圧を与える配線間の貫通電 流を小さくすることができる。 そのため、 低消費電力化を図ることができる。
[0597]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[0598]
(実施の形態 1 0)
本実施の形態では、上述の実施の形態で説明した酸化物半導体を有するトランジスタ (O S トランジスタ) を、 複数の回路に用いる半導体装置の一例について、 図 4 2 A乃至図 4 5 Cを用いて説明する。
[0599]
[半導体装置の回路構成例]
図 4 2 Aは、 半導体装置 900のブロック図である。 半導体装置 900は、 電源回路 9 0 1、 回路 902、 電圧生成回路 903、 回路 9 04、 電圧生成回路 90 5および回路 9 06を有する。
[0600]
電源回路 90 1は、 基準となる電圧 V。RSを生成する回路である。 電圧 VORGは、 単一の 電圧ではなく、複数の電圧でもよい。電圧 V。RGは、半導体装置 900の外部から与えられ る電圧 V。を基に生成することができる。 半導体装置 900は、 外部から与えられる単一の 電源電圧を基に電圧 VORGを生成できる。そのため半導体装置 900は、外部から電源電圧 を複数与えることなく動作することができる。
[060 1 ]
回路 9 02、 9 04および 906は、 異なる電源電圧で動作する回路である。 例えば回 路 9 02の電源電圧は、 電圧 VORGと電圧 VSS (VORG>VS S) とによって印加される。 また、例えば回路 904の電源電圧は、 電圧 VPOGと電圧 VSS (VPOG>VORG) とによつ て印加される。 また、 例えば回路 906の電源電圧は、 電圧 V。RGと電圧 VNEC3 (VORG> VSS>VNEG) とによって印加される。 なお電圧 VS Sは、 グラウンド (G N D) と等電位 とすれば、 電源回路 90 1で生成する電圧の種類を削減できる。
[0602]
電圧生成回路 903は、 電圧 VPSを生成する回路である。電圧生成回路 903は、 電源 回路 90 1から与えられる電圧 V。RGを基に電圧 VPOSを生成できる。 そのため、 回路 90 4を有する半導体装置 9 0 0は、 外部から与えられる単一の電源電圧を基に動作すること ができる。
[0 6 03]
電圧生成回路 9 0 5は、 電圧 VN EGを生成する回路である。電圧生成回路 9 0 5は、 電源 回路 9 0 1から与えられる電圧 V。RGを基に電圧 VN EGを生成できる。 そのため、 回路 9 0 6を有する半導体装置 9 0 0は、 外部から与えられる単一の電源電圧を基に動作すること ができる。
[0 6 04]
図 4 2 Bは電圧 VPOGで動作する回路 9 0 4の一例、図 4 2 Cは回路 9 04を動作させる ための信号の波形 (タイミングチヤ一ト) の一例である。
[0 6 0 5]
図 4 2 Bでは、 トランジスタ 9 1 1を示している。 トランジスタ 9 1 1のゲートに与え る信号は、 例えば、 電圧 V PC)Sと電圧 VS Sを基に生成される。 当該信号は、 トランジスタ 9 1 1を導通状態とする動作時に電圧 VPOG、 非導通状態とする動作時に電圧 VS Sとする。 電圧 VPOGは、 図 4 2 Cに図示するように、 電圧 VORC3より大きい。 そのため、 トランジス タ 9 1 1は、 ソース (S) とドレイン (D) との間を導通状態とする動作を、 より確実に 行うことができる。 その結果、 回路 9 0 4は、 誤動作が低減された回路とすることができ る。
[0 6 06]
図 4 2 Dは電圧 VN EGで動作する回路 9 0 6の一例、図 4 2 Eは回路 9 06を動作させる ための信号の波形 (タイミングチヤ一ト) の一例である。
[0 6 07 ]
図 4 2 Dでは、 バックゲ一トを有するトランジスタ 9 1 2を示している。 トランジスタ 9 1 2のゲートに与える信号は、 例えば、 電圧 V。RGと電圧 VS Sを基にして生成される。 当該信号は、 トランジスタ 9 1 1を導通状態とする動作時に電圧 VORG 非導通状態とする 動作時に電圧 VS Sを基に生成される。 また、 トランジスタ 9 1 2のバックゲートに与える 電圧は、 電圧 VN EGを基に生成される。 電圧 VN EGは、 図 4 2 Eに図示するように、 電圧 V ss (G N D) より小さい。 そのため、 トランジスタ 9 1 2の閾値電圧は、 プラスシフトす るように制御することができる。 そのため、 トランジスタ 9 1 2をより確実に非導通状態 とすることができ、 ソース (S) とドレイン (D) との間を流れる電流を小さくできる。 その結果、 回路 9 0 6は、 誤動作が低減され、 且つ低消費電力化が図られた回路とするこ とができる。
[0 6 08]
なお、電圧 VN EGは、 トランジスタ 9 1 2のバックゲ一卜に直接与える構成としてもよし、。 あるいは、 電圧 V。RGと電圧 VN EGを基に、 トランジスタ 9 1 2のゲ一卜に与える信号を生 成し、 当該信号をトランジスタ 9 1 2のバックゲ一卜に与える構成としてもよい。 [0 6 09]
また図 43 A及び 43 Bには、 図 42 D及び 42 Eの変形例を示す。
[06 1 0]
図 43 Aに示す回路図では、 電圧生成回路 905と、 回路 906と、 の間に制御回路 9 2 1によって導通状態が制御できるトランジスタ 922を示す。 トランジスタ 922は、 nチャネル型の OS トランジスタとする。 制御回路 92 1が出力する制御信号 S は、 ト ランジスタ 922の導通状態を制御する信号である。 また回路 906が有するトランジス タ 9 1 2A、 91 2 Bは、 トランジスタ 922と同じ O Sトランジスタである。
[06 1 1 ]
図 43 Bのタイミングチャートには、 制御信号 SBGと、 トランジスタ 9 1 2A、 9 1 2 Bのバックゲ一卜の電位の状態をノ一ド NBGの電位の変化で示す。 制御信号 SBGがハイレ ベルのときにトランジスタ 922が導通状態となり、 ノード NBC3が電圧 VNEC3となる。 そ の後、 制御信号 S BGが口一レベルのときにノード N BGが電気的にフローティングとなる。 トランジスタ 922は、 OS トランジスタであるため、 オフ電流が小さい。 そのため、 ノ —ド N B Gが電気的にフロ一ティングであっても、 一旦与えた電圧 VNEGを保持することが できる。
[0 6 1 2]
また、図 44 Aには、上述した電圧生成回路 903に適用可能な回路構成の一例を示す。 図 44 Aに示す電圧生成回路 903は、 ダイオード D 1乃至 D 5、 キャパシタ C 1乃至 C 5、 およびインバ一タ I NVを有する 5段のチヤ一ジポンプである。 クロック信号 C L K は、 キャパシタ C 1乃至 C 5に直接、 あるいはインバ一タ I NVを介して与えられる。 ィ ンバ一タ I NVの電源電圧を、 電圧 V。RSと電圧 Vssとによって印加されるとすると、 ク 口ック信号 C L Kによって、電圧 VORGの 5倍の正電圧に昇圧された電圧 VPC)C3を得ること ができる。 なお、 ダイオード D 1乃至 D 5の順方向電圧は 0Vとしている。 また、 チヤ一 ジポンプの段数を変更することで、 所望の電圧 V p。 sを得ることができる。
[0 6 1 3]
また、図 44 Bには、上述した電圧生成回路 905に適用可能な回路構成の一例を示す。 図 44 Bに示す電圧生成回路 905は、 ダイオード D 1乃至 D 5、 キャパシタ C 1乃至 C 5、 およびインバ一タ I NVを有する 4段のチヤ一ジポンプである。 クロック信号 C L K は、 キャパシタ C 1乃至 C 5に直接、 あるいはインバ一タ I NVを介して与えられる。 ィ ンバ一タ I NVの電源電圧を、 電圧 V。RSと電圧 Vssとによって印加されるとすると、 ク ロック信号 C L Kによって、 グラウンド、 すなわち電圧 Vssから電圧 V。RGの 4倍の負電 圧に降圧された電圧 VNEGを得ることができる。なお、ダイオード D 1乃至 D 5の順方向電 圧は 0Vとしている。 また、 チャージポンプの段数を変更することで、 所望の電圧 VNEG を得ることができる。
[06 1 4] なお、 上述した電圧生成回路 903の回路構成は、 図 44 Aで示す回路図の構成に限ら ない。 例えば、 電圧生成回路 903の変形例を図 45 A乃至 45 Cに示す。 なお、 電圧生 成回路 903の変形例は、 図 45 A乃至 45 Cに示す電圧生成回路 903 A乃至 903 C において、 各配線に与える電圧を変更すること、 あるいは素子の配置を変更することで実 現可能である。
[06 1 5]
図 45 Aに示す電圧生成回路 903 Aは、 トランジスタ M 1乃至 M 1 0、 キャパシタ C 1 1乃至 C 1 4、 およびインバ一タ I N V 1を有する。 クロック信号 C L Kは、 トランジ スタ M 1乃至 M 1 0のゲ一卜に直接、 あるいはインバ一タ I N V 1を介して与えられる。 ク口ック信号 C L Kによって、電圧 VORGの 4倍の正電圧に昇圧された電圧 VPOGを得るこ とができる。 なお、 段数を変更することで、 所望の電圧 VPSを得ることができる。 図 45 Aに示す電圧生成回路 903 Aは、 トランジスタ M 1乃至 M 1 0を OS トランジスタとす ることでオフ電流を小さくでき、 キャパシタ C 1 1乃至 C 1 4に保持した電荷の漏れを抑 制できる。 そのため、 効率的に電圧 VORGから電圧 VPC)Gへの昇圧を図ることができる。
[06 1 6]
また、 図 45 Bに示す電圧生成回路 903 Bは、 トランジスタ M 1 1乃至 M 1 4、 キヤ パシタ C 1 5、 C 1 6、 およびィンバ一タ I N V 2を有する。 ク口ック信号 C L Kは、 ト ランジスタ M 1 1乃至 M 1 4のゲ一卜に直接、 あるいはインバ一タ I NV 2を介して与え られる。 クロック信号 C LKによって、 電圧 V。RC3の 2倍の正電圧に昇圧された電圧 VPOC3 を得ることができる。 図 45 Bに示す電圧生成回路 903 Bは、 トランジスタ M 1 1乃至 M 1 4を OS トランジスタとすることでオフ電流を小さくでき、 キャパシタ C 1 5、 C 1 6に保持した電荷の漏れを抑制できる。 そのため、効率的に電圧 V。RGから電圧 VPGへの 昇圧を図ることができる。
[06 1 7]
また、 図 45 Cに示す電圧生成回路 903 Cは、 インダクタ I n d 1、 トランジスタ M 1 5、 ダイオード D 6、 およびキャパシタ C 1 フを有する。 トランジスタ M 1 5は、 制御 信号 ENによって、 導通状態が制御される。制御信号 ENによって、電圧 V。RGが昇圧され た電圧 VPOSを得ることができる。図 45 Cに示す電圧生成回路 903 Cは、インダクタ I n d 1を用いて電圧の昇圧を行うため、 変換効率の高い電圧の昇圧を行うことができる。
[06 1 8]
以上説明したように本実施の形態の構成では、 半導体装置が有する回路に必要な電圧を 内部で生成することができる。 そのため半導体装置は、 外部から与える電源電圧の数を削 減できる。
[06 1 9]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。 [0620]
(実施の形態 1 1 )
本実施の形態では、 本発明の一態様の半導体装置を有する表示モジュール及び電子機器 について、 図 46乃至図 49 Bを用いて説明を行う。
[0621 ]
[表示モジュール]
図 46に示す表示モジュールフ 000は、 上部カバ一フ 001と下部カバ一フ 002と の間に、 F P Cフ 003に接続されたタツチパネルフ 004、 F P C7005に接続され た表示パネルフ 006、 バックライ トフ 007、 フレームフ 009、 プリント基板フ 01 0、 バッテリ 701 1を有する。
[0622]
本発明の一態様の半導体装置は、 例えば、 表示パネルフ 006に用いることができる。
[0623]
上部カバ一フ 001及び下部カバ一フ 002は、 タツチパネルフ 004及び表示パネル フ 006のサイズに合わせて、 形状や寸法を適宜変更することができる。
[0624]
タツチパネルフ 004は、 抵抗膜方式または静電容量方式のタツチパネルを表示パネル フ 006に重畳して用いることができる。 また、 表示パネルフ 006の対向基板 (封止基 板) に、 タツチパネル機能を持たせるようにすることも可能である。 また、 表示パネルフ 006の各画素内に光センサを設け、 光学式のタツチパネルとすることも可能である。
[0625]
バックライ トフ 007は、 光源フ 008を有する。 なお、 図 46において、 バックライ トフ 007上に光源フ 008を配置する構成について例示したが、 これに限定さない。 例 えば、 バックライ トフ 00フの端部に光源フ 008を配置し、 さらに光拡散板を用いる構 成としてもよい。 なお、 有機 E L素子等の自発光型の発光素子を用いる場合、 または反射 型パネル等の場合においては、 バックライトフ 007を設けない構成としてもよい。
[0626]
フレ一ムフ 009は、 表示パネルフ 006の保護機能の他、 プリント基板フ 01 0の動 作により発生する電磁波を遮断するための電磁シ一ルドとしての機能を有する。 またフレ —ムフ 009は、 放熱板としての機能を有していてもよい。
[0627]
プリント基板フ 01 0は、 電源回路、 ビデオ信号及びクロック信号を出力するための信 号処理回路を有する。 電源回路に電力を供給する電源としては、 外部の商用電源であって も良いし、 別途設けたバッテリ 701 1であってもよい。 バッテリ 701 1は、 商用電源 を用いる場合には、 省略可能である。
[0628] また、 表示モジュールフ 000は、 偏光板、 位相差板、 プリズムシートなどの部材を追 加して設けてもよい。
[0629]
[電子機器 1 ]
次に、 図 4フ A乃至 4フ Eに電子機器の一例を示す。
[0630]
図 4フ Aは、 ファインダ一 8 1 00を取り付けた状態のカメラ 8000の外観を示す図 である。
[063 1 ]
カメラ 8000は、 筐体 800 1、 表示部 8002、 操作ボタン 8003、 シャツタ一 ボタン 8004等を有する。 またカメラ 8000には、 着脱可能なレンズ 8006が取り 付けられている。
[0632]
ここではカメラ 8000として、 レンズ 8006を筐体 8001から取り外して交換す ることが可能な構成としたが、 レンズ 8006と筐体が一体となっていてもよい。
[0633]
カメラ 8000は、 シャッターボタン 8004を押すことにより、 撮像することができ る。 また、 表示部 8002はタツチパネルとしての機能を有し、 表示部 8002をタツチ することにより撮像することも可能である。
[0634]
カメラ 8000の筐体 8001は、 電極を有するマウントを有し、 ファインダ一 8 1 0 0のほか、 ストロボ装置等を接続することができる。
[0635]
ファインダ一 8 1 00は、筐体 8 1 01、表示部 81 02、ボタン 8 1 03等を有する。
[0636]
筐体 8 1 01は、 カメラ 8000のマウン卜と係合するマウントを有しており、 フアイ ンダ一 8 1 00をカメラ 8000に取り付けることができる。 また当該マウン卜には電極 を有し、 当該電極を介してカメラ 8000から受信した映像等を表示部 8 1 02に表示さ せることができる。
[0637]
ボタン 8 1 03は、 電源ボタンとしての機能を有する。 ボタン 8 1 03により、 表示部 8 1 02の表示のオン■オフを切り替えることができる。
[0638]
カメラ 8000の表示部 8002、 及びファインダ一 8 1 00の表示部 8 1 02に、 本 発明の一態様の表示装置を適用することができる。
[0639] なお、 図 4フ Aでは、 カメラ 8 0 0 0とファインダ一 8 1 0 0とを別の電子機器とし、 これらを脱着可能な構成としたが、 カメラ 8 0 0 0の筐体 8 0 0 1に、 表示装置を備える ファインダ一が内蔵されていてもよい。
[ 0 6 4 0 ]
図 4フ Bは、 へッドマゥントディスプレイ 8 2 0 0の外観を示す図である。
[ 0 6 4 1 ]
ヘッドマウントディスプレイ 8 2 0 0は、 装着部 8 2 0 1、 レンズ 8 2 0 2、 本体 8 2 0 3、 表示部 8 2 0 4、 ケ一ブル 8 2 0 5等を有している。 また装着部 8 2 0 1には、 バ ッテリ 8 2 0 6が内蔵されている。
[ 0 6 4 2 ]
ケ一ブル 8 2 0 5は、 バッテリ 8 2 0 6から本体 8 2 0 3に電力を供給する。 本体 8 2 0 3は無線受信機等を備え、 受信した画像データ等の映像情報を表示部 8 2 0 4に表示さ せることができる。 また、 本体 8 2 0 3に設けられたカメラで使用者の眼球やまぶたの動 きを捉え、 その情報をもとに使用者の視点の座標を算出することにより、 使用者の視点を 入力手段として用いることができる。
[ 0 6 4 3 ]
また、装着部 8 2 0 1には、使用者に触れる位置に複数の電極が設けられていてもよい。 本体 8 2 0 3は使用者の眼球の動きに伴って電極に流れる電流を検知することにより、 使 用者の視点を認識する機能を有していてもよい。 また、 当該電極に流れる電流を検知する ことにより、 使用者の脈拍をモニタする機能を有していてもよい。 また、 装着部 8 2 0 1 には、 温度センサ、 圧力センサ、 加速度センサ等の各種センサを有していてもよく、 使用 者の生体情報を表示部 8 2 0 4に表示する機能を有していてもよい。 また、 使用者の頭部 の動きなどを検出し、 表示部 8 2 0 4に表示する映像をその動きに合わせて変化させても よい。
[ 0 6 4 4 ]
表示部 8 2 0 4に、 本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
[ 0 6 4 5 ]
図 4 7 C、 4 7 D、 4 7 Eは、 ヘッドマウントディスプレイ 8 3 0 0の外観を示す図で ある。 ヘッドマウントディスプレイ 8 3 0 0は、 筐体 8 3 0 1と、 表示部 8 3 0 2と、 バ ンド状の固定具 8 3 0 4と、 一対のレンズ 8 3 0 5と、 を有する。
[ 0 6 4 6 ]
使用者は、 レンズ 8 3 0 5を通して、 表示部 8 3 0 2の表示を視認することができる。 なお、 表示部 8 3 0 2を湾曲して配置させると好適である。 表示部 8 3 0 2を湾曲して配 置することで、 使用者が高い臨場感を感じることができる。 なお、 本実施の形態において は、 表示部 8 3 0 2を 1つ設ける構成について例示したが、 これに限定されず、 例えば、 表示部 8 3 0 2を 2つ設ける構成としてもよい。 この場合、 使用者の片方の目に 1つの表 示部が配置されるような構成とすると、 視差を用いた 3次元表示等を行うことも可能とな る。
[ 0 6 4 7 ]
なお、 表示部 8 3 0 2に、 本発明の一態様の表示装置を適用することができる。 本発明 の一態様の半導体装置を有する表示装置は、 極めて精細度が高いため、 図 4 7 Eのように レンズ 8 3 0 5を用いて表示部 8 3 0 2に表示された映像を拡大したとしても、 使用者に 画素が視認されることなく、 より現実感の高い映像を表示することができる。
[ 0 6 4 8 ]
[電子機器 2 ]
次に、 図 4フ A乃至 4フ Eに示す電子機器と、 異なる電子機器の一例を図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す。
[ 0 6 4 9 ]
図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す電子機器は、 筐体 9 0 0 0、 表示部 9 0 0 1、 スピ一力 9 0 0 3、 操作キ一 9 0 0 5 (電源スィッチ、 又は操作スィッチを含む)、 接続端子 9 0 0 6、 センサ 9 0 0 7 (力、 変位、 位置、 速度、 加速度、 角速度、 回転数、 距離、 光、 液、 磁気、 温度、 化学物質、 音声、 時間、 硬度、 電場、 電流、 電圧、 電力、 放射線、 流量、 湿度、 傾 度、 振動、 におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、 マイクロフォン 9 0 0 8、 等を 有する。
[ 0 6 5 0 ]
図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す電子機器は、 様々な機能を有する。 例えば、 様々な情報 (静 止画、 動画、 テキスト画像など) を表示部に表示する機能、 タツチパネル機能、 カレンダ ―、 日付または時刻などを表示する機能、 様々なソフトウェア (プログラム) によって処 理を制御する機能、 無線通信機能、 無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットヮー クに接続する機能、 無線通信機能を用いて様々なデータの送信または受信を行う機能、 記 録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能、 等 を有することができる。 なお、 図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す電子機器が有することのできる 機能はこれらに限定されず、 様々な機能を有することができる。 また、 図 4 8 A乃至 4 8 Gには図示していないが、電子機器には、複数の表示部を有する構成としてもよい。また、 該電子機器にカメラ等を設け、 静止画を撮影する機能、 動画を撮影する機能、 撮影した画 像を記録媒体 (外部またはカメラに内蔵) に保存する機能、 撮影した画像を表示部に表示 する機能、 等を有していてもよい。
[ 0 6 5 1 ]
図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す電子機器の詳細について、 以下説明を行う。
[ 0 6 5 2 ]
図 4 8 Aは、 テレビジョン装置 9 1 0 0を示す斜視図である。 テレビジョン装置 9 1 0 0は、 例えば、 5 0インチ以上、 または 1 0 0インチ以上の大画面の表示部 9 0 0 1を組 み込むことが可能である。
[ 0 6 5 3 ]
図 4 8 Bは、 携帯情報端末 9 1 0 1を示す斜視図である。 携帯情報端末 9 1 0 1は、 例 えば電話機、 手帳又は情報閲覧装置等から選ばれた一つ又は複数の機能を有する。 具体的 には、 スマートフォンとして用いることができる。 なお、 携帯情報端末 9 1 0 1は、 スピ —力、 接続端子、 センサ等を設けてもよい。 また、 携帯情報端末 9 1 0 1は、 文字や画像 情報をその複数の面に表示することができる。 例えば、 3つの操作ボタン 9 0 5 0 (操作 アイコンまたは単にアイコンともいう) を表示部 9 0 0 1の一の面に表示することができ る。 また、 破線の矩形で示す情報 9 0 5 1を表示部 9 0 0 1の他の面に表示することがで きる。 なお、 情報 9 0 5 1の一例としては、 電子メールや S N S (ソ一シャル■ネットヮ —キング 'サ一ビス) や電話などの着信を知らせる表示、電子メールや S N Sなどの題名、 電子メールや S N Sなどの送信者名、 日時、 時刻、 バッテリの残量、 アンテナ受信の強度 などがある。 または、 情報 9 0 5 1が表示されている位置に、 情報 9 0 5 1の代わりに、 操作ボタン 9 0 5 0などを表示してもよい。
[ 0 6 5 4 ]
図 4 8 Cは、 携帯情報端末 9 1 0 2を示す斜視図である。 携帯情報端末 9 1 0 2は、 表 示部 9 0 0 1の 3面以上に情報を表示する機能を有する。 ここでは、 情報 9 0 5 2、 情報 9 0 5 3、 情報 9 0 5 4がそれぞれ異なる面に表示されている例を示す。 例えば、 携帯情 報端末 9 1 0 2の使用者は、 洋服の胸ポケッ卜に携帯情報端末 9 1 0 2を収納した状態で、 その表示 (ここでは情報 9 0 5 3 ) を確認することができる。 具体的には、 着信した電話 の発信者の電話番号又は氏名等を、 携帯情報端末 9 1 0 2の上方から観察できる位置に表 示する。 使用者は、 携帯情報端末 9 1 0 2をポケッ卜から取り出すことなく、 表示を確認 し、 電話を受けるか否かを判断できる。
[ 0 6 5 5 ]
図 4 8 Dは、 腕時計型の携帯情報端末 9 2 0 0を示す斜視図である。 携帯情報端末 9 2 0 0は、 移動電話、 電子メール、 文章閲覧及び作成、 音楽再生、 インタ一ネット通信、 コ ンピュ一タゲ一ムなどの種々のアプリケーションを実行することができる。 また、 表示部 9 0 0 1はその表示面が湾曲して設けられ、 湾曲した表示面に沿って表示を行うことがで きる。 また、 携帯情報端末 9 2 0 0は、 通信規格された近距離無線通信を実行することが 可能である。 例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、 ハンズフ リ一で通話することもできる。また、携帯情報端末 9 2 0 0は、接続端子 9 0 0 6を有し、 他の情報端末とコネクタ一を介して直接データのやりとりを行うことができる。 また接続 端子 9 0 0 6を介して充電を行うこともできる。 なお、 充電動作は接続端子 9 0 0 6を介 さずに無線給電により行ってもよい。
[ 0 6 5 6 ]
図 4 8 E、 4 8 F、 4 8 Gは、 折り畳み可能な携帯情報端末 9 2 0 1を示す斜視図であ る。 また、 図 4 8 Eが携帯情報端末 9 2 0 1を展開した状態の斜視図であり、 図 4 8 Fが 携帯情報端末 9 2 0 1を展開した状態または折り畳んだ状態の一方から他方に変化する途 中の状態の斜視図であり、 図 4 8 Gが携帯情報端末 9 2 0 1を折り畳んだ状態の斜視図で ある。 携帯情報端末 9 2 0 1は、 折り畳んだ状態では可搬性に優れ、 展開した状態では、 継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。 携帯情報端末 9 2 0 1が有する 表示部 9 0 0 1は、 ヒンジ 9 0 5 5によって連結された 3つの筐体 9 0 0 0に支持されて いる。 ヒンジ 9 0 5 5を介して 2つの筐体 9 0 0 0間を屈曲させることにより、 携帯情報 端末 9 2 0 1を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。 例えば、 携帯情報端末 9 2 0 1は、 曲率半径 1 m m以上 1 5 0 m m以下で曲げることがで きる。
[ 0 6 5 7 ]
次に、 図 4フ A乃至 4フ Eに示す電子機器、 及び図 4 8 A乃至 4 8 Gに示す電子機器と 異なる電子機器の一例を図 4 9 A及び 4 9 Bに示す。 図 4 9 A及び 4 9 Bは、 複数の表示 パネルを有する表示装置の斜視図である。 なお、 図 4 9 Aは、 複数の表示パネルが巻き取 られた形態の斜視図であり、 図 4 9 Bは、 複数の表示パネルが展開された状態の斜視図で める。
[ 0 6 5 8 ]
図 4 9 A及び 4 9 Bに示す表示装置 9 5 0 0は、 複数の表示パネル 9 5 0 1と、 軸部 9 5 1 1と、 軸受部 9 5 1 2と、 を有する。 また、 複数の表示パネル 9 5 0 1は、 表示領域 9 5 0 2と、 透光性を有する領域 9 5 0 3と、 を有する。
[ 0 6 5 9 ]
また、 複数の表示パネル 9 5 0 1は、 可撓性を有する。 また、 隣接する 2つの表示パネ ル 9 5 0 1は、 それらの一部が互いに重なるように設けられる。 例えば、 隣接する 2つの 表示パネル 9 5 0 1の透光性を有する領域 9 5 0 3を重ね合わせることができる。 複数の 表示パネル 9 5 0 1を用いることで、 大画面の表示装置とすることができる。 また、 使用 状況に応じて、 表示パネル 9 5 0 1を巻き取ることが可能であるため、 汎用性に優れた表 示装置とすることができる。
[ 0 6 6 0 ]
また、 図 4 9 A及び 4 9 Bにおいては、 表示領域 9 5 0 2が隣接する表示パネル 9 5 0 1で離間する状態を図示しているが、 これに限定されず、 例えば、 隣接する表示パネル 9 5 0 1の表示領域 9 5 0 2を隙間なく重ねあわせることで、 連続した表示領域 9 5 0 2と してもよい。
[ 0 6 6 1 ]
本実施の形態において述べた電子機器は、 何らかの情報を表示するための表示部を有す ることを特徴とする。 ただし、 本発明の一態様の半導体装置は、 表示部を有さない電子機 器にも適用することができる。 [0662]
本実施の形態は、 少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組 み合わせて実施することができる。
[符号の説明]
[0663]
1 0 金属酸化物膜
1 1 層
1 00 トランジスタ
1 00 A トランジスタ
1 00 B トランジスタ
1 00 C トランジスタ
1 00 D トランジスタ
1 00 E トランジスタ
1 00 F トランジスタ
1 00 G トランジスタ
1 00 H トランジスタ
1 00 J トランジスタ
1 00 K トランジスタ
1 02 基板
1 04 絶縁膜
1 06 導電膜
1 08 酸化物半導体膜
1 08—1 酸化物半導体膜
1 08—2 酸化物半導体膜
1 08—3 酸化物半導体膜
1 08 d ドレイン領域
1 08 f 領域
1 08 i チャネル領域
1 08 s ソ一ス領域
1 1 0 絶縁膜
1 1 0 a 絶縁膜
1 1 2 導電膜
1 1 2—1 導電膜
1 1 2—2 導電膜
1 1 4 絶縁膜
1 1 6 絶縁膜 絶縁膜a 導電膜b 導電膜
絶縁膜a 開口部b 開口部
開口部 トランジスタ 導電体 a 導電体 b 導電体
絶縁体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 導電体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 酸化物半導体 a 酸化物半導体 b 酸化物半導体 c 酸化物半導体 a 導電体 b 導電体
導電体 導電体 絶縁体 導電体 a 導電体 b 導電体
絶縁体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 A トランジスタ 0 O B トランジスタ 00 C トランジスタ 00 D トランジスタ 00 E トランジスタ O O F トランジスタ 00 G トランジスタ 02 基板
04 導電膜
06 絶縁膜
07 絶縁膜
08 酸化物半導体膜 08—1 酸化物半導体膜 08—2 酸化物半導体膜 08—3 酸化物半導体膜 1 2 a 導電膜
1 2 b 導電膜
1 2 c 導電膜
1 4 絶縁膜
1 6 絶縁膜
1 8 絶縁膜
1 9 絶縁膜
20 a 導電膜
20 b 導電膜
0 D トランジスタ 1 a 開口部
1 b 開口部
2 開口部
2 a 開口部
2 b 開口部
2 c 開口部
4 導電膜
1 開口部
2 a 開口部
2 b 開口部
0 トランジスタ
1 基板 半導体領域 絶縁体 導電体 a 低抵抗領域 b 低抵抗領域 容量素子 絶縁体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 導電体 導電体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 導電体 絶縁体 絶縁体 導電体 導電体 絶縁体 導電体 絶縁体 絶縁体 絶縁体 画素回路 画素部 駆動回路部 a ゲ一トドライバ b ソ一スドライバ 保護回路 端子部 トランジスタ トランジスタ トランジスタ 容量素子 5 6 2 容量素子
5 7 0 液晶素子
5 7 2 発光素子
6 6 4 電極
6 6 5 電極
6 6 7 電極
7 0 0 表示装置 フ 0 1 基板
7 0 2 画素部
7 0 4 ソースドライバ回路部
7 0 5 基板
7 0 6 ゲ一トドライバ回路部
7 0 8 F P C端子部 フ 1 0 信号線
フ 1 1 配線部
フ 1 2 シ一ル材
フ 1 6 F P C
7 3 0 絶縁膜
7 3 2 封止膜
7 3 4 絶縁膜
7 3 6 着色膜
7 3 8 遮光膜
フ 5 0 トランジスタ
7 5 2 トランジスタ
7 6 0 接続電極 フ フ 0 平坦化絶縁膜 フ フ 2 導電膜
フ フ 3 絶縁膜
フ フ 4 導電膜
フ フ 5 液晶素子 フ フ 6 ; 日日! ¾
フ フ 8 構 体
7 8 0 異方性導電膜
7 8 2 発光素子
7 8 3 液滴吐出装置
7 8 4 液滴 7 8 5 f
7 8 6 E L層
7 8 8 導電膜
7 9 0 容量素子 フ 9 1 タツチパネル
7 9 2 絶縁膜
7 9 3 電極
7 9 4 電極
7 9 5 絶縁膜
7 9 6 電極
フ 9フ 絶縁膜
8 0 0 ィンバ一タ
8 1 0 O S トランジスタ
8 2 0 O S トランジスタ
8 3 1 *(.ヨ^"波开
8 3 2 *(.ヨ^"波开
8 4 0 破線
8 4 1 実線
8 5 0 O S トランジスタ
8 6 0 C M O Sインバ一タ
9 0 0 半導体装置
9 0 1 電源回路
9 0 2 回路
9 0 3 電圧生成回路
9 0 3 A 電圧生成回路
9 0 3 B 電圧生成回路
9 0 3 C 電圧生成回路
9 0 4 回路
9 0 5 電圧生成回路
9 0 6 回路
9 1 1 トランジスタ
9 1 2 トランジスタ
9 1 2 A トランジスタ
9 1 2 B トランジスタ
9 2 1 制御回路
9 2 2 トランジスタ 9 5 0 トランジスタ
9 5 2 基板
9 5 4 絶縁膜
9 5 6 半導体膜
9 5 8 絶縁膜
9 6 0 導電膜
9 6 2 絶縁膜
9 6 4 絶縁膜
9 6 6 a 導電膜
9 6 6 b 導電膜
9 6 8 絶縁膜
9 7 0 絶縁膜
9 7 2 絶縁膜
9 7 4 絶縁膜
1 4 0 0 液滴吐出装置
1 4 0 2 基板
1 4 0 3 液滴吐出手段
1 4 0 4 撮像手段
1 4 0 5 へッド
1 4 0 6 点線
1 4 0フ 制御手段
1 4 0 8 記憶媒体
1 4 0 9 画像処理手段
1 4 1 0 コンピュータ
1 4 1 1 マ一力一
1 4 1 2 へッド
1 4 1 3 材料供給源
1 4 1 4 材料供給源
7 0 0 0 表示モシュ一ル
7 0 0 1 上部カバ一
7 0 0 2 下部カバ一
7 0 0 3 F P C
7 0 0 4 タツチパネル
7 0 0 5 F P C
7 0 0 6 表示パネル
7 0 0フ バックライ 卜 7 0 0 8 光源
7 0 0 9 フレーム
7 0 1 0 プリント基板
7 0 1 1 バッテリ
8 0 0 0 カメラ
8 0 0 1 筐体
8 0 0 2 表示部
8 0 0 3 操作ボタン
8 0 0 4 シャッター不タン
8 0 0 6 レンズ
8 1 0 0 ファインダ一
8 1 0 1 筐体
8 1 0 2 表示部
8 1 0 3 ボタン
8 2 0 0 へッドマゥントディスプレイ
8 2 0 1 装着部
8 2 0 2 レンズ
8 2 0 3 本体
8 2 0 4 表示部
8 2 0 5 ケーブル
8 2 0 6 バッテリ
8 3 0 0 へッドマゥントディスプレイ
8 3 0 1 筐体
8 3 0 2 表示部
8 3 0 4 固定具
8 3 0 5 レンズ
9 0 0 0 筐体
9 0 0 1 表示部
9 0 0 3 スピーカ
9 0 0 5 操作キー
9 0 0 6 接続! 1而子
9 0 0 7 センサ
9 0 0 8 マイクロフォン
9 0 5 0 操作ボタン
9 0 5 1 情報
9 0 5 2 情報 9053 情報
9054 情報
9055 ヒンジ
91 00 テレビジョン装置
91 01 携帯情報端末
91 02 携帯情報端末
9200 携帯情報端末
9201 携帯情報端末
9500 表示装 ¾
9501 表示パネル
9502 表示領域
9503 領域
951 1 軸部
951 2 軸受部

Claims

請求の範囲
[請求項 1 ]
I n、 M (Mは A I 、 G a、 丫、 または S n )、 及び Z nを含む金属酸化物膜であって、 前記金属酸化物膜は、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和を 1としたとき、 I n の割合が 3 3 %より大きく 6 0 %以下である領域を含み、
前記金属酸化物膜の膜面に垂直な方向における X線回折において、 2 Θ = 3 1度近傍に 結晶構造に起因した回折強度のピークが観測されず、
前記金属酸化物膜の断面に垂直な方向における電子線回折において、 円対称なパターン が観測される。
[請求項 2 ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 基板を加熱しない状態で成膜される、
金属酸化物膜。
[請求項 3 ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 基板上にスパッタリング法、 パルスレーザ堆積法、 または液相法 により形成される、
金属酸化物膜。
[請求項 4 ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 I n、 M、 及び Z nそれぞれの組成の総和を 1としたとき、 I n の割合が 4 0 %以上、 5 0 %以下である領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 5 ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : y : zとしたとき、 yが 1以上 3以 下であり、 zが 2以上 4以下である領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 6 ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : 2 : zとしたとき、 zが 2 . 8以上 4 . 1以下である領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項フ]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 I n、 M、 Z nの組成を 5 : 3 : zとしたとき、 zが 2 . 4以上
4. 0以下である領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 8]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 非晶質領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 9]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 大きさが 1 0 nm以下である結晶部を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 1 0]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 非晶質領域と、 配向性を有さず、 且つ大きさが 1 O nm以下であ る結晶部とを含む、
金属酸化物膜。
[請求項 1 1 ]
請求項 1 0において、
前記結晶部及び前記非晶質領域は、 それぞれ厚さ方向に分布を有し、
前記結晶部は、 前記膜面に近いほど存在割合が大きく、
前記非晶質領域は、 前記膜面に近いほど存在割合が小さい、
金属酸化物膜。
[請求項 1 2]
請求項 1 0または請求項 1 1において、
断面に垂直な方向における電子線回折で観測されるパターンにおいて、
ダイレクトスポットを中心としたリング状の回折パターンが観測され、
前記リング状の回折パターンは、 前記膜面に近いほど、 ピーク強度が高く、 且つ半値全 幅が小さい、
金属酸化物膜。
[請求項 1 3]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜は、 水素濃度が l x l 01 9a t omsZ c m3以上、 5 X 1 021 a t oms/ c m 3未満である領域を含む、
金属酸化物膜。
[請求項 1 4]
請求項 1において、
前記金属酸化物膜に電子線を照射することにより、 結晶化が進行する、 金属酸化物膜。
[請求項 1 5]
半導体層と、 ゲート絶縁層と、 ゲートと、 を含む半導体装置であって、
前記半導体層は、 請求項 1に記載の金属酸化物膜を含む、
半導体装置。
[請求項 1 6]
基板を加熱することなく、 金属酸化物を含むタ一ゲットを用いたスパッタリング法によ り、 金属酸化物膜を成膜する工程を有し、
前記金属酸化物は、 I n、 M (Mは A I、 G a、 丫、 または S n)、 及び Z nを含み、 前記金属酸化物は、 I n、 M、 Z nの組成を 4 : y : zとしたとき、 yは 1. 5以上 2. 5以下を満たし、 zが 3. 5以上 4. 5以下を満たす、
金属酸化物膜の形成方法。
[請求項 1 フ ]
請求項 1 6において、
成膜時の圧力を 1 P a以上 2 P a以下とする、
金属酸化物膜の形成方法。
[請求項 1 8]
請求項 1 6において、
成膜時の電力密度を 0. 1WZcm2以上、 5. OWZcm2以下とする、
金属酸化物膜の形成方法。
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