WO2017037974A1 - 電力制御システム及びサーバー - Google Patents
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Abstract
アンシラリーサービスを提供するアグリゲータ(200)と通信を行いながら、電力系統(PS)から建物(HM)に供給される電力を調整する電力制御システム(100)は、前記建物の蓄電池(BT)の充放電計画を作成する計画部(110)と、前記蓄電池を制御する充放電制御部(120)と、前記充放電計画を前記アグリゲータのサーバー(210)に送信する送信部(130)と、前記サーバーからの調整要求信号を受信する受信部(140)とを備える。前記充放電計画は、最大蓄電量に関する第1データと、最小蓄電量に関する第2データとが含まれている。前記充放電制御部は、蓄電量が最適蓄電量と一致するように前記蓄電池を制御し、且つ、前記調整要求信号(Ph)に基づいて、前記蓄電量と前記最適蓄電量との間で差が生じるように前記蓄電池を制御する。
Description
本出願は、2015年8月31日に出願された日本特許出願番号2015-170173号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、アンシラリーサービスを提供するアグリゲータと通信を行いながら、電力系統から建物に供給される電力を調整する電力制御システム、及び、当該電力制御システムと通信を行うサーバーに関するものである。
アンシラリーサービスとは、電力系統から各需要家への電力供給が安定的に行われるように、発電や送電に付随して行われるサービスである。アンシラリーサービスによって、例えば電力の需給バランスが確保され、その結果として電力の周波数が一定に保たれる。我が国においては、従来、アンシラリーサービスは発電等のサービスと一体不可分のものとされていたため、発送電を行う事業者のみによって提供されていた。
一方、電力サービスの自由化において先行する米国では、発電や送電を行う事業者とは別に、アンシラリーサービスを専門に行う事業者も存在している。このような事業者としては、複数の需要家と個別に契約を行うことによってアンシラリーサービスに提供可能な容量を確保する、所謂「アグリゲータ」と称される事業者が挙げられる。尚、ここでいう「容量」とは、系統電力の消費量についての調整幅のことである。
例えば、電力需要が大きくなり需給バランスが崩れる可能性が生じたときには、系統電力の消費の低減を求める信号が送電会社からアグリゲータに送信される。アグリゲータは、各需要家に設置されている蓄電池(例えば、建物に接続された電動車両の蓄電池)からの放電を促すように制御を行う。これにより、各需要家における系統電力の消費を低減させる。
逆に、発電した電力が余剰となってしまう可能性が生じたときには、系統電力の消費を促す信号が送電会社からアグリゲータに送信される。アグリゲータは、各需要家に設置されている蓄電池への充電を促すように制御を行う。これにより、電力系統から各需要家に供給される電力を増加させる。
太陽光発電や風力発電の普及は今後も進んでいくと考えられる。ただし、これらのような自然エネルギーによる発電で得られる電力は、天候による影響を受けやすく、比較的不安定なものである。従って、我が国においてもアンシラリーサービスの重要性は大きくなって行き、これを提供するためのアグリゲータも今後は増加して行くものと考えられる。
下記特許文献1には、上記のように複数の需要家による協力の下でアンシラリーサービスを提供するための方法、及びこれを実現するための装置(アンシラリーサービス提供装置)についての記載がある。
下記特許文献1に記載のアンシラリーサービス提供装置は、各需要家に設置された需要家内蓄電装置に対して制御信号を送信する。当該制御信号は、蓄電池が充電する充電電力値、又は蓄電池が放電する放電電力値を示す信号である。需要家内蓄電装置は、アンシラリーサービス提供装置から制御信号を受信すると、当該制御信号に従って蓄電池の充放電を制御する。
近年では、「HEMS(Home Energy Management System)」と称される電力制御システムが普及し始めている。このような電力制御システムは、各需要家に設置され、当該需要家の蓄電池からの充放電を計画的に行うことにより、電力系統から建物に供給される電力の平準化や電気料金の低減等を行うものである。
これに対し、上記特許文献1に記載の需要家内蓄電装置は、外部(アンシラリーサービス提供装置)からの制御信号の通りに蓄電池の充放電を行うものであり、需要家における電気料金の低減等を考慮した制御を自ら行うものではない。
従って、上記特許文献1に記載の需要家内蓄電装置によって行われる制御を、HEMSコントローラとして構成された電力制御システムにそのまま適用することはできない。各需要家の都合(電気料金の低減等)を考慮した充放電の制御と、アンシラリーサービスに容量を提供するために必要となる充放電の制御とを両立させることについて、従来は具体的な検討がなされていなかった。
本開示は、アンシラリーサービスへの参加のために必要となる制御と、建物における系統電力の消費を最適化するための制御とを、協調させながら行うことのできる電力制御システム、及び、当該電力制御システムと通信を行うサーバーを提供することを目的とする。
本開示の第一の態様において、アンシラリーサービスを提供するアグリゲータと通信を行いながら、電力系統から建物に供給される電力を調整する電力制御システムは、前記建物に接続された蓄電池の、所定期間における充放電計画を作成する計画部と、前記充放電計画に基づいて、前記所定期間における前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、前記充放電計画を前記アグリゲータのサーバーに送信する送信部と、前記充放電計画に基づいて前記サーバーから送信される調整要求信号、を受信する受信部と、を備える。前記充放電計画には、前記所定期間において許容される最大蓄電量の推移に関する第1データと、前記所定期間において許容される最小蓄電量の推移に関する第2データと、が含まれている。前記所定期間において、前記充放電制御部は、前記蓄電池の蓄電量が、前記最小蓄電量と前記最大蓄電量との平均値である最適蓄電量と一致するように、前記蓄電池の充放電を制御し、且つ、前記受信部により前記調整要求信号が受信されると、当該調整要求信号に基づいて、前記蓄電量と前記最適蓄電量との間で差が生じるように前記蓄電池の充放電を制御する。
上記の電力制御システムは、所定期間における充放電計画を作成してアグリゲータのサーバーに送信する。充放電計画は、許容される最大蓄電量の推移である第1データと、許容される最小蓄電量の推移である第2データとを含むものとして作成される。このように、目標蓄電量の推移として充放電計画が作成されるのではなく、許容される蓄電量の範囲の推移として充放電計画が作成される。
尚、「許容される最大蓄電量」とは、例えば、建物の電気料金を所定値以下に抑えるという条件の下で蓄電池の充放電が行われる場合に、蓄電量がとり得る範囲の最大値のことである。同様に、「許容される最小蓄電量」とは、例えば、建物の電気料金を所定値以下に抑えるという条件の下で蓄電池の充放電が行われる場合に、蓄電量がとり得る範囲の最小値のことである。最小蓄電量と最大蓄電量との平均値である最適蓄電量は、建物側の都合(電気料金の最小化等)に最も合致した蓄電量、ということになる。
充放電制御部は、蓄電池の蓄電量が最適蓄電量と一致するように蓄電池の充放電を制御する。尚、「一致するように」とは、実際の蓄電量と最適蓄電量との間で差が生じた場合において、当該差を0に近づけるような制御が行われることを意味する。このように、充放電制御部は、基本的には建物側の都合に合致した制御を行おうとする。
サーバーからの調整要求信号(アンシラリーサービスに必要な調整を行わせるための信号)が受信されると、充放電制御部は、当該調整要求信号に基づいて、蓄電量と最適蓄電量との間で差が生じるように蓄電池の充放電を制御する。このとき、蓄電量と最適蓄電量との間で生じる差が、アンシラリーサービスのために提供される容量ということとなる。このように、本発明によれば、基本的には建物における系統電力の消費を最適化するための制御を行いながらも、アグリゲータからの求めに応じて充放電の調整を行い、これによりアンシラリーサービスに必要な容量を提供することができる。
上記の電力制御システムによれば、アンシラリーサービスへの参加のために必要となる制御と、建物における系統電力の消費を最適化するための制御とを、協調させながら行うことのできる電力制御システムが提供される。
本開示の第二の態様において、サーバーは、アンシラリーサービスを提供するアグリゲータに設置され、第一の態様に記載の少なくとも一つの電力制御システムと通信を行う。
このような電力制御システムでは、目標蓄電量の推移として充放電計画が作成されるのではなく、許容される蓄電量の範囲の推移として充放電計画が作成される。
このように、基本的には建物における系統電力の消費を最適化するための制御を行いながらも、アグリゲータからの求めに応じて充放電の調整を行い、これによりアンシラリーサービスに必要な容量を提供することができる。
上記のサーバによれば、アンシラリーサービスへの参加のために必要となる制御と、建物における系統電力の消費を最適化するための制御とを、協調させながら行うことのできる当該電力制御システムと通信を行うサーバーが提供される。
本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、本開示の実施形態に係る電力制御システムが設置された建物、アグリゲータ、及び地域送電機関を含む全体の構成を模式的に示す図であり、
図2は、電力制御システム、アグリゲータ、及び地域送電機関との間で送受信される情報の流れを示すブロック図であり、
図3は、充放電計画に含まれる最適蓄電量を示すグラフであり、
図4は、充放電計画に含まれる最小蓄電量、最適蓄電量、及び最大蓄電量を示すグラフであり、
図5は、実際の蓄電量の推移を示すグラフであり、
図6は、電力制御システムにより実行される処理の流れを示すフローチャートであり、
図7は、アグリゲータのサーバーにより実行される処理の流れを示すフローチャートであり、
図8は、地域送電機関から送信される調整要求信号について説明するためのグラフであり、
図9は、アグリゲータのサーバーにより実行される処理の流れを示すフローチャートであり、
図10は、電力制御システムにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本実施形態に係る電力制御システム100について説明する。電力制御システム100は、電力系統PSから建物HMに供給される電力(系統電力)を調整するための装置であって、建物HM内に設置されている。
建物HMには、電力制御システム100の他、負荷LDと、太陽光発電装置SPと、パワーコンディショナPCと、電力変換器CVとが備えられている。
負荷LDは、例えば照明機器や空調機器のような電力消費機器である。建物HMには複数の電力消費機器が設置されているのであるが、図1においては、これらが単一のブロック(負荷LD)として示されている。電力系統PSと負荷LDとの間は電力供給ラインPSLにより接続されている。電力系統PSから建物HMに供給される系統電力は、電力供給ラインPSLを介して負荷LDへと供給される。
太陽光発電装置SPは、太陽光のエネルギーを電力に変換し、当該電力を建物HMに供給するための装置である。太陽光発電装置SPは建物HMの屋根に設置されている。太陽光発電装置SPで生じた電力は、パワーコンディショナPCに供給される。
パワーコンディショナPCはインバータの一種である。パワーコンディショナPCは、太陽光発電装置SPで生じた直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を電力供給ラインPSLに供給するものである。太陽光発電装置SPで発電され、パワーコンディショナPCで変換された交流電力は、電力供給ラインPSLを介して負荷LDや電力変換器CVに分配される。
電力変換器CVは、電力供給ラインPSLからの電力(太陽光発電装置SPや電力系統PSから供給される電力)を電力変換し、当該電力を電動車両EVの蓄電池BTに供給するための装置である。また、電力変換器CVは、蓄電池BTに蓄えられている電力を取り出して電力変換し、電力供給ラインPSLを介して当該電力を負荷LDに供給することも可能となっている。電力変換器CVの動作は電力制御システム100によって制御される。
以下の説明においては、電力変換器CVから蓄電池BTに電力が供給されることを示すものとして「充電」の語を用いる。また、蓄電池BTから電力変換器CVに電力が供給されることを示すものとして「放電」の語を用いる。更に、充電及び放電の両方を示すものとして「充放電」の語を用いる。
電動車両EVが建物HM近傍の駐車スペースに駐車されているときには、電動車両EVと電力変換器CVとの間がケーブルで接続された状態となっている。当該ケーブルを介して、電動車両EV(蓄電池BT)と電力変換器CVとの間における電力の授受が行われる。
また、電動車両EVと電力変換器CVとの間がケーブルで接続されているときには、電動車両EVと電力変換器CVとの間で通信を行うことも可能となっている。電力変換器CVは、当該通信によって蓄電池BTの蓄電量(蓄えられている電力量)を定期的に取得している。取得された蓄電量は電力制御システム100に伝達される。
電力制御システム100は、建物HMの全体における電力を管理するために設置された制御装置である。電力制御システム100は、所謂HEMS(Home Energy Management System)コントローラとしての機能を備えている。
電力制御システム100は、電力変換器CVの動作を制御し、蓄電池BTから充放電される電力を調整することができる。これにより、電力系統PSから建物HMに供給される電力が調整される。また、電力制御システム100は、負荷LDの一部(例えば空調装置)の動作を制御し、負荷LDで消費される電力の調整を行うことも可能となっている。
更に、電力制御システム100は、建物HMにおける今後の発電電力の推移や消費電力の推移等の予測に基づいて、電気料金を低減するための充放電計画を作成することができる。電力制御システム100は、当該充放電計画に基づいて蓄電池BTからの充放電が行われるように、電力変換器CVの動作を制御する。充放電計画の作成、及びこれに基づいて行われる制御の具体的な態様については後に説明する。
電力制御システム100は、外部のアグリゲータ200に設置されたサーバー210と通信を行いながら、アグリゲータ200によって行われるアンシラリーサービスに参加することが可能となっている。尚、サーバー210も本開示の実施形態に係るものである。
アグリゲータ200は、複数の建物HM(需要家)の居住者と契約を行い、アンシラリーサービスを提供するために必要な容量、すなわち電力の調整幅を確保する。尚、ここでいうアンシラリーサービスとは、発電機関(不図示)において発電された電力と、複数の建物HMで消費される電力とのバランス、すなわち電力の需給バランスを保つことにより、系統電力の周波数を適正な値に維持するサービスのことである。
アグリゲータ200は、図1に示されている建物HM以外にも、複数の建物HMの居住者と契約している。ここでは、それぞれの建物HMに電力制御システム100及び蓄電池BTが備えられているものとする。個々の建物HMが提供し得る容量は小さいのであるが、アグリゲータ200が複数の建物HMから容量を集めることにより、アンシラリーサービスを提供し得るような大きな容量が確保されることとなる。
アグリゲータ200には、複数の電力制御システム100と通信を行うためのサーバー210が設置されている。また、地域送電機関300には、サーバー210と通信を行うためのサーバー310が設置されている。地域送電機関300は、発電機関で発電された電力を各需要家の下へ送電するサービスを提供する機関なのであるが、発電及び送電のサービスを一括して提供するような機関であってもよい。
例えば、地域における電力需要が大きくなり、需給バランスが崩れる可能性が生じたときには、系統電力の消費の低減を求める信号が地域送電機関300のサーバー310からアグリゲータ200のサーバー210に送信される。サーバー210は、各建物HMに設置されている蓄電池BTからの放電を促すように、それぞれの電力制御システム100に調整要求信号を送信する。電力制御システム100は、調整要求信号に従って蓄電池BTからの放電を行い、建物HMに対する系統電力の供給を低減させる。
逆に、地域における電力需要が小さくなり、系統電力が余剰となってしまう可能性が生じたときには、系統電力の消費を促す信号がサーバー310からサーバー210に送信される。サーバー210は、各建物HMに設置されている蓄電池BTへの充電を促すように、それぞれの電力制御システム100に調整要求信号を送信する。電力制御システム100は、調整要求信号に従って蓄電池BTへの充電を行い、建物HMに対する系統電力の供給を増加させる。
このように、アグリゲータ200は、各建物HMから提供された容量の範囲内で各建物HMにおける系統電力の受入を増加させたり、各建物HMにおける系統電力の受入を抑制させたりすることにより、地域全体における電力の需給バランスを確保する。
尚、各建物HMの蓄電池BTは、図1に示されるように電動車両EVに備えられた蓄電池であってもよいのであるが、建物HMに設置された据え置き型の蓄電装置であってもよい。
アンシラリーサービスの提供に当たり、電力制御システム100とサーバー210との間で行われる通信、及び当該通信により送受信される情報等について、図2を参照しながら説明する。
電力制御システム100は、機能的な制御ブロックとして、計画部110と、充放電制御部120と、送信部130と、受信部140とを有している。計画部110は、所定の時刻t0から24時間先までの期間における、蓄電池BTの充放電計画を作成する部分である。以下では、上記期間、すなわち充放電計画の対象となる24時間の期間のことを「算出対象期間」とも称する。
充放電制御部120は、電力変換器CVの動作を制御する部分である。充放電制御部120は、基本的には充放電計画に従って蓄電池BTの蓄電量が変化するように、電力変換器CVの動作を制御する。その具体的な態様については後に説明する。
送信部130は、サーバー210に向けて充放電計画などの各種情報を送信する部分である。受信部140は、サーバー210からの調整要求信号を受信する部分である。
送信部130で作成される充放電計画について説明する。本実施形態における充放電計画は、時刻t0から30分が経過する毎における、蓄電池BTの蓄電量の目標値の推移を含むものとして作成される。以下では、例えば時刻t0における蓄電量の目標値を最適蓄電量XPh(0)と表記し、時刻t0から30分が経過した時刻t1における蓄電量の目標値を最適蓄電量XPh(1)と表記する。それぞれの括弧内の数値は、時刻t0から30分の期間が経過した回数を示すものとなっている。以下では、算出対象期間に含まれる30分間の各期間のことを「制御対象期間」とも称する。制御対象期間は、本開示の「所定期間」に該当するものである。
本実施形態では、サーバー210と通信を行う電力制御システム100がH台存在しているものとする。「XPh(0)」における添え字の「h」は、H台存在する電力制御システム100のうち、h台目の電力制御システム100で算出された充放電計画であることを示すものである。つまり、hは、1乃至Hのうちのいずれかの値をとり得る変数である。
図3に示されるように、各時刻t0、t1、t2、・・、tnにおける蓄電量の目標値が、それぞれ最適蓄電量XPh(0)、XPh(1)、XPh(2)、・・、XPh(n)として設定される。算出対象期間の長さは24時間であるから、最適蓄電量XPh(0)から最適蓄電量XPh(48)までの計49個の目標値が設定されることとなる。これら全体の集合を、以下では「{XPh}」のようにも表記する。
充放電計画には、上記のような最適蓄電量の推移のほか、最大蓄電量の推移、及び最小蓄電量の推移が含まれる。
最大蓄電量とは、例えば建物HMにおける電気料金を可能な限り抑制するという条件の下で、算出対象期間の各時刻において許容される蓄電量の最大値のことである。本実施形態では、最大蓄電量は以下の式(1)で示される評価関数を最小化するものとして算出される。
式(1)の第1項では、F(t0+kδt)・Wh(k|t0)・δtの全体をkについて積算している。式(1)の「T」は、算出対象期間(24時間)に含まれる制御対象期間(30分間)の個数である。このため、式(1)の第1項は、算出対象期間における系統電力の使用に基づく電気料金、を示す項となっている。
式(1)の第2項のうちDh(k|t0)は、時刻t0の後におけるk番目の制御対象期間において、蓄電池BTへの充放電が行われる回数を示すものである。式(1)の第2項は、このようなDh(k|t0)に係数αを掛けたものをkについて積算している。つまり、式(1)の第2項は、算出対象期間における蓄電池BTの充放電回数、に比例する項となっている。
式(1)の第3項のうちXUh(k|t0)は、30分間の制御対象期間が時刻t0からk回経過したときにおける、蓄電池BTの蓄電量を示すものである。式(1)の第3項は、このようなXUh(k|t0)に係数βUを掛けたものをkについて積算している。つまり、式(1)の第3項は、算出対象期間における蓄電池BTの蓄電量の積算値、に比例する項となっている。
算出対象期間における蓄電量の推移が異なれば、式(1)で示される評価関数の値も異なる値となる。最大蓄電量の推移、すなわち30分毎の各時刻における最大蓄電量の値は、式(1)で示される評価関数が最小となるような蓄電量の推移、として算出される。
このように算出された最大蓄電量の推移は、系統電力の使用に基づく電気料金を可能な限り安くし(第1項)、蓄電池BTの充放電回数を可能な限り少なくし(第2項)、且つ蓄電池BTの蓄電量を可能な限り大きく保つ(第3項)、という条件の下で算出された蓄電量の推移ということになる。すなわち、算出対象期間(又は、これに含まれる各制御対象期間)において、電気料金等の制約の下で許容される蓄電量の最大値の推移を示すもの、ということができる。
尚、係数α及び係数βUはいずれも正値の係数である。これらは、各項の重みづけを考慮しながら適宜設定される。例えば、蓄電池BTの充放電回数を少なくすることをより重視する場合には、係数αが大きめの値として設定される。
最大蓄電量は、以下では最適蓄電量の場合と同様に表記する。つまり、各時刻t0、t1、t2、・・、tnにおける最大蓄電量の値を、それぞれ最大蓄電量XUh(0)、XUh(1)、XUh(2)、・・、XUh(n)のように表記する。また、算出対象期間における最大蓄電量の全体の集合を、以下では「{XUh}」のようにも表記する。{XUh}は、本開示の「第1データ」に該当する。
最小蓄電量とは、例えば建物HMにおける電気料金を可能な限り抑制するという条件の下で、算出対象期間の各時刻において許容される蓄電量の最小値のことである。本実施形態では、最小蓄電量は以下の式(2)で示される評価関数を最小化するものとして算出される。
算出対象期間における蓄電量の推移が異なれば、式(2)で示される評価関数の値も異なる値となる。最小蓄電量の推移、すなわち30分毎の各時刻における最小蓄電量の値は、式(2)で示される評価関数が最小となるような蓄電量の推移、として算出される。
このように算出された最小蓄電量の推移は、系統電力の使用に基づく電気料金を可能な限り安くし(第1項)、蓄電池BTの充放電回数を可能な限り少なくし(第2項)、且つ蓄電池BTの蓄電量を可能な限り小さく保つ(第3項)、という条件の下で算出された蓄電量の推移ということになる。すなわち、算出対象期間(又は、これに含まれる各制御対象期間)において、電気料金等の制約の下で許容される蓄電量の最小値の推移を示すもの、ということができる。
尚、係数α及び係数βLはいずれも正値の係数である。これらは、各項の重みづけを考慮しながら適宜設定される。例えば、蓄電量の変動(減少)の許容範囲を広くすることをより重視する場合には、係数βLが大きめの値として設定される。
最小蓄電量についても、以下では最適蓄電量の場合と同様に表記する。つまり、各時刻t0、t1、t2、・・、tnにおける最小蓄電量の値を、それぞれ最小蓄電量XLh(0)、XLh(1)、XLh(2)、・・、XLh(n)のように表記する。また、算出対象期間における最小蓄電量の全体の集合を、以下では「{XLh}」のようにも表記する。{XLh}は、本開示の「第2データ」に該当する。
先に説明した最適蓄電量の推移({XPh})は、上記のような最大蓄電量の推移({XUh})及び最小蓄電量の推移({XLh})が算出された後、これら{XPh}、{XUh}に基づいて算出される。具体的には、下記の式(3)で示されるように、各時刻(t0、t1、t2、・・)における最大蓄電量と最小蓄電量の平均値として算出される。
他の時刻における最適蓄電量についても、同様に算出される。つまり、それぞれの時刻における最適蓄電量は、当該時刻における最大蓄電量と最小蓄電量との平均値として算出される。その結果、図4に示されるように、各時刻t0、t1、t2、・・・のそれぞれについて、最適蓄電量、最大蓄電量、最小蓄電量が算出される。また、それぞれの最適蓄電量は、最大蓄電量と最小蓄電量との中間の値として算出される。図4に示されていない他の全ての時刻(t3、t4等)についても同様である。
図2に戻って説明を続ける。計画部110では、上記のような{XPh}、{XUh}、{XLh}のほか、{WP0h}及び{WM0h}も算出される。
{WP0h}は、算出対象期間の各時刻t0、t1、t2、・・、tnにおいて、建物HMで消費されると予測される電力の値の推移を示すものである。以下では、例えば時刻t0において消費されると予測される電力の値を、予測消費電力WP0h(0)のように表記し、時刻t1において消費されると予測される電力の値を、予測消費電力WP0h(1)のように表記する。他の時刻(t2等)における予測消費電力についても同様である。{WP0h}は、算出対象期間の各時刻(時刻t0、t1、t2、・・)における予測消費電力WP0h(0)、WP0h(1)、WP0h(2)、・・の全体の集合である。{WP0h}は、本開示の「第3データ」に該当する。
{WM0h}は、算出対象期間の各時刻t0、t1、t2、・・、tnにおいて、建物HMで発電されると予測される電力の値の推移を示すものである。以下では、例えば時刻t0において発電されると予測される電力の値を、予測発電電力WM0h(0)のように表記し、時刻t1において発電されると予測される電力の値を、予測発電電力WM0h(1)のように表記する。他の時刻(t2等)における予測発電電力についても同様である。{WM0h}は、算出対象期間の各時刻(時刻t0、t1、t2、・・)における予測発電電力WM0h(0)、WM0h(1)、WM0h(2)、・・の全体の集合である。{WM0h}は、本開示の「第4データ」に該当する。
{WP0h}及び{WM0h}は、過去において建物HMで消費された電力の経緯や、曜日による電力消費量の違いなどを考慮しながら、計画部110によって行われるモデル予測制御により算出される。当該モデル予測のホライズンは24時間である。
本実施形態では、計画部110で作成された{XPh}、{XUh}、{XLh}、{WP0h}、及び{WM0h}が、充放電計画として送信部130からサーバー210へと送信される。また、充放電計画の作成及びサーバー210への送信は、それぞれの制御対象期間が始まる直前に行われる。つまり、30分が経過する毎に繰り返し行われる。
例えば図4に示される例の場合、時刻t0の直前において24時間分の充放電計画が作成され、サーバー210に送信される。その後、時刻t1の直前において24時間分の新たな充放電計画が作成(更新)され、再度サーバー210に送信される。その結果、作成された充放電計画に含まれるデータ(24時間分)のうち、充放電の制御のために実際に利用されるのは、最初の30分間についてのデータのみ、ということになる。
充放電計画がサーバー210に送信され、時刻t0以降になると、充放電制御部120による電力変換器CVの制御が開始される。かかる制御の概要について、図5を参照しながら説明する。
図5においては、時刻t0における最適蓄電量XPh(0)と、時刻t1における最適蓄電量XPh(1)とを繋ぐ直線が、点線PL0で示されている。また、時刻t0における最適蓄電量XPh(0)と、時刻t1における最大蓄電量XUh(1)とを繋ぐ直線が、点線UL0で示されている。更に、時刻t0における最適蓄電量XPh(0)と、時刻t1における最小蓄電量XLh(1)とを繋ぐ直線が、点線LL0で示されている。
充放電制御部120は、時刻t0から時刻t1までの制御対象期間において、蓄電池BTの実際の蓄電量が最適蓄電量と一致するように電力変換器CVの動作を制御する。ただし、サーバー210から調整要求信号Phが送信されると、充放電制御部120は、実際の蓄電量と最適蓄電量との間で差が生じるように電力変換器CVを制御する。
このため、図5において実際の蓄電量の推移を示す線L0は、点線PL0に完全に沿うような線とはなっていない。図5に示されるように、線L0(実際の蓄電量)は概ね点線PL0(最適蓄電量)に沿って変化するのであるが、調整要求信号Phに応じて点線PL0からの乖離量(図5のΔS)が変化するような線となっている。当該乖離量、すなわち実際の蓄電量と最適蓄電量との差は、アンシラリーサービスのために建物HMから提供された容量、に該当する。仮に、サーバー210から調整要求信号Phが送信されなかった場合、又は調整要求信号Phの値が常に0であったような場合には、線L0は点線PL0に完全に沿った直線となる。図5の例では、線L0と点線PL0とが完全には一致せず、時刻t1における実際の蓄電量は点Aで示される値(最適蓄電量XPh(1)とは異なる値)となっている。
時刻t0から時刻t1までの制御対象期間においては、実際の蓄電量(線L0)が、点線LL0と点線UL0との間に常に収まるように、蓄電池BTの充放電が制御される。このため、アンシラリーサービスのために容量を提供しながらも、実際の蓄電量(線L0)が点線PL0から大きく乖離し過ぎてしまうことはない。その結果、建物HMにおける電気料金が、許容範囲を超える程に高額となってしまうことはない。
尚、実際の蓄電量の上限を規定する点線UL0は、時刻t0における最大蓄電量XUh(0)と、時刻t1における最大蓄電量XUh(1)とを繋ぐような線として設定されてもよい。つまり、時刻t0から時刻t1までの期間の各時点における最大蓄電量を超えないように、実際の蓄電量を推移させる制御が行われてもよい。
更に別の態様として、点線UL0は、時刻t1における最大蓄電量XUh(1)を通る一定値の線(時間軸と平行な線)として設定されてもよい。つまり、制御対象期間の終期における最大蓄電量XUh(1)を超えることの無いように、実際の蓄電量を推移させる制御が行われてもよい。
同様に、実際の蓄電量の下限を規定する点線LL0は、時刻t0における最小蓄電量XLh(0)と、時刻t1における最小蓄電量XLh(1)とを繋ぐような線として設定されてもよい。つまり、時刻t0から時刻t1までの期間の各時点における最小蓄電量を下回らないように、実際の蓄電量を推移させる制御が行われてもよい。
更に別の態様として、点線LL0は、時刻t1における最小蓄電量XLh(1)を通る一定値の線(時間軸と平行な線)として設定されてもよい。つまり、制御対象期間の終期における最小蓄電量XLh(1)を下回ることの無いように、実際の蓄電量を推移させる制御が行われてもよい。
時刻t1となるよりも前の時点で、時刻t1以降の期間(24時間)を対象とする充放電計画が新たに作成され、サーバー210に送信される。また、時刻t1以降においては、新たに作成された充放電計画に従って電力変換器CVが制御され、蓄電池BTからの充放電が調整される。
図5の点Aは、時刻t1以降の制御における最適蓄電量XPh(0)に該当する点である。また、図5の点Bは、時刻t1以降の制御における最大蓄電量XUh(1)に該当する点である。図5の点Cは、時刻t1以降の制御における最適蓄電量XPh(1)に該当する点である。図5の点Dは、時刻t1以降の制御における最小蓄電量XLh(1)に該当する点である。
時刻t1以降に行われる制御においては、実際の蓄電量を示す線(不図示)は、点Aと点Cとを繋ぐ点線PL1に概ね沿うような線となる。また、当該線は、点Aと点Bとを繋ぐ点線UL1と、点Aと点Dとを繋ぐ点線LL1と、の間に常に収まることとなる。時刻t2以降の制御対象期間においても、やはり同様の制御が行われる。
以上のような電力変換器CVの制御、すなわち充放電の調整を実現するために、電力制御システム100等で行われる具体的な制御の内容について説明する。
図6に示される処理は、次の制御対象期間が始まるよりも前(例えば時刻t0の直前)において、電力制御システム100で実行される処理である。図6に示される処理は、図5を参照しながら説明したような充放電の制御と並行して、30分が経過する毎に繰り返し行われる。以下の説明においては、時刻t0の直前に図6の処理が行われるものとして説明する。
最初のステップS01では、最大蓄電量の集合である{XUh}が算出される。既に述べたように、{XUh}は、式(1)で示される評価関数が最小となるような、時刻t0以降における24時間分の蓄電量の推移として算出される。
ステップS01に続くステップS02では、最小蓄電量の集合である{XLh}が算出される。既に述べたように、{XLh}は、式(2)で示される評価関数が最小となるような、時刻t0以降における24時間分の蓄電量の推移として算出される。
ステップS02に続くステップS03では、最適蓄電量の集合である{XPh}が算出される。式(3)を参照しながら既に述べたように、{XPh}は、時刻t0以降の各時刻(t0、t1、t2、・・・)における最大蓄電量と最小蓄電量との平均値として算出される。
ステップS03に続くステップS04では、建物HMで消費されると予測される電力の値の推移である{WP0h}が算出される。既に述べたように、{WP0h}は、計画部110によって行われるモデル予測制御により算出される。
ステップS04に続くステップS05では、建物HMで発電されると予測される電力の値の推移である{WM0h}が算出される。{WP0h}と同様に、{WM0h}は、計画部110によって行われるモデル予測制御により算出される。
ステップS05に続くステップS06では、以上の処理により算出された{XPh}、{XUh}、{XLh}、{WP0h}、及び{WM0h}が、充放電計画として送信部130からアグリゲータ200のサーバー210へと送信される。
電力制御システム100から充放電計画が送信された後にサーバー210で行われる処理について、図7を参照しながら説明する。最初のステップS11では、充放電計画の受信が行われる。ここでは、アグリゲータ200の契約対象である全ての建物HMの電力制御システム100から充放電計画が送信され、それぞれの充放電計画がサーバー210で受信される。
ステップS11に続くステップS12では、入札情報Pbが作成される。入札情報Pbとは、アンシラリーサービスのためにアグリゲータ200から提供可能な容量として、地域送電機関300に対して提示される情報である。
本実施形態では、入札情報Pbには、それぞれの充放電計画に含まれる最大蓄電量{XUh}を、各時刻(t0、t1、t2、・・・)毎に合計して得られる数列、すなわち、それぞれの最大蓄電量{XUh}を合計した値の推移を示すデータが含まれる。また、入札情報Pbには、それぞれの充放電計画に含まれる最小蓄電量{XLh}を、各時刻(t0、t1、t2、・・・)毎に合計して得られる数列、すなわち、それぞれの最小蓄電量{XLh}を合計した値の推移を示すデータも含まれる。
ステップS12に続くステップS13では、作成された入札情報Pbがサーバー210からサーバー310へと送信される。これにより、地域全体における蓄電量の変動幅が、入札情報Pbとして地域送電機関300に提示されることとなる。
その後、算出対象期間の始期である時刻t0以降になると、サーバー310からサーバー210に向けたレギュレーション信号の送信が開始される。レギュレーション信号とは、系統電力の消費量(電力値)の調整を求める信号であって、電力の需給バランスの状況に応じて地域送電機関300からアグリゲータ200に伝達される信号である。レギュレーション信号は、アグリゲータ200から予め送信された入札情報Pbに基づいて、サーバー310で作成される信号である。
レギュレーション信号は、一定の周期(本実施形態では4秒間)が経過する毎にサーバー310から繰り返し送信される。後に説明するように、アグリゲータ200は、レギュレーション信号で示される電力の調整を実現するように、各建物HMに調整要求信号Phを送信する。以下では、レギュレーション信号で示される調整量(電力値)のことを「レギュレーション信号Rr」と表記する。
図8に示されるのは、時刻t0から時刻t1までの制御対象期間において、地域送電機関300により求められる系統電力の使用量(電力値)の推移の一例を示すグラフである。この電力値の推移(線G0)は、一定の基準電力値Ra(点線D0)に対してレギュレーション信号Rrを加えた値の推移となっている。
基準電力値Raは、下記の式(4)を用いて算出される。
式(4)のうちRUh(1|t0)は、時刻t0から制御対象期間が1回経過した時点(つまり時刻t1)において、蓄電池BTの蓄電量を最大蓄電量XUh(1)に一致させるために必要な、蓄電池BTが充放電すべき電力の値である。また、RLh(1|t0)は、時刻t0から制御対象期間が1回経過した時点(つまり時刻t1)において、蓄電池BTの蓄電量を最小蓄電量XLh(1)に一致させるために必要な、蓄電池BTが充放電すべき電力の値である。
式(4)の括弧内第1項は、RUh(1|t0)とRLh(1|t0)との平均値となっている。当該平均値は、時刻t1において、蓄電池BTの蓄電量を最適蓄電量XPh(1)に一致させるために必要な、蓄電池BTが充放電すべき電力の値である。
式(4)の括弧内第2項であるWP0h(1|t0)は、時刻t0から制御対象期間が1回経過した時点における予測消費電力を示す。同様に、式(4)の括弧内第3項であるWM0h(1|t0)は、時刻t0から制御対象期間が1回経過した時点における予測発電電力を示す。
式(4)では、以上の3項をH台の電力制御システム100について積算している。これにより得られる基準電力値Raは、それぞれの建物HMにおける蓄電量が最適蓄電量({XPh})と一致しているときに、電力系統PSから各建物HMに供給されると予測される電力の合計値を示すもの、となる。つまり、アンシラリーサービスとは無関係に、各建物HMがそれぞれの都合(例えば電気料金の低減)のみで蓄電池BTの充放電を行った場合における、系統電力の使用量の合計値ということができる。
図8の線G0で示されるように、地域送電機関300により求められる系統電力の使用量(電力値)は、各建物HMの都合に合わせた一定の基準電力値Ra(点線D0)とはならず、4秒ごとに更新されるレギュレーション信号Rrを基準電力値Raに加えた値となっている。刻一刻と変化するレギュレーション信号Rrがアグリゲータ200に送信され、これに応じてアグリゲータが各建物HMにおける系統電力の使用量を変動させることにより、地域における電力の需給バランスが保たれる。
地域送電機関300からレギュレーション信号Rrが送信された際にサーバー210で実行される処理について、図9を参照しながら説明する。図9に示される処理は、地域送電機関300からレギュレーション信号Rrが送信される毎に、サーバー210で繰り返し実行される。既に述べたように、レギュレーション信号Rrは4秒毎に繰り返し送信されている。
最初のステップS21では、レギュレーション信号Rrの受信が行われる。ステップS21に続くステップS22では、それぞれの電力制御システム100(HEMS)から、実測消費電力WP1hと、実測発電電力WM1hと、充放電指令値Rhとが通信により取得される。
実測消費電力WP1hとは、建物HMにおいて現時点で消費されている電力の実測値である。また、実測発電電力WM1hとは、建物HMにおいて現時点で発電されている電力の実測値である。実測消費電力WP1h及び実測発電電力WM1hは、各建物HMの電力制御システム100によって常に計測されている。
充放電指令値Rhは、充放電制御部120から電力変換器CVに送信されている充放電の指令値である。充放電指令値Rhは、現時点において蓄電池BTから充放電されている電力の値に等しい。充放電指令値Rhに替えて、蓄電池BTから充放電されている電力の実測値が各電力制御システム100から取得される態様であってもよい。
ステップS22に続くステップS23では、調整要求信号Phの算出が行われる。以下、調整要求信号Phの算出方法について説明する。
調整要求信号Phを算出するに当たっては、以下の式(5)に示される評価関数の値が算出される。
式(5)のうち太字で示されたWP(t)は、要素数がHの縦ベクトルである。その各要素は、現時点において各建物で消費されている電力の実測値である。本実施形態では、WP(t)のh番目の要素が、ステップS22で取得された実測消費電力WP1hとなっている。つまりWP(t)は、それぞれの建物HMにおける実測消費電力WP1hの各値が、1番目からH番目まで順に並ぶような縦ベクトルとなっている。
式(5)のうち太字で示されたWM(t)は、要素数がHの縦ベクトルである。その各要素は、現時点において各建物で発電されている電力の実測値である。本実施形態では、WM(t)のh番目の要素が、ステップS22で取得された実測発電電力WM1hとなっている。つまりWM(t)は、それぞれの建物HMにおける実測発電電力WM1hの各値が、1番目からH番目まで順に並ぶような縦ベクトルとなっている。
式(5)に示された評価関数の第1項は、LとR(t)との内積、LとWP(t)との内積、及びLとWM(t)との内積をそれぞれ算出し、これらを合算した値となっている。当該値は、電力系統PSからそれぞれの建物HMに実際に供給されている電力の合計値に該当する。
式(5)に示された評価関数の第2項は、基準電力値Raとレギュレーション信号Rrとの和である。つまり、図8に示されるような、地域送電機関300により求められる系統電力の使用量(電力)についての現在値である。
このように、式(5)で示される評価関数の値は、それぞれの蓄電量が最適蓄電量と一致しているときに、電力系統PSから建物HMのそれぞれに供給されると予測される電力の合計値(基準電力値Ra)と、レギュレーション信号に対応するために必要となる電力の調整量(レギュレーション信号Rr)と、の和を、電力系統PSからそれぞれの建物HMに実際に供給されている電力の合計値から差し引くことにより得られる値となっている。
当該値は、レギュレーション信号Rrに完全に対応できた場合における系統電力の使用量(電力値)と、実際の系統電力の使用量(電力値)との偏差に該当する。そこで、式(5)で示される評価関数の値のことを、以下では「電力偏差」とも表記する。レギュレーション信号Rrに対応するためには、電力偏差の値を0に近づける必要がある。
レギュレーション信号Rrがサーバー310から送信された後、次のレギュレーション信号Rrが送信されるまでの期間(4秒間)においては、サーバー210では1秒毎にステップS22からステップS25までの処理が繰り返し行われる。このため、ステップS23における電力偏差の算出も1秒毎に行われる。このとき、以下の式(6)により、電力偏差を積算して得られるラグランジュ乗数λの値が算出(更新)される。
式(6)の演算が行われる毎に、当該時点の電力偏差にεを掛けた値がラグランジュ乗数λに積算されて行く。電力偏差が大きいとき、すなわちレギュレーション信号Rrに対応できていないときには、ラグランジュ乗数λの値も大きくなる。逆に、電力偏差が小さいとき、すなわちレギュレーション信号Rrに概ね対応できているときには、ラグランジュ乗数λの値も小さくなる。
調整要求信号Phは、上記のラグランジュ乗数λを用いて、以下の式(7)により算出される。
ステップS23に続くステップS24では、算出された調整要求信号Ph(h:1~H)がそれぞれの電力制御システム100へと送信される。
ステップS24に続くステップS25では、地域送電機関300から次のレギュレーション信号Rrが送信されたか否かが判定される。次のレギュレーション信号Rrが送信されていれば、図9に示される一連の処理を一旦終了する。その後、再度ステップS21以降の処理が開始され、当該レギュレーション信号Rrの受信が行われる。
次のレギュレーション信号Rrが未だ送信されていなければ、ステップS22以降の処理が再度行われる。既に述べたように、ステップS22からステップS25までの処理は1秒毎に繰り返し実行される。本実施形態では、レギュレーション信号Rrが受信される毎に、調整要求信号Phの算出及び送信が4回ずつ繰り返されることとなる。
図10を参照しながら、サーバー210から調整要求信号Phが送信される度に電力制御システム100側で実行される処理について説明する。図10に示される一連の処理は1秒間の周期で繰り返し実行されている。
最初のステップS31では、実測消費電力WP1hと、実測発電電力WM1hと、充放電指令値Rhとがサーバー210に向けて送信される。これらは、図9のステップS22においてサーバー210で受信される情報である。
ステップS31に続くステップS32では、サーバーからの調整要求信号Phが受信される。
ステップS32に続くステップS33では、電力変換器CVに送信されている充放電指令値Rhの値が、調整要求信号Phに基づいて更新される。る充放電指令値Rhの更新は、以下の式(8)に示される評価関数を用いて行われる。
充放電指令値Rhは、式(8)に示される評価関数を最小とするようなRhの値として算出される。ただし、評価関数を最小化してRhを求めるための演算は、制御対象期間における蓄電池BTの蓄電量が最小蓄電量以上であり、且つ、最大蓄電量以下である状態を常に維持するという制約条件の下で行われる。本実施形態では、図5に示される点線LL0と点線UL0との間に常に蓄電量が収まるという制約条件の下で、Rh求めるための演算が行われる。
既に述べたように、蓄電量の上限を規定する図5の点線UL0は、時刻t0における最大蓄電量XUh(0)と、時刻t1における最大蓄電量XUh(1)とを繋ぐような線として設定されてもよい。また、蓄電量の下限を規定する図5の点線LL0は、時刻t0における最小蓄電量XLh(0)と、時刻t1における最小蓄電量XLh(1)とを繋ぐような線として設定されてもよい。評価関数を最小化してRhを求めるための演算は、上記のように設定された点線LL0と点線UL0との間に常に蓄電量が収まる、という制約条件の下で行われてもよい。
仮に、調整要求信号Phの値が0であるとすれば、式(8)の評価関数を最小とする充放電指令値Rhの値はRphである。つまり、アンシラリーサービスへの貢献(容量の提供)が求められていない状況であれば、充放電指令値Rhの値は、建物HMの都合のみを考慮した最適蓄電量に対応した値(Rph)となる。
これに対し、調整要求信号Phの値が0でないときには、式(8)に示される評価関数を最小とするような充放電指令値Rhの値はRphからずれた値となる。例えば、調整要求信号Phの値が0よりも大きい場合には、式(8)に示される評価関数を最小とするような充放電指令値Rhの値はRphよりも小さくなる
ステップS33に続くステップS34では、更新された充放電指令値Rhに基づいて電力変換器CVの制御が行われる。その結果、蓄電池BTから充放電される電力が充放電指令値Rhと一致するように調整される。
ステップS33に続くステップS34では、更新された充放電指令値Rhに基づいて電力変換器CVの制御が行われる。その結果、蓄電池BTから充放電される電力が充放電指令値Rhと一致するように調整される。
以上に説明したように、本実施形態に係る電力制御システム100は、蓄電池BTの蓄電量が最適蓄電量と一致するように、蓄電池BTの充放電を制御する。また、受信部140により調整要求信号Phが受信されると、当該調整要求信号Phに基づいて、蓄電量と最適蓄電量との間で差が生じるように蓄電池BTの充放電を制御する。
調整要求信号Phは、地域送電機関300から送信されるレギュレーション信号Rrをそれぞれの建物HMに配分し、その結果として地域全体における電力の安定を実現させるものである。従って、所謂「シャドープライス」ともいえるものである。
このように、基本的には建物HMにおける系統電力の消費を最適化するための制御を行いながらも、アグリゲータ200からの求めに応じて充放電の調整を行い、これによりアンシラリーサービスに必要な容量を提供することが可能となっている。つまり、アンシラリーサービスへの参加のために必要となる制御と、建物HMにおける系統電力の消費を最適化するための制御とを、協調させながら行うことが可能となっている。
本開示を実施するにあたっては、以上に説明した態様に限定されることなく、様々な変形を加えることができる。例えば、充放電計画のうち最大蓄電量の推移を算出するための評価関数である式(1)から、蓄電池BTの充放電回数に比例する第2項を削除してもよい。同様に、充放電計画のうち最小蓄電量の推移を算出するための評価関数である式(2)から、蓄電池BTの充放電回数に比例する第2項を削除してもよい。この場合、蓄電池BTの充放電回数を可能な限り少なくする、という条件については考慮することなく、充放電計画が作成されることとなる。
また、サーバー210による調整要求信号Phの作成は、本実施形態のようにラグランジュ未定定数法を用いて行われてもよいのであるが、他の方法により行われてもよい。地域送電機関300から送信されるレギュレーション信号Rrに対して地域全体で対応できるのであれば、そのために行われる制御の方法は特に限定されない。
本実施形態では、式(7)で用いられる横ベクトルLの各要素が全て1となっている。しかしながら、各要素の値を個別に調整することにより、それぞれの電力制御システムに割り振られる調整要求信号Phを、互いに異なる個別の信号として作成することとしてもよい。これにより、各建物HMの状況に応じて、アンシラリーサービスへの参加の度合いを個別に設定することが可能となる。
各蓄電池BTの「蓄電量」は、本実施形態では「電力量」として取得、算出される。このような態様に替えて、満充電を100%とする百分率の値(つまりSOC)として蓄電量が取得されることも考えられる。このような場合には、当該SOCに対して蓄電池BTの定格容量(単位は電力量)を掛けることによって電力量に換算することとすれば、以上に説明した制御方法を適用することができる。
サーバー210からそれぞれの電力制御システム100に調整要求信号Phが送信される周期は、本実施形態では1秒なのであるが、他の周期であってもよい。ただし、地域送電機関300からレギュレーション信号Rrが送信される周期(4秒)よりも短い周期とすることが望ましい。
ここで、この出願に記載されるフローチャート、あるいは、フローチャートの処理は、複数のセクション(あるいはステップと言及される)から構成され、各セクションは、たとえば、S01と表現される。さらに、各セクションは、複数のサブセクションに分割されることができる、一方、複数のセクションが合わさって一つのセクションにすることも可能である。さらに、このように構成される各セクションは、デバイス、モジュール、ミーンズとして言及されることができる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
Claims (14)
- アンシラリーサービスを提供するアグリゲータ(200)と通信を行いながら、電力系統(PS)から建物(HM)に供給される電力を調整する電力制御システム(100)であって、
前記建物に接続された蓄電池(BT)の、所定期間における充放電計画を作成する計画部(110)と、
前記充放電計画に基づいて、前記所定期間における前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部(120)と、
前記充放電計画を前記アグリゲータのサーバー(210)に送信する送信部(130)と、
前記充放電計画に基づいて前記サーバーから送信される調整要求信号、を受信する受信部(140)と、を備え、
前記充放電計画には、
前記所定期間において許容される最大蓄電量の推移に関する第1データと、
前記所定期間において許容される最小蓄電量の推移に関する第2データと、が含まれており、
前記所定期間において、前記充放電制御部は、
前記蓄電池の蓄電量が、前記最小蓄電量と前記最大蓄電量との平均値である最適蓄電量と一致するように、前記蓄電池の充放電を制御し、且つ、
前記受信部により前記調整要求信号(Ph)が受信されると、当該調整要求信号に基づいて、前記蓄電量と前記最適蓄電量との間で差が生じるように前記蓄電池の充放電を制御する電力制御システム。 - 前記所定期間において、前記充放電制御部は、
前記蓄電量が前記最小蓄電量以上であり、且つ、前記蓄電量が前記最大蓄電量以下である状態を常に維持しながら、前記蓄電池の充放電を制御する請求項1に記載の電力制御システム。 - 前記計画部は、
前記所定期間を含む算出対象期間における電気料金に比例する第1項と、
前記算出対象期間における前記蓄電量の積算値に比例する第2項と、の差である評価関数が最大となるように、前記第1データを作成する請求項1に記載の電力制御システム。 - 前記計画部は、
前記所定期間を含む算出対象期間における電気料金に比例する第1項と、
前記算出対象期間における前記蓄電量の積算値に比例する第2項と、の差に、
前記算出対象期間における前記蓄電池の充放電回数に比例する第3項を加えたものである評価関数が最大となるように、前記第1データを作成する請求項1に記載の電力制御システム。 - 前記計画部は、
前記所定期間を含む算出対象期間における電気料金に比例する第1項と、
前記算出対象期間における前記蓄電量の積算値に比例する第2項と、の和である評価関数が最小となるように、前記第2データを作成する請求項1に記載の電力制御システム。 - 前記計画部は、
前記所定期間を含む算出対象期間における電気料金に比例する第1項と、
前記算出対象期間における前記蓄電量の積算値に比例する第2項と、
前記算出対象期間における前記蓄電池の充放電回数に比例する第3項と、の和である評価関数が最小となるように、前記第2データを作成する請求項1に記載の電力制御システム。 - 前記充放電計画には、
前記所定期間において前記建物で消費される消費電力の推移に関する第3データと、
前記所定期間において前記建物で発電される発電電力の推移に関する第4データとが更に含まれる請求項1に記載の電力制御システム。 - アンシラリーサービスを提供するアグリゲータに設置され、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の少なくとも一つの電力制御システムと通信を行うサーバー(210)。
- 少なくとも一つの電力制御システムは、複数の電力制御システムであり、
アンシラリーサービスのために地域送電機関(300)へ提示する容量(Pb)を、複数の電力制御システムから受信した前記充放電計画に基づいて算出する請求項8に記載のサーバー。 - 算出された前記容量を前記地域送電機関に予め送信し、
前記所定期間においては、前記容量に基づいて前記地域送電機関から送信されるレギュレーション信号(Rr)、を受信する請求項9に記載のサーバー。 - 前記レギュレーション信号に基づいて、それぞれの前記調整要求信号を作成する請求項10に記載のサーバー。
- それぞれの電力制御システムの前記蓄電量が前記最適蓄電量と一致しているときに、前記電力系統から前記建物のそれぞれに供給されると予測される電力の合計値と、
前記レギュレーション信号に対応するために必要となる電力の調整量と、の和を、
前記電力系統からそれぞれの前記建物に実際に供給されている電力の合計値、から差し引くことにより電力偏差を算出し、
当該電力偏差を積算した値に基づいて前記調整要求信号を作成する請求項11に記載のサーバー。 - 前記調整要求信号を、送信先である前記電力制御システム毎に異なる個別の信号として作成する請求項11に記載のサーバー。
- それぞれの前記電力制御システムに前記調整要求信号が送信される周期は、前記地域送電機関から前記レギュレーション信号が送信される周期よりも短い請求項11に記載のサーバー。
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