JP2018085825A - 電力供給制御装置、電力供給制御プログラム、電力料金設定システム - Google Patents

電力供給制御装置、電力供給制御プログラム、電力料金設定システム Download PDF

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Abstract

【課題】電力供給側と発電設備を備えた需要側とで相互に電力量を制御する場合に、需要側において予め計画した電力消費からの逸脱時期を早期に予測し、需要側でのデマンド抑制制御の適正化を図る。
【解決手段】1ブロック(1日)の開始前に、需要側が、当該ブロックで消費される電力を、計画電力として申告しておき、1単位期間(30分単位)毎に、ニューラルネットワーク等の予測演算処理によって以後の電力予測を実行し、予測電力と計画電力との差分に基づいて、予測電力が許容範囲を逸脱するか否かを判定すると共に、事前処理として、蓄電池48への充電及び/又は負荷抑制を実行することで、許容範囲の逸脱を回避するようにした。すなわち、余剰があれば、蓄電池48の充電を実行し、需要者側が不便さ実感しない範囲で負荷抑制を実行することで、計画電力どおりに消費電力が推移することを実現した。
【選択図】図3

Description

本発明は、電力供給側から電力を受けると共に蓄電設備を備えた需要側で稼働する負荷で消費される予測電力に基づいて電力の需要側への供給状態を制御する電力供給制御装置及び電力供給制御プログラム、並びに、需要側の電力消費量に基づいて電力料金を設定する電力料金設定システムに関する。
電力の需要と供給とのバランスにおいて、「同時同量」の調整が重要となる。
同時同量とは、電気の安定した利用を実現するために、需要(使う電気)と供給(作る電気)とが常に同じであるように調整することを言う。需要と供給とのバランスが崩れると、電圧変動等、電気が不安定になったり、極端にバランスが崩れると停電が起こり得る。
ところで、同時同量の調整は、一部を除き基本的には電力供給側(例えば、電力会社)で対応している。特に、近年では、太陽光発電による電力の買い取り制度や、新電力事業者の存在等、電力供給側にとって、同時同量の調整の負担が大きくなっている。
そこで、電力の需要側でも同時同量の調整を行うことが考えられる。その一例として、電力負荷の抑制制御がある(以下、デマンド抑制制御という)。
従来のデマンド抑制制御では、負荷設備の負荷を抑制する。例えば、空調機では空調設定温度の緩和、空調室外機のリミット制御等が実行され、照明器具では照明調光度の低減等が実行される。
一方、電力の需要側において、電力供給側から受ける電力(商用電力)とは別に、発電設備、例えば、発電機や蓄電池を設置することがある。この構成により、発電機の起動や、蓄電池の充電及び放電(以下、充放電という)によって、デマンド抑制制御が可能である。
一例として、特許文献1には、蓄電池の蓄電残量温存のため、発電機を起動させて按分することが記載されている。
より具体的には、需要側が、電動発電機と蓄電池とを備え、予測需要電力が目標電力を超過するときの超過量に基づいて、電動発電機と蓄電池への出力指令値の割合を決定する構成となっている。
また、特許文献2は、コストが最適となる電源を選択することが記載されている。
より具体的には、需要予測値と供給計画値との差分を、制御対象に対して、コスト最適化手法に基づいて分配する構成となっている。
特開2016−010292号公報 特開2014−143835号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電動発電機の燃料消費量の増大といった、経済効率を含む別の課題の悪化が懸念され、また、特許文献2に記載の技術では、蓄電池の蓄電残量が不足している場合、或いは、デマンド抑制制御量が大きい場合の対応が不十分であり、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を含め、従来技術では、デマンド抑制制御の最適化には至っていない。
本発明は上記事実を考慮し、電力供給側と蓄電設備を備えた需要側とで相互に電力量を制御する場合に、需要側において予め計画した電力消費からの逸脱時期を早期に予測し、需要側でのデマンド抑制制御の適正化を図ることができる電力供給制御装置、電力供給制御プログラムを得ることが目的である。
また、上記目的に加え、需要側におけるデマンド抑制制御の意欲を増大させることができる電力料金設定システムを得ることが目的である。
本発明は、電力供給側から電力を受けると共に、充放電可能な蓄電設備及び電力を消費する負荷を備えた需要側を対象として、予め定められた1ブロックの期間内の細分化された単位期間毎に、前記負荷が消費する計画電力を策定する策定手段と、予め定めた予測演算処理によって、前記単位期間で消費される予測電力を演算する演算手段と、前記演算手段により予測電力が演算された前記単位期間の中に、前記計画電力と前記予測電力との差が、予め定めた許容範囲を逸脱する特定単位期間が存在する場合に、前記特定単位期間に達するまでの各単位期間で、前記蓄電設備の充放電制御、及び負荷抑制制御の少なくとも一方を実行する制御手段と、を有する電力供給制御装置である。
本発明によれば、策定手段では、需要側を対象として、予め定められた1ブロックの期間内の細分化された単位期間毎に、前記負荷が消費する計画電力を策定する。需要側は、電力供給側から電力を受けると共に、充放電可能な蓄電設備及び電力を消費する負荷を備えている。負荷が消費する電力は、需要側が容易に知りうる情報であり、電力供給側から計画電力を策定するよりも精度が高い。
計画電力が策定されたブロックの期間から開始されると、演算手段では、予め定めた予測演算処理によって、各単位期間で消費される予測電力を演算する。例えば、演算時期は、各単位期間の開始時でもよいし、当該開始時に同期せず、演算対象の単位期間前に準備されていてもよい。すなわち、演算結果は、各単位期間の開始時に更新されていることになる。
次に、演算手段により予測電力が演算された単位期間の中に、前記計画電力と前記予測電力との差が、予め定めた許容範囲を逸脱する特定単位期間が存在する場合がある。許容範囲は、計画電力に対してプラス側及びマイナス側に設定することが好ましい。
制御手段では、演算手段により予測電力が演算された単位期間の中に、計画電力と予測電力との差が、予め定めた許容範囲を逸脱する特定単位期間が存在する場合に、特定単位期間に達するまでの一部又は全部の単位期間で、蓄電設備の充放電制御、及び負荷抑制制御の少なくとも一方を実行する。
これにより、電力供給側から供給される電力の消費を、計画電力の許容範囲内に維持し、需要側でのデマンド抑制制御の適正化を図ることができる。
本発明において、前記制御手段が、前記蓄電設備の蓄電残量に基づいて、前記蓄電設備の充放電制御の実行の可否を判定する。
制御手段で蓄電設備の充放電制御を実行する際、蓄電設備の蓄電残量に基づき、蓄電設備の充放電制御の実行の可否を判定する。なお、蓄電残量は、計測して得てもよいし、計画電力と実際に負荷が消費した実績電力との差分から得るようにしてもよい。
これにより、例えば、蓄電設備の放電によって、特定単位期間の電力を確保する場合の不足分を負荷抑制によって賄う、といった蓄電設備を優先とした按分処理が可能となる。
本発明において、前記制御手段は、前記特定単位期間の逸脱が、前記許容範囲の上限を超える逸脱の場合、当該特定単位期間で、前記負荷に対して、前記蓄電設備の放電による電力を供給すると共に、当該蓄電設備の放電による電力量が不足しているときは、前記負荷に対して負荷抑制を実行する。
特定単位期間の逸脱が、前記許容範囲の上限を超える逸脱の場合、その分、計画電力を逸脱して電力供給側からの電力が消費(超過消費)されることになる。そこで、特定単位期間では、負荷に対して、少なくとも、超過消費分の電力を蓄電設備の放電による電力で賄う。
さらに、蓄電設備の放電による電力量が不足しているときは、負荷に対して負荷抑制を実行する。
これにより、特定単位期間においても、負荷抑制を低減しつつ、計画電力の許容範囲内で収めることができる。
本発明において、前記蓄電設備の充電は、電力供給側からの電力を受けて実行され、前記制御手段は、前記特定単位期間の逸脱が、前記許容範囲の上限を超える逸脱の場合、当該特定単位期間で、前記負荷に対して前記蓄電設備の放電による電力を供給する際に、蓄電残量が不足しているときは、前記特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、前記蓄電設備を充電する。
蓄電設備の充電は、電力供給側からの電力を受けて実行される。
制御手段では、特定単位期間の逸脱が、許容範囲の上限を超える逸脱の場合、当該特定単位期間で、負荷に対して前記蓄電設備の放電による電力を供給する際に、蓄電残量が不足しているときは、特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、蓄電設備を充電する。
これにより、特定単位期間で必要な電力を、計画電力の許容範囲内で確保することができる。
本発明において、前記蓄電設備の充電を実行しても特定単位期間における前記許容範囲の上限超えが解消しない場合は、さらに、前記特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、前記負荷に対して負荷抑制を実行する。
蓄電設備の充電を実行しても特定単位期間における許容範囲の上限超えが解消しない場合は、さらに、特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、前記負荷に対して負荷抑制を実行する。
これにより、特定単位期間で必要な電力を、より確実に計画電力の許容範囲内で確保することができる。
本発明は、コンピュータを、本発明の電力供給制御装置として機能させる電力供給制御プログラムである。
本発明は、本発明の電力供給制御装置を用いた需要側の電力料金を設定する電力料金設定システムであって、予め定めた電力料金設定期間の終了時に、終了した電力料金設定期間毎に、計画電力を基準とした許容範囲内で消費電力が推移したか否かを判定する電力推移判定手段と、前記電力推移判定手段の判定結果において、前記許容範囲を逸脱している場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割高とし、許容範囲を逸脱したブロックが存在しない場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割安とする電力料金調整手段と、を有する電力料金設定システムである。
本発明において、電力推移判定手段において、予め定めた電力料金設定期間の終了時に、当該終了した電力料金設定期間毎に、計画電力を基準とした許容範囲内で消費電力が推移したか否かを判定する。
例えば、1ブロックを1日とし、1ヶ月毎(28〜31ブロック)に各ブロックの許容範囲の逸脱の有無を集計する。
電力料金調整手段では、電力推移判定手段の判定結果において、許容範囲を逸脱している場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割高とし、許容範囲を逸脱したブロックが存在しない場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割安とする。
すなわち、電力料金を設定する際、計画電力通りに消費電力が推移するか否かによって、メリットとデメリットを設定することで、需要側のデマンド抑制制御の意欲を増大させることが可能となる。
以上説明した如く本発明の電力供給制御装置及び電力供給制御プログラムでは、電力供給側と発電設備を備えた需要側とで相互に電力量を制御する場合に、需要側において予め計画した電力消費からの逸脱時期を早期に予測し、需要側でのデマンド抑制制御の適正化を図ることができる。
また、上記効果に加え、本発明の電力料金設定システムでは、需要側におけるデマンド抑制制御の意欲を増大させることができる。
第1の実施の形態に係る電力供給側と需要側との間での電力を送電するための設備を示す概略図である。 第1の実施の形態に係る電力供給制御装置の制御ブロック図である。 第1の実施の形態に係る、電力供給制御装置における負荷制御及び充放電制御を主体とした制御の流れを示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態に係る電力供給制御ルーチンを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る蓄電池の充放電及び負荷抑制制御ルーチンを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る消費電力の推移を示すタイミングチャートであり、(A)は1単位期間(30分)経過後の状況、(B)は図6(A)の状況から予測される放電及び負荷抑制状態を示す。 第1の実施の形態に係る消費電力の推移を示すタイミングチャートであり、(A)は計画電力の許容範囲を逸脱する直前までに充電を実行した場合、(B)は計画電力の許容範囲を逸脱する直前までに充電及び負荷抑制を実行した場合を示す。 第1の実施の形態に係る消費電力の推移を示すタイミングチャートであり、(A)は1ブロックの期間が終了したときの状況、(B)は図8(A)において電力余剰の単位期間で充電を実行した場合を示す。 第2の実施の形態に係る電力料金設定制御ルーチンを示すフローチャートである。
「第1の実施の形態」
図1は、第1の実施の形態に係る電力供給側から需要側に電力を供給するための送電設備を示す概略図である。
電力供給側10では、発電所12で発電した電力を変電所14へ送電する。
発電所12は、例えば、水力発電所12A、火力発電所12B及び原子力発電所12Cを主体とするが、その他、再生可能エネルギー(地熱、風力等)を用いた発電、並びに、枯渇性エネルギー(シェールガス、メタンハイドレード等)を用いた発電を含む。
発電所12では、一例として、発電した電力を、500,000V〜275,000Vの電圧で送電線16を介して変電所14へ送電する。
変電所14は、例えば、段階的に超高圧変電所、一次変電所、中間変電所において、徐々に降圧する。変電所14からは、154,000V〜22,000Vの電圧とされた電力が、需要側としての大工場や鉄道変電所等へ送電される。
また、変電所14の電力は、送電線18を介して、配電用変電所20へ送電されるようになっている。
配電用変電所20では、一例として、変電所14から受けた154,000V〜22,000Vの電圧の電力を、6,600Vの電圧に降圧する。6,600Vの電圧に降圧された電力は、需要側としての中工場やビルディング等へ送電される。なお、第1の実施の形態では、この配電用変電所20から受電される需要側(以下、需要側26という)を例にとり、電力供給制御の構成について説明する(詳細後述)。
また、配電用変電所20の電力は、送電線22を介して柱上変圧器24へ送電されるようになっている。
柱上変圧器24では、一例として、配電用変電所20から受けた6,600Vの電圧の電力を、200V〜100Vに変圧し、需要側としての小工場、住宅等へ送電する。
図1では、配電用変電所20から受電する需要側26(例えば、中工場、ビルディング)が備える負荷(後述)への電力配線系統の一例を示している。
なお、需要側26としては、配電用変電所20から受電する施設に限定されるものではなく、柱上変圧器24から受電する小工場、住宅、或いは、変電所14から受電する大工場、鉄道変電所であってもよい。
需要側26は、主電力計28を備えており、当該主電力計28の入力側には、配電用変電所20から電力が供給されるように配線されている。
主電力計28の出力側は、受電設備30に接続されている。受電設備30は、例えば、ブレーカーや漏電遮断機等を含み、後述する負荷に電力を分配する役目を有する。
第1の実施の形態の需要側26では、負荷として、空調設備32及び照明設備34を備えている。
空調設備32には、受電設備30から、空調用電力計36及び変圧器38を介して、電力が供給されるようになっている。空調設備32は、空調制御装置40からの指示で動作(温度調整、風量調整、風向き調整等)が制御されるようになっている。
照明設備34には、受電設備30から、照明用電力計42及び変圧器44を介して、電力が供給されるようになっている。照明設備34は、照明制御装置46からの指示で動作(点灯、消灯等)が制御されるようになっている。
また、第1の実施の形態の需要側26は、蓄電設備としての蓄電池48を備えている。蓄電池48は、充電及び放電(以下、総称する場合、「充放電」という)が可能である。
蓄電池48は、充電の際、蓄電池用電力計50及び変圧器52を介して、電力が供給されるようになっている。また、蓄電池48は、放電の際、図示しない配線系統により負荷(空調設備32及び照明設備34)の少なくとも一方へ電力を供給する。
なお、空調用電力計36、照明用電力計42及び蓄電池用電力計50による計測電力情報は、第1の実施の形態における電力供給制御に対して、直接的に適用しないが、逐次モニタリングすることが好ましい。また、例えば、主電力計28による計測電力情報の照合等に適用可能である。さらに、主電力計28の故障時の代替として適用可能である。
蓄電池48の充放電は、蓄電池制御装置54からの指示で実行されるようになっている。
ここで、空調制御装置40、照明制御装置46及び蓄電池制御装置54は、電力供給制御装置56に接続されている。電力供給制御装置56は、空調設備32及び照明設備34を対象とした負荷制御、並びに、蓄電池48を対象とした充放電制御を実行する。
図2に示される如く、電力供給制御装置56は、マイクロコンピュータ58を備えている。マイクロコンピュータ58は、CPU60、RAM62、ROM64、入出力ポート(I/O)66及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス68を含んで構成されている。ROM64には、第1の実施の形態に係る電力供給制御プログラムが記憶されており、CPU60が当該電力供給制御プログラムに従って動作することで、需要側26を対象として電力供給制御が実行される。
なお、I/O66には、大規模記憶装置(ハードディスク)70が接続されており、電力供給プログラムはハードディスク70に記憶してもよいし、図示しないUSBメモリやSDカード等の記憶媒体に記憶するようにしてもよい。
また、I/O66には、インターフェイス(I/F)72を介して空調制御装置40、I/F74を介して照明制御装置46、及びI/F76を介して蓄電池制御装置54がそれぞれ接続されている。さらに、I/O66には、主電力計28、空調用電力計36、照明用電力計42、蓄電池用電力計50が接続されている。
図3は、電力供給制御装置56における負荷制御及び充放電制御を主体とした制御の流れを示す機能ブロック図である。なお、図3のブロックは機能別に分類したものであり、電力供給制御装置56のハード構成を限定するものではない。
電力供給制御装置56は、電力負荷計画部78及び電力負荷予測更新部80を備えており、それぞれ電力負荷差分予測演算部82に接続されている。
電力負荷計画部78は、後述する1ブロック(例えば、1日)の開始前(例えば、前日)に次のブロックの電力負荷を策定する。以下、策定した電力負荷を計画電力という。
電力負荷予測更新部80は、後述する1単位期間(例えば、30分)毎に以降の電力負荷(以下、予測電力という)を予測する。すなわち、予測電力は、1単位期間毎に更新されるようになっている。なお、予測電力の予測タイミングは、1単位期間の切り替わりに同期させる必要はなく、それ以前に準備しておいてもよい。
予測電力は、予め定めた予測演算処理によって予測される。具体的には、特に空調設備の温度設定に影響を及ぼす気温、湿度及び天気概況を含む天気情報、需要側の季節や生産工場であれば製品の市場動向に基づく消費電力の履歴情報等を入力パラメータとして、ニューラルネットワーク等によって予測電力を得る。ただし、予測電力を得る方法は、この方法に限るものではない。
例えば、過去の同一月日の消費電力の平均値や直近値を適用する形態としてもよく、この値に一例として直近の気温等の消費電力に影響するパラメータ値を加味して適用する形態等としてもよい。
電力負荷差分予測演算部82では、計画電力と、予測電力との差分を演算する。
電力負荷差分予測演算部82は、蓄電池状態予測演算部84に接続されており、演算結果は、この蓄電池状態予測演算部84へ送出される。蓄電池状態予測演算部84では、受信した演算結果(差分)に基づき、計画電力を基準として、所定幅の上限及び下限を設定しておき、差分が上限を超えるか否か、下限を下回るか否かを予測する(予測情報)。
一方、電力負荷計画部78は、電力負荷差分演算部86に接続されている。電力負荷差分演算部86には、現在電力計測部88が接続されている。現在電力計測部88では、主電力計28からの情報に基づいて、実際に消費された電力(以下、実績電力という)を計測し、電力負荷差分演算部86へ送出する。
電力負荷差分演算部86では、実績電力と計画電力との差分(以下、リアルタイムの差分という)が演算される。
電力負荷差分演算部86は、蓄電池出力指令部90に接続されている。蓄電池出力指令部90では、1単位期間毎のリアルタイムの差分(実績電力と計画電力との差分)に基づいて、蓄電池制御装置54に対して、蓄電池48に対して充電するか、放電するかを指令する。
蓄電池出力指令部90では、蓄電池制御装置54に対して、基本制御として、実績電力が計画電力の上限を上回っている場合は放電を指示し、実績電力が計画電力の下限を下回っている場合は充電を指示する。蓄電池制御装置54は当該指示に基づき蓄電池48の充放電を実行する。以上の制御を基本制御としたのは、1ブロックの全期間において、計画電力の許容範囲内に収めるべく、充電の余力があっても放電することで、計画電力の下限を下回る単位期間で充電を実行して意図的に電力を消費する、といったイレギュラーな制御が実行される場合があるからである。
また、蓄電池制御装置54は、蓄電池状態予測演算部84に接続されている。このため、蓄電池状態予測演算部84には、電力負荷差分予測演算部82で演算された差分に基づいて予測される予測情報と、蓄電池48の計測情報(充放電量、蓄電残量)とが集約される。これらの情報に基づいて、蓄電池状態予測演算部84では、計画された1ブロックの期間内において、放電(又は充電)が必要な時期(単位期間)、並びに、負荷抑制が必要な時期(単位期間)を含む計画電力の逸脱時期(予測電力が計画電力の許容範囲を逸脱する時期)を予測する。
蓄電池状態予測演算部84において予測された計画電力の逸脱時期に関する情報(特定単位期間の情報)は、蓄電池制御装置54及び負荷抑制計画部92へ送出される。
蓄電池制御装置54では、蓄電池48に対して、実績電力が計画電力の上限と下限の範囲内に収まるような充電を計画し、特定単位期間に到達する複数の単位期間を利用して、事前に、蓄電残量を増量するために、充電を実行するように制御する。
ここで、特定単位期間の予測電力が、蓄電池48の蓄電残量の放電では、依然として、計画電力の許容範囲から逸脱する場合がある。
そこで、負荷抑制計画部92では、特定単位期間に到達する複数の単位期間を利用して、事前に、実績電力が計画電力の上限と下限の範囲内に収まるような負荷抑制を計画し、計画結果を負荷抑制設定指令部94へ送出する。すなわち、第1の実施の形態では、負荷抑制は、蓄電池48の放電制御を主とした場合の、副次的制御という位置付けとしている。
負荷抑制設定指令部94は、空調制御装置40及び照明制御装置46に接続されており、負荷抑制計画部92で計画された条件に基づいて、空調設備32及び照明設備34の動作状態を制御して、負荷抑制を実行する。
以下に、第1の実施の形態の作用を、図4及び図5のフローチャートに従い説明する。
図4は、電力供給制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ100では、制御開始時期か否かを判断する。すなわち、1ブロック(1日)の開始時期か否かを判断する。制御開始時期は、例えば、日付が変わる0:00時でもよいし、1日の活動時刻(企業であれば、09:00等の始業時)であってもよい。なお、第1の実施の形態では、1ブロックが24時間であり、制御は常に継続されることを前提としている。
ステップ100で否定判定された場合は、ブロック期間内で制御が継続されていると判断し、ステップ110へ移行する。
また、ステップ100で肯定判定されると、新たなブロックが開始されると判断し、ステップ104へ移行して、策定された計画電力を読み出し、ステップ108へ移行する。
ステップ108では、計画電力を基準(中間値)として、上限及び下限を設定し、ステップ110へ移行する。この上限と下限の幅が計画通りに電力が消費されていると判断する許容範囲となる。一例として、策定した計画電力の±3%が好ましい。これにより、帯状の許容範囲をもって、初期の各単位期間での計画電力が設定される。
ステップ110では、ブロック内の1単位期間(例えば、30分)が経過したか否かを判断する。このステップ110で肯定判定されると、1単位期間が経過したと判断し、ステップ112へ移行する。
ステップ112では、次単位期間以降の電力予測を実行し、更新する。すなわち、経過した単位期間において、計画通りであれば問題ないが、実績電力が計画電力の基準(中間値)から逸脱すると、以後も逸脱の可能性がある。そこで、逸脱の度合いに基づいて、電力の推移を予測し、電力予測として更新する。なお、次単位期間以降の電力予測は、ステップ110の肯定判定のように1単位経過時に同期させず、それ以前までに予測してもよい。
次のステップ114では、更新した電力予測において、計画電力幅の上限を超える単位期間が存在するか否かを判断する。
このステップ114で否定判定された場合は、ステップ116へ移行して、計画電力幅の下限を下回る単位期間が存在するか否かを判断する。
ステップ116で否定判定された場合は、電力は、計画電力幅の許容範囲内で推移すると判断し、ステップ100へ戻る。
また、ステップ116で肯定判定された場合は、ステップ118へ移行して、計画電力幅の許容範囲の下限を下回る単位期間で、蓄電池48の充電を実行するように設定し(実行は、図5のステップ152参照)、ステップ100へ戻る。すなわち、計画電力幅の許容範囲の下限を下回る場合、計画電力が余剰するということでありその分、備えとして蓄電池48の充電を実行することができる。なお、フル充電状態であれば、充電の必要はない。
一方、ステップ114で肯定判定された場合は、ステップ120へ移行して、計画電力幅の上限を超える単位期間を特定単位期間として識別し、次いで、ステップ122へ移行して、現在の蓄電池情報(充放電量、蓄電残量)を読み出し、ステップ124へ移行する。
ステップ124では、現在の蓄電残量で、特定単位期間において、計画電力の許容範囲内に収めることが可能(対応可能)か否かを判断する。
このステップ124で肯定判定された場合は、ステップ126へ移行して、特定単位期間で蓄電池48を放電することを設定し(実行は、図5のステップ160参照)、ステップ100へ戻る。これにより、特定単位期間での消費電力を計画電力の許容範囲内に収めることができる。
また、ステップ124で否定判定された場合は、蓄電池48の充電量が不足していると判断し、ステップ128へ移行して、放電枯渇後の負荷抑制量を算出し、次いで、ステップ130へ移行して、特定単位期間までの各単位期間で、計画電力を超えないように、蓄電池48の充電を設定し(実行は、図5のステップ152参照)、ステップ132へ移行する。
ステップ132では、特定単位期間までの各単位期間での充電で、蓄電残量が十分となるか否かを判断する。
このステップ132で肯定判定された場合は、蓄電池48の充電量で、特定単位期間での消費電力を計画電力の許容範囲内に収めることができると判断し、ステップ100へ戻る。
また、ステップ132で否定判定された場合は、蓄電池48の充電量だけでは、特定単位期間での消費電力を計画電力の許容範囲内に収めることができないと判断し、ステップ134へ移行して、特定単位期間までの各単位期間で負荷抑制を分散設定し(実行は、図5のステップ156参照)、ステップ100へ戻る。
図5は、図4の電力供給制御ルーチンで設定される充放電、及び負荷抑制制御を実行するための蓄電池充放電、負荷抑制制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ150では、充電設定単位期間か否かを判断する。この充電設定は、図4のステップ118及びステップ130での設定に相当する。
ステップ150で肯定判定されると、ステップ152へ移行して、充電が開始され、ステップ154へ移行する。ステップ150で否定判定された場合は、ステップ154へ移行する。
ステップ154では、負荷抑制設定単位期間か否かを判断する。この負荷抑制設定は、図4のステップ134での設定に相当する。
ステップ154で肯定判定されると、ステップ156へ移行して、負荷抑制が開始され、ステップ158へ移行する。ステップ154で否定判定された場合は、ステップ158へ移行する。
ステップ158では、特定単位期間(放電設定単位期間)か否かを判断する。この放電設定は、図4のステップ126に相当する。
ステップ158で肯定判定されると、ステップ160へ移行して放電が開始され、このルーチンは終了する。また、ステップ158で否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
第1の実施の形態によれば、1ブロック(1日)の開始前に、当該ブロックで消費されると予測される電力を需要側が、計画電力として申告しておき、実際に消費される実績電力の推移を1単位期間(30分単位期間)で監視し、実績電力と計画電力との差分に基づいて、実績電力が許容範囲を逸脱するか否かを判定すると共に、事前処理として、蓄電池48への充電及び/又は負荷抑制を実行することで、許容範囲の逸脱を回避するようにした。すなわち、余剰があれば、蓄電池48の充電を実行し、需要側が不便さを実感しない範囲で負荷抑制を実行することで、計画電力どおりに消費電力が推移することを実現した。
なお、不便さは、需要者によってその度合いが異なるため、電力供給側としては、例えば、アンケート等の集計によって現状を把握し、逐次学習して、負荷抑制度合を調整していくことが好ましい。
(電力推移シミュレーション)
図6〜図8は、図4及び図5の制御フローチャートに基づく電力供給制御での電力推移をシミュレーションしたときのタイミングチャートである。
図6〜図8では、1ブロックの制御開始前において、計画電力(図6(A)の矢印A参照)に基づいて、上限(図6(A)の矢印B参照)及び下限(図6(A)の矢印C参照)が設定されたものとする。
この計画電力(及び許容範囲)に対して、実際に消費される実績電力(図6(A)の矢印D参照)は、太線で示すものとし、現在の位置を黒丸(●)で示すものとする。
(時刻11:30現在)
図6は、1ブロックの制御開始から30分が経過したとき(時刻としては、11:30)の状況を示している。
図6(A)では、30分経過後に実績電力が、許容範囲内で計画電力を超過している。この超過分を考慮して、以後の電力推移を予測したのが、予測電力(図6(A)の矢印E参照)である。
この更新時の予測電力では、時刻として、13:30〜15:30まで上限を超えることになる。
この13:30〜15:30を、許容範囲(少なくとも、上限位置)まで戻すには、蓄電池48からの放電及び負荷制御が必要となる。
図6(B)において、許容範囲を逸脱する時刻である13:30から蓄電池48の放電を開始することを予測すると(図6(B)の矢印F参照)、蓄電残量が時刻14:30に枯渇することになる(図6(B)の矢印G参照)。そこで、時刻14:30以降は、負荷抑制を実行することを予測すると(図6(B)の矢印H参照)、電力を許容範囲で推移させることができる。
(時刻13:30現在)
図7は、図6のシミュレーションに対して、許容範囲を超える電力(時刻13:30〜15:30)に対して、事前対処することを付加したものである。
事前対処する手段としては、蓄電池48の充電と負荷制御である。
図7(A)は、蓄電池48の充電による事前対処を実行した電力推移シミュレーションのタイミングチャートである。なお、図7では、図6に示した各特性曲線の説明を省略した。
図7(A)は、予測電力において、計画電力Aの許容範囲(上限B)を超えるときに利用する蓄電池48の残量を増やすべく、時刻13:30までの各単位期間において、上限Bを超えない範囲で、蓄電池48の充電を実行する。
これにより、図6の現在(時刻11:30)では30%前後であった蓄電残量が、図7(A)における現在(時刻13:30)には50%となり、その分、許容範囲を逸脱する時間帯(13:30〜15:30)での蓄電池48の放電量を増大させることができる。
図7(B)は、図7(A)の事前処理(蓄電池48の充電)に加え、時刻13:30までの各単位期間において、例えば、需要者が不便さを実感しない範囲で負荷抑制を実行する。
この負荷抑制した分、消費電力(実績電力)を抑えることができる。なお、図7(B)では、負荷抑制した分を蓄電池48の充電に当てることで、図7(B)における現在(時刻13:30)には60%とすることができる。なお、図7(B)の点線の充電量は、図7(A)での充電量を示す。
(時刻16:30現在)
図8は、図6のシミュレーションに対して、許容範囲で消費される電力(時刻15:30〜16:30)に対して、未来(明日以降)に向けて充電量を増加することを付加したものである。
図8(A)は、許容範囲を逸脱する時間帯(13:30〜15:30)において、図6(B)の時刻14:30〜15:30に集中する負荷抑制を、許容範囲を逸脱する時間帯(13:30〜15:30)の範囲で均した(平均化した)。これにより、需要者側の不便さを軽減することができる。
図8(B)は、許容範囲を逸脱する時間帯(13:30〜15:30)を経過した後、時刻15:30から〜16:30までの各単位期間において、上限Bを超えない範囲で、蓄電池48の充電を実行する。この充電により、当該ブロックでは計画電力Aの許容範囲内に収めることができると共に、次のブロックでの蓄電池48の充電量を確保しておくことができる。
なお、第1の実施の形態では、特定単位期間が許容範囲の上限を超える単位期間の場合、蓄電池48から放電によって不足電力を賄うようにしたが、特定単位期間の不足電力が、予め定めた基準値以内(需要側26が不満を感じないレベル)であれば、空調設備32及び照明設備34の少なくとも一方の負荷抑制のみで対応するようにしてもよい。これにより、蓄電池48の蓄電残量を温存することができる。
「第2の実施の形態」
以下に本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態の特徴は、第1の実施の形態で実行した電力供給制御の下で、需要側26において、計画電力の許容範囲内で電力を消費させることを奨励するべく、電力料金を設定する構成に特徴がある。
(電力料金設定制御)
第2の実施の形態では、需要側26に対して、計画電力に従って電力を消費することを奨励するために、計画電力の許容範囲内で実績電力が推移したか否かによって、請求する電力料金の増減を行うようにした。
例えば、計画電力が申告された時点で設定される許容範囲を、計画電力の±3%とする。
第2の実施の形態では、計画電力の許容範囲内で、実績電力が推移した場合は、予め定めた通常の電力料金を請求する。
一方、計画電力の上限(計画電力の+3%)を超過した場合は、ペナルティとして通常領域に対して割り増しとなる電力料金を請求する。
ここで、計画電力の下限(計画電力の−3%)を下回った場合、消費電力が少ない分、省エネという観点では貢献したことになるが、電力供給側からすれば、計画電力で送電しているため、余剰な電力供給となる。このため、計画電力の下限を下回った場合でも、ペナルティとして通常領域に対して割り増しとなる電力料金を請求する。
なお、計画電力の許容範囲内において、変動幅が少なければ少ないほど、電力料金を割り引くようにしてもよい。
図9は、電力供給側10で実行される、電力料金設定制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ170では、電力料金設定時期か否かを判断する。このステップ170で否定判定された場合は、電力料金設定時期ではないと判断し、このルーチンは終了する。
また、ステップ170で肯定判定された場合は、電力料金設定時期であると判断し、ステップ172へ移行して単位期間毎の同時同量(すなわち、30分同時同量)の実績を集計する。
次のステップ174では、各単位期間での、電力料金を演算する。
すなわち、実績電力が、計画電力の許容範囲内に収まっている単位期間の場合は、計画電力(基準値)との誤差に応じて、割引率を設定し、当該単位期間の電力料金を演算して、ステップ176へ移行する。この場合、許容範囲内の最大誤差のときが通常料金となる。
また、実績電力が、計画電力の許容範囲外である単位期間の場合は、ペナルティとして、割増率を設定し、当該単位期間の電力料金を演算して、ステップ176へ移行する。なお、誤差が大きければ大きいほど割増率を高くするようにしてもよい。
ステップ176では、ステップ174で演算した各単位期間の電力料金を集計し、次いでステップ178へ移行して、演算した電力料金情報を、例えば、電力料金請求系統の制御装置へ出力し、このルーチンは終了する。
10 電力供給側
12 発電所
12A 水力発電所
12B 火力発電所
12C 原子力発電所
14 変電所
16 送電線
18 送電線
20 配電用変電所
22 送電線
24 柱上変圧器
26 需要側
28 主電力計
30 受電設備
32 空調設備
34 照明設備
36 空調用電力計
38 変圧器
40 空調制御装置
42 照明用電力計
44 変圧器
46 照明制御装置
48 蓄電池
50 蓄電池用電力計
52 変圧器
54 蓄電池制御装置
56 電力供給制御装置
58 マイクロコピュータ
60 CPU
62 RAM
64 ROM
66 入出力ポート(I/O)
68 バス
70 大規模記憶装置(ハードディスク)
72 I/F(インターフェイス)
74 I/F
76 I/F
78 電力負荷計画部
80 電力負荷予測更新部(策定手段)
82 電力負荷差分予測演算部(演算手段)
84 蓄電池状態予測演算部
86 電力負荷差分演算部
88 現在電力計測部
90 蓄電池出力指令部
92 負荷抑制計画部(制御手段)
94 負荷抑制設定指令部(制御手段)

Claims (7)

  1. 電力供給側から電力を受けると共に、充放電可能な蓄電設備及び電力を消費する負荷を備えた需要側を対象として、予め定められた1ブロックの期間内の細分化された単位期間毎に、前記負荷が消費する計画電力を策定する策定手段と、
    予め定めた予測演算処理によって、前記単位期間で消費される予測電力を演算する演算手段と、
    前記演算手段により予測電力が演算された前記単位期間の中に、前記計画電力と前記予測電力との差が、予め定めた許容範囲を逸脱する特定単位期間が存在する場合に、前記特定単位期間に達するまでの各単位期間で、前記蓄電設備の充放電制御、及び負荷抑制制御の少なくとも一方を実行する制御手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  2. 前記制御手段が、
    前記蓄電設備の蓄電残量に基づいて、前記蓄電設備の充放電制御の実行の可否を判定する請求項1記載の電力供給制御装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記特定単位期間の逸脱が、前記許容範囲の上限を超える逸脱の場合、当該特定単位期間で、前記負荷に対して、前記蓄電設備の放電による電力を供給すると共に、当該蓄電設備の放電による電力量が不足しているときは、前記負荷に対して負荷抑制を実行する請求項1又は請求項2記載の電力供給制御装置。
  4. 前記蓄電設備の充電は、電力供給側からの電力を受けて実行され、
    前記制御手段は、
    前記特定単位期間の逸脱が、前記許容範囲の上限を超える逸脱の場合、当該特定単位期間で、前記負荷に対して前記蓄電設備の放電による電力を供給する際に、蓄電残量が不足しているときは、前記特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、前記蓄電設備を充電する請求項1〜請求項3の何れか1項記載の電力供給制御装置。
  5. 前記蓄電設備の充電を実行しても特定単位期間における前記許容範囲の上限超えが解消しない場合は、さらに、前記特定単位期間に到達するまでの各単位期間において、前記負荷に対して負荷抑制を実行する請求項4記載の電力供給制御装置。
  6. コンピュータを、
    請求項1〜請求項5の何れか1項記載の電力供給制御装置として機能させる電力供給制御プログラム。
  7. 請求項1〜請求項5の何れか1項記載の電力供給制御装置を用いた需要側の電力料金を設定する電力料金設定システムであって、
    予め定めた電力料金設定期間の終了時に、終了した電力料金設定期間毎に、計画電力を基準とした許容範囲内で消費電力が推移したか否かを判定する電力推移判定手段と、
    前記電力推移判定手段の判定結果において、前記許容範囲を逸脱している場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割高とし、許容範囲を逸脱したブロックが存在しない場合に、次の電力料金設定期間における電力料金を通常よりも割安とする電力料金調整手段と、
    を有する電力料金設定システム。
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