WO2016157238A1 - 局側装置および通信システム - Google Patents

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WO2016157238A1
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健司 峯藤
隆志 西谷
平野 幸男
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三菱電機株式会社
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/44Star or tree networks

Definitions

  • the communication path of the PON system is made redundant (see, for example, Patent Documents 1 to 3).
  • network systems provided for business require high reliability, and redundant communication paths are essential.
  • a communication interruption occurs due to the occurrence of some trouble with respect to the audio or video distribution service, it becomes a big problem for the subscriber side.
  • a plurality of optical networks to which a plurality of ONUs are connected are respectively terminated in the OLT, and the optical subscriber line termination for terminating each optical network.
  • a plurality of devices (OSU, “Optical” Subscriber “Unit”) are provided.
  • the circuit scale increases according to the number of OSUs, the number of accommodated ONUs, or the communication path switching transition period of the optical switch.
  • the time required for switching the communication path is long and a downlink signal exceeding the circuit size of the shared buffer is received, due to the depletion of the buffer capacity, the optical signal destined for other than OSU or ONU subject to redundancy switching Discard occurs, and the impact of the communication interruption is even greater.
  • the increase in the circuit scale and the number of downlink signals that can be temporarily stored is a problem in terms of device mounting.
  • An object of the present invention is to provide a station-side device and a communication system.
  • FIG. 2 shows a block diagram of the active OSU 11 according to the embodiment of the present invention.
  • the active OSU 11 includes a concentration IF unit 111, an optical transmission / reception unit 112, a downlink buffer unit 113, an uplink buffer unit 114, a transmission processing unit 115, a reception processing unit 116, an output control unit 117, and a control IF unit 118. ing.
  • the transmission processing unit 115 performs transmission processing such as addition of an overhead unit and error correction coding on the downlink frame received from the downlink buffer unit 113 or the output control unit 117, and outputs the result to the optical transmission / reception unit 112.
  • the transmission processing unit 115 can measure statistical information such as the number of transmitted frames, and notifies the control unit 13 of the statistical information via the output control unit 117 and the control IF unit 118.
  • the statistical information is managed by the control unit 13 and may be used for detecting a failure such as a failure. For example, when the number of code errors in the received signal is large, control such as switching of a communication path, which will be described later, is performed.
  • the ONU 4 receives an uplink frame transmitted from a terminal or the like, and temporarily stores it in a buffer or the like provided in its own device (not shown in FIG. 1).
  • the ONU 4 converts the upstream frame stored in the buffer or the like into an optical signal and transmits it to the OLT 1 at the transmission time allocated from the OLT 1.
  • the assignment method the method defined in the above-mentioned IEEE Std 802.3-2012 is used, but other methods may be used.
  • the upstream frame converted into the optical signal transmitted from the ONU 4 is received by the OLT 1 via the optical network 2.
  • the logic IC in addition to the case where the logic IC is used for hardware execution as described above, it may be realized by software.
  • the logic IC includes a processor, a memory, and an input / output interface circuit as shown in FIG.
  • the signal input from the input / output interface circuit may be processed by the processor executing the program stored in the memory and output from the input / output interface circuit.

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
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  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

 この発明に係る局側装置は、下りフレームを格納する下りバッファ部および光送受信部を備える複数の現用系終端部および予備系終端部と、下りフレームを現用系終端部または予備系終端部のいずれかに振り分ける振分け部と、光ネットワークとの接続先を現用系終端部または予備系終端部のいずれかに切替える光スイッチと、振分け部に対し、下りフレームの送付先を現用系終端部から予備系終端部へ切替え、現用系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、下りバッファ部からの出力および光送受信部の発光の停止を指示し、光送受信部の発光が停止した場合に、光スイッチに対し光ネットワークとの接続先を現用系終端部から予備系終端部への切替えを指示する制御部と、を備えることにより、切替え動作に必要なバッファ量を小さくすることができ、また制御手順を簡略化することができる。

Description

局側装置および通信システム
 本発明は、複数の加入者側装置が光伝送路を介して接続され、冗長化された加入者線終端部を備える局側装置、および、この局側装置を用いた通信システムに関するものであり、例えば、PON(Passive Optical Network)システムに関するものである。   
 近年、ビジネスユースはもとより、一般ユーザ宅においても高速・広帯域なブロードバンドサービスを提供する目的で、伝送路に光ファイバを適用したFTTH(Fiber To The Home)と呼ばれるサービスが普及している。FTTHによるブロードバンドサービスの提供には、その経済性からPONシステムが多く利用されている。
 PONシステムは、1つの局側装置(OLT:Optical Line Terminal)と、複数の加入者側装置(ONU:Optical Network Unit)を、光受動素子である光スプリッタ(光カプラ)を用いて、1本の光ファイバを分岐させることにより、1対多に接続して構成される。PONシステムでは、OLTや光ファイバなどを複数の加入者で共有することにより、経済的にFTTHサービスを提供することができる。
 PONシステムの標準規格の1つとして、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.3で標準化されたEPON(Ethernet(登録商標) PON)がある。EPONでは、Ethernet(登録商標)フレームをそのまま送受信することによりOLTとONU間の通信を行っている(たとえば、非特許文献1参照)。また、IEEE802.3では、GE-PON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)、10G-EPON(10 Gigabit Ethernet(登録商標) PON)などが規定されており、それぞれ通信速度が異なる。これらのPONシステムでは、ユーザ情報やPONシステムの運用管理するための制御情報を含む、すべての情報がEthernet(登録商標)フレームの形式で通信されており、アクセス制御プロトコル(MPCP:Multi-Point Control Protocol)やOAM(Operations, Administration and Maintenance)プロトコルが規定されている。OLTとONUとの間でMPCPフレームをやりとりすることによって、ONUの登録、離脱、およびアクセス多重制御などが行われる。
 PONの通信方式として、ONUからOLTに向かって送信される上り方向(ONUからOLTへの方向)通信の光信号と、OLTからONUへ向かって送信される下り方向(OLTからONUへの方向)通信の光信号とは、異なる波長の光信号を多重化するWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)方式によって多重化される。上り方向通信では、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多重接続)を用いており、各ONUはOLTより通知された送信時間に従って光信号を送信する。すなわち、OLTは接続されている複数のONUの上り光信号が互いに重複しない送信時間を各ONUに対して動的に割当て、割り当てた送信時間を各ONUに通知している。また、OLTからONUに向かって送信される下り光信号はTDM(Time Division Multiplexing:時間分割多重)が用いられ、光ファイバにより接続された全てのONUに同じ光信号を送信する。OLTから光信号を受信したONUは、その光信号のプリアンブル部に含まれる宛先情報を参照し、自装置宛てではない下り光信号を廃棄する。
 通常、上位ネットワークとOLT間の通信速度と、OLTとONU間の通信速度は異なっている。例えば、上位ネットワークとOLT間の通信速度を40Gbps、OLTとONU間の通信速度が10Gbpsのように、上位ネットワークとOLT間の通信速度の方が速いことが一般的である。OLTでは、複数のONUからデータフレームを上位ネットワークへ多重化して送信し、また、上位ネットワークから送信されたデータフレームをそのあて先に対応する光ネットワークに振分ける機能を有するレイヤ2スイッチ(L2SW)を備えており、L2SWに、一時的に蓄積することが可能なバッファメモリを有しており、この通信速度差や一時的生じる輻輳を吸収させている。
 また、ネットワークシステムの可用性を向上させるため、PONシステムの通信経路の冗長化が行われている(例えば、特許文献1~3参照)。特にビジネス向けに提供するネットワークシステムでは高い信頼性が求められており、通信経路の冗長化が必須となる。また、ビジネス向け以外であっても音声や映像配信サービスに対して、何らかの障害発生に伴う通信断が生じた場合、加入者側にとっては大きな問題となる。特許文献1~3に記載のPONシステムでは、OLT内に、それぞれ複数のONUが接続される複数の光ネットワークをOLTで終端する構成となっており、各光ネットワークを終端する光加入者線終端装置(OSU, Optical Subscriber Unit)が複数設けられている。特許文献1~3に記載のPONシステムでは、通常動作中に使用するOSUである複数の現用系OSUのほかに、障害発生時などに使用する予備系OSUを備えており、障害発生時に現用系OSUから予備系OSUへ、あるいは予備系OSUから切替え元である現用系OSUへ、切替えることが可能な冗長構成を有する。各OSUは、光スイッチを介して光ネットワークに接続されており、光ネットワークを介して複数のONUへ光信号を送信し、また、複数のONUからの上り光信号を、光ネットワークおよび光スイッチを介して受信する。
 冗長構成を有するPONシステムでは、一般的に、通信経路を切り替えるために光スイッチを用いており、光スイッチを切り替えることにより、ONUに光信号を送信する通信経路を、現用系OSUを用いる通信経路から、予備系OSUを用いる通信経路への切替えを行う。光スイッチによって切り替えられた通信経路が安定し、正常に通信が可能となるまでには、切り替え動作の開始から一定の時間が必要となる。上りおよび下り方向の通信を停止させない状態で、光スイッチによる通信経路の切替えを行った場合、光信号の廃棄が生じるため、光スイッチの通信経路切替え遷移期間に、OLTとONUの間において、通信の瞬断が生じてしまうという問題がある。したがって、OSUのファームウェア更新を無瞬断には行えないという課題があった。ここで、瞬断とは、通信における光信号が一瞬途切れる現象であり、ここでは、フレームの廃棄などにより、フレームロスが生じるこというものとする。また、無瞬断とは、瞬断が生じないことを指すものとし、予備系OSUへの切り替えおよび切り替え元である現用系OSUへの切り戻しが生じる場合であってもバッファなどに適切に格納されることによりパケットの廃棄が起きないことをさすものとする。
 冗長構成を有するPONでは、冗長切替え制御により、光スイッチ、およびL2SWにおいて、現用系OSUを用いる通信経路から、予備系OSUを用いる通信経路へ切替えが行われる。特許文献1~3には、冗長切替えを実施する際、通信の瞬断を防ぐための通信制御方法、保守管理方法が示されている。特許文献2および3では、L2SW内に各OSUに対応するバッファを複数個備えた構成が示されており、切り替えおよび切り戻しを行う場合には、切り替え先または切り戻し先のOSUに対応するバッファに下り信号を格納することにより、瞬断を防ぐ冗長化構成を実現している(個別バッファ方式)。また、特許文献1には、L2SW内に1つのバッファを切り替え時にこのバッファに一時的に下りフレームを格納することにより、瞬断を防ぐ冗長化構成が示されている(共用バッファ方式)。
国際公開第2013/058179号 特開2010-147801号公報 特開2014-209773号公報
IEEE Std 802.3-2012
 しかし、特許文献1に示された共用バッファ方式では、一般的なOLTの構成として、L2SWなどが、上位ネットワークからの下り信号の宛先をOSU単位、あるいはONU単位で識別し、振分けを行っている。冗長構成を有するPONシステムでは、光スイッチの通信経路切替え遷移期間中、切り替え元OSUに収容されるONU宛の下り信号を一時的に蓄積するバッファを備えており、収容されるONUの数に応じて、必要となるバッファの容量が増大するという問題がある。
  また、特許文献2および3に開示されている個別バッファ方式を適用する場合、OLTに収容されるOSUの数だけバッファを搭載する必要がある。また、各個別バッファにおいて、通信経路切替えに要する時間、下り信号を一時的に蓄積することが可能なバッファ容量が必要となる。回路規模や一時的に蓄積可能な下り信号の増大は、装置実装の面で課題となる。
 さらには、切替え元OSUに収容されるONU宛て下り信号の瞬断を防ぐために、L2SWなどに備えるバッファに対して、切替え元OSUに対する個別バッファの出力状態を監視し、一時的に蓄積された下り信号の送信完了を確認する制御手順を要する。また、切替え元OSUに備えられたバッファに対しても出力状態を監視し、一時的に蓄積された下り信号の送信完了を確認することで、下り信号の瞬断を防ぐ。制御手順の複雑化に伴い、切替えに要する処理時間が増大するという課題がある。
 一方、L2SWなどに備えるバッファに対して、共用バッファ方式を適用すると、OSUの数、あるいは収容されているONUの数、または光スイッチの通信経路切替え遷移期間に応じて回路規模が増大する。通信経路切替えに要する時間が長い場合において、共用バッファの回路規模を超過する下り信号を受信した場合、バッファ容量の枯渇により、冗長切替えの対象となるOSU、あるいはONU以外を宛先とする光信号の廃棄が生じ、通信断の影響はより大きなものとなる。回路規模や一時的に蓄積可能な下り信号の増大は、装置実装の面で課題となる。
 本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、冗長切替えを行う際の瞬断を回避し、かつ制御手順を削減することで、無瞬断での切替え時間を縮小することが可能な局側装置および通信システムを提供することを目的とする。
 本発明にかかる局側装置は、上位ネットワークから受信した下りフレームを複数の光ネットワークを介して複数の加入者側装置に送信する局側装置であって、下りフレームを一時的に格納する下りバッファ部および下りフレームを加入者側装置に送信する光送受信部を備える複数の現用系終端部および予備系終端部と、上位ネットワークより受信した下りフレームを現用系終端部または予備系終端部のいずれかに振り分ける振分け部と、光ネットワークとの接続先を現用系終端部または予備系終端部のいずれかに切替える光スイッチと、切替え動作を開始すると判断した場合、振分け部に対し、下りフレームの送付先を現用系終端部から予備系終端部へ切替え、予備系終端部の下りバッファ部に下りフレームを格納するよう指示し、現用系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、下りバッファ部からの出力および光送受信部の発光の停止を指示し、光送受信部の発光が停止した場合に、光スイッチに対し光ネットワークとの接続先を現用系終端部から予備系終端部への切替えを指示する制御部と、を備えることを特徴とする局側装置。
 また、本発明にかかる通信システムは、局側装置と複数の加入者側装置が光ネットワークを介して接続された通信システムであって、局側装置は、下りフレームを一時的に格納する下りバッファ部および下りフレームを加入者側装置に送信する光送受信部を備える複数の現用系終端部および予備系終端部と、上位ネットワークより受信した下りフレームを現用系終端部または予備系終端部のいずれかに振り分ける振分け部と、光ネットワークとの接続先を現用系終端部または予備系終端部のいずれかに切替える光スイッチと、切替え動作を開始すると判断した場合、振分け部に対し、下りフレームの送付先を現用系終端部から予備系終端部へ切替え、予備系終端部の下りバッファ部に下りフレームを格納するよう指示し、現用系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、下りバッファ部からの出力および光送受信部の発光の停止を指示し、光送受信部の発光が停止した場合に、光スイッチに対し光ネットワークとの接続先を現用系終端部から予備系終端部への切替えを指示する制御部と、を備えること、を特徴とする通信システム。
 この発明によれば、冗長構成を有する通信システムにおいて、ファームウェア等の更新を目的とした冗長切替えを実施する際に、必要となるバッファの容量を減らすことができ、また、制御手順の削減が可能となるため無瞬断での切替え時間を縮小することができる。
この発明の実施の形態1に係る通信システムの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るOSUの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るL2SWの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る通信システムの冗長切替え動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る通信システムの切戻し動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る局側装置のハードウェア構成にかかるブロック図である。
実施の形態1.
 本発明の実施の形態1に係る通信システムについて、PONシステムを例にとり、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。図および以下の説明において、同一の数字が付された装置は同一または同種の装置を表し、また、通信システム内において複数存在する同種の装置等には、数字の後に「-」と数字を付して区別している(例えば、現用系OSU11-1)。当該装置等を総称する場合、または、区別しない場合には、「-」およびその後に付す数字のない符号を用いて説明することとする(例えば、光スプリッタ3)。
 また、実施の形態1に示すPONシステムでは、OLTとONU間の通信において、Ethernet(登録商標)フレームをそのまま送受信するものとし、本実施の形態で説明しない制御動作等についてはPONシステムの代表的な規格の1つであるIEEE 802.3-2012で標準化されたEPONの動作に従うものとする。すなわち、PONシステムで使用されるユーザ情報やPONシステムの運用管理するための制御情報等は、EPONのアクセス制御プロトコル、および、OAMプロトコルを用いるとともに、OSUとONUとの間でMPCPフレームをやりとりするものとする。なお、本発明はIEEE 802.3-2012において規定されるPONシステムに限定されるものではなく、ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector) 規格であるG-PONやXG-PONなどの他のPONシステムにも適用できる。
 図1において、実施の形態1に係る通信システムは、1つのOLT(親局装置、Optical Line Terminal)1に複数の光ネットワーク(ODN,Optical. Distribution Network)2-1~N(Nは2以上の整数)が接続されている。各光ネットワーク2は光スプリッタ3-1~Nにより複数に分岐されており、それぞれ複数のONU(子局装置、Optical Network Unit)4-1~Nが接続されている。また、OLT1は、SNI(Service Node Interface)を介して、図1では図示しない上位ネットワークと接続されており、ONU4は、UNI(User-Network Interface)を介して、図1では図示しない端末等と接続されている。光ネットワーク2は、光ファイバなどの光伝送路や光スプリッタなどの受動素子から構成されるが、光アンプなどの能動素子を含む場合でも本発明を適用することができる。
 OLT1は、局側に設置される光回線の終端装置であり、光スイッチ10と、複数の現用系終端部(以下、現用系OSU(Optical Subscriber Unit)とする)11-1~Nと、1つの予備系終端部(以下、予備系OSUとする)12、制御部13と、レイヤ2スイッチ(以下、L2SW(Layer 2 Switch)とする)14とを備えている。
 光スイッチ10は、複数の光ネットワーク2に接続されており、制御部13からの制御指示に従い、光ネットワーク2との接続先を現用系OSU11または予備系OSU12に切り替えるスイッチである。すなわち、OLT内の通信経路を切替えるものであり、通常動作中には、各光ネットワーク2に対応する現用系OSU11(例えば、光ネットワーク2-1と現用系OSU11-1)とを接続させており、障害発生時やOSUのファームウェアの更新を実施するなどでOSUが一時的に使用できなくなる場合(以下、障害等発生時とする)には、対象となる光ネットワーク2と予備系OSU12を接続するように切替える。なお、光スイッチ10は、機械式光スイッチ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)光スイッチなどどのような種類の光スイッチを用いてもよい。
 現用系OSU11および予備系OSU12は、光ネットワーク2を終端する光加入者線終端装置であり、上り方向通信においては、光スイッチ10から出力された光信号の上りフレームを終端し、電気信号に変換して受信処理を行った後、L2SW14に出力する。また、下り方向通信においては、L2SW14から出力された下りフレームに対して、送信処理を行い、電気信号であるデータ信号を光信号に変換して、光スイッチ10および光ネットワーク2を介してONU4に送信する。現用系OSU11および予備系OSU12の詳細な構成については後述する。なお、以下の説明では、現用系OSU11および予備系OSU12をまとめて、単にOSUと称する場合がある。
 制御部13は、OLT1内の各構成要素の制御を行う制御部であり、冗長切替制御部131を備えている。冗長切替制御部131は、障害等発生時や、冗長切替えを実施後、障害の復旧やファームウェアの更新が完了した場合に切戻しを行う場合に、光スイッチ10およびL2SW14に対して、接続先の切替えの指示を行う。制御部13は、PONシステムにおける時刻管理を実現するために、各OSUに対して基準クロックを与え、管理通信により、定期的な時刻通知と併せて、各OSUと同期がとられている。制御部13の各種制御、あるいはフレーム処理において、迅速な冗長切替え、及び切戻しを実施するために、優先的に処理をしてもよい。
 L2SW14は、現用系OSU11および予備系OSU12からの上り信号を集線多重化し、上位ネットワーク(以下、アップリンクとも表現する)に送信するとともに、上位ネットワークから受信した下り信号に含まれる下りフレームから、そのフレームのあて先を読み出し、読み出した宛先に従って、その宛先であるONU4に対応するOSU2に振分ける処理を行う。
 次に、現用系OSU11および予備系OSU12の詳細な構成について説明する。本実施の形態では、現用系OSU11および予備系OSU12は同じ構成とし、予備系OSU12については説明を省略する。図2に、本発明の実施の形態に係る現用系OSU11のブロック図を示す。図2において、現用系OSU11は、集線IF部111、光送受信部112、下りバッファ部113、上りバッファ部114、送信処理部115、受信処理部116、出力制御部117、制御IF部118を備えている。
 集線IF部111は、L2SW14との接続インタフェースであり、L2SW14から出力される下り信号を受信し、下りバッファ部113に出力する。また、上りバッファ部114から出力される上り信号を受信し、L2SW14に出力する。なお、集線IF部111は、L2SW14にて扱う信号処理形式と、現用系OSU11および予備系OSU12で扱う信号処理形式の変換をおこなってもよい。
 光送受信部112は、光スイッチ10より受信した光信号を電気信号に変換し、受信処理部116に出力するとともに、送信処理部115より受信した電気信号を光信号に変換し、光スイッチ10および光ネットワーク2を介して各ONUに光信号を送信する光送受信器である。また、光送受信部112は、自装置の光出力レベルを測定しており、故障、あるいは発光素子の経年劣化により、光出力レベルが、あらかじめ定められた規定範囲外となった場合に、障害は発生したと判断し、出力制御部117、及び制御IF部118を介して、制御部13に通知する。
 下りバッファ部113は、集線IF部111より出力される下りフレームを一時的に格納するメモリである。また、上りバッファ部114は、受信処理部116より出力される上りフレームを一時的に格納するメモリである。いずれのバッファ部も出力制御部117からの指示により、フレームの出力または出力の停止を行うことができる。従来のPONシステムにおいても、OSUに入力される電気信号または光信号と、OSUから出力される電気信号または光信号とで通信速度が異なる場合あり、この通信速度差を吸収するためにバッファが設けられることはあったが、本実施の形態に示すPONシステムでは、速度差を吸収するためのバッファ機能に加え、切り替えまたは切り戻し動作を行う際に、切り替え元や切り戻し元のOSUへの下りフレームを一時格納しておくバッファ機能を備えている。また、上述した先行技術文献では、切り替えおよび切り戻し動作の際の瞬断を防ぐためにL2SWにバッファを設けていたが、本実施の形態に係るPONシステムでは、このバッファ機能を現用系OSU11(切り戻し時)および予備系OSU(切り替え時)において備えることに特徴がある。なお、詳細な動作については後述する。 
 送信処理部115は、下りバッファ部113、または、出力制御部117から受信した下りフレームに対してオーバーヘッド部の付加や誤り訂正符号化などの送信処理を行って、光送受信部112に出力する。また、送信処理部115は、送信したフレームの数などの統計情報を測定することが可能であり、出力制御部117および制御IF部118を介して、制御部13にこの統計情報を通知する。この統計情報は、制御部13において管理され、故障などの障害検出に使用してもよい。例えば、受信した信号の符号エラー数が多い場合には、後述する通信経路の切替えなどの制御が行われる。
 受信処理部116は、光送受信部112から受信した上りフレームを読み取り、その種別に応じて出力制御部117または上りバッファ部113に振分ける。具体的には、ONU4から送信されるデータフレームは上りバッファ部114に、ループバック試験などの制御動作に用いられる制御フレームは出力制御部117に出力する。また、受信処理部116は、何れかのONU、フレームを受信する時刻を示すグラント情報を、上りアクセス多重制御を行う出力制御部117から受信し、グラント情報に含まれないフレームを受信しないように識別する。なお、識別により、グラント情報に含まれないフレームは廃棄してもよい。
 出力制御部117は、OSUの光スイッチ10やL2SW14への出力を制御する制御する制御装置であり、具体的には、PONシステムの制御に関する制御フレームの生成、下りバッファ部113および上りバッファ部114の出力制御などを行う。なお、本実施の形態においては、PONシステムに関わる制御プロトコルであるMPCPや、保守運用機能であるOAM(Operation Administration and Management)は、制御部13で終端することとするが、制御部13の処理負荷を軽減する目的で、特定のプロトコルを出力制御部117で終端するようにしてもよい。
 制御IF部118は、受信処理部116が受信し、出力制御部117に出力した制御フレームを、制御部13に出力するとともに、制御部13から受信した制御フレームを、送信処理部115に出力する。なお、制御IF部118は、制御部13とOSU11において扱う信号処理形式が異なる場合、制御部13にて扱う信号処理形式と、OSU11で扱う信号処理形式の変換をおこなってもよい。
 次に、L2SW14の詳細な構造について説明する。図3に、本発明の実施の形態に係るL2SWの構成を表すブロック図を示す。図3において、L2SW14は、アップリンク送受信部21、集線部22、振分け部23、OSU IF部24-1~N+1、フィルタ部25-1~N、L2SW制御部26、制御IF27を備えている。
 アップリンク送受信部21は、上位ネットワークと接続されており、集線部22より出力される上りフレームを上位ネットワークに送信し、上位ネットワークより受信した下りフレームを振分け部23に出力する。また、送信したフレームの数、受信したフレームの数、あるいは受信フレームの符号エラー数等の統計情報を測定することが可能であり、制御部13からの要求に基づき、これらの統計情報をL2SW制御部26、及び制御IF部27を介して、制御部13へと通知する。また、アップリンク送受信部21は、アップリンクにおける対向装置との接続を、物理層レベルのリンク確立、及び切断を検出するとともに、自らの出力信号を測定することにより、送信異常を検出する。アップリンク送受信部21は、アップリンクのリンク切断、あるいは送信異常を検出した場合に、対応する警報をL2SW制御部26、及び制御IF部27を介して、制御部13へと通知する。
 集線部22は、フィルタ部25およびアップリンク送受信部21に接続されており、また、上りフレームを一時的に格納する上りバッファ221およびL2SW制御部26からの制御指示に基づいて出力制御を行う集線制御部222を備えている。集線部22は、集線制御部222の出力制御に基づき、上りフレームを一時的に上りバッファ部221に蓄積する。集線制御部222は、上りバッファ部221の状態を管理しており、上りバッファ部221に蓄積された上りフレームを対象に、上りフレームに付与された優先制御情報に基づき、アップリンク送受信部21への出力順序を決め、上りバッファ部221からアップリンク送受信部21への上りフレームの送信制御を行う。
 振分け部23は、アップリンク送受信部21から出力される下りフレームを、その宛先に応じて各OSU11に振り分ける振分け部23であり、下りバッファ部231および振分制御部232を備えている。振分制御部232は、下りフレームに格納されたフレーム識別子、例えば、VLAN(Virtual LAN)などのヘッダ情報を参照して、出力先となるOSU2を判別するとともに、下りフレームに付与された優先制御情報に基づき、出力先となるOSU2への出力順序を決定する。また、下りバッファ部231から出力先となるOSU2への下りフレームの送信制御を行う。また、振分け部23は、制御部13が有する冗長切替えに関する情報に基づき、制御IF部27、及び、L2SW制御部26を介して、上り方向の通信経路、及び下り方向の通信経路を切替え接続、あるいは切替え切断を行う。
 OSU IF部24は、対応する現用系OSU11および予備系OSU12から受信した上りフレームを、フィルタ部25に出力するとともに、フィルタ部25から受信した下りフレームを、対応する現用系OSU11または予備系OSU12へ出力する。なお、OSU IF部24は、フィルタ部25にて扱う信号処理形式と、OSUで扱う信号処理形式の変換を行ってもよい。
 フィルタ部25-1~N+1は、下りフレームに格納されたフレーム識別子、例えば、VLAN(Virtual LAN)などの、ヘッダ情報を参照して、出力先となるOSUを判別し、送信すべきでないと判別された下りフレームについては、廃棄処理を行うとともに、送信すべきと判断した下りフレームについては、必要な処理を行う。例えば、VLANなどのヘッダ情報の変換処理を行い、適切なOSUへ送信する。また、フィルタ部25は、上りフレームに格納されたフレーム識別子、例として、VLANなどの、ヘッダ情報を参照して、出力先となるアップリンク送受信部21を判別する。上りフレームにフレーム識別子が格納されていない場合、ヘッダ情報を追加してもよい。例えば、VLANなどのヘッダ情報のうち、初期設定値などを追加してもよい。
 L2SW制御部26は、制御IF部27を介して、制御部13と通信を行い、集線部22、振分け部23、及びフィルタ部25に対する各種設定、状態通知、ならびに警報通知などを行う。
 次に、動作について説明する。ここでは、通常動作時と障害等発生時に切替え・切戻し動作とに分けて説明する。なお、切戻しとは、冗長切替えを行った後に、冗長切替え前の状態に戻すことを意味する。
 まず、通常時の動作について説明する。通常動作時の下り方向通信では、上位ネットワークからSNIを介して下りフレームを受信したOLT1が、光ネットワーク2を介してONU4に送信する。OLT1において、L2SW14は、アップリンク送受信部21を介して下りフレームを振分け部231によって、下りフレームに含まれる宛先を読み取り、その宛先に対応したフィルタ部24およびOSU IF部24を介して、現用系OSU11に出力する。
 L2SW14から下りフレームを受信した現用系OSU11は、集線IF部111を介して下りバッファ部113に一時的に格納し、出力制御部117からの制御信号に基づいて、送信処理部115に出力する。これにより、L2SW14およびOSU間の通信速度とOSUおよびONU間との通信速度差が異なる場合に、その通信速度差によるフレームロスを防ぐことができる。現用系OSU11の送信処理部115は、送信処理を行った後、光送受信部112に出力する。光送受信部112では、その内部の光送信部において、送信処理部115から受信した電気信号である下りフレームを光信号に変換し、光スイッチ10を介して、光ネットワーク2に送信する。通常時には、光ネットワーク2は、それぞれ現用系OSU11に接続するように設定されているため、光送受信部112において光信号に変換された下りフレームをそのまま光ネットワーク2に送信することができる。
 光ネットワーク2では、OLT1から送信された光信号を光スプリッタ3で、分岐させ光ネットワーク2に接続されたONU4に送信される。光信号に含まれる下りを受信したONU4では、光信号に含まれる下りフレームを読み取り、その宛先が自装置宛である場合には、その下りフレームを配下の端末等に送信し、自装置宛でない場合にはその下りフレームを廃棄する。
 また、通常動作時の上り方向通信では、端末等から送信された上りフレームをONU4が受信し、図1では図示しない、自装置に備えられたバッファ等に一時的に格納しておく。ONU4では、OLT1から割り当てられた送信時間に、バッファ等に格納された上りフレームを光信号に変換してOLT1に送信する。割り当て方法については、上述したIEEE Std 802.3-2012に規定された方法を用いるものとするが、他の方法を用いてもよい。ONU4から送信された光信号に変換された上りフレームは、光ネットワーク2を介して、OLT1で受信される。ここで、光ネットワーク2内の光スプリッタ3において合波されることとなるが、OLT1では、各光ネットワーク2に接続されたONU4からの光信号が衝突しないように各ONU4の送信時間の割り当てを行うため、各ONU4がその割り当てられた送信時間に光信号を送信することにより、各ONU4からの光信号の衝突を防ぐことができる。
 ONU4より光信号を受信したOLT1では、受信した光信号が光スイッチ10を介して現用系OSU11に入力される。ここで、通常時には、光ネットワーク2は、それぞれ現用系OSU11に接続するように設定されているため、ONU4より受信した光信号をそのまま現用系OSU11に送信することができる。光信号を受信した現用系OSU11では、光送受信部112内の光受信部において電気信号に変換され、受信処理部116に出力される。受信処理部116では、電気信号に変換された上りフレームの種別を読み取り、制御フレームである場合には、出力制御部117に出力し、データフレームである場合には、上りバッファ部114に出力する。上りバッファ部114では、一時的に上りフレームを格納し、出力制御部117からの指示に従って集線IF部111を介してL2SW14に上りフレームを出力する。
 現用系OSU11から上りフレームを受信したL2SWでは、OSU IF部24およびフィルタ部25を介して、集線部22に入力され、内部の上りバッファ部221に一時的に格納される。上りバッファ部221に一時的に格納された上りフレームは、集線制御部222からの指示に従って、アップリンク送受信部21を介して、上位ネットワークに送信される。
 次に、障害等発生時の冗長切替えおよび切戻し動作について説明する。図5に、冗長切替えに関するフローチャートを示す。図5を用いて、切替え動作について説明する。なお、以下の説明では、通常動作時には現用系OSU11-1を用いる通信経路を予備系OSU12に切替え、切替え完了後、現用系OSU11-1に切戻す場合を例に説明する。
 制御部13が、冗長切替え指示を受領した場合、また、障害を検出した場合に冗長切替動作を行うと判断する。(ステップS101)。ここで、冗長切替え指示は、ユーザがファームウェアの更新などの際に、一時的に使用するOSUを現用系OSU11から予備系OSU12に切り替える指示を入力するものである。なお、ファームウェアの更新作業が発生した場合、自動的に冗長切替え指示が発生するようにしてもよい。また、障害の発生の検知は、どのような方法を用いてもよいが、ここでは、上述したように、光送受信部112や送信処理部115における障害検出を用いるものとする。
 制御部13は、冗長切替えを行うと判断した場合、切替え元となる現用系OSU11-1の出力制御部117に対して、切替え指示を行う。切替え指示を受けた出力制御部117は、上りアクセス多重制御に関わるグラントフレームの送信停止通知を行う。送信停止通知を受領した出力制御部117は、新たなONU4への送信許可の通知を停止し、これにより現用系OSU11-1へのONU4からの光信号の送信が停止されることとなる。また、制御部13は、切替え先である予備系OSU12の下りバッファ部113の出力が停止していること、および、光送受信部112の光送信部の発光が停止していることを確認する(ステップS102)。出力停止および発光停止を確信した場合、制御部13は、L2SW14に対して、ONU4-1宛の下りフレームの送付先の現用系OSU11-1から予備系OSU12に変更するよう指示する。指示を受けたL2SW14内のL2SW制御部26は、振分け部232に対して、ONU4-1宛の下りフレームの宛先をフィルタ部25-1からフィルタ部25-N+1に変更するよう通知する。通知を受けた振分け部232は、それ以後のONU4-1宛の下りフレームをフィルタ部25-1ではなく、フィルタ部25-N+1に出力する(ステップS103)。また、L2SW制御部26内の識別制御部262は、フィルタ部25-N+1に対して、ONU4-1宛の下りフレームを通過させるよう指示する。これらの処理により、ONU4-1宛の下りフレームのL2SW14からの出力先が、現用系OSU11-1から予備系OSU12に変更となる。
 切替え指示を受けた切替え元となる現用系OSU11-1の出力制御部117は、下りバッファ部113に蓄積された下りフレーム、および、上りバッファ部114に蓄積された下りフレームの状況を監視し、下りバッファ部113および上りバッファ部114に蓄積されたフレームが空になったと判断した場合には、下りバッファ部113および上りバッファ部114の出力を停止させ(ステップS104)、あわせて光送受信部112の光送信部の発光を停止させる(ステップS105)。下りバッファ部113の出力停止および光送受信部112の光送信部の発光停止が完了した場合、制御IF部118を介して、その旨を制御部13に通知する。
 下りバッファ部113の出力停止および光送受信部112の光送信部の発光停止が完了の通知を受けた制御部13は、光スイッチ10に対して、経路切り替えの指示を行う。指示を受けた光スイッチ10内の経路切り替え制御部101は、通信経路の切替を実施し、光ネットワーク2-1との接続先を通常動作時の現用系OSU11-1から、予備系OSU12に切替えを行う(ステップS105)。経路切り替え制御部101は、通信経路の切替え状況を監視し、切り替えが完了した場合には、制御部13にその旨を通知する。この時、切替え元である現用系OSU11-1の物理的な接続情報および登録情報などについて予備系OSU12に通知してもよい。さらには、切替え元である現用系OSU11-1に収容されているONU4に関する情報も通知してもよい。
 切替え完了の通知を受領し、切替え元である現用系OSU4-1に収容される複数のONU4-1は、切替え先となる予備系OSU12と接続確認がなされた後、通信を再開する。すなわち、制御部13は、予備系OSU12を用いた通信経路での通信を再開するよう予備系OSU12の下りバッファ部113、上りバッファ部114、送信処理部115、受信処理部116に対して動作の開始を指示する(ステップS106)。具体的には、予備系OSU12に対して、通信の再開を通知し、通知を受けた予備系OSU12の出力制御部117は、それまで出力を停止させていた下りバッファ部113に対して、出力を開始させる。また、制御部13に備えられた、冗長切替え制御部131は、切替え元現用系OSU11-1に備えられた出力制御部117から、送信完了の通知を受信したのを契機に、切替え先である予備系OSU12に対して、上りアクセス多重制御に関わるグラントフレームの送信許可通知、および予備系OSU12の光送受信部112の発光の許可通知を行う。ここで、L2SW14の振分先変更(ステップS103)から、通信の再開(ステップS107)までの間、予備系OSU12の下りバッファ部117に下りフレームが格納されることとなるが、従来技術と比較して、上位ネットワークの通信速度より通信速度の遅い、L2SW14における振分け後の領域において下りフレームをバッファメモリに格納させるため、切り替え時間が同等の場合、バッファリングさせる必要のある下りフレームの量を小さくすることができ、バッファの容量を小さくすることが可能となる。したがって、安価なバッファメモリを使用することができ、経済性にすぐれ、かつ、無瞬断で切り替えが可能な冗長構成をもつOLTを実現することができる。
 切替え処理が完了し、予備系OSU12を用いた通信経路で通信を行っている間に、障害の復旧を実施し、または、現用系OSU11のファームウェアの更新を実施する。この障害の復旧やファームウェアの更新が完了した場合、切替え元である現用系OSU11-1への切戻し、すなわち、通信経路を予備系OSU12を使用する通信経路から、現用系OSU11を使用する通信経路へと変更する。なお、必ずしも元の現用系OSU11-1への切戻しを実施する必要はなく、例えば、予備系OSU12を現用系として動作させ、切替え元である現用系OSU11-1を予備系として使用するようにすることもできる。
 図5に、切戻し動作に関するフローチャートを示す。制御部13は、障害の復旧またはファームウェアの更新が完了したことを検出した場合、切戻し動作を開始させる(ステップS201)。制御部13は、切戻し動作を開始すると判断した場合、冗長切替動作と同様に、切替え元OSUの下りバッファ部の出力停止および光送受信部の発光停止の確認(ステップS202)、L2SWの振分け先の変更(ステップS203)、予備系OSU11の下りバッファ部113の出力を停止(ステップS204)、予備系OSUの光送受信部112の発光停止(ステップS205)、光スイッチの経路切り替えを実施(ステップS206)、切替え元である現用系OSU11-1を用いた通信経路で通信を再開(ステップS207)を行う。
 制御部13は、切戻しを行うと判断した場合、予備系OSU12の出力制御部117に対して、切戻し指示を行う。切戻し指示を受けた出力制御部117は、上りアクセス多重制御に関わるグラントフレームの送信停止通知を行う。送信停止通知を受領した出力制御部117は、新たなONU4への送信許可の通知を停止し、これにより予備系OSU12に対するONU4からの光信号の送信が停止されることとなる。また、制御部13は、制御部13は、切戻し先である切替え元の現用系OSU11-1の下りバッファ部113の出力が停止していること、および、光送受信部112の光送信部の発光が停止していることを確認する(ステップS202)。出力停止および発光停止を確信した場合、制御部13は、L2SW14に対して、ONU4-1宛の下りフレームの送付先の予備系OSU12から現用系OSU11-1に変更するよう通知する。通知を受けたL2SW14内のL2SW制御部26は、振分け部232に対して、ONU4-1宛の下りフレームの宛先をフィルタ部25-N+1からフィルタ部25-1に変更するよう通知する。通知を受けた振分け部232は、それ以後のONU4-1宛の下りフレームをフィルタ部25-N+1ではなく、フィルタ部25-1に出力する(ステップS203)。また、L2SW制御部26内の識別制御部262は、フィルタ部25-1に対して、ONU4-1宛の下りフレームを通過させるよう指示する。これらの処理により、ONU4-1宛の下りフレームのL2SW14からの出力先が、予備系OSU12から現用系OSU11-1に変更となる。
 切戻し指示を受けた予備系OSU12の出力制御部117は、下りバッファ部113に蓄積された下りフレームの状況を監視し、下りバッファ部113に蓄積された下りフレームが空になったと判断した場合には、下りバッファ部113の出力を停止させ(ステップS204)、あわせて光送受信部112の光送信部の発光を停止させる(ステップS205)。下りバッファ部113の出力停止および光送受信部112の光送信部の発光停止が完了した場合、制御IF部118を介して、その旨を制御部13に通知する。
 下りバッファ部113の出力停止および光送受信部112の光送信部の発光停止が完了の通知を受けた制御部13は、光スイッチ10に対して、経路切り替えの指示を行う。指示を受けた光スイッチ10内の経路切替え制御部101は、通信経路の切替えを実施し、光ネットワーク2-1との接続先を通常動作時の予備系OSU12現から、用系OSU11-1に切替えを行う(ステップS206)。経路切り替え制御部101は、通信経路の切戻し状況を監視し、切戻しが完了した場合には、制御部13にその旨を通知する。
 切戻し完了の通知を受領した制御部13は、予備系OSU12を用いた通信経路での通信を再開させる(ステップS207)。具体的には、予備系OSU12に対して、通信の再開を通知し、通知を受けた現用系OSU11-1の出力制御部117は、それまで出力を停止させていた下りバッファ部113に対して、出力を開始をさせる。ここで、L2SW14の振分先変更(ステップS203)から、通信の再開(ステップS207)までの間、現用系OSU11-1の下りバッファ部117に下りフレームが格納されることとなるが、従来技術と比較して、L2SW14における振分け後の上位ネットワークの通信速度より、通信速度の遅い領域において下りフレームを格納させるため、切替え時間が同等の場合、バッファリングさせる必要の下りフレームの量を小さくすることができ、バッファの容量を小さくすることが可能となる。したがって、安価なバッファメモリを使用することができ、経済性にすぐれ、かつ、無瞬断で切戻しが可能な冗長構成をもつOLTを実現することができる。
 本実施の形態に示す局側装置を実現するハードウェアの例について説明する。局側装置1を構成する光送受信部は、通信モジュールを備え、必要に応じてメモリやプロセッサ等が設けられた送受信器である。また、下りバッファ部113、上りバッファ部114、上りバッファ部221、下りバッファ部231は、フレームを一時的に格納するメモリである。また、現用系OSU11、予備系OSU12、制御部は、汎用ICであるFPGA(Field Programmable Gate Array)、特定用途向けICであるASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のロジックICを用いて実現することができる。また、上述のようにロジックICを用いてハードウェア的に実行する場合以外にも、ソフトウェア的に実現してもよく、たとえば、図6に示すようにプロセッサ、メモリ、入出力インタフェース回路から構成されて、入出力インタフェース回路より入力された信号を、メモリに保存されたプログラムにプロセッサが実行することにより処理され、入出力インタフェース回路より出力されるような構成としてもよい。
 実施の形態1に係る通信装置は、以上のような構成をしているため、上位ネットワークとL2SWとの間の通信速度よりも遅い通信速度で動作するL2SWとONUとの間でバッファを設けることにより、必要となるバッファ量を削減させることができ、安価なバッファを使用することができるため、経済的にすぐれた局側装置を実現することができる。また、切替えおよび切戻し動作を実施する場合に下りフレームを一時的に格納するバッファをOSU内に設けることにより、バッファの蓄積状況の確認、バッファからの出力停止、および、光送受信部の発光停止をOSU内の処理のみで実施することができるため、制御手順の削減を行うことができ、無瞬断での切替え時間を縮小することができる。
 なお、本発明の実施の形態に係る通信システムに関する局側装置では、OSUのみを冗長化した構成とし、L2SW14および制御部13は1つずつ備える構成となっているが、L2SW14および制御部13を複数個備え、障害等発生時に切替える構成としてもよい。これにより、OSU以外の構成要素について障害等が発生した場合においても、冗長切替を行うことができ、信頼性のさらに向上させることができる。
 1 局側装置(OLT)、2 光ネットワーク、3 光スプリッタ、4 加入者側装置(ONU)、10 光スイッチ、11 現用系終端装置(現用系OSU)、12 予備系終端装置(予備系OSU)、13 制御部、14 L2SW、101 経路切替え制御部、111 集線IF部、112 光送受信部、113 下りバッファ部、114 上りバッファ部、115 送信処理部、116 受信処理部、117 出力制御部、118 制御IF部、131 冗長切替え制御部、21 アップリンク送受信部、22 集線部、23 振分け部、24 OSU IF部、25 フィルタ部、26 L2SW制御部、27 制御IF部、221 上りバッファ部、222 集線制御部、231 下りバッファ部、232 振分け制御部、261 経路切替え制御部、262 識別制御部

Claims (6)

  1.  上位ネットワークから受信した下りフレームを複数の光ネットワークを介して複数の加入者側装置に送信する局側装置であって、
     前記下りフレームを一時的に格納する下りバッファ部および前記下りフレームを前記加入者側装置に送信する光送受信部を備える複数の現用系終端部および予備系終端部と、
     前記上位ネットワークより受信した下りフレームを前記現用系終端部または前記予備系終端部のいずれかに振り分ける振分け部と、 
     前記光ネットワークとの接続先を現用系終端部または予備系終端部のいずれかに切替える光スイッチと、
     切替え動作を開始すると判断した場合、前記振分け部に対し、前記下りフレームの送付先を現用系終端部から予備系終端部へ切替え、前記予備系終端部の下りバッファ部に前記下りフレームを格納するよう指示し、前記現用系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、前記下りバッファ部からの出力および前記光送受信部の発光の停止を指示し、前記前記光送受信部の発光が停止した場合に、前記光スイッチに対し前記光ネットワークとの接続先を前記現用系終端部から前記予備系終端部への切替えを指示する制御部と、
     を備えることを特徴とする局側装置。
  2.  前記制御部は、
     切戻し動作を行うと判断した場合、前記振分部に対し、前記下りフレームの送付先を予備系終端部から現用系終端部へ切替え、前記現用系終端部の下りバッファ部に前記下りフレームを格納するよう指示し、前記予備系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、前記下りバッファ部からの出力および前記光送受信部の発光の停止を指示し、前記予備系終端部の前記光送受信部の発光が停止した場合に、前記光スイッチに対し前記光ネットワークとの接続先を前記予備系終端部から前記現用系終端部への切替えを指示する制御部と、
     を備えることを特徴とする請求項1記載の局側装置。
  3.  前記制御部は、
     前記光スイッチが前記光ネットワークとの接続先を前記現用系終端部から前記予備系終端部への切替えを指示され、その切替えが完了するまでの繊維期間中、前記下りバッファ部からの出力および前記光送受信部の発光の停止させるよう指示すること、
     を備えることを特徴とする請求項1または2記載の局側装置。
  4.  前記光スイッチは、光ネットワークとの接続先を現用系終端部から予備系終端部への切替えが完了した場合、切替え完了通知を前記制御部に送付し、
     前記制御部は、前記切替え完了通知の受信した場合、前記切替え先の光回線ユニットの前記光送信部、及び前記下りバッファ部の出力を許可すること、
     を特徴とする請求項1または2に記載の局側装置。
  5.  局側装置と複数の加入者側装置が光ネットワークを介して接続された通信システムであって、
     前記局側装置は、
     前記下りフレームを一時的に格納する下りバッファ部および前記下りフレームを前記加入者側装置に送信する光送受信部を備える複数の現用系終端部および予備系終端部と、
     前記上位ネットワークより受信した下りフレームを前記現用系終端部または前記予備系終端部のいずれかに振り分ける振分け部と、 
     前記光ネットワークとの接続先を現用系終端部または予備系終端部のいずれかに切替える光スイッチと、
     切替え動作を開始すると判断した場合、前記振分け部に対し、前記下りフレームの送付先を現用系終端部から予備系終端部へ切替え、前記予備系終端部の下りバッファ部に前記下りフレームを格納するよう指示し、前記現用系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、前記下りバッファ部からの出力および前記光送受信部の発光の停止を指示し、前記光送受信部の発光が停止した場合に、前記光スイッチに対し前記光ネットワークとの接続先を前記現用系終端部から前記予備系終端部への切替えを指示する制御部と、を備えること、
     を特徴とする通信システム。
  6.  前記制御部は、
     切戻し動作を行うと判断した場合、前記振分部に対し、前記下りフレームの送付先を予備系終端部から現用系終端部へ切替え、前記現用系終端部の下りバッファ部に前記下りフレームを格納するよう指示し、前記予備系終端部の下りバッファ部に蓄積された下りフレームがなくなった場合、前記下りバッファ部からの出力および前記光送受信部の発光の停止を指示し、前記予備系終端部の前記光送受信部の発光が停止した場合に、前記光スイッチに対し前記光ネットワークとの接続先を前記予備系終端部から前記現用系終端部への切替えを指示する制御部と、
     を備えることを特徴とする請求項5記載の通信システム。
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