JP2012235409A - 光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することが可能な光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法を提供する。
【解決手段】光回線ユニット12は、1または複数の宅側装置202と共通の通信回線203を介して通信信号を送受信する。光回線ユニット12は、宅側装置202から受信した通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて上位ネットワークへ送信可能な振り分け処理部21と、宅側装置202から光回線ユニット12への通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、トラフィック情報に基づいて振り分け処理部21を制御することにより、通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を宅側装置202ごとに選択するための制御部26とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】光回線ユニット12は、1または複数の宅側装置202と共通の通信回線203を介して通信信号を送受信する。光回線ユニット12は、宅側装置202から受信した通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて上位ネットワークへ送信可能な振り分け処理部21と、宅側装置202から光回線ユニット12への通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、トラフィック情報に基づいて振り分け処理部21を制御することにより、通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を宅側装置202ごとに選択するための制御部26とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法に関し、特に、局側装置における上位ネットワークへの通信経路の切り替え制御を行なう光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法に関する。
近年、インターネットが広く普及しており、利用者は世界各地で運営されているサイトの様々な情報にアクセスし、その情報を入手することが可能である。これに伴って、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)およびFTTH(Fiber To The Home)等のブロードバンドアクセスが可能な装置も急速に普及してきている。
IEEE Std 802.3ah(登録商標)−2004(非特許文献1)には、複数の宅側装置(ONU:Optical Network Unit)が光通信回線を共有して局側装置(OLT:Optical Line Terminal)とのデータ伝送を行なう媒体共有形通信である受動的光ネットワーク(PON:Passive Optical Network)の1つの方式が開示されている。すなわち、PONを通過するユーザ情報およびPONを管理運用するための制御情報を含め、すべての情報がイーサネット(登録商標)フレームの形式で通信されるEPON(Ethernet(登録商標) PON)と、EPONのアクセス制御プロトコル(MPCP(Multi-Point Control Protocol))およびOAM(Operations Administration and Maintenance)プロトコルとが規定されている。局側装置と宅側装置との間でMPCPフレームをやりとりすることによって、宅側装置の加入、離脱、および上りアクセス多重制御などが行なわれる。また、非特許文献1では、MPCPメッセージによる、新規宅側装置の登録方法、帯域割り当て要求を示すレポート、および送信指示を示すゲートについて記載されている。
なお、1ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONであるGE−PON(Giga Bit Ethernet(登録商標) Passive Optical Network)の次世代の技術として、IEEE802.3av(登録商標)−2009として標準化が行なわれた10G−EPONすなわち通信速度が10ギガビット/秒相当のEPONにおいても、アクセス制御プロトコルはMPCPが前提となっている。
ところで、一般的にビジネス向けのネットワークサービスでは、高品質サービスを提供するためにシステムの二重化(冗長化)が必須である。また、音声/映像配信サービスでも二重化システムを用いることにより信頼性の高いシステムを提供することができる。二重化システムでは、装置、部品およびネットワークの各々が必要に応じて運用系および待機系を有する冗長構成がとられる。運用しているシステムの一部に障害が発生した場合には、運用系から待機系への冗長切り替えを行なうことにより、障害によるシステム停止時間をできるだけ短くすることが可能となる。
また、障害が顕在化していなくても、特性の劣化傾向および部品の寿命等を勘案して、モジュールを予防的に交換する場合がある。システムがモジュールについて冗長構成を有していれば、このような保守作業によるシステム停止時間をできるだけ短くすることが可能となる。
PONシステムにおいて冗長切り替えを行なう構成の一例として、たとえば、特開2010−147801号公報(特許文献1)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、局側装置において、各光回線ユニットは、下り通信信号を光スイッチ経由で複数の宅側装置へ送信し、かつ複数の宅側装置からの上り通信信号を光スイッチ経由で受信する。制御部は、切り替え元の光回線ユニットから受けた下り通信信号を受動的光ネットワークへ出力する通信経路から、切り替え先の光回線ユニットから受けた下り通信信号を受動的光ネットワークへ出力する通信経路に光スイッチが切り替えることを開始してから完了するまでの切り替え遷移期間中、光スイッチが複数の宅側装置から上り通信信号を受信しないように光スイッチの切り替えタイミングおよび複数の宅側装置の送信タイミングを制御する。
IEEE Std 802.3ah(登録商標)-2004
IEEE Std 802.1Qau(登録商標)-2010
冗長構成を有するPONでは、たとえば局側装置において上位ネットワークへの通信経路が複数設けられ、これらの通信経路の切り替えが行なわれる。ここで、通信信号の伝達を停止しない状態で通信経路の切り替えを行なうと、たとえば同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまう。そうすると、通信経路の切り替えの過渡期に局側装置と上位装置との間の通信において瞬断が生じてしまう。
また、特許文献1に記載の技術では、切り替え遷移期間中、光スイッチが複数の宅側装置から上り通信信号を受信しないように光スイッチの切り替えタイミングおよび複数の宅側装置の送信タイミングを制御する必要があることから、実際に通信経路の切り替えを行なうまでにある程度の時間が必要となる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することが可能な光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる光回線ユニットは、1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信し、上記宅側装置から受信した上記通信信号を上位ネットワークへ送信するための光回線ユニットであって、上記宅側装置から受信した上記通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて上記上位ネットワークへ送信可能な振り分け処理部と、上記宅側装置から上記光回線ユニットへの上記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、上記トラフィック情報に基づいて上記振り分け処理部を制御することにより、上記通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を上記宅側装置ごとに選択するための制御部とを備える。
このように、通信信号のトラフィック量を用いる構成により、たとえば通信経路の切り替えによって同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまうことを防ぐことができる。また、各宅側装置のトラフィック量に基づいて宅側装置ごとに通信経路を切り替えることができるため、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。したがって、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することができる。
好ましくは、上記光回線ユニットは、さらに、上記宅側装置から受けた上記通信回線における帯域の割り当て要求に基づいて、上記通信回線における帯域を上記宅側装置に割り当てるための帯域割り当て部を備え、上記制御部は、上記帯域割り当て部による上記帯域の割り当て履歴を上記トラフィック情報として取得する。
このように、冗長切り替え前のトラフィック情報を使用することにより、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。たとえば、過去のトラフィック情報を参照して、トラフィック量がゼロである状態が所定時間以上継続している、という条件を満たせば、冗長切り替えが指示された時点ですぐに通信経路の切り替えを実施することができるため、冗長切り替えを早期に行なうことができる。また、帯域割り当て処理の履歴をトラフィック情報として利用する構成により、たとえばPONシステムにおいて必須な機能を流用した簡易な処理でトラフィック情報を得ることができる。
より好ましくは、上記制御部は、上記宅側装置に対する上記帯域の割り当て量がゼロになってからの経過時間を上記トラフィック情報として取得する。
このように、帯域割り当て量がゼロになっている状態において通信経路の切り替えを実行する構成により、パケットの追い越し等をより確実に防ぐことができる。
好ましくは、上記制御部は、上記宅側装置から上記光回線ユニットを介して上記上位ネットワークへ送信される上記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得する。
このように、特に上位ネットワークへ送信される通信信号のトラフィック量を監視する構成により、パケットの追い越し等を確実に防ぎ、かつ通信経路の切り替えを適切なタイミングで行なうことができる。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる局側装置は、1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための光回線ユニットと、上記光回線ユニットが受信した上記通信信号を上位ネットワークへ送信するための複数のアップリンクユニットとを備える局側装置であって、上記光回線ユニットが受信した上記通信信号を1または複数の上記アップリンクユニットに振り分け可能な振り分け処理部と、上記宅側装置から上記光回線ユニットへの上記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、上記トラフィック情報に基づいて上記振り分け処理部を制御することにより、上記通信信号の振り分け先の1または複数の上記アップリンクユニットを上記宅側装置ごとに選択するための制御部とを備える。
このように、通信信号のトラフィック量を用いる構成により、たとえば通信経路の切り替えによって同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまうことを防ぐことができる。また、各宅側装置のトラフィック量に基づいて宅側装置ごとに通信経路を切り替えることができるため、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。したがって、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することができる。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信経路制御方法は、1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信し、上記宅側装置から受信した上記通信信号を上位ネットワークへ送信し、上記宅側装置から受信した上記通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて上記上位ネットワークへ送信可能な光回線ユニットにおける通信経路制御方法であって、上記宅側装置から上記光回線ユニットへの上記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得するステップと、取得した上記トラフィック情報に基づいて、上記通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を上記宅側装置ごとに選択するステップとを含む。
このように、通信信号のトラフィック量を用いる構成により、たとえば通信経路の切り替えによって同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまうことを防ぐことができる。また、各宅側装置のトラフィック量に基づいて宅側装置ごとに通信経路を切り替えることができるため、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。したがって、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することができる。
本発明によれば、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るPONシステムの概略構成を示す図である。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るPONシステムの概略構成を示す図である。
図1を参照して、PONシステム301は、局側装置201と、光ファイバであるN本のPON回線1〜N(203−1〜203−N)と、N個の光カプラ204−1〜204−Nと、複数の宅側装置(ONU)202とを備える。局側装置201は、光回線ユニット(以下、OSU(Optical Subscriber Unit)とも称する)1〜N(12−1〜12−N)と、集線部13−1,13−2と、局側装置201の全体的な管理を行なう管理部11とを含む。ここで、Nは1以上の整数である。また、ONUから上位ネットワーク(以下「アップリンク」とも称する。)への方向を上り方向と称し、アップリンクからONUへの方向を下り方向と称する。
PONシステム301において、たとえば、各PON回線は1ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONであるGE−PON、および10ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONである10G−EPONに対応しており、アップリンクは10ギガビット/秒の通信速度を実現するイーサネット(登録商標)に対応する。また、たとえば、MPCPフレームによってONUの登録、離脱、ONUへの帯域割り当て、ONUからの帯域要求、通信速度の切り替え指示およびONUへのスリープ(動作停止)指示などが行なわれる。
局側装置201は、GE−PONおよび10G−EPONに対応するPON回線を複数回線収容する。1本のPON回線には1または複数のONUが接続される。局側装置201は、これらのPON回線からのデータをアップリンクに多重する。また、局側装置201は、アップリンクからのデータを振り分けて各PON回線における各ONUへ送信する。また、局側装置201は、PON回線の上り帯域を各ONUに割り当てる。
より詳細には、局側装置201は、N本のPON回線1〜Nに接続され、このN本のPON回線を終端する。各OSUは、PON回線に対応して設けられ、対応のPON回線に接続された1または複数のONUとフレームを送受信する。PON回線1〜Nは、光カプラ204−1〜204−Nにそれぞれ接続されており、これらの光カプラを介して各ONU202に接続されている。各ONU202とOSU12とは、PON回線203および光カプラ204を介して接続され、互いに光信号を送受信する。PONシステム301では、各ONU202からOSU12への光信号が共通のPON回線203において時分割多重される。
集線部13−1,13−2は、複数のOSU経由で各ONUから受信した上りフレームをアップリンクへ送信する。具体的には、集線部13−1,13−2は、OSU1〜N(12−1〜12−N)からの上りフレームを多重してアップリンクに送信するとともに、アップリンクから受信した下りフレームを適切なOSUに振り分ける処理を行なう。
ここでは、各OSUから集線部13−1への方向の通信経路を1系と称し、各OSUから集線部13−2への方向の通信経路を2系と称する。
1系のアップリンクおよび2系のアップリンクは、たとえば局側装置201の物理的に異なるポートに接続され、別個の通信回線として設けられる。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る局側装置におけるOSUの構成を示す図である。
図2を参照して、OSU12は、上りバースト受信部(振り分け処理部)21と、上りバッファ22,23と、上り送信部24,25と、上りDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)制御部26と、上りバースト受信情報FIFO(First In First Out)27と、下り受信部28と、フレーム振り分け処理部29と、下りバッファ30と、下り送信部31と、スケジューリング処理部32とを含む。
上りバースト受信部21および下り送信部31は、PON線路の親局側起点として、対応のPON回線である1本の光ファイバと接続される。この光ファイバを介して各ONUと双方向通信が行なえるように、上りバースト受信部21は、特定の波長、たとえば1310nm帯の上り光信号を受信して電気信号に変換し、また、下り送信部31は、下りバッファ30から受けたフレームを別波長の下り光信号に変換する。たとえば、下り送信部31は、下りバッファ30から受けたフレームを1Gbpsの電気信号に変換し、そして1490nm帯の下り光信号に変換する。また、下り送信部31は、下りバッファ30から受けたフレームを10Gbpsの電気信号に変換し、そして1570nm帯の下り光信号に変換する。
また、上りバースト受信部21は、変換した電気信号からフレームを再構成するとともに、フレームの種別に応じて上りDBA制御部26または上りバッファ22,23にフレームを振り分ける。具体的には、データフレームを上りバッファ22または23に出力し、MPCPレポートフレーム等の制御フレームを上りDBA制御部26に出力する。
上りバースト受信部21は、OSU12が受信した上りフレームを集線部13−1または集線部13−2に振り分けて出力する。より詳細には、上りバースト受信部21は、上りバースト受信情報FIFO27から上りバースト受信情報を取り出して、上りバースト受信情報に基づき、上りデータフレームを上りバッファ22または上りバッファ23へ振り分ける。
また、上りバースト受信部21は、どのLLID(ロジカルリンク)からフレームをいつ受信するかを示すグラント情報を上りバースト受信情報FIFO27から取得して、当該グラント情報に示されていない受信フレームをフィルタリングする、すなわち廃棄するようにしてもよい。
上り送信部24,25は、上りバッファ22,23に蓄積されたフレームを集線部13−1,13−2へそれぞれ出力する。
下り受信部28は、集線部13−1,13−2からフレームを受けてフレーム振り分け処理部29へ出力する。
フレーム振り分け処理部29は、下り受信部28から受けたフレームを解析し、解析結果に基づいて下りバッファ30におけるONUごとのFIFOに振り分ける。
上りDBA制御部26は、MPCPおよびOAMなど、PON回線の制御および管理に関する局側処理を行なう。すなわち、PON回線に接続されている各ONUとMPCPメッセージおよびOAMメッセージをやりとりすることによって、ONUの登録、離脱および帯域割り当てを含めた上りアクセス制御、ならびにONUへのスリープ指示を含めたONUの運用管理などを行なう。
より詳細には、上りDBA制御部26は、ONU202から受けたPON回線203における帯域の割り当て要求に基づいて、PON回線203における帯域をONU202に割り当てる。
上りDBA制御部26は、MPCPゲートフレーム等、各種制御メッセージを含む制御フレームを下りバッファ30における制御フレーム用のFIFOへ出力する。
また、上りDBA制御部26は、上りバースト受信情報を作成し、上りバースト受信情報FIFO27へ出力する。上りバースト受信情報は、上りバーストに関する情報である。この上りバースト受信情報には、たとえば、リセット信号等の補助信号を上りバーストごとに生成するために、上りバーストごとの受信開始時間、受信時間および受信レートが含まれる。また、上りバースト受信情報には、上りデータフレームの振り分け先が含まれる。ここで、上りバーストは、あるONUが発光してから消光するまでに対応し、1または複数の上りフレームを含む。
このように、上りバースト受信情報の格納先としてFIFOを採用する構成により、上りバースト受信情報を上りバースト受信の順番通りに、あるいは当該順番の情報を含めてFIFOに保存しておけば、上りバースト受信部21は、FIFOから順番通りに情報を取得するだけで、上りフレームを正しく受信することが可能となる。
また、上りDBA制御部26は、ONU202からOSU12への上りフレームのトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、トラフィック情報に基づいて上りバースト受信部21を制御することにより、上りフレームの振り分け先の1または複数の通信経路をONU202ごとに選択する。
より詳細には、上りDBA制御部26は、ONU202からOSU12を介してアップリンクへ送信される上りデータフレームのトラフィック量を示すトラフィック情報を取得する。
たとえば、上りDBA制御部26は、ONU202に対するPON回線203の上り帯域の割り当て履歴をトラフィック情報として取得する。具体的には、上りDBA制御部26は、ONU202に対する上りデータフレーム用の帯域の割り当て量がゼロになってからの経過時間をトラフィック情報として取得する。
スケジューリング処理部32は、たとえば制御フレーム用のFIFOに蓄積された制御フレームを解析し、解析結果に基づいて、下り送信部31が取り出すべきフレームの順番を示す送信FIFO指示を出力する。
下り送信部31は、スケジューリング処理部32の送信FIFO指示に従って、下りバッファ30における各FIFOからフレームを取り出す。
ここで、局側装置201におけるアップリンクの集線部13の冗長構成としては、1:1プロテクションおよびリンクアグリゲーションなどが考えられる。
1:1プロテクションでは、通常時には運用系の通信経路を使用し、異常発生時および機器保守時の切り替え時などにおいて待機系の通信経路を使用する。
一方、リンクアグリゲーションでは、複数の物理リンクを論理的に1つのリンクとみなし、通常時には複数の物理リンクで負荷分散するとともに、ある1つのリンクが異常になった場合などには、異常になったリンクの使用を中断し、他のリンクを用いてアップリンクへのフレーム送信を実施する。
これらの冗長構成では、異常発生時、および機器保守のための機器交換などの際に、通信経路の切り替えを行なう必要がある。この通信経路の切り替えを行なう際に、フロー中のパケットの追い越し、および当該追い越しに伴うパケットの廃棄を防ぎ、かつ通信経路の切り替えを早期に実行する必要がある。
異常発生によって通信経路を切り替える場合には、フロー中のパケットの追い越し、およびパケット廃棄を防ぐことは困難である。一方、機器保守のために通信経路を切り替える場合には、切り替えタイミングを調整すれば、これらを防ぐことが可能である。
ここで、集線機能付き局側装置、すなわち集線部を備える局側装置では、集線部が二重化され、各OSUが各集線部に接続されるダブル・ツリー・トポロジーを採用することが一般的である。
また、OSUは、各ONUの蓄積フレーム量をMPCPレポートフレームによって取得し、各ONUに対して上り送信時間を割り当てる動的帯域割り当て処理(DBA処理)を行なう。
通常、DBA処理では、グラントサイクルと呼ばれる一定周期ごとに、各ONUに割り当てる上り送信時間および上り送信タイミングを計算し、各ONUへMPCPゲートフレームを送信することにより、上り送信時間および上り送信タイミングを各ONUへ通知する。グラントサイクルは、通常、500μs〜1ms程度である。
1:1プロテクションを採用する本発明の第1の実施の形態に係る局側装置201では、局側装置201の外部における管理装置などから冗長切り替え指示を受けると、DBA処理におけるONUに対する過去の上り送信時間の割り当て量に応じて、1系および2系のいずれにデータフレームを振り分けるかをONUごとに決定する。
上りDBA制御部26は、DBA管理テーブルを有する。DBA管理テーブルは、自己のOSUの受信状態および各ONUの受信状態を含む。また、DBA管理テーブルは、グラントゼロカウンタのカウント値を含む。グラントゼロカウンタは、各ONUに対して割り当てる上り帯域すなわち上りデータフレームの送信時間を示すグラントがゼロである状態の連続発生時間を示す。グラントゼロカウンタは、各OSU12においてONU202ごとに設けられる。
1:1プロテクション用のDBA管理テーブルにおいて、OSU受信状態が”0”の場合には1系受信を示し、”1”の場合には2系受信を示す。このOSU受信状態は、局側装置201においてOSU12ごとに設けられる。
また、ONU受信状態が”0”の場合には1系受信を示し、”1”の場合には2系受信を示す。このONU受信状態は、各OSU12においてONU202ごとに設けられる。
[動作]
次に、本発明の第1の実施の形態に係るPONシステムが冗長切り替えを行なう際の動作について図面を用いて説明する。本発明の第1の実施の形態では、PONシステム301を動作させることによって、本発明の第1の実施の形態に係る通信経路制御方法が実施される。よって、本発明の第1の実施の形態に係る通信経路制御方法の説明は、以下のPONシステム301の動作説明に代える。なお、以下の説明においては、適宜図1および図2を参照する。
次に、本発明の第1の実施の形態に係るPONシステムが冗長切り替えを行なう際の動作について図面を用いて説明する。本発明の第1の実施の形態では、PONシステム301を動作させることによって、本発明の第1の実施の形態に係る通信経路制御方法が実施される。よって、本発明の第1の実施の形態に係る通信経路制御方法の説明は、以下のPONシステム301の動作説明に代える。なお、以下の説明においては、適宜図1および図2を参照する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るPONシステムが通信経路制御を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
まず、管理部11は、冗長切り替え指示を受けて、各OSU12におけるDBA管理テーブルのOSU受信状態を切り替え先の系に変更する。ここで、冗長切り替え指示は、管理部11が局側装置201の外部からたとえばイーサネット(登録商標)を介して受けてもよいし、アップリンクからのフレームに含まれる構成であってもよい。
図3に示す処理は、各ONUについてのDBA処理において実行される。このDBA処理は、グラントサイクル内で、ONUの台数分たとえば1〜32回実行される。図3に示すフローチャートでは、DBA処理自体の詳細は記載していない。
図3において、まず、上りDBA制御部26は、ONUi(iは1以上N以下の整数)に対して割り当てる上り送信時間GLENiを計算する(ステップS1)。
次に、上りDBA制御部26は、ONUiの受信状態がOSU受信状態と一致していない場合であって(ステップS2でNO)、ONUiのグラントゼロカウンタがN以上であるときには(ステップS3でYES)、ONUiの受信状態をOSU受信状態と一致させる。また、上りDBA制御部26は、上りフレームをOSU受信状態が示す系で受信する旨を上りバースト受信情報FIFO27経由で上りバースト受信部21に指示する(ステップS4)。
次に、上りDBA制御部26は、計算した上り送信時間GLENiがゼロである場合には(ステップS5でYES)、ONUiのグラントゼロカウンタをインクリメントする(ステップS6)。
一方、上りDBA制御部26は、計算した上り送信時間GLENiがゼロでない場合には(ステップS5でNO)、ONUiのグラントゼロカウンタを0にクリアする(ステップS7)。
すなわち、上り割り当て帯域を示すグラントがゼロであったグラントサイクル数をカウントするONUごとのグラントゼロカウンタは、以下のように制御する。すなわち、各グラントサイクルのDBA処理において、ONUに対するグラントがゼロである場合には(ステップS5でYES)カウンタ値をインクリメントする(ステップS6)。
一方、グラントがゼロでない場合には(ステップS5でNO)カウンタ値をゼロにクリアする(ステップS7)。
したがって、グラントゼロカウンタがNの場合には、ONUiに対するグラントがゼロであるDBA処理がN回連続して発生したことになる。
OSU12では、グラントサイクルのN回分の期間にわたってONUからの上りトラフィックがゼロである場合には、系を切り替えてもパケット追い越し等の問題が生じる可能性が低いと判断し、系を切り替える。
また、上りDBA制御部26は、ONUiの受信状態がOSU受信状態と一致している場合(ステップS2でYES)またはONUiのグラントゼロカウンタがN未満である場合には(ステップS3でNO)、ONUiのグラントゼロカウンタのインクリメントまたはクリアを行い、処理を終了する。
このように、グラントゼロカウンタは、ONUiについての系切り替えが完了した後のDBA処理においてもインクリメントまたはクリアする。これにより、ONUiについての帯域割り当ての履歴が引き続き取得されるため、次の切り替え処理を早期に行なうことができる。
なお、上りDBA制御部26は、冗長切り替え指示を受けてから所定時間経過してもグラントゼロカウンタがNまでカウントアップしない場合には、ONUに対して上り帯域を強制的に割り当てない制御を行なう構成であってもよい。
ここで、上り送信時間GLENiは、たとえばデータフレームについての割り当て時間である。ONU202が送信する制御フレームは、OSU12から集線部13およびアップリンクへ送信されないことから、制御フレームがONU202からOSU12へ送信されている期間に通信経路の切り替えすなわち上りフレームの送信先の集線部の切り替えを行っても、パケットの追い越し等の問題は生じない。すなわち、上りDBA制御部26は、ONU202から送信されたデータフレームのトラフィックがゼロとなる状態を監視すれば十分である。
以下、図3に示す処理を具体的に説明する。
OSUに接続された全ONUを1系から2系に切り替えるために、まず、DBA管理テーブルのOSU受信状態を2系受信に設定する。
次に、グラントサイクルごとのDBA処理において、ONUの受信状態が1系受信であり(ステップS2でNO)、かつグラントゼロカウンタがN以上である場合には(ステップS3でYES)、当該ONUの受信状態を1系から2系に変更する。そして、当該ONUの上りフレームを2系で受信する旨を上りバースト受信部21に指示する(ステップS4)。
このように、過去(グラントサイクル×N)の期間にわたって上りデータフレームを送信していないONUについて1系から2系への切り替えを行なう構成により、通信経路の切り替えに伴うパケットの追い越しを防ぐとともに、2系への切り替え処理を早期に実現することができる。
また、DBA処理において、ONUの受信状態が1系であり(ステップS2でNO)、かつグラントゼロカウンタがN未満である場合には(ステップS3でNO)、当該ONUの上りフレームの受信を1系で継続する旨を上りバースト受信部21に指示する。
また、DBA処理において、ONUの受信状態が2系である場合には(ステップS2でYES)、当該ONUの上りフレームの受信を2系で継続する旨を上りバースト受信部21に指示する。
そして、OSUに接続された全ONUに対する2系への切り替え処理が終了すれば、OSUは、1系から2系への切り替え処理を完了する。
なお、通信経路を2系から1系に切り戻す場合には、OSU受信状態を1系受信に設定し、1系から2系への切り替えと同様の切り替え処理を行なえばよい。
ところで、局側装置において上位ネットワークへの通信経路が複数設けられ、これらの通信経路の切り替えが行なわれる構成において、通信信号の伝達を停止しない状態で通信経路の切り替えを行なうと、たとえば同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまう。そうすると、通信経路の切り替えの過渡期に局側装置と上位装置との間の通信において瞬断が生じてしまう。また、特許文献1に記載の技術では、切り替え遷移期間中、光スイッチが複数の宅側装置から上り通信信号を受信しないように光スイッチの切り替えタイミングおよび複数の宅側装置の送信タイミングを制御する必要があることから、実際に通信経路の切り替えを行なうまでにある程度の時間が必要となる。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、上りバースト受信部21は、ONU202から受信した上りフレームを1または複数の通信経路に振り分けてアップリンクへ送信可能である。そして、上りDBA制御部26は、ONU202からOSU12への上りフレームのトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、トラフィック情報に基づいて上りバースト受信部21を制御することにより、上りフレームの振り分け先の1または複数の通信経路をONU202ごとに選択する。
このように、上りフレームのトラフィック量を用いる構成により、通信経路の切り替えによって同じフローの中でパケットの追い越しが生じ、上位ネットワークにおける上位装置においてパケットが廃棄されてしまうことを防ぐことができる。また、各ONU202のトラフィック量に基づいてONU202ごとに通信経路を切り替えることができるため、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、冗長構成を有する通信システムにおいて、冗長切り替えを実施する際の通信の瞬断を防ぐとともに、冗長切り替えを早期に実施することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、上りDBA制御部26は、ONU202から受けたPON回線203における帯域の割り当て要求に基づいて、PON回線203における帯域をONU202に割り当てる。そして、上りDBA制御部26は、当該帯域の割り当て履歴をトラフィック情報として取得する。
すなわち、冗長切り替え指示を受ける前のOSU12のONU202に対する帯域割り当ての情報、たとえばグラントサイクルの数回分の割り当て履歴に基づいて、通信経路の切り替えを行なう。また、帯域割り当て情報をONU202ごとに取得し、ONU202ごとに通信経路の切り替えを行なう。
このように、冗長切り替え前のトラフィック情報を使用することにより、通信経路の切り替えを早期に行なうことができる。たとえば、過去のトラフィック情報を参照して、トラフィック量がゼロである状態が所定時間以上継続している、という条件を満たせば、冗長切り替えが指示された時点ですぐに通信経路の切り替えを実施することができるため、冗長切り替えを早期に行なうことができる。
また、DBAの履歴をトラフィック情報として利用する構成により、PONシステムにおいて必須な機能を流用した簡易な処理でトラフィック情報を得ることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、上りDBA制御部26は、ONU202に対する帯域の割り当て量がゼロになってからの経過時間をトラフィック情報として取得する。
このように、帯域割り当て量がゼロになっている状態において通信経路の切り替えを実行する構成により、パケットの追い越しをより確実に防ぐことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、上りDBA制御部26は、ONU202からOSU12を介してアップリンクへ送信される上りデータフレームのトラフィック量を示すトラフィック情報を取得する。
このように、特にデータフレームのトラフィック量を監視する構成により、パケットの追い越しを確実に防ぎ、かつ通信経路の切り替えを適切なタイミングで行なうことができる。
なお、本発明の第1の実施の形態に係るOSUでは、ONU単位で通信経路の切り替えを行なう構成であるとしたが、これに限定するものではなく、LLID単位で通信経路の切り替えを行なう構成であってもよい。
すなわち、1つのONU202が1つのLLIDに対応するのではなく、1つのONU202が複数のLLIDに対応する場合には、上りDBA制御部26は、ONU202との間で確立されたロジカルリンクごとに帯域の割り当てを行なう。上りDBA制御部26は、ロジカルリンクに対する帯域の割り当て履歴に基づいて、LLIDごとに通信経路の切り替えを行なう。
このような構成により、さらに精緻な通信経路の切り替えを行なうことができるため、冗長切り替えをより早期に行なうことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る局側装置では、上りバースト受信部21が、振り分け処理部として、OSU12が受信した上りフレームを集線部13−1または集線部13−2へ振り分ける。また、上りDBA制御部26が、制御部として、ONU202からOSU12への上りフレームのトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、トラフィック情報に基づいて上りバースト受信部21を制御することにより、上りフレームの振り分け先の集線部をONU202ごとに選択する。
しかしながら、局側装置201は、このような構成に限定されるものではない。すなわち、局側装置201が、振り分け処理部および制御部をOSU12の外部に備える構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る局側装置では、2つの集線部を備える構成であるとしたが、これに限定するものではない。局側装置201は、3つ以上の集線部を備え、上りフレームが各集線部に振り分けられる構成であってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る局側装置と比べて異なる冗長構成を採用する局側装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る局側装置と同様である。
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る局側装置と比べて異なる冗長構成を採用する局側装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る局側装置と同様である。
本発明の第2の実施の形態に係る局側装置では、リンクアグリゲーションを採用する。すなわち、局側装置201において、通常時、1系および2系の両方を使用して負荷分散を図る。1系および2系のいずれに上りフレームを送信するかは、上りバースト受信部21がリンクアグリケーションのルールに基づいて決定する。
一方、集線部13の保守を行なう際には、いずれかの系のみを使用して、機器交換などの保守を実施する必要がある。
リンクアグリゲーションでは、通常時、1系および2系の両方を使用しているため、切り替え先の系はそのまま使用し、切り替え元の系のみ、他方の系への切り替え処理を行なう。
ここで、リンクアグリゲーション用のDBA管理テーブルにおいて、OSU強制切替要求フラグが”0”の場合には通常状態を示し、”1”の場合には強制切り替え状態を示す。このOSU強制切替要求フラグは、局側装置201においてOSU12ごとに設けられる。
また、OSU強制切替系フラグが”0”の場合には1系受信を示し、”1”の場合には2系受信を示す。このOSU強制切替要求フラグは、局側装置201においてOSU12ごとに設けられる。
また、ONU切替完了フラグが”0”の場合には未完了を示し、”1”の場合には完了を示す。このONU切替完了フラグは、各OSU12においてONU202ごとに設けられる。
また、DBA管理テーブルは、グラントゼロカウンタのカウント値を含み、グラントゼロカウンタは、各OSU12においてONU202ごとに設けられる。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るPONシステムが通信経路制御を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
管理部11は、機器の保守時などに、管理装置などから1系または2系のみを強制的に使用する旨の冗長切り替え指示を受けると、強制的に1系および2系の一方の系のみを使用する。この場合、管理部11は、各OSU12におけるDBA管理テーブルのOSU強制切替要求フラグを1に設定する。また、OSU強制切替系フラグに切り替え先の系を設定する。
ここで、冗長切り替え指示は、管理部11が局側装置201の外部からたとえばイーサネット(登録商標)を介して受けてもよいし、アップリンクからのフレームに含まれる構成であってもよい。
図4に示す処理は、各ONUについてのDBA処理において実行される。このDBA処理は、グラントサイクル内で、ONUの台数分たとえば1〜32回実行される。図4に示すフローチャートでは、DBA処理自体の詳細は記載していない。
図4において、まず、上りDBA制御部26は、ONUi(iは1以上N以下の整数)に対して割り当てる上り送信時間GLENiを計算する(ステップS11)。
次に、上りDBA制御部26は、OSU強制切替要求フラグが1であり、かつONUiの切り替え完了フラグが0である場合であって(ステップS12でYES)、ONUiのグラントゼロカウンタがN以上であるときには(ステップS13でYES)、ONUiの切り替え完了フラグを1に設定する。また、上りDBA制御部26は、上りフレームをOSU強制切替系フラグが示す系で受信する旨を上りバースト受信情報FIFO27経由で上りバースト受信部21に指示する(ステップS14)。
次に、上りDBA制御部26は、計算した上り送信時間GLENiがゼロである場合には(ステップS15でYES)ONUiのグラントゼロカウンタをインクリメントする(ステップS16)。
一方、上りDBA制御部26は、計算した上り送信時間GLENiがゼロでない場合には(ステップS15でNO)ONUiのグラントゼロカウンタを0にクリアする(ステップS17)。
また、上りDBA制御部26は、OSU強制切替要求フラグが0である場合(ステップS12でNO)またはONUiのグラントゼロカウンタがN未満である場合には(ステップS13でNO)、ONUiのグラントゼロカウンタのインクリメントまたはクリアを行い、処理を終了する。
以下、図4に示す処理を具体的に説明する。
OSU強制切替要求フラグが0の場合(ステップS12でNO)すなわち通常時には、リンクアグリゲーションのパケット振り分けルールに従い、フレーム単位で1系および2系への送信切り替えを行なう。たとえば、上りフレームが示す宛先アドレスの偶数および奇数等によって送信先の系を選択し、負荷分散を行なう。
OSUは、DBA処理において、グラントゼロカウンタがN以上であるONUに対して、冗長切り替え指示の示す系への強制切替を実施する。
すなわち、DBA処理において、OSU強制切替要求フラグが1であり、かつONUの切替完了フラグが0である場合には(ステップS12でYES)、グラントゼロカウンタのカウント値を取得する。そして、取得したカウント値がN以上である場合には(ステップS13でYES)、OSU強制切替系フラグの設定に基づき、当該ONUの上りフレームを要求された系で受信する旨を上りバースト受信部21に指示する。また、ONU切替完了フラグを1すなわち完了に設定する(ステップS14)。そして、OSUに接続された全ONUに対する系の切り替えが終了すれば、系の強制切り替え処理が完了となる。
また、強制切り替えモードから通常モードに切り戻す場合には、まず、OSU強制切替要求フラグを0に設定する。
そして、DBA処理において、ONUの切替完了フラグが1である場合には、当該ONUのグラントゼロカウンタをリードし、カウント値がN以上の場合には、ONU切替完了フラグを0に設定し、上りバースト受信部21に、当該ONUからの上りデータフレームについて、アグリゲーションルールに基づき系切り替えを行なうように指示する。
そして、OSUに接続された全ONUの切替完了フラグが0になれば、通常モードへの切替処理は完了となる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 管理部
12−1〜12−N 光回線ユニット
13−1,13−2 集線部
21 上りバースト受信部(振り分け処理部)
22,23 上りバッファ
24,25 上り送信部
26 上りDBA制御部
27 上りバースト受信情報FIFO
28 下り受信部
29 フレーム振り分け処理部
30 下りバッファ
31 下り送信部
32 スケジューリング処理部
201 局側装置
202 宅側装置(ONU)
203−1〜203−N PON回線
204−1〜204−N 光カプラ
301 PONシステム
12−1〜12−N 光回線ユニット
13−1,13−2 集線部
21 上りバースト受信部(振り分け処理部)
22,23 上りバッファ
24,25 上り送信部
26 上りDBA制御部
27 上りバースト受信情報FIFO
28 下り受信部
29 フレーム振り分け処理部
30 下りバッファ
31 下り送信部
32 スケジューリング処理部
201 局側装置
202 宅側装置(ONU)
203−1〜203−N PON回線
204−1〜204−N 光カプラ
301 PONシステム
Claims (6)
- 1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信し、前記宅側装置から受信した前記通信信号を上位ネットワークへ送信するための光回線ユニットであって、
前記宅側装置から受信した前記通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて前記上位ネットワークへ送信可能な振り分け処理部と、
前記宅側装置から前記光回線ユニットへの前記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、前記トラフィック情報に基づいて前記振り分け処理部を制御することにより、前記通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を前記宅側装置ごとに選択するための制御部とを備える、光回線ユニット。 - 前記光回線ユニットは、さらに、
前記宅側装置から受けた前記通信回線における帯域の割り当て要求に基づいて、前記通信回線における帯域を前記宅側装置に割り当てるための帯域割り当て部を備え、
前記制御部は、前記帯域割り当て部による前記帯域の割り当て履歴を前記トラフィック情報として取得する、請求項1に記載の光回線ユニット。 - 前記制御部は、前記宅側装置に対する前記帯域の割り当て量がゼロになってからの経過時間を前記トラフィック情報として取得する、請求項2に記載の光回線ユニット。
- 前記制御部は、前記宅側装置から前記光回線ユニットを介して前記上位ネットワークへ送信される前記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光回線ユニット。
- 1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための光回線ユニットと、
前記光回線ユニットが受信した前記通信信号を上位ネットワークへ送信するための複数のアップリンクユニットとを備える局側装置であって、
前記光回線ユニットが受信した前記通信信号を1または複数の前記アップリンクユニットに振り分け可能な振り分け処理部と、
前記宅側装置から前記光回線ユニットへの前記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得し、前記トラフィック情報に基づいて前記振り分け処理部を制御することにより、前記通信信号の振り分け先の1または複数の前記アップリンクユニットを前記宅側装置ごとに選択するための制御部とを備える、局側装置。 - 1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信し、前記宅側装置から受信した前記通信信号を上位ネットワークへ送信し、前記宅側装置から受信した前記通信信号を1または複数の通信経路に振り分けて前記上位ネットワークへ送信可能な光回線ユニットにおける通信経路制御方法であって、
前記宅側装置から前記光回線ユニットへの前記通信信号のトラフィック量を示すトラフィック情報を取得するステップと、
取得した前記トラフィック情報に基づいて、前記通信信号の振り分け先の1または複数の通信経路を前記宅側装置ごとに選択するステップとを含む、通信経路制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011104067A JP2012235409A (ja) | 2011-05-09 | 2011-05-09 | 光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011104067A JP2012235409A (ja) | 2011-05-09 | 2011-05-09 | 光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012235409A true JP2012235409A (ja) | 2012-11-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011104067A Withdrawn JP2012235409A (ja) | 2011-05-09 | 2011-05-09 | 光回線ユニット、局側装置および通信経路制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012235409A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5469762B1 (ja) * | 2013-03-22 | 2014-04-16 | 日本電信電話株式会社 | 送信タイミング制御方法 |
JP2014158066A (ja) * | 2013-02-14 | 2014-08-28 | O F Networks Co Ltd | 光回線ユニット、局側装置及び光通信システム |
JP5614482B1 (ja) * | 2013-09-02 | 2014-10-29 | 沖電気工業株式会社 | 局側終端装置及び経路切替方法 |
JP7512415B2 (ja) | 2020-04-03 | 2024-07-08 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | サイクルベースのロードバランシングのためのネットワークデバイス、システム、および方法 |
-
2011
- 2011-05-09 JP JP2011104067A patent/JP2012235409A/ja not_active Withdrawn
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