WO2016136018A1 - コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置 - Google Patents

コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2016136018A1
WO2016136018A1 PCT/JP2015/079218 JP2015079218W WO2016136018A1 WO 2016136018 A1 WO2016136018 A1 WO 2016136018A1 JP 2015079218 W JP2015079218 W JP 2015079218W WO 2016136018 A1 WO2016136018 A1 WO 2016136018A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
coil
wall portion
peripheral wall
coil module
outer peripheral
Prior art date
Application number
PCT/JP2015/079218
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
健太郎 岡部
瀬川 英建
Original Assignee
オリンパス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オリンパス株式会社 filed Critical オリンパス株式会社
Priority to JP2016547960A priority Critical patent/JP6049956B1/ja
Publication of WO2016136018A1 publication Critical patent/WO2016136018A1/ja

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor

Abstract

 コイルと該コイルが実装される回路基板との導通を確実に確保することができるコイルモジュール等を提供する。コイルモジュール120は、導電材料からなる線材122aを巻回したコイル122と、導電材料からなり、線材122aの互いに異なる端部と電気的且つ機械的にそれぞれ接続され、且つ、コイル122に一体的に組み付けられた2つの保持部123とを備える。コイルユニット130は、コイルモジュール120と、該コイルモジュール120を実装させる2つのランドパターン132が形成された回路基板131とを備え、コイルモジュール120は、2つの保持部123において2つのランドパターン132にそれぞれ電気的且つ機械的に接続されている。

Description

コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置
 本発明は、基板に実装して用いられるコイルモジュール、このコイルモジュールが基板に実装されたコイルユニット、及びコイルユニットを備えるカプセル型医療装置に関する。
 被検体内に導入されて被検体内に関する種々の情報を取得する、或いは、被検体内に薬剤等を投与するといったカプセル型医療装置の開発が進められている。一例として、内視鏡の分野においては、被検体の消化管内(管腔内)に導入可能な大きさに形成されたカプセル型内視鏡が知られている。
 このようなカプセル型医療装置には、内部にコイルが設けられることがある。例えば特許文献1には、カプセル内に3つのコイルを設け、被検体外に設置された磁界発生源によって生じる交流磁界に基づく上記3つのコイルにおける電磁誘導により起電力を得る技術が開示されている。或いは、カプセル内にコイル及び電池を配置し、コイルに電流を流すことにより磁界を発生させ、この磁界を被検体外において検出することによりカプセルの位置を検出する技術も知られている。
特開2005-52637号公報
 従来、回路基板にコイルを実装する際には、コイルから延出するコイル線材を回路基板に設けられたランドに、はんだ付け等によって直接接続していた。しかしながら、このような接続方法を用いた場合、コイルを回路基板に実装した後で回路基板が撓むなどして、コイルと回路基板との距離や位置関係が変化した際に、コイル線材に張力がかかって断線し、或いは、はんだ接合部が破壊されて、コイルと回路基板との導通を確保することができなくなるおそれがあった。特に、被検体内に導入されるカプセル型医療装置に配置されるコイルの場合、コイル線材が非常に細いため、コイル線材が断線し易く、回路基板との導通の確保が困難であるという問題があった。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コイルと該コイルが実装される回路基板との導通を確実に確保することができるコイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置を提供することを目的とする。
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るコイルモジュールは、導電材料からなる線材を巻回したコイルと、導電材料からなり、前記線材の互いに異なる端部と電気的且つ機械的にそれぞれ接続され、且つ、前記コイルに一体的に組み付けられた2つの保持部と、を備えることを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記保持部は、基板実装部と、前記基板実装部から立ち上がる方向に延出する壁部と、を有し、前記コイルは、円筒形状をなすコイルであり、高さ方向の一端面を前記基板実装部に向け、前記基板実装部の上部に保持される、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記保持部は、板状をなす金属部材によって形成されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記基板実装部と前記壁部とのうちの少なくとも一方と前記コイルとの間に、絶縁性の接着剤が充填されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記基板実装部及び前記壁部と、前記コイルとの間に、断熱層が配置されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記保持部は、前記壁部と対向し、前記基板実装部から立ち上がる方向に延出する第2の壁部をさらに有する、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記基板実装部と前記壁部と前記第2の壁部とのうちの少なくとも1つと前記コイルとの間に、絶縁性の接着剤が充填されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記基板実装部、前記壁部、及び前記第2の壁部と、前記コイルとの間に、断熱層が配置されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記断熱層は、絶縁性の接着剤又は空気層である、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部に前記線材を巻回させる巻回部が設けられている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記巻回部は、前記壁部の両側端部の間隔又は厚み方向の間隔が部分的に小さい領域である、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記巻回部は、前記壁部の側端部に設けられた切り欠き部である、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記切り欠き部は、矩形状、楔状、又は円弧状をなす、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部に凸部が設けられ、前記巻回部は前記凸部の上部の領域に位置する、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部に貫通孔が形成され、前記巻回部は前記貫通孔の周辺部に位置する、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記線材は、前記巻回部に巻回され、さらに、はんだ又は導電性接着剤によって前記壁部に接合されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部と前記コイルの外周面との間隔は、前記コイルの前記一端面側から他端面側に向かって徐々に広くなる、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部と前記コイルの外周面との間隔は、前記コイルの前記一端面側から他端面側に向かって段階的に広くなる、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部は、前記基板実装部から直交する方向に立ち上がる第1の部分と、前記第1の部分から延出し、前記コイルの外周面との間隔が前記一端面から他端面側に向かって徐々に広くなる第2の部分と、を有することを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記保持部は、前記基板実装部から該基板実装部と同一面内において延出する舌部をさらに有する、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記舌部は、前記コイルの内周に向かって、又は前記コイルの周方向に沿って延出している、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記保持部は、前記壁部の両側端の各々の少なくとも一部から延出し、前記コイルの方向に屈曲又は湾曲する羽部をさらに有し、前記接着剤は、前記羽部の内側の領域に配置されている、ことを特徴とする。
 上記コイルモジュールにおいて、前記壁部に、前記コイルと対向する面から該対向する面の反対側の面に向かって該壁部を打ち出すことにより形成された打ち出し部が設けられ、前記接着剤は、前記対向する面における前記打ち出し部である凹部又は該凹部の下方の領域に配置され、前記線材は、前記反対側の面における前記打ち出し部である凸部よりも上方に巻回されている、ことを特徴とする。
 本発明に係るコイルユニットは、前記コイルモジュールと、前記コイルモジュールを実装させる2つのランドパターンが形成された回路基板と、を備え、前記コイルモジュールは、前記2つの保持部において前記2つのランドパターンにそれぞれ電気的且つ機械的に接続されている、ことを特徴とする。
 上記コイルユニットは、前記回路基板のうち前記コイルの開口内の領域に電子部品を実装可能である、ことを特徴とする。
 本発明に係るカプセル型医療装置は、前記コイルユニットと、カプセル形状をなし、前記コイルユニットを収納する筐体と、を備えることを特徴とする。
 上記カプセル型医療装置は、前記筐体内に収納され、前記コイルに電力を供給する電源部をさらに備え、前記コイルは、前記電源部からの電力供給を受けて磁界を発生する、ことを特徴とする。
 本発明によれば、2つの保持部をコイルに組み付け、コイルを形成する線材の互いに異なる端部を2つの保持部にそれぞれ接続したコイルモジュールを作製し、これらの保持部においてコイルモジュールを回路基板に実装するので、コイルを回路基板に実装した後でコイルと回路基板の距離や位置関係が変化した場合であっても、線材の断線や、線材と保持部との接合部の破断を防ぐことができ、コイルと回路基板との導通を確実に確保することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型医療装置の内部構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係るコイルモジュールの外観を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係るコイルユニットの構造を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係るコイルユニットの変形例を示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係るコイルユニットの構造を示す断面図である。 図6は、図5に示す保持部の変形例を示す断面図である。 図7は、図5に示す保持部の別の変形例を示す断面図である。 図8は、図5に示す保持部のさらに別の変形例を示す断面図である。 図9は、本発明の実施の形態3における巻回部が設けられた外周壁部の例を示す平面図である。 図10は、巻回部が設けられた外周壁部の別の例を示す平面図である。 図11は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。 図12は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。 図13は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。 図14は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す図である。 図15は、本発明の実施の形態4に係るコイルユニットの構造を示す断面図である。 図16は、図15に示す保持部の外観を示す斜視図である。 図17は、図16に示す保持部の作製方法を説明するための平面図である。 図18は、本発明の実施の形態4の変形例における保持部を示す斜視図である。 図19は、本発明の実施の形態5に係るコイルモジュールの一部を示す上面図である。 図20は、図19に示す保持部の外観を示す斜視図である。 図21は、接着剤溜り及び巻回部が設けられた保持部の例を示す斜視図である。 図22は、接着剤溜り及び巻回部が設けられた保持部の別の例を示す断面図である。
 以下に、本発明の実施の形態に係るコイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置について、図面を参照しながら説明する。
 また、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、及び位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、及び位置関係のみに限定されるものではない。なお、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
 図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型医療装置の内部構成を示す模式図である。本発明が適用されるカプセル型医療装置としては、被検体の管腔内を移動しつつ撮像を行うカプセル型内視鏡や、被検体内に薬剤等を配送するカプセル型医療装置や、被検体内のPHを測定するPHセンサを備えるカプセル型医療装置など、カプセル型をなす種々の医療装置が挙げられる。実施の形態1においては、カプセル型医療装置の一例として、被検体の管腔内に導入されて該管腔内を撮像するカプセル型内視鏡を説明する。
 図1に示すカプセル型内視鏡10は、被検体の臓器内部に導入されて該被検体内を撮像するカプセル型内視鏡の機能を有し、被検体内に導入し易い大きさに形成された外装であるカプセル型筐体100と、被検体内を撮像して画像信号を出力する撮像部111と、撮像部111が出力した画像信号を処理すると共に、カプセル型内視鏡10の各構成部を制御する制御部115と、制御部115によって処理された画像信号をカプセル型内視鏡10の外部に無線送信する無線通信部116と、カプセル型内視鏡10の各構成部に電力を供給する電源部117と、当該カプセル型内視鏡10の位置を被検体外において検出させるための磁界を発生する磁界発生部118とを備える。
 カプセル型筐体100は、被検体の臓器内部に導入可能な大きさに形成された外装ケースであり、筒状筐体101の両側開口端をドーム状筐体102、103によって塞ぐことにより実現される。筒状筐体101及びドーム状筐体103は、可視光に対して略不透明な有色の筐体である。また、ドーム状筐体102は、可視光等の所定波長帯域の光に対して透明なドーム形状の光学部材である。このようなカプセル型筐体100は、撮像部111と、制御部115と、無線通信部116と、電源部117と、磁界発生部118とを液密に内包する。
 撮像部111は、LED等の照明部112と、集光レンズ等の光学系113と、CMOSイメージセンサ又はCCD等の撮像素子114とを有する。照明部112は、撮像素子114の撮像視野に白色光等の照明光を発光して、ドーム状筐体102越しに撮像視野内の被検体を照明する。光学系113は、この撮像視野からの反射光を撮像素子114の撮像面に集光して結像させる。撮像素子114は、撮像面において受光した撮像視野からの反射光(光信号)を電気信号に変換し、画像信号として出力する。
 制御部115は、撮像部111及び無線通信部116の各動作を制御すると共に、これらの各構成部間における信号の入出力を制御する。具体的には、制御部115は、照明部112が照明した撮像視野内の被検体を撮像素子114に撮像させ、撮像素子114から出力された画像信号に所定の信号処理を施す。さらに、制御部115は無線通信部116に、信号処理を施した上記画像信号を時系列に沿って順次無線送信させる。
 無線通信部116は、撮像部111が出力した体内画像の画像信号を制御部115から取得し、該画像信号に対して変調処理等を施して無線信号を生成する。無線通信部116は、無線信号を送信するためのアンテナを備え、このアンテナを介して、生成した無線信号を無線送信する。
 電源部117は、ボタン型電池やキャパシタ等の蓄電部であって、磁気スイッチや光スイッチ等のスイッチ部を有する。電源部117は、磁気スイッチを有する構成とした場合、外部から印加された磁界によって電源のオンオフ状態を切り替え、オン状態の場合に蓄電部の電力をカプセル型内視鏡10の各構成部(撮像部111、制御部115、及び無線通信部116、及び磁界発生部118)に適宜供給する。また、電源部117は、オフ状態の場合に、カプセル型内視鏡10の各構成部への電力供給を停止する。
 磁界発生部118は、共振回路の一部をなし、電流が流れることにより磁界を発生するコイルモジュール120と、該コイルモジュール120と共に共振回路を形成するコンデンサ121とを含み、電源部117からの電力供給を受けて所定の周波数の位置検出用磁界を発生する。実際には、コイルモジュール120は、コンデンサ121やその他の電子部品と共に回路基板に実装され、コイルユニットとしてカプセル型筐体100内に収納される。
 図2は、図1に示すコイルモジュール120の外観を示す斜視図である。図3は、このコイルモジュール120を含むコイルユニットの構造を示す断面図である。コイルモジュール120は、導電材料からなる線材を巻回したコイル122と、接着剤124を用いてコイル122に組み付けられた2つの保持部123を備える。コイル122は、金属の線材を巻回し、表面にコーティング剤(自己融着剤)を塗布することにより円筒形状に固めたコイルである。各保持部123は略コの字の形状を有し、コの字部分の内側においてコイル122を保持している。なお、コイル122の内周側に芯材を配置しても良いし、空芯のままとしても良い。
 各保持部123は、導電性を有する金属からなり、外周側に位置する外周壁部(壁部)125と、外周壁部125と対向し、外周壁部125よりも内周側に位置する内周壁部(第2の壁部)126と、これらの外周壁部125及び内周壁部126と一端側において連結された基板実装部127とを有する。基板実装部127は、コイル122を載置する領域であり、主面が平面である板状をなし、当該コイルモジュール120が実装される回路基板131(後述)と平行に配置されている。外周壁部125は、基板実装部127の外周側の端部から立ち上がる方向に延出している。図3においては、外周壁部125を、基板実装部127に対して直交よりも若干外周側に傾斜する姿勢で設けている。一方、内周壁部126は、基板実装部127の内周側の端部から立ち上がる方向に延出している。図3においては、内周壁部126を、基板実装部127に対して略直交する姿勢で設けている。
 保持部123は、例えば、矩形状の金属板を短辺と平行な2箇所で折り曲げ、外周壁部125及び内周壁部126を基板実装部127から立ち上がらせることによって作製することができる。或いは、3枚の金属板をコの字状に組み立てて接合することにより保持部123を作製しても良いし、金属のブロック材に溝を掘ることにより保持部123を作製しても良い。
 このような保持部123に対し、コイル122は、下底面(高さ方向の一端面)を基板実装部127側に向けて外周壁部125及び内周壁部126の間に挿入され、基板実装部127の上に保持されている。
 コイル122の線材122aの一方の端部(巻き始めの端部)は、一方(図3においては右側)の保持部123と電気的且つ機械的に接続されている。また、線材122aの他方の端部(巻き終わりの端部)は、他方(図3においては左側)の保持部123と電気的且つ機械的に接続されている。線材122aの端部は、各保持部123の外周壁部125に巻回され、さらに、はんだや導電性接着剤により、外周壁部125に固定されている。なお、はんだや導電性接着剤を配置する位置は、外周壁部125の外周面であっても良いし、内周面であっても良いし、その両方であっても良い。
 接着剤124は、コイル122の外周面と外周壁部125との間に充填され、硬化している。これにより、線材122aの端部以外の領域と保持部123とを電気的に短絡させることなく、各保持部123とコイル122とを機械的に一体化させることができる。
 このようなコイルモジュール120を、ランドパターン132が形成された回路基板131に実装することにより、コイルユニット130が作製される。コイルモジュール120は、保持部123において、はんだ133によりランドパターン132と接合されている。これにより、はんだ133及び保持部123を介して、コイル122とランドパターン132との導通が確保されると共に、回路基板131に対してコイル122が機械的に固定される。なお、はんだ133の代わりに、導電性接着剤を用いて保持部123をランドパターン132に接着しても良い。
 コイル122の回路基板131への実装部品として、コイル122の内周側(開口部122b)に配置されるのは、保持部123の内周壁部126(及びはんだ133)のみであり、開口部122bには広い空間が確保されている。そのため、この開口部122b内の回路基板131の領域に電子部品134を実装することも可能である。
 次に、実施の形態1に係るコイルモジュール120の作製方法について説明する。まず、コイル122の径に合わせて、2つの保持部123の位置決めを行う。この際、適宜治具を用いても良い。続いて、保持部123内に接着剤124を滴下し、さらにコイル122を保持部123に配置して接着剤124を硬化させる。
 なお、保持部123にコイル122を配置した後で、コイル122の外周面と保持部123の外周壁部125との間に接着剤124を充填しても良い。或いは、コイル122の内周面と内周壁部126との間に接着剤124を充填しても良い。この接着剤124を配置する位置は特に限定されず、コイル122の下底面と基板実装部127との間、コイル122の外周面と外周壁部125との間、及びコイル122の内周面と内周壁部126との間のうちの少なくとも1箇所に接着剤124を配置すれば、コイル122に対して保持部123を固定することができる。
 続いて、コイル122の線材122aの両端部を引き出し、2つの保持部123の外周壁部125にそれぞれ巻回する。さらに、巻回した線材122aを外周壁部125にはんだ付けする。それにより、コイルモジュール120が完成する。
 以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、コイル122の線材122aの両端部を2つの保持部123にそれぞれ接続すると共に、コイル122に保持部123を一体化させるので、線材122aの断線を防ぎ、線材122aと保持部123との間での導通を確保することができる。さらに、コイルモジュール120を回路基板131に実装した後で、回路基板131が撓むなどして、コイルモジュール120と回路基板131との距離や位置関係が変化した場合であっても、線材122aの断線を防ぎ、コイル122とランドパターン132との導通を確実に確保することが可能となる。
 また、本発明の実施の形態1によれば、保持部123の基板実装部127をランドパターン132に接合するので、線材122aを直接ランドパターン132に接合する場合と比べて、接合面積を広くすることができ、両者の接合強度をより高くすることができる。従って、回路基板131が撓むなどした場合であっても、両者の接合部の破断(はんだの剥がれ等)を防ぐことが可能となる。さらに、接合面積が広いため、両者の接合作業をより簡単に行うことができる。
(変形例)
 図4は、本発明の実施の形態1に係るコイルユニットの変形例を示す断面図である。上記実施の形態1においては、外周壁部125、内周壁部126、及び基板実装部127からなる保持部123を用いたが、外周壁部125と内周壁部126とのうちのいずれかを省略しても良い。図4は、このうち、内周壁部126(図3参照)を省略した例を示している。図4に示す保持部123Aにおいて、コイル122は接着剤124により外周壁部125(又は基板実装部127)に固定されるため、内周壁部126を省略してもコイル122を確実に保持することができる。なお、外周壁部125を省略する場合、即ち、内周壁部126及び基板実装部127のみで保持部を構成する場合には、線材122aを巻回するため、内周壁部126を高くすると良い。また、内周壁部126を省略した保持部123Aと、外周壁部125を省略した保持部とを組み合わせて用いても良い。
(実施の形態2)
 次に、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係るコイルユニットを示す断面図である。図5に示すように、実施の形態2に係るコイルユニット200は、ランドパターン132が設けられた回路基板131と、該回路基板131に実装されたコイルモジュール210とを備える。なお、回路基板131の構成、及びコイルモジュール210を回路基板131に実装する構造については、実施の形態1と同様である。
 コイルモジュール210は、コイル122と、このコイル122に組み付けられた2つの保持部123と、コイル122と保持部123との間に配置された接着剤211とを備える。このうち、コイル122及び各保持部123の構造は実施の形態1と同様であり(図3参照)、実施の形態2においては、コイル122の外周だけでなく、下底面にも接着剤211が充填されている点が実施の形態1と異なる。
 接着剤211は、断熱性を有する絶縁性の接着剤であり、コイル122に対して保持部123を固定すると共に、コイル122と保持部123との間を断熱する断熱層として配置されている。
 ここで、保持部123に対してコイル122が直接接触している場合、保持部123を回路基板131のランドパターン132にはんだ付けする際に、はんだ133の熱が保持部123を介してコイル122に伝達されてしまう。この場合、コイル122の形状を維持するためのコーティング剤が溶解し、コイル122がばらけてしまうおそれがある。
 そこで、実施の形態2においては、コイル122の下底面と基板実装部127との間に、断熱層として機能する接着剤211を配置することにより、はんだ133の熱がコイル122に伝達することを抑制している。併せて、保持部123の形状についても、外周壁部125とコイル122の外周面との間隔がコイル122の上端面側に向かって徐々に広がるように外周壁部125を傾斜させ、外周壁部125とコイル122の外周面との間に空気層を介在させることにより、両者間の伝熱を抑制している。それにより、コイル122の形状を維持しつつ、コイルモジュール210と回路基板131とを確実に接合することが可能となる。
 なお、断熱層(接着剤211)を配置する位置は、コイル122の下底面と基板実測部127との間に限定されない。コイル122の下底面と基板実装部127との間、コイル122の外周面と外周壁部125との間、及びコイル122の内周面と内周壁部126との間のうちの少なくとも1箇所に断熱層(接着剤211)を配置することにより、断熱層を設けない場合と比べてコイル122に対する伝熱を抑制することができる。好ましくは、これらの領域の全てに断熱層を設けると良い。
 また、コイル122と保持部123との間に配置する断熱層としては、接着剤に限定されない。例えば、基板実装部127の上に断熱部材を介してコイル122を配置し、コイル122と外周壁部125との隙間や、内周壁部126との隙間に接着剤を充填することにより固定しても良い。要は、コイル122と保持部123とが直接接触する面積を低減させ、ある程度の間隔t及びdを空けた状態で固定できれば良い。従って、基板実装部127からコイル122を浮かせた状態で、コイル122の側面において保持部123と接着しても良い。この場合、コイル122と基板実装部127との間の空気層が断熱層となる。
(変形例)
 次に、本発明の実施の形態2の変形例について説明する。上記実施の形態2においては、コイル122と保持部123との間に接着剤211を配置することにより両者間の伝熱を抑制したが、保持部の形状により伝熱を抑制しても良い。
 ここで、保持部については、コイル122との間に線材122aを通すことができる隙間があること、外周壁部に線材122aを巻回することができる作業スペースが存在すること、及び、コイル122との間で断熱層を確保できること、という要件が求められる。以下、これらの要件を満たす保持部の形状の変形例を説明する。
 図6は、保持部の変形例を示す断面図である。図6に示す保持部220は、互いに対向する外周壁部221及び内周壁部222と、これらの外周壁部221及び内周壁部222と連結された基板実装部223とを備える。内周壁部222は、基板実装部223に対して略直交する方向に(即ち、コイル122の内周面と略平行となるように)立ち上がっている。一方、外周壁部221は、基板実装部223と略直交する方向に立ち上がる垂直部(第1の部分)224と、この垂直部224から延出し、コイル122の外周面との間隔がコイル122の上端面に向かうほど広くなる傾斜部(第2の部分)225とを含む。
 ここで、コイル122と保持部123(図5参照)との径方向における伝熱を抑制するためには、基板実装部127(図5参照)の幅(即ち、外周壁部125と内周壁部126との間隔)を広くして、コイル122と外周壁部125及び内周壁部126とのそれぞれの隙間を広く取れば良い。しかしながら、この場合、回路基板131に対する実装スペースが大きくなってしまう。
 そこで、図6においては、コイル122と外周壁部221(垂直部224)及び内周壁部222の各々との間で伝熱抑制が可能な程度に基板実装部223の幅を設定することにより、回路基板131への実装スペースを抑制すると共に、外周壁部221の上部(傾斜部225)においてコイル122との間隔を拡げることにより、線材122aを巻回する際の作業スペース226を確保し、巻回し易さを担保している。
 図7は、保持部の別の変形例を示す断面図である。図7に示す保持部230は、互いに対向する外周壁部231及び内周壁部232と、これらの外周壁部231及び内周壁部232と連結された基板実装部233とを備える。内周壁部232は、基板実装部233と略直交する方向に(即ち、コイル122の内周面と略平行となるように)立ち上がっている。一方、外周壁部231は、基板実装部233から略直交する方向に立ち上がる第1垂直部234と、この第1垂直部234に対して連結部235を介して連結された、内周壁部232と平行な第2垂直部236とを含む。第2垂直部236においては、コイル122の外周面との間隔が第1垂直部234よりも広くなっている。即ち、外周壁部231においては、コイル122の外周面との間隔を、コイル122の上端面に向かうほど段階的に広くしている。なお、連結部235は基板実装部233と平行に形成しても良いし、基板実装部233に対して傾けた状態で形成しても良い。
 この保持部230においても、基板実装部233の幅については、図6に示す保持部220と同様に、コイル122と外周壁部231(第1垂直部234)及び内周壁部232の各々との間で伝熱抑制が可能な程度に設定することにより、回路基板131への実装スペースを抑制している。一方、外周壁部231の上部(第2垂直部236)においてコイル122との間隔を段階的に拡げることにより、線材122aを巻回する際の作業スペース237を確保し、巻回し易さを担保している。
 図8は、保持部のさらに別の変形例を示す断面図である。このうち、図8(a)は、コイルに保持部が組み付けられたコイルモジュールの一部を示し、図8(b)は、コイルに保持部を組み付ける工程の一部を示す。図8(a)に示す保持部240は、互いに対向する外周壁部241及び内周壁部242と、これらの外周壁部241及び内周壁部242と連結された基板実装部243とを備える。外周壁部241及び内周壁部242は、基板実装部243と略直交する方向に立ち上がっている。また、外周壁部241とコイル122の外周面との間、及び内周壁部242とコイル122の内周面との間は、伝熱抑制が可能な程度の間隔に設定されている。
 このようなコイルモジュールを作製する際には、図8(b)に示すように、外周壁部241を外周側に傾斜させ、作業スペース244を確保した状態で、線材122aを外周壁部241に巻回する。その後、外周壁部241を、コイル122の外周面と平行になるように屈曲させる。
 このような保持部240を用いる場合、線材122aを外周壁部241に巻回する際の作業のし易さと、コイルモジュールを回路基板131に実装した際の実装スペースの抑制とを両立することが可能となる。
(実施の形態3)
 次に、本発明の実施の形態3について説明する。上記実施の形態1及び2においては、保持部123の外周壁部125を矩形状としたが、外周壁部125の形状はこれに限定されない。例えば、外周壁部125に線材122aを巻回するための巻回部を設けても良い。
 ここで、例えば図3に示すコイルモジュール120を作製する場合、保持部123にコイル122を挟み込んだ状態で、線材122aを各保持部123の外周壁部125に巻回し、はんだや導電性接着剤を用いて、巻回した線材122aを外周壁部125に接合する。しかし、はんだや導電性接着剤を線材122aと外周壁部125との接合部に配置するまでの間に、巻回した線材122aが脱落してしまうおそれがある。そこで、実施の形態3においては、巻回した線材122aの脱落を抑制し、外周壁部125に仮固定することができる構造として、巻回部を設けている。
 図9は、巻回部が設けられた外周壁部の例を示す平面図である。図9に示す外周壁部310においては、矩形状をなす板状部材の側端部の一部を矩形状に切り欠くことにより、巻回部311を形成している。
 図10は、巻回部が設けられた外周壁部の別の例を示す平面図である。図10に示す外周壁部320においては、矩形状をなす板状部材の側端部の一部を楔状に切り欠くことにより、巻回部321を形成している。
 図11は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。図11に示す外周壁部330においては、矩形状をなす板状部材の側端部の一部を円弧状に切り欠くことにより、巻回部331を形成している。
 図12は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。図12に示す外周壁部340においては、矩形状をなす板状部材を側端部から上端部にかけて切り欠くことにより、巻回部341を形成している。この場合にも、線材122aの下方への脱落を防ぐことができる。
 図9~図12に示すように、外周壁部310、320、330、340の両側端部の間隔を部分的に小さくし、この間隔が小さい部分を巻回部311、321、331、341とすることにより、線材122aの巻回作業中に線材122aが下方に脱落するのを防ぐことができ、当該作業を容易に行うことができる。また、線材122aを巻回部311、321、331、341に集中的に巻回することにより、はんだ等を用いて線材122aを外周壁部310、320、330、340に接続する作業を効率的に行うことができる。なお、図9~図12においては、外周壁部310、320、330、340の両側端部を対称的に切り欠くことにより巻回部311、321、331、341を形成したが、一方の側端部のみを切り欠いても良い。また、両側端部を切り欠く形状は、必ずしも互いに同一でなくても良い。要は、切り欠いた部分における両側端部の間隔が、他の部分における両側端部の間隔よりも小さくなれば良い。
 図13は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す平面図である。図13に示す外周壁部350においては、矩形状をなす板状部材の一部に貫通孔351を形成し、この貫通孔351と隣接する領域を巻回部としている。貫通孔351に線材122aを貫通させることによっても、巻回作業中における線材122aの脱落を防ぐことができるので、やはり巻回作業を容易に行うことができる。
 図14は、巻回部が設けられた外周壁部のさらに別の例を示す図である。このうち、図14(a)は外周壁部の平面図であり、図14(b)は外周壁部の側面図である。図14に示す外周壁部360においては、矩形状をなす板状部材の縦に並ぶ2箇所に2つの凸部361、362を設け、これらの凸部361、362の間の領域を巻回部363としている。凸部361、362は、例えば、板状部材を一方の主面から他方の主面に向けて打ち出すことにより形成することができる。或いは、板状部材に凸状の部材を接着するといった方法で凸部361、362を形成しても良い。
 このように、板状部材を部分的に突出させることにより、厚み方向の間隔が相対的に小さい部分を設け、この厚み方向の間隔が小さい部分(相対的に凹んだ部分)を巻回部とすることができる。なお、凸部を1箇所にのみ設けた場合であっても(例えば凸部362のみ)、この凸部の上部の領域を巻回部とすることにより、巻回作業中における線材122aの脱落を防ぐことができる。
 図9~図14に例示したように、巻回した線材122aの脱落を防止する巻回部311、321、331、341、363、および貫通孔351を設けることにより、コイルモジュールを作製する作業を効率的に行うことができる。
 また、作製したコイルモジュールを回路基板131に実装する際に、保持部123(図3参照)をランドパターン132にはんだ付けするときの熱が外周壁部310、320、330、340、350、360に伝達され、線材122aを外周壁部に接合するはんだが融解してしまった場合であっても、巻回部311、321、331、341、351、363に巻回された状態のまま線材122aを留まらせることが可能となる。
 これらの図9~図14に例示した巻回部311、321、331、341、351、363は、実施の形態1(図3参照)及び実施の形態2(図5参照)の他、実施の形態2の変形例(図6~図8参照)における保持部と組み合わせても良い。
(実施の形態4)
 次に、本発明の実施の形態4について説明する。図15は、本発明の実施の形態4に係るコイルユニットの構造を示す断面図である。図15に示すように、実施の形態4に係るコイルユニット400は、ランドパターン132が設けられた回路基板131と、該回路基板131に実装されたコイルモジュール410とを備える。なお、回路基板131の構成、及びコイルモジュール410を回路基板131に実装する構造については、実施の形態1と同様である。
 コイルモジュール410は、コイル122と、このコイル122に組み付けられた2つの保持部411とを備える。また、コイル122の外周面と各保持部411との間には、接着剤124が充填されている。
 図16は、保持部411の外観を示す斜視図である。図16に示すように、保持部411は、対向して配置された外周壁部412及び内周壁部413と、これらの外周壁部412及び内周壁部413と連結された基板実装部414と、基板実装部414と同一面内において基板実装部414から延出する舌部415とを備える。図16においては、舌部415を内周に向けて延出させている。舌部415は、保持部411をランドパターン132にはんだ付けする際に、基板実装部414と共にランドパターン132に接合される。
 図17は、保持部411の作製方法を説明するための平面図である。保持部411は、図17に示す金属の板材420を用いて作製することができる。金属の板材420は全体として矩形状をなし、端部の2箇所に切り込み421が入れられている。この板材420に対し、折り曲げ線422において一端側(図の左側)を立ち上げるように板材420を折り曲げることにより、外周壁部412が形成される。また、折り曲げ線423において他端側(図の右側)の一部を立ち上げるように板材420を折り曲げることにより、内周壁部413が形成される。これらの折り曲げ線422と折り曲げ線423との間の領域が、基板実装部414となる。また、内周壁部413を立ち上げる前に、内周壁部413の両側に位置していた部分が、舌部415となる。
 本発明の実施の形態4によれば、基板実装部414から延出する舌部415を設けることにより、保持部411とランドパターン132との接触面積を増加させることができる。それにより、保持部411の径方向における傾きやぐらつきを抑制して姿勢を安定させることができ、保持部411とランドパターン132を確実且つ強固に接合することが可能となる。
 また、舌部415を内周に向けて延出させることにより、コイルモジュール410の外形を大きくすることなく、安定した姿勢で実装することが可能となる。
 このような実施の形態4は、実施の形態1の他、実施の形態2及びその変形例(図6~図8参照)や、実施の形態3(図9~図14参照)と組み合わせても良い。
(変形例)
 次に、本発明の実施の形態4の変形例について説明する。図18は、実施の形態4の変形例における保持部を示す斜視図である。図18に示す保持部430は、対向して配置された外周壁部431及び内周壁部432と、これらの外周壁部431及び内周壁部432と連結された基板実装部433と、基板実装部433と同一面内において基板実装部433からコイル122の周方向に沿って延出する舌部434とを備える。舌部434は、保持部430をランドパターン132(図15参照)にはんだ付けする際に、基板実装部433と共にランドパターン132に接合される。
 このように舌部434を周方向に延出させる場合にも、保持部430とランドパターン132との接触面積を増加させることができる。それにより、コイルモジュールの外形を大きくすることなく、且つ、コイル122内の空間(開口部122b)を狭めることなく、保持部430の周方向における傾きやぐらつきを抑制して姿勢を安定させることができ、保持部430とランドパターン132を確実且つ強固に接合することが可能となる。
(実施の形態5)
 次に、本発明の実施の形態5について説明する。図19は、本発明の実施の形態5に係るコイルモジュールの一部を示す上面図である。図19に示すように、実施の形態5に係るコイルモジュール500は、コイル122と、このコイル122に組み付けられた保持部510とを備える。
 図20は、保持部510の外観を示す斜視図である。図19に示すように、保持部510は、対向して配置された外周壁部511及び内周壁部512と、これらの外周壁部511及び内周壁部512と連結された基板実装部513と、外周壁部511の両端から延出する羽部514とを備える。各羽部514は、外周壁部511の上端側から下端側に向けて幅が徐々に狭くなる楔形状を有し、外周壁部511との境界において、内周方向に向けて屈曲している。これらの羽部514と外周壁部511とによって囲まれる領域が、接着剤溜り515である。
 ここで、コイル122と外周壁部125(図3参照)との間に接着剤124を充填する際、接着剤124が硬化するまでの間に、接着剤124が周方向に流出してしまうおそれがある。これに対し、実施の形態5においては、外周壁部511の両端に羽部514を設け、接着剤溜り515を形成するので、コイル122と外周壁部511との間に接着剤124を充填した際に、接着剤124が硬化するまでの間、接着剤124を接着剤溜り515内に留め、保持部510外への流出を抑制することができる。従って、コイル122と保持部510とをより強固に一体化させることが可能となる。
 なお、上記実施の形態5においては、各羽部514の形状を楔形状としたが、上端側と下端側とにおいて幅が均一な矩形状としても良い。この場合、羽部514が下端側においてコイル122と干渉しないように、羽部514の幅や羽部514を屈曲させる角度を調節すると良い。
 また、外周壁部511との境界において羽部514を屈曲させる代わりに、羽部514をコイル122の外周に沿って湾曲させることとしても良い。
 また、線材122aを巻回し易くするために、羽部514の一部に外周壁部511に向けて切り込みを入れても良い。或いは、外周壁部511に貫通孔を形成し、線材122aをこの貫通孔に通して、外周壁部511及び羽部514の周囲に巻回することとしても良い。
 また、基板実装部513に対し、実施の形態4又はその変形例における舌部415、434(図16、図18参照)をさらに設けても良い。
(変形例)
 次に、本発明の実施の形態5の変形例について説明する。上記実施の形態5においては、保持部510に接着剤溜り515を設けることとしたが、これに加えて、実施の形態3において説明したように、外周壁部に巻回した線材122aの脱落を防止する巻回部を設けても良い。
 図21は、接着剤溜り及び巻回部が設けられた保持部の例を示す斜視図である。図21に示す保持部520は、対向して配置された外周壁部521及び内周壁部522と、これらの外周壁部521及び内周壁部522と連結された基板実装部523と、外周壁部521の下部において該外周壁部521の両端から延出する羽部524とを備える。各羽部524は矩形状をなし、外周壁部521の下端から高さの半分程度の位置まで設けられている。これらの羽部524と外周壁部521とによって囲まれる領域が、接着剤溜り525である。また、外周壁部521のうち、羽部524が延出していない上部の領域が、線材122aを巻回させる巻回部526である。
 このように、外周壁部521から延出させる羽部524の高さを、外周壁部521の途中までとすることにより、接着剤124の流出を防止する接着剤溜り525と、巻回した線材122aの脱落を防止する巻回部526との両方を保持部520に設けることが可能となる。
 なお、羽部524を設ける高さは特に限定されず、接着剤124を充填する量と、線材122aの巻回回数等を考慮して適宜設定すれば良い。
 また、本変形例においても羽部524がコイル122と干渉しないように、羽部524の幅や羽部524を屈曲させる角度を調節すると良い。また、外周壁部521との境界において羽部524を屈曲させる代わりに、羽部524をコイル122の外周に沿って湾曲させることとしても良い。
 図22は、接着剤溜り及び巻回部が設けられた保持部の別の例を示す断面図である。図22に示す保持部530は、対向して配置された外周壁部531及び内周壁部532と、これらの外周壁部531及び内周壁部532と連結された基板実装部533とを備える。外周壁部531には、内周側から外周側に向けてこの外周壁部531を打ち出すことにより形成された打ち出し部534が設けられている。外周壁部531の内周側の面においては、この打ち出し部534が凹んでおり、この凹んだ部分(凹部)が接着剤溜り535となっている。一方、外周壁部531の外周側の面においては、打ち出し部534が突出しており、この突出した部分(凸部)よりも上方の領域が巻回部536となっている。打ち出し部534よりも上方において線材122aを巻回することにより、線材122aが滑り落ちても打ち出し部534に引っ掛かって留まるので、巻回作業を容易且つ効率的に行うことができる。また、接着剤溜り535を設けることにより、コイル122の外周面と外周壁部531との間に充填された接着剤が、接着剤溜り535を越えて上方に染み出すのを抑制することができる。それにより、巻回部536に接着剤が付着して線材122aと外周壁部531とのはんだ付け(両者間の導通)を阻害するといった事態を防ぐこともできる。
 以上説明した実施の形態1~5及び変形例は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、実施の形態1~5や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは、上記記載から自明である。
 10 カプセル型内視鏡
 100 カプセル型筐体
 101 筒状筐体
 102、103 ドーム状筐体
 111 撮像部
 112 照明部
 113 光学系
 114 撮像素子
 115 制御部
 116 無線通信部
 117 電源部
 118 磁界発生部
 120、210、410、500 コイルモジュール
 121 コンデンサ
 122 コイル
 122a 線材
 122b 開口部
 123、220、230、240、411、430、510、520、530 保持部
 124、211 接着剤
 125、221、231、241、310、320、330、340、350、360、412、431、511、521、531 外周壁部
 126、222、232、242、413、432、512、522、532 内周壁部
 127、223、233、243、414、433、513、523、533 基板実装部
 130、200、400 コイルユニット
 131 回路基板
 132 ランドパターン
 133 はんだ
 134 電子部品
 224 垂直部
 225 傾斜部
 226、237、244 作業スペース
 234 第1垂直部
 235 連結部
 236 第2垂直部
 311、321、331、341、363、526、536 巻回部
 351 貫通孔
 361、362 凸部
 415、434 舌部
 420 板材
 421 切り込み
 422、423 折り曲げ線
 514、524 羽部
 515、525、535 接着剤溜り
 534 打ち出し部

Claims (27)

  1.  導電材料からなる線材を巻回したコイルと、
     導電材料からなり、前記線材の互いに異なる端部と電気的且つ機械的にそれぞれ接続され、且つ、前記コイルに一体的に組み付けられた2つの保持部と、
    を備えることを特徴とするコイルモジュール。
  2.  前記保持部は、
     基板実装部と、
     前記基板実装部から立ち上がる方向に延出する壁部と、
    を有し、
     前記コイルは、円筒形状をなすコイルであり、高さ方向の一端面を前記基板実装部に向け、前記基板実装部の上部に保持される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイルモジュール。
  3.  前記保持部は、板状をなす金属部材によって形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のコイルモジュール。
  4.  前記基板実装部と前記壁部とのうちの少なくとも一方と前記コイルとの間に、絶縁性の接着剤が充填されている、ことを特徴とする請求項2又は3に記載のコイルモジュール。
  5.  前記基板実装部及び前記壁部と、前記コイルとの間に、断熱層が配置されている、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  6.  前記保持部は、前記壁部と対向し、前記基板実装部から立ち上がる方向に延出する第2の壁部をさらに有する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載のコイルモジュール。
  7.  前記基板実装部と前記壁部と前記第2の壁部とのうちの少なくとも1つと前記コイルとの間に、絶縁性の接着剤が充填されている、ことを特徴とする請求項6に記載のコイルモジュール。
  8.  前記基板実装部、前記壁部、及び前記第2の壁部と、前記コイルとの間に、断熱層が配置されている、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のコイルモジュール。
  9.  前記断熱層は、絶縁性の接着剤又は空気層である、ことを特徴とする請求項5又は8に記載のコイルモジュール。
  10.  前記壁部に前記線材を巻回させる巻回部が設けられている、ことを特徴とする請求項2~9のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  11.  前記巻回部は、前記壁部の両側端部の間隔又は厚み方向の間隔が部分的に小さい領域である、ことを特徴とする請求項10に記載のコイルモジュール。
  12.  前記巻回部は、前記壁部の側端部に設けられた切り欠き部である、ことを特徴とする請求項11に記載のコイルモジュール。
  13.  前記切り欠き部は、矩形状、楔状、又は円弧状をなす、ことを特徴とする請求項12に記載のコイルモジュール。
  14.  前記壁部に凸部が設けられ、
     前記巻回部は前記凸部の上部の領域に位置する、
    ことを特徴とする請求項11に記載のコイルモジュール。
  15.  前記壁部に貫通孔が形成され、
     前記巻回部は前記貫通孔の周辺部に位置する、
    ことを特徴とする請求項10に記載のコイルモジュール。
  16.  前記線材は、前記巻回部に巻回され、さらに、はんだ又は導電性接着剤によって前記壁部に接合されている、ことを特徴とする請求項10~15のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  17.  前記壁部と前記コイルの外周面との間隔は、前記コイルの前記一端面側から他端面側に向かって徐々に広くなる、ことを特徴とする請求項2~16のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  18.  前記壁部と前記コイルの外周面との間隔は、前記コイルの前記一端面側から他端面側に向かって段階的に広くなる、ことを特徴とする請求項2~16のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  19.  前記壁部は、
     前記基板実装部から直交する方向に立ち上がる第1の部分と、
     前記第1の部分から延出し、前記コイルの外周面との間隔が前記一端面から他端面側に向かって徐々に広くなる第2の部分と、
    を有することを特徴とする請求項2~16のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  20.  前記保持部は、前記基板実装部から該基板実装部と同一面内において延出する舌部をさらに有する、ことを特徴とする請求項2~19のいずれか1項に記載のコイルモジュール。
  21.  前記舌部は、前記コイルの内周に向かって、又は前記コイルの周方向に沿って延出している、ことを特徴とする請求項20に記載のコイルモジュール。
  22.  前記保持部は、前記壁部の両側端の各々の少なくとも一部から延出し、前記コイルの方向に屈曲又は湾曲する羽部をさらに有し、
     前記接着剤は、前記羽部の内側の領域に配置されている、
    ことを特徴とする請求項4又は7に記載のコイルモジュール。
  23.  前記壁部に、前記コイルと対向する面から該対向する面の反対側の面に向かって該壁部を打ち出すことにより形成された打ち出し部が設けられ、
     前記接着剤は、前記対向する面における前記打ち出し部である凹部又は該凹部の下方の領域に配置され、
     前記線材は、前記反対側の面における前記打ち出し部である凸部よりも上方に巻回されている、
    ことを特徴とする請求項4又は7に記載のコイルモジュール。
  24.  請求項1~23のいずれか1項に記載のコイルモジュールと、
     前記コイルモジュールを実装させる2つのランドパターンが形成された回路基板と、
    を備え、
     前記コイルモジュールは、前記2つの保持部において前記2つのランドパターンにそれぞれ電気的且つ機械的に接続されている、
    ことを特徴とするコイルユニット。
  25.  前記回路基板のうち前記コイルの開口内の領域に電子部品を実装可能である、ことを特徴とする請求項24に記載のコイルユニット。
  26.  請求項24又は25に記載のコイルユニットと、
     カプセル形状をなし、前記コイルユニットを収納する筐体と、
    を備えることを特徴とするカプセル型医療装置。
  27.  前記筐体内に収納され、前記コイルに電力を供給する電源部をさらに備え、
     前記コイルは、前記電源部からの電力供給を受けて磁界を発生する、
    ことを特徴とする請求項26に記載のカプセル型医療装置。
PCT/JP2015/079218 2015-02-23 2015-10-15 コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置 WO2016136018A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016547960A JP6049956B1 (ja) 2015-02-23 2015-10-15 コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015033259 2015-02-23
JP2015-033259 2015-02-23

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2016136018A1 true WO2016136018A1 (ja) 2016-09-01

Family

ID=56788164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2015/079218 WO2016136018A1 (ja) 2015-02-23 2015-10-15 コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6049956B1 (ja)
WO (1) WO2016136018A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020031201A (ja) * 2018-08-25 2020-02-27 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2020129586A (ja) * 2019-02-07 2020-08-27 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2022097670A (ja) * 2019-02-07 2022-06-30 株式会社村田製作所 コイル部品

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301177A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Olympus Corp 無線電力受電装置
JP2008264083A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Hoya Corp 飲み込み型医療機器の動作切替機構
JP2010094184A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Olympus Corp コイル及びこのコイルを適用するコイル装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301177A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Olympus Corp 無線電力受電装置
JP2008264083A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Hoya Corp 飲み込み型医療機器の動作切替機構
JP2010094184A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Olympus Corp コイル及びこのコイルを適用するコイル装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020031201A (ja) * 2018-08-25 2020-02-27 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2022002348A (ja) * 2018-08-25 2022-01-06 株式会社村田製作所 コイル部品
JP7196980B2 (ja) 2018-08-25 2022-12-27 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2020129586A (ja) * 2019-02-07 2020-08-27 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2022097670A (ja) * 2019-02-07 2022-06-30 株式会社村田製作所 コイル部品
JP7103254B2 (ja) 2019-02-07 2022-07-20 株式会社村田製作所 コイル部品
JP7218831B2 (ja) 2019-02-07 2023-02-07 株式会社村田製作所 コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2016136018A1 (ja) 2017-04-27
JP6049956B1 (ja) 2016-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102802499B (zh) 具有柔性电路板的体内感测装置及其组装方法
JP5907685B2 (ja) カプセル型医療装置
US20210344825A1 (en) Camera module, camera, and cable connection method for camera module
EP2194835B1 (en) Image pickup apparatus and endoscope having the same
JP6049956B1 (ja) コイルモジュール、コイルユニット、及びカプセル型医療装置
EP2116184B1 (en) Antenna for capsule type medical device
TWI445989B (zh) 具有一平坦導電軌的電磁線圈結構,磁芯及磁電角度感測器
JP2009082504A (ja) 撮像装置及びその撮像装置を備えた内視鏡
JP2006310949A (ja) カメラモジュール
US11471033B2 (en) Capsule core and capsule endoscope
JP2006280940A (ja) 生体内撮像装置、自律型生体内撮像装置、および、生体内装置を製造する方法
US9211055B2 (en) Capsule type medical device
JP6344935B2 (ja) 半導体装置及び内視鏡
US11569702B2 (en) On-vehicle brushless motor device and method of manufacturing the same
JP2006254360A (ja) 超音波送受信装置
JP5165023B2 (ja) 内視鏡
JP2004248753A (ja) カプセル型医療装置
JP2006246251A (ja) 超音波装置
JP2006149685A (ja) 被検体内導入装置および被検体内導入システム
JP2008183455A (ja) カプセル型医療装置
JP2005205078A (ja) カプセル型内視鏡
JP2013005835A (ja) 体内情報取得装置
JP2005143670A (ja) カプセル型医療装置
EP4186411A1 (en) Endoscopic image capturing assembly and endoscopic device therewith
JP7007772B2 (ja) 飲み込みセンサ装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2016547960

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 15883308

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 15883308

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1