WO2016092781A1

WO2016092781A1 - 繰出容器

Info

Publication number: WO2016092781A1
Application number: PCT/JP2015/006005
Authority: WO
Inventors: 良次尾立
Original assignee: 良次尾立
Priority date: 2014-12-08
Filing date: 2015-12-03
Publication date: 2016-06-16
Also published as: JP5843410B1; JP2016106863A

Abstract

　回転体の上端に把持体を回転自在に連係し、把持体内にて回転体から、内側に中皿用ラセン溝と外側に中皿用ラセン溝の逆向きの蓋用ラセン溝を有し把持体よりやや短い逆ラセン筒を嵌合起立させ、逆ラセン筒内に長手方向にガイド孔を有するガイド筒を回転自在に内装すると共に、把持体内上部の突起とガイド筒上端のガイド孔の末端に設けられた嵌合隙間部及び嵌合凹部とが嵌合固定し、ガイド筒内に被繰出物を起立させた中皿を昇降自在に内装し、中皿の外周に中皿突起を突設して、中皿突起をガイド筒のガイド孔を貫通して逆ラセン筒内の中皿用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、把持体の頂壁に開口した開口部を開閉する板状の舌部と蓋台座を有する蓋を上下可動に設け、蓋には前記蓋台座の内面に蓋突起を設けて、蓋突起を逆ラセン筒外周の蓋用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、把持体の周壁内面に蓋台座摺動溝を形成した。

Description

繰出容器

　本発明は、被繰出物を繰り出すための繰出容器に関する。

　繰出容器は、容器の一部を回転させることにより、口紅などの棒状化粧料やスティック糊等の被繰出物を手を汚さずに繰り出す容器である。従来の繰出容器では、使用時に蓋の脱着という作業を伴う。従来の繰出容器には、外した蓋を紛失してしまう問題や、蓋の脱着時に被繰出物を傷つけ、商品価値を失う問題があった。

　このような問題点を解消する技術として、外筒及び内筒から構成された把持体と、回転体と一体に回転する環状はすば歯車、又は、逆ラセン筒などを含んで構成される繰出容器開閉装置であって、把持体を把持し、回転体を順回転方向に回転した時に、蓋が開放されつつ被繰出物が繰り出され、回転体を逆回転方向に回転した時に、被繰出物が繰り戻されつつ、蓋が閉鎖する繰出容器開閉装置がある（例えば、特許文献１参照）。

特許第5211286号

　しかしながら、さらに、繰出容器の部品の単純化や部品数の削減による、生産性の向上や品質の向上やコストの低減を実現した繰出容器が求められている。

　本発明は、回転体の上端に把持体を回転自在に連係し、把持体内にて回転体から、内側に中皿用ラセン溝と外側に中皿用ラセン溝の逆向きの蓋用ラセン溝を有し把持体よりやや短い逆ラセン筒を嵌合起立させ、逆ラセン筒内に長手方向にガイド孔を有するガイド筒を回転自在に内装すると共に、把持体内上部の突起とガイド筒上端のガイド孔の末端に設けられた嵌合隙間部及び嵌合凹部とが嵌合固定し、ガイド筒内に被繰出物を起立させた中皿を昇降自在に内装し、中皿の外周に中皿突起を突設して、中皿突起をガイド筒のガイド孔を貫通して逆ラセン筒内の中皿用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、把持体の頂壁に開口した開口部を開閉する板状の舌部と蓋台座を有する蓋を上下可動に設け、蓋には蓋台座の内面に蓋突起を設けて、蓋突起を逆ラセン筒外周の蓋用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、把持体の周壁内面に蓋台座摺動溝を形成した繰出容器である。

　また、本発明は、使用者が把持する筒状の把持体と、把持体内に同軸的に挿入され、把持体に対して回転不能であると共に、その軸方向に延びるガイド孔が形成されたガイド筒と、外周面に前記ガイド孔を挿通する中皿突起が形成され、ガイド筒内に挿入されると共に、中皿突起を介してガイド孔によりガイド筒の軸方向に案内される中皿と、ガイド筒が挿入される筒状をなし、内周面に中皿用ラセン溝が形成され、外周面に中皿用ラセン溝と逆向きの蓋用ラセン溝が形成されていると共に、把持体との間に空間を有するように把持体内に嵌合される逆ラセン筒と、空間内に配置され、把持体の上端の開口部を塞ぐことが可能な舌部と、舌部に連なる蓋台座と、蓋台座に設けられ、蓋用ラセン溝に係合した蓋突起と、を有し、蓋用ラセン溝により上下に移動可能な蓋と、逆ラセン筒の下端部に取り付けられて、把持体を把持した状態で逆ラセン筒を回転させることができる回転体とを有し、被繰出物は中皿に支持され、中皿突起が逆ラセン筒の中皿用ラセン溝に係合して、回転体を介して逆ラセン筒を正逆回転させることにより、中皿が上下に移動可能である繰出容器である。

　本発明によれば、繰出容器の部品の単純化や部品数の削減により、生産性や品質向上やコスト低減を実現した繰出容器を提供することが可能となる。

本実施形態の繰出容器において、蓋が全開の状態を示す斜視図である。図１のＡ－Ａ断面図である。本実施形態の繰出容器の分解斜視図である。本実施形態の繰出容器の分解斜視図である。本実施形態の繰出容器の分解斜視図である。本実施形態の逆ラセン筒の蓋用ラセン溝と中皿用ラセン溝とを展開した図である。本実施形態の繰出容器において、蓋が全閉の状態を示す図である。本実施形態の繰出容器において、蓋が中間の状態を示す図である。図８のＡ－Ａ断面図である。図８のＢ－Ｂ断面図である。本実施形態の繰出容器において、蓋が全開の状態を示す縦断面図である。本実施形態の蓋の斜視図である。本実施形態の蓋の斜視図である。本実施形態の繰出容器において、蓋が全閉の状態を示す図である。本実施形態の繰出容器において、蓋が中間の状態を示す図である。本実施形態の繰出容器において、被繰出物として上部ラセンタイプ繰出容器を用いた図である。本実施形態の繰出容器において、被繰出物として下部ラセンタイプ繰出容器を用いた図である。本実施形態の繰出容器において、被繰出物としてねじ棒タイプ繰出容器を用いた図である。本実施形態の繰出容器において、被繰出物として繰出式ペンシル容器を用いた図である。

　図１は、本実施形態の繰出容器１を正面の斜め上から見た斜視図である。図１に示すように、本実施形態の繰出容器１は、把持体２と、その下部に取り付く回転体５を有する。把持体２の上部の開口からは被繰出物１８が出し入れされる。図１は、蓋８が全開となり、口紅等の被繰出物１８を最上部に繰り出した状態を示す。

　図２は、図１のＡ－Ａ断面図である。図２に示すように、本実施形態の繰出容器１は、回転体５と、把持体２と、逆ラセン筒９と、ガイド筒１２と、中皿１９と、蓋８と、を有する。

　図３は、本実施形態の繰出容器の回転体５と逆ラセン筒９とガイド筒１２と中皿１９との分解斜視図である。図３に示すように、本実施形態の回転体５は、上面が開放され下面が閉鎖された円筒状の部材である。回転体５は、内周面に溝５１と連結部５２を有する。

　図４は、本実施形態の繰出容器の把持体２と蓋８との分解斜視図である。図４に示すように、本実施形態の把持体２は、開口部２１を上端に有し、下端が開放された、円筒状の部材である。把持体２は、把持体２の下端の外周面に突起２５を有する。

　図５は、本実施形態の繰出容器の、回転体５と逆ラセン筒９とガイド筒１２と中皿１９とが組み合わさるユニットと、把持体２と蓋８とが組み合わさるユニットと、が組合わさる態様を示す分解斜視図である。

　図５に示すように、把持体２は、回転体５と同軸に整列して、回転体５の上部に配置される。把持体２は、回転体５の溝５１に把持体２の突起２５が係合することにより、回転体５に回転可能に取り付けられる。

　図４に示すように、把持体２は、把持体２の上部の内周面に、対向する一対の突起２３を有する。把持体２は、把持体２の内面の上下方向に蓋台座摺動溝２４を有する。把持体２は、把持体２の上部の内面に、蓋台座摺動溝２４と屈曲部を介して連続する蓋案内溝２２を有する。

　図３に示すように、本実施形態の逆ラセン筒９は、円筒状の部材である。逆ラセン筒９の外径は把持体２の外径より小さい。逆ラセン筒９の長さは、把持体２より短い。逆ラセン筒９は、内面に中皿用ラセン溝９３を有し、外面に蓋用ラセン溝９１を有する。

　図６は、逆ラセン筒の蓋用ラセン溝と中皿用ラセン溝とを展開して示す図である。図６に示すように、蓋用ラセン溝９１は、中皿用ラセン溝９３に対して、逆向きのラセン溝である。

　図３に戻り、逆ラセン筒９は、逆ラセン筒９の下部に連結部９２を有する。逆ラセン筒９は、回転体５及び把持体２と同軸に整列して、把持体２の内部及び回転体５の上部に配置される。逆ラセン筒９の連結部９２と回転体５の連結部５２が嵌合することにより、逆ラセン筒９は回転体５に固定される。

　図３に示すように、本実施形態のガイド筒１２は、円筒状の部材である。ガイド筒１２は、ガイド筒１２の側面の長手方向に直線状のガイド孔１２ａを有する。ガイド孔１２ａは、ガイド孔１２ａの上部に嵌合隙間部１２ｃを有する。ガイド筒１２は、嵌合隙間部１２ｃと対向する位置に嵌合凹部１２ｄを有する。

　ガイド筒１２は、逆ラセン筒９と同軸に整列して、逆ラセン筒９の内部に配置される。図９に示すように、ガイド筒１２の嵌合隙間部１２ｃと嵌合凹部１２ｄが、把持体２の突起２３と嵌合することにより、ガイド筒１２は把持体２に固定される。

　図３に示すように、本実施形態の中皿１９は、円筒状の部材である。中皿１９は、中皿１９の上面に被繰出物１８を起立させて載せることが可能である。中皿１９は、中皿１９の外周面の対向する位置に、一対の中皿突起１９ａを有する。図１０に示すように、中皿突起１９ａは、ガイド筒１２のガイド孔１２ａを貫通して、逆ラセン筒９の中皿用ラセン溝９３に係合する。

　図４に示すように、本実施形態の蓋８は、可撓性の舌部８１ａと蓋台座８４を有する。蓋台座８４は、蓋台座８４の内面に蓋突起８５を有する。蓋８は、板状の舌部８１ａの外周に外周部８２ａを有する。図１０は、図８のＢ－Ｂ断面図である。図８及び図１０に示すように、蓋突起８５は、蓋用ラセン溝９１に係合する。

　図２及び図１０に示すように、蓋台座８４は、蓋台座摺動溝２４に上下方向に摺動可能に取り付けられる。図９は、図８のＡ－Ａ断面図である。図２、図４及び図９に示すように、蓋８の外周部８２ａが、蓋台座摺動溝２４と蓋案内溝２２とに摺動可能に挿入される。

　次に、本実施形態の繰出容器１の動作について説明する。本実施形態の繰出容器１の使用時に、使用者は、本実施形態の繰出容器１の把持体２を片手で把持して固定し、回転体５をもう一方の手で把持して回転させる。

　逆ラセン筒９は、逆ラセン筒９の下端が回転体５に固定されるため、把持体２に対して回転体５と同一方向に回転する。ガイド筒１２は、嵌合隙間部１２ｃと嵌合凹部１２ｄが、把持体２の突起２３と嵌合するから、把持体２に対して回転しない。

　中皿１９は、中皿突起１９ａがガイド筒１２のガイド孔１２ａを貫通しているから、把持体２に対して回転しない。蓋８は、蓋台座は把持体２の蓋台座摺動溝２４に取り付けられるから、把持体２に対して回転しない。

　図７は、本実施形態の繰出容器１において、蓋が全閉であり、被繰出物が収納された状態を示す図である。図８は、本実施形態の繰出容器１において、蓋及び被繰出物が中間の状態を示す図である。図２は、本実施形態の繰出容器１において、蓋が全開であり、被繰出物が繰出された状態を示す図である。

　図２、７、８に示すように、中皿１９は、中皿突起１９ａは逆ラセン筒９の中皿用ラセン溝９３に係合するため、逆ラセン筒９の回転に伴って、上下方向に動作する。また、中皿突起１９ａは、ガイド筒１２のガイド孔１２ａを貫通しているため、上下動作は直線状となる。

　図２、７、８に示すように、蓋８は、蓋突起８５が蓋用ラセン溝９１に係合するため、逆ラセン筒９の回転に伴って、上下方向に動作する。蓋８は、蓋台座８４が蓋台座摺動溝２４に長手方向に摺動可能に取り付けられるため、上下動作は直線状になる。

　図２に示すように、回転体５の回転に伴い、蓋８が上昇すると、可撓性の舌部８１ａの外周部８２aが蓋台座摺動溝２４に案内されて上昇する。図８に示すように、さらに蓋８が上昇すると、舌部８１ａは可撓性であるから、舌部８１ａは、蓋台座摺動溝２４から蓋案内溝２２へ屈曲して通過する。図７に示すように、さらに蓋８が上昇すると、可撓性の舌部８１ａの外周部８２aが蓋案内溝２２に案内されて蓋が閉まる。

　ここで、蓋用ラセン溝９１は、中皿用ラセン溝９３に対して、逆向きのラセン溝であるため、中皿１９が上方向に動作する場合には、蓋８は下方向に動作し、中皿１９が下方向に動作する場合には、蓋８は上方向に動作する。

　これにより、図２に示すように、被繰出物を繰り出すために中皿１９が上昇する場合には、蓋８は下方向に動作して蓋が開き、被繰出物を繰り出すのに支障がない。一方、図７に示すように、被繰出物を収納するために中皿１９が下降する場合には、蓋８は上方向に動作して蓋が閉まる。

　蓋８は、可撓性の舌部８１ａではなく、非可撓性の舌部８１ｂを有してもよい。図１２と図１３は、本実施形態の蓋８の斜視図である。図１２と１３に示すように、蓋８は、蓋台座８４と、蓋台座８４と屈折可能に取りついた非可撓性の舌部８１ｂと、舌部８１ｂの側面に備わる突起部８２ｂとを有する。

　蓋台座８４は、蓋台座８４の内面に蓋突起８５を有する。蓋突起８５は、蓋用ラセン溝９１に係合する。蓋台座８４は、蓋台座摺動溝２４に上下方向に摺動可能に取り付けられる。

　図１１は、本実施形態の繰出容器の縦断面図である。把持体２は、把持体２の上部内面に、上下方向溝２８ａと、斜め方向溝２８ｂと、水平方向溝２８ｃとが連続した蓋案内溝２８を有する。蓋案内溝２８は、蓋８の突起部８２ｂが摺動可能に挿入される。

　図１４は、本実施形態の繰出容器１において、蓋が全閉の状態を示す図である。図１５は、本実施形態の繰出容器１において、蓋が中間の状態を示す図である。図１１は、本実施形態の繰出容器１において、蓋が全開の状態を示す図である。

　図１１に示すように、回転体５の回転に伴い、蓋８が上昇すると、非可撓性の舌部８１ｂが上昇する。図１５に示すように、さらに蓋８が上昇すると、突起部８２ｂが蓋案内溝２８に案内されて、蓋８の非可撓性の舌部８１ｂは、蓋台座８４に対して内側に折れ曲がる。

　図１４に示すように、さらに蓋８が上昇すると、非可撓性の舌部８１ｂが把持体２の開口部２１に当接して蓋が閉まる。

　被繰出物を、上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、ねじ棒タイプ繰出容器、または、繰出式ペンシル容器等の更なる繰出容器としてもよい。

　本実施形態では、上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、ねじ棒タイプ繰出容器、または、繰出式ペンシル容器は、中皿１９に載置される。

　上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、ねじ棒タイプ繰出容器、または、繰出式ペンシル容器は公知の容器を使用すればよいため、これら容器自体の詳細な説明は省略する。

　図１６は、被繰出物として上部ラセンタイプ繰出容器を用いた繰出容器を示す図である。上部ラセンタイプ繰出容器は、砲弾形状の口紅などの化粧料を収納した中皿を、外側に配置したらせん状の溝が設けてある部品に沿って回転により繰り出す容器である。

　上部ラセンタイプ繰出容器Ａ１の下部は中皿１９に固定されている。中皿１９が上昇した後に、上部ラセンタイプ繰出容器Ａ１の把持部１３を把持して回転体５をさらに回転させると、上部ラセンタイプ繰出容器Ａ１内部の被繰出物１８が繰り出される。

　図１７は、被繰出物として下部ラセンタイプ繰出容器を用いた繰出容器を示す図である。下部ラセンタイプ繰出容器は、中皿の下部にねじやらせん部品を配置した繰出容器である。この容器は、細身口紅やスティックファンデーション、ヘアスティック、デオドラントスティックなどに使用される。

　下部ラセンタイプ繰出容器Ａ２の下部は中皿１９に固定されている。中皿１９が上昇した後、下部ラセンタイプ繰出容器Ａ２の把持部１３を把持して回転体５をさらに回転させると、下部ラセンタイプ繰出容器Ａ２内部の被繰出物１８が繰り出される。

　図１８は、被繰出物としてねじ棒タイプ繰出容器を用いた繰出容器を示す図である。ねじ棒タイプ繰出容器は、化粧料の中心にねじ棒があるタイプの容器である。この容器は容器口元から直接化粧料を充填固化させ、中心のねじ棒を回転することで固化した化粧料が繰り出される。

　ねじ棒タイプ繰出容器Ａ３の下部は中皿１９に固定されている。中皿１９が上昇した後、ねじ棒タイプ繰出容器Ａ３の把持部１３を把持して回転体５をさらに回転させると、ねじ棒タイプ繰出容器内部Ａ３の被繰出物１８が繰り出される。

　図１９は、被繰出物として繰出式ペンシル容器を用いた繰出容器を示す図である。繰出式ペンシル容器は、ラセン機構を内蔵し、芯（しん）状化粧料を繰出すことができる細身容器である。芯は、樹脂や金属製のパイプ状または３、４本の爪状の部品に固定される。容器後部の繰り出し機構を使い芯が繰り出される。

　繰出式ペンシル容器Ａ４の下部は中皿１９に固定されている。中皿１９が上昇した後、繰出式ペンシル容器Ａ４の把持部１３を把持して回転体５をさらに回転させると、繰出式ペンシル容器Ａ４内部の被繰出物１８が繰り出される。

　また、被繰出物は、棒状化粧料、化粧用具、筆記用具、または、印鑑であってよい。この場合には、棒状化粧料、化粧用具、筆記用具、または、印鑑は、中皿１９上に載置される。棒状化粧料、化粧用具、筆記用具、または、印鑑は、公知のものを使用すればよいため、詳細な説明は省略する。

　以上説明したように、本実施形態の繰出容器１は、
　使用者が把持する筒状の把持体２と、
　この把持体２内に同軸的に挿入され、把持体２に対して回転不能であると共に、その軸方向に延びる直線状のガイド孔１２ａが形成されたガイド筒１２と、
　外周面にガイド孔１２ａを挿通する中皿突起１９ａが形成され、ガイド筒１２内に挿入されると共に、中皿突起１９ａを介してガイド孔１２ａによりガイド筒１２の軸方向に案内される中皿１９と、
　ガイド筒１２が挿入される筒状をなし、その内周面に中皿用ラセン溝９３が形成され、その外周面に中皿用ラセン溝９３と逆向きの蓋用ラセン溝９１が形成されていると共に、把持体２との間に空間を有するように把持体２内に嵌合される逆ラセン筒９と、
　空間内に配置され、把持体２の上端の開口部２１を塞ぐことが可能な舌部８１ａと、この舌部８１ａに連なる蓋台座８４と、この蓋台座８４に設けられ、蓋用ラセン溝９１に係合した蓋突起８５と、を有し、蓋用ラセン溝９１により上下に移動可能な蓋８と、
　逆ラセン筒９の下端部に取り付けられて、把持体２を把持した状態で逆ラセン筒９を回転させることができる回転体５と、
を有し、
　被繰出物は前記中皿１９に支持され、中皿突起１９ａが逆ラセン筒９の中皿用ラセン溝９３に係合して、回転体５を介して逆ラセン筒９を正逆回転させることにより、中皿１９が上下に移動することを特徴とする繰出容器１である。

　そして、本実施形態の繰出容器によれば、繰出容器の部品の単純化や部品数の削減により、生産性や品質向上やコスト低減を実現した繰出容器を提供することが可能となる。

１　繰出容器
２　把持体、２１　開口部、２２　蓋案内溝、２３　突起、
２４　蓋台座摺動溝、２５　突起、２８　蓋案内溝、
２８a　上方向溝、２８ｂ　斜め方向溝、２８ｃ　水平方向溝
５　回転体、５１　溝、５２　連結部
８　蓋、８１ａ　舌部、８１ｂ　非可撓性の舌部、
８２a　外周部、８２ｂ　突起部、８４　蓋台座、８５　蓋突起
９　逆ラセン筒、９１　蓋用ラセン溝、９２　連結部、
９３　中皿用ラセン溝
１２　ガイド筒、１２ａ　ガイド孔、１２ｃ　嵌合隙間部、
１２ｄ　嵌合凹部
１３　把持部
１８　被繰出物
１９　中皿、１９ａ　中皿突起
Ａ１：上部ラセンタイプ繰出容器、
Ａ２：下部ラセンタイプ繰出容器、Ａ３：ねじ棒タイプ繰出容器、
Ａ４：繰出式ペンシル容器

Claims

　回転体の上端に把持体を回転自在に連係し、
　該把持体内にて回転体から、内側に中皿用ラセン溝と外側に前記中皿用ラセン溝の逆向きの蓋用ラセン溝を有し前記把持体よりやや短い逆ラセン筒を嵌合起立させ、
　該逆ラセン筒内に長手方向にガイド孔を有するガイド筒を回転自在に内装すると共に、前記把持体内上部の突起と前記ガイド筒上端の前記ガイド孔の末端に設けられた嵌合隙間部及び嵌合凹部とが嵌合固定し、
　該ガイド筒内に被繰出物を起立させた中皿を昇降自在に内装し、
　該中皿の外周に中皿突起を突設して、
　該中皿突起をガイド筒のガイド孔を貫通して逆ラセン筒内の中皿用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、
　把持体の頂壁に開口した開口部を開閉する板状の舌部と蓋台座を有する蓋を上下可動に設け、
　該蓋には前記蓋台座の内面に蓋突起を設けて、該蓋突起を逆ラセン筒外周の蓋用ラセン溝へ摺動自在に係合させ、
　前記把持体の周壁内面に蓋台座摺動溝を形成したことを特徴とする繰出容器。
　前記蓋は、
　可撓性の板状の舌部を有し
　前記把持体は、
　前記把持体の頂壁内面部に、前記可撓性の舌部の外周部が摺動可能に挿入される蓋案内溝を有する、ことを特徴とする請求項１に記載の繰出容器。
　前記蓋は、
　非可撓性の板状の舌部と、前記非可撓性の板状の舌部の側面に突起部を有し、
　前記把持体は、
　前記把持体の頂壁内面部に、前記突起部が摺動可能に挿入される蓋案内溝を有する、ことを特徴とする請求項１に記載の繰出容器。
　前記被繰出物は、前記中皿に載置される、上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、ねじ棒タイプ繰出容器、または、繰出式ペンシル容器の中のいずれかの更なる繰出容器であることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の繰出容器。
　前記被繰出物は、棒状化粧料、化粧用具、筆記用具、または、印鑑であることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の繰出容器。
　使用者が把持する筒状の把持体と、
　前記把持体内に同軸的に挿入され、前記把持体に対して回転不能であると共に、その軸方向に延びるガイド孔が形成されたガイド筒と、
　外周面に前記ガイド孔を挿通する中皿突起が形成され、前記ガイド筒内に挿入されると共に、前記中皿突起を介して前記ガイド孔により前記ガイド筒の軸方向に案内される中皿と、
　前記ガイド筒が挿入される筒状をなし、内周面に中皿用ラセン溝が形成され、外周面に前記中皿用ラセン溝と逆向きの蓋用ラセン溝が形成されていると共に、前記把持体との間に空間を有するように前記把持体内に嵌合される逆ラセン筒と、
　前記空間内に配置され、前記把持体の上端の開口部を塞ぐことが可能な舌部と、前記舌部に連なる蓋台座と、前記蓋台座に設けられ、前記蓋用ラセン溝に係合した蓋突起と、を有し、前記蓋用ラセン溝により上下に移動可能な蓋と、
　前記逆ラセン筒の下端部に取り付けられて、前記把持体を把持した状態で前記逆ラセン
筒を回転させることができる回転体と、
を有し、
　被繰出物は前記中皿に支持され、前記中皿突起が前記逆ラセン筒の前記中皿用ラセン溝に係合して、前記回転体を介して前記逆ラセン筒を正逆回転させることにより、前記中皿が上下に移動可能であることを特徴とする繰出容器。