以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、図面は模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、それぞれの部材の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態を示す内視鏡と周辺装置とから構成された内視鏡装置の一例を概略的に示す斜視図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、内視鏡2と周辺装置100とにより構成されている。
内視鏡2は、被検体内に挿入される挿入部4と、該挿入部4の長手方向Nの基端(以下、単に基端と称す)に連設された操作部3と、該操作部3から延出されたユニバーサルコード5と、該ユニバーサルコード5の延出端に設けられたコネクタ32とを具備して主要部が構成されている。
周辺装置100は、架台30に載置された、キーボード31と、光源装置33と、ビデオプロセッサ34と、光源装置33とビデオプロセッサ34とを電気的に接続する接続ケーブル35と、表示部であるモニタ36とを具備している。
また、このような構成を有する内視鏡2と周辺装置100とは、コネクタ32により互いに接続されている。
コネクタ32は、例えば周辺装置100の光源装置33に接続されている。コネクタ32に、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5内に設けられた処置具挿通用チャンネル17(図3参照)の基端が接続された図示しない口金と、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5内に挿通された後述するライトガイド50(図4参照)の基端を構成する図示しないライトガイド口金や、電気接点部等が設けられている。
内視鏡2の操作部3に、湾曲操作ノブ9と、モード切り替えスイッチ10とが設けられている。
内視鏡2の挿入部4は、該挿入部4の長手方向Nの先端側(以下、単に先端側と称す)に位置する先端部6と、該先端部6の基端に連設された湾曲部7と、該湾曲部7の基端に連設された可撓管部8とにより構成されている。
湾曲部7は、操作部3に設けられた湾曲操作ノブ9により、例えば上下左右の4方向に湾曲操作されるものである。
次に、先端部6の構成について、図2~図5を用いて説明する。図2は、図1の先端部を拡大して示す斜視図、図3は、図2の先端部を図2中のIII方向からみた平面図、図4は、図2の先端部、円筒部、支持部内の構成を、ライトガイド、光量調整フィルタ、光源とともに概略的に示す図、図5は、図1のモニタに第1の画像及び第2の画像が表示された状態を示す図である。
図2に示すように、先端部6の先端面6sに、先端面6sの中央よりも径方向Kに偏心した位置から長手方向Nの前方(以下、単に前方と称す)に突出する円筒部11が設けられている。
また、図2~図4に示すように、円筒部11内に、長手方向Nと略平行な第1の方向つまり被検体の第1の領域から第1の被検体像を取得する第1の被検体像取得部である前方観察用レンズ12が、円筒部11の先端面11sに露出するよう設けられている。
尚、第1の被検体像は、先端面11sよりも前方を含む長手方向Nに位置する第1の被検体の被検体像である。よって、前方観察用レンズ12は、長手方向Nの前方の第1の被検体像を取得する前方被写体像取得部を構成している。
また、図2に示すように、円筒部11内に、該円筒部11の外周面11gに沿って周状に露出されるとともに、長手方向Nの前方(第1の領域)とは少なくとも一部が異なる第2の方向つまり被検体の第2の領域である周囲方向から第2の被検体像を取得する第2の被検体像取得部である周囲観察用レンズ13が設けられている。
尚、円筒部11内においては、図4に示すように、周囲観察用レンズ13は、前方観察用レンズ12よりも長手方向Nの後方(以下、単に後方と称す)に位置している。
また、第2の被検体像は、長手方向Nと略直交等、長手方向Nに対して交わる方向である径方向Kとなる、長手方向Nの周囲方向に位置する第2の被検体の被検体像である。よって、周囲観察用レンズ13は、周囲方向の第2の被検体像を取得する周囲方向被写体像取得部を構成している。尚、以下、周囲方向にも符号Kを付す。
また、円筒部11内においては、図4に示すように、周囲観察用レンズ13よりも後方に複数のレンズから構成された後方レンズ群40が設けられており、該後方レンズ群40の結像位置に、CCD等の撮像部41が設けられている。
撮像部41は、前方観察用レンズ12によって取得された第1の被検体像と、周囲観察用レンズ13によって取得された第2の被検体像とを撮像する。
尚、撮像部41への前方観察用レンズ12、周囲観察用レンズ13、後方レンズ群40を介した第1の被検体の入光構成や、周囲観察用レンズ13、後方レンズ群40を介した第2の被検体の入光構成は周知であるため、その詳しい説明は省略する。
また、撮像部41は、後述する画像生成部60、画像処理部64(図6参照)に電気的に接続されている。
撮像部41によって撮像された第1の被検体像、第2の被検体像は、画像生成部60によって第1の被検体像から第1の画像81を、第2の被検体像から第2の画像82を生成される。
第1の画像81と第2の画像82は、画像処理部64によって画像処理され、後述する画像出力部66(図6参照)により表示画像信号が生成されモニタ36に出力された後、図5に示すように、第1の被検体像に基づく第1の画像81は、モニタ36の中央に略円形に表示され、第2の被検体像に基づく第2の画像82は、第1の画像81の外周を囲むように略円環状に表示される。
また、図2、図3に示すように、円筒部11の外周面11gにおいて、周囲観察用レンズ13よりも後方に、周囲方向Kに照明光を供給する照明光供給部である第2の照明用レンズ(第2の照明部)24、25が、図3に示すように、例えば周方向Cに略180°ずれて2つ設けられている。尚、第2の照明用レンズの個数は、2つに限定されず、3つ以上であっても、周方向Cに延出した曲面の照明用レンズが例えば1つ設けられていてもよい。
図4に示すように、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5、コネクタ32内に挿通されたライトガイド50は、径方向Kにおいて、第1の方向に照明光を供給する第1の供給領域50fと、第2の方向に照明光を供給する第2の供給領域50rとに区分されている。
第1の供給領域50fは、ライトガイド50の長手方向の中途位置において、ライトガイド50a、50dとして分岐し、第2の供給領域50rは、ライトガイド50の長手方向の中途位置において、ライトガイド50b、50cとして分岐している。
尚、図4に示すように、第2の照明用レンズ24、25(第2の照明用レンズ25は、図4では図示されず)の基端には、ライトガイド50b、50cの長手方向Nの先端(以下、単に先端と称す)が近接して位置している。
よって、被検体に照射される照明光を供給する光源部69からライトガイド50の基端50kを介して第2の供給領域50rに供給された照明光は、第2の照明用レンズ24、25までライトガイド50、50b、50cを介して供給され、第2の照明用レンズ24、25を介して周囲方向Kに照射される。
尚、ライトガイド50、50b、50cを介した基端50kから第2の照明用レンズ24、25までの照明光の光量及び熱量は、ライトガイド50、50b、50cを構成するファイバの本数により異なる。
また、図2、図3に示すように、先端部6の先端面6sに、円筒部11に隣接して前方に突出する支持部18が設けられている。
支持部18の先端面18sに、前方観察用レンズ12に向けて流体を供給する直視観察窓用ノズル部19が設けられている。
また、先端面18sに、該先端面18sよりも前方に照明光を供給する照明光供給部である第1の照明用レンズ(第1の照明部)15が設けられている。
また、支持部18の外周面18gに、周囲方向観察用レンズ13に向けて流体を供給する周囲観察窓用ノズル22が、例えば2つ設けられている。尚、周囲観察窓用ノズル22の個数は、2つに限定されない。
さらに、先端部6の先端面6sに、処置具挿通用チャンネル17の先端が開口されている。
また、先端面6sに、該先端面6sよりも前方に照明光を供給する照明光供給部である第1の照明用レンズ(第1の照明部)16が設けられていてもよい。
尚、図4に示すように、第1の照明用レンズ15、16(第1の照明用レンズ16は、図4では図示されず)の基端には、ライトガイド50a、50dの先端が近接して位置している。
よって、光源部69からライトガイド50の基端50kを介して第1の供給領域50fに供給された照明光は、第1の照明用レンズ15、16までライトガイド50、50a、50dを介して供給され、第1の照明用レンズ15、16を介して前方に照射される。
尚、ライトガイド50、50a、50dを介した基端50kから第1の照明用レンズ15、16までの照明光の光量及び熱量は、ライトガイド50、50a、50dを構成するファイバの本数により異なる。
また、図4に示すように、ライトガイド50の基端50kと、光源部69との間に、光源部69からライトガイド50の基端50kに入射される照明光の光量を切り替える光量調整フィルタ55が、光源部69及び基端50kと同軸上に設けられている。
尚、光量調整フィルタ55の詳しい構成は後述する。また、図示しないが、光量調整フィルタ55と、ライトガイド50の基端50kとの間に、既知の絞り羽根が設けられている。
次に、図1のモニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を変える構成、及び第1の照明用レンズ15、16と第2の照明用レンズ24、25とから供給される照明光の配分比率を変える構成を、図6~図8を用いて示す。
図6は、図1のモニタに表示される第1の画像と第2の画像との大きさを変える構成、及び第1の照明用レンズと第2の照明用レンズとからそれぞれ供給される照明光における光量の差を、表示部に表示される第1の画像と第2の画像との大小関係に倣った関係に変える構成を、内視鏡、ビデオプロセッサ、光源装置、モニタとともに概略的に示す図である。
また、図7は、図6の記憶部内に設けられた第1の画像と第2の画像との大きさの配分比率の複数のパターンを示す図表、図8は、図6のモード検出部、比率設定部、画像処理部、フィルタ駆動部の作用をそれぞれ図にて示す図表である。
図6に示すように、ビデオプロセッサ34内には、モード検出部61と、記憶部62と、画像生成部60と、画像配分比率設定部(以下、単に比率設定部と称す)63と、画像処理部64と、画像出力部66と、警告部68とが設けられている。
また、光源装置33内には、光量調整フィルタ(以下、単にフィルタと称す)55と、照明光量調整部(照明制御部)であるフィルタ駆動部65と、エンコーダ67とが設けられている。
図6に示すように、モード検出部61は、図1に示すモード切り替えスイッチ10の押下操作に伴い、図7に示すように、記憶部62内に記憶された複数のモードパターン、例えば3つのモードパターンα、β、γのいずれかが選択されたかを検出する。
尚、モード切り替えスイッチ10が1回押下される前に、モードパターンは、図7、図8に示すように、モードパターンαからモードパターンβに、モードパターンβからモードパターンγに、モードパターンγからモードパターンαに切り替わる。
このモードの切り替わりを、モード検出部61は検出する。また、モード切り替えスイッチ10は、3つのモードが個別に選択できるよう、操作部3に3つ別々に設けられていても構わない。さらには、モード切り替えスイッチ10は、ビデオプロセッサ34に設けられていても構わない。
また、記憶部62に記憶されたモードパターンα、β、γは、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を示している。
尚、一例として、図7に示すように、本実施の形態においては、モードパターンαは、第1の画像(前方画像):第2の画像(周囲方向画像)の配分比率が、50%:50%に設定され、モードパターンβは、第1の画像81:第2の画像82の配分比率が、70%:30%に設定され、モードパターンγは、第1の画像82:第2の画像82の配分比率が、100%:0%に設定されている。
モードパターンαは、例えば被検体内における観察に用いられ、モードパターンβは、例えば前方視野を十分確保して行う被検体内に挿入に用いられ、モードパターンγは、例えば挿入部4の前方に位置する第1の被検体の処置に用いられる。尚、第1の被検体の処置では、周囲方向視野が不要となるため、第2の画像82の配分比率が0%となる。
尚、記憶部62に記憶されるモードパターンは、3つに限定されない。また、モードパターンα、β、γの配分比率は、上述の例に限定されず、操作者の好みに応じて設定されていても構わない。
さらに、モードパターンとして、第1の画像81:第2の画像82の配分比率が、0%:100%は、除外する。これは、被検体内に挿入部4を挿入して行う挿入作業、観察作業、処置においては、前方視野無しで行うことは無いためである。
比率設定部63は、モード検出部61の検出結果を受け、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を設定する。
具体的には、比率設定部63は、図8に示すように、モード検出部61の検出結果を受け、記憶部62に記憶された、モードパターンα、β、γから選択されたパターンに応じて、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を設定する。
尚、比率設定部63は、モード検出部61の検出結果を受け、第1の画像81がモニタ36に表示される大きさの配分比率を、0%より大きく100%以下に設定する。
画像生成部60は、撮像部41によって撮像された第1の被検体像から第1の画像信号(第1の画像)81を生成し、第2の被検体像から第2の画像信号(第2の画像)82を生成するとともに、画像処理部64は、図8に示すように、比率設定部63にて設定された配分比率に基づき、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさを変更する、即ちそれぞれ拡大、縮小処理をする画像処理を行う。
具体的には、モードパターンαが選択されている場合は、画像処理部64は、第1の画像81と第2の画像82とがモニタ36に50%:50%にて表示されるよう大きさを変更する画像処理を行う。
また、モードパターンβが選択されている場合は、画像処理部64は、第1の画像81と第2の画像82とがモニタ36に70%:30%にて表示されるよう大きさを変更する画像処理を行う。
さらに、モードパターンγが選択されている場合は、画像処理部64は、第1の画像81と第2の画像82とがモニタ36に100%:0%にて表示される(つまりモニタ36には第1の画像81のみ表示される)よう大きさを変更する画像処理を行う。
尚、画像処理部64は、比率設定部63により、仮にモニタ36に第1の画像81が表示される大きさが0%と設定された場合は、警告部68を駆動してモニタ36に警告を表示する。
尚、警告は音であっても構わない。さらに、画像処理部64は、この場合、モニタ36に表示される第1の画像81の大きさを変更する画像処理を行わない。
画像出力部66は、画像処理部64により画像処理が行われた第1の画像信号と、第1の画像信号及び第2の画像信号とのいずれかから、モニタ36に表示させる表示画像信号を生成し、モニタ36に出力する。
フィルタ駆動部65は、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの大小関係つまり本実施形態では配分比率に応じて、光源装置33の光源部69から供給される照明光に対して、前方及び周囲方向Kに照射される照明光量の差を、表示部に表示される第1の画像81と第2の画像82との大小関係に倣った関係に設定する。本実施形態では、光源装置33の光源部69から供給される照明光に対して、前方及び周囲方向Kに照射される照明光量の配分比率を変更する。
具体的には、フィルタ駆動部65は、図4に示したフィルタ55を具備している。フィルタ55は、フィルタ駆動部65によって変更された照明光量の配分比率に応じて、ライトガイド50の第1の供給領域50fと第1の供給領域50f及び第2の供給領域50rとのいずれか、または第1の供給領域50fと第2の供給領域50rとのいずれかに選択的に照明光の光量を配分する。
具体的には、フィルタ55は、図4に示すように、略円形から構成されており、略円形の半分にマスク55bが設けられた構成を有している。即ち、マスク55bは略半円状を有している。
フィルタ55は、フィルタ駆動部65の駆動制御により回動自在となっており、フィルタ55の回動角度θは、エンコーダ67により検出される。尚、回動角度θは、第1の画像81の配分比率がX%の際、θ=180×X/100にて規定される。
マスク55bは、図8に示すように、少なくともライトガイド50の第2の供給領域50r全体を覆うことのできる大きさを有している。
よって、図8に示すように、フィルタ駆動部65は、モードパターンαが検出されている場合は、光源部69から、ライトガイド50の基端50kを介して、第1の供給領域50f:第2の供給領域50rに、光量が50%:50%との配分比率にて照明光が入射されるよう各領域50f、50rの所定の範囲をマスク55bが覆うフィルタ55の図8のモードパターンαに示す回動位置へとフィルタ55を回動させる。
また、フィルタ駆動部65は、モードパターンβが検出されている場合は、光源部69から、ライトガイド50の基端50kを介して、第1の供給領域50f:第2の供給領域50rに、光量が70%:30%との配分比率にて照明光が入射されるよう各領域50f、50rの所定の範囲をマスク55bが覆うフィルタ55の図8のモードパターンβに示す回動位置へとフィルタ55を回動させる。
さらに、フィルタ駆動部65は、モニタ36に表示される第1の画像81の大きさの配分比率が100%の場合、即ち、モードパターンγが検出されている場合は、光源部69から、ライトガイド50の基端50kを介して、第1の供給領域50f:第2の供給領域50rに、光量が100%:0%との配分比率にて照明光が入射されるよう、即ち、前方にのみ照明光が供給されるよう領域50rのみをマスク55bが覆うフィルタ55の図8のモードパターンγに示す回動位置へとフィルタ55を回動させる。
その結果、フィルタ駆動部65によって光量の配分比率が変更された照明光が、第1の照明用レンズ15、16と、第1の照明用レンズ15、16及び第2の照明用レンズ24、25とのいずれかにライトガイド50を介して供給され、被検体内に照射される。
このように、本実施の形態においては、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率に応じて、第1の照明用レンズ15、16から前方に照射される照明光と、第2の照明用レンズ24、25から周囲方向Kに照射される照明光との配分比率が変更されると示した。
また、第1の照明用レンズ15、16から前方に照射される照明光と、第2の照明用レンズ24、25から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率の変更は、フィルタ55を回動させることにより行うと示した。
このことによれば、フィルタ55を回動させ、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率に応じて、ライトガイド50の第1の供給領域50f及び第2の供給領域50rに対してマスク55bによって覆われる範囲を変えるのみで、前方と周囲方向Kに照射する照明光の配分比率を、モニタ36における表示比率に合わせることができる。
このことにより、モニタ36に対する第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率に合った照明光の配分比率にて前方及び周囲方向Kに照明光を供給できることから、従来のように、常時最大発光量にて前方及び周囲方向Kに照明光を供給することが無いため、先端部6内が過度に熱されてしまうことを防止することができる。
以上から、挿入部4の先端部6の前方に位置する第1の被検体と先端部6の周囲方向Kに位置する第2の被検体とへ適切な光量の照明光を供給できることにより、先端部6内の過熱を防止できる構成を具備する内視鏡システム1を提供することができる。
尚、以下、変形例を示す。
上述した、本実施の形態においては、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率に応じて、第1の照明用レンズ15、16から前方に照射される照明光と、第2の照明用レンズ24、25から周囲方向Kに照射される照明光との配分比率が変更されると示した。
しかしながら、この構成では、前方及び周囲方向Kに照射される照明光の光量が足りない場合が考えられる。例えば、従来のように、前方及び周囲方向Kに、100%:100%にて照明光を供給することができない。
この場合、明るさを補うため、画像処理部64が、生成した第1の画像信号(第1の画像81)及び第2の画像信号(第2の画像82)に対して、個々に明るさのゲイン調整を行っても構わないことは勿論である。
また、以下、別の変形例を、図9を用いて示す。図9は、図1のモード切り替えスイッチをスライダ機構から構成した変形例を示す図である。
上述した本実施の形態においては、操作部3に設けられたモード切り替えスイッチ10を押下する毎に、モード検出部61が、記憶部62に記憶されている3つのモードの内、いずれかのモードパターンが選択されたのかを検出し、比率設定部63は、検出されたモードパターンに応じて、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を設定すると示した。
これに限らず、モード切り替えスイッチ10は、操作部3以外に設けられていても良く、例えば、ビデオプロセッサ34に設けられたスライダ86とスライダ溝87とを具備するスライダ機構から構成されていても構わない。
このことによれば、操作者は、スライダ86をスライダ溝87に対してスライド移動させるのみにより、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を任意に設定することができる。
この際、モード検出部61は、スライダ86の位置を検出し、比率設定部63は、スライダ86の位置検出結果に応じて、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を設定すれば良い。
尚、大きさの配分比率を任意に設定した場合には、上述したようにフィルタ55の回動角度θは、第1の画像81の配分比率がX%の際、θ=180×X/100にて規定されることから、フィルタ駆動部65は、この計算式から、フィルタ55を設定された回動角度θまで回動させる。
また、以下、別の変形例を、図10を用いて示す。図10は、図1のモード切り替えスイッチをタッチパッド機構から構成した変形例を示す図である。
さらに、図10に示すように、モード切り替えスイッチ10は、モニタ36に設けられたタッチパッド機構であっても構わない。
このことによれば、操作者は、指Hにて、モニタ36に表示されている第1の画像81の大きさを、タッチパッド機構を用いて可変するのみにより、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を任意に設定することができる。
この際、モード検出部61は、モニタ36上の第1の画像81の大きさを検出し、比率設定部63は、第1の画像81の大きさの検出結果に応じて、モニタ36に表示される第1の画像81と第2の画像82との大きさの配分比率を設定すれば良い。
尚、タッチパッド機構は、モニタ36とは別のモニタに設けられていても構わないし、モード切り替えスイッチは、上記に限定されず、キーボード31が兼ねていても構わないし、マウス等を用いた他の入力手段であっても構わない。
さらに、以下、別の変形例を、図11を用いて示す。図11は、図4のフィルタの変形例を、ライトガイドの基端とともに示す図である。
上述した本実施の形態においては、フィルタ55は、略円形を有しているとともに略半円状のマスク55bを有し、回動自在であると示した。
これに限らず、フィルタ55は、図11に示すように、ライトガイド50の基端50kを覆う大きさの矩形状から形成されるとともに、フィルタ55を均等に4分割した4つの領域55w、55x、55y、55zにおいて、対角線上に位置する領域55w、55zにのみマスク55bが形成された図11の上下方向にスライド移動自在な構成を有していても構わない。尚、マスク55bは、対角線上に位置する領域55x、55yのみに形成されていても構わない。
このようなフィルタ55においては、図11に示すようにライトガイド50の第1の供給領域50fと第2の供給領域50rとの堺を基準として図11中の左側に領域55w、55yが位置するとともに、右側に領域55x、55zが位置する状態において、フィルタ55の中心55cと基端50kの中心55kcとが一致した位置においては、マスク55w及びマスク55zにより、第1の供給領域50fに光源部69から供給される照明光と、第2の供給領域50rに光源部69から供給される照明光との光量の配分比率が、50%:50%となる。
尚、第1の供給領域50fに供給される照明光の配分比率を増やしたい場合は、この位置からフィルタ55を図11中上側にスライド移動させ、減らしたい場合は、この位置からフィルタ55を図11中下側にスライド移動させれば良い。
このようなフィルタ55の構成によっても、上述した図4に示したフィルタ55と同様の効果を得ることができる。
(第2実施の形態)
図12は、本実施の形態における内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部の先端部の部分斜視図、図13は、本実施の形態の内視鏡システムのモニタに第1の画像及び第2の画像が表示された状態を示す図である。
また、図14は、図1のモニタに表示される第1の画像と第2の画像との大きさを変える構成、及び第1の照明用レンズと第2の照明用レンズとからそれぞれ供給される照明光における光量の差を、表示部に表示される第1の画像と第2の画像との大小関係に倣った関係に変える構成を、内視鏡、ビデオプロセッサ、光源装置、モニタとともに概略的に示す図である。
さらに、図15は、図14の比率設定部、画像処理部、電力調整部の作用をそれぞれ図にて示す図表である。
この第2実施の形態の内視鏡システムの構成は、上述した図1~図8に示した第1実施の形態の内視鏡システムと比して、先端部内に、第1の観察用レンズと第2の観察用レンズとにより撮像部が別個に設けられているとともに、光源部及び照明光供給部が先端部に設けられた発光素子から構成されている点と、照明光量調整部(照明制御部)が、発光素子への電力の供給量を調整する電力調整部から構成されている点が異なる。
よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図12に示すように、挿入部の先端部206の先端面206sに、長手方向Nに沿った先端面206sの前方つまり被検体の第1の領域から第1の被検体像を取得する第1の被検体像取得部である前方観察用レンズ212が露出されている。
尚、第1の被検体像は、先端面206sよりも前方を含む長手方向Nに位置する第1の被検体の被検体像である。よって、前方観察用レンズ212は、長手方向Nの前方の第1の被検体像を取得する前方被写体像取得部を構成している。
また、先端面206sに、被検体に照射される照明光を供給する光源部を構成するとともに、先端面206sよりも前方(被検体の第1の領域)に照明光を供給する照明光供給部である第1の発光素子215が2つ設けられている。尚、第1の発光素子215の個数は2つに限定されない。
さらに、先端部206の外周面206gに、長手方向N(第1の領域)とは少なくとも一部が異なる第2の方向つまり被検体の第2の領域である周囲方向Kから第2の被検体像をそれぞれ取得する第2の被検体像取得部である周囲観察用レンズ213、214が、挿入部の周方向Cに沿って、略均等な角度、例えば180°間隔で2つ設けられている。
尚、周囲観察用レンズは2つに限定されず、外周面206gに3つ以上、周方向Cの略均等な角度で設けられていても構わない。
また、第2の被検体像は、長手方向Nと略直交等、長手方向Nに対して交わる方向である径方向Kとなる周囲方向に位置する第2の被検体の被検体像である。よって、周囲観察用レンズ213、214は、周囲方向の第2の被検体像を取得する周囲方向被写体像取得部を構成している。
また、外周面206gにおいて、周囲観察用レンズ213の近傍に、被検体に照射される照明光を供給する光源部を構成するとともに、周囲方向K(被検体の第2の領域)に照明光を供給する照明光供給部である第2の発光素子224が2つ設けられている。尚、第2の発光素子224の個数は2つに限定されない。
さらに、外周面206gにおいて、周囲観察用レンズ214の近傍に、被検体に照射される照明光を供給する光源部を構成するとともに、周囲方向Kに照明光を供給する照明光供給部である第2の発光素子225が2つ設けられている。尚、第2の発光素子225の個数は2つに限定されない。
また、先端部6内において、前方観察用レンズ212の結像位置に、前方観察用レンズ212によって取得された第1の被検体を撮像するCCD等の第1の撮像部241が設けられている。
さらに、先端部6内において、周囲観察用レンズ213の結像位置に、周囲観察用レンズ213によって取得された第2の被検体を撮像するCCD等の第2の撮像部242が設けられている。また、周囲観察用レンズ214の結像位置に、周囲観察用レンズ214によって取得された第2の被検体を撮像するCCD等の第2の撮像部243が設けられている。
また、第1の撮像部241、第2の撮像部242、243は、画像生成部60や画像処理部64(図14参照)に電気的に接続されている。
図13に示すように、第1の撮像部241によって撮像された第1の被検体、第2の撮像部によって撮像された第2の被検体は、画像生成部60によって第1の被検体像から第1の画像181を、第2の被検体像から第2の画像182l、182rをそれぞれ生成される。
第1の画像181と第2の画像182l、182rは、画像処理部64によって画像処理され、後述する画像出力部66(図14参照)により表示画像信号が生成されモニタ36に出力された後、第1の被検体像に基づく第1の画像181は、モニタ36の中央に表示され、第2の被検体像に基づく第2の画像182l、182rは、第1の画像181の隣り、具体的には、第1の画像181の両脇に、第1の画像181と別個に表示される。
尚、周囲観察用レンズが3つ以上設けられ、第2の撮像部が周囲観察用レンズに応じた個数設けられ、第2の被検体像が3つ以上撮像される場合、第2の画像は、モニタ36において、第1の画像を囲むように、周方向Cに略均等な角度で複数配置されるよう表示される。
また、図14に示すように、本実施の形態においては、ビデオプロセッサ34内には、比率設定部63と、画像処理部64と、照明光量調整部(照明制御部)である電力調整部160と、画像出力部66と、警告部68とが設けられている。
本実施の形態においては、比率設定部63は、キーボード31等からの入力を受け、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率を設定する。
尚、比率設定部63は、キーボード31等からの入力を受け、第1の画像181がモニタ36に表示される大きさの配分比率を、0%より大きく100%以下に設定する。
また、比率設定部63は、上述した第1実施の形態と同様に、記憶部62内に記憶されたモードパターンα、β、γから選択されたパターンに応じて、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率を設定してもよい。
尚、以下、本実施の形態を説明するにあたり、キーボード31等からの入力が、図15に示すように、第1の画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、30%:35%:35%の場合と、第1の画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、20%:60%:20%の場合と、第1の画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、100%:0%:0%の場合との3つの例を挙げて説明する。
また、例えば、操作者がIDカードを、内視鏡2またはビデオプロセッサ34等の読み取り部に近接させることにより、記憶部62に記憶されている操作者毎に設定された操作者好みの第1の画像181と、第2の画像182lと、第2の画像182rとの大きさの配分比率が記憶部62から読み出され、比率設定部63によって設定される構成であっても構わない。
画像生成部60は、第1の撮像部241によって撮像された第1の被検体像から第1の画像信号(第1の画像)181を生成し、第2の撮像部242、243によって撮像された第2の被検体像から第2の画像信号(第2の画像)82を生成するとともに、画像処理部64は、図15に示すように、比率設定部63にて設定された配分比率に基づき、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさを変更する、即ちそれぞれ拡大、縮小処理をする画像処理を行う。
具体的には、第1画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、30%:35%:35%に設定されている場合は、画像処理部64は、第1の画像181と第2の画像182l、182rとがモニタ36に30%:35%:35%にて表示されるよう大きさを変更する画像処理を行う。
また、第1の画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、20%:60%:20%に設定されている場合は、画像処理部64は、第1の画像181と第2の画像182l、182rとがモニタ36に20%:60%:20%にて表示されるよう大きさを変更する画像処理を行う。
さらに、第1の画像(C):第2の画像(L):第2の画像(R)が、100%:0%:0%に設定されている場合は、画像処理部64は、第1の画像181と第2の画像182l、182rとがモニタ36に100%:0%:0%にて表示される(つまりモニタ36には第1の画像のみ表示される)よう大きさを変更する画像処理を行う。
尚、画像処理部64は、比率設定部63により、仮にモニタ36に第1の画像181が表示される大きさが0%と設定された場合は、警告部68を駆動してモニタ36に警告を表示する。
尚、警告は音であっても構わない。さらに、画像処理部64は、この場合、モニタ36に表示される第1の画像181の大きさを変更する画像処理を行わない。
画像出力部66は、画像処理部64により画像処理が行われた第1の画像信号と、第1の画像信号及び第2の画像信号とのいずれかから、モニタ36に表示させる表示画像信号を生成し、モニタ36に出力する。
尚、各画像の表示割合が変更された後は、画像出力部66は、モニタ36に即座に配分比率が変更された各画像が表示されるよう出力しても構わないし、徐々に切り替わるよう出力しても構わない。
また、操作者が、各被検体像の大きさの配分比率が即座に分かるように、配分比率を、モニタ36に表示しても良い。
電力調整部160は、発光素子215、224、225に電気的に接続されており、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの大小関係つまり本実施形態では配分比率に応じて、各発光素子215、224、225から供給される照明光に対して、前方及び周囲方向Kに照射される照明光量の差を、表示部に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大小関係に倣った関係に設定する。本実施形態では、各発光素子215、224、225から供給される照明光に対して、前方及び周囲方向Kに照射される照明光の配分比率を変更する。
具体的には、電力調整部160は、各発光素子215、224、225が照明光を発光するための動作エネルギー量を調整する。
より具体的には、図15に示すように、電力調整部160は、各発光素子215、224、225が照明光を発光するための各発光素子215、224、225への電流供給量を、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率に応じて、各発光素子215、224、225の最大発光量を基準として配分比率を調整する。
その結果、電力調整部160によって、配分比率が調整された電流量が、それぞれ各発光素子215、224、225へと供給されることにより、光量の配分比率が変更された照明光が、第1の発光素子215と、第1の発光素子215及び第2の発光素子224、225のいずれかから被検体内に照射される。
尚、各画像の表示割合が変更された後は、電力調整部160は、各発光素子215、224、225から照射される照明光の照射量(光量)の配分比率が即座に変更されるよう電流量を調整しても構わないし、徐々に配分比率が切り替わるよう電流量を調整しても構わない。
また、操作者が、照明光量の配分比率が即座に分かるように、照明光の配分比率を、モニタ36に表示しても良い。
さらに、電力調整部160によって調整される動作エネルギー量は、電流量に限らず、電圧量等でも構わない。即ち、電力量を調整しても構わない。
このような構成によっても、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率に応じて、第1の発光素子215から前方に照射される照明光と、第2の発光素子224、225から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率が変更されることから、上述した第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。
尚、以下、変形例を示す。
上述した、本実施の形態においては、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182との大きさの配分比率に応じて、第1の発光素子215から前方に照射される照明光と、第2の発光素子224、225から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率が変更されると示した。
しかしながら、この構成では、前方及び周囲方向Kに照射される照明光の光量が足りない場合が考えられる。例えば、従来のように、前方及び周囲方向Kに、100%:100%にて照明光を供給することができない。
この場合、明るさを補うため、上述した第1実施の形態と同様に、画像処理部64が、生成した第1の画像信号181及び第2の画像信号182l、182rに対して、個々に明るさのゲイン調整を行っても構わないことは勿論である。
また、以下、別の変形例を、図16を用いて示す。図16は、図14のキーボードをスライダ機構から構成した変形例を示す図である。
上述した本実施の形態においては、比率設定部63は、キーボード31からの入力を受け、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率を設定する。
これに限らず、比率設定部63によって設定されるモニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率は、図16に示すように、例えば、ビデオプロセッサ34に設けられたスライダ86とスライダ溝87とを具備するスライダ機構88と、スライダ96とスライダ溝97とを具備するスライダ機構98とから構成されていても構わない。
このことによれば、操作者は、スライダ86をスライダ溝87に対してスライド移動させるのみにより、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率を任意に設定することができる。さらに、スライダ96をスライダ溝97に対してスライド移動させるのみにより、モニタ36に表示される第2の画像182lと第2の画像182rとの大きさの配分比率を任意に設定することができる。
この際、比率設定部63は、スライダ86、96の位置検出結果に応じて、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率を設定すれば良い。
また、以下、別の変形例を、図17を用いて示す。図17は、図12の挿入部の先端部の先端面に設けられる第1の発光素子の個数、挿入部の先端部の外周面に設けられる第2の発光素子の個数を図12よりも増やした変形例を示す先端部の部分斜視図である。
上述した本実施の形態においては、モニタ36に表示される第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率に応じて、第1の発光素子215から前方に照射される照明光と、第2の発光素子224、225から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率の変更を、電力調整部160から各発光素子215、224、225へ供給される電流供給量を調整することにより行うと示した。
これに限らず、図17に示すように、第1の発光素子215、第2の発光素子224、225の個数をそれぞれ図12よりも増やし、各発光素子215、224、225内において発光させる個数を異ならせることにより、第1の発光素子215から前方に照射される照明光と、第2の発光素子224、225から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率の変更を行っても良い。
また、第1の発光素子215から前方に照射される照明光と、第2の発光素子224、225から周囲方向Kに照射される照明光との光量の配分比率の変更は、各発光素子215、224、225の発光パルス量を調整することにより行っても構わない。
図19は、図13のモニタに表示される第1の画像の一部に対し、第2の画像の一部を重ねて表示する変形例を示す図、図20は、複数のモニタにそれぞれ1つずつ画像を表示させる変形例を示す図である。
また、上述した第1、第2実施の形態においては、1つのモニタに、複数の画像を表示する場合を例に挙げて示したが、これに限らず、特に第2の実施形態において、図20に示すように複数のモニタに、それぞれ1つずつ画像を表示させても良いことは云うまでもない。
また、特に第2の実施形態において、比率設定部63による第1の画像181と第2の画像182l、182rとの大きさの配分比率の設定においては、第1の画像と第2の画像182l、182rとの大きさの合計を例えば100%としたときの配分比率を例とした。
これに限らず、モニタ36において、第2の画像182l、182rは、第1の画像181とは別個に表示されることから、この配分比率に限定せず、第1の画像181と第2の画像182l、182rとを合わせて100%にする必要は無い。
即ち、図19に記載のように、注目する画像、例えば第1の画像を60%の大きさで表示させたとき、2つの第2の画像をそれぞれ30%の大きさで表示させ、第1の画像と第2の画像との大きさの合計が例えば100%に収まらない場合であっても、注目する画像ではない2つの第2の画像に対して、注目する画像である第1の画像をレイヤ(層)状に重ねて、モニタにおいて注目する画像を前側に表示させる等の工夫を行ってもよい。
また、上記のようにレイヤ(層)状に画像を重ねて表示すれば、モニタ36に第1の画像181と、第2の画像182lと、第2の画像182rとの大きさの配分比率が、100%:100%:100%となるよう表示されても構わない。
つまり、合わせて300%以内であれば、操作者は、キーボード31等からの入力により、各画像の表示割合を個別に自由に設定できる。
更に、第1の領域(長手方向N)と第2の領域(径方向K)にそれぞれ照射する照明光量の合計が所定量(例えば100%)以下に設定されていれば、照明制御部は、第1の照明光と第2の照明光における光量の差を、表示部に表示される第1の画像と第2の画像との大小関係に倣った関係に設定すればよい。
例えば、図19に記載のように、照明制御部は、照明光量の配分の合計が100%に達しなくても、注目する領域、例えば第1の領域に対して最も多い光量(例えば55%)を配分し、注目する領域でない領域、例えば第2の領域に対する光量の配分を少なく(例えばそれぞれ20%)する設定を行ってもよい。
尚、以下、変形例を、図18を用いて示す。図18は、内視鏡の挿入部に画像取得ユニットが着脱自在な変形例を概略的に示す斜視図である。
尚、図18に示すように、前方の第1の被検体像を取得する通常の内視鏡600に対して、左右側方の第2の被検体像を取得する第2の被検体像取得部501と、左右側方をそれぞれ照明する第2の照明光供給部502とを備える着脱自在な画像取得ユニット500を具備するものにも、上述した実施の形態は適用可能である。
本出願は、2014年5月16日に日本国に出願された特願2014-102624号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものである。