WO2015170529A1 - コネクタ及びコネクタ組立体 - Google Patents

Abstract

　コネクタは、所定方向に沿って相手側コネクタと嵌合可能である。前記相手側コネクタは、グランド部材と相手側信号端子とを備えている。前記グランド部材は、グランド被接触部及び被ロック部を有している。前記コネクタは、第１部位と、第２部位と、信号端子とを備えている。前記第１部位は、ロック部と、ロックバネ部とを有している。前記ロック部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとが嵌合する過程において、前記グランド被接触部に接触する。前記ロック部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合している状態において、前記被ロック部をロックする。前記信号端子は、信号接点部を有している。前記信号接点部は、前記相手側信号端子に接触する。

Description

コネクタ及びコネクタ組立体

　本発明は、フリクションロック機構を有するコネクタ組立体と、そのコネクタ組立体を構成するコネクタに関する。

　例えば、特許文献１には、フリクションロック機構を有するコネクタ組立体９００が開示されている。図１６に示されるように、特許文献１のコネクタ組立体９００は、コネクタ９１０と相手側コネクタ９５０とからなる。コネクタ９１０は、信号端子９１１と、保持部材９１２と、シェル９２０とを備えている。保持部材９１２は信号端子９１１を保持している。シェル９２０は保持部材９１２を部分的に覆っている。シェル９２０には、ロック部９２１と、ロックバネ部９２２が形成されている。ロックバネ部９２２は、ロック部９２１を支持している。相手側コネクタ９５０は、相手側信号端子９５１と、相手側保持部材９５２と、相手側シェル９５３とを備えている。相手側保持部材９５２は、相手側信号端子９５１を保持している。相手側シェル９５３は、相手側保持部材９５２を部分的に覆っている。相手側シェル９５３には、被ロック部９５４が設けられている。コネクタ９１０が相手側コネクタ９５０と嵌合した状態において、ロック部９２１は被ロック部９５４をロックしている。これによって、コネクタ９１０と相手側コネクタ９５０との嵌合状態が維持される。

特開２００７－１０３２４９号公報

　本発明は、フリクションロック機構を有するコネクタ組立体において、耐ＥＭＩ（Electromagnetic interference）特性を更に改善することを目的とする。

　本発明の一の側面は、所定方向に沿って相手側コネクタと嵌合可能なコネクタを提供する。前記相手側コネクタは、相手側嵌合端を有している。前記相手側嵌合端は、前記所定方向における前記相手側コネクタの先端に位置している。前記相手側コネクタは、グランド部材と相手側信号端子とを備えている。前記グランド部材は、グランド被接触部及び被ロック部を有している。前記グランド被接触部は、前記所定方向において前記被ロック部と前記相手側嵌合端との間に位置している。前記コネクタは、嵌合端を有している。前記嵌合端は、前記所定方向において前記コネクタの先端に位置している。前記コネクタは、第１部位と、第２部位と、信号端子とを備えている。前記第１部位は、ロック部と、ロックバネ部とを有している。前記ロックバネ部は、前記ロック部を弾性支持している。前記ロック部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとが嵌合する過程において、前記グランド被接触部に接触する。前記ロック部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合している状態において、前記被ロック部をロックする。前記第２部位は、前記第１部位に対して少なくとも電気的に接続されている。前記第２部位は、グランド接触部と、グランドバネ部とを有している。前記グランドバネ部は、前記グランド接触部を弾性支持している。前記グランド接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合している状態において、前記グランド被接触部に接触する。前記ロック部は、前記所定方向において前記嵌合端と前記グランド接触部との間に位置している。前記信号端子は、信号接点部を有している。前記信号接点部は、前記相手側信号端子に接触する。

　本発明によるロック部は、コネクタと相手側コネクタとが嵌合する過程においてグランド被接触部に接触する。また、本発明によるグランド接触部は、コネクタが相手側コネクタと嵌合している状態においてグランド被接触部に接触する。これにより、本発明によるグランド被接触部は、コネクタと相手側コネクタとが嵌合する過程において常にグランドに接続している。従って、本発明によるコネクタ組立体は、高い耐ＥＭＩ特性を有している。

　本発明によるロック部は、所定方向においてグランド接触部と異なる位置に位置しているので、コネクタが相手側コネクタと嵌合している状態において、グランド接触部とグランド被接触部との接触位置は相手側嵌合端に近くなる。従って、適切なグランドの経路を確立することができる。

　本発明による相手側信号端子は、所定方向において相手側嵌合端から第１距離だけ離れている。本発明によるグランド被接触部は、所定方向において相手側嵌合端から第２距離だけ離れている。第１距離は、第２距離より第１所定距離だけ短くなっている。また、本発明の信号接点部は、所定方向において嵌合端から第３距離だけ離れている。本発明のロック部は、所定方向において嵌合端から第４距離だけ離れている。第３距離は、第４距離より第２所定距離だけ長くなっている。第２所定距離は第１所定距離よりも長くなっている。これにより、本発明によれば、コネクタと相手側コネクタとが嵌合する過程において、信号端子が相手側信号端子に接続される前にロック部がグランド被接触部に接続される。このように、本発明によるコネクタ組立体においては、良好な接続シーケンスを実現することができる。

　添付の図面を参照しながら下記の最良の実施の形態の説明を検討することにより、本発明の目的が正しく理解され、且つその構成についてより完全に理解されるであろう。

本発明の実施の形態によるレセプタクルを示す正面図である。 図１のレセプタクルを示す上面図である。ここで、レセプタクルのレセプタクルシェルは点線で示されている。 図１のレセプタクルの構成要素のうちのレセプタクルシェル以外の構成要素からなる構造体を示す上側斜視図である。 図３の構造体を示す下側斜視図である。 図３の構造体を示す側面図である。 図３の構造体に含まれるグランド部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態によるプラグを示す斜視図である。 図７のプラグを示す正面図である。 図８のプラグをIX--IX線に沿って示す断面図である。 図８のプラグをX--X線に沿って示す断面図である。 図８のプラグに含まれるグランド端子を示す側面図である。 本実施の形態によるコネクタ組立体の嵌合工程の一状態を示す断面斜視図である。 図１２の状態に続く嵌合工程の一状態を示す断面斜視図である。 図１３の状態に続く嵌合工程の一状態を示す断面斜視図である。 図１４の状態に続く嵌合工程の一状態を示す断面斜視図である。 特許文献１のコネクタ組立体を示す断面図である。

　本発明については多様な変形や様々な形態にて実現することが可能であるが、その一例として、図面に示すような特定の実施の形態について、以下に詳細に説明する。図面及び実施の形態は、本発明をここに開示した特定の形態に限定するものではなく、添付の請求の範囲に明示されている範囲内においてなされる全ての変形例、均等物、代替例をその対象に含むものとする。

　図１、図２、図７、図８及び図１２を参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ組立体１０は、プラグ（コネクタ）１００と、レセプタクル（相手側コネクタ）２００とを備えている。図１２乃至図１５から理解されるように、プラグ１００は、Ｘ方向（所定方向）に沿ってレセプタクル２００と嵌合可能である。

　図１及び図２に示されるように、レセプタクル２００は、レセプタクル保持部材（相手側保持部材）２１０と、複数のレセプタクル信号端子（相手側信号端子）２２０と、グランド部材２３０と、レセプタクルシェル２７０とを備えている。レセプタクル保持部材２１０は、樹脂等の絶縁体からなる。レセプタクル信号端子２２０の夫々は、導電体からなる。グランド部材２３０は、金属からなる。レセプタクルシェル２７０は、金属からなる。概略、レセプタクル信号端子２２０及びグランド部材２３０は、レセプタクル保持部材２１０に保持されている。レセプタクル保持部材２１０は、レセプタクルシェル２７０に部分的に覆われている。

　図２乃至図５に示されるように、レセプタクル保持部材２１０は、基部２１２と、板状部２１４を有している。板状部２１４は、基部２１２から＋Ｘ方向に突出している。レセプタクルシェル２７０は、基部２１２に取り付けられている。レセプタクルシェル２７０は、板状部２１４全体を覆っている。板状部２１４は、Ｚ方向（直交方向）において２つの主面（上面及び下面）を有している。本実施の形態の板状部２１４は厚い部分と薄い部分を有しており、ここで厚い部分は薄い部分より基部２１２に近くなっている。しかし、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、板状部２１４は、殆ど均一な厚みを有していてもよい。

　図１から理解されるように、レセプタクル信号端子２２０は、２列に分けられている。各列のレセプタクル信号端子２２０は、Ｙ方向（ピッチ方向）に並べられている。一方の列のレセプタクル信号端子２２０は、残りの一列のレセプタクル信号端子２２０からＺ方向において離して配置されている。詳しくは、図２、図３及び図５に示されるように、一方の列のレセプタクル信号端子２２０は、板状部２１４の＋Ｚ側において露出している。また、図４及び図５に示されるように、残りの一列のレセプタクル信号端子２２０は、板状部２１４の－Ｚ側において露出している。

　図６に示されるように、グランド部材２３０は、平板状のグランド主部２４０と、２つのグランド被接触部２５０と、２つの被ロック部２６０とを有している。

　グランド主部２４０は、いわゆるグランドプレートとして使用される部位である。グランド被接触部２５０の夫々は、Ｘ方向に沿って延びる小片状の形状を有している。グランド被接触部２５０の夫々は、Ｙ方向において、グランド主部２４０から外側に向かって張り出している。加えて、グランド被接触部２５０の夫々は、グランド主部２４０の＋Ｘ側の端部に近い位置に位置している。詳しくは、グランド主部２４０を＋Ｘ側の部分（＋Ｘ部）と－Ｘ側の部分（－Ｘ部）とに二分した場合に、グランド被接触部２５０の夫々の全体は、グランド主部２４０の＋Ｘ部からＹ方向外側に張り出している。図５に示されるように、グランド被接触部２５０の夫々は、Ｘ方向において長さＬを有している。

　図６に示されるように、被ロック部２６０は、グランド被接触部２５０に夫々対応付けて設けられている。被ロック部２６０の夫々は、対応するグランド被接触部２５０の－Ｘ側に位置している。即ち、図１２に示されるように、グランド被接触部２５０の夫々は、対応する被ロック部２６０とレセプタクル２００のＸ方向の先端に位置するレセプタクル嵌合端（相手側嵌合端）２０２との間に位置している。また、被ロック部２６０は、対応するグランド被接触部２５０の－Ｘ側端からＸ方向と交差する方向に延びている。詳しくは、図６に示されるように、グランド部材２３０の＋Ｙ側に位置する被ロック部２６０は、対応するグランド被接触部２５０から－Ｘ方向且つ＋Ｚ方向に延びており、グランド部材２３０の－Ｙ側に位置する被ロック部２６０は、対応するグランド被接触部２５０から－Ｘ方向且つ－Ｚ方向に延びている。即ち、被ロック部２６０は、Ｚ方向において、互いに異なる方向に延びている。

　図１乃至図５に示されるように、グランド部材２３０のグランド被接触部２５０と被ロック部２６０とは、Ｙ方向において、板状部２１４の両側に位置している。一方、図１乃至図６及び図１２から理解されるように、グランド部材２３０のグランド主部２４０は、レセプタクル保持部材２１０内に埋め込まれている。具体的には、グランド主部２４０の約１／４の部分は、基部２１２に保持されており、残りの約３／４の部分は板状部２１４に保持されている。板状部２１４内において、グランド主部２４０は、レセプタクル信号端子２２０の２つの列の間に位置している。板状部２１４内において、グランド主部２４０は、レセプタクル信号端子２２０の夫々の列から離れて位置している。即ち、グランド主部２４０は、板状部２１４内において、レセプタクル信号端子２２０から絶縁されている。グランド主部２４０がレセプタクル信号端子２２０の２つの列の間に介在していることから、その二つの列の間においてクロストークが生じることを避けることができる。

　図２に示されるように、Ｘ方向において、レセプタクル信号端子２２０の先端の夫々は、グランド被接触部２５０の先端よりも＋Ｘ側に位置している。即ち、レセプタクル信号端子２２０の先端の夫々は、グランド被接触部２５０の先端よりもレセプタクル嵌合端２０２に近く、グランド被接触部２５０の先端とレセプタクル嵌合端２０２との間に位置している。具体的には、レセプタクル信号端子２２０は、Ｘ方向においてレセプタクル嵌合端２０２から第１距離だけ離れている。グランド被接触部２５０は、Ｘ方向においてレセプタクル嵌合端２０２から第２距離だけ離れている。第１距離は、第２距離より第１所定距離Ｄ１だけ短くなっている。

　図７乃至図９に示されるように、プラグ１００は、プラグ保持部材（保持部材）１１０と、複数のプラグ信号端子（信号端子）１２０と、２つのグランド端子１３０と、プラグシェル１６０とを備えている。プラグ保持部材１１０は、樹脂等の絶縁体からなる。プラグ信号端子１２０の夫々は、導電体からなる。グランド端子１３０の夫々は、金属からなる。プラグシェル１６０は金属からなる。概略、プラグ信号端子１２０及びグランド端子１３０は、プラグ保持部材１１０に保持されている。プラグ保持部材１１０のほぼ全体は、プラグシェル１６０に覆われている。

　図７、図９、図１０及び図１２に示されるように、プラグ保持部材１１０の内部には、プラグ１００の先端に位置するプラグ嵌合端（嵌合端）１０２に向けて開いた空間１１６が形成されている。図１２から理解されるように、この空間１１６は、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合する際に板状部２１４を受容する。図８及び図１０に示されるように、プラグ保持部材１１０には、２種類の保護部（即ち、保護部１１２及び保護部１１４）が設けられている。保護部１１２及び保護部１１４の夫々は、プラグ保持部材１１０の空間１１６内に向かって突出している。保護部１１２の夫々は、プラグ保持部材１１０の－Ｘ側端に位置する壁を形成している。保護部１１４の夫々は、Ｙ方向に長手を有する細長い島状形状を有している。保護部１１２の夫々は、保護部１１４よりも－Ｘ側に位置している。

　図１及び図８から理解されるように、プラグ信号端子１２０は、夫々、レセプタクル信号端子２２０に対応している。レセプタクル信号端子２２０と同様に、プラグ信号端子１２０は、２列に分けられており、各列のプラグ信号端子１２０は、Ｙ方向に並べられている。図８及び図９に示されるように、プラグ信号端子１２０の夫々は、信号接点部１２２を有している。信号接点部１２２の夫々は、プラグ１００をレセプタクル２００に嵌合した際に、対応するレセプタクル信号端子２２０に接触する部位である。信号接点部１２２の夫々は、空間１１６内に突出している。

　図１１に示されるように、グランド端子１３０は、被固定部１３２と、第１部位１４０と、第２部位１５０とを有している。図１０に示されるように、被固定部１３２は、保持部材１１０に保持され、固定される部位である。図８乃至図１０及び図１２から理解されるように、プラグ１００の＋Ｙ側に位置するグランド端子１３０は、プラグ１００の－Ｙ側に位置するグランド端子１３０に対してＺ方向において反転されている。以下においては、プラグ１００の－Ｙ側に位置するグランド端子１３０について説明する。但し、２つのグランド端子１３０に共通する特徴については、＋Ｙ側に位置するグランド端子１３０を示す図９を用いて以下に説明する。プラグ１００の＋Ｙ側に位置するグランド端子１３０についての説明は、共通する特徴の説明以外は省略する。

　図１０及び図１１に示されるように、第１部位１４０は、被固定部１３２から－Ｘ側に向かって延びている。即ち、図１０に示されるように、第１部位１４０は、被固定部１３２からプラグ嵌合端１０２に向かって延びている。第１部位１４０は、ロック部１４２と、ロックバネ部１４４とを有している。ロック部１４２は、－Ｚ側に突出している。ロックバネ部１４４は、ロック部１４２を弾性支持している。保護部１１２は、第１部位１４０よりも－Ｘ側に位置している。図８及び図１０を参照すると、第１部位１４０の先端は保護部１１２によって隠されており、ロック部１４２は保護部１１２によって隠されていない。従って、プラグ１００をプラグ嵌合端１０２から見た場合、第１部位１４０の先端は視認できず、ロック部１４２は視認可能である。この配置により第１部位１４０の先端にレセプタクル２００（図１２参照）の一部が当たることを防ぐことができるため、第１部位１４０が損傷してしまうことを防ぐことができる。このように、保護部１１２は、第１部位１４０を保護している。

　図１３及び図１４に示されるように、プラグ１００とレセプタクル２００とが嵌合する途中において、ロック部１４２は、グランド被接触部２５０の＋Ｚ側の面に接触する。このとき、ロック部１４２の接触力は、主としてロックバネ部１４４の弾性変形により得られる。図１５に示されるように、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合した状態において、ロック部１４２は、被ロック部２６０の－Ｘ側に入り込み、被ロック部２６０をロックする。このように、本実施の形態においてはフリクションロックが実現されている。

　図１５に示されるように、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合した状態において、ロックバネ部１４４は、グランド被接触部２５０に接触していない。即ち、ロック部１４２が被ロック部２６０をロックしている状態において、ロックバネ部１４４はグランド被接触部２５０に接触しないように設けられている。即ち、ロック部１４２が被ロック部２６０の－Ｘ側に入り込む際にロックバネ部１４４がロック部１４２の移動を妨げることがなく、ロック部１４２の移動量を最大にすることができる。このため、ユーザは、プラグ１００をレセプタクル２００と嵌合させてロック部１４２が被ロック部２６０をロックしたときに、高いクリック感を得ることができる。

　図９を参照すると、ロック部１４２は、信号接点部１２２よりも－Ｘ側に位置している。即ち、ロック部１４２は、信号接点部１２２よりもプラグ嵌合端１０２に近く、信号接点部１２２とプラグ嵌合端１０２との間に位置している。具体的には、信号接点部１２２は、Ｘ方向においてプラグ嵌合端１０２から第３距離だけ離れている。ロック部１４２は、Ｘ方向においてプラグ嵌合端１０２から第４距離だけ離れている。第３距離は、第４距離より、第２所定距離Ｄ２だけ長くなっている。

　本実施の形態による第２所定距離Ｄ２は、前述の第１所定距離Ｄ１（図２参照）より長い。そのため、図１２及び図１３から理解されるように、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合する際には、プラグ信号端子１２０とレセプタクル信号端子２２０が接触する前にロック部１４２がグランド被接触部２５０に接触することができる。即ち、本実施の形態のコネクタ組立体１０においては、良好な接続シーケンスを実現することができる。

　図１０及び図１１に示されるように、第２部位１５０は、被固定部１３２から－Ｘ側に向かって延びている。即ち、図１０に示されるように、第２部位１５０は、被固定部１３２からプラグ嵌合端１０２に向かって延びている。図９及び図１１に示されるように、Ｘ方向において、第２部位１５０は、第１部位１４０より短い。具体的には、ロック部１４２は、グランド接触部１５２よりも距離Ｄ３だけ－Ｘ側に位置している。即ち、Ｘ方向において、ロック部１４２とグランド接触部１５２は、距離Ｄ３だけ離れている。

　図１０及び図１１に示されるように、第２部位１５０は、被固定部１３２を介して、第１部位１４０に接続されている。これにより、第２部位１５０は、第１部位１４０に対して電気的に接続されている。第２部位１５０は、グランド接触部１５２と、グランドバネ部１５４とを有している。グランド接触部１５２は＋Ｚ側に突出している。グランドバネ部１５４はグランド接触部１５２を弾性支持している。即ち、グランド接触部１５２とロック部１４２とは、Ｚ方向において、互いに異なる方向に突出している。保護部１１４は、第２部位１５０よりも－Ｘ側に位置している。図８及び図１０を参照すると、第２部位１５０の先端は、保護部１１４によって隠されている。従って、プラグ１００をプラグ嵌合端１０２から見た場合、第２部位１５０の先端は視認できない。一方、グランド接触部１５２は、保護部１１４よりも＋Ｚ側に突出している。このようにして、グランド接触部１５２は接触可能となっており、第２部位１５０は保護されている。

　図１４に示されるように、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合する途中において、グランド接触部１５２は、グランド被接触部２５０の－Ｚ側の面に接触する。即ち、グランド接触部１５２は、ロック部１４２が接触するグランド被接触部２５０の面の反対側の面に接触する。このとき、グランド接触部１５２の接触力は、主としてグランドバネ部１５４の弾性変形により得られる。更に、図１５に示されるように、プラグ１００がレセプタクル２００と嵌合した状態においても、グランド接触部１５２は、グランド被接触部２５０に接触し続けている。このため、プラグ１００がレセプタクル２００へ嵌合する工程において、ロック部１４２がグランド被接触部２５０に接触した後、グランド接触部１５２がグランド被接触部２５０に途切れることなく連続的に接触する。即ち、本実施の形態においては、プラグ１００とレセプタクル２００とが嵌合する過程においてグランド被接触部２５０を常にグランドに接続することができる。従って、本発明のコネクタ組立体は、高い耐ＥＭＩ特性を有している。上述の連続的なグランディングを確実なものとするため、本実施の形態においては、Ｘ方向におけるロック部１４２とグランド接触部１５２との間の距離Ｄ３（図９及び図１１参照）は、グランド被接触部２５０のＸ方向における長さＬ（図５参照）よりも短くなっている。

　また、グランド接触部１５２をロック部１４２よりも＋Ｘ側に位置させたことから、プラグ１００をレセプタクル２００に嵌合させた状態においてグランド接触部１５２とグランド被接触部２５０との接触位置はロック部１４２よりもレセプタクル嵌合端２０２に近くなっている。そのため、適切なグランドの経路を確保することができる。

　以上、本発明について実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、様々な変形が可能である。

　上述した実施の形態においては、プラグ信号端子１２０は２列に配列されており、レセプタクル信号端子２２０は２列に配列されていた。例えば、プラグ信号端子１２０は１列に配列されていても良く、レセプタクル信号端子２２０は１列に配列されていても良い。

　また、第１部位１４０と第２部位１５０とは被固定部１３２により接続され一体化されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第１部位１４０と第２部位１５０とを互いに別体に形成してもよい。但し、この場合、第１部位１４０と第２部位１５０とは、連続的なグランド接続を確保するため、少なくとも互いに電気的に接続されている必要がある。

　第１部位１４０と第２部位１５０とを別体に形成してもよいことから理解されるように、チューニングフォーク型のコンタクトと異なり、第１部位１４０と第２部位１５０とは独立したバネ接点を形成している。そのため、ロック部１４２が＋Ｚ方向に移動する際にグランド接触部１５２に＋Ｚ方向に向かう力が働くといったことはない。

　上述した実施の形態のグランド部材２３０は単一の部材として構成されていたが、２つ以上の部材から構成されていてもよい。

　上述した実施の形態のプラグ１００にはグランドプレートが設けられていなかったが、プラグ１００にグランドプレートが設けられていてもよいし、そのグランドプレートがグランド端子１３０に接続されていてもよい。

　本発明は２０１４年５月８日に日本国特許庁に提出された日本特許出願第２０１４－０９７０４１号に基づいており、その内容は参照することにより本明細書の一部をなす。

　本発明の最良の実施の形態について説明したが、当業者には明らかなように、本発明の精神を逸脱しない範囲で実施の形態を変形することが可能であり、そのような実施の形態は本発明の範囲に属するものである。

　　１０　　　　コネクタ組立体
　１００　　　　プラグ（コネクタ）
　１０２　　　　プラグ嵌合端（嵌合端）
　１１０　　　　プラグ保持部材（保持部材）
　１１２　　　　保護部
　１１４　　　　保護部
　１１６　　　　空間
　１２０　　　　プラグ信号端子（信号端子）
　１２２　　　　信号接点部
　１３０　　　　グランド端子
　１３２　　　　被固定部
　１４０　　　　第１部位
　１４２　　　　ロック部
　１４４　　　　ロックバネ部
　１５０　　　　第２部位
　１５２　　　　グランド接触部
　１５４　　　　グランドバネ部
　１６０　　　　プラグシェル
　２００　　　　レセプタクル（相手側コネクタ）
　２０２　　　　レセプタクル嵌合端（相手側嵌合端）
　２１０　　　　レセプタクル保持部材（相手側保持部材）
　２１２　　　　基部
　２１４　　　　板状部
　２２０　　　　レセプタクル信号端子（相手側信号端子）
　２３０　　　　グランド部材
　２４０　　　　グランド主部
　２５０　　　　グランド被接触部
　２６０　　　　被ロック部
　２７０　　　　レセプタクルシェル
　９００　　　　コネクタ組立体
　９１０　　　　コネクタ
　９１１　　　　信号端子
　９１２　　　　保持部材
　９２０　　　　シェル
　９２１　　　　ロック部
　９２２　　　　ロックバネ部
　９５０　　　　相手側コネクタ
　９５１　　　　相手側信号端子
　９５２　　　　相手側保持部材
　９５３　　　　相手側シェル
　９５４　　　　被ロック部

Claims (9)

1. 　所定方向に沿って相手側コネクタと嵌合可能なコネクタであって、
   　前記相手側コネクタは、相手側嵌合端を有しており、
   　前記相手側嵌合端は、前記所定方向における前記相手側コネクタの先端に位置しており、
   　前記相手側コネクタは、グランド部材と相手側信号端子とを備えており、
   　前記グランド部材は、グランド被接触部及び被ロック部を有しており、
   　前記グランド被接触部は、前記所定方向において前記被ロック部と前記相手側嵌合端との間に位置しており、
   　前記コネクタは、嵌合端を有しており、
   　前記嵌合端は、前記所定方向において前記コネクタの先端に位置しており、
   　前記コネクタは、第１部位と、第２部位と、信号端子とを備えており、
   　前記第１部位は、ロック部と、ロックバネ部とを有しており、
   　前記ロックバネ部は、前記ロック部を弾性支持しており、
   　前記ロック部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとが嵌合する過程において、前記グランド被接触部に接触し、
   　前記ロック部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合している状態において、前記被ロック部をロックし、
   　前記第２部位は、前記第１部位に対して少なくとも電気的に接続されており、
   　前記第２部位は、グランド接触部と、グランドバネ部とを有しており、
   　前記グランドバネ部は、前記グランド接触部を弾性支持しており、
   　前記グランド接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合している状態において、前記グランド被接触部に接触し、
   　前記ロック部は、前記所定方向において前記嵌合端と前記グランド接触部との間に位置しており、
   　前記信号端子は、信号接点部を有しており、
   　前記信号接点部は、前記相手側信号端子に接触する
   コネクタ。
2. 　請求項１記載のコネクタであって、
   　前記相手側信号端子は、前記所定方向において前記相手側嵌合端から第１距離だけ離れており、
   　前記グランド被接触部は、前記所定方向において前記相手側嵌合端から第２距離だけ離れており、
   　前記第１距離は、前記第２距離より、第１所定距離だけ短く、
   　前記信号接点部は、前記所定方向において前記嵌合端から第３距離だけ離れており、
   　前記ロック部は、前記所定方向において前記嵌合端から第４距離だけ離れており、
   　前記第３距離は、前記第４距離より、第２所定距離だけ長く、
   　前記第２所定距離は、前記第１所定距離よりも長い
   コネクタ。
3. 　請求項１又は請求項２記載のコネクタであって、
   　前記ロック部は、前記所定方向において前記グランド接触部から第５距離だけ離れており、
   　前記グランド被接触部は、前記所定方向において第１長さを有しており、
   　前記第５距離は前記第１長さよりも短い
   コネクタ。
4. 　請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のコネクタであって、
   　前記第１部位と前記第２部位とは一体形成されている
   コネクタ。
5. 　請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のコネクタであって、
   　前記所定方向と直交する直交方向において、前記ロック部と前記グランド接触部とは、互いに異なる方向に突出している
   コネクタ。
6. 　請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のコネクタであって、
   　前記ロック部が前記被ロック部をロックしている状態において、前記ロックバネ部は前記グランド被接触部に接触しないように設けられている
   コネクタ。
7. 　請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のコネクタと、前記相手側コネクタとを備えるコネクタ組立体。
8. 　請求項７記載のコネクタ組立体であって、
   　前記相手側コネクタの前記グランド被接触部は、前記所定方向に延びており、
   　前記被ロック部は、前記所定方向と交差する方向に前記グランド被接触部から延びている
   コネクタ組立体。
9. 　請求項７又は請求項８記載のコネクタ組立体であって、
   　前記相手側コネクタは、相手側保持部材を備えており、
   　前記相手側保持部材は板状部を有しており、
   　前記相手側信号端子は、前記板状部上に露出するように、前記相手側保持部材に保持されており、
   　前記グランド部材は、平板状のグランド主部を有しており、
   　前記グランド主部は、前記相手側信号端子から絶縁されるようにして前記板状部に保持されている
   コネクタ組立体。
    

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