WO2015136848A1 - 検査用光源及びそれを備えた検査器具 - Google Patents

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Abstract

 検査用光源10は、基板11と、第1電極12と、第1電極12と対をなす第2電極14と、第1電極12と第2電極14との間に配置された有機発光層13とを有する面状発光体1を備える。有機発光層13は、複数の発光材料を有する。面状発光体1の照射光の色度は、10倍拡大のマクアダム楕円を有するxy色度図において、面積が5×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される領域内に含まれる。

Description

検査用光源及びそれを備えた検査器具
 本発明は、検査用光源及びそれを備えた検査器具に関する。より詳細には、有機発光層を有する面状発光体を備えた検査用光源及び検査器具に関する。
 従来、製品検査などにおいて目視で異物などが発見しやすくなるように照射光が調整された光源が知られている。例えば、ナトリウムランプは単色光を発生し、干渉縞によって欠陥の検出が可能である。また、高演色性(例えばRa98)の光源は、異物混入の目視検査用の光源として開発されている。
 有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう)を検査用の光源に利用することも提案されている。例えば、日本国特許公表第2006-507494号(以下「特許文献1」という)は、有機EL素子を利用した測定装置用の光源を開示している。有機EL素子を利用した光源は、従来の光源に比べて薄型化及び軽量化が可能である。そのため、有機EL素子は、取り扱い性に優れた検査用光源となり得る。
 検査用光源では、異物などの目的とする検査対象が目視でより鮮明に判別できることが重要である。しかしながら、特許文献1に開示された有機EL素子を有する光源では、目視における判別性が十分とは言えなかった。
 本発明は、目視判別性に優れた検査用光源及び検査器具を提供することを目的とする。
 本開示に係る検査用光源は、基板と、第1電極と、前記第1電極と対をなす第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機発光層と、を有する面状発光体を備える。前記有機発光層は、複数の発光材料を有する。前記面状発光体の照射光の色度は、10倍拡大のマクアダム楕円を有するxy色度図において、面積が5×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される領域内に含まれる。
 本開示に係る検査器具は、上記の検査用光源と、筐体とを備える。
 本発明によれば、照射光によって色の違いが明瞭になるため、目視判別性が向上する。
色度図における照射光の色度範囲の一例である。 図2は図2A及び図2Bから構成される。図2Aは検査用光源の一例を示す模式図である。図2Bは面状発光体の一例を示す一部の拡大断面図である。 図3は図3A及び図3Bから構成される。図3Aはマクアダム楕円を有する色度図である。図3Bはマクアダム楕円の説明図である。 色度図における照射光の色度範囲の一例である。 色度図における照射光の色度範囲の一例である。 マクアダム楕円の中心を有する色度図である。 図7は図7A~図7Fから構成される。図7A~図7Fは、色度図における照射光の色度範囲の各一例である。 図8は図8A~図8Eから構成される。図8A~図8Eは、色度図における照射光の色度範囲の各一例である。 図9は図9A及び図9Bから構成される。図9Aは検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。図9Bは検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。 図10は図10A、図10B及び図10Cから構成される。図10Aは検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。図10Bは検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。図10Cは検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。 検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。 検査器具の一例を示す模式図である。
 本開示の検査用光源は面状発光体1を備える(図2参照)。面状発光体1は、基板11と、第1電極12と、第1電極12と対をなす第2電極14と、第1電極12と第2電極14との間に配置された有機発光層13とを有する。有機発光層13は、複数の発光材料を有する。面状発光体1の照射光の色度は、10倍拡大のマクアダム楕円を有するxy色度図において、面積が5×10-4以下のマクアダム楕円の中心を結んで形成される領域内に含まれる。本開示の検査用光源では、照射光によって色の違いが明瞭になる。その結果、目視判別性が向上する。
 図1は、マクアダム楕円を有する色度図における面状発光体1の照射光の範囲を示している。面状発光体1は、図1で示される領域A1内の色度の照射光を有する。
 図2は検査用光源の一例(検査用光源10)を示している。図2は図2A及び図2Bから構成される。図2Aは検査用光源10の全体構成を示している。図2Bは、図2Aの検査用光源10に含まれる面状発光体1の一例を示している。検査用光源10は面状発光体1を有する。図2は模式的な図であり、層の厚みなど各部位の実際のサイズ等はこの図と異なるものであってよい。図2Aでは、面状発光体1の内部の有機発光層13を破線で示している。白抜き矢印は光の出射方向を意味する。図2Bでは、面状発光体1の断面の拡大図を示している。
 図2Bに示すように、面状発光体1は、基板11と第1電極12と有機発光層13と第2電極14とを有している。この面状発光体1は封止材15をさらに有している。面状発光体1は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)を含む。有機EL素子は、第1電極12と有機発光層13と第2電極14とを有し、電流により発光が可能な素子である。面状発光体1は、有機EL素子と電気接続部とを含んでもよい。電気接続部は封止領域の外部に配置される。電気接続部は有機EL素子の電極に電気を供給する機能を有する。有機EL素子は、薄型で軽量な面状発光体1を形成する。
 面状発光体1が有機EL素子を含むことにより、面状に均一性の高い光が効率よく得られる。有機EL素子ではないLEDが光源に用いられた場合、LEDは点光源であるため、発光の均一化のために、導光板、拡散板、散乱材料などによって光を面状化することが求められる。点光源のLEDが面状化された発光体は、検査用の光源として使用可能ではあるが、各種部材での光の吸収損失が発生したり、光取り出し効率が低下したりすることにより、発光効率が極端に低下する。そのため、発光均一性に優れた面光源として有機EL素子が有効である。また、有機EL素子の光は影ができにくいという利点がある。
 基板11は、有機EL素子の各層を支持する機能を有し得る。基板11は支持基板となり得る。基板11としては、ガラス基板、樹脂基板などが例示される。ガラス基板は、水分の浸入を抑制でき、封止性を高めることができる。樹脂基板は無機膜を有することが好ましい。無機膜は、水分の浸入を抑制し、封止性を高めることができる。樹脂基板ではフレキシブル性を容易に付与できる。基板11は光透過性を有することが好ましい。光透過性は透明及び半透明を含む。
 第1電極12と第2電極14とは、対となる電極である。これら2つの電極は、一方が陽極となり、他方が陰極となる。第1電極12と第2電極14との間に電気が流れることにより、有機発光層13で発光が生じる。2つの電極は、好ましくは電源との接続が可能なように配線が封止領域よりも外側に引き出される。第1電極12は、2つの電極のうちの基板11に近い電極と定義される。2つの電極のうち少なくとも一方は光透過性を有することが好ましい。光透過性は透明及び半透明を含む。光透過性を有する電極は、発光面側の電極になり得る。第1電極12が好ましくは光透過性を有する。2つの電極の両方が光透過性を有していてもよい。2つの電極の両方が光透過性を有すると、面状発光体1に光透過性を付与することができる。第1電極12が陽極となり、第2電極14が陰極となることが好ましい態様の一つである。
 有機発光層13は、第1電極12と第2電極14との間に配置される。有機発光層13は、電気の流れにより発光を生じる機能を有する。有機発光層13は、発光材料を含有する層(発光材料含有層)を有する。発光材料は、いわゆるドーパントであってよい。有機発光層13は、複数の層で構成され得る。有機発光層13は、好ましくは電荷を移動させる層(電荷移動層)を含む。電荷移動層は、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層を含み得る。また、マルチユニット構造の場合、電荷移動層は中間層を含み得る。
 有機発光層13の層構成は、特に限定されない。図2Bは、層構成の一例である。図2Bの例では、有機発光層13は、第1電荷移動層31と第1発光材料含有層32と第2発光材料含有層33と第2電荷移動層34とを有する。有機発光層13は有機物を含む複数の層から構成され得る。複数の層のうちの発光材料を含有する層から光が生じる。発光材料含有層の陽極側には、例えば、ホール輸送層及びホール注入層の一方又は両方が配置される。発光材料含有層の陰極側には、例えば、電子輸送層及び電子注入層の一方又は両方が配置される。第1電極12が陽極で第2電極14が陰極の場合、第1電荷移動層31はホール注入層及びホール輸送層の一方又は両方を含むことができ、第2電荷移動層34は電子輸送層及び電子注入層の一方又は両方を含むことができる。もちろん、図2Bの層構成に限定されず、例えば、有機発光層13は、マルチユニット構造を有していてもよい。マルチユニット構造は発光ユニットを複数有する。図2Bの層構成を変形させたマルチユニット構造では、第1発光材料含有層32と第2発光材料含有層33との間に、中間層を含む電荷移動層が配置され得る。
 有機発光層13は、通常、封止される。封止により、有機発光層13は外部から保護される。図2Bでは、封止構造の一例が示されている。図2Bの例では、有機発光層13は、封止材15と基板11との間に配置されることで、封止されている。封止材15は板状の材料で構成され得る。例えば、基板11と同じ基板で封止材15を構成できる。封止材15は封止基板で構成され得る。封止材15は光透過性を有することが好ましい。光透過性は透明及び半透明を含む。図2Bの例は、封止材15と第2電極14との間に間隙16を有する。この間隙16は空洞でもよいし、充填材が配置されてもよい。
 面状発光体1はボトムエミッション構造であることが好ましい一態様である。ボトムエミッション構造は支持基板から光が出射する構造である。面状発光体1はトップエミッション構造であることが好ましい他の一態様である。トップエミッション構造は支持基板とは反対側から光が出射する構造である。面状発光体1は、両面光出射構造であることが好ましい他の一態様である。
 図2Aの検査用光源10は、面状発光体1と給電回路2とを有する。このように、検査用光源10は、面状発光体1に電気的に接続された給電回路2を備えることが好ましい。図2Aの給電回路2は、配線2Aと集積部2Bとを有している。配線2Aは面状発光体1の電極と電気的に接続されている。そのため、配線2Aを通して面状発光体1に給電が可能である。集積部2Bは、給電を容易にするために配線2Aを集積した部分である。集積部2Bは端子を有していてもよい。集積部2Bはプラグを有していてもよい。集積部2Bは配線4と接続されている。集積部2Bは、配線4を通して電源3と接続されている。電源3からの電気は配線を通して、面状発光体1に流れる。
 電源3は、外部電源であってもよいし、内部電源であってもよい。外部電源は、配線差込口を介して接続される電源を意味する。内部電源は、検査用光源10の内部に組み込まれる電源を意味する。検査用光源10は、給電回路2を通して面状発光体1に電気を供給する内部電源を備えることが好ましい一態様である。それにより、検査用光源10の取り扱い性が向上する。内部電源の例として、電池、二次電池、充電池などが挙げられる。また、検査用光源10は、外部電源からの給電と内部電源からの給電とが切り替え可能であってもよい。この場合、停電時など外部電源からの給電がストップしたときには、内部電源からの給電に切り替わることができるため、検査の安全性が向上する。もちろん、検査用光源10は内部電源を有していなくてもよい。
 図2Aでは、基板11側から光が出射する構造となっている。検査用光源10から出射した光が検査の対象物に照射される。対象物に向かって照射された光は、対象物に到達したときに、反射、吸収及び透過し得る。そして、照射光に照らされた対象物は、色を発する。この色を目視で判断することで、検査が行われる。そして、本開示の検査用光源では、照射光の色度が色度図における特定の領域内に入ることで、色の判断が容易になる。
 図3Aは、マクアダム楕円を有する色度図を示している。図3Bはマクアダム楕円の説明図を示している。図3は図3A及び図3Bから構成される。色度図は、一般に、カラー表示されることが多いが、この色度図では、色を省略して記載している。この色度図は、CIE-XYZ表示系である。この色度図は、xy色度図と呼ばれる。色度図は、色空間の技術分野でよく知られており、色が省略されていても、色の配置は容易に理解できるであろう。以降の図に示された色度図においても、色は省略されている。なお、色度図は、特に断りのない限り、xy色度図を表す。
 図3Aにより、xy色度図におけるマクアダム楕円(Mac Adam楕円)の配置が理解される。図3Aの色度図は、CIE1931のxy色度図である。色度図においては、色はx値及びy値により2次元的に表される。照射光の色度もx値及びy値で規定される。x及びyは色度座標を構成する。色度図により表される色の範囲は、図3Aの太線で囲まれた範囲である。この範囲は、左斜め上に傾斜して上方に突出し、上方へ延びる二辺が曲線となった丸みのある三角形状になっている。色度図では、色度座標が上方になるほど緑が濃くなり、左下になるほど青が濃くなり、右下になるほど赤が濃くなる。曲線の近傍にこの曲線に沿って記載された450から650までの数値は、光の波長である。光の波長の単位はnmである。白色は、三角形の中心付近のやや右寄り(ME13の近辺)に配置される。図3Aは、マクアダム楕円を10倍に拡大して表示している。このような10倍拡大したマクアダム楕円もよく知られている。
 マクアダム楕円は、視覚の等色実験から導き出されたもので、特定の中心色に対する識別変動の標準偏差をxy色度図に表したものである。マクアダム楕円は、マクアダム(Mac Adam)により提唱された。図3Aに示すように、マクアダム楕円は25個存在する。マクアダム楕円の中心の色と他の色とを比較したときに、他の色が同じマクアダム楕円の範囲内であれば、人間工学的に同じ色であると感じる。すなわち、マクアダム楕円の範囲内の色は、同色と感じるため、色の判別がつきにくい。マクアダム楕円は等色範囲の代表例であるといってもよい。ここで、図3Aから分かるように、色度図のマクアダム楕円は不均等な大きさを有している。色度図の上方ではマクアダム楕円は大きく、色度座標が違っても色の違いがつきにくい。一方、色度図の左下方ではマクアダム楕円は小さく、色度座標のわずかな差でも識別可能である。マクアダム楕円の等色性はマクアダム楕円の中心以外の色度座標においても同様の傾向を示すものと考えられる。すなわち、色度図の上方では等色範囲が大きく、色度図の下方では等色範囲が小さいと考えられる。そのため、ある色(第1の色)と別の色(第2の色)とを比べたときに、2つの色度座標が、等色性が失われる関係になっていれば、色の判別が容易になる。本開示の検査用光源はこの点に着目している。
 検査用光源からの照射光に照らされた対象物は、照射光の色に起因して色を生じる。その色が、目視により確認される。ここで、対象物は、対象物の本体となる本体部と、本体部とは異なることを識別したい識別部とを有し得る。例えば、対象物が樹脂成形物であり、検査の目的が樹脂成形物中の異物の発見である場合、本体部は樹脂成形物全体となり、識別部は異物となる。検査用光源から光が対象物に照射されたときに、本体部の色(第1の色)と識別部の色(第2の色)との違いが大きく感じられると、容易に色を判別することができ、識別部(異物)に対する識別性が向上する。等色範囲の小さい領域の光は、識別性の向上に有利である。
 図3Aでは、マクアダム楕円はMEと表示され、その後ろに番号が付与されている。マクアダム楕円はME00からME24までの25個である。マクアダム楕円の中心は、MEの番号に対応し、それぞれ、C00~C24と番号が付与される。図6は、マクアダム楕円の中心を有する色度図である。この色度図からマクアダム楕円の中心の配置が理解される。C00~C24は色度座標を意味する。
 表1は、図3Aの番号付けに基づいたマクアダム楕円MEの要素の数値を示している。表1では、各マクアダム楕円における、中心の色度座標(x,y)、長軸の半分の長さR、短軸の半分の長さR、x軸と長軸とがなす角度θ、面積が示されている。この面積は、マクアダムが提唱したオリジナルのマクアダム楕円を10倍拡大した後のマクアダム楕円での面積である。つまり、この面積は、図3Aで示されるマクアダム楕円のサイズに基づく。角度θの単位は度(deg)である。図3Bは、マクアダム楕円におけるR、R及びθを示している。楕円の面積は、公式から、π×R×Rである。πは円周率である。表における領域A1からA3は、以下で説明する領域の番号に対応し、各領域を形成するマクアダム楕円の帰属を意味する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 本開示の検査用光源では、面状発光体1の照射光の色度は、10倍拡大のマクアダム楕円を有するxy色度図において、面積が5×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される領域内に含まれている。中心は直線で結ばれる。図1は、この色度の領域をA1で示している。領域A1は、図1の斜線部分である。領域A1では、等色範囲が比較的小さい。そのため、色の違いの判別が容易になる。
 図1に示される領域A1を、表1を参照しながら説明すると次のようになる。面積が5×10-4より小さいマクアダム楕円は、ME00、ME01、ME02、ME10、ME11、ME12、ME16、ME17、ME19、ME20、ME21、ME22、ME23、の13個である。これらの楕円の中心を直線で結ぶ。すると、領域A1の内部を通る直線は無視されて、領域A1の外縁が直線で形成される。領域A1は、ME00、ME10、ME11、ME12、ME16、ME17、ME21、ME23、ME02、ME00のマクアダム楕円の各中心をこの順で結んだ直線により囲まれる範囲となる。図6から分かるように、領域A1は、マクアダム楕円の中心の色度座標C00、C10、C11、C12、C16、C17、C21、C23、C02、C00をこの順で結んだ直線により囲まれた範囲といってもよい。ここで、表1から、例えば、色度座標C00は(0.160,0.057)と表すことができ、色度座標C21は(0.441,0.198)と表すことができる。他の色度座標についても同様に表すことができる。よって、領域A1は、これらの色度座標の数値による表現も可能である。以下においても、マクアダム楕円の中心が結ばれて形成される領域は、この説明と同様の規定の仕方が適用される。
 面状発光体からの照射光の色度が領域A1内であると、照射光の色度が領域A1外のときよりも、対象物の本体部の色(第1の色)と識別部の色(第2の色)との色の違いが明瞭になる。領域A1は等色範囲が小さいからである。そのため、目視による検査が容易になり、検査性が向上する。また、明暗では異物などが分かりにくい対象物であっても、色の違いを利用することで検査が容易になる。また、反射光のスペクトルの違いが色になって表れるため、検査精度が向上する。また、従来の検査で用いられている白色光や単色光の光源に比べて、色の違いが明瞭になる。なお、色度図においては、領域A1よりも等色範囲が狭い色度座標が存在するかもしれないが、領域A1は、面状発光体1の照射光の色度がその領域内に配置されやすいという利点がある。そのため、照射光の色度の範囲として、領域A1が選択されることが有効である。
 領域A1は、白色領域を含まなくてよい。図3Aのマクアダム楕円から、白色領域は等色範囲が比較的大きいことが理解される。色度図における白色領域は、概略、マクアダム楕円ME13の中心(色度座標C13)の左側付近を中心にして配置される。照射光の色度が等色範囲の大きいところに位置すると、反射光に違いが生じたとしても、目視により判別しにくくなる。なお、マクアダム楕円ME12の中心である色度座標C12は白色領域の近くに配置されるが、色度座標C12の光は人間の目で確認すると、白色とは感じにくい。この明細書では、色度座標C12の光は白色でないと定義する。白色は色温度3000K以上7000K以下と定義する。白色は色温度が3500K以上であることが好ましく、4000K以上であることがより好ましく、4500K以上であることがさらに好ましい。白色は色温度が6500K以下であることが好ましく、6000K以下であることがより好ましく、5500K以下であることがさらに好ましい。
 面状発光体1の発光は複色光であってよい。複色光は、異なる色の発光が複合することで作り出される。単色光を用いた検査では、色は変化しないため、輝度(明るさ)の変化を判別することになり、色の違いを利用した検査は通常できない。一方、複色光では、色の違いを利用した検査が可能になる。
 ここで、有機発光層13は、発光材料を少なくとも二つ有している。発光材料が一つの場合、面状発光体1が発する照射光の色度は、図3Aの色度図における三角形状の色度範囲の外縁(波長の目盛が記入された位置の近傍)に配置されやすい。そのため、単一の発光材料では、照射光の色度が、図1の領域A1内に入りにくくなり、色の識別性が低下するおそれがある。しかしながら、発光材料が複数になると、照射光は複数の発光材料から生じる色が混合して全体の色が作り出され、照射光の色度は、色度図のより中央部分の下側にある領域A1に配置されやすくなる。そのため、複数の発光材料の使用によって、目視判別性が向上する。発光材料が一つの場合、照射光は単色光となる。発光材料が二つ以上の場合、照射光は複色光となる。
 複数の発光材料の少なくとも一つは、青色発光材料であることが好ましい。青色発光材料が用いられると、照射光の色度が色度図の左下方に位置しやすくなる(図3A参照)。そのため、照射光の色度は領域A1に入りやすくなる。また、色度図の左下方はマクアダム楕円の大きさが小さいことから分かるように、等色範囲が比較的小さい。そのため、検査用光源による目視判別性がさらに向上する。青色発光材料は、400nmより大きく495nmより小さい範囲に発光波長のピークが存在し得る。
 青色発光材料の発光波長のピークは、490nmより小さいことが好ましく、480nmより小さいことがより好ましく、470nmより小さいことがさらに好ましく、460nmより小さいことがよりさらに好ましい。青色発光材料がより短い波長を有することで、面状発光体1の照射光の色度が領域A1に配置されやすくなる。
 複数の発光材料は、赤色発光材料を含んでいてもよい。赤色発光材料が用いられると、照射光の色度は色度図の右下方に向かう作用を受ける。色度図の下方は上方よりもマクアダム楕円の大きさが小さい(図3A参照)。そのため、目視判別性が向上し得る。
 複数の発光材料は青色発光材料と赤色発光材料とを有することが好ましい一態様である。色度図において、青色発光材料は左下に向かう作用を与え、赤色発光材料は右下に向かう作用を与える。すると、図3Aに示されるように、照射光の色度は、色度図の中央の下側付近に位置しやすくなり、より領域A1に入りやすくなる。複数の発光材料は、異なる種類の複数の青色発光材料を含んだり、異なる種類の複数の赤色発光材料を含んだりしてもよい。
 複数の発光材料は、青及び赤以外の色の発光材料を含んでいてもよい。そのような発光材料として、緑色発光材料、黄色発光材料、橙色発光材料が例示される。ただし、これらの発光材料は、色度図の上方に向かう作用があり得る。照射光の色度を領域A1内に収めるためには、青及び赤以外の発光材料の強度をより小さくすることが好ましい。複数の発光材料は、緑色発光材料、黄色発光材料及び橙色発光材料を含んでいなくてもよい。
 複数の発光材料においては、それらの強度比を調整することにより、色度の調整が可能である。各発光材料の単色での発光波長と、それらの強度比により、色度図における照射光の色度座標が決まり得る。例えば、発光波長460nm程度の青色発光材料と、発光波長600nm程度の赤色発光材料とを用いると、照射光の色度は色度図の外縁の「460」と「600」とを結んだ直線上に配置され得るため、領域A1に入りやすくなる。
 発光材料は、発光材料含有層に配置される。複数の発光材料は、一つの発光材料含有層に全て配置されてもよいし、複数の発光材料含有層に分けられて配置されてもよい。一つの発光材料含有層が一つの発光材料を有することが好ましい一態様である。図2Bでは、2つの発光材料含有層が存在する例を示しており、これら2つの発光材料含有層がそれぞれ異なる発光材料を有することができる。例えば、複数の発光材料含有層は、第1発光材料含有層32が青色発光材料を含有し、第2発光材料含有層33が赤色発光材料を含有する構造であってよい。異なる発光材料が、それぞれの発光材料含有層に配置されることで、照射光の色度が領域A1に入りやすくなる。
 図4は、領域A2を示している。照射光の色度の領域を形成するマクアダム楕円においては、マクアダム楕円の長軸とxy色度図のx軸との間の角度θは、0度より大きく90度より小さいことが好ましい一態様である。領域A2は、この態様の色度の範囲を示している。この態様では、色の違いがより明瞭になり得る。対象物の検査においては、マクアダム楕円の短軸の方向に色の差が生じると、色の違いがより感じやすい。マクアダム楕円の短軸に沿った方向では等色範囲が狭いためである。図3Bから分かるように、この態様では、マクアダム楕円は左下方から右上方に延伸する形状になる。ここで、角度θが0度より大きく90度より小さい範囲では、緑の強弱の感度が高くなる。緑は視感度が高いため、緑の強弱は人間に敏感に感じ取られる。そのため、色の判断がより容易になりやすい。また、検査の対象物が緑を有する場合に、特に目視判別性が向上し得る。ここで、角度θが0度より大きく45度より小さい範囲では、緑と赤との領域における色の差に敏感になる。楕円の短軸がy軸に沿った方向に近くなるからである。また、角度θが45度より大きく90度より小さい範囲では、青と緑との領域における色の差に敏感になる。楕円の短軸がx軸に沿った方向に近くなるからである。結果的に、角度θが0度より大きく90度より小さい範囲において検査性が向上する。
 図4の領域A2は、領域A1を構成するマクアダム楕円のうち、楕円の長軸とx軸との間の角度θが0度より大きく90度より小さいマクアダム楕円の各中心を結んで形成される。領域の形成の方法は、領域A1と同様である。表1から、角度θが0度より大きく90度より小さいマクアダム楕円は、ME00、ME01、ME02、ME11、ME12、ME16、ME17、ME19、ME20、ME21、ME22、ME23、である。これらのマクアダム楕円から、領域A2が導かれる。
 図5は、領域A3を示している。照射光の色度の領域を形成するマクアダム楕円においては、マクアダム楕円の長軸とxy色度図のx軸との間の角度θは、70度より大きく120度より小さいことが好ましい一態様である。領域A3は、この態様の色度の範囲を示している。この態様では、色の違いがより明瞭になり得る。図3Bから分かるように、この態様では、マクアダム楕円は下方から上方に延伸する形状になる。ここで、角度θが70度より大きく120度より小さい範囲では、赤と青の強弱の感度が高くなる。楕円の短軸がx軸に沿った方向に近くなるからである。対象物の色によっては、赤が判別しにくかったり、青が判別しにくかったりするが、そのような場合に、色の判断がより容易になりやすい。また、検査対象物が青及び赤の一方又は両方を有する場合に、特に目視判別性が向上し得る。
 図5の領域A3は、領域A1を構成するマクアダム楕円のうち、楕円の長軸とx軸との間の角度θが70度より大きく120度より小さいマクアダム楕円の各中心を結んで形成される。領域の形成の方法は、領域A1と同様である。表1から、角度θが70度より大きく120度より小さいマクアダム楕円は、ME01、ME10、ME11、である。これらのマクアダム楕円から、領域A3が導かれる。
 図6は、色度図におけるマクアダム楕円の中心Cの配置を示している。図3の色度図から、マクアダム楕円の中心だけ抜き出すことで、図6の配置図が導かれる。以下では、説明を簡略化するため、この色度図を基本として説明を行う。
 表2は、マクアダム楕円及びその中心の番号と、以下で説明される領域A4~A14との関係を示している。マクアダム楕円は領域A1を構成するものが抜粋されている。この表により、各領域とマクアダム楕円との関係が容易に理解されるだろう。
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 図7は、色度図における面状発光体の照射光の色度範囲の各一例である。図7は、図7A~図7Fから構成される。図7A~図7Fでは、照射光の色度範囲の好ましい態様が示されている。これらの色度範囲は、いずれも領域A1内に存在する。
 図7Aは、領域A4を示している。領域A4は、面積が4.5×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。図7Bは、領域A5を示している。領域A5は、面積が4.4×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。図7Cは、領域A6を示している。領域A6は、面積が4.2×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。図7Dは、領域A7を示している。領域A7は、面積が4×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。図7Eは、領域A8を示している。領域A8は、面積が3.8×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。図7Fは、領域A9を示している。領域A9は、面積が3.1×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。マクアダム楕円の面積が小さるなるほど、等色範囲は小さくなる傾向になり、検査性が向上し得る。そのため、面状発光体1の照射光の色度が入る領域は、領域A4、A5、A6、A7、A8、A9の順に、より好ましくなっていく。
 図8は、色度図における面状発光体の照射光の色度範囲の各一例である。図8は、図8A~図8Eから構成される。図8A~図8Eでは、照射光の色度範囲の好ましい態様が示されている。これらの色度範囲は、いずれも領域A1内に存在する。
 図8Aは、領域A10を示している。領域A10は、領域A1を形成するマクアダム楕円のうち、楕円の長軸とxy色度図のx軸との間の角度θが0度より大きく45度より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。角度θが0度から45度の範囲では、緑と赤との領域における色の差に敏感になる。そのため、領域A10は、対象物からの反射光が緑から赤の領域になる場合に有効である。
 図8Bは、領域A11を示している。領域A11は、領域A1を形成するマクアダム楕円のうち、楕円の長軸とxy色度図のx軸との間の角度θが45度より大きく90度より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。角度θが45度から90度の範囲では、青と緑との領域における色の差に敏感になる。そのため、領域A11は、対象物からの反射光が青から緑の領域になる場合に有効である。
 図8Cは、領域A12を示している。領域A12は、領域A1を形成するマクアダム楕円のうち、楕円の長軸とxy色度図のx軸との間の角度θが45度より大きく90度より小さく、かつ、面積が4×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。領域A12は、図7Dの領域A7の条件と、図8Bの領域A11との条件を同時に満たしている。このように、照射光の色度範囲は、マクアダム楕円の角度θと面積との両方が考慮されて好適化されてもよい。それにより、検査性が向上し得る。
 図8Dは、領域A13を示している。領域A13は、図7Dの領域A7を好適化したものである。検査用光源では、面状発光体の照射光が白色領域から遠くなることが好ましい一態様である。白色発光の有機EL素子の場合、照射光の色度は、色度図において、概略、色度座標C13を中央にして、色度座標C12の右側付近から色度座標C14の左側付近まで円弧状に伸びる領域内になり得る。ここで、面状発光体の照射光の色度が色度座標C12に近くなると、面状発光体の照射光が白色に近くなりやすくなる。そのため、色度座標C12の付近を含まない方が好ましい。この考えにより、領域A7を形成するマクアダム楕円のうち、色度座標C12を中心とするマクアダム楕円ME12を除いた領域A13が導かれる。
 図8Eは、領域A14を示している。領域A14は、領域A1を形成するマクアダム楕円のうち、面積が1×10-4より大きいマクアダム楕円の中心を結んで形成される。マクアダム楕円の面積は小さいほどよい。そのため、マクアダム楕円の面積の下限は設定されなくてよい。ただし、マクアダム楕円の面積の下限が設定されてもよい。図8Eの領域A14は、マクアダム楕円の面積の下限を設定した一例を示している。
 図9は、検査用光源10を用いた検査の各一例を示している。図9は図9A及び図9Bから構成される。白抜き矢印は、検査用光源10から生じる光を示している。図9では、検査用光源10から面状発光体1を抜き出して表示し、その他の部材を省略している。検査用光源10から出射する光は、検査対象物9に照射される。面状発光体1は、前面1a及び後面1bを有する。前面1aは、検査対象物9に向かって光を出射する面であり、発光面となる。後面1bは、前面1aとは反対側の面であり、背面となる。
 図9Aでは、検査用光源10は平板状の面状発光体1を有している。図9Aの面状発光体1は曲面を有していない。平板状の面状発光体1は、検査対象物9の表面が平面である場合に好適である。一方、図9Bでは、検査用光源10は曲部を有する面状発光体1を備えている。図9Bの面状発光体1の発光面は曲面を有している。面状発光体1は、図9Bのように、発光面が曲面を含むことが好ましい一態様である。発光面が曲面を含む面状発光体1は、検査対象物9が曲面を有する場合に好適である。この場合、検査対象物9に対してより均一に光が照射される。また、発光面が曲面であると、検査対象物9に向かう照射光の量がより多くなる。そのため、色の判別性が向上する。面状発光体1は円弧状に曲がっていてよい。面状発光体1は弓型に曲がっていてよい。曲部の有無に限らず、面状発光体1からの光はより均一であることが好ましく、面内において色がより均一で、輝度がより均一であることが好ましい。また、面状発光体1は照射光の角度依存性が少ない方が好ましい。角度依存性とは、見る角度によって色が異なって見えることを意味する。
 曲部を有する面状発光体1は、曲がっている状態を恒久的に維持してもよいし、曲がっている状態と曲がっていない状態(平坦な状態)との変形が可能であってもよい。恒久的な曲部を有する面状発光体1は、それ以上曲がらなくてよい。この場合、面状発光体1の強度が高まる。一方、曲部の有無の変形が可能な面状発光体1は、検査の状態に合わせて、曲部の有無を切り替えることができるため、検査性が向上する。変形可能な曲部を有する面状発光体1では、検査時において曲がった状態が維持され得る。変形可能な曲部を有する面状発光体1は、曲がり度合いが変化可能であることが好ましい。それにより、検査性がさらに向上する。例えば、円弧状に曲がる面状発光体1では曲率半径が変化することで、曲がり度合いが変化可能になる。この場合、面状発光体1は、検査時においてそれぞれの曲がり度合いにおいて曲がった状態が維持され得る。なお、変形可能な曲部を有する面状発光体1は、平坦な状態に変形せずに、曲がった状態の範囲内で曲がり度合いが変化可能であってもよい。
 面状発光体1が曲部を有する場合、面状発光体1の基板(図2Bの基板11)はフレキシブル基板であることが好ましい。フレキシブル基板は、発光面を容易に曲面にすることができる。フレキシブル基板は、曲がり性を有し、曲がり度合いが変化可能な基板である。フレキシブル基板は平坦にもなり得る。フレキシブル基板は、平坦な状態のフレキシブル基板の上に電極及び有機発光層が形成され得る。また、面状発光体1の封止材(図2Bの封止材15)は、フレキシブル性を有することが好ましい。例えば、封止材が基板で構成される場合、封止材はフレキシブル基板であることが好ましい。フレキシブル基板(支持基板)と他のフレキシブル基板(封止材)とを接合し、有機発光層を封止した後、これらは曲げられ得る。面状発光体1の各層は、面状発光体1が曲げられたときに壊れないように構成されることが好ましい。
 検査用光源10は、曲部を有する面状発光体1を有する場合、面状発光体1の曲部を維持する曲部保持材を有することが好ましい。面状発光体1の曲部が保持されることで、安定な検査が可能になる。図9Bでは、面状発光体1の両端部を挟み込んで面状発光体1をしならせ、その状態で保持する曲部保持材8が例示されている。曲部保持材8は面状発光体1の曲がり度合いが変化可能なように構成されてもよい。曲部保持材はこの態様に限定されない。例えば、曲部保持材は、面状発光体1の表面に配置された曲部を有する部材で構成されてもよい。この場合も、曲部保持材は曲がり度合いが変化可能であることが好ましい。
 図9では、検査対象物9を見る方向を破線矢印HE1及びHE2で示している。光が照射された検査対象物9は、人間の目によって確認される。面状発光体1が光透過性を有さない場合、検査対象物9は面状発光体1の後面1bからは確認できない。そのため、矢印HE1の方向など、面状発光体1を通さない方向から、検査対象物9を目視確認することになる。
 ここで、面状発光体1は、基板の表面に垂直な方向(図9の矢印HE2と同じ方向)において光透過性を有することが好ましい一態様である。その場合、面状発光体1の後面1b側から検査対象物9を確認することが可能になる。光透過性は透明及び半透明を含む。面状発光体1は好ましくは透明である。面状発光体1の光透過性は、第1電極12と有機発光層13と第2電極14とが厚み方向に存在する範囲で発揮すればよい。面状発光体1の端部は光透過性を有していなくてよい。面状発光体1は、好ましくは発光が生じる範囲を含む範囲で光透過性を有する。図9の矢印HE1に示すように、面状発光体1を避けて検査対象物9を確認する場合、検査対象物9を斜め方向から確認したり、あるいは、面状発光体1の光を斜め方向から検査対象物9に照射したりすることが求められる。そのため、検査対象物9に向かう方向の光と正反対の方向で反射する光を視認することは難しい。また、検査対象物9で反射した光は、角度依存性を有する場合がある。その場合、見る角度によって色の違いが判別しにくくなるおそれがある。検査対象物9が視認されやすいように検査対象物9と面状発光体1との距離を大きくすることも考えられるが、その場合、検査対象物9に当たる光量が減って感度が低下するおそれがある。
 一方、面状発光体1が光透過性を有すると、検査対象物9において反射した光は、面状発光体1を通過して面状発光体1の後方に進行する。そのため、矢印HE2の方向から、検査対象物9を目視で確認することが可能である。その結果、検査対象物9を視認しやすくなり、検査が容易になる。また、反射光の角度依存性を低減できるため、目視判別性が向上する。また、検査対象物9を矢印HE2の方向から確認する場合、検査対象物9において正反対の方向に反射された光を直接確認することができるため、検査の感度が向上しやすくなる。また、面状発光体1は検査対象物9の近くに容易に配置され得るため、検査対象物9の至近距離からの検査が可能になる。さらに、検査対象物9と面状発光体1とが接触した状態での検査も可能となるため、検査精度がより向上する。至近距離からの検査が可能になると、より少ない光量の光源で検査することが可能になる。そのため、エネルギーの効率の向上(省エネ化)が図れる。
 面状発光体1が光透過性を有する場合、面状発光体1の光は前面1aだけではなく、後面1bからも照射され得る。透明な面状発光体1は両面光出射構造を有し得る。このとき、面状発光体1における検査対象物9の方向への照射光は、検査対象物9とは反対方向への光よりも強いことが好ましい。前面1aからの光が、後面1bからの光よりも強い、といってもよい。両面光出射構造では、一方の面と他方の面とで光の強さが異なる場合がある。その際、検査対象物9に向かう光である前面1aからの照射光の強さが、反対方向に向かう後面1bからの光よりも強くなることで、検査対象物9に多くの光をより照射することができる。また、後面1bからの光が前面1aからの光よりも弱くなると、面状発光体1から直接後方に向かう光が検査の邪魔になりにくくなり、面状発光体1の後方からの検査対象物9の視認性が向上する。そのため、検査の精度が高まる。
 図10は検査用光源を用いた検査の各一例を示す説明図である。図10は図10A、図10B及び図10Cから構成される。図10に示すように、検査用光源10は、面状発光体1とは異なる色度の照射光を有する追加発光体5を備えることが好ましい一態様である。追加発光体5は、面状発光体1に追加して設けられる発光体である。追加発光体5は、面状発光体1とは独立して駆動可能なように構成され得る。検査用光源10が追加発光体5を有すると、検査対象物9に照射される光が変化し得る。そのため、異なる色度の光で検査を行うことができ、検査性が向上する。図10では、追加発光体5の照射光は破線白抜き矢印で示されている。図10では、曲部を有する面状発光体1が図示されているが、曲部を有さない面状発光体1においても、追加発光体5の設置は可能である。
 図10Aは、追加発光体5と面状発光体1とが並列して配置された例である。この例では、面状発光体1と追加発光体5との両方の照射光が直接検査対象物9に到達する。そのため、照射光の色度が安定し、照射光の全体の強度も高まるため、検査性が向上し得る。図10A及び図10Bでは、追加発光体5はランプで構成されている。ランプは単色であることが好ましい。
 図10Bは、追加発光体5と面状発光体1とが直列で配置された例である。追加発光体5は面状発光体1の後方に配置されている。面状発光体1は光透過性を有している。この例では、追加発光体5の照射光は面状発光体1を通過して検査対象物9に到達する。この例では、面状発光体1の発光面をより大きくできるため、検査性が向上し得る。
 図10Cは、追加発光体5が追加面状発光体5Aで構成された例である。追加面状発光体5Aは、有機EL素子を有したり、点光源のLEDが面状化された構造を有したりしてもよい。追加面状発光体5Aは有機EL素子を有することが好ましい。それにより、発光効率が高く発光の均一性の優れた面状の追加発光体5が得られる。点光源のLEDよりも有機EL素子が好ましい理由は上述したのと同様である。追加面状発光体5Aは、照射光の色度が異なる以外は、面状発光体1と同様の構成になり得る。ただし、追加面状発光体5Aは、一つの発光材料を含むものであってもよい。追加面状発光体5Aは、単色光を有するものであってもよい。図10Cでは、面状発光体1と追加面状発光体5Aとが並列して配置された例を示しているが、これらは直列(前後の方向)で配置されてもよい。
 図10のように、検査用光源10が追加発光体5を有する場合、追加発光体5の照射光の強度を変化させる光強度可変部6を備えることが好ましい。追加発光体5の光の強度が可変であると、検査性が向上する。
 光強度可変部6による追加発光体5の強度変化の一例として、発光の有無が挙げられる。この態様では、検査用光源10は、面状発光体1と追加発光体5との両方が発光する状態と、面状発光体1が発光し追加発光体5が発光しない状態とが、切り替え可能に構成される。検査用光源10は、面状発光体1が発光せずに追加発光体5が発光する状態にさらに切り替え可能であってもよい。検査用光源10は、面状発光体1と追加発光体5とに個別に給電が可能なように構成されていてもよい。検査用光源10は、面状発光体1と追加発光体5の両方が発光しない状態を有し得る。
 光強度可変部6は、追加発光体5が発光する範囲で光の強度を変化させることが好ましい。その場合、光強度可変部6により、強い光と弱い光とが追加発光体5から出射可能になる。それにより、複数の色度の照射光での検査が可能になり、検査性がさらに向上する。強度の変化は、段階的であってもよいし、連続的であってもよい。
 図10A及び図10Bでは、光強度可変部6は追加発光体5に電気的に接続されている。この光強度可変部6は、電流量の大小を制御可能な電流制御回路により構成され得る。光強度可変部6は、追加発光体5への電流量を大きくしたり小さくしたりすることで、追加発光体5の照射光の強度を変化させることができる。図10Cでは、光強度可変部6は追加面状発光体5Aと検査対象物9との間の距離を変化可能にするスライドにより構成されている。光強度可変部6は、追加発光体5を検査対象物9に近づけたり遠ざけたりすることで、追加発光体5の照射光の強度を変化させることができる。なお、光強度可変部6の構成は、図10に示すものに限られない。光強度可変部6は例えば、光を遮ることで光強度を調節できる一又は複数のフィルタで構成されてもよい。また、検査用光源10では、面状発光体1の光の強度が変化可能に構成されてもよい。要するに、面状発光体1と追加発光体5との光の強度比が変化可能になると、全体の照射光の色度が変化可能になるため、検査性が向上する。
 追加発光体5の発光色は、赤色又は青色が好ましい。それにより、全体の照射光が領域A1の中に入りやすくなり、検査性が向上する。面状発光体1と追加発光体5との二つの発光を合わせた照射光(検査用光源10の照射光)の色度が、領域A1内に入ることが好ましい。追加発光体5の照射光の色度は、領域A1に入っていなくてもよいし、領域A1に入っていてもよい。追加発光体5の照射光は、赤色単色光又は青色単色光であることが好ましい。検査用光源10の照射光の色度は、追加発光体5の強度変化により、領域A1内で変化することが好ましい。それにより、複数の色度で検査が可能になる。
 なお、追加発光体5の発光色は、緑色、黄色、橙色から選ばれるものであってもよい。その場合、二つの発光体が発光する状態において、色度が領域A1の外になり、面状発光体1のみが発光する状態において、色度が領域A1内になるようにしてもよい。この態様では、二つの発光体が発光するときに、白色光の照射が可能になる。例えば、白色光で予備確認がなされ、面状発光体1のみの照射光で本検査がなされ得る。
 検査対象物9では、複数種類の光反射スペクトルを有する場合がある。その場合に、追加発光体5を有する態様は好適である。また、この態様は、種類の異なる検査対象物9を検査するときも有効である。面状発光体1と追加発光体5の光の強度比が変化することにより、複数の色度での検査が可能になる。
 図11は検査用光源を用いた検査の一例を示す説明図である。図11に示すように、検査用光源10は、面状発光体1の照射光を集光可能なレンズ7を備えることが好ましい一態様である。その場合、レンズ7が照射光を検査対象物9の方向に集めるため、色の違いが明瞭になって目視判定が容易になり、検査性が向上する。また、面状発光体1の照射光を集めるため、より少ない光量で検査が可能となり、面状発光体1の小型化も可能になる。レンズ7は集光レンズで構成され得る。図11は、平坦な面状発光体1とレンズ7とを有する例である。曲部を有する面状発光体1が用いられてももちろんよい。
 図12は、検査用光源を備えた検査器具の一例である。この例は、携帯型の検査器具20である。この検査器具20は片手で持ち運び可能である。そのため、検査器具20は取り扱い性に優れる。検査器具20は、検査用光源10と、検査用光源10を収納する筐体21とを備えている。検査用光源10は、面状発光体1と追加発光体5とを有する。検査器具20は内部電源3Aを有している。内部電源3Aは検査用光源10の一部となり得る。内部電源3Aは筐体21の内部に収められている。図12では内部電源3Aは破線で示されている。また、内部電源3Aから延びる配線も破線で示されている。内部電源3Aは、電池、二次電池、充電池などで構成され得る。内部電源3Aは、給電回路により面状発光体1と電気的に接続されていてよい。この検査器具20は発電部22を備えている。発電部22はソーラーパネル22Aを有する。発電部22は太陽電池で構成されている。検査器具20では、検査用光源10を発光させるための電気を自己で発電可能である。そのため、環境への負荷を低減できる。発電部22は自己発電可能なものであれば、特に限定されない。例えば、発電部22は、振動により発電を行う振動発電素子を有していてもよい。検査器具20では、上記のような検査用光源10を備えているため、目視により色の判別が容易であり、検査性が向上する。また、検査器具20は、携帯型のため、取り扱いが容易である。なお、検査器具の態様は、図12に限定されないことは言うまでもない。
 本開示の検査用光源10では、種々の色検査が可能である。検査対象物9は、基板、樹脂成形物、フィルタ、金属、衣類、動物、植物、微生物、機械など多岐にわたる。検査用光源10は、目視による色の差を明瞭にする。例えば、検査用光源10は、基板の塵や埃や傷などの検査が可能である。検査用光源10は、成形物(例えば樹脂成形物)の塵や埃や傷などの検査が可能である。また、検査用光源10は、異物の検査だけではなく、色の違いを認識する検査にも適用可能である。例えば、人を含む動物の皮膚に光を照射すれば、色素や血管などが確認されやすくなる。また、金属中の異物、衣類や布の異物、などの検査も可能である。
 [実施例]
 (実施例1)
 図2Bに示す層構成に基づいた面状発光体1を作製した。面状発光体1の概略を以下に説明する。基板11及び封止材15は厚み0.7mmのガラス基板である。第1電極12は厚み150nmのITOの層である。有機発光層13は、青色発光材料「EM2」(発光波長のピークは490nm)を含む厚み30nmの第1発光材料含有層32を有する。有機発光層13は、赤色発光材料「Ir(piq)(ACAC)」(発光波長のピークは625nm)を含む厚み30nmの第2発光材料含有層33を有する。有機発光層13は緑色発光材料を含んでいない。第1発光材料含有層32と第2発光材料含有層33との間に、中間層とホール輸送層とを少なくとも含む電荷移動層がさらに配置されている。第1電荷移動層31はホール輸送層を含有する。第2電荷移動層34は電子輸送層を含有する。第2電極14は厚み90nmのAlの層である。第1電極12が陽極を構成し、第2電極14が陰極を構成する。面状発光体1はマルチユニット構造の有機EL素子を有する。発光面は80mm×80mmのサイズを有する。面状発光体1は直流電源により駆動可能である。
 上記の面状発光体1と給電回路2と電源3とを用いて、図2Aの態様に基づいた検査用光源10を作製した。
 直流電源から電気を供給し、輝度2000cd/mで検査用光源を駆動させたときの照射光の色度を測定した。色度はCIE(x,y)で表される。実施例1の照射光の色度は、CIE(x,y)=(0.35,0.30)となり、領域A1内である。この色度は、C12とC16とC19とで囲まれた三角形内に存在する。
 (実施例2)
 青色発光材料を「TBP」(発光波長のピークは450nm)にした。それ以外は、実施例1と同様とした。実施例2の照射光の色度は、CIE(x,y)=(0.20,0.11)となり、領域A1内である。この色度は、C00とC01とC02とで囲まれた三角形内に存在する。
 (実施例3)
 実施例1において第2発光材料含有層33中の赤色発光材料の濃度を10分の1にした。これにより赤色発光の強度が抑制され、発光色が調整される。それ以外は、実施例1と同様にした。実施例3の照射光の色度は、CIE(x,y)=(0.18,0.19)となり、領域A1内である。この色度は、C01とC10とC11とで囲まれた三角形内に存在する。
 (実施例4)
 実施例1において、発光層の材料と厚みとを調整し、照射光の色度がC16とC17とC21とで囲まれた三角形内に存在する検査用光源を得た。
 (実施例5)
 実施例1において、基板11及び封止材15として、ガラス基板の代わりに、封止用無機膜が設けられたPENフィルムを用いた。このPENフィルムはフレキシブル基板である。それ以外は、実施例1と同様にした。面状発光体1は曲がることが可能である。実施例5の照射光の色度は、CIE(x,y)=(0.35,0.30)となり、領域A1内である。
 (実施例6)
 実施例1において、第2電極14として、Alの層の代わりに、厚み100nmのITOと、厚み10nmのAgと、厚み100nmのITOの複層体を用いた。この複層体は光透過性を有する。それ以外は、実施例1と同様にした。面状発光体1は光透過性を有する。実施例6の照射光の色度は、領域A1内である。
 (実施例7)
 実施例1の面状発光体1を準備した。また、実施例1の面状発光体1において、第2発光材料含有層33の発光材料として、赤色発光材料の代わりに青色発光材料「EM2」を用いた面状発光体を追加面状発光体5Aとして準備した。追加面状発光体5Aは、青色単色発光を有する。面状発光体1と追加面状発光体5Aとを並列して配置し、検査用光源10を形成した。面状発光体1と追加面状発光体5Aとの両方が発光したときの照射光の色度は、領域A1内である。検査用光源10は、面状発光体1と追加面状発光体5Aとが個別に電流制御され得るように構成されている。そのため、発光色の色度の調整が可能である。
 (実施例8)
 実施例1において、発光面のサイズを1mm×1mmにし、発光面側のガラス基板の表面に集光レンズを配置した。それ以外は、実施例1と同様にした。実施例8の照射光の色度は、領域A1内である。
 (実施例9)
 実施例1において、検査用光源10にリチウムイオン電池を搭載した。検査用光源10は、停電時(外部電源からの給電がストップしたとき)には、リチウムイオン電池からの給電に切り替わる。それ以外は、実施例1と同様にした。実施例9の照射光の色度は、領域A1内である。
 (実施例10)
 実施例9の検査用光源10に、ソーラーパネルを取り付けて検査器具を形成した。この検査器具は自己発電により光の照射が可能である。
 (比較例1)
 実施例1の面状発光体1において、有機発光層13が緑色発光材料を含むようにして、白色発光の面状発光体1を形成した。これを比較例1の光源とした。この光源の照射光の色度は領域A1外である。
 (比較例2)
 ナトリウムランプを比較例2の光源とした。ナトリウムランプは、波長590nm付近の単色光を発する。ナトリウムランプの照射光の色度は領域A1外である。
 (比較例3)
 蛍光灯を比較例3の光源とした。蛍光灯は白色の光を発する。蛍光灯の照射光の色度は領域A1外である。
 (上記実施例及び比較例の評価)
 上記の実施例と比較例の各光源を使用して、樹脂成形物(検査対象物)中の異物の目視による検査を実施した。比較例では異物の発見がみられなかった樹脂成形物において、実施例では異物の発見が可能であった。この結果から、実施例1~10のように色度が領域A1に入る照射光は、検査性を向上させることが理解される。また、実施例1では、色度が領域A2内であり、緑の判別が特に容易であった。また、実施例2では、色度が領域A2内、領域A9内、かつ、領域A11内であり、青と緑の判別性に優れる上、色の判別が総合的に容易であった。また、実施例3では、色度が領域A3内かつ領域A9内であり、赤と青の判別性に優れる上、色の判別が総合的に容易であった。また、実施例4では、色度が領域A2内かつ領域A10内であり、赤と緑の判別性に優れた。
 (実施例11~23、比較例4~15)
 実施例1の面状発光体の発光層を変形(材料の置換、厚みの変更、発光層の数の追加)させることで、実施例11~23及び比較例4~15の検査用光源を作製した。実施例11~23及び比較例4~15は、マクアダム楕円の中心の色度座標の光を発する。
 表3は、実施例11~23及び比較例4~15における発光層の構成を示している。表3から、発光材料の種類や厚みなどの変化で、色度が調整されることが理解される。実施例11~23及び比較例4~15において異物の検査をおこなったところ、実施例11~23は検査性が高いことが確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3に記載された発光材料は、次の発光波長のピークを有する。青色発光材料として、「TBP」(450nm)、「EM2」(490nm)。赤色発光材料として、「BtpIr(acac)」(615nm)、「PqIr(acac)」(590nm)、「BtIr(acac)」(580nm)。緑色発光材料として「Ir(ppy)」(490nm)。なお、「EM2」と「Ir(ppy)」とは、発光波長のピークは同じであるが、スペクトルの波形が異なるため、発光色が異なる。

Claims (11)

  1.  基板と、第1電極と、前記第1電極と対をなす第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機発光層と、を有する面状発光体を備え、
     前記有機発光層は、複数の発光材料を有し、
     前記面状発光体の照射光の色度は、10倍拡大のマクアダム楕円を有するxy色度図において、面積が5×10-4より小さいマクアダム楕円の中心を結んで形成される領域内に含まれる、検査用光源。
  2.  前記複数の発光材料の少なくとも一つは、青色発光材料である、請求項1に記載の検査用光源。
  3.  前記領域を形成する前記マクアダム楕円の長軸と前記xy色度図のx軸との間の角度は、0度より大きく90度より小さい、請求項1又は2に記載の検査用光源。
  4.  前記領域を形成する前記マクアダム楕円の長軸と前記xy色度図のx軸との間の角度は、70度より大きく120度より小さい、請求項1又は2に記載の検査用光源。
  5.  前記面状発光体の発光面は曲面を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の検査用光源。
  6.  前記基板はフレキシブル基板である、請求項5に記載の検査用光源。
  7.  前記面状発光体は、前記基板の表面に垂直な方向において光透過性を有し、
     前記面状発光体における検査対象物の方向への前記照射光は、前記検査対象物とは反対方向への光よりも強い、請求項1~6のいずれか1項に記載の検査用光源。
  8.  前記面状発光体とは異なる色度の照射光を有する追加発光体と、
     前記追加発光体の前記照射光の強度を変化させる光強度可変部と、を備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の検査用光源。
  9.  前記面状発光体の前記照射光を集光可能なレンズを備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の検査用光源。
  10.  前記面状発光体に電気的に接続された給電回路と、
     前記給電回路を通して前記面状発光体に電気を供給する内部電源と、を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の検査用光源。
  11.  請求項1~10のいずれか1項に記載の検査用光源と、筐体とを備えた検査器具。
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