WO2015063872A1

WO2015063872A1 - コンテンツ配信装置、視聴装置、ネットワーク視聴システム

Info

Publication number: WO2015063872A1
Application number: PCT/JP2013/079336
Authority: WO
Inventors: 鈴木　基之; 西島　英男; 吉澤　和彦
Original assignee: 日立マクセル株式会社
Priority date: 2013-10-30
Filing date: 2013-10-30
Publication date: 2015-05-07

Abstract

　ネットワークに接続された視聴装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信装置において、コンテンツ本体情報とコンテンツ付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、視聴するユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報とユーザアカウントに紐付けて登録された視聴装置を認証する視聴装置認証情報と視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と視聴したコンテンツに紐付けて登録された栞情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、視聴装置からのコンテンツ配信要求を受信し、コンテンツを配信する通信部と、個別設定情報と栞情報に応じてコンテンツの再生開始位置を設定する制御部とを備える。

Description

コンテンツ配信装置、視聴装置、ネットワーク視聴システム

　本発明は、ネットワークに接続された視聴装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信装置、視聴装置、ネットワーク視聴システムに関する。

　高速通信技術が普及するのに伴って、サーバ上にある音声や動画データをクライアントがすべてダウンロードしてからではなく、順次データを再生するストリーミング技術によるコンテンツ配信サービスが急速に広がっている。このようなサービスにおいて、希望する再生位置にメモを付加する技術として、例えば特許文献１がある。この特許文献１には、「ストリーミング・サーバへの要求に応答して送信されるストリーミング・データを受信し、受信されたストリーミング・データを再生する手段と、前記受信されたストリーミング・データが再生されている時間軸上の特定の位置を指定する手段と、前記指定された時間軸上の特定の位置データが栞データとして記憶されるメモリと、前記メモリに記憶された栞データを読み出し、読み出された栞データに含まれる時間軸上の特定の位置データから前記受信されたストリーミング・データが再生される際の特定の時間軸上の位置を指定する手段と、を備えている。時間軸上の特定の位置を指定する手段は、パーソナル・コンピュータのディスプレイ上に表示される「栞ボタン」等をマウスなどで押下することによって、指定を行う」ことが記載されている。

特開２００６－５０１５３号公報

　しかしながら、前記特許文献１では、様々な使用環境、使用状況に応じた対応について十分に考慮されておらず、ユーザにとって使い勝手が十分ではなかった。例えば、家族で複数の視聴者が利用する状況について考慮されていないため、視聴者毎に異なる位置にメモを付加することができず、使い勝手が悪かった。

　本発明は、前記課題を考慮し、家族のように複数で視聴する場合にも使い勝手の良い視聴環境が得られるコンテンツ配信装置、視聴装置及びネットワーク視聴システムを提供するものである。

　本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば次の通りである。
（１）ネットワークを介して接続された視聴装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信装置であって、前記コンテンツの本体情報及び付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、ユーザのアカウントを認証するためのユーザアカウント認証情報と、前記アカウントと紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と、前記コンテンツに紐付けて登録された栞情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、前記視聴装置からのコンテンツ配信要求を受信し、コンテンツを配信する通信部と、前記個別設定情報と栞情報に応じて前記コンテンツの再生開始位置を設定する制御部と、を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置である。
（２）ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴装置であって、前記コンテンツ配信装置に、ユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報と、前記アカウントに紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、コンテンツ配信要求を送信し、前記コンテンツ配信装置から前記配信要求したコンテンツに登録された栞の選択要求を受信する通信部と、前記通信部が受信した栞選択要求に対応した栞選択画面を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記栞から少なくとも一つの栞を選択する入力手段と、を備えることを特徴とする視聴装置である。
（３）コンテンツ配信装置と視聴装置とを用いて構成されるネットワーク視聴システムであって、前記コンテンツ配信装置は、コンテンツの本体情報及び付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、ユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報と、前記アカウントに紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と、前記コンテンツに紐付けて登録された栞情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、前記視聴装置からの前記ユーザアカウント認証情報と、前記視聴装置認証情報とを受信し、コンテンツ情報を送信する第１の通信部と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と前記コンテンツの付随情報に応じて前記視聴装置に送信するコンテンツ情報を選択する制御部と、を備え、前記視聴装置は、前記コンテンツ配信装置に、前記ユーザアカウント認証情報と、前記視聴装置認証情報と、を送信し、前記コンテンツ配信装置からコンテンツ情報を取得する第２の通信部と、前記第２の通信部が取得したコンテンツ情報を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記コンテンツ情報から少なくとも一つのコンテンツを選択する入力手段と、を備えることを特徴とするネットワーク視聴システムである。

　本発明の技術を用いることにより、複数で視聴する場合にも使い勝手の良い視聴環境が得られるコンテンツ配信装置、視聴装置及びネットワーク視聴システムを提供することが可能となる。

視聴システムの構成例を示すブロック図である。コンテンツ配信サーバの構成例を示すブロック図である。テレビ受信機の構成例を示すブロック図である。携帯端末装置の構成例を示すブロック図である。視聴システムの動作シーケンスの一例を示す図である。新規登録処理におけるテレビ受信機の表示例を示す図である。新規登録処理における携帯端末装置の表示例を示す図である。処理選択画面表示の例を示す図である。設定変更処理におけるテレビ受信機の表示例を示す図である。設定変更処理における携帯端末装置の表示例を示す図である。コンテンツ再生処理の動作シーケンス一例の前半を示す図である。コンテンツ再生処理の動作シーケンス一例の後半を示す図である。コンテンツ一覧表示処理における表示例を示す図である。栞選択処理における表示例を示す図である。栞挿入処理における表示例を示す図である。配信停止時の栞挿入動作例を説明する図である。ユーザアカウント情報に紐付けて登録される情報の例を説明する図である。登録された視聴装置に紐付けて登録される視聴装置毎の個別設定情報の例を説明する図である。ユーザが視聴したコンテンツに紐付けて登録される栞情報の例を説明する図である。第２の実施形態に係る動作シーケンス一例の前半を示す図である。第２の実施形態に係る動作シーケンス一例の後半を示す図である。

　以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。

　［システム構成］
図１は、本発明の実施形態に係る視聴システムの一実施例を示すブロック構成図である。本実施例は、視聴装置１０として、例えば、テレビ受信機１、携帯端末装置２、携帯端末装置３，携帯端末装置４などを適宜用いた、視聴システムであり、放送局５、基地局６、ルータ７、外部ネットワーク８、コンテンツ配信サーバ９を適宜用いて構成される。

　テレビ受信機１、携帯端末装置２、携帯端末装置３，携帯端末装置４は無線ＬＡＮまたは有線ＬＡＮでルータ７と接続されており、ルータ７から外部ネットワーク８を介してコンテンツ配信サーバ９とコンテンツ本体情報およびコンテンツの視聴年齢制限等の付随情報を送受信することができる。また、テレビ受信機１は放送局５から送信されたデジタル放送を受信して視聴することができる。

　ルータ７は、IEEE802.11a/b/nなどのＷｉ－ｆｉ規格による無線ＬＡＮ（Local Area Network）機能或いは有線ＬＡＮ機能を備え、通信回線を経由して外部ネットワーク８に接続できる。

　さらに、携帯端末装置２、携帯端末装置３はＷ－ＣＤＭＡ（Wideband Code Division Multiple Access）やＧＳＭ（登録商標）（Global System for Mobile communications）などの遠距離無線通信により基地局６から外部ネットワーク８を介してコンテンツ配信サーバ９とコンテンツ情報及びユーザ情報を送受信することができる。携帯端末装置４は、Ｗ－ＣＤＭＡやＧＳＭなどによる遠距離無線通信はできないが、無線又は有線の通信部によりルータ７を介して外部ネットワーク８に接続し、情報の送受信を行うことができるものである。

　［サーバのハードウェア構成］
図２はコンテンツ配信サーバ９の一構成例を示すブロック図である。図２においてコンテンツ配信サーバ９は、制御部９０１、通信部９０２、メモリ９０３、ストレージ９０４を適宜用いて構成され、それぞれはバス９００で相互に接続されている。

　制御部９０１は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等で構成され、メモリ９０３に記憶したプログラムを実行することによって、各構成部を制御し、各種の処理を行っている。

　通信部９０２は、外部ネットワーク８と接続するためのインターフェースであり、ストレージ９０４に蓄積されたコンテンツ情報等を外部ネットワーク８から基地局６或いはルータ７を介してネットワーク接続に対応したテレビ受信機、携帯端末装置等に送出する。

　ストレージ９０４は、コンテンツ本体情報及びコンテンツの有料/無料或いは視聴年齢制限等の付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積領域９０４ａと、ユーザ認証情報、視聴装置認証情報、視聴装置個別設定情報等のユーザ情報を記憶するユーザ情報蓄積領域９０４ｂとを適宜用いて構成される。

　［テレビ受信機のハードウェア構成］
図３はテレビ受信機１の一構成例を示すブロック図である。図３においてテレビ受信機１は、制御部１０１、メモリ１０２、ストレージ部１０３、外部インターフェース１０４、操作部１０５、アンテナ１０６、チューナ１０７、分離部１０８、デコーダ部１０９、音声処理部１１０、スピーカ１１１、表示処理部１１２、表示部１１３、通信部１１４を適宜用いて構成される。

　制御部１０１は、ＣＰＵ等で構成され、メモリ１０２に記憶されたオペレーティングシステムや各種のアプリケーションプログラムなどに従ってテレビ受信機１の全体を制御する。システムバス１００は制御部１０１とテレビ受信機１内の各部との間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。

　ストレージ部１０３は、テレビ受信機１のユーザに関する情報等を記憶する個別情報記憶領域１０３ａ、デジタル放送番組の録画及びデジタル放送番組録画に関連する情報（予約情報等）を記憶する番組記録領域１０３ｂ、及びその他情報記憶領域１０３ｃ、を適宜用いて構成される。

　また、テレビ受信機１は通信部１１４を備え、ルータ７、外部ネットワーク８を介して、新規アプリケーション等をダウンロードすることにより機能拡張が可能であるものとする。この際、ダウンロードした新規アプリケーション等はその他情報記憶領域１０３ｃに記憶される。その他情報記憶領域１０３ｃに記憶された新規アプリケーション等がメモリ１０２上に展開されて実行されることにより、テレビ受信機１は多種の新規機能を実現可能であるものとする。

　外部インターフェース１０４は、テレビ受信機１の機能を拡張するためのインターフェース群であり、本実施例では、映像入力インターフェース１０４ａ、音声入力インターフェース１０４ｂ、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）インターフェース１０４ｃ、を適宜用いて構成される。映像入力インターフェース１０４ａ及び音声入力インターフェース１０４ｂは、外部映像／音声出力機器からの映像信号／音声信号の入力を行う。ＵＳＢインターフェース１０４ｃはキーボード等のＵＳＢ機器若しくはメモリカード類の接続等を行う。テレビ受信機１が外部に接続したＨＤＤ（Hard　Disc　Drive）装置等にデジタル放送番組の録画を行う場合、ＵＳＢインターフェース１０４ｃにＨＤＤ装置等を接続すれば良い。また、映像入力インターフェース１０４ａ、音声入力インターフェース１０４ｂはＨＤＭＩ（High-Definition Multimedia Interface：登録商標）を用いて、映像と音声を一緒に入力するようにしてもよい。

　操作部１０５は、テレビ受信機１に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、本実施例では、ボタンスイッチを並べた操作キー１０５ａ及びリモコン１２０からの赤外線信号を受信するリモコン受信部１０５ｂを適宜用いて構成される。ＵＳＢインターフェース１０４ｃに接続したキーボード等を用いてテレビ受信機１の操作を行っても良い。また、通信部１１４を介して接続した携帯端末装置やその他のＰＣ等を用いてテレビ受信機１の操作を行っても良い。

　チューナ１０７は、アンテナ１０６が受信した放送波からテレビ受信機１のユーザが選局したチャンネルの信号を抽出し、ＴＳ（Transport Stream）信号を復調する。分離部１０８は、前記ＴＳ信号をそれぞれパケット化された映像データと音声データと付随情報データとに分離し、デコーダ部１０９に出力する。具体的には、映像データは映像デコーダ１０９ａに、音声データは音声デコーダ１０９ｂに、付随情報データは情報デコーダ１０９ｃに出力する。映像デコーダ１０９ａは、分離部１０８から出力された映像データをデコードし、映像信号として表示処理部１１２に出力する。音声デコーダ１０９ｂは、分離部１０８から出力された音声データをデコードし、音声信号として音声処理部１１０に出力する。情報デコーダ１０９ｃは、分離部１０８から出力された付随情報データを処理するものであり、特に各番組の番組名、ジャンル、放映開始／終了日時、等の番組情報を含むＳＩ（Service Information）情報等を取得する。

　表示部１１３は、例えば液晶パネルのような表示デバイスであり、表示処理部１１２で処理した映像信号を表示する。また、表示処理部１１２は、入力された映像信号に対して、必要に応じてフォーマット変換、メニューやその他のＯＳＤ（On Screen Display）信号の重畳処理等も行う。スピーカ１１１は音声処理部１１０で処理した音声信号を出力する。

　通信部１１４は有線ＬＡＮまたは無線ＬＡＮによりルータ７と接続し、インターネット等の外部ネットワーク８とデータの送受信を行う。

　図４は、本実施例に係る携帯端末装置２の内部構成例を示すブロック図である。ここでは、スマートフォンの場合を例にして説明する。携帯端末装置２は、制御部２０１、メモリ２０２、ストレージ２０３、ＧＰＳ（Global Positioning System）受信部２０４、地磁気センサ２０５、加速度センサ２０６、ジャイロセンサ２０７、入出力インターフェース２０８、マイク２０９、音声処理部２１０、スピーカ２１１、外部音声出力部２１２、操作入力部２１３、表示部２１４、画像処理部２１５、撮像部２１６、基地局通信部２１７、無線通信部２１８を適宜用いて構成され、各構成部はそれぞれバス２００を介して相互に接続されている。

　制御部２０１は、ＣＰＵ等で構成され、メモリ２０２に記憶したプログラムを実行することによって、各構成部を制御し、各種の処理を行っている。

　メモリ２０２は、フラッシュメモリなどであり、制御部２０１が使用する各種プログラムや携帯端末装置２のユーザの認証を行うユーザ情報２０２ａなどのデータを記憶している。また、メモリカードなどのストレージ２０３を備えており、音楽、ビデオ、写真のデータなどを保存することができる。

　ＧＰＳ受信部２０４は、上空にあるＧＰＳ衛星からの信号を受信するものである。これにより、携帯端末装置２の現在位置を検出することができる。地磁気センサ２０５は携帯端末装置２の向いている方向を検出するセンサである。加速度センサ２０６は携帯端末装置２の加速度を検出するセンサであり、ジャイロセンサ２０７は、携帯端末装置２の角速度を検出するセンサである。これらにより、携帯端末装置２の傾き、動きを詳細に検出することができる。

　入出力インターフェース２０８は、例えばＵＳＢなどであり、図示しない外部機器とデータの送受信を行うインターフェースである。また、Ｍｉｃｒｏ　ＵＳＢ規格とＭＨＬ（Mobile High-definition Link）規格の共用の端子とし、ＵＳＢによる入出力インターフェースとして使用するとともに、テレビ受信機１の外部インターフェース１０４とＭＨＬ－ＨＤＭＩで接続し、携帯端末装置２からテレビ受信機１に映像/音声を出力するようにしてもよい。

　マイク２０９は、外部の音声を入力するものであり、スピーカ２１１は、外部に対して音声を出力するものである。外部音声出力部２１２は図示しないイヤフォンを接続して音声を出力するものである。入出力される音声は、音声処理部２１０にて音声処理される。

　操作入力部２１３は、例えば静電容量式などのタッチパッド方式の入力手段であり、指やタッチペンなどによる接近又は接触操作（以降、タッチという）を操作入力として検出するものである。表示部２１４は液晶パネルなど映像や画像を表示するものであり、その表示面に操作入力部２１３を有する。

　撮像部２１６は、カメラなどである。表示部２１４に表示される映像や、撮像部２１６から入力された映像は、画像処理部２１５にて処理される。

　基地局通信部２１７は、Ｗ－ＣＤＭＡやＧＳＭなどの基地局６と遠距離の無線通信を行う通信インターフェースである。無線通信部２１８は、無線ＬＡＮによりルータ７と無線通信を行う通信インターフェースである。これにより基地局６或いはルータ７を介して外部ネットワーク８に接続し、情報の送受信を行うこともできる。

　メモリ２０２或いはストレージ２０３に記憶されるプログラム或いはデータは、基地局通信部２１７或いは無線通信部２１８により基地局６或いはルータ７を介して外部ネットワーク８に接続し、図示しない外部サーバなどからダウンロードすることにより、随時更新・追加することが可能である。また、入出力インターフェース２０８を介してパソコン等の外部機器と接続し、データやプログラム等を更新、追加することも可能である。

　なお、携帯端末装置３は携帯端末装置２と同様の構成であり、これを援用するものとして説明を省略する。また、本実施例において、携帯端末装置４は基地局通信部２１７を有さない構成であり、Ｗ－ＣＤＭＡやＧＳＭなどによる遠距離無線通信はできないが、無線又は有線の通信部によりルータ７を介して外部ネットワーク８に接続し、情報の送受信を行うことができるものである。他の構成については携帯端末装置２と同様であり、これを援用するものとして説明を省略する。以下、携帯端末装置としては、携帯端末装置２を用いた場合を例にとって説明するが、携帯端末装置３、携帯端末装置４においても適宜同様に適用可能である。
以下、ネットワーク視聴システムの動作例について説明する。

　［ネットワーク視聴システム動作の第１の実施形態例］
図５は、テレビ受信機１や携帯端末装置２などの視聴装置１０によりコンテンツ配信サーバ９に蓄積されたコンテンツを視聴する場合の動作シーケンスの一例を示す図である。
まず、ユーザより視聴装置１０のメニュー画面よりコンテンツ視聴アプリケーションを選択し、起動要求を行う（Ｓ５０１）。これにより、例えば視聴装置１０としてテレビ受信機１を用いる場合には、テレビ受信機１の制御部１０１ではコンテンツ視聴アプリケーションを起動し（Ｓ５０２）、通信部１１４からルータ７、外部ネットワーク８を介してコンテンツ配信サーバ９にアクセスを行い、ログイン画面情報を要求／取得する（Ｓ５０３）。テレビ受信機１ではログイン画面を表示部１１３に表示し（Ｓ５０４）、ユーザがリモコン１２０によりログイン情報としてユーザアカウントおよびパスワードを入力すると（Ｓ５０５）、入力されたユーザアカウントおよびパスワードのログイン情報をテレビ受信機１から外部ネットワーク８を介してコンテンツ配信サーバ９に送信する。同様に、視聴装置１０として携帯端末装置２を用いる場合には、携帯端末装置２の制御部２０１ではコンテンツ視聴アプリケーションを起動し（Ｓ５０２）、基地局通信部２１７から基地局６或いは通信部２１８からルータ７を介して外部ネットワーク８に接続してコンテンツ配信サーバ９にアクセスを行い、ログイン画面情報を要求／取得する（Ｓ５０３）。携帯端末装置２ではログイン画面を表示部２１４に表示し（Ｓ５０４）、ユーザが操作入力部２１３によりログイン情報としてユーザアカウントおよびパスワードを入力すると（Ｓ５０５）、入力されたユーザアカウントおよびパスワードのログイン情報を携帯端末装置２からコンテンツ配信サーバ９に送信する。

　コンテンツ配信サーバ９は、ストレージ９０４に蓄積されたユーザ情報９０４ｂを参照し、正規の登録ユーザであればユーザアカウントを認証する（Ｓ５０６）。視聴装置１０は、コンテンツ配信サーバ９からユーザアカウント認証を受けると、視聴装置１０の認証処理（Ｓ５１０）を行う。視聴装置認証処理Ｓ５１０では、まずユーザが利用する視聴装置を一意に識別するための視聴装置認証情報をコンテンツ配信サーバ９に送信する（Ｓ５１１）。コンテンツ配信サーバ９は、受信した視聴装置認証情報とユーザ情報９０４ｂとを参照し、登録済の視聴装置であれば、視聴装置認証されたことを視聴装置１０に送信する（Ｓ５１３）。未登録の視聴装置であれば、視聴装置１０の新規登録処理（Ｓ５１２）を行う。新規登録処理Ｓ５１２では、まずコンテンツ配信サーバ９から視聴装置１０に新規登録を要求し（Ｓ５１２ａ）、視聴装置１０は新規登録するための登録画面を表示する（Ｓ５１２ｂ）。ユーザが視聴装置登録情報を入力すると（Ｓ５１２ｃ）、入力された視聴装置登録情報を視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に送信する。コンテンツ配信サーバ９は、受信した視聴装置登録情報をストレージ９０４のユーザ情報蓄積領域９０４ｂに視聴装置毎の個別設定情報として登録（Ｓ５１２ｄ）するとともに、新規に視聴装置が登録されたことを予め登録された連絡先にメール送信（Ｓ５１２ｅ）し、視聴装置認証されたことを視聴装置１０に送信する（Ｓ５１３）。これにより、ユーザアカウントが不正に入手され、正規のユーザが知らない視聴装置が登録された場合、登録されたアドレスに送信されるメールにより直ちに対応することが可能になる。

　視聴装置１０は視聴装置認証結果をコンテンツ配信サーバ９から受信すると、ユーザがログアウト処理を選択するまで繰り返し処理（Ｓ５２０）を行う。繰り返し処理Ｓ５２０では、まず視聴装置１０で実行する処理の選択が可能な処理選択肢画面を表示する（Ｓ５２１）。ユーザから選択結果が入力されると（Ｓ５２２）、選択結果に応じた分岐処理（Ｓ５２３）が実行される。分岐処理Ｓ５２３では、ユーザが設定変更を選択した場合には設定変更処理Ｓ５２３ａを実行し、コンテンツ再生を選択した場合にはコンテンツ再生処理Ｓ５２３ｂを実行する。ログアウトを選択した場合にはログアウト処理Ｓ５２３ｃを実行し、繰り返し処理Ｓ５２３を抜けて、コンテンツ視聴アプリケーションを終了する（Ｓ５３０）。尚、ユーザによる処理を一定時間連続して検知しなかった場合には自動的にログアウト処理Ｓ５２３ｃを実行するようにしてもよい。

　図６、図７に視聴装置１０の新規登録処理Ｓ５１２における登録画面の例を示す。
図６は、新規に登録する視聴装置としてテレビ受信機１を登録する場合の例であり、視聴装置名称や後述する栞の番号、複数の人で視聴するのか一人で視聴するのかを定義する視聴形態、視聴年齢制限等の管理を行う権限の有無を定義する管理権限、を設定する。図６では、太線枠で囲まれた内容が設定されるものであり、例えばここでは視聴形態として複数の人が共有して視聴し、管理権限はない装置として登録することを示している。

　図７は、新規に登録する視聴装置として携帯端末装置２を登録する場合の例であり、図７（ａ）は視聴形態として一人で視聴し、管理権限を有する装置として登録することを示している。管理権限を有する装置として登録する場合には、図７（ｂ）に示すようにパスワードの入力を行うことにより登録を可能とする。管理権限を有する装置では、図７（ｃ）に示すように視聴年齢制限或いは有料コンテンツの購入制限の設定等を可能とする。ここでは、視聴年齢制限がなく、購入制限のない視聴装置として登録することを示している。尚、図６、図７で例示した設定項目はこれに限られず、他の設定項目があっても構わない。

　図８に処理選択肢画面表示処理Ｓ５２１における表示例を示す。
図８（ａ）はテレビ受信機１での処理選択肢画面表示の例であり、分岐処理Ｓ５２３に対応した選択肢が表示されている。ここでは、太線枠で囲まれているように、設定変更を選択することを示している。分岐処理Ｓ５２３における処理の選択肢としてはこれに限らず、視聴装置によって選択肢を追加し、分岐処理Ｓ５２３に選択肢に対応した処理を追加することで視聴装置に合わせた機能を追加することが可能となる。図８（ｂ）は携帯端末装置２での処理選択肢画面表示の例であり、ここでテレビ受信機１での処理選択項目にテレビ出力処理の選択を加えている。携帯端末装置２からテレビ受信機１に出力する方法としては、例えば携帯端末装置２の入出力インターフェース２０８とテレビ受信機１の外部インターフェース１０４をＭＨＬ－ＨＤＭＩで接続し、携帯端末装置２から映像/音声を出力する。また、他の方法としてＭｉｒａｃａｓｔと呼ばれるＷｉ－ｆｉ規格によるワイアレスで動画を伝送する技術を用いることで、無線ＬＡＮにより携帯端末装置からテレビ受信機に映像/音声を出力して視聴するようにしてもよい。これにより、携帯端末装置を用いて、コンテンツをテレビ受信機の大きな画面で視聴することが可能となる。また、視聴年齢制限が設定されていない携帯端末装置からテレビ受信機に映像/音声を出力することで、視聴年齢制限されたコンテンツでもテレビ受信機の大きな画面で容易に視聴することが可能となる。

　図９、図１０に設定変更処理Ｓ５２３ａにおける表示画面の例を示す。
図９は管理権限のないテレビ受信機１における表示画面の例であり、視聴年齢制限或いは有料コンテンツの購入制限の設定等の管理権限が必要な項目は設定できないようになっている。

　図１０は管理権限を有する携帯端末装置２における表示画面の例であり、まず、図１０（ａ）に示すように変更する視聴装置或いは変更する項目を選択する画面を表示して選択する。変更視聴装置を選択した場合には、図１０（ｂ）に示すように、同一のユーザアカウントにより登録されている視聴装置の一覧を表示し、装置を選択する。装置を選択すると、図１０（ｃ）に示すように選択した装置に関する設定項目を表示し、表示した各項目の設定を変更することができる。このように、変更視聴装置の選択により登録されている視聴装置の一覧が表示されるようにすることで、ユーザアカウントが不正に入手され、正規のユーザが知らない視聴装置が登録された場合に確認することが可能になる。

　一方、図１０（ａ）の選択画面で変更項目を選択した場合には、図１０（ｄ）に示すように、変更する項目の一覧を表示する。変更する項目を選択すると、図１０（ｅ）に示すように、選択した項目の各登録装置の設定を表示し、設定を変更することができる。これらの設定した項目がコンテンツ配信サーバ９に送信され、視聴装置毎の個別設定情報として登録される。

　次に、コンテンツ再生処理Ｓ５２３ｂについて説明する。
図１１は、コンテンツ再生処理Ｓ５２３ｂの動作シーケンスの一例を示す図である。処理選択入力Ｓ５２２でコンテンツ再生を選択すると、視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に配信コンテンツ一覧を要求する（Ｓ１１００）。コンテンツ配信サーバ９は配信コンテンツ一覧を要求する視聴装置１０の視聴年齢制限及び購入権限の有無等の登録情報とコンテンツの有料/無料或いは視聴年齢制限等のコンテンツ付随情報に基づいたコンテンツの一覧情報を視聴装置１０に送信する（Ｓ１１０１）。例えば、視聴年齢制限が１２歳以下、購入権限がないテレビ受信機１では無料或いは購入済で視聴年齢が１２歳以下のコンテンツの一覧がコンテンツ配信サーバ９からテレビ受信機１に送信される（Ｓ１１０１ｊ）。また、視聴年齢制限がなく、購入権限を有する携帯端末装置２では全てのコンテンツの一覧がコンテンツ配信サーバ９から携帯端末装置２に送信される（Ｓ１１０１ａ）。その他、図１１（ａ）のＳ１１０１ｂ～Ｓ１１０１iに各種示すとおり、配信コンテンツ一覧を要求する視聴装置１０の設定情報に応じて選択されたコンテンツの一覧がコンテンツ配信サーバ９から視聴装置１０に送信される。視聴装置１０は受信したコンテンツの一覧を表示する（Ｓ１１０２）。ユーザが表示されたコンテンツ一覧から再生するコンテンツを選択すると（Ｓ１１０３）、コンテンツ選択情報が視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に送信される。例えば携帯端末装置２のように購入権限を有する視聴装置において選択したコンテンツが有料で未購入の場合には、コンテンツ配信サーバ９はコンテンツ購入処理（Ｓ１１０４）を実行する。コンテンツ購入処理Ｓ１１０４では、まずコンテンツ配信サーバ９から購入確認要求を視聴装置１０に送信する（Ｓ１１０４ａ）。視聴装置１０では購入確認画面を表示し（Ｓ１１０４ｂ）、ユーザが購入の確認入力（Ｓ１１０４ｃ）を行うことで、視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に購入確認情報が送信される。コンテンツ配信サーバ９は購入確認情報を受信すると、購入済コンテンツとして登録し（Ｓ１１０４ｄ）、コンテンツ購入登録完了通知を視聴装置１０に送信する（Ｓ１１０４ｅ）。

　次に、テレビ受信機１のように視聴装置登録において視聴形態を「共有視聴」で登録した視聴装置で、選択したコンテンツに栞登録されている場合には、図１１（ｂ）の通り、コンテンツの視聴状態を管理する栞の選択処理Ｓ１１０５を行う。
栞選択処理Ｓ１１０５では、まずコンテンツ配信サーバ９において、認証した装置の視聴形態と選択されたコンテンツに栞が登録されているかを確認し、視聴形態が「共有視聴」で栞が登録済の場合には視聴装置１０に栞登録情報を提示して栞選択要求を行う（Ｓ１１０５ａ）。視聴装置１０では栞登録情報に基づく栞選択画面を表示し（Ｓ１１０５ｂ）、ユーザは表示画面に従って栞を選択し（Ｓ１１０５ｃ）、栞選択情報が視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に通知される。次に、コンテンツ配信サーバ９では再生開始位置設定処理Ｓ１１０６において、視聴形態が「共有視聴」で栞が登録済の場合には栞選択処理Ｓ１１０５で選択された栞に対応したコンテンツ再生開始位置を設定し、視聴形態が「個人視聴」に設定された視聴装置では視聴装置に設定された栞に対応したコンテンツ再生開始位置を設定し、栞が未登録の場合にはコンテンツの先頭位置に再生開始位置を設定する。再生開始位置設定が完了したことがコンテンツ配信サーバ９から視聴装置１０に通知されると（Ｓ１１０７）、以降再生停止或いはコンテンツの終端が検出されるまで繰り返し処理Ｓ１１１０を実行する。

　繰り返し処理Ｓ１１１０では視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９にコンテンツ配信を要求し（Ｓ１１１１）、コンテンツ配信サーバ９から視聴装置１０にコンテンツ配信が行われ（Ｓ１１１２）、視聴装置１０ではコンテンツを表示する（Ｓ１１１３）。例えばテレビ受信機１のように視聴形態が「共有視聴」の視聴装置において、繰り返し処理Ｓ１１１０の途中でユーザから栞挿入が要求されると（Ｓ１１１４ａ）、コンテンツ配信サーバ９はコンテンツの配信を一旦停止し（Ｓ１１１４ｂ）、栞選択要求を視聴装置１０に送信する（Ｓ１１１４ｃ）。視聴装置１０では栞選択画面を表示し（Ｓ１１１４ｄ）、ユーザは表示画面に従って栞を選択し（Ｓ１１１４ｅ）、栞選択情報が視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９に通知される。コンテンツ配信サーバ９では選択された栞に対応して栞挿入要求時点の再生位置を視聴コンテンツに紐付けて登録し（Ｓ１１１４ｆ）、栞登録が完了したことを視聴装置１０に通知する。以上の処理で、栞挿入処理Ｓ１１１４が終了すると、繰り返し処理Ｓ１１１０の最初の処理に戻り、視聴装置１０からコンテンツ配信サーバ９にコンテンツ配信要求を行い（Ｓ１１１１）、栞挿入要求時点からのコンテンツの続きの配信を行う。

　繰り返し処理Ｓ１１１０において、ユーザからコンテンツの再生停止要求が視聴装置１０に入力された場合（Ｓ１１１５ａ）、或いはコンテンツ配信サーバ９において配信しているコンテンツの終端が検出された場合（Ｓ１１１６ａ）には繰り返し処理Ｓ１１１０を抜け、コンテンツ配信サーバ９からの配信を停止する（Ｓ１１１７）。次に、コンテンツ配信サーバ９では配信を停止した位置を栞に登録し（Ｓ１１１８）、配信終了を視聴装置１０に通知する（Ｓ１１１９）。視聴装置１０では配信終了の通知を受信し、再生停止処理Ｓ１１２０を行い、コンテンツ再生処理Ｓ５２３ｂを終了する。

　図１２はコンテンツ一覧表示処理Ｓ１１０２における表示の例である。図１２(ａ)は視聴年齢制限が１２歳以下、購入権限がないテレビ受信機１におけるコンテンツ一覧の表示例であり、１２歳以下の視聴年齢制限がされた無料コンテンツ、購入済コンテンツ、栞がコンテンツ再生の途中で挿入されている視聴中コンテンツが選択可能となっている。図１２(ｂ)は視聴年齢制限がなく、購入権限がある携帯端末装置２におけるコンテンツ一覧の表示例であり、視聴年齢制限がなく、全ての無料及び有料コンテンツ、購入済コンテンツ、栞がコンテンツ再生の途中で挿入されている視聴中コンテンツが選択可能となっている。これにより、子供と共有して視聴するテレビ受信機などで、年齢にふさわしくないコンテンツの視聴やむやみに有料のコンテンツが購入されることを容易に防止することが可能となる。また、保護者等が所有するスマートフォンのような携帯端末装置にのみ管理権限を一度設定すれば、視聴年齢制限のあるコンテンツや有料のコンテンツを視聴するごとにパスワードを入力する必要がなく、容易に視聴することが可能となる。また、携帯端末自身の認証機能を利用することで、保護者等が所有する携帯端末装置を置き忘れた場合にも子供が年齢にふさわしくないコンテンツの視聴やむやみに有料のコンテンツが購入されることを容易に防止することが可能となる。

　図１３は視聴形態が「共有視聴」の視聴装置で栞が登録済のコンテンツを再生する場合に行われる栞選択処理Ｓ１１０５における表示の例である。図１３において１３ａは栞の番号を示しており、１３ｂはコンテンツ全体における再生位置を示すプログレスバーである。ここでは、栞の番号で表示しているが、栞の区別を色などで行うようにしてもよく、またユーザが自分が設定した栞がすぐに分かるように栞を区別するための名前等を設定出来るようにしてもよい。

　図１３（ａ）はコンテンツに紐付けられた栞として、テレビ受信機１に設定された栞１が再生時間Ｔ１の位置に挿入されていることを示しており、栞１を選択することにより再生時間Ｔ１の位置からコンテンツをテレビ受信機１で再生することができる。

　図１３（ｂ）はコンテンツに紐付けられた栞として、テレビ受信機１に設定された栞１と携帯端末装置２に設定された栞２がそれぞれ再生時間Ｔ１とＴ２の位置に挿入されていることを示している。ここで栞２を選択することで、携帯端末装置２で再生時間Ｔ２まで視聴していたコンテンツをテレビ受信機１で再生時間Ｔ２から続きを引き継いで視聴することが可能となる。また、登録していないはずの視聴装置に対応した栞が表示された場合、ユーザアカウントが不正に入手され、正規のユーザが知らない視聴装置が登録されたことを確認することが可能になる。

　図１３（ｃ）はコンテンツに紐付けられた栞として、テレビ受信機１に設定された栞１が再生時間Ｔ１の位置に挿入された状態で、新たに栞を追加する場合を示しており、コンテンツの先頭ＴＢに栞３が挿入される。これは、栞１を挿入したユーザ１とは別のユーザ３が新たにコンテンツを視聴する場合に対応する。これにより、ユーザ３が途中で再生を中止した場合にも、次回再生するときに栞３を選択することで続きを視聴することが可能となる。また、ユーザ３が所有する携帯端末装置３に栞３を設定すれば、携帯端末装置３で続きを視聴することが可能となる。ここでは栞３のみを追加する場合を示しているが、複数のユーザに対応して複数の栞を追加するようにしてもよい。

　尚、ここでは栞選択処理Ｓ１１０５における栞登録情報の表示例として、プログレスバーにおける所定の箇所を明示的に表示することにより栞設定した再生時間位置を特定する例を示したが、これに限られず、栞設定した再生時間位置に対応するコンテンツのサムネイルを同一画面上に表示させたり、その再生時間より少し前のコンテンツを縮小画面などで同一画面上で再生するようにしてもよい。例えば、栞１を選択するとそれに対応する再生時間Ｔ１のサムネイルを表示するようにしたり、再生時間Ｔ１の少し前の時間からコンテンツを動画再生表示したりすることで、ユーザは所望の栞を正しく選択することが可能となる。

　図１４に視聴形態が「共有視聴」の視聴装置でコンテンツ再生の途中で栞を挿入する栞挿入処理Ｓ１１１４における表示の例を示す。図１４はテレビ受信機１に対応した栞１が最初に選択された状態でコンテンツを再生し、再生時間Ｔ１において栞２を挿入する場合である。栞２は再生位置の先頭ではなく、栞１と同じ再生時間Ｔ１に挿入される。これは、例えばユーザ１とユーザ２が一緒にテレビ受信機１で同じコンテンツを視聴開始し、ユーザ２が途中で視聴を中断した場合に対応する。これにより、ユーザ２は後で同じコンテンツをテレビ受信機１で視聴する際に栞２を選択する、或いは栞２に対応する携帯端末装置２で同じコンテンツを視聴することで、視聴を中断した再生時間Ｔ１から続きを容易に視聴することができる。ここでは、一つの栞のみ挿入したが、複数のユーザに対応して複数の栞を選択して挿入するようにしてもよい。

　図１５は配信停止時の栞登録処理Ｓ１１１８における栞挿入動作の例を説明する図である。
図１５(ａ)は図１４のように再生時間Ｔ１で栞２を挿入した後に、再生位置Ｔ１‘でユーザ１による再生停止要求Ｓ１１１５ａが行われた場合である。栞１はユーザ１が再生停止要求した位置Ｔ１’が登録され、栞２にはユーザ２が再生途中で挿入した位置Ｔ１が登録されている。

　図１５(ｂ)は図１４のように再生位置Ｔ１で栞２を挿入した後に、ユーザ１がコンテンツの最後まで視聴し、コンテンツ配信サーバ９において終端検知処理Ｓ１１１６ａが行われた場合である。栞１はコンテンツの終端の位置ＴＥが登録され、栞２にはユーザ２が再生途中で挿入した位置Ｔ１が登録される。

　以上の処理により、テレビ受信機のように複数のユーザがコンテンツを視聴している途中に一人のユーザが視聴を中断したときにも、視聴を中断したユーザが容易にコンテンツの続きを視聴することができる。また、携帯端末装置で視聴していたコンテンツをテレビ受信機のような大きな画面で続きを容易に視聴することが可能となる。また、家族で複数の人が複数の視聴装置において同じユーザアカウントでログインした場合にも、視聴装置に対応した栞を設定することで同一のコンテンツに複数の栞を登録することができ、コンテンツの視聴を中断した場合にも複数の視聴装置で、複数のユーザが容易に続きを再生することが可能となる。なお、視聴途中での栞登録が簡単に出来るように、例えばコンテンツ再生中はリモコンのボタン又は操作１つで栞登録出来るように設定してもよい。

　図１６から図１８にコンテンツ配信サーバ９のユーザ情報蓄積領域９０４ｂに登録されるユーザ情報の例を示す。
図１６にユーザアカウント情報に紐付けて登録される情報の例を示す。ユーザアカウント名１６aに対応してユーザ認証パスワード１６ｂ、管理権限を設定するためのパスワード１６ｃ、連絡先のメールアドレス１６ｄ、登録された視聴装置の認証番号１６ｅが登録されている。ここで、識別番号の“0000 0000 0000 0000”は未登録であることを示している。ユーザアカウント名１６ａとユーザ認証パスワード１６ｂはユーザアカウント認証処理Ｓ５０６で用いられ、入力されたログイン情報と比較することで認証を行う。また、視聴装置の認証番号１６ｅは視聴装置認証処理Ｓ５１０で使用され、Ｓ５１１で視聴装置から送信された情報と比較することで認証を行う。さらに、連絡先メールアドレス１６ｄは新規視聴装置登録処理Ｓ５１０において用いられ、新規に視聴装置が登録されたことをコンテンツ配信サーバ９から登録されたアドレスにメール送信を行う。

　図１７は登録された視聴装置に紐付けて登録される視聴装置毎の個別設定情報の例を示す。登録された視聴装置の認証番号１６ｅに対応して視聴装置の名称１７ａ、栞番号１７ｂ、視聴形態１７ｃ、管理権限の有無１７ｄ、視聴年齢制限１７ｅ、購入権限の有無１７ｆなどが登録されている。視聴装置の名称１７ａから購入権限の有無１７ｆの設定は視聴装置新規登録処理Ｓ５１２或いは設定変更処理Ｓ５２３ａで行われ、視聴装置毎の個別設定情報として登録される。なお、管理権限を有する視聴装置は複数設定してもよい。これにより、例えば父親と母親のように２人の保護者が所有するスマートフォン等を管理権限を有する視聴装置として登録することができる。

　図１８はユーザが視聴したコンテンツに紐付けて登録される栞情報の例を示す。コンテンツ１８ａに対して挿入された栞の番号１８ｂ、栞が挿入された再生位置１８ｃが登録されている。コンテンツ１は図１５（ａ）に対応しており、栞１はユーザ１が再生停止要求した位置Ｔ１’が登録され、栞２にはユーザ２が再生途中で挿入した位置Ｔ１が登録されている。コンテンツ２は図１５（ｂ）に対応しており、栞１はコンテンツの終端の位置ＴＥが登録され、栞２にはユーザ２が再生途中で挿入した位置Ｔ１が登録されている。

　［ネットワーク視聴システム動作の第２の実施形態例］
図１９に本発明のネットワーク視聴システムにおける第２の実施形態に係る動作シーケンスの例を示す。
図１９は、携帯端末装置２とテレビ受信機１を無線ＬＡＮにより接続し、携帯端末装置２をテレビ受信機１のリモコンとして使用し、コンテンツ配信サーバ９に蓄積されたコンテンツを視聴する場合の動作シーケンスの一例を示す図である。図１９において、図５のシーケンス図と同じ処理部分には同じ符号を付している。

　まず、ユーザにより携帯端末装置２のメニュー画面よりテレビ受信機１を操作するリモコンアプリケーションを選択し、起動要求を行う（Ｓ１９０１）。これにより、携帯端末装置２の制御部２０１ではリモコン操作アプリケーションを起動し（Ｓ１９０２）、無線通信部２１８からルータ７を介して有線或いは無線ＬＡＮに接続されている視聴装置に応答要求を行う（Ｓ１９０３）。携帯端末装置２では視聴装置からの応答を受信する（Ｓ１９０４）ことで有線或いは無線ＬＡＮで接続されている視聴装置の情報を取得し、リモコン操作する視聴装置を選択する画面を携帯端末装置２の表示部２１４に表示する（Ｓ１９０５）。ユーザが携帯端末装置２の操作入力部２１３で視聴装置（ここでは、テレビ受信機１）を選択すると（Ｓ１９０６）、携帯端末装置２からテレビ受信機１に携帯端末装置２をリモコン操作機器として認証するように要求する。テレビ受信機１が携帯端末装置２にリモコン操作機器として認証したことを通知すると（Ｓ１９０７）、携帯端末装置２はテレビ受信機１の操作画面を表示部２１４に表示する（Ｓ１９０８）。ユーザが携帯端末装置２の操作入力部２１３からの入力によりテレビ受信機１のコンテンツ視聴アプリケーションの起動を要求することにより（Ｓ１９０９）、テレビ受信機１のコンテンツ視聴アプリケーションが起動する（Ｓ５０２）。これにより、テレビ受信機１の制御部１０１では通信部１１４からルータ７、外部ネットワーク８を介してコンテンツ配信サーバ９にアクセスを行い、ログイン画面情報を要求／取得する（Ｓ５０３）。テレビ受信機１ではログイン画面を表示部１１３に表示し（Ｓ５０４）、ユーザが携帯端末装置２によりユーザカウントおよびパスワードを入力すると（Ｓ５０５）、入力されたユーザカウントおよびパスワードのログイン情報をテレビ受信機１からコンテンツ配信サーバ９に送信する。コンテンツ配信サーバ９は、ストレージ９０４に蓄積されたユーザ情報９０４ｂを参照し、正規の登録ユーザであればユーザアカウントを認証する（Ｓ５０６）。テレビ受信機１は、コンテンツ配信サーバ９からユーザアカウント認証を受けると、視聴装置の認証処理Ｓ５１０を行う。視聴装置認証処理Ｓ５１０では、まずリモコン操作機器として認証した携帯端末装置２の情報をユーザが利用する視聴装置を一意に識別するための認証情報としてコンテンツ配信サーバ９に送信する（Ｓ５１１）。コンテンツ配信サーバ９は、ユーザ情報９０４ｂを参照し、携帯端末装置２が視聴装置として登録済であれば視聴装置の認証が有効であることをテレビ受信機１に送信し（Ｓ５１３）、未登録であれば携帯端末装置２を視聴装置として新規登録する処理を行う（Ｓ５１２）。新規登録処理Ｓ５１２では、まずコンテンツ配信サーバ９からテレビ受信機１に新規登録を要求し（Ｓ５１２ａ）、テレビ受信機１は登録画面を表示する（Ｓ５１２ｂ）。ユーザが携帯端末装置２の登録情報を入力すると（Ｓ５１２ｃ）、入力された登録情報をテレビ受信機１からコンテンツ配信サーバ９に送信する。コンテンツ配信サーバ９は受信した登録情報をストレージ９０４のユーザ情報蓄積領域９０４ｂに登録する（Ｓ５１２ｄ）。新規登録処理Ｓ５１２が行われた後、視聴装置認証が有効であることをテレビ受信機１に送信する（Ｓ５１３）。

　テレビ受信機は視聴装置認証結果をコンテンツ配信サーバ９から受信すると、ユーザがログアウト処理を選択するまで繰り返し処理Ｓ５２０を行う。繰り返し処理Ｓ５２０では、まずテレビ受信機１で実行する処理の選択画面を表示する（Ｓ５２１）。ユーザから選択結果が入力されると（Ｓ５２２）、選択結果に応じた分岐処理Ｓ５２３が実行される。ユーザが設定変更を選択した場合には設定変更処理Ｓ５２３ａを実行し、コンテンツ再生を選択した場合にはコンテンツ再生処理Ｓ５２３ｂを実行する。ログアウトを選択した場合にはログアウト処理Ｓ５２３ｃを実行し、繰り返し処理Ｓ５２３を抜けて、コンテンツ視聴アプリケーションを終了する（Ｓ５３０）。次にユーザが携帯端末装置２の操作入力部２１３からリモコン操作アプリケーションの終了を入力することにより（Ｓ１９１０）、携帯端末装置２からテレビ受信機１にリモコン操作終了を通知する。テレビ受信機１ではリモコン操作機器としての接続を解除することを携帯端末装置２に通知する。携帯端末装置２ではリモコン接続解除通知を受け取るとリモコン操作アプリケーションを終了する（Ｓ１９１１）。

　以上の処理では携帯端末装置２をテレビ受信機１のリモコンとして使用したときに、コンテンツ配信サーバ９の視聴装置認証時に携帯端末装置２の認証情報が送信されるため、携帯端末装置２の視聴年齢制限や購入権限等の設定が適用される。これにより、例えば視聴年齢制限がない携帯端末装置をリモコンとして使用することで、コンテンツの視聴年齢が制限されたテレビ受信機１でも視聴年齢制限されたコンテンツを視聴することが可能になる。

　以上の説明では外部のネットワークに接続したコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信する場合について説明したが、これに限らず録画機能を有するテレビ受信機、或いはＨＤＤレコーダやＢＤ（Blu-ray　Disc：商標）レコーダ等の録画再生装置がコンテンツ配信するサーバとして動作し、家庭内でのローカルネットワークに接続したテレビ受信機或いは携帯端末装置で録画したコンテンツを視聴する場合にも適用可能である。

　また、コンテンツ配信サーバにおいてコンテンツ情報蓄積領域とユーザ領域蓄積領域を同一のストレージに設けるようにしたが、これに限らず複数のストレージに分散して設けるようにしてもよい。

　尚、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ１０２や２０２、或いはストレージ１０３や２０３に置くことができる。

　また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。

１　テレビ受信機
２、３、４　携帯端末装置
７　ルータ
８　外部ネットワーク
９　コンテンツ配信サーバ
１０　視聴装置

Claims

ネットワークを介して接続された視聴装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信装置であって、
前記コンテンツの本体情報及び付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、
ユーザのアカウントを認証するためのユーザアカウント認証情報と、前記アカウントと紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と、前記コンテンツに紐付けて登録された栞情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、
前記視聴装置からのコンテンツ配信要求を受信し、コンテンツを配信する通信部と、
前記個別設定情報と栞情報に応じて前記コンテンツの再生開始位置を設定する制御部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
請求項１記載のコンテンツ配信装置であって、
前記制御部は、前記個別設定情報に複数人が共用する視聴形態が設定された視聴装置からコンテンツ配信要求が行われ、かつ選択されたコンテンツに栞が設定されている場合には、コンテンツ再生開始時に前記視聴装置に対して栞の選択要求を行うことを特徴とするコンテンツ配信装置。
請求項１記載のコンテンツ配信装置であって、
前記制御部は、前記個別設定情報に個人で使用する視聴形態が設定された視聴装置からコンテンツ配信要求が行われた場合には、コンテンツ再生開始時に前記視聴装置に対応して登録された栞情報に応じて選択されたコンテンツの再生開始位置を設定することを特徴とするコンテンツ配信装置。
請求項１記載のコンテンツ配信装置であって、
前記制御部は、前記個別設定情報に複数人が共用する視聴形態が設定された視聴装置においてコンテンツ再生中に栞挿入要求された場合には、前記視聴装置に栞の選択要求を行うことを特徴とするコンテンツ配信装置。
ネットワークを介して接続された視聴装置にコンテンツを配信するコンテンツ配信装置において、
コンテンツの本体情報及び付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、
ユーザのアカウントを認証するためのユーザアカウント認証情報と、前記アカウントと紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、
前記視聴装置からのコンテンツ情報取得要求を受信し、コンテンツ情報を送信する通信部と、
前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と前記コンテンツの付随情報に応じて前記視聴装置に送信するコンテンツ情報を選択する制御部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
ネットワークを介して接続された前記請求項１乃至５のいずれかに記載のコンテンツ配信装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴装置であって、
前記コンテンツ配信装置に、ユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報と、前記アカウントに紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、コンテンツ配信要求を送信し、前記コンテンツ配信装置から配信要求したコンテンツを受信する通信部と、
前記通信部が受信したコンテンツを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする視聴装置。
ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴装置であって、
前記コンテンツ配信装置に、ユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報と、前記アカウントに紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、コンテンツ配信要求を送信し、前記コンテンツ配信装置から前記配信要求したコンテンツに登録された栞の選択要求を受信する通信部と、
前記通信部が受信した栞選択要求に対応した栞選択画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記栞から少なくとも一つの栞を選択する入力手段と、
を備えることを特徴とする視聴装置。
コンテンツ配信装置と視聴装置とを用いて構成されるネットワーク視聴システムであって、
前記コンテンツ配信装置は、
コンテンツの本体情報及び付随情報を記憶するコンテンツ情報蓄積部と、
ユーザのアカウントを認証するユーザアカウント認証情報と、前記アカウントに紐付けて登録された前記視聴装置を認証する視聴装置認証情報と、前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と、前記コンテンツに紐付けて登録された栞情報とを記憶するユーザ情報蓄積部と、
前記視聴装置からの前記ユーザアカウント認証情報と、前記視聴装置認証情報とを受信し、コンテンツ情報を送信する第１の通信部と、
前記視聴装置に紐付けて登録された個別設定情報と前記コンテンツの付随情報に応じて前記視聴装置に送信するコンテンツ情報を選択する制御部と、を備え、
前記視聴装置は、
前記コンテンツ配信装置に、前記ユーザアカウント認証情報と、前記視聴装置認証情報と、を送信し、前記コンテンツ配信装置からコンテンツ情報を取得する第２の通信部と、
前記第２の通信部が取得したコンテンツ情報を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記コンテンツ情報から少なくとも一つのコンテンツを選択する入力手段と、を備える
ことを特徴とするネットワーク視聴システム。
請求項８記載のネットワーク視聴システムであって、
前記制御部は　前記個別設定情報に設定された視聴年齢制限と前記コンテンツの付随情報の一つである視聴年齢制限情報に基づいて前記視聴装置に送信するコンテンツ情報を選択することを特徴とするネットワーク視聴システム。
請求項８記載のネットワーク視聴システムであって、
前記制御部は、前記個別設定情報に設定されたコンテンツ購入制限と前記コンテンツの付随情報の一つであるコンテンツの有料/無料の情報に基づいて前記視聴装置に送信するコンテンツ情報を選択することを特徴とするネットワーク視聴システム。