WO2014083891A1 - ワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

 ワイヤーハーネスを配設スペースの形状に合わせた形態にでき、ワイヤーハーネスの配設作業を容易に行えるようにすることを目的とする。ワイヤーハーネスは、複数の配線用線材を含むワイヤーハーネス本体と、プロテクタとを備える。プロテクタは、複数の配線用線材を複数に分けて収容する複数の収容部と、複数の収容部を相互に曲げた状態及び平面上に延在させた状態とに配設可能なように連結する連結部とを備える。

Description

ワイヤーハーネス
 この発明は、ワイヤーハーネスを保護する技術に関する。
 従来、ワイヤーハーネスを保護する技術として、特許文献1に記載のように、樹脂によって筒状に形成されたプロテクタ内に、電線を収容するものがある。
特開2001-177944号公報
 しかしながら、上記のようなプロテクタは、通常、車両等における配設スペースに応じた形状に形成される。例えば、特許文献1では、扁平な形状のプロテクタが開示されている。
 しかしながら、ワイヤーハーネスを車両等に配設するにあたっては、狭い空間を通す作業が必要となる場合がある。しかしながら、特許文献1のように、プロテクタが幅広に形成されていると、ワイヤーハーネスの配設作業が困難となる。
 そこで、本発明は、ワイヤーハーネスを配設スペースの形状に合わせた形態にでき、ワイヤーハーネスの配設作業を容易に行えるようにすることを目的とする。
 上記課題を解決するため、第1の態様に係るワイヤーハーネスは、複数の配線用線材を含むワイヤーハーネス本体と、前記複数の配線用線材を複数に分けて収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を相互に曲げた状態及び平面上に延在させた状態とに配設可能なように連結する連結部とを含むプロテクタと、を備える。
 第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記複数の収容部は、扁平な形状の前記収容部を2つ含み、前記連結部は、前記2つの収容部の側部同士を連結している。
 第3の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記複数の収容部は、前記収容部を3つ以上含む。
 第4の態様は、第1~第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記プロテクタは、不織部材をホットプレスすることによって形成されている。
 第5の態様は、第4の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記複数の収容部と前記連結部とが別々の不織部材によって形成されると共に、前記不織部材をホットプレスする際に一体化されている。
 第6の態様は、第1~第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記プロテクタは、溶融樹脂が成形金型内で固化することによって形成された金型成型物である。
 第7の態様は、第1~第6のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記複数の収容部のうち隣合う部分は、前記連結部を底部とするV字溝状に形成されている。
 第1の態様に係るワイヤーハーネスによると、複数の収容部を平面上に延在させた状態で配設することで、ワイヤーハーネスを扁平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができる。また、連結部を曲げて複数の収容部を相互に曲げた状態とすることで、ワイヤーハーネスの幅を小さくすることができる。これにより、ワイヤーハーネスの配設作業を容易に行える。
 第2の態様によると、扁平な収容部を平面上に拡げることで、ワイヤーハーネスを扁平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができる。また、連結部を曲げて2つの収容部を2つ折りに曲げた状態とすることで、ワイヤーハーネスの幅を小さくして、ワイヤーハーネスの配設作業を容易に行える。
 第3の態様によると、3つ以上の複数の収容部を平面上に延在させた状態で配設することで、ワイヤーハーネスを扁平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができる。また、連結部を曲げて複数の収容部を蛇腹状に又は筒状に曲げた状態とすることで、ワイヤーハーネスの幅を小さくすることができ、ワイヤーハーネスの配設作業を容易に行える。
 第4の態様によると、前記プロテクタは、不織部材をホットプレスすることによって形成されているため、簡易に製造することができる。
 第5の態様によると、前記複数の収容部と前記連結部とが別々の不織部材によって形成されると共に、前記不織部材をホットプレスする際に一体化されているため、各収容部内に配線部材を収容する際に、配線部材が外部にはみ出難い。このため、配線用線材に対するダメージを抑制できる。
 第6の態様によると、金型成型物によってワイヤーハーネス本体を収容して保護することができる。
 第7の態様によると、連結部で収容部同士を曲げ易い。
実施形態に係るワイヤーハーネスを示す概略斜視図である。 ワイヤーハーネスを示す概略正面図である。 ワイヤーハーネスを折曲げた状態を示す概略正面図である。 ワイヤーハーネスを折曲げた状態を示す概略正面図である。 ワイヤーハーネスの配設作業例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの配設作業例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの配設作業例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの配設例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの配設例を示す説明図である。 ワイヤーハーネスの配設例を示す説明図である。 プロテクタの製造例を示す説明図である。 プロテクタの製造例を示す説明図である。 変形例に係るプロテクタを示す概略正面図である。 同上の変形例に係るプロテクタを折曲げた状態を示す概略正面図である。 他の変形例に係るプロテクタを示す概略正面図である。
 以下、実施形態に係るワイヤーハーネスについて説明する。図1はワイヤーハーネス10を示す概略斜視図であり、図2はワイヤーハーネス10を示す概略正面図であり、図3及び図4はワイヤーハーネス10を折曲げた状態を示す概略正面図である。
 ワイヤーハーネス10は、ワイヤーハーネス本体12と、プロテクタ20とを備える。
 ワイヤーハーネス本体12は、複数の配線用線材として複数の電線を含む。より具体的には、ワイヤーハーネス本体12は、複数の電線が配設対象である車体の配線経路に沿って束ねられることにより構成されている。本実施形態で説明する箇所以外で、ワイヤーハーネス本体12が分岐していてもよい。複数の配線用線材として、光ケーブル等が含まれていてもよい。本ワイヤーハーネス本体12に含まれる複数の電線は、次述するプロテクタ20では、複数(ここでは2つ)に分けて収容されている。
 プロテクタ20は、複数(ここでは2つ)の収容部22と、連結部26とを備える。
 収容部22は、上記複数の電線を複数に分けて収容可能に構成されている。ここでは、上記ワイヤーハーネス本体12が、本プロテクタ20によって保護される部分の手前で2つに分岐され、当該分岐された2つの電線群12aがそれぞれ別々に収容部22に収容されている。本プロテクタ20から延出する部分で、複数の電線は複数に分岐されたままであってもよいし、1つに束ねられていてもよい。この収容部22は、ワイヤーハーネス本体12の配設経路を規制すると共に、ワイヤーハーネス本体12の保護を図ることができる程度に硬く形成されている。なお、ここでは、電線群12aの外周全体が収容部22によって囲まれているが、電線群の外周の一部が収容部から露出していてもよい。
 連結部26は、複数の収容部22を相互に曲げた状態(図3及び図4参照)と平面上に延在させた状態(図1及び図2参照)とに配設可能なように連結可能に構成されている。すなわち、連結部26は、人手等で曲げ可能な程度の柔らかさに形成されている。また、連結部26は、複数の収容部22の側部間に当該収容部22の延在方向に沿って介在し、当該収容部22同士を連結している。そして、連結部26を平面形態に変形させることで、複数の収容部22が同一平面状に配設され、プロテクタ20全体として偏平な形状を呈するようになっている(図1及び図2参照)。一方、連結部26を曲げることで、プロテクタ20の幅寸法を小さくするように、プロテクタ20を折曲げることができるようになっている(図3及び図4参照)。なお、ここでは、連結部26は、収容部22間において収容部22の長手方向全体に設けられているが、収容部22の長手方向において部分的に設けられていてもよい。
 より具体的には、上記2つの収容部22は、偏平な形状に形成されており、連結部26は、当該2つの収容部22の側部同士を連結している。
 2つの収容部22のうち外向き側方部分は、その偏平方向に沿った両主面22a、22b(図2の上面及び下面)に対して直交するように側面22cが形成された形状とされている。
 また、2つの収容部22のうち内向き側方部分であってその偏平方向に沿った一方主面22a(図2の上面)側部分は、その内向き側方部分(つまり、連結部26)に向けて徐々に厚み寸法を小さくする傾斜面22dに形成されている。そして、2つの収容部22のうち隣合う部分が、連結部26を底部として前記2つの傾斜面22dによって挟まれたV字溝状部分21aに形成されている。V字溝状部分21aの角度は特に限定されないが、例えば、90度程度であることが好ましい。
 また、ここでは、2つの収容部22のうち内向き側方部分であってその偏平方向に沿った他方主面22b(図2の下面)側部分は、その内向き側方部分(つまり、連結部26)に向けて徐々に厚み寸法を小さくする傾斜面22eに形成されている。そして、2つの収容部22のうち隣合う部分が、連結部26を底部として前記2つの傾斜面22eによって挟まれたV字溝状部分21bに形成されている。もっとも、このV字溝状部分21bの深さ寸法は、上記V字溝状部分21aに比べて小さい(ここでは、十分に小さい)。
 上記プロテクタ20は、次のようにしてその幅方向寸法を小さくするように折曲げることができる。
 例えば、図3に示すように、V字溝状部分21aを内側に折込むようにして、プロテクタ20を2つ折りすることができる。この際、プロテクタ20にV字溝状部分21aが形成されているため、収容部22同士の干渉を抑制して小さく折畳むことができる。特に、V字溝状部分21aを90度の溝形状に形成しておけば、2つの収容部22を、90度の角度をなすように折曲げることができ、プロテクタ20の幅寸法を効果的に小さくすることができる。
 また、例えば、図4に示すように、V字溝状部分21aを外側に配設するようにして、プロテクタ20を2つ折りすることができる。この場合、連結部26は、2つの収容部22の間において十分に他方の主面22b(図2の下面)側の位置に配設されているため、2つの収容部22の他方の主面22b同士を面接触させるように、当該2つの収容部22を折曲げることができる。このため、プロテクタ20の幅寸法を効果的に小さくすることができる。また、当該2つの収容部22を重ね合せるように配設することができるため、各収容部22の幅寸法が比較的大きい場合でも、折った後の高さ寸法をなるべく小さくすることができるという利点がある。
 プロテクタ20は、図3及び図4で示したいずれの態様で折られてもよい。プロテクタ20が折られた状態で、外周りに粘着テープ等の折状態保持部材28が巻回され、当該プロテクタ20の折状態が維持されるようにしてもよい。粘着テープ等の折状態保持部材28には、ミシン目等の弱化部分が形成されていることが好ましい。折状態保持部材28を当該弱化部分で破断することで、プロテクタ20を容易に偏平状態に戻すことができるからである。
 上記ワイヤーハーネス10の配設作業の一例について説明する。
 図5~図7に示すように、ワイヤーハーネス10の配設箇所が、フロア30と、フロア30上に間隔をあけて配設された車両周辺部材32と、仕切壁34とを備えた構成であるとする。また、ワイヤーハーネス10のうちプロテクタ20によって保護される部分がフロア30と車両周辺部材32との間の隙間に配設されるとする。さらに、仕切壁34がフロア30と車両周辺部材32の隙間の一方を閉ざすように配設されており、ワイヤーハーネス10の接続対象の部品のレイアウト、作業空間の確保上の都合等からして、仕切壁34に対して車両周辺部材32の反対側から、ワイヤーハーネス10をフロア30と車両周辺部材32との間の隙間に差込むようにして配設する必要があるとする。また、上記仕切壁34には、ワイヤーハーネス10の配設作業に用いることができる貫通孔34hが形成されている。この貫通孔34hの直径は、強度上の都合等からそれ程大きく設定することはできないとする。
 上記のような場合、平面形態のプロテクタ20の厚みは、フロア30と車両周辺部材32との間の隙間に配設可能な程度の大きさに制約される。また、平面形態のプロテクタ20の幅は、上記厚みの制約下で、配設すべきワイヤーハーネス本体12に含まれる電線の径、本数等を考慮して、当該ワイヤーハーネス本体12に含まれる全ての電線を収容可能な程度の幅に設定する必要がある。このため、平面形態のプロテクタ20の幅が上記貫通孔34hの直径よりも大きくせざるを得ない場合がある。
 このような場合、上記プロテクタ20では、連結部26でプロテクタ20を折ってその幅を小さくし、上記貫通孔34hを通せることができるようにすることができる(図3及び図4参照)。そして、プロテクタ20を折った状態で、当該プロテクタ20を貫通孔34hに通す(図5~図7参照)。この際、上記したように、プロテクタ20が折られた状態で、その外周りに粘着テープ等の折状態保持部材28を巻回して、当該プロテクタ20の折状態を維持するとよい。なお、ワイヤーハーネス本体12が貫通孔34hを通過する際には、当該ワイヤーハーネス本体12はプロテクタ20によって保護されているので、貫通孔34hによるワイヤーハーネス本体12の外傷は特に問題とはならない。
 そして、プロテクタ20をフロア30と車両周辺部材32との間の隙間に配設した状態で、図8~図10に示すように、プロテクタ20を平面形態に広げる。この際、折状態保持部材28を巻回していた場合には、上記したように、弱化部分で当該折状態保持部材28を破断する。平面形態のプロテクタ20は、別途クランプ部材等でフロア30等に固定されるとよい。また、ワイヤーハーネス本体12のうちプロテクタ20から延出する部分については、上記貫通孔34hに通したままとしておいてもよいし、他の部分に引出すようにしてもよい。
 なお、フロア30と車両周辺部材32との間の隙間が極度に狭い場合、或は、貫通孔34hと車両周辺部材32との位置関係等によって、折った状態のプロテクタ20を仕切壁34に対して車両周辺部材32側に配設できるスペースを確保できない場合には、プロテクタ20のうち貫通孔34hを通過する部分だけ、上記のように折りつつ上記挿通作業を行い、プロテクタ20が貫通孔34hを通過した直後に、プロテクタ20を平面形態に広げるようにしてもよい。特に、後述するように、プロテクタ20を不織部材等で形成した場合には、そのような局所的な折曲げも問題なく行える。
 以上のように構成されたワイヤーハーネス10によると、複数の収容部22を平面状に延在させた平面形態とした状態で配設することで、例えば、フロア30と車両周辺部材32との間の隙間等の偏平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができる。また、連結部26を曲げて複数の収容部22を相互に曲げた状態とすることで、ワイヤーハーネス10の幅を小さくすることができる。これにより、ワイヤーハーネス10を貫通孔34h等に通す配設作業を容易に行うことができる。
 また、上記のように、偏平な配設スペースの形状に合わせてワイヤーハーネス本体12を偏平形態にすること、及び、そのようなワイヤーハーネス10を貫通孔34h等に通す配設作業を容易に行うことができる結果、ワイヤーハーネス本体12を構成する電線の経路に関する制約を少なくすることができ、その経路検討を容易に行うことができる。
 また、上記プロテクタ20は、偏平な形状の収容部22を2つ含み、当該2つの収容部22の側部同士が連結部26によって連結されているため、偏平な収容部22を広げることで、ワイヤーハーネス10を偏平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができる。また、連結部26で曲げて2つの収容部22を2つ折りに曲げた形態とすることで、ワイヤーハーネス10の幅を小さくして、ワイヤーハーネス10の配設作業を容易に行える。
 また、上記のように、複数の収容部22のうち隣合う部分は、連結部26を底部とするV字溝状部分21aに形成されているため、図3又は図4に示すように、プロテクタ20をよりコンパクトな形態に容易に曲げることができる。
 ところで、上記プロテクタ20は、不織部材をホットプレスすることによって形成されていることが好ましい。
 ここで、ホットプレスとは、不織部材に対して加熱処理及び不織部材を型に押付けて加工することをいう。加熱処理と型に押付ける加工処理とは、同時に行われてもよいし、或は、連続的に別々に行われてもよい。この実施形態に係るプロテクタ20を加工するのに適したホットプレス加工の例については後にさらに詳述する。
 また、加工対象となる不織部材としては、繊維が織られずに絡み合ったものをいう。プロテクタ20を製造するのに用いられる不織部材の少なくとも一部(収容部22を形成する部分)としては、上記ホットプレスによって所定形状に形成可能なもの、換言すれば、少なくとも一部が溶融し或いは軟らかくなり、その後冷却工程を経て硬くなることが可能なものが用いられる。このような不織部材として、基本繊維とバインダ(接着樹脂とも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。バインダは、基本繊維の融点よりも低い融点を有する樹脂である。そして、不織部材を、基本繊維の融点より低く且つバインダの融点よりも高い温度に加熱することにより、バインダが溶融されて基本繊維間にしみ込む。この後、不織部材の温度が低下すると、バインダが凝固する。これにより、不織部材を加熱時の成形状態に維持することができる。また、凝固したバインダは、不織部材同士の接触箇所同士を接合することもできる。
 不織部材の基本繊維としては、バインダの融点で繊維状態を保ち得ればよく、樹脂繊維の他、ガラス繊維等の各種繊維を用いることができる。また、バインダは、基本繊維の融点より低い融点を有する熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。例えば、基本繊維とバインダとの組合せとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、バインダをPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)との共重合樹脂としたものが挙げられる。
 プロテクタ20を、上記のように、不織部材をホットプレスすることによって形成することで、射出成形用の金型等を用いずに、当該プロテクタ20を簡易に製造することができる。
 プロテクタ20のより具体的な製造例について説明する。
 まず、図11に示すように、ワイヤーハーネス本体12のうちプロテクタ20による保護箇所を複数の電線群12aに分ける。そして、各電線群12aのそれぞれにシート状の不織部材40を巻付ける。この不織部材40としては、バインダを含むものが用いられる。
 次に、図12に示すように、ホットプレス用成形型60を用いて、不織部材40をホットプレスする。
 ここで、ホットプレス用成形型60は、下型62と上型72とを備える。
 下型62は、熱伝導性に優れた金属等により形成された部材であり、その一主面(上面)に下型面64が形成されている。下型面64は、概略的には、両側部が深く、かつ、幅方向中間部が浅く形成された溝形状に形成されており、上記プロテクタ20の一方主面側(図1及び図2の上面側)を形作る面に形成されている。
 上型72は、熱伝導性に優れた金属等により形成された板状部材であり、その一主面(下面)に上型面74が形成されている。上型面74の幅方向中央部には、突条部74aが形成されている。
 この上型面74が上記下型面64の上方開口を閉塞するように配設されることにより、下型面64の両側の深くなっている部分と上型面74の平坦な部分との各間で、収容部22を形成可能な空間が形成される。また、下型面64の幅方向中央部の浅くなっている部分と上記上型面74の突条部74aとの間に連結部26を配設可能な空間が形成される。なお、下型62、上型74には、ヒーター等の加熱機構が設けられる。
 そして、上記のように、電線群12aに巻付けられた不織部材40を下型面64の両側部の深くなっている部分に配設する。この後、下型面64の幅方向中間部の浅くなっている部分及びその両側の不織部材40に被せるようにして、シート状の不織部材41を配設する。この不織部材41としては、ホットプレスした場合に、上記不織部材40よりも硬くならないものが用いられる。かかる不織部材41としては、バインダを含まない不織部材を用いてもよい。あるいは、不織部材41として、上記不織部材40よりもバインダの含有量が少ないものを用いてもよい。
 この後、下型62と上型72とを相対的に接近移動させて、上型面74で下型面64の上方開口を閉塞し、下型面64と上型面74との間で不織部材40、41を加熱及び加圧する。これにより、不織部材40の外周形状が上記収容部22の外形状をなすようにホットプレス加工される。また、不織部材40のバインダが溶融して不織部材41にも染込み、これにより、不織部材40と不織部材41とが接合される。この後、冷却されると、各電線群12aを覆う不織部材40の外周が硬化し、収容部22の外形状をなす所定形状に維持される。また、不織部材41のうち各収容部22に接していた部分が収容部22に接合されると共に、不織部材41のうち各収容部22の間の部分が比較的柔らかい状態に維持され、上記連結部26が形成される。
 このようにして、上記プロテクタ20を不織部材40、41のホットプレス加工によって、射出成形用の金型等を用いることなく容易に形成することができる。
 特に、上記したように、各電線群12aを収容する各収容部22と、連結部26とを別々の不織部材40、41によって形成し、不織部材40、41をホットプレスする際に不織部材40、41を接合して一体化しているため、電線が収容部22からはみ出し難い。特に、ホットプレス用成形型60において比較的狭い空間に配設される連結部26側にはみ出し難い。このため、ホットプレス用成形型60によるホットプレス加工の際に、電線に対するダメージを抑制できるというメリットがある。
 もっとも、一枚の不織部材によって、上記各収容部22及び連結部26を形成するようにしてもよい。この場合には、連結部26からなるべく離れた位置にヒーターを配設する等して、連結部26に加わる熱を低くして、当該連結部26がなるべく柔らかくなるようにするとよい。
 {変形例}
 上記実施形態では、2つの収容部22を備えた例で説明したが、図13に示すように、3つ以上の収容部122を備えていてもよい。
 図13に示す変形例に係るワイヤーハーネス110のプロテクタ120では、4つの収容部122が連結部126を介して連結されている。また、各収容部222は、ワイヤーハーネス本体を構成する複数の電線を4つに分割した電線群112aをそれぞれ収容している。各収容部22のうち隣合う部分は、連結部126を底部とするV字溝状部分121aに形成されている。
 図13に示すように、3つ以上の収容部122を備える場合、図14に示すように、プロテクタ120は、各連結部126において同じ側(図14ではV字溝状部分121aを内側に配設するようにして)に折られ、プロテクタ120が全体として筒形状をなすように折曲げることができる。この場合でも、平面形態のプロテクタ120の幅よりも小さくするように、当該プロテクタ120を曲げることができる。
 また、図13に示す例において、プロテクタ120は、各連結部126において交互に反対側に折られ、プロテクタ120が全体としてジグザグな形状をなるように折られていてもよい。
 このように、収容部122を3つ以上設ける構成とすることで、ワイヤーハーネス110のプロテクタ120の幅をより小さくすることができ、ワイヤーハーネス110の配設作業をより容易に行える。
 また、上記実施形態では、プロテクタ20が不織部材40、41をホットプレスすることによって形成されている例で説明したが、必ずしもその必要はない。
 図15に示す変形例に係るワイヤーハーネス210のプロテクタ220は、溶融樹脂が成形金型内で固化することによって形成された金型成型物によって構成されている。
 すなわち、プロテクタ220は、複数(ここでは2つ)の収容部222と、複数の収容部222を連結する連結部226とを備えており、一体的な金型成型物として構成されている。
 各収容部222は、底部222aの両側部に一対の側壁部222bが立設された形状に形成されている。各収容部222の両端及び上方は開口している。そして、上方開口から収容部222内に電線群12aを収容配置し、その両端側開口に電線群12aを延出させることができるようになっている。なお、収容部222内での電線群12aの収容状態の維持は、例えば、収容部222の両端部に形成された延設片と電線群12aとに粘着テープを巻付けること、収容部222の上方開口に蓋を被せること等によりなされるとよい。
 また、各収容部222の底部の一側部同士が連結部226を介して連結されている。連結部226は曲げ変形可能な程度の厚みに形成されている。
 このプロテクタ220によっても、各収容部222の底部222aの外面同士を近接させるように、連結部226で折曲げることにより、その幅を小さくすることができる。このため、上記実施形態と同様に、ワイヤーハーネス210を扁平な配設スペースの形状に合わせた形態とすることができ、かつ、その幅を小さくするように折曲げることで、ワイヤーハーネス210の配設作業を容易に行えるという効果を得ることができる。
 なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
 以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
 10、110、210 ワイヤーハーネス
 12 ワイヤーハーネス本体
 12a、112a 電線群
 20、120、220 プロテクタ
 21a V字溝状部分
 22、122、222 収容部
 26、126、226 連結部
 40、41 不織部材

Claims (7)

  1.  複数の配線用線材を含むワイヤーハーネス本体と、
     前記複数の配線用線材を複数に分けて収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を相互に曲げた状態及び平面上に延在させた状態とに配設可能なように連結する連結部とを含むプロテクタと、
     を備えるワイヤーハーネス。
  2.  請求項1記載のワイヤーハーネスであって、
     前記複数の収容部は、扁平な形状の前記収容部を2つ含み、
     前記連結部は、前記2つの収容部の側部同士を連結している、ワイヤーハーネス。
  3.  請求項1記載のワイヤーハーネスであって、
     前記複数の収容部は、前記収容部を3つ以上含む、ワイヤーハーネス。
  4.  請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
     前記プロテクタは、不織部材をホットプレスすることによって形成されている、ワイヤーハーネス。
  5.  請求項4記載のワイヤーハーネスであって、
     前記複数の収容部と前記連結部とが別々の不織部材によって形成されると共に、前記不織部材をホットプレスする際に一体化されている、ワイヤーハーネス。
  6.  請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
     前記プロテクタは、溶融樹脂が成形金型内で固化することによって形成された金型成型物である、ワイヤーハーネス。
  7.  請求項1~請求項6のいずれか1つに記載のワイヤーハーネスであって、
     前記複数の収容部のうち隣合う部分は、前記連結部を底部とするV字溝状に形成されている、ワイヤーハーネス。
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