WO2014002218A1 - ファスナーストリンガー及びスライドファスナー - Google Patents

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    • A44B19/54Securing the interlocking members to stringer tapes while making the latter while weaving the stringer tapes

Abstract

 本発明のファスナーストリンガー(10)は、ファスナーテープ(11)にジグザグ状のファスナーエレメント(20)が織り込み固定されて構成されている。ファスナーエレメント(20)の第1及び第2脚部(22,23)には第1及び第2凹部(22a,23a)が配されている。第1凹部(22a)に、第1脚部(22)を締め付け固定する第1締め付け用経糸(41)が収容され、第2凹部(23a)に、第2脚部(23)を締め付け固定する第2締め付け用経糸(42)が収容されている。これにより、スライダー(30)の摺動等に起因して、第1締め付け用経糸(41)及び第2締め付け用経糸(42)の磨耗や糸切れを生じ難くすることができる。

Description

ファスナーストリンガー及びスライドファスナー
 本発明は、合成樹脂製のモノフィラメントをジグザグ状に成形して構成された連続状のファスナーエレメントを、ファスナーテープの織成と同時に、当該ファスナーテープのエレメント取付部に織り込み固定したファスナーストリンガー及びスライドファスナーに関する。
 従来から、合成樹脂製のモノフィラメントを成形して得られる連続ファスナーエレメントを、ファスナーテープの織成と同時に、そのファスナーテープの一側縁部(エレメント取付部)に沿って織り込み固定してスライドファスナーを製造することが広く知られている。
 このとき織り込まれるファスナーエレメントの代表的な例としては、コイル状の連続ファスナーエレメントとジグザグ状の連続ファスナーエレメントがある。これらの連続ファスナーエレメントは、対向するファスナーストリンガーのファスナーエレメントと噛合する噛合頭部と、テープ長さ方向に隣接するエレメント同士を連結する連結部と、噛合頭部から連結部に亘って配される上下一対の脚部とを有している。
 このような連続ファスナーエレメントは、モノフィラメントを予め成形しておきファスナーテープに織り込まれること若しくは縫製されることにより、又は、ファスナーテープの織成時にモノフィラメントを成形しながら当該ファスナーテープに織り込まれることにより、取り付けられている。
 ところで、コイル状の連続ファスナーエレメントは、織り込みの場合であっても、縫製の場合であっても、ファスナーテープの一方のテープ表面上に取着される。そのため、スライドファスナーを構成したときに、ファスナーエレメントが取着されているテープ面(第1テープ面)側が外側となるようにスライドファスナーをテープ長さ方向に略U字状に折り曲げる場合は、当該第1テープ面側が内側となるようにスライドファスナーを略U字状に折り曲げる場合に比べて折り曲げ易くなるものの、左右のファスナーエレメント同士の噛合が外れる、いわゆる噛合割れが生じやすくなることがあった。
 一方、ジグザグ状の連続ファスナーエレメントを有するスライドファスナーでは、二つ折りとされた連続エレメント列の内部にファスナーテープが挿入された形でファスナーエレメントがファスナーテープに取着されている。この場合、テープ長さ方向に隣接する2つのファスナーエレメント間を連結する連結部がファスナーテープの表面と裏面とに交互に表出し、ファスナーエレメントの形状は、テープ表面側とテープ裏面側とにおいて、ファスナーエレメントの取付ピッチを1つ分テープ長さ方向にずらした形で対称となる。
 このため、ジグザグ状の連続ファスナーエレメントを有するスライドファスナーは、ファスナーストリンガーとして外観および触感からは表裏が判然とせず、更に、左右のファスナーエレメントが噛合した状態でスライドファスナーをテープ表面側に略U字状に折り曲げる場合でも、また、テープ裏面側に略U字状に折り曲げる場合でも、その折り曲げやすさに変わりはなく、噛合割れも生じ難いという特徴を有している。
 このようなジグザグ状の連続ファスナーエレメントを有するスライドファスナーの一例が、特開平2-177902号公報(特許文献1)に開示されている。
 特許文献1に記載されているスライドファスナー60は、図8に示したように、左右一対のファスナーストリンガー61と、ファスナーストリンガー61のエレメント列に沿って摺動可能な図示しないスライダーとを有している。
 各ファスナーストリンガー61は、織成されたファスナーテープ62と、ファスナーテープ62の織成と同時にファスナーテープ62の一側縁部に織り込まれたファスナーエレメント63とを有している。特許文献1のファスナーエレメント63は、半円形の横断面を有するモノフィラメントをジグザグ状に成形することにより連続状に構成されている。
 このファスナーエレメント63は、噛合頭部63aと、噛合頭部63aからファスナーテープ62のテープ表面側及びテープ裏面側にそれぞれテープ幅方向に延びる上脚部63b及び下脚部63cと、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント63の上脚部63b間を連結する上連結部63dと、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント63の下脚部63c間を連結する下連結部63eとを有している。
 当該ファスナーエレメント63の噛合頭部63aは、パンチによる押圧成形(山出し成形と言うこともある)により形成されており、ファスナーテープ62のテープ側縁を跨ぐようにテープ厚さ方向(テープ表裏方向)にU字状に折り曲げられているとともに、テープ長さ方向の前後に膨出して膨出部を備えている。
 上脚部63b及び下脚部63cは、噛合頭部63aからテープ幅方向に沿ってファスナーテープ62と略平行に直線的に延設されている。また、上脚部63b及び下脚部63cは、横断面が半円形となるモノフィラメントの平面部分によって形成された上脚部63bの平面部及び下脚部63cの平面部が、ファスナーテープ62のテープ表面及びテープ裏面とそれぞれ平行になるように構成されており、それによって、ファスナーテープ62に対するファスナーエレメント63の取り付けが安定するようにしている。
 上連結部63d及び下連結部63eは、横断面が半円形のモノフィラメントをジグザグ状に折曲成形する前に又は成形した後に、スタンピング加工やクランピング加工などを行うことにより形成される。この場合、上連結部63d及び下連結部63eは、横断面が半円形となるモノフィラメントの平面部分が噛合頭部63a側に面するように形成されており、上連結部63dの上端縁が上脚部63bの上面よりも高い位置(すなわち、ファスナーテープ62から離間した位置)に設定され、また、下連結部63eの下端縁が下脚部63cの下面よりも低い位置(すなわち、ファスナーテープ62から離間した位置)に設定されている。
 このようなジグザグ状のファスナーエレメント63は、上脚部63bの上面側を走行する第1締め付け用経糸64と、下脚部63cの下面側を走行する第2締め付け用経糸65とが緯糸に交差しながら上脚部63b及び下脚部63cを挟むように締め付けることにより、ファスナーテープ62に締め付け固定されている。
 このように構成された特許文献1のスライドファスナー60では、上連結部63dの上端縁及び下連結部63eの下端縁が、上脚部63b及び下脚部63cよりもそれぞれテープ厚さ方向に突出しているため、当該スライドファスナー60にてスライダーを摺動させる際に、左右のファスナーエレメント63の上連結部63d及び下連結部63eを、スライダーの上下翼板に摺接させ易くなるため、スライダーのガイド性を良好にして摺動性の向上を図ることができる。
 また、テープ厚さ方向に突出した上連結部63dの上端縁及び下連結部63eの下端縁がスライダーの上下翼板の内面に摺接することにより、ファスナーエレメント63の第1及び下脚部63cを締め付けている第1及び第2締め付け用経糸64,65が上下翼板の内面に摺接し難くなる。これにより、スライダーの摺動が繰り返されても、第1及び第2締め付け用経糸64,65の磨耗や糸切れを生じ難くすることが可能となる。
特開平2-177902号公報
 図8に示したような特許文献1のスライドファスナー60では、上述のように、ファスナーエレメント63の上脚部63b及び下脚部63cが、噛合頭部63aからテープ幅方向に沿ってファスナーテープ62と略平行に直線的に延設されている。このため、これらの上脚部63b及び下脚部63cを締め付けている第1及び第2締め付け用経糸64,65の位置は、例えばスライダーの摺動操作が繰り返して行われるうちに、ファスナーエレメント63との関係でテープ幅方向に(特に、噛合頭部63a側に)ずれることがある。
 このように第1及び第2締め付け用経糸64,65の位置ずれが生じると、噛合頭部63aの位置がテープ長さ方向やテープ幅方向にずれることや、噛合頭部63aの姿勢が傾くことがあり、それによって、左右のファスナーエレメント63の噛み合わせに不具合を生じさせる虞や、噛合強度を低下させる虞を生じさせていた。
 また、左右のファスナーエレメント63をスライダーのエレメント案内路内で噛み合わせる際には、ファスナーエレメント63の噛合頭部63aが当該エレメント案内路内でテープ厚さ方向に変位してスライダーの上下翼板に接触することがあるが、例えば上述のように第1及び第2締め付け用経糸64,65の位置が噛合頭部63a側に相対的にずれた場合には、第1及び第2締め付け用経糸64,65も、スライダーの摺動時に上下翼板の内面に接触する可能性があるため、第1及び第2締め付け用経糸64,65の磨耗や糸切れが発生する虞もあった。
 更に、例えばスライドファスナー60が衣類や鞄類に取り付けられて使用されるときには、スライドファスナー60が外面側に露呈していることが多いため、特許文献1のファスナーエレメント63を締め付け固定している第1締め付け用経糸64又は第2締め付け用経糸65(特に、噛合頭部63a側に位置がずれた第1締め付け用経糸64又は第2締め付け用経糸65)が他の部材に接触することがある。このように第1締め付け用経糸64又は第2締め付け用経糸65と他の部材との接触が繰り返されると、その第1締め付け用経糸64又は第2締め付け用経糸65に磨耗や糸切れが発生する虞もあった。
 なおこの場合、例えばファスナーエレメント63の上脚部63bの上面から下脚部63cの下面までの高さ寸法をより小さく設定し、その高さ寸法と上連結部63dの上端縁から下連結部63eの下端縁までの高さ寸法との差を大きくすることによって、第1及び第2締め付け用経糸64,65の位置が噛合頭部63a側にずれたとしても、当該第1及び第2締め付け用経糸64,65をスライダーの上下翼板や、その他の部材に接触させ難くすることも考えられる。
 しかし、このように上脚部63bの上面から下脚部63cの下面までの高さ寸法をより小さく設定した場合、左右のファスナーエレメント63を噛み合わせる噛合頭部63aの上面から下面までの高さ寸法も同様に小さくなるため、噛合強度の低下を招き、噛合割れが生じ易くなることが考えられた。
 更に、噛合頭部63aの高さ寸法が小さくなると、スライダーを摺動させて左右のファスナーエレメント63を噛み合せるときに、当該スライダーのエレメント案内路内にて噛合頭部63aがテープ厚さ方向に変位し易くなって噛合頭部63aの位置が安定せず、ファスナーエレメント63を円滑に噛み合わせることができなくなることも考えられた。
 本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、ファスナーテープに織り込まれた左右のジグザグ状のファスナーエレメントを、スライダーを摺動させることにより円滑に噛み合わせることができ、且つ、所望の噛合強度を安定して確保することが可能で、更に、スライダーの摺動が繰り返されてもファスナーエレメントを締め付ける経糸の磨耗や糸切れを発生させ難くすることが可能なスライドファスナー用ファスナーストリンガー、及びスライドファスナーを提供することにある。
 上記目的を達成するために、本発明により提供されるファスナーストリンガーは、基本的な構成として、緯糸及び複数の経糸により織成され、テープ主体部の一側縁に沿ってエレメント取付部が配されたファスナーテープと、前記エレメント取付部に織り込み固定された連続状のファスナーエレメントとを有し、前記ファスナーエレメントは、合成樹脂製のモノフィラメントをジグザグ状に成形して構成され、且つ、テープ厚さ方向に沿って折り曲げられた折曲部にテープ長さ方向に膨出する噛合部を備えた噛合頭部と、前記噛合頭部から前記ファスナーテープの第1テープ面側及び第2テープ面側にそれぞれテープ幅方向に延びる第1脚部及び第2脚部と、テープ長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメントの前記第1脚部間を連結する第1連結部と、テープ長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメントの前記第2脚部間を連結する第2連結部とを有し、前記経糸は、前記第1脚部の外面側を走行するとともに前記緯糸と交差して前記第1脚部を締め付け固定する第1締め付け用経糸と、前記第2脚部の外面側を走行するとともに前記緯糸と交差して前記第2脚部を締め付け固定する第2締め付け用経糸とを有するスライドファスナー用ファスナーストリンガーであって、前記第1脚部の外面側に第1凹部が配され、前記第2脚部の外面側に第2凹部が配され、前記第1脚部の前記第1凹部に、前記第1締め付け用経糸が収容され、前記第2脚部の前記第2凹部に、前記第2締め付け用経糸が収容されてなることを最も主要な特徴とするものである。
 本発明に係るファスナーストリンガーにおいては、前記第1連結部及び第2連結部における前記ファスナーテープの中心位置からの高さ寸法が、前記噛合頭部における前記ファスナーテープの中心位置からの高さ寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。
 また、本発明に係るファスナーストリンガーにおいて、前記モノフィラメントの横断面は、楕円状又は扁平形状を呈していることが好ましい。
 この場合、前記モノフィラメントの横断面にて、当該モノフィラメントの中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分のうちの最も長い線分を長軸としたときに、前記第1及び第2脚部の前記第1及び第2凹部が配されている部分における前記長軸の向きが、前記第1及び第2連結部の前記長軸の向きよりも、前記ファスナーテープの前記第1テープ面側及び第2テープ面側に傾いていることが特に好ましい。
 更に、本発明のファスナーストリンガーでは、織り込まれた前記ファスナーエレメントの各噛合頭部から延びる前記第1脚部と前記第2脚部とが少なくとも一部で互いに接していることが好ましい。
 更にまた、本発明のファスナーストリンガーにおいて、前記緯糸は、1本の構成糸条が往復動により緯入れされて2本の前記構成糸条が引き揃えられた状態で織り込まれていることが好ましい。
 この場合、前記ファスナーエレメントの所定ピッチ毎に、前記緯糸を構成する1本の前記構成糸条が、前記第1脚部の第1面と前記第1締め付け用経糸との間を通して前記第1脚部を斜めに跨いで織り込まれ、前記ファスナーエレメントの所定ピッチ毎に、前記緯糸を構成する1本の前記構成糸条が、前記第2脚部の第2面と前記第2締め付け用経糸との間を通して前記第2脚部を斜めに跨いで織り込まれていることが特に好ましい。
 更にこの場合、前記第1脚部を斜めに跨ぐ1本の前記構成糸条が、前記第1凹部に収容され、前記第2脚部を斜めに跨ぐ1本の前記構成糸条が、前記第2凹部に収容されていることが特に好ましい。
 そして、本発明によれば、上述のような構成を有する前記ファスナーストリンガーを2つ一組で有することを特徴とするスライドファスナーが提供される。
 本発明に係るファスナーストリンガーは、ファスナーテープのエレメント取付部に、ジグザグ状に成形されたファスナーエレメントが織り込み固定されて構成されており、ファスナーエレメントは、噛合頭部と、噛合頭部からテープ幅方向に延びる第1脚部(上脚部)及び第2脚部(下脚部)と、隣接するファスナーエレメントの第1脚部間を連結する第1連結部(上連結部)と、隣接するファスナーエレメントの第2脚部間を連結する第2連結部(下連結部)とを有している。
 また、ファスナーエレメントにおける第1脚部の外面(上面)側に第1凹部が配され、第2脚部の外面(下面)側に第2凹部が配されている。更に、第1脚部の第1凹部には、第1脚部の外面側からファスナーエレメントを締め付け固定する第1締め付け用経糸が収容されており、第2脚部の第2凹部には、第2脚部の外面側からファスナーエレメントを締め付け固定する第2締め付け用経糸が収容されている。
 この場合、当該ファスナーエレメントのテープ長さ方向に直交する断面を見たときに、第1凹部及び第2凹部のテープ厚さ方向におけるファスナーテープの中心位置からの高さ寸法が、噛合頭部の前記中心位置からの高さ寸法よりも小さく、且つ、第1又は第2連結部の前記中心位置からの高さ寸法よりも小さく設定されている。
 ここで、噛合頭部におけるファスナーテープの中心位置からの高さ寸法とは、テープ厚さ方向について、ファスナーテープの中心位置から噛合頭部の上端縁又は下端縁までの高さ寸法の最大値のことを言い、また、第1又は第2連結部におけるファスナーテープの中心位置からの高さ寸法とは、テープ厚さ方向について、ファスナーテープの中心位置から第1連結部の上端縁(テープ厚さ方向の端縁)又は第2連結部の下端縁(テープ厚さ方向の端縁)までの高さ寸法の最大値のことを言う。
 このように構成された本発明のファスナーストリンガーであれば、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が、噛合頭部や第1又は第2連結部よりも高さ寸法が小さい第1脚部の第1凹部及び第2脚部の第2凹部内にそれぞれ配置されて収容されており、しかも、このように第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸がファスナーエレメントの第1凹部及び第2凹部内に収容されていることによって、ファスナーエレメントに対する第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸の位置がテープ幅方向にずれることが効果的に防止される。
 これにより、当該ファスナーストリンガーを用いてスライドファスナーを構成したときに、スライダーを摺動させても、第1凹部及び第2凹部内に収容された第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸を当該スライダーの上下翼板の内面に接触させ難くすることができる。更に、そのスライドファスナーが衣類や鞄類に取り付けられて使用される場合でも、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸はファスナーエレメントの第1凹部及び第2凹部内に収容されているため、他の部材に接触するリスクを小さくすることができる。従って、本発明によれば、スライダーの摺動や他の部材との接触に起因して第1及び第2締め付け用経糸の磨耗や糸切れを生じ難くすることができ、長期に亘ってスライドファスナーを安定して使用することが可能となる。
 また本発明では、ファスナーエレメントの噛合頭部の高さ寸法をある程度確保しつつ、第1脚部及び第2脚部に第1凹部及び第2凹部を設けて、当該第1凹部及び第2凹部内に第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸を収容している。このため、噛合頭部を小さくすることによる弊害、すなわち、前述したような噛合強度が低下することや、噛合割れが生じ易くなることなどの弊害を招くこともなく、スライダーを摺動させることによって、左右のファスナーエレメントを円滑に噛み合せることができ、また、所望の噛合強度を安定して確保することができる。
 このような本発明のファスナーストリンガーにおいて、第1連結部及び第2連結部におけるファスナーテープの中心位置からの高さ寸法が、噛合頭部におけるファスナーテープの中心位置からの高さ寸法よりも大きく設定されている。
 これにより、当該ファスナーストリンガーを用いてスライドファスナーを構成したときに、ファスナーエレメントの第1連結部及び第2連結部をスライダーの上翼板と下翼板とに安定して接触させることができ、更には、上翼板から垂設した上フランジ部と下翼板から立設した下フランジ部とにも安定して接触させることが可能となる。
 このため、スライダーを摺動させてスライドファスナーを開閉する際に、スライダーのエレメント案内路からファスナーエレメントが抜け出すことを防止できる。また、スライドファスナーのエレメント列に対するスライダーのガイド性が良好となるとともに、左右のファスナーエレメントをスライダーのエレメント案内路内で適切に案内して円滑に噛み合わせることができる。
 更に、長さ方向で一定の横断面形状を有するモノフィラメントからジグザグ状のファスナーエレメントを成形する際に、噛合頭部の折曲部がテープ厚さ方向の寸法を小さくするように折り曲げられるほど、噛合頭部にテープ長さ方向に膨出する噛合部を安定して形成できる。このため、上述のように噛合頭部の高さ寸法を第1連結部及び第2連結部の高さ寸法よりも小さくすることにより、噛合部の形成を安定させることができ、所望の噛合強度を適切に得ることができる。
 また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、ジグザグ状のファスナーエレメントに成形する前のモノフィラメントの横断面は、楕円状又は扁平形状を呈している。このようなモノフィラメントを用いてジグザグ状のファスナーエレメントの成形を行うことにより、例えば噛合頭部を形成するためのパンチによる押圧成形や、第1連結部及び第2連結部を形成するためのスタンピング加工やクランピング加工などを行わなくても、上述のような形態を有するジグザグ状のファスナーエレメントを安定して形成することが可能となる。
 またこの場合、モノフィラメントの横断面にて、当該モノフィラメントの中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分のうちの最も長い線分を長軸としたときに、第1及び第2脚部の第1及び第2凹部が配されている部分における長軸の向きが、第1及び第2連結部の長軸の向きよりも、ファスナーテープの第1テープ面側及び第2テープ面側に傾いている。このようにファスナーエレメントが構成されていることにより、ファスナーエレメントの第1脚部及び第2脚部に第1凹部及び第2凹部が安定して形成される。
 本発明のファスナーストリンガーにおいて、織り込まれたファスナーエレメントの各噛合頭部から延びる第1脚部と第2脚部とが少なくとも一部で互いに接している。このように第1脚部と第2脚部とを互いに接触させた状態でファスナーエレメントがファスナーテープに織り込まれていることにより、第1凹部及び第2凹部の前記高さ寸法を、噛合頭部の前記高さ寸法や第1連結部又は第2連結部の前記高さ寸法よりも容易に小さくすることができる。
 また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、前記緯糸は、1本の構成糸条が往復動により緯入れされて2本の前記構成糸条が引き揃えられた状態で織り込まれている。このような緯糸が織り込まれていることにより、当該緯糸に第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸を交差させて、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸を、ファスナーエレメントの第1脚部及び第2脚部をしっかりと締め付けるように押さえることができる。
 そして、このように第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が緯糸に交差して押さえられることによって、ファスナーエレメントの第1凹部及び第2凹部内に第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が収容されている状態が保持されるとともに、これらの第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸の張力によって、第1凹部及び第2凹部の高さ寸法が、噛合頭部の高さ寸法や第1連結部又は第2連結部の高さ寸法よりも小さく安定して保持される。
 特に本発明では、ファスナーテープの織成時に第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸によって形成される開口内に緯糸を構成する構成糸条を緯入れして、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント間にて第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸と2本一組の緯糸とを交差させている。これにより、当該緯糸で第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が共に押さえられ、それによって、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸でファスナーエレメントの第1脚部及び第2脚部を押さえるとともに、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が第1凹部及び第2凹部内に収容された状態が保持される。
 またこの場合、ファスナーエレメントの所定ピッチ毎に、緯糸を構成する1本の構成糸条が、第1脚部の第1面と第1締め付け用経糸との間を通して第1脚部を斜めに跨いで織り込まれている。更に、ファスナーエレメントの所定ピッチ毎に、緯糸を構成する1本の構成糸条が、第2脚部の第2面と第2締め付け用経糸との間を通して第2脚部を斜めに跨いで織り込まれている。
 これにより、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント間に存在する緯糸の構成糸条の本数を減少させることができ、その結果、ファスナーストリンガーを薄手に形成でき、ファスナーストリンガーのテープ長さ方向の柔軟性を向上させることができる。また、第1脚部及び第2脚部を斜めに跨いで織り込まれる緯糸の構成糸条によってファスナーエレメントを押さえることもできるため、ファスナーエレメントがより安定してファスナーテープに締め付け固定されるとともに、各ファスナーエレメントのテープ長さ方向への位置ずれが生じ難くなる。
 更にこの場合、第1脚部を斜めに跨ぐ1本の構成糸条が第1凹部に収容され、第2脚部を斜めに跨ぐ1本の構成糸条が第2凹部に収容されている。これにより、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸の場合と同様に、スライダーの摺動や他の部材との接触に起因する当該構成糸条の磨耗や糸切れを生じ難くすることができる。
 そして、本発明によれば、上述のような構成を有するファスナーストリンガーを2つ一組で有するスライドファスナーが提供される。
 このような本発明に係るスライドファスナーでは、ファスナーエレメントを締め付け固定する第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸が、第1脚部の第1凹部及び第2脚部の第2凹部内にそれぞれ配置されて収容されているため、第1締め付け用経糸及び第2締め付け用経糸の位置がテープ幅方向にずれることが防止され、更に、スライダーの摺動や他の部材との接触に起因して第1及び第2締め付け用経糸の磨耗や糸切れを生じ難くすることができる。従って、スライドファスナーを長期に亘って安定して使用することが可能となり、スライドファスナーの寿命の延長が期待できる。
 更に、第1及び第2締め付け用経糸の磨耗や糸切れを防止するためにファスナーエレメントの噛合頭部の高さ寸法を小さくする必要がないため、噛合強度が低下することや、噛合割れが生じ易くなることなどの弊害を招くこともなく、また、スライダーのエレメント案内路内におけるファスナーエレメントの噛合頭部の位置が安定するため、スライダーの摺動によってスライドファスナーの開閉操作を円滑に行うことができる。
本発明の実施例に係るジグザグ状のファスナーエレメントがファスナーテープに取着された織込みスライドファスナーを示す平面図である。 同スライドファスナーの要部を拡大して模式的に示す拡大図である。 同スライドファスナーの要部をテープ長さ方向に対する横断面で模式的に示す断面図である。 図3に示したIV-IV線における断面図である。 図3に示したV-V線における断面図である。 左右のファスナーエレメントが噛合した状態におけるスライドファスナーの要部を拡大して模式的に示す拡大図である。 図6に示したVII-VII線における断面図である。 従来のジグザグ状のファスナーエレメントがファスナーテープに取着された織込みスライドファスナーを示す断面図である。
 以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
 なお、以下に説明する実施形態では、ファスナーテープの織成に、ニードルの先端にて把持された緯糸を経糸の開口内に挿入することにより緯打ちするニードル織機が使われている場合について説明するが、本発明において、ファスナーテープの織組織や、ファスナーテープの織成に用いられる織機は特に限定されず、スライドファスナーの用途等に応じて任意に変更することが可能である。
 また、ファスナーテープを構成する各構成糸条の材質や繊度(糸の太さ、糸の本数)などについても特に限定されるものではなく、従来の織込みファスナーストリンガーにおいて一般的に用いられている構成糸条と同様の材質及び繊度を採用することができ、また必要に応じて、各構成糸条の材質及び繊度を任意に変更することもできる。更に、ファスナーストリンガー以外のスライドファスナーを構成する部材の具体的な構成についても特に限定されるものではない。
 図1は、本実施例1に係る織込みスライドファスナーを示す平面図である。また、図2は、同スライドファスナーの要部を拡大して模式的に示す拡大図であり、図3は、同スライドファスナーの要部をテープ長さ方向に対する横断面で模式的に示す断面図である。
 なお、図2及び図3等においては、本発明の特徴を理解し易くするために、緯糸及び各種の経糸を相対的に細く示し、また織組織を粗く示している。しかし実際には、ファスナーストリンガーとしての機能を考慮して、各種の緯糸及び経糸には所要の太さの糸条が使用され、また、織組織も緻密に構成されている。
 また、以下の説明において、前後方向とは、ファスナーテープの長さ方向を指し、スライダーが摺動する摺動方向と同じ方向である。特に、左右のファスナーエレメントを噛合させてスライドファスナーを閉鎖するようにスライダーを摺動させる方向を前方とし、左右のファスナーエレメントを分離させてスライドファスナーを開くようにスライダーを摺動させる方向を後方とする。
 左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指し、特に、ファスナーテープのテープ面に平行で、且つ、テープ長さ方向に直交する方向である。更に、上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するテープ厚さ方向を指す。特に、ファスナーテープに対してスライダーの引手が配されている側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。例えば図1及び図2において、上方とは、紙面の手前側に向かう方向(第1方向)を言い、下方とは、紙面の奥側に向かう方向(第2方向)を言う。
 本実施例1に係るスライドファスナー1は、図1に示したように、左右のファスナーテープ11の対向するテープ側縁部に連続状のファスナーエレメント20からなるエレメント列12が配された一対の織込みファスナーストリンガー10と、エレメント列12に沿って摺動可能に配されたスライダー30と、エレメント列12の前端側に隣接して配され、スライダー30の脱落を防止する第1止具5と、エレメント列12の後端側に隣接して左右のファスナーストリンガー10に跨るように配された第2止具6とを有している。
 なお、本実施例1のスライドファスナー1は、ファスナーエレメント20及びファスナーテープ11の構成に主な特徴を有しており、スライダー30、第1止具5、及び第2止具6は、ジグザグ状のファスナーエレメントが織込み固定された従来のスライドファスナーにおいて一般的に用いられているスライダー、第1止具、及び第2止具と実質的に同様の構成を有している。
 例えば、本実施例1におけるスライダー30は、スライダー胴体31と、スライダー胴体31に回動可能に保持される引手32とを備えている。また、スライダー胴体31は、図7等に示すように、上下翼板33,34と、同上下翼板33,34の前端部間を連結する図示しない案内柱と、上翼板33の左右側縁部に垂設された上フランジ部35と、下翼板34の左右側縁部に立設された下フランジ部36と、上翼板33の上面に立設された引手取付柱37と有している。
 また、スライダー胴体31の前端には、案内柱を間に挟んで左右の肩口が形成され、スライダー胴体31の後端には後口が形成されている。また、上下翼板33,34、上フランジ部35、及び下フランジ部36に囲まれるようにして、左右の肩口と後口とを連通する略Y字形状のエレメント案内路38が形成されている。更に、スライダー胴体31の左右側部に配された上フランジ部35と下フランジ部36との間には、ファスナーテープ11を挿通させることが可能なテープ挿通間隙39が形成されている。
 本実施例1における各ファスナーストリンガー10は、織成されたファスナーテープ11と、そのファスナーテープ11の織成と同時に当該ファスナーテープ11の一側縁部に織り込まれたジグザグ状のファスナーエレメント20とをそれぞれ有しており、ジグザグ状に連続したファスナーエレメント20がファスナーテープ11に織り込まれることによって、エレメント列12が形成されている。
 ファスナーテープ11は、テープ長さ方向に沿ってファスナーテープ11の一側縁側に配され、ジグザグ状のファスナーエレメント20が織り込み固定されるエレメント取付部(テープ側縁部)11aと、このエレメント取付部11aからファスナーテープ11の他側縁側を構成する図示しない耳部に向けてテープ幅方向に延びるテープ主体部11bとを有している。
 このファスナーテープ11に織り込み固定されるファスナーエレメント20は、円形の断面を有する合成樹脂製のモノフィラメントを、圧延により、断面が楕円状又は扁平形状を呈するように少なくとも1つの方向に細くなるように加工し、その加工されたモノフィラメントをジグザグ状に成形することにより連続状に構成されている(図3~図5を参照)。
 このように楕円状又は扁平形状の横断面を有するモノフィラメントを用いることにより、モノフィラメントを所定の方向に曲げ易くなるため、モノフィラメントを捻じりながらジグザグ状のファスナーエレメント20を容易に成形することが可能となり、また、ファスナーエレメント20の後述する噛合頭部21にテープ長さ方向に膨出する噛合部21aを容易に形成することが可能となる。モノフィラメントの横断面はモノフィラメントが延びる方向にて、モノフィラメントの軸に直交する面での断面である。
 なお、ファスナーエレメント20を構成するモノフィラメントは、その横断面視(横断面を正面にして見た状態)において、真円の形状が押し潰されて形成された楕円状又は扁平形状の形状を有し、言い換えると、当該モノフィラメントの中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分の長さを異なる方向で測定したときに、少なくとも2つの異なる長さの線分を有する形状を有している。
 特にこの場合、モノフィラメントは、当該モノフィラメントの中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分のうちの最も長い線分を長軸としたときに、その長軸を基準にして対称的な形状を有していることが好ましい。一例ではあるが、本実施例1にて、ジグザグ状のファスナーエレメント20に成形する前のモノフィラメントにおける長軸の寸法は0.77mmであり、長軸に交差する短軸の寸法は0.48mmである。モノフィラメントの中心点は、モノフィラメントの横断面で、楕円形状又は扁平形状の長軸と短軸とが交差する位置である。
 このジグザグ状のファスナーエレメント20は、ファスナーテープ11のテープ側縁から突出して形成された噛合頭部21と、ファスナーテープ11の上面(第1テープ面)側にて噛合頭部21からテープ幅方向に沿って延びる上脚部(第1脚部)22と、ファスナーテープ11の下面(第2テープ面)側にて噛合頭部21からテープ幅方向に沿って延びる下脚部(第2脚部)23と、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント20の上脚部22間を連結する上連結部(第1連結部)24と、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント20の下脚部23間を連結する下連結部(第2連結部)25とを有している。
 各ファスナーエレメント20の噛合頭部21は、テープ厚さ方向に沿ってU字状に折り曲げられ、上脚部22及び下脚部23間を連結する折曲部と、当該折曲部に配され、テープ長さ方向に膨出する噛合部21aとを有している。また、上脚部22及び下脚部23は、左右のファスナーエレメント20を噛合させたときに(例えば、図6を参照)、テープ幅方向において、噛合相手方のファスナーエレメント20の噛合頭部21の位置よりも、当該ファスナーエレメント20の上連結部24及び下連結部25側の領域でテープ幅方向に沿って延びる部分を言う。
 この場合、本実施例1のファスナーストリンガー10では、ジグザグ状のファスナーエレメント20が、ファスナーテープ11のテープ表面(第1テープ面)側とテープ裏面(第2テープ面)側とにおいて、ファスナーエレメント20の取付ピッチをエレメント1つ分テープ長さ方向にずらした形で表裏対称的な形状を有しており、当該ファスナーエレメント20の上連結部24と下連結部25とは、ファスナーテープ11のテープ表面側とテープ裏面側とに交互に表出している。
 本実施例1にあって、ファスナーテープ11は、ニードル織機を用いて緯糸40と複数の経糸41,42,43とにより織成され、また、ファスナーテープ11の織成と同時に、同ファスナーテープ11のエレメント取付部11aに、図示せぬマンドレルを用いてジグザグ状のファスナーエレメント20を順次成形しながら織り込まれる。
 このファスナーテープ11のエレメント取付部11aは、図2に示したように、上脚部22の外面(上面)側を走行して上脚部22をその上面から下面に向けて締め付け固定する複数本の第1締め付け用経糸41と、下脚部23の外面(下面)側を走行して下脚部23をその下面から上面に向けて締め付け固定する複数本の第2締め付け用経糸42とに対して、緯糸40が交差するように挿入されて織成された織組織により構成されている。
 この場合、ジグザグ状に成形されたファスナーエレメント20は、第1及び第2締め付け用経糸41,42で作られる開口内に、緯糸40の緯入れと同時に挿入されて順次織り込まれることにより固定されている。ここで、図7に示すように、上脚部22の外面(上面)側は、スライダー30の上翼板33と対向する側であり、下脚部23の外面(下面)側は、スライダー30の下翼板34と対向する側である。
 また、ファスナーテープ11のテープ主体部11bは、地経糸43が緯糸40に対して交互に上下を跨いで走行する、いわゆる1/1の平織組織にて織成されている。なお、本発明において、このテープ主体部11bの織組織は任意に選択することが可能である。
 ファスナーテープ11の織組織を構成する緯糸40は、単一の連続する1本の構成糸条40aから構成されており、ファスナーテープ11を織成する際に、ファスナーテープ11の一側縁側(エレメント取付部11a側のテープ側縁)から、ファスナーテープ11の他側縁(耳部側のテープ側縁)まで、各経糸41,42,43の開口内に1本の構成糸条40aを往復走行させるような緯入れがなされることによって、2本の構成糸条40aが引き揃えられた状態で織り込まれている。
 この場合、ファスナーテープ11の他側縁側に達した2本一組の緯糸40は、先行する緯糸40のループ端部が図示しない編針をもって当該緯糸40に交絡しながら、編み込み固定されることによって、耳部が形成されている。
 ここで、ファスナーエレメント20を含めたエレメント取付部11aの織構造について、図2を参照しながらより具体的に説明する。
 本実施例1において、エレメント取付部11aには、4本の第1締め付け用経糸41a~41dと、4本の第2締め付け用経糸42a~42dの合計8本の経糸41,42が配されている。
 なお、図2に関する以下の説明において、最も下端に示されたファスナーエレメント20を第1のファスナーエレメント20aと呼び、この第1のファスナーエレメント20aの前方側に隣接するファスナーエレメント20を第2のファスナーエレメント20bと呼び、また、第2のファスナーエレメント20bの前方側に隣接するファスナーエレメント20を第3のファスナーエレメント20cと呼ぶ。
 また、4本の第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42については、ファスナーエレメント20の噛合頭部21側に配された第1締め付け用経糸41a及び第2締め付け用経糸42aから順番に、一段目~四段目の第1締め付け用経糸41a~41d及び第2締め付け用経糸42a~42dと呼ぶ。
 本実施例1におけるエレメント取付部11aの織構造では、互いに隣接する第1のファスナーエレメント20aと第2のファスナーエレメント20bの間で、また、第2のファスナーエレメント20bと第3のファスナーエレメント20cの間で、以下に示すように、ファスナーテープ11を構成する経糸41,42,43に対して2回の緯糸40の緯入れ操作がそれぞれなされており、隣接するファスナーエレメント20間において、4本の構成糸条40aが並べられた状態となっている。
 この場合、一回の緯入れ操作により同じ開口に挿入された2本の構成糸条40aのうち、図示せぬ緯入れニードルの戻り動作によって開口内をエレメント取付部11a側のテープ側縁まで戻ってきた1本の構成糸条40aは、次回の緯入れ操作のために、エレメント取付部11aの最も外側に配されている一段目の第1又は第2締め付け用経糸41a,42aを乗り越えて折り返され、次位の経糸41,42,43の開口内に挿入される。
 従って、緯糸40は、同じ開口内を往復走行する2本一組の構成糸条40aが、エレメント取付部11a側のテープ側縁にてテープ長さ方向の前後に別れた状態で、一段目の第1又は第2締め付け用経糸41a,42aで折り返すようにして織り込まれている。特に、本実施例1の緯糸40は、一回の緯入れ操作がなされる毎に、エレメント取付部11a側のテープ側縁にて、第1締め付け用経糸41での折り返しと、第2締め付け用経糸42での折り返しとを交互に繰り返しながら織り込まれている。
 更に具体的に説明すると、緯糸40を構成する構成糸条40aは、第1のファスナーエレメント20aの下脚部23の下面側を跨ぐようにして織り込まれた後、エレメント取付部11a側のテープ側縁にて、第1締め付け用経糸41を下面側から上面側に乗り越えて折り返される。
 この折り返された構成糸条40aは、一段目~四段目の第1及び第2締め付け用経糸41a~41d,42a~42dによって作られた開口、及び、テープ主体部11bの地経糸43によって作られた開口に挿入されて、エレメント取付部11aとは反対側の図示しない耳部に向けて走行するとともに、当該耳部で折り返されて、同じ開口内をエレメント取付部11aに戻るように走行することによって、2本の構成糸条40aが引き揃えられた状態で緯糸40として織り込まれる。
 このとき、当該緯糸40は、複数本の第1締め付け用経糸41(例えば、本実施例1の場合は一段目及び三段目の第1締め付け用経糸41a,41c)と、複数本の第2締め付け用経糸42(例えば、本実施例1の場合は二段目及び四段目の第2締め付け用経糸42b,42d)とに対して、当該第1及び第2締め付け用経糸41,42を締め付けるように交差しており、それによって、ファスナーエレメント20の上脚部22と下脚部23とをそれぞれ上面側又は下面側から第1及び第2締め付け用経糸41,42で締め付け固定している。この緯糸40は、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント20間にて、第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42と交差させている。
 次に、当該緯糸40においてエレメント取付部11aに戻る側の構成糸条40aは、エレメント取付部11a側のテープ側縁にて、一段目の第1締め付け用経糸41aを上面側から下面側に乗り越えて折り返される。この折り返された構成糸条40aは、一段目~四段目の第1及び第2締め付け用経糸41a~41d,42a~42dによって作られた開口、及び、テープ主体部11bの地経糸43によって作られた開口に挿入されて、図示しない耳部に向けて走行するとともに、当該耳部で折り返されて、同じ開口内をエレメント取付部11aに戻るように走行することによって、2本の構成糸条40aが引き揃えられた状態で緯糸40として織り込まれる。
 このとき、当該緯糸40の緯入れと同時に、第2のファスナーエレメント20bの上脚部22及び下脚部23がファスナーテープ11に挿入される。この挿入される第2のファスナーエレメント20bの上脚部22に対して、当該緯糸40において耳部からエレメント取付部11aに戻る側の構成糸条40aは、上脚部22の上面と一段目~四段目の第1締め付け用経糸41a~41dとの間を、上脚部22(特に、上脚部22の後述する第1凹部22aの部分)を斜めに横切るように跨いで織り込まれる。
 次に、当該緯糸40において上脚部22の上面側を跨いだ構成糸条40aは、エレメント取付部11a側のテープ側縁にて、一段目の第2締め付け用経糸42aを上面側から下面側に乗り越えて折り返される。この折り返された構成糸条40aは、一段目~四段目の第1及び第2締め付け用経糸41a~41d,42a~42dによって作られた開口、及び、テープ主体部11bの地経糸43によって作られた開口に挿入されて、図示しない耳部に向けて走行するとともに、当該耳部で折り返されて、同じ開口内をエレメント取付部11aに戻るように走行することによって、2本の構成糸条40aが引き揃えられた状態で緯糸40として織り込まれる。
 このとき、当該緯糸40は、複数本の第1締め付け用経糸41(例えば、本実施例1の場合は、二段目及び四段目の第1締め付け用経糸41b,41d)と、複数本の第2締め付け用経糸42(例えば、本実施例1の場合は一段目及び三段目の第2締め付け用経糸42a,42c)とに対して、当該第1及び第2締め付け用経糸41,42を締め付けるように交差しており、それによって、ファスナーエレメント20の上脚部22と下脚部23とをそれぞれ上面側又は下面側から第1及び第2締め付け用経糸41,42で締め付け固定している。この緯糸40は、テープ長さ方向に隣接するファスナーエレメント20間にて、第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42と交差させている。
 次に、当該緯糸40においてエレメント取付部11aに戻る側の構成糸条40aは、エレメント取付部11a側のテープ側縁にて、一段目の第2締め付け用経糸42aを下面側から上面側に乗り越えて折り返される。この折り返された構成糸条40aは、一段目~四段目の第1及び第2締め付け用経糸41a~41d,42a~42dによって作られた開口、及び、テープ主体部11bの地経糸43によって作られた開口に挿入されて、図示しない耳部に向けて走行するとともに、当該耳部で折り返されて、同じ開口内をエレメント取付部11aに戻るように走行することによって、2本の構成糸条40aが引き揃えられた状態で緯糸40として織り込まれる。
 このとき、当該緯糸40の緯入れと同時に、第3のファスナーエレメント20cの上脚部22及び下脚部23がファスナーテープ11に挿入される。この挿入される第3のファスナーエレメント20cの下脚部23に対して、当該緯糸40において耳部からエレメント取付部11aに戻る側の構成糸条40aは、下脚部23の下面と一段目~四段目の第2締め付け用経糸42a~42dとの間を、下脚部23(特に、下脚部23の後述する第2凹部23aの部分)を斜めに横切るように跨いで織り込まれる。そして、当該緯糸40において下脚部23の下面側を跨いだ構成糸条40aは、前述のようにエレメント取付部11a側のテープ側縁にて、第1締め付け用経糸41を下面側から上面側に乗り越えて折り返される。
 このように、本実施例1のファスナーテープ11は、ファスナーエレメント20の挿入が行われてファスナーエレメント20をエレメント取付部11aに織り込みながら、隣接して配されるファスナーエレメント20間にて緯糸40の2回の緯入れ操作を繰り返すことによって織成される。
 この場合、第2のファスナーエレメント20bの上脚部22の上面側を斜めに横切るように跨ぐ緯糸40の構成糸条40a、及び、第1及び第3のファスナーエレメント20a,20cの下脚部23の下面側を斜めに横切るように跨ぐ緯糸40の構成糸条40aは、ファスナーエレメント20の上脚部22又は下脚部23を締め付けるように織り込まれている。
 このため、各ファスナーエレメント20の上脚部22及び下脚部23は、第1及び第2締め付け用経糸41,42により締め付けられると同時に、緯糸40の構成糸条40aによっても締め付けられるため、各ファスナーエレメント20は大きな締め付け力でファスナーテープ11にしっかりと固定され、ファスナーエレメント20の位置がずれることやファスナーエレメント20の姿勢が傾くことをより効果的に防止できる。
 また、上述のように織成されて構成されたファスナーストリンガー10は、緯糸40の構成糸条40aが各ファスナーエレメント20の上脚部22又は下脚部23を、ファスナーエレメント20の1ピッチ毎に交互に跨ぐように織り込まれているため、エレメント取付部11aにおいて、隣接するファスナーエレメント20間の領域に実際に存在する緯糸40の構成糸条40aの本数が減少することになる。その結果、ファスナーストリンガー10(特に、エレメント取付部11a)が薄手に形成され、テープ長さ方向の柔軟性を向上させることができる。
 更に、本実施例1のファスナーテープ11は、ファスナーエレメント20を織り込む際に、テープ主体部11bの一部、特に、テープ主体部11bにおける最もエレメント取付部11a寄りに配される地経糸43が、ファスナーエレメント20の上脚部22及び上連結部24と、下脚部23及び下連結部25とにより挟まれるように織成されている。
 このテープ主体部11bにおける最もエレメント取付部11a寄りに配される地経糸43に緯糸40が交差して織り込まれることにより、緯糸40の位置がテープ長さ方向やテープ幅方向にずれることを防いでいる。特に、ファスナーエレメント20の上脚部22の上面側を斜めに横切るように跨ぐ緯糸40の構成糸条40aは、テープ主体部11bにおける最もエレメント取付部11a寄りに配される地経糸43の下面側を走行して当該地経糸43と交差することにより、当該地経糸43で押さえられているため、上脚部22を跨ぐ緯糸40の構成糸条40aの位置がテープ長さ方向にずれること(例えば、ファスナーエレメント20の上連結部24側にずれること)を防いでいる。
 また同様に、ファスナーエレメント20の下脚部23の下面側を斜めに横切るように跨ぐ緯糸40の構成糸条40aは、テープ主体部11bにおける最もエレメント取付部11a寄りに配される地経糸43の上面側を走行して当該地経糸43と交差することにより、当該地経糸43で押さえられているため、下脚部23を跨ぐ緯糸40の構成糸条40aの位置がテープ長さ方向にずれること(例えば、ファスナーエレメント20の下連結部25側にずれること)を防いでいる。
 また、本実施例1のファスナーエレメント20は、上述のように、楕円状又は扁平形状の断面を有するモノフィラメントをジグザグ状に成形することにより構成されている。特に本実施例1では、図3に示したようなファスナーエレメント20のテープ長さ方向に直交する断面視において、上脚部22がファスナーテープ11のテープ表面側に凹状に湾曲して配されていることによって上脚部22の上面側に第1凹部22aが形成されており、この上脚部22の第1凹部22a内に、上脚部22を締め付け固定する第1締め付け用経糸41、及び上脚部22を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aが収容されている。
 ここで、第1凹部22aは、テープ幅方向に関して、噛合頭部21のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)と、上連結部24のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)との間に配置されている。噛合頭部21のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置は、噛合頭部21の全体の厚さが最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)でもある。また、上連結部24のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置は、上連結部24の上端縁と下連結部25の下端縁との間の厚さにおいて最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)でもある。そして、第1締め付け用経糸41は、テープ幅方向に関して、噛合頭部21の前記最も厚い位置と上連結部24の前記最も厚い位置との間に位置している。これにより、第1締め付け用経糸41は、第1凹部22aに収容される。
 また、下脚部23がファスナーテープ11のテープ裏面側に凹状に湾曲して配されていることによって下脚部23の下面側に第2凹部23aが形成されており、この下脚部23の第2凹部23a内に、下脚部23を締め付け固定する第2締め付け用経糸42、及び下脚部23を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aが収容されている。
 ここで、第2凹部23aは、テープ幅方向に関して、噛合頭部21のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)と、下連結部25のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)との間に配置されている。下連結部25のファスナーテープ11の中心位置からの厚さが最も厚い位置は、上連結部24の上端縁と下連結部25の下端縁との間の厚さにおいて最も厚い位置(高さ寸法が最も大きい位置)でもある。そして、第2締め付け用経糸42は、テープ幅方向に関して、噛合頭部21の前記最も厚い位置と下連結部25の前記最も厚い位置との間に位置している。これにより、第2締め付け用経糸42は、第2凹部23aに収容される。
 この場合、当該モノフィラメントの横断面視において、その中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分のうちの最も長い線分を長軸としたときに、上脚部22の第1凹部22aが配されている部分及び下脚部23の第2凹部23aが配されている部分における長軸の向きが、上連結部24及び下連結部25における長軸の向きよりも、ファスナーテープ11のテープ表面及びテープ裏面に対して傾斜角度が小さくなるように傾けられている。
 言い換えると、上脚部22の第1凹部22aが配されている部分及び下脚部23の第2凹部23aが配されている部分における長軸の向きが、ファスナーテープ11のテープ表面及びテープ裏面に対して寝かせるように傾けられており、テープ表面及びテープ裏面に対してほぼ平行となる。一方、上連結部24及び下連結部25における長軸の向きが、ファスナーテープ11のテープ表面及びテープ裏面に対して起き上がるように立てられている。
 上述のようにモノフィラメントの断面における長軸の向きが傾けられていることによって、テープ厚さ方向において、上脚部22の第1凹部22aにおけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法、及び、下脚部23の第2凹部23aにおけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法を、それぞれ、上連結部24及び下連結部25における前記中心位置からの高さ寸法の最大値H1よりも、容易に小さく設定することが可能となる。言い換えると、テープ厚さ方向において、上脚部22の第1凹部22aを、上連結部24の上端縁の位置よりもファスナーテープ11寄りの位置に設けることができ、また、下脚部23の第2凹部23aを、下連結部25の下端縁の位置よりもファスナーテープ11寄りの位置に設けることができる。
 なお、ファスナーテープ11の中心位置は、テープ厚さ方向の中心である。また、本実施例1のファスナーエレメント20の形状は、テープ表面側とテープ裏面側とにおいて、ファスナーエレメントの取付ピッチを1つ分テープ長さ方向にずらした形で対称となっていることから、前記ファスナーテープ11の中心位置は、ファスナーエレメント20の厚さ方向の中心位置と言い換えることもできる。
 また、本実施例1のファスナーエレメント20では、噛合頭部21が、図3及び図5に示したように、その内周側に空間部が形成されるようにU字状に折り曲げられて構成されており、テープ厚さ方向において、噛合頭部21におけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法を大きくして、スライドファスナー1を構成したときの噛合強度を確保している。
 これに対して、ファスナーエレメント20の上脚部22と下脚部23とは、図3及び図4に示したように、互いに接するように配されており、これによって、テープ厚さ方向において、上脚部22の第1凹部22aにおけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法、及び下脚部23の第2凹部23aにおけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法を、それぞれ、噛合頭部21における前記中心位置からの高さ寸法の最大値H2よりも小さく設定して、ファスナーエレメント20を薄型化している。
 言い換えると、テープ厚さ方向において、上脚部22の第1凹部22aを、噛合頭部21の上端縁の位置よりもファスナーテープ11寄りの位置に設けることができ、また、下脚部23の第2凹部23aを、噛合頭部21の下端縁の位置よりもファスナーテープ11寄りの位置に設けることができる。
 すなわち、本実施例1では、前記ファスナーエレメント20のテープ長さ方向に直交する断面視にて、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aの前記高さ寸法が、それぞれ、上連結部24又は下連結部25における前記高さ寸法の最大値H1や、噛合頭部21における前記高さ寸法の最大値H2よりも小さく設定されている。一例であるが、本実施例1における上連結部24又は下連結部25における前記高さ寸法の最大値H1は0.71mm、噛合頭部21における前記高さ寸法の最大値H2は0.59mm、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aにおける前記中心位置からの高さ寸法の最小値は0.44mmである。
 また、前記ファスナーエレメント20のテープ長さ方向に直交する断面視にて、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aの位置で、上脚部22及び下脚部23がそれぞれ厚さ方向に括れている。さらに、この上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aの最も高さ寸法の小さい寸法と、上下連結部24,25の最も厚い寸法(前記最大値H1)との差は、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aの最も高さ寸法の小さい寸法と、噛合頭部21の最も厚い寸法(前記最大値H2)との差よりも、大きく形成される。具体的な数値で表すと、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aにおける前記高さ寸法の最小値と前記最大値H1との差は0.27mmであり、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aにおける前記高さ寸法の最小値と前記最大値H2との差は0.15mmである。
 これにより、ファスナーエレメント20を締め付け固定する第1締め付け用経糸41aおよび第2締め付け用経糸42aが、テープ幅方向における上下連結部24,25の外側(テープ主体部側)に自由にずれる(移動する)ことをなくすことができるので、スライダー30の摺動時に当該スライダー30に接触するなどして、糸切れを起こすことを防止できる。
 しかも、上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aが、それらの内部に収容している第1及び第2締め付け用経糸41,42と緯糸40の構成糸条40aとからそれぞれ締め付け力を受けることにより、上述のような上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23aと、噛合頭部21、上連結部24、及び下連結部25とについての高さ寸法の関係を安定して維持することができる。
 更に、本実施例1のファスナーエレメント20は、上連結部24及び下連結部25におけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法と、噛合頭部21におけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法とを比較したときに、上連結部24及び下連結部25における前記高さ寸法の最大値H1が噛合頭部21における前記高さ寸法の最大値H2よりも大きくなるように(言い換えると、噛合頭部21の高さ寸法の最大値H2が上連結部24及び下連結部25の高さ寸法の最大値H1よりも小さくなるように)構成されている。
 このように上連結部24及び下連結部25における前記高さ寸法の最大値H1を噛合頭部21における前記高さ寸法の最大値H2よりも大きくすることにより、スライダー30の摺動時に、ファスナーエレメント20の上連結部24及び下連結部25をスライダー30の上翼板33及び下翼板34に安定して接触させることができ、更には、ファスナーエレメント20の上連結部24及び下連結部25をスライダー30の上フランジ部35及び下フランジ部36に接触させることも可能となる。これにより、スライダー30のエレメント案内路38からファスナーエレメント20が抜け出すことを確実に防止でき、また、エレメント列12に対するスライダー30のガイド性が良好となる。
 更に、ファスナーエレメント20の上連結部24及び下連結部25が、スライダー30の上翼板33及び下翼板34や、上フランジ部35及び下フランジ部36に接触することにより、左右のファスナーエレメント20がスライダー30のエレメント案内路38内で適切に案内されるようになるため、左右のファスナーエレメント20を円滑に噛み合わせることができる。
 また、噛合頭部21における前記高さ寸法の最大値H2を、上連結部24及び下連結部25における前記高さ寸法の最大値H1よりも小さくすることにより、モノフィラメントからジグザグ状のファスナーエレメント20を成形する際に、噛合頭部21の折曲部がテープ厚さ方向の寸法を小さくするように折り曲げられるほど、テープ長さ方向に膨出する噛合部21aを噛合頭部21に安定して形成できるため、所望の噛合強度を適切に確保することができる。
 この場合、噛合頭部21の高さ寸法を却って小さくし過ぎると、噛合頭部21自体が全体的に小さくなって噛合強度の低下を招く虞や、ファスナーエレメント20をスライダー30のエレメント案内路38内に挿入したときに、そのエレメント案内路38内で噛合頭部21の位置が安定せずにファスナーエレメント20の噛み合わせに不具合を生じさせる虞があるため、噛合頭部21におけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法の最大値H2は、上連結部24又は下連結部25におけるファスナーテープ11の中心位置からの高さ寸法の最大値H1の70%以上の大きさに、特に80%以上の大きさに設定されることが好ましい。
 上述のような構成を有するファスナーエレメント20がファスナーテープ11に織り込まれた本実施例1のスライドファスナー1は、所定の高さ寸法の関係を有する上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23a内に第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42がそれぞれ収容されており、第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42が、テープ厚さ方向において、上連結部24及び下連結部25よりも低い位置(ファスナーテープ11寄りの位置)に配されている。
 更に、本実施例1のスライドファスナー1では、上脚部22の第1凹部22a内に、上脚部22を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aが収容されており、下脚部23の第2凹部23a内に、下脚部23を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aが収容されている。
 これにより、ファスナーエレメント20に対する第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、及び、上下脚部23を跨ぐ緯糸40の構成糸条40aの位置がずれること(特に、テープ幅方向にずれること)を効果的に防ぎ、第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、及び緯糸40によってファスナーエレメント20を安定して固定することができる。
 また、第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、及び、上下脚部23を跨ぐ緯糸40の構成糸条40aが上脚部22の第1凹部22a及び下脚部23の第2凹部23a内に収容されていることにより、ファスナーエレメント20のエレメント列12に沿ってスライダー30を摺動させても、これらの第1凹部22a及び第2凹部23a内に収容された第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、及び緯糸40の構成糸条40aをスライダー30の上下翼板33,34の内面に接触させ難くすることができる。
 更に、本実施例1のスライドファスナー1が衣類や鞄類に取り付けられて使用される場合でも、第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、及び緯糸40の構成糸条40aがファスナーエレメント20の第1凹部22a及び第2凹部23a内に収容されているため、他の部材に接触するリスクを小さくすることができる。
 従って、本実施例1のスライドファスナー1によれば、スライダー30の摺動や他の部材との接触に起因して、第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、並びに、上脚部22又は下脚部23を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aの磨耗や糸切れを生じ難くすることができ、長期に亘ってスライドファスナー1を安定して使用することが可能となる。
 更にまた、本実施例1におけるファスナーテープ11のエレメント取付部11aには、ジグザグ状のファスナーエレメント20が、ファスナーテープ11のテープ表面側とテープ裏面側とに取付ピッチを1つ分テープ長さ方向にずらした形で対称的に織り込まれている。
 この場合、エレメント取付部11aの各第1締め付け用経糸41は、上脚部22の上面側を経方向に沿って走行するとともに、緯糸40に交差して緻密に織り込まれている。また、各第2締め付け用経糸42は、下脚部23の下面側を経方向に沿って走行するとともに、緯糸40に交差して緻密に織り込まれている。すなわち、緯糸40は、上脚部22の上面側を走行する第1締め付け用経糸41と、下脚部23の下面側を走行する第2締め付け用経糸42とに交差して織り込まれている。
 このため、第1締め付け用経糸41、第2締め付け用経糸42、又は、上脚部22若しくは下脚部23を跨ぐように横切る緯糸40の構成糸条40aが、たとえスライダー30の摺動や他の部材との接触に起因してファスナーテープ11のテープ表面側又はテープ裏面側で切断されたとしても、その糸切れが生じたテープ面とは反対のテープ面側にて、エレメント取付部11aの織組織を暫くの間保持することができる。その結果、ジグザグ状のファスナーエレメント20をファスナーテープ11のエレメント取付部11aから脱離しないように持ち堪えることが可能となり、糸切れに起因してスライドファスナー1の噛合強度が低下することを抑制できる。
 その上、本実施例1のスライドファスナー1では、ファスナーエレメント20の噛合頭部21の高さ寸法をある程度確保しつつ、第1脚部及び第2脚部に第1凹部22a及び第2凹部23aを設けて、当該第1凹部22a及び第2凹部23a内に第1締め付け用経糸41及び第2締め付け用経糸42を収容しているため、噛合頭部21を小さくすることに起因して噛合強度が低下することや、噛合割れが生じ易くなることも防止できる。
 従って、エレメント列12に沿ってスライダー30を摺動させることによって、左右のファスナーエレメント20を円滑に噛合・分離させることができ、また、左右のファスナーエレメント20を噛合させてスライドファスナー1を閉鎖したときに、所望の噛合強度を安定して確保することができる。
  1        スライドファスナー
  5        第1止具
  6        第2止具
 10        ファスナーストリンガー
 11        ファスナーテープ
 11a       エレメント取付部(テープ側縁部)
 11b       テープ主体部
 12        エレメント列
 20        ファスナーエレメント
 20a       第1のファスナーエレメント
 20b       第2のファスナーエレメント
 20c       第3のファスナーエレメント
 21        噛合頭部
 21a       噛合部
 22        上脚部(第1脚部)
 22a       第1凹部
 23        下脚部(第2脚部)
 23a       第2凹部
 24        上連結部(第1連結部)
 25        下連結部(第2連結部)
 30        スライダー
 31        スライダー胴体
 32        引手
 33        上翼板
 34        下翼板
 35        上フランジ部
 36        下フランジ部
 37        引手取付柱
 38        エレメント案内路
 39        テープ挿通間隙
 40        緯糸
 40a       構成糸条
 41        第1締め付け用経糸
 41a~41d   一段目~四段目の第1締め付け用経糸
 42        第2締め付け用経糸
 42a~42d   一段目~四段目の第2締め付け用経糸
 43        地経糸
 H1        上連結部及び下連結部における高さ寸法の最大値
 H2        噛合頭部における高さ寸法の最大値

Claims (9)

  1.  緯糸(40)及び複数の経糸(41,42,43)により織成され、テープ主体部(11b) の一側縁に沿ってエレメント取付部(11a) が配されたファスナーテープ(11)と、前記エレメント取付部(11a) に織り込み固定された連続状のファスナーエレメント(20)とを有し、前記ファスナーエレメント(20)は、合成樹脂製のモノフィラメントをジグザグ状に成形して構成され、且つ、テープ厚さ方向に沿って折り曲げられた折曲部にテープ長さ方向に膨出する噛合部(21a) を備えた噛合頭部(21)と、前記噛合頭部(21)から前記ファスナーテープ(11)の第1テープ面側及び第2テープ面側にそれぞれテープ幅方向に延びる第1脚部(22)及び第2脚部(23)と、テープ長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメント(20)の前記第1脚部(22)間を連結する第1連結部(24)と、テープ長さ方向に隣接する前記ファスナーエレメント(20)の前記第2脚部(23)間を連結する第2連結部(25)とを有し、前記経糸(41,42,43)は、前記第1脚部(22)の外面側を走行するとともに前記緯糸(40)と交差して前記第1脚部(22)を締め付け固定する第1締め付け用経糸(41)と、前記第2脚部(23)の外面側を走行するとともに前記緯糸(40)と交差して前記第2脚部(23)を締め付け固定する第2締め付け用経糸(42)とを有するスライドファスナー用ファスナーストリンガー(10)であって、
     前記第1脚部(22)の外面側に第1凹部(22a) が配され、前記第2脚部(23)の外面側に第2凹部(23a) が配され、
     前記第1脚部(22)の前記第1凹部(22a) に、前記第1締め付け用経糸(41)が収容され、前記第2脚部(23)の前記第2凹部(23a) に、前記第2締め付け用経糸(42)が収容されてなる、
    ことを特徴とするファスナーストリンガー。
  2.  前記第1連結部(24)及び第2連結部(25)のテープ厚さ方向における前記ファスナーテープ(11)の中心位置からの高さ寸法(H1)が、前記噛合頭部(21)のテープ厚さ方向における前記ファスナーテープ(11)の中心位置からの高さ寸法(H2)よりも大きく設定されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  3.  前記モノフィラメントの横断面は、楕円状又は扁平形状を呈してなる請求項1又は2記載のファスナーストリンガー。
  4.  前記モノフィラメントの横断面にて、当該モノフィラメントの中心点を通って当該モノフィラメントの外周上の2点を結ぶ径方向の線分のうちの最も長い線分を長軸としたときに、前記第1及び第2脚部(22,23) の前記第1及び第2凹部(22a,23a) が配されている部分における前記長軸の向きが、前記第1及び第2連結部(24,25) の前記長軸の向きよりも、前記ファスナーテープ(11)の前記第1テープ面側及び第2テープ面側に傾いてなる、
    請求項3記載のファスナーストリンガー。
  5.  織り込まれた前記ファスナーエレメント(20)の各噛合頭部(21)から延びる前記第1脚部(22)と前記第2脚部(23)とが少なくとも一部で互いに接してなる請求項1~4のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  6.  前記緯糸(40)は、1本の構成糸条(40a) が往復動により緯入れされて2本の前記構成糸条(40a) が引き揃えられた状態で織り込まれてなる請求項1~5のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  7.  前記ファスナーエレメント(20)の所定ピッチ毎に、前記緯糸(40)を構成する1本の前記構成糸条(40a) が、前記第1脚部(22)の第1面と前記第1締め付け用経糸(41)との間を通して前記第1脚部(22)を斜めに跨いで織り込まれ、
     前記ファスナーエレメント(20)の所定ピッチ毎に、前記緯糸(40)を構成する1本の前記構成糸条(40a) が、前記第2脚部(23)の第2面と前記第2締め付け用経糸(42)との間を通して前記第2脚部(23)を斜めに跨いで織り込まれてなる、
    請求項6記載のファスナーストリンガー。
  8.  前記第1脚部(22)を斜めに跨ぐ1本の前記構成糸条(40a) が、前記第1凹部(22a) に収容され、
     前記第2脚部(23)を斜めに跨ぐ1本の前記構成糸条(40a) が、前記第2凹部(23a) に収容されてなる、
    請求項7記載のファスナーストリンガー。
  9.  請求項1~8のいずれかに記載の前記ファスナーストリンガー(10)を2つ一組で有することを特徴とするスライドファスナー。
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