WO2013146597A1 - 加圧流動炉システムの起動方法 - Google Patents

加圧流動炉システムの起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで流動砂の割れを抑制する加圧流動炉システムの起動方法を提案する。【解決手段】加圧流動炉の底部に充填した流動砂を加熱し、加圧流動炉のフリーボード部の温度を昇温させ、フリーボード部の温度が750~900℃に昇温した後、加圧流動炉に含水有機物質を有する被処理物を供給する。

Description

加圧流動炉システムの起動方法
 本発明は、下水汚泥、バイオマス、都市ゴミ等の被処理物を燃焼する加圧流動炉システムの起動方法に関するものであり、より詳細には、加圧流動炉の底部に堆積した流動砂の割れを防止して流動砂の交換頻度を低減し、流動砂の加熱に使用する補助燃料の消費を低減する加圧流動炉システムの起動方法に関するものである。
 従来、下水汚泥、バイオマス、都市ゴミ等の被処理物を燃焼し、焼却炉から排出される燃焼排ガスの持つエネルギーを有効に取り出すことに着目した焼却設備として、加圧流動炉システムが知られている。加圧流動炉システムは、被処理物を燃焼させる加圧流動炉と、加圧流動炉から排出される燃焼排ガスによって回動されるタービンとタービンの回動に伴って回動され圧縮空気を供給するコンプレッサーを内装する過給機を有することを特徴とするシステムである。加圧流動動炉システムでは、被処理物を燃焼させた際に生じる燃焼排ガスによって過給機のタービンを駆動し、コンプレッサーから排出される圧縮空気によって被処理物の必要燃焼空気全量を供給する自立運転が可能となる。自立運転が可能となることで、従来、必要であった流動ブロワおよび誘引ファンが不要となり、ランニングコストが低減することが知られている。
 この加圧流動炉システムの起動方法として、加圧流動炉の底部に充填した流動砂を約550℃に加熱した後に、加圧流動炉の上部に配置されたウォータガンから流動砂に向けて砂ろ過水を噴霧し、加圧流動炉で発生する燃焼排ガスを増加させ、加圧流動炉に燃焼空気を供給する方法が提案されている(非特許文献1、特許文献1、2参照)。
「第18回廃棄物学会研究発表会講演論文集2007」廃棄物学会、2007年11月1日発行、p579~581
特開2007-170704号公報 特開2008-25966号公報
 しかしながら、従来の加圧流動炉システムの起動方法は、加圧流動炉の昇温に伴い約550℃に加熱された流動砂と炉内に噴霧された常温の水が接触することで、流動砂に割れが発生して小粒となるために、流動砂の消費量が増えるという虞があった。
 また、非特許文献1、特許文献1、2に記載された加圧流動炉システムの起動方法は、自立運転完了まで排ガス温度および排ガス流量の維持のために重油、都市ガス等の補助燃料を使用する必要があり、その消費が多いという虞があった。
 そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
 上記課題を解決した本発明及び作用効果は、次のとおりである。
 第1発明は、底部に流動砂を充填して含水有機物質を有する被処理物を燃焼させる加圧流動炉と、該加圧流動炉から排出される燃焼排ガスによって回動するタービンとタービンの回動に伴って回動し圧縮空気を加圧流動炉に燃焼空気として供給するコンプレッサーを内装する過給機と、前記加圧流動炉に燃焼空気を供給する起動用送風機と、前記加圧流動炉内を加熱する加熱手段とを備えた加圧流動炉システムの起動方法であって、
 前記起動用送風機を駆動して燃焼空気を加圧流動炉に供給し、
 前記加熱手段により前記流動砂を加熱して加圧流動炉のフリーボード部の温度を昇温し、
 前記フリーボード部の温度が750~900℃に昇温した後に、前記加圧流動炉に被処理物を供給して燃焼排ガスを増加させ、
 該燃焼排ガスによって前記過給機を駆動させて該燃焼空気を加圧流動炉に供給した後に、前記起動用送風機を停止させることを特徴とする。
 (作用効果)
 加圧流動炉のフリーボード部の温度が750~900℃に昇温した後に、加圧流動炉に被処理物を供給して燃焼排ガスを増加させ、燃焼排ガスによって過給機を駆動させて燃焼空気を加圧流動炉に供給するので、ヒートショックによる流動砂の割れを抑制し、流動砂の交換頻度を低減することができる。また、被処理物に内在された有機物質を燃焼させることによって加圧流動炉に要求される重油、都市ガス等の補助燃料の消費を低減することもできる。
 第2発明は、第1発明の構成において、前記加圧流動炉に被処理物の燃焼に使用される燃焼空気よりも多くの燃焼空気を、前記起動用送風機と過給機によって供給することを特徴とする。
 (作用効果)
 加圧流動炉に被処理物の燃焼に使用される燃焼空気よりも多くの燃焼空気を、起動用送風機と過給機によって供給するので、被処理物が完全燃焼し一酸化炭素等の有害物質の発生を抑制することができる。
 第3発明は、第1又は2発明の構成において、前記加圧流動炉の炉内圧力が所定の時間一定となった場合に、前記被処理物の供給を開始することを特徴とする。
 (作用効果)
 加圧流動炉内の圧力が所定の時間一定となった場合に、被処理物の供給を開始するので、ウォータガンなどで燃焼排ガスを増量させることなく過給機の運転をより好適に開始することができる。
 第4発明は、第1~3発明の構成において、前記タービンに供給される燃焼排ガスが所定の温度となった後に、前記起動用送風機の吐出側から前記コンプレッサー吸込側への流路から分岐して前記コンプレッサー吐出側の流路との間に配置されたバイパス流路を閉塞し、前記起動用送風機から空気流路を介してコンプレッサーの供給口に燃焼空気を供給することを特徴とする。
 (作用効果)
 過給機の供給口における燃焼排ガスが所定の温度となった後、起動用送風機から過給機を介して加圧流動炉へ燃焼空気の供給を開始するので、ウォータガンなどで燃焼排ガスを増量させることなく過給機の運転を開始することができる。
 第5発明は、第1~4発明の構成において、前記被処理物を一定の割合で増加させながら加圧流動炉に供給することを特徴とする。
 (作用効果)
 被処理物を一定の割合で増加させながら加圧流動炉に供給するので、加圧流動炉の温度の変動を抑制でき、安定して過給機の自立運転に移行することができる。
 第6発明は、第1~4発明の構成において、前記被処理物を階段的に増加させながら加圧流動炉に供給することを特徴とする。
 (作用効果)
 被処理物を階段的に増加させながら加圧流動炉に供給するので、被処理物の供給方法を簡易に行うことができ、被処理物の供給量の変動を抑制することができる。また、加圧流動炉の温度の変動を抑制でき、安定して過給機の自立運転に移行することができる。
 第7発明は、第6発明の構成において、前記加圧流動炉の定格処理量の20~30質量%の前記被処理物を供給し、
 前記過給機から供給される燃焼空気が定格容量の50vol%以上になった後に、定格処理量の40~50質量%の前記被処理物を供給することを特徴とする。
 (作用効果)
 加圧流動炉の定格処理量の20~30質量%の被処理物を加圧流動炉に供給しているので、被処理物の供給開始時に発生する流動砂の温度の降温を防止することができる。
 また、過給機から供給される燃焼空気を定格容量の50vol%以上とした後に、定格処理量の40~50質量%の被処理物を加圧流動炉に供給するので、加圧流動炉の温度の変動をより抑制でき、短時間で過給機の自立運転に移行することができる。
 第8発明は、第1~7発明の構成において、前記加圧流動炉は、加熱手段として底部に充填した流動砂を加熱する始動用バーナーと補助燃料燃焼装置とを備え、
 前記流動砂を前記始動用バーナーによって650~700℃に昇温した後に、前記流動砂を前記補助燃料燃焼装置によって750~850℃に昇温させることを特徴とする。
 (作用効果)
 始動用バーナーで加圧流動炉の流動砂の表面部を加熱した後、補助燃料燃焼装置で流動砂の中心部を加熱するので、流動砂を効率良く昇温でき、補助燃料の消費を抑制することができる。
 以上の発明によれば、過給機の自立運転前から被処理物を投入することが可能となるので低コストで流動砂の割れを抑制することが可能となる。
加圧流動炉システムの説明図である。 図1の部分拡大図である。 図1の部分拡大図である。 図1の部分拡大図である。 本実施形態の起動方法のフローチャートである。 比較の起動方法のフローチャートである。
 以下、本発明の本実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
 加圧流動炉システム1は、図1に示すように、汚泥等の被処理物を貯留する貯留装置10と、貯留装置10から供給された被処理物を燃焼する加圧流動炉20と、加圧流動炉20から排出された燃焼排ガスによって加圧流動炉20に供給する燃焼空気を加熱する空気予熱器40と、燃焼排ガス中の粉塵等を除去する集塵機50と、燃焼排ガスによって駆動され加圧流動炉20に燃焼空気を供給する過給機60と、過給機60から排出された燃焼排ガスによって排煙処理塔80に供給する白煙防止用空気を加熱する白煙防止用予熱器70と、燃焼排ガス内の不純物を除去する排煙処理塔80を備えている。
 (貯留装置)
 貯留装置10に貯留される被処理物は、主に含水率を70~85%質量に脱水処理された下水汚泥であり、被処理物には、燃焼可能な有機物が含有されている。なお、被処理物は、含水有機物であれば下水汚泥に制限されることはなく、バイオマス、都市ゴミ等であっても良い。
 貯留装置10の下部には、所定量の被処理物を加圧流動炉20に供給する定量フィーダ11が配置され、定量フィーダ11の下流側には、被処理物を加圧流動炉20に圧送する投入ポンプ12が設けられている。なお、投入ポンプ12としては、一軸ネジ式ポンプ、ピストンポンプ等が使用できる。
 (加圧流動炉)
 加圧流動炉20は、流動媒体として所定の粒径を有する、流動砂等の固体粒子が炉内の下部に充填された燃焼炉であり、炉内に供給される燃焼空気によって流動層(以下、砂層という。)の流動状態を維持しつつ、外部から供給される被処理物および必要に応じて供給される補助燃料を燃焼させるものである。加圧流動炉20は、加熱手段として補助燃料燃焼装置21、始動用バーナー22の少なくとも1つを備えている。 図1、図2に示すように、一側の側壁の下部には、加圧流動炉20の内部に充填された粒径約400~600μmの流動砂を加熱する補助燃料燃焼装置21が配置され、補助燃料燃焼装置21の上側近傍の部位には、始動時に流動砂を加熱する始動用バーナー22が配置され、始動用バーナー22の上側の部位には、被処理物の供給口13Bが設けられている。また、加圧流動炉20の上部には、燃焼排ガスを冷却するためのウォータガン23が配置され、必要に応じ冷却水を炉内に噴霧することができる。
 補助燃料燃焼装置21は、加圧流動炉20に充填された流動砂を加熱するために、燃焼空気供給管(分散管)24の上側に配置されている。また、補助燃料燃焼装置21は、燃焼空気供給管24と同様に複数本が並列に配置されている。補助燃料燃焼装置21は、炉外に設置された補助燃料供給装置29から都市ガスや重油等の補助燃料が供給されている。なお、補助燃料燃焼装置21として、ガスガンやオイルガンを使用することもできる。
 始動用バーナー22は、始動時に流動砂の上面を加熱するために、加圧流動炉20の中心部に向かって立下がり傾斜して配置されている。なお、補助燃料燃焼装置21と同様に、始動用バーナー22には、炉外の補助燃料供給装置29から補助燃料が供給されている。また、始動用バーナー22の燃焼空気は、配管96を介して起動用送風機65の発生した送風空気が使用される。
 加圧流動炉20の他側の側壁の下部には、加圧流動炉20の内部に燃焼空気を供給する燃焼空気供給管24が配置されている。加圧流動炉20の上部の細径化された側壁には、補助燃料、被処理物等の燃焼によって発生した燃焼ガスや、砂ろ過水、被処理物に内在する水等が加熱されることで生じた水蒸気などを炉外に排出する排出口90Aが形成されている。なお、本発明では、燃焼ガス、又は燃焼ガスと水蒸気が混合したガスを燃焼排ガスという。
 燃焼空気供給管24は、補助燃料燃焼装置21から供給された補助燃料に均等に燃焼空気を供給するために、補助燃料燃焼装置21の下側に配置される。
 加圧流動炉20の側壁には、炉内温度を測定するための温度センサ(図示省略)が高さ方向にそって所定間隔で複数設置されている。設置個所は、砂層およびフリーボード部であり、それぞれ2箇所から3箇所、計4~6箇所となる。温度センサとしては、熱電対等を使用することが出来る。ここで、フリーボード部とは、加圧流動層燃焼炉11の内部において砂層の上層部を指す。これら温度センサは、それぞれの設置位置における炉内温度を示す電気信号を制御装置(図示省略)に出力する。
 (空気予熱器)
 空気予熱器40は、加圧流動炉20の後段に設置され、加圧流動炉20から排出された燃焼排ガスと燃焼空気とを間接的に熱交換することにより、燃焼空気を所定の温度まで昇温する機器である。
 空気予熱器40は、図1、図3に示すように、一側の側壁の上部には、加圧流動炉20からの燃焼排ガスの供給口90Bが形成され、供給口90Bの下側近傍部位には、燃焼空気を空気予熱器40から排出する排出口91Aが形成されている。また、燃焼排ガスの供給口90Bは、配管90を介して加圧流動炉20の排出口90Aに接続され、燃焼空気の排出口91Aは、配管91を介して加圧流動炉20の燃焼空気供給管24の後部に接続されている。
 空気予熱器40の他側の下部には、燃焼排ガスを空気予熱器40から排出する排出口92Aが形成され、排出口92Aの上側近傍の部位には、燃焼空気を機器内に供給する供給口95Bが形成されている。空気予熱器としては、シェルアンドチューブ式熱交換器が好ましい。
 (集塵機)
 集塵機50は、空気予熱器40の後段に設けられており、空気予熱器40から送出される燃焼排ガスに含まれるダスト、細粒化された流動砂等の不純物を除去する機器である。
 集塵機50に内装されるフィルタとしては、例えばセラミックフィルタやバグフィルタを用いることができ、集塵機50は、一側の側壁の下部には、燃焼排ガスを機器内に供給する供給口92Bが形成され、上部には、不純物等が取除かれた清浄な燃焼排ガスを機器外に排出する排出口93Aが形成されている。また、燃焼排ガスの供給口92Bは、配管92を介して空気予熱器40の燃焼排ガスの排出口92Aに接続されている。
 集塵機50内には、下部に形成された供給口92Bと上部に形成された排出口93Aの上下方向に間の部位にバフィルタ(図示省略)が内装されている。フィルタで取除かれた燃焼排ガス中の不純物等は、集塵機50内の底部に一時的に貯留された後、定期的に外部に排出される。
 (過給機)
 過給機60は、集塵機50の後段に設けられており、集塵機50から送出される燃焼排ガスによって回動されるタービン61と、タービン61の回動を伝達する軸63と、軸63によって回動を伝達されることによって圧縮空気を生成するコンプレッサー62とから構成されている。生成された圧縮空気は、燃焼空気として加圧流動炉20へ供給される。
 過給機60のタービン61側の側壁の下部(軸63と直交する部位)には、集塵機50によって不純物が除去された清浄な燃焼排ガスを機器内に供給する供給口93Bが形成され、タービン61側の側壁の下流側(軸63と平行する部位)には、燃焼排ガスを機器外に排出する排出口97Aが形成されている。また、燃焼排ガスの供給口93Bは、配管93を介して集塵機50の排出口93Aに接続されている。なお、配管93には燃焼排ガス温度を測定する温度測定手段93Dが設置される。
 過給機60のコンプレッサー62側の側壁の上流側(軸63と平行する部位)には、空気を機器内に吸気する供給口67Bが形成され、タービン61側の側壁の上側(軸63と直交する部位)には、吸気された空気を0.05~0.3MPaに昇圧した圧縮空気を機器外に排出する排出口94Aが形成されている。また、外気の供給口67Bは、配管16、67を介して、空気を吸気する。また、配管66,67を介して始動時に加圧流動炉20に燃焼空気を供給する起動用送風機65とも接続される。また、配管67には、配管内の圧力を測定する圧力測定手段67Cが設置されている。一方、圧縮空気の排出口94Aは、配管94、95を介して空気予熱器40の供給口95Bと、配管94、96を介して加圧流動炉20の始動用バーナー22の後部に接続されている。
 (起動用送風機)
 起動用送風機65は、加圧流動炉システム1の始動時に、加圧流動炉20の流動空気および、始動用バーナー22に燃焼空気を供給する機器である。また、起動用送風機65は、貯留装置10からの被処理物の供給の中断等によって、加圧流動炉20で発生する水蒸気が低減し、過給機60のタービン61の回転数が低回転になり、コンプレッサー62による外気の吸気が低減した場合に、強制的にコンプレッサー62に外気を供給する機能を併せ持っている。
 起動ブロア65は、配管66、68を介して、コンプレッサー62の吐出側配管94と接続される。さらに配管94、96を介して加圧流動炉20に配置された始動用バーナー22の後部に接続され、配管94、95を介して空気予熱器40の燃焼空気の供給口95Bに接続され、配管66、67を介して過給機60のコンプレッサー62の供給口67Bに接続されている。
 バイパス流路である配管68の中間部には、配管68の、起動用送風機65から見て配管67との接続点から遠い部位の連通を行うダンパ68Cが配置されている。ダンパ68Cは、加圧流動炉20の始動時(始動用バーナー22の着火時)から加圧流動炉20の昇温が完了するまで配管68を連通し、加圧流動炉20の昇温完了後に、配管68を遮断する。すなわち、加圧流動炉20の始動時から昇温中は、起動用送風機65によって発生された空気を、加圧流動炉20に設けられた始動用バーナー22へ配管96を介して始動用バーナー燃焼空気として供給し,さらに、配管95及び空気予熱器40を介して燃焼空気供給管24に燃焼空気を供給し、且つ閉じられていない空気流路である配管67を介して過給機60のコンプレッサー62側にも燃焼空気を供給し、加圧流動炉20の昇温が完了後は、ダンパ68Cの閉鎖により、コンプレッサー62を通過した空気のみが、空気予熱器40を介して加圧流動炉20の燃焼空気供給管24に燃焼空気として供給される。
 (白煙防止用予熱器)
 白煙防止用予熱器70は、煙突87から外部に排出される燃焼排ガスの白煙を防止するために、過給機60から排出された燃焼排ガスと白煙防止ファンから供給される白煙防止用空気とを間接的に熱交換する機器である。熱交換処理により、燃焼排ガスは冷却されるとともに白煙防止用空気は昇温される。白煙防止用予熱器70によって熱交換され冷却された燃焼排ガスは、後段の排煙処理塔80に送出される。白煙防止用予熱器70としてシェルアンドチューブ式熱交換器やプレート式熱交換器等を用いることができる。
 (排煙処理塔)
 排煙処理塔80は、機器外に燃焼排ガスに含まれる不純物等の排出を防止する機器であり、排煙処理塔80の上部には煙突87が配置されている。
 排煙処理塔80は、図1、図4に示すように、一側の側壁の下部には、白煙防止用予熱器70から排出された燃焼排ガスを機器内に供給する供給口98Bが形成され、煙突87の一側の側壁の下部には、白煙防止用予熱器70から排ガスと熱交換され温まって排出された白煙防止用空気を煙突87内に供給する供給口99Bが形成されている。また、燃焼排ガスの供給口98Bは、配管98を介して白煙防止用予熱器70の下部に形成された燃焼排ガスの排出口98Aに接続され、白煙防止用空気の供給口99Bは、配管99を介して白煙防止用予熱器70の上部に形成された白煙防止用空気の排出99Aに接続されている。
 白煙防止用予熱器70の白煙防止用空気は、白煙防止用空気送風機101により配管103を介して白煙防止用予熱器70に供給され、間接的に燃焼排ガスと熱交換されて、排出口99Aから暖められて排出される。煙突87では、湿潤で空気中凝結して霧状になりがちな出口の燃焼排ガスに、暖められて乾いた白煙防止用空気を供給口99Bで混合して、燃焼排ガスの相対湿度を低下させることで白煙防止を図る。
 排煙処理塔80の他側の側壁の上部には、外部から供給される水を機器内に噴霧する噴霧管84が配置され、中間部と、下部には、それぞれ、循環ポンプ83を介して排煙処理塔80の底部に貯留された苛性ソーダが含有された苛性ソーダ水を機器内に噴霧する噴霧管85が配置されている。また、排煙処理塔80に貯留された苛性ソーダ水は、図示しない苛性ソーダポンプを介して図示しない苛性ソーダタンクから供給され、常時適正量に維持されている。
 排煙処理塔80に供給された燃焼排ガスは、不純物等を除去されたのち白煙防止用空気と混合され、煙突87から外部に排出される。
 次に、加圧流動炉システムの起動方法を説明する。
 (加圧流動炉システムの起動方法)
 本実施形態の加圧流動炉システム1の起動方法を図5に基づいて説明する。本起動方法は、ウォータガン23から噴霧される水により、流動砂が急冷され、割れることを防止する起動方法である。
 外気を吸気する起動用送風機65を起動し、起動用送風機65から始動用バーナー22に燃焼空気を供給する。起動用送風機65から排出された燃焼空気は、配管66、68、96を介して始動用バーナー22の後部に供給される。なお、配管66に配置されているダンパ66Cは、制御装置と接続され、起動用送風機65が動作する際は開放されて配管66は連通する。また、配管68に配置されている、起動用送風機65から見て配管67との接続点から遠い部位の連通を行うダンパ68Cは、制御装置と接続され配管68は連通する。このとき、起動用送風機65から排出された燃焼空気の一部が、過給機60のコンプレッサー62、配管94を介して始動用バーナー22に供給されることもあるが、起動用送風機65から排出された半分以上の燃焼空気が、コンプレッサー62を介することなく始動用バーナー22に供給されれば良い。
 炉外に配置された補助燃料供給装置29を起動し、補助燃料供給装置29から始動用バーナー22に重油、都市ガス等の補助燃料を供給する。補助燃料供給装置29から排出された補助燃料は、配管30、31を介して始動用バーナー22の後部に供給される。なお、配管31に配置されている流量調整バルブ31Cは、制御装置(図示省略)と接続されており補助燃料の流量(供給量)を調整する。
 始動用バーナー22に供給された燃焼空気と補助燃料は、始動用バーナー22で混合され、燃焼し、始動用バーナー22の先部の排出口から熱風を噴出する。始動用バーナー22から噴出された熱風は、加圧流動炉20の底部に充填された流動砂の上面に向かって噴出され、砂層の温度を約650~700℃に昇温させる。
 次に、引続いて起動用送風機65から燃焼空気供給管24に燃焼空気を供給する。起動用送風機65から排出された燃焼空気は、配管66、68、96、95、空気予熱器40、配管91を介して燃焼空気供給管24の後部に供給される。なお、配管95に配置されている流量調整バルブ95Cは、制御装置と接続され配管95は適当な流量を流すよう連通される。このとき、起動用送風機65から排出された燃焼空気の一部が、過給機60のコンプレッサー62、配管94を介して燃焼空気供給管24に供給されることもあるが、起動用送風機65から排出された半数以上の燃焼空気が、コンプレッサー62を介さずに燃焼空気供給管24に供給されれば良い。
 補助燃料供給装置29から補助燃料燃焼装置21に補助燃料を供給する。補助燃料供給装置29から排出された補助燃料は、配管30、32を介して補助燃料燃焼装置21の後部に供給される。なお、配管31に配置されている流量調整バルブ32Cは、制御装置(図示省略)によって制御され補助燃料の流量(供給量)を調整する。
 燃焼空気供給管24に供給された燃焼空気は、燃焼空気供給管24の先部の孔から流動砂の充填層に排出され、補助燃料燃焼装置21に供給された補助燃料は、補助燃料燃焼装置21の先部の孔から流動砂の充填層に排出され、流動砂の空隙内で燃焼空気と補助燃料は混合され、燃焼し、熱風を発生し、流動砂の温度を750~850℃に昇温させる。また、加圧流動炉20のフリーボード温度(加圧流動炉20内の上部の温度)は、流動砂の昇温に対応して昇温し、約850℃に昇温される。加圧流動炉20から排出された燃焼排ガスは、配管90を介して、空気予熱器40に供給され、その後、集塵機50を通過する。集塵機50から排出された燃焼排ガスは、配管93Cを介して排煙処理塔80へ供給されたのち、煙突87から外部へ排出される。このとき、燃焼排ガスの一部が、過給機60のタービン61に供給されても良い。
 次に、流動砂の空隙内で燃焼空気供給管24から供給された燃焼空気と補助燃料燃焼装置21に供給された補助燃料による燃焼が安定した後に、始動用バーナー22の燃焼を停止する。すなわち、配管96のダンパ96Cを制御装置と非接続にして配管96を閉塞して燃焼空気の供給を停止し、配管31の流量調整バルブ31Cを閉塞して補助燃料の供給を停止する。
 加圧流動炉20内のフリーボード部の温度が約750~900℃に昇温した後、燃焼空気流量及び炉内圧力が1~10秒程度の間、一定となった場合に、定量フィーダ11と投入ポンプ12を起動し、加圧流動炉20の供給口13Bから加圧流動炉20内に被処理物を供給する。加圧流動炉20内に供給された被処理物に含有された有機物質は、燃焼し燃焼ガスを発生し、被処理物に含有された水分は、加圧流動炉20内の上部、あるいは流動砂と接触して沸騰し、水蒸気を発生する。
 このように加圧流動炉20へ供給される燃焼空気の流量、炉内圧力等の炉内の条件が一定となったことを条件に、被処理物の供給を開始することにより、炉内状態の急激に変動することを抑制することが出来る。
 被処理物の供給量は、加圧流動炉20の定格処理量の20~30%にするのが好適である。定格処理量の20%未満であると、発生する燃焼排ガス量が少量であり、過給機60が自立運転に移行する時間が長時間となる。また、供給量が定格処理量の30%超であると、被処理物に含有された水により流動砂が割れ、小粒化を十分に防止することができない。ここで定格処理量とは、過給機60が自立運転中に供給口13Bから加圧流動炉20に供給される被処理物の質量をいう。
 過給機60の燃焼排ガスの供給口93Bの近傍の配管93に設置した温度測定手段93Dによって検出される燃焼排ガス温度が、500~650℃に達すると、配管93Cに設置されたダンパを閉方向に駆動させ、燃焼排ガスを過給機60のタービン61に供給し、タービン61を回動させる。一方、過給機60のコンプレッサー62は、タービン61の回動に伴って回動を開始する。   
 次に、タービン61の回動の開始に伴い、起動用送風機65からコンプレッサー62に燃焼空気を供給する。起動用送風機65から排出される燃焼空気は、配管66、67を介してコンプレッサー62に供給される。また、配管16、66、67を介して、外気を燃焼空気としてコンプレッサー62に供給可能となっている。供給された燃焼空気はコンプレッサー62によって0.05~0.3Mpaに昇圧された後に、配管94、96、95、空気予熱器40、配管91を介して燃焼空気供給管24の後部に供給される。なお、バイパス流路である配管68に配置されているダンパ68Cは閉塞する。このように、バイパス流路である配管68を閉鎖することで、起動用送風機65から排出される燃焼空気は、その全量を空気流路をなす配管67を介してコンプレッサー62に供給される。
 次に、過給機60のコンプレッサー62から排出された燃焼空気が、定格容量の50%以上になった後に、加圧流動炉20の供給口13Bから加圧流動炉20内に定格処理量を下回る量の被処理物を供給する。その供給量は、定格処理量の40~50%であることが好ましい。加圧流動炉20内に供給する被処理物を定格処理量の40~50%にすることによって、被処理物から発生する燃焼排ガス、水蒸気の量が多くなり、過給機60から排出される燃焼空気量を比較的短時間で増やすことができる。ここで定格容量とは、加圧焼却炉20で定格処理量の処理物を燃焼させるときに必要な燃焼空気量をいう。
 被処理物の供給量が定格処理量の40%未満であると、発生する燃焼排ガスが少量であり、過給機60から排出される燃焼空気量が所定量に増えるまでに要する時間が長くなる。また、供給量が定格処理量の50%超であると、被処理物に含有された水により加圧流動炉20内の流動砂の温度を一定に維持するのが困難となる。
 被処理物が供給され、燃焼排ガスが増加し、過給機60の回転数が増えると、コンプレッサー62が吸引できる空気量が増える。そこで、配管16、66、67を介して過給機60のコンプレッサー62に供給される燃焼空気量を増やしつつ、起動用送風機65から供給する燃焼空気量を減少させる。燃焼空気量の調整は、送風機の回転数を低下させても良いし、ダンパ66C開度を調整しても良い。その後、配管67に設置した圧力検出手段67Cにより測定された圧力が大気圧より低くなった場合に、起動用送風機65を停止する。この結果、加圧流動炉システム1は、燃焼排ガスによってタービン61を駆動し、コンプレッサー62から排出される圧縮空気により被処理物の必要燃焼空気量を全量供給する自立運転となる。
 次に、過給機60のコンプレッサー62から排出される燃焼空気が、定格容量の85%以上になった後、加圧流動炉20内に定格処理量の被処理物を供給する。また、燃焼空気が定格容量の85%以上になった後に、被処理物の供給量を定格処理量にすることにより、加圧流動炉20内の温度変化、圧力変化を抑制し、加圧流動炉20内の燃焼状態、燃焼排ガスの排出量を安定させることができる。
 なお、他の実施形態として、起動用送風機65の停止条件を、配管67に設置した圧力検出手段67Cにより測定された圧力が大気圧より低くなった場合としつつも、直ちに停止せず、過給機60のコンプレッサー62から排出される燃焼空気が、定格容量の85%以上になった後、加圧流動炉20内に定格処理量の被処理物を供給した後に、起動用送風機65を停止することも可能である。
 (加圧流動炉システムの他の起動方法)
 次に、比較例として加圧流動炉システム1の他の起動方法について図6に基づいて説明する。なお、加圧流動炉20のフリーボード温度が約850℃に昇温し、始動用バーナー22の燃焼を停止する迄の起動方法は、前述した起動方法と同一手段を採用しているので重複する説明を省略する。  
 フリーボード部の温度が約850℃に昇温した後に、砂ろ過水ポンプ(図示せず)を起動し、砂ろ過水ポンプからウォータガン23に水を供給する。ウォータガン23に供給された水は、ウォータガン23から流動砂に向けて噴霧され、加圧流動炉20内のフリーボード部、あるいは流動砂と接触して沸騰し、水蒸気を発生する。
 加圧流動炉20内の燃焼空気と補助燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスと、水の沸騰により発生した水蒸気が混合した燃焼排ガスは、配管90、空気予熱器40、配管92、集塵機50、配管93を介して過給機60のタービン61に供給され、タービン61を回動させる。一方、過給機60のコンプレッサー62は、タービン61の回動に伴って回動を開始する。
 次に、タービン61の回動の開始に伴い、起動用送風機65からコンプレッサー62に燃焼空気を供給する。起動用送風機65から排出される燃焼空気は、配管66、67を介してコンプレッサー62に供給され、コンプレッサー62によって0.05~0.3MPaに昇圧された後に、配管94、96、95、空気予熱器40、配管91を介して燃焼空気供給管24の後部に供給される。なお、配管68に配置されているダンパ68Cは閉塞する。
 次に、燃焼排ガスの増加によってコンプレッサー62が外部から吸引する空気量が増え、コンプレッサー62被処理物の燃焼に必要な量に達したあと、起動用送風機65を停止する。
 次に、貯留装置10の定量フィーダ11と投入ポンプ12を起動し、加圧流動炉20の供給口13Bから加圧流動炉20内に被処理物を供給する。その後、ウォータガン23への砂ろ過水の供給を停止する。
 他の起動方法によって起動させた場合、流動砂に割れが確認されたが、前述した本起動方法によって起動させた場合には、流動砂の割れは確認できなかった。
1    加圧流動炉システム
10   貯留装置
11   定量フィーダ
12   投入ポンプ
20   加圧流動炉
21   補助燃料燃焼装置
22   始動用バーナー
24   燃焼空気供給管
29   補助燃料供給装置
40   空気予熱器  
50   集塵機
60   過給機
61   タービン
62   コンプレッサー
65   起動用送風機
70   白煙防止用予熱器
80   排煙処理塔
    

Claims (8)

  1.  底部に流動砂を充填して含水有機物質を有する被処理物を燃焼させる加圧流動炉と、該加圧流動炉から排出される燃焼排ガスによって回動するタービンとタービンの回動に伴って回動し圧縮空気を加圧流動炉に燃焼空気として供給するコンプレッサーを内装する過給機と、前記加圧流動炉に燃焼空気を供給する起動用送風機と、前記加圧流動炉内を加熱する加熱手段とを備えた加圧流動炉システムの起動方法であって、
     前記起動用送風機を駆動して燃焼空気を加圧流動炉に供給し、
     前記加熱手段により前記流動砂を加熱して加圧流動炉のフリーボード部の温度を昇温し、
     前記フリーボード部の温度が750~900℃に昇温した後に、前記加圧流動炉に被処理物を供給して燃焼排ガスを増加させ、
     該燃焼排ガスによって前記過給機を駆動させて燃焼空気を加圧流動炉に供給した後に、前記起動用送風機を停止させる
     ことを特徴とする加圧流動炉システムの起動方法。
  2.  前記加圧流動炉に被処理物の燃焼に使用される燃焼空気よりも多くの燃焼空気を、前記起動用送風機と過給機によって供給する請求項1記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  3.  前記加圧流動炉の炉内圧力が所定の時間一定となった場合に、前記被処理物の供給を開始する請求項請求項1又は2記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  4.  前記タービンに供給される燃焼排ガスが所定の温度となった後に、前記起動用送風機の吐出側から前記コンプレッサー吸込側への流路から分岐して前記コンプレッサー吐出側の流路との間に配置されたバイパス流路を閉塞し、前記起動用送風機から空気流路を介してコンプレッサーの供給口に燃焼空気を供給する1~3のいずれか1項に記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  5.  前記被処理物を一定の割合で増加させながら加圧流動炉に供給する請求項1~4のいずれか1項に記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  6.  前記被処理物を階段的に増加させながら加圧流動炉に供給する請求項1~4のいずれか1項に記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  7.  前記加圧流動炉の定格処理量の20~30質量%の前記被処理物を供給し、
     前記過給機から供給される燃焼空気が定格容量の50vol%以上になった後に、定格処理量の40~50質量%の前記被処理物を供給する請求項6記載の加圧流動炉システムの起動方法。
  8.  前記加圧流動炉は、前記加熱手段として底部に充填した流動砂を加熱する始動用バーナーと補助燃料燃焼装置とを備え、
     前記流動砂を前記始動用バーナーによって650~700℃に昇温した後に、前記流動砂を前記補助燃料燃焼装置によって750~850℃に昇温させる請求項1~7のいずれか1項に記載の加圧流動炉システムの起動方法。
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