WO2013132588A1

WO2013132588A1 - 梱包材

Info

Publication number: WO2013132588A1
Application number: PCT/JP2012/055647
Authority: WO
Inventors: 和也井上; 行彦太田; 義信守谷
Original assignee: Ｎｅｃディスプレイソリューションズ株式会社
Priority date: 2012-03-06
Filing date: 2012-03-06
Publication date: 2013-09-12

Abstract

　本発明は、底面部（６）、底面部（６）に対向する天面部（７）、底面部（６）と天面部（７）とを連結する複数の側面部（８）によって、プロジェクタ（２）が収容される空洞部（５）を有する箱状に形成され、底面部（６）、天面部（７）及び複数の側面部（８）のそれぞれが、内部に気体が充填される複数の充填室（１０）が配列されて形成される。天面部（７）と、対向する一組の側面部（８）とに跨って形成された、空洞部（５）に対してプロジェクタ（２）を挿脱するための開口（１１）を有する。

Description

梱包材

　本発明は、被梱包物を内部に収容して梱包する梱包材に関する。

　被梱包物を梱包するための梱包材としては、被梱包物の形状に対応する形状に形成された発泡スチロール、紙材の成形品や、所定の形状に組み立てられた段ボール材の組立品が知られている。

　このような梱包材を用いて、被梱包物を梱包する場合には、被梱包物の外形寸法に合わせて、それぞれの被梱包物に専用の梱包材や、梱包材で梱包された被梱包物を収容する専用の梱包箱が必要になっている。梱包材は収容する被梱包物が振動しないように被梱包物の外形に寸法が合うように形成される。

　上述した梱包材のうち、紙製の梱包材は、使用環境、保管環境の温度や湿度によって緩衝性が低下する問題がある。また、上述した梱包材のいずれも、衝撃を受けたときに潰れることで衝撃を吸収するので、復元性がなく、一度衝撃を受けた部分の緩衝性が著しく低下してしまう。

　このような点を考慮し、内部に空気が充填されたエアチューブ群からなるエアパッキン部材が、特許文献１に開示されている。特許文献１に記載のエアパッキング部材は、被梱包物の全面を覆うように多面体状に折り曲げて用いられる。エアパッキング部材は、各面部を構成するエアチューブ群を分離して形成することで、各面部の境界に沿って容易に折り曲げることが可能にされている。

特開２０１１－１４０３４２号公報

　上述したような梱包材を用いる場合、多くの種類の梱包材を保管するために広い保管スペースが必要になっている。また、多くの種類の梱包材を管理して、外形寸法が異なる被梱包物ごとに使用するための管理コストがかさんでいる。

　また、特許文献１に記載のエアパッキング部材は、被梱包物を覆うように折り曲げて梱包する作業が煩雑であり、折り曲げられたエアパッキング部材によって梱包された被梱包物を梱包箱内に収容する作業も同様に煩わしい。

　そこで、本発明は、上記関連する技術の課題を解決することができる梱包材を提供することを目的とする。本発明の目的の一例は、梱包材に関連するコストを削減することにある。

　上述した目的を達成するため、本発明に係る梱包材は、底面部、底面部に対向する天面部、底面部と天面部とを連結する複数の側面部によって、被梱包物が収容される空洞部を有する箱状に形成され、底面部、天面部及び複数の側面部のそれぞれが、内部に気体が充填される複数の充填室が配列されて形成される。天面部と、対向する一組の側面部とに跨って形成された、空洞部に対して被梱包物を挿脱するための開口を有する。

　本発明によれば、１種類の梱包材を用いて、外形寸法が異なる被梱包物を梱包することが可能になり、梱包材の保管スペース、梱包材の管理コストを削減することができる。

第１の実施形態の梱包材を示す斜視図である。第１の実施形態の梱包材を構成する充填室を説明するための模式的な斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いてプロジェクタを梱包する状態を説明するための斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いてプロジェクタが梱包された状態を示す斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いてプロジェクタが梱包された状態を示す側面図である。第１の実施形態の梱包材を用いて梱包されたプロジェクタを梱包箱に収容する状態を説明するための斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いて他のプロジェクタが梱包された状態を示す側面図である。第１の実施形態の梱包材を用いて梱包された他のプロジェクタに外力が加わった状態を説明するための側面図である。第１の実施形態の梱包材を用いて梱包された他のプロジェクタを梱包箱に収容する状態を説明するための斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いて梱包された他のプロジェクタが梱包箱に収容された状態を示す平面図である。第１の実施形態の梱包材を用いてプロジェクタが梱包される状態を説明するための斜視図である。第１の実施形態の梱包材を用いてプロジェクタが梱包される状態を説明するための斜視図である。第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が円弧状に膨らんだプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から示す断面図である。第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が円弧状に窪んだプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から示す断面図である。第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が平坦状であるプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から示す断面図である。第３の実施形態の梱包材の開口に設けられたカバー部を示す斜視図である。第３の実施形態の梱包材の開口に設けられたカバー部を示す斜視図である。

　以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。

　（第１の実施形態）
　図１に、第１の実施形態の梱包材の斜視図を示す。図２に、第１の実施形態の梱包材を構成する充填室を説明するための斜視図を模式的に示す。本実施形態では、梱包材によって梱包する被梱包物の一例として、プロジェクタを挙げて説明する。

　図１に示すように、第１の実施形態の梱包材１は、底面部６、底面部６に対向する天面部７、底面部６と天面部７とを連結する複数の側面部８によって、被梱包物としてのプロジェクタ２が収容される空洞部５を有する箱状に形成されている。底面部６、天面部７及び複数の側面部８のそれぞれは、図２に示すように、内部に気体が充填される複数の充填室１０が配列されて形成されている。そして、梱包材１は、天面部７と、対向する一組の側面部８とに跨って形成された、空洞部５に対してプロジェクタ２を挿脱するための開口１１を有する。

　箱状の梱包材１が有する空洞部５は、開口１１を挟んで両側に形成された、プロジェクタ２を覆う一組のポケット部１２を含んでいる。

　充填室１０は、樹脂フィルム材を用いて円管状に形成されており、内部に、気体として空気が充填されている。気体としては、他の不燃性ガスが用いられてもよいことは勿論である。樹脂フィルム材は、ポリエチレンフィルムにナイロンフィルムを貼り合わせて形成されており、充填室１０の内面側にポリエチレンフィルムを向けると共に、充填室１０の外面側にナイロンフィルムを向けて充填室１０が形成されている。

　また、複数の充填室１０は、内部が互いに連通されており、複数の充填室１０のうちの少なくとも１つの充填室１０が、図１に示すように、内部に気体を導入するための導入口１４を有している。導入口１４は、封止栓（不図示）によって気密に閉じられている。導入口１４は、必要に応じて、底面部６、天面部７及び側面部８にそれぞれ設けられてもよい。

　図２に示すように、箱状の梱包材１は、底面部６、天面部７及び側面部８が、複数の円管状の充填室１０を長手方向に直交する方向に沿って配列することによって形成されている。梱包材１は、空気が充填された複数の充填室１０によって形成されることで、緩衝性を有しており、外力を受けて撓んだときであっても弾性によって元の形状に復帰することが可能とされている。

　なお、充填室１０は、図２に示す配列や形状に限定するものではなく、複数の充填室１０の配列方向や形状が部分的に変更されてもよい。また、図２に示すように、梱包材１の底面部６、天面部７及び側面部８は、複数の充填室１０が配列されて形成されているが、作図の便宜上、図１、図３～１１、図１５、１６においても、梱包材１の底面部６、天面部７及び側面部８の内面及び外面を平滑な壁状に示す。

　また、底面部６と側面部８との連結部分、天面部７と側面部８との連結部分は、必要に応じて、充填室１０と充填室１０との間に、各充填室１０を連通する連通路が帯状に形成されてもよく、梱包材１を構成する各面部の可撓性を高めることが可能になる。

　以上のように構成された梱包材１を用いて、プロジェクタ２を空洞部５に収納する状態を説明する。

　図３に、第１の実施形態の梱包材１を用いてプロジェクタ２を梱包する状態を説明するための斜視図を示す。図４Ａに、第１の実施形態の梱包材１を用いてプロジェクタ２が梱包された状態の斜視図を示す。図４Ｂに、第１の実施形態の梱包材１を用いてプロジェクタ２が梱包された状態の側面図を示す。

　梱包材１の空洞部５にプロジェクタ２を収容する際、図３に示すように、一組のポケット部１２のうちの一方を底面部６側に折り曲げ、側面部８を撓ませることで、開口１１を広げる。次に、プロジェクタ２の側端部を、広げた開口１１から挿入し、一組のポケット部１２のうちの他方側に挿入する。続いて、底面部６側に折り曲げていた一方のポケット部１２を元の形状に復帰させ、図４Ａに示すように、一方のポケット部１２にプロジェクタ２の側端部を挿入する。これによって、プロジェクタ２は、図４Ａ及び図４Ｂに示すように、梱包材１の空洞部５内にスムーズに収容され、一組のポケット部１２によって覆われる。

　図５に、第１の実施形態の梱包材１を用いて梱包されたプロジェクタ２を梱包箱に収容する状態を説明するための斜視図を示す。図５に示すように、梱包材１を用いて梱包されたプロジェクタ２は、添付品類１６と共に、梱包箱１５内に収容される。

　梱包箱１５としては、箱状の梱包材１の外形寸法に対応する内形寸法、例えば数ｍｍ程度大きい内形寸法を有する段ボール箱が用いられる。添付品類１６は、プロジェクタ２を梱包した梱包材１の開口１１の内側に配置されて、梱包箱１５内に収容される。このように添付品類１６が梱包材１の開口１１の内側に配置されることで、梱包材１によって、外部から添付品類１６に加わる衝撃を緩衝することができる。添付品類１６には、リモートコントローラ、接続ケーブル、取扱説明書等が含まれる。

　次に、実施形態の梱包材１を用いて、上述したプロジェクタ２よりも外形寸法が小さい他のプロジェクタ３を空洞部５に収容する状態につい説明する。

　図６に、第１の実施形態の梱包材１を用いて他のプロジェクタ３が梱包された状態の側面図を示す。図７に、第１の実施形態の梱包材を用いて梱包された他のプロジェクタ３に外力が加わった状態を説明するための側面図を示す。

　梱包材１の空洞部５に、適正な外形寸法よりも外形寸法が小さいプロジェクタ３を収容する際、図６に示すように、プロジェクタ３の一側端側を、一組のポケット部のうちの一方のポケット部１２側に寄せて収容することで、空洞部５における他方のポケット部１２側の内部に、空隙１７が生じる。

　このような場合には、図７に示すように、内部に空隙１７が生じた他方のポケット部１２側を、一方のポケット部１２側に寄せるように、図７中矢印ａ方向に向かって撓ませることで、他方のポケット部１２によってプロジェクタ３の端部を覆う重なり部分１８を確保することができる。このように梱包材１は、一組のポケット部１２によって、外形寸法が小さなプロジェクタ３の両側端部を十分に覆うことができる。

　図８に、第１の実施形態の梱包材１を用いて梱包された他のプロジェクタ３を梱包箱１５に収容する状態を説明するための斜視図を示す。図９に、第１の実施形態の梱包材１を用いて梱包された他のプロジェクタ３が梱包箱１５に収容された状態の平面図を示す。

　内部に空隙１７が生じたポケット部１２を撓ませて、上述の重なり部分１８を形成する場合、図８に示すように、プロジェクタ３を梱包した梱包材１を梱包箱１５に収容するときに、内部に空隙１７が生じたポケット部１２の上に、添付品類１６のうち、比較的厚みが大きいリモートコントローラ、接続ケーブルを配置する。

　これにより、図９に示すように、ポケット部１２を添付品類１６によってスムーズに撓ませて、ポケット部１２によってプロジェクタ３が覆われる。加えて、ポケット部１２を撓ませた添付品類１６は、梱包箱１５内において、撓んだポケット部１２によって覆われるので、ポケット部１２によって、外部から添付品類１６に加わる衝撃を緩衝することができる。

　また、梱包材１によって梱包されたプロジェクタ３を梱包箱１５に収容する際、添付品類１６のうち、比較的厚みが小さい取扱説明書が、開口１１の内側に配置されて、梱包箱１５内に収容される。このように添付品類１６が梱包材１の開口１１の内側に配置されることで、梱包材１によって、外部から添付品類１６に加わる衝撃を緩衝することができる。

　なお、梱包材１を適用可能なプロジェクタの外形寸法や外形形状の条件は、ポケット部１２を強制的に撓ませた状態で、プロジェクタの端部を覆うように重なり部分１８が十分に形成されることである。内部に空隙１７が生じたポケット部１２が撓んで形成された重なり部分１８によってプロジェクタの端部が覆われていれば、重なり部分１８を構成する充填室１０の緩衝性によってプロジェクタを保護することができる。

　次に、実施形態の梱包材１を用いてプロジェクタが梱包される状態について更に具体的に説明する。図１０及び図１１に、第１の実施形態の梱包材１を用いてプロジェクタが梱包される状態を説明するための斜視図を示す。

　本実施形態の梱包材１を用いて梱包されるプロジェクタは、一般に、筐体の外形がほぼ直方体状に形成されており、筐体の一側面部に、投写光を投写するための投写レンズ１９が配置されている。プロジェクタとしては、投写レンズが、長方形状の底面部の長辺に平行な側面部に配置された、いわゆる横長型のプロジェクタと、投写レンズが、長方形状の底面部の短辺に平行な側面部に配置された、いわゆる縦長型のプロジェクタがある。

　図１０に示すように、梱包材１を用いて縦長型のプロジェクタ４Ａを梱包する場合、梱包材１の空洞部５にプロジェクタ４Ａが収容されたときに、投写レンズ１９が、プロジェクタ４Ａの底面部の短辺方向に平行な、一方のポケット部１２の側面部８ａに当接して覆われて、プロジェクタ４Ａが梱包される。

　図１１に示すように、梱包材１を用いて横長型のプロジェクタ４Ｂを梱包する場合、梱包材１の空洞部５にプロジェクタ４Ｂが収容されたときに、投写レンズ１９が、プロジェクタ４Ｂの底面部の長辺方向に平行な、一方のポケット部１２の側面部８ｂに当接して覆われて、プロジェクタ４Ｂが梱包される。

　したがって、実施形態の梱包材１によれば、外形寸法が同程度である縦長型及び横長型のプロジェクタ４Ａ、４Ｂを収容する場合、空洞部５に収容するプロジェクタ４Ａ、４Ｂの向きを変えて収容することで、縦長型及び横長型のプロジェクタ４Ａ、４Ｂのいずれであっても梱包することが可能であり、ポケット部１２によって投写レンズ１９を保護することができる。

　上述したように、実施形態の梱包材１によれば、空気が充填される複数の充填室１０によって、空洞部５を有する箱状に形成されたことによって、１種類の梱包材１を用いて、外形寸法や外形形状が異なるプロジェクタを空洞部５内に収容して覆うことができる。このため、梱包材１の種類を削減することが可能になり、梱包材１の保管スペース、梱包材１の管理コストを削減することができる。また、充填室１０に空気を入れずに充填室１０が潰れた状態で梱包材１を保管することによって、梱包材１の保管スペースを更に削減することが可能である。

　また、実施形態の梱包材１は、天面部７と、対向する一組の側面部８とに跨って形成された開口１１を有する箱状に形成されたことによって、開口１１の両側の保持部１２を容易に撓ませることが可能になり、開口１１からプロジェクタ１を挿入して容易に梱包することができる。加えて、梱包材１は、箱状に形成されることで、直方体状のプロジェクタ１の全面にぴったりと適合してプロジェクタ１の角部近傍に隙間が生じることが抑えられるので、プロジェクタ１をしっかりと保護することができる。

　また、梱包材１の他の使用例としては、梱包材１の外形寸法よりも内形寸法が小さな梱包箱に梱包材１を収容することによって、梱包材１を強制的に変形させて、梱包材１の撓み量を増やした状態でプロジェクタを梱包することも可能である。

　（第２の実施形態）
　以下、他の実施形態の梱包材について図面を参照して説明する。なお、他の実施形態では、第１の実施形態と異なる構成部分のみを説明する。また、他の実施形態において、第１の実施形態の梱包材と同一部材には、便宜上、第１の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。

　プロジェクタを構成する筐体としては、側面部が平坦状に形成された筐体や、側面部が湾曲された筐体がある。このように筐体の外形形状が異なるプロジェクタを十分に保護するために、梱包材の底面部、天面部、４つの側面部の少なくともいずれかを構成する複数の充填室は、形状が異なる充填室を含んで構成されてもよい。

　図１２に、第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が円弧状に膨らんだプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から見た断面図を示す。図１３に、第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が円弧状に窪んだプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から見た断面図を示す。図１４に、第２の実施形態の梱包材を用いて、側面部が平坦状であるプロジェクタを梱包した状態において、梱包材の側面部を天面部側から見た断面図を示す。

　上述した第１の実施形態の梱包材１は、各充填室１０の大きさが均一に形成されたが、空洞部５に収容するプロジェクタの筐体の外形形状に応じて、側面部８を構成する充填室１０の大きさが、複数の充填室１０の配列方向に沿って変化するように形成されてもよい。

　図１２に示すように、第２の実施形態の梱包材２２では、対向する一組の側面部８を構成する複数の充填室１０が、断面積が異なる充填室１０を含み、複数の充填室１０の配列方向における各充填室１０の断面が、配列方向の両端から中央に向かって徐々に大きくなっている。

　側面部２６ａが円弧状に膨らんだプロジェクタ２１Ａを梱包した場合、梱包材２２の側面部８の中央部を構成する充填室１０が、プロジェクタ２１Ａの側面部２６ａの湾曲した形状に当接すると共に、側面部８の両端を構成する充填室１０が、側面部２６ｃの両端に近づけられているので、側面部２６ａの両端の角部近傍に生じる隙間が抑えられ、プロジェクタ２１Ａの角部を十分に保護することができる。

　図１３に示すように、側面部２６ｂが円弧状に窪んだプロジェクタ２１Ｂを梱包した場合においても、梱包材２２の側面部８の両端を構成する充填室１０が、プロジェクタ２１Ｂの側面部２６ｂの両端にスムーズに当接するので、側面部２６ｂの両端の角部近傍に隙間が生じることなく、プロジェクタ２１Ｂの角部を十分に保護することができる。

　図１４に示すように、側面部２６ｃが平坦状であるプロジェクタ２１Ｃを梱包した場合においても、梱包材２２の側面部８の両端を構成する充填室１０が、プロジェクタ２１Ｃの側面部２６ｃの両端にスムーズに当接するので、側面部２６ａの両端の角部近傍に隙間が生じることなく、プロジェクタ２１Ｃの角部を十分に保護することができる。

　したがって、実施形態の梱包材２２によれば、側面部２６ａ，２６ｂ，２６ｃの形状が異なるプロジェクタ２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃを適切に梱包することができる。

　（第３の実施形態）
　第３の実施形態の梱包材は、開口を覆うカバー部を有している点が、第１の実施形態と異なっている。

　図１５に、第３の実施形態の梱包材の開口に設けられたカバー部の斜視図を示す。図１６に、第３の実施形態の梱包材の開口に設けられたカバー部の斜視図を示す。

　図１５及び図１６に示すように、第３の実施形態の梱包材２３は、天面部７に形成された、開口１１の一部を覆うカバー部２７を有している。カバー部２７は、四角形状に形成されており、天面部７に、カバー部２７が一体に形成されている。天面部７と同様に、複数の充填室１０が配列されて形成されている。

　カバー部２７は、外周部の周囲全体が天面部７に固定されているのではなく、外周の一辺のみが天面部７に連結されており、カバー部２７の自由度が確保されている。カバー部２７は、開口１１からプロジェクタ１が空洞部５に挿入された後、プロジェクタ１を覆うように開口１１内に配置される。

　第３の実施形態の梱包材２３によれば、開口１１を覆うカバー部２７を有することによって、プロジェクタ１を覆う部分が増えるので、緩衝性を高めることができる。加えて、プロジェクタ１を梱包した梱包材２３を梱包箱１５内に収容する際に、カバー部２７の上に添付品類１６を配置することで、プロジェクタ１と添付品類１６との間に、緩衝材として機能する面部が存在することになり、カバー部２７によってプロジェクタ１を十分に保護することができる。このため、第３の実施形態によれば、プロジェクタ１を保護する保護袋（不図示）が不要になり、梱包に要するコストを更に削減することが可能になる。

　　１　梱包材
　　２、３、４Ａ、４Ｂ　プロジェクタ
　　５　空洞部
　　６　底面部
　　７　天面部
　　８　側面部
　１０　充填室
　１１　開口

Claims

　底面部、前記底面部に対向する天面部、前記底面部と前記天面部とを連結する複数の側面部によって、被梱包物が収容される空洞部を有する箱状に形成され、
　前記底面部、前記天面部及び前記複数の側面部のそれぞれが、内部に気体が充填される複数の充填室が配列されて形成され、
　前記天面部と、対向する一組の前記側面部とに跨って形成された、前記空洞部に対して前記被梱包物を挿脱するための開口を有する、梱包材。
　請求項１に記載の梱包材において、
　前記複数の充填室の内部が連通され、
　前記複数の充填室のうちの少なくとも１つの充填室は、内部に気体を導入するための導入口を有する、梱包材。
　請求項１または２に記載の梱包材において、
　前記充填室は管状に形成され、前記複数の充填室が、前記管状に延びる長手方向に交差する方向に沿って配列され、
　前記底面部、前記天面部及び前記側面部の少なくともいずれかは、前記複数の充填室の配列方向における前記充填室の断面積が、前記配列方向の両端から中央に向かって徐々に大きくなっている梱包材。
　請求項１ないし３のいずれか１項に記載の梱包材において、
　前記開口の一側から前記天面部を延ばして、前記開口の一部を覆うように形成されたカバー部を有する、梱包材。