WO2013129607A1 - 成形配合炭およびその製造方法、ならびにコークスおよびその製造方法 - Google Patents

成形配合炭およびその製造方法、ならびにコークスおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

 石炭における溶剤に可溶な成分を含む無灰炭と、石炭から前記溶剤に可溶な成分を除去して得られる副生炭と、を粒状の石炭に混合した配合炭を含む成形配合炭。前記配合炭は、前記無灰炭を3重量%以上、前記副生炭を8重量%以下、前記粒状の石炭を残部として含有する。

Description

成形配合炭およびその製造方法、ならびにコークスおよびその製造方法
 本発明は、石炭を溶剤で抽出処理して得られる無灰炭とその副生物である副生炭とを用いた成形配合炭およびその製造方法に関し、特にコークス原料となる配合炭、さらにこの配合炭で製造されるコークスに関する。
 高炉法製鉄に使用されるコークスには、高炉内で容易に潰れないような一定の機械的強度、反応性、見掛け密度、さらには通気性を確保するために必要な塊の大きさや分布等、様々な特性が要求される。これらに適合したコークスの原料には、通常、「原料炭」と呼ばれる、粘結性や流動性、あるいは石炭化度が一定の範囲にある、質の高い、また一般のボイラー用燃料石炭と比べて高価な石炭である強粘結炭が用いられる。近年は、資源量の逼迫や価格の高騰を背景として、より安価で質の低い石炭をコークスの原料に使う試みがなされ、例えば強粘結炭に低品位炭を多量に配合するための技術開発が種々実施されている。
 また、石炭は、資源の有効利用のために改質された改質炭として利用されることがあり、特に近年は、燃料としての高効率利用の観点で、いわゆる無灰炭(ハイパーコール)の開発が活発に進められている。無灰炭とは、石炭から灰分の大半を除去したもので、実質的に灰分を含まず(目標200質量ppm以下)、構造的には縮合芳香環が2、3環の比較的低分子量の成分から5、6環程度の高分子量成分まで広い分子量分布を有する。そのため、加熱下で高い流動性を示す。石炭の中には粘結炭のように約400℃の高温で熱可塑性を示すものもあるが、無灰炭は一般的に原料石炭の品位に関わらず200~300℃で溶融する(軟化溶融性がある)。そこで、この特性を生かしてコークス製造用バインダとしての応用開発が進められており(例えば、特許文献1参照)、また、近年においては、この無灰炭を原料として用いることで炭素材料を製造することが試みられている。
 無灰炭は、石炭を当該石炭と親和性の高い溶剤で、高温下で抽出することで、溶剤に溶けない灰分が残渣として沈降し、上澄液として分離された抽出物(液部)から溶剤を除去することによって、製造される(例えば、特許文献2~4参照)。一方、抽出物を分離した残部(非液部)は、蒸留法や蒸発法により溶剤を回収され(例えば、特許文献3参照)、灰分等の溶剤に不溶な成分からなる残渣が副生物として生じる。
日本国特開2008-174592号公報 日本国特許第3198305号公報 日本国特許第4061351号公報 日本国特許第4708463号公報
 この副生物は副生炭と称され、灰分を多く含有するが、無灰炭の製造過程にて水分は除去されて、発熱量を十分に有しているため、各種の燃料用として使用することができる。さらに副生炭は、通常はコークス原料には使用されない一般炭に由来するものであるから、これをコークスの原料として使用することができれば、より安価にコークスを製造することができると考えられる。
 しかしながら、副生炭は、石炭から粘結成分である無灰炭を取得した後に残る石炭成分であるから流動性や粘結性に乏しく、これをコークス原料に使用すると、少量含有させただけでもコークス強度の低下が著しいことが判明した。
 本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、無灰炭の副生物である副生炭をいっそう有効に活用するべく、副生炭を混合した配合炭について取り扱いや利便性に優れた成形物とし、さらに流動性や粘結性の低い副生炭を含有しても、コークス原料として乾留したときに十分な強度となるコークスおよびその製造方法を提供することにある。
 本発明は以下の成形配合炭、コークス、成形配合炭の製造方法、及び、コークスの製造方法を提供する。
 (1)石炭における溶剤に可溶な成分を含む無灰炭と、石炭から前記溶剤に可溶な成分を除去して得られる副生炭と、を粒状の石炭に混合した配合炭を含む成形配合炭であって、
 前記配合炭は、前記無灰炭を3重量%以上、前記副生炭を8重量%以下、前記粒状の石炭を残部として含有することを特徴とする成形配合炭。
 (2)前記粒状の石炭は、90%以上が径2mm以下であることを特徴とする(1)に記載の成形配合炭。
 (3)前記粒状の石炭は、60%超が径1mm以下であることを特徴とする(2)に記載の成形配合炭。
 このように、無灰炭および副生炭の配合を規定することで、成形物としてまとまり難い石炭等のまとまりが強固となり、また石炭、無灰炭、副生炭が成形により互いに強く結び付くため、副生炭を含有しても十分な強度のコークスになる成形配合炭となる。
 (4)前記粒状の石炭は、最大流動度MF値(log(ddpm))が0.2~2.0、平均最大反射率Ro値が0.8~1.1であることを特徴とする(1)~(3)のいずれか一つに記載の成形配合炭。
 このように石炭を所定の特性に規定することで、コークス原料には不適な石炭であっても、乾留して十分な強度のコークスに製造される成形配合炭となる。
 (5)(4)に記載の成形配合炭を含む石炭混合物を乾留してなることを特徴とするコークス。
 このように、所定の配合の成形炭を使用することで、副生炭を含有しても強度が十分かつ均一なコークスとなり、原料コストの低いコークスが得られる。
 (6)石炭を溶剤で抽出して、抽出液と残渣とを分離し、前記抽出液から前記溶剤を除去して、前記石炭における前記溶剤に可溶な成分を含む無灰炭を製造する無灰炭製造工程と、
 前記無灰炭製造工程において分離された前記残渣から前記溶剤を除去して副生炭を製造する副生炭製造工程と、
 石炭を粉砕して粒状にする石炭粉砕工程と、
 前記粒状にした石炭に前記無灰炭と前記副生炭とを混合して、前記無灰炭を3重量%以上、および前記副生炭を8重量%以下含有する配合炭を得る混合工程と、
 前記配合炭を成形する成形工程と、を含むことを特徴とする成形配合炭の製造方法。
 (7)前記成形工程において、前記配合炭の温度が80~200℃であることを特徴とする(6)に記載の成形配合炭の製造方法。
 このような手順で行うことで、石炭を粒状に粉砕することで、無灰炭等と好適に混合することができ、成形する際のまとまりが強固となる。また、無灰炭および副生炭の配合を規定することで、十分な強度のコークスの原料となる成形配合炭を製造することができる。さらに、成形時に配合炭を所定温度とすることで、成形配合炭の強度が向上して表層が剥離や剥脱し難くなり、また石炭、無灰炭、副生炭が互いにいっそう強く結び付くため、副生炭を含有していても好適なコークスの原料となる。
 (8)(6)または(7)に記載の成形配合炭の製造方法により製造された成形配合炭を含む石炭混合物を乾留する工程を含むコークスの製造方法。
 このように、配合炭がすでに成形されているため、銑鉄の製造に使用可能なコークスを製造することができる。
 本発明に係る成形配合炭によれば、保管や運搬に好適な燃料やコークス原料を得ることができる。本発明に係るコークスによれば、副生炭を使用して低い原料コストで十分な強度となる。また本発明に係る成形配合炭の製造方法およびコークスの製造方法によれば、副生炭を有効利用することができるため、無灰炭の製造における経済性が向上する。
本発明に係る成形配合炭の原料とする副生炭を製造するための改質炭製造装置を模式的に示す構成図である。
 本発明に係る成形配合炭およびその製造方法について詳細に説明する。
〔成形配合炭〕
 本発明に係る成形配合炭は、無灰炭および副生炭を石炭に混合して配合炭として、所定の立体形状の塊に成形して得られ、石炭や無灰炭等のそれぞれ単独の場合と同様に燃料やコークス原料の配合炭として利用される。成形配合炭の形状および大きさは特に規定されず、用途に応じて設計される。以下、成形配合炭の原料である無灰炭、副生炭、および石炭について説明する。
 (無灰炭:3重量%以上)
 無灰炭は、石炭から灰分と非溶解性石炭成分とをできるだけ除去した改質炭で、実質的に灰分を含まないと同時に、流動性、粘結性の高い成分を多く含有する。無灰炭は、石炭を、当該石炭と親和性の高い溶剤で抽出することで、灰分等の不溶な成分を分離した抽出液を得て、この抽出液から溶剤を蒸発法等によって除去して製造される。したがって、無灰炭は、石炭成分のうち、溶剤に可溶な軟化溶融性がある有機物を多く含有し、さらに、抽出、分離前の石炭と溶剤の混合物(スラリー)の状態で脱水されているため、水分が0.2~3質量%程度に減少している。したがって、無灰炭は、揮発分を多く含有し、熱流動性に優れ、粘結性が高いため、弱粘結炭や非粘結炭等の低品位炭および副生炭と共に含有されても、特に後記するように加熱して成形されることで、ある程度の強度を有し、粉塵の発生も抑えられて、保管等に好適な成形配合炭となり、さらに、乾留時にこれらの低品位炭に粘結性を付与して、強度の高いコークスとすることができる。このようにコークスとしたときに十分な強度を付与するため、無灰炭は、成形配合炭における含有量(水分を除く)を3重量%以上とし、さらに配合される石炭の流動性に応じて調製される。無灰炭の含有量の上限は特に規定しないが、多過ぎるとコークスとしたときに却って強度を低下させるため、10重量%以下とすることが好ましい。また、無灰炭は、成形配合炭およびコークスの強度を高くするためにできるだけ小さい粒状であることが好ましく、具体的には径(最大長さ)1mm以下とすることが好ましい。本発明において、無灰炭を得るための原料石炭については、品質を問わない。無灰炭の製造方法の詳細については、後記する。
 (副生炭:8重量%以下)
 副生炭は、石炭から無灰炭を製造する過程で生じる副生物である。前記した通り、無灰炭は、石炭から溶剤に可溶な成分を抽出して製造される。一方、残渣として分離された不溶な成分が、さらに溶剤を十分に除去されて副生炭となる。したがって、副生炭は、原料石炭に対して、溶剤に可溶な軟化溶融性がある有機物が無灰炭となって除去されているため、軟化溶融性は低く、また、溶剤に不溶な灰分が原料石炭から濃縮されて10~20質量%程度の高濃度になる。ただし、副生炭は、その主成分は原料石炭と同様に炭素(C)であり、また、無灰炭と同様に、抽出、分離前の石炭と溶剤の混合物(スラリー)の状態で脱水されているので、水分が0.2~3質量%程度に減少していて、発熱量を十分に有している。副生炭は、流動性が低く、粘結性がないために、多く含有するとコークスとしたときに強度が低下するので、成形配合炭における含有量(水分を除く)を8重量%以下とし、さらに配合される石炭の石炭化度や流動性、ならびに無灰炭の配合に応じて調製され、好ましくは1重量%以上である。また、副生炭は、成形配合炭およびコークスの強度を高くするためにできるだけ小さい粒状であることが好ましく、具体的には径(最大長さ)1mm以下とすることが好ましい。なお、石炭における灰分とは、石炭を815℃に加熱して灰化したときの残留無機物を指し、ケイ酸、アルミナ、酸化鉄、石灰、酸化マグネシウム、アルカリ金属酸化物等である。本発明において、副生炭を得るための原料石炭については、無灰炭と同様に品質を問わない。副生炭の製造方法の詳細については、無灰炭の製造工程の一環として後記する。また、無灰炭と副生炭とは、同じ原料石炭から製造されたものでなくてよく、同じ製造装置および方法によらなくてよい。
 (石炭)
 石炭については、その種類(品位、品質)は成形配合炭の用途に応じて選択される。特にコークス原料の配合炭とする場合は、最大流動度MF値(log(ddpm)):0.2~2.0、平均最大反射率Ro値:0.8~1.1であることが好ましい。MF値が0.2未満、Ro値が0.8未満の石炭では質が低過ぎて、コークスとするには不適当で、あるいは配合を極度に低減することになり、コスト低減にならない。反対に、MF値が2.0超、Ro値が1.1超の石炭は、単独でコークスに製造可能であり、原料コストが高くなる。すなわち瀝青炭の中で、一般的にコークス原料とすることが困難とされる中低石炭化度中低流動性炭を適用することで、原料コストを低減することができる。また、これらの石炭化度、流動性の範囲から異なる2種類以上の石炭を適用してもよい。成形配合炭において、石炭は、乾燥炭に換算して80重量%以上、さらには85重量%以上含有することができる。なお、石炭は、風乾等により乾燥炭としてもよいが、水分を含んだ状態で無灰炭および副生炭と混合、成形されてもよい。
 石炭は、無灰炭や副生炭と同様に、より微細に粉砕された粒状とすることが好ましく、具体的には当該石炭の90%以上が径2mm以下の粒状であることが好ましく、60%超が径1mm以下の粒状であることがさらに好ましい。本明細書において粒の径とは粒の最大長さを指し、90%以上が径2mm以下の粒であるとは、石炭を目の大きさが2mmの篩にかけたとき、90%以上が目を通るという意味である。本発明に係る成形配合炭において、石炭、無灰炭、および副生炭は粒径が小さいほど成形配合炭の強度を高くすることができ、さらにコークスとしたときの強度も高くすることができる。
 本発明に係る成形配合炭は、微量の水分を含有することが好ましい。水は、無灰炭や副生炭、石炭の粒同士を接着して塊に成形するためのいわゆるつなぎ(バインダ)となり、成形配合炭の強度を向上させる。水は、特に規定されるものではなく、水道水等の一般的に用いられる水を用いることができる。したがって、液体であれば水以外でも成形することはできるが、水は、安価かつ入手容易であり、また石炭自体にも付着、含浸して2~8質量%程度含まれている。成形配合炭において、水は、石炭に、さらに無灰炭や副生炭に含まれる分も含めて、0.5質量%以上13質量%以下となるように、不足分があれば添加して調整することが好ましい。なお、配合炭すなわち成形前における水分量は、成形配合炭に成形された後においてもほぼ同等であるので、石炭等の混合時に水分量を調整すればよい。このような水は、特に規定されるものではなく、水道水等の一般的に用いられる水を用いることができる。成形配合炭において、水が0.5質量%未満では、成形時に石炭、無灰炭、および副生炭をまとめるには不十分である。反対に、水が13質量%を超えると、石炭、無灰炭、副生炭のそれぞれの粒の表面に水膜を形成して互いに接着し難くなる。さらに、水は4~9質量%であることが好ましい。
〔成形配合炭の製造方法〕
 本発明に係る成形配合炭の製造方法は、石炭から無灰炭を製造する無灰炭製造工程と、石炭から副生炭を製造する副生炭製造工程と、石炭を粉砕して粒状にする石炭粉砕工程と、前記無灰炭と前記副生炭と前記石炭を混合して配合炭を得る混合工程と、前記配合炭を成形する成形工程と、を行う。以下、各工程について説明する。
 (無灰炭製造工程、副生炭製造工程)
 無灰炭製造工程は、石炭を溶剤で抽出し、残渣を分離した抽出液から前記溶剤を除去して無灰炭を製造する。一方、副生炭製造工程は、前記残渣のスラリーから前記溶剤を除去して副生炭を製造する。すなわち副生炭は、石炭から無灰炭を製造する過程で生じる副生物である。そこで、本実施形態では、無灰炭製造工程と副生炭製造工程とを、一工程として説明する。なお、副生炭については同等の成分であれば、無灰炭の製造における副生物として得られたものでなくてもよく、無灰炭と副生炭とは同じ工程で製造されたものでなくてよい。無灰炭を製造する方法は、例えば、特許文献2~4に記載の方法を用いることができる。以下に、図1に示す無灰炭および副生炭を得ることができる改質炭製造装置の一例を参照して説明する。
 図1に示すように、改質炭製造装置10は、溶剤貯蔵槽1と、撹拌機を備えるスラリー調製槽2と、予熱器3と、撹拌機を備える抽出槽4と、重力沈降槽5と、固形分濃縮液受器6と、上澄液受器7と、を備え、さらにポンプや後記するような図示しない蒸留手段や冷却機構等を備える。以下、無灰炭製造工程および副生炭製造工程として、改質炭製造装置10を用いた無灰炭および副生炭の製造方法を説明する。
 初めに、石炭(原料石炭)と、溶剤貯蔵槽1からポンプによって供給される溶剤とが、それぞれ所定量スラリー調製槽2に供給される。スラリー調製槽2においては、備えられた撹拌機で石炭と溶剤を混合して、スラリーを調製する。このとき、図示しない脱水手段で石炭の水分を除去することが好ましい。スラリーは、所定量が予熱器3で加熱され、さらに抽出槽4で所定時間撹拌されることで、石炭を構成する分子間の結合が緩み、緩和な熱分解を生じて抽出が進行し、抽出された溶剤可溶成分が溶解した溶剤(抽出液)と溶剤に不溶な成分(固形分、残渣)とに分離した状態となって、重力沈降槽5へ供給される。
 抽出液と残渣とを分けて取り出す方法としては、各種の濾過方法や遠心分離による方法が一般的に知られているが、無灰炭の製造においては、流体の連続操作が可能であり、低コストで大量の処理にも適している重力沈降法を用いることが好ましい。すなわち、重力沈降槽5において上澄液として抽出液が取り出され、必要に応じてフィルターユニットを介して上澄液受器7に供給される。上澄液受器7で、抽出液は溶剤を除去されて無灰炭となる。一方、重力沈降槽5の下部に沈降した残渣を含む部分(固形分濃縮液)は、固形分濃縮液受器6に排出され、固形分濃縮液受器6で溶剤を除去されて副生炭(副生炭)となる。
 固形分濃縮液受器6および上澄液受器7においては、蒸留法、あるいはスプレードライ法等の蒸発法のような方法により、抽出液や固形分濃縮液から溶剤を除去することができる。溶剤を除去して得られた溶質(無灰炭)や固形分(副生炭)は、径0.2~1.0mm程度の粉状の粒子であり、あるいはこの粒子を一次粒子として凝集した、最大で径50mm程度の二次粒子が混在する場合もある。一方、固形分濃縮液受器6および上澄液受器7でそれぞれ除去された溶剤(回収溶剤)は回収され、必要に応じて再生処理をして、スラリー調製槽2や溶剤貯蔵槽1に供給されて再使用されてもよい。以下、それぞれの作業における条件等を説明する。
 無灰炭および副生炭の原料とする石炭は、種類(品位、品質、銘柄)を問わず、また、成形配合炭に混合する石炭と同じ種類である必要はない。したがって、抽出率(無灰炭回収率)の高い瀝青炭を使用してもよいし、より安価な劣質炭(亜瀝青炭、褐炭)を使用してもよい。また、石炭は、抽出を進行し易くし、無灰炭の収率を高くするために、改質炭製造装置10(スラリー調製槽2)に投入する前にできるだけ小さい粒子に粉砕しておくことが好ましく、粒径(最大長さ)1mm以下とすることが好ましい。
 溶剤は、石炭と親和性の高いすなわち石炭を溶解する溶媒である。このような溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の1環芳香族化合物や、N-メチルピロリドン(NMP)やピリジン等の極性溶剤等が挙げられるが、無灰炭(および副生炭)の製造においては、2環芳香族化合物を主とする非水素供与性溶剤(芳香族溶剤)を使用することが好ましい。したがって、本実施形態における副生炭製造工程では、溶剤として芳香族溶剤を使用するとして説明する。
 非水素供与性溶剤である芳香族溶剤は、主に石炭の乾留生成物から精製した、2環芳香族を主とする溶剤である石炭誘導体である。この芳香族溶剤は、前記した抽出条件下でも比較的安定であり、石炭との親和性に優れているため、溶剤に抽出される石炭の可溶成分の割合(抽出率)が十分に高く、その結果、無灰炭の収率が高く、同時に、副生物として可溶成分が極力残存しない副生炭が得られる。また、芳香族溶剤は、蒸留等の方法で抽出液等から容易に回収可能である上、回収した溶剤はそのまま循環させて再使用することができる(図1参照)。芳香族溶剤の主たる成分としては、2環芳香族化合物であるナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレン等が挙げられ、その他の成分としては、脂肪族側鎖を有するナフタレン類、アントラセン類、フルオレン類、またこれにビフェニルや長鎖脂肪族側鎖を有するアルキルベンゼンが含まれる。
 一方、水素供与性溶剤は、石炭の種類にかかわらずより高い抽出率を実現することができるため、無灰炭の収率がいっそう高くなる。水素供与性溶剤としては、テトラリンやテトラヒドロキノリン等の部分水素化芳香族化合物、あるいは石炭の水添液化油等が挙げられる。ただし、水素供与性溶剤は、一般的に芳香族溶剤よりも高価である上、一度、抽出に使用されると水素供与能力の殆どが失われるため、回収後、再生処理(水素化処理)をしないと再使用することができず、さらにコストが高くなる。したがって、水素供与性溶剤は芳香族溶剤による抽出率が低い石炭に対して使用する等、溶剤は石炭の種類等や使用用途の原料としての設計を鑑みて、適宜選択される。また、例えば、芳香族溶剤と水素供与性溶剤を併用することで、コストを抑えつつ無灰炭の収率を高くすることもできる(特許文献4参照)。
 溶剤に混合する石炭の量は、原料石炭の種類にもよるが、乾燥炭基準で溶剤との合計に対して10~50質量%の範囲が好ましく、20~35質量%の範囲がより好ましい。石炭が10質量%未満では、溶剤に対して抽出する石炭成分の量が少なく、生産性に劣る。一方、石炭が溶剤と同量すなわち50質量%を超えると、調製したスラリーが高粘度になって流動性が悪くなり、処理系(槽)間の移動や抽出液と残渣との分離が困難になる場合がある。
 スラリーは高温に加熱されることで、石炭を構成する分子間の結合が緩んで緩和な熱分解がなされ、抽出が進行する。スラリーの温度が300℃未満では、石炭を構成する分子間の結合を弱くするためには不十分で、抽出が十分に進行しない。一方、スラリーの温度が450℃を超えると、石炭の熱分解反応が非常に活発になり、生成した熱分解ラジカルの再結合が起こるため、却って抽出率が高くなり難く、また石炭が変質し難くなる。したがって、スラリーの加熱温度は、300~450℃の範囲とすることが好ましく、300~400℃の範囲がさらに好ましい。
 スラリーの溶剤が揮発して液相に閉じ込められないと抽出することができないため、スラリーの加熱(予熱)~抽出においては、加熱温度において溶剤が揮発しないように、当該温度における溶剤の蒸気圧よりも高圧とする。一方、過剰に高圧とすると、改質炭製造装置10に高密閉性等の高価な機器を要し、運転コストも高くなる。具体的には、抽出時の温度や溶剤の蒸気圧にもよるが、1.0~2.0MPaの範囲が好ましい。また、抽出が高温下で行われるため、溶剤、および石炭成分、特に溶剤に可溶な成分は、酸素に接触すると発火する危険性があるので、スラリーの加熱(予熱)~抽出は窒素等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
 抽出時間(スラリーの加熱温度範囲内における時間)は、溶解平衡に達するまでが規準であるが、実現しようとすると生産性が低下する。したがって、抽出率の上昇が見かけ上停止し、あるいは相当に緩やかになった時点で抽出を完了することが好ましい。このような好ましい抽出時間は、石炭の粒径、溶剤の種類等の条件によって異なるが、通常は10~60分間程度である。抽出時間が10分間未満では抽出が十分に進行していない場合が多く、一方、60分間を超えてもそれ以上は抽出が進行し難いため、生産性に劣る。
 (石炭粉砕工程)
 石炭粉砕工程は、成形配合炭に混合される石炭を、常法で粒状に粉砕する。また、無灰炭や副生炭についても、前記したような粗大な二次粒子が混在する場合等は、同様に粉砕したり、無灰炭と副生炭とを前記で規定した配合で石炭に混合して、一緒に粉砕してもよい。
 (混合工程)
 混合工程は、無灰炭、副生炭、石炭、さらに必要に応じて水を混合して混合物(配合炭)を得る。無灰炭、副生炭、石炭の配合、および水の含有量は、それぞれ前記の成形配合炭についての説明の通りであり、特に水は、前記した通り、石炭、無灰炭、および副生炭の水分量を勘案して、不足分を添加して調整する。例えば公知のミキサーに、無灰炭、副生炭、および予め粉砕した石炭をそれぞれホッパーから投入して、スプレー等で水を添加しながら攪拌することにより、無灰炭や副生炭の二次粒子が容易に粉砕される上、無灰炭および副生炭が無灰炭製造工程および副生炭製造工程で製造された直後、すなわち溶剤の除去のために200℃を超える温度に加熱された直後であっても、適度に冷却される。このような無灰炭や副生炭を高温の状態で水分調整する場合は、後続の成形工程までに蒸発する分も勘案して水を添加する。
 (成形工程)
 成形工程は、前記配合炭を所定の立体形状の塊に成形して成形配合炭とする。配合炭の成形は、例えば無灰炭等の炭素材料の成形においても適用されている、成形機を使用した圧縮成形や、2ロール式ブリケット成形によってすることができる。成形のために配合炭にかける圧力は特に規定されず、成形機等に応じて設定すればよい。
 配合炭は、ある程度温度が高い方が、無灰炭の流動性により成形が容易となって、かつ強度がいっそう向上し、さらに石炭、無灰炭、副生炭が互いに強く結び付いたコークス原料に好適な成形配合炭が得られる。具体的には配合炭が80℃以上であることが好ましく、100~150℃の範囲であることがさらに好ましい。このような温度は、成形用の金型に配合炭が充填された時点におけるものとする。したがって、成形時の温度が80℃以上となるように予めヒーター等で配合炭あるいは混合前の石炭等を加熱してから金型に充填する等して成形してもよく、例えば配合炭の混合や水分の調整と同時に加熱してもよく、あるいは成形しながら加熱してもよい。一方、加熱温度が上昇するとコスト高となる上、200℃を超えて加熱しても成形性や強度等の格別の改善効果がないため、配合炭の加熱温度は200℃以下とすることが好ましい。
 次に、本発明に係るコークスおよびその製造方法について詳細に説明する。
〔コークス〕
 本発明に係るコークスは、前記の本発明に係る成形配合炭を他のコークス原料用の石炭と混合した石炭混合物を、後記するように一般的な条件で乾留して得られる。石炭混合物における本発明に係る成形配合炭の含有量は、10~30質量%とすることが好ましい。また、コークス原料用の石炭は、コークス原料に一般的に使用される強粘結炭、準強粘結炭、あるいは弱粘結炭、非微粘結炭が挙げられ、これらの石炭のみでコークスを製造する場合と同様に、例えば80%以上が粒径3mm以下になるように粉砕される。前記した通り、本発明に係る成形配合炭は所望の形状に成形され、かつ一定の強度を有しているため、コークス原料用の石炭と共に乾留されることにより当該形状を保持したコークスとなる。なお、成形配合炭は、コークス原料用の石炭と大きさや形状を揃える必要はなく、大きさによっては成形された形状のままでコークス原料用の石炭と混合して乾留されてもよい。ただし、成形配合炭がコークス原料用の石炭(粉砕されたもの)と比較して相当に大きい場合は、コークス原料用の石炭の粒との流れ性の違いにより、コークス炉の炉壁部分に偏析する等の不具合を生じ易いため、成形配合炭はコークス原料用の石炭と同程度の大きさに粉砕されることが好ましい。前記した通り、成形配合炭は、石炭、無灰炭、副生炭が成形により互いに強く結び付き、この結び付きは粉砕されても持続するので、本発明に係る成形配合炭を混合する効果に影響しない。乾留して得られたコークスは、そのまま銑鉄の製造のために高炉に投入することができる。
〔コークスの製造方法〕
 本発明において、乾留の条件は特に限定されるものではなく、コークス炉を使用したコークス製造における通常の乾留条件を採用でき、例えば1門30トン程度を装入する室炉に容積の10~50%程度の前記石炭混合物を装入して乾留する。好ましくは950℃以上、より好ましくは1000℃以上であって、好ましくは1200℃以下、より好ましくは1050℃以下の温度で、好ましくは8時間以上、より好ましくは10時間以上、好ましくは24時間以下、より好ましくは20時間以下乾留して行う。
 次に、本発明に係る成形配合炭およびコークス、ならびにそれらの製造方法について、実施例、比較例を挙げて具体的に説明する。
〔コークスの作製〕
 (無灰炭および副生炭の製造)
 まず、以下の方法により、無灰炭と副生炭を製造した。
 オーストラリア産瀝青炭を原料石炭とし、この原料石炭(乾燥炭に換算)と、4倍量(20kg)の溶剤(1-メチルナフタレン(新日鉄化学社製))を混合してスラリーを調製した。このスラリーを、窒素を導入して1.2MPaに加圧した状態で、内容積30Lのバッチ式オートクレーブ中370℃、1時間の条件で抽出処理した。このスラリーを同一温度、圧力を維持した重力沈降槽内で上澄液と固形分濃縮液とに分離し、固形分濃縮液から蒸留法で溶剤を分離・回収して、副生炭を得た。一方、上澄液からも蒸留法で溶剤を分離・回収して、無灰炭を得た。得られた無灰炭および副生炭の水分はそれぞれ1.5質量%であった。これらの無灰炭および副生炭各1kgを、粒径(最大長さ)が1mm以下になるように粉砕した。
 (混合、成形)
 配合炭に混合する石炭として水分6.7質量%のオーストラリア産瀝青炭(最大流動度MF値(log(ddpm))0.5、平均最大反射率Ro値1.01)を粒径が1mm以下になるように粉砕し、無灰炭および副生炭を表1に示す配合比(%)で混合し、全体量に対してさらに0.5質量%となるように水を加えて、Vミキサーで10分間混合して混合物(配合炭)を調整した。なお、瀝青炭の水分は、石炭JIS(JIS M8812)に準じて測定した値である。
 次に、この混合物を直径20mmの金型に1個あたり6gを充填して、120℃に加熱しながら2トン/cmの圧力をかけて、円柱形状のタブレットに成型し、成形配合炭とした。
 成形配合炭を、鋼製のレトルトに並べて入れて、このレトルトを両面加熱式電気炉に入れて、窒素気流中で成形配合炭を乾留した。乾留は、3℃/分で昇温し、1000℃で20分間加熱し、その後、レトルトを電気炉から取り出して自然放冷した。また、評価基準として、副生炭を含有しない成形配合炭でコークスの試料(No.8)を作製した。得られたコークスについて、以下の評価を行った。
〔評価〕
 (圧壊試験)
 強度の指標として圧壊試験を行った。コークスの円柱形状の軸に垂直の方向(径方向)に圧縮荷重をかけて、破壊に至る荷重を測定した。測定した荷重を圧壊荷重として、表1に示す。強度の合格基準は、圧壊荷重が100kg以上とした。
 (アブレージョン試験)
 粉塵発生の抑制の指標としてアブレージョン試験を行った。まず、直径250mmの円筒容器にコークス20個を収容し、30RPMで10分間回転させた。次に、円筒容器から出したコークスを目開き5.66mmの篩で選別して、目を通った分を秤量した。この、目を通った分(粉体)のコークス全体に対する重量比(%)を算出し、粉体発生率として表1に示す。粉塵発生抑制の合格基準は、粉体発生率が10%以下とした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、試料No.1,5,7は、本発明の範囲を満たす実施例であり、副生炭を含有しない試料No.8よりは低くなるものの、コークスの原料として十分な強度を有するものが得られた。一方、試料No.2,3,6は、無灰炭が不足したために強度が低く、特に無灰炭を配合しない試料No.2は低かった。また、試料No.4は、副生炭が過剰であるために強度が低かった。
 以上、本発明について、実施の形態および実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されることなく、その権利範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することができることはいうまでもない。
  本出願は、2012年2月29日出願の日本特許出願(特願2012-044219)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 本発明に係る成形配合炭によれば、保管や運搬に好適な燃料やコークス原料を得ることができる。本発明に係るコークスによれば、副生炭を使用して低い原料コストで十分な強度となる。また本発明に係る成形配合炭の製造方法およびコークスの製造方法によれば、副生炭を有効利用することができるため、無灰炭の製造における経済性が向上する。
10 改質炭製造装置
1 溶剤貯蔵槽
2 スラリー調製槽
3 予熱器
4 抽出槽
5 重力沈降槽
6 固形分濃縮液受器
7 上澄液受器

Claims (8)

  1.  石炭における溶剤に可溶な成分を含む無灰炭と、石炭から前記溶剤に可溶な成分を除去して得られる副生炭と、を粒状の石炭に混合した配合炭を含む成形配合炭であって、
     前記配合炭は、前記無灰炭を3重量%以上、前記副生炭を8重量%以下、前記粒状の石炭を残部として含有することを特徴とする成形配合炭。
  2.  前記粒状の石炭は、90%以上が径2mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の成形配合炭。
  3.  前記粒状の石炭は、60%超が径1mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の成形配合炭。
  4.  前記粒状の石炭は、最大流動度MF値(log(ddpm))が0.2~2.0、平均最大反射率Ro値が0.8~1.1であることを特徴とする請求項1に記載の成形配合炭。
  5.  請求項4に記載の成形配合炭を含む石炭混合物を乾留してなることを特徴とするコークス。
  6.  石炭を溶剤で抽出して、抽出液と残渣とを分離し、前記抽出液から前記溶剤を除去して、前記石炭における前記溶剤に可溶な成分を含む無灰炭を製造する無灰炭製造工程と、
     前記無灰炭製造工程において分離された前記残渣から前記溶剤を除去して副生炭を製造する副生炭製造工程と、
     石炭を粉砕して粒状にする石炭粉砕工程と、
     前記粒状にした石炭に前記無灰炭と前記副生炭とを混合して、前記無灰炭を3重量%以上、および前記副生炭を8重量%以下含有する配合炭を得る混合工程と、
     前記配合炭を成形する成形工程と、を含むことを特徴とする成形配合炭の製造方法。
  7.  前記成形工程において、前記配合炭の温度が80~200℃であることを特徴とする請求項6に記載の成形配合炭の製造方法。
  8.  請求項6に記載の成形配合炭の製造方法により製造された成形配合炭を含む石炭混合物を乾留する工程を含むコークスの製造方法。
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