WO2013114646A1 - 非干渉機構および可変インピーダンス機構 - Google Patents
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Abstract
人と接してはたらくロボットに最適なアクチュエータとして、衝突に対して頑健で容積効率の優れたアクチュエータを提供する。2つの軸(129、128)が共通のピニオン(130)に対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(128、129、130、ならびに、130、132、133)、共通のリテーナ(131)が該機構のすべてのピニオン(130)を回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構であって、力学的基準となるGND軸(133)、GND軸に対してトルクが入力されるI軸(128)、出力側の力学的基準となるS軸(134)、S軸に対してトルクが出力されるO軸(127)を具備する回転非干渉機構、ならびに、緩衝装置(135、136、137、138)からなり、GND軸(133)ならびにI軸(128)の回転を、該緩衝装置によって制限した可変インピーダンス機構を提供する。
Description
直動または回転の影響を受けることなく動力を伝達する非干渉機構、ならびに、回転型の非干渉機構を利用することで軸の機械的インピーダンスを任意に調整できる可変インピーダンス機構に関する。
ロボットハンド、医療用ロボット鉗子、パワーアシスト装置など、容積効率の高い動力装置が求められる用途において、関節の回転に影響を受けることなく動力を伝達することができる非干渉機構が考案されている。
非干渉機構には、遊星歯車を用いたもの(文献1)が公知であり、差動歯車を用いたもの(文献2)も発明されているが、発明者は、これらが直動型の非干渉機構に一般化できることを発見し、これを発明した。さらに、各種非干渉機構を直列に接続し、多自由度の非干渉駆動を実現した多軸機構を発明した。
一方、前記遊星型あるいは差動型の回転非干渉機構は、これを軸継手として利用するとき、入出力軸間に加わるトルクを任意に授受する装置として利用できるが、この点に着目した発明がなかった。そこで、関連発明として、可変インピーダンスモータを発明した。
可変インピーダンスモータが求められる背景としては、介護、医療、製造など、ロボットが人と接してはたらく分野において、柔軟で衝撃に強く、安全なアクチュエータが求められている点が挙げられる。
従来、アクチュエータの柔軟性を実現する方法としては力制御が知られているが、減速機の慣性質量の影響から、衝撃状の高周波入力に対して十分な応答ができず、減速機が破損してしまう問題があった。一方、モータと直列に弾性要素を接続し、受動的に柔軟性を実現する方法(文献3)も有名であるが、機構上、無限回転が困難であり、汎用性や設計性の点でも難点があり、広く採用されるには至っていない。
以上の問題を鑑み、人と接してはたらくロボットに最適なアクチュエータとして、衝突に対して頑健で容積効率の優れたアクチュエータを実現することが、本発明の課題である。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る直動非干渉機構は、2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組備えている。この直動非干渉機構において、共通のリテーナが、該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ、同時に並進するように保持している。
上記構成において、共通のピニオンに接しないラックの間に付加した力は、残るラックの間に伝達され、この力は、共通のピニオンに接するラックの間に付加した力と関係なく伝達される。
前記直動非干渉機構は、2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする機構であってもよい。この構成では、同時に2以上の動力を伝達することができる。
さらに、前記直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、各機構から1つずつ任意に選択したラックを固定結合し、該ラックと異なるピニオンに接するラックを各機構から1つずつ任意に選択し、これを可動結合することを特徴とする、該1番目の機構、すなわち、前記直動非干渉機構であってもよく、この構成においては、2次元の変位を有する2点間に力を伝達することができる。
前記直動非干渉機構は、構造的にも力学的にも対称であるため、入力側の力学的基準となるラックを任意に選択すれば、力を入力するラック、力を出力するラック、出力側の力学的基準となるラックは力学的関係から従属的に定まる。したがって、各ラックの機能を定めるには、上記構成のように、各機構から1つずつ任意に選択したラックを固定結合すれば十分である。
干渉型の機構を駆動せざるを得ない場合は、前記直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、1番目の機構から1つのラックを任意に選択し、これを力学的に接地し、該ラックと共通のピニオンに接するラックを1番目の駆動ラックとし、これと異なるピニオンに接する任意のラックを2番目の駆動ラックとし、2番目の駆動ラックと共通のピニオンに接するラックと、2番目の機構から任意に選択したラックとを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該2番目の機構のラックと共通のピニオンに接するラックを基準ラックとし、これを力学的に接地することを特徴とする、前記直動非干渉機構であってもよい。
この機構は、直動部分の移動距離が、自由度を経るにつれて累積するように動くため、これによって干渉型の機構を非干渉駆動することができる。
3軸以上の干渉機構を非干渉駆動したい場合は、前記基準ラックと共通のピニオンに接しない任意のラックと、新しく設けた3番目の機構、すなわち、前記請求項1記載の直動非干渉機構から任意に選んだラックとを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該3番目の機構のラックと共通のピニオンに接するラックを新しい基準ラックとし、これを力学的に接地する方法により、これを再帰的に適用し、複数の直動非干渉機構を接続することを特徴とする、前記直動非干渉機構を利用することができる。
以上の直動型非干渉機構は、別の一形態である、ラックとピニオンがラック・アンド・ピニオン機構をなし、リテーナが該ピニオンを回転自在に保持するとともに並進させることを特徴とする機構を2組備え、共通の幅広ラックが該機構のすべてのピニオンとラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする直動非干渉機構であってもよい。
回転運動については、2つの軸が共通のピニオンに対して差動機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする差動型回転非干渉機構(第1の差動型回転非干渉機構とする)を利用することができる。
これによって、回転角に関係なく、一定の動力を伝達することができる。2以上の動力を同時に伝達したい場合は、2つの軸が共通のピニオンに対して差動機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする、前記差動型回転非干渉機構を利用すればよい。
回転非干渉機構の別の一形態として、ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の太軸が該機構のすべてのピニオンと接して差動機構をなすことを特徴とする差動型回転非干渉機構(第2の差動型回転非干渉機構とする)を利用してもよい。
多軸の回転について非干渉機構を得たい場合は、下記の(1)~(6)のいずれかであって、力学的基準となるGND軸、GND軸に対してトルクが入力されるI軸、出力側の力学的基準となるS軸、S軸に対してトルクが出力されるO軸を具備する回転非干渉機構を複数接続した機構であって、1番目の回転非干渉機構のS軸ならびにO軸を、2番目の回転非干渉機構のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを再帰的に適用して得られる多自由度回転非干渉機構を利用すればよい。
(1)2つの軸が共通のピニオンに対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(2)ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべてのピニオンと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(3)2つの軸が段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべての段ギヤを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(4)段ギヤが軸と接して遊星回転し、リテーナが該段ギヤの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべての段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(5)前記第1の差動型回転非干渉機構
(6)前記第2の差動型回転非干渉機構
(2)ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべてのピニオンと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(3)2つの軸が段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべての段ギヤを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(4)段ギヤが軸と接して遊星回転し、リテーナが該段ギヤの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべての段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(5)前記第1の差動型回転非干渉機構
(6)前記第2の差動型回転非干渉機構
前記回転非干渉機構は、前記GND軸、I軸、S軸、O軸を具備する回転非干渉機構、ならびに、緩衝装置を備え、GND軸ならびにI軸の回転を、該緩衝装置によって制限した可変インピーダンス機構として利用することもできる。
この場合、S軸ならびにO軸の間に加わるトルクは、たとえそれが無限回転する状態であっても、GND軸ならびにI軸の間に加わるトルクとして表出するため、前記緩衝装置を適当に調整することで、入出力軸間の機械的インピーダンスも調整することができる。
可変インピーダンス機構の形態は、前記緩衝装置の形態により、下記の(1)または(2)であってよく、前記ラックは、前記直動緩衝装置の荷重限界以下の荷重においてかみ合いが外れる有効長に制限され、過大入力に対して前記I軸が空転することでトルクリミッタとして機能することを特徴とする前記可変インピーダンス機構であってもよい。また、前記直動緩衝装置と直列に力センサを配置することによって、トルク計として機能することを特徴とする前記可変インピーダンス機構であってもよい。
(1)前記GND軸およびI軸が突起を具備し、前記緩衝装置が該突起間に円周力を発揮する円周型緩衝装置であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構
(2)前記緩衝装置が、前記I軸と直接、または、動力伝達系を介して1以上のラックと接し、該ラックが、前記GND軸と一体の保持体により摺動自在に保持され、前記緩衝装置が、該ラックと該保持体との間に直動力を発揮する直動緩衝装置であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構
(2)前記緩衝装置が、前記I軸と直接、または、動力伝達系を介して1以上のラックと接し、該ラックが、前記GND軸と一体の保持体により摺動自在に保持され、前記緩衝装置が、該ラックと該保持体との間に直動力を発揮する直動緩衝装置であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構
以上の可変インピーダンス機構を利用すれば、前記可変インピーダンス機構を具備し、前記S軸またはO軸に、直接または減速機を介して回転型アクチュエータを結合し、残りの軸を出力軸とすることを特徴とする可変インピーダンスモータを構成することができ、前記可変インピーダンスモータを具備し、前記出力軸に、角度、角速度、角加速度の少なくとも1つが計測可能な角度計を結合した可変インピーダンスサーボモータを構成することができる。
上記、直動型、回転型、多自由度型の非干渉機構を適宜組み合わせれば、動力源を直接配置することが難しい場合に有効な動力伝達系として利用することができる。すなわち、ロボットの関節等、直動や回転を伴う機構を経由して、それらの運動状態に関係なく、一定の動力を伝達することができるようになるため、動力源のレイアウトが自在となり、本発明が課題とする、衝突に対して頑健で容積効率の優れたアクチュエータに関し、容積効率を高める点で効果がある。
一方、可変インピーダンスを利用すれば、衝撃や高周波入力に対して有効な駆動が可能となるため、本発明が課題とする、衝突に対して頑健で容積効率の優れたアクチュエータに関し、衝突に対して頑健とする点で効果がある。さらに、柔軟性が必要な用途に場合によく利用される空気圧アクチュエータと比較して、周波数特性や位置決め精度が優れる上、騒音や蓄熱の激しい空気圧コンプレッサを利用する必要がないため、家庭用ロボットや移動型ロボットのアクチュエータとして最適である。また、回転型のアクチュエータであるため、従来のサーボモータと容易に置換でき、設計性や汎用性が高く、人と接してはたらくロボットに最適なアクチュエータとして広く利用されることが期待できる。
図1は、2つのラック(3、4)が、共通のピニオン(2)に対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組(2、3、4、ならびに、5、6、7)備え、共通のリテーナ(1)が、該機構のすべてのピニオン(2,5)を回転自在かつ、同時に並進するように保持することを特徴とする直動非干渉機構を示すものである。
ラック3を基準としてラック6に力を加えるものとし、この状態で静的に力が釣り合うとき、ピニオンにはたらく力は図1に示した通りである。すなわち、作用・反作用の関係により、ラック3,6には互いに逆向きの力Fが加わり、ピニオン2のつり合いの条件から、ラック4およびリテーナ1から、それぞれF、2Fの大きさの力を受ける必要がある。ピニオン5についても同様の関係が成り立つため、ラック4、7の間には互いに逆向きの力Fが加わる。これは、作用・反作用の関係を意味するため、結局、ラック4を基準にしてラック7に力が伝達される。
このとき、機能的観点から、入力側の力学的基準となるラックを入力側基準ラック、力を入力するラックを入力側駆動ラック、出力側の力学的基準となるラックを出力側基準ラック、力を出力するラックを出力側駆動ラックと称すれば、順に、ラック3,6,4,7がこれに相当する。
上記釣り合いの状態において、ラック3とラック4との間、ラック6とラック7との間、またはラック3とリテーナ1との間に力を加えても前記釣り合い状態に影響を与えないため、前記力Fとこれらの力は互いに干渉しない。
構造的対称性と力の釣り合い条件から明らかなように、入力側基準ラックは、ラック3,4,6,7の中から任意に選択することができ、入力側基準ラックと同じピニオンに接しないラックの中から、入力側駆動ラックを任意に選択することができる。出力側基準ラックは、残りのラックのいずれであってもよく、したがって、出力側駆動ラックは従属的に定まる。
ピニオン2,5は異径でもよく、ピニオン2,5とリテーナ1の組は2以上あってもよい。ラックは、ピニオンと接触する箇所において近似的にラック・アンド・ピニオン機構をなす限り、棒材である必要はなく、任意の形状でよい。さらに、出力側基準ラックと出力側駆動ラックは、相対的な位置関係を保ちながら、ピニオンの回転軸を中心に公転してもよい。
ラックの形状は任意でよいから、前記直動型非干渉機構の特殊な形態として、回転型の非干渉機構を導くことができる。例えば、ラック3,4,6,7がすべて棒状でかつ平行である状態を基準として、ピニオンの回転面上で該ラックと垂直をなすいずれかの方向をとり、該ラックの両端を該方向に押して、該ラックを押し並べて同じ曲率で変形させ、最後に両端を結合する方法により輪状の軸とすれば、遊星型の回転非干渉機構が得られる。
図2は、2つの軸(10,11)が共通のピニオン(9)に対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組(9,10,11、ならびに、12,13,14)備え、共通のリテーナ(8)が該機構のすべてのピニオン(9,12)を回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする該遊星型回転非干渉機構(4分の3断面図)を示す。リテーナ8、ピニオン9、12、軸10、11、13、14は、それぞれ、リテーナ1、ピニオン2、5、ラック3,4,6,7に対応する。
直動型非干渉機構と同様の原理により、軸10を基準として軸13に加えたトルクは、軸11を基準として軸14に伝達される。ただし、遊星機構の原理上、動力伝達に際して増減速が伴う。
一方、ラック3,4,6,7がすべて棒状でかつ平行である状態を基準として、ラックの摺動面上で該ラックと垂直をなすいずれかの方向をとり、該ラックの両端を該方向に押して、該ラックを押し並べて同じ曲率で変形させ、最後に両端を結合する方法により輪状の軸とすれば、差動型の回転非干渉機構が得られる。
図3は、2つの軸(17,18)が共通のピニオン(16)に対して差動機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(16,17,18,ならびに、19,20,21)、共通のリテーナ(15)が該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする該差動型回転非干渉機構(4分の3断面図)を示す。リテーナ15、ピニオン16、19,軸17、18、20、21は、それぞれ、リテーナ1、ピニオン2および5、ラック3,4,6,7に対応する。
直動型非干渉機構と同様の原理により、軸17を基準として軸20に加えたトルクは、軸18を基準として軸21に伝達される。差動型の場合、増減速は伴わない。
さて、前記直動型非干渉機構、遊星型回転非干渉機構、差動型回転非干渉機構を、それぞれ、図4(i)~(iii)のような図記号で表現するとき、直動型非干渉機構の別の形態として、図4(iv)に示すように、ラック(3)とピニオン(2)がラック・アンド・ピニオン機構をなし、リテーナ(1a)が該ピニオン(2)を回転自在に保持するとともに並進させることを特徴とする機構を2組備え(1a、2,3、ならびに、1b、5,6)、共通の幅広ラック(22)が該機構のすべてのピニオン(2,5)とラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする直動非干渉機構を利用することができる。この場合、リテーナ(1aならびに1b)の並進運動が減速されることに注意すれば、リテーナ1a、1bの運動は、ラック4,7の運動に対応する。
前記別形態の直動型非干渉機構において、ラック3,6,ならびに、リテーナ1a、1b(リテーナは、ピニオンに並進力を与えるために、ピニオンを保持する軸と一体のラック状の基体を備えていても良い)がすべて棒状でかつ平行である状態を基準として、ピニオンの回転面上で該ラックと垂直をなすいずれかの方向をとり、該ラックならびに該リテーナの基体の両端を該方向に押して、該ラックならびに該基体を押し並べて同じ曲率で変形させ、最後に両端を結合する方法により輪状の軸とすれば、別形態の遊星型回転非干渉機構が得られる。
図4(v)は、ピニオン(9)が軸(10)と接して遊星回転し、リテーナ(8a)が該ピニオン(9)の自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え(8a、9、10、ならびに、8b、12,13)、共通の長軸(23)が該機構のすべてのピニオン(9,12)と接して遊星機構をなすことを特徴とする該別形態の遊星型回転非干渉機構を示す。該別形態の遊星型回転非干渉機構に、図4(vi)に示すように、ピニオン(9)が軸(11)と接して遊星回転し、リテーナ(8a)が該ピニオン(9)の自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え(8a、9、11、ならびに、8b、12,14)、共通の長軸(24)が該機構のすべてのピニオン(9,12)と接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構が含まれることは、構造的対称性から明らかである。
一方、ラック3,6,ならびに、リテーナ1a、1b(リテーナは、ピニオンに並進力を与えるために、ピニオンを保持する軸と一体のラック状の基体を備えていても良い)がすべて棒状でかつ平行である状態を基準として、該ラックの摺動面上で該ラックと垂直をなすいずれかの方向をとり、該ラックならびに該リテーナの基体の両端を該方向に押して、該ラックならびに該基体を押し並べて同じ曲率で変形させ、最後に両端を結合する方法により輪状の軸とすれば、別形態の差動型回転非干渉機構が得られる。
図4(vii)は、ピニオン(16)が軸(17)と接して遊星回転し、リテーナ(15a)が該ピニオン(16)の自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え(15a、16、17,ならびに、15b、19、20)、共通の太軸(25)が該機構のすべてのピニオン(16、19)と接して差動機構をなすことを特徴とする該別形態の差動型回転非干渉機構を示す。
製造上、内歯車を嫌う場合は、図4(viii)に示すように、2つの軸(28、29)が段ギヤ(27)と接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(27,28,29、ならびに、30、31、32)、共通のリテーナ(26)が該機構のすべての段ギヤ(27、30)を回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構、または、図4(ix)に示すように、段ギヤ(27)が軸(28)と接して遊星回転し、リテーナ(26a)が該段ギヤ(27)の自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え(26a、27、28、ならびに、26b、30、31)、共通の長軸(33)が該機構のすべての段ギヤ(27、30)と接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構を利用することができる。
内歯車を用いた遊星歯車と段ギヤを用いた遊星歯車は等価であるから、図(ii)と図(viii)または(ix)を比較すると、軸10,11,13,14、ピニオン9,12、リテーナ8の働きは、それぞれ、軸29,28,32,31、段ギヤ27,30、リテーナ26、または、リテーナ26a,軸28,リテーナ26b、軸31、段ギヤ27,30、軸33と対応することが明らかである。また、差動型の非干渉機構において直交軸ギヤを平行軸ギヤに置換したい場合は、自動車のディファレンシャルに多見されるように、サイドギヤをスパーギヤに置換し、ピニオンギヤを2つ1組の小スパーギヤに置換する構成にすればよい。ただし、いずれの場合も減速比が変化する点に注意する必要がある。
図4に示したいずれの回転機構も、軸の機能に着目した場合、入力側の力学的基準となる軸(GNDで表す)、トルクが入力される軸(Iで表す)、出力側の力学的基準となる軸(Sで表す)、トルクが出力される軸(Oで表す)を持つ点で共通しているため、力学的基準となるGND軸、GND軸に対してトルクが入力されるI軸、出力側の力学的基準となるS軸、S軸に対してトルクが出力されるO軸を具備する回転非干渉機構(34)として一般化することができる(図5)。この場合、軸が12通りの配置を取り得ることは、数学的関係から明らかである。
一般的に、非干渉機構は、GND軸とI軸、ならびに、S軸とO軸をそれぞれ固定した状態で自由回転できることが少なくとも必要であるため、一般化された各機構が12通りすべての軸配置を取りうるわけではない。ただし、前記差動型回転非干渉機構(図4iiiに図示)はいずれの類型でも非干渉機構として機能するため、該機構と可換であることを前提とすれば、前記12通りの配置は任意に実現できると言える。
ところで、伝達する動力の自由度を増やしたい場合は非干渉機構を複列化すればよい。例えば、図6(i)のように、2つのラック(3,4)が、共通のピニオン(2)に対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(2,3,4、ならびに、5,6,7)、共通のリテーナ(1)が、該機構のすべてのピニオン(2,5)を回転自在かつ、同時に並進するように保持することを特徴とする直動非干渉機構について、2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする、前記直動非干渉機構が利用できる。
この構成の場合、入力側基準ラックはすべてのラックの中から任意に選択することができ、該入力側基準ラックと共通のピニオンに接するラックを出力側基準ラックとすればよい。入力側駆動ラックは、残りのラックから、共通のピニオンに接しないよう任意に選択することができ、出力側駆動ラックは、該入力側駆動ラックとそれぞれ共通のピニオンに接するラックとすればよい。
この複列化した機構についても、前記方法により遊星型と差動型の回転非干渉機構を得ることができる。例えば、差動型の場合、図6(iii)に示すように、2つの軸(17,18)が共通のピニオン(16)に対して差動機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(16,17,18,ならびに、19,20,21)、共通のリテーナ(15)が該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする差動型回転非干渉機構について、2つの軸が共通のピニオンに対して差動機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする、前記差動型回転非干渉機構を構成することができる。
複列化した遊星型回転非干渉機構、ならびに、上記複列化した差動型回転非干渉機構(図6ii、iiiに図示)の機構を構成する軸は、機能的には、前記GND軸、I軸、S軸、O軸のいずれかに分類されるため、図5の表記に基づいて、それぞれ、図6(iv)、(v)のように、GND軸とS軸を備える遊星機構1つと、I軸とO軸を備える遊星機構複数とを備える遊星型回転非干渉機構37、または、GND軸とS軸を備える差動機構1つと、I軸とO軸を備える差動機構複数とを備える差動型回転非干渉機構38として一般的に表現できる。軸のトポロジーは両者で等しいため、図6(vi)のように、GND軸とS軸の組1つと、I軸とO軸の組複数とを備える回転型非干渉機構39として、さらに一般的に表現することもできる。
以上の説明によって非干渉機構が十分に抽象化されたため、各種非干渉機構を組み合わせて種々の機構を構成することは容易である。具体的には、下記の(1)~(6)のいずれかであって、力学的基準となるGND軸、GND軸に対してトルクが入力されるI軸、出力側の力学的基準となるS軸、S軸に対してトルクが出力されるO軸を具備する回転非干渉機構を複数接続した機構であって、1番目の回転非干渉機構のS軸ならびにO軸を、2番目の回転非干渉機構のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを再帰的に適用して得られる多自由度回転非干渉機構を構成すればよい。
(1)2つの軸が共通のピニオンに対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(2)ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべてのピニオンと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(3)2つの軸が段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべての段ギヤを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(4)段ギヤが軸と接して遊星回転し、リテーナが該段ギヤの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべての段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(5)前記第1の差動型回転非干渉機構
(6)前記第2の差動型回転非干渉機構
(2)ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべてのピニオンと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(3)2つの軸が段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべての段ギヤを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(4)段ギヤが軸と接して遊星回転し、リテーナが該段ギヤの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべての段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(5)前記第1の差動型回転非干渉機構
(6)前記第2の差動型回転非干渉機構
図7(i)は、前記差動型回転非干渉機構である1番目の回転非干渉機構(38)のS軸ならびにO軸を、前記差動型回転非干渉機構である2番目の回転非干渉機構(38)のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを1回適用して得られた2自由度回転非干渉機構の例である。
図7(ii)は、前記遊星型回転非干渉機構である1番目の回転非干渉機構(37)のS軸ならびにO軸を、前記遊星型回転非干渉機構である2番目の回転非干渉機構(37)のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを1回適用して得られた2自由度回転非干渉機構の例である。
図7(iii)は、前記差動型回転非干渉機構である1番目の回転非干渉機構(38)のS軸ならびにO軸を、前記差動型回転非干渉機構である2番目の回転非干渉機構(38)のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを2回適用して得られた3自由度回転非干渉機構の例である。図7(iv)は、該2番目の回転非干渉機構の軸配置を転換して、3軸の回転軸が1点で交わる球関節となるように構成した非干渉機構の例である。
多自由度回転非干渉機構を多軸アクチュエータとして利用したい場合は、GND軸とS軸の間に駆動力を加えれば良い。例えば図8(i)のように、回転非干渉機構39のS軸に固定されたブラケット40に保持される回転軸41をO軸と接続し、GND軸とS軸、ならびに、GNDとI軸の間に駆動力を加えれば、2軸の非干渉型アクチュエータとして利用することができる。
同様に図8(ii)のように、複列化した非干渉機構39aの2つのO軸を2番目の非干渉機構39bのI軸およびS軸と可動結合し、39aのS軸に固定したブラケット42を39bのGND軸と固定結合し、39bのS軸に固定したブラケット43に保持される回転軸44を39bのO軸に可動結合し、39aのGND軸とS軸、ならびにGND軸と各I軸との間をそれぞれ駆動すれば、3軸の非干渉型アクチュエータが得られる。
直動型の非干渉機構についても同様に、例えば図9のように、2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが、該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ、同時に並進するように保持することを特徴とする直動非干渉機構について、該直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、各機構から1つずつ任意に選択したラックを固定結合(47)し、該ラックと異なるピニオンに接するラックを各機構から1つずつ任意に選択し、これを可動結合することを特徴とする直動非干渉機構を利用すれば、多自由度の機構を得ることができる。
さて、図10(i)または(ii)に示すように、前記GND軸、I軸、S軸、O軸を具備する前記回転非干渉機構(34)、ならびに、緩衝装置(50)を備え、GND軸ならびにI軸の回転を、該緩衝装置(50)によって制限した可変インピーダンス機構を構成するとき、非干渉機構の力学的性質から明らかなように、S軸およびO軸の間に加わるトルクは、緩衝装置(50)に加わるトルクに比例する(差動型の場合は等しくなる)。すなわち入出力軸間の機械的インピーダンスは、それが無限回転する状態であっても、緩衝装置(50)の機械的インピーダンスによって調整することができる。この機構を可変インピーダンス機構と称する。
緩衝装置50は、I軸とGND軸の間に加わるトルクに対して受動的または能動的に反発力を発揮し、望ましいばね定数と減衰係数を実現するバネ-ダンパ装置、または、I軸とGND軸との間に加わるトルクを一過的に吸収する緩衝装置などであれば、どのような形態であってもよく、摩擦クラッチ、ビスカスカップリング、電気粘性流体揺動ダンパ、電動機、電磁クラッチ、静電アクチュエータ、その他回転型バネ-ダンパ装置等、いずれであってもよい。ただし、緩衝装置50は、単にバックラッシを除去するための目的で使用されるものではなく、I軸とGND軸の間に十分なトルクを発生させるものあることが必要である。
特にバネ-ダンパ装置を用いるものには、図11(i)に示すように、前記GND軸(52)およびI軸(51)が突起を具備し、前記緩衝装置(53)が該突起間に円周力を発揮する円周型緩衝装置であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構を用いることができる。
この場合の円周型緩衝装置53は、突起52aおよび突起51aに両端を保持されるバネ54(ii)、突起52aおよび突起51aに両端を回転自在に保持されるダンパ55(iii)、突起52aに可動結合されたバネ座57と、突起51aとに両端を保持された非線形ばね56を対向させた機構であって、バネ座57が非線形ばね56を圧縮する手段を備え、前記圧縮によりバネ定数が可変な装置(iv)、突起52aおよび突起51aに両端を回転自在に保持され、減衰係数を調節する手段58を具備する可変ダンパ57(v)等のいずれであってもよく、いずれかを併用してもよい。
入出力軸間のねじれ角が大きくなる場合や線形特性が必要な場合は、図12(i)から(iii)に示すように、前記緩衝装置が、前記I軸(51)と直接、または、動力伝達系(60)を介して1以上のラック(59)と接し、該ラック(59)が、前記GND軸(52)と一体の保持体により摺動自在に保持され、前記緩衝装置が、該ラックと該GND軸との間に直動力を発揮する直動緩衝装置であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構を利用してもよい。
または、より具体的な形態として、図13(i)または(ii)に示すように、前記緩衝装置が、前記I軸(51)と直接、または、動力伝達系を介して1以上のラック(59)と接し、該ラック(59)が、前記GND軸(52)と一体の保持体(52b)により摺動自在に保持され、前記緩衝装置(61)が、該ラック(59)と該保持体(52b)との間に直動力を発揮する直動緩衝装置(61)であることを特徴とする前記可変インピーダンス機構であってもよい。
上記構成により、ラックを複数設ければ、バネやダンパの配置を容易にすることができ、適当な動力伝達系60を設けて、ラックの摺動方向や摺動量を変換すれば、ロボットアームの内部など、限られたスペースに配置することが容易になる。この場合のラックは、回転運動を直動に変換することができれば、必ずしも歯車を用いる必要はなく、カムやフォークであってもよい。
これらの非干渉機構は、機械的インピーダンスを調整する用途の他、例えば図14のように、前記ラック(59)は、前記直動緩衝装置(61)の荷重限界以下の荷重においてかみ合いが外れる有効長に制限され、過大入力に対して前記I軸(51)が空転することでトルクリミッタとして機能することを特徴とする前記可変インピーダンス機構や、図15のように、前記直動緩衝装置(61)と直列に力センサ(62)を配置することによって、トルク計として機能することを特徴とする前記可変インピーダンス機構であってもよい。これらの機能は、非干渉機構の構成上、付加することが容易であるため、機械的インピーダンスを調整する用途に加え、トルクリミッタやトルク計の機能が必要な場合に有効である。
さらに、図16に示すように、前記可変インピーダンス機構を具備し、前記S軸またはO軸に、直接または減速機を介して回転型アクチュエータを結合し、残りの軸を出力軸とすることを特徴とする可変インピーダンスモータを構成すれば、軸の機械的インピーダンスを任意に調整できるモータが得られ、剛性等を適宜調整することで、人やものとの衝突に対して安全なモータとして使用することができる。
前記出力軸に、角度、角速度、角加速度の少なくとも1つが計測可能な角度計を結合した可変インピーダンスサーボモータを構成すれば、軸の機械的インピーダンスを任意に調整すると同時に位置決めも可能となるため、従来のサーボモータと同じ設計性を兼ね備えた安全なアクチュエータとして利用できる。
ばね定数変更用のアクチュエータを省きたい場合は、円錐ばね、テーパーばね、竹の子ばね等の非線形ばねを利用すればよい。この場合、トルクに応じてばね定数が漸増する性質となるため、ばね定数を任意に調節することはできないが、生物の筋肉と類似する特性となるため、ヒューマノイドの駆動系には最適である。ダンパの減衰力調整については、近年では磁気粘性流体を利用した小型のものが開発されており、十分な小型化が可能となっている。
受動要素の限界を超えたインピーダンス特性を実現したい場合は、モータ63を能動的に駆動する所謂インピーダンス制御を併用することができる。この場合は、前記方法で力センサを設けることができるため、コスト等の点で有利である。なお、直動非干渉機構と回転非干渉機構の力学的関係を考慮すると、直動型の可変インピーダンス機構を得ることは容易であり、これも本発明に含まれる。
図17は、直動型の非干渉機構を利用した医療用マニピュレータの実施例を示す。J1ブラケット89は筐体66に保持されてJ1軸を回転し、J2ブラケット97はJ1ブラケット89に保持されてJ2軸を回転し、J3ブラケット100はJ2ブラケット97に保持されてJ3軸を回転し、J4ブラケット104はJ3ブラケット100に保持されてJ4軸を回転する構成となっており、J3ブラケット100と固定結合した爪100aとJ4ブラケット104と固定結合した爪104aが対象物を把持する。
J1軸は、J1入力ラック67、J1伝達ピニオン74、J1ドライブギヤ90の順で動力が伝達され、J1ブラケット89と固定結合したJ1ドライブギヤ90がJ1軸を回転させる。J2軸は、J2入力ラック71、J2ピニオン81、J2伝達ラック68、J2伝達ピニオン75,スパーギヤ、シャフト、ベベルギヤからなるJ2伝達ギヤ91、J2ドライブギヤ94の順で動力が伝達され、J2ブラケット97と固定結合したJ2ドライブギヤ94がJ2軸を回転させる。J3軸は、J3入力ラック72,J3ピニオン84、J3伝達ラック69、J3伝達ピニオン76、J3伝達ギヤ92、J3伝達ベベルギヤ95、95と固定結合したJ3伝達ベベルギヤ2(99)、J3ドライブギヤ101の順で動力が伝達され、J3ブラケット100と固定結合したJ3ドライブギヤ101がJ3軸を回転させる。J4軸は、J4入力ラック73、J4ピニオン87、J4伝達ラック70、J4伝達ピニオン77、J4伝達ギヤ93、J4伝達ベベルギヤ96、96と固定結合したJ4伝達ベベルギヤ2(98)、スパーギヤと一体のJ4伝達ベベルギヤ3(102)、J4ドライブギヤ103の順で動力が伝達され、J4ブラケット104と固定結合したJ4ドライブギヤ103がJ4軸を回転させる。
該機構を非干渉駆動するためには、ベベルギヤの減速比をすべて1として、各軸を累動させる必要がある。すなわち67を駆動するとき、下位のラック68~70も同じ量だけ追従させて駆動し、同様に68を駆動するときは69,70を同量だけ駆動し、69を駆動するときは、70を同量だけ駆動し、さらに、J1軸の駆動力は67と力学的基準である筐体66の間に付加し、J2軸の駆動力は68と67の間に付加し、J3軸の駆動力は69と68の間に付加し、J4軸の駆動力は70と69の間に付加する必要がある。
このような駆動を実現するために、各ラックは直動型累動非干渉機構を構成している。すなわち、2つのラック(67、78)が、共通のピニオン(80)に対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(67、78、80、ならびに、68、78、81)、共通のリテーナ(79)が、該機構のすべてのピニオン(80、81)を回転自在かつ、同時に並進するように保持することを特徴とする直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、1番目の機構から1つのラックを任意に選択(78)し、これを力学的に接地し、該ラック(78)と共通のピニオン(80)に接するラック(67)を1番目の駆動ラックとし、これと異なるピニオン(81)に接する任意のラック(71)を2番目の駆動ラックとし、2番目の駆動ラックと共通のピニオン(81)に接するラック(68)と、2番目の機構から任意に選択したラック(同68)とを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該2番目の機構のラックと共通のピニオン(83)に接するラック(78)を基準ラックとし、これを力学的に接地することを特徴とする、直動非干渉機構であって、前記基準ラック(78)と共通のピニオン(83)に接しない任意のラック(69)と、新しく設けた3番目の機構、すなわち、前記直動非干渉機構から任意に選んだラック(同69)とを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該3番目の機構のラックと共通のピニオン(86)に接するラック(78)を新しい基準ラックとし、これを力学的に接地する方法により、これを1回適用し、3つの直動非干渉機構を接続することを特徴とする、直動非干渉機構を構成している。
この構成によれば、各軸を駆動するためには各入力ラック67,71、72、73と力学的基準である筐体66との間に駆動力を加えればよく、該駆動力は互いに干渉しない。また、把持によって各軸に加わる力が各入力ラック67,71、72、73と筐体66の間に表出するため、これを検出してバイラテラル制御を実現することもできる。
図18は、回転非干渉機構(差動型)の実施例を示す。2つの軸(109)が共通のピニオン(107)に対して差動機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(107、109、ならびに、108、110)、共通のリテーナ(105、106)が該機構のすべてのピニオン(107、108)を回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする差動型回転非干渉機構である。
図19は実施例2の差動型回転非干渉機構を用いた2軸ロボットアームの実施例を示す。ハウジング111に固定されたJ1軸モータ113およびJ2軸モータ112は、それぞれ、入力軸115aおよび入力軸114aを駆動し、115aはドライブギヤ115を、114aは非干渉機構114の内側サイドギヤを駆動する。さらに、前記内側サイドギヤに保持される外側サイドギヤはハウジング111aに固定結合され、ドライブギヤ115はリングギヤ114bを駆動し、114bは反対側の外側サイドギヤに固定結合される。114bはハウジング111bに回転自在に保持され、アーム116と固定結合する。アームの上腕に保持されて前腕を駆動するプーリ116aをベルトを介して駆動するプーリ114cは、非干渉機構の内側サイドギヤに固定結合される。このような構成であるとき、アームの肩部と肘部は、それぞれJ1軸モータ113、J2軸モータ112によってそれぞれ非干渉に駆動される。
図20は非干渉型の3軸駆動装置を示す。力学的基準となるGND軸、GND軸に対してトルクが入力されるI軸、出力側の力学的基準となるS軸、S軸に対してトルクが出力されるO軸を具備する回転非干渉機構を複数(117、124)接続した機構であって、1番目の回転非干渉機構(117)のS軸(117f)ならびにO軸(117d)を、2番目の回転非干渉機構(124)のGND軸(124b)ならびにI軸(124a)に、それぞれ固定結合(121、121aによる)ならびに可動結合(123、125による)する方法により、これを1回適用して得られる多自由度回転非干渉機構である。
2番目の回転非干渉機構(124)のS軸(81d)は、1番目の回転非干渉機構(117)のO軸(117e)によって可動結合(122、126による)され、1番目の回転非干渉機構(117)のS軸(117f)は、外力によって駆動され、I軸(118、119)が、それぞれ、1番目の回転非干渉機構(117)のO軸(117d、117f)を駆動することにより、3軸駆動機構が得られる。
図21は、可変インピーダンス機構の実施例を示す。2つの軸(129、128)が共通のピニオン(130)に対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え(128、129、130、ならびに、130、132、133)、共通のリテーナ(131)が該機構のすべてのピニオン(130)を回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構であって、力学的基準となるGND軸(133)、GND軸に対してトルクが入力されるI軸(128)、出力側の力学的基準となるS軸(134)、S軸に対してトルクが出力されるO軸(127)を具備する回転非干渉機構、ならびに、緩衝装置(135、136、137、138)を備え、GND軸(133)ならびにI軸(128)の回転を、該緩衝装置によって制限した可変インピーダンス機構である。可変インピーダンス機構は、S軸が入力軸となるため、注意が必要である。
このような構成であるとき、基体133を基準として出力軸127にトルクが加わると、太陽ギヤ129が遊星ギヤ130、リテーナ131、太陽ギヤ132を回転させ、入力軸134に動力を伝達する。このとき、非干渉機構のはたらきにより、反作用トルクがドライブギヤ128を駆動し、ラック135、ショックアブソーバ137、テーパーばね138がそれに対して抗力を発揮して力が釣り合う。このはたらきによって、ショックアブソーバ137およびテーパーばね138がもつ機械的インピーダンスを入出力軸間に与えることができる。
Claims (17)
- 2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが、該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ、同時に並進するように保持することを特徴とする直動非干渉機構。
- 2つのラックが、共通のピニオンに対してラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする、前記請求項1記載の直動非干渉機構。
- 前記請求項1記載の直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、各機構から1つずつ任意に選択したラックを固定結合し、該ラックと異なるピニオンに接するラックを各機構から1つずつ任意に選択し、これを可動結合することを特徴とする、前記請求項1記載の直動非干渉機構。
- 前記請求項1記載の直動非干渉機構を2つ接続した機構であって、これを1番目ならびに2番目の機構とし、1番目の機構から1つのラックを任意に選択し、これを力学的に接地し、該ラックと共通のピニオンに接するラックを1番目の駆動ラックとし、これと異なるピニオンに接する任意のラックを2番目の駆動ラックとし、2番目の駆動ラックと共通のピニオンに接するラックと、2番目の機構から任意に選択したラックとを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該2番目の機構のラックと共通のピニオンに接するラックを基準ラックとし、これを力学的に接地することを特徴とする、前記請求項1記載の直動非干渉機構。
- 前記基準ラックと共通のピニオンに接しない任意のラックと、新しく設けた3番目の機構、すなわち、前記請求項1記載の直動非干渉機構から任意に選んだラックとを、その摺動方向が一致するように固定結合し、該3番目の機構のラックと共通のピニオンに接するラックを新しい基準ラックとし、これを力学的に接地する方法により、これを再帰的に適用し、複数の直動非干渉機構を接続することを特徴とする、前記請求項4記載の直動非干渉機構。
- ラックとピニオンがラック・アンド・ピニオン機構をなし、リテーナが該ピニオンを回転自在に保持するとともに並進させることを特徴とする機構を2組備え、共通の幅広ラックが該機構のすべてのピニオンとラック・アンド・ピニオン機構をなすことを特徴とする直動非干渉機構。
- 2つの軸が共通のピニオンに対して差動機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする差動型回転非干渉機構。
- 2つの軸が共通のピニオンに対して差動機構をなすことを特徴とする前記機構を、3以上備えることを特徴とする、前記請求項7記載の差動型回転非干渉機構。
- ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の太軸が該機構のすべてのピニオンと接して差動機構をなすことを特徴とする差動型回転非干渉機構。
- 下記の(1)~(6)のいずれかであって、力学的基準となるGND軸、GND軸に対してトルクが入力されるI軸、出力側の力学的基準となるS軸、S軸に対してトルクが出力されるO軸を具備する回転非干渉機構を複数接続した機構であって、1番目の回転非干渉機構のS軸ならびにO軸を、2番目の回転非干渉機構のGND軸ならびにI軸に、それぞれ固定結合ならびに可動結合する方法により、これを再帰的に適用して得られる多自由度回転非干渉機構。
(1)2つの軸が共通のピニオンに対して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべてのピニオンを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(2)ピニオンが軸と接して遊星回転し、リテーナが該ピニオンの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべてのピニオンと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(3)2つの軸が段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする機構を2組備え、共通のリテーナが該機構のすべての段ギヤを回転自在かつ同時に公転するように保持することを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(4)段ギヤが軸と接して遊星回転し、リテーナが該段ギヤの自転と公転を保持することを特徴とする機構を2組備え、共通の長軸が該機構のすべての段ギヤと接して遊星機構をなすことを特徴とする遊星型回転非干渉機構
(5)前記請求項7記載の差動型回転非干渉機構
(6)前記請求項9記載の差動型回転非干渉機構 - 前記請求項10記載のGND軸、I軸、S軸、O軸を具備する回転非干渉機構、ならびに、緩衝装置を備え、GND軸ならびにI軸の回転を、該緩衝装置によって制限した可変インピーダンス機構。
- 前記GND軸およびI軸が突起を具備し、前記緩衝装置が該突起間に円周力を発揮する円周型緩衝装置であることを特徴とする請求項11記載の可変インピーダンス機構。
- 前記緩衝装置が、前記I軸と直接、または、動力伝達系を介して1以上のラックと接し、該ラックが、前記GND軸と一体の保持体により摺動自在に保持され、前記緩衝装置が、該ラックと該保持体との間に直動力を発揮する直動緩衝装置であることを特徴とする請求項11記載の可変インピーダンス機構。
- 前記ラックは、前記直動緩衝装置の荷重限界以下の荷重においてかみ合いが外れる有効長に制限され、過大入力に対して前記I軸が空転することでトルクリミッタとして機能することを特徴とする請求項13記載の可変インピーダンス機構。
- 前記直動緩衝装置と直列に力センサを配置することによって、トルク計として機能することを特徴とする請求項13記載の可変インピーダンス機構。
- 前記請求項11記載の可変インピーダンス機構を具備し、前記S軸またはO軸に、直接または減速機を介して回転型アクチュエータを結合し、残りの軸を出力軸とすることを特徴とする可変インピーダンスモータ。
- 前記請求項16の可変インピーダンスモータを具備し、前記出力軸に、角度、角速度、角加速度の少なくとも1つが計測可能な角度計を結合した可変インピーダンスサーボモータ。
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