WO2013031870A1 - 活性エネルギー線硬化型インクジェットマゼンタインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、優れた色再現性を実現し、かつ保存安定性に優れた活性エネルギー線硬化型インクジェット用マゼンタインキ組成物及びそれを使用したインキセットを提供する。本発明によるマゼンタインキ組成物は、2種類のキナクリドン顔料として、無置換キナクリドン(A)と2,9-ジメチルキナクリドン(B)とを含むことを特徴とする。

Description

活性エネルギー線硬化型インクジェットマゼンタインキ組成物
 本発明は、2種類のキナクリドン顔料、すなわち無置換キナクリドン(A)と2,9-ジメチルキナクリドン(B)とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットマゼンタインキ組成物に関する。本発明による上記マゼンタインキは、色再現域が広域で、保存安定性が良好である。
 インクジェット印刷に使用されるインキとして、従来から、溶剤型、水型、油性型など多岐にわたるインキ組成物が知られている。なかでも、プラスチックやガラスなどの非吸収性の基材にも適用できること、溶剤の揮発量を低減させ環境に優しいことなどの利点から、近年、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの需要が増加している。とくに、工業用インクジェット印刷の分野では、上記利点に加えて、耐水性、インキの乾燥エネルギー、乾燥によるヘッドへのインキ成分の付着などの観点から、溶剤型や水型のインクジェットインキから活性エネルギー線硬化型のインクジェットインキへの置き換えが期待されている。
 一方で、インクジェットインキは、イエロー、マゼンタ、シアンの3色が、どの程度の色再現ポテンシャルを持ち得るかにより、形成される画質の色再現性が大きく変化するため、顔料選定は非常に重要な因子となる。
 例えば、特許文献1及び2は、適切な顔料選択によって所望の色域を確保しているが、これらは水型インクジェットインキに関する。活性エネルギー線硬化型インクジェットインキでは、分散溶媒として重合性モノマーを使用する。そのため、顔料の分散性が低下し、特許文献1及び2と同様の顔料を選択したとしても、所望とする色域を得ることは困難である。
 特許文献3は、無置換キナクリドンと2,9-ジクロルキナクリドンが同一結晶内に溶け合った、いわゆる固溶体、をマゼンタ顔料として選択し、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキにおいて広域な色再現を達成している。しかし、固溶体を使用した顔料分散体は保存安定性に乏しい。加えて、固溶体を使用した活性エネルギー線硬化型インクジェットインクは、印刷時の硬化速度が遅い傾向にある。そのため、高速印刷化の観点から、固溶体の使用は好ましくないと考えられる。
 また、特許文献3は、使用する顔料を透過吸収スペクトルから定義している。ところが、インクジェットインキによる印刷物の色合いや風合いは、印刷メディアや顔料分散体の一次粒子径等に大きく依存するため、最終印刷物を考慮した上での色相は、反射スペクトルで評価することが好適であると考えられる。
特開2009-024072号公報 特開2009-102661号公報 国際公開2008/043692
 本発明は、優れた色再現性を実現し、かつ保存安定性に優れた活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物を提供することを課題とする。本発明者らは、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの顔料について鋭意検討した結果、特定のキナクリドン顔料の組合せによって、優れた色再現性と貯蔵安定性を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
 すなわち、本発明は、以下に記載の実施形態に関する。
(1)2種類のキナクリドン顔料を含む活性エネルギー線硬化型インクジェット用マゼンタインキ組成物であって、上記2種類のキクナドリン顔料が、無置換キナクリドン(A)と2,9-ジメチルキナクリドン(B)であることを特徴とする、マゼンタインキ組成物。
(2)上記無置換キナクリドン(A)と上記2,9-ジメチルキナクリドン(B)の重量比が、(A):(B)=75:25~40:60であることを特徴とする、上記(1)記載のマゼンタインキ組成物。
(3)上記(1)又は(2)に記載のマゼンタインキ組成物と、少なくとも活性エネルギー線硬化型インクジェット用イエローインキ組成物及びシアンインキ組成物とを含むことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インキセット。
(4)上記活性エネルギー線硬化型インクジェット用イエローインキ組成物が、ベンズイミダゾロン骨格又はイソインドリン骨格を有するイエロー顔料を含むことを特徴とする、上記(3)に記載のインキセット。
 本発明の開示は、2011年8月29日に出願された特願2011-186473号の主題に関し、これらの明細書の開示は全体的に参照のために本明細書に組み込むものとする。
 本発明の一実施形態は、2種類のキナクリドン顔料を含む活性エネルギー線硬化型インクジェット用マゼンタインキ組成物であって、上記2種類のキクナドリン顔料が、無置換キナクリドン(A)と2,9-ジメチルキナクリドン(B)であることを特徴とする。
 本明細書において「活性エネルギー線」とは、被照射体となるインキ組成物中の重合性成分の電子軌道に影響を与え、ラジカル、カチオン、アニオンなどの重合反応を誘発させることが可能であるエネルギー線を意味する。本発明によるマゼンタインキ組成物は、上記活性エネルギー線の照射によって、組成物中の重合性成分の重合反応が進行し、硬化物となる。
 特に限定するものではないが、上記活性エネルギー線は、例えば、電子線、紫外線、赤外線であってよい。上記活性エネルギー線として紫外線を照射する場合、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、LED、および太陽光を光源として使用することができる。
 上記実施形態において、用語「2種類のマゼンタ顔料を含む」とは、互いに異なる結晶構造をもつ2種の顔料を、それぞれ独立した成分として含有することを意味する。従って、最初に2種類の顔料を混在させて分散するか、別々に分散した2種類の顔料分散体を後から混合しても良い。しかし、上記用語は、2種の顔料の固溶体の分散は本発明の実施形態には含まないことを意図している。
 以下、本発明によるマゼンタインキ組成物の実施形態について、より具体的に説明する。本発明で使用する2種類のマゼンタ顔料の一方は、(A)無置換キナクリドである。無置換キナクリドンは、C.I.ピグメントバイオレット19として公知の顔料である。例えば、クラリアント社の「Inkjet Magenta E5B02」、BASF社の「CROMOPHTAL RED 2020」などとして市販されている。
 本発明で使用する 本発明で使用する2種類のマゼンタ顔料のもう一方は、(B)2,9-ジメチルキナクリドンである。2,9-ジメチルキナクリドンは、C.I.ピグメントレッド122として公知の顔料である。例えば、BASF社の「CROMOPHTAL JET Magenta DMQ」、「CROMOPHTAL Pink PT SA」、クラリアント社の「Toner Magenta E」、「Inkjet Magenta E02」などとして市販されている。
 本発明によるマゼンタインキ組成物では、特定の2種類のマゼンタ顔料の組合せ、すなわち(A)無置換キナクリドンと(B)2,9-ジメチルキナクリドンとの組合せを必須とする。本発明の一実施形態では、RED領域の色相の観点から、(A)と(B)の重量比が、(A):(B)=75:25~40:60であることが好ましい。より好ましくは、(A):(B)=75:25~50:50である。上記重量比を上記範囲内に調整することで、広い色相を実現することが容易となる。
 本発明の一実施形態では、インキ組成物中の上記2種類のマゼンタ顔料をそれぞれ微細化することが好ましい。有機顔料の微細化は下記の方法で行うことができる。すなわち、有機顔料、有機顔料の3重量倍以上の水溶性の無機塩および水溶性の溶剤の少なくとも3つの成分からなる混合物を粘土状の混合物とし、ニーダー等で強く練りこんで微細化した後、水中に投入し、ハイスピードミキサー等で撹拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
 水溶性の無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は、有機顔料の3重量倍以上、好ましくは20重量倍以下の範囲で用いる。無機塩の量を3重量倍以上とすることで、所望の大きさに処理した顔料を容易に得ることができる。一方、無機塩の量を20重量倍以下とすることで、後の工程における洗浄処理が容易であり、所望の大きさに処理した有機顔料を効率良く得ることが容易となる。
 水溶性の溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性の無機塩との適度な粘土状態をつくり、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120~250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤としては、2-(メトキシメトキシ)エタノール、2-ブトキシエタノール、2-(イソペンチルオキシ)エタノール、2-(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
 本発明の一実施形態では、上記2種類のマゼンタ顔料をそれぞれ顔料分散体とすることが好ましい。顔料分散体は、例えば、顔料、顔料分散剤、重合性モノマー、必要に応じて分散助剤などの各種添加剤を、サンドミル等の通常の分散機を用いて予めよく分散させる方法によって調製でき、顔料を高濃度に含有する濃縮液として得ることができる。
 上記実施形態において、顔料分散剤として、いずれの顔料に対しても塩基性顔料分散剤を使用することが好ましい。また、本発明の一実施形態では、顔料の分散性およびインク組成物の保存安定性をより向上させるために、顔料分散体の調製時に上記顔料の酸性誘導体を配合することが好ましい。このような実施形態において、顔料分散剤として、例えば脂肪酸アミンを含む脂肪族アミン系化合物等の塩基性顔料分散剤を使用した場合、該化合物が上記顔料のカウンターとなるため好ましい。
 上記塩基性顔料分散剤は、市販品として入手することも可能である。例えば、日本ルーブリゾール社製のソルスパース13000シリーズ、24000SC、24000GR、28000、32000シリーズ、33000、35000シリーズ、36000シリーズ、39000、56000、J100の商品名で市販されている。なかでも、ソルスパース32000、35000、39000、56000、J100を用いることが好ましく、ソルスパース32000、J100を用いることがより好ましい。
 ソルスパース32000はポリエチレンイミンを主骨格とする脂肪酸アミンの櫛型樹脂分散剤である。一方、ソルスパースJ100は、ポリエチレンイミンを主骨格とする脂肪族アミンの櫛型樹脂分散剤であり、より詳細にはポリエチレンイミンを主骨格とかつ側鎖としてウレタン骨格を含有し、該ウレタン骨格は、イソシアネートとして、トリレンジイソシアネート(TDI)、アルコールとして、プロピレングリコール(PPG)類、エチレングリコール(PEG)類を使用して形成されている。
 また、上記実施形態において、顔料分散体の調製に使用する重合性モノマーは、エチレン性二重結合を有するものであれば特に限定されないが、例えば、単官能アクリルモノマー、2官能アクリルモノマー、3官能以上のアクリルモノマーなどのアクリルモノマー、またはビニルモノマー、ビニルエーテルモノマー、アクリルとビニル基を分子内に包含する異種モノマーなどが挙げられる。特に限定するものではないが、本発明の一実施形態では、重合性モノマーとして、少なくともジプロピレングリコールジアクリレートを使用することが好ましい。
 本発明による活性エネルギー線硬化型インクジェット用マゼンタインキ組成物には、上述の顔料又は顔料分散体に加え、活性エネルギー線硬化型インキの成分として周知の重合性化合物や、オリゴマー及びプレポリマーといったポリマー成分を必要に応じて使用することができる。なお、上記重合性化合物は、単官能モノマー及び多官能モノマーであってよく、顔料分散体の調製時に使用する重合性モノマーと同様であっても、異なっていてもよい。以下、重合性モノマーの例示を含め、重合性化合物の具体例を示す。
 単官能モノマーとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル) (メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β-カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、N-アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドを挙げることができる。
 また、多官能モノマーとしては、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化) 1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを挙げることができる。以上の活性エネルギー線硬化型の重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
 中でも、本発明のインクジェット用マゼンタインキ組成物においては、単官能モノマーとして、フェノキシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、N-ビニルカプロラクタム、及びN-アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドからなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。また、多官能モノマーとして、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、及び2-(2-ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
 本発明の一実施形態では、先に例示した重合性化合物以外に、オリゴマー又はプレポリマーと呼ばれるポリマー成分を使用してもよい。特に限定するものではないが、具体例として、以下が挙げられる:
 ダイセルUCB社製「Ebecryl230、244、245、270、280/15IB、284、285、4830、4835、4858、4883、8402、8803、8800、254、264、265、294/35HD、1259、1264、4866、9260、8210、1290.1290K、5129、2000、2001、2002、2100、KRM7222、KRM7735、4842、210、215、4827、4849、6700、6700-20T、204、205、6602、220、4450、770、IRR567、81、84、83、80、657、800、805、808、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、835、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811、436、438、446、505、524、525、554W、584、586、745、767、1701、1755、740/40TP、600、601、604、605、607、608、609、600/25TO、616、645、648、860、1606、1608、1629、1940、2958、2959、3200、3201、3404、3411、3412、3415、3500、3502、3600、3603、3604、3605、3608、3700、3700-20H、3700-20T、3700-25R、3701、3701-20T、3703、3702、RDX63182、6040、IRR419」;
 サートマー社製「CN104、CN120、CN124、CN136、CN151、CN2270、CN2271E、CN435、CN454、CN970、CN971、CN972、CN9782、CN981、CN9893、CN991」;
 BASF社製「Laromer EA81、LR8713、LR8765、LR8986、PE56F、PE44F、LR8800、PE46T、LR8907、PO43F、PO77F、PE55F、LR8967、LR8981、LR8982、LR8992、LR9004、LR8956、LR8985、LR8987、UP35D、UA19T、LR9005、PO83F、PO33F、PO84F、PO94F、LR8863、LR8869、LR8889、LR8997、LR8996、LR9013、LR9019、PO9026V、PE9027V」;
 コグニス社製「フォトマー3005、3015、3016、3072、3982、3215、5010、5429、5430、5432、5662、5806、5930、6008、6010、6019、6184、6210、6217、6230、6891、6892、6893-20R、6363、6572、3660」;
 根上工業社製「アートレジンUN-9000HP、9000PEP、9200A、7600、5200、1003、1255、3320HA、3320HB、3320HC、3320HS、901T、1200TPK、6060PTM、6060P」;
 日本合成化学社製「紫光 UV-6630B、7000B、7510B、7461TE、3000B、3200B、3210EA、3310B、3500BA、3520TL、3700B、6100B、6640B、1400B、1700B、6300B、7550B、7605B、7610B、7620EA、7630B、7640B、2000B、2010B、2250EA、2750B」;
 日本化薬社製「カヤラッドR-280、R-146、R131、R-205、EX2320,R190、R130、R-300,C-0011、TCR-1234、ZFR-1122、UX-2201,UX-2301,UX3204、UX-3301、UX-4101,UX-6101、UX-7101、MAX-5101、MAX-5100,MAX-3510、UX-4101」。
 本発明の一実施形態において、インキ組成物の重合性化合物の含有量は、インキ組成物の全重量を基準として、好ましくは60~95重量%の範囲である。
 本発明において紫外線等の活性エネルギー線を用いてインキを硬化させる場合には、インキ組成物中に光重合開始剤を配合する。本発明で用いる光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤であってよいが、硬化速度、硬化塗膜物性、顔料特性などを考慮して、適切に選択することが好ましい。本発明の一実施形態では、分子開裂型や水素引き抜き型でラジカルを発生させる光重合開始剤を使用することが好ましい。本発明において光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカルを発生させる光重合開始剤とカチオンを発生させる光重合開始剤とを併用してもよい。
 特に限定するものではないが、光重合開始剤の具体例として、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタノン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、1,2-オクタンジオン、1-[4-(フェニルチオ)-、2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン、1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-、1-(O-アセチルオキシム)、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチル-ジフェニルスルフィドが挙げられる。
 また、上記光重合開始剤に対し、増感剤を併用してもよい。増感剤の具体例として、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p-ジエチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N-ジメチルベンジルアミンおよび4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。上記光重合開始剤や増感剤を使用する場合、インキ組成物に対する溶解性に優れ、紫外線透過性を阻害しないものを選択することが好ましい。
 上記光重合開始剤の含有量は、上記重合性化合物の全重量に対して、2~20重量%の範囲とすることが好ましい。上記含有量を2重量%以上とすることで、優れた硬化性を得ることが容易となる。一方、上記含有量を20重量%以下とすることで、効率良く硬化速度を上昇させることが容易であり、また、光重合開始剤を容易に溶解させることができる。上記含有量を20重量%より多くしても、硬化性は変わらないばかりか、未溶解成分が発生する場合がある。インキ組成物中に未溶解成分が存在すると、インクジェット吐出性の悪化、低温における光重合開始剤の析出といった問題を引起す場合があるため望ましくない。
 本発明によるマゼンタインク組成物の好ましい一実施形態は、無置換キナクリドン(A)及び2,9-ジメチルキナクリドン(B)の2種のマゼンタ顔料を、それぞれ顔料分散体として含み、さらに重合性化合物及び光重合開始剤を含む。このようなインキインキ組成物は、予め調製した顔料分散体を重合性化合物中に添加及び混合することで分散させ、引き続き光重合開始剤を加えて溶解させることで製造することができる。この際、ヘッドでの詰まりを防止するために、分散後および/または光ラジカル重合開始剤の溶解後に、孔径3μm以下、好ましくは孔径1μm以下のフィルターにてインキ組成物を濾過することが好ましい。
 本発明の一実施形態として、先に説明した本発明によるマゼンタインキ組成物と、少なくとも活性エネルギー線硬化型インクジェット用イエローインキ組成物及びシアンインキ組成物とを組合せて、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インキセットを提供することができる。上記イエローインキ組成物及びシアンインキ組成物は、本発明によるマゼンタインキ組成物のマゼンタ顔料を、それぞれイエロー顔料及びシアン顔料に変更すること以外、全て同様にして構成することができる。イエロー顔料及びシアン顔料は、特に限定されるものではなく、周知の化合物から選択することができる。
 イエローインキ組成物の一実施形態として、ベンズイミダゾロン骨格を有するイエロー顔料を使用することができる。例えば、C.I.ピグメントイエロー120、151、154、156、175、180、181、194などが挙げられる。これらの中でも、C.I.ピグメントイエロー180を使用することがより好ましい。C.I.ピグメントイエロー180は、クラリアント社の「PV FAST YELLOW HG」、及び「Toner Yellow HG」などとして、市販されている。
 また、イエローインキ組成物の一実施形態として、イソインドリン骨格を有するイエロー顔料を使用することができる。例えば、C.I.ピグメントイエロー109、110、139、177、178、185などが挙げられる。これらの中でもC.I.ピグメントイエロー185やC.I.ピグメントイエロー139を使用することがより好ましい。C.I.ピグメントイエロー185は、BASF社の「Palitol Yellow D 1155」及び「Palitol Yellow L 1155」などとして、市販されている。また、C.I.ピグメントイエロー139は、BASF社の「Palitol Yellow D 1819」、クラリアント社の「Novoperm Yellow M2R 70」などとして市販されている。
 また、シアンインキ組成物の一実施形態として、フタロシアニン顔料を使用することができる。例えば、東洋インキ株式会社製の「LIONOL BLUE FG-7400G」として市販されている。
 以上、本発明の実施形態について説明したが、記載した実施形態は本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。本発明によるマゼンタインキ組成物及びそれを使用したインキセットは、インクジェット印刷の用途に好適に使用することができる。具体的には、まず、本発明によるインク組成物又はインキセットをインクジェット記録方式用プリンタのプリンタヘッドに供給し、このプリンタヘッドから基材上に吐出し、その後、紫外線又は電子線などの活性エネルギー線を照射する。これにより印刷基材上のインク組成物は速やかに硬化し硬化塗膜を形成し、印刷面を提供することができる。本発明によれば、優れた色再現性を有する印刷面を提供することができる。
 本発明によるインキ組成物及びインキセットは様々な印刷基材に対応することができる。印刷基材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリカーボネート、硬質塩ビ、軟質塩ビ、ポリスチレン、発砲スチロール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PETなどのプラスチック基材やこれらの組合せまたは変性品;上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙などの紙基材;ガラス、ステンレスなどの金属基材が挙げられる。
 以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の態様がこれらの例に限定されるものではない。また実施例及び比較例の詳細な条件を以下の表1~4に、各種評価結果を表5にそれぞれ示す。なお、表中の各成分に関する数字は、全て重量部を表す。
I.各インキ組成物の調製
 最初に、以下のようにして各インキ組成物を調製した。
(マゼンタインキ組成物の調製)
1.マゼンタ顔料分散体の調製
マゼンタインキ組成物の調製に先立ち、以下の手順に従いマゼンタ顔料分散体を調製した。先ず、表1に記載した各材料をハイスピードミキサーで均一になるまで撹拌しミルベースを得た。次に、得られたミルベースをダイノミルで分散することにより、顔料分散体を得た。上記分散は、径1mmのジルコニアビーズを充填して実施した。分散時間は、均一な分散状態が得られれば特に制限されるものではないが、2.5~3.5時間が好適であった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表中の略語は、以下のとおりである。
  ※PV19:C.I.ピグメントバイオレット19
  ※PR122:C.I.ピグメントレッド122
  ※PR202:C.I.ピグメントレッド202
   (BASF社製「CINQUASIA MAGENTA RT-235D」)
  ※DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート
   (コグニス社製「PHOTOMER4226」)
2.マゼンタインキ組成物の調製
 表2に記載した各材料を順次撹拌しながら重合性化合物中に添加及び混合し、光重合開始剤が溶解するまで穏やかに混合した。得られた混合液を孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、粗大粒子を除去することで、インクジェットマゼンタインク組成物を得た。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表中の略語は、以下のとおりである。
 ※DAROCUR TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド(BASF社製)
 ※KAYACURE BMS:4-ベンゾイル-4'-メチル-ジフェニルスルフィド
(日本化薬(株)製)
 ※SB-PI704:エチル-4-(ジメチルアミノ)-ベンゾエート(サートマー社製)
(イエローインキ組成物の調製)
1.イエロー顔料分散体の調製
 表3に記載した材料を用い、マゼンタ顔料分散体の調製と同様にして、イエロー顔料分散体を得た。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表中の略語は、以下のとおりである。
  ※PY180:C.I.ピグメントイエロー180
  ※PR185:C.I.ピグメントイエロー185
  ※PR139:C.I.ピグメントイエロー139
  ※PR150:C.I.ピグメントイエロー150
  (ランクセス社製「Yellow Pigment E4GN」)
  ※PEA:2-フェノキシエチルアクリレート
  (大阪有機化学工業(株)製「ビスコート#192」)
2.イエローインキ組成物の調製
 表4に記載した各材料を使用し、マゼンタインキ組成物の調製と同様にしてイエローインキ組成物を得た。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
(シアンインキ組成物の調製)
1.シアン顔料分散体の調製
 以下に示す材料を使用し、マゼンタ顔料分散体の調製と同様にして、シアン顔料分散体を得た。
(シアン顔料分散体の材料)
  顔料       LIONOL BLUE FG-7400G
   (東洋インキ(株)製 フタロシアニン顔料)            30.0部
  顔料分散剤  ソルスパース32000              9.0部
  モノマー  2-フェノキシエチルアクリレート       61.0部
2.シアンインキ組成物の調製
 以下に示す材料を使用し、マゼンタインキ組成物の調製と同様にして、シアンインキ組成物を得た。
(シアンインキの材料)
   シアン顔料分散体                 16.7部
   DPGDA                       73.3部
   DAROCUR TPO               5.0部
   KAYACURE BMS          2.5部
   SB-PI704                  2.5部
II.インキ組成物の評価
 先に調製したマゼンタ、イエロー、シアンの各インキ組成物を使用して、それらインキ組成物からなるインキセットについて各種特性を評価した。
<色相の評価>
 先ず、マゼンタインキ:イエローインキ=1:1で混色した際の色相をRED領域と定義し、マゼンタインキ:シアンインキ=1:1で混色した際の色相をBLUE領域と定義した。
 上記RED領域およびBLUE領域が、欧州の色標準であるFOGRA39をどの程度満足させるかにより、各組合せを評価した。
 上記FOGRA39との色比較は、Lab表色系により実施した。すなわち、インクジェット印刷により再現したRED及びBLUE領域において、分光測色計X-RITE528を用い、光源D50、視野角2°にてLab値を測定した。
 インクジェット印刷はシングルパス方式によって行い、印刷基材としてPET50(K2411)PA-T1 8LK(リンテック(株)製)を使用した。
 測定したLab値とFOGRA39のLab値において、これらの値の差分を二乗したものを足し合わせた数値の平方根ΔEを算出し、座標値の比較を実施した。
 上記Lab値の比較を具体的に式で表すと、次のようになる。
    ΔE=((LFOG-L)+(aFOG-a)+(bFOG-b)1/2
 但し、LFOGとはFOGRA39のL値を表し、Lとは実測のL値を表す。また、a、bともLと同様の記載法である。
 上記算出法にて求められたΔE値について、以下の基準に沿って評価した。
 (色相の評価基準)
   ◎:2以下を再現し得る。
   ○:3以下を再現できるが2以下を再現できない。
   △:5以下を再現できるが3以下を再現できない。
   ×:5を超える。
<保存安定性の評価>
 上記マゼンタインキの保存安定性について、以下の基準に沿って評価した。
 (保存安定性の評価基準)
   ◎:60℃1週間後の粘度変化率が10%未満である。
   ○:10%以上15%未満である。
   ×:15%以上である。
 上記粘度変化率とは、初期粘度に対する粘度の変化を示すものである。具体的には、下記式にて算出した。
    粘度変化率(%)={(60℃1週間保管後の粘度値)-(初期粘度値)}/(初期粘度値)×100
 以上の各種評価結果を表5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 表5から分かるように、実施例7~9、及び15~17が最適な条件であったが、実施例1~52はいずれも総じて良好な傾向だった。実施例7~9及び15~17が特に好適だった理由として、選択したマゼンタ顔料とその配合比が最適だったこと、及びイエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー180を選択したことが挙げられる。この結果から、マゼンタ顔料を適切な配合比で分散し、インキ化することが肝要であることが示された。
 更に、イエローインキとして、C.I.ピグメントイエロー180を使用したものが安定性良好であることが示された。一方で、比較例1~8は顔料の分散性は良好であるが、所望の色相を再現することができなかった。これは、一種類のマゼンタ顔料のみでマゼンタインキを作製しているためであり、二種類のマゼンタ顔料を選択し、それぞれの長所を引き出すことが如何に重要であるかを示している。
 一方、比較例9~12は、無置換キナクリドン以外のマゼンタ顔料として2,9-ジクロルキナクリドン(C.I.ピグメントレッド202)を選択しており、RED領域の色再現が満足できず、また分散性も不良であった。比較例13~20はマゼンタ顔料として固溶体を選択したが、RED領域の色再現が満足できなかった。加えて、分散性が不良であり、インキの保存安定性が悪化する結果となった。

Claims (4)

  1.  2種類のキナクリドン顔料を含む活性エネルギー線硬化型インクジェット用マゼンタインキ組成物であって、前記2種類のキクナドリン顔料が、無置換キナクリドン(A)と2,9-ジメチルキナクリドン(B)であることを特徴とする、マゼンタインキ組成物。
  2.  前記無置換キナクリドン(A)と前記2,9-ジメチルキナクリドン(B)の重量比が、(A):(B)=75:25~40:60であることを特徴とする、請求項1記載のマゼンタインキ組成物。
  3.  請求項1又は2に記載のマゼンタインキ組成物と、少なくとも活性エネルギー線硬化型インクジェット用イエローインキ組成物及びシアンインキ組成物とを含むことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インキセット。
  4.  前記活性エネルギー線硬化型インクジェット用イエローインキ組成物が、ベンズイミダゾロン骨格又はイソインドリン骨格を有するイエロー顔料を含むことを特徴とする、請求項3に記載のインキセット。
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