WO2013024708A1 - 制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置 - Google Patents

制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置 Download PDF

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Abstract

 水中環境において支持ピンの交換を自動化できる制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置を提供する。制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置は、水中に没入されるフレームと、制御棒クラスタ案内管を保持し、フレームに沿って移動させる移動装置と、制御棒クラスタ案内管の支持ピンを水中で回収する回収マニピュレータと、制御棒クラスタ案内管に新たな新支持ピンを水中で供給する供給マニピュレータと、支持ピン又は新支持ピンのナットと支持ピン本体との間の締結を緩める又は締める回転を与える回転手段と、回転によりナットと支持ピン本体との距離変化を演算し、移動装置が演算した距離変化に応じて制御棒クラスタ案内管をフレームに沿って移動させる制御を行う制御装置と、を含んでいる。

Description

制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置
 本発明は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置に関する。
 原子炉の上部炉心板に、複数の制御棒クラスタ案内管が固定され据え付けられている。制御棒クラスタ案内管を固定する支持ピンは、定期的又は必要に応じて交換する必要がある。特許文献1から3には、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置が記載されている。
特開昭61-003090号公報 特開昭61-003091号公報 特開平9-043387号公報
 しかしながら、特許文献1から2に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置は、全ての作業を水中で実施することができず、気中環境を利用して作業を行っている。特許文献3に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置は、支持ピンの交換の自動化について具体的に考慮されていない。
 本発明は、上述した課題を解決するものであり、水中環境において支持ピンの交換を自動化できる制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置を提供することを目的とする。
 上述の目的を達成するために制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置は、水中に没入されるフレームと、制御棒クラスタ案内管を保持し、前記フレームに沿って移動させる移動装置と、前記制御棒クラスタ案内管の支持ピンを水中で回収する回収マニピュレータと、前記制御棒クラスタ案内管に新たな新支持ピンを水中で供給する供給マニピュレータと、前記支持ピン又は前記新支持ピンのナットと支持ピン本体との間の締結を緩める又は締める回転を与える回転手段と、前記回転により前記ナットと前記支持ピン本体との距離変化を演算し、前記移動装置が演算した前記距離変化に応じて前記制御棒クラスタ案内管を前記フレームに沿って移動させる制御を行う制御装置と、を含むことを特徴とする。
 これにより、水中環境において支持ピンの交換を自動化できる。その結果、作業者への放射線の影響が低減される。また、支持ピンの交換にかかる作業時間を短縮することができる。
 本発明の望ましい態様として、前記制御棒クラスタ案内管は、上部炉心支持板に固定するための中部フランジと、前記支持ピン又は前記新支持ピンにより上部炉心板に固定するための下部フランジと、を含み、前記移動装置が前記中部フランジを保持していることが好ましい。これにより、制御棒クラスタ案内管は、姿勢が安定した状態で保持される。
 本発明の望ましい態様として、前記回収マニピュレータは、前記ナットと前記支持ピン本体との締結の固定を解除する締結解除手段を有していることが好ましい。これにより、支持ピンのナットと支持ピン本体との間の締結を緩めることができる。
 本発明の望ましい態様として、前記締結解除手段は、放電加工工具であって、前記放電加工工具の放電加工により前記ナットと前記支持ピン本体との締結の固定を解除して、前記ナットと前記支持ピン本体とを回転可能な状態にすることが好ましい。これにより、支持ピンのナットと支持ピン本体との間の締結を緩めることができる。
 本発明の望ましい態様として、前記フレームは、前記回収マニピュレータが作業する回収作業ラックと、前記供給マニピュレータが作業する供給作業ラックとを隣接するように区画し、前記移動装置は、前記制御棒クラスタ案内管を前記回収作業ラックから前記供給作業ラックへ移動することが好ましい。これにより、支持ピンを新支持ピンに交換する時間を短くすることができる。
 本発明の望ましい態様として、前記回収マニピュレータ及び前記供給マニピュレータは工具を交換できることが好ましい。これにより、作業時間を短くすることができる。
 本発明によれば、水中環境において支持ピンの交換を自動化できる制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置を提供することができる。
図1は、原子炉の概略図である。 図2は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置を設置するキャビティの概略図である。 図3は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置の正面視断面の概略図である。 図4は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置の側面視断面の概略図である。 図5-1は、制御棒クラスタ案内管の支持ピンの一例の斜視概略図である。 図5-2は、図5-1の支持ピンの上面視断面の概略図である。 図6は、回収マニピュレータ及び供給マニピュレータの上面視断面の概略図である。 図7は、供給マニピュレータの正面視断面の概略図である。 図8-1は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置のシステムを示すブロック図である。 図8-2は、制御装置を説明する説明図である。 図9は、支持ピン交換の手順を示すフローチャートである。 図10-1は、締結解除手順の一例を示す説明図である。 図10-2は、締結解除手順の他の例を示す説明図である。 図11は、回転手順の一例を示す説明図である。 図12は、回転手順の他の例を示す説明図である。 図13は、支持ピン回収手順の一例を示す説明図である。 図14は、新支持ピン供給手順及び新ナット供給手順の一例を示す説明図である。 図15は、新ナット締め付け手順の一例を示す説明図である。 図16-1は、新ナット締め付け手順の他の例を示す説明図である。 図16-2は、図16-1の要部拡大上面図である。 図17は、締結手順の一例を示す説明図である。 図18-1は、支持ピンの一例の概略図である。 図18-2は、図18-1の上面図である。 図19は、支持ピンの締結状態を説明する模式図である。
 本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
 図1は、原子炉の概略図である。なお、以下の説明では、原子炉100の使用時の設置状態における上方を各部においても上方とし、使用時の設置状態における下方を各部においても下方として説明する。図1に示す原子炉100は、エネルギを取り出す際における経路を一次冷却系と二次冷却系とに分離した加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)となっている。加圧水型原子炉が使用される原子力発電プラントの概略について説明すると、加圧水型原子炉では、軽水(冷却材)を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、この軽水の循環経路である一次冷却系に加圧器(図示省略)を設けることにより、一次冷却系では軽水を炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水にする。一次冷却系では高温高圧水を、二次冷却系との間で熱交換を行う部分である蒸気発生器(図示省略)に送り、二次冷却系を循環する軽水との間で熱交換を行う。二次冷却系では、この熱交換により蒸気を発生させ、発生した蒸気をタービン発電機(図示省略)へ送ることにより、タービン発電機で発電をする。
 このように加圧水型原子炉として設けられる本実施の形態に係る原子炉100において、圧力容器として設けられる原子炉容器101は、その内部に炉内構造物が挿入できるように、原子炉容器本体102と、当該原子炉容器本体102の上部に装着されて原子炉容器本体102に対して開閉可能な原子炉容器蓋103と、により構成されている。このうち、原子炉容器本体102は、原子炉100の設置時の上下方向における上部が開口するとともに、下部が球面状に閉塞されたほぼ円筒形の形状で形成されている。また、原子炉容器本体102は、開口側の端部である上端側付近に、一次冷却系で用いる冷却水である一次冷却水としての軽水を給排水する入口ノズル104及び出口ノズル105が形成されている。
 原子炉容器本体102内において、入口ノズル104及び出口ノズル105の下方には、ほぼ円筒形の形状で形成される炉心槽110が設けられている。炉心槽110は、ほぼ円筒形の形状で形成され、原子炉容器本体102の内面と所定の隙間を有し、かつ原子炉容器本体102の円筒形に対して中心軸が一致するように設けられている。
 原子炉容器本体102内において、炉心槽110は、その上部が上部炉心板111に連結されている。上部炉心板111は、円板形状で形成され、かつ多数の連通孔(図示省略)が貫通して形成されており、原子炉容器本体102内に水平に設けられている。また、炉心槽110は、その下部が下部炉心板112に連結されている。下部炉心板112は、上部炉心板111と同様に円板形状で形成され、かつ多数の連通孔(図示省略)が貫通して形成されており、原子炉容器本体102内に水平に設けられている。
 原子炉容器本体102内において、炉心槽110の上方には、上部炉心支持板113が固定されている。この上部炉心支持板113は、複数の炉心支持ロッド114が吊り下げて設けられ、この炉心支持ロッド114を介して上部炉心板111が吊り下げて支持されている。つまり、上部炉心板111が炉心支持ロッド114を介して上部炉心支持板113に吊り下げ支持されることにより、上部炉心板111に連結される炉心槽110も上部炉心支持板113に吊り下げ支持されている。一方、下部炉心板112は、原子炉容器本体102の内面に対して複数のラジアルキー115により位置決め保持されており、これにより、炉心槽110は、複数のラジアルキー115により原子炉容器本体102の内面に対して位置決め保持されている。
 そして、このように設けられる炉心槽110と上部炉心板111と下部炉心板112とにより炉心120が形成されている。炉心120は、多数の燃料集合体121が配置される。この燃料集合体121は、多数の燃料棒が支持格子により格子状に束ねられて構成されている。また、燃料集合体121は、制御棒122が挿入可能に構成されている。制御棒122は、複数の上端がまとめられて制御棒クラスタ123とされている。上部炉心板111は、上部炉心支持板113を貫通する多数の制御棒クラスタ案内管10に支持されている。制御棒クラスタ案内管10は、制御棒クラスタ123を案内するもので、原子炉容器蓋103を貫通した上端部が、制御棒駆動装置(図示省略)まで延出されている。そして、制御棒駆動装置から延出された制御棒クラスタ駆動軸140が、制御棒クラスタ案内管10内を通って制御棒クラスタ123に繋がり、燃料集合体121まで延出されている。また、図示しないが、上部炉心支持板113には、この上部炉心支持板113を貫通する多数の炉内計装案内管が支持されている。炉内計装案内管は、下端部が燃料集合体121まで延出されており、燃料集合体121に対して中性子束を計測できるセンサを挿入可能に設けられている。
 また、原子炉容器本体102内において、炉心120の上方に位置して出口ノズル105に連通する部分は、上部プレナム131として形成されている。一方、炉心120の下方に位置し、下部炉心板112と、原子炉容器本体102の下部で球面状の閉塞されている部分の内面とで形成される半球状の空間は、下部プレナム132として形成されている。さらに、原子炉容器本体102と炉心槽110との間に形成され、入口ノズル104と下部プレナム132とに連通する部分は、ダウンカマー部133として形成されている。上部プレナム131は、炉心槽110と上部炉心支持板113と上部炉心板111とで区画されることにより形成され、出口ノズル105に連通するとともに、上部炉心板111に形成された多数の連通孔を介して炉心120に連通している。下部プレナム132は、炉心槽110の底部となる下部炉心板112と原子炉容器本体102とで区画されることにより形成され、下部炉心板112に形成された多数の連通孔を介して炉心120に連通している。ダウンカマー部133は、原子炉容器本体102と炉心槽110の側壁とによって区画されることにより形成され、上部は入口ノズル104に連通しており、下部は下部プレナム132に連通している。
 このように構成された原子炉100を運転する場合には、冷却材や中性子減速材として用いられる軽水を循環させながら、燃料集合体121を構成する燃料として燃料集合体121に含まれているウラン235やプルトニウムなどの核分裂性物質に対して核分裂反応させる。核分裂性物質に対して核分裂反応をさせる場合には、原子炉容器蓋103に設けられた制御棒駆動装置によって燃料集合体121への制御棒122の挿入量を調節する。これにより、炉心120内での核分裂反応を制御する。核分裂性物質が核分裂をした場合、熱エネルギが発生するが、燃料集合体121の周囲は循環する軽水が満たされているため、この熱エネルギは燃料集合体121の周囲の軽水に伝達される。これにより、原子炉容器101内に満たされた軽水は加熱される。このように、核分裂反応時に発生する熱エネルギによって加熱された高温の軽水は、出口ノズル105から排出され、蒸気発生器に送られる。
 つまり、燃料集合体121に含まれている核分裂性物質が核分裂することにより、中性子を放出し、減速材及び一次冷却系の冷却水として用いられている軽水が、放出された高速中性子の運動エネルギを低下させて熱中性子にし、新たな核分裂を起こし易くするとともに、発生した熱を奪って冷却する。
 また、制御棒122は、核分裂性物質の核分裂時に放出される中性子を吸収することにより、炉心120内で生成される中性子数を調節することができるように設けられている。例えば、燃料集合体121への制御棒122の挿入量を増加させた場合には、制御棒122で吸収する中性子の量が増加するため、核分裂性物質を核分裂させる中性子の量が減少する。反対に、制御棒122を引き抜く方向に移動させ、燃料集合体121への制御棒122の挿入量を低減させた場合には、制御棒122で吸収する中性子の量が低減するため、核分裂性物質を核分裂させる中性子の量が増加する。これにより、核分裂性物質が核分裂をする頻度を変化させることができるため、原子炉100の運転時は、制御棒122の挿入量を調節することにより核分裂反応を制御し、核分裂反応によって発生する熱エネルギの量を調節する。
 また、原子炉100の運転時には、一次冷却系で軽水を循環させるが、この軽水は、入口ノズル104から原子炉容器本体102内に流入し、入口ノズル104と連通するダウンカマー部133を下向きに流れ落ちて下部プレナム132に到達し、流れる向きを下部プレナム132の球面状の内面によって上向きに変える。これにより軽水は下部プレナム132から上昇し、下部炉心板112の連通孔を通過した後、炉心120に流入する。炉心120に流入した軽水は、炉心120に配設される燃料集合体121から発生する熱エネルギを吸収することにより、燃料集合体121を冷却する。一方、高温となって上部炉心板111まで上昇する。上部炉心板111に到達した高温の軽水は、上部炉心板111の連通孔を通過して上部プレナム131まで上昇し、出口ノズル105を通って原子炉容器本体102から排出される。
 原子炉100の運転により、制御棒クラスタ案内管10も影響を受け、制御棒クラスタ案内管10を上部炉心板111に固定するための後述する支持ピンの交換が必要となることがある。図2は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置を設置するキャビティの概略図である。制御棒クラスタ案内管10の支持ピン交換装置1は、架台153を介してキャビティ150の壁面150Aに設置され、軽水W中に没入している。キャビティ150内には、制御棒クラスタ案内管仮置スタンド151、制御棒クラスタ駆動軸仮置スタンド152が設置されている。また、架台153には、制御棒クラスタ案内管10、制御棒クラスタ駆動軸140を搬送可能なクレーン155が設けられている。
 図3は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置の正面視断面の概略図である。図4は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置の側面視断面の概略図である。支持ピン交換装置1は、制御棒クラスタ案内管10の支持ピン20を交換する装置である。支持ピン交換装置1は、フレーム2と、移動装置30と、回収マニピュレータ40と、後述する供給マニピュレータ50と、回転手段75と、後述する制御装置80とを有している。支持ピン交換装置1は、支持ピン回収機構60を有していることが好ましい。フレーム2は、移動装置30と、回収マニピュレータ40と、供給マニピュレータ50とを固定する基台である。フレーム2は、回収マニピュレータ40が作業する回収作業ラック2Aと、供給マニピュレータ50が作業する供給作業ラック2Bとを隣接するように区画している。移動装置30は、制御棒クラスタ案内管10を支持し、制御棒クラスタ案内管10を回収マニピュレータ40の回収作業ラック2Aから供給マニピュレータ50の供給作業ラック2Bへ移動することができる。
 ここで、制御棒クラスタ案内管10は、上部炉心支持板113に固定するための中部フランジ11と、上部炉心板111に固定するための下部フランジ15を有している。中部フランジ11は、中部フランジ11を貫通するガイド孔12、13を有している。下部フランジ15は、上部炉心板111に固定する支持ピン20が下部フランジ15に貫通した状態で上部炉心板111から取り外されている。支持ピン20は、制御棒クラスタ案内管10を介して180度対象な位置に2つ取り付けられている。図5-1は、制御棒クラスタ案内管の支持ピンの一例の斜視概略図である。図5-2は、図5-1の支持ピンの上面視断面の概略図である。
 例えば、図5-1及び図5-2に示す支持ピン20は、雌ねじを有するナット21と、雄ネジを有する支持ピン本体22と、止めピン23と、上部炉心板111に固定する支持部25と、支持部25に設けたスリット24とを有している。ナット21と、支持ピン本体22とは螺合され締結されている。なお、図5-2に示す止めピン23と、支持ピン本体22とは締結を確実にするため溶接固定されている。
 図3及び図4に示す移動装置30は、移動架台レール昇降装置31、移動架台レールスライド装置33と、移動架台35とを有している。移動架台レール昇降装置31は、フレーム2の上下方向(T方向)へ移動架台35を昇降する装置である。移動架台レールスライド装置33は、移動架台35を水平方向(図4のY方向又はY方向と逆方向)へ移動する装置である。移動架台35は、中部フランジ11を載置する架台である。移動架台35は、位置決めピン37、38を有している。位置決めピン37、38がガイド孔12、13を貫通することにより、移動架台35上で制御棒クラスタ案内管10は位置決めされ、固定される。これにより、移動装置30は、移動架台35上の制御棒クラスタ案内管10をフレーム2に沿った所定位置に移動することができる。
 図6は、回収マニピュレータ及び供給マニピュレータの上面視断面の概略図である。本実施形態の回収マニピュレータ40及び供給マニピュレータ50は、図4及び図6に示すように、水平方向に隣接して配置されていることが好ましい。これにより、移動装置30が制御棒クラスタ案内管10を回収作業ラック2Aから供給作業ラック2Bへ移動させる距離を短くし、作業時間を低減することができる。なお、フレーム2は、制御棒クラスタ案内管10の下部フランジ15を載置し、Y方向へスライド可能なスライド機構36を有していることが好ましい。これにより、制御棒クラスタ案内管10の下部フランジ15にある支持ピン20の位置誤差が少なくなり、位置調整に伴う作業時間を低減できる。
 本実施形態の回収マニピュレータ40は、放電加工工具41と、固定工具42と、ナット回収工具43と、支持ピン回収工具44と、工具交換機構45とを有している。工具交換機構45は、放電加工工具41と、固定工具42と、ナット回収工具43と、支持ピン回収工具44を保持し、例えば、軸O1、O2を中心にR1、R2方向に回転する回転機構と、X方向に移動するスライド機構とを有する。これにより、工具交換機構45は、手順毎に工具を交換することができる。また、回収マニピュレータ40は、図3に示すように、上下方向であるZ方向にも移動可能である。回収マニピュレータ40は、工具を交換しながら、所定の手順により、下部フランジ15にある支持ピン20の締結の固定を解除し、ナット21と、支持ピン本体22とを回収することができる。
 本実施形態の供給マニピュレータ50は、支持ピン供給工具51と、ナット供給工具52と、ナット締め込み工具53と、ナット締結工具54と、工具交換機構55とを有している。工具交換機構55は、支持ピン供給工具51と、ナット供給工具52と、ナット締め込み工具53と、ナット締結工具54とを保持し、例えば、軸O3、O4を中心にR3、R4方向に回転する回転機構と、X方向に移動するスライド機構とを有する。これにより、工具交換機構55は、手順毎に工具を交換することができる。図7は、供給マニピュレータの正面視断面の概略図である。供給マニピュレータ50は、図7に示すように、上下方向であるZ方向にも移動可能である。供給マニピュレータ50は、工具を交換しながら、所定の手順により、下部フランジ15に新しい支持ピン29を供給することができる。
 本実施形態の回転手段75は、図3に示す支持ピン回転工具48、49を駆動する駆動源である。回転手段75は、ブレード72を回転させることができる。このブレード72は、上方から支持ピン20を支持ピン回転工具48、49の内部へ移動させると、支持ピン20のスリット24の中に挿入される。これにより、回転手段75は、駆動力を支持ピン回転工具48、49へ与えると、スリット24の中に挿入されるブレード72が支持ピン本体22へ回転力を与えることができる。本実施形態では、図4に示す支持ピン固定工具59は、ブレード72を有するが回転しない。なお、支持ピン固定工具59の代わりに、上述した支持ピン回転工具48、49としてもよい。
 本実施形態の支持ピン回収機構60は、支持ピン回収トレー61と、支持ピン回収バスケット62とを有している。支持ピン回収トレー61は、回収マニピュレータ40が回収したナット21と、支持ピン本体22とを支持ピン回収バスケット62へ集約する回収経路である。支持ピン回収バスケット62は、回収したナット21と、支持ピン本体22とを所定量保持できる保管庫である。支持ピン交換装置1は、図3に示すように、回収マニピュレータ40及び供給マニピュレータ50の作業状況をモニタするために、撮像装置であるモニタ69を有していることが好ましい。
 図8-1は、制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置のシステムを示すブロック図である。支持ピン交換装置1は、制御装置80を有し、制御装置80は、移動装置30、回収マニピュレータ40、供給マニピュレータ50、モニタ69、回転手段75と接続されている。制御装置80は、モニタ69の撮像情報を入手する。また、制御装置80は、移動装置30、回収マニピュレータ40、供給マニピュレータ50、回転手段75を制御することができる装置である。
 図8-2は、制御装置を説明する説明図である。図8-2を用いて、制御装置80を説明する。制御装置80は、入力処理回路81と、入力ポート82と、処理部90と、記憶部94と、出力ポート83と、出力処理回路84と、表示装置85、必要があればキーボード等の入力装置86とを有する。処理部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)91と、RAM(Random Access Memory)92と、ROM(Read Only Memory)93とを含んでいる。
 処理部90と、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83とは、バス87、バス88、バス89を介して接続される。バス87、バス88及びバス89により、処理部90のCPU91は、記憶部94と、入力ポート82及び出力ポート83と相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。
 入力ポート82には、入力処理回路81が接続されている。入力処理回路81には、回転手段75からのデータisが接続されている。そして、データisは、入力処理回路81に備えられるノイズフィルタやA/Dコンバータ等により、処理部90が利用できる信号に変換されてから、入力ポート82を介して処理部90へ送られる。これにより、処理部90は、必要な情報を取得することができる。
 出力ポート83には、出力処理回路84が接続されている。出力処理回路84には、表示装置85や、外部出力用の端子が接続されている。出力処理回路84は、表示装置制御回路、移動装置30、回収マニピュレータ40、供給マニピュレータ50、回転手段75等の制御信号回路、信号増幅回路等を備えている。出力処理回路84は、移動装置30、回収マニピュレータ40、供給マニピュレータ50、回転手段75へ伝達する指示信号idとして出力したりする。表示装置85は、例えば液晶表示パネルやCRT(Cathode Ray Tube)等を用いることができる。
 記憶部94は、支持ピン交換装置1の動作手順を含むコンピュータプログラム等が記憶されている。ここで、記憶部94は、RAMのような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ハードディスクドライブあるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
 上記コンピュータプログラムは、処理部90へすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、支持ピン交換装置1の動作手順を実行するものであってもよい。また、この制御装置80は、コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、支持ピン交換装置1の動作手順を実行するものであってもよい。
 また、支持ピン交換装置1の動作手順は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション、あるいはプラント制御用コンピュータ等のコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。また、このプログラムは、ハードディスク等の記録装置、フレキシブルディスク(FD)、ROM、CD-ROM、MO、DVD、フラッシュメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
 また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線網を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものを含むものとする。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
 次に、支持ピン交換装置1の動作について手順を説明する。図9は、支持ピン交換の手順を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートに沿って支持ピン交換装置1の動作について手順を説明する。まず、支持ピン交換装置1のフレーム2内へクレーン155等を用いて、制御棒クラスタ案内管10を設置する準備手順が行われる(ステップS1)。ここで、支持ピン交換装置1のフレーム2及び、制御棒クラスタ案内管仮置スタンド151が軽水W中にあるので、準備手順において制御棒クラスタ案内管10を気中に引き上げる必要がない。
 次に、支持ピン交換装置1は、回収マニピュレータ40によりナット21と支持ピン本体22との間の締結の固定を解除する締結解除手順を行う(ステップS2)。締結の固定を解除するには、放電加工工具41により放電加工を行うことが好ましい。これにより、軽水W中での締結解除を行うことが可能となる。その結果、制御棒クラスタ案内管10の放出する放射線が軽水Wで遮蔽された状態で締結解除をすることができる。図10-1は、締結解除手順の一例を示す説明図である。例えば、支持ピン回転工具48は、スリット24の中に挿入されるブレード72と、回転伝達部73とを有するブレード本体71と、回転駆動部74を有する回転手段75とを有している。また、支持ピン回転工具48は、ブレード本体71が、図3に示すフレーム2に連結するフレーム底部70を貫通している。これにより、支持部25は、スリット24の中に挿入されるブレード72により固定され、位置決めされた状態となる。放電加工工具41は、図10-1に示すように、支持ピン20の上方から挿入され、止めピン23の切断及び、止めピン23と支持ピン本体22との間の溶接を切断する。ナット21と支持ピン本体22との間の締結の固定となっていた溶接を切断することにより、ナット21と支持ピン本体22とが回転可能となる。これにより、支持ピン本体22を回転すれば、ナット21を緩め、はずすことができる。図10-2は、締結解除手順の他の例を示す説明図である。放電加工工具41は、図10-2に示すように、ナット21の側面から放電しながら水平に挿入され、止めピン23の下方で、ナット21及び支持ピン本体22を切断する。これにより、ナット21と支持ピン本体22との間の溶接は、ナット21と支持ピン本体22との間の固定に寄与しなくなる。その結果、支持ピン本体22を回転すれば、ナット21をはずすことができる。
 次に、支持ピン交換装置1は、回転手段75により支持ピン本体22を回転する回転手順を行う(ステップS3)。図11は、回転手順の一例を示す説明図である。ナット21と支持ピン本体22とは螺合されているので、回収マニピュレータ40の固定工具42によりナット21を固定しつつ、ブレード72を回転する。また、回転手段75は、回転駆動部74と回転伝達部73とを介して伝達されたブレード本体71への駆動力によりブレード72を回転することができる。ここで、ブレード72の回転に伴いナット21と支持ピン本体22との螺合が緩むにつれて、ナット21と支持ピン本体22との距離が離れていくことになる。このため、制御装置80は、回転手段75の回転数からナット21と支持ピン本体22との距離変化を演算し、移動装置30の移動架台レール昇降装置31を制御して、図11に示すZ1方向に制御棒クラスタ案内管10を上述した距離変化分上昇させる。その結果、ナット21と支持ピン本体22とは、ロックすることなく螺合が解除される。図12は、回転手順の他の例を示す説明図である。固定工具42Aは、例えば押圧手段76を有し、下方へナット21を押し付けることで固定してもよい。
 次に、支持ピン交換装置1は、螺合が解除されたナット21を回収するナット回収手順を行う(ステップS4)。次に、支持ピン交換装置1は、螺合が解除された支持ピン本体22を回収する支持ピン回収手順を行う(ステップS5)。図13は、支持ピン回収手順の一例を示す説明図である。支持ピン回収工具44は、支持ピン本体22を把持し、支持ピン回収トレー61へ搬送される。実施形態の支持ピン交換装置1は、ナット回収手順の後に、支持ピン回収手順を行うが、支持ピン回収手順の後に、ナット回収手順を行ってもよい。あるいは、支持ピン交換装置1は、支持ピン回収手順とナット回収手順とを同時に行ってもよい。
 次に、支持ピン交換装置1は、図4に示すように移動架台レールスライド装置33を駆動し、制御棒クラスタ案内管10を回収マニピュレータ40の回収作業ラック2Aから供給マニピュレータ50の供給作業ラック2BへY方向に移動するラック移動手順を行う(ステップS6)。
 図14は、新支持ピン供給手順及び新ナット供給手順の一例を示す説明図である。支持ピン交換装置1は、供給マニピュレータ50の供給トレーに新しい支持ピン本体27及びナット26を供給する新支持ピン・ナット供給の準備手順を行う(ステップS7)。なお、すでに供給マニピュレータ50に新しい支持ピン本体27及びナット26が供給されている場合、ステップS7は省略することができる。次に、支持ピン交換装置1は、供給マニピュレータ50の支持ピン本体27を支持ピン固定工具58、59に供給する新支持ピン供給手順を行う(ステップS8)。支持ピン固定工具58、59には、ブレード72が固定されており、このブレード72が支持ピン本体27のスリット24に挿入され支持ピン本体27の方向が規制される。支持ピン供給工具51は、新しい支持ピン本体27を把持し、支持ピン固定工具58、59へ供給する。同様に、支持ピン交換装置1は、ナット供給工具52が新しいナット26を下部フランジ15上に供給する新ナット供給手順を行う(ステップS9)。なお、実施形態の支持ピン交換装置1は、新支持ピン供給手順の後に、新ナット供給手順を行うが、新ナット供給手順の後に、新支持ピン供給手順を行ってもよい。あるいは、支持ピン交換装置1は、新支持ピン供給手順と新ナット供給手順とを同時に行ってもよい。
 図15は、新ナット締め付け手順の一例を示す説明図である。支持ピン交換装置1は、移動装置30の移動架台レール昇降装置31を制御して、制御棒クラスタ案内管10を下方へ降下させ、下部フランジ15に支持ピン本体27を貫通させると共に、ナット26に支持ピン本体27を挿入する。支持ピン交換装置1は、供給マニピュレータ50のナット締め込み工具53により新ナット締め付け手順を行う(ステップS10)。図15に示すように、ナット締め込み工具53は、第2の回転手段であってナット26に回転を与える回転駆動源である。例えば、ナット締め込み工具53は、モータの回転軸にゴムローラを取り付けた構造をしており、ゴムローラを介して、モータの回転をナット26へ伝達することができる。支持ピン本体27は、支持ピン固定工具58、59により固定されている。ここで、ナット締め込み工具53が与える回転に伴いナット26と支持ピン本体27との螺合が進み締め込まれ、ナット26と支持ピン本体27との距離が近づいていくことになる。このため、制御装置80は、ナット締め込み工具53の回転数からナット26と支持ピン本体27との距離変化を演算し、移動装置30の移動架台レール昇降装置31を制御して、図15に示すZ2方向に制御棒クラスタ案内管10を上述した距離変化分下降させる。その結果、ナット26と支持ピン本体27とは、ロックすることなく螺合される。図16-1は、新ナット締め付け手順の他の例を示す説明図である。図16-2は、図16-1の要部拡大上面図である。図16-2及び図16-1に示すナット締め込み工具53Aは、レンチ形状となっている。ナット締め込み工具53Aを駆動する駆動源53Bは、直線運動をナット締め込み工具53Aの回転方向に変換する機構を有している。制御装置80は、駆動源53Bを駆動し、ナット締め込み工具53Aが嵌め合うナット26を支持ピン本体27へ締め付ける制御を行うことができる。
 図17は、締結手順の一例を示す説明図である。図18-1は、支持ピンの一例の概略図である。図18-2は、図18-1の上面図である。図19は、支持ピンの締結状態を説明する模式図である。支持ピン交換装置1は、ナット26と支持ピン本体27との締結を固定にする締結手順を行う(ステップS11)。締結手順では、例えば、図5-1及び図5-2に示す支持ピン20を取り付けた場合、ナット締結工具54が溶接を行う。あるいは、図17に示すナット締結工具54はかしめを行う。例えば、ナット締結工具54は、図18-1及び図18-2に示す支持ピン本体27とナット26との締結の固定を行う場合に使用する。
 図18-1に示すように、支持ピン本体27は、円柱形状に形成された頭部27aを有している。頭部27aは、その端面に嵌合凹部27cが形成されている。嵌合凹部27cは、ナット締結工具54が位置決めとして使用する凹部である。頭部27aには、その周側面に嵌合溝27dが形成されている。嵌合溝27dは、頭部27aの端面から周側面に掛けて形成され、少なくとも1つ設けられている。また、嵌合溝27dは、複数(本実施の形態では6つ)の場合、図18-2に示すように、支持ピン本体27の中心軸C1を中心として等間隔に設けられている。また、嵌合溝27dは、複数の場合、図18-2に示すように、支持ピン本体27の中心軸C1を基にして対向して設けられていることが好ましい。ここで、ナット26は、筒状になっており、図17に示すナット締結工具54により内側にかしめられる。例えば図19に示すように、ナット26のかしめた部分を支持ピン本体27の嵌合溝27dに押し込む。このため、ナット26の一部と支持ピン本体27の嵌合溝27dとの嵌合により、支持ピン本体27が回り止めされ、支持ピン29として締結が固定される。
 次に、支持ピン交換装置1は、検査手順を行う(ステップS12)。例えば、モニタ69の撮像情報により支持ピン29の締結状態が検査される。次に、支持ピン交換装置1は、復旧手順を行う(ステップS13)。例えば、支持ピン交換が完了した制御棒クラスタ案内管10を、制御棒クラスタ案内管仮置スタンド151へ戻す作業が行われる。
 以上説明したように本実施形態の支持ピン交換装置1は、水中に没入されるフレーム2と、制御棒クラスタ案内管10を保持し、フレーム2に沿って移動させる移動装置30と、制御棒クラスタ案内管10の支持ピン20を水中で回収する回収マニピュレータ40と、制御棒クラスタ案内管10に新たな新支持ピン29を水中で供給する供給マニピュレータ50と、支持ピン20又は新支持ピン29のナット21、26と支持ピン本体22、27との間の締結を緩める又は締める回転を与える回転手段75、53、53Bと、回転によりナット21、26と支持ピン本体22、27との距離変化を演算し、移動装置30が演算した距離変化に応じて制御棒クラスタ案内管10をフレーム2に沿って移動させる制御を行う制御装置80と、を含む。
 これにより、水中環境において支持ピン20の交換を自動化できる。その結果、作業者への放射線の影響が低減される。また、支持ピン20の交換にかかる作業時間を短縮することができる。
 制御棒クラスタ案内管10は、上部炉心支持板113に固定するための中部フランジ11と、支持ピン20又は新支持ピン29により上部炉心板111に固定するための下部フランジ15と、を含み、移動装置30が中部フランジ11を保持していることが好ましい。これにより、制御棒クラスタ案内管10は、姿勢が安定した状態で保持される。
 回収マニピュレータ40は、ナット21と支持ピン本体22との締結の固定を解除する締結解除手段を有していることが好ましい。締結解除手段は、放電加工工具41であって、放電加工工具41の放電加工によりナット21と支持ピン本体22との締結の固定を解除して、ナット21と支持ピン本体22が回転可能な状態にすることが好ましい。これにより、支持ピン20のナット21と支持ピン本体22との間の締結を緩めることができる。
 フレーム2は、回収マニピュレータ40が作業する回収作業ラック2Aと、供給マニピュレータ50が作業する供給作業ラック2Bとを隣接するように区画し、移動装置30は、制御棒クラスタ案内管10を回収作業ラック2Aから供給作業ラック2Bへ移動することが好ましい。これにより、支持ピン20を新支持ピン29に交換する時間を短くすることができる。
 回収マニピュレータ40及び供給マニピュレータ50は工具を交換できることが好ましい。これにより、作業時間を短くすることができる。
 上述した実施形態は加圧水型原子力プラントを例に説明してきたが、沸騰水型、高速炉型及びその他の原子力プラントにも適用可能である。
 1 支持ピン交換装置
 2 フレーム
 10 制御棒クラスタ案内管
 11 中部フランジ
 15 下部フランジ
 20、29 支持ピン
 21、26 ナット
 22、27 支持ピン本体
 23 止めピン
 24 スリット
 25 支持部
 30 移動装置
 31 移動架台レール昇降装置
 33 移動架台レールスライド装置
 35 移動架台
 40 回収マニピュレータ
 41 放電加工工具
 50 供給マニピュレータ
 60 支持ピン回収機構
 72 ブレード
 75 回転手段
 80 制御装置
 100 原子炉
 111 上部炉心板
 113 上部炉心支持板
 123 制御棒クラスタ
 140 制御棒クラスタ駆動軸
 151 制御棒クラスタ案内管仮置スタンド
 152 制御棒クラスタ駆動軸仮置スタンド
 153 架台
 155 クレーン
 W 軽水

Claims (6)

  1.  水中に没入されるフレームと、
     制御棒クラスタ案内管を保持し、前記フレームに沿って移動させる移動装置と、
     前記制御棒クラスタ案内管の支持ピンを水中で回収する回収マニピュレータと、
     前記制御棒クラスタ案内管に新たな新支持ピンを水中で供給する供給マニピュレータと、
     前記支持ピン又は前記新支持ピンのナットと支持ピン本体との間の締結を緩める又は締める回転を与える回転手段と、
     前記回転により前記ナットと前記支持ピン本体との距離変化を演算し、前記移動装置が演算した前記距離変化に応じて前記制御棒クラスタ案内管を前記フレームに沿って移動させる制御を行う制御装置と、
     を含むことを特徴とする制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
  2.  前記制御棒クラスタ案内管は、上部炉心支持板に固定するための中部フランジと、前記支持ピン又は前記新支持ピンにより上部炉心板に固定するための下部フランジと、を含み、前記移動装置が前記中部フランジを保持している請求項1に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
  3.  前記回収マニピュレータは、前記ナットと前記支持ピン本体との締結の固定を解除する締結解除手段を有している請求項1又は2に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
  4.  前記締結解除手段は、放電加工工具であって、前記放電加工工具の放電加工により前記ナットと前記支持ピン本体との締結の固定を解除して、前記ナットと前記支持ピン本体とを回転可能な状態にする請求項3に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
  5.  前記フレームは、前記回収マニピュレータが作業する回収作業ラックと、前記供給マニピュレータが作業する供給作業ラックとを隣接するように区画し、前記移動装置は、前記制御棒クラスタ案内管を前記回収作業ラックから前記供給作業ラックへ移動する請求項1から4のいずれか1項に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
  6.  前記回収マニピュレータ及び前記供給マニピュレータは、工具を交換できる請求項1から5のいずれか1項に記載の制御棒クラスタ案内管の支持ピン交換装置。
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