WO2013018792A1 - 円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受 - Google Patents

円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受 Download PDF

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Abstract

 内輪の大鍔部に潤滑剤を供給し易くて、製造コストも抑制できる円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受を提供する。保持器(5)の本体部材(68)の小径環状部(20)に径方向に、延在する径方向延在部(64)を形成する。保持器(5)を、本体部材(68)と、本体部材(68)とは別部材の内柱部材(61)とを接合部(62)で接合して形成する。内柱部材(61)に、小径環状部(20)側から大径環状部(21)側に行くにしたがって中心軸から離れるように延在する傾斜延在部(71)と、小径端部(74)と、傾斜延在部(71)と小径端部(74)とを連結する連結部(75)とを形成する。接合部(62)は、径方向延在部(64)と、小径端部(74)とを溶融接着している部分であり、レーザ溶接によって形成される。

Description

円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受
  本発明は、円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受に関する。また、本発明は、例えば、ディファレンシャルギヤ装置、トランスファー装置またはトランスアクスル装置等の車両用ピニオン軸支持装置のピニオン軸等を支持するのに使用すれば好適な円錐ころ軸受に関する。
  従来、円錐ころ軸受としては、特開2010-71321号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この円錐ころ軸受は、外輪と、内輪と、複数の円錐ころと、保持器とを備え、上記保持器は、複数の円錐ころを保持している一方、上記内輪は、外周円錐軌道面と、小鍔部と、大鍔部とを有する。
  上記保持器は、環状部と、複数の外径側柱部と、複数の内径側柱部とを備える。上記各外径側柱部は、環状部の径方向の外方側の端部から環状部の軸方向の一方側に延在している一方、上記各内径側柱部は、環状部の径方向の内方側の端部から環状部の軸方向の一方側に延在している。
  上記複数の外径側柱部は、環状部の周方向に互いに間隔をおいて位置し、上記複数の内径側柱部は、環状部の周方向に互いに間隔をおいて位置している。上記各内径側柱部は、小鍔部の外周面に沿った部分と、この部分につながると共に、小鍔部の軸方向の大鍔部側の端面に対向する対向部分と、この部分につながると共に、内輪の外周円錐軌道面に沿った部分とを有している。この保持器は、内径側柱部の対向部分を、小鍔部の軸方向の大鍔部側の端面に係止するようにして、保持器が、円錐ころ軸受から離脱することを防止している。また、この保持器は、保持器の大径側を開放することによって、保持器の小径側から円錐ころ軸受に流入した潤滑油を速やかに大径側から排出するようにしている。
  しかしながら、上記円錐ころ軸受は、保持器の大径側が開放されているから、微量潤滑を行った場合、焼付きが頻繁に生じる内輪の大鍔部のころ案内面が潤滑されにくくなって、上記ころ案内面に焼付きが生じやすいという問題がある。
  また、上記円数ころ軸受では、環状部と、複数の外径側柱部と、複数の内径側柱部とを有する保持器が一体の部材で構成されているから、保持器を製造するのに、例えば、高度なプレス成形技術等が必要になって、保持器が商品として非常に高価なものとなるという問題がある。
特開2010-71321号公報(第1図)
  そこで、本発明の目的の一つは、内輪の大鍔部に潤滑剤を供給し易くて、製造コストも抑制できる円錐ころ軸受用保持器および円錐ころ軸受を提供することにある。
  本発明の一態様に係る円錐ころ軸受用保持器は、本体部材と、この本体部材とは別体の内柱部材と、上記本体部材と上記内柱部材とを接合する接合部とを備え、上記本体部材は、輪状部と、この輪状部から径方向内側に延在する径方向延在部とを有する小径環状部と、上記小径環状部の上記輪状部よりも大径の大径環状部と、上記小径環状部の上記輪状部と上記大径環状部とを周方向に互いに間隔をおいて連結する複数の柱部とを有し、上記内柱部材は、上記小径環状部側から上記大径環状部側に行くにしたがって上記小径環状部の中心軸から離れるように傾斜する傾斜延在部と、上記小径環状部の上記径方向延在部に接合される小径端部と、上記小径端部と上記傾斜延在部とを連結する連結部とを有し、上記接合部は、上記小径環状部の上記径方向延在部と、上記内柱部材の上記小径端部とを接合していることを特徴としている。
  本発明によれば、保持器が、柱部の径方向の内方側に、小径環状部の軸方向に上記小径環状部から上記大径環状部側に行くにしたがって上記小径環状部の中心軸から離れるように延在する傾斜延在部を有している。したがって、潤滑剤を、傾斜延在部の内面を伝わせて内輪の大鍔部(以下、内輪の外周円錐軌道面の大径側の鍔部をさす)の円錐ころ案内面に到達させることができる。また、本発明によれば、保持器が大径環状部を有して、ポケットが大径側に開放されていないから、ポケットの大径環状部に溜まった潤滑剤を、円錐ころの大径端面を介して上記円錐ころ案内面に到達させることができる。したがって、微量潤滑を行ったとしても、より多くの潤滑剤で上記大鍔部の円錐ころ案内面を潤滑できて、上記円錐ころ案内面の潤滑性を向上できて、上記円錐ころ案内面の焼付きを抑制できる。
図1は、本発明の第1実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。 図2は、第1実施形態の円錐ころ軸受の保持器の斜視図である。 図3は、保持器の傾斜延在部の内面を、径方向の内方側から見たときの図である。 図4は、第1実施形態の変形例の円錐ころ軸受の保持器の軸方向の断面図である。 図5は、第2実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。 図6は、第3実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。 図7は、第4実施形態の円錐ころ軸受の軸方向延在溝の一部を示す模式図である。
  以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
  図1は、本発明の第1実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。
  この円錐ころ軸受は、ディファレンシャルギヤ装置、トランスアクスル装置、または、トランスファー装置等の車両用ピニオン軸支持装置のピニオン軸50を、車両用ピニオン軸支持装置のハウジング60に対して回転自在に支持している。
  この円錐ころ軸受は、外輪1、内輪2、転動体としての複数の円錐ころ3、保持器5を備える。上記外輪1、内輪2および円錐ころ3は、軸受鋼等の鋼材からなっている。
  上記外輪1は、ハウジング60の内周面に締まり嵌めにより内嵌されて固定されている。外輪1は、円錐軌道面11を有している。一方、上記内輪2は、ピニオン軸50の外周面に締まり嵌めにより外嵌されて固定されている。上記内輪2は、円錐軌道面12と、その円錐軌道面12の小径側に位置する小鍔部13と、円錐軌道面12の大径側に位置する大鍔部14とを有する。潤滑剤の一例としての車両用ピニオン軸支持装置内のギヤオイルが、図1に矢印aで示す方向に、外輪1と内輪2の間における内輪2の円錐軌道面12の小径側の開口から内輪2の円錐軌道面12の大径側の開口に流動するようになっている。
  また、上記複数の円錐ころ3は、外輪1の円錐軌道面11と、内輪2の円錐軌道面12との間に、保持器5によって保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
  上記保持器5は、環状の本体部材68と、内柱部材61と、接合部62とを有する。上記本体部材68および内柱部材61の夫々は、SUJ2等の塑性加工できる軸受鋼、塑性加工できる軸受鋼に浸炭窒化処理等の硬化処理を施した鋼材、普通鋼SPCC等の塑性加工できる金属、S55Cなどの炭素鋼、SCM415などのクロムモリブデン鋼、N22CB,N35CB(日新製綱規格)等の金属材質からなっている。
  上記本体部材68は、小径環状部20と、大径環状部21と、複数の柱部23とを有する。上記小径環状部20は、軸方向において大径環状部21よりも内輪2の円錐軌道面12の小径側に位置している。小径環状部20は、輪状部と、径方向延在部64とを有し、径方向延在部64は、輪状部から径方向内側に延在している。上記小径環状部20の輪状部の内径は、大径環状部21の内径よりも小さくなっている。上記各柱部23は、小径環状部20の輪状部と、大径環状部21とを連結している。また、上記複数の柱部23は、小径環状部20の周方向に互いに間隔をおいて配置されている。上記小径環状部20、大径環状部21、および、周方向に隣接する二つの柱部23で囲まれた部分で、円錐ころ3を収容するポケットを構成している。上記柱部23を含む軸方向の断面において、上記小径環状部20の輪状部、柱部23および大径環状部21は、略一直線上に延在している。
  上記内柱部材61は、本体部材68と別部材である。上記内柱部材61は、環状の小径端部74と、複数の連結部75と、複数の傾斜延在部71とを有する。上記小径端部74の軸方向の大鍔部14側とは反対側の端面は、径方向延在部64の軸方向の大鍔部14側の端面と当接している。上記小径端部74の上記端面は、接合部62によって、径方向延在部64の上記端面と接合されている。
  図1に示すように、上記小径端部74の径方向の外方側の端面は、小径環状部20の輪状部の内面に接触している。このようにして、小径端部74の径方向の位置決めを簡単かつ正確にするようにしている。また、上記連結部75は、小径端部74の軸方向の大鍔部14側の端面から大鍔部14の方に一方向に延在している。上記複数の連結部75は、環状の小径端部74の周方向に互いに間隔をおいて位置している。
  上記傾斜延在部71の数と、連結部75の数と、柱部23の数とは、全て同一である。上記傾斜延在部71は、連結部75の小径端部74側とは反対側の端部に接続されている。上記傾斜延在部71は、小径環状部20の軸方向に小径環状部20側から大径環状部21側に行くにしたがって小径環状部20の中心軸から離れるように延在している。上記連結部75と、傾斜延在部71とからなる部分70は、本体部材68の柱部23に径方向に重なる部分に存在している。また、上記連結部75と、傾斜延在部71とからなる部分70は、柱部23に径方向に間隔をおいて位置している。上記傾斜延在部71は、内輪2の円錐軌道面12に略平行かつ円錐軌道面12に沿うように延在している。
  図1に示すように、上記傾斜延在部71の軸方向の大鍔部14側の端面は、図1の断面において、円錐軌道面12に平行な方向において、大鍔部14の円錐ころ3を案内する円錐ころ案内面30に重なっている。上記断面において、傾斜延在部71の大鍔部14側の端面と、円錐ころ案内面30との上記平行な方向の距離は、0.7~1.0mmに設定されている。上記傾斜延在部71の大鍔部14側の端面と、円錐ころ案内面30との上記平行な方向の距離を、このように設定することにより、ギヤオイルを、傾斜延在部71の内面を伝わせた後、円錐ころ案内面30の方へ効果的に飛散させることができて、円錐ころ案内面30の焼付きの抑制効果を大きくすることができる。
  上記接合部62は、レーザ溶接によって形成されると共に、径方向延在部64と、内柱部材61の小径端部74とを溶融接着している部分からなっている。上記接合部62は、次のように形成されている。すなわち、先ず、上記小径端部74の軸方向の大鍔部14側とは反対側の端面と、径方向延在部64の軸方向の大鍔部14側の端面とを所定の位置で当接させたのち、小径端部74が径方向延在部64に対して相対移動しないように治具で固定する。その後、レーザ発振器を、径方向延在部64と、小径端部74との当接面の径方向に内方に、レーザ照射部を上記当接面に向けた状態で配置する。その後、上記レーザ照射部からレーザ光線を出射すると同時に、上記治具で固定された径方向延在部64および小径端部74を、本体部材68の軸方向を中心として回転させて、径方向延在部64と、小径端部74との間をレーザ溶接して、接合部62を形成する。尚、径方向延在部64および小径端部74を治具でテーブル等に移動不可に固定した後、レーザ発振器を、駆動機構で移動させて、レーザ溶接を行っても良い。
  図2は、上記保持器5の斜視図である。
  図2を参照して、上述のように、傾斜延在部71との数と、柱部23の数と、とは、同一になっている。また、上述のように、上記傾斜延在部71は、柱部23の径方向の内方に位置し、柱部23と略径方向に重なっている。
  図3は、傾斜延在部71の内面40を、径方向の内方側から見たときの図である。
  図3に示すように、上記傾斜延在部71の内面(傾斜延在部の径方向の内方側の端面)40は、複数の軸方向延在溝41(以下、単に溝という)を有する。上記各溝41は、軸方向に延在している。上記複数の溝41は、傾斜延在部71の内面40の幅方向に互いに間隔をおいて位置している。上記各溝41の大鍔部14(図1参照)側の端は、軸方向に開口している。また、上記各溝41の内面の大鍔部14側の端部の仮想延長面は、大鍔部14の案内する円錐ころ案内面30(図1参照)に重なっている。このようにして、内輪2および保持器5の遠心力によって、各溝41をつたって移動したギヤオイルが、その開口から大鍔部14側に効率的に飛散するようにしている。
  上記内輪2の円錐軌道面12と、傾斜延在部71の径方向の内面との間には、保持器5が内輪2に対して静止しているときに、ギヤオイルの表面張力によりギヤオイルを傾斜延在部71に保持できる隙間が存在している。また、上記内輪2の円錐軌道面12と、傾斜延在部71の径方向の内面との間には、保持器5が内輪2に対して静止しているときに、ギヤオイルの表面張力によりギヤオイルを各溝41内に保持できる隙間が存在している。
  上記構成において、この円錐ころ軸受が取付られている車両用ピニオン軸支持装置が停止している状態では、円錐ころ軸受の内外輪1,2の間の環状領域の鉛直方向内方側の一部の領域は、車両用ピニオン軸支持装置の鉛直方向内方に溜まっているギヤオイル内に位置するようになっている。また、上記複数の傾斜延在部71のうちの一部の傾斜延在部71が、上記ギヤオイル内に位置するようになっている。
  この状態で、車両用ピニオン軸支持装置が始動すると、内輪2の始めの半回転程度の回転で、全ての傾斜延在部71が、ギヤオイルに接触して、全ての傾斜延在部71の溝41内にギヤオイルが収容される。
  そして、内輪2および保持器5の回転に起因する遠心力のポンプ効果によって、溝41内に位置するギヤオイルが、溝41内を大鍔部14側に移動して、溝41の開口から飛散して、大鍔部14の円錐ころ案内面30に到達するようになっている。同様に、上記内輪2の回転による遠心力によって、内輪2の外周面から径方向の外方側に飛散したギヤオイルであって、溝41内に収容されたギヤオイルが、溝41の開口を介して、円錐ころ案内面30に到達するようになっている。
  上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、保持器5が、柱部23の径方向の内方側に、小径環状部20の軸方向に小径環状部20から大径環状部21側に行くにしたがって小径環状部20の中心軸から離れるように延在する傾斜延在部71を有している。さらに、内輪2の円錐軌道面12と、傾斜延在部71の径方向の内面40との間には、保持器5が内輪2に対して静止しているときに、ギヤオイルの表面張力によりギヤオイルを傾斜延在部71の内面40に保持できる隙間が存在している。したがって、ギヤオイルを、傾斜延在部71の内面40を伝わせて内輪2の大鍔部14の円錐ころ案内面30に到達させることができる。また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、保持器5が大径環状部21を有して、ポケットが大径側に開放されていないから、ポケットの大径環状部21に溜まったギヤオイルを、円錐ころ3の大径端面を介して円錐ころ案内面30に到達させることができる。したがって、微量潤滑を行ったとしても、より多くのギヤオイルで大鍔部14の円錐ころ案内面30を潤滑できて、円錐ころ案内面30の潤滑性を向上できて、円錐ころ案内面30の焼付きを抑制できる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、本体部材68と、内柱部材61とが互いに別体であって、本体部材68の柱部23と、内柱部材61の傾斜延在部71との間に径方向の隙間が存在しているから、本体部材68の柱部23と、内柱部材61の傾斜延在部71とに径方向の隙間が存在していない場合と比較して、保持器5を軽量化することができると共に、周方向の流体抵抗を小さくすることができる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、本体部材68の径方向延在部64と、本体部材68とは別体の内柱部材61の小径端部74とを接合部62で接合する構成であるから、高度なプレス成形技術等によって接合部を有さない保持器を形成した場合と比較して、製造コストを大きく抑制できて、製品を採算ベースにのせることができる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、本体部材68の径方向延在部64と、本体部材68と別体の内柱部材61の小径端部74とを接合部62で接合する構成であるから、本体部材68として、既存の径方向延在部を有する保持器を利用することができて、既存の保持器に内柱部材61を接合するだけで形成されることができる。したがって、簡易に形成されることができる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、傾斜延在部64の径方向の内方側の内面40が、軸方向に延在する溝41を有しているから、ギヤオイルを、溝41を介して内輪2の大鍔部14側に供給し易くなる。したがって、大鍔部14の円錐ころ案内面30の焼付きを抑制できる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、傾斜延在部71と、内輪2の円錐軌道面12との間の隙間を、保持器5が内輪2に対して静止しているときに、ギヤオイルの表面張力によりギヤオイルを溝41に保持できるように形成しているから、長期の船中輸送等で貧潤滑状態になったとしても、溝41内のギヤオイルが溝41外に流れ出にくくなる。したがって、駆動初期に溝41内のギヤオイルを確実に大鍔部14の円錐ころ案内面30に供給できるから、円錐ころ案内面30の焼付きを更に確実に抑制できる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、軸方向の断面において、傾斜延在部71の大鍔部14側の端面と、円錐ころ案内面30との、内輪2の円錐軌道面12に平行な方向の距離が、0.7~1.0mmであるから、溝41の開口から飛散したギヤオイルを、効率的に円錐ころ案内面30に到達させることができる。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、上記接合部62は、レーザ溶接によって形成されるから、制御性に優れると共に、精密な溶接によって、本体部材68と、内柱部材61とを接合することができる。また、深い溶け込みを形成することができて、接合部62の体積を大きくすることができるから、本体部材68と、内柱部材61との接合の強度を大きくすることができる。
  尚、上記実施形態の円錐ころ軸受では、溝41が、傾斜延在部71の内面40に形成されていたが、この発明では、軸方向延在溝は、内柱部材の内面の軸方向の一端から他端に延在していても良い。要は、軸方向延在溝は、傾斜延在部の内面の少なくとも一部を含んでいれば、如何なる部分に形成されていても良い。尚、傾斜延在部の内面と内輪軌道面の径方向距離は、0.5~1.5mmが好ましい。保持器と内輪を接触させないために部品精度のばらつきを考慮して最低0.5mm程度の距離が必要であり、界面潤滑膜を維持するためには最大でも1.5mm以下である必要があるからである。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、内輪2がその円錐軌道面12の小径側に小鍔部13を有していたが、この発明では、内輪は、その円錐軌道面の小径側に小鍔部を有していなくても良い。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、傾斜延在部71が、柱部23と同一数存在したが、この発明では、傾斜延在部は、柱部と同一数存在しなくても良い。例えば、柱部が、2N(Nは、自然数)個存在している場合に、傾斜延在部が、N個存在し、傾斜延在部は、周方向に一つとばしにN個存在する柱部に、径方向に重なるように存在していても良い。要は、傾斜延在部は、柱部の数以下であれば如何なる数存在しても良い。尚、傾斜延在部は、周方向に等間隔に配置される方が好ましいが、これに限らない。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、各傾斜延在部71の内面40が、軸方向に延在する複数の溝41を有していたが、この発明では、各傾斜延在部が、一つのみの軸方向延在溝を有していても良い。また、この発明では、軸方向延在溝は、角溝であっても良いし、円弧溝であっても良く、軸方向延在溝は、軸方向延在溝の延在方向に垂直な断面において、例えば、円弧や、楕円や、三角形や、矩形等の四角形や、五角形以上の多角形等の形状を有していても良い。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、内輪2が回転輪であって、外輪1が固定輪であったが、この発明では、内輪が固定輪であって、外輪が回転輪であっても良い。尚、遠心力の利用という観点から、内輪が回転輪である方が好ましいのは、言うまでもない。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、図1に示すように、軸方向の断面において、柱部23の肉厚と、傾斜延在部71の肉厚とが、略同一の肉厚であったが、この発明では、図4、すなわち、変形例の円錐ころ軸受の保持器の軸方向の断面図に示すように、軸方向の断面において、柱部123の肉厚が、傾斜延在部471の肉厚よりも厚くても良く、その逆に、柱部の肉厚が、傾斜延在部の肉厚よりも薄くても良い。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受は、潤滑剤がギヤオイルであって、ギヤオイルで潤滑されたが、この発明では、潤滑剤が、トラクションオイルであっても良い。また、この発明では、潤滑剤は、例えば、鉱油、ポリ-α-オレフィン油、ジエステル油、ポリオールエステル油、アルキルジフェニルエーテル油、シリコーン油、パラフィン油、ふっ素油等であっても良い。尚、この発明では、潤滑剤は、保持器が内輪に対して静止しているときに、内輪の円錐軌道面と、傾斜延在部との隙間に基づいて、表面張力によって傾斜延在部の軸方向延在溝に保持されることができる粘度を有する潤滑液体であると好ましい。したがって、内輪の円錐軌道面と、傾斜延在部との隙間が大きくなれば、使用可能な潤滑液体の粘度も大きくなると好ましいことは言うまでもない。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受は、車両用ピニオン軸支持装置のピニオン軸上に配置されたが、この発明の円錐ころ軸受は、潤滑剤としての洗浄液が周囲に飛散しているような環境において回転軸上に設置されていても良い。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受は、潤滑剤が、内外輪の一方の開口から他方の開口に流動する環境で使用されたが、この発明の円錐ころ軸受は、内外輪の少なくとも一方の開口がシール部材でシールされていても良い。このような場合であっても、内輪の円錐軌道面の大径側の大鍔部の円錐ころ案内面の焼付きを抑制することができるからである。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、傾斜延在部71の内面40が、溝41を有していた。しかしながら、この発明では、傾斜延在部に溝が一切存在しなくても良い。この場合でも、内輪の円錐軌道面と、上記傾斜延在部との間の隙間が、保持器が内輪に対して静止しているときに、潤滑剤の表面張力により潤滑剤を傾斜延在部の内面に保持できる隙間であれば、傾斜延在部の内面と、内輪の円錐軌道面との間に、潤滑剤の界面膜(例えば、潤滑剤が潤滑油である場合、界面油膜)を生成できて、潤滑剤を、傾斜延在部の内面を伝わせて内輪の大鍔部の円錐ころ案内面に到達させることができて、円錐ころ案内面の潤滑性を向上できるからである。
  また、上記第1実施形態の円錐ころ軸受では、小径端部74の軸方向の大鍔部14側とは反対側の端面と、径方向延在部64の軸方向の大鍔部14側の端面とをレーザ溶接した。しかしながら、この発明では、径方向延在部と、内柱部材の小径端部とは、レーザ溶接でなくて、溶接や、スポット溶接や、圧接によって接合されても良い。また、この発明では、径方向延在部と、内柱部材の小径端部とを、インロー構造で係合した後、かしめを行って、接合しても良い。また、この発明では、径方向延在部と、内柱部材の小径端部との両方に貫通穴を設けて、その両方の貫通穴にリベットを挿通した後、リベットをかしめて、径方向延在部と、内柱部材の小径端部とをリベット接合しても良い。また、この発明では、径方向延在部と、内柱部材の小径端部とを接着剤で接合しても良い。このようにして、接合部を、溶け込み部や、リベットや、接着剤等で構成しても良い。
  また、上記実施形態の円錐ころ軸受では、内柱部材61が、環状の小径端部74を有していたが、この発明では、小径端部は、環状の部分を有していなくて、複数の棒状の部分のみからなっていても良い。そして、本体部材の径方向延在部と、各棒状の部分とを接合する構成であっても良い。
  また、本発明では、上記径方向延在部は、正確に小径環状部の径方向に延在していても良く、径方向に傾斜した方向に延在していても良い。また、径方向延在部は、断面形状が直線形状であって良く、曲線形状であっても良く、直線と曲線が接続された形状であっても良い。また、本発明では、連結部における取付部以外の部分は、軸方向の断面形状が、直線形状であっても良く、曲線形状であっても良く、直線と曲線が接続された形状であっても良い。
  図5は、第2実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。
  第2実施形態の円錐ころ軸受は、保持器105のみが、第1実施形態と異なる。第2実施形態の円錐ころ軸受では、第1実施形態の円錐ころ軸受の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第2実施形態の円錐ころ軸受では、第1実施形態の円錐ころ軸受と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の円錐ころ軸受と異なる構成、作用効果および変形例についてのみ説明を行うことにする。
  上記第2実施形態の保持器105は、環状の本体部材160と、内柱部材161とを有し、内柱部材161は、環状の小径端部174と、連結部175と、傾斜延在部171とを有する。
  第2実施形態の保持器105は、本体部材160の径方向延在部164の径方向の内方側の端面180と、小径端部174の径方向の外方側の端面181とを本体部材160の小径環状部120の軸方向の外方側からレーザ溶接して、溶接の溶け込み部である接合部162を形成している。尚、この発明では、本体部材の径方向延在部の径方向の内方側の端面と、小径端部の径方向の外方側の端面とを本体部材の軸方向の大径環状部側からレーザ溶接しても良い。
  第2実施形態では、図5の断面において、上記小径端部174の径方向の外方側の端面181と、連結部175の径方向の外方側の端面188とは、同一直線上に位置している。
  上記第2実施形態の円錐ころ軸受によれば、図5の断面において、上記小径端部174の径方向の外方側の端面181と、連結部175の径方向の外方側の端面188とは、同一直線上に位置しているから、小径端部174および連結部175からなる部分170を曲げ加工なしで形成することができて、保持器105を簡単安価に形成することができる。
  図6は、第3実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。
  第3実施形態の円錐ころ軸受は、保持器205のみが、第1実施形態と異なる。第3実施形態の円錐ころ軸受では、第1実施形態の円錐ころ軸受の構成部と同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略することにする。また、第3実施形態の円錐ころ軸受では、第1実施形態の円錐ころ軸受と共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の円錐ころ軸受と異なる構成、作用効果および変形例についてのみ説明を行うことにする。
  上記第3実施形態の保持器205は、環状の本体部材260と、内柱部材261とを有し、内柱部材261は、環状の小径端部274と、連結部275と、傾斜延在部271とを有する。
  第3実施形態の保持器205は、本体部材260の径方向延在部264の径方向の内方側の端面280と、小径端部274の径方向の外方側の端面281とを本体部材260の小径環状部220の軸方向の外方側からレーザ溶接して、溶接の溶け込み部である接合部262を形成している。尚、この発明では、本体部材の径方向延在部の径方向の内方側の端面と、小径端部の径方向の外方側の端面とを本体部材の軸方向の大径環状部側からレーザ溶接しても良い。
  第3実施形態では、図6に示すように、上記小径端部274の径方向の外方側の端面281は、連結部275の径方向の外方側の端面288よりも径方向の外方側に位置している。
  図7は、第4実施形態の円錐ころ軸受の軸方向延在溝141の一部を示す模式図であり、変形例の傾斜延在部135の軸方向の内輪の大鍔部側の端部に存在する軸方向延在溝141の底154を通過する、変形例の軸方向延在溝141の一部の軸方向の模式断面図である。
  図7において、上記傾斜延在部135の軸方向延在溝(以下、単に溝という)141の底154は、図示しない内輪の円錐軌道面に略平行になっている。上記溝141は、延在方向の内輪の大鍔部側に端面150を有している。図7に示すように、上記溝141の底154を通過する軸方向の断面において、端面150は、内輪の軸線に近づくにつれて大鍔部の円錐ころ案内面に近づくように、溝141の底154の法線方向に対して傾斜している。
  上記第4実施形態の円錐ころ軸受によれば、溝141の底154を通過する軸方向の断面において、溝141の延在方向の大鍔部側の端面150が、内輪の軸線に近づくにつれて円錐ころ案内面に近づくように、溝141の底154の法線方向に対して傾斜しているから、潤滑剤を、図5に矢印Aで示すように、端面150に沿うようにして、円錐ころ案内面に導くことができる。
 本発明の一態様に係る円錐ころ軸受用保持器は、本体部材と、この本体部材とは別体の内柱部材と、上記本体部材と上記内柱部材とを接合する接合部とを備え、上記本体部材は、輪状部と、この輪状部から径方向内側に延在する径方向延在部とを有する小径環状部と、上記小径環状部の上記輪状部よりも大径の大径環状部と、上記小径環状部の上記輪状部と上記大径環状部とを周方向に互いに間隔をおいて連結する複数の柱部とを有し、上記内柱部材は、上記小径環状部側から上記大径環状部側に行くにしたがって上記小径環状部の中心軸から離れるように傾斜する傾斜延在部と、上記小径環状部の上記径方向延在部に接合される小径端部と、上記小径端部と上記傾斜延在部とを連結する連結部とを有し、上記接合部は、上記小径環状部の上記径方向延在部と、上記内柱部材の上記小径端部とを接合していることを特徴としている。
  尚、上記径方向延在部は、径方向に延在する成分を有する方向に延在していれば良く、正確に径方向に延在していなくても良く、例えば、径方向に対して傾斜する方向等に延在していても良い。また、径方向延在部は、直線状に延在していても、曲線状に延在していても良い。
  本発明によれば、保持器が、柱部の径方向の内方側に、小径環状部の軸方向に上記小径環状部から上記大径環状部側に行くにしたがって上記小径環状部の中心軸から離れるように延在する傾斜延在部を有している。したがって、潤滑剤を、傾斜延在部の内面を伝わせて内輪の大鍔部(以下、内輪の外周円錐軌道面の大径側の鍔部をさす)の円錐ころ案内面に到達させることができる。また、本発明によれば、保持器が大径環状部を有して、ポケットが大径側に開放されていないから、ポケットの大径環状部に溜まった潤滑剤を、円錐ころの大径端面を介して上記円錐ころ案内面に到達させることができる。したがって、微量潤滑を行ったとしても、より多くの潤滑剤で上記大鍔部の円錐ころ案内面を潤滑できて、上記円錐ころ案内面の潤滑性を向上できて、上記円錐ころ案内面の焼付きを抑制できる。
  また、本発明によれば、本体部材と、内柱部材とが互いに別体であって、本体部材の柱部と、内柱部材の傾斜延在部との間に径方向の隙間が存在しているから、本体部材の柱部と、内柱部材の傾斜延在部とに径方向の隙間が存在していない場合と比較して、保持器を軽量化することができると共に、周方向の流体抵抗を小さくすることができる。
  また、本発明によれば、本体部材の径方向延在部と、本体部材とは別体の内柱部材の小径端部とを接合部で接合する構成であるから、高度なプレス成形技術等によって接合部を有さない保持器を形成した場合と比較して、製造コストを大きく抑制できる。
  また、本発明によれば、本体部材の径方向延在部と、本体部材と別体の内柱部材の小径端部とを接合部で接合する構成であるから、本体部材として、既存の径方向延在部を有する保持器を利用することができて、既存の保持器に内柱部材を接合するだけで形成されることができる。したがって、簡易に形成されることができる。
 本発明の一態様に係る円錐ころ軸受用保持器は、上記傾斜延在部の上記径方向の内方側の端面は、上記軸方向に延在する軸方向延在溝を有している。
  本発明によれば、傾斜延在部の上記径方向の内方側の端面は、上記軸方向に延在する軸方向延在溝を有しているから、傾斜延在部を、内輪の円錐軌道面に間隔をおいて対向するように配置することによって、潤滑剤を、軸方向延在溝を介して内輪の大鍔部側に供給し易くなる。したがって、大鍔部の円錐ころ案内面の焼付きを抑制できる。
 本発明の一態様に係る円錐ころ軸受用保持器は、上記接合部は、レーザ溶接によって形成されると共に、上記径方向延在部と、上記小径端部とを溶融接着している部分である。
  本発明によれば、上記接合部は、レーザ溶接によって形成されるから、制御性に優れると共に、精密な溶接によって、本体部材と、内柱部材とを接合することができる。また、深い溶け込みを形成することができて、接合部の体積を大きくすることができるから、本体部材と、内柱部材との接合の強度を大きくすることができる。
 本発明の一態様に係る円錐ころ軸受は、円錐軌道面を有する外輪と、円錐軌道面とその円錐軌道面の大径側に位置する鍔部とを有する内輪と、上記外輪の円錐軌道面と上記内輪の円錐軌道面との間に配置された複数の円錐ころと、上記複数の円錐ころを保持する本発明の円錐ころ軸受用保持器とを備えることを特徴としている。
  本発明によれば、内輪の大鍔部のころ案内面の焼付きを抑制できると共に、円錐ころ軸受用保持器の製造コストを低減することができる。
  本発明によれば、内輪の大鍔部に潤滑剤を供給し易くて、製造コストも抑制できる円錐ころ軸受用保持器を実現できる。
  1  外輪
  2  内輪
  3  円錐ころ
  5,105,205  円錐ころ軸受用保持器
  11  外輪の円錐軌道面
  12  内輪の円錐軌道面
  14  内輪の大鍔部
  20,120,220  小径環状部
  21  大径環状部
  23,123  柱部
  30  大鍔部の円錐ころ案内面
  40  傾斜延在部の径方向の内方側の端面
  41,141  軸方向延在溝
  62,162,262  接合部
  64,164,264  径方向延在部
  68,160,260  本体部材
  61,161,261  内柱部材
  71,135,171,271,471  傾斜延在部
  74,174,274  小径端部
  75,175,275  連結部

Claims (5)

  1.   本体部材と、
      この本体部材とは別体の内柱部材と、
      上記本体部材と上記内柱部材とを接合する接合部と
    を備え、
      上記本体部材は、
      輪状部と、
      この輪状部から径方向内側に延在する径方向延在部とを有する小径環状部と、
      上記小径環状部の上記輪状部よりも大径の大径環状部と、
      上記小径環状部の上記輪状部と上記大径環状部とを周方向に互いに間隔をおいて連結する複数の柱部と
    を有し、
      上記内柱部材は、
      上記小径環状部側から上記大径環状部側に行くにしたがって上記小径環状部の中心軸から離れるように傾斜する傾斜延在部と、
      上記小径環状部の上記径方向延在部に接合される小径端部と、
      上記小径端部と上記傾斜延在部とを連結する連結部と
    を有し、
      上記接合部は、上記小径環状部の上記径方向延在部と、上記内柱部材の上記小径端部とを接合していることを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
  2.   請求項1に記載の円錐ころ軸受用保持器において、
      上記傾斜延在部の上記径方向の内方側の端面は、上記軸方向に延在する軸方向延在溝を有していることを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
  3.   請求項1に記載の円錐ころ軸受用保持器において、
      上記接合部は、レーザ溶接によって形成されると共に、上記径方向延在部と、上記小径端部とを溶融接着している部分であることを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
  4.   請求項2に記載の円錐ころ軸受用保持器において、
      上記接合部は、レーザ溶接によって形成されると共に、上記径方向延在部と、上記小径端部とを溶融接着している部分であることを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
  5.   円錐軌道面を有する外輪と、
      円錐軌道面とその円錐軌道面の大径側に位置する鍔部とを有する内輪と、
      上記外輪の円錐軌道面と上記内輪の円錐軌道面との間に配置された複数の円錐ころと、
      上記複数の円錐ころを保持する請求項1乃至4のいずれか一つに記載の円錐ころ軸受用保持器と
    を備えることを特徴とする円錐ころ軸受。
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