WO2012056688A1 - 端末装置 - Google Patents

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松井 正治
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Abstract

 所定の保持主体に保持される端末装置10において、生成部15は、パケット信号を生成する。通信部は、生成部15により生成されるパケット信号を送信する。生成部15は、災害情報を受信した場合、保持主体の識別情報を含むパケット信号を生成し、災害情報を受信しない場合、保持主体の識別情報を含まないパケット信号を生成する。

Description

端末装置
 本発明は、通信技術に関し、特に所定の情報が含まれた信号を送受信する端末装置に関する。
 自動車向け無線通信の形態は、路車間通信、車車間通信(車路車間通信を含む)に大別される。いずれの通信も、交差点での出会い頭の衝突やコーナー先の渋滞による追突防止等に活用できる。例えば、車車間通信においてGPS(Global Positioning System)等によって現在の位置情報をリアルタイムに検出し、その位置情報を車載器同士で交換しあうことによって、交差点での衝突防止を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。路車間通信では、交差点や路側に路側機が設置され、この路側機から車載器に上記のような運転支援情報が送信される。
特開2005-202913号公報
 路車間通信では、路側機から車載器に上記のような運転支援情報だけでなく、交通情報(例えば、渋滞情報、工事情報、事故情報)や、路側機近辺の災害情報を提供することも可能である。
 ところで、地震、火事、崖崩れ等の災害時、その災害現場の近くを走行している車両はその災害に巻き込まれる可能性がある。その車両の運転者や同乗者の家族等は、その災害を知った後、一刻も早くその安否を知りたいという要望がある。携帯電話機やスマートフォンが繋がる状態では、それを用いて安否を確認することができるが、山間部で電波が届かない場所であったり、それらの機器を持ちあわせていない場合であったり、災害やその影響による回線混雑のため一時的にサービスが利用できない場合、すぐに安否を確認することができない。
 路車間通信および車車間通信は、運転支援情報の提供が主目的であり、車両の位置情報等を送受信することが重要であり、個人情報保護の観点からは、車両やその所有者の識別情報は送受信されないことが望ましい。
 本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、交通安全確保の要請と個人情報保護の要請をバランスよく実現する通信技術を提供することにある。
 本発明のある態様の端末装置は、所定の保持主体に保持される端末装置であって、パケット信号を生成する生成部と、生成部により生成されるパケット信号を送信する通信部と、生成部は、災害情報を受信した場合、保持主体の識別情報を含むパケット信号を生成し、災害情報を受信しない場合、保持主体の識別情報を含まないパケット信号を生成する。
 なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
 本発明によれば、交通安全確保の要請と個人情報保護の要請をバランスよく実現できる。
本発明の実施例1に係る通信システムの構成(状態1)を示す図である。 実施例1に係る基地局装置の構成を示す図である。 図3(a)-(b)は、通信システムにおいて規定されるフレームのフォーマットを示す図である。 図4(a)-(b)は、路車送信期間が設定されたサブフレームの構成を示す図である。 通信システムにおいて規定されるパケット信号に格納されるMACフレームのフォーマットを示す図である。 実施例1に係る端末装置の構成を示す図である。 実施例1に係る通信システムの災害時の手順を示すフローチャートである。 実施例1に係る通信システムの構成(状態2)を示す図である。 実施例1に係る通信システムの構成(状態3)を示す図である。 本発明の実施例2に係る通信システムの構成を示す図である。 実施例2に係る端末装置の構成を示す図である。 実施例2に係る通信システムのグループ内情報をやりとりするための手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る通信システムの構成を示す図である。 実施例4に係る端末装置の構成を示す図である。 実施例4に係る通信システムの防犯情報を盗難車両登録装置に照会するための手順を示すフローチャートである。 変形例に係る端末装置の構成を示す図である。
 本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、車両に搭載された端末装置と、交差点や路側等に設置された基地局装置との間で実行される路車間通信、および車両に搭載された端末装置間において実行される車車間通信を用いたITS(Intelligent Transport Systems)に関する。
 ITSに、IEEE802.11等の規格に準拠した無線LANを用いることが検討されている。そのような無線LANでは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と呼ばれるアクセス制御機能が使用されている。そのため、当該無線LANでは、基地局装置および複数の端末装置によって同一の無線チャネルが共有される。このようなCSMA/CAでは、キャリアセンスによって他のパケット信号が送信されていないことを確認した後に、パケット信号がブロードキャスト送信される。
 車車間通信において、端末装置は、車両の存在位置、進行方向、移動速度等の情報(以下、これらを「位置情報等」という)を格納したパケット信号をブロードキャスト送信する。他の端末装置は、そのパケット信号を受信すると、当該位置情報等をもとに車両の接近等を認識する。
 基地局装置は、複数のサブフレームが含まれるフレームを繰り返し規定する。基地局装置は、路車間通信のために、複数のサブフレームのいずれかを選択し、選択したサブフレームの先頭部分の期間において、制御情報等が格納されたパケット信号をブロードキャスト送信する。
 当該制御情報には、当該基地局装置がパケット信号をブローキャスト送信するための期間(以下、「路車送信期間」という)に関する情報が含まれている。端末装置は、当該制御情報をもとに路車送信期間を特定し、路車送信期間以外の期間においてパケット信号を送信する。このように、路車間通信と車車間通信とが時間分割多重されると、両者間のパケット信号の衝突確率が低減される。つまり、端末装置が上記制御情報の内容を認識することによって、路車間通信と車車間通信との干渉が低減される。端末装置は、車車間通信のための期間(以下、「車車送信期間」という)中において、CSMA方式にてパケット信号を送信する。なお、基地局装置からの上記制御情報を受信できない端末装置、つまり基地局装置によって形成されたエリアの外に存在する端末装置は、フレームの構成に関係なくCSMA方式にてパケット信号を送信する。
 本発明の実施例1では、このような通信方式を用いた路車間通信において、基地局装置は災害情報を取得すると、災害情報を格納したパケット信号をブロードキャスト送信する。端末装置は当該パケット信号を受信すると、それをトリガーとして上記位置情報等に加えて、通常時には送信しない付加情報を格納したパケット信号を生成し、ブロードキャスト送信する。例えば、当該付加情報として、車両の識別情報、車両所有者の個人情報、車両の運転者および同乗者の安否情報等が挙げられる。
 本発明の実施例2では、上述した通信方式を用いた車車間通信において、複数車両でグループを形成して走行する際に、そのグループに属する車両間で、上記位置情報等に加えてまたは上記位置情報等に代えて、グループ内でのみ共有すべき情報を通信する。
 本発明の実施例3では、上述した通信方式を用いた車車間通信において、故障車両に搭載された端末装置と、ロードサービスカーに搭載された端末装置間で、上記位置情報等に代えて、故障情報を通信する。
 本発明の実施例4では、上述した通信方式を用いた路車間通信および車車間通信において、盗難車両に搭載された端末装置は上記位置情報等に加えて、通常時には送信しない車両の識別情報を送信する。
(実施例1)
 図1は、本発明の実施例1に係る通信システム500の構成(状態1)を示す。これは、ひとつの交差点を上方から見た場合に相当する。通信システム500は、基地局装置20、第1車両100aに搭載された端末装置10a、第2車両100bに搭載された端末装置10bを含み、当該通信システム500は外部ネットワーク(例えば、インターネット)200を介して災害センタ装置300と通信可能な構成である。エリア202は基地局装置20の電波圏内を示し、エリア外204は基地局装置20の電波圏外を示す。図面の上側が「北」に対応し、第1車両100aは「南」から「北」に進んでおり、第2車両100bは「東」から「西」に進んでいる。
 基地局装置20は、端末装置10間の通信を制御する。基地局装置20は、図示しないGPS衛星から受信した信号や、図示しない他の基地局装置にて形成されたフレームをもとに、複数のサブフレームが含まれるフレームを繰り返し生成する。各サブフレームの先頭部分には路車送信期間が設定可能である。基地局装置20は、複数のサブフレームのうち、他の基地局装置によって路車送信期間が設定されていないサブフレームを選択する。基地局装置20は、選択したサブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。基地局装置20は、設定した路車送信期間においてパケット信号を報知する。パケット信号に含まれるべきデータとして種々のデータが想定されるが、本実施例では災害情報のデータを想定する。
 災害センタ装置300は、例えば、気象庁や消防庁等の災害対策を扱う公的機関に設置されるサーバ装置である。当該サーバ装置は、地震、洪水、津波、火事、崖崩れ等の災害の発生を確認または予知すると、その内容を示す災害情報を、外部ネットワーク200を介して、被災地から所定の距離(例えば、数km~数10km)圏内に設置されたすべての基地局装置20に送信する。その際、地震や津波の発生が予知される場合、当該サーバ装置はその到達予想時刻を、設置された基地局装置20の位置ごとに算出して、各位置の基地局装置20にそれぞれ算出した到達予想時刻を上記災害情報に含めてもよい。
 また、当該サーバ装置は上記災害情報を上記圏内の基地局装置20に送信する際、車両100に搭載された端末装置10に、当該車両100の停止を運転者に促すためののメッセージ情報を付加してもよい。
 また、車両100が被災地から遠ざかったほうが安全な場合(例えば、洪水、津波、火事、崖崩れ等の場合)、当該サーバ装置は被災地と各基地局装置20の位置関係をもとに、各基地局装置20の位置から各車両100がどちらの方角へ離れたほうが安全かを算出し、各基地局装置20にそれぞれ算出した移動方角指示情報を付加してもよい。
 端末装置10は、基地局装置20からのパケット信号を受信すると、パケット信号に含まれる情報をもとに、フレームを生成する。その結果、複数の端末装置10のそれぞれにおいて生成されるフレームは、基地局装置20において生成されるフレームに同期する。端末装置10が、基地局装置20からのパケット信号を受信できる場合、端末装置10はエリア202に存在する。エリア202に存在する場合、端末装置10はキャリアセンスにてパケット信号を報知する。
 端末装置10は、次のフレームにおいても、相対的なタイミングが同一のサブフレームを選択する。端末装置10は、上記位置情報等および必要に応じてその他の情報を取得し、その情報をパケット信号に格納する。端末装置10は、上記制御情報もパケット信号に格納する。つまり、基地局装置20から送信された制御情報は、端末装置10によって転送される。一方、エリア外204に存在していると推定される場合、端末装置10は、フレームの構成に関係なく、CSMA/CAを実行することによって、パケット信号を報知する。
 図2は、実施例1に係る基地局装置20の構成を示す。基地局装置20は、アンテナ21、RF部22、変復調部23、処理部24、制御部29、ネットワーク通信部25を含む。この構成は、ハードウエア的には、任意のプロセッサ、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
 RF部22は、受信処理として、端末装置10や他の基地局装置20からのパケット信号をアンテナ21にて受信する。RF部22は、受信した無線周波数のパケット信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、ベースバンドのパケット信号を変復調部23に出力する。一般的に、ベースバンドのパケット信号は、同相成分と直交成分によって形成されるため、ふたつの信号線が示されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。RF部22には、LNA(Low Noise Amplifier)、ミキサ、AGC、A/D変換部も含まれる。
 RF部22は、送信処理として、変復調部23から入力されたベースバンドのパケット信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、路車送信期間において、無線周波数のパケット信号をアンテナ21から送信する。また、RF部22には、PA(Power Amplifier)、ミキサ、D/A変換部も含まれる。
 変復調部23は、受信処理として、RF部22からのベースバンドのパケット信号に対して、復調を実行する。さらに、変復調部23は、復調した結果を処理部24に出力する。また、変復調部23は、送信処理として、処理部24からのデータに対して、変調を実行する。さらに、変復調部23は、変調した結果をベースバンドのパケット信号としてRF部22に出力する。通信システム500がOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を採用する場合、変復調部23は、受信処理としてFFT(Fast Fourier Transform)も実行し、送信処理としてIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)も実行する。
 処理部24は、変復調部23およびRF部22に対して、路車送信期間においてパケット信号をブロードキャスト送信させる。処理部24は、図示しないGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号をもとに時刻情報を特定する。なお、時刻情報の特定は既存の一般的な技術により可能なため、ここではその説明を省略する。処理部24は、時刻情報をもとに複数のフレームを生成する。例えば、時刻情報にて示されたタイミングを基準にして、「1sec」の期間を10分割することによって、「100msec」のフレームを10個生成する。このような処理を繰り返すことによって、フレームが継続的に生成される。
 各フレームは複数のサブフレームを含む。処理部24は、フレームに含まれる複数のサブフレームのうち、路車送信期間を設定すべきサブフレームを選択する。その際、他の基地局装置によって路車送信期間が設定されていないサブフレーム、つまり未使用のサブフレームを選択する。
 図3(a)-(b)は、通信システム500において規定されるフレームのフォーマットを示す。図3(a)は、フレームの構成を示す。フレームは、第1サブフレームから第Nサブフレームと示されるN個のサブフレームによって形成されている。例えば、フレームの長さが100msecであり、Nが8である場合、12.5msecの長さのサブフレームが規定される。なお、Nは8以外であってもよい。
 図3(b)は、基地局装置20によって生成されるフレームの構成を示す。基地局装置20は、第1サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。なお、第1サブフレームには他の基地局装置により路車送信期間が設定されていないことを前提とする。基地局装置20は、第1サブフレームにおいて路車送信期間に続けて車車送信期間を設定する。車車送信期間とは、端末装置10がパケット信号を報知可能な期間である。つまり、当該フレームのうち、第1サブフレームの路車送信期間において基地局装置20はパケット信号を報知可能であり、第1サブフレームの路車送信期間以外の車車送信期間において端末装置10はパケット信号を報知可能である。基地局装置20は、第2サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間のみを設定する。なお、他の基地局装置が当該路車送信期間を設定する場合、第1サブフレーム以外のサブフレームに設定する。
 図4(a)-(b)は、路車送信期間が設定されたサブフレームの構成を示す。上述したように、路車送信期間が設定されたサブフレームは、路車送信期間、車車送信期間の順に構成される。路車送信期間では基地局装置20がパケット信号を報知し、車車送信期間では端末装置10がパケット信号を報知可能である。図4(b)は、路車送信期間におけるパケット信号の配置を示す。図示のごとく、路車送信期間において、複数のRSUパケット信号が並べられている。各RSUパケット信号間は、SIFS(Short Interframe Space)だけ離れている。
 図5は、通信システム500において規定されるパケット信号に格納されるMACフレームのフォーマットを示す。MACフレームは、先頭から順に、「MACヘッダ」、「LLCヘッダ」、「メッセージヘッダ」、「データペイロード」、「FCS」を配置する。
 図2に戻る。ネットワーク通信部25は、外部ネットワーク200を介して図示しない外部のサーバ装置やPCと双方向通信する。本実施例では、災害センタ装置300から上記災害情報、上記メッセージ情報等を受信して、処理部24に渡す。また、ネットワーク通信部25は、処理部24から車両100の位置情報等、その車両100の識別情報、後述する安否情報等を受信し、外部ネットワーク200を介して災害センタ装置300に送信する。制御部29は、基地局装置20全体の処理を制御する。
 図6は、実施例1に係る端末装置10の構成を示す。端末装置10は、アンテナ11、RF部12、変復調部13、処理部14、ユーザインターフェース17、識別情報保持部18および制御部19を含む。処理部14は、生成部15および取得部16を含む。アンテナ11、RF部12、変復調部13は、図2のアンテナ21、RF部22、変復調部23と基本的に同様の処理を実行する。以下、同様の処理については適宜説明を省略し、両者の相違点を中心に説明する。
 RF部12および変復調部13は、他の端末装置10や基地局装置20からのパケット信号を受信し、処理部14に出力する。上述したように、RF部12および変復調部13は、路車送信期間において基地局装置20からのパケット信号を受信し、路車送信期間において他の端末装置10からのパケット信号を受信する。
 生成部15は、変復調部13からの復調結果が、基地局装置20からのパケット信号である場合、路車送信期間が配置されたサブフレームのタイミングを特定する。また、生成部15は、サブフレームのタイミングと、パケット信号のメッセージヘッダにおける基本部分の内容、具体的には、RSU送信期間長の内容をもとに、フレームを生成する。なお、フレームの生成手法は、基地局装置20の処理部24における生成手法と同様であるため、その説明を省略する。その結果、生成部15は、基地局装置20において形成されたフレームに同期したフレームを生成する。
 生成部15は、受信したパケット信号のデータペイロードに含まれる情報を取得部16およびユーザインターフェース17に出力する。取得部16は、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ、車速センサ等と接続されており、それらから供給されるデータを取得して、端末装置10が搭載された車両100の位置情報等(存在位置、進行方向、移動速度)を特定する。当該存在位置は、緯度・経度によって定義される。存在位置および進行方法の特定は既存の一般的な技術により可能なため、ここではその説明を省略する。取得部16は、位置情報等を生成部15へ出力する。生成部15は、取得部16により取得される位置情報等をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、そのパケット信号をCSMA方式にてブロードキャスト送信する。
 なお、取得部16は図示しないECU(Electronic Control Unit)に接続されていてもよい。取得部16はECUから車両100の故障の有無、故障がある場合の故障箇所(以下、両者をまとめて故障情報)を取得する。
 ユーザインターフェース17は、操作部、音声出力部、表示部等を備える。他の端末装置10から、それが搭載された車両100の位置情報等を含むパケット信号が受信された場合、当該表示部はその車両100の現在位置を表示する。また、音声出力部はその車両100が所定の距離より接近した位置に存在する場合、その接近を示すメッセージを音声出力する。
 また、基地局装置20から上記災害情報および上記メッセージ情報を受信すると、音声出力部は災害発生のお知らせと、車両100の停止を促すメッセージを音声出力する。その音声出力に加えてまたは代えて、当該表示部がそのメッセージを表示してもよい。また、基地局装置20から上記災害情報および上記移動方角指示情報を受信すると、当該表示部は災害発生のお知らせと、その車両100が移動すべき方角を表示する。なお、その表示に加えてまたは代えて、当該音声出力部がその旨のメッセージを音声出力してもよい。
 当該操作部は、上記災害情報を受信した場合に基地局装置20に送信すべき車両100の識別情報等を、ユーザ操作に起因して識別情報保持部18に登録する。この送信すべき識別情報の範囲は、ユーザが任意に設定可能である。例えば、車両100の自動車登録番号のみを設定してもよいし、それに加えて車台番号を設定してもよい。また、車両100の所有者、運転者または同乗者の個人情報を設定してもよい。当該個人情報として、名前、性別、年齢、住所、電話番号、血液型、病歴等を設定することができる。なお、これら個人情報の送信範囲についてもユーザが任意に設定することができる。なお、所有者ではない運転者や同乗者は、運転当日の出発前に個人情報を設定すればよい。
 当該操作部には、救助要請ボタンが設置されていてもよい。また、救助要請するためのタッチパネル画面が表示されるよう設定されていてもよい。運転者または同乗者は、救助要請ボタンの押下またはタッチパネル画面を操作して、死傷者の有無(以下、安否情報という)の送信を指示することができる。なお、怪我人がいる場合、当該安否情報にはその怪我の程度が含まれてもよい。
 基地局装置20から上記災害情報を受信すると、取得部16は識別情報保持部18から上記識別情報を取得し、生成部15に出力する。また、上記ECUから上記故障情報を取得できる場合、その故障情報を取得して生成部15に出力してもよい。さらに、ユーザインターフェース17から上記安否情報が取得できる場合、その安否情報を取得して生成部15に出力してもよい。
 生成部15は上記位置情報等、上記識別情報およびその他の取得情報(以下、これらを「災害情報に対する応答情報」という)をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。ここで、その他の取得情報は必須情報ではない。災害情報に対する応答情報として基地局装置20に送信する情報の種類は、災害情報の種類によって異なっていてもよい。識別情報保持部18は、災害情報の種類と当該送信する情報の種類を対応付けたテーブルを保持してもよい。このテーブルはユーザ設定により生成されてもよい。災害情報の種類は災害の程度により分類されてもよい。例えば、つぎのような設定が可能である。震度7以上の地震情報が受信された場合、車両100および運転者に関する登録されている全ての個人情報を当該送信する情報に含める。震度5、6の地震情報が受信された場合、車両100の自動車登録番号および運転者の名前を当該送信する情報に含める。震度4以下の地震情報が受信された場合、個人情報を当該送信する情報に含めない。RF部12および変復調部13は、災害情報に対する応答情報をデータペイロードに含むパケット信号をCSMA方式にてブロードキャスト送信する。RF部12および変復調部13は、上記災害情報を受信したとき上記災害情報を受信しないときと比較して、パケット信号の送信間隔を長くしてもよい。例えば、上記災害情報を受信したとき通常時と比較して送信間隔を10倍に長くしてもよい。このように、送信間隔を長くして送信頻度を下げることにより、災害時の通信トラフィック量の増大を抑制でき、通信トラフィック量の増大による通信障害を抑制できる。また、端末装置10の消費電力が低下することにより、バッテリ切れにより端末装置10が使用不可となる可能性を低下させることができる。
 基地局装置20が当該パケット信号を受信可能なエリアに設置されている場合、その基地局装置20のRF部22および変復調部23は、当該パケット信号を受信し、処理部24は、当該パケット信号のデータペイロードに含まれる上記災害情報に対する応答情報を抽出する。ネットワーク通信部25は、それらの情報を外部ネットワーク200を介して災害センタ装置300に送信する。外部ネットワーク200が当該パケット信号を転送可能な場合、ヘッダ情報のみを更新して、当該パケット信号を転送する。災害センタ装置300では、災害時、被災地から所定の距離圏内に設置された基地局装置20から、その圏内に位置する車両100の上記災害情報に対する応答情報を収集する。収集されたデータは救出活動、復旧活動、家族等による安否確認等に活用される。
 図7は、実施例1に係る通信システム500の災害時の手順を示すフローチャートである。災害センタは、各地点に設置された地震計や火事の通報等から災害情報を認知すると、災害センタ装置300はその災害情報を通知すべき圏内に設置された基地局装置20に、当該災害情報を外部ネットワーク200を介して送信する(S10)。
 当該災害情報を受信した各基地局装置20は、受信した災害情報をブロードキャスト送信する(S11)。災害情報を送信している基地局装置20の電波圏内に位置する車両100に搭載された端末装置10は、その災害情報を受信する(S12)。端末装置10は、当該災害情報を受信すると、当該災害情報に対する応答情報をブロードキャスト送信する(S13)。基地局装置20は当該応答情報を受信すると、外部ネットワーク200を介して災害センタ装置300に送信する(S14)。
 以上説明したように実施例1によれば、通常時は車両の位置情報等を路車間および車車間でやりとりし、車両や人物を直接的に特定するための情報をやりとりしないことにより、個人情報を保護しつつ交通の安全性を向上させることができる。これに対し、災害時には、車両の位置情報等に加えて車両の識別情報等を送信することにより、その識別情報等を利用して災害時の安否確認等に利用することができる。このように、実施例1によれば、交通安全確保の要請と個人情報保護の要請をバランスよく実現することができる。
(実施例1の変形例)
 図8は、実施例1に係る通信システム500の構成(状態2)を示す図である。図8は、図1と比較し、第1車両100aも第2車両100bも「南」から「北」に進んでおり、いずれの車両100a、100bに搭載された端末装置10も、基地局装置20の電波圏内のエリア202に属している。
 図9は、実施例1に係る通信システム500の構成(状態3)を示す図である。図9は、図8から所定時間経過後の状態を示している。第2車両100bに搭載された端末装置10は当該エリア202に属しているが、第1車両100aに搭載された端末装置10は当該エリア外204に位置する。
 第2状態において、基地局装置20から災害情報がブロードキャスト送信された場合、第1車両100aおよび第2車両100bに搭載された端末装置10はその災害情報を受信できる。また、第1車両100aおよび第2車両100bに搭載された端末装置10からブロードキャスト送信される災害情報に対する応答情報は、基地局装置20に受信される。
 第3状態において、基地局装置20から災害情報がブロードキャスト送信された場合、第2車両100bに搭載された端末装置10はその災害情報を受信できるが、第1車両100aに搭載された端末装置10はその災害情報を受信できない(ケース1)。
 また、第3状態において、第2車両100bに搭載された端末装置10からブロードキャスト送信される災害情報に対する応答情報は、基地局装置20に受信されるが、第1車両100aに搭載された端末装置10からブロードキャスト送信される災害情報に対する応答情報は、基地局装置20に受信されない(ケース2)。
 そこで変形例では車車間通信を用いて災害情報および災害情報に対する応答情報をホッピングして、路車間通信を実現する。すなわち、端末装置10のRF部12、変復調部13および処理部14は、他の端末装置10から災害情報または災害情報に対する応答情報を含むパケット信号を受信した場合、中継を実行する。
 基地局装置20の処理部24は、災害情報を転送すべき旨の情報、およびその転送回数の上限値を、図5に示したMACフレームのメッセージヘッダに記述する。当該MACフレームを受信した端末装置10の処理部14は、メッセージヘッダに含まれる転送回数をプラス1する。その更新後の転送回数が当該上限値未満の場合、当該処理部14はメッセージヘッダに更新後の転送回数を記述し、RF部12および変復調部13は更新後のパケット信号をブロードキャスト送信する。更新後の転送回数が当該上限値に到達した場合、転送は実行されない。なお、転送回数の上限値の代わりに転送の有効期限が用いられてもよい。以上の処理は上記ケース1に該当する。
 同様の要領で、端末装置10の処理部14は、災害情報に対する応答情報を転送すべき旨の情報、およびその転送回数の上限値を、図5に示したMACフレームのメッセージヘッダに記述する。当該MACフレームを受信した端末装置10の処理部14は、メッセージヘッダに含まれる転送回数をプラス1する。その更新後の転送回数が当該上限値未満の場合、当該処理部14はメッセージヘッダに更新後の転送回数を記述し、RF部12および変復調部13は更新後のパケット信号をブロードキャスト送信する。更新後の転送回数が当該上限値に到達した場合、転送は実行されない。なお、転送回数の上限値の代わりに転送の有効期限が用いられてもよい。以上の処理は上記ケース2に該当する。
 以上説明したように実施例1の変形例によれば、基地局装置20の電波圏内のエリア外204に車両100が位置する場合であっても、車車間通信を利用することによって、基地局装置20から端末装置10に災害情報が到達する可能性を高めることができる。また、端末装置10から基地局装置20に災害情報に対する応答情報が到達する可能性を高めることができる。
(実施例2)
 図10は、本発明の実施例2に係る通信システム500の構成を示す。実施例2では基本的に車車間通信のみを使用するため、基地局装置20は描いていない。第1車両100a、第2車両100bおよび第3車両100cはひとつのグループを形成している。例えば、同じ目的地を目指して複数のメンバーでドライブする場合等が該当する。第1車両100aおよび第2車両100bは「東」から「西」に進んでおり、第3車両100cは「南」から「北」に進んでいる。第4車両100dは上記グループに属さず、「北」から「南」に進んでいる。第4車両100dは第3車両100cにとって、単なる対向車である。
 図11は、実施例2に係る端末装置10の構成を示す。実施例2に係る端末装置10は、図6に示した実施例1に係る端末装置10と比較し、鍵生成部31、鍵保持部32および暗号化/復号部33が追加された構成である。なお、識別情報保持部18は実施例2では必須構成ではないため、図11には描いていない。
 上述したように実施例2に係る通信システム500では、車車間通信を用いてひとつのグループに属する複数の車両間で情報をやりとりする。例えば、先導車両(図10では第1車両100a)の位置情報や先導車両までのナビゲーション情報を、後続車両(図10では、第2車両100bおよび第3車両100c)に伝達するために、ブロードキャスト送信する。特に、図10の第3車両100cのように先導車両である第1車両100aが視界に存在しない場合に有効である。当該ナビゲーション情報は、例えば交差点名と曲がる方向を示す情報のセットで規定される。後続車両に搭載された端末装置10のユーザインターフェース17は、これらの情報をもとに画面に表示された地図上にルートを重ねて表示してもよいし、音声出力により各交差点の手前で行先方向を運転者に報知してもよい。その両者を実行してもよい。なお、ひとつのグループに属する複数の車両間で通信される情報は車両運行に関連する情報に限ることはなく、車両運行に関連しない連絡事項等(例えば、食事する場所の変更の連絡)であってもよい。
 実施例2に係る通信システム500では、車車間通信でやりとりする情報を暗号化する。暗号化には大別して共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式とがある。共通鍵暗号方式は暗号化と復号に共通の鍵を用いる暗号方式であり、DES、AES等が知られている。公開鍵暗号方式は暗号と復号に別の鍵を用いる暗号方式であり、RSA、DSA、ECDSA等が知られている。公開鍵暗号方式において、暗号化に使用する鍵を公開鍵、復号に使用する鍵を秘密鍵という。
 実施例2に係る通信システム500では、ひとつのグループに属する複数の車両100の出発前に、当該複数の車両100間で共通鍵または公開鍵を共有する。これらの鍵の共有は、赤外線通信などを用いたユニキャスト通信により実行されてもよいし、ユーザ入力により実行されてもよい。前者の場合、赤外線通信機能を持つ携帯電話機やスマートフォンを介して暗号鍵をやりとりしてもよい。また、上記グループに属さない車両や基地局が近くに存在しない場合、車車間通信により暗号鍵をやりとりしてもよい。
 共通鍵暗号方式を採用する場合、ひとつのグループに属する複数の車両100のいずれかの端末装置10における鍵生成部31は、共通鍵暗号方式の鍵生成アルゴリズムを実行して共通鍵を生成する。鍵生成部31は、生成した共通鍵を自己の鍵保持部32に格納するとともに、上記グループに属する他の車両100に搭載された端末装置10の鍵保持部32に保持されるよう、上述した共有化方法のいずれかを実行するよう、ユーザインターフェース17にその旨のメッセージを表示する。以下、上記グループに属するすべての車両100に搭載された端末装置10の鍵保持部32に同一の共通鍵が保持されたことを前提に説明する。
 上記グループに属するいずれかの車両100に搭載された端末装置10において、生成部15は、上記グループに属する他の車両100に送信すべき情報(以下、グループ内情報という)を生成する。例えば、取得部16により取得される位置情報等をもとにナビゲーション情報を生成する。生成部15は、生成したグループ内情報を鍵保持部32に保持される共通鍵を用いて暗号化し、暗号化したグループ内情報をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、そのパケット信号をCSMA方式にてブロードキャスト送信する。
 上記グループに属する他の車両100に搭載された端末装置10において、RF部12および変復調部13が上記パケット信号を受信すると、暗号化/復号部33は、鍵保持部32から共通鍵を取り出し、その共通鍵を用いて上記パケット信号のデータペイロードに含まれる暗号化されたグループ内情報を復号する。その復号されたグループ内情報はユーザインターフェース17に供給され、運転者および同乗者に提供される。なお、上記グループに属さない車両100に搭載された端末装置10は、当該共通鍵を所持しないため、当該グループ内情報を復号することができない。
 公開鍵暗号方式を採用する場合、ひとつのグループに属する複数の車両100のそれぞれの端末装置10における鍵生成部31は、公開鍵暗号方式の鍵生成アルゴリズムを実行して秘密鍵および公開鍵を生成する。鍵生成部31は、生成した秘密鍵および公開鍵を自己の鍵保持部32に格納するとともに、生成した公開鍵が上記グループに属する他の車両100に搭載された端末装置10の鍵保持部32に保持されるよう、上述した共有化方法のいずれかを実行するよう、ユーザインターフェース17にその旨のメッセージを表示する。
 なお、公開鍵はグループに属さない車両100に搭載された端末装置10に受信されても問題ないため、上記グループに属さない車両が近くに存在する場合でも(例えば、公道の近くでも)、車車間通信により公開鍵をやりとりしても問題ない。以下、上記グループに属するそれぞれの車両100に搭載されたそれぞれの端末装置10の鍵保持部32に、上記グループに属する車両100に搭載された端末装置10のすべての公開鍵が保持されたことを前提に説明する。
 上記グループに属するいずれかの車両100に搭載された端末装置10において、生成部15は、上記グループに属する他の車両100に送信すべきグループ内情報を生成する。生成部15は、生成したグループ内情報を鍵保持部32に保持される公開鍵を用いて暗号化し、暗号化したグループ内情報をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、そのパケット信号をCSMA方式にてブロードキャスト送信する。この暗号化から送信までの一連の処理を、すべての公開鍵を用いて実行する。すなわち、上記グループに属する自己以外の車両数に対応した回数繰り返し実行する。
 上記グループに属する他の車両100に搭載された端末装置10において、RF部12および変復調部13が上記パケット信号を受信すると、暗号化/復号部33は、鍵保持部32から秘密鍵を取り出し、その秘密鍵を用いて上記パケット信号のデータペイロードに含まれる暗号化されたグループ内情報を復号する。その際、自己の端末装置10の鍵生成部31により暗号化されたグループ内情報は復号できるが、自己以外の端末装置10の鍵生成部31により暗号化された情報は復号できない。ただし、送信側が上述した処理によりパケット信号を送信している場合、自己の秘密鍵で復号できる情報を含むパケット信号がひとつ存在することになるため、復号が可能である。
 暗号化/復号部33により復号されたグループ内情報はユーザインターフェース17に供給され、運転者および同乗者に提供される。なお、上記グループに属さない車両100に搭載された端末装置10は、当該秘密鍵を所持しないため、上記パケット信号のデータペイロードに含まれる暗号化されたグループ内情報を復号することができない。
 共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式とを比較すると、後者のほうがセキュリティが高いが処理負荷が大きくなる。したがって、グループに属する車両の数が少ない場合、後者を採用することが望ましいが、グループに属する車両の数が多い場合、後者を採用しづらくなる。また、公開鍵暗号方式を採用した場合において、情報を送信する端末装置10は、自己の秘密鍵を用いて電子署名を生成することができ、その電子署名をデータペイロードに含めることができる。この電子署名は共通鍵を用いて生成される電子署名より信頼性が高い。
 実施例2においても、実施例1と同様に車車間通信を用いて上記グループ内情報をホッピングしてもよい。すなわち、端末装置10の処理部24は、上記グループ内情報を転送すべき旨の情報、およびその転送回数の上限値を、図5に示したMACフレームのメッセージヘッダに記述する。当該MACフレームを受信した端末装置10の処理部14は、メッセージヘッダに含まれる転送回数をプラス1する。その更新後の転送回数が当該上限値未満の場合、当該処理部14はメッセージヘッダに更新後の転送回数を記述し、RF部12および変復調部13は更新後のパケット信号をブロードキャスト送信する。更新後の転送回数が当該上限値に到達した場合、転送は実行されない。なお、転送回数の上限値の代わりに転送の有効期限が用いられてもよい。
 このように、端末装置10のRF部12、変復調部13および処理部14は、他の端末装置10から受信したグループ内情報を含むパケット信号も、メッセージヘッダの記述に応じて中継を実行する。なお、中継を実行する端末装置10は上記グループに属する端末装置10に限るものではなく、上記グループに属さない端末装置10も含まれる。例えば、図10に示した第4車両100dに搭載された端末装置10が中継を実行してもよい。その他、上記災害情報および上記災害情報に対する応答情報のホッピングに関する議論が上記グループ内情報のホッピングに関する議論にもあてはまる。
 図12は、実施例2に係る通信システム500のグループ内情報をやりとりするための手順を示すフローチャートである。ひとつのグループに属する複数の車両100に搭載された少なくともひとつの端末装置10の鍵生成部31は暗号鍵を生成する(S20)。当該暗号鍵は、上記グループに属するすべての車両100に搭載された端末装置10に共有される(S21)。
 上記グループに属するひとつの車両100に搭載された端末装置10は、グループ内情報の送信に先立ち、そのグループ内情報を上記共有した暗号鍵で暗号化する(S22)。当該端末装置10は、暗号化されたグループ内情報を含むパケット信号をブロードキャスト送信する(S23)。上記グループに属する他の車両100に搭載された端末装置10は、暗号化されたグループ内情報を含むパケット信号を受信する(S24)。それぞれの端末装置10は、受信したパケット信号に含まれる暗号化されたグループ内情報を上記共有した暗号鍵で復号する(S25)。復号されたグループ内情報は、運転者および同乗者に報知される(S26)。
 以上説明したように実施例2によれば、上記位置情報等、上記災害情報および上記災害情報に対する応答情報以外の、交通の安全性や危機管理に関係しないプライベートな情報でも暗号化することにより、その情報を車車間通信によりやりとりすることができる。暗号化されているため、グループに属さない車両100に搭載された端末装置10にはその情報を解読することができず、ホッピングも可能である。したがって、比較的距離が離れた車両間でも、プライベートな情報を通信することができる。
(実施例3)
 図13は、本発明の実施例3に係る通信システム500の構成を示す。車両100eが故障し、車両100e(以下、故障車両100eという)の運転者または同乗者がロードサービスセンターに救援を求め、ロードサービスカー(以下、LSCという)100fが到着した状態を示す。実施例3では、故障車両100eに搭載された端末装置10と、故障車両100e内のECUが連携し、故障車両100eに搭載された端末装置10は当該ECUから故障情報が取得できることを前提とする。すなわち、当該端末装置10は正常に動作していることを前提とする。大事故等により車両に大きな損傷が発生していない場合、当該ECUは故障箇所を特定できる場合が多い。
 実施例3では、故障車両100eに搭載された端末装置10と、LSC100fに搭載された端末装置10との間で車車間通信が実行される。故障車両100eに搭載された端末装置10の取得部16はECUから故障情報を取得する。また、識別情報保持部18から故障車両100eの識別情報を取得する。生成部15はその故障情報および故障車両100eの識別情報をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、そのパケット信号をブロードキャスト送信する。
 LSC100fに搭載された端末装置10のRF部12および変復調部13は当該パケット信号を受信する。処理部14は、そのパケット信号のデータペイロードに含まれる情報を抽出し、ユーザインターフェース17に出力する。LSC100fのサービスマンは現場で修理が困難と判断した場合、故障車両100eを修理施設(例えば、その車両100eを販売したカーディーラーや、その車両100eの行きつけの修理工場)に運搬する。
 この運搬に先立ちまたは運搬の途中で、当該サービスマンは、上記修理施設に一般的な通信手段(例えば、携帯電話や第三者無線(MAC無線))を用いて、修理または部品交換の手配およびその見積りの依頼を行うことができる。なお、この手配および依頼を上記一般的な通信手段ではなく、路車間通信を用いて基地局装置20および外部ネットワーク200を介して上記修正施設のPCやサーバ装置にアクセスすることにより行ってもよい。
 以上説明したように実施例3によれば、車車間通信により故障情報を故障車両100eに搭載された端末装置10からLSC100fに搭載された端末装置10に送信することにより、LSC100fのサービスマンは故障車両100eに乗りうつらなくても、故障車両100eの故障箇所を特定でき、その後の処理を迅速に判断することができる。このように、車車間通信は上記位置情報等、上記災害情報および上記災害情報に対する応答情報以外の、業務用の情報のやりとりにも活用することができる。
(実施例4)
 図14は、本発明の実施例4に係る通信システム500の構成を示す。車両100gは盗難にあった盗難車両100gである。盗難にあった車両100gの所有者は警察署に盗難届を提出する。その際、盗難車両100gに搭載された端末装置10gの鍵生成部31で生成された暗号鍵(共通鍵暗号を採用する場合は共通鍵、公開鍵暗号方式を採用する場合は秘密鍵)も提出する。盗難届を受理した警察署は、盗難車両登録装置400に盗難車両100gの識別情報および暗号鍵を登録する。
 実施例4では、車両100に設置された端末装置10は特殊ネジ等で固定され、端末装置10を販売したカーディーラー等が所持する特殊工具でないと取り外しができないことを前提とする。
 図15は、実施例4に係る端末装置10の構成を示す。実施例4に係る端末装置10は、図6に示した実施例1に係る端末装置10と比較し、鍵生成部31、鍵保持部32および暗号化/復号部33が追加された構成である。実施例4に係る識別情報保持部18は、車両100の識別情報を保持していれば足り、運転者や同乗者の識別情報を保持している必要はない。
 実施例4では、防犯のために車両100の位置情報等および車両100の識別情報を定期的(例えば、1日に1回、数時間に1回)にブロードキャスト送信する。この情報送信の頻度は車両100の所有者がユーザインターフェース17から任意に設定可能である。この情報を送信する際、暗号鍵を用いて暗号化して送信する。
 以下、より具体的に説明する。取得部16は、設定された時刻になると、GPS受信機等から位置情報等を取得するとともに、識別情報保持部18から車両100の識別情報を取得して生成部15に出力する。暗号化/復号部33は、鍵保持部32に保持される暗号鍵(共通鍵暗号を採用する場合は共通鍵、公開鍵暗号方式を採用する場合は公開鍵)を用いて、生成部15に入力された車両100の位置情報等および車両100の識別情報(以下、防犯情報という)を暗号化する。
 生成部15は、暗号化された防犯情報をデータペイロードに含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、そのパケット信号をCSMA方式にてブロードキャスト送信する。
 基地局装置20が当該パケット信号を受信可能なエリアに設置されている場合、その基地局装置20のRF部22および変復調部23は、当該パケット信号を受信し、処理部24は、当該パケット信号のデータペイロードに含まれる暗号化された防犯情報を抽出する。ネットワーク通信部25は、当該暗号化された防犯情報を外部ネットワーク200を介して盗難車両登録装置400に送信する。外部ネットワーク200が当該パケット信号を転送可能な場合、ヘッダ情報のみを更新して、当該パケット信号を転送する。
 盗難車両登録装置400は、当該暗号化された防犯情報を、盗難届とともに提出されている暗号鍵のいずれかで復号できる場合、当該暗号化された防犯情報を復号する。当該防犯情報により特定される地域を警察車両100hで巡回し、車両100の識別情報(例えば、ナンバープレートに記述された自動車登録番号)を視認することにより、盗難車両100gの発見に努める。また、ナンバープレートが付け替えられていることの対策として、警察車両100hに搭載された端末装置10から車車間通信により、盗難車両100gから送信される暗号化された防犯情報を含むパケット信号の受信を試みてもよい。
 実施例4においても、実施例1と同様に車車間通信を用いて上記防犯情報をホッピングしてもよい。すなわち、端末装置10の処理部24は、上記防犯情報を転送すべき旨の情報、およびその転送回数の上限値を、図5に示したMACフレームのメッセージヘッダに記述する。当該MACフレームを受信した端末装置10の処理部14は、メッセージヘッダに含まれる転送回数をプラス1する。その更新後の転送回数が当該上限値未満の場合、当該処理部14はメッセージヘッダに更新後の転送回数を記述し、RF部12および変復調部13は更新後のパケット信号をブロードキャスト送信する。更新後の転送回数が当該上限値に到達した場合、転送は実行されない。なお、転送回数の上限値の代わりに転送の有効期限が用いられてもよい。
 すなわち、端末装置10のRF部12、変復調部13および処理部14は、他の端末装置10から受信した防犯情報を含むパケット信号も、メッセージヘッダの記述に応じて中継を実行する。その他、上記災害情報および上記災害情報に対する応答情報のホッピングに関する議論が上記防犯情報のホッピングに関する議論にもあてはまる。
 図16は、実施例4に係る通信システム500の防犯情報を盗難車両登録装置400に照会するための手順を示すフローチャートである。車両100を盗難された所有者は、警察署に被害届を提出することにより、盗難車両登録装置400に盗難車両100gの識別情報、および車両100gに搭載された端末装置10から送信される暗号化された防犯情報を復号するための暗号鍵が登録される(S40)。
 車両100に搭載された端末装置10は、定期的に防犯情報を生成し(S41)、その防犯情報の送信に先立ち、その防犯情報を暗号鍵で暗号化する(S42)。当該端末装置10は、暗号化された防犯情報を含むパケット信号をブロードキャスト送信する(S43)。基地局装置20は、暗号化された防犯情報を含むパケット信号を受信する(S44)。基地局装置20は、暗号化された防犯情報を盗難車両登録装置400に転送する(S45)。盗難車両登録装置400は、受信したパケット信号に含まれる暗号化された防犯情報を、登録されている暗号鍵で復号する(S46)。復号された防犯情報により、盗難車両100gの位置情報が特定される(S47)。
 以上説明したように実施例4によれば、路車間通信を用いて盗難車両の探索または追跡を行うことができる。また、防犯情報を暗号化することにより、車車間通信を利用しても盗難に無関係な車両に、その防犯情報が解読されることがない。したがって、車車間通信を利用することにより、より広範囲で高密度に盗難車両gを捜索することができる。
 以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
 上記実施例1では、基地局装置20または他の端末装置10から災害情報を含むパケット信号を受信したとき、端末装置10の生成部15は、車両100または運転者の識別情報を含むパケット信号を生成した。車両100または運転者の識別情報を含むパケット信号を生成するのは災害情報を受信したときに限らない。例えば、特殊用途車両(例えば、レスキュー車、パトロール車、工業作業者、レッカー車)に搭載された端末装置10から救助信号を含むパケット信号を受信したとき、端末装置10の生成部15は、車両100または運転者の識別情報を含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、当該識別情報を含むパケット信号をブロードキャスト送信する。これによれば、土砂崩れ等により車両100が外部から視認できない状態でも、車両100の所在、および車両100または運転者を特定する情報を特殊用途車両に通知できる。
 上記実施例1では、基地局装置20としての路側機は災害情報を含むパケット信号を送信した。立入禁止区間の入口近傍に設置された路側機は、立入禁止情報を含むパケット信号を送信できる。端末装置10が立入禁止情報を含むパケット信号を受信したとき、生成部15は、受信したパケット信号に含まれる立入禁止情報を取得し、ユーザインターフェース17に出力する。ユーザインターフェース17は、その情報を表示または音声出力する。例えば、カーナビゲーション装置の表示部に警告メッセージが表示される。それとともに、生成部15は、車両100または運転者の識別情報を含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、当該識別情報を含むパケット信号をブロードキャスト送信する。基地局装置20が当該パケット信号を受信すると、処理部24は当該パケット信号から当該識別情報を取り出し、日時情報を付加した上、図示しない記録部に立入禁止区域侵入情報として記録する。これによれば、立入禁止区域に侵入した車両100を検知できるとともに、運転者に警告することができる。また、立入禁止区域に侵入した車両100の情報を保存することにより、犯罪捜査や防犯に活用できる。また、一方通行路の出口近傍に設置された路側機は、侵入禁止情報を含むパケット信号を送信できる。この場合も、立入禁止情報を含むパケット信号を送信する場合と同様である。
 上記実施例2では、車車間通信を用いてひとつのグループに属する複数の車両100間で情報をやりとりする例を挙げた。以下の変形例では基地局装置20を介して、すなわち路車間通信を用いてひとつのグループに属する複数の車両100間で情報をやりとりする例を説明する。図17は、変形例に係る基地局装置20の構成を示す。変形例に係る基地局装置20は、図2に示した基地局装置20に情報保持部26が追加された構成である。
 あるグループに属するいずれかの車両100に搭載された端末装置10の生成部15は、グループを一意に特定するためのグループIDを付加した所定の情報を含むパケット信号を生成する。RF部12および変復調部13は、当該パケット信号をブロードキャスト送信する。基地局装置20が当該パケット信号を受信すると、処理部24は当該パケット信号から当該グループID付き情報を取り出し、情報保持部26に格納する。それとともに、処理部24は当該グループIDが付加されたグループID付き情報が情報保持部26に保持されているか否か検索する。上記グループに属する別の車両100に搭載された端末装置10から過去に当該グループID付き情報を含むパケット信号を受信している場合、当該グループID付き情報が情報保持部26に保持されている可能性がある。
 基地局装置20の処理部24は、当該グループID付き情報が情報保持部26に保持されている場合、情報保持部26から当該グループID付き情報を読み込み、当該グループID付き情報を含むパケット信号を生成する。RF部22および変復調部23は、当該パケット信号をブロードキャスト送信する。上記グループに属する車両100に搭載された端末装置10は自グループのグループIDが付加されたグループID付き情報を含むパケット信号を受信すると、生成部15は、受信したパケット信号に含まれる情報を取得し、ユーザインターフェース17に出力する。ユーザインターフェース17は、その情報を表示または音声出力する。
 上記グループID付き情報の一例として、実施例1で説明した安否情報が挙げられる。この場合、上記グループに属する車両100が路側機を通過する際に、その車両100の運転者および同乗者の安否情報が当該路側機に記録される。当該路側機を後に通過する上記グループに属する車両100の運転者および同乗者は、当該路側機を先に通過した車両100の運転者および同乗者の安否を確認できる。
 上記グループID付き情報の別の例として、進路情報が挙げられる。この場合、上記グループに属する車両100が交差点に設置された路側機を通過する際に、どの進路に進んだかが当該車両100の車両IDとともに当該路側機に記録される。当該路側機を後に通過する上記グループに属する車両100の運転者は、当該路側機を先に通過した車両100の進行方向を確認できる。すなわち、上記グループに属する車両100同士の距離が離れている場合でも、後続する車両100の運転者は、先行する車両100の進路を確認できる。当該進路情報は車両100の位置情報で特定できる。路側機は車両100から送信される複数のパケット信号のそれぞれに含まれる位置情報から、車両100の位置変化を検出し、進行方向を特定できる。
 情報保持部26に保持されるグループID付き情報には制限時間(例えば、1時間、3時間、24時間)が設定される。処理部24は制限時間を超えたグループID付き情報を消去する。情報保持部26の空き容量を確保するためである。なお、処理部24はグループID付き情報を外部ネットワーク200を介して外部のデータベースに記録してもよい。この構成によれば、グループID付き情報を受け付けた路側機以外の別の路側機からも、当該グループID付き情報を含むパケット信号をブロードキャスト送信することができる。したがって、同一グループに属する車両100同士が離れている場合でも、早期に情報伝達が実現する可能性が高くなる。
 また、上述した実施例1~実施例4に係る端末装置10を任意に組み合わせた基地局装置を構成してもよい。また、実施例1~実施例4に係る端末装置10は四輪車に搭載されることを例に説明したが、二輪車に搭載されてもよい。また、歩行者が保持する端末(携帯電話機やスマートフォン)であってもよい。
 また、上述した実施例1~実施例4では車車送信期間においてCSMA/CAにより車車間通信を行う例を説明した。この点、車車送信期間の少なくとも一部の期間を複数のスロットに分割し、TDMAにより車車間通信を行ってよい。
 10 端末装置、 11 アンテナ、 12 RF部、 13 変復調部、 14 処理部、 15 生成部、 16 取得部、 17 ユーザインターフェース、 18 識別情報保持部、 19 制御部、 20 基地局装置、 21 アンテナ、 22 RF部、 23 変復調部、 24 処理部、 25 ネットワーク通信部、 26 情報保持部、 29 制御部、 100 車両、 200 外部ネットワーク、 202 エリア、 204 エリア外、 500 通信システム、 300 災害センタ装置、 31 鍵生成部、 32 鍵保持部、 33 暗号化/復号部、 400 盗難車両登録装置。
 本発明は、所定の情報が含まれたパケット信号を送受信する車載器に適用できる。

Claims (7)

  1.  所定の保持主体に保持される端末装置であって、
     パケット信号を生成する生成部と、
     前記生成部により生成されるパケット信号を送信する通信部と、
     前記生成部は、災害情報を受信した場合、前記保持主体の識別情報を含むパケット信号を生成し、災害情報を受信しない場合、前記保持主体の識別情報を含まないパケット信号を生成することを特徴とする端末装置。
  2.  前記保持主体の位置情報を取得する取得部をさらに備え、
     前記生成部は、前記パケット信号に前記取得部により取得される位置情報を含めることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3.  前記保持主体は車両であり、
     前記生成部は、災害情報を受信した場合、車両または車両の運転者の識別情報を含むパケット信号を生成し、災害情報を受信しない場合、車両または車両の運転者の識別情報を含まないパケット信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の端末装置。
  4.  前記生成部は、災害情報を受信した場合、前記パケット信号に車両の運転者の安否情報を含めることを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
  5.  前記災害情報は、基地局装置としての路側機から送信されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の端末装置。
  6.  前記通信部は、基地局装置または他の端末装置からパケット信号を受信した場合、中継を実行することを特徴とする請求項1または5に記載の端末装置。
  7.  前記通信部は、転送回数の上限または転送の有効期限の範囲内において、中継を実行することを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
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