WO2012029845A1

WO2012029845A1 - 端末装置、基地局装置、通信システム、および通信方法

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Publication number: WO2012029845A1
Application number: PCT/JP2011/069759
Authority: WO
Inventors: 寿之示沢; 智造野上
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2010-09-03
Filing date: 2011-08-31
Publication date: 2012-03-08
Also published as: US20130142125A1; JP5356339B2; TWI472177B; CN103081388B; KR101458333B1; CN103081388A; CN105490718A; CN105490718B; AU2011296989A1; US20160043836A1; EP2613465A1; EP2613465A4; KR20130069783A; US10057028B2; AU2011296989B2; JP2012054885A; TW201225562A; EP2613465B1; US9185743B2

Abstract

　プレコーディング処理を行なう基地局と移動端末との間で通信を行なう通信システムにおいて、効率的に通信を行なう。端末装置は、複数のコードブックの中から当該端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知する。基地局装置は、端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定する。

Description

端末装置、基地局装置、通信システム、および通信方法

　本発明は、端末装置、基地局装置、通信システム、および通信方法に関する。

　３ＧＰＰ（Ｔｈｉｒｄ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ　Ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ　Ｐｒｏｊｅｃｔ）によるＷＣＤＭＡ（Ｗｉｄｅｂａｎｄ　Ｃｏｄｅ　Ｄｉｖｉｓｉｏｎ　Ｍｕｌｔｉｐｌｅ　Ａｃｃｅｓｓ）、ＬＴＥ（Ｌｏｎｇ　Ｔｅｒｍ　Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）、ＬＴＥ－Ａ（ＬＴＥ－Ａｄｖａｎｃｅｄ）、ＷｉＭＡＸ（Ｗｏｒｌｄｗｉｄｅ　Ｉｎｔｅｒｏｐｅｒａｂｉｌｉｔｙ　ｆｏｒ　Ｍｉｃｒｏｗａｖｅ　Ａｃｃｅｓｓ）のような無線通信システムでは、基地局および移動端末が複数の送受信アンテナをそれぞれ備え、ＭＩＭＯ（Ｍｕｌｔｉ　Ｉｎｐｕｔ　Ｍｕｌｔｉ　Ｏｕｔｐｕｔ）技術により、基地局と移動端末との間で高速なデータ伝送を実現することができる。

　上記無線通信システムでは、基地局および移動端末間で共に既知の信号で構成される伝送路状況測定用参照信号を用いることによって、基地局と移動端末との間の伝送路状況を推定する。無線通信システムでは、当該推定結果に基づいて、変調方式および符号化率（ＭＣＳ（Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ　ａｎｄ　Ｃｏｄｉｎｇ　Ｓｃｈｅｍｅ））、空間多重数（レイヤー数、ランク数）、プレコーディング重み（プレコーディング行列、プレコーダ）などを適応的に制御することで、より効率的なデータ伝送を実現することができる。当該制御として、例えば、非特許文献１で記載された方法を用いることができる。

　図１１は、基地局１１００から移動端末１１１０へのデータ伝送を行なう下り回線（ダウンリンク、下りリンク）を考えた場合の適応制御を行なう一例を示すブロック図である。

　基地局１１００では、まず、多重部１１０２が、基地局固有の伝送路状況測定用参照信号（ＣＳＩ－ＲＳ（Ｃｈａｎｎｅｌ　Ｓｔａｔｅ　Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ－Ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ　Ｓｉｇｎａｌ）、パイロット信号、既知信号）を、移動端末１１１０のためのデータ信号または他の移動端末宛のデータ信号に多重する。多重部１１０２は、当該多重した信号を、送信アンテナ１１０３から送信する。移動端末１１１０では、分離部１１１２が、受信アンテナ１１１１で受信した信号から伝送路状況測定用参照信号を分離する。フィードバック情報生成部１１１３は、当該伝送路状況測定用参照信号に基づいて、フィードバック情報を生成する。フィードバック情報生成部１１１３は、送信アンテナ１１１４から上り回線（アップリンク、上りリンク）を通じて、生成したフィードバック情報を基地局１１００に対して送信する。基地局１１００では、フィードバック情報処理部１１０５が、受信アンテナ１１０４が受信した信号から移動端末１１１０が送信したフィードバック情報を識別し、当該識別したフィードバック情報を処理する。適応制御部１１０１は、受信したフィードバック情報に基づいて、移動端末１１１０に対するデータ信号に適応制御を行なう。

　一方、無線通信システムにおいて、基地局がカバーするエリア内には、様々なケイパビリティ（性能、能力）を有する移動端末が存在することになる。そのため、基地局が、移動端末のケイパビリティ（移動端末ケイパビリティ）を知ることによって、上記の移動端末を収容することができる。このような制御方法として、例えば、非特許文献２で記載された方法を用いることができる。

　図１２は、移動端末から基地局に移動端末ケイパビリティを通知する制御の一例を示す図である。基地局１２０１は、移動端末１２０２に対して、ＲＲＣ（Ｒａｄｉｏ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｃｏｎｔｒｏｌ　Ｓｉｇｎａｌｉｎｇ）シグナリング等を通じて、移動端末ケイパビリティ問い合わせ（ＵＥＣａｐａｂｉｌｉｔｙＥｎｑｕｉｒｙ）１２０３を通知する。移動端末１２０２は、基地局１２０１に対して、ＲＲＣシグナリングを通じて、移動端末ケイパビリティ情報（ＵＥＣａｐａｂｉｌｉｔｙＩｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）１２０４を通知する。移動端末ケイパビリティ情報は、例えば、非特許文献３で記載された情報を用いることができる。

３ｒｄ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ　Ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ　Ｐｒｏｊｅｃｔ；　Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　Ｇｒｏｕｐ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｎｅｔｗｏｒｋ；　Ｅｖｏｌｖｅｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｔｅｒｒｅｓｔｒｉａｌ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　（Ｅ－ＵＴＲＡ）；Ｐｈｙｓｉｃａｌ　ｌａｙｅｒ　ｐｒｏｃｅｄｕｒｅｓ　（Ｒｅｌｅａｓｅ　８）、２００９年９月、３ＧＰＰ　ＴＳ　３６．２１３　Ｖ８．８．０　（２００９－９）３ｒｄ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ　Ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ　Ｐｒｏｊｅｃｔ；　Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　Ｇｒｏｕｐ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｎｅｔｗｏｒｋ；　Ｅｖｏｌｖｅｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｔｅｒｒｅｓｔｒｉａｌ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　（Ｅ－ＵＴＲＡ）　Ｒａｄｉｏ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｃｏｎｔｒｏｌ　（ＲＲＣ）；　Ｐｒｏｔｏｃｏｌ　ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　（Ｒｅｌｅａｓｅ　８），２００９年１２月、３ＧＰＰ　ＴＳ　３６．３３１　Ｖ８．８．０　（２００９－１２）３ｒｄ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ　Ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ　Ｐｒｏｊｅｃｔ；　Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　Ｇｒｏｕｐ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｎｅｔｗｏｒｋ；　Ｅｖｏｌｖｅｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｔｅｒｒｅｓｔｒｉａｌ　Ｒａｄｉｏ　Ａｃｃｅｓｓ　（Ｅ－ＵＴＲＡ）　Ｕｓｅｒ　Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ　（ＵＥ）　ｒａｄｉｏ　ａｃｃｅｓｓ　ｃａｐａｂｉｌｉｔｉｅｓ　（Ｒｅｌｅａｓｅ　８），２００９年９月、３ＧＰＰ　ＴＳ　３６．３０６　Ｖ８．５．０　（２００９－０９）

　しかしながら、従来の通信方式では、複数種類のコードブックによるプレコーディング行列が規定される場合、移動端末がサポートするコードブックが、基地局と移動端末とが共有できない。このため、従来の通信方式では、適切なプレコーダの指定および適用が困難となる。それゆえ、移動端末がサポートするコードブックが基地局と移動端末とが共有できないことが、伝送効率の向上を妨げる要因となっていた。

　本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類のコードブックによるプレコーディング行列が規定される基地局と移動端末との間で通信を行なう通信システムにおいて、移動端末がサポートするコードブックを基地局と移動端末とが共有できる端末装置、基地局装置、通信システムおよび通信方法を提供することにある。

　（１）この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知する。

　（２）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して明示的に通知する。

　（３）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して黙示的に通知する。

　（４）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、端末装置の通信能力を示す端末装置ケイパビリティ情報により、端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知する。

　（５）また、本発明の一態様による基地局装置は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置であって、端末装置から通知される、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定する。

　（６）また、本発明の一態様による通信システムは、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムであって、端末装置は、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知し、基地局装置は、情報に基づいて、送信モードを決定する。

　（７）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、端末装置が、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知するステップを備える。

　（８）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置の通信方法であって、基地局装置が、端末装置から通知される、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定するステップを備える。

　（９）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムの通信方法であって、端末装置が、複数のコードブックの中から端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、基地局装置に対して通知するステップと、基地局装置が、情報に基づいて、送信モードを決定するステップとを備える。

　この発明によれば、移動端末がサポートするコードブックを基地局と移動端末とが共有できる。

本発明の第１の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。本発明の第１の実施形態で用いる移動端末カテゴリーの一例である。８アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。４アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。本発明の第１の実施形態で用いる送信モードの一例を示す図である。伝送路状況測定用参照信号のポート数および送信モードに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。本発明の第２の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。下りリンクにおける最大空間多重数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。移動端末カテゴリーに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。基地局から移動端末へのデータ伝送を行なう下り回線（ダウンリンク、下りリンク）を考えた場合の適応制御を行なう一例を示すブロック図である。移動端末から基地局に移動端末ケイパビリティを通知する制御の一例を示す図である。

　［第１の実施形態］
　以下、本発明の第１の実施形態について説明する。本第１の実施形態における通信システムは、基地局（基地局装置、送信装置、セル、送信点、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、ｅＮｏｄｅＢ、第１の通信装置）および移動端末（端末装置、受信点、受信端末、受信装置、第２の通信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、ＵＥ（Ｕｓｅｒ　Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ））を備える。

　本第１の実施形態における通信システムにおいて、まず、基地局は、移動端末に対して、移動端末ケイパビリティ問い合わせ（端末装置ケイパビリティ問い合わせ、ＵＥケイパビリティ問い合わせ、ＵＥ　Ｃａｐａｂｉｌｉｔｙ　Ｅｎｑｕｉｒｙ）を通知することによって、移動端末ケイパビリティ情報（端末装置ケイパビリティ情報、ＵＥケイパビリティ情報、ＵＥ　Ｃａｐａｂｉｌｉｔｙ　Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）を基地局に送信するように指示する。移動端末は、基地局からの移動端末ケイパビリティ問い合わせに基づいて、基地局に対して、移動端末ケイパビリティ情報を送信する。

　図１は、本発明の第１の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。図１を参照して、移動端末ケイパビリティ情報は、移動端末カテゴリーと、下りリンク（ＤＬ；Ｄｏｗｎｌｉｎｋ）におけるキャリアアグリゲーション情報と、下りリンクにおける最大空間多重数と、下りリンクにおける８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートと、上りリンク（ＵＬ；Ｕｐｌｉｎｋ）におけるキャリアアグリゲーション情報と、上りリンクにおける最大空間多重数とを含んで構成される。

　図２は、本発明の第１の実施形態で用いる移動端末カテゴリーの一例である。図２を参照して、移動端末カテゴリーは、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレートと、下りリンクにおける最大空間多重数とを含んで構成される。図２で示す移動端末カテゴリーは、単位時間あたりに受信できるデータ信号の最大ビット数および最大空間多重数といったパラメータによって、８つの移動端末カテゴリーで構成される。なお、移動端末は、移動端末カテゴリー６～８のとき、下りリンクにおける最大空間多重数を、移動端末カテゴリーでは通知せず、図１で示す移動端末ケイパビリティで通知する。

　図１に示す下りリンクおよび上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報は、それぞれ下りリンクおよび上りリンクにおいて、アグリゲーション（統合、集約）するコンポーネントキャリアの数とコンポーネントキャリア毎の周波数帯域幅（システム帯域幅）との組み合わせで構成される。キャリアアグリゲーション情報では、移動端末が送受信可能な組み合わせ（パラメータ）が示される。具体的な情報として、例えば、各々の組み合わせに対応したビットマップ形式の情報、移動端末が送受信可能な最大のパラメータを１つ選択する方法などを用いることができる。また、コンポーネントキャリアの数と周波数帯域幅とを、それぞれ独立したパラメータとしてもよい。

　図１に示す下りリンクおよび上りリンクにおける最大空間多重数は、移動端末が下りリンクおよび上りリンクにおいて送受信可能な最大空間多重数を示す。なお、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数は、図２に示す移動端末カテゴリー６～８のときに用いられる。すなわち、図２に示す移動端末カテゴリー１～５のときは、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数は通知する必要がなくなる。なお、図２に示す移動端末カテゴリー１～５のときでも、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数を通知してもよい。この場合は、基地局は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数または移動端末カテゴリーで示す下りリンクにおける最大空間多重数のいずれかを優先して採用することができる。

　図１に示す下りリンクにおける８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポート（アンテナポート１５～２２のサポート）は、移動端末が８アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかどうかを示す情報である。なお、アンテナポートは、「リソースグリッド」とも称される。例えば、移動端末が８アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートする場合、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、「１」を示す。また、移動端末が８アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしない場合、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、「０」を示す。

　以下では、移動端末が基地局に対して８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを通知することによって得られる効果を説明する。

　図３は、８アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。詳しくは、図３は、基地局のアンテナポート数（ＣＳＩポート数）が８のときの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合を示している。また、図３は、１つのサブフレーム内の２つのリソースブロックを表している。図３を参照して、１つのリソースブロックペアが構成されている。１つのリソースブロックは、周波数方向に１２のサブキャリアと時間方向に７のＯＦＤＭシンボルで構成される。１つのＯＦＤＭシンボルのうちの各々のサブキャリアは、「リソースエレメント」とも称される。各サブフレームにおける時間方向に前後の７つのＯＦＤＭシンボルのそれぞれは、「スロット」とも称される。

　ここで、基地局は、通信システムが用いる周波数帯域幅（システム帯域幅）に応じて、リソースブロックの数を変えることができる。例えば、基地局は、６～１１０個のリソースブロックを用いることができる。さらに、基地局は、キャリアアグリゲーション（周波数アグリゲーション）により、全システム帯域幅を１１０個以上にすることも可能である。基地局は、通常コンポーネントキャリアを１００リソースブロックで構成し、コンポーネントキャリア間にガードバンドを挟んで、５個のコンポーネントキャリアによって全システム帯域幅を５００リソースブロックにすることができる。これを、帯域幅で表現すると、基地局は、例えば、コンポーネントキャリアを２０ＭＨｚで構成し、コンポーネントキャリア間にガードバンドを挟んで、５個のコンポーネントキャリアによって全システム帯域幅を１００ＭＨｚにすることができる。

　図３の色付け（塗潰またはハッチング）したリソースエレメントのうち、ＣＤＭグループ番号１～２のデータ信号復調用参照信号をそれぞれＤ１～Ｄ２、ＣＤＭグループ番号１～４の伝送路状況測定用参照信号をそれぞれＣ１～Ｃ４と表している。さらに、それらの参照信号をマッピングしたリソースエレメント以外のリソースエレメントに、情報データ信号または制御情報信号がマッピングされる。

　伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループにおいて、２チップの直交符号（Ｗａｌｓｈ符号）が用いられ、それぞれの直交符号にＣＳＩポート（伝送路状況測定用参照信号のポート（アンテナポート、リソースグリッド））が割り当てられる。また、伝送路状況測定用参照信号は、２ＣＳＩポート毎に符号分割多重（ＣＤＭ；Ｃｏｄｅ　Ｄｉｖｉｓｉｏｎ　Ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ）される。さらに、伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループが周波数分割多重される。４つのＣＤＭグループを用いて、ＣＳＩポート１～８（アンテナポート１５～２２）の８アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。例えば、伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ１は、ＣＳＩポート１および２（アンテナポート１５および１６）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、８アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ２は、ＣＳＩポート３および４（アンテナポート１７および１８）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、８アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ３は、ＣＳＩポート５および６（アンテナポート１９および２０）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、８アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ４は、ＣＳＩポート７および８（アンテナポート２１および２２）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、８アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。

　通信システムは、基地局のアンテナポート数が８の場合、情報データ信号または制御情報信号のレイヤー数（ランク数、空間多重数、ＤＭＲＳポート数）を最大８とすることができる。通信システムは、例えば、情報データ信号のレイヤー数を２、制御情報信号のレイヤー数を１とすることができる。データ信号復調用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループにおいて、レイヤー数に応じて２チップまたは４チップの直交符号が用いられ、２レイヤーまたは４レイヤー毎にＣＤＭされる。さらに、データ信号復調用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループが周波数分割多重される。２つのＣＤＭグループを用いて、ＤＭＲＳポート１～８（アンテナポート７～１４）の８レイヤーのデータ信号復調用参照信号がマッピングされる。

　図４は、４アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。詳しくは、図４は、基地局のアンテナポート数が４のときの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合を示している。

　図４の色付け（塗潰またはハッチング）したリソースエレメントのうち、ＣＤＭグループ番号１～２のデータ信号復調用参照信号をそれぞれＤ１～Ｄ２と表し、ＣＤＭグループ番号１～２の伝送路状況測定用参照信号をそれぞれＣ１～Ｃ２と表している。さらに、これらの参照信号をマッピングしたリソースエレメント以外のリソースエレメントに、情報データ信号または制御情報信号がマッピングされる。

　伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループにおいて、２チップの直交符号（Ｗａｌｓｈ符号）が用いられ、それぞれの直交符号にＣＳＩポートが割り当てられる。また、伝送路状況測定用参照信号は、２ＣＳＩポート毎にＣＤＭされる。さらに、伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループが周波数分割多重される。２つのＣＤＭグループを用いて、ＣＳＩポート１～４（アンテナポート１５～１８）の４アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。例えば、伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ１は、ＣＳＩポート１および２（アンテナポート１５および１６）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、４アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ２は、ＣＳＩポート３および４（アンテナポート１７および１８）の伝送路状況測定用参照信号をＣＤＭすることによって、４アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。

　通信システムは、基地局のアンテナポート数が４の場合、情報データ信号または制御情報信号のレイヤー数を最大４とすることができる。データ信号復調用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループにおいて、レイヤー数に応じて２チップの直交符号が用いられ、２レイヤー毎にＣＤＭされる。さらに、データ信号復調用参照信号は、それぞれのＣＤＭグループが周波数分割多重される。２つのＣＤＭグループを用いて、ＤＭＲＳポート１～４（アンテナポート７～１０）の４レイヤーのデータ信号復調用参照信号がマッピングされる。

　また、基地局は、アンテナポート数が１または２のときの伝送路状況測定用参照信号を、移動端末に送信することができる。基地局は、１アンテナポート用または２アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号を、図３または図４で示す伝送路状況測定用参照信号のＣＤＭグループＣ１を用いて、移動端末に送信することができる。

　移動端末は、基地局が送信する伝送路状況測定用参照信号を用いて基地局と移動端末間の伝送路状況を測定することによって、基地局の移動端末に対する適応制御を実現するためのフィードバック情報を生成する。移動端末は、生成したフィードバック情報を基地局にフィードバック（通知）する。

　特に、移動端末は、フィードバック情報として、基地局が移動端末宛の情報データ信号に対してプレコーディング処理を行なうためのプレコーディング行列を生成できる。プレコーディング処理は、基地局が移動端末に対して情報データ信号を最適に送信するために行われる。プレコーディング処理は、例えば、移動端末が空間多重された情報データ信号を分離しやすくするため、移動端末が受信する情報データ信号の受信電力（ＳＮＲ；Ｓｉｇｎａｌ　ｔｏ　Ｎｏｉｓｅ　ｐｏｗｅｒ　Ｒａｔｉｏ、ＳＩＮＲ；Ｓｉｇｎａｌ　ａｎｄ　Ｉｎｔｅｒｆｅｒｅｎｃｅ　ｔｏ　Ｎｏｉｓｅ　ｐｏｗｅｒ　Ｒａｔｉｏ）を最適（最大）にするために行なわれる。

　また、移動端末がフィードバックするフィードバック情報のオーバーヘッドを削減するために、プレコーディング行列は予めコードブックとして規定されている。それゆえ、基地局と移動端末とは、予め規定された複数のプレコーディング行列を共有することができる。これにより、移動端末は、規定されたコードブックから好適なプレコーディング行列を選択し、当該選択されたプレコーディング行列のインデックスをＰＭＩ（Ｐｒｅｃｏｄｉｎｇ　Ｍａｔｒｉｘ　Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ）としてフィードバックすることができる。

　さらに、上記コードブックは、複数規定できる。例えば、コードブックは、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて規定できる。図５は、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。図５を参照して、伝送路状況測定用参照信号のポート数が１、２または４のときは、コードブック１（第１のコードブック）が用いられる。伝送路状況測定用参照信号のポート数が８のときは、コードブック２（第２のコードブック）が用いられる。

　このとき、それぞれのコードブックは、様々な目的や理由で規定できる。例えば、コードブック１として、伝送路状況測定用参照信号のポート数が１、２または４で運用される無線通信システム（例えば、ＬＴＥ）への後方互換性を保つために、当該無線通信システムで規定されているコードブックを再利用することができる。コードブック２として、伝送路状況測定用参照信号のポート数が１、２または４で運用される無線通信システムへの後方互換性を考慮する必要のない無線通信システムで規定されるコードブックを用いることができる。また、例えば、コードブック１は、ＳＵ－ＭＩＭＯ（Ｓｉｎｇｌｅ　Ｕｓｅｒ－ＭＩＭＯ）に最適なコードブックで規定することができる。コードブック２は、さらにＭＵ－ＭＩＭＯ（Ｍｕｌｔｉ　Ｕｓｅｒ－ＭＩＭＯ）あるいは高ランクのＳＵ－ＭＩＭＯに最適なコードブックで規定することができる。

　ここで、無線通信システムにおいて複数種類のコードブックが規定されている場合（具体的には、図５で示すように、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じてコードブックを規定する場合）、移動端末は、規定された全てのコードブックを保持しておく必要がある。すなわち、移動端末は、当該移動端末が受信可能な伝送路状況測定用参照信号の最大ポート数に関わらず、規定された全てのコードブックを保持しておく必要がある。

　そのため、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報として、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを基地局に通知することにより、そのような課題を解決することができる。すなわち、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号をサポートしない移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを「０」として移動端末ケイパビリティ情報を基地局に通知することにより、図５で示したコードブック２を保持する必要がなくなり、コードブック１のみを保持することができる。それゆえ、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となる。さらに、当該移動端末における処理の軽減が可能となる。さらに、基地局は、当該移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。

　また、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号をサポートする移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを「１」として移動端末ケイパビリティ情報を基地局に通知する。このとき、その移動端末は、コードブック１およびコードブック２を保持することが好ましいが、コードブック２のみを保持してもよい。

　基地局は、移動端末から８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「０」として通知された場合、当該移動端末に対しては最大８レイヤー送信の送信方式以外の送信方式（送信モード）を設定することができる。例えば、基地局は、当該移動端末に対して、伝送路状況測定用参照信号のポート数が１、２または４で運用される無線通信システムで用いられる送信方式（送信モード）を設定することができる。

　また、基地局は、移動端末から８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「１」として通知された場合、当該移動端末に対しては最大８レイヤー送信の送信方式も含めた送信方式（送信モード）を設定することができる。

　図６は、本発明の第１の実施形態で用いる送信モードの一例を示す図である。図６を参照して、図６に示す送信モードのうち、ＰＭＩをフィードバックする送信モード４、５、６および８ではコードブック１のみが用いられ、送信モード９ではコードブック１またはコードブック２が用いられる。また、各送信モードにおいては、送信モードに対応した制御情報信号のフォーマット（ＤＣＩ（Ｄｏｗｎｌｉｎｋ　Ｃｏｎｔｒｏｌ　Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）フォーマット）が規定されている。なお、通信システムは、送信モード９においてはコードブック２のみが用いられるように規定してもよい。

　このとき、基地局は、移動端末から８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「０」として通知された場合、その移動端末に対しては送信モード１～８のいずれかを設定することができる。

　なお、通信システムは、移動端末カテゴリーに応じて、移動端末が８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、移動端末カテゴリーが１～７の場合のみ移動端末が８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを通知するように、通信システムを構成してもよい。

　また、基地局は、移動端末から８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「１」として通知された場合、当該移動端末に対しては送信モード１～９のいずれかを設定することができる。

　さらに、通信システムは、伝送路状況測定用参照信号のポート数に加えて、送信モードにも応じてコードブックを規定することができる。図７は、伝送路状況測定用参照信号のポート数および送信モードに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。図６に示す送信モードのうち、ＰＭＩをフィードバックする送信モード４、５、６および８の場合、移動端末はコードブック１を用いる。送信モード９において、伝送路状況測定用参照信号のポート数が１、２および４の場合、移動端末はコードブック１を用い、伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合、移動端末はコードブック２を用いる。また、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報に、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに加えて、送信モード９のサポートとして、送信モード９をサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、移動端末は、それぞれの制御情報をジョイントコーディングして、当該ジョイントコーディングにより得られた情報のインデックスを制御情報としてもよい。また、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号および送信モード９のサポートとして、「８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号が受信可能であり、さらに送信モード９をサポートしている」か否かを示す情報を移動端末ケイパビリティ情報に含めてもよい。さらに、通信システムは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号および送信モード９のサポートを移動端末が通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合のみ、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号および送信モード９のサポートを移動端末が通知するように、通信システムを構成してもよい。

　なお、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、送信モード９のサポートとして、移動端末ケイパビリティ情報に、送信モード９をサポートしているか否かを示す情報を含めてもよい。さらに、通信システムは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、送信モード９のサポートを移動端末が通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合のみ送信モード９のサポートを移動端末が通知するように、通信システムを構成してもよい。

　なお、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、ＤＣＩフォーマット１Ｃのサポートとして、ＤＣＩフォーマット１Ｃをサポートしているか否かを示す情報を移動端末ケイパビリティ情報に含めてもよい。さらに、通信システムは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、ＤＣＩフォーマット１Ｃのサポートを移動端末が通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合のみＤＣＩフォーマット１Ｃのサポートを移動端末が通知するように、通信システムを構成してもよい。

　なお、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、コードブック２のサポートとして、コードブック２をサポートしているか否かを示す情報を移動端末ケイパビリティ情報に含めてもよい。さらに、通信システムは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、コードブック２のサポートを移動端末が通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合のみコードブック２のサポートを移動端末が通知するように、通信システムを構成してもよい。

　なお、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、伝送路状況測定用参照信号の最大受信可能ポート数（フィードバック情報生成可能な最大ポート数）を移動端末ケイパビリティ情報に含めてもよい。さらに、通信システムは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、伝送路状況測定用参照信号の最大受信可能ポート数を移動端末が通知する場合と通知しない場合とを切り替えることもできる。例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が８の場合のみ伝送路状況測定用参照信号の最大受信可能ポート数を移動端末が通知するように、通信システムを構成してもよい。

　なお、以上の説明では、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを、移動端末ケイパビリティ情報として通知していたが、これに限定されるものではない。例えば、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを、移動端末カテゴリーに含めて通知してもよい。また、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを、ＰＤＣＣＨ（Ｐｈｙｓｉｃａｌ　Ｄｏｗｎｌｉｎｋ　Ｃｏｎｔｒｏｌ　Ｃｈａｎｎｅｌ）若しくはＲＲＣシグナリングを通じて送信する制御情報信号、または情報データ信号等に含めて通知することもできる。

　なお、以上の説明では、移動端末は、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを、独立した制御情報として通知していたが、これに限定されるものではない。例えば、移動端末は、その他の制御情報と合成した制御情報を規定し（すなわちジョイントコーディングし）、当該ジョイントコーディングにより得られた情報のインデックスを示す情報を制御情報として、基地局に通知することもできる。移動端末は、例えば、８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを、移動端末カテゴリー、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクにおける８アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポート、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレート、送信モード、またはＤＣＩフォーマット等とジョイントコーディングして、基地局に通知することもできる。

　以上のように、移動端末が、その移動端末によってサポートされるコードブックを、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局に、移動端末ケイパビリティ情報等を通じて、明示的（エクスプリシット）に通知することにより、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となり、かつ当該移動端末における処理の軽減が可能となる。さらに、基地局は、当該移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。

　［第２の実施形態］
　以下、本発明の第２の実施形態について説明する。本第２の実施形態における通信システムは、本発明の第１の実施形態における通信システムと同様に、基地局および移動端末を備える。以下では、本発明の第１の実施形態と異なる部分を中心に説明する。

　図８は、本発明の第２の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。移動端末ケイパビリティ情報は、移動端末カテゴリーと、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報と、下りリンクにおける最大空間多重数と、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報と、上りリンクにおける最大空間多重数とを含んで構成される。

　本第２の実施形態では、移動端末は、当該移動端末がサポートするコードブックを、図８で示す移動端末ケイパビリティ情報の一部に関連付けることによってインプリシット（黙示的、暗示的）に基地局に通知する。

　例えば、移動端末は、当該移動端末がサポートするコードブックを、図８で示す移動端末ケイパビリティ情報の下りリンクにおける最大空間多重数に関連付けて、基地局に通知することができる。

　図９は、下りリンクにおける最大空間多重数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。図９を参照して、下りリンクにおける最大空間多重数が１、２または４のときは、コードブック１が用いられる。下りリンクにおける最大空間多重数が８のときは、コードブック２が用いられる。

　これにより、受信可能な下りリンクにおける最大空間多重数が１、２または４の移動端末（すなわち、移動端末ケイパビリティで通知する下りリンクにおける最大空間多重数が１、２または４の移動端末）は、コードブック２を保持する必要がなくなる。それゆえ、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となり、かつ当該移動端末における処理の軽減が可能となる。さらに、基地局は、当該移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。

　また、移動端末は、例えば、図８で示す移動端末ケイパビリティ情報の移動端末カテゴリーに関連付けて、当該移動端末がサポートするコードブックを基地局に通知することができる。

　図１０は、移動端末カテゴリーに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。図１０を参照して、移動端末カテゴリーが１、２、３、４、５、６、７のときは、コードブック１が用いられる。移動端末カテゴリーが８のときは、コードブック２が用いられる。

　これにより、移動端末カテゴリーが１、２、３、４、５、６、７の移動端末（すなわち、移動端末ケイパビリティで通知する移動端末カテゴリーが１、２、３、４、５、６、７の移動端末）は、コードブック２を保持する必要がなくなる。それゆえ、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となり、かつ当該移動端末における処理の軽減が可能となる。さらに、基地局は、当該移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。

　なお、以上の説明では、移動端末が、下りリンクにおける最大空間多重数または移動端末カテゴリーに関連付けて、当該移動端末がサポートするコードブックをインプリシットに基地局に通知する場合を説明したが、これに限定されるものではない。移動端末は、例えば、当該移動端末がサポートするコードブックを、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける伝送路状況測定用参照信号のポート数、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレート、送信モード、またはＤＣＩフォーマット等に関連付けて、インプリシットに基地局に通知することもできる。

　なお、以上の説明では、移動端末が、移動端末ケイパビリティ情報の一部に関連付けることによって、当該移動端末がサポートするコードブックを、インプリシットに基地局に通知する場合を説明したが、これに限定されるものではない。移動端末は、例えば、当該移動端末がサポートするコードブックを、移動端末カテゴリー情報の一部に関連付けてもよい。また、移動端末は、当該移動端末がサポートするコードブックを、ＰＤＣＣＨ若しくはＲＲＣシグナリングを通じて送信する制御情報信号、または情報データ信号等に関連付けて基地局に通知することもできる。

　以上のように、移動端末が、当該移動端末によってサポートされるコードブックを、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局に、移動端末ケイパビリティ情報等を通じて、黙示的（インプリシット）に通知することにより、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となり、かつ当該移動端末における処理の軽減が可能となる。さらに、基地局は、当該移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。

　［第３の実施形態］
　上記第１あるいは第２の実施形態では、１つのセルにおけるコードブック２のサポートの可否についての明示的あるいは黙示的な通知に関して説明した。本発明の第３の実施形態では、アンテナポート数が互いに異なるセル（基地局）に１つの移動端末が収容される場合における、当該移動端末によるコードブック２のサポートの可否の通知および当該通知後の処理について説明する。

　８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートする移動端末は、図１に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートすることを基地局に明示的に通知する。一方、８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートしない（有しない）移動端末は、図１に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートしないことを基地局に明示的に通知する。

　あるいは、８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートする移動端末は、図８に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートすることを基地局に黙示的に通知する。一方、８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートしない（有しない）移動端末は、図１に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２をサポートしないことを基地局に黙示的に通知する。

　通信システムの基地局が１、２または４アンテナポートでの送信を行なう（１、２または４ポートのセルを張る）基地局である場合、当該基地局は、図７に示したようにコードブック１を用いる送信モードとしてモード４・５・６・８・９を用いることができる。コードブック２をサポートする移動端末およびサポートしない移動端末はともにコードブック１を用いることができるため、基地局は両方の移動端末に対してモード４・５・６・８・９を設定することができる。ここで、モード１から８は基本的な送信モードであり、モード９は拡張された送信モードである。拡張された送信モードは、基本的な送信モードに比べて機能拡張された送信モードである。拡張された送信モードは、スケジューリングの自由度、制御情報のオーバーヘッド、最大伝送レートなどの点において優れている。

　一方、通信システムの基地局が８アンテナポートでの送信を行なう（８ポートのセルを張る）基地局である場合、当該基地局は、図７に示したようにコードブック１を用いる送信モードとしてモード４・５・６・８、およびコードブック２を用いる送信モードとしてモード９を用いることができる。基地局は、コードブック２をサポートする移動端末に対してモード４・５・６・８・９を設定することができる。また、基地局は、コードブック２をサポートしない移動端末に対してモード９を設定しないようにする。

　このように、移動端末が、８アンテナポート用のコードブックであるコードブック２のサポートの可否を明示的あるいは黙示的に基地局に通知することにより、コードブック２をサポートしない移動端末も、１、２または４アンテナポートでの送信を行なう基地局においてモード９を用いることができる。そのため、当該移動端末における記憶容量の削減が可能となり、かつ当該移動端末における処理の軽減が可能となる。また、基地局は、効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行なうことができる。

　なお、上記各実施形態における基地局装置の全部または一部、あるいは端末装置の全部または一部との機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。

　また、「コンピュータシステム」は、ＷＷＷ（Ｗｏｒｌｄ　Ｗｉｄｅ　Ｗｅｂ）システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境（あるいは表示環境）も含むものとする。

　また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）、ＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ　Ｄｉｓｃ）－ＲＯＭ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。

　また、基地局装置の全部または一部と、端末装置の全部または一部との機能を集積回路に集約して実現してもよい。基地局装置、及び端末装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はＬＳＩに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりＬＳＩに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。

　以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。

　なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
　（１）本発明の一態様による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知することを特徴とする。これにより、基地局装置は、通知された情報を用いて効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行なうことができる。

　（１ａ）また、本発明の一態様による端末装置は、前記基地局装置と通信するための通信手（通信インターフェイス）と、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記通信手段を用いて前記基地局装置に対して通知するための通知制御手段（プロセッサ）とを備える。これにより、基地局装置は、通知された情報を用いて効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行なうことができる。

　（２）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して明示的に通知することを特徴とする。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量における削減が可能となり、さらに当該端末装置における処理の軽減が可能となる。

　（２ａ）前記通知制御手段は、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記通信手段を用いて前記基地局装置に対して明示的に通知する。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量における削減が可能となり、さらに当該端末装置における処理の軽減が可能となる。

　（３）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して黙示的に通知することを特徴とする。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量における削減が可能となり、さらに当該端末装置における処理の軽減が可能となる。

　（３ａ）前記通知制御手段は、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記通信手段を用いて前記基地局装置に対して黙示的に通知する。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量における削減が可能となり、さらに当該端末装置における処理の軽減が可能となる。

　（４）また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置の通信能力を示す端末装置ケイパビリティ情報により、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知することを特徴とする。これにより、端末装置は、当該端末装置がサポートするコードブックを効率的に基地局装置に対して通知することができる。

　（４ａ）前記通知制御手段は、前記端末装置の通信能力を示すケイパビリティ情報により、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記通信手段を用いて前記基地局装置に対して通知する。これにより、端末装置は、当該端末装置がサポートするコードブックを効率的に基地局装置に対して通知することができる。

　（５）また、本発明の一態様による基地局装置は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置であって、前記端末装置から通知される、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定することを特徴とする。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（５ａ）また、本発明の一態様による基地局装置は、端末装置から、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を受信する受信手段と、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて送信モードを決定する決定手段とを備える。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（６）また、本発明の一態様による通信システムは、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムであって、前記端末装置は、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知し、前記基地局装置は、前記情報に基づいて、送信モードを決定することを特徴とする。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（６ａ）また、本発明の一態様による通信システムは、基地局装置と端末装置とを備える。前記端末装置は、前記基地局装置と通信するための第１の通信手段（通信インターフェイス）と、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記第１の通信手段を用いて前記基地局装置に対して通知するための通知制御手段（プロセッサ）とを含む。前記基地局装置は、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を受信する受信手段と、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて送信モードを決定する決定手段とを含む。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（７）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、前記端末装置が、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知するステップを備えることを特徴とする。これにより、基地局装置は、通知された情報を用いて効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行なうことができる。

　（８）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置の通信方法であって、前記基地局装置が、前記端末装置から通知される、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定するステップを備えることを特徴とする。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（８ａ）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置の通信方法である。通信方法は、基地局装置が、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記端末装置から受信するステップと、基地局装置が、前記情報に基づいて送信モードを決定するステップを備える。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（９）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムの通信方法であって、前記端末装置が、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知するステップと、前記基地局装置が、前記情報に基づいて、送信モードを決定するステップとを備えることを特徴とする。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　（９ａ）また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と端末装置とを備える通信する通信システムにおける通信方法である。通信方法は、前記端末装置が、複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して送信するステップと、前記基地局装置が、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を受信するステップと、前記基地局装置が、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定するステップとを備える。これにより、基地局装置は、効率的な送信モードを決定することができる。

　本発明は、無線基地局装置や無線端末装置や無線通信システムや無線通信方法に用いて好適である。

　１１００　基地局、１１０１　適応制御部、１１０２　多重部、１１０３　送信アンテナ、１１０４　受信アンテナ、１１０５　フィードバック情報処理部、１１１０　移動端末、１１１１　受信アンテナ、１１１２　分離部、１１１３　フィードバック情報生成部、１１１４　送信アンテナ、１２０１　基地局、１２０２　移動端末、１２０３　移動端末ケイパビリティ問い合わせ、１２０４　移動端末ケイパビリティ情報。

Claims

　基地局装置と通信する端末装置であって、
　特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかを、前記端末装置のケイパビリティを示す移動端末ケイパビリティ情報を用いて、前記基地局装置に通知する、端末装置。
　前記特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかによって、伝送路状況測定用参照信号のアンテナポート数に応じて規定される複数のコードブックから、前記端末装置がサポートするコードブックを示し、
　前記コードブックは、前記伝送路状況測定用参照信号に対して前記基地局装置に送信するフィードバック情報をプレコーディング処理するプレコーディング行列を規定する、請求項１に記載の端末装置。
　前記特定のアンテナポート数は８である、請求項１または２に記載の端末装置。
　前記移動端末ケイパビリティ情報を用いて、前記特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号および特定の送信モードをサポートしているかを、前記基地局装置に通知する、請求項１から３のいずれか１項に記載の端末装置。
　前記特定の送信モードは、情報データ信号が最大８レイヤー送信の送信方式である、請求項４に記載の端末装置。
　前記特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号は、前記基地局装置および前記端末装置との間で互いに既知の信号を用いて、アンテナポート間で符号分割多重および周波数分割多重される、請求項１から５のいずれか１項に記載の端末装置。
　端末装置と通信する基地局装置であって、
　前記端末装置に対して、前記端末装置のケイパビリティを示す移動端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知するように指示し、
　前記端末装置が前記指示に基づいて通知する移動端末ケイパビリティ情報を受信し、
　前記移動端末ケイパビリティ情報は、特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかを含む、基地局装置。
　基地局装置と端末装置とが通信する通信システムであって、
　前記基地局装置は、前記端末装置に対して、前記端末装置のケイパビリティを示す移動端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知するように指示し、
　前記端末装置は、前記指示に基づき、特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかを、前記移動端末ケイパビリティ情報を用いて、前記基地局装置に通知する、通信システム。
　基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、
　特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかを、前記端末装置のケイパビリティを示す移動端末ケイパビリティ情報を用いて、前記基地局装置に通知することを備える、通信方法。
　端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、
　前記端末装置に対して、前記端末装置のケイパビリティを示す移動端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知するように指示することと、
　前記端末装置が前記指示に基づいて通知する移動端末ケイパビリティ情報を受信することとを備え、
　前記移動端末ケイパビリティ情報は、特定のアンテナポート数用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかを含む、通信方法。