WO2012018125A1 - 熱交換器における伝熱管の溶着方法、および、熱交換器 - Google Patents

熱交換器における伝熱管の溶着方法、および、熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱管と伝熱管の隙間が狭くなった場合であっても、伝熱管とヘッダの隙間を確実に溶着できるようにする。 【解決手段】複数の伝熱管2と、当該伝熱管2を取り付けるヘッダ3とを有する熱交換器1を製造する場合、ヘッダ3における伝熱管2を取り付ける側であるヘッダ壁面4と対向する壁面要素41を設け、その壁面要素41に伝熱管2を挿入するための挿入孔42を形成する。そして、その壁面要素41をヘッダ壁面4に対向させ、その壁面要素41とヘッダ壁面4との隙間にロウ材などの溶着材7を流し込む。そして、その溶着材7を加熱し、伝熱管2と挿入孔42との隙間をロウ付けする。もしくは、その壁面要素41を複数枚積層して、その間に溶着材7を塗布し、その状態で、挿入孔42に伝熱管2を通す。その後、高温加熱させて溶着材7を溶かし、伝熱管2と挿入孔42との隙間を埋める。そして、ヘッダカバー5を取り付けてヘッダ3を構成する。

Description

熱交換器における伝熱管の溶着方法、および、熱交換器
 本発明は、ヘッダに複数本の伝熱管を取り付けてなる熱交換器に関するものであって、より詳しくは、伝熱管を密接させて取り付ける場合であっても、その伝熱管とヘッダ壁面の挿入孔との隙間を確実に溶着できるようにした伝熱管の溶着方法に関するものである。
 複数の伝熱管を有する一般的な熱交換器の構造を図8に示す。図8において、符号81は断面円管状の伝熱管であって、内部に熱交換の対象となる流体を通すようにしたものである。また、符号82は、その伝熱管の左右両端に設けられるヘッダであって、各伝熱管81に流体を通すようにしたものである。この伝熱管81には、軸方向と垂直な方向にフィン83が取り付けられており、伝熱管81に伝わる熱を拡散させるようにしている。なお、図8においては、伝熱管81の左右近傍のフィン83のみを図示している。
 また、従来の熱交換器として、図9に示すようなシェルアンドチューブ式の熱交換器も知られている。図9において、符号91は伝熱管であって、その内部に熱交換の対象となる流体を通すようにしたものである。また、符号92は、その伝熱管91の左右両端に設けられるヘッダであって、各伝熱管91に流体を通すようにしたものである。これらの伝熱管91やヘッダ92はシェル93で囲まれており、シェル93内に通された流体と伝熱管91内の流体との間で熱交換させるようにしている。
 このような熱交換器を製造する場合、一般的に、次のような工程で製造する(特許文献1など)。
 すなわち、まず、熱交換器を製造する場合は、あらかじめ用意された複数本の伝熱管に対応して、その伝熱管の外径寸法に合わせた挿入孔をヘッダの壁面(以下、ヘッダ壁面と称する)に形成する。そして、その挿入孔に順次伝熱管を挿入していき、伝熱管を取り付けた後に、その挿入孔と伝熱管との隙間をロウ材でロウ付けしていく。
特開2002-174496号公報
 しかしながら、このように伝熱管をヘッダに挿入してロウ付けする場合、次のような問題を生じる。
 すなわち、挿入孔に伝熱管を取り付ける場合、伝熱管とヘッダの挿入孔の周囲全てをロウ付けしなければならないが、各伝熱管と伝熱管との隙間が、例えば、数mm程度のように狭くなると、その伝熱管と伝熱管の隙間をロウ付けすることが難しくなる。このとき、一般的には、ヘッダ壁面における伝熱管の開口端部が臨む側にロウ材を塗布して伝熱管と挿入孔との隙間をロウ付けするが、このような方法では、伝熱管の開口部にロウ材が浸透してしまい、伝熱管の開口部を塞いでしまう可能性がある。また、そのヘッダ壁面の一方面側からロウ材を塗布する場合、そのロウ材が挿入孔の内部まで浸透せず、確実なロウ付けを保証することが難しくなる。

 そこで、本発明は上記課題に着目してなされたものであって、伝熱管と伝熱管の隙間が狭くなった場合であっても、伝熱管とヘッダの隙間を確実に溶着することができるようにする伝熱管の溶着方法を提供することを目的とする。
 すなわち、本発明は上記課題を解決するために、複数本の伝熱管と、当該伝熱管を取り付けるためのヘッダとを有してなり、当該ヘッダに伝熱管を取り付けるヘッダ壁面に伝熱管を挿入するための挿入孔を形成して、当該挿入孔と伝熱管との隙間を溶着する伝熱管の溶着方法において、前記ヘッダ壁面を構成する複数の壁面要素を設け、当該壁面要素に前記伝熱管を挿入するための挿入孔を形成する工程と、当該複数の壁面要素を対向させた状態で前記伝熱管を挿入する工程と、当該複数の壁面要素の間に溶着材を介在させて溶着する工程とを備えるようにしたものである。
 このようにすれば、複数の壁面要素で囲まれた領域に溶着材を介在させることで確実に伝熱管と挿入孔の隙間を溶着することができるようになる。しかも、このとき伝熱管の開口部側から溶着材を塗布しないので、伝熱管の開口部を塞いでしまうようなことがなくなる。さらには、仮に、挿入孔の間隔を狭くした際に壁面要素の一部に亀裂が生じた場合であっても、その壁面要素を覆う別の壁面要素や溶着材によってその亀裂を埋めることができるというメリットも得ることができる。
 また、このような発明において、好ましくは、複数の壁面要素を対向させた状態で、当該壁面要素の外周部をカバーで覆い、当該カバーおよび壁面要素で囲まれた空間内に溶着材を注入する。
 このようにすれば、カバーで囲まれた空間内に一気に溶着材を注入することで、複数の壁面要素の間を封止することができる。
 さらには、前記壁面要素の挿入孔近傍に溶着材を溜めるための溜め部を形成する工程と、少なくとも当該壁面要素の溜め部に溶着材を塗布し、当該溜め部に溶着材を塗布した複数の壁面要素を対向させて前記溶着材を溶着させるようにする。
 このようにすれば、溜め部に多くの溶着材を溜めおくことができるため、その溜め部に塗布された溶着材によって確実に伝熱管と壁面要素との隙間を溶着することができるようになる。
 本発明では、複数本の伝熱管と、当該伝熱管を取り付けるためのヘッダとを有してなり、当該ヘッダに伝熱管を取り付けるヘッダ壁面に伝熱管を挿入するための挿入孔を形成して、当該挿入孔と伝熱管との隙間を溶着する伝熱管の溶着方法において、前記ヘッダ壁面を構成する複数の壁面要素を設け、当該壁面要素に前記伝熱管を挿入するための挿入孔を形成する工程と、当該複数の壁面要素を対向させた状態で前記伝熱管を挿入する工程と、当該複数の壁面要素の間に溶着材を介在させて溶着する工程とを備えるようにしたので、複数の壁面要素で囲まれた領域に溶着材を介在させることで確実に伝熱管と挿入孔の隙間を溶着することができるようになる。しかも、このとき伝熱管の開口部側から溶着材を塗布しないので、伝熱管の開口部を塞いでしまうようなことがなくなる。さらには、仮に、挿入孔の間隔を狭くした際に壁面要素の一部に亀裂が生じた場合であっても、その壁面要素を覆う別の壁面要素や溶着材によってその亀裂を埋めることができるというメリットも得ることができる。
本発明の第一の実施形態を示す熱交換器を示す図 同形態におけるヘッダ近傍の外観斜視図 本発明の第二の実施形態を示す熱交換器を示す図 同形態における伝熱管とヘッダの接続部分を示す外観斜視図 同形態における伝熱管の取り付け工程を示す図 他の実施の形態におけるヘッダの接続部分を示す外観斜視図 他の実施の形態における壁面要素と溜め部を示す図 従来例における熱交換器を示す図 従来例における熱交換器を示す図
 以下、本発明の第一の実施形態について図面を参照して説明する。この実施の形態における熱交換器1は、図1に示すように、熱交換の対象となる流体を通すための伝熱管2と、その伝熱管2の左右両端近傍に接続されるヘッダ3とを有してなるものであって、そのヘッダ3を介して流入される流体を伝熱管2に通し、その伝熱管2を通る途中で他の流体と熱交換させるようにしたものである。そして、特徴的には、その伝熱管2を取り付けるためのヘッダ3を、ヘッダカバーと壁面要素とで一体に成形し、壁面要素の一つであるヘッダ壁面4と平行な壁面要素41を別途設けてヘッダ壁面4に対向させ、そのヘッダ壁面4と壁面要素41の外周部を隙間カバー44で覆った状態で、ロウ材などの溶着材7を注入するようにしたものである。以下、本実施の形態における熱交換器1の構成について詳細に説明する。
 この熱交換器1における伝熱管2は、従来の熱交換器における伝熱管と同様に、断面円形状をなす細い金属製の部材で構成されるものであって、内部の軸方向に沿って熱交換の対象となる流体(例えば、高温高圧の二酸化炭素などの冷媒)が通させるようになっている。なお、ここでは伝熱管2として、例えば、外径寸法が0.8mm~2.0mm、好ましくは、0.9mm~1.5mm、内径寸法が0.7mm~1.9mm、好ましくは、0.8mm~1.4mm程度の極細のものが用いられる。
 一方、この伝熱管2の両端側に設けられるヘッダ3は、その伝熱管2が取り付けられるヘッダ壁面4やヘッダカバーなどによって囲まれるものであって、流入口61から流入された流体を各伝熱管2に分岐させ、また、各伝熱管2から流出してきた流体を排出口62から排出させるようにしたものである。
 このような構成において、ヘッダ壁面4の対向する位置に、伝熱管2を通すための挿入孔42を有し、かつ、そのヘッダ壁面4と平行な壁面要素41が設けられる。この壁面要素41は、比較的薄めの金属板で構成されるものであって、この実施の形態では、ヘッダ3のヘッダ壁面4と、例えば、1cm以下の隙間をもって取り付けられる。
 また、このヘッダ壁面4と壁面要素41の外周部分には、隙間カバー44が取り付けられる。この隙間カバー44は、ヘッダ壁面4と壁面要素41との隙間に溶着材7を注入するための空間を形成するもので、ステンレス板[o1]などで構成されるが、シェルアンドチューブ式の熱交換器におけるシェルで構成するようにしてもよい。ここで、ステンレス板で隙間カバー44を構成する場合は、ヘッダ壁面4や壁面要素41の縁部に接触する側に、粘着材などを塗布しておき、その粘着材によってヘッダ壁面4と壁面要素41の隙間を固定できるようにしておくとよい。
 この隙間カバー44の開口部45から注入される溶着材7としては、例えば、高温で溶融する銅や錫、銀などを主成分とするロウ材などが用いられる。この溶着材7を流し込む場合、粉末状にしたロウ材にバインダーを混入させてペースト状にし、その状態で、開口部45から注入する。そして、ペースト状にしたロウ材を高温で加熱させることによってバインダーを蒸発させ、主成分であるロウ材を溶融させて、伝熱管2同士の隙間や、伝熱管2と挿入孔42との隙間を埋めする。
 次に、このように構成された熱交換器1の製造工程について説明する。
 まず、熱交換器1を製造する場合、複数本の伝熱管2を用意するとともに、壁面要素41を構成するための金属製板材を用意し、その金属製板材に、伝熱管2の外径寸法に合わせた挿入孔42を形成する。そして、その挿入孔42を形成した壁面要素41を伝熱管2に挿入した後、ヘッダ壁面4の挿入孔42にも伝熱管2を挿入していく。このとき、ヘッダ壁面4と壁面要素41との隙間には、まだ溶着材7が介在せず、また、伝熱管2と挿入孔42との間に僅かな隙間が存在するため、伝熱管2に対してスライド可能な状態となっている。
 そこで、次の工程として、そのヘッダ壁面4と壁面要素41の外周部に隙間カバー44を取り付ける。このとき、隙間カバー44の粘着面側をヘッダ壁面4や壁面要素41側に向けて周回させ、これによってヘッダ壁面4と壁面要素41との隙間幅を軽く固定する。そして、その隙間カバーに開口部45を設けて、そこからヘッダ壁面4と壁面要素41の間に溶着材7を注入し、高温加熱して溶着材7を溶融させる。
 すると、その溶着材7は、伝熱管2と伝熱管2の隙間、および、伝熱管2と挿入孔42の隙間から漏出していき、ヘッダ3の挿入孔42と伝熱管2との隙間を埋めることができるようになる。このとき、各伝熱管2と伝熱管2の隙間が狭い場合は、溶融した溶着材7の毛細管現象によって、伝熱管2の隙間を通って溶着材7が浸透していき、伝熱管2と挿入孔42の隙間についても確実に溶着することができるようになる。
 このように上記実施の形態によれば、ヘッダ壁面4と壁面要素41を対向させ、そのヘッダ壁面4と壁面要素41の間に溶着材7を流し込んで伝熱管2との隙間を溶着させるようにしたので、伝熱管2と挿入孔42との隙間を確実に溶着することができるようになる。
 <第二の実施の形態>
 次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。上記第一の実施の形態では、ヘッダ3のヘッダ壁面4と壁面要素41との間に所定の隙間を形成して、溶着材7を流し込むようにしたが、この第二の実施の形態では、片側に少なくとも2枚の壁面要素41を設けて、その表面に溶着材7を塗布し、伝熱管2を挿入孔42に挿入した状態で溶着させるようにしたものである。そして、その後、その壁面要素41にヘッダカバー5を取り付けてヘッダ3を構成するようにしたものである。以下、第二の実施の形態について図3から図5を用いて説明する。なお、この実施の形態においては、本発明との関係において、一方の壁面要素41がヘッダ壁面に相当することになる。
 この第二の実施の形態におけるヘッダ3は、図3や図4に示すように、複数枚の板状の壁面要素41を伝熱管2の軸方向に積層し、これにヘッダカバー5を取り付けて構成される。この壁面要素41には、伝熱管2の端部近傍を挿入するための挿入孔42が形成されており、その挿入孔42に伝熱管2を挿入できるようになっている。この挿入孔42を形成する場合は、ドリルによって挿入孔42を形成するようにしてもよいが、ドリルで挿入孔42を形成すると、密接して挿入孔42を形成する際に、その挿入孔42間の金属面に歪みや亀裂を生じてしまう可能性があるため、この実施の形態では、壁面要素41を薄い金属板で構成してパンチングによって挿入孔42を形成するようにしている。このとき、複数の壁面要素41を積層した状態で、まとめて挿入孔42を形成すると、その厚みによって挿入孔42の近傍の金属に歪みを生じてしまうため、好ましくは、一枚ずつパンチングをして挿入孔42を形成し、その後、その表面に溶着材7であるロウ材を塗布して、壁面要素41を積層した状態で伝熱管2を挿入していく。
 一方、ヘッダカバー5は、流体を流入させる流入口61や、その流体を排出させる排出口62(図3参照)を取り付けてなるものであって、積層された壁面要素41が取り付けられる部分のみを開口させた断面コの字状をなすように構成されている。そして、その開口部分に積層された壁面要素41を取り付けて、溶着材7を用いて隙間を塞ぐように溶着し、伝熱管2に流体を流入させ、あるいは、伝熱管2からの流体を排出させる。
 次に、このように構成された熱交換器1の製造工程について、図5を用いて説明する。
 まず、熱交換器1を製造する場合、複数本の伝熱管2を用意するとともに、壁面要素41を構成するための金属製板材を複数枚用意し、その金属製板材に、伝熱管2の外径寸法に合わせた挿入孔42を形成していく(図5(a))。そして、その挿入孔42を形成した壁面要素41の表面に溶着材7を塗布し、このとき、好ましくは、挿入孔42の近傍に可能な限り多くの溶着材7を塗布して積層していく(図5(b))。この積層する際には、各壁面要素41の挿入孔42の位置を一致させるように積層する。
 次に、このように溶着材7を付着させた複数枚の壁面要素41の挿入孔42に伝熱管2を挿入し、この状態で、壁面要素41や伝熱管2に熱を加えて溶着材7を溶融させる(図5(c))。このとき、可能であれば、各壁面要素41を押圧させるように壁面要素41の法線方向に力を付与するとともに、周囲の端部から溶着材7を漏出させないようにしておく。すると、その加熱によって溶融した溶着材7が、挿入孔42の縁から漏出していき、伝熱管2と挿入孔42の隙間を封止させる(図5(c))。
 そして、このような作業を行った後、その積層された壁面要素41にヘッダカバー5を取り付け、その接続部分を溶着材7で溶着させる(図5(d))。
 このようにすれば、仮に、伝熱管2と伝熱管2との隙間が非常に狭い状態であったとしても、挿入孔42の隙間に各壁面要素41の隙間から溶着材7を漏出させて溶着させることができ、伝熱管2と伝熱管2の隙間に関係なく挿入孔42との隙間を埋めることができるようになる。また、このように壁面要素41の表面に溶着材7を塗布して伝熱管2を溶着させるようにしたため、伝熱管2の本数が多くなった場合であっても、その本数に関係なく、まとめて伝熱管2を溶着させることができるようになる。
 <第三の実施の形態>
 次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。上記第二の実施の形態では、ヘッダ壁面4を複数枚の壁面要素41で構成し、これをコの字状をなすヘッダカバー5に取り付けてヘッダ3を構成するようにしたが、第三の実施の形態では、すでに挿入孔42を有するヘッダ3に対して、溶着材7を表面に塗布した他の壁面要素41を被せ、溶着材7を挿入孔42から漏出させるようにしたものである。この第三の実施の形態について、図6を用いて説明する。なお、説明の関係上、同じ符号を付したものは、第一の実施の形態と同じ構成を有するものとし、当該第三の実施の形態では、壁面要素41を二枚設けている場合について説明する。
 まず、このヘッダ3は、ボックス状に構成されるものであって、伝熱管2を取り付ける側のヘッダ壁面4に、伝熱管2を挿入するための挿入孔42を形成している。この挿入孔42については、伝熱管2の外径寸法とほぼ同一寸法の孔であってもよく、あるいは、伝熱管2の外径寸法よりもかなり大きめの孔であってもよい。
 そして、この挿入孔42を有するヘッダ壁面4に、薄い金属板で構成された壁面要素41を貼り付けるようにしている。この壁面要素41は、第一の実施の形態と同様に、伝熱管2の外径寸法に対応させた挿入孔42を多数有してなるもので、パンチングなどによって挿入孔42を形成している。
 このように構成されたヘッダ壁面4に壁面要素41を取り付ける場合、壁面要素41の少なくとも一方の表面に溶着材7を塗布するとともに、その溶着材7を塗布した壁面要素41を積層していく。また、これと同様に、ボックス状のヘッダ3のヘッダ壁面4にも溶着材7を付着させてもよい。ヘッダ壁面4と壁面要素41との間および対向する壁面要素41間、それぞれに少なくとも1つの溶着材7が介在するように積層し、密着させて加熱させる。
 すると、その加熱によって溶着材7が溶融し、挿入孔42の隙間から漏出して、伝熱管2と挿入孔42との隙間を埋めることができるようになる。
 このように第三の実施の形態においても同様に、積層された壁面要素41の隙間から溶着材7を漏出させて、伝熱管2と挿入孔42との隙間を埋めるようにしたので、伝熱管2同士の隙間が僅かな状態であっても、その隙間を埋めることができるようになる。
 <第四の実施の形態>
 次に、本発明の第四の実施の形態について説明する。上記第二および第三の実施の形態では、壁面要素に溶着材7を塗布したが、本実施の形態では、図7に示すように、挿入孔42の縁部分に、溶着材7を厚く塗布できるようにした溜め部43を形成し、これによって、壁面要素41を積層した際に、挿入孔42の方向に向かって溶着材7を漏出させるようにしたものである。本実施の形態における、壁面要素41の構造について図7に説明する。なお、本実施の形態においても、同じ符号を付したものは、第一の実施の形態と同じ構成を有するものとする。
 この壁面要素41の挿入孔42の外周部分には、溜め部43として、周囲よりも少し窪んだ(もしくはテーパー状の)凹状部分を形成している。この溜め部43は、金属面の挿入孔42近傍をプレスもしくは研磨加工することによって形成したもので、そこにより多くの溶着材7を溜めおけるようにしたものである。この溜め部43を形成する場合として、好ましくは、各壁面要素41を重ね合わせた際に、溶着材7を挿入孔42の方向に向かって溶着材7を流動させるようなテーパー状(すなわち、挿入孔42側に向かって肉厚を薄くするようなテーパー状)に構成しておく。このようにすれば、各壁面要素41を重ね合わせて溶解させた場合に、そのテーパー状の溜め部43から挿入孔42の方向に向かって溶着材7が漏出していき、伝熱管2と挿入孔42との隙間をより確実に埋めることができるようになる。
 このように挿入孔42の方向に向かって溶着材7を漏出させるテーパー状の溜め部43を設けるようにすれば、溶着時に伝熱管2と挿入孔42の隙間に、より多くの溶着材7を漏出させることができ、より確実に伝熱管2との隙間を埋めることができるようになる。
 なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
 例えば、上記実施の形態では、伝熱管2として断面円形状をなす伝熱管2を用いたが、扁平状の伝熱管2を用いる場合についても同様の構成を用いることができる。
 また、上記実施の形態では、伝熱管2を管軸方向に見たときに伝熱管2を縦方向と横方向に並べて長方形状をなすようにしたが、円形状もしくは正多角形状をなすように伝熱管2を配列させ、これにシェルを被せて熱交換器1を構成するようにしてもよい。
 さらに、上記実施の形態では、ロウ材を用いて伝熱管2と挿入孔42との隙間を埋めるようにしたが、溶着材7についてはロウ材に限定されることなく、これらの隙間を埋めるような材料であれば、どのようなものを用いてもよい。
 また、上記実施の形態では、ヘッダ壁面4が平面状の壁面で構成している場合について説明したが、そのヘッダ壁面として曲面を有するものを用い、これに対応して、壁面要素41としてその曲面を有する構造のものを用いるようにすることも可能である。
 また、上記実施の形態では、壁面要素41を対向させて、挿入孔42から溶着材7を漏出させるようにしたが、その積層枚数については3枚以上であってもよい。
 また、上記実施の形態においては、壁面要素41として、いずれもヘッダカバー5の開口部分を覆うような同一形状をなすものを用いて説明したが、これに限らず、挿入孔42の近傍のみを覆うような比較的小さな壁面要素41で構成してもよい。
1・・・熱交換器
2・・・伝熱管
3・・・ヘッダ
4・・・ヘッダ壁面(壁面要素)
41・・・壁面要素
42・・・挿入孔
43・・・溜め部
5・・・ヘッダカバー
61・・・流入口
62・・・排出口
7・・・溶着材
81・・・伝熱管
82・・・ヘッダ
83・・・フィン
91・・・伝熱管
92・・・ヘッダ
93・・・フィン

Claims (6)

  1. 複数本の伝熱管と、当該伝熱管を取り付けるためのヘッダとを有してなり、当該ヘッダ壁面に伝熱管を挿入するための挿入孔を形成して、当該挿入孔と伝熱管との隙間を溶着する伝熱管の溶着方法において、
    前記ヘッダ壁面を構成する複数の壁面要素に前記伝熱管を挿入するための挿入孔を形成する工程と、
    当該複数の壁面要素を対向させた状態で前記伝熱管を挿入する工程と、
    当該複数の壁面要素の間に溶着材を介在させる工程と、
    当該複数の壁面要素と前記伝熱管とを溶着材を介して溶着する工程と、
    を備えるようにしたことを特徴とする熱交換器における伝熱管の溶着方法。
  2. 前記複数の壁面要素の間に溶着材を介在させる工程が、前記複数の壁面要素を対向させた状態で、当該壁面要素で挟まれた空間内に溶着材を注入する工程である請求項1における熱交換器における伝熱管の溶着方法。
  3. 前記複数の壁面要素の間に溶着材を介在させる工程が、複数の壁面要素の各対向面の少なくとも一方の面に溶着材を塗布する工程である請求項1における熱交換器における伝熱管の溶着方法。
  4. 前記壁面要素の挿入孔近傍に溶着材を溜めるための溜め部を形成する工程をさらに含み、
    前記溶着材を塗布する工程が、少なくとも当該壁面要素の溜め部に溶着材を塗布する工程である請求項3における熱交換器における伝熱管の溶着方法。
  5. 前記ヘッダがヘッダカバーと1つの前記壁面要素とを一体に成形してなるものであって、前記複数の壁面要素が当該1つの壁面要素と別の前記壁面要素からなる請求項1から請求項4のいずれか1項における熱交換器における伝熱管の溶着方法。
  6. 複数本の伝熱管と、当該伝熱管を取り付けるためのヘッダとを有してなり、当該ヘッダを構成するヘッダ壁面に伝熱管を挿入するための挿入孔を形成してなる熱交換器において、
    前記ヘッダ壁面と対向するように設けられる壁面要素と、
    前記ヘッダ壁面と壁面要素を対向させた状態で、当該ヘッダ壁面と壁面要素の間に溶着された溶着材と、
    を備えたことを特徴とする熱交換器。
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