JP2017138033A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載のアルミニウム製熱交換器は、横断面が樋状に形成されたヘッダプレートおよびそこに嵌着するヘッダタンクと、その長手方向の両端に一対の側板が嵌着され、ヘッダ本体を形成するものである。
特許文献1の側板を用いた場合、その板厚を厚くするとカシメ作業が困難となる。それと共に、ろう材が被覆された厚板の平板は高価なものとなる。
そこで、本発明は耐圧性が高く且つ、加工が容易でヘッダタンク及びヘッダプレートとのろう付が容易で、安価に入手できる側板を有する熱交換器を提供することを課題とする。
その各側板4は、両面にろう材が被覆された複数の平板4aの積層体よりなり、
炉中ろう付で、各平板4aの層間から側板4の端面に溶出するろう材5により、側板4の端面とヘッダプレート2およびヘッダタンク3とが接合された熱交換器である。
ヘッダプレート2およびヘッダタンク3には、ろう材が被覆されていないベア材が用いられた熱交換器である。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の熱交換器において、
少なくともヘッダプレート2には、その内面側にろう材が被覆されたクラッド材が用いられた熱交換器である。
少なくともヘッダプレート2には、その両面にろう材が被覆されたクラッド材が用いられた熱交換器である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱交換器において、
ヘッダプレート2およびヘッダタンク3の内面に、側板4の外周に整合する嵌着溝6を形成した熱交換器である。
ヘッダプレート2、ヘッダタンク3のいずれか一方の嵌着溝6に貫通孔7が形成され、前記側板4を構成する少なくとも一枚の端部に突出部8が形成され、その突出部8が貫通孔7に嵌着し、さらに、その突出部8がヘッダの外側に突出され、その外側に突出した端部をヘッダ外面に沿って折り曲げることにより、ろう付前に側板4がヘッダに仮固定される熱交換器である。
また側板4は平板4aの積層体からなり、その厚みを十分確保し、耐圧性の高い熱交換器を提供できる。また、比較的薄い市販の金属板の積層体で、厚い側板4を構成できるため、経済的である。
第3の発明は、第1の発明の構成において、少なくともヘッダプレート2には、その内面側にろう材が被覆されたクラッド材が用いられたものである。そのため、その内面側のろう材により、ヘッダプレート2とヘッダタンク3とのろう付が可能となる。また、ヘッダプレート2と側板4のろう付がより確実になる。さらに、ヘッダプレート2とチューブ1とのろう付がより確実になる。
第5の発明は、上記第1〜第4の発明のいずれかの構成において、ヘッダプレート2およびヘッダタンク3の内面に、側板4の外周に整合する嵌着溝6を形成したものである。この発明によれば、側板4を嵌着溝6に位置決めすると共に、その嵌着部にろう材を保持し、ろう付の信頼性を向上できる。
この発明によれば、積層された平板からなる高強度の側板であっても、側板を構成する平板1枚の強度は低いので、その折り曲げ加工は容易であり、簡便に仮固定することができる。
この熱交換器は、高耐圧(一例として3MPa)のオイルクーラに最適なものである。
この熱交換器は、アルミニウム(その合金を含む)、ステンレス等の金属材料や、それらにろう材が被覆されたクラッド材で形成することができる。そして、積層された多数の偏平なチューブ1およびそれらの層間に配置されたフィン(図示省略)からなるコアのチューブ1の長手方向両端には一対のヘッダが配置される。各ヘッダはヘッダプレート2とヘッダタンク3と一対の側板4とからなる。
次に、ヘッダタンク3は、その開口部がヘッダプレート2の内側に嵌着され、その長手方向両縁部の内側に嵌着溝6が形成されている。なお、ヘッダプレート2とヘッダタンク3の各嵌着溝6の位置は整合している。
また、各平板4aの中段には段部14が設けられ、その段部14にヘッダタンク3の両端部に設けられた欠切部11が着座する。
なお、側板4は図4に示す如く、平板4aの両面にろう材5が被覆されたクラッド材からなる。
ヘッダプレート2にも、両面または内面側にろう材が被覆されたクラッド材のみならず、ベア材を用いることもできる。
その場合は、ヘッダタンク3とヘッダプレート2とは、当接部近傍に塗布されたろう材によって接合される。
側板4は3枚の平板4aの積層体からなる。それと共に、ヘッダタンク3の頂部に貫通孔7が形成され、その貫通孔7に平板4aの端部に形成された突出部8が挿通される。そして、側板4の厚み方向両側に位置する平板4aの端部の突出部8がL字状に折り曲げられて折り曲げ部15を形成し、側板4をヘッダタンク3に仮固定する。その状態で、全体が炉内でろう付され熱交換器を完成する。
なお、偏平なチューブ1とヘッダプレート2とは、ヘッダプレート2に被覆されたろう材によりろう付され、或いは偏平なチューブ1の外周に被覆されたろう材によりろう付される。
第1実施例および第2実施例の平板4aのダボ9は設けることが好ましいが、なくてもよい。また、ヘッダタンク3の欠切部11も設けることが好ましいが、なくてもよい。
また、側板4を構成する平板4aの枚数は、積層状態で十分な耐圧性を有する数となっている。
2 ヘッダプレート
3 ヘッダタンク
4 側板
4a 平板
5 ろう材
6 嵌着溝
7 貫通孔
8 突出部
9 ダボ
10 チューブ挿通孔
11 欠切部
14 段部
15 折り曲げ部
16 フランジ部
Claims (6)
- チューブ(1)が挿通されるヘッダプレート(2)と、そのヘッダプレート(2)に被嵌されるヘッダタンク(3)と、そのヘッダプレート(2)とヘッダタンク(3)の組み合わせ体の長手方向の両側に位置して、それらの間に介装される一対の側板(4)とを有し、
その各側板(4)は、両面にろう材が被覆された複数の平板(4a)の積層体よりなり、
炉中ろう付で、各平板(4a)の層間から側板(4)の端面に溶出するろう材(5)により、側板(4)の端面とヘッダプレート(2)およびヘッダタンク(3)とが接合された熱交換器。 - 請求項1に記載の熱交換器において、
ヘッダプレート(2)およびヘッダタンク(3)には、ろう材が被覆されていないベア材が用いられた熱交換器。 - 請求項1に記載の熱交換器において、
少なくともヘッダプレート(2)には、その内面側にろう材が被覆されたクラッド材が用いられた熱交換器。 - 請求項3に記載の熱交換器において、
少なくともヘッダプレート(2)には、その両面にろう材が被覆されたクラッド材が用いられた熱交換器。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱交換器において、
ヘッダプレート(2)およびヘッダタンク(3)の内面に、側板(4)の外周に整合する嵌着溝(6)を形成した熱交換器。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の熱交換器において、
ヘッダプレート(2)、ヘッダタンク(3)のいずれか一方の嵌着溝(6)に貫通孔(7)が形成され、前記側板(4)を構成する少なくとも一枚の端部に突出部(8)が形成され、その突出部(8)が貫通孔(7)に嵌着し、さらに、その突出部(8)がヘッダの外側に突出され、その外側に突出した端部をヘッダ外面に沿って折り曲げることにより、ろう付前に側板(4)がヘッダに仮固定される熱交換器。
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