WO2011089867A1 - 描画装置及び描画方法 - Google Patents

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啓一 若山
浩二郎 田中
伸也 阿部
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パナソニック株式会社
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70383Direct write, i.e. pattern is written directly without the use of a mask by one or multiple beams

Abstract

被処理基盤上に形成される描画ドットの位置を、描画の途中にナノミクロンオーダーで調整することができる光学素子用の描画装置を提供する。本発明に係る光学素子用の描画装置は、所定の周波数のパルス信号を発する信号発生器と、前記信号発生器の発するパルス信号のオン/オフに合わせてレーザー光を照射する光学系と、レーザー光の照射を受けることにより描画ドットが形成される被照射基盤を載置する台座と、前記台座を所定の方向に所定の速度で滑動させる駆動手段と、被処理基盤上の描画ドットの位置を測定する位置測定手段とを備え、前記信号発生器は、前記位置測定手段により測定された前記被処理基盤上の描画ドットの位置に基づいて、パルス信号を発するタイミングを調整することを特徴とする。

Description

描画装置及び描画方法
 本発明は、シリコンなどからなるウエハ上にレーザー光を用いて露光することで描画を行う描画装置及び描画方法に関し、特に、高精度な位置決め、例えば、ナノミクロンオーダーの位置決めを行う描画装置及び描画方法に関する。
 従来のレーザー光を用いて露光を行なう描画装置は、二次元パターンが形成された基準基板の画像を撮像し、この撮像で得た二次元パターンデータから位置決めステージの位置ずれを求め、この位置ずれに基づいて位置決めステージの位置を二次元で構成し、レーザー光の照射位置の位置補正を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-214388号公報
 上述のように、基準基板の画像を撮像して得た二次元パターンから、位置決めステージの位置ずれを求めて位置補正を行う場合、高速カメラのシャッター開放時間を短くして連続撮像することで、描画装置は二次元位置をサブミクロンのオーダーの精度で補正することができる。しかしながら、位置をナノミクロンオーダーの精度で補正することは困難である。
 ウエハ上にレーザー光を用いて露光することで描画を行う描画装置においては、例えば、ナノミクロンオーダーの高精度な位置決めを行えることが、取り組むべき課題とされている。
 本発明は、上記の問題を解決するために為されたものである。本発明に係る光学素子用の描画装置は、
 所定の周波数のパルス信号を発する信号発生器と、
 前記信号発生器の発するパルス信号のオン/オフに合わせてレーザー光を照射する光学系と、
 レーザー光の照射を受けることにより描画ドットが形成される被照射基盤を載置する台座と、
 前記台座を所定の方向に所定の速度で滑動させる駆動手段と、
 被処理基盤上の描画ドットの位置を測定する位置測定手段と
を備え、
 前記信号発生器は、前記位置測定手段により測定された前記被処理基盤上の描画ドットの位置に基づいて、パルス信号を発するタイミングを調整することを特徴とする。
 本発明に係る光学素子上の描画方法は、
 所定の周波数のパルス信号を発する信号発生工程と、
 前記パルス信号のオン/オフに合わせてレーザー光を照射するレーザー照射工程と、
 レーザー光の照射を受けることにより描画ドットが形成される被照射基盤を載置する台座を、所定の方向に所定の速度で滑動させる滑動工程と、
 被処理基盤上の描画ドットの位置を測定する位置測定工程と
を含み、
 前記信号発生工程では、前記位置測定工程にて測定された前記被処理基盤上の描画ドットの位置に基づいて、パルス信号を発するタイミングが調整されることを特徴とする。
 本発明に係る光学素子用の描画装置は、レーザーを照射するためのパルス信号のタイミングを調整することにより、被処理基盤上に形成される描画ドットの位置を、描画の途中に高精度で調整することができる。
本発明の実施の形態1に係る描画装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る描画装置において、ドットパターンを描画する際の光学ヘッドの被処理基盤上の相対的軌跡を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る描画装置における、ドットパターンの描画時の、パルス信号の調整の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る描画装置における、ドットパターンの描画時の、パルス信号の調整処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る描画装置において、行毎にドット位置が揃うように為されるオフセット量の制御を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る描画装置における、行毎のドット位置のオフセット量の制御のフローチャートである。
 以下、本発明に係る好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
実施の形態1
1.描画装置の全体構成
 図1は、本発明の実施の形態1に係る描画装置1の概略構成図である。本発明の実施の形態1に係る描画装置1は、パルス信号により発光を制御されるレーザー光を被処理基盤の主面の横方向(即ち、行方向)及び縦方向(即ち、列方向)に露光することにより、被処理基盤上に二次元状のドットパターンを描画する装置である。
 描画装置1は、概略、XYステージ2と、レーザーを照射する光学ヘッド3と、それを制御する光学系制御ユニット4と、信号発生器5と、入力部6とによって構成される。
 XYステージ2は、被処理基盤7を保持するワーク台座8と、それを支持して滑動させるX軸スライダー9、Y1軸スライダー10、及びY2軸スライダー11と、それらスライダー9、10、11が設置される定盤22を含む。X軸スライダー9は、図における左右方向に、即ちX方向にワーク台座8を滑動させるスライダーである。Y1軸スライダー10及びY2軸スライダー11は、XYステージ2の両端にて縦方向に配置され、図における前後方向に、即ちY方向にワーク台座8を滑動させるスライダーである。
 これらスライダーは、夫々、X軸ドライバ12、Y1軸ドライバ13、及びY2軸ドライバ14により駆動される。X軸ドライバ12、Y1軸ドライバ13、及びY2軸ドライバ14には、入力部6からの動作制御信号に基づいて、軸制御ユニット18が駆動命令を与える。
 また、XYステージ2は、X軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、及びY2軸ナノスケール17を含む。X軸ナノスケール15は、被処理基盤7のX軸上の位置(X位置)を測定する。Y1軸ナノスケール16及びY2軸ナノスケール17は、被処理基盤7のY軸上の位置(Y位置)を測定する。X軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、及びY2軸ナノスケール17は、夫々、X軸ナノスケールドライバ19、Y1軸ナノスケールドライバ20、及びY2軸ナノスケールドライバ21により駆動される。X軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、及びY2軸ナノスケール17は、いずれも、ナノミクロンオーダーの精度の測定を行なうことができる。X軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、及びY2軸ナノスケール17の測定により得られた位置情報は、X軸ナノスケールドライバ19、Y1軸ナノスケールドライバ20、及びY2軸ナノスケールドライバ21を介して、軸制御ユニット18に与えられる。更に、これら位置情報は、軸制御ユニット18を介して信号発生部5に出力されるようになっている。
 更に、XYステージ2は、定盤22の下部に設置されて定盤22の揺れを抑える除振台23を含む。
 被処理基盤7は、硝子板やシリコンなどからなるウエハに感光レジストや熱反応材料を塗布したものである。被処理基盤7はワーク台座8上に載置される。
 光学ヘッド3は、ガスレーザーや半導体レーザーなどのレーザー光を発する光源と、波長板、偏光ビームスプリッタ、又は対物レンズなどの光学素子とで構成される。
 なお、信号発生器5の発するパルス信号のオン/オフによって、光学系制御ユニット4が、光学ヘッド3からのレーザー光照射のオン/オフを制御する。レーザー光照射のオン/オフ、及び、被処理基盤7の滑動によりドットパターンが描画される。
 入力部6には、以下の設定値が入力される。
(a)レーザー光を露光する被処理基盤7上の描画領域を示すX描画開始位置/X描画終了位置/Y描画開始位置/Y描画終了位置。
(b)Y方向の描画ピッチの間隔を示すY方向描画ピッチ間隔設定値。
(c)行毎のドット位置のオフセット量。
(d)レーザー光のパワーや、発光パルス信号の周波数などの、光学系の設定値。
(e)描画動作中のX方向速度・Y方向速度などのワーク台座駆動設定値。
 上述の設定値に基づいて、光学系制御ユニット4、信号発生器5、及び軸制御ユニット18に対して描画動作の制御が行われる。その制御に従って、光学ヘッド3は被処理基盤7を露光して、ドットパターンを描画する。具体的には、X描画開始位置/X描画終了位置によって、X軸スライダー9の駆動範囲を設定する。Y描画開始位置/Y描画終了位置によって、Y1軸スライダー10及びY2軸スライダー11の駆動範囲を設定する。Y方向描画ピッチ間隔設定値によって、Y1軸スライダー10とY2軸スライダー11のY方向描画ピッチ幅を設定する。
 また、レーザー光のパワーや、発光パルス信号の周波数などの光学系の設定値によって、光学ヘッド3によるレーザーの照射に関する設定が行なわれる。
2.ドットパターンの描画動作
 ドットパターンは、被処理基盤7が載置されたワーク台座8をX軸スライダー9がX方向に移動させる間に、静止している光学ヘッド3が、入力部6で設定された周波数を有する発光パルス信号によって、レーザーをオン/オフ発光させて被処理基盤7に照射することにより描画される。ワーク台座8は、X方向に往復動作をさせられ、且つ、往路と復路との切替時においてY方向に所定のピッチ間隔だけシフトされる。ドットパターンの描画は、ワーク台座8の往路方向の移動時と復路方向の移動時の両方において為される。
 まず、ワーク台座8の往路方向動作では、X軸スライダー9が、静止している光学ヘッド3に対して、ワーク台座8をX方向に沿って動かす。このとき、光学ヘッド3がX描画開始位置に達するまで、ワーク台座8は加速される。光学ヘッド3がX描画開始位置に達したときからX描画終了位置に達するときまでは、ワーク台座8は一定の速度で移動させられる。光学ヘッド3がX描画終了位置に達したとき以降は、ワーク台座8は減速され停止される。
 次に、ワーク台座8の復路方向動作の前に、Y1軸スライダー10及びY2軸スライダー11がワーク台座8をY方向に描画ピッチ間隔設定値だけ移動させる。
 更に、ワーク台座8の復路方向動作では、X軸スライダー9が、静止している光学ヘッド3に対して、ワーク台座8を、往路方向動作時と逆の方向に動かす。このとき、光学ヘッド3が往路でのX描画終了位置若しくはその近傍位置に達するまで、ワーク台座8は加速される。光学ヘッド3がその往路でのX描画終了位置若しくはその近傍位置に達したときから、往路でのX描画開始位置若しくはその近傍位置に達するときまでは、ワーク台座8は一定の速度で移動させられる。光学ヘッド3がその往路でのX描画開始位置若しくはその近傍位置に達したとき以降は、ワーク台座8は減速され停止される。
 更に、ワーク台座8の次の往路方向動作の前に、Y1軸スライダー10及びY2軸スライダー11がワーク台座8をY方向に描画ピッチ間隔設定値だけ移動させる。以降、ワーク台座8の往路方向動作、Y方向の描画ピッチ間隔設定値だけの移動、復路方向動作、及び、Y方向の描画ピッチ間隔設定値だけの移動が、繰り返される。
 なお、光学ヘッド3がレーザーをオン/オフ発光する際に基準とされる発光パルス信号の周波数は、入力部6を介して信号発生部5に設定されている。
 図2は、実施の形態1に係る描画装置1において、ドットパターンを描画する際の光学ヘッド3の被処理基盤220上の相対的軌跡を示す模式図である。前述のように、X軸スライダー9、Y1軸スライダー10、及びY2軸スライダー11により、被処理基盤220が、光学ヘッド3に対して相対的に移動させられる。
 XYステージ2上のワーク台座8に載置されている被処理基盤220は、X方向往路動作221、Y方向移動動作222、X方向復路動作223、及びY方向移動動作224を行い、更にはこれら動作を繰り返す。光学ヘッド3は、描画開始位置225よりレーザーを発光し、露光エリア226の上部に在る間、露光する。前に説明したように、ドットパターンは、X軸スライダー9がワーク台座8を一定の速度で滑動させている際に描画される。X軸スライダー9による加速時及び減速時、並びに、Y1軸スライダー10及びY2軸スライダー11によるY方向移動時にはレーザー光は照射されず、よって、ドットパターンは描画されない。レーザー発光による露光は描画終了位置227にて終了する。以上のような、往復動作を含む動作により、露光エリア226にドットパターンが描画される。
3.パルス信号調整によるドットパターンの位置補正
 図3は、ドットパターンの描画時の、パルス信号の調整の様子を示す図である。図3(a)(b)に示すように、信号発生器5からの発光パルス信号(即ち、描画パルス信号)がオンであるときに、被処理基盤7が露光されてドットが描画される。信号発生器5からの発光パルス信号がオン/オフを繰り返している際、即ち、X軸スライダー9が被処理基盤7をX方向に一定速度で移動している際、同時にX軸ナノスケール15は、被処理基盤7上の描画ドットのX軸上の位置(X位置)を連続的に測定している。X位置のデータは、軸制御ユニット18を介して信号発生部5に連続的に出力されている。
 X軸スライダー9が被処理基盤7をX方向に一定速度で移動している途中において、外乱などにより被処理基盤7がX方向にてずれを生じた場合、即ち、X軸ナノスケール15の測定する被処理基盤7上の描画ドットのX位置と、ワーク台座8のX方向の加速度、速度及び停止時からの経過時間により算出される描画想定位置とに、差異を生じる場合、その後の描画ドットのX位置が描画想定位置に近づくように、パルス発光のタイミングが調整される。
 例えば、被処理基盤7が本来の想定位置よりも左方向にずれを生じたような場合、描画パルスが一定の周波数でオン/オフを繰り返すと、描画されるドットの位置は、想定描画位置よりも右にずれることになる。このような場合には、X軸ナノスケール15が測定した被処理基盤7上の描画ドットのX位置データを取得した信号発生部5は、その後に描画されるドットが右にずれないように描画パルスのオフ期間を一時的に短くし、被処理基盤7の左方向のずれを打ち消すタイミングで描画パルスがオンするように、描画パルスを調整する。図3(a)は、被処理基盤7が左方向にαだけずれを生じた場合に、それに合わせてドットがαの距離だけ早く描画されるように、描画パルスのオフ期間を一時的にpαだけ短くしたことを示す図である。
 また、例えば、被処理基盤7が本来の想定位置よりも右方向にずれを生じたような場合、描画パルスが一定の周波数でオン/オフを繰り返すと、描画されるドットは、想定描画位置よりも左にずれることになる。このような場合には、X軸ナノスケール15が測定した被処理基盤7上の描画ドットのX位置データを取得した信号発生部5は、その後に描画されるドットが左にずれないように描画パルスのオフ期間を一時的に長くし、被処理基盤7の右方向のずれを打ち消すタイミングで描画パルスがオンするように、描画パルスを調整する。図3(b)は、被処理基盤7が右方向にβだけずれを生じた場合に、それに合わせてドットがβの距離だけ遅く描画されるように、描画パルスのオフ期間を一時的にpβだけ長くしたことを示す図である。
 このように、実施の形態1に係る描画装置1は、被処理基盤7がX(の左右)方向にずれを生じた場合でも、被処理基盤7の位置やワーク台座8の位置、若しくは、光学ヘッド3の位置を調整するのではなく、信号発生器5によって発光パルス(描画パルス)のオン/オフのタイミングを調整することで、描画されるドットのX方向の位置を調整する。更に、X軸ナノスケール15は、被処理基盤7及び描画ドットのX位置を連続的に測定しており、この連続的に測定されるX位置データに基づいて、信号発生器5は、発光パルス(描画パルス)のオン/オフのタイミングを常時調整している。
 なお、信号発生部5により描画パルス信号が出力された後、光学ヘッド3が発光するまでの電気的な遅れについては、予め補正されている。即ち、被処理基盤7上に描画ドットが加工されるまでの遅れは、ワーク台座8の速度に応じて補正されている。
 図4は、ドットパターンの描画時の、パルス信号の調整処理のフローチャートである。最初に、描画パルス周波数、及び、ワーク台座8のX方向速度が、入力部6を介して設定される(ステップS11)。ドット形成のためのレーザー光の露光を行う(ステップS12)際に、常時連続的にX軸ナノスケール15により、被処理基盤7上の描画ドットのX位置が測定(取得)される(ステップS14)。被処理基盤7上の描画ドットのX位置がずれを生じた場合(ステップS15・YES)には、即座にパルス発光のタイミングの調整値が計算され、これに基づき、描画パルス調整処理(ステップS16)が行なわれる。なお、被処理基盤7がずれを生じない場合(ステップS15・NO)には、描画パルス調整処理は行なわれない。描くべきドットが終了すれば(ステップS13・YES)処理は終了となる。
 このように描画装置において、レーザー光により露光が行なわれている(ステップS12)ときには、常時、ステップS12からステップS16の処理が繰り返されている。
4.行毎のドット位置のオフセット量の制御
 図5は、行毎にドット位置が揃うように為されるオフセット量の制御を説明するための図である。図5(a)は、往路方向にドットが描画される様子を示した図であり、図5(b)は、復路方向にドットが描画される様子を示した図である。
 まず、図5(a)に示すように、発光パルス周波数によって設定される描画パルス信号に対応して、1行目の往路方向のドットが描画される。X軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、Y2軸ナノスケール17は、描画終了位置を測定する。
 この後2行目の復路方向のドット描画において、1行目の描画終了位置に対する2行目の描画開始位置(特にX方向位置)を、ナノミクロンオーダーで合わせ込む必要がある。そこで、実施の形態1に係る描画装置1では、描画パルス信号にオフセット処理を行うことにより、行毎のドット位置の調整を行う。
 上述のオフセット処理では、まずX軸ナノスケール15、Y1軸ナノスケール16、Y2軸ナノスケール17により取得された1行目の描画終了位置データから、軸制御ユニット18は、2行目の描画開始目標位置を決定する。ここで2行目の描画開始目標位置のX位置は、1行目の描画終了位置と同じであり、2行目の描画開始目標位置のY位置は、1行目の描画終了位置のY位置に「(b)Y方向の描画ピッチの間隔を示すY方向描画ピッチ間隔設定値」を加えたものである。
 軸制御ユニット18は、ワーク台座8の速度及び描画パルス信号の周波数に基づいて、その描画開始目標位置と実際の描画開始位置との差分値を、描画パルスの波長で表す形式で求める。差分値は、「半波長早い値」から「半波長遅い値」までの範囲となる。軸制御ユニット18は、信号発生部5に対して、その差分値を描画パルス信号にオフセット量として加える処理を行うように命令する。信号発生部5はオフセット量を加えられた描画パルス信号を光学系制御ユニット4に与える。このことに基づいて、光学系制御ユニット4及び光学ヘッド3は、行毎のオフセット量を付加したドットパターン描画のためのレーザー光を発する。
 上述のオフセット処理においてオフセット量がゼロである場合、往路描画終了位置と復路描画開始位置のX位置とは一致することになるから、正方格子のドットパターンが描画される。
 入力部6において、「(c)行毎のドット位置のオフセット量」を入力することにより、ドットパターンのオフセット量が設定される。例えば、オフセット量を「1/2」と設定すると、六方細密のドットパターンが描画される。同様にオフセット量を1/3、1/4・・・・と設定すると、偶数行において1/3、1/4・・・・ドット間隔がX方向にずれることになる。
 往路と復路とでは、ワーク台座8の移動方向が逆である。3行目の往路方向の描画においては、1行目の描画開始位置が基準とされる。
 なお、信号発生部5により描画パルス信号が出力された後、光学ヘッド3が発光するまでの電気的な遅れについては、予め補正されている。即ち、被処理基盤7上に描画ドットが加工されるまでの遅れは、ワーク台座8の速度に応じて補正されている。
 図6は、ドットパターンを描画するときの、行毎のドット位置のオフセット量の制御のフローチャートである。
 最初に、描画パルス周波数、ワーク台座のX方向速度、及び、行毎のドット位置のオフセット量が、入力部6を介して設定される(ステップS21)。まず、1行目のX方向(往路方向)のドット描画が行なわれ、ワーク台座がY方向へ移動(シフト)する(ステップS22)。その際、XYステージに設置されたナノスケールにより、1行目の描画終了位置情報が測定され、信号発生器5に伝達される(ステップS23)。
 続いて、信号発生器5にて、ワーク台座のX方向速度、及び描画パルス信号の周波数により、オフセット量を計算する(ステップS24)。次に、描画パルス信号に対してオフセット処理し(ステップS25)、2行目のX方向(復路方向)のドット描画が行なわれ、ワーク台座がY方向へ移動(シフト)する(ステップS26)。露光エリア226の描画終了位置227まで、上述の往路・復路の描画が繰り返される(ステップS27)。
 なお、上述の図6に示すフローチャートのステップS22、S26においては、図4に示すドットパターンの描画時のパルス信号の調整の処理を並行して常時実行することができる。
5.まとめ
 以上のように、実施の形態1に係る描画装置は、ナノスケールで連続的に測定する被処理基盤の描画ドットの位置情報に基づいて発光パルス信号のオン/オフのタイミングを調整することで、その後に描画されるドットの位置を調整する。このことにより、描画ドットについて、高精度の位置決めが高速で実現される。更に、実施の形態1に係る描画装置は、ナノスケールで測定する行毎の描画ドットの位置情報に基づいて、発光パルス信号のオン/オフのタイミングを調整することで、行毎のドット位置の調整を行う。このことにより、行毎のオフセット値を含めてドットが正確に描画される。
 本発明は、シリコンなどからなるウエハにレーザー光を用いて露光することで描画を行う描画装置に用いられる。特に、本発明は、ナノミクロンオーダーの高精度な位置決めが必要である、光学特性を制御する光学素子に対する描画装置として有用である。
1・・・描画装置、2・・・XYステージ、3・・・光学ヘッド、4・・・光学系制御ユニット、5・・・信号発生器、6・・・入力部、7・・・被処理基盤、8・・・ワーク台座、9・・・X軸スライダー、10・・・Y1軸スライダー、11・・・Y2軸スライダー、12・・・X軸ドライバ、13・・・Y1軸ドライバ、14・・・Y2軸ドライバ、15・・・X軸ナノスケール、16・・・Y1軸ナノスケール、17・・・Y2軸ナノスケール、18・・・軸制御ユニット、19・・・X軸ナノスケールドライバ、20・・・Y1軸ナノスケールドライバ、21・・・Y2軸ナノスケールドライバ、22・・・定盤、23・・・除振台。

Claims (6)

  1.  所定の周波数のパルス信号を発する信号発生器と、
     前記信号発生器の発するパルス信号のオン/オフに合わせてレーザー光を照射する光学系と、
     レーザー光の照射を受けることにより描画ドットが形成される被照射基盤を載置する台座と、
     前記台座を所定の方向に所定の速度で滑動させる駆動手段と、
     被処理基盤上の描画ドットの位置を測定する位置測定手段と
    を備え、
     前記信号発生器は、前記位置測定手段により測定された前記被処理基盤上の描画ドットの位置に基づいて、パルス信号を発するタイミングを調整することを特徴とする光学素子用の描画装置。
  2.  前記信号発生器は、前記位置測定手段により測定された被処理基盤上の描画ドットの位置と、前記信号発生部により算出される描画想定位置とが、差異を生じる場合、その後の描画ドットの位置が描画想定位置に近づくように、パルス信号を発するタイミングを調整することを特徴とする請求項1に記載の光学素子用の描画装置。
  3.  前記台座が滑動する所定の方向は、第1の往路方向と、第1の往路方向の逆方向である第1の復路方向を含んでおり、
     前記信号発生器は、
    前記第1の往路方向の滑動時に形成された描画ドットについての、前記ナノスケールにより測定された位置と、前記信号発生部により算出される前記第2の復路方向の滑動時に形成される描画ドットの描画想定位置とに基づいて、パルス信号を発するタイミングを調整することを特徴とする請求項1に記載の光学素子用の描画装置。
  4.  所定の周波数のパルス信号を発する信号発生工程と、
     前記パルス信号のオン/オフに合わせてレーザー光を照射するレーザー照射工程と、
     レーザー光の照射を受けることにより描画ドットが形成される被照射基盤を載置する台座を、所定の方向に所定の速度で滑動させる滑動工程と、
     被処理基盤上の描画ドットの位置を測定する位置測定工程と
    を含み、
     前記信号発生工程では、前記位置測定工程にて測定された前記被処理基盤上の描画ドットの位置に基づいて、パルス信号を発するタイミングが調整されることを特徴とする光学素子上の描画方法。
  5.  前記信号発生工程では、前記位置測定工程にて測定された被処理基盤上の描画ドットの位置と、描画想定位置とが、差異を生じる場合、その後の描画ドットの位置が描画想定位置に近づくように、パルス信号を発するタイミングが調整されることを特徴とする請求項4に記載の光学素子上の描画方法。
  6.  前記台座が滑動する所定の方向は、第1の往路方向と、第1の往路方向の逆方向である第1の復路方向を含んでおり、
     前記信号発生工程では、
    前記第1の往路方向の滑動時に形成された描画ドットについての、前記位置測定工程にて測定された位置と、前記第2の復路方向の滑動時に形成される描画ドットの描画想定位置とに基づいて、パルス信号を発するタイミングが調整されることを特徴とする請求項4に記載の光学素子上の描画方法。
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