WO2011077816A1 - フィルムミラー、その製造方法及び太陽熱発電用反射装置 - Google Patents

フィルムミラー、その製造方法及び太陽熱発電用反射装置 Download PDF

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Abstract

 本発明は、太陽熱発電用フィルムミラーとして過酷な環境下で長期間用いられた場合であっても、正反射率の低下を十分に抑制することが可能であり、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる、耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置を提供する。このフィルムミラーは、樹脂基材、銀反射層及び紫外線吸収剤を含む層を有し、前記紫外線吸収剤の少なくとも1種が下記式1を満足することを特徴とする。 式1:Aa≧1.2×Ab Aa:260~320nmの吸収極大ピークの吸光度 Ab:321~400nmの吸収極大ピークの吸光度

Description

フィルムミラー、その製造方法及び太陽熱発電用反射装置
 本発明は、耐光性及び耐候性に優れ、太陽熱に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置に関する。
 近年、石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーに代わる代替エネルギーとしては現在、石炭エネルギー、バイオマスエネルギー、核エネルギー、並びに風力エネルギー及び太陽エネルギー等の自然エネルギーが検討されているが、化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、かつ量の多い自然エネルギーは、太陽エネルギーであると考えられる。
 しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、並びに(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であることが問題となると考えられる。
 これに対して、太陽エネルギーのエネルギー密度が低いという問題は、巨大な反射装置で太陽エネルギーを集めることによって解決することが提案されている。
 反射装置は、太陽熱による紫外線や熱、風雨、砂嵐等に晒されるため、従来、ガラス製ミラーが用いられてきた。ガラス製ミラーは環境に対する耐久性が高い反面、輸送時に破損したり、質量が大きいために、ミラーを設置する架台の強度を持たせるために、プラントの建設費がかさむといった問題があった。
 上記問題を解決するために、ガラス製ミラーを樹脂製反射シートに置き換えることが考えられてきた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、太陽熱発電用フィルムミラーとして用いる場合、フィルムミラーは太陽光に長時間直接さらされることとなる。そのため、樹脂基材が紫外線により劣化することで、変色して透過率が下がり、結果としてミラーとしての反射率が下がるという問題があった。
 太陽熱を集光する目的において、高い反射率を得るという観点では、特許文献2に開示されているように、金属層を可視光領域の反射率の高い銀で構成する技術も提案されている。しかしながら、銀を反射層に用いることで、初期の反射率を高めることは可能であるが、やはり紫外線による樹脂の劣化により、長期間使用した場合には反射率の低下を十分に抑制することは困難であった。
 そこで、特許文献3では、フィルムミラーの表面層にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有させた層を設ける技術が提案されている。特許文献3では、当該表面層にビニル基を有する架橋可能なモノマーを添加することで、表面層中におけるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と樹脂との相溶性を向上させ、紫外線吸収剤の添加量を増加させることで、紫外線によるプラスチック基材の劣化を抑制する技術を提案している。しかしながら、このような技術をもってしても、温湿度の変化が激しい環境下で、太陽光に直接晒される太陽熱発電用のフィルムミラーとして用いられた場合には、大量に含まれる紫外線吸収剤が経年で沁み出し(ブリードアウトともいう)を起こし、層間の密着性低下による剥離の問題や、銀反射層の変形を引き起こし、フィルムミラーとしての正反射率の低下を引き起こす問題が顕在化した。
特開2005-59382号公報 特開平6-38860号公報 米国特許出願公開第2005/0159514号明細書
 本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、太陽熱発電用フィルムミラーとして過酷な環境下で長期間用いられた場合であっても、正反射率の低下を十分に抑制することが可能であり、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる、耐光性及び耐候性に優れ、太陽熱に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することにある。
 本発明に係る上記課題は、下記手段により解決される。
 1.樹脂基材と、該樹脂基材上に設けられた銀反射層と、該樹脂基材及び前記銀反射層よりも光入射側に設けられた紫外線吸収剤を含む層とを有するフィルムミラーであって、前記紫外線吸収剤の少なくとも1種が下記式1を満足することを特徴とするフィルムミラー。
 式1:Aa≧1.2×Ab
 Aa:260~320nmの吸収極大ピークの吸光度(260~320nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
 Ab:321~400nmの吸収極大ピークの吸光度(321~400nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
 2.前記紫外線吸収剤を含む層が、前記式1を満足する紫外線吸収剤を3~14質量%含有することを特徴とする前記1に記載のフィルムミラー。
 3.前記紫外線吸収剤が、トリアジン、ベンゾフェノンまたはシアノアクリレート骨格を有する紫外線吸収剤であることを特徴とする前記1または2に記載のフィルムミラー。
 4.前記樹脂基材及び前記銀反射層よりも光入射側に、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、1g/m・day/μm以下のガスバリア層を有することを特徴とする前記1~3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 5.前記紫外線吸収剤を含む層が、アクリレート系樹脂を含有し、前記式1を満足する紫外線吸収剤がシアノアクリレート骨格を有することを特徴とする前記1~4のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 6.前記樹脂基材がポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)を有する層であり、前記銀反射層よりも光入射側から遠い側に設けられることを特徴とする前記1~5のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 7.前記銀反射層に隣接して腐食防止剤を含有する層を有することを特徴とする前記1~6のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 8.最外層として、傷防止層を有することを特徴とする前記1~7のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 9.全体の厚さが75~250μmであることを特徴とする前記1~8のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
 10.前記1~9のいずれか1項に記載のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法であって、前記銀反射層を銀蒸着によって形成することを特徴とするフィルムミラーの製造方法。
 11.前記1~9のいずれか1項に記載のフィルムミラー、または前記10に記載のフィルムミラーの製造方法により得られたフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置であって、前記樹脂基材を挟んで前記銀反射層を有する側とその反対側の樹脂基材面に塗設された粘着層を介して、金属基材上に前記フィルムミラーを貼り付けて形成されたことを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
 本発明により、銀反射層を透過する波長を効率的に遮蔽することが可能となり、銀反射層の光入射側から遠い側に設けられた層が紫外線により劣化することで生じる正反射率の低下を抑制することが可能となった。
 これら効果により、太陽熱発電用フィルムミラーとして過酷な環境下で長期間用いられた場合であっても、正反射率の低下を十分に防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れ、太陽熱に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することができた。
 本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、銀反射層を有するフィルムミラーを太陽熱発電用の反射装置として用いる場合、銀反射層の高い反射率により使用開始時は高い反射率を得ることができるものの、強い太陽光に長時間晒された場合に、正反射率が低下する問題が発生することが明らかになった。銀反射層はアルミニウム等の反射層と異なり、320nm以下の紫外線を透過する性質があることがその要因の一つと考えられた。太陽熱発電用のミラーとしてフィルムミラーを使用する場合は、フィルムミラー自体では十分な自己支持性が得られないため、アルミニウム金属等の金属支持体に貼り付けられて使用されることとなる。その際、銀反射層を透過した紫外線は、銀反射層の下層(光入射側から遠い側)の層を透過した後、金属支持体により反射されて再度銀反射層の下層に入射することとなる。そのため、紫外線により銀反射層の下層が劣化するか、または銀反射層と下層との間が励起されることで銀反射層の劣化が進み、銀反射層の正反射率の低下を引き起こすことを見出した。
 このような問題に対しては、引用文献3のように紫外線吸収剤を添加することで解決可能と考えられる。しかしながら、通常紫外線吸収剤は、400nm以下の紫外領域全域を吸収する特性が求められるため、紫外全域の光に対して平均的に大きな吸収を持つ紫外線吸収剤が用いられる。しかしながら、紫外全域で高い紫外線吸収機能を有する紫外線吸収剤は現実的には製造困難であり、引用文献3に記載の紫外線吸収剤も、320nm以下の波長の紫外線に対して十分な吸収機能を示していないため、長期間直接太陽光に晒される環境下で使用された場合には、正反射率の低下を抑制することができなかった。そこで、本発明者は、上記の正反射率の低下が銀反射層の光入射側から遠い側の隣接層として設けられた樹脂基材や接着層等の樹脂層が劣化されることで引き起こされることに着目した。
 すなわち、銀反射層を透過する320nm以下の紫外領域の光に対して、大きな紫外線吸収作用を有し、321~400nmの領域の光に対する吸収作用の小さい紫外線吸収剤を用いることで、不要な紫外線の吸収作用を抑えて、銀反射層を透過する紫外線を効率的に吸収させることで、正反射率の低下を効果的に抑制するとともに、紫外線吸収剤自体の紫外線による劣化も効果的に抑制できることを見出したものである。
 以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。
 (フィルムミラーの構成概要)
 本発明のフィルムミラーは、樹脂基材と、該樹脂基材上に設けられた銀反射層と、該樹脂基材及び銀反射層よりも光入射側に設けられた紫外線吸収剤を含む層とを有するフィルムミラーであって、前記紫外線吸収剤の少なくとも1種が上記式1を満足することを特徴とするフィルムミラーである。ガスバリア層、傷防止層等の特別な機能層を設けることも好ましい態様である。
 (紫外線吸収剤)
 本発明のフィルムミラーに用いられる紫外線吸収剤は、その少なくとも1種が下記式1を満足することを特徴とする。
 式1:Aa≧1.2×Ab
 Aa:260~320nmの吸収極大ピークの吸光度(260~320nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
 Ba:321~400nmの吸収極大ピークの吸光度(321~400nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
 260~400nmの吸収極大ピークと吸光度は、分光光度計により測定できる。
 本発明の形態によれば、銀反射層を透過する紫外線を効果的に吸収させることができるため、添加量を過剰に増やす必要がないため、工程負荷が少なく、ブリードアウトによる層間の密着性を抑制することができるとともに、紫外線吸収剤自体の紫外線による劣化に伴う経年での構成層の劣化及びそれに伴う正反射率の低下を抑制することができる。
 本発明の前記式1を満足する紫外線吸収剤は、該樹脂基材及び銀反射層よりも光入射側に設けたいずれか一層に含有される。
 前記式1を満足する紫外線吸収剤としては、トリアジン、ベンゾフェノンまたはシアノアクリレート骨格を有する紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、BASF社製のUVINUL3000、UVINUL3008、UVINUL3030、UVINUL3035、UVINUL3039、UVINUL3040、UVINUL3088、チバ・ジャパン社製のTINUVIN400、TINUVIN1577、ADEKA社製のLA51等が挙げられるが、これら化合物に限られるものではない。本発明の前記式1を満足する紫外線吸収剤の使用量は3~14質量%が好ましく、3~10質量%がより好ましい。14質量%を超えると経年でのブリードアウトにより銀反射層への影響、密着性が悪くなり、工程上の塗布液安定性も悪くなる場合がある。0.1質量%より少ないと耐候性改良効果が小さい。
 (その他の紫外線吸収剤)
 本発明においては、さらに下記の紫外線吸収剤を併用して使うこともできる。
 併用する紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系等が挙げられる。
 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4-ジヒドロキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシロキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシ-ベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-ベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシ-ベンゾフェノン等が挙げられる。
 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2-(2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
 サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤としては、フェニルサルチレート、2-4-ジ-t-ブチルフェニル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。ヒンダードアミン系紫外線吸収剤としては、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート等が挙げられる。
 トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-エトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
 併用できる紫外線吸収剤としては、上記以外に紫外線の保有するエネルギーを、分子内で振動エネルギーに変換し、その振動エネルギーを、熱エネルギー等として放出する機能を有する化合物が含まれる。さらに、酸化防止剤あるいは着色剤等との併用で効果を発現するもの、あるいはクエンチャーと呼ばれる、光エネルギー変換剤的に作用する光安定剤等も併用することができる。
 紫外線吸収剤を含む層のバインダーとしては、樹脂層であってもよいし、無機物質からなる層であってもよいが、製造上の観点から樹脂層であることが好ましい。樹脂層とされる場合は従来公知の熱可塑性樹脂や硬化性樹脂を用いることが可能である。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリレート系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましい。ただし、紫外線吸収剤を含む層を構成する樹脂は、紫外線への耐性が強いものが好ましく、中でもアクリレート系樹脂が好ましく用いられる。また、アクリレート系樹脂が用いられる場合には、紫外線吸収剤としては、相溶性の観点から、シアノアクリレート骨格を有し、前記式1を満足する紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
 (樹脂基材)
 本発明に係る樹脂基材(支持体)としては、従来公知の種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアクリルフィルム等を挙げることができる。ポリカーボネートフィルム、ポリエステルフィルム、ノルボルネンフィルム、及びセルロースエステルフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアクリルフィルムがより好ましい。
 中でも、ポリエステルフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアクリルフィルムが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。これらのフィルムは、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。銀反射層の光入射側から遠い側の隣接層としてこれらの樹脂基材を有する場合には、銀反射層を透過した紫外線による劣化及びそれに伴う正反射率の低下が問題となるが、本発明の構成によればそのような問題を効果的に抑制することが可能である。
 樹脂基材の厚さは、樹脂の種類及び目的等に応じて適切な厚さにすることが好ましい。例えば、一般的には、10~300μmの範囲内であり、好ましくは20~200μm、さらに好ましくは30~100μmである。
 (接着層)
 本発明に係るフィルムミラーは、接着層を有していてもよい。接着層は、銀反射層と樹脂基材(樹脂フィルム)との接着性を高めるために用いられるものや、他の構成層同士の接着性を高めるものであってもよいが、樹脂からなることが好ましい。銀反射層の光入射側から遠い側の隣接層が接着層となる場合は、接着層が劣化することで正反射率が低下することが考えられるが、本発明の構成であれば、そのような正反射率の低下を抑制できる。当該接着層が銀反射層の隣接層として用いられる場合は、樹脂基材(樹脂フィルム)と銀反射層とを密着する密着性、銀反射層を真空蒸着法等で形成する時の熱にも耐え得る耐熱性、及び銀反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性があることが好ましい。
 当該接着層に使用するバインダーとしての樹脂は、上記の密着性、耐熱性及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリレート系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。ポリエステル系樹脂では、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。
 接着層の厚さは、密着性、平滑性、反射材の反射率等の観点から、0.01~3μmが好ましく、より好ましくは0.1~1μmである。
 接着層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
 (銀反射層)
 本発明に係る銀反射層の形成法としては、湿式法及び乾式法のどちらも使用することができる。
 湿式法とはめっき法の総称であり、溶液から金属を析出させ膜を形成する方法である。具体例を挙げると銀鏡反応等がある。
 一方、乾式法とは真空成膜法の総称であり、具体的を挙げると抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な蒸着法が好ましく用いられる。すなわち、本発明のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法としては、銀反射層を銀蒸着によって形成する製造方法が好ましい。
 銀反射層の厚さは、反射率等の観点から10~200nmが好ましく、より好ましくは30~150nmである。
 本発明において、銀反射層は樹脂基材(支持体)に対して光線入射側にあっても、その反対側にあってもよいが、支持体が樹脂であることから、光線による樹脂劣化を防止する目的から、光線入射側に位置する方が好ましい。
 (銀隣接層)
 本発明のフィルムミラーには、銀反射層の上部(光入射側)に隣接して銀隣接層を設けてもよい。銀反射層が樹脂基材に対して、光入射側から遠い側に設けられる場合、光入射側の隣接層は、腐食防止剤を含み、銀の腐食劣化を防ぐとともに、銀反射層の傷防止及び、銀隣接層の外側に形成されるバリア層や傷防止層との接着力向上に寄与するものであることが好ましい。
 銀隣接層に使用するバインダーとしての樹脂は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からアクリル系樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
 イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
 銀隣接層の厚さは、密着性、耐候性等の観点から、0.01~3μmが好ましく、より好ましくは0.1~1μmである。
 銀隣接層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
 (腐食防止剤)
 本発明のフィルムミラーには、銀反射層に隣接して銀反射層の腐食防止剤を含有する層を有することが好ましい。ここで、「腐食」とは、金属(銀)がそれを取り囲む環境物質によって、化学的または電気化学的に浸食されるかもしくは材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103-2004参照)。
 本発明のフィルムミラーは、前記接着層が酸化防止剤を含有し、かつ前記上部隣接層が銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤を含有していることが好ましい。
 なお、腐食防止剤の含有量は、使用する化合物によって最適量は異なるが、一般的には、0.1~1.0/mの範囲内であることが好ましい。
 銀反射層の腐食防止剤としては、大別して、銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤と酸化防止剤が好ましく用いられる。
 〈銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤〉
 銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤としては、アミン類及びその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系の少なくとも一種またはこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
 アミン類及びその誘導体としては、エチルアミン、ラウリルアミン、トリ-n-ブチルアミン、O-トルイジン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2N-ジメチルエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、アセトアミド、アクリルアミド、ベンズアミド、p-エトキシクリソイジン、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムサリシレート、モノエタノールアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンカーバメイト、ニトロナフタレンアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアミンシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロヘキシルアンモニウムアクリレート、シクロヘキシルアミンアクリレート等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 ピロール環を有する物としては、N-ブチル-2,5-ジメチルピロール,N-フェニル-2,5ジメチルピロール、N-フェニル-3-ホルミル-2,5-ジメチルピロール,N-フェニル-3,4-ジホルミル-2,5-ジメチルピロール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 トリアゾール環を有する化合物としては、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-ヒドロキシ-1,2,4-トリアゾール、3-メチル-1,2,4-トリアゾール、1-メチル-1,2,4-トリアゾール、1-メチル-3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4-メチル-1,2,3-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、4,5,6,7-テトラハイドロトリアゾール、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール、3-アミノ-5-メチル-1,2,4-トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ3’5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 ピラゾール環を有する化合物としては、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリジン、ピラゾリドン、3,5-ジメチルピラゾール、3-メチル-5-ヒドロキシピラゾール、4-アミノピラゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 チアゾール環を有する化合物としては、チアゾール、チアゾリン、チアゾロン、チアゾリジン、チアゾリドン、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、2-N,N-ジエチルチオベンゾチアゾール、P-ジメチルアミノベンザルロダニン、2-メルカプトベンゾチアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 イミダゾール環を有する化合物としては、イミダゾール、ヒスチジン、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5ジヒドロキシメチルイミダゾール、4-フォルミルイミダゾール、2-メチル-4-フォルミルイミダゾール、2-フェニル-4-フォルミルイミダゾール、4-メチル-5-フォルミルイミダゾール、2-エチル-4-メチル-5-フォルミルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-4-フォルミルイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 インダゾール環を有する化合物としては、4-クロロインダゾール、4-ニトロインダゾール、5-ニトロインダゾール、4-クロロ-5-ニトロインダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 銅キレート化合物類としては、アセチルアセトン銅、エチレンジアミン銅、フタロシアニン銅、エチレンジアミンテトラアセテート銅、ヒドロキシキノリン銅等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 チオ尿素類としては、チオ尿素、グアニルチオ尿素等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 メルカプト基を有する化合物としては、すでに上記に記載した材料も加えれば、メルカプト酢酸、チオフェノール、1,2-エタンジオール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、1-メチル-3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、グリコールジメルカプトアセテート、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
 ナフタレン系としては、チオナリド等が挙げられる。
 〈酸化防止剤〉
 本発明のフィルムミラーに用いられる銀反射層の腐食防止剤としては、酸化防止剤を用いることもできる。
 酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤及びホスファイト系酸化防止剤を使用することが好ましい。
 フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、テトラキス-〔メチレン-3-(3’、5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、4,4’-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,5-トリス(3’、5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシベンジル)-S-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)トリオン、ステアリル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス〔3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー〕、3,9-ビス[1,1-ジ-メチル-2-〔β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]-2,4,8,10-テトラオキオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。特に、フェノール系酸化防止剤としては、分子量が550以上のものが好ましい。
 チオール系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール-テトラキス-(β-ラウリル-チオプロピオネート)等を挙げられる。
 ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,6-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス-(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)-ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニレン-ジホスホナイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。
 なお、本発明においては、上記酸化防止剤と下記の光安定剤を併用することもできる。
 ヒンダードアミン系の光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチルマロネート、1-メチル-8-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-セバケート、1-[2-〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]-4-〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ベンゾイルオキシ-2,2、6,6-テトラメチルピペリジン、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、トリエチレンジアミン、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4,5]デカン-2,4-ジオン等が挙げられる。
 その他ニッケル系紫外線安定剤として、〔2,2’-チオビス(4-t-オクチルフェノレート)〕-2-エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルコンプレックス-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチル-ジチオカーバメート等も使用することが可能である。
 特にヒンダードアミン系の光安定剤としては、3級のアミンのみを含有するヒンダードアミン系の光安定剤が好ましく、具体的には、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチルマロネート、または1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノール/トリデシルアルコールと1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸との縮合物が好ましい。
 (ガスバリア層)
 本発明のフィルムミラーは、樹脂基材及び銀反射層よりも光入射側に、ガスバリア層を有することが好ましい。
 本発明に係るガスバリア層は、湿度の変動、特に高湿度による樹脂基材及び当該樹脂基材で保護される各種機能素子等の劣化を防止するためのものであるが、特別の機能・用途を持たせたものであってもよく、上記特徴を維持する限りにおいて、種々の態様のガスバリア層を設けることができる。本発明においては、前記銀隣接層の上側に、ガスバリア層を設けることが好ましい。
 ガスバリア層の防湿性としては、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、1g/m・day/μm以下、好ましくは10-1g/m・day/μm以下、さらに好ましくは10-2g/m・day/μm以下となるように当該ガスバリア層の防湿性を調整することが好ましい。また。酸素透過度としては、23℃、90%RHの条件下で、0.6ml/m/day/atm以下であることが好ましい。
 本発明に係るガスバリア層に関しては、その形成方法に特に制約はないが、無機酸化物膜のセラミック前駆体を塗布した後に、塗布膜を加熱及び/または紫外線照射により、無機酸化物膜を形成する方法が好ましく用いられる。
 〈セラミック前駆体〉
 本発明に係るガスバリア層は、加熱により無機酸化物膜を形成するセラミック前駆体を塗布した後に、一般的な加熱方法が適用して形成することができるが、局所的加熱により形成することが好ましい。セラミック前駆体は、ゾル状の有機金属化合物またはポリシラザンが好ましい。
 〈有機金属化合物〉
 本発明に係る有機金属化合物は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、及びニオブ(Nb)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。特に、当該有機金属化合物が、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、及びバリウム(Ba)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。さらに、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、及びリチウム(Li)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。
 有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、金属アルコキシドが挙げられる。
 前記金属アルコキシドは、下記一般式(I)で表される。
 一般式(I):MR (ORn-m
 一般式(I)において、Mは、酸化数nの金属を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基を表す。mは、0~(n-1)の整数を表す。R及びRは、同一でもよく、異なっていてもよい。R及びRとしては、炭素原子4個以下のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基CH(以下、Meで表す。)、エチル基C(以下、Etで表す)、プロピル基C(以下、Prで表す。)、イソプロピル基i-C(以下、i-Prで表す。)、ブチル基C(以下、Buで表す)、イソブチル基i-C(以下、i-Buで表す)等の低級アルキル基がより好ましい。
 前記一般式(I)で表される金属アルコキシドとしては、例えば、リチウムエトキシドLiOEt、ニオブエトキシドNb(OEt)、マグネシウムイソプロポキシドMg(OPr-i)、アルミニウムイソプロポキシドAl(OPr-i)、亜鉛プロポキシドZn(OPr)、テトラエトキシシランSi(OEt)、チタンイソプロポキシドTi(OPr-i)、バリウムエトキシドBa(OEt)、バリウムイソプロポキシドBa(OPr-i)、トリエトキシボランB(OEt)、ジルコニウムプロポキシドZn(OPr)、ランタンプロポキシドLa(OPr)、イットリウムプロポキシドY(OPr)、鉛イソプロポキシドPb(OPr-i)等が好適に挙げられる。これらの金属アルコキシドは何れも市販品があり、容易に入手することができる。また、金属アルコキシドは、部分的に加水分解して得られる低縮合物も市販されており、これを原料として使用することも可能である。
 〈無機酸化物〉
 本発明に係る無機酸化物は、上記有機金属化合物を原料とするゾルから局所的加熱により形成されたものである。従って、有機金属化合物に含有されているケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ニオブ(Nb)等の元素の酸化物であることを特徴とする。
 例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等である。これらのうち、好ましくは、酸化ケイ素である。
 本発明において、有機金属化合物から無機酸化物を形成する方法としては、いわゆるゾル-ゲル法及びポリシラザンを塗布する方法を用いることが好ましい。
 〈ゾル-ゲル法〉
 ここで、「ゾル-ゲル法」とは、有機金属化合物を加水分解すること等により、水酸化物のゾルを得て、脱水処理してゲルとし、さらにこのゲルを加熱処理することで、ある一定の形状(フィルム状、粒子状、繊維状等)の金属酸化物ガラスを調製する方法をいう。異なる複数のゾル溶液を混合する方法、他の金属イオンを添加する方法等により、多成分系の金属酸化物ガラスを得ることも可能である。
 具体的には、下記工程を有するゾル-ゲル法で、無機酸化物を製造することが好ましい。
 すなわち、少なくとも水及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5~5.0に調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程、及び該反応生成物を200℃以下の温度で加熱してガラス化する工程、を有するゾル-ゲル法により製造されてなることが、高温熱処理による微細孔の発生や膜の劣化等が発生しないという観点から、特に好ましい。
 前記ゾル-ゲル法において、原料として用いられる有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、前記金属アルコキシドが挙げられる。
 上記ゾル-ゲル法において、前記有機金属化合物は、そのまま反応に用いてもよいが、反応の制御を容易にするため溶媒で希釈して用いることが好ましい。希釈用溶媒は、前記有機金属化合物を溶解することができ、かつ水と均一に混合することができるものであればよい。そのような希釈用溶媒としては、脂肪族の低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物が好適に挙げられる。また、ブタノールとセロソルブとブチルセロソルブの混合溶媒、あるいはキシロールとセロソルブアセテートとメチルイソブチルケトンとシクロヘキサンの混合溶媒等を使用することもできる。
 前記有機金属化合物において、金属がCa、Mg、Al等である場合には、反応液中の水と反応して水酸化物を生成したり、炭酸イオンCO 2-が存在すると炭酸塩を生成したりして沈殿を生ずるため、反応液に隠蔽剤としてトリエタノールアミンのアルコール溶液を添加することが好ましい。溶媒に混合溶解するときの前記有機金属化合物の濃度としては、70質量%以下が好ましく、5~70質量%の範囲に希釈して使用することがより好ましい。
 前記ゾル-ゲル法において用いられる反応液は、少なくとも水及び有機溶媒を含有する。前記有機溶媒としては、水及び酸、アルカリと均一な溶液をつくるものであればよく、通常、前記有機金属化合物の希釈に用いる脂肪族の低級アルコール類と同様のものが好適に挙げられる。前記脂肪族の低級アルコール類の中でも、メタノール、エタノールより、炭素数の多いプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、及びイソブタノールが好ましい。これは、生成する金属酸化物ガラスの膜の成長が安定であるためである。前記反応液において、水の割合としては、水の濃度として0.2~50mol/Lの範囲が好ましい。
 前記ゾル-ゲル法においては、前記反応液中において、ホウ素イオンの存在下にて、ハロゲンイオンを触媒として、有機金属化合物を加水分解する。前記ホウ素イオンB3+を与える化合物としては、トリアルコキシボランB(OR)が好適に挙げられる。その中でも、トリエトキシボランB(OEt)がより好ましい。また、前記反応液中のB3+イオン濃度としては、1.0~10.0mol/Lの範囲が好ましい。
 前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオン及び/または塩素イオンが好適に挙げられる。即ち、フッ素イオン単独、塩素イオン単独でもよく、これらの混合物でもよい。用いる化合物としては、上記反応液中でフッ素イオン及び/または塩素イオンを生ずるものであればよく、例えば、フッ素イオン源として、フッ化水素アンモニウムNHHF・HF、フッ化ナトリウムNaF等が好適に挙げられ、塩素イオン源として、塩化アンモニウムNHCl等が好適に挙げられる。
 前記反応液中の前記ハロゲンイオンの濃度としては、製造しようとする無機マトリックスを有する無機組成物からなるフィルムの膜厚や、その他の条件によって異なるが、一般的には、触媒を含む前記反応液の合計質量に対して、0.001~2mol/kg、特に0.002~0.3mol/kgの範囲が好ましい。ハロゲンイオンの濃度が0.001mol/kgより低いと、有機金属化合物の加水分解が十分に進行し難くなり、膜の形成が困難となる。またハロゲンイオンの濃度が2mol/kgを超えると、生成する無機マトリックス(金属酸化物ガラス)が不均一になり易いため、いずれも好ましくない。
 なお、反応時に使用したホウ素に関しては、得られる無機マトリックスの設計組成中にB成分として含有させる場合は、その含有量に応じた有機ホウ素化合物の計算量を添加したまま生成物とすればよく、またホウ素を除去したいときは、成膜後、溶媒としてのメタノールの存在下、またはメタノールに浸漬して加熱すればホウ素はホウ素メチルエステルとして蒸発させて除去することができる。
 前記有機金属化合物を、加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程においては、通常所定量の前記有機金属化合物を所定量の水及び有機溶媒を含有する混合溶媒に混合溶解した主剤溶液、ならびに所定量の前記ハロゲンイオンを含有する所定量の反応液を、所定の比で混合し十分に攪拌して均一な反応溶液とした後、酸またはアルカリで反応溶液のpHを希望の値に調整し、数時間熟成することにより進行させて反応生成物を得る。前記ホウ素化合物は、主剤溶液または反応液に予め所定量を混合溶解しておく。また、アルコキシボランを用いる場合は、他の有機金属化合物と共に主剤溶液に溶解するのが有利である。
 前記反応溶液のpHは、目的によって選択され、無機マトリックス(金属酸化物ガラス)を有する無機組成物からなる膜(フィルム)の形成を目的とするときは、例えば、塩酸等の酸を用いてpHを4.5~5の範囲に調整して熟成するのが好ましい。この場合は、例えば、指示薬としてメチルレッドとブロモクレゾールグリーンとを混合したもの等を用いると便利である。
 なお、前記ゾル-ゲル法においては、同一成分の同一濃度の主剤溶液、及び反応液(B3+及びハロゲンイオンを含む。)を所定のpHに調整しながら、逐次同一割合で追加添加することにより簡単に継続して、反応生成物を製造することもできる。なお、前記反応溶液の濃度は±50質量%の範囲で、水(酸またはアルカリを含む。)の濃度は、±30質量%の範囲で、及びハロゲンイオンの濃度は±30質量%の範囲で変化させることができる。
 次に、前工程で得られた反応生成物(熟成後の反応溶液)を、200℃以下の温度に加熱して乾燥しガラス化させる。加熱にあたって、特に50~70℃の温度区間を注意して徐々に昇温して、予備乾燥(溶媒揮散)工程を経た後さらに昇温することが好ましい。この乾燥は、膜形成の場合、無孔化膜とするために重要である。予備乾燥工程後、加熱し乾燥する温度としては、70~150℃が好ましく、80~130℃がより好ましい。
 〈ポリシラザンを塗布する方法〉
 本発明に係るガスバリア層は、加熱により無機酸化物膜を形成するセラミック前駆体を塗布した後に、塗布膜の局所的加熱により形成された無機酸化物を含有することも好ましい。
 当該セラミック前駆体が、ポリシラザンを含有する場合は、下記一般式(II)で表されるポリシラザン及び有機溶剤中に必要に応じて触媒を含む溶液で樹脂基材を被覆し、そして、この溶剤を蒸発させて除去し、それによって樹脂基材上に0.05~3.0μmの層厚を有するポリシラザン層を残し、そして、水蒸気を含む雰囲気中で酸素、活性酸素、場合によっては、及び窒素の存在下に、上記のポリシラザン層を、局所的加熱することによって、当該樹脂基材上にガラス様の透明な被膜を形成する方法を採用することが好ましい。
 一般式(II):-(SiR-NR
 一般式(II)において、R、R、及びRは、同一または異なり、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、フェニル、ビニルまたは3-(トリエトキシシリル)プロピル、3-(トリメトキシシリルプロピル)からなる群から選択される基を表し、nは整数であり、そしてnは当該ポリシラザンが150~150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
 触媒としては、好ましくは、塩基性触媒、特にN,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、3-モルホリノプロピルアミンまたはN-複素環式化合物が使用される。触媒濃度は、ポリシラザンを基準にして通常0.1~10モル%、好ましくは0.5~7モル%の範囲である。
 好ましい態様の一つでは、R、R及びRの全てが水素原子であるパーヒドロポリシラザンを含む溶液が使用される。
 さらに別の好ましい態様の一つでは、本発明によるコーティングは、下記一般式(III)の少なくとも一種のポリシラザンを含む。
 一般式(III):-(SiR-NR-(SiR-NR
 一般式(III)において、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、この際、n及びpは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150~150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
 特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R及びRがメチルを表す化合物、R、R及びRが水素を表し、そしてR、Rがメチルを表し、そしてRがビニルを表す化合物、R、R、R及びRが水素を表し、そしてR及びRがメチルを表す化合物である。
 また、下記一般式(IV)の少なくとも一種のポリシラザンを含む溶液も同様に好ましい。
 一般式(IV):-(SiR-NR-(SiR-NR-(SiR-NR
 一般式(IV)において、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、この際、n、p及びqは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150~150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
 特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R、R及びRがメチルを表し、Rが(トリエトキシシリル)プロピルを表し、そしてRがアルキルまたは水素を表す化合物である。
 溶剤中のポリシラザンの割合は、一般的には、ポリシラザン1~80質量%、好ましくは5~50質量%、特に好ましくは10~40質量%である。
 溶剤としては、特に、水及び反応性基(例えばヒドロキシル基またはアミン基)を含まずそしてポリシラザンに対して不活性の有機系で好ましくは非プロトン性の溶剤が好適である。これは、例えば、脂肪族または芳香族炭化水素、ハロゲン炭化水素、エステル、例えば酢酸エチルまたは酢酸ブチル、ケトン、例えばアセトンまたはメチルエチルケトン、エーテル、例えばテトラヒドロフランまたはジブチルエーテル、並びにモノ及びポリアルキレングリコールジアルキルエーテル(ジグライム類)またはこれらの溶剤からなる混合物である。
 上記ポリシラザン溶液の追加の成分は、塗料の製造に慣用されているもののようなさらに別のバインダーであることができる。これは、例えば、セルロースエーテル及びセルロースエステル、例えばエチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートまたはセルロースアセトブチレート、天然樹脂、例えばゴムもしくはロジン樹脂、または合成樹脂、例えば重合樹脂もしくは縮合樹脂、例えばアミノプラスト、特に尿素樹脂及びメラミンホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステルもしくは変性ポリエステル、エポキシド、ポリイソシアネートもしくはブロック化ポリイソシアネート、またはポリシロキサンである。
 当該ポリシラザン調合物のさらに別の成分は、例えば、調合物の粘度、下地の濡れ、成膜性、潤滑作用または排気性に影響を与える添加剤、あるいは無機ナノ粒子、例えばSiO、TiO、ZnO、ZrOまたはAlであることができる。
 本発明の方法を用いることによって、亀裂及び孔が無いためにガスに対する高いバリア作用に優れる緻密なガラス様の層を製造することができる。
 形成される被膜の厚さは、100nm~2μmの範囲内にすることが好ましい。
 (傷防止層)
 本発明においては、フィルムミラーの最外層として傷防止層を設けることが好ましい。傷防止層は、傷防止のために設けられる。
 傷防止層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂等で構成することができる。特に、硬度と耐久性等の点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性及び生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
 活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
 アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート等であり、また、メラミンやイソシアヌール酸等の剛直な骨格にアクリル基を結合したもの等も用いられ得る。
 また、反応性希釈剤とは、塗工剤の媒体として塗工工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
 市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム(登録商標)”シリーズ等)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール(登録商標)”シリーズ等)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズ等)、大日本インキ化学工業株式会社;(商品名“UNIDIC(登録商標)”シリーズ等)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス(登録商標)”シリーズ等)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー(登録商標)”シリーズ等)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD(登録商標)”シリーズ等)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズ等)等の製品を利用することができる。
 本発明において、傷防止層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の安定剤、界面活性剤、レベリング剤及び帯電防止剤等を用いることができる。
 レベリング剤は、特に機能層を塗工する際、表面凹凸低減に効果的である。レベリング剤としては、例えば、シリコーン系レベリング剤として、ジメチルポリシロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体(例えば東レダウコーニング(株)製SH190)が好適である。
 (フィルムミラー全体の厚さ)
 本発明に係るフィルムミラー全体の厚さは、ミラーがたわみ防止、正反射率、取り扱い性等の観点から、75~250μmが好ましく、さらに好ましくは90~230μm、さらに好ましくは100~220μmである。
 (太陽熱発電用反射装置)
 本発明のフィルムミラーは、太陽熱を集光する目的に好ましく使用できる。フィルムミラー単体で太陽熱集光ミラーとして用いることもできるが、より好ましくは、樹脂基材を挟んで銀反射層を有する側と反対側の樹脂基材面に塗設された粘着層を介して、他基材上に、特に金属基材上に、当該フィルムミラーを貼り付けて太陽熱発電用反射装置として用いることである。
 太陽熱発電用反射装置として用いる場合、反射装置の形状を樋状(半円筒状)として、半円の中心部分に内部に流体を有する筒状部材を設け、筒状部材に太陽熱を集光させることで内部の流体を加熱し、その熱エネルギーを変換して発電する形態が一形態として挙げられる。また、平板状の反射装置を複数個所に設置し、それぞれの反射装置で反射された太陽熱を一枚の反射鏡(中央反射鏡)に集光させて、反射鏡により反射して得られた熱エネルギーを発電部で変換することで発電する形態も一形態として挙げられる。特に後者の形態においては、用いられる反射装置に高い正反射率が求められるため、本発明のフィルムミラーが特に好適に用いられる。
 〈粘着層〉
 粘着層としては、特に制限されず、例えばドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等のいずれもが用いられる。
 例えばポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴム等が用いられる。
 ラミネート方法は特に制限されず、例えばロール式で連続的に行うのが経済性及び生産性の点から好ましい。
 粘着層の厚さは、粘着効果、乾燥速度等の観点から、通常1~50μm程度の範囲であることが好ましい。
 本発明に適宜採用される本発明のフィルムミラーと貼り合せられる他基材としては、銀反射層層の保護性を付与できるものであればよく、例えば、アクリルフィルムまたはシート、ポリカーボネートフィルムまたはシート、ポリアリレートフィルムまたはシート、ポリエチレンナフタレートフィルムまたはシート、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはシート、フッ素フィルム等のプラスチックフィルムまたはシート、または酸化チタン、シリカ、アルミニウム粉、銅粉等を練り込んだ樹脂フィルムまたはシート、これらを練り込んだ樹脂をコーティングしたり金属蒸着等の表面加工を施した樹脂フィルムまたはシートが用いられる。
 貼り合わせフィルムまたはシートの厚さは、特に制限はないが通常12~250μmの範囲であることが好ましい。
 また、これらの他基材は本発明のフィルムミラーと貼り合わせる前に凹部や凸部を設けてから貼り合せてもよく、貼り合せた後で凹部や凸部を有するように成形してもよく、貼り合わせと凹部や凸部を有するように成形することを同時にしてもよいものである。
 〈金属基材〉
 本発明に係る太陽熱集光ミラーの金属基材としては、鋼板、銅板、アルミニウム板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム系合金めっき鋼板、銅めっき鋼板、錫めっき鋼板、クロムめっき鋼板、ステンレス鋼板等熱伝導率の高い金属材料を用いることができる。
 本発明においては、特に耐食性の良好なめっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板等にすることが好ましい。
 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 〔フィルムミラーの作製〕
 (フィルムミラー1の作製)
 アクリルフィルム製膜時に紫外線吸収剤(比較化合物1、TINUVIN928、チバ・ジャパン社製)をアクリルフィルムに9質量%含有させて、100μmの厚さの樹脂基材フィルムを作製した。このフィルム上に、ポリエステル樹脂(ポリエスター SP-181、日本合成化学社製)、メラミン樹脂(スーパーベッカミンJ-820、大日本インキ化学工業社製)、TDI系イソシアネート(2,4-トリレンジイソシアネート)、HDMI系イソシアネート(1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート)を樹脂固形分比率で20:1:1:2に、固形分濃度10質量%となるようにトルエン中に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの銀隣接層を形成し、銀隣接層上に銀反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀反射層を形成した。銀反射層上に、銀反射層の光入射側から遠い側の隣接層として、ポリエステル系樹脂とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの層を形成し、比較例のフィルムミラー1を作製した。
 (フィルムミラー2の作製)
 フィルムミラー1の作製において、紫外線吸収剤(比較化合物1、TINUVIN928、チバ・ジャパン社製)をアクリルフィルムに17質量%含有させた以外は同様にして、比較例のフィルムミラー2を作製した。
 (フィルムミラー3の作製)
 フィルムミラー1の作製において、紫外線吸収剤(比較化合物1、TINUVIN928、チバ・ジャパン社製)を紫外線吸収剤(比較化合物2、UVINUL3049、BASF社製)に代えた以外は同様にして、比較例のフィルムミラー3を作製した。
 (フィルムミラー4の作製)
 フィルムミラー1の作製において、紫外線吸収剤(比較化合物1、TINUVIN928、チバ・ジャパン社製)を紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)に代えて、アクリルフィルムに4質量%含有させた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー4を作製した。
 (フィルムミラー5の作製)
 フィルムミラー4の作製において、紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)をアクリルフィルムに9質量%含有させた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー5を作製した。
 (フィルムミラー6の作製)
 フィルムミラー5の作製において、紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)を紫外線吸収剤(本発明化合物2、LA-51、ADEKA社製)に代えた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー6を作製した。
 (フィルムミラー7の作製)
 フィルムミラー5の作製において、紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)を紫外線吸収剤(本発明化合物3、UVINUL3035、BASF社製)に代えた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー7を作製した。
 (フィルムミラー8の作製)
 フィルムミラー5の作製において、紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)をアクリルフィルムに14質量%含有させた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー8を作製した。
 (フィルムミラー9の作製)
 フィルムミラー5の作製において、紫外線吸収剤(本発明化合物1、TINUVIN400、チバ・ジャパン社製)をアクリルフィルムに17質量%含有させた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー9を作製した。
 (フィルムミラー10の作製)
 フィルムミラー5の作製において、ポリエステル樹脂とメラミン樹脂とTDI系イソシアネートとHDMI系イソシアネート樹脂混合層に、酸化防止剤(1、2,2′-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト)を層内樹脂に対し0.3質量%加えた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー10を作製した。
 (フィルムミラー11の作製)
 フィルムミラー10の作製において、ポリエステル樹脂とメラミン樹脂とTDI系イソシアネートとHDMI系イソシアネート樹脂混合層と、銀反射層の間に、パーヒドロポリシラザン液(NL120、3質量%ジブチルエーテル溶液、クラリアント社製)を用いて、乾燥後の膜厚が100nmとなるようにバーコーティングし、3分間自然乾燥した後、90℃のオーブンで30分間アニールし、0.5g/d/24hの湿度ガスバリア層を設けた以外は同様にして、本発明のフィルムミラー11を作製した。
 (フィルムミラー12の作製)
 前記フィルムミラー1の銀反射層の光入射側から最も遠い側の隣接層(樹脂層)にアクリレート系樹脂を接着層として、0.5μmの膜厚になるようグラビアコート法で塗布し、ポリエチレンテレフタレート(PET)を接着して、比較例のフィルムミラー12を作製した。
 (フィルムミラー13の作製)
 前記フィルムミラー5の銀反射層の光入射側から最も遠い側の隣接層(樹脂層)にアクリレート系樹脂を接着層として、0.5μmの膜厚になるようグラビアコート法で塗布し、ポリエチレンテレフタレート(PET)を接着して、本発明のフィルムミラー13を作製した。
 〔太陽熱発電用反射装置の作製〕
 厚さ0.1mmで、縦4cm×横5cmのステンレス(SUS304)板上に、上記作製したフィルムミラー1~13を、アクリルフィルム面を上面にして、厚さ3μmの粘着層を介して貼り付け、それぞれ太陽熱熱発電用反射装置1~13を作製した。
 〔太陽熱発電用反射装置の評価〕
 上記で得られた太陽熱発電用反射装置について、下記の方法により正反射率、耐光性、耐湿熱性、耐熱・耐光性の評価を行った。
 (正反射率)
 島津製作所社製の分光光度計「UV265」に、積分球反射付属装置を取り付けたものを改造し、反射面の法線に対して、入射光の入射角を5°となるように調整し、反射角5°の正反射率を測定した。評価は、350~700nmの平均反射率として測定した。
 (試験A 耐光性試験)
 岩崎電気製アイスーパーUVテスターを用いて、65℃の環境下で10日間紫外線照射を行った後、上記方法により正反射率を測定し、紫外線照射前後における正反射率の低下率を算出し、下記基準で評価した。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上
 (試験B 耐湿熱性試験)
 85℃、85%RHの条件で10日間放置後、岩崎電気製アイスーパーUVテスターを用いて、60℃の環境下で5日間紫外線照射を行った。これらの試験を3回繰り返した後、上記光線反射率測定と同様の方法により正反射率を測定した。強制劣化試験前後のフィルムミラーの正反射率の低下率を算出し、下記基準で評価した。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上
 (試験C 耐熱・耐光性試験)
 85℃、1000時間放置した後、岩崎電気製アイスーパーUVテスターを用いて、65℃の環境下で5日間紫外線照射を行い、上記耐光性試験と同様に評価した。
 (紫外線吸収剤の吸収極大ピークの吸光度比の測定)
 島津製作所社製の分光光度計「UV265」を用い、紫外線吸収剤の吸収極大ピークの吸光度を測定し、吸収極大ピークの吸光度比Aa/Abを算出した。
 吸光度比Aa/Abと合わせて、評価の結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1から明らかなように、本発明の太陽熱発電用反射装置の各種特性は、比較例の太陽熱発電用反射装置の各種特性に対して優れていることが分かる。すなわち、本発明の上記手段により、構成層の劣化に伴う銀反射層の正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え、大面積化・大量生産することのできる耐光性、耐湿熱性、耐熱・耐光性に優れ、太陽熱に対して良好な正反射率を有するフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置が得られることが分かる。

Claims (11)

  1.  樹脂基材と、該樹脂基材上に設けられた銀反射層と、該樹脂基材及び前記銀反射層よりも光入射側に設けられた紫外線吸収剤を含む層とを有するフィルムミラーであって、前記紫外線吸収剤の少なくとも1種が下記式1を満足することを特徴とするフィルムミラー。
     式1:Aa≧1.2×Ab
     Aa:260~320nmの吸収極大ピークの吸光度(260~320nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
     Ab:321~400nmの吸収極大ピークの吸光度(321~400nmに吸収ピークが存在しない場合は0とする。)
  2.  前記紫外線吸収剤を含む層が、前記式1を満足する紫外線吸収剤を3~14質量%含有することを特徴とする請求項1に記載のフィルムミラー。
  3.  前記紫外線吸収剤が、トリアジン、ベンゾフェノンまたはシアノアクリレート骨格を有する紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムミラー。
  4.  前記樹脂基材及び前記銀反射層よりも光入射側に、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、1g/m・day/μm以下のガスバリア層を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  5.  前記紫外線吸収剤を含む層が、アクリレート系樹脂を含有し、前記式1を満足する紫外線吸収剤がシアノアクリレート骨格を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  6.  前記樹脂基材がポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)を有する層であり、前記銀反射層よりも光入射側から遠い側に設けられることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  7.  前記銀反射層に隣接して腐食防止剤を含有する層を有することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  8.  最外層として、傷防止層を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  9.  全体の厚さが75~250μmであることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  10.  請求項1~9のいずれか1項に記載のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法であって、前記銀反射層を銀蒸着によって形成することを特徴とするフィルムミラーの製造方法。
  11.  請求項1~9のいずれか1項に記載のフィルムミラー、または請求項10に記載のフィルムミラーの製造方法により得られたフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置であって、前記樹脂基材を挟んで前記銀反射層を有する側とその反対側の樹脂基材面に塗設された粘着層を介して、金属基材上に前記フィルムミラーを貼り付けて形成されたことを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
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