WO2010137286A1 - 焼成装置 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、焼成ムラを抑制しつつ、生産性の向上を実現できる焼成装置を提供することを課題とする。本発明の焼成装置は、内部空間を有しその内部空間において粉体状あるいは粒体状の被処理物(11)が焼成される炉体(13)と、前記炉体(13)の内部空間を搬送される前記被処理物(11)の上方から雰囲気ガスを噴出する開口を有するガス噴出部(21)と、前記炉体(13)の側壁(13c)から前記ガス噴出部(21)へ前記雰囲気ガスを供給するガス供給部(18)と、前記炉体(13)の内部空間の温度分布を制御する加熱部(24a、24b)と、を備えることを特徴とする。

Description

焼成装置
 本発明は、炉体の内部を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物を焼成する焼成装置に関する。
 従前より、焼成と呼ばれる熱処理が広く行われている。焼成は、例えば、金属材料や無機材料で構成される粉体状あるいは粒体状の被処理物に対して、酸化反応や還元反応を伴う合成、不純物の除去、結晶構造の改善、粒子の成長などを目的に行われる。以下、粉体状あるいは粒体状の被処理物は粉体と略記する。
 少量の粉体を実験室規模で焼成する装置には、バッチ式の小型炉が広く用いられている。一方、大量の粉体を連続的に焼成する装置には、連続搬送式の大型炉が広く用いられている。連続搬送式の装置は、粉体の搬送方法によって幾つかに分類される。
 粉体を直接搬送する装置の代表的なものとして、ロータリー焼成炉がある。ロータリー焼成炉は、円筒形の炉芯管を回転させる。それにより、炉芯管の内部で粉体を撹拌しながら焼成し且つ搬送することができる。
 ロータリー焼成炉は、粉体に熱を均一にかけるのに適している。しかし、粉体の腐食性が高い場合、金属製の炉芯管の表面が腐食して剥離し、その剥離した物体が不純物として粉体内に混入するおそれがある。この不純物の混入を防ぐ方法には、頻繁に炉芯管を交換する方法や、炉芯管の表面を白金等の不活性金属やセラミックスで被覆する方法などがある。しかし、これらの方法には、炉芯管にかかるコストが非常に高くなるという問題がある。それらとは別の方法として、炉芯管の材質自体をセラミックスにする方法も考えられる。しかし、熱衝撃により炉芯管が割れるリスクが高く、大型のセラミックス炉芯管を製造するのは困難である。
 以上の理由から、粉体の腐食性が高い場合は、耐食性を有するセラミックスで作られた箱型または板状の積載部材に粉体を積載して、その粉体を積載した積載部材を搬送する方法が広く用いられている。積載部材の搬送媒体としては、油圧プッシャー(プッシャー炉)、セラミックローラのコンベヤ(ローラハース炉)、金属メッシュベルトのコンベヤ(メッシュベルト炉)などが用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
 また、粉体に限らず、被処理物の焼成を連続的に行う際には、所望の化学反応に必要な雰囲気ガスを炉内に供給する必要がある。望ましくは、雰囲気ガスを全ての被処理物に均一に接触させる。これは、全ての被処理物を均一に焼成するためである。
 被処理物を均一に焼成するための方法としては、被処理物が積載される載置面に沿って流れる雰囲気ガスの流速が場所によってゼロにならないように雰囲気ガスを供給する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
 図9は特許文献2に記載された従来の焼成装置の構成を示す断面図である。詳しくは、図9は、被処理物1を積載した積載部材2の搬送方向に垂直な面で炉体3を切断した断面を示している。積載部材2の搬送方向は、図9の紙面垂直方向である。図9に示すように、この焼成装置では、被処理物1を積載した複数個の積載部材2が、炉体3の高さ方向に多段に積層されて、同時に搬送される。また、積載部材2へ向けて雰囲気ガスを噴出するための給気管4が、炉体3の側壁に埋設されており、給気管4の一端であるガス噴出口5が、炉体3の側壁の内面に配置されている。したがって、炉体3の外部で給気管4に供給された雰囲気ガスは、炉体3の一内側面に配置されたガス噴出口5から噴出されて、被処理物1が積載される載置面に沿って流れる。この焼成装置は、炉体3の一内側面から噴出される雰囲気ガスの流速が場所によってゼロにならないように、雰囲気ガスの供給量を制御している。
特開2000-203947号公報 特開2004-198038号公報
 箱型または板状の積載部材に積載された被処理物を連続的に焼成する上で大きな問題となるのは、場所ごとに焼成状態の差異(焼成ムラ)が生じることである。この焼成ムラは、被処理物への熱のかかり具合や、被処理物の反応に必要な雰囲気ガスと被処理物との接触の具合が場所によって異なることにより起こる。一般に、過度の焼成ムラは、焼成後の被処理物を用いて製造される各種製品の性能劣化を引き起こす。そのため、焼成ムラを抑制することが強く求められている。
 特許文献2に記載された従来の焼成装置のように、積載部材を高さ方向に多段に積層することは、生産性を高める上では有用であるが、各段間で積載部材および被処理物の温度に温度ムラが生じる原因となる。この温度ムラは、焼成ムラが生じる要因となる。
 また、生産性を高めるために、積載部材の搬送方向に沿った積載部材の列を、積載部材の搬送方向と直交する方向に複数本並べて、その多列に並べた複数個の積載部材を同時に搬送することが広く行われている。しかし、特許文献2に記載された従来の焼成装置のように、積載部材の搬送方向に直交する方向に対向する炉体の内側面のうちの一方にガス噴出口が配置された構成では、ガス噴出口に近い位置にある列の被処理物から順次雰囲気ガスと接触して反応していく。そのため、ガス噴出口から遠くなるにつれて雰囲気ガスの組成と流速が変化していく。このように場所によって被処理物と雰囲気ガスとの接触の具合が異なることは、焼成ムラが生じる要因となる。したがって、特許文献2に記載された従来の焼成装置では、焼成ムラを抑制しつつ多列に並べた複数個の積載部材を同時に搬送することができず、生産性を高めることができない。
 全ての被処理物に均一に雰囲気ガスを接触させる方法の一つとして、全ての場所に潤沢な雰囲気ガスが行き渡るように多量の雰囲気ガスを供給する方法がある。しかしながら、この方法では、被処理物の表層面を流れる雰囲気ガスの流速が過剰になる。そのため、被処理物が粉体である場合に、粉体の飛散が生じて、炉体やヒータなどの焼成装置の構成部材に、飛散した粉体が付着して化学反応が起こり、多大な悪影響が起こる可能性がある。したがって、被処理物の表層面を流れる雰囲気ガスの流速を抑制するために、雰囲気ガスを噴出するガス噴出口を、被処理物の搬送路から遠い位置に配置する必要がある。しかし、これは炉体の内部空間の増大、ひいては焼成装置の大型化を招く。また、多量の雰囲気ガスを供給するので、雰囲気ガスの購入にかかるコストや雰囲気ガスの生成にかかるコストが増大する。
 上記のような問題から、従来の焼成装置では、焼成ムラを抑制しつつ、生産性を向上させることが困難である。
 本発明は、上記の問題に鑑み、焼成ムラを抑制しつつ、生産性の向上を実現できる焼成装置を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために、本発明の焼成装置は、内部空間を有しその内部空間において粉体状あるいは粒体状の被処理物が焼成される炉体と、前記炉体の内部空間を搬送される前記被処理物の上方から雰囲気ガスを噴出する開口を有するガス噴出部と、前記炉体の側壁から前記ガス噴出部へ前記雰囲気ガスを供給するガス供給部と、前記炉体の内部空間の温度分布を制御する加熱部と、を備えることを特徴とする。
 本発明によれば、焼成ムラを抑制しつつ、生産性の大幅な向上を実現することができる。即ち、多列に並べた複数個の積載部材を同時に搬送することで、生産性の向上を図る場合でも、ガス噴出部が、炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の上方から雰囲気ガスを噴出し、ガス供給部が、炉体の側壁からガス噴出部へ雰囲気ガスを供給するので、全ての場所に潤沢な雰囲気ガスが行き渡るように多量の雰囲気ガスを供給することなく焼成ムラを抑制することができる。さらに、炉体の高さを抑制することができる。よって、炉体を多段に積層しても、焼成装置の高さを抑制することができる。
本発明の実施の形態1における焼成装置の一構成例を示す断面図であり、詳しくは、図1(a)は本発明の実施の形態1における焼成装置を、粉体が積載された積載部材の搬送方向に垂直な面で切断した断面の一例を示す図、図1(b)は本発明の実施の形態1における焼成装置を、粉体が積載された積載部材の搬送方向に沿った鉛直な面で切断した断面の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置の制御ブロックの一構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置の給気管の一構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置の他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置のガス導入機構の一構成例の概略を示す図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置の炉体内の温度を制御する構成の一例の概略を示す図である。 本発明の実施の形態1における焼成装置の他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における焼成装置の一構成例を示す断面図であり、詳しくは、図8(a)は本発明の実施の形態2における焼成装置を、粉体が積載された積載部材の搬送方向に垂直な面で切断した断面の一例を示す図、図8(b)は本発明の実施の形態2における焼成装置を、粉体が積載された積載部材の搬送方向に沿った鉛直な面で切断した断面の一例を示す図である。 従来の焼成装置の構成を示す断面図である。
 以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、先行して説明した部材に対応する部材には同一符号を付して、適宜説明を省略する。以下の各実施の形態において、粉体状あるいは粒体状の被処理物を粉体と略記する。
  (実施の形態1)
 図1(a)および図1(b)は本発明の実施の形態1における焼成装置の一構成例を示す断面図である。詳しくは、図1(a)は粉体が積載された積載部材の搬送方向に垂直な面で炉体を切断した断面を、図1(b)は粉体が積載された積載部材の搬送方向に沿った鉛直な面で炉体を切断した断面をそれぞれ示している。また、図2は本発明の実施の形態1における焼成装置の制御ブロックの一構成例を示す図である。
 この焼成装置は、炉体13の内部空間で粉体11を焼成する。炉体13の内部空間では、積載部材12が搬送される。積載部材12は、粉体11を積載している。この実施の形態では、図1(b)に示すように、水平方向に沿って複数個設置された搬送ローラ14の回転によって、積載部材12が水平方向に搬送される。よって、並置された複数個の搬送ローラ14の上方が積載部材12の搬送路となる。ここで、水平方向とは、図1(b)の紙面左右方向である。積載部材12は、図1(b)に矢印で示す搬送方向15に沿って、図1(b)では左から右へ向かって、図1(a)では手前から奥に向かって搬送される。搬送ローラ14は、図2に示すように搬送コントローラ16に接続しており、その搬送コントローラ16によって、搬送ローラ14の回転動作が制御される。また、搬送コントローラ16は制御装置17に接続しており、その制御装置17によって、搬送ローラ14の回転数の目標値等が制御される。
 この実施の形態では、炉体13の鉛直方向の高さを700mm、炉体13の鉛直方向および搬送方向15に直交する横方向の幅を1800mmとした。また、後述する各ゾーンの搬送方向15に沿った長さをそれぞれ1500mmとした。なお、無論、寸法はこれに限定されるものではなく、粉体11の処理量に応じて適切な大きさに設定する。
 図1(b)には、簡便のため積載部材12を1個だけ記載しているが、複数個の積載部材12を搬送方向15に沿って並べて、それらを連続的に搬送することもできる。このようにすれば、搬送方向15に沿って連続して搬送される各積載部材12に積載されている各粉体11を連続的に焼成することができる。積載部材12は、積載部材同士の衝突を避けるために一定の間隔を空けて並べることも、隙間なく並べることも可能である。
 また、図1(a)には、搬送方向15と直交する横方向に3個の積載部材12が並置されている場合を示している。ここで、横方向とは、図1(a)の紙面左右方向である。この場合、横方向に並置された3個の積載部材12を同時に搬送することができる。このようにすれば、横方向に並置された各積載部材12に積載されている各粉体11を同時に焼成することができる。したがって、この実施の形態における焼成装置によれば、搬送方向15に沿った積載部材12の列を、搬送方向15と直交する横方向に3本並べて、その3本の列を成す複数個の積載部材12を同時に連続して搬送することができる。
 続いて、この焼成装置のガス導入機構について説明する。ガス導入機構は、炉体13の側壁13cから炉体13の内部空間へ、所望の化学反応に必要な雰囲気ガスを導入する。この実施の形態では、ガス導入機構は、給気管18と、給気管18へ雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給源19と、雰囲気ガス供給源19から給気管18へ供給される雰囲気ガスの流量を制御するガス流量調整部20と、給気管18に設けられたガス噴出部21からなる。図2に示すように、雰囲気ガス供給源19とガス流量調整部20はそれぞれ制御装置17に接続しており、その制御装置17によって、雰囲気ガス供給源19によるガス供給動作や、ガス流量調整部20による雰囲気ガスの流量調整動作が制御される。ガス流量調整部20には、例えばレギュレータやダンパー、ファン等を用いることができる。
 ガス供給部としての給気管18は、図1(a)に示すように、炉体13を横方向から貫通している。給気管18の炉体13の内部における位置は、積載部材12の搬送路の上方であり、この給気管18は、炉体13の側壁13cからガス噴出部21へ雰囲気ガスを供給する。また、この給気管18は、炉体13の外部で雰囲気ガス供給源19に接続している。また、給気管18には、炉体13の外部において、ガス流量調整部20が介装されている。
 給気管18の炉体13の内部における側面には、複数個のガス噴出部21が設けられている。ガス噴出部21は、炉体13の内部空間を搬送される粉体11の上方から雰囲気ガスを噴出する。この実施の形態では、ガス噴出部21は給気管18の側面に形成された開口であり、その開口から雰囲気ガスが噴出する。詳しくは、炉体13の内部に配置されたガス噴出部21は、搬送方向15に交叉するガス噴出方向22へ雰囲気ガスを噴出する。したがって、炉体13の外部から給気管18を通じてガス噴出部21へ供給された雰囲気ガスは、ガス噴出部21から積載部材12に積載された粉体11へ向けて噴出される。
 図1(b)にガス噴出方向22の一例を矢印で示す。この実施の形態では、粉体11の表層面と同じ高さの仮想面23の垂線とガス噴出方向22とのなす角度が45°となるようにガス噴出方向22を設定した。また、仮想面23とガス噴出部21との間の距離を70mmとした。
 図3は給気管18の詳細を示す図である。この実施の形態では、給気管18の炉体13の内部における側面に、6個の円形状のガス噴出部(開口)21a、21b、21c、21d、21e、21fをそれぞれ160mmのピッチで設けた。また、給気管18の形状を円筒状とし、その円筒の内径を30mmとした。また、6個のガス噴出部21a~21fのうち、最も外側に位置するガス噴出部(開口)21a、21fの直径を13mm、一つ内側に位置するガス噴出部(開口)21b、21eの直径を11mm、最も内側に位置するガス噴出部(開口)21c、21dの直径を9mmとした。つまり、内側に位置するガス噴出部(開口)21ほど、面積を小さく設定した。このように構成すれば、給気管18の両端からそれぞれ同流量の雰囲気ガスを供給した際に、ガス噴出部21a~21fから噴出される雰囲気ガスの流量のバラつきを小さくすることが可能となる。
 この焼成装置は、複数個のガス噴出部21a~21fのそれぞれにおいて、以下の条件1~条件4のいずれかを満たす雰囲気ガスの噴出が実行されるように構成されている。詳しくは、給気管18へ供給する雰囲気ガスの流量や、給気管18の内孔の断面積、ガス噴出部(開口)21の面積、給気管18やガス噴出部21の配置、ガス噴出方向22等を、以下の条件1~条件4のいずれかが満たされるように設定する。
(条件1)
U=0.0315×S-0.5×Q
H/cosθ≦80
U<Uc
(条件2)
U=(1.694+0.0105×H/cosθ)×S-0.5×Q×cosθ/H
80<H/cosθ≦150
U<Uc
(条件3)
U=(5.476-0.0142×H/cosθ)×S-0.5×Q×cosθ/H
150<H/cosθ≦300
U<Uc
(条件4)
U=S-0.5×Q×cosθ/H
H/cosθ>300
U<Uc
 ここで、Sはガス噴出部(開口)21の面積[mm]、Qはガス噴出部21から噴出する雰囲気ガスの流量[mm/s]、Hは仮想面23とガス噴出部21との間の距離[mm]、θは仮想面23の垂線とガス噴出方向22との成す角度[°]、Uはガス噴出方向22の延長線上の仮想面23における雰囲気ガスの流速[mm/s]、Ucは粉体11の飛散が起こる臨界摩擦速度[mm/s]である。
 上記の条件1~条件4は、様々な条件での数値解析により見出された。詳しくは、上記の条件1~条件4は、S、Q、H、θを様々に変更し、ガス噴出部21から噴出される雰囲気ガスの流量Qと、仮想面23における雰囲気ガスの流速Uとの間の関係を求めることによって見出された。
 この実施の形態においては、仮想面23の垂線とガス噴出方向22とのなす角度θが45°、仮想面23とガス噴出部21との間の距離Hが70mmであるので、H/cosθは100mmとなる。また例えば、図3に示すガス噴出部のうち、直径が11mmのガス噴出部21b、21eについては、面積Sは95mmとなる。したがって、6リッター/minすなわち100000mm/sの流量Qでガス噴出部21b、21eから雰囲気ガスが噴出するように給気管18へ雰囲気ガスを供給すれば、ガス噴出部21b、21eから噴出する雰囲気ガスの仮想面23における流速Uは280mm/sとなる。これは実測値とほぼ一致している。
 臨界摩擦速度Ucは、以下の既知の式で求めることができる。
   Uc=A×{D×g×(ρ-ρ)/ρ0.5
 ここで、Dは粉体の粒子径[m]、gは重力加速度[m/s]、ρは粉体の密度[kg/m]、ρは雰囲気ガスの密度[kg/m]である。粒子径の測定には、レーザ回折式の粒度分布測定を用いることができる。また、粒径評価にはメディアン径を用いることができる。Aは比例定数で、粉体の種類や、隣接する粒子間の結合の状態によって値が異なり、別途実験によって求めることができる。
 この実施の形態では、粉体として金属粉を用い、雰囲気ガスとしては酸素を用いる。この実施の形態において焼成対象とする粉体の場合、Dが1×10-5m、ρが4500kg/m、ρが0.36kg/m、Aが0.4であるので、臨界摩擦速度Ucは440mm/sとなる。なお、gは9.8m/sである。先述した直径が11mmのガス噴出部21b、21eについては、流速Uは280mm/sであり、臨界摩擦速度Ucを上回らないので、上記の条件を満たす雰囲気ガスの噴出を実行することができる。
 このように、全てのガス噴出部21において上記の条件1~条件4のいずれかが満たされるように、給気管18へ供給する雰囲気ガスの流量や、給気管18の内孔の断面積、ガス噴出部(開口)21の面積、給気管18やガス噴出部21の配置、ガス噴出方向22等を設定する。これにより、多列に並べた複数個の積載部材12を同時に連続して搬送することで、生産性の向上を図る場合でも、粉体11の飛散を抑制しつつ、粉体11の表層面にムラなく充分な雰囲気ガスを接触させて所望の化学反応を促進させることが可能となる。また、炉体13の側壁13cや下壁13bにガス噴出部21を配置した場合に比べて少ないガス供給量でも、粉体11に接触する雰囲気ガスの濃度を向上させることができる。したがって、雰囲気ガスの購入や雰囲気ガスの生成にかかるコストを低減することが可能となる。
 なお、粉体11の表層面と同じ高さの仮想面23とガス噴出部21との間の距離Hを長く設定するほど、仮想面23における雰囲気ガスの流速Uは小さくなる。したがって、距離Hを長く設定するほど、上記の条件1~条件4のいずれかを満たすことが容易となる。しかし、距離Hを長く設定するほど、炉体13の内部空間が広がり、焼成に必要な雰囲気ガスの供給量も増大する。そのため、雰囲気ガスの購入にかかるコストや、雰囲気ガスの生成にかかるコスト、雰囲気ガスを炉内で加熱するためのエネルギーコストが増大する。これを防ぐには、距離Hは300mm以下、より好ましくは200mm以下であることが望ましい。
 また、給気管18の構成は図3に示す構成に限定されるものではなく、ガス噴出部21の配置や個数等は、搬送する積載部材12の個数や配置、積載する粉体11の量等に応じて適宜設定する。
 また、給気管18の両端から雰囲気ガスを供給する場合について説明したが、給気管18の一方の端からのみ雰囲気ガスを供給してもよい。この場合、ガスを供給する端から遠ざかるほどガス噴出部(開口)21の面積を小さく設定する。このようにすれば、ガス噴出部21から噴出される雰囲気ガスの流量のバラつきを小さくすることが可能となる。以上のように、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)に対向する炉体13の側壁13cの少なくとも一方の側から雰囲気ガスを供給することにより、後述する実施の形態2で述べるように、複数個の炉体を多段に積層することが可能となる。
 また、複数個のガス噴出部21に、開口の面積が異なるものを含ませる場合について説明したが、上記の条件1~条件4のいずれかを満たすのであれば、全ての開口を同一面積としてもよい。
 また、給気管18が円筒状であり、ガス噴出部21が円形状の開口である場合について説明したが、給気管18と、給気管18に設けるガス噴出用の開口の形状はそれらに限定されるものではなく、例えば角型の給気管や角型の開口としてもよい。また、ガス噴出部21が給気管18の側面に設けた開口である場合について説明したが、これに限らず、ガス噴出部は、例えば給気管から分岐する枝管としてもよい。この場合、例えば枝管の先端に開口を設ける。雰囲気ガスが噴出する開口の形状は、よほど特殊なものでない限り、上記の条件を適用することができる。特殊な形状としては、例えば渦巻き型や卍型などを挙げることができる。
 また、この実施の形態では、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)に3個の積載部材12を並置して、それらの積載部材12を同時に搬送する場合について説明したが、上記の条件1~条件4のいずれかを満たしつつ、横方向に均一なガス噴出を行える限り、横方向に並置する積載部材12の個数は限定されない。列の数が増えるほど生産性は向上するが、装置の設置スペースが増大し、搬送の難易度や、横方向に均一なガス噴出を行う難易度も高くなる。
 また、複数個のガス噴出部に、開口の面積が異なるものを含ませる場合について説明したが、例えば図4に示すように、複数個のガス噴出部21と、それらのガス噴出部21に雰囲気ガスをそれぞれ供給する給気管18を設けると共に、それらのガス噴出部21からそれぞれ噴出する雰囲気ガスの流量を個別に制御するガス流量調整部20を、給気管18ごとに設けてもよい。このようにしても、各ガス噴出部から噴出する雰囲気ガスの流量のバラつきを小さくすることができる。なお、図4には、ガス噴出部21を2個設けた構成を示したが、無論、ガス噴出部を3個以上設けることもできる。
 また、雰囲気ガスが2種以上のガス成分からなる場合には、各ガス成分を供給する各雰囲気ガス供給源ごとにガス流量調整部を設けてもよい。このようにすれば、雰囲気ガスの流量と共に、雰囲気ガスの成分混合比も制御することが可能となる。図5はガス成分混合比を制御できる構成の一例の概略を示す図である。詳しくは、図5は、2種類のガス成分の混合比を制御できる構成を示している。
 2種類のガス成分の混合比を制御する場合には、例えば図5に示すように、雰囲気ガス供給源としてガスAおよびガスBを個別に貯留するガスボンベ19aおよびガスボンベ19bを設けると共に、それらのガスボンベ19a、19bごとにガス流量調整部20a、20bを設けてもよい。ガスボンベ19a、19bには、途中で分岐させた給気管18を、ガス流量調整部20a、20bを介して接続させる。ガス流量調整部20a、20bにより、給気管18へ供給する雰囲気ガスの流量の調整と共に、ガス成分の混合比の調整も行うことができる。したがって、これらの2つのガス流量調整部20a、20bによりガス成分調整部が構成される。ガス流量調整部20a、20bには、例えばレギュレータ等を用いることができる。雰囲気ガス供給源はガスボンベに限定されるものではなく、例えばガス発生機等であってもよい。また、無論、雰囲気ガスは2種類のガスからなるものに限定されるものではない。
 なお、以上のように各ガス成分を供給する各雰囲気ガス供給源ごとにガス流量調整部20a、20bを設ける構成は、給気管18が炉体13の横方向に貫通する構成だけではなく、ガス噴出部21ごとに給気管18を設ける構成にも適用させることができる。
 続いて、積載部材12について説明する。図1(a)および図1(b)に示すように、この実施の形態では、積載部材12として底面が正方形の箱型容器を用いるが、無論、積載部材12の形状は特に限定されるものではなく、例えば円筒状の箱型容器や、フチのない板状のもの等を用いることもできる。但し、粉体の流動性が高い場合には、フチのある箱型容器を用いることが望ましい。フチのない板状の積載部材12では、1個の積載部材に積載可能な粉体の量が制限されて、生産性が低下するためである。
 続いて、積載部材12と給気管18の材質について説明する。この実施の形態では、積載部材12と給気管18の材質に、アルミナ質のセラミックスを用いるが、無論、使用温度条件を満足するものであればよく、例えばジルコニア質のセラミックスや、SUSやインコネルといった金属製のもの等を用いることもできる。但し、粉体の腐食性が高い場合は、耐食性を有する材質を用いることが望ましい。積載した粉体や飛散した粉体によって、積載部材12や給気管18の表面が腐食して剥離し、その剥離した物体が粉体11内に不純物として混入するおそれがあるためである。
 続いて、炉体13の内部空間の温度分布を制御する加熱部について説明する。この加熱部は、炉体13の内部空間の温度分布を焼成プロセスに応じた温度分布にする。この実施の形態では、加熱部として、積載部材12の搬送路を挟んで、上部ヒータ(第1加熱器)24aと下部ヒータ(第2加熱器)24bをそれぞれ複数個ずつ設けた。詳しくは、搬送ローラ14の上方(炉体13の上壁13a側)にパイプ状の上部ヒータ24aが搬送方向15に沿って複数個配置されており、同様にパイプ状の下部ヒータ24bが搬送ローラ14の下方(炉体13の下壁13b側)に搬送方向15に沿って複数個配置されている。また、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bは、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)に上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bの長手方向が平行となるように配置されている。また、上部ヒータ24aと下部ヒータ24bは、上部ヒータ24aと積載部材12との間の距離と下部ヒータ24bと積載部材12との間の距離が等しくなるようにそれぞれ設置されている。これは、積載部材12の上下方向(表面と裏面)での均熱化を図るためである。
 上部ヒータ24aと下部ヒータ24bは、図2に示すように、上部ヒータ用の温度コントローラ25aと下部ヒータ用の温度コントローラ25bにそれぞれ接続しており、それらの温度コントローラ25a、25bにより、上部ヒータ24aと下部ヒータ24bの出力すなわち温度をそれぞれ個別に制御する出力調整部が構成されている。また、温度コントローラ25a、25bは制御装置17に接続しており、その制御装置17によって、上部ヒータ24aと下部ヒータ24bの温度の目標値等が制御される。
 なお、この実施の形態では、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bとして同形状のものを用いたが、無論、上部ヒータ24aと下部ヒータ24bは異なる形状であってもよい。また、上部ヒータ24aと下部ヒータ24bは、例えば炉体13を構成する上壁13aと下壁13bにそれぞれ埋め込んでもよい。
 また、この実施の形態では、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bとして、パイプ状のセラミックケース内に抵抗体を収納して成る電気ヒータを用いるが、加熱部(上部ヒータ24a、下部ヒータ24b)の種類はこれに限定されるものではなく、例えばパネル型の電気ヒータや、ガス燃焼式のヒータなど、種々のヒータを用いることができる。
 加熱部(上部ヒータ24a、下部ヒータ24b)の仕様として重要になるのは、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)における均熱性が高いことである。例えば、セラミックケース内の抵抗体の密度に変化をつけた仕様によって、粉体11に対して横方向に均一な温度分布が得られるようにしてもよい。詳しくは、熱放射によって温度の低下が生じやすい炉体13の側壁13c付近における上部ヒータ24aと下部ヒータ24bの温度が増加するように、セラミックケース内の抵抗体の密度に変化をつける。このようにすれば、搬送方向15に直交する横方向における温度ムラを抑制することができ、焼成ムラを抑制することができる。したがって、搬送方向15に沿った積載部材12の列を、搬送方向15と直交する横方向に複数本並べて、その多列に並べた複数個の積載部材12を同時に連続して搬送する場合でも、各列間の温度ムラを抑制でき、焼成ムラを抑制することができる。
 なお、以上のようにセラミックケース内の抵抗体の密度に変化をつけてもよいが、例えば、加熱部を、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)に沿って設定した複数の個所ごとに温度を制御できる構成としてもよい。図6は横方向に沿って設定した複数の箇所ごとに温度を制御できる構成の一例の概略を示す図である。図6には、温度を制御する箇所を横方向に沿って3箇所設けた構成を示している。
 温度を制御する箇所が3箇所の場合には、例えば図6に示すように、ヒータ24として、パイプ状のセラミックケース26内に、温度を制御する3箇所に対応させて3つの抵抗体27を並べた構成の電気ヒータを用い、それら3つの抵抗体27ごとに温度コントローラ25を設けてもよい。この場合、3つの抵抗体27ごとに設けた温度コントローラ25が、温度を制御する各箇所に設けた温度検出器28からの信号に基いて温度制御を実行してもよい。温度検出器28には、例えば熱電対等を用いることができる。このようにしても、搬送方向15に直交する横方向における温度ムラを抑制することができ、焼成ムラを抑制することができる。さらに、セラミックケース内の抵抗体の密度に変化をつけただけの場合に比べて、より細かい温度制御が可能となる。なお、この場合においても、各抵抗体27の間で密度に変化をつけてもよい。
 続いて、炉体13について説明する。この実施の形態では、上部ヒータ24aの上方の上壁13aや、下部ヒータ24bの下方の下壁13bに、断熱壁を用いている。また、炉体13の水平方向に対向する側壁13cにも、断熱壁を用いている。
 続いて、積載部材12の搬送方法について説明する。この実施の形態では、搬送ローラ14の回転によって積載部材12を搬送する。搬送ローラ14には、粉体11を積載した積載部材12の荷重に耐えうる太さ(強度)のものを用いる。また、積載部材12の落下が生じないように、積載部材12の搬送方向15に沿った長さよりも充分に短いピッチで搬送ローラ14を並べる。但し、搬送ローラ14が太すぎるか、または搬送ローラ14を並べるピッチが短すぎると、下部ヒータ24bから積載部材12への伝熱が妨げられるので、これらを考慮して、適正なローラの太さとピッチを設定することが望ましい。なお、無論、積載部材12の搬送方法は、搬送ローラ14の回転によって積載部材を搬送する方法に限定されるものではなく、例えばローラ上の積載部材を油圧プッシャーで押す方法や、メッシュベルトのコンベヤを用いる方法などでもよい。
 続いて、仮想面23の垂線とガス噴出方向22とのなす角度θについて説明する。この実施の形態では、θが45°となるようにガス噴出方向22を設定したが、無論、角度θは45°に限定されるものではない。例えば角度θが0°となるようにガス噴出方向22を設定して、粉体11の表層面に垂直に雰囲気ガスを噴出してもよい。ただし、後に述べるように、雰囲気ガスの流路を搬送方向15と平行にするという観点では、ガス噴出方向22は、0°≦θ<90°の範囲内で、噴出後の雰囲気ガスが上部ヒータ24aなどの障害物に衝突しないように設定することが望ましい。
 続いて、この焼成装置のガス排気機構について説明する。粉体11の焼成は、噴出された雰囲気ガスと粉体11との接触、並びに上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bから粉体11への熱の供給によって進行する。その焼成中に、粉体11に含有される成分の揮発や化学反応によって粉体11から不要なガスが発生する。この不要なガスが炉体内に滞留すると、粉体11に所望の化学反応とは逆の反応が起こる可能性がある。したがって、その不要なガスは、雰囲気ガスと共に炉体外に排気する必要がある。
 この焼成装置のガス排気機構は、炉体13の内部に設置されたガス吸込部30に吸込まれたガスを、炉体13の側壁13cから炉体13の外部へ排気する。この実施の形態では、ガス排気機構は、排気管29と、排気管29に設けられたガス吸込部30と、排気管29を通じてガス吸込部30へガスを吸込ませると共に、そのガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量を制御するガス排気量調整部31からなる。図2に示すように、ガス排気量調整部31は制御装置17に接続しており、その制御装置17によって、ガス排気量調整部31によるガス排気動作が制御される。ガス排気量調整部31には、例えば排気ファン等を用いることができる。
 ガス排出部としての排気管29は、給気管18と同様に炉体13を横方向から貫通する。排気管29の炉体13の内部における位置は、積載部材12の搬送路の上方であり、この排気管29は、ガス吸込部30へ吸込まれたガスを、炉体13の側壁13cから炉体13の外部へ排出する。また、この排気管29は、炉体13の外部でガス排気量調整部31に接続している。
 排気管29の炉体13の内部における側面には、炉体13の内部空間のガスを吸込む複数個のガス吸込部30が設けられている。ガス吸込部30は、炉体13の内部空間を搬送される粉体11の上方からガスを吸込む。この実施の形態では、ガス吸込部30は排気管29の側面に形成された開口であり、その開口からガスが吸込まれる。
 排気管29およびガス吸込部30の構成や配置は、ガス噴出部21から噴出する雰囲気ガスの流路が搬送方向15と平行となるように、給気管18およびガス噴出部21の構成や配置に合わせる。また、排気管29とガス吸込部30の形状(ガス吸込部30の開口の形状を含む。)や材質は、給気管18およびガス噴出部21と同様の選定基準で選ぶことが望ましい。
 この実施の形態では、排気管29を給気管18に対して搬送方向15とは逆方向、すなわち図1(b)の紙面左側の上方に配置する。また、図3に示す給気管18と同様に、円筒状の排気管29の側面に複数個の円形状のガス吸込部(開口)30を設ける。複数個のガス吸込部30は複数個のガス噴出部21と横方向(図1(a)の紙面左右方向)における座標が同じ位置に設ける。また、複数個のガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量が均一になるように、複数個のガス吸込部(開口)30のそれぞれの面積を設定する。つまり、図3に示すガス噴出部21と同様に、複数個のガス吸込部30に、開口の面積が異なるものを含ませてもよいし、複数個のガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量のバラつきが許容範囲内であれば、全てのガス吸込部(開口)30を同一面積としてもよい。
 また、ガス吸込部30においてガスが吸込まれるガス吸込方向32は、ガス噴出方向22と同様の理由により、粉体11の表層面と同じ高さの仮想面23の垂線とガス吸込方向32とのなす角度ψが0°≦θ<90°の範囲内で、雰囲気ガスの流路が上部ヒータ24aなどの障害物に妨げられないように設定することが望ましい。図1(b)にガス吸込方向32の一例を矢印で示す。ここでは、仮想面23の垂線とガス吸込方向32とのなす角度ψが45°となるようにガス吸込方向32を設定した。
 以上の構成により、複数個のガス噴出部21からそれぞれ噴出されて複数個のガス吸込部30へそれぞれ吸込まれる雰囲気ガスの流路は、搬送方向15とおよそ平行になる。そのため、ガス噴出部に近い位置にある粉体から順次雰囲気ガスに接触して反応していくことに起因する、雰囲気ガスの流路におけるガスの組成と流速の変化が、粉体の搬送方向に沿って起こる。したがって、搬送方向15に沿った積載部材12の列を、搬送方向15と直交する横方向に複数本並べて、その多列に並べた複数個の積載部材12を同時に連続して搬送する場合に、搬送方向15に沿って雰囲気ガスの組成と流速が多少変化したとしても、各粉体11はそれぞれ同じ雰囲気ガスの履歴をたどることになる。これにより、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)などにガスの組成と流速の差異がある場合に比べて、各列間の焼成ムラを抑制することが可能となる。
 なお、排気管29の両端からガスを排気させてもよいし、一方端からガスを排気させてもよい。このように、搬送方向15に直交する横方向(図1(a)の紙面左右方向)に対向する炉体13の側壁13cの少なくとも一方の側から、ガス吸込部30へ吸込まれたガスを炉体13の外部へ排気する構成とすることにより、後述する実施の形態2で述べるように、複数個の炉体を多段に積層することが可能となる。
 また、複数個のガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量を個別に制御可能な構成を採用してもよい。例えば、各ガス吸込部30付近にガス排気量調整部を設けてもよい。この場合、ガス排気量調整部には、例えばダンパーを用いることができる。または、例えば図7に示すように、複数個のガス吸込部30と、それらのガス吸込部30にそれぞれ接続する排気管29を設けると共に、それらガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量を個別に制御するガス排気量調整部31を、排気管29ごとに設けてもよい。なお、図7には、ガス吸込部30を2個設けた構成を示したが、無論、ガス吸込部を3個以上設けることもできる。この場合、ガス排気量調整部には、例えば排気ファンを用いることができる。また、図7に示す構成において、排気管29ごとにガス排気量調整部31を設ける代わりに、各ガス吸込部30付近にガス排気量調整部を設けてもよい。この場合、ガス排気量調整部には、例えばダンパーを用いることができる。以上のように、複数個のガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量を個別に制御できる構成とすれば、各ガス吸込部30へ吸込まれるガスの流量のバラつきを確実に小さくすることができる。
 焼成装置の炉体13は、搬送方向15に沿って、焼成プロセスに応じた複数のゾーン(処理空間)に分割されている。図1(b)には、それらのうちの1つのゾーンの断面を示している。各ゾーンはゾーン隔壁33で仕切られており、ゾーン隔壁33には、積載部材12が通過可能な通過孔34が設けられている。
 前述したガス導入機構や、ガス排気機構、加熱部(上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24b)は、焼成プロセスに応じて複数のゾーンの一部または全部に設ける。例えば、前述した不要なガスが発生しないゾーンにはガス排気機構を設けない構成としてもよい。但し、そのゾーンに隣接するゾーンと雰囲気ガスの種類が同じであることや、そのゾーンが始端または終端のゾーンではないことが条件となる。始端および終端のゾーンには炉体13の外部への熱気漏れを防ぐためにガス排気機構を設ける必要がある。また粉体11の急速な冷却を行うゾーンには上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bを設けない構成としてもよい。また、終端のゾーンにはガス導入機構を設けずにガス排気機構のみを設ける構成としてもよい。
 以上のように、各ゾーンに対して個別に加熱部(上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24b)を設けることで、粉体の昇温、均熱、冷却などの各ゾーンで行いたい熱供給に合わせて、加熱部の出力を最適化することができる。また、各ゾーンに対して個別にやガス導入機構を設けることで、化学反応を伴う合成、不純物の除去、結晶構造の改善、粒子の成長などの各ゾーンで行いたい熱処理に合わせて、雰囲気ガスの流量の制御や雰囲気ガスの成分混合比の制御を最適に行うことができる。
 続いて、搬送検知部35について説明する。図2に示すように、この焼成装置は搬送検知部35を備える。搬送検知部35は、粉体11の搬送が行われているか否かを検知する。また、搬送検知部35は、粉体11の搬送が行われているか否かを示す検知信号を制御装置17へ送信する。制御部としての制御装置17は、粉体11の搬送が行われていないとき、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bの出力を低減させるための信号を、上部ヒータ用の温度コントローラ25aと下部ヒータ用の温度コントローラ25bへ送信すると共に、給気管18へ供給する雰囲気ガスの供給流量を低減させるための信号を、雰囲気ガス供給源19および/またはガス流量調整部20へ送信する。このようにすれば、生産が行われていないときの焼成装置の消費エネルギーを低減し、焼成装置のランニングコストを低減することが可能となる。
 また、粉体11の焼成途中では、焼成の進行によって粉体11の体積や物性、粒子間の結合力が変化する。したがって、その変化を考慮に入れた変数を上記の条件1~条件4における各式に代入した上で、全てのゾーンの全てのガス噴出部において上記の条件のいずれかが満たされるように当該焼成装置を構成することが望ましい。
 具体的には、上記の条件1~条件4の各条件において、粉体11の表層面と同じ高さの仮想面23とガス噴出部21との間の距離H、およびガス噴出方向17の延長線上の仮想面23における雰囲気ガスの流速Uが
   H=H’=Ho+ΔH
   U<Uc’
の関係を満たすように当該焼成装置を構成する。
 ここで、Hoは粉体11の焼成前の表層面と同じ高さの基準仮想面とガス噴出部21との間の基準距離[mm]、H’は粉体11の焼成途中の表層面と同じ高さの変動仮想面とガス噴出部21との間の変動距離[mm]、ΔHは粉体11の焼成途中の体積変化に起因する変動距離H’の変動幅[mm]、Uc’は焼成途中の粉体11の飛散が起こる臨界摩擦速度[mm/s]である。焼成途中の粉体11の飛散が生じる臨界摩擦速度Uc’は、上記した既知の臨界摩擦速度Ucの式に、焼成途中の粉体11の物性値(焼成途中の粉体11の粒子径や密度)および比例定数を代入することで求められる。焼成途中の粉体11の比例定数は別途実験によって求めることができる。
 全てのゾーンの全てのガス噴出部において上記の条件のいずれかを満たすことにより、粉体11の体積変化により粉体11の表層面の高さが変化した場合や、粉体11の物性変化および粒子間の結合力の変化により臨界摩擦速度が変化した場合にも、それらの変化に応じた適正なガス供給を行うことができ、粉体11の飛散とガス供給のムラを抑制することが可能となる。したがって、搬送方向15に沿って炉体13を複数のゾーンに分割すると共に、搬送方向15に沿った積載部材12の列を、搬送方向15と直交する横方向に複数本並べて、その多列に並べた複数個の積載部材12を同時に連続して搬送する場合においても、全てのゾーンにおいて粉体11の飛散を抑制しつつ、少ないガス供給量で粉体11にムラなく充分な雰囲気ガスを接触させることが可能となる。
  (実施の形態2)
 以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。図8(a)および図8(b)は本発明の実施の形態2における焼成装置の一構成例を示す断面図である。詳しくは、図8(a)は粉体が積載された積載部材の搬送方向に垂直な面で多段炉体を切断した断面を、図8(b)は粉体が積載された積載部材の搬送方向に沿った鉛直な面で多段炉体を切断した断面をそれぞれ示している。なお、図8(a)および図8(b)において、図1(a)および図1(b)に示す要素と同じ要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
 この焼成装置は、前述した実施の形態1で説明した炉体13を高さ方向(上下方向)に多段に積層した構成となっている。図8(a)および図8(b)には3個の炉体13が積層されてなる多段炉体36を示している。但し、積層する段数は3段に限定されるものではなく、焼成装置の設置高さと、床の耐加重が許容する範囲内であれば、何段に積層しても構わない。段数が増えるほど生産性が向上するが、搬送の難易度や、各段に均一にガス供給や熱量供給を行う難易度も高くなる。
 各段の炉体13が備える給気管18は、炉体13の外部においてガス導入機構の一部である合流給気管37に接続しており、合流給気管37は、前述した実施の形態1と同様に、炉体13の外部において雰囲気ガス供給源に接続している。また、各段の炉体13が備える排気管29は、炉体13の外部においてガス排気機構の一部である合流排気管38に接続しており、合流排気管38は、前述した実施の形態1と同様に、炉体13の外部においてガス排気量調整部に接続している。
 炉体13は、前述した実施の形態1と同様に、搬送方向15に沿って複数のゾーンに分割されており、それらのうちの2つのゾーンを図8(b)に示している。合流給気管37を含むガス導入機構および合流排気管38を含むガス排気機構はそれぞれゾーン単位で設けられている。
 また、前述した実施の形態1と同様に、炉体13の内部への雰囲気ガスの供給および炉体13の外部へのガスの排気を炉体13の側壁13cの少なくとも一方の側から行う構成となっているので、炉体13の上面および下面にガス導入機構およびガス排気機構を設ける必要がない。よって、炉体13の高さを抑えることができ、スペースを節約しつつ炉体13の高さ方向への多段積層が可能となる。
 また、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bの出力をそれぞれ個別に制御する温度コントローラを設けるのが望ましい。そのようにすれば、上部ヒータ24aおよび下部ヒータ24bの出力をそれぞれ最適に制御して、多段炉体36の上面および下面から外部への熱放射などの影響を回避できる。したがって、各段における積載部材12および粉体11の温度ムラを抑制することが可能となる。
 この実施の形態2によれば、1個の炉体の内部で積載部材を高さ方向に多段に積層した場合のように各段間で積載部材および粉体の温度ムラやガス供給ムラを起こすことなく、粉体11の飛散を抑制することができる。したがって、生産性を大幅に向上することが可能となる。
 本発明にかかる焼成装置は、焼成ムラを抑制しつつ、生産性の向上を実現でき、積載部材に積載された被処理物を連続的に熱処理する工程を持つ各分野において有用である。

Claims (20)

  1.  内部空間を有しその内部空間において粉体状あるいは粒体状の被処理物が焼成される炉体と、
     前記炉体の内部空間を搬送される前記被処理物の上方から雰囲気ガスを噴出する開口を有するガス噴出部と、
     前記炉体の側壁から前記ガス噴出部へ前記雰囲気ガスを供給するガス供給部と、
     前記炉体の内部空間の温度分布を制御する加熱部と、
    を備えることを特徴とする
    焼成装置。
  2.  前記炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の表層面と同じ高さの仮想面と前記ガス噴出部との間の距離が300[mm]以下であることを特徴とする
    請求項1記載の焼成装置。
  3.  前記ガス噴出部の面積をS[mm]、前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの流量をQ[mm/s]、前記炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の表層面と同じ高さの仮想面と前記ガス噴出部との間の距離をH[mm]、前記仮想面の垂線と前記雰囲気ガスの噴出方向とがなす角度をθ[°]、前記雰囲気ガスの噴出方向の延長線上の前記仮想面における前記雰囲気ガスの流速をU[mm/s]、前記被処理物の飛散が起こる臨界摩擦速度をUc[mm/s]としたとき、以下の条件1~条件4のいずれかを満たす構成であることを特徴とする
    請求項1もしくは2のいずれかに記載の焼成装置。
    (条件1)
     U=0.0315×S-0.5×Q
     H/cosθ≦80
     U<Uc
    (条件2)
     U=(1.694+0.0105×H/cosθ)×S-0.5×Q×cosθ/H
     80<H/cosθ≦150
     U<Uc
    (条件3)
     U=(5.476-0.0142×H/cosθ)×S-0.5×Q×cosθ/H
     150<H/cosθ≦300
     U<Uc
    (条件4)
     U=S-0.5×Q×cosθ/H
     H/cosθ>300
     U<Uc
  4.  前記炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の焼成前の表層面と同じ高さの基準仮想面と前記ガス噴出部との間の基準距離をHo[mm]とし、前記被処理物の焼成途中の表層面と同じ高さの変動仮想面と前記ガス噴出部との間の変動距離をH’[mm]とし、前記被処理物の焼成途中の体積変化に起因する前記変動距離の変動幅をΔH[mm]とし、焼成途中の前記被処理物の飛散が起こる臨界摩擦速度をUc’[mm/s]としたとき、前記条件1~条件4のいずれかの条件において、前記被処理物の表層面と同じ高さの前記仮想面と前記ガス噴出部との間の距離H[mm]、および前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの噴出方向の延長線上の前記仮想面における前記雰囲気ガスの流速U[mm/s]が
       H=H’=Ho+ΔH
       U<Uc’
    の関係を満たすことを特徴とする
    請求項3記載の焼成装置。
  5.  被処理物の搬送方向に直交する方向に、前記雰囲気ガスを噴出する前記開口を有する前記ガス噴出部が複数個設けられていることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の焼成装置。
  6.  複数個の前記ガス噴出部は、前記雰囲気ガスを噴出する前記開口の面積が異なるものを含むことを特徴とする
    請求項5記載の焼成装置。
  7.  複数個の前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの流量を前記ガス噴出部ごとに制御するガス流量調整部を備えることを特徴とする
    請求項5記載の焼成装置。
  8.  複数個の前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの成分混合比を前記ガス噴出部ごとに制御するガス成分調整部を備えることを特徴とする
    請求項5記載の焼成装置。
  9.  前記炉体の内部空間を被処理物の搬送方向に沿って焼成プロセスに応じた複数の処理空間に分割する隔壁を備え、前記ガス供給部と前記ガス噴出部と前記加熱部が、焼成プロセスに応じて前記複数の処理空間の全部または一部に設けられていることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の焼成装置。
  10.  前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの流量を前記処理空間単位で制御するガス流量調整部を備えることを特徴とする
    請求項9に記載の記載の焼成装置。
  11.  前記ガス噴出部から噴出する前記雰囲気ガスの成分混合比を前記処理空間単位で制御するガス成分調整部を備えることを特徴とする
    請求項9に記載の記載の焼成装置。
  12.  前記炉体の内部空間のガスを、前記炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の上方から吸込む開口を有するガス吸込部と、
     前記ガス吸込部へ吸込まれたガスを、前記炉体の側壁から前記炉体の外部へ排出するガス排出部と、
    を備え、前記ガス噴出部から噴出される前記雰囲気ガスの流路が前記被処理物の搬送方向と平行になるように、前記ガス噴出部と前記ガス吸込部とが配置されていることを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれかに記載の焼成装置。
  13.  被処理物の搬送方向に直交する方向に、前記炉体の内部空間のガスが吸込まれる前記開口を有する前記ガス吸込部が複数個設けられていることを特徴とする
    請求項12記載の焼成装置。
  14.  前記炉体の内部空間のガスを、前記炉体の内部空間を搬送される粉体状あるいは粒体状の被処理物の上方から吸込むガス吸込部と、
     前記ガス吸込部へ吸込まれたガスを、前記炉体の側壁から前記炉体の外部へ排出するガス排出部と、
    を備え、前記ガス吸込部と前記ガス排出部は、焼成プロセスに応じて前記複数の処理空間の全部または一部に設けられており、前記ガス噴出部から噴出される前記雰囲気ガスの流路が前記被処理物の搬送方向と平行になるように、前記ガス噴出部と前記ガス吸込部とが配置されていることを特徴とする
    請求項9ないし11のいずれかに記載の焼成装置。
  15.  複数個の前記炉体が多段に積層されていることを特徴とする
    請求項1ないし14のいずれかに記載の焼成装置。
  16.  前記加熱部は、被処理物の搬送方向に直交する方向に沿った温度分布を均一にするよう構成されていることを特徴とする
    請求項1ないし15のいずれかに記載の焼成装置。
  17.  前記加熱部として、被処理物の搬送路を挟んで配置される第1加熱器および第2加熱器を備えることを特徴とする
    請求項1ないし16のいずれかに記載の焼成装置。
  18.  前記第1加熱器および前記第2加熱器はそれぞれ被処理物の搬送方向に沿って複数個配置されていることを特徴とする
    請求項17記載の焼成装置。
  19.  前記第1加熱器および前記第2加熱器の出力をそれぞれ個別に制御する出力調整部を備えることを特徴とする
    請求項17もしくは18のいずれかに記載の焼成装置。
  20.  被処理物の搬送が行われているか否かを検知する検知部と、前記被処理物の搬送が行われていないことが前記検知部により検知されたときに、前記加熱部の出力を低減させ、前記雰囲気ガスの供給流量を低減させる制御部と、を備えることを特徴とする
    請求項1ないし19のいずれかに記載の焼成装置。
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