WO2010095253A1 - 無線通信装置および送信電力制御方法 - Google Patents

無線通信装置および送信電力制御方法 Download PDF

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Abstract

 無線通信の送信電力制御において、干渉を効率的に抑制できるようにする。  無線通信装置(1)は、無線通信装置(2)からの信号の受信品質に応じて無線通信装置(2)の送信電力を制御可能である。無線通信装置(1)は、制御部(1a)と送信部(1b)とを有する。制御部(1a)は、無線通信装置(2)によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、無線通信装置(2)からの信号の目標受信品質(例えば、目標SIR)を設定する。送信部(1b)は、受信品質と制御部(1a)で設定した目標受信品質とに基づいて、送信電力を制御するための制御信号を無線通信装置(2)に送信する。

Description

無線通信装置および送信電力制御方法
 本件は無線通信装置および送信電力制御方法に関する。
 現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの無線通信システムが広く利用されている。無線通信システムには、通信品質の維持や干渉の抑制のため、送信側の無線通信装置の送信電力を適応的に変更するものがある。例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)方式の移動通信システムでは、無線基地局が信号対干渉比(SIR:Signal to Interference Ratio)などの受信品質を監視して、移動局の送信電力(上り送信電力)を変更させることが可能である。
 無線通信の送信電力制御方法としては、アウターループ制御とインナーループ制御とを含む二重閉ループ制御が存在する。アウターループ制御では、ブロック誤り率(BLER:BLock Error Rate)などの比較的長期間の測定により求められる受信品質を用いて、信号の目標受信品質(例えば、目標SIR)を設定する。インナーループ制御では、SIRなどの比較的短期間の測定により求められる受信品質とアウターループ制御で設定した目標受信品質とを比較して、送信側の無線通信装置の送信電力が適切であるか判断する。
 二重閉ループ制御に関しては、受信側でフレーム誤りを監視して目標SIRを設定する場合に、目標SIRの更新間隔をパラメータを用いて柔軟に変更できるものがある(例えば、特許文献1参照)。また、無線基地局の送信電力(下り送信電力)制御において、移動局がBLERと目標BLERとを比較して目標SIRを設定し、SIRと目標SIRとを比較して、送信電力制御コマンドを送信するものがある(例えば、特許文献2参照)。また、アウターループ制御で目標SIRを段階的に変化させる場合に、ステップ幅を調整して目標SIRの収束が速くなるようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2000-252917号公報 特開2008-48175号公報 特表2005-539438号公報
 しかし、特許文献1~3のような送信電力制御方法では、アウターループ制御において現在のデータ送受信状況とは無関係に目標受信品質(例えば、目標SIR)が設定されてしまう。従って、例えば、データ送信を行っていない無線通信装置に対して高い目標受信品質が設定され、その無線通信装置の送信電力が大きくなってしまう可能性がある。この場合、データ送信中である他の無線通信装置との干渉が問題となる。
 本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、無線通信の干渉を効率的に抑制することが可能な無線通信装置および送信電力制御方法を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、他の無線通信装置からの信号の受信品質に応じて他の無線通信装置の送信電力を制御可能な無線通信装置が提供される。この無線通信装置は、制御部と送信部とを有する。制御部は、他の無線通信装置によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、他の無線通信装置からの信号の目標受信品質を設定する。送信部は、受信品質と制御部で設定した目標受信品質とに基づいて、送信電力を制御するための制御信号を他の無線通信装置に送信する。
 また、上記課題を解決するために、他の無線通信装置からの信号の受信品質に応じて他の無線通信装置の送信電力を制御可能な無線通信装置の送信電力制御方法が提供される。この送信電力制御方法では、他の無線通信装置によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、他の無線通信装置からの信号の目標受信品質を設定する。受信品質と設定した目標受信品質とに基づいて、送信電力を制御するための制御信号を他の無線通信装置に送信する。
 上記無線通信装置および送信電力制御方法によれば、無線通信の干渉を効率的に抑制することが可能となる。
 本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
無線通信装置の例を示す図である。 移動通信システムのシステム構成を示す図である。 移動局を示すブロック図である。 無線基地局を示すブロック図である。 無線ネットワーク制御装置を示すブロック図である。 ユーザ優先度テーブルのデータ構造を示す図である。 SIRテーブルのデータ構造を示す図である。 目標SIR管理テーブルのデータ構造を示す図である。 送信電力制御を示すフローチャートである。 目標SIRの変化例を示す図である。 ハンドオーバ制御を示すシーケンス図である。
 以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
 図1は、無線通信装置の例を示す図である。無線通信装置1は、無線通信装置2と無線通信を行う。例えば、無線通信装置1は無線基地局、無線通信装置2は移動局である場合が考えられる。無線通信装置1は、無線通信装置2の送信電力を制御する。無線通信装置1は、制御部1aおよび送信部1bを有する。
 制御部1aは、無線通信装置2に対するデータ送信用の無線リソースの割り当て状況に応じて、目標受信品質(例えば、目標SIR)を設定する。例えば、無線通信装置2に割り当てた無線リソース量が大きいほど、目標受信品質を高く設定する。目標受信品質は、無線リソースの割り当てが存在するタイミングにおいて所望の水準になるよう、段階的に誘導してもよい。目標受信品質の更新は、例えば、無線フレームの伝送時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)で定期的に行うことが考えられる。なお、無線リソースの割り当ては、無線通信装置1が行ってもよいし、他の通信装置が行ってもよい。
 送信部1bは、制御部1aで設定した目標受信品質に基づいて、送信電力を制御するための制御信号を無線通信装置2に送信する。制御信号としては、例えば、TPC(Transmission Power Control)信号を用いることができる。無線通信装置2の現在の送信電力が適切か否かは、例えば、設定された目標受信品質と現在の受信品質(例えば、無線通信装置1で測定されたSIR)とを比較することで判断される。無線通信装置2は、制御信号が示す内容(例えば、UPまたはDOWNの指示)に応じて、送信電力を調整する。
 このような無線通信装置1によれば、制御部1aにより、無線通信装置2によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、無線通信装置2からの信号の目標受信品質が設定される。そして、送信部1bにより、無線通信装置2からの信号の受信品質と制御部1aで設定された目標受信品質とに基づいて、送信電力を制御するための制御信号が無線通信装置2に送信される。
 これにより、無線通信装置2の送信電力を、無線通信装置2のデータ送信状況に応じて柔軟に変更することができ、無線通信の干渉を効率的に抑制することができる。例えば、無線通信装置2がデータを送信しないとき、目標受信品質を低く抑えることが考えられる。また、無線リソースの割り当てが存在するタイミングで所望の目標受信品質になるように段階的に目標受信品質を誘導することで、干渉を一層抑制することができる。
 以下、上記の送信電力制御方法を用いて無線基地局が移動局の送信電力(上り送信電力)を制御する移動通信システムの例について、更に詳細に説明する。ただし、上記の送信電力制御方法は、上り送信電力以外の送信電力の制御や、他の種類の無線通信システムの送信電力制御に適用することも可能である。
 図2は、移動通信システムのシステム構成を示す図である。本実施の形態に係る移動通信システムは、移動局100、無線基地局200,200a、無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)300,300aおよびコアネットワーク400を有する。ここで、無線基地局200とRNC300、無線基地局200aとRNC300aが、それぞれ有線で接続されている。また、RNC300,300aが、コアネットワーク400に有線で接続されている。
 移動局100は、無線基地局200,200aと無線通信可能な無線端末装置である。移動局100としては、例えば、携帯電話機が考えられる。移動局100は、上りリンクにより無線基地局200,200aに対してデータ送信が可能である。また、移動局100は、無線基地局200,200aから送信電力制御コマンド(TPCコマンド)を受信すると、その内容に応じて上り送信電力の調整(UPまたはDOWN)を行う。
 無線基地局200,200aは、移動局100と無線通信を行う無線通信装置である。無線基地局200は、上りリンクにより移動局100からデータを受信すると、受信データをRNC300に送信する。同様に、無線基地局200aは、移動局100からの受信データをRNC300aに送信する。ここで、無線基地局200,200aは、移動局100への上り無線リソースの割り当てを行う。また、移動局100からの受信信号のSNRを監視し、SNRに応じて適宜、移動局100にTPCコマンドを送信する。
 RNC300,300aは、それぞれ配下にある無線基地局を制御すると共に、配下の無線基地局とコアネットワーク400との間でデータを転送する中継装置である。RNC300は無線基地局200を制御し、RNC300aは無線基地局200aを制御する。例えば、RNC300,300aは、移動局100のハンドオーバ(アクセス先の無線基地局の切り替え)を制御する。なお、RNC300,300aの配下には、それぞれ複数の無線基地局を設けることもできる。
 コアネットワーク400は、トラヒックを制御し、移動局100が送受信するデータを中継する有線ネットワークである。コアネットワーク400内には、例えば、回線交換(CS:Circuit Switching)呼を処理する回線交換機や、パケット交換(PS:Packet Switching)呼を処理するパケット交換機などが設けられる。また、コアネットワーク400は、RNC300,300a間で送受信される制御メッセージを中継する。
 このような移動通信システムは、例えば、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)機能を備えるCDMA通信システムとして実現することができる。以下では、通信方式としてCDMA方式を採用した場合について説明する。ただし、本実施の形態に係る送信電力制御方法を、FDMA(Frequency Division Multiple Access)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)など、他の通信方式を採用した通信システムに応用することも考えられる。
 なお、無線基地局200とRNC300との間の通信回線、および、無線基地局200aとRNC300aとの間の通信回線は、Iub回線と呼ぶことがある。RNC300とRNC300aとの間の通信回線は、Iur回線と呼ぶことがある。RNC300,300aとコアネットワーク400との間の通信回線は、Iu回線と呼ぶことがある。上記のシステム構成例ではIur回線はコアネットワーク400経由で確立されるが、コアネットワーク400を経由せずRNC300とRNC300aとを直接接続してもよい。
 図3は、移動局を示すブロック図である。移動局100は、無線部110、ベースバンド処理部120、データ処理部130および共通制御部140を有する。ここでは、上りリンクの送信電力制御に関連するモジュールを中心に説明し、その他のモジュールについては適宜説明を省略している。
 無線部110は、アンテナ111とベースバンド処理部120との間で、無線信号処理を行う。すなわち、無線部110は、アンテナ111で受信した無線信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド処理部120に出力する。また、ベースバンド処理部120から取得したベースバンド信号を無線信号に変換し、アンテナ111で出力する。なお、移動局100が複数のアンテナ(例えば、送信用と受信用)を備えていてもよい。
 ベースバンド処理部120は、無線部110とデータ処理部130との間で、ベースバンド信号処理を行う。すなわち、ベースバンド処理部120は、無線部110から取得したベースバンド信号に対し、逆拡散復調や誤り訂正復号を行い、ユーザデータを抽出してデータ処理部130に出力する。また、データ処理部130から取得したユーザデータに対し、誤り訂正符号化や拡散変調を行い、ベースバンド信号を無線部110に出力する。また、ベースバンド処理部120は、無線リンクの制御を行う。
 データ処理部130は、ベースバンド処理部120から取得したユーザデータに対し、その種類に応じた処理を行う。例えば、音声データを再生して移動局100が備えるスピーカに音声出力させたり、画像データを再生して移動局100が備えるディスプレイに表示させたりする。また、データ処理部130は、ユーザデータを生成し、ベースバンド処理部120に出力する。
 共通制御部140は、移動局100の全体的振る舞いを制御する。すなわち、共通制御部140は、無線部110、ベースバンド処理部120およびデータ処理部130における各種処理の開始や終了を制御する。例えば、移動局100の電源がONになると、無線部110、ベースバンド処理部120およびデータ処理部130への電源供給を開始すると共に、ベースバンド処理部120に無線リンクの確立を実行させる。
 ここで、ベースバンド処理部120は、RAKE受信部121、TPCコマンド検出部122、拡散変調部123および電力制御部124を有する。ここでは、送信電力制御を中心に説明している。
 RAKE受信部121は、無線部110から取得したベースバンド信号に対し、RAKE受信処理を行う。すなわち、RAKE受信部121は、所定の拡散コードまたは移動局100に割り当てられた拡散コードを用いて逆拡散を行い、各パスのシンボルを抽出し、シンボルを同位相で合成する。そして、RAKE受信部121は、RAKE合成後の受信信号をTPCコマンド検出部122に出力する。
 TPCコマンド検出部122は、RAKE受信部121から取得した受信信号から、送信電力制御コマンド(TPCコマンド)を抽出する。TPCコマンドは、下りリンクの個別物理制御チャネル(DPCCH:Dedicated Physical Control CHannel)に含まれている。TPCコマンドは、例えば、送信電力の増大(UP)または減少(DOWN)を識別する1ビットで表現される。そして、TPCコマンド検出部122は、抽出したTPCコマンドを電力制御部124に出力する。
 拡散変調部123は、データ処理部130から受け付けてベースバンド処理部120で誤り訂正符号化したユーザデータを、移動局100に割り当てられた拡散コードを用いて拡散する。そして、拡散変調部123は、拡散信号を電力制御部124に出力する。
 電力制御部124は、拡散変調部123から取得した拡散信号の送信電力を制御する。具体的には、電力制御部124は、現在の送信電力レベルを管理し、TPCコマンド検出部122から取得したTPCコマンドに基づいて送信電力レベルを上下させる。例えば、UPコマンドを取得すると所定幅だけ送信電力レベルを上げ、DOWNコマンドを取得すると所定幅だけ送信電力レベルを下げる。そして、電力制御部124は、拡散信号を送信電力レベルに応じて補正し、得られたベースバンド信号を無線部110に出力する。
 図4は、無線基地局を示すブロック図である。無線基地局200は、無線部210、ベースバンド処理部220、有線インタフェース230および共通制御部240を有する。無線基地局200aも、無線基地局200と同様のモジュール構成によって実現できる。ここでは、上りリンクの送信電力制御に関連するモジュールを中心に説明し、その他のモジュールについては適宜説明を省略している。
 無線部210は、アンテナ211とベースバンド処理部220との間で、無線信号処理を行う。すなわち、無線部210は、アンテナ211で受信した無線信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド処理部220に出力する。また、ベースバンド処理部220から取得したベースバンド信号を無線信号に変換し、アンテナ211で出力する。なお、無線基地局200が複数のアンテナを備えていてもよい。
 ベースバンド処理部220は、無線部210と有線インタフェース230との間で、ベースバンド信号処理を行う。すなわち、ベースバンド処理部220は、無線部210から取得したベースバンド信号に対し、逆拡散復調や誤り訂正復号を行い、ユーザデータを抽出して有線インタフェース230に出力する。また、有線インタフェース230から取得したユーザデータに対し、誤り訂正符号化や拡散変調を行い、ベースバンド信号を無線部210に出力する。また、ベースバンド処理部220は、無線リンクの制御を行う。
 有線インタフェース230は、RNC300と有線通信を行い、ユーザデータを送受信する。すなわち、有線インタフェース230は、ベースバンド処理部220から取得したユーザデータをRNC300に送信すると共に、RNC300から受信したユーザデータをベースバンド処理部220に出力する。また、有線インタフェース230は、RNC300から制御情報を受信すると、ベースバンド処理部220に出力する。
 共通制御部240は、無線基地局200の全体的振る舞いを制御する。すなわち、共通制御部240は、無線部210、ベースバンド処理部220および有線インタフェース230における各種処理の開始や終了を制御する。
 ここで、ベースバンド処理部220は、RAKE受信部221、品質測定部222、スケジューリング部223、目標SIR制御部224、TPCコマンド生成部225および拡散変調部226を有する。ここでは、送信電力制御を中心に説明している。
 RAKE受信部221は、無線部210から取得したベースバンド信号に対し、RAKE受信処理を行う。すなわち、RAKE受信部221は、所定の拡散コードまたは移動局100に割り当てた拡散コードを用いて逆拡散を行い、各パスのシンボルを抽出し、シンボルを同位相で合成する。そして、RAKE受信部221は、RAKE合成後の受信信号を品質測定部222に出力する。なお、RAKE受信部221は、スケジューリング部223から取得したスケジューリング結果に基づいて、処理対象のチャネルを選ぶ。
 品質測定部222は、RAKE受信部221から取得した受信信号を用いて、上りリンクの通信品質を測定する。具体的には、品質測定部222は、受信信号からSIRおよびビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を測定する。また、受信電力レベルや干渉量を測定する。そして、品質測定部222は、SIRを目標SIR制御部224およびTPCコマンド生成部225に通知し、BERを目標SIR制御部224に通知し、受信電力レベルや干渉量をスケジューリング部223に通知する。なお、品質測定部222は、RAKE合成前の信号を用いて品質測定を行うようにしてもよい。
 スケジューリング部223は、品質測定部222から取得した受信電力レベルや干渉量を参照して、上りデータチャネルの無線リソースの割り当てを管理する。上りデータチャネルとしては、例えば、E-DPDCH(E-DCH Dedicated Physical Data CHannel)が考えられる。そして、スケジューリング部223は、スケジューリング結果をRAKE受信部221および目標SIR制御部224に通知する。
 目標SIR制御部224は、移動局100から受信する信号のSIRの目標値(目標SIR)を設定する。目標SIRは、品質測定部222から取得したSIRおよびBERとスケジューリング部223から取得したスケジューリング結果とに基づいて算出される。そして、目標SIR制御部224は、設定した目標SIRをTPCコマンド生成部225に通知する。
 なお、目標SIR制御部224は、目標SIRをTTI(例えば、2ミリ秒)周期のサブフレーム単位で更新することができる。ただし、サブフレーム間隔より短い間隔や長い間隔で更新することもできるし、無線リンクの状態に応じて不定期に更新することも可能である。また、目標SIR制御部224は、RNC300から目標SIRを示す制御情報を取得した場合、制御情報が示す目標SIRを併せて考慮してもよい。また、比較的短期間の通信品質を示す指標として、SIRやBER以外の指標を用いることも可能である。
 TPCコマンド生成部225は、品質測定部222から取得したSIRと目標SIR制御部224から取得した目標SIRとを比較して、TPCコマンドを生成する。例えば、現在のSIRが目標SIRより小さい場合はUPコマンドを生成し、現在のSIRが目標SIR以上である場合はDOWNコマンドを生成する。TPCコマンドは、例えば、1ビットで表現される。そして、生成したTPCコマンドを拡散変調部226に出力する。
 拡散変調部226は、TPCコマンド生成部225から取得したTPCコマンドを所定の拡散コードを用いて拡散して、DPCCHの拡散信号を生成する。そして、拡散変調部226は、得られたベースバンド信号を無線部210に出力する。
 図5は、無線ネットワーク制御装置を示すブロック図である。RNC300は、回線終端部310,320、帯域制御部330、ダイバーシチハンドオーバ(DH:Diversity Handover)処理部340および装置内スイッチ350を有する。RNC300aも、RNC300と同様のモジュール構成によって実現できる。ここでは、上りリンクの送信電力制御に関連するモジュールを中心に説明し、その他のモジュールについては適宜説明を省略している。
 回線終端部310は、Iub回線で無線基地局200と通信を行う通信インタフェースである。回線終端部310は、無線基地局200から受信した上り方向のユーザデータをDH処理部340に転送すると共に、DH処理部340から取得した下り方向のユーザデータを無線基地局200に送信する。また、DH処理部340から取得した目標SIRを示す制御情報を、無線基地局200に送信する。
 回線終端部320は、コアネットワーク400経由の通信(Iu回線やIur回線での通信)を行う通信インタフェースである。回線終端部320は、DH処理部340から取得した選択合成後のユーザデータをコアネットワーク400に送信すると共に、コアネットワーク400から受信した下り方向のユーザデータをDH処理部340に転送する。また、Iur回線により、RNC300aとの間で各種制御情報を送受信する。
 帯域制御部330は、移動局100とRNC300との間の通信帯域を制御する。例えば、トラヒックを監視し、トラヒックに応じた帯域を動的に確保する。また、帯域制御部330は、遅延時間やパケット廃棄量が、QoS(Quality of Service)クラスに応じた閾値を超えないように制御することもできる。
 DH処理部340は、回線終端部310から取得した上り方向のユーザデータを回線終端部320に出力すると共に、回線終端部320から取得した下り方向のユーザデータを回線終端部310に出力する。ここで、移動局100が複数の無線基地局と通信している場合(ソフトハンドオーバ中の場合)、DH処理部340は、伝送経路が異なる同一内容の複数のユーザデータについてダイバーシチ処理を行う。すなわち、上り方向のユーザデータを選択合成すると共に、下り方向のユーザデータを無線基地局の数だけ複製する。
 装置内スイッチ350は、RNC300内で各種データを転送するスイッチである。すなわち、装置内スイッチ350は、回線終端部310,320、帯域制御部330およびDH処理部340に接続され、これらモジュール間で各データを転送する。データ転送には、例えば、ATM(Asynchronous Transfer Mode)方式を採用することができる。
 ここで、DH処理部340は、選択合成部341、品質測定部342および目標SIR制御部343を有する。ここでは、上りリンクの通信制御を中心に説明している。
 選択合成部341は、回線終端部310から取得したユーザデータを選択合成する。例えば、無線品質を示す情報や付加されているシーケンス番号などを参照して、同一内容の複数のユーザデータから最も受信状況が良好なものを選択する。そして、選択合成部341は、選択合成後のユーザデータを品質測定部342に出力する。
 品質測定部342は、選択合成部341から取得した選択合成後のユーザデータを監視し、BLER(ブロック誤り率)を測定する。そして、品質測定部342は、BLERを目標SIR制御部343に通知する。なお、品質測定部342は、比較的長期間のデータ品質を示す指標として、BLER以外の指標を測定してもよい。
 目標SIR制御部343は、品質測定部342から取得したBLERに基づいて、目標SIRを決定する。例えば、現在のBLERと所定のBLERの目標値(目標BLER)とを比較して、目標SIRを調整する。目標SIRは、定期的に更新してもよいしBLERの変化に応じて不定期に更新してもよい。そして、目標SIR制御部343は、目標SIRを示す制御情報を、回線終端部310を介して無線基地局200に送信する。
 なお、RNC300での目標SIRの更新周期は、無線基地局200での目標SIRの更新周期よりも長くすることが考えられる。無線基地局200は、無線基地局200で算出した目標SIRとRNC300で算出した目標SIRとを併用することが可能である。ただし、RNC300で算出した目標SIRを無視することも可能である。また、RNC300で目標SIRを算出しないようにしてもよい。
 図6は、ユーザ優先度テーブルのデータ構造を示す図である。ユーザ優先度テーブル227は、無線基地局200が備える記憶部(例えば、不揮発性メモリ)に予め格納されており、目標SIR制御部224から参照可能である。ユーザ優先度テーブル227には、優先度、SIR閾値およびBER閾値を示す項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられている。
 優先度の項目には、移動局100に設定され得る優先度を示す値(例えば、整数)が設定される。SIR閾値の項目には、目標SIRを上げるか否かの判断に用いるSIRの基準値(例えば、デシベル値)が設定される。SIR閾値は、許容するSIRの下限を意味する。BER閾値の項目には、目標SIRを上げるか否かの判断に用いるBER(ビット誤り率)の基準値が設定される。BER閾値は、許容するBERの上限を意味する。
 現在のSIRがSIR閾値より小さく、かつ、現在のBERがBER閾値より大きい場合は、目標SIRを上げることが好ましい。なお、SIR閾値およびBER閾値は、優先度に応じて差を設けることができる。例えば、低優先度のSIR閾値<高優先度のSIR閾値、低優先度のBER閾値<高優先度のBER閾値と設定することが考えられる。
 図7は、SIRテーブルのデータ構造を示す図である。SIRテーブル228は、無線基地局200が備える記憶部(例えば、不揮発性メモリ)に予め格納されており、目標SIR制御部224から参照可能である。SIRテーブル228には、リソース量、上限SIRおよび下限SIRを示す項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられている。
 リソース量の項目には、スケジューリング部223によって移動局100に割り当てられた無線リソースの量を示す値が設定される。リソース量を示す値としては、例えば、Scheduling Grantと呼ばれる5ビットの値(10進で0~31)を用いる。上限SIRの項目には、好ましいSIR範囲の上側の値が設定される。下限SIRの項目には、好ましいSIR範囲の下側の値が設定される。なお、上限SIRおよび下限SIRは、リソース量が大きいほど大きい値となるように設定することが考えられる。
 図8は、目標SIR管理テーブルのデータ構造を示す図である。目標SIR管理テーブル229は、無線基地局200が備える記憶部(例えば、不揮発性メモリ)に格納されており、目標SIR制御部224から参照と更新とが可能である。目標SIR管理テーブル229には、ユーザID、フラグ、ULリソース、目標SIR(最終)、カウンタおよび目標SIR(直後)を示す項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられている。
 ユーザIDの項目には、各移動局の識別情報が設定される。フラグの項目には、次のサブフレームで目標SIRを上げるか否かを示す値が設定される。例えば、目標SIRを上げる場合は「+1」、それ以外の場合は「-1」とする。ULリソースの項目には、各移動局に割り当てられた無線リソースを示す情報が設定される。無線リソースを示す情報には、割り当てリソース量が含まれる。
 目標SIR(最終)の項目には、無線リソースの割り当てが適用されるサブフレームにおける目標SIR、すなわち、SIRの最終的な誘導目標を示す値が設定される。カウンタの項目には、リソース割り当てが行われてからの経過時間を示す値(例えば、経過サブフレーム数)が設定される。ただし、カウンタは、割り当てが適用されるサブフレームに達した後はカウントアップしない。目標SIR(直後)の項目には、次のサブフレームに適用する目標SIRが設定される。
 すなわち、目標SIR管理テーブル229には、移動局毎の情報が格納されており、目標SIR制御部224によって移動局毎に更新される。TPCコマンド生成部225は、目標SIR(直後)の値に基づいてTPCコマンドを生成する。なお、TPCコマンド生成部225は、サブフレーム毎にTPCコマンドを生成してもよいし、間欠的にTPCコマンドを生成してもよい。
 図9は、送信電力制御を示すフローチャートである。この処理は、継続的に(例えば、TTI間隔で)各移動局について実行される。以下、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。なお、以下では、無線基地局200が移動局100の送信電力を制御する場合を説明する。無線基地局200aが行う場合も同様である。
 [ステップS11]品質測定部222は、RAKE受信部221から取得した受信信号について、SIRとBERとを測定する。
 [ステップS12]目標SIR制御部224は、ステップS11で測定したSIRとBERとに基づいて、目標SIRの上下を示すフラグを決定する。具体的には、目標SIR制御部224は、移動局100の優先度に対応するSIR閾値とBER閾値とを、ユーザ優先度テーブル227から取得する。そして、測定SIR<SIR閾値かつBER閾値<測定BERの場合はフラグ=1(UP)、それ以外の場合はフラグ=-1(DOWN)と決定する。その後、決定したフラグを目標SIR管理テーブル229に書き込む。
 [ステップS13]スケジューリング部223は、上りデータチャネルの無線リソースの割り当てを行う。目標SIR制御部224は、無線リソースの割り当て結果を示す情報を目標SIR管理テーブル229に書き込む。
 [ステップS14]目標SIR制御部224は、ステップS13で移動局100のリソース割り当てが変化したか否か判断する。リソース割り当てが変化した場合、処理をステップS15に進める。変化していない場合、処理をステップS17に進める。
 [ステップS15]目標SIR制御部224は、リソース割り当てが反映される時点の目標SIRを算出する。具体的には、目標SIR制御部224は、ステップS13で移動局100に割り当てられたリソース量に対応する上限SIRと下限SIRとを、SIRテーブル228から取得する。そして、(上限SIR+下限SIR)÷2を最終の目標SIRとする。その後、最終の目標SIRを目標SIR管理テーブル229に書き込む。
 [ステップS16]目標SIR制御部224は、目標SIR管理テーブル229の移動局100のカウンタを「0」にリセットする。その後、処理をステップS18に進める。
 [ステップS17]目標SIR制御部224は、目標SIR管理テーブル229の移動局100のカウンタをインクリメント(1だけ加算)する。
 [ステップS18]目標SIR制御部224は、次のサブフレームに適用する目標SIRを算出する。具体的には、目標SIR制御部224は、移動局100のカウンタと最終および現在の目標SIRとを、目標SIR管理テーブル229から取得する。次に、(現在の目標SIR-最終の目標SIR)÷(リソース割り当ての反映待ち時間-カウンタ)の絶対値を、変動量とする。そして、現在の目標SIR+変動量×フラグを、直後の目標SIRとする。その後、直後の目標SIRを目標SIR管理テーブル229に書き込む。
 [ステップS19]目標SIR制御部224は、移動局100に割り当てられたリソース量が、1つの移動局に割り当て可能な上限より小さいか否か判断する。割り当てリソース量が上限より小さい場合、処理をステップS20に進める。割り当てリソース量が上限である場合、処理をステップS22に進める。
 [ステップS20]目標SIR制御部224は、ステップS18で算出した目標SIR(無線基地局の算出値)とRNC300から通知された目標SIR(RNCの算出値)とを比較し、RNCの算出値が無線基地局の算出値より小さいか判断する。RNCの算出値の方が小さい場合、処理をステップS21に進める。それ以外の場合、処理をステップS22に進める。
 [ステップS21]目標SIR制御部224は、ステップS18で算出した目標SIRを次のサブフレームに適用すると決定する。その後、処理をステップS23に進める。
 [ステップS22]目標SIR制御部224は、RNC300から通知された目標SIRを次のサブフレームに適用すると決定する。なお、ここで、割り当てリソース量が上限である場合にRNCの算出値を優先するのは、RNC300が最大伝送レートを想定して目標SIRを算出しているという前提に基づくものである。
 [ステップS23]TPCコマンド生成部225は、ステップS21またはステップS22で決定した目標SIRを用いて、TPCコマンドを生成する。生成されたTPCコマンドは、移動局100に送信される。
 このようにして、無線基地局200は、上りデータチャネルの無線リソースの割り当て状況と目標SIRとを連動させることができる。特に、割り当てリソース量が大きいほど目標SIRを大きくすることが可能である。また、リソース割り当てが反映されるまでの間、段階的に目標SIRを変化させることができる。その結果、移動局100の送信電力を、無線リソースの割り当て状況と連動させて制御することができる。
 なお、上記ステップS18で用いた「リソース割り当ての反映待ち時間」は、リソース割り当てが行われてからそれが反映されるまでに要するサブフレーム数であり、例えば、4サブフレームである。反映待ち時間は、全移動局に共通であってもよいし、移動局毎に異なってもよい。また、リソース割り当ての際に個別に反映待ち時間を指定してもよい。
 上記ステップS19~S22では、所定条件を満たす場合はRNC300で算出した目標SIRを採用しているが、常に無線基地局200で算出した目標SIRを採用することも可能である。また、間欠的(例えば、複数サブフレームに1回)だけ、RNC300で算出した目標SIRを採用するようにしてもよい。
 図10は、目標SIRの変化例を示す図である。図10の例は、サブフレームnで移動局100へのリソース割り当てが行われ、その4サブフレーム後に割り当てが反映される場合を示している。また、サブフレームnでは目標SIR=20dBと設定されており、割り当てリソース量に対応する最終の目標SIR=12dBであるとする。
 この場合、リソース割り当てが行われたサブフレームnでは、カウンタ=0、変動量=(20-12)÷4=2dBと算出され、サブフレームn+1の目標SIR=20-2=18dBと決定される。次に、サブフレームn+1になると、カウンタ=1、変動量=(18-12)÷(4-1)=2dBと算出され、サブフレームn+2の目標SIR=18-2=16dBと決定される。
 同様に、サブフレームn+2になると、カウンタ=2、変動量=(16-12)÷(4-2)=2dBと算出され、サブフレームn+3の目標SIR=16-2=14dBと決定される。サブフレームn+3になると、カウンタ=3、変動量=(14-12)÷(4-3)=2dBと算出され、サブフレームn+4の目標SIR=14-2=12dBと決定される。そして、サブフレームn+4になると、現在の目標SIR=最終の目標SIRであるため、目標SIR=12dBを維持する。
 このように、無線基地局200,200aは、無線リソースの割り当てが存在するサブフレーム、すなわち、移動局100がデータ送信を開始すると考えられるサブフレームにおいて、目標SIRが所望のレベルになるよう、段階的に目標SIRを誘導する。これにより、移動局100の送信電力が、好ましいレベルになるように段階的に誘導される。
 なお、送信電力制御の制御権は、無線品質の変動やハンドオーバに応じて、無線基地局間で引き継ぐことができる。その際、制御状態(例えば、現在の目標SIR)も引き継ぐことが好ましい。制御状態を示す情報は、移動局100経由で送信してもよいし、コアネットワーク400経由で送信してもよい。以下、後者の引き継ぎ処理の例を説明する。
 図11は、ハンドオーバ制御を示すシーケンス図である。ここでは、移動局100が、無線基地局200から無線基地局200aにハンドオーバする場合を考える。以下、図11に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
 [ステップS31](Measurement Report)移動局100は、無線基地局200からの受信信号に基づいて下り無線品質を測定し、測定結果を無線基地局200にフィードバックする。無線基地局200は、受信したフィードバック情報をRNC300に転送する。
 [ステップS32](Radio Link Setup Request)RNC300は、移動局100からのフィードバック情報に基づき、無線基地局200から無線基地局200aへのハンドオーバを決定する。すると、RNC300は、無線基地局200にアクセスして現在の目標SIRを取得し、目標SIRを含む無線リンク設定要求をRNC300aに送信する。
 [ステップS33](Radio Link Setup Request)RNC300aは、目標SIRを含む無線リンク設定要求を、ハンドオーバ先の無線基地局200aに送信する。
 [ステップS34](Radio Link Setup Response)無線基地局200aは、受信した無線リンク設定要求に含まれる目標SIRを保持しておく。そして、移動局100との間の無線リンクの設定準備が整うと、設定完了応答をRNC300aに送信する。
 [ステップS35](Radio Link Setup Response)RNC300aは、設定完了応答をRNC300に送信する。
 [ステップS36](Establish Request)RNC300は、無線リンクの設定完了応答を受信すると、移動局100との接続の確立要求をRNC300aに送信する。
 [ステップS37](Establish Request)RNC300aは、移動局100との接続の確立要求を、ハンドオーバ先の無線基地局200aに送信する。
 [ステップS38](Establish Confirm)無線基地局200aは、移動局100との接続を確立し、接続の確立確認応答をRNC300aに送信する。
 [ステップS39](Establish Confirm)RNC300aは、移動局100との接続の確立確認応答を、RNC300に送信する。
 [ステップS40](Active Set Update)RNC300は、アクティブセット(移動局100の通信相手となる無線基地局の集合)の更新要求を、無線基地局200に送信する。無線基地局200は、更新要求を移動局100に送信する。
 [ステップS41](Active Set Update Complete)移動局100は、更新要求を受信すると、アクティブセットに無線基地局200aを追加する。そして、アクティブセットの更新完了応答を無線基地局200に送信する。無線基地局200は、更新完了応答をRNC300に送信する。
 このようにして、ハンドオーバの際、無線基地局200aに送信される制御メッセージに目標SIRを含めることで、無線基地局200から無線基地局200aに目標SIRを引き継ぐことができる。無線基地局200aは、ハンドオーバの完了後は、取得した目標SIRを初期値として用いて送信電力制御を再開することができる。なお、ハンドオーバの完了の前後で目標SIRが急激に変化することを防止するため、無線基地局200は、目標SIRをRNC300に送信した際、目標SIRの更新を停止することが好ましい。
 本実施の形態に係る移動通信システムによれば、移動局100の目標SIRをリソース割り当て状況に応じて柔軟に更新することができる。特に、TTI単位(サブフレーム単位)で目標SIRを更新することも可能であり、リソース割り当て状況を迅速に反映させることができる。例えば、移動局100に無線リソースを割り当てないときは目標SIRを低くし、無線リソースを割り当てたときに目標SIRを高くすることができる。また、割り当てリソース量が大きいほど目標SIRを高くすることができる。
 この結果、移動局100の送信電力をデータ送信状況に連動させることができ、移動局100がデータ送信を行っているときの通信品質を確保しつつ、送信電力をできる限り抑えることができる。すなわち、移動局間の干渉を効率的に抑制することができる。また、送信電力を急激に変化させずに段階的に変化させることで、干渉を一層抑制できる。
 上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
符号の説明
 1,2 無線通信装置
 1a 制御部
 1b 送信部

Claims (7)

  1.  他の無線通信装置からの信号の受信品質に応じて前記他の無線通信装置の送信電力を制御可能な無線通信装置であって、
     前記他の無線通信装置によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、前記他の無線通信装置からの信号の目標受信品質を設定する制御部と、
     前記受信品質と前記制御部で設定した前記目標受信品質とに基づいて、前記送信電力を制御するための制御信号を前記他の無線通信装置に送信する送信部と、
     を有することを特徴とする無線通信装置。
  2.  前記制御部は、前記他の無線通信装置に割り当てられた無線リソース量に応じて、前記目標受信品質を設定することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信装置。
  3.  前記制御部は、前記無線リソースの割り当てが存在するタイミングにおける目標受信品質を設定し、現在から前記タイミングまで段階的に前記目標受信品質を変化させることを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信装置。
  4.  前記制御部は、前記無線通信装置を制御する通信制御装置から取得する情報を更に参照して、前記目標受信品質を決定することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信装置。
  5.  前記制御部は、前記他の無線通信装置がハンドオーバを行う際、ハンドオーバ先の無線通信装置に対して前記目標受信品質の情報を出力することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信装置。
  6.  前記制御部は、所定の時間間隔で前記目標受信品質を更新することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線通信装置。
  7.  他の無線通信装置からの信号の受信品質に応じて前記他の無線通信装置の送信電力を制御可能な無線通信装置の送信電力制御方法であって、
     前記他の無線通信装置によるデータ送信に用いられる無線リソースの割り当て状況に応じて、前記他の無線通信装置からの信号の目標受信品質を設定し、
     前記受信品質と設定した前記目標受信品質とに基づいて、前記送信電力を制御するための制御信号を前記他の無線通信装置に送信する、
     ことを特徴とする送信電力制御方法。
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