WO2010058484A1 - 血管の粘弾性評価装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比の前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するので、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合でも、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができる。
Description
本発明は、血管の粘弾性評価装置に関する。
従来、心電図と、プレチスモグラムを出力する光電脈波計と、血圧値を検出するフィナプレスとを使用して、血管壁を粘弾性モデルにモデル化して粘弾性、剛性、慣性を出力する装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、上記従来例は、血管の粘弾性を評価する場合、心電図測定装置、光電脈波計、血圧値を検出するフィナプレス等、多くの装置を必要とするという問題がある。つまり、上記従来例では、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができないという問題がある。
この問題を解決するためには、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比に基づいて、血管の粘弾性を評価する発明が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2006−129958
特許第4054884号
しかし、上記従来例は、血管の粘弾性を評価する場合、心電図測定装置、光電脈波計、血圧値を検出するフィナプレス等、多くの装置を必要とするという問題がある。つまり、上記従来例では、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができないという問題がある。
この問題を解決するためには、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比に基づいて、血管の粘弾性を評価する発明が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
しかし、上記のように、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合、偶発的に発生する誤差によって、得られた血管の粘弾性が実際の値と異なることがあり、また、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができないという問題がある。
本発明は、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合でも、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができる血管の粘弾性評価装置を提供することを目的とする。
本発明は、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合でも、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができる血管の粘弾性評価装置を提供することを目的とする。
本発明は、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比の前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する血管の粘弾性評価装置である。
本発明によれば、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比の前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するので、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合でも、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施例1である血管の粘弾性評価装置100を示すブロック図である。
図2は、CPU20の機能を示すブロック図である。
図3は、上記実施例におけるカフ圧力の変化を示す図である。
図4は、最高血圧付近において、カフ圧の変化と振幅値(dP/dt)との関係を示す図である。
図5は、実施例1において、最高血圧付近における微分脈波を拡大して示す図である。
図6は、血管粘弾性を、物理的な等価回路(フォークトモデル)で示す図である。
図7は、ある一定の周期で変化する外力f(たとえば正弦波形のように強さが変化する力)によって、運動する状態を示す図である。
図8は、dx/dtの値と経過時間との関係を示す図である。
図9は、実施例1の動作を示すフローチャートである。
図10は、本発明の実施例2である血管の粘弾性評価装置200を示すブロック図である。
図11は、実施例2におけるCPU20aの構成を示す図である。
図12は、上記実施例において、年令と比(Vr/Vf)との関係を示す図である。
図13は、図5に示す最高血圧付近の微分脈波のデータにおいて、Vr/Vf値を実際に算出した場合に、「移動平均しない場合」のトレンドグラフと、「n=3で移動平均した場合」のトレンドグラフとを示す図である。
図14は、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理を示すフローチャートである。
図2は、CPU20の機能を示すブロック図である。
図3は、上記実施例におけるカフ圧力の変化を示す図である。
図4は、最高血圧付近において、カフ圧の変化と振幅値(dP/dt)との関係を示す図である。
図5は、実施例1において、最高血圧付近における微分脈波を拡大して示す図である。
図6は、血管粘弾性を、物理的な等価回路(フォークトモデル)で示す図である。
図7は、ある一定の周期で変化する外力f(たとえば正弦波形のように強さが変化する力)によって、運動する状態を示す図である。
図8は、dx/dtの値と経過時間との関係を示す図である。
図9は、実施例1の動作を示すフローチャートである。
図10は、本発明の実施例2である血管の粘弾性評価装置200を示すブロック図である。
図11は、実施例2におけるCPU20aの構成を示す図である。
図12は、上記実施例において、年令と比(Vr/Vf)との関係を示す図である。
図13は、図5に示す最高血圧付近の微分脈波のデータにおいて、Vr/Vf値を実際に算出した場合に、「移動平均しない場合」のトレンドグラフと、「n=3で移動平均した場合」のトレンドグラフとを示す図である。
図14は、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理を示すフローチャートである。
100、200…血管の粘弾性評価装置、
11…カフ、
20、20a…CPU、
21…脈波成分抽出手段、
22…微分波形形成手段、
23、73…正の振幅ピーク値検出手段、
24、74…負の振幅ピーク値検出手段、
25…比演算手段、
26…血管粘弾性評価手段。
11…カフ、
20、20a…CPU、
21…脈波成分抽出手段、
22…微分波形形成手段、
23、73…正の振幅ピーク値検出手段、
24、74…負の振幅ピーク値検出手段、
25…比演算手段、
26…血管粘弾性評価手段。
発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例である。
図1は、本発明の実施例1である血管の粘弾性評価装置100を示すブロック図である。
血管の粘弾性評価装置100は、カフ11と、加圧手段12と、微速排気手段13と、圧力検出手段14と、サンプリング手段15と、CPU20と、ROM30と、RAM40と、操作手段50と、表示装置61と、プリンタ62と、外部端子63とを有する。
カフ11、加圧手段12、微速排気手段13、圧力検出手段14は、可撓管によって接続されている。また、加圧手段12と、微速排気手段13と、圧力検出手段14と、サンプリング手段15とは、CPU20によって制御される。
カフ11は、被測定者の腕、手首、指、大腿、足首等に巻付け、脈波を得る。加圧手段12は、血圧測定に必要な所定の圧力にカフ11を加圧する。微速排気手段13は、加圧手段12によって加圧されたカフ11内の圧力を徐々に排気する。
圧力検出手段14は、カフ11の圧力を検出する圧力トランスデューサを含み、上記圧力を電気信号(パルス)に変換して出力する。サンプリング手段15は、圧力検出手段14からの電気信号(パルス)を一定時間内でカウントし、サンプリング信号によって上記カウントを周期的に繰返すとともに、サンプリング値をA/D変換する。
図2は、CPU20の機能を示すブロック図である。
CPU20は、血管の粘弾性評価装置100の全体を制御するものであるとともに、機能的には、ROM30に格納されているプログラム(対応するフローチャートを、図9に示す)と協働して、脈波成分抽出手段21と、微分波形形成手段22と、正の振幅ピーク値検出手段23と、負の振幅ピーク値検出手段24と、比算出手段25と、血管粘弾性評価手段26とを実現するものである。
脈波成分抽出手段21は、カフ圧力の脈波成分を抽出する。微分波形形成手段22は、脈波成分抽出手段21が抽出した脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する。
正の振幅ピーク値検出手段23は、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する。
負の振幅ピーク値検出手段24は、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する。比算出手段25は、上記正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの比を算出する。血管粘弾性評価手段26は、比算出手段25が算出した比に基づいて、血管の粘弾性を評価する。
図3は、上記実施例におけるカフ圧力の変化を示す図である。
カフ11を腕、手首、指等に巻き付け、このカフ11の内部の圧力を加圧手段12によって所定の圧力まで高め、その後、微速排気手段13によって、3~5mmHg/秒の割合で、ほぼ直線的に減圧し、この減圧の過程で、脈波振幅成分がカフ圧力に重畳される。
血管の粘弾性評価装置100が、血管粘弾性の指標を演算する場合、具体的には、次のようにする。まず、カフ11を被測定者の腕に巻き、操作手段50に設けられている測定開始スイッチをオンし、これによって、血圧測定に必要な圧力に達するまで、加圧手段12がカフ11を加圧する。この加圧を停止した後に、微速排気手段13によって、カフ11内の空気が徐々に排気され、これに伴って脈波成分による圧力変位がカフに伝達され始める。
圧力検出手段14が、カフ圧力を周波数の変化として電気的な信号に変換し、サンプリング手段15が、一定時間毎(たとえば5ms毎)にサンプリングし、このサンプリングされたカフ圧力に応じてパルスを出力する。
図4は、最高血圧付近において、カフ圧の変化と振幅値(dP/dt)との関係を示す図である。
図5は、実施例1において、最高血圧付近における微分脈波を拡大して示す図である。
カフ圧を時間で微分し、カフ圧の減圧速度分を除去すると、図4に示すように、微分脈波を得ることができる。図4において、正の振幅ピーク値Vfは、脈波の1つについて、その微分波形のうちで、0を基準に正方向の振幅値のうちでピークの値であり、負の振幅ピーク値Vrは、脈波の1つについて、その微分波形のうちで、0を基準に負方向の振幅値のうちでピークの値である。
時間微分脈波は、血管の容量が変化する速度を示す値であり、正の振幅値は、血管の拡張速度を示す値であり、負の振幅値は、血管の収縮速度を示す値である。
図6は、血管粘弾性を、物理的な等価回路(フォークトモデル)で示す図である。
図7は、ある一定の周期で変化する外力f(たとえば正弦波形のように強さが変化する力)によって、運動する状態を示す図である。
つまり、図7は、実施例1における血管の運動状態を説明する図であり、外力として内外圧差Fを血管に印加したときにおける血管の体積変化xを示す図である。
図7に示す体積変化xの時間的変化(すなわち体積変化速度)の最大値は、粘弾性によって異なる。つまり、粘弾性体である血管が収縮方向に変化する時間的変化量と、血管が拡大方向に変化する時間的変化量とは異なる。
図8は、dx/dtの値と経過時間との関係を示す図である。
図7を、速度dx/dtと時刻との関係で書き直すと、図8(1)に示すのようになる。dx/dtの値が、時刻tとともに急速に減少するのは、粘性抵抗によって減衰が生じるためである。
かりに、粘性抵抗が0であれば、図8(2)に示すように、永遠に振動を続ける。減衰の度合いは、弾性体の弾性率と粘性抵抗とで決定される。弾性率が一定であれば、粘性が高い程、減衰は急峻になる。また、粘性が一定であれば、弾性率が低い(柔らかい)程、減衰は急峻になる。したがって、VfとVrとの比から、粘弾性を評価することができる。
また、正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの差に基づいて、血管の粘弾性を評価することができる。
次に、実施例1の動作について説明する。
図9は、実施例1の動作を示すフローチャートである。
まず、S1で、カフ11を、被測定者の腕、手首、指、大腿、足首等に巻付け、脈波を得る。S2で、加圧手段12を介して、血圧測定に必要な所定の圧力にカフ11を加圧する。S3で、加圧手段12によって加圧されたカフ11内の圧力を、微速排気手段13によって徐々に排気する。
S4で、圧力検出手段14が、カフ11の圧力を電気信号(パルス)に変換して出力する。S5で、サンプリング手段15が、圧力検出手段14からの電気信号(パルス)を一定時間内でカウントし、サンプリング信号によって上記カウントを周期的に繰返すとともに、サンプリング値をA/D変換する。
S6で、脈波成分抽出手段21が、カフ圧力の脈波成分を抽出する。S7で、微分波形形成手段22が、上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する。
S8で、正の振幅ピーク値検出手段23が、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する。S9で、負の振幅ピーク値検出手段24が、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する。
S10で、比算出手段25が、正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの比を算出する。S11で、血管粘弾性評価手段26が、比算出手段25が算出した比に基づいて、血管の粘弾性を評価する。
実施例1によれば、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができる。
血管の粘弾性評価装置100は、カフ11と、加圧手段12と、微速排気手段13と、圧力検出手段14と、サンプリング手段15と、CPU20と、ROM30と、RAM40と、操作手段50と、表示装置61と、プリンタ62と、外部端子63とを有する。
カフ11、加圧手段12、微速排気手段13、圧力検出手段14は、可撓管によって接続されている。また、加圧手段12と、微速排気手段13と、圧力検出手段14と、サンプリング手段15とは、CPU20によって制御される。
カフ11は、被測定者の腕、手首、指、大腿、足首等に巻付け、脈波を得る。加圧手段12は、血圧測定に必要な所定の圧力にカフ11を加圧する。微速排気手段13は、加圧手段12によって加圧されたカフ11内の圧力を徐々に排気する。
圧力検出手段14は、カフ11の圧力を検出する圧力トランスデューサを含み、上記圧力を電気信号(パルス)に変換して出力する。サンプリング手段15は、圧力検出手段14からの電気信号(パルス)を一定時間内でカウントし、サンプリング信号によって上記カウントを周期的に繰返すとともに、サンプリング値をA/D変換する。
図2は、CPU20の機能を示すブロック図である。
CPU20は、血管の粘弾性評価装置100の全体を制御するものであるとともに、機能的には、ROM30に格納されているプログラム(対応するフローチャートを、図9に示す)と協働して、脈波成分抽出手段21と、微分波形形成手段22と、正の振幅ピーク値検出手段23と、負の振幅ピーク値検出手段24と、比算出手段25と、血管粘弾性評価手段26とを実現するものである。
脈波成分抽出手段21は、カフ圧力の脈波成分を抽出する。微分波形形成手段22は、脈波成分抽出手段21が抽出した脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する。
正の振幅ピーク値検出手段23は、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する。
負の振幅ピーク値検出手段24は、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する。比算出手段25は、上記正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの比を算出する。血管粘弾性評価手段26は、比算出手段25が算出した比に基づいて、血管の粘弾性を評価する。
図3は、上記実施例におけるカフ圧力の変化を示す図である。
カフ11を腕、手首、指等に巻き付け、このカフ11の内部の圧力を加圧手段12によって所定の圧力まで高め、その後、微速排気手段13によって、3~5mmHg/秒の割合で、ほぼ直線的に減圧し、この減圧の過程で、脈波振幅成分がカフ圧力に重畳される。
血管の粘弾性評価装置100が、血管粘弾性の指標を演算する場合、具体的には、次のようにする。まず、カフ11を被測定者の腕に巻き、操作手段50に設けられている測定開始スイッチをオンし、これによって、血圧測定に必要な圧力に達するまで、加圧手段12がカフ11を加圧する。この加圧を停止した後に、微速排気手段13によって、カフ11内の空気が徐々に排気され、これに伴って脈波成分による圧力変位がカフに伝達され始める。
圧力検出手段14が、カフ圧力を周波数の変化として電気的な信号に変換し、サンプリング手段15が、一定時間毎(たとえば5ms毎)にサンプリングし、このサンプリングされたカフ圧力に応じてパルスを出力する。
図4は、最高血圧付近において、カフ圧の変化と振幅値(dP/dt)との関係を示す図である。
図5は、実施例1において、最高血圧付近における微分脈波を拡大して示す図である。
カフ圧を時間で微分し、カフ圧の減圧速度分を除去すると、図4に示すように、微分脈波を得ることができる。図4において、正の振幅ピーク値Vfは、脈波の1つについて、その微分波形のうちで、0を基準に正方向の振幅値のうちでピークの値であり、負の振幅ピーク値Vrは、脈波の1つについて、その微分波形のうちで、0を基準に負方向の振幅値のうちでピークの値である。
時間微分脈波は、血管の容量が変化する速度を示す値であり、正の振幅値は、血管の拡張速度を示す値であり、負の振幅値は、血管の収縮速度を示す値である。
図6は、血管粘弾性を、物理的な等価回路(フォークトモデル)で示す図である。
図7は、ある一定の周期で変化する外力f(たとえば正弦波形のように強さが変化する力)によって、運動する状態を示す図である。
つまり、図7は、実施例1における血管の運動状態を説明する図であり、外力として内外圧差Fを血管に印加したときにおける血管の体積変化xを示す図である。
図7に示す体積変化xの時間的変化(すなわち体積変化速度)の最大値は、粘弾性によって異なる。つまり、粘弾性体である血管が収縮方向に変化する時間的変化量と、血管が拡大方向に変化する時間的変化量とは異なる。
図8は、dx/dtの値と経過時間との関係を示す図である。
図7を、速度dx/dtと時刻との関係で書き直すと、図8(1)に示すのようになる。dx/dtの値が、時刻tとともに急速に減少するのは、粘性抵抗によって減衰が生じるためである。
かりに、粘性抵抗が0であれば、図8(2)に示すように、永遠に振動を続ける。減衰の度合いは、弾性体の弾性率と粘性抵抗とで決定される。弾性率が一定であれば、粘性が高い程、減衰は急峻になる。また、粘性が一定であれば、弾性率が低い(柔らかい)程、減衰は急峻になる。したがって、VfとVrとの比から、粘弾性を評価することができる。
また、正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの差に基づいて、血管の粘弾性を評価することができる。
次に、実施例1の動作について説明する。
図9は、実施例1の動作を示すフローチャートである。
まず、S1で、カフ11を、被測定者の腕、手首、指、大腿、足首等に巻付け、脈波を得る。S2で、加圧手段12を介して、血圧測定に必要な所定の圧力にカフ11を加圧する。S3で、加圧手段12によって加圧されたカフ11内の圧力を、微速排気手段13によって徐々に排気する。
S4で、圧力検出手段14が、カフ11の圧力を電気信号(パルス)に変換して出力する。S5で、サンプリング手段15が、圧力検出手段14からの電気信号(パルス)を一定時間内でカウントし、サンプリング信号によって上記カウントを周期的に繰返すとともに、サンプリング値をA/D変換する。
S6で、脈波成分抽出手段21が、カフ圧力の脈波成分を抽出する。S7で、微分波形形成手段22が、上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する。
S8で、正の振幅ピーク値検出手段23が、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する。S9で、負の振幅ピーク値検出手段24が、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する。
S10で、比算出手段25が、正の振幅ピーク値Vfと負の振幅ピーク値Vrとの比を算出する。S11で、血管粘弾性評価手段26が、比算出手段25が算出した比に基づいて、血管の粘弾性を評価する。
実施例1によれば、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができる。
図10は、本発明の実施例2である血管の粘弾性評価装置200を示すブロック図である。
血管の粘弾性評価装置200は、血管の粘弾性評価装置100において、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する実施例である。
つまり、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する場合、血管の粘弾性評価装置100では、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で検出するが、血管の粘弾性評価装置200では、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で検出する。
血管の粘弾性評価装置200は、血管の粘弾性評価装置100において、CPU20の代わりに、CPU20aを設けた装置である。
図11は、実施例2におけるCPU20aの構成を示す図である。
CPU20aは、CPU20において、正の振幅ピーク値検出手段23の代わりに、正の振幅ピーク検出手段73を設け、負の振幅ピーク値検出手段24の代わりに、負の振幅ピーク値検出手段74を設けたものである。
正の振幅ピーク値検出手段73は、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する手段である。
負の振幅ピーク値検出手段74は、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する手段である。つまり、負の振幅ピーク値検出手段74は、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する手段である。
実施例2によれば、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができる。
図12は、上記実施例において、年令と比(Vr/Vf)との関係を示す図である。
血管粘弾性評価手段26は、比算出手段25が算出した比(Vr/Vf)に基づいて、血管の粘弾性を評価する。この場合、たとえば、図12に示すように、予め、年齢、性別等で、比(Vr/Vf)の平均値をテーブル化し、これらの平均値と比較することによって、動脈硬化のリスクを判定する。
なお、上記各実施例では、カフ圧を次第に減圧するが、カフ圧を次第に上昇させる場合に、上記各実施例を適用するようにしてもよい。
血管の粘弾性評価装置200は、血管の粘弾性評価装置100において、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する実施例である。
つまり、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する場合、血管の粘弾性評価装置100では、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で検出するが、血管の粘弾性評価装置200では、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で検出する。
血管の粘弾性評価装置200は、血管の粘弾性評価装置100において、CPU20の代わりに、CPU20aを設けた装置である。
図11は、実施例2におけるCPU20aの構成を示す図である。
CPU20aは、CPU20において、正の振幅ピーク値検出手段23の代わりに、正の振幅ピーク検出手段73を設け、負の振幅ピーク値検出手段24の代わりに、負の振幅ピーク値検出手段74を設けたものである。
正の振幅ピーク値検出手段73は、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値Vfを検出する手段である。
負の振幅ピーク値検出手段74は、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する手段である。つまり、負の振幅ピーク値検出手段74は、上記正の振幅ピーク値Vfを検出した脈波において、負の振幅ピーク値Vrを検出する手段である。
実施例2によれば、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価することができる。
図12は、上記実施例において、年令と比(Vr/Vf)との関係を示す図である。
血管粘弾性評価手段26は、比算出手段25が算出した比(Vr/Vf)に基づいて、血管の粘弾性を評価する。この場合、たとえば、図12に示すように、予め、年齢、性別等で、比(Vr/Vf)の平均値をテーブル化し、これらの平均値と比較することによって、動脈硬化のリスクを判定する。
なお、上記各実施例では、カフ圧を次第に減圧するが、カフ圧を次第に上昇させる場合に、上記各実施例を適用するようにしてもよい。
実施例3は、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比の前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する実施例である。
図13は、図5に示す最高血圧付近の微分脈波のデータにおいて、Vr/Vf値を実際に算出した場合に、「移動平均しない場合」のトレンドグラフ(実線で示す特性)と、「3つのデータで移動平均した場合」のトレンドグラフ(破線で示す特性)とを示す図である。
上記「移動平均しない場合」、図13に示す最高血圧付近のデータ(0.96および0.7)において、どちらの値を選択するかによって、測定結果であるVr/Vf値が大きく変わる。このような偶発的に発生するVr/Vf値の変動を補正するために、移動平均によって、グラフを平滑化する。このように移動平均することによって、たとえば、「3つのデータで移動平均した場合」のトレンドグラフが示すように、常に安定した測定結果を得ることができる。なお、上記移動平均を実施するデータの数は、3~6程度が適当である。
次に、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理について説明する。
図14は、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理を示すフローチャートである。
S1で、測定した任意の脈波におけるVr/Vfの値を演算し、この測定した任意の脈波のVr/Vfの値をXiとする。
なお、上記Vfは、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、脈波成分抽出手段21が抽出した脈波成分を時間微分した微分波形の1脈波における正の振幅ピーク値である。上記Vrは、上記微分波形の1脈波における負の振幅ピーク値である。
S2で、i番目の前後の脈波から算出したVr/Vfの値を、それぞれXi−1、Xi+1とする。つまり、i−1番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi−1、i番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi、i+1番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi+1とする。
S3で、次の式(1)を使用にして、移動平均値(Vr/Vf)aveを演算する。
S4で、測定期間中に現れた脈波の総数をnとし、i=2~n−1までの各移動平均値を求める。
S5で、別途算出した最高血圧値に相当する点に一番近い移動平均値によって、血管の粘弾性を評価する。
なお、実施例3において、血管の粘弾性を評価する場合、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するだけではなく、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との差について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するようにしてもよい。
また、実施例3において、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する場合、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で検出するようにしてもよく、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出するようにしてもよい。
図13は、図5に示す最高血圧付近の微分脈波のデータにおいて、Vr/Vf値を実際に算出した場合に、「移動平均しない場合」のトレンドグラフ(実線で示す特性)と、「3つのデータで移動平均した場合」のトレンドグラフ(破線で示す特性)とを示す図である。
上記「移動平均しない場合」、図13に示す最高血圧付近のデータ(0.96および0.7)において、どちらの値を選択するかによって、測定結果であるVr/Vf値が大きく変わる。このような偶発的に発生するVr/Vf値の変動を補正するために、移動平均によって、グラフを平滑化する。このように移動平均することによって、たとえば、「3つのデータで移動平均した場合」のトレンドグラフが示すように、常に安定した測定結果を得ることができる。なお、上記移動平均を実施するデータの数は、3~6程度が適当である。
次に、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理について説明する。
図14は、Vr/Vfの値を移動平均によって補正する処理を示すフローチャートである。
S1で、測定した任意の脈波におけるVr/Vfの値を演算し、この測定した任意の脈波のVr/Vfの値をXiとする。
なお、上記Vfは、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、脈波成分抽出手段21が抽出した脈波成分を時間微分した微分波形の1脈波における正の振幅ピーク値である。上記Vrは、上記微分波形の1脈波における負の振幅ピーク値である。
S2で、i番目の前後の脈波から算出したVr/Vfの値を、それぞれXi−1、Xi+1とする。つまり、i−1番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi−1、i番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi、i+1番目の脈波から算出したVr/Vfの値=Xi+1とする。
S3で、次の式(1)を使用にして、移動平均値(Vr/Vf)aveを演算する。
S4で、測定期間中に現れた脈波の総数をnとし、i=2~n−1までの各移動平均値を求める。
S5で、別途算出した最高血圧値に相当する点に一番近い移動平均値によって、血管の粘弾性を評価する。
なお、実施例3において、血管の粘弾性を評価する場合、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するだけではなく、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との差について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するようにしてもよい。
また、実施例3において、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出する場合、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で検出するようにしてもよく、負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、正の振幅ピーク値Vf、負の振幅ピーク値Vrを検出するようにしてもよい。
上記のように、本発明は、カフを使用して得た脈波を一次微分し、最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値とを検出し、これら検出された正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出し、この算出された比の前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価するので、カフ圧を使用して得た波形のみに基づいて血管の粘弾性を評価した場合でも、偶発的に発生する誤差による血管の粘弾性を補正することができる。
Claims (4)
- カフ圧力の脈波成分を抽出する脈波成分抽出手段と;
上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する微分波形形成手段と;
最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値を検出する正の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値を検出した脈波において、負の振幅ピーク値を検出する負の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出する比算出手段と;
上記比算出手段が算出した比について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する血管粘弾性評価手段と;
を有することを特徴とする血管の粘弾性評価装置。 - カフ圧力の脈波成分を抽出する脈波成分抽出手段と;
上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する微分波形形成手段と;
負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値を検出する正の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値を検出した脈波において、負の振幅ピーク値を検出する負の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との比を算出する比算出手段と;
上記比算出手段が算出した比について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する血管粘弾性評価手段と;
を有することを特徴とする血管の粘弾性評価装置。 - カフ圧力の脈波成分を抽出する脈波成分抽出手段と;
上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する微分波形形成手段と;
最高血圧とほぼ同程度の外力を血管に加えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値を検出する正の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値を検出した脈波において、負の振幅ピーク値を検出する負の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との差を算出する差算出手段と;
上記差算出手段が算出した差について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する血管粘弾性評価手段と;
を有することを特徴とする血管の粘弾性評価装置。 - カフ圧力の脈波成分を抽出する脈波成分抽出手段と;
上記抽出された脈波成分を時間微分して一次微分値を演算し、微分波形を形成する微分波形形成手段と;
負の振幅のピークをほぼ迎えた状態で、上記微分波形の1脈波において、正の振幅ピーク値を検出する正の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値を検出した脈波において、負の振幅ピーク値を検出する負の振幅ピーク値検出手段と;
上記正の振幅ピーク値と負の振幅ピーク値との差を算出する差算出手段と;
上記差算出手段が算出した差について、前後の算出値を移動平均した値に基づいて、血管の粘弾性を評価する血管粘弾性評価手段と;
を有することを特徴とする血管の粘弾性評価装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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PCT/JP2008/071274 WO2010058484A1 (ja) | 2008-11-18 | 2008-11-18 | 血管の粘弾性評価装置 |
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PCT/JP2008/071274 WO2010058484A1 (ja) | 2008-11-18 | 2008-11-18 | 血管の粘弾性評価装置 |
Publications (1)
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WO2010058484A1 true WO2010058484A1 (ja) | 2010-05-27 |
Family
ID=42197931
Family Applications (1)
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PCT/JP2008/071274 WO2010058484A1 (ja) | 2008-11-18 | 2008-11-18 | 血管の粘弾性評価装置 |
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WO (1) | WO2010058484A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105358047A (zh) * | 2013-03-26 | 2016-02-24 | 志成资讯有限公司 | 血管粘弹性评价装置、血管粘弹性评价方法以及程序 |
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-
2008
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