WO2010052776A1

WO2010052776A1 - 金箔フェイスパックマスク

Info

Publication number: WO2010052776A1
Application number: PCT/JP2008/070176
Authority: WO
Inventors: 邦子浅野
Original assignee: 株式会社箔一
Priority date: 2008-11-06
Filing date: 2008-11-06
Publication date: 2010-05-14
Also published as: WO2010053063A1

Abstract

【課題】台紙からの金箔の離脱性が良好で、その結果、顔に金箔マスクを載せやすく、さらには、良好に台紙から外れて、引きはがされた金箔に皺等を引き起こすことなく顔面に載せることができる金箔フェイスパックマスクを提供する。【解決手段】金箔フェイスパックマスクにおいて、顔面の目・鼻位置に打ち抜き穴を形成し、周囲を顔面サイズに打ち抜き形成された金箔を、前記金箔との間で滑りが良く、顔面に対して安全性の高いシート台紙上に配置してなる。

Description

金箔フェイスパックマスク

　本発明は、コスメティック用品としての金箔フェイスパックマスクに関する。

　従来、コスメティック用品としてのフェイスパックマスクは様々なものがあり、純金からなる金箔をフェイスパックマスクと使用するものとしては、例えば、実用新案登録第３１３９１４０号公報(特許文献１）に開示のものが知られている。
　同公報に開示のものは、考案の名称「金箔を吸着した顔用シート」に係り、従来の実開０４－３３６２８号公報等に開示のものが、「金箔を利用した装着用金箔の積層体は金箔の定型と言われている三寸六分角をさらに分割した大きさのため、使用者にとって、何度も転移作業を行わなくてはならないという問題点（同公報明細書段落番号０００５参照）」に鑑み、「一度の作業で顔全体に金箔を転移させる顔用シート(同公報)段落番号０００６参照）」の提供を目的として、「純金を、顔面を覆うことができる程度の大きさの箔に成形した後、台紙に弱粘性の接着料を塗布し金箔を吸着させ、目部相当位置と鼻部相当位置に孔を開けたり、周縁部の適所に切込みを入れたマスク状に形成(同公報実用新案登録請求の範囲参照)」することにより、「一度の作業で顔全体に金箔が転移するという効果(同公報段落番号０００８参照）」を奏するものである。
　しかしながら、上記特許文献１に開示の「金箔を吸着した顔用シート」は、その必須の構成要素として「台紙に弱粘性の接着料を塗布し金箔を吸着させ」たものであること等からして、実際上は、台紙から金箔が離れにくく、一度の作業で顔全体に金箔を転移させることに難があった。殊に、目部、口部や顔面フィット切り込み等が施される金箔を台紙から引き離し、顔面に移す際には、金箔が離れにくいと、金箔が破れたり、皺が生じたりして扱いにくいという問題点があった。
実用新案登録第３１３９１４０号公報

　そこで、本願発明者は、種々検討を重ねるうちに、台紙に弱粘性の接着料を塗布して、台紙にいわば「弱粘着層」等を設けることを必要とせず、むしろ、台紙からの金箔の離脱性が良好で、その結果、顔に金箔マスクを載せやすく、さらには、良好に台紙から剥がれて、金箔に皺等を引き起こすことなく顔に載せられることができる金箔フェイスパックマスクを提供することを目的とする。

　上記の課題を解決するために、本願請求項１に係る発明は、金箔フェイスパックマスクにおいて、顔面の目・鼻・口位置に打ち抜き穴を形成し、周囲を顔面サイズに打ち抜き形成された金箔を、前記金箔との間で離脱性が良く、顔面に対して安全性の高いラミネート化繊紙からなるシート台紙の上に配置してなることを特徴とする。
　また、本願請求項２に係る発明は、前記請求項１に係る金箔フェイスパックマスクにおいて、前記シート台紙は、厚さ０．０４８～０．０５０ｍｍ程度の片面に１５μｍ厚さのポリエチレンによるラミネート加工が施されたラミネート化繊紙であり、当該ラミネート面に前記金箔が配置されてなることを特徴とする。

　本発明に係る金箔フェイスパックマスクは、台紙からの離脱性が良好で、その結果、顔に金箔マスクを載せやすく、さらには、良好に台紙から外れる際にも、皺等を引き起こすことなくフィッテング良好状態のまま顔に載せることができる。
　その結果、パッキングをしたまま金箔の上からマッサージ等ができるという特有の効果を奏する。

図１は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクの概略を示す図であり、図１（Ａ）は、平面概略図、同図１（Ｂ）は、同概略断面図である。図２は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１の使用の概略を示す図である。図３は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１が人の顔面に吸着された状態を示す図である。図４は、前記シート台紙３を顔面から剥がす状態を示す図である。

符号の説明

　１金箔フェイスパックマスク
　２金箔
　３シート台紙
　４鼻切り込み部
　５フィッティング切り込み
　６目くり抜き部
　７口くり抜き部
　８引き剥がし部

　本発明を実施するための最良の形態である金箔フェイスパックマスクの実施例１を図面に基づいて詳細に説明する。
（実施例１）

　図１は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１の概略を示す図であり、図１（Ａ）は、平面概略図、同図１（Ｂ）は、同概略断面図である。図１において、符号２は、通常１度に５０枚程度打ち抜きされ厚さおよそ０．１～０．２μｍ程度の顔型に打ち抜きされた金箔であり、３は、シート台紙である。また、図１において、符号４は、前記金箔２に設けられた鼻切り込み部であり、５は、フィッティング切り込み、６は、目くり抜き部、７は、口くり抜き部、８は、引き剥がし部であり、人間の顔面の目・鼻・口等の配置位置にしたがってこれらの位置を決めてトムソン刃等を使用して打ち抜き機（図示外）で打ち抜きカッティングされる。

　本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクに使用する金箔２は、箔直径１８ｃｍ以上（具体的には、７寸×７寸(およそ２１ｃｍ×２１ｃｍ)）に打ち抜きカッティングする。すなわち、このカッティングには、予め人間の顔面の目・鼻・口等の配置位置に従ってカッティング位置が位置決めされる前記トムソン刃打ち抜き機（図示外）に金箔２を張った紙をセットして、打ち抜きカッティングをするので、人の顔面の目・口・鼻等の対応する位置にそれぞれ前記鼻切り込み部４，フィッティング切り込み５、目くり抜き部６、口くり抜き部７を同時に打ち抜きカッティングされる。

　また、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクは、前記シート台紙３において、顔面の前髪の生えぎわ部分には、前記金箔２が当たらないように配置され、さらに、顔面の鼻に該当する部分は、適宜の幅の筋切り込みによる前記鼻切り込み部４が入れられる。また、顔面周囲には、適宜の数、適宜の長さの切り込みからなる前記フィッティング切り込み５、５、・・が入れられ、顔面に載せられた金箔２が顔面に密着するように構成される。なお、顔面の目、口の位置には、シート台紙３と金箔２とが同時に抜き打ちされ、その打ち抜き部分が、前記目くり抜き部６、口くり抜き部７として形成される。

　また、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１に使用するシート台紙３は、通常金箔の移送に用いられる「あかうつし用紙」と称する紙を用いずに、金箔２との間で滑りが良く、顔面にも接触する可能性も高いことから、食品分野等で使用されているケースもある安全性の高い、さらには、型抜きをしたとしても型抜きしやすい、金箔等の金属箔の移送に非常にマッチした特殊紙を使用した。具体的には、レーヨン（５０％）：パルプ（５０％）の混合化繊紙の片面に１５μｍ厚さのポリエチレンラミネート加工を施したもので、その厚さを０．０４８～０．０５０ｍｍのものを適宜のサイズに剪断し、ラミネート加工面に前記金箔２を仮貼りしたものである。このような厚さ１５μｍのラミネート紙（富士特殊紙業(株)製フジロン紙１７g／ＰＥ＃１５）を６００×８９０（２４ｃｍ×２４ｃｍにカット）にして使用する。

　このような特徴を有する紙をシート台紙３として使用したので、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクは、弱粘性接着剤を塗布・吸着させるような特別の作業工程を要することがないにもかかわらず、２４Ｋの金箔（箔厚およそ０．１～０．２μｍ）との間で極めて優れた微粘着性を有し、また、クッション性を有するので、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクの移送時には、金箔２が剥がれたり、シート台紙３上で動いたりすることなく、また、金箔２をシート台紙３から引きはがす際には、離脱性が良好で、さらには、良好にシート台紙３から外れて、引きはがされた金箔２に皺等を引き起こすことなく、顔面に移送することができる金箔フェイスパックマスクとすることができることとなった。

　次に、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクの使用方法について説明する。
　図２は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１を使用の概略を示す図であり、符号１、２および３は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１であり、金箔２，シート台紙３である。図２に示すように、まず、最初に、フェイスパックを実施する人の顔面に化粧水や美容液等を塗布しておき、その上に本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１をシート台紙３と共に金箔２面を顔面に向け、前記金箔フェイスパックマスク１を人の顔面の目・口・鼻等の位置に沿って顔面にあてて軽く押し貼りをする。そうすると、そのわずかな押圧と顔面を覆っている化粧水や美容液等の粘性により、金箔２部分が顔面に吸着される。

　図３は、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１が人の顔面に付着された状態を示す図であり、シート台紙３と顔面の間には金箔２が吸着されている。なお、前述するように、顔面の前髪の生え際等金箔２が付着されてはいけない領域には、金箔２を存在させないので、その領域を除いた顔面全体に均一に金箔２が付着される。その後、金箔２が顔面に張られた状態を確認しつつ前記シート台紙３のみ顔面から剥がす。

　図４は、前記シート台紙３を顔面から剥がす状態を示す図であり、前記シート台紙３の前記引き剥がし部８を摘んで、この部分からシート台紙３を顔面から引き剥がす。そうすると、顔面には、金箔２のみが吸着されたまま残ることとなる。
　　その後、しばらくそのままにおくことによって、金箔２によりフェイスパッキングが実施され、所定時間のフェイスパッキングの終了後、美容液・洗顔液等で拭き取る。

　なお、本実施例１に係る金箔フェイスパックマスク１は、顔面との吸着性(フィッテング性）が良いので、金箔２を顔面に張ったままその上からさらに美容液等を塗ってマッサージングしても良し、また、美容液等がない状態でそのままの状態で顔面をマッサージングしても良い。
　さらには、美容液・洗顔液等で顔面の金箔２を大まかに拭き取った後に、金箔２の残り滓を美容液やローション等で顔面に叩き込んで、皮膚内に金箔２をしみこませるようにしても良い。

　本実施例１に係る金箔フェイスパックマスクは、このような極めて優れた金箔と台紙との総合融和関係ゆえに、台紙からの離脱性が良好で、その結果、顔に金箔マスクを載せやすく、さらには、良好に台紙から外れる際にも、皺等を引き起こすことなくフィッテング良好状態のまま顔に載せることができ、また、この結果、金箔を顔に張った（載せた）状態で美容液を含ませた不織布シートマスクを金箔の上に載せることもでき、上記良好な顔とのフィッティング性ゆえに、一旦載せた不織布シートマスクを張り直すことができ、その不織布シートマスクの張り直しの際にも金箔が顔から剥がれて不織布シートマスクに付着するというようなことはない。
（実施例２～５）

　次に、上記実施例１に対して、ラミネート化繊紙の紙厚を様々に変更して、金属箔の剥離容易性、顔面に対するフィット性、シート全体に対する取扱容易性、同柔軟性、同クッション性、同引っ張り強度、フェイスデザインの汎用性等を実施例２ないし５として検討して見た。
　ここで、上記実施例１が、紙厚として１７ｇ／ＰＥ＃１５のものを用いたのに対して、実施例２として紙厚を２０ｇ／ＰＥ＃１５のものを、実施例３として、同２５ｇ／ＰＥ＃１５のものを、実施例４として、同３０ｇ／ＰＥ＃１５のものを、実施例５として、３５ｇ／ＰＥ＃１５のもののそれぞれについて、上記を検討した。検討結果を表１として示す。

　上記表１の検討結果から知りうるように、実施例１として検討したラミネート化繊紙（紙厚：１７ｇ／ＰＥ＃１５）のものが総合評価として優れていることが知り得た。

（比較例）
　また、従来例との比較のため、上記実施例１に対して、上記実用新案登録第３１３９１４０号公報開示の実施品を比較例として、上記の各性能を比較検討してみた。なお、比較例で使用される紙質や紙厚は不明であるので、単に「弱粘着性接着料塗布台紙」とした。

　上記表２の検討結果からも知りうるように、比較例に対しても、その金属箔の剥離容易性、顔面に対するフィット性、シート全体に対する取扱容易性は、上記実施例１とは劣るものであり、クッション性や汎用性ではいずれの実施例にも及ぶものではなかったが、総合評価としては、上記実施例４ないし実施例５に相当する程度のものであると評価した。

　本発明に係る金箔フェイスパックマスクは、高級感のあるコスメティック用品としての利用される。

Claims

　顔面の目・鼻・口位置に打ち抜き穴を形成し、周囲を顔面サイズに打ち抜き形成された金箔を、前記金箔との間で離脱性が良く、顔面に対して安全性の高いラミネート化繊紙からなるシート台紙の上に配置してなることを特徴とする金箔フェイスパックマスク。
　前記シート台紙は、厚さ０．０４８～０．０５０ｍｍ程度の片面に１５μｍ厚さのポリエチレンによるラミネート加工が施されたラミネート化繊紙であり、当該ラミネート面に前記金箔が配置されてなることを特徴とする請求庫１に記載の金箔フェイスパックマスク。