明 細 書
データ送受信方法
技術分野
[0001] 本発明は、有価証券類の価値が記録され、あるいは、有価証券類に関連付けられて いる情報が記録されたデータを持つ有価電子ファイル (あるいは、それに記録された データ自身)を受け渡しする事によってその有価証券類の受け渡しを実現する方法、 システムなどに関する。
背景技術
[0002] 電磁気的なビット配列のパターンに価値を表す情報を持たせた有価証券は多!/、。代 表例が電話の使用可能な度数を磁気データとして記録したカードであるテレフォン力 ードである。現在電子マネーとして主流の EDY (登録商標)や、スイカ(登録商標)も つまるところ電磁気的なビットの配列に価値を表す情報を持たせている。
[0003] ビット配列に情報を持たせる有価証券は、オンライン ID管理型と、オフライン管理型 に分かれる。オンライン ID管理は価値の二重使用に対して強力に働く。利用者が上 述の意味での有価証券を譲渡などするためには、利用者にセンターに接続させ、利 用者の IDごとに有価証券などの価値を管理し、価値の譲渡先も IDを有する者に限 定することでほとんど不正使用を許さない。一方オフライン管理型のテレフォンカード はオフラインで利用されるのでセンターでの管理は不要である力 S、簡単にコピーされ 偽造される。典型例がゲーム業界のパチンコ店において使用されていたバッキー力 ード(登録商標)や、高速道路の料金を支払うためのハイウェイカードなどの磁気デ ータで価値を記録するカードが偽造され大きな損害が発生した。こちらは ID管理をし ないし、残高は各保有者が管理するという意味で残高分散管理型である。つまりテレ フォンカードなどに代表される価値の電子化はオフライン管理型 +残高分散管理型 である。
[0004] オフライン管理型は過去に大きな損害を出したため、現在の電磁的有価証券は不正 使用防止のため、オンライン ID管理型が主流である。しかし、現在のオンライン ID管 理型では、支払先とその支払先ごとの残高をセンターで管理している。すなわち、ォ
ンライン ID +残高センター管理型(以下略して ID残高センター管理型)となっている 。したがって、情報の受け渡し先がセンターに登録されていないといけない。このため 、システムが複雑になり、運用もコストがかかる。
非特許文献 l : PeterWayner著、「デジタルキャッシュテクノロジー」、ソフトバンククリエ ィティブ、 1997年、 ISBN4797303603
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 本発明は、力、かる問題を解決する。一言で説明すれば、残高分散管理型でありなが ら、不正の発生を困難とする価値の電子化を提供する。すなわち、受け渡し先を前も つてセンターに登録することを不要とし、だれにでも電子化した価値を受け渡せ、 つ受け取つてから再び使用することができる方法、システムなどの提供を行う。
[0006] 上記したように電磁気的有価証券はオンライン ID型のシステムで使用されなければ 不正使用される可能性が高い。そこで、本発明では、オンライン ID型でありながら、 センターでの残高の管理が行われな!/、、保持者が残高を管理する残高分散管理型 のシステム下で、電子ファイル自身が価値を持つ有価電子ファイルで有価証券類の 価値を扱う方法、システムなどの提供を行う。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明では、サーバ装置が、有効であるかどうかの判断を行う照合用情報を含み端 末から送信される管理データを受信し、前記サーバ装置が、受信した前記管理デー タに含まれる前記照合用情報が有効であるかどうかの判断を行い、前記サーバ装置 は、前記判断の結果が、前記照合用情報が有効である、との結果であれば、前記照 合用情報を無効にし、新たな有効な照合用情報を準備し、前記管理データに含まれ る前記無効にされた照合用情報を前記準備された新たな有効な照合用情報に置換 して得られる置換済管理データを前記端末または前記端末と異なる端末へ送信する ことを特徴とするデータ送受信方法を提供する。
[0008] また、本発明では、端末と通信を行う通信インターフェースと、有効か無効かの判断 が行える照合用情報を含み前記端末から送信される管理データを、前記通信インタ 一フェースを用いて受信する受信部と、受信した前記管理データに含まれる前記照
合用情報が有効か無効であるかの判断を行う判断部と、前記照合用情報が有効で あると判断された場合に、前記照合用情報を無効化する無効化部と、新たな有効な 照合用情報を準備する照合用情報準備部と、前記受信した管理データの前記無効 化された照合用情報を前記準備された新たな有効な照合用情報に置換した管理デ ータである置換済管理データを生成する置換部と、前記置換部済管理データを、前 記通信インターフェースを用いて前記端末または前記端末と異なる端末へ送信する 送信部と、を有するサーバ装置を具備することを特徴とするデータ送受信システムを 提供する。
発明の効果
[0009] 本発明によれば、残高分散管理型でありながら、価値の移動をセンターで管理しな いで分散管理できる価値の電子化が出来る。つまり、 PCのような端末などで、あらゆ る電磁気的なメディアで価値を表す電子ファイルを受け取ることができ、センターサ ーバに受領者の登録が不要であり、電子ファイルの偽造が事実上困難な価値の電 子化が可能となる。
[0010] 電子ファイルを電気的通信手段により受け渡しすることにより、簡便に有価証券類の 受け渡しができる。受け取った相手も電子ファイルの照合用情報をサーバによって書 き換えることにより安全に受け取りを確認し、さらにほかの相手に受け渡しすることが できる。盗難や、紛失に備えてコピーを作成することが容易にできる。盗難 (スキミン グ)や、紛失した場合でも発見が早ければ有価証券類を取り戻すことができる。万が 一の場合も失う有価証券類は有価電子ファイルの有価証券類の価値に記載された 有価証券類だけに限られる。
[0011] 本発明と従来技術との最大の違いは、本発明では価値の譲渡などに伴って照合用 情報が書き換えられることになつている点である。従来技術では、利用者の IDそのも のの受け渡しをして価値を移動することができる力 S、利用者の IDは不変である点で異 なっている。本発明では、電子ファイル (管理データともいう)の受け渡しにより、価値 の移動が出来るのでシステムはシンプルになり運用コストも小さい。また、だれでも受 け取ることが出来るので店舗の登録が不要となり参入しやすい。また、照合用情報の 書き換が行われるので、管理データがスキミングされたとしても、スキミングした者は
管理データを直ちに使用しなければならず、されたほうも気がつきやすく盗難しにく いシステムが実現できる。
図面の簡単な説明
園 1]サーバの構成図である。
[図 2]全体実施例、有価電子ファイルの流れを示す図である。
[図 3]端末機の構成図である。
園 4]電子ファイルを、サーバを介して指定受領者に受領させる方法を説明する図で ある。
園 5]受領した電子ファイルを照合確認する方法を説明する図である。
園 6]有価電子ファイルの価値を分割して受領者に受領させる方法を説明する図で ある。
園 7]有価電子ファイルの価値を分割する方法を説明する図である。
園 8]有価電子ファイルの価値を合体する方法を説明する図である。
園 9]有価電子ファイルを有価証券類と交換する方法を説明する図である。
園 10]同一の端末の有価電子ファイル間で価値を移動させる方法を説明する図であ 園 11]異なる端末間の有価電子ファイル間で価値を移動させる方法を説明する図で ある。
園 12]暗号化による盗難防止の方法を説明する図である。
園 13]確認用データ又はパスワードにより安全性を向上する方法を説明する図であ 園 14]受領者を指定する方法を説明する図である。
園 15]管理データ(有価電子ファイル)の発行要求を受けてから管理データが発行さ れるまのでのフローチャートである。
[図 16]管理データの発行要求の一例図である。
園 17]価値 IDに価値の内容を関連付ける表の一例図である。
園 18]照合用情報に価値 IDを関連付ける表の一例図である。
[図 19]管理データの一例図である。
[図 20]発行要求側端末とサーバ装置との通信の過程を示すシーケンス図である。
[図 21]本発明の一実施形態に係るサーバ装置の機能ブロック図である。
[図 22]本発明の一実施形態に係るサーバ装置における処理のフローチャートである
[図 23]本発明の一実施形態に係るサーバ装置の機能ブロック図である。
[図 24]照合用情報に価値 IDを関連付ける表の一例図である。
[図 25]照合用情報に価値 IDを関連付ける表の一例図である。
[図 26]照合用情報が置換された管理データの一例図である。
[図 27]照合用情報に価値 IDと有効性情報とを関連付ける表の一例図である。
[図 28]照合用情報に価値 IDと有効性情報とを関連付ける表の一例図である。
[図 29]照合用情報に価値 IDと有効性情報とを関連付ける表の一例図である。
[図 30]譲渡側端末とサーバと譲受側端末との間の管理データの流れを示すシーケン ス図である。
符号の説明
[0013] 2100 サーバ装置
2101 通信インターフェース
2102 受信部
2103 判断部
2104 無効化部
2105 照合用情報準備部
2106 置換部
2107 送信部
発明を実施するための最良の形態
[0014] 発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
[0015] 図 1を参照してハードウェア及び機能構成について説明する。なお各装置は外部記 憶装置、通信装置を除いて、 CPU (中央演算装置)、メモリ、二次記憶装置、入出力 装置、通信インターフェースなどをバスで相互に接続した構成の計算機などに、例え ばプログラムを読み込ませて実現される。すなわち、いわゆるプログラムを用いた計
算機システムで実現することができる。ただし、プログラムを用いることは本質ではなく 、もっぱら電子回路を用いた構成によっても実現することが可能である。
[0016] (1.ハードウェア及び機器構成、機能構成)
有価電子ファイル発行者(Z)のサ一ノ^ S)の構成は次の通りである。すなわち、サー バ(S)は、受付部分と、電子ファイル発行部分と、電子ファイル照合部分とを有する。
[0017] また、通信装置 (B)も本発明の実施に用いられる。通信装置 (B)は、通信回線を介し て他の機器に接続する。通信装置 (B)は、サーバ(S)の一部を構成していてもよいし 、別の構成部分となっていてもよい。また、通信回線の実現には、無線、有線、メタノレ ケーブル、光ケーブルなど、種々の態様があり、いずれも本発明に用いることができ る。また、通信回線は、インターネットなどの通信網に接続されていてもよい。あるい は、特定の者との間での通信を行う専用線に接続されていてもよい。
[0018] 受付部分は、利用者 (A)からの要求(C1)を受け付ける有価電子ファイル発行受付( DO)と、とその受付をサーバの(S)の中で行う有価電子ファイル発行受付装置 (D1) を有する。さらに、ファイル ID準備装置 (D2)を有する。このファイル ID準備装置 (D2 )は、上記利用者の要求の中で通常は利用者が対価を支払った後に生成される有 価電子ファイル(以下、単に電子ファイルと記載することがある)の有価証券類の価値 (El、以下有価証券類価値)と、受け付けた要求によりあらかじめ用意されたものから 取り出すか、発生させてファイル ID (E2)を準備する。ファイル IDは、例えば、連番に なるように採番され、同じファイル IDが二回以上準備されないようにする。また、乱数 などを用いてもよい。乱数は疑似乱数であってもよい。また、受付部分は、照合デー タ準備装置 (D3)を有する。照合データ準備装置 (D3)は、ファイル ID準備装置 (D2 )によるフィル IDの準備と同様に、あらかじめ用意されたものから取り出す力、、発生さ せて照合用データ (E3) (以下、照合用データを照合用情報と記載する場合がある) を準備する。ここで、使用する照合用データ (E3)には、乱数を用いるのがよい。将来 発生する値の予測が事実上不可能にすることができるからである。また、照合用デー タ(E3)には、ある値が用いられると、二度と用いられないようにするのがよい。このた めには、充分に長いビット長の乱数をとればよい。なぜなら、充分に長いビット長の乱 数にすることにより、異なる時に発生された乱数が、偶然には一致しないことが知られ
ている。また、照合データとして使用した乱数の履歴を保持し、乱数を発生させ、その 履歴には含まれない乱数を照合データとして使用することにより、同一の乱数が複数 回照合データとして使用されることを防ぐこと力できる。
[0019] つぎに電子ファイル発行部分は、管理データ記録装置 (F2)と、電子ファイル作成装 置 (F1)とを有する。管理データ記録装置 (F2)は、上記有価証券類価値 (E1)、上 記ファイル ID (E2)、上記照合用データ(E3)を管理データ(H2)として外部記憶装 置 (G)上の管理用ファイル (HI)に記録する。電子ファイル作成装置 (F1)は、上記 管理データ(H2)と同じ管理データ(N2)である上記有価証券類価値 (N4)、上記フ アイル ID (N3)、上記照合用データ(N5)を記録された電子ファイル (N1)を作成す る。なお、図 1では、一度、外部記憶装置 (G)に記録された内容を読み出して、電子 ファイルを作成しているかのように図示がされている。しかし、外部記憶装置 (G)を経 由しなくても、受付部分から直接、上記有価証券類価値 (E1)、上記ファイル ID (E2) 、上記照合用データ(E3)を受信して、電子ファイルを作成してもよい。あるいは、管 理データ記録装置 (F2)から直接、管理データを受信して電子ファイルを作成しても よい。ここで作成された管理データを含む電子ファイル(N1)には、ファイル ID (N3) と、対象となる有価証券類価値 (N4)と照合用のデータ(N5)が記録されていてもよ い。なお、電子ファイルとは、一連のビット列を、計算機や計算機に接続されるメモリ 媒体などに格納するための単位をレ、う。
[0020] なお、有価証券類価値 (E1)は、有価証券などにより表象される価値を表す情報であ る。例えば、ドルを単位とした貨幣価値そのものを示す値であったり、後述のように種 々の価値を表すための識別番号 (例えば、価値 IDと記載する場合がある)であったり してもよい。価値 IDとして記載する場合、価値 IDは、上述したファイル IDと同一であ つてもよいし、異なっていてもよい。価値 IDは、また、照合用データと同一であっても よいし、異なってもいてもよい。また、有価証券類価値 (E1)は、紙幣などを撮影など して得られるイメージ情報を含んで!/、てもよレ、。
[0021] この管理データ(N2)と同一の管理データ(H2)は上記電子ファイル発行者 (Z)のサ ーバ(S)の管理用ファイル (HI)にも記録されて!/、る。
[0022] 電磁気的なビット配列からなるデータはビット配列そのものが情報を有している。この
ため、全く区別ができないビット配列を作ること(コピー)ができる。ここで管理データ( H2)と管理データ(N2)およびその管理データを構成するデータ(それぞれ El、 E2 、 E3、 N3、 N4、 N5)は同一のものとすることができる。
[0023] なお、「同一」という言葉の意味は、物理的に同じということであってもよいし、物理的 には異なるが、実質的に同じということであってもよい。上述の例においては、 N5は、 E3を暗号化したものであってもよい(逆であってもよいし、 N5、 E3の両方が異なる鍵 で暗号化されていてもよい)。暗号化の前後でビット配列が物理的に異なることになる 。しかし、復号化を行うことで、物理的に同じビット配列が得られるという意味で、 N5と E3とは実質的に同じと言える。すなわち、 N5と E3とは、同一と言える。また、有価証 券類価値 (N4)には、サーバ(S)とオンラインで通信が不可能などである場合に、価 値を確認することができるように、紙幣などのイメージ情報が含まれていてもよいが、 管理用ファイル (HI)に記録する場合には、紙幣などのイメージ情報が削除された状 態で記録するような場合であっても、少なくとも照合用データが同一であれば、管理 データとしても同一と判断する。必要ならば、ファイル IDが同一であるかどうかの判断 を、管理データとして同一力、どうかの判断に加えてもょレ、。
[0024] なお、以下では、有価電子ファイルが記録されている態様を特に限定することはしな い。そこで電子ファイルと、それに保持されているデータである管理データとは同一 視して説明を行う。
[0025] 電子ファイル照合部分は、電子ファイル受取装置 (Uと、管理データ読取装置 (I)と、 管理データ照合装置 (K)と、使用管理書換装置 (Q)と、を有する。電子ファイル受取 装置 (L)は、利用者 (A)の端末機 (T)から提示された電子ファイル (P1)を受け取る 。管理データ読取装置 (I)は、受け取った電子ファイル (Ml)の中のファイル ID (M2 )と同じファイル ID (J1)をもつ、外部記憶装置 (G)に保存された該管理データ (H2) に記録された有価証券類価値 (J2)と照合用データ (J3)を読み取る。管理データ照 合装置 (K)は、受け取った電子ファイル (Ml)のなかの有価証券類価値 (M3)、照 合用データ(M4)と照合し、同一力、どうかを判断することにより、有効性を確認する。 使用管理書換装置 (Q)は、上記有効性が確認がされた場合は、上記サーバ(S)は 上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された該管理データ(H2)の中の照
合用データの書き換え ωを行うか、又は上記サーバ(s)の管理用ファイル (HI)に 記録された該管理データ (H2)を無効化して、使用不能などにする。
[0026] なお、ここまで、電子ファイルは、ファイル IDと、有価証券類価値と、照合用データと の 3つの部分からなるとして説明を行ってきた。有価電子ファイル発行者 (Z)などの 管理するサーバ(S)などの内部で、照合用データと有価証券類価値とを関連付けて 管理することにより、電子ファイルに有価証券類価値を含めることは必須ではない。ま た、照合用データのビット長を十分長くすることにより、二つの照合用データが一致す ること力 Sないようにできる。このため、照合用データを暗号化せず、そのままサーバ(S )で記憶する場合には、ファイル IDは照合用データで代用することも可能である。し たがって、照合用データを暗号化せず、そのままサ一ノ^ S)で記憶する場合には、フ アイル IDも必須ではな!/、と言える。
[0027] なお、電子ファイルに照合用データのみが含まれる場合に有価電子ファイルがどの ような有価証券類価値に関連付けられているかを知るには、あるいは、電子ファイル に含まれる有価証券類価値の内容などを確認するには、次のようにする。利用者側 で、照合用データに対して、 SHA—1 (Secure Hash Algoritm— 1)などの不可 逆関数の一種であるハッシュ関数を適用して、ハッシュ値を得る。そのハッシュ値を、 有価電子ファイル発行者 (Z)などの管理するサ一ノ^ S)などに送信する。また、有価 電子ファイル発行者 (Z)などの管理するサーバ(S)などでは、外部記憶装置 (G)に 記憶されている管理データの照合用データに上述のハッシュ関数を適用して得られ るハッシュ値と、有価証券類価値とを前もって関連付けておく。利用者側から送信さ れたハッシュ値をサーバ(S)が受信すると、受信されたハッシュ値に関連付けられた 有価証券類価値を検索し、検索された有価証券類価値を利用者側に返信する。この ように、照合用データのハッシュ値を送信することにより、照合用データが第三者に 漏浪することを防ぐこと力できる。
[0028] なお、電子ファイルに、有価証券類価値が含まれていれば、次のような有利な効果が ある。すなわち、サ一ノ^ S)などと通信ができない状況下であっても、電子ファイルに 含まれる有価証券類価値の表示などを行い、電子ファイルの表象する価値を確認す ることが容易に行える。
[0029] 電子ファイルのファイル IDは、電子ファイルを識別する識別子である。識別子とは、 多数のデータの中から、一意に一つのデータを選択するための情報である。ここでい うデータは、電子ファイルに記録されている管理データであり、外部記憶装置 (G)の 管理用ファイル (HI)に保存されている。また、ここでいう選択とは、電子ファイル照合 部分において、端末機 (T)から受け取った電子ファイルの中のフィル IDと同じフアイ ノレ IDを持つ管理データを外部記憶装置 (G)力、ら読み取ることである。その読み取り は、具体的には、管理データ読取装置 (I)が行う。変則的な読み取り方法として、上 述したように、照合用データのハッシュ値を管理データに関連づけて外部記憶装置( G)などに保存しておき、受信されたハッシュ値で管理データを読み取る方法もある。 この場合でも、一意に一つのデータが選択されるので、照合用データのハッシュ値が 識別子としての役割を有して!/、るとレ、える。
[0030] このように識別子とは、一意に一つのデータを選択するためのものであるので、サー ノ^ S)側で、特に外部記憶装置 (G)で、識別子を暗号化して保存する場合には、全 ての識別子に同じ鍵 (キー)で、あるいは、少ない数 (例えば、 5個程度)の鍵で暗号 化を行う。そして、識別子が与えられ、選択をするには、与えられた識別子に対して その暗号化を行い、選択を行うことになる。したがって、個々の識別子を異なる鍵で 暗号化することは事実上不可能である。なぜなら、外部記憶装置 (G)に保存される 管理データの数が増えると、与えられた識別子を、保存されている管理データの数の 鍵で暗号化を行う必要が生じるからである。上述のハッシュ値を求めることも、全ての 管理データを同じ鍵で暗号化していることとみなすことができる。
[0031] 一方、ファイル IDのような管理データの識別子が存在すれば、個々の管理データの 照合用データを異なる鍵で暗号化して外部記憶装置 (G)に保存できる。なぜならば 、この場合には、端末機 (T)からは電子ファイルとともに鍵を受け取るようにすればよ いからである。つまり、電子ファイル照合部分は、受け取った電子ファイルの中のファ ィル IDで外部記憶装置 (G)に保存された管理データを読み出し、読み出された管 理データを受け取った鍵で復号化して、受け取った電ファイルの照合用データと同 一になるかどうかを判断すればよい。このように、個々の照合用データを異なる鍵で 暗号化する構成については、「10.暗号化による盗難防止」の節で再び説明する。
[0032] 次に図 3を参照して、利用者側の機器、機能構成について説明する。利用者 (A)の 端末機 (T)の構成は次のとおりである。通信回線を介して他の機器に接続する通信 装置 (B)と、電子ファイル保存装置 (C)と、電子ファイル提示装置 (P5)を有する。電 子ファイル保存装置(C)は、有価電子ファイルの発行者のサ一ノ^又は本システムを 利用して有価電子ファイルを受領した第三者から受領した電子ファイル (N1)を外部 記憶装置 (D)に保存する。暗号化などを行って保存してもよい。電子ファイル提示装 置 (P5)は、外部記憶装置 (D)に保存された電子ファイル (N)を取り出して、取り出さ れた電子ファイル (P1)を有価電子ファイル発行者 (Z)のサーバ(S)に提示する。端 末機 (T)は、 PCや携帯端末にプログラムを入れて実現するのが容易である。 PCや 携帯端末は、表示画面を有するので、上述した有価証券類価値の表示なども容易で ある。
[0033] なお電子ファイルを受領者とので受け渡しするには、電子メールに添付する方法、受 領者側のサーバへアップロードする方法、利用者間の端末機同士を、赤外線通信な どの無線通信や有線通信を実現する通信回線などを介してピアツーピアなどの形態 で接続し、その接続を介して管理データを送信し、電子ファイルを送信する方法など 様々な方法が考えられる。
[0034] インターネットの通信回線を利用して端末機 (T)の各装置を実現するには、ブラウザ
(インターネット閲覧ソフト)上に組み込んだ機能として行うのがよい。その場合のプロ グラムはサーバ(S)上にある HTMLファイルや、サーバ(S)で動作する CGI (commo n gateway interface)等の出力の結果を読み込み、端末機(T)のブラウザ上で表示し たりする。ただし、本発明は、専用のハードウェア、ソフトウェアで実現されることを排 除するものではない。
[0035] (2.全体実施例、有価電子ファイルの流れ)
次に図 2を参照して全体実施例、有価電子ファイルの流れを説明する。利用者 (A1) が有価証券類の流れ (R1)で示されるように有価証券類 (U1)を発行者 (Z)に持ち込 むか、発行者 (Z)に有価証券類の対価を支払う。次に利用者 (A1)は端末機 (T1)を 用いて発行者 (Z)のサーバ(Z)に通信回線などを介して接続し、有価電子ファイル の受け渡しの流れ (HI)で示されるように、有価電子ファイル (D1)を端末機 (T1)に
受領する。あるいは利用者 (A1)は発行者 (Z)の窓口で記録媒体などに記録された 有価電子ファイル (D1)を受領する。また、紙などに印刷された文字歹 IJ、あるいは、バ 一コードなどとして受領して、端末機 (T1)に入力したり読み込ませたりしてもよい。
[0036] 利用者 (A1)が端末機 (T1)を用い受領者 (A2)の端末機 (T2)に通信回線を介して 、有価電子ファイルの受け渡しの流れ(H2)で示されるように、有価電子ファイル(D1 )を受領させる。この場合は必ずしも利用者 (A1)の端末機 (T1)と利用者 (A2)の端 末機 (T2)が同時に接続する必要がなぐたとえばメールに添付して送る場合はどち らもメールサーバ経由で送り、受け取ることになる。また、受領者が復号化できるよう に利用者が暗号化を行って、公開のサーバにアップロードしたものを受領者がダウン ロード 'してもよレヽ。
[0037] 図 15は、有価電子ファイル発行者 (Z)のサーバ(S)が、利用者の端末 (T1)から管 理データの発行要求を受けてから、管理データが出力されるまでに、サーバ(S)で 行われる処理のフローチャートを示す。
[0038] ステップ S 1501において、管理データの発行要求があるまで待つ処理を行う。例え ば、有価電子ファイル発行受付装置 (D1)が有価電子ファイル発行の受付をした信 号を発するまで待つ。 S 1501の処理は、図 15に示すように、ビジーループで実現さ れる必要はなぐ具体的には、サーノ (S)のオペレーティングシステムが提供する W AITシステムコールなどを発行して実現してもよい。これにより、有価電子ファイル発 行受付装置 (D1)が有価電子ファイル発行の受付をした信号を発するまで、待ち状 態に入り、無駄な動作を省くことができる。
[0039] 図 16は、管理データの発行要求を XML (extensible Mark-up Language)の 形式で表現した一例を示す。図 16では、「く管理データ発行要求〉」と「く/管理デ ータ発行要求〉」とで囲まれた部分が、管理データの発行要求の内容を示す。例え ば、有価証券類価値の内容や量などを示す。図 16では、「く価値量〉」と「< /価値 量〉」とにより、「10000ドル」が囲まれているので、 10, 000ドルの価値を示す管理 データの発行が要求されていることが示されている。なお、 10, 000ドルの価値は、 利用者が有価電子ファイル発行者 (Z)に対して、クレジットカードで支払ったり、銀行 振り込みを行ったり、あるいは現金を有価電子ファイル発行者(Z)の窓口に持ち込む
などして支払いを行う。また、有価電子ファイル発行者 (Z)が利用者に対して 10, 00 0ドルの貸し付けを行ってもよ!/、。
[0040] ステップ S 1502において、サーバ(S)は、管理データの発行要求に含まれる価値の 内容を取得する。図 16に示された管理データの発行要求では、「10, 000ドル」を価 値の内容として取得する。
[0041] 次に、ステップ S1503において、ステップ S1502で取得された価値の内容を登録す る。図 16に示された管理データの発行要求が取得された場合には、「10, 000ドル」 を登録する。登録は、例えば、サーバ(S)の不揮発性メモリ部(例えば、磁気ディスク )に形成された表に揷入することによって実現される。例えば、登録された価値を識 別する IDである価値 IDとして 10バイトの長さを確保し、価値の内容として 502バイト の長さを確保し、一レコードの長さが 512バイトの表に、価値の内容とその IDを揷入 する。一レコードの長さは固定長に限定されるわけではなぐファイルの構造を工夫 することにより、一レコードの長さを可変長にすることもできる。
[0042] 図 17は、価値 IDと価値の内容を関連づけ、価値の内容を登録する表 1701の一例 を示す。表 1701は、「価値 ID」と「価値の内容」という名前の列から構成され、ーレコ ードに、価値 IDの値と、価値の内容の値とが格納される。価値 IDは、例えば、連番と なっていてもよい。図 17では、価値の内容の値として主に貨幣価値が格納されてい る力 任意の価値を示す値 (例えば文字歹 IJ)が格納されてもよい。例えば、物品との 引換券 (例えば、お米券、ビール券)、乗車券、コンサートの入場券などを表象する値 が格納されていてもよい。
[0043] 次に、ステップ S1504において、価値 IDを取得する。ここでいう価値 IDとは、ステツ プ S 1503にて登録された価値の内容に付された IDのことである。例えば、表 1701 が保持するレコード数を計数するカウンタがサ一ノ^ S)に備えられていて、そのカウ ンタの値を読み取ることで、価値 IDが取得されてもよい。また、一レコードの長さが 51 2バイトという固定の長さであれば、表 1701が格納されているファイルのサイズの 51 2による商であってもよい。
[0044] なお、図 1での有価証券類価値(例えば E1)とファイル ID (例えば E2)は、ここで説明 した「価値の内容」と「価値 ID」に対応すると考えることもできる。ただし、ファイル IDは
価値の内容に直接的に対応付けられる必要はなぐファイル IDと価値の内容との対 応付けには種々のものがある。
[0045] 次に、ステップ S1505において、有効な照合用データの生成を行う。ステップ S150 5の処理は、例えば、図 1での照合データ準備装置 (D3)における処理に相当する。 照合用データを生成する際には、同じ照合用データが複数回生成されることがない ことが望ましい。また、将来生成される照合用データの予測をすることが、第三者によ つて事実上行うことができないことが望ましい。そこで、例えば、 64ビット、 254ビット、 1024ビットなどの長さ、あるいはそれ以上の長さの乱数を発生させ、また、有効な照 合用情報として用いられた乱数の履歴を磁気ディスクなどに記憶できるようにしてお き、発生された乱数がその履歴に含まれていなければ、その発生された乱数を履歴 に追加して、有効な照合用情報として用いる。上述したように、照合用データは、必 要となった時に生成するようにしてもよいし、あらかじめ複数の照合用データを発生さ せておき、磁気ディスクなどの記憶媒体に記憶しておき、必要になったときに読み出 すようにしてもよい。
[0046] なお、「有効な照合用情報」の定義は、有価証券類価値 (価値の内容)と関連付けて サ一ノ^ S)で管理されることである。すなわち、外部記憶装置 (G)に管理データの一 部を構成するデータとして記憶されていることである。あるいは、照合用情報が、その 照合用情報が有効かどうかの情報(「有効性情報」と!、う)と関連付けて、照合用情報 がサーバ(S)で管理されて!/、る場合には、照合用情報に関連づけられてレ、る有効性 情報が、有効であることを示していることである。なお、照合用情報は、暗号化などさ れて記憶されていてもよい。例えば、照合用情報が生成されるたびに、鍵を生成して 、その鍵で照合用情報を暗号化して記憶してもよい。そして、その鍵は、後述のステ ップ S 1508などにおいて、管理データととともに、あるいは別々に、出力されてもよい
[0047] 次にステップ S 1506において、ステップ S 1504で取得した価ィ直 IDと、ステップ S 130 5で生成された照合用情報との関連付けを行!/、、価値 IDと照合用情報の記憶を行う 。これにより、照合用情報が、上述の定義での有効な照合用情報となる。関連付けは 、例えば、価値 IDと照合用情報とを含むレコードを特定の表に揷入することで行われ
る。このような表としては、例えば、図 18に示すように、照合用情報と価値 IDとからな るレコードからなる表 1801を用いる。このような表力 外部記憶装置 (G)に、管理ファ ィル (HI)として保持されている。
[0048] 次 ίこステップ S1507iこおレヽて、ステップ S1505で生成され、ステップ S 1506で価ィ直 I Dと関連付けられた照合用情報を含む管理データを生成する。例えば、照合用デー タをそのまま管理データとしてもよい。また、作成日時、などの情報をさらに追加して もよい。また、照合用情報を、所定の暗号鍵で暗号化して管理データを生成してもよ い。例えば、利用者の有する秘密鍵に対応する公開鍵で暗号化してもよい。
[0049] 図 19は、管理データの一例を示す。図 19では、ステップ S 1504で取得された価値 I Dを「01236」とし、ステップ S 1505で生成され、ステップ S1506で価ィ直 IDと関連付 けられた照合用情報を、「12345abcde7654」とした場合、それらをそのまま含む X MLデータとして表現されている。管理データに価値 IDを含ませることは、上述したよ うに、必須ではない。価値 IDが含まれていることにより、管理データが表象する価値 の内容などを知るのには便利である。例えば、利用者が価値 IDをサ一ノ^ S)に送信 して問い合せ、その返信を受信することで、価値の内容など知ることができる。また、 価値 IDをサ一ノ^ S)に送信する場合には、上述のように、照合用情報のハッシュ値 とともに送信し、サーバ(S)では、受信したハッシュ値を有する照合用情報が、受信し た価値 IDと関連付けられているかどうかを、確認して、価値の内容を返信してもよい。
[0050] また、管理データに価値 IDを含ませる代わりに、上述したように、価値を示す画像デ ータなどが含まれていてもよい。価値を示す画像データとしては、例えば、管理デー タが表象している入場チケットの画像データであったり、管理データが表象している 貨幣の画像データなどであったりしてもよい。管理データに画像データを含ませ、管 理データのサイズが大きくなると、破損や偽造、変造などの確率が高くなる。そこで、 破損したかどうかを検出するために、管理データに、照合用情報と画像データなどと のチェックサムや、照合用情報と画像データなどのハッシュ値をサーバ(S)などの秘 密鍵で暗号化した署名データを管理データに含ませてもよい。端末機 (T)などで、有 価証券類価値を表示するには、署名データなどの確認を行い、確認ができた場合に 、画像データなどを表示するとよい。署名データなどの確認ができなかった場合には
、照合用情報を含む情報を送信し、サーバ(S)に対して管理データの再発行の要求 を fiうようにしてもよい。
[0051] ステップ S 1508においては、ステップ S1507で生成された管理データの出力を行う 。例えば、通信装置 (B)を用いて、利用者の端末へ電子メールなどの電子的方法で 送信したり、メモリカードなどの記憶媒体に記憶して郵送などして送付したりする。あ るいは、利用者の端末がサーバ(S)に接続するまで、管理データを記憶しておき、利 用者の端末がサ一ノ^ S)に接続したことを検出して、送信する。あるいは、紙などの 媒体に、文字列として印刷したり、バーコードなどとして印刷したりして郵送などを行 つてもよい。
[0052] 図 20は、利用者が管理データの発行を要求するのに用いる端末機 (T)などの発行 要求側端末 2001と、サ一ノ^ S)などのサーバ装置 2002と間で行われる通信の過程 を説明するシーケンス図である。まず、ステップ S2003として、発行者要求側端末 20 01からサーバ装置 2002へ管理データの発行要求が送信される。すると、図 15に示 されるフローチャートの処理がサーバ装置 2002ある!/、は、サーバ装置 2002に接続 された別のサーバ装置(この別のサーバ装置がサーバ(S)であってもよ!/、)にて行わ れる。その結果、出力される管理データがステップ S2004で発行者要求側端末 200 1へ送信される。発行者要求側端末 2001では、管理データの記憶の処理などを行う
[0053] 図 20では、発行要求側端末 2001が管理データの発行要求を送信し、それにより発 行された管理データが発行要求側端末 2001へ送信される。ただし、このような形態 に限定されるものではなぐ管理データの発行要求の中に、発行される管理データの 送信先を指定する情報 (例えば、発行される管理データ送信先の eメールアドレスや 端末を識別する IPアドレスなど)が含まれており、サーバ装置 2002は、指定される送 信先に管理データを送信などするようにしてもよい。
[0054] 受領者 (A2)は端末機 (T2)を用い発行者 (Z)のサーバ(S)に通信回線を介して接 続し有価電子ファイル (D1)を提示する。サーバ(S)は発行者 (Z)の発行した有効な 有価電子ファイルと確認できたならば (すなわち、照合用データが有効なものであると 確認できたならば)、有価電子ファイルの書き換えの流れ (K1)で示されるように、照
合用情報を書き換えるなどして得られる有価電子ファイル (D2)を受領させる。この部 分の詳細は「4.有価電子ファイルを、サーバを通さず受領させ、確認する方法」の節 で後述する。受領者 (A2)は端末機 (T2)を用い通信回線を介して発行者 (Z)のサ ーバ(S)に接続し、新たな受領者 (A3)を指定して有価電子ファイルの流れ (H3)で 示されるように、有価電子ファイル (D2)を提示する。
[0055] なお、有価電子ファイルに、ファイル ID (例えば N3)が含まれる場合、照合用情報の 書き換えとともに、そのファイル IDを書き換えてもよい。また、照合用情報の書き換え が行われる際には、有価電子ファイル発行者 (Z)が書き換えの手数料を徴収するよう になっていてもよい。この手数料は、照合用情報に関連付けられている価値の量や 価値の内容を変更することにより徴収されるようになっていてもよい。価値の量や価値 の内容に伴って、例えば価値 IDなどが書き換えられてもよい。例えば、 10, 000ドル 力も手数料を徴収した残りである 9, 999ドルに新たな価値 IDを関連付けて、その新 たな価値 IDを新たな照合用情報に関連付けるようになって!/、てもよ!/、。
[0056] 発行者 (Z)はサーバ(S)を用い提示された有価電子ファイル (D2)を照合し、確認で きたならば (すなわち、照合用データが有効なものであると確認できたならば)、照合 用データを書き換え、通信回線を介して、有価電子ファイルの流れ (H4)で示される ように上記指定受領者 (A3)に書き換え後の有価電子ファイル (D3)を受領させる。 この部分の詳細は「3.有価電子ファイルを、サーバを通して受領させる方法」の節で 後述する。
[0057] 指定受領者 (A3)が端末機 (T3)を用い最終受領者 (A4)の端末機 (T4)に通信回 線を介して、有価電子ファイルの受け渡しの流れ (H5)で示されるように、有価電子フ アイル (D4)を受領させる。
[0058] 最終受領者 (A4)は端末機 (T4)を用い発行者 (Z)のサーバ(S)に通信回線を介し て接続し有価電子ファイル (D4)を提示して有価証券類との交換を求め、発行者 (Z) はサ一ノ^ S)を用い提示された有価電子ファイル (D4)を照合し、照合用データの有 効性が確認できたならば有価証券類の流れ (R2)で示されるように有価証券類 (U1, )を渡すか、その権利を行使させる。この部分の詳細は「8.有価電子ファイルを有価 証券類と交換する方法」の節で後述する。
[0059] このように有価証券類 (Ul)は利用者 (Al)から、最終受領者 (A4)に受け渡される。 最終受領者 (A4)に受け渡された有価証券類 (U1 ' )は利用者 (A1)が持ち込んだも のと同じであってもよいが、有価証券類(U 1 )のもつ権利の行使の内容が同じであれ ば物理的に同じである必要はない。もちろん、照合用情報の書き換えにより、手数料 が徴収された場合には、有価証券類 (U1 ' )のもつ権利の行使の内容と有価証券類( U1)のもつ権利の行使の内容は、厳密には同じではないが、徴収された手数料を考 慮すれば、実質的に同一であるとみなすことができる。
[0060] 有価証券類には、通常の有価証券 (株券、債権、商品券、ボンド)やサービスを受け る権利をあらわすチケット、テレフォンカードなどの磁気カード等の有価証券とゲーム 、買い物等のポイントなどの有価証券類がある。また物を受け取る権利をあらわす券 片である引換券(お米券、ビール券)なども有価証券である。
[0061] また有価電子ファイルを有価証券類と交換することは、物の場合はその物を受け取る こと力、、またはその物を使用、所有する証明書を受け取ることになる。有価証券の場 合は印刷された券類を受け取る力、、その券類が持つ権利を行使することになる。たと えば乗り物や興行、施設利用等のサービスを受ける権利のチケット等の場合はその チケットを受け取る力、、そのチケットが対象とするサービスを受けること、ゲーム等のポ イントゃチップの場合はそのポイントやチップを受け取ること力、、ポイントやチップで受 け取ること力 Sできるものを受け取ること、物品の交換券、割引券の場合はその交換券 、割引券を受け取る力、、物品を受領すること、割引を受けること、有価証券の場合は その有価証券を受け取るか対価を受け取ること、各種権利はその権利を受け取るか 、行使することになる。
[0062] 受け渡された有価電子ファイルを有価証券類に交換して使用する場合は、本システ ムは有価券類の権利を受け渡すシステムと考えることもでき、有価証券類の実体がな くとも、有価電子ファイルのみで権利を行使させることでも、システムの受け渡しの原 理は何ら変わらな!/、。もちろん有価電子ファイルの使用に際し権利を行使できるチケ ット等の印刷物やコイン状のジュトン、ゲームのチップ等を引き渡してもよい。
[0063] 当然ながら有価電子ファイルの発行者またはそれと契約関係などを有する者 (例え ば、銀行)は、物、及び有価証券類又はその券類が持つ権利を担保する。有価電子
ファイルの発行者が有価証券類又はその券類が持つ権利を担保するために、最初 の利用者がその物及び有価証券類を受ける対価を支払うか、その有価証券類を有 価電子ファイルの発行者に持ち込まなければならな!/、。本発明に係る有価電子ファ ィルの受け渡しを行!/、た!/、場合で、有価証券類が通信回線を介して受け渡しができ る場合は有価電子ファイルの発行者に出向いて持ち込まなくとも、通信回線を介して 持ち込むことができる。
[0064] 有価電子ファイルの発行者への対価の支払法に関しては既知の様々な方法がある。
インターネットで最も多く使われているのがクレジットカードによる支払いである。この 方法はインターネットの中だけで完結することが可能である。その他にも多くあるが詳 細は省略する。また有価電子ファイルの受け渡しには当然、当事者間で対価の受け 渡し (ものや、サービス)などが行われる力 実体経済上は勿論、バーチャルなネット 上でも様々な方法があり、ここでは詳細な説明は省略する。
[0065] 図 21は、管理データを受信すると、その管理データに含まれる照合用情報を無効に して、別の照合用情報に置換して得られる管理データを送信するサーバ装置の機能 ブロック図を示す。本発明の一実施形態においては、このようなサーバ装置を介して 管理データを他の利用者へ送信することにより、管理データの譲渡を行うことができ る。また、このサーバ装置は、管理データを他の利用者から受け取った利用者が、そ の受け取った管理データを送信し返信される管理データを受信することで、 自分しか 使用できない管理データとすることもできる。また、このサーバ装置は、利用者が自分 の管理する管理データ管理データが盗まれたとしても、盗んだ者が使用をする前に、 その盗まれた管理データを送信することにより、盗まれた管理データを無効とすること もできる。
[0066] 図 21に示すようにサーバ装置 2100は、通信インターフェース 2101と、受信部 2102 と、判断部 2103と、無効化部 2104と、照合用情報準備部 2105と、置換部 2106と、 送信部 2107と、を有する。
[0067] 通信インターフェース 2101は、端末と通信を行う部である。端末とは、利用者の操作 する装置である。例えば、端末機 (T)である。通信インターフェース 2101は、サーバ 装置 2100の外部とデータの交換をするためのハードウェア装置(例えば、通信装置
(B) )、また、そのようなハードウェア装置を駆動するためのデバイスドライバなどから なる。例えば、サーバ装置 2100の外部から、サーバ装置 2100に向けて送信された データが受信されて、通信インターフェース 2101は、割り込みを発生させ、その割り 込みに対応した関数などを起動して、所定のバッファに読み込みを行い、サーバ装 置 2100内部で動作するプログラムにそのデータを読取り可能とするようになつていて もよい。また、通信インターフェース 2101は、サーバ装置 2100の外部にデータの送 信が可能になると、サーバ装置 2100内部で動作するプログラムが所定のアドレスに データを書き込んだデータがあるかどうかを判断して、そのようなデータがあれば、外 部に送信を行う。
[0068] 受信部 2102は、有効か無効かの判断が行える照合用情報を含み前記端末から送 信される管理データを、前記通信インターフェースを用いて受信する部である。受信 部 2102は、独立した機器として実現されていてもよぐ例えば、電子ファイル受取装 置(Uであってもよい。あるいは、サーバ装置 2100に組み込まれていてもよい。例え ば、プログラムで実現されていてもよい。そのようなプログラムは、例えば、特定のファ ィルディスクリプタに対して WAITシステムコールを行!/、、そのファイルディスクリプタ 力、ら管理データが読取り可能となれば、読み取る処理を行うプログラムモジュールとし ても実現できる。管理データは、照合用情報を含んでいる。この照合用情報は、サー バ装置 2100で有効か無効かの判断が可能な情報である。その判断は、次に説明す る判断部 2103で行われる。管理データは、主に利用者の操作する端末から送信さ れる。他の態様としては、銀行やクレジットカード会社などの企業のサーバなどから送 信される場合がある。ここでは、そのような管理データを送信するサーバも端末の一 種とみなす。
[0069] 判断部 2103は、受信した前記管理データに含まれる前記照合用情報が有効か無 効であるかの判断を行う。この有効性の判断は、図 1において、(1)管理データ読取 装置 (I)によって、電子ファイル受取装置 (Uが受信した電子ファイル (M)のファイル ID (N3)と同じファイル IDを持つ電子ファイル (J 1 )を外部記憶装置 (G)から読み出し 、 (2)管理データ照合装置 (K)によって、照合用データ (M5)と照合用データ (J4)と が同一かどうかを判断することにより行われる。あるいは、図 15のフローチャートを実
行したサーバ(S)において価値 IDと関連付けて有効に管理されているかどうかで判 断する。もしサーバ装置 2100とサーバ(S)とが同一であれば、例えば、図 18に示す 表 1801のレコードの一つに格納されているかどうかで判断する。また、もしサーバ装 置 2100とサーノ (S)とが異なって!/、れば、サーバ装置 2100からサーバ(S)へ有効 かどうかの問い合せを行う。そのため、管理データには、照合用情報を生成したサー バのアドレスが含まれていてもよい。サーバ装置 2100は、そのアドレスを用いて問い 合せを行う。
[0070] 無効化部 2104は、前記照合用情報が有効であると判断された場合に、前記照合用 情報を無効化する。無効化は、図 1において、使用管理書換装置 (Q)により、外部記 憶装置 (G)に記憶された管理データの照合用データを書き換えることにより実現され る。あるいは、例えば、前記照合用情報を保持している表 1801のレコードから、その 照合用情報を別の値、例えば空値、に上書きする。また、サーバ装置 2100とサーバ (S)とが異なっていれば、サーバ装置 2100からサ一ノ^ S)へ、前記照合用情報を無 効化する依頼を送信する。
[0071] 照合用情報準備部 2105は、新たな有効な照合用情報を準備する。例えば、図 15の フローチャートのステップ S 1505で説明したように照合用情報を生成する。この処理 は、照合用情報の有効性を問い合せたサーバ(S)で行ってもよいし、サーバ装置 21 00が行ってもよい。
[0072] 置換部 2106は、受信した管理データの前記無効化された照合用情報を前記準備さ れた新たな有効な照合用情報に置換して得られる管理データである置換済管理デ ータを生成する。
[0073] 例えば、図 19に示す管理データ 1901が受信部 2102で受信されたとし、それに含ま れる照合用情報「12345abcde7654」が有効であると判断部 2104で判断されたと する。すると、無効化部 2104により、照合用情報「12345abcde7654」が無効にさ れる。そして、照合用情報準備部 2105で、「987654321ZYXU」が新たな有効な 照合用情報として準備されたとする。
[0074] すると、置換部 2106は、管理データ 1901の「12345abcde7654」を「987654321 ZYXU」に置き換えることを行い、置換済管理データを生成する。なお、置換済管理
データの生成の際には、管理データ 1901が記憶されているメモリなどの領域の内容 をコピーして管理データの複製を作り、管理データの複製に含まれる照合用情報を 書き換えて置換済管理データとしてもよい。また、複製を作らずに、管理データに含 まれる照合用情報を直接書き換えて、置換済管理データとしてもよい。
[0075] また、置換部 2106は、価値 ID「01236」と「987654321ZYXU」とを関連付けること を行う。この関連付けは、後述のように、サーバ装置 2100がメモリ部を有していれば 、サーバ装置 2100が行う。サーバ装置 2100がメモリ部を有していなければ、図 1に ぉレヽて、使用管理書換装置 (Q)が外部記憶装置 (G)に依頼を行うように、有効性の 管理を行う外部の装置などに依頼する。
[0076] なお、使用管理書換装置 (Q)を用いる場合は、照合用データの書き換えにより、上 述の照合用情報準備部 2105、置換部 2106による処理が一括して行われる。
[0077] 送信部 2107は、置換部済管理データを、前記通信インターフェースを用いて前記 端末または前記端末と異なる端末へ送信する。すなわち、所定のアドレスに置換部 済管理データを書き込むことを行い、通信インターフェース 2101にデータの送信を させる。送信先は、例えば、受信部 2102に管理データを受信させた端末である。あ るいは、受信部 2102が管理データを受信すると、それと同時に、あるいは時間的に 前後して、送信先の情報 (eメールアドレス、 IPアドレスなど)も受信され、その送信先 に置換部済管理データが送信されるようになってレ、てもよレ、。
[0078] 図 1の場合には、使用管理書換装置 (Q)により、外部記憶装置 (G)に記憶されてい る管理データの照合用データが書き換えられると、その管理データが電子ファイル作 成装置 (F1)から通信装置 (B)に送られて、サーバ(S)の外部に送信される。
[0079] 図 22は、サーバ装置 2100で行われる処理の流れを説明するフローチャートを示す 。ステップ S2201において、管理データの受信がされるまで、通信インターフェース 2 101で待ち状態に入る。この待ち状態への移行は、例えば、受信部 2102で、特定の ファイルディスクリプタに対して WAITシステムコールを発行することにより実現される 。管理データが受信されると、ステップ S2202へ処理を移行する。
[0080] ステップ S2202においては、通信インターフェース 2101が受信した管理データを、 受信部 2102が読取り、作業用メモリに展開などする。そして、照合用情報を取り出す
。例えば、管理データ 1901が展開などされた場合には、照合用情報として、 12345 abcde7654が取り出される。取り出された照合用情報は、新たにアロケートなどされ たメモリ領域に格納されるなどする。
[0081] 次のステップ S2203においては、ステップ S2202で取り出された照合用情報が有効 力、どうかの判断を判断部 2103が行う。例えば、サーバ(S)へ、メモリ領域に格納され た照合用情報を送信して、有効力、どうかの判断の問い合せを行う。その結果、有効で ないと判断されれば、ステップ S2204へ処理を移行して、エラー処理などを行う。あ るいは、不正行為があった可能性があるので、関係諸団体へ警告などを行うようにな つていてもよい。
[0082] 照合用情報が有効であると判断されれば、ステップ S2205へ処理が移行される。ス テツプ S2205においては、ステップ S2202で取り出された照合用情報を無効化部 2 104により無効とする。例えば、サーバ(S)へ無効化の処理の依頼を行う。あるいは、 (1)有効性の問い合せと、(2)もし有効である場合の無効化の依頼とを一回の通信 で fiうようになってレ、てもよレ、。
[0083] 次に、ステップ S2206において、照合用情報準備部 2105により、新たな有効な照合 用情報の生成を行う。
[0084] 次に、ステップ S2207においては、受信した管理データの照合用情報を、ステップ S 2206で生成された新たな有効な照合用情報に置換することを、置換部 2106を動作 させて実行する。これにより、置換済管理データが得られる。得られた置換済管理デ ータは、作業用メモリなどに記憶される。
[0085] 次に、ステップ S2208において、ステップ S2207で得られた置換済管理データを送 信部 2107により送信する。
[0086] 図 23は、本発明の別の実施形態において、サーバ装置が照合用情報の有効性を管 理する場合におけるサーバ装置の機能ブロック図を示す。サーバ装置 2300は、上 述のサーバ装置 2100と同様に、通信インターフェース 2101と、受信部 2102と、判 断部 2103と、無効化部 2104と、照合用情報準備部 2105と、置換部 2106と、送信 部 2107と、を有する。また、メモリ部 2301を有し、判断部 2103は、検索手段 2302 を有している。
[0087] メモリ部 2301は、有効な照合用情報を記憶する。例えば、図 18の表 1801などを用 いて、価値 IDと関連付けて照合用情報を記憶することにより、有効な照合用情報を 記憶する。また、価値 IDと関連付けずに、一列からなる表に照合用情報を記憶可能 とし、その表に記憶されていることが有効な照合用情報となる十分条件、必要条件、 あるいは必要十分条件となって!/、てもよ!/、。
[0088] 検索手段 2302は、受信した管理データに含まれる照合用情報が前記メモリ部に記 憶されているかどうかの検索を行う。例えば、照合用データが与えられると、検索手段 2302は、表 1801の「照合用情報」の列の値を順次読み出して、与えられた照合用 情報と同じになるかどうかを判断し、同じであれば、その時のレコードのアドレス(例え ば、第何行目のレコードかを示す行番号)を返す。あるいは、「照合用情報」の列に対 して定義されたインデックス(例えば、 B木インデックス)を用いて、与えられた照合用 情報によるそのインデックスの検索が成功するかどうかを判断する。
[0089] 図 24、図 25(ま、図 18の表 1801力メモリき 2301に記'慮されてレヽる場合に、図 19に 示される管理データ 1901が受信部 2102で受信され、検索手段 2302によりその照 合用情報が第 3行目に存在するという検索結果が得られた後の処理を説明する図で ある。なお、ここでは、有効な照合用情報とは、表 1801の「照合用情報」の列に格納 されている照合用情報を意味するものとする。
[0090] 無効化部 2104により、「12345abcde7654」という照合用情報力 図 18に示される 表 1801の第 3行のレコードの「照合用情報」の列から削除される。例えば、他の値と は同一にならない空値に上書きされる。この上書きにより、「12345abcde7654」とい う照合用情報の検索が行われても、検索に失敗し、「12345abcde7654」は、無効 な照合用情報と判断されることになる。
[0091] 次に、照合用情報準備部 2105により、新たな有効な照合用情報が準備される。新た な有効な照合用情報は、例えば、疑似乱数発生器などで発生され、発生された疑似 乱数は、先程 NULLという値により上書きされたレコードの「照合用情報」の列に上書 きされる。
[0092] 例えば、疑似乱数発生器などにより、「987654321ZXYU」<^いう値が発生され、こ の値が、発生された疑似乱数の履歴などを参照し、これまでに発生された値で無い
場合には、表 1801の第 3行目のレコードの「照合用情報」の列に上書きされ、図 25 に示す状態を得る。これにより、「987654321ZXYU」が新たな有効な照合用情報 となる。
[0093] 図 26は、置換部 2106により、管理データ 1901の照合用情報「12345abcde7654」
1S 新たな有効な照合用情報「987654321ZXYU」に置き換えられて得られる管理 データ 2601を示す。この管理データ 2601が送信部 2107により送信される。
[0094] 図 27〜図 29は、メモリ部 2301が、記憶している前記照合用情報ごとに、有効である か無効であるかを表す有効情報を関連づけて記憶している場合の処理を説明する 図である。図 27に示すように、表 2701は、照合用情報に価値 IDを関連付けている 力 さらに「状態」という名前の列の値を関連付けている。「状態」という名前の列の値 は照合用情報が有効であるかどうかを示す値を格納する列である。例えば、図 27の 場合には、「123456789ABCDE」、「ABCDE1234567890」、「12345abcde76 54」の!/、ずれが格納されて!/、るレコードの「状態」とレ、う名前の列には、「有効」と!/、う 値が格納されているので、判断部 2103により、これらの照合用情報は有効であると 判断される。
[0095] もし、管理データ 1901が受信部 2103により受信されると、検索手段 2302による「12 345abcde7654」という照、合用十青幸の検索カ成功し、半 IJ断き 2103力 l2345abcd e7654」の格納されているレコードを読み出す。そして、「状態」という名前の列の値 を読み出すと、「有効」が格納されているので、 「12345abcde7654」という照合用情 報は有効であると、判断部 2103が判断する。
[0096] すると、無効化部 2104により、「12345abcde7654」という照合用情報力 S無効にされ る。無効にする方法としては、上述のように「12345abcde7654」という照合用情報 を表 2701から削除する。あるいは、図 28に示すように、読み出したレコードの「状態」 という名前の列の値を、例えば、「一時無効」という「有効」とは異なる値にする。これ により、「12345abcde7654」という照合用情報の検索が行われても、無効な照合用 情報と判断されることになる。
[0097] そして、照合用情報準備部 2105により、「987654321ZXYU」<^いう照合用情報が 準備されると、表 2701のレコードに書き込まれ、「状態」という名の列の値力 S「有効」に
変更され、「987654321ZXYU」<^いう照合用情報が有効となる。
[0098] (3.有価電子ファイルを、サーバを通して受領させる方法)
次に図 4を参照して有価電子ファイルを、サーバを通して受領させる方法を説明する a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。
[0099] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1)を受領する。いずれの場合も 上記電子ファイル (N1)は上記発行者のサーバ(S)が準備したものである。上記利用 者は上記電子ファイル (N1)を利用者の端末機 (T1)に取り込む。利用者は紛失、盗 難などに備えるために有価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録 すること力 Sでさる。
[0100] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサーバ(S)に接続して受領者を指定して上記電子ファイル (N1)を提示する。受領 者の指定法としては [方法 1]メールアドレス、 [方法 2]受領者のサーバへのパラメ一 タを含む URL、 [方法 3]電話または FAX番号、など受領者と連絡のつく方法であれ ば任意の形態が可能である。
[0101] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (N1)に記録された管理デ ータ(N2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データ( N2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3)を有する該管理データ (J1)とを照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)が同一であるかどうかを管理データ 照合装置 (K)で確認する。
[0102] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ル (HI)に記録された該管理データ (J1)の中の照合用データを書き換えて記録する 、 e2. )又は上記サーノ (S)の管理用フアイノレ (HI)に記録された該管理データ (J
1)を使用不能にして、 e3. )新たな管理データを発行する力、、作成済みのものから取 り出して準備して、 e4. )上記管理用ファイル (HI)に記録する。
[0103] 該管理データ (J1)を使用不能にするには [方法 4]該管理データを管理用ファイル( HI)から削除する。 [方法 5]該管理データに、例えば、図 28などの「一時無効」のよ うな、フラグなどをつけて使用不能と管理する。などの方法で実現する。
[0104] 上記処理により、電子ファイル (N1)及びそのコピーは無効となる。
[0105] f. )上記サーノ (S)は上記管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データと同じ 管理データ(M2)が記録された電子ファイル (Ml)を準備する。
[0106] g. )上記有価電子ファイル発行者の上記サーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で 準備された電子ファイル (Ml)を上記指定受領者の端末機 (T2)に受領させる。
[0107] 上述した [方法 1]、 [方法 2]、 [方法 3]のうち、上記発行者のサーバ(S)が直接ァク セスできる [方法 2]の場合は上記サ一ノ^ S)が受領者のサーバへ接続して電子ファ ィル (Ml)をアップロードすることで実現できる。 [方法 1]の電子メールの場合、 [方 法 3]TEL、 FAXなどの場合はサーバへ(S)のリンクをそれぞれの手段で知らせ、受 領者の端末機 (T2)からサーバ(S)へ接続し電子ファイル (Ml)をダウンロードさせる などの方法が考えられる。
[0108] 図 30 (A)は、サーバ(S)を介して有価電子ファイル (管理データ)を譲渡側の端末で ある譲渡側端末から、譲受側の端末である譲受端末へ送信する場合のシーケンス図 を示す。すなわち、譲渡側端末から、管理データ 1がサーバへ送信される。このとき、 譲受側端末を特定する情報である eメールアドレスや IPアドレスも送信されるとする。 サーバは管理データ 1に含まれる照合用情報が有効であるかどうかを判断し、もし、 有効であれば、その照合用情報を無効にして、新たな有効な照合用情報を生成する 。そして、管理データ 1の照合用情報を、生成された新たな有効な照合用情報に置 換して管理データ 2を生成して、譲受側端末へ送信する。
[0109] (4.有価電子ファイルを、サーバを通さず受領し、確認する方法)
次に図 5を参照して有価電子ファイルを、サーバを通さず受領させ、確認する方法を 説明する。
[0110] a. )有価電子ファイル(Ml)の電子ファイルには少なくともファイル ID (M3)と、対象
となる有価証券類の価値 (M4)と照合用のデータ(M5) (三者を以下管理データと言 う)が記録され、この管理データ(M2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S) の管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。
[0111] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1)を受領する。いずれの場合も 上記電子ファイル (N1)は上記発行者のサーバ(S)が準備したものである。上記利用 者は上記電子ファイル (N1)を利用者の端末機 (T1)に取り込む。利用者は紛失、盗 難などに備えるために有価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録 すること力 Sでさる。
[0112] cl . )上記利用者が受領者に上記電子ファイル (Nl)を、通信を介して又は上記電 子ファイル (N1)が記録されたメディアを渡すことで受領させ、 c2. )前記受領者が端 末機 (T2)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサーバ(S)に接続 して上記電子ファイル (N1)を提示する。受領者は紛失、盗難などに備えるために有 価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録することができる。
[0113] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (N1)に記録された管理デ ータ(N2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データ( N2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3)を有する該管理データ (J1)とを照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)が同一であるかどうかを管理データ 照合装置 (K)で確認する。
[0114] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ル (HI)に記録された該管理データ (J1)の中の照合用データを書き換えて記録する 、 e2. )又は上記サーノ (S)の管理用フアイノレ (HI)に記録された該管理データ (J 1)を使用不能にして、 e3. )新たな管理データを発行する力、、作成済みのものから取 り出して準備して上記管理用ファイル (HI)に記録する。
[0115] 該管理データ (J1)を使用不能にするには [方法 6]該管理データを管理用ファイル( HI)力 削除する。 [方法 7]該管理データにフラグをつけて使用不能と管理するなど の方法で実現する。
[0116] 上記処理により、電子ファイル (N1)及びそのコピーは無効となる。
[0117] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記管理用ファイル (HI)に記録 された上記管理データと同じ管理データ(M2)が記録された電子ファイル (Ml)を準 備 ί~ 。
[0118] g. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された電子ファイル (Ml)を上記指定受領者の端末機 (T2)に受領させる。
[0119] 図 30 (B)は、サーバを介さずに、管理データを譲渡側端末から譲受側端末へ送信し 、譲受側端末が管理データをサーバへ送信して、照合用情報を置換する場合のシ 一ケンス図を示す。すなわち、譲渡側端末が、管理データ 1を送信し、サーバ(S)を 介さずに譲受側端末が受信する。例えば、ピアトゥーピアの通信を用いて管理データ 1の送受信を行う。あるいは、サーバ(S)とは別のサーバを介して管理データ 1の送 受信を行う。譲受側端末は、受信した管理データ 1をサ一ノ^ S)へ送信する。サーバ (S)は、管理データ 1に含まれる照合用情報が有効であれば、新たな有効な照合用 情報を生成する。そして、管理データ 1の照合用情報を、生成された新たな有効な照 合用情報に置換して管理データ 2を生成して、譲受側端末へ送信する。図 30 (B)で は、譲受側端末が管理データ 1を受信してからサーバへ送信するまで、時間があるよ うに表現されているが、譲渡側端末による管理データ 1の二重譲渡を防ぐために、譲 受側端末が管理データ 1を受信すると直ちにサーバへ送信するのが好ましい。また、 サーバ(S)は、管理データの送信元へ置換済管理データを返信すればよいので、サ ーバ(S)の機構が簡略化される。
[0120] 図 30 (C)は、図 30 (A)、 (B)とは異なる送信受信の態様のシーケンス図を示す。こ のシーケンス図では、譲渡側端末が、管理データをサーバへ送信して、その管理デ ータに含まれる照合用情報が置換された管理データを受信して譲受端末へ送信す る。譲受端末の処理能力などに問題がある場合に適している。すなわち、譲渡側端 末は、サーバ(S)へ管理データ 1を送信する。サーバ(S)は、管理データ 1に含まれ る照合用情報が有効であれば、新たな有効な照合用情報を生成する。そして、管理 データ 1の照合用情報を、生成された新たな有効な照合用情報に置換して管理デー タ 2を生成して、譲渡側端末へ返信する。譲渡側端末は、受信した管理データ 2を譲
受端末へ送信する。図 30 (C)でも、サーバ(S)は、管理データの送信元へ置換済管 理データを返信すればよいので、サーバ(S)の機構が簡略化される。また、譲渡側 端末において、管理データの譲渡を行う際に、その有効性を確認して力 譲受側端 末へ譲渡を行うことができる。
[0121] (5.有価電子ファイルを、サーバを通して分割して受領させる方法)
次に図 6を参照して有価電子ファイルを、サーバを通して分割して受領させる方法を 説明する。
[0122] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。
[0123] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1)を受領する。いずれの場合も 上記電子ファイル (N1)は上記発行者のサーバ(S)が準備したものである。上記利用 者は上記電子ファイル (N1)を利用者の端末機 (T1)に取り込む。利用者は紛失、盗 難などに備えるために有価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録 すること力 Sでさる。
[0124] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサーバ(S)に接続して受領者を指定して上記電子ファイル (N1)を提示する。受領 者の指定法としては [方法 8]メールアドレス、 [方法 9)受領者のサーバへのパラメ一 タを含む URL、 [方法 10]電話または FAX番号、など受領者と連絡のつく方法であ れば任意の形態が可能である。
[0125] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (N1)に記録された管理デ ータ(N2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データ( N2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3)を有する該管理データ (J1)とを照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)が同一かどうかを管理データ照合 装置 (K)で確認する。
[0126] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ル (HI)に記録された該管理データ (J1)の中の照合用データを書き換えて記録する 、 e2. )又は上記サーノ (S)の管理用フアイノレ (HI)に記録された該管理データ (J 1)を使用不能にして、 e3. )新たな管理データを発行する力、、作成済みのものから取 り出して準備する。
[0127] 上記処理により、電子ファイル (N1)及びそのコピーは無効となる。
[0128] e4. )さらにいずれの場合も上記書き換えまたは準備された管理データとは別の新た な管理データを準備して合わせて二つの管理データを準備し、その二つの管理デー タの中の有価証券類の価値の合計は上記提示された有価電子ファイルの管理デー タの中の有価証券類の価値以下にして e5. )上記管理用ファイル (HI)に記録する。 例えば、上記提示された有価電子ファイルの管理データの中の有価証券類が、 10, 000ドルのような金銭的価値であれば、その二つの管理データのうち一方の有価証 券類の価値を 3, 000ドルとし、他方の有価証券類の価値を 7, 000ドルとする。どの ように分割するかは、例えば、有価電子ファイルの提示の際に指定される。また、上 記提示された有価電子ファイルの管理データの中の有価証券類が、列車 Aの乗車 券と航空機 Bの搭乗券の内容を表象するものであれば、その二つの管理データのう ち一方の有価証券類が列車 Aの乗車券を表象し、他方の有価証券類が航空機 Bの 搭乗券を表象するようにする。
[0129] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記管理用ファイル (HI)に記録 された二つの管理データと同じ管理データ(M2、 L2)が記録された二つの電子ファ ィル (Ml、 L1)を準備する。
[0130] g. )上記有価電子ファイル発行者のサーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された二つの電子ファイル (Ml、 L1)の内どちらか一方を上記指定受領者の端末機 (T2)に受領させ、もう一方を上記利用者の端末機 (T1)に受領させる。受領のより具 体的な実施例は上述した。
[0131] (6.有価電子ファイルを分割する方法)
次に図 7を参照して有価電子ファイルを分割する方法を説明する。
[0132] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と
なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。
[0133] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1)を受領する。いずれの場合も 上記電子ファイル (N1)は上記発行者のサーバ(S)が準備したものである。上記利用 者は上記電子ファイル (N1)を利用者の端末機 (T1)に取り込む。利用者は紛失、盗 難などに備えるために有価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録 すること力 Sでさる。
[0134] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサーバ(S)に接続して上記電子ファイル (N1)を提示する。
[0135] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (N1)に記録された管理デ ータ(N2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データ( N2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3)を有する該管理データ (J1)とを照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)が同一かどうかを管理データ照合 装置 (K)で確認する。
[0136] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ル (HI)に記録された該管理データ (J1)の中の照合用データを書き換えて記録する 、 e2. )又は上記サーノ (S)の管理用フアイノレ (HI)に記録された該管理データ (J 1)を使用不能にして、 e3. )新たな管理データを発行する力、、作成済みのものから取 り出して準備する。
[0137] 上記処理により、電子ファイル (N1)及びそのコピーは無効となる。
[0138] e4. )さらにいずれの場合も上記書き換えまたは準備された管理データとは別の新た な管理データを準備して合わせて二つの管理データを準備し、その二つの管理デー タの中の有価証券類の価値の合計は上記提示された有価電子ファイルの管理デー タの中の有価証券類の価値以下にして e5. )上記管理用ファイル (HI)に記録する。
[0139] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記管理用ファイル (HI)に記録
された二つの管理データと同じ管理データ(M2、 L2)が記録された二つの電子ファ ィル (Ml、 L1)を準備する。
[0140] g. )上記有価電子ファイル発行者のサーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された二つの電子ファイル (Ml、 L1)を上記利用者の端末機 (T1)に受領させる。
[0141] (7.有価電子ファイルを合体する方法)
次に図 8を参照して有価電子ファイルを合体する方法を説明する。以下の説明では 複数の電子ファイルとして Nl、 L1の二つの電子ファイルを対象としているが三つ以 上の電子ファイルでも同じ説明ができる。
[0142] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。 L1についても同 様である。
[0143] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者力 複数の上記電子ファイル (Nl、 L1)を受領する。いず れの場合も上記電子ファイル (Nl、 L1)は上記発行者のサ一ノ^ S)が準備したもの である。上記利用者は上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)を利用者の端末機 (T1) に取り込む。利用者は紛失、盗難などに備えるために有価電子ファイル (Nl、 L1)を 任意の記録媒体にコピーして記録することができる。
[0144] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサ一ノ^ S)に接続して上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)を提示する。
[0145] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)に記録さ れた管理データ(N2、 L2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上 記管理データ(N2、 L2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3、 L3)を有する該 管理データ (Jl、 PI)とをそれぞれ照合して有価電子ファイル発行者の発行した有価 電子ファイルであることを確認する。例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4 )が一致するかどうか、また、照合用データ(L5)と照合用データ(P4)とが同一力、どう かを管理データ照合装置 (K)で確認する。
[0146] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ノレ (HI)に記録された上記複数の該管理データ (J1、 P1)の内のいずれか一つの管 理データの中の照合用データ (J4又は P4)を書き換えて記録し残りの上記サーバ(S )の管理用ファイル (HI)に記録された該複数の管理データ (J1又は P1)全てを使用 不能にする力、、 e2. )又は上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された該管 理データ (J1と P1)全てを使用不能にして、 e3. )新たな管理データ(M2)を発行す る力、、作成済みのものから取り出して準備して上記管理用ファイル (HI)に記録する
[0147] e4. )さらに上記書き換えられた又は準備された管理データ(M2)の中の有価証券 類の価値 (M4)を上記管理用ファイルに記録された上記複数の該管理データ (J1及 び P1)の有価証券類の価値 (J3及び P3)の合計として上記管理用ファイル (HI)に 記録する。該管理データ (J1又は/及び P1)を使用不能にするには (ィ)該管理デー タを管理用ファイル (HI)から削除する。 (口)該管理データにフラグをつけて使用不 能と管理するなどの方法で実現する。
[0148] 上記処理により、電子ファイル(Nl、 L1)及びそれらのコピーは無効となる。
[0149] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記管理用ファイル (HI)に記録 された上記価値の合計の有価証券類の価値 (M4)の管理データと同じ管理データ( M2)が記録された電子ファイル (Ml)を準備する。ここでいう「合計」とは、数値の和 の計算の可能な価値であれば、例えば、円表示による価値であれば、数値の和の計 算の結果を意味し、異なる種類や和の計算のできない価値であれば、例えば、通貨 単位の異なる価値や、列車の乗車券と航空機の搭乗券であれば、それらの価値を要 素として含む集合としての和の計算の結果を意味する。
[0150] g. )上記有価電子ファイル発行者のサーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された電子ファイル (Ml)を上記利用者の端末機 (T1)に受領させる。
[0151] (8.有価電子ファイルを有価証券類と交換する方法)
次に図 9を参照して有価電子ファイルを有価証券類と交換する方法を説明する。
[0152] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う)
が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。
[0153] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1)を受領する。いずれの場合も 上記電子ファイル (N1)は上記発行者のサーバ(S)が準備したものである。上記利用 者は上記電子ファイル (N1)を利用者の端末機 (T1)に取り込む。利用者は紛失、盗 難などに備えるために有価電子ファイル (N1)を任意の記録媒体にコピーして記録 すること力 Sでさる。
[0154] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサーバ(S)に接続して上記電子ファイル (N1)を提示する。
[0155] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (N1)に記録された管理デ ータ(N2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理データ( N2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3)を有する該管理データ (J1)とを照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)が同一かどうかを管理データ照合 装置 (K)で確認する。
[0156] el . )上記 d. にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は管理用ファイル (HI)に記録さ れた該管理データを使用不能にし、 e2. )該管理データ (J1)に記録された有価証券 の類価値 (J3)を持つ有価証券類 (R)を上記 c.の利用者 (A)に受領させる。
[0157] (9. 同一の端末の有価電子ファイル間で価値を移動させる方法)
次に図 10を参照して有価電子ファイル同士で価値を移動する方法を説明する。
[0158] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも同一の管理データとして記録されている。 L1についても同 様である。
[0159] b. )本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子 ファイルを受領した第三者力 複数の上記電子ファイル (Nl、 L1)を受領する。いず
れの場合も上記電子ファイル (Nl、 LI)は上記発行者のサ一ノ^ S)が準備したもの である。上記利用者は上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)を利用者の端末機 (T1) に取り込む。利用者は紛失、盗難などに備えるために有価電子ファイル (Nl、 L1)を 任意の記録媒体にコピーして記録することができる。
[0160] c )上記利用者が端末機 (T1)を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者 のサ一ノ^ S)に接続して上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)を提示する。
[0161] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記複数の電子ファイル (Nl、 L1)に記録さ れた管理データ(N2、 L2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上 記管理データ(N2、 L2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3、 L3)を有する該 管理データ (Jl、 PI)とをそれぞれ照合して有価電子ファイル発行者の発行した有価 電子ファイルであることを確認する。例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4 )が同一かどうか、また、照合用データ(L5)と照合用データ(P4)が同一かどうか、を 管理データ照合装置 (K)で確認する。
[0162] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ル (HI)に記録された上記該管理データ (Jl、 PI)全てを使用不能するか、 e2. )一 部又は全ての該管理データの中の照合用データ (J4又は/及び P4)を書き換えて 記録し書き換えない該管理データ (J4又は P4又はなし)は使用不能にする。図 8では 管理データ (J1)を使用不能にし、管理データ(P1)を書き換えている。 e3. )上記該 管理データ全てを書き換えた場合以外は新たな管理データ(M2)を準備して合計二 つの管理データを準備する。図 8では管理データ PI =L2と M2の二つが準備されて いる。
[0163] e4. )さらに上記書き換えられた又は準備された二つの管理データ(L2、 M2)の中 の有価証券類の価値 (L4、 M4)の合計が上記管理用ファイルに記録された上記 c. )で提示された電子ファイルの二つの該管理データ (J1、 P1)の有価証券類の価値 (J 3、 P3)の合計以下の価値にして上記管理用ファイル (HI)に記録する
[0164] 該管理データ (J 1又は/及び P 1 )を使用不能にするには (ィ)該管理データを管理 用ファイル (HI)力も削除する。 (口)該管理データにフラグをつけて使用不能と管理 するなどの方法で実現する。
[0165] 上記処理により、電子ファイル(Nl、 L1)及びそれらのコピーは無効となる。
[0166] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記準備され管理用ファイル (HI )に記録された上記二つの管理データと同じ管理データ(M2)が記録された二つの 電子ファイル (Ll、 Ml)を準備する。
[0167] g. )上記有価電子ファイル発行者のサーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された二つ電子ファイル (Ll、 Ml)を上記利用者の端末機 (T1)に受領させる。
[0168] 上記においては、 2つの管理データが提示され、その一方の管理データ(例えば L1) に関連付けられている価値 (VI)の全てを減少する変更を行い、他方の管理データ( 例えば Ml)に関連付けられている価値 (V2)の増加する変更を行うことについて説 明をした。ここに、 VIの減少分が V2の増加分となっている。もちろん、 VIの全てを減 少する必要はない。また、 VIの減少分の全てを V2の増加分とする必要もない。
[0169] また、 VIの減少後の価値が所定の価値以下の価値となった場合、 L1を破棄して、 T 1に送信しないようにしてもよい。例えば、 VIの全ての価値が減少され、価値が無く なった場合に、 VIを破棄し、 L1を利用者の端末へ送信しないようにしてもよい。
[0170] また、上記においては、 2つの管理データ間での価値の移動について説明した力 3 つ以上の管理データ間での価値の移動も同様に説明できる。例えば、 3つの管理デ 一タがサ一ノ^ S)に提示された場合、一部の管理データ、例えば、 3つのなかの 1つ の管理データを選び、その管理データに関連付けられている価値を減少させる変更 を行い、残りの 2つの管理データの両方または片方に関連付けられている価値を、そ の減少の分以下だけ増加させるようにすることもできる。上述したように、減少させる 変更により、所定の価値以下の価値となった場合、減少させる変更が行われた価値 と関連付けられて!/、る価値を破棄し、利用者の端末へ送信しなレ、ようにしてもょレ、。
[0171] (10.異なる端末間の有価電子ファイル間で価値を移動させる方法)
次に図 11を参照して有価電子ファイルを分割する方法を説明する。
[0172] a. )有価電子ファイル(Nl)の電子ファイルには少なくともファイル ID (N3)と、対象と なる有価証券類の価値 (N4)と照合用のデータ (N5) (三者を以下管理データと言う) が記録され、この管理データ(N2 = H2)は上記電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)の 管理用ファイル (HI)にも記録されて!/、る。 L1につ!/、ても同様である。
[0173] b. )本システムの利用者及び受領者それぞれが有価電子ファイル発行者、又は本シ ステムを利用して電子ファイルを受領した第三者から上記電子ファイル (N1、 L1)を 受領する。いずれの場合も上記電子ファイル (Nl、 L1)は上記発行者のサーバ(S) が準備したものである。上記利用者と受領者は上記電子ファイル (Nl、 L1)をそれぞ れの端末機 (Tl、 Τ2)に取り込む。利用者及び受領者は紛失、盗難などに備えるた めに有価電子ファイル (Nl、 L1)を任意の記録媒体にコピーして記録することができ
[0174] c )上記利用者及び受領者が端末機 (Τ1、 Τ2)を用い通信回線を介して有価電子 ファイルの発行者のサーバ(S)に接続して上記 b.にて受領したそれぞれの電子ファ ィル (Nl、 L1)を提示する。その際に利用者は受領者を指定する。受領者の指定の より具体的な方法は上述した。
[0175] d. )上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイル (Nl、 L1)に記録された管 理データ(N2、 L2)と上記サーバ(S)の管理用ファイル (HI)に記録された上記管理 データ(N2, L2)の中のファイル IDと同一のファイル ID (N3、 L3)を有する該管理デ ータ (Jl、 PI)とを照合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルで あることを確認する。例えば、照合用データ(N5)と照合用データ (J4)がー致するか どうか、また、照合用データ(L5)と照合用データ(P4)が同一かどうか、を管理データ 照合装置 (K)で確認する。
[0176] el . )上記 d. )にて確認した場合は、上記サ一ノ^ S)は上記サーバの管理用フアイ ノレ (HI)に記録された該管理データ (J1及び/又は P1)の中の照合用データを書き 換えて記録するか、 e2. )又は上記サ一ノ^ S)の管理用ファイル (HI)に記録された 該管理データ (J1及び/又は P1)を使用不能にして、 e3. )新たな管理データ(M2) を発行するか、作成済みのものから取り出して準備する。図 13では該管理データ J1 を使用不能にして新たな管理データ M2を準備し、該管理データ P1を書き換えてい
[0177] e4. )さらに上記書き換えられた又は準備された二つの管理データ(P1、 M2)の中 の有価証券類の価値 (P3、 M4)の合計が上記管理用ファイル (HI)に記録された上 記利用者と受領者の提示した電子ファイルの該二つの管理データ (J1、 N1)の有価
証券類の価値 (J3、 N4)の合計以下の価値にして上記管理用ファイル (HI)に記録 する。
[0178] 上記処理により、電子ファイル (N1)及びそのコピーは無効となる。
[0179] f. )上記有価電子ファイル発行者のサ一ノ^ S)は上記管理用ファイル (HI)に記録 された上記二つの管理データと同じ管理データ(M2、 L2)が記録された二つの電子 ファイル (Ml、 L1)を準備する。
[0180] g. )上記有価電子ファイル発行者のサーバ(S)は通信回線を介して上記 f. )で準備 された二つの電子ファイル (Ml、L1)を一つずつ上記利用者と上記受領者の端末 機 (T1、T2)に受領させる。
[0181] 受領のより具体的な実施例は上述した。
[0182] (10.暗号化による盗難防止)
次に図 12用いて暗号化による盗難防止法を説明する。
[0183] 本節では、有価電子ファイルの発行者 (Ζ)の管理用ファイル (F)に記録する、管理デ ータ (K1)のファイル ID、有価証券類の価値、照合用データの内少なくとも照合用デ ータを暗号化し、該復号キー(G)を電子ファイル (D)に付随させて利用者の端末へ 送信したり、利用者に受領させたりすることについて説明する。本発明の効果を完全 にするためには該複合 (G)キーは有価電子ファイル発行者のサーバ内はもちろん、 上記発行者側には記録しないのがよい。そして、少なくとも照合用データを暗号化す る処理を毎回行うときに、暗号化のキーを生成して、その暗号化のキーで少なくとも 照合用データを暗号化して管理用ファイル (F)に記録するのがよい。上述した復号 キー(G)は、生成された暗号化のキーによる暗号化を復号化するときのキーである。
[0184] a. )有価電子ファイルの発行者 (Z)の管理用ファイル (F)に管理データ (K1)を記録 する際に管理データの内少なくとも照合用データを暗号化して暗号化された管理デ ータ(K2)を記録する。このとき、暗号化キーを毎回生成し、生成された暗号化キー で少なくとも照合用データを暗号化して記録するのがよい。
[0185] b. )有価電子ファイルの発行者 (Z)が、復号化キー(G)と、準備された有価電子ファ ィル (K1 )に同一の有価電子ファイル (D)とを利用者に受領させる。復号化キー(G) は、有価電子ファイル (D)と同時に利用者に受領させてもよいし、異なる時に受領さ
せてもよい。また、復号化キー(G)と有価電子ファイル (D)とを利用者に受領させる 経路は同一でもあってもよいし、異なっていてもよい。経路が異なる場合として、例え ば、有価電子ファイル (D)は電子メールで送信し、復号化キー(G)はファクシミリで送 信してもよい。
[0186] 暗号化のキーを毎回生成する場合には、ここでの復号化キー(G)は、生成された喑 号化キーに対応した復号化のキーである。暗号化の処理として、共通鍵暗号を用い る場合には、暗号化キーと復号化キーとは同じになる。公開鍵暗号を用いる場合に は、暗号化キーは例えば秘密鍵となり、復号化キーは公開鍵となる。
[0187] d. )利用者が復号化キー(G)と有価電子ファイル (D)を有価電子ファイル発行者の サーバ(S)に提示する。復号化キー(G)と有価電子ファイル (D)とは同時に提示され てもよいし、異なる時に提示されてもよい。また、提示の経路は同一であってもよいし 、異なっていてもよい。
[0188] e. )有価電子ファイルの発行者は提示された有価電子ファイル (T)に付随する復号 化キー(G)を用い少なくとも照合用データが暗号化された管理データ (K2)を、復号 化する。管理データ (K2)は、提示された有価電子ファイル (T)のファイル IDと同一 のファイル IDを持つ管理データの検索を管理用ファイル (F)に対して行って得られる 管理データである。したがって、本節では、管理データには、ファイル IDが含まれ、サ 一ノ^ S)の管理用ファイル (F)に記録された管理ファイルに含まれるファイル IDは平 文であるか、サーバ(S)がアクセスし得る鍵で暗号化されて!/、る。
[0189] f. )上記 e.にて復号化された有価電子ファイルの発行者 (Z)の管理用ファイル (F) に記録された管理データ (K5)と上記 d. にて有価電子ファイルの発行者 (Z)に提示 された、有価電子ファイル (T)の管理データ (K4)を照合して有価電子ファイルの発 行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。すなわち、復号化された有 価電子ファイルと、提示された有価電子ファイルとが同一であることを確認する。この 確認は、例えば、管理データが同一であることで行われる。
[0190] g. )故意による、盗難や、過失により有価電子ファイルの発行者 (Z)の管理用フアイ ノレ (F)に記録された、管理データが外部に流出したとしても、管理用データの少なく とも照合用データは暗号化されているので有効な有価電子ファイルを作成することは
出来ない。特に、照合用データを暗号化するごとに生成された暗号化キーにより喑 号化を行うことにより、有効な有価電子ファイルを作成することはますます困難となる 。ここでは暗号化されたデータを復号化して比較しているが、管理データを暗号化し て暗号化されたもの同士で比較しても同じ効果が得られる。
[0191] (11.確認用データ、またはパスワードによる有価電子ファイルの安全性向上)
次に図 13を参照して、有価電子ファイルの発行者と受領者との間で確認用データ、 またはパスワードを交換した場合に、有価電子ファイルの安全性が高まる効果を説明 する。
[0192] a. )有価電子ファイル (D)を発行者のサーバ(S)から電子ファイルを受領させる際に 、 b. )有価電子ファイルの発行者 (Z)のサーバ(S)は電子ファイル (D)の受領者 (B) との間で確認用データ、またはパスワード(G)交換し、 c )その確認用データ又はパ スワード (G)を該管理データ (K1)のファイル IDとともに発行者のサーバ(S)に記録 し、 d. )上記受領者 (B)が端末機 (T)を用い上記発行者のサ一ノ^ S)に上記有価電 子ファイルを提示する際に e. )上記確認用データ、またはパスワード(G)を提示させ 、 f. )上記発行者が発行した有価電子ファイルであることを確認する際に、 g. )上記 確認用データまたはパスワード (G)も上記発行者のサーバ(S)に記録されたものと一 致するか照合し、上記確認用データまたはパスワード(G)も一致する場合は上記発 行者 (Z)の発行した有価電子ファイルと確認する。
[0193] パスワードはバンクカードのように利用者が記憶してその都度入力するものであるが 、交換用データは電子媒体にデータとして記録されるもので、端末機が极うので人が 操作できる、覚えられる範囲以上の長いデータでも可能である。パスワードまたは確 認用データにより、盗難や、紛失の場合でも取得者が使用できない。一方正当な利 用者はコピーから使用することができる。このように有価電子ファイルのセキュリティー を高めることが出来る。
[0194] (11.受領者 IDによる受領者の指定)
次に図 14を参照して、受領者 IDによる受領者の指定の方法を説明する。
[0195] 下記 の電子ファイルの提示に先立ち a. )あらかじめ利用者 (A)と、有価電子フアイ ルの受領者 (B)が端末機を用い通信回線を介して接続して上記利用者 (A)と上記
受領者 (B)の間で受領者 ID (C)を決定する。 b. )上記利用者 (A)が上記受領者 ID (C)を指定することにより受領者を指定して c . )電子ファイル (N1)を提示し、 d. )上 記受領者 (B)は発行者のサーバ(S)に端末機 (Tl、 T2)を用い通信回線を介して接 続し、 e . )上記受領者 ID (C)を提示する。 f. )上記発行者 (Z)のサーバ(S)は上記 利用者 (A)が指定した受領者 ID (C)を提示した受領者 (B)に準備した電子フアイノレ (Ml)を受領させる。
[0196] 利用法として想定されるのは利用者 (A)が受領者(B)の WWWサーバにアクセスし て、あるサイトで有価証券類を受領者(B)へ受け渡したいというケースである。このよ うに利用者 (A)と受領者 (B)は通信回線であらかじめ接続されて!/、ること力 S多レ、。そ の後本システムの利用が開始されるのでまず、受領者 ID (C)を両者の間で決定し、 両者が発行者のサーバ(S)に接続し本システムを利用することになる。
[0197] 上記利用者 (A)と上記受領者 (B)の間で受領者 ID (C)を決定するためには受領者 の WWWサーバで CGIなどにて十分長い乱数を発行して利用者のブラウザを通して ダウンロードすればょレ、。その際 HTTPSプロトコルを使用するのがセキュリティー上 望ましい。その後ブラウザのプラグインとしてお財布ソフトを使い、電子ファイル (N1) の提示など後に続く処理を行う。
[0198] 上記(3.有価電子ファイルを、サーバを通して受領させる方法)から上記(9.有価電 子ファイル間で価値を移動させる方法)までの共通実施例
[0199] a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 電子ファイルにはこのほか端末機でビジュアルに表示されるような画像(金額入りが 望ましい)や、電子透力、しなどを入れて改竄を難しくすることが出来る。電子ファイル に有価証券類の価値が記録されて!/、るのでオフラインでも保証はされな!/、が多くの 場合残高の確認が出来る。また有価証券類の価値が電子ファイルだけではなくサー バ側にも記録されているので、電子ファイルの上記価値を改竄することが出来ない。
[0200] b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の電子ファイルを受領する。電子ファイルを受領
するにはオンラインでメールに添付する力、、有価電子ファイル発行者又は第三者の サーバへ接続し、必要ならパスワード等を入力してダウンロードすればよい。オフライ ンでは電子ファイルが記録されたメディアを受け取る。
[0201] c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して受領者を指定して上記電子ファイルを提示する。単純には有価電子フ アイルの発行者のサーバを WWWサーバとしてファイルをアップロードすることにより 提示できる。セキュアな環境を実現するために、 HTTPSプロトコルを用いるのがよい 。取り扱いが容易で普及性を考えるならば FTPのような機能を備えた専用のお財布 ソフトが必要であろう。そのプログラムの中で一連の処理を行う。また専用ソフトならば サーバが専用ソフトなの通信回線をはさんで双方が専用ソフトとなり、プロトコルの選 定、新規開発など自由に出来、使い勝手にもセキュリティーにも十分配慮した設計が できる。
[0202] d.上記有価電子ファイル発行者のサーバは、上記電子ファイルに記録された管理 データと上記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価 電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
[0203] e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを 発行する力、、作成済みのものから取り出して準備して上記管理用ファイルに記録する
[0204] 有価証券類の価値を書き換えない場合でも照合用データが書き換えられるので、盗 まれたり、落としたりした場合はすぐに照合用データを書き換えることで価値を失わず にすむ。データを不正にコピーするスキミングに対しても、スキミングした者がスキミン グされた者よりも先に使用しなければならず、スキミングを難しくする。またスキミングさ れた方も次の自分の有価電子ファイルが使用出来なくなるのですぐに分かる。
[0205] この状況でスキミングを大量にするとその場でスキミングした者がスキミングされた者 よりも先に使わなければならなくなり、スキミングされた誰かがその場で気がつきやす い。また例えば、オフラインで受領した (スキミングはオフラインである)大量の有価電
子ファイルが知りうる端末(大量にきてもおかしくない、店舗など)以外から要求された 場合はスキミングや、不正の可能性が高い。
[0206] f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された上記 管理データと同じ管理データが記録された電子ファイルを準備する。もとよりサーバ 側のソフトは専用ソフトで構築する必要がある。こちらは管理用ファイルとして SQLデ ータベースを用い必要なデータを記録し、ファイル IDをキーとすれば容易に構築さ れる。
[0207] g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記 f.で準備された 電子ファイルを上記利用者の端末機に受領させる。
利用者は端末機を用い接続してきた当事者なので接続を維持したままそのまま待機 させダウンロードすればよい。この点も上記 c.で記述した FTPのような機能を備えた 専用のお財布ソフトにて実現するのが使い勝手もセキュリティーの面でも都合がよい
[0208] 上記をまとめると、本発明の実施形態として、以下のシステムが提供される。
[0209] 下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 1の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して受領者を指定して上記電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者のサーバは、上記電子ファイルに記録された管理 データと上記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価 電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを
準備して上記管理用ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された上記 管理データと同じ管理データが記録された電子ファイルを準備する。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記 f.で準備された 電子ファイルを上記受領者の端末機に受領させる。
[0210] 下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 2の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が受領者に上記電子ファイルを受領させ、前記受領者が端末機を用 い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサーバに接続して上記電子フアイ ルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイルに記録された管理データと上 記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価電子フアイ ノレ発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを 準備して上記管理用ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された管理 データと同じ管理データが記録された電子ファイルを準備する。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記 f.で準備された 電子ファイルを上記受領者の端末機に受領させる。
[0211] 下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 3の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理
データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a. の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して受領者を指定して上記電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイルに記録された管理データと上 記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価電子フアイ ノレ発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを 準備する。さらにいずれの場合も上記書き換えまたは準備された管理データとは別 の新たな管理データを準備して合わせて二つの管理データを準備し、その二つの管 理データの中の有価証券類の価値の合計は上記提示された有価電子ファイルの管 理データの中の有価証券類の価値以下にして上記管理用ファイルに記録する。 f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された二つ の管理データと同じ管理データが記録された二つの電子ファイルを準備する。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上上記 f.で準備され た二つの電子ファイルの内どちらか一方を指定受領者の端末機に受領させ、もう一 方を上記利用者の端末機に受領させる。
下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 4の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して上記電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイルに記録された管理データと上 記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価電子フアイ ノレ発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを 準備する。さらにいずれの場合も上記書き換えまたは準備された管理データとは別 の新たな管理データを準備して合わせて二つの管理データを準備し、その二つの管 理データの中の有価証券類の価値の合計は上記提示された電子ファイルの管理デ ータの中の有価証券類の価値以下にして上記管理用ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された二つ の管理データと同じ管理データが記録された二つの電子ファイルを準備する。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記準備された二つ の電子ファイルを上記利用者の端末機に受領させる。
下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 5の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の複数の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して上記複数の電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記複数の電子ファイルに記録された管理デ ータと上記サーバの管理用ファイルに記録された複数の該管理データとをそれぞれ 照合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された上記複数の該管理データの内のいずれか一つの管理データの中の照合用デ
ータを書き換えて記録し、残りの上記サーバの管理用ファイルに記録された該管理 データを使用不能にする力、、又はサーバの管理用ファイルに記録された該複数の管 理データ全てを使用不能にして新たな管理データを準備する。さらに上記書き換え られた又は準備された管理データの中の有価証券類の価値を上記管理用フアイノレ に記録された上記複数の該管理データの有価証券類の価値の合計以下の価値にし て上記管理用ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記管理用ファイルに記録された上記 書き換えられた又は新たに準備された管理データと同じ管理データが記録された電 子ファイルを準備する。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記準備された電子 ファイルを上記利用者の端末機に受領させる。
[0214] 下記の a乃至 eから成る有価電子ファイルによる第 6の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a.の電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して上記の電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者のサーバは、上記電子ファイルに記録された管理 データと上記管理用ファイルに記録された該管理データとを照合して有価電子フアイ ノレ発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは管理用ファイルに記録された該管理 データを使用不能にし、上記有価電子ファイル発行者は該管理データに記録された 有価証券類の価値を持つ有価証券類を上記 c.の利用者に受領させる。
[0215] 下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 7の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理
データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者が有価電子ファイル発行者、又は本システムを利用して電子フ アイルを受領した第三者から上記 a. の二つの電子ファイルを受領する。
c上記利用者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発行者のサー バに接続して上記二つの電子ファイルを提示する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記複数の電子ファイルに記録された管理デ ータと上記サーバの管理用ファイルに記録された該二つの管理データをそれぞれ照 合して有価電子ファイル発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。 e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された上記該管理データ全てを使用不能するか、一部又は全ての該管理データの 中の照合用データを書き換えて記録し書き換えない該管理データは使用不能にす る。上記該管理データ全てを書き換えた場合以外は新たな管理データを準備して合 計二つの管理データを準備する。さらに上記書き換えられた又は準備された二つの 管理データの中の有価証券類の価値の合計が上記管理用ファイルに記録された上 記二つの該管理データの有価証券類の価値の合計以下の価値にして上記管理用 ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記準備され管理用ファイルに記録さ れた上記二つの管理データと同じ管理データが記録された二つの電子ファイルを準 備 ί~ 。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記準備された二つ の電子ファイルを上記利用者の端末機に受領させる。
下記の a乃至 gから成る有価電子ファイルによる第 8の有価証券類受け渡しシステム: a.有価電子ファイルの電子ファイルには少なくともファイル IDと、対象となる有価証 券類の価値と照合用のデータ(三者を以下管理データと言う)が記録され、この管理 データは上記電子ファイル発行者のサーバの管理用ファイルにも記録されている。 b.本システム利用者及び受領者それぞれが有価電子ファイル発行者、又は本シス テムを利用して電子ファイルを受領した第三者から上記 a. の電子ファイルを受領す
c.上記利用者及び受領者が端末機を用い通信回線を介して有価電子ファイルの発 行者のサーバに接続して上記 b. にて受領したそれぞれの電子ファイルを提示する。 その際に利用者は受領者を指定する。
d.上記有価電子ファイル発行者は、上記電子ファイルに記録された管理データと上 記サーバの管理用ファイルに記録された該管理データを照合して有価電子フアイノレ 発行者の発行した有価電子ファイルであることを確認する。
e.上記 d. にて確認した場合は、上記サーバは上記サーバの管理用ファイルに記録 された該管理データの中の照合用データを書き換えて記録する力、、又は上記サーバ の管理用ファイルに記録された該管理データを使用不能にして新たな管理データを 準備する。さらに上記書き換えられた又は準備された二つの管理データの中の有価 証券類の価値の合計が上記管理用ファイルに記録された上記利用者と受領者の提 示した電子ファイルの該二つの管理データの有価証券類の価値の合計以下の価値 にして上記管理用ファイルに記録する。
f.上記有価電子ファイル発行者のサーバは上記準備され管理用ファイルに記録さ れた上記二つの管理データと同じ管理データが記録された二つの電子ファイルを準 備 ί~ 。
g.上記有価電子ファイル発行者のサーバは通信回線を介して上記準備された二つ の電子ファイルを一つずつ上記利用者と上記受領者の端末機に受領させる。
[0217] また、第 1から第 5の有価証券類受け渡しシステムにおいて、 aの処理では、有価電 子ファイルの発行者の管理用ファイルに記録する、管理データのファイル ID、有価証 券類の価値、照合用データの内少なくとも照合データを暗号化し、該復号キーを電 子フアイノレに付随することもできる。
[0218] また、第 1から第 5の有価証券類受け渡しシステムにおいて、 gの処理では、電子ファ ィルを受領させる際に有価電子ファイルの発行者のサーバは電子ファイルの受領者 との間で確認用データまたはパスワードを交換し、その確認用データ又はパスワード を該管理データのファイル IDとともに発行者のサーバに記録し、 cの処理では上記受 領者が端末機を用い上記発行者のサーバに上記電子ファイルを提示する際に上記 確認用データまたはパスワードを提示させ、 dの処理では上記発行者のサーバが上
記発行者が発行した有価電子ファイルであることを確認する際に、上記確認用デー タまたはパスワードも上記発行者のサーバに記録されたものと一致するか照合し、上 記確認用データまたはパスワードも一致する場合は上記発行者の発行した有価電子 ファイルと確認するようにしてもよい。
[0219] また、第 1、第 3及び第 8の有価証券類受け渡しシステムにおいて、 cの処理に先立ち あらかじめ利用者と、有価電子ファイルの受領者が端末機を用い通信回線を介して 接続して上記利用者と上記受領者の間で受領者 IDを決定する。 cの処理では上記 利用者が上記受領者 IDを指定することにより受領者を指定して電子ファイルを提示 し、上記受領者は発行者のサーバに端末機を用い通信回線を介して接続し、上記 受領者 IDを提示する。また、 gの処理では上記発行者のサーバは上記利用者が指 定した受領者 IDを提示した受領者に準備した電子ファイルを受領させてもよい。
[0220] また、第 1の方法として、サーバ装置が、有効であるかどうかの判断を行う照合用情報 を含み端末から送信される管理データを受信し、前記サーバ装置が、受信した前記 管理データに含まれる前記照合用情報が有効であるかどうかの判断を行い、前記サ ーバ装置は、前記判断の結果が、前記照合用情報が有効である、との結果であれば 、前記照合用情報を無効にし、新たな有効な照合用情報を準備し、前記管理データ に含まれる前記無効にされた照合用情報を前記準備された新たな有効な照合用情 報に置換して得られる置換済管理データを前記端末または前記端末と異なる端末へ 送信することを特徴とするデータ送受信方法が提供される。
[0221] 第 2の方法として、第 1の方法において、前記サーバ装置は、有効な照合用情報を 記憶するメモリ部を有し、前記受信した前記管理データに含まれる前記照合用情報 が前記メモリ部に記憶されているかどうかの判断により、前記照合用情報が有効であ るかどうかの判断がされることを特徴とするデータ送受信方法が提供される。
[0222] 第 3の方法として、第 2の方法において、前記サーバ装置は、新たな有効な照合用情 報を準備する際、暗号鍵を生成してその暗号鍵で前記新たな有効な照合用情報を 暗号化してメモリ部に記憶し、前記置換済管理データを送信する際、前記生成され た暗号鍵を送信するデータ送受信方法が提供される。
[0223] 第 4の方法として、第 2の方法において、前記メモリ部から前記照合用情報を削除す
ることにより前記照合用情報が無効にされることを特徴とするデータ送受信方法が提 供される。
[0224] 第 5の方法として、第 2の方法において、前記メモリ部は、無効な照合用情報を無効 であることを示す属性情報と関連付けて記憶し、前記照合用情報が無効であることを 示す属性情報と関連付けて記憶されることにより、前記照合用情報が無効にされるこ とを特徴とするデータ送受信方法が提供される。
[0225] 第 6の方法として、第 2の方法において、サーバ装置が受信する管理データには、管 理データの識別情報が含まれ、前記メモリ部は、前記照合用情報を暗号化し、前記 照合用情報を含む管理データの識別情報と関連付けて記憶し、前記サーバ装置は 、前記管理データの受信の際に復号用鍵も受信し、前記受信した管理データの識別 子と関連付けられて前記メモリ部に記憶されている暗号化した照合用情報を読み出 し、前記暗号化した照合用情報を、前記受信した復号用鍵を用いて復号化を行い、 前記受信した管理情報に含まれる照合用情報が有効であるかどうかを判断するデー タ送受信方法が提供される。
[0226] 第 7の方法として、第 1の方法において、前記端末から送信される前記管理データは 、前記置換済管理データの送信先となる端末の識別情報とともに受信されることを特 徴とするデータ送受信方法が提供される。
[0227] 第 8の方法として、第 1の方法において、前記端末から送信される前記管理データは 、前記端末とは別の端末より前記端末へ送信された管理データであることを特徴デ ータ送受信方法が提供される。
[0228] 第 9の方法として、第 1の方法において、前記管理データは分割可能な価値と関連 付けられており、前記判断により前記照合用情報が有効であれば、前記管理データ に関連付けられた価値を分割し、新たな管理データを生成し、分割された価値の一 方を前記新たな管理データに関連付け、分割された価値の他方を置換済管理デー タに関連付けることを特徴とするデータ送受信方法が提供される。
[0229] 第 10の方法として、第 9の方法において、前記新たな管理データまたは前記置換済 管理データが、前記端末へ送信されることを特徴とするデータ送受信方法が提供さ れる。
[0230] 第 11の方法として、第 1の方法において、前記管理データは価値と関連付けられて おり、前記サーバ装置は複数の管理データを受信し、前記判断により前記複数の管 理データのそれぞれの前記照合用情報が有効であれば、前記複数の管理データの 一部の管理データに関連づけられている価値を減少させる変更を行い、他の管理デ ータに関連づけられている価値を増加させる変更を行い、前記変更の後の価値の合 計は前記変更の前の価値の合計を越えないことを特徴とするデータ送受信方法が 提供される。
[0231] 第 12の方法として、第 11の方法において、前記サーバ装置は、価値を減少させた 結果、所定の価値以下の価値に関連付けられる管理データを破棄するデータ送受 信方法が提供される。
[0232] 第 13の方法として、第 1から第 12の何れか一の方法において、前記サーバ装置は、 前記管理情報とともに、パスワードを受信し、前記パスワードが有効かどうかを判断し 、有効であれば、前記照合用情報が有効であるか判断することを特徴とするデータ 送受信方法が提供される。
[0233] 第 14の方法として、第 1から第 12の何れか一の方法において、前記置換済管理デ ータは、受領者の IDと関連づけられており、前記サーバ装置は、その受領者の IDで 示される受領者の占有する端末が前記サーバ装置に接続するまで前記置換済管理 データを蓄積することを特徴とする請求項 1から 12の何れか一に記載のデータ送受 信方法が提供される。