WO2008032808A1

WO2008032808A1 - Siège de véhicule

Info

Publication number: WO2008032808A1
Application number: PCT/JP2007/067891
Authority: WO
Inventors: Misao Omori; Teppei Ito
Original assignee: Ts Tech Co., Ltd.
Priority date: 2006-09-13
Filing date: 2007-09-13
Publication date: 2008-03-20
Also published as: JP2008068721A; JP4965206B2

Description

明細書

車両シート

技術分野

[0001] 本発明は、車両シートに係るものであり、特に、車両フロントシートを前側に移動させて、車両リアシートとの間に、乗降用空間を形成するウォークイン装置を備えた車両シートに関するものである。

背景技術

[0002] 従来、着座位置のシートバックを前倒れさせると、スライド機構のロックを解除してシート全体を前進させるウォークイン機構は、公知である（特許文献 1参照）。

特許文献 1：特開 2004— 155228号公報

発明の開示

[0003] 前記公知例の車両シートは、ウォークイン機構により前進させた後、ウォークイン状態を解除するために車両シートを後方に移動させたとき、車両シートが適切な位置で停止しない。このため、ウォークイン機構を作動させた後は、車両シートの前後の位置調整が必要になる。

[0004] 本発明の目的は、ウォークイン状態を解除するために車両シートを後方に移動させたとき、車両シートを適切な位置に停止させることが車両シートを提供することにある図面の簡単な説明

[0005] [図 1]本発明による車両シートの概略側面図。

[図 2]前記車両シートのフレーム構成の概略斜視図。

[図 3]本発明によるウォークイン機構の分解斜視図。

[図 4]前記車両シートの支持フレームとシートバックフレームとを示した側面図。

[図 5]前記車両シートのシートバックの起立状態時の側面図。

[図 6]前記シートバックが起立状態のときの回動アームの側面図。

[図 7]前記シートバックが起立状態のときの回動アームの斜視図。

[図 8]前記シートバックが起立状態のときの側面図。園 9]前記車両シートのリクライニング機構がアンロック状態であるときの側面図。園 10]図 9の状態からシートバックを前側に若干倒した状態の側面図。

[図 11]図 10の状態から更にシートバックを前側に倒して、メモリーレバーのメモリーフックが回動アームのアンロック係合面に係合した状態を示す側面図。

[図 12]図 11の状態時におけるメモリーレバーと回動アームの拡大斜視図。

[図 13]前記車両シートのシートバックの前倒れ状態の側面図。

園 14]図 13の状態時における当接部材の位置を示す側面図。

園 15]図 14の状態からシートバックを若干後方に回転させた状態を示す側面図。園 16]リクライニング機構のリクライニングレバーを操作した状態の側面図。

園 17]シートバックを前側に若干倒した状態時の作動突起と切替作動体との位置関係を示す側面図。

園 18]シートバックの前倒れ状態の側面図。

園 19]傾斜調節のときのウォークイン機構とチップアップリンクとの位置関係を示す側面図。

[図 20]チップアップ単独操作のときの側面図。

[図 21]シートボトムロック機構の一例を示す斜視図。

園 22]スライド機構の斜視図。

園 23]スライド機構の概略斜視図。

園 24]スライド機構の分解斜視図。

[図 25]車両シート単独スライド調節時のロック状態の側面図。

園 26]車両シート単独スライド調節時のアンロック状態の側面図。

園 27]ウォークインクランクの斜視図。

[図 28]ウォークイン前のときのスライドロック状態の側面図。

[図 29]ウォークインでシートバックを前倒れさせたときのスライドアンロック状態の側面図。

園 30]ウォークイン復帰させるための後方移動中のスライドアンロック状態の側面図。園 31]ウォークイン復帰の所定位置でのスライドロック状態の側面図。

[図 32]ウォークイン用クランクのアンロックへの移行状態の側面図。 [図 33]ウォークイン用クランクのアンロックからロックへの移行状態の側面図。

[図 34]ウォークイン用クランクのロックから元の位置（シートバックの起立）への移行状態の側面図。

[図 35]リクライニング機構の分解図。

[図 36]リクライニング機構の側面図。

発明を実施するための最良の形態

[0006] 本発明の一実施例を図面により説明すると、本発明の車両シート 1は、スライド機構 5を介して車体 7Aに前後方向にスライド自在に取付けられるシートボトム 2と、シートボトム 2にリクライニング機構 4を介して角度調節自在に取付けられるシートバック 3とを有する。

[0007] 車両シート 1は、更に、ウォークイン機構 6を有する。ウォークイン機構 6は、通常、フロントシートに設けられ、作動すると、フロントシートをパネの弾力により前方にスライドさせる。これにより、フロントシートとリアシートとの間隔を広げ、リアパッセンジャーのリァシートに対する乗降性を向上させる。

[0008] ウォークイン機構 6はウォークインレバー 46を有する。ウォークインレバー 46の操作は、前記リクライニング機構 4をアンロックさせ、シートバック 3の前倒れを許容し、加えて、前記スライド機構 5のスライドロック機構 5Aのロックを解除してシート 1の前進を許容する。

[0009] 前記車両シート 1は、更に、シートボトム 2を起立させるチップアップ機構 8を有する。チップアップ機構 8は、シートバック 3の前倒れにより、シートボトムロック機構 7をァンロックさせてシートボトム 2の起立を許容する。

[0010] スライド機構 5のスライドレール 9には、支持フレーム 10を取付け、支持フレーム 10 にはシートバックフレーム 11をセンター軸 14により回動自在に取付ける。支持フレーム 10とシートバックフレーム 11との間に前記リクライニング機構 4を設ける。

[0011] リクライニング機構 4の詳細は後述する力リクライニングレバー 15によりロックを解除すると、シートバックフレーム 11はセンター軸 14を中心に前後回動する。リクライ二ングレバー 15は前記支持フレーム 10にレバー軸 16により回動自在に取付け、リクライニングレバー 15にはリンクレバー 17の一端を軸 18により取付ける（図 3)。リンクレバー 17の他端には、スロット 19を形成する。

[0012] スロット 19にはピン 20を揷通し、ピン 20には回動アーム 21の先端の屈曲部 22を取付ける。回動アーム 21の基部は前記センター軸 14に固定する。回動アーム 21を図 6において左側（時計回転）に回動させると、リクライニング機構 4はアンロック状態になる。

[0013] 前記支持フレーム 10には軸 24によりメモリーレバー 23が取り付けられる。メモリーレバー 23の先端に形成されたメモリーフック 25は、回動アーム 21が時計回転すると、回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合してリクライニング機構 4のアンロック状態を保持する。メモリーレバー 23は、カム突起 27と、カム面 28, 29とを有する（図 3)

[0014] 前記支持フレーム 10には、前記メモリーレバー 23を、回動アーム 21に対して係脱させるピン状の切替作動部 30を設ける。切替作動部 30は切替レバー 31の先端側所定位置に設ける。切替レバー 31は、その取付孔 32をレバー軸 16に揷通して支持フレーム 10に回動自在に取付ける。切替作動部 30は、ウォークイン操作と単独のシートバック 3の傾斜調節操作とを切り替える。

[0015] 切替作動部 30は、メモリーレバー 23のカム突起 27に当接すると、メモリーレバー 2 3を下方回動させて、メモリーレバー 23を回動アーム 21から離脱させ、アンロック保持状態を解放する（リクライニング機構 4をロック状態にする）。切替レバー 31には、切替作動部 30を後述する L字状の屈曲溝 33の係合溝 34に移動させるための操作規制面 35を形成し、操作規制面 35にはリクライニングレバー 15に設けた規制突起 3 6を接離させる（図 6)。

[0016] 前記屈曲溝 33は前記支持フレーム 10に形成し、屈曲溝 33はセンター軸 14を中心とする略円弧状に長くかつ所定の幅を有して形成した案内溝 37を有し、案内溝 37の前端には案内溝 37より放射方向外側に外れるように前記係合溝 34を形成する。

[0017] 前記シートバックフレーム 11には、前記切替作動部 30を移動させるアタッチメント 3 8を設ける（図 3,図 9)。アタッチメント 38の第 1当接面 39はシートバック 3を前倒れさせると、切替作動部 30に当接して、切替作動部 30を屈曲溝 33の案内溝 37内を移動させる。アタッチメント 38には復帰用の第 2当接面 40を設け、第 2当接面 40は案内溝 37内の切替作動部 30を図 18において左側に移動させる。

[0018] 41はメモリーレバー 23のメモリーフック 25を回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合するように付勢するパネ、 42はシートバック 3を前倒れさせるように付勢するパネ、 43は回動アーム 21をロック方向に回動するように付勢するバネである。ケーブル 4 4の一端は回動アーム 21の係止部 45に係止する。ケーブル 44の他端は車両シート 1の所望位置に設けたウォークインレバー 46に接続する。 47は切替レバー 31とスライドロック機構 5Aとを連結するワイヤー等の伝達部材である。

[0019] 前記ウォークイン機構 6は、メモリーレバー 23と切替作動部 30 (切替レバー 31)と支持フレーム 10の屈曲溝 33とアタッチメント 38とを有する。ウォークイン機構 6が作動すると、リクライニング機構 4はアンロック状態となってシートバック 3の前倒れを許容し、更に、スライド機構 5もアンロック状態にしてシート 1全体の前進を許容する。メモリ一レバー 23と切替作動部 30と支持フレーム 10の屈曲溝 33とアタッチメント 38は、前倒しさせたシートバック 3を、元に戻すとき、元の所定傾斜位置に復帰させるメモリー機構を兼用する。

[0020] 前記シートボトム 2の左右両側の所定位置には、チップアップブラケット 51を設け、チップアップブラケット 51はチップアップ軸 52により支持フレーム 10に回動自在に取付ける。チップアップ軸 52にはチップアップパネ 52Aを取付け（図 21、なお、図 21ではチップアップブラケット 51の図示省略）、チップアップバネ 52Aは常時シートボトム 2を起立するように付勢する。

[0021] 左右のチップアップブラケット 51のうちの何れか一方は規制軸 53を有する。規制軸

53は支持フレーム 10に形成した透孔 54を介して内側に突出させる。規制軸 53の突出部は横に長いチップアッププレート 58の案内溝 59にスライド自在に係合させる。 T 字型の案内溝 59は、横に伸びる直線状の移動溝 59Aと、移動溝 59Aの略中間から下方に伸びる係合溝 59Bとを有する。チップアッププレート 58の基部は切替レバー 4 1の他端に軸 58Aにより軸着する。

[0022] ウォークイン機構 6とチップアップ機構 8とは連動機構 Rにより操作的に連結される。

連動機構 Rは、ウォークインレバー 46によりシートバック 3を前倒れさせると、切替作動部 30が案内溝 37内を移動して切替レバー 31を回動させるウォークイン機構 6の作動を、切替レバー 31と規制軸 53とをチップアッププレート 58により連結することによりチップアップ機構 8に伝達し、切替レバー 31が回動するとチップアッププレート 5 8を前動させて係合溝 59Bに係合している規制軸 53を押し、規制軸 53はチップアツプブラケット 51をチップアップ軸 52中心に上方回動させて、シートボトム 2をチップァップさせる。

[0023] チップアップレバー 60を単独操作すると、チップアッププレート 58が軸 58Aを中心に下方回動して、係合溝 59Bが規制軸 53より下方になると、規制軸 53はチップアツプバネ 52Aの弾力により移動溝 59A内を図 6において左動して、チップアップバネ 5 2Aの弾力および/または手動操作によりシートボトム 2を跳ね上げる。

[0024] チップアッププレート 58と支持フレーム 10との間にはバネ 58Bを設け、係合溝 59B 力も規制軸 53が意に反して離脱しないようにチップアッププレート 58の左端側を上方に付勢させる。

[0025] チップアップレバー 60の操作により、係合溝 59Bから規制軸 53が離脱したときは、シートボトム 2を元の着座位置に戻すと、規制軸 53は係合溝 59Bに再係合する。つまり、シートボトム 2を反時計回転させると、規制軸 53は移動溝 59A内を右側に移動して係合溝 59Bと再係合する。係合溝 59Bと規制軸 53は、ウォークイン機構 6を作動させるときに、外れない。したがって、規制軸 53はチップアッププレート 58とともに連動伝達部材として機能する。更に、係合溝 59Bは着座位置に規制軸 53を保持するストツバ部材としても機能する。

[0026] 前記係合溝 59Bは、上方に至るに従い幅が広くなるように形成し、ウォークイン中にシートボトム 2を元に戻す方向に力が作用したとき、規制軸 53が係合溝 59Bから外れるように構成する。案内溝 59の係合溝 59Bと規制軸 53は、シートボトム 2を着座位置に保持するストツバ作用を奏するが、これとは別に、車両シート 1は、シートボトム 2を着座位置に保持するシートボトムロック機構 7を有しており、二重ロック構成にしている。このシートボトムロック機構 7の構成は任意である力図 25に一例を示すと、 61はラッチ、 62はラチエツト、 63は作動体である。

[0027] シートボトムロック機構 7は左右の支持フレーム 10のうちの一側に設け、左右の支持フレーム 10のうちの他側にチップアップ機構 8を設けると、支持フレーム 10の周囲の空間を取付スペースとして有効利用でき、好適である（図 2)。

[0028] 前記スライド機構 5のスライドロック機構 5Aの構成の一例を説明する。スライド機構 5のスライドレール 9は、車体 7Aに固定のロアーレール 70にアッパーレールを前後摺動自在に取付け、アッパーレールに支持フレーム 10を固定状態に取付ける。ロア一レール 70には、アッパーレール（図示省略）の移動方向に複数の係合孔 71を設ける（図 25)。係合孔 71にはスライドロック片 72を継脱させて、ロックとアンロックとに切替 X·る。

[0029] スライドロック片 72にはスライドレバー 73の先端に軸着する。スライドレバー 73の前後中間部は軸 74により支持フレーム 10に回動自在に取付ける。スライドレバー 73はスライドロック片 72がロックする方向に回動するようにパネ（図示省略）により付勢されている。

[0030] スライドレバー 73の後部には、平面（平板）状の当接部 75を形成し、当接部 75の上方には、スライドクランク 76を設ける。スライドクランク 76は取付軸 77により支持フレーム 10に回動自在に軸着し、スライドクランク 76の一端にはスライドレバー 73の当接部 75に接離するスライドローラ 78を取付ける。スライドクランク 76の他端にはスライド操作部材 79A (図 24)に接続したスライド操作伝達部材 79を接続する。

[0031] また、前記取付軸 77には、ウォークインクランク 80を回動自在に軸着し、ウォークインクランク 80の一端にはアーム 81の基部を軸 82により回動自在に取付ける。アーム 81の先端にはスライドレバー 73の当接部 75に接離するウォークインローラ 83を取付ける。アーム 81はバネ 84により常時図 25において時計回転方向に付勢され、ァーム 81に設けたストッパ 85をウォークインクランク 80に当接させている。

[0032] ウォークインクランク 80には前記切替レバー 31に接続した伝達部材 47を接続する。ウォークインクランク 80は伝達部材 47によりウォークイン機構 6と連動して回動し、ゥオークインクランク 80がスライドレバー 73の当接部 75上面を押すと、スライドロック片 72が軸 74中心に下方回動することにより係合孔 71から離脱してスライド機構 5をアンロックさせてウォークイン状態にする（図 29)。

[0033] ウォークインクランク 80のウォークインローラ 83がスライドレバー 73の当接部 75から離れると、スライドレバー 73が軸軸 74中心に上方回動することによりスライドロック片 72が係合孔 71に係合してスライド機構 5をロックする（図 31)。スライドクランク 76およびウォークインクランク 80は、それぞれ図示は省略するが、スライドレバー 73の当接部 75から離れる方向にパネにより付勢されている。

[0034] 前記ウォークインローラ 83の移動軌跡には、該移動軌跡に対して出退して前記ゥォ一クインクランク 80を回動させるメモリー部材 86を軸 87により回動自在に取付ける。メモリー部材 86は上下に長く形成し、その上下中間部を軸 87により軸着する。メモリ一部材 86の下端移動軌跡上のロアーレール 70の所定位置には、ウォークインから復帰させるために後方スライドさせて車両シート 1を所定位置に停止させるストツバ 88 を設ける。

[0035] メモリー部材 86は、車両シート 1を後方移動させると、ストッパ 88に当接し、ストッパ 88に当接すると、メモリー部材 86の上部は図 30において、時計回転してウォークインローラ 83にのみ当接し、スライドクランク 76のスライドローラ 78スライドクランク 76のスライドローラ 78には当接しないように構成する。換言すると、スライドクランク 76のスライドローラ 78は手前にあり、ウォークインローラ 83は奥側に位置させ、この奥側のゥオークインローラ 83にのみメモリー部材 86の上部を当接させる。

[0036] したがって、スライド操作部材による操作では、ストッパ 88にメモリー部材 86が当接して回動しても、メモリー部材 86はスライドクランク 76のスライドローラ 78に当接しないので、ストツバ 88よりも後方に車両シート 1をスライド移動させることができる。それゆえ、シートバック 3を前倒れ状態から後方にスライドさせてストッパ 88にメモリー部材 86が当たると、車両シート 1の後方移動は停止し、スライド機構 5はスライドロック状態に復帰し、次に、シートバック 3を着座状態に戻すと、ウォークイン復帰操作は完了する。メモリー部材 86はパネ 89により常時、所定起立状態に保持され、しかも、ストツバ 88が当接すると、正逆何れの方向にも回動する（図 28)。

[0037] 前記リクライニング機構 4の一例を図 35, 36に示すと、嵌合支持兼ガイド部材 90を有し、嵌合支持兼ガイド部材 90は側方に膨出する膨出部 91により摺動ロック部材 92 が摺動するロック摺動溝 95を形成する。前記摺動ロック部材 92は摺動方向の一方面にロックギヤ部 96を形成し、摺動ロック部材 92の中間部には略円形で前後いずれかを開口したカム溝 97を形成する。カム溝 97内にはカム体 98を嵌合させ、カム体 98 にはセンター軸 14に固定する。

[0038] 前記膨出部 91の外周にはリング部材 99の正円形の嵌合孔 100を嵌合させ、嵌合孔 100の内周面には前記摺動ロック部材 92のロックギヤ部 96が継脱する円弧ギヤ 1 01を形成する。前記嵌合支持兼ガイド部材 90と前記リング部材 99によりシートのリクライニング機構 4を構成することは可能である力本実施例では、リング部材 99の外側に他方側嵌合支持兼ガイド部材 102を設け、リング部材 99を嵌合支持兼ガイド部材 90と他方側嵌合支持兼ガイド部材 102とにより挟持し、リクライニング機構 4として完成させ、取付 ·組付を容易にしている。

[0039] 図中、 103はウォークインレバー 46とシートボトムロック機構 7を連結する伝達部材、 104はチップアップレバー 60とシートボトムロック機構 7とを連結する伝達部材、 15 はチップアップレバー 60とチップアップ機構 8とを連結する伝達部材、 106はウォークイン機構 6 (切替レバー 31)とシートボトムロック機構 7を連結する伝達部材である。

[0040] シートバック 3の所望位置に設けたウォークインレバー 46を操作すると、まず、リクライニング機構 4がアンロック状態になってシートバック 3が前倒れし、次に、シートバック 3の前倒れによりスライド機構 5のロックを解除してシート全体を前進させ、前進させたシート後方の車両シート 1との間に、人が乗降可能な乗降空間を形成して、ウォークイン状態となる（なお、ウォークイン機構 6にチップアップ機構 8およびスライドロック機構 5Aが連動するが、理解を容易にするため、チップアップ機構 8およびスライド口ック機構 5Aの連動は後述する）。

[0041] ウォークインレバー 46を操作すると、ケーブル 44が牽引され、ケーブル 44は回動アーム 21を図 5において左側に回動させ、回動アーム 21はセンター軸 14を時計回転させてリクライニング機構 4をアンロック状態にする（図 9)。この場合、リクライニングレバー 15は操作されていないので、ピン 20は回動アーム 21の回動によりリンクレバ一 17のスロット 19内を移動し、リンクレバー 17は動かず、もちろん、リクライニングレバー 15も動かない（図 9)。

[0042] したがって、詳細は後述するが、リクライニングレバー 15の規制突起 36は切替レバ一 31の操作規制面 35に当接しないので、切替作動部 30は屈曲溝 33の案内溝 37 内に位置している。 [0043] 回動アーム 21の左側回動により、シートバック 3が着座位置より前倒れすると（図 10 )、シートバック 3のアタッチメント 38の第 1当接面 39が切替作動部 30に当たり、シートバック 3の前倒れにより第 1当接面 39は切替作動部 30を支持フレーム 10の屈曲溝 33の案内溝 37内を図 9において右移動させる。切替作動部 30が右移動してメモリ一レバー 23のカム突起 27を通過すると（図 10)、メモリーレバー 23はバネ 41の弾力により上方回動し、メモリーレバー 23のメモリーフック 25が回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合する。

[0044] メモリーレバー 23のメモリーフック 25が回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合すると、回動アーム 21はアンロック状態の位置で保持され、シートバック 3は更に前倒れする。ウォークインの位置までシートバック 3が前倒れすると、切替レバー 31が回動して伝達部材 47を牽引してスライド機構 5のロックを解除してシート全体を前進させてウォークイン状態にする。

[0045] ウォークインの位置までシートバック 3が前倒れすると、図 14の状態になり、切替作動部 30は屈曲溝 33の案内溝 37の右側に位置し、メモリーレバー 23のメモリーフック 25は回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合している。このとき、スライド機構 5 はアンロック状態のままであるから、ウォークイン状態から車両シート 1を後方移動させる。

[0046] 次に、シートバック 3を起こすと、図 14の状態からアタッチメント 38の第 2当接面 40 が切替作動部 30を、案内溝 37内を左側に向けて移動させる（図 15)。切替作動部 3 0が左移動してメモリーレバー 23のカム突起 27を通過すると、メモリーレバー 23のメモリーフック 25はバネ 41の弾力に抗して下方回動し、メモリーレバー 23のメモリーフック 25は回動アーム 21のアンロック係合面 26から離脱する。

[0047] メモリーレバー 23のメモリーフック 25が離脱すると、回動アーム 21はバネ 43の弾力によりロック状態へ回動する。切替作動部 30が左移動してメモリーレバー 23のカム突起 27を通過するとき、シートバック 3は元の所定傾斜角度になっており、このとき、回動アーム 21が右回動してリクライニング機構 4をロック状態になるので、シートバック 3 を元の傾斜角度に復帰させて保持する。

[0048] 切替作動部 30が左移動してメモリーレバー 23のカム突起 27を通過すると、切替レバー 31は伝達部材 47を緩めてスライド機構 5をロックさせる。したがって、メモリー機構を有しないリクライニング機構 4を使用しながら、ウォークイン機構 6によりウォークインさせて復帰させるとシートバック 3を元の傾斜角度に復帰させることができ、安価なリクライニング機構 4で、しかも、取付を容易にして、合理的構成となる。

[0049] リクライニング機構 4によるシートバック 3の傾斜角度調節時のウォークイン機構 6の作動を説明すると、リクライニングレバー 15を操作すると、リクライニングレバー 15はリンクレバー 17を牽引し、リンクレバー 17のスロット 19の内周がピン 20に当接してピン 20を牽引し、ピン 20は回動アーム 21を図 16のように左側に回動させ、回動アーム 2 1はセンター軸 14を時計回転させてリクライニング機構 4をアンロック状態にする。

[0050] このリクライニングレバー 15の操作のとき、リクライニングレバー 15の規制突起 36は切替レバー 31の操作規制面 35に当接し、切替レバー 31はレバー軸 16に対して図 1 9の矢印のように全体が斜めに移動するので、切替作動部 30が支持フレーム 10の屈曲溝 33の係合溝 34に嵌合する。

[0051] シートバック 3の前倒れによる第 1当接面 39の移動軌跡から切替作動部 30は退避するので（図 17)、切替作動部 30はシートバック 3のリクライニング調節している間常時メモリーレバー 23を下方に退避させ、メモリーレバー 23のメモリーフック 25を回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合させない。

[0052] リクライニング機構 4がアンロック状態のときに、シートバック 3を所望の傾斜角度に調節し、リクライニングレバー 15を離すと、回動アーム 21はパネ 43の弾力により図 16 の右側へ回動し、回動アーム 21の右回動によりセンター軸 14が回転して、リクライ二ング機構 4をロック状態にし、シートバック 3を所望の傾斜角度に保持する。

[0053] 以上のように、リクライニングレバー 15の操作のときには、リクライニング機構 4を単独で操作でき、ウォークイン機構 6を作動させないので、仮に、シートバック 3を前倒れさせても、切替レバー 31は回動しないので、スライド機構 5はアンロックにはならず、ウォークインしない。したがって、誤操作を防止する。

[0054] ウォークインレバー 46を操作すると、ケーブル 44が牽引されて回動アーム 21を図 5 において左側に回動させ、通常の傾斜調節でなぐウォークイン操作によるリクライ二ング機構 4のアンロック状態となる。したがって、前記したように、リクライニングレバー 15の規制突起 36は切替レバー 31の操作規制面 35に当接しないので、切替作動部 30は屈曲溝 33の案内溝 37内に位置している。

[0055] リクライニング機構 4がアンロック状態になったら、シートバック 3を着座位置より前倒れさせると、シートバック 3のアタッチメント 38の第 1当接面 39が切替作動部 30を支持フレーム 10の屈曲溝 33の案内溝 37内を図 9において右移動させる。切替作動部 30の右移動によりメモリーレバー 23のメモリーフック 25が回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合する。

[0056] この切替作動部 30の右移動は、レバー軸 16を中心に切替レバー 31が回動して行われ（図 5から図 14)、切替レバー 31にはチップアッププレート 58の後部が軸 58Aにより軸着されているから、切替レバー 31はチップアッププレート 58を前進移動させる。チップアッププレート 58の案内溝 59の係合溝 59Bにはチップアップブラケット 51に固定の規制軸 53が係合して!/、るから、規制軸 53はチップアッププレート 58の係合溝 59Bにより押されて、チップアップブラケット 51を上方回動させ、シートボトム 2をチップアップさせる（図 14)。

[0057] シートボトム 2がチップアップして、シートバック 3が更にウォークインの位置まで前倒れすると、ウォークイン機構 6の切替レバー 31が回動しているので、伝達部材 47がこれを伝達してスライド機構 5のスライドロック機構 5Aを解除してシート全体を前進させてウォークイン状態にする。したがって、ウォークインレバー 46を操作すると、シートバック 3が前倒れになって、シートボトム 2がチップアップした状態で、シート全体を前進させてウォークイン状態にする。

[0058] 復帰させるときには、ウォークイン状態の前倒れのシートバック 3のまま、車両シート 1全体を元の所定位置まで後進させる。すると、前記したように、図 14の状態であり、切替作動部 30は屈曲溝 33の案内溝 37の右側に位置し、メモリーレバー 23のメモリ一フック 25は回動アーム 21のアンロック係合面 26に係合している。

[0059] 次に、シートバック 3を起こすと、図 14の状態からアタッチメント 38の第 2当接面 40 が切替作動部 30を、案内溝 37内を左側に向けて移動させて（図 15)、メモリーレバ一 23のメモリーフック 25は回動アーム 21のアンロック係合面 26から離脱させる力 S (図 8)、切替作動部 30の案内溝 37内の左側移動により、切替レバー 31の軸 58Aは図 1 4から図 5へ後方移動してチップアッププレート 58を後方に牽引させる。

[0060] チップアッププレート 58が後方に移動すると、チップアッププレート 58の係合溝 59 Bに係合している規制軸 53は後方移動して、チップアップブラケット 51を下方回動させ、チップアップさせたシートボトム 2を元の着座状態に復帰させる。したがって、ゥォ一クイン機構 6に際して作動する切替作動部 30および切替レバー 31の移動に、チップアッププレート 58を連動させたので、チップアップ機構 8をウォークイン機構 6に簡単に連動させて、シートボトム 2を復帰させ、ウォークイン機構 6操作を簡単にさせる。

[0061] なお、図 14では、シートバックフレーム 11がかなり傾斜している力シートバックフレーム 11の前倒れの傾斜角度は任意であり、シートバック 3のアタッチメント 38の第 1当接面 39の取付位置や支持フレーム 10の屈曲溝 33の位置等の設定によって、図 1のようにシートバック 3が略垂直状態の前倒れでも、チップアップおよびウォークインさせること力 Sでき、図面は作動を理解を容易にするためのもので、これにより構成が限定されることはない。

[0062] シートボトム 2はチップアップパネ 52Aにより常時起立する方向に付勢されているから、規制軸 53は常時移動溝 59A内を前進するように付勢されている。一方、チップァッププレート 58はバネ 58Bにより常時軸 58A中心に上方回動するように付勢されている力、ら、チップアップレバー 60を単独操作すると、チップアッププレート 58は軸 58 Aを中心に下方回動し、係合溝 59Bから規制軸 53は外れ、規制軸 53は移動溝 59A 内の移動が自由になつて、手動操作またはパネ弾力によるシートボトム 2は跳ね上がりと共に、規制軸 53は図 20のように左動する。

[0063] チップアッププレート 58はバネ 58Bにより常時軸 58A中心に上方回動するように付勢されているから、係合溝 59Bから外れた規制軸 53は常時移動溝 59Aの下側内周に摺接することになり、規制軸 53が係合溝 59B上に至るとチップアッププレート 58が上方回動して、係合溝 59Bが規制軸 53に係合する。

[0064] したがって、係合溝 59Bが規制軸 53に係合するように、チップアッププレート 58がパネ 58Bにより常時上方回動方向に付勢され、規制軸 53は係合溝 59Bに対して交差方向にチップアップパネ 52Aにより付勢されているから、係合溝 59Bと規制軸 53 は、ウォークイン機構 6の作動を連動させるときに、外れことはなぐ規制軸 53はチップアッププレート 58とともに連動伝達部材となり、しかも、係合溝 59Bは着座位置に規制軸 53を保持するストツバ部材としても兼用され、合理的な構成となる。

[0065] 係合溝 59Bは、上方に至るに従い幅が広くなるように形成しても、係合溝 59Bと規制軸 53は、ウォークイン機構 6の作動を連動させるときに、外れことはなぐしかも、ゥオークイン中のときシートボトム 2を元に戻す方向に力が作用したとき、規制軸 53が係合溝 59Bから外れるように構成することができるので、シートボトム 2を元に戻す方向に力が作用したとき、規制軸 53が係合溝 59Bから外れ、破損するのを防止する。

[0066] スライド機構 5のスライドレール 9は、車体側に固定のロアーレールにアッパーレールを前後摺動自在に取付け、アッパーレールに支持フレーム 10を固定状態に取付け、ロアーレール 70には、アッパーレールの移動方向に複数の係合孔 71を設け、係合孔 71にはスライドレバー 73の先端に軸着したスライドロック片 72が係合しているから、スライドロック機構 5Aはロック状態となる（図 25)。

[0067] スライドレバー 73の後部上方には、スライドクランク 76を設けているから、スライド操作部材を操作すると、スライド操作伝達部材 79がスライドクランク 76を回動させ、スライドクランク 76のスライドローラ 78はスライドレバー 73の当接部 75を下方に押し、次に、スライドロック片 72が軸軸 74中心に下方回動することにより係合孔 71から離脱してスライド機構 5をアンロックさせて、位置調節可能状態となる（図 26)。

[0068] 次に、この状態で、車両シート 1を前後移動させて所望位置にで停止させ、スライド操作部材から手を離すと、スライドクランク 76は元に戻り、スライドローラ 78はスライドレバー 73の当接部 75より上方に退避する。スライドローラ 78が上方に退避すると、スライドレバー 73の後部は上方回動してスライドロック片 72を下方回動させて、スライドロック機構 5Aをロックさせる。

[0069] したがって、通常の車両シート 1の前後移動調節中は、スライド操作部材により伝達部材 79を牽引を継続する必要があり、スライド操作部材から手を離すと、スライドクランク 76は元に戻り、スライドロック機構 5Aをロックさせる。この場合、メモリー部材 86 はスライドレバー 73の当接部 75より内側に位置し、スライドクランク 76はウォークインクランク 80の外側に位置させているから、メモリー部材 86はスライドクランク 76のスライドローラ 78には如何なるときにも当接しない。したがって、通常の車両シート 1の前後調節のときには、ストツバ 88とは無関係に位置調節行える。

[0070] ウォークインレバー 46を操作すると、ケーブル 44が牽引されて回動アーム 21を図 5 において左側に回動させ、通常の傾斜調節でなぐウォークイン操作によるリクライ二ング機構 4のアンロック状態となり、シートバック 3を前倒れさせると、前記のように、切替レバー 31が回動し、操作伝達部材 47を牽引し、操作伝達部材 47は、ウォークインクランク 80をウォークイン機構 6と連動させて回動させ、ウォークインクランク 80はスライドレバー 73の後部を下方に押して、スライドロック片 72が軸 74中心に下方回動することにより係合孔 71から離脱してスライド機構 5をアンロックを保持させてウォークイン状態にする（図 29)。

[0071] シートバック 3を前倒れさせた状態で、車両シート 1を後方移動させると、所定位置でメモリー部材 86の下部がストッパ 88に当接し、メモリー部材 86は図 29において時計回転し、メモリー部材 86の上部はウォークインローラ 83に当たり（図 30)、メモリー部材 86はアーム 81の基部中心にウォークインローラ 83を回動させる。

[0072] ウォークインローラ 83が後方に退避すると、スライドレバー 73の後部は上方回動して、スライドロック片 72を下方回動させて、スライドロック機構 5Aをロックさせる。

次に、前倒れさせているシートバック 3を起立させると、前記のように、切替レバー 3 1が回動し、操作伝達部材 47を緩めて、これにより、ウォークインクランク 80はバネ弹力により元の位置に向けて復帰回動を開始する。

[0073] この場合、操作伝達部材 47により牽引されてウォークインクランク 80がウォークインの状態のとき、ウォークインローラ 83のアーム 81は、ウォークインローラ 83がメモリー部材 86の上部より上方に位置するまで、軸 82中心に図 31の状態で反時計回転方向には回動自由に設定されているから、ウォークインクランク 80が復帰回動に伴って、メモリー部材 86の上部に当接しているウォークインローラ 83は、アーム 81が軸 82 中心に図 31の状態で反時計回転方向には回動しながらメモリー部材 86の上部を通過し、ウォークインクランク 80にストッパ 85が当接するまで、ウォークインローラ 83はバネ 84の弾力により元の位置に復帰回動し、ウォークインクランク 80も元の位置へ復帰する。

[0074] したがって、メモリー部材 86はウォークインローラ 83とストッパ 88との両方に当接する力ウォークインローラ 83が退避するので、メカロックは防止され、所定位置に設けたストッパ 88に、メモリー部材 86が当接することにより、スライドロック機構 5Aをロックさせること力 Sでき、ウォークインの復帰操作を容易にする。

[0075] この場合、メモリー部材 86はスライドレバー 73の当接部 75より内側に位置し、スライドクランク 76はウォークインクランク 80の外側に位置させているから、メモリー部材 86 はスライドクランク 76のスライドローラ 78にはいかなるときにも当接しない。したがって、通常の車両シート 1の前後調節のときには、ストツバ 88とは無関係に位置調節行え

[0076] なお、通常の車両シート 1の前後位置調節のとき、ストッパ 88にメモリー部材 86は当接する力操作伝達部材 47により、ウォークインクランク 80が回動していないとき（非ウォークイン状態）、ウォークインローラ 83はメモリー部材 86の上部よりも上方に位置しているので、メモリー部材 86がストッパ 88に当接して回動するだけで、ストッパ 8 8を乗り越えたメモリー部材 86は所定位置に復帰する（車両シート 1を前方移動させたときに、ストツバ 88にメモリー部材 86が当接しても、回動方向が反対になるだけで、それ以外の点は同様である）。

[0077] この場合、メモリー部材 86はパネ 89 (図 28)により常時、所定起立状態に保持され、しかも、ストッパ 88が当接すると、正逆何れの方向にも回動して、正逆何れの方向力、らもバネ 89の弾力により所謂センター復帰のように当初の所定起立位置に復帰す

[0078] しかして、スライドレバー 73の後部には、平面（平板）状の当接部 75を形成しているので、スライドクランク 76のスライドローラ 78およびウォークインクランク 80のウォークインローラ 83の両方を、スライドレバー 73に確実に当接させることができ、スライドクランク 76とウォークインクランク 80の操作の切替およびロック'アンロックを確実に行える

[0079] ウォークインローラ 83はアーム 81の先端に取付け、アーム 81はウォークインクランク 80に回動自在に取り付けているので、ウォークインローラ 83が当接部 75から退避させてスライドロック機構 5Aをロックさせたとき、シートバック 3は前倒れのままで行え [0080] したがって、シートバック 3が前倒れの状態で車両シート 1を後方移動させ、所定位置で車両シート 1を停止させてスライドロック機構 5Aをロックさせ、次に、シートバック 3を起こすという一連操作になるので、誤操作を防止して、ウォークイン操作の操作性を向上させる。

[0081] 即ち、シートバック 3が通常着座可能な傾斜の起立した状態のままで、車両シート 1 全体が後方移動可能になると、ウォークイン復帰操作の終了が認識できず、シートバック 3が起立した状態の車両シート 1でありながらスライドロック機構 5Aがアンロックになるという不具合が発生することになる力本願では、これを防止する。

[0082] また、ウォークインの前方位置からの復帰の際に、シートバック 3が前倒れの状態で車両シート 1を後方移動させてる途中の、ストツバ 88より手前所望位置で、シートバック 3を起こすと、切替作動部 30の案内溝 37内の左側移動により、切替レバー 31は回動して、操作伝達部材 47を緩めて、ウォークインクランク 80が元の位置に回動し、ゥオークインローラ 83がスライドレバー 73の後部上面から退避して、スライドロック機構 5Aをロックさせる。

[0083] したがって、一旦、ストッパ 88のある所定位置にまで後方移動させて、シートバック 3を起こしてから、再び、前進させなくても、ウォークイン状態から直接シートバック 3を起こすだけで、車両シート 1の前後位置調節も行え、誤操作を防止するだけでなぐ他の操作性を向上させる。

[0084] この場合、車両シート 1を後方移動させる際のスライドロック機構 5Aの抵抗よりシートバック 3を前倒れさせるバネ 42の弾力を強くすると、前倒れさせたシートバック 3を後方に押しても、シートバック 3は起立しないから、一層、誤操作防止および操作性の向上の点から、好適である。

Claims

請求の範囲

[1] スライド機構により前後移動自在のシートボトムと、リクライニング機構によりセンター軸を中心に傾斜角度調節自在のシートバックと、前記シートバックを所定傾斜角度の着座位置から前倒れ位置に回転させると、前記スライド機構をロック状態からアンロック状態に切り替えて前記シートボトムおよび前記シートバックの前方への移動を許容するウォークイン機構とを有し、前記スライド機構はウォークイン位置から前記シートボトムを後方に移動させると前記シートボトムを所定位置にて停止させる構成とした車両シート。

[2] 請求項 1において、更に、前記リクライニング機構を作動させるリクライニングレバーと、前記ウォークイン機構を作動させるウォークインレバーとを有し、前記リクライニング機構は、前記リクライニングレバーまたは前記ウォークインレバーのレ、ずれか一方が操作されるとアンロック状態に切り替わる車両シート。

[3] 請求項 2において、前記スライド機構は前記リクライニングレバーまたは前記ウォークインレバーのいずれか一方が操作されるとアンロック状態に切り替わる車両シート。

[4] 請求項 3にお!/、て、前記スライド機構は、前記シートバックを前記前倒れ位置から前記着座位置に回転させると、ロック状態に切り替わって前記シートボトムの後方への移動を不能にする車両シート。

[5] 請求項 4におレ、て、前記スライド機構のスライドロック機構は、スライドロック片を係合孔に係脱変位させるスライドレバーと、該スライドレバーの当接部に当接してスライドロック片をロックするように変位させるスライドクランクおよびウォークインクランクとを有し、前記スライドクランクはスライドレールのロアーレールの所定位置に設けたストッパとは無関係に前記シートボトムを前後させて所望位置にて前記スライドレバーの当接部から離脱するように構成し、前記ウォークインクランクは、前記ストツバに当接すると回動するメモリー部材により、前記スライドレバーの当接部から離脱するように構成した車両シート。

[6] 請求項 5において、前記ウォークインクランクには、前記メモリー部材が当接するゥォ一クインローラを有するアームの基部を回動自在に取付け、前記ストツバに前記メモリ一部材が当接すると、該メモリー部材はウォークインクランクに対して前記ウォークインローラを回動させて前記スライドレバーの当接部から離脱させるように構成し、もつて、前記スライドロック片を係合孔にロックさせると共に、前倒れさせたシートバックが元の着座状態に復帰すると、前記ウォークインクランクは元の位置に復帰して前記スライドレバーの当接部から離脱するように構成した車両シート。

[7] 請求項 6において、前記スライドクランクと前記ウォークインクランクは、シートボトム側のスライドレールに設けた支持フレームの取付軸に同軸上に配置し、前記メモリー部材は前記ウォークインローラにのみ当接するように配置した車両シート。

[8] 請求項 7において、前記シートバックには、該シートバックを前倒れさせるように付勢するパネを設け、パネの弾力は、スライド機構によるシートボトムの移動抵抗より強く構成した車両シート。