WO2007061035A1

WO2007061035A1 - 吸収性物品

Info

Publication number: WO2007061035A1
Application number: PCT/JP2006/323405
Authority: WO
Inventors: Rumiko Yogo
Original assignee: Daio Paper Corporation
Priority date: 2005-11-25
Filing date: 2006-11-24
Publication date: 2007-05-31
Also published as: JP2007143699A; JP5024918B2

Abstract

【課題】排血口後部からお尻の付け根部分までの間に生じるシワやヨレを無くし身体との間に隙間が生じないようにすることで、後斜めからの漏れを防止する、【解決手段】透液性表面シート３と、裏面シート２との間に吸収体４が介在され、前記透液性表面シート３面側に、左右対で略長手方向に沿う縦方向エンボス溝７，７が形成された吸収性物品において、前記縦方向エンボス溝７，７は、吸収性物品の後部側から前部側にかけて離間幅を狭める形状とする。好ましくは、前記縦方向エンボス溝７，７の吸収性物品の前部側始端同士を結合するとともに、吸収性物品の前端側に凸形状の前部側幅方向エンボス溝８が形成され、前記縦方向エンボス溝７，７の吸収性物品の後部側終端同士を結合するとともに、吸収性物品の後端側に凸形状の後部側幅方向エンボス溝９が形成される。

Description

明細書

吸収性物品

技術分野

[0001] 本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナ一、失禁パッド等の吸収性物品、詳しくは表面側に略長手方向に沿う方向に左右対の縦方向エンボス溝が形成された吸収性物品に関する。

背景技術

[0002] 従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液'性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプ等力もなる吸収体を介在したものが知られている。

[0003] この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、体液漏れ等を防止するための手段が種々講じられている。例えば、幅方向への体液の拡散を防止するとともに、吸収体のョレを防止し、かつ吸収体中央部を隆起させ局部への密着性を向上させるなどの目的で、表面側に熱エンボスによってエンボス溝を形成する技術が存在する。

[0004] たとえば、下記特許文献 1においては、図 11に示されるように、生理用ナプキン N の透液性表面シート面側に略長手方向に沿う方向に長手方向中心線を跨、で左右一対の、内方側に凸形状を成す縦方向弧状エンボス溝 50, 50が形成されるとともに、略幅方向に沿う方向に平面視で、前後端に向力つて凸形状の幅方向弧状エンボス溝 51 , 51が形成された吸収性物品が開示されて!ヽる。

[0005] また、下記特許文献 2においては、図 12に示されるように、生理用ナプキン Nの透液性表面シート面側に略長手方向に沿う方向に長手方向中心線を跨、で左右一対の縦方向エンボス溝 52, 52が平行に形成された、全体として略小判形状のエンボス溝が形成された吸収性物品が開示されている。

特許文献 1 :特開 2003— 265519号公報

特許文献 2 :特開 2003— 180734号公報

発明の開示発明が解決しょうとする課題

[0006] し力しながら、前記特許文献 1記載のエンボス溝形状の場合、排血口部分では身体の隙間を埋めることができても、エンボス溝部でそれよりも外側部分が折れ曲がり易ぐ折れ曲がり部分と排血ロ後端力もお尻の付け根部分にかけて隙間が生じることがあった。また、両脚付け根部分から圧力を受けると、シヮゃョレが前端側及び後端側の両方に延びるため、特に後斜めからの漏れが生じ易くなつていた。

[0007] また、上記特許文献 1記載のエンボス溝形状の場合、排血口部分からお尻付け根部分にかけて身体との隙間を埋めることができても、両脚付け根部分力も圧力を受けると、シヮゃョレが前端側及び後端側の両方に延びるため、特に後斜めからの漏れが生じ易くなつていた。

[0008] そこで本発明の主たる課題は、排血ロ後部からお尻の付け根部分までの間に生じるシヮゃョレを無くして、身体との間に隙間が生じないようにすることで、後斜め力の漏れを防止することにある。

課題を解決するための手段

[0009] 前記課題を解決するために請求項 1に係る本発明として、透液性表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在され、前記透液性表面シート面側に、左右対で略長手方向に沿う縦方向エンボス溝が形成された吸収性物品において、

前記縦方向エンボス溝は、吸収性物品の後部側力前部側にかけて離間幅を狭める形状としたことを特徴とする吸収性物品が提供される。

[0010] 上記請求項 1記載の発明では、縦方向エンボス溝は、吸収性物品の後部側から前部側にかけて離間幅を狭める形状とするものである。従って、縦方向エンボス溝に挟まれた吸収体は、後部側で十分な広さを保持でき、かつ両脚付け根部分から圧力を受けたとしても、シヮゃョレは相対的に離間幅が狭くなつている前端側に逃げるように延びるため、後部側にはシヮゃョレが発生しづらぐ身体との間に隙間が生じ難くなるため、後斜めからの漏れを防止できるようになる。

[0011] なお、「吸収性物品の後部側から前部側にかけて離間幅を狭める形状」とは、離間幅を漸次狭める場合の他、特に後側部分に平行部分を有し、中間点力徐々に離間幅を狭める場合を含むものである。すなわち、前部側に行くに従って離間幅が拡大する部分が存在しなければょヽ。

[0012] 請求項 2に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝は、吸収性物品の前部側始端の離間幅が 20〜40mmであり、吸収性物品の後部側終端の離間幅が 50〜60mm である請求項 1記載の吸収性物品が提供される。

[0013] 上記請求項 2記載の発明は、縦方向エンボス溝の形状を具体的に規定するものである。

[0014] 請求項 3に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝は、平面視で吸収性物品の外側に向力つて凸状を成す曲線で形成されている請求項 1, 2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0015] 上記請求項 3記載の発明は、前記縦方向エンボス溝を、平面視で吸収性物品の外側に向力つて凸状を成す曲線で形成するものであり、脚部から圧力を受けた場合、縦方向エンボス溝によって挟まれた吸収体部分が表面側に隆起し易くなり、排血口に食い込み易くなる。

[0016] 請求項 4に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝の線幅は 0. 5〜3. Ommとしてある請求項 1〜 3 ヽずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0017] 上記請求項 4記載の発明は、明確なエンボス溝を形成し、かつ製品全体に硬さを出さずに装着感を良好にするため、縦方向エンボス溝の線幅を 0. 5〜3. Ommとするものである。

[0018] 請求項 5に係る本発明として、前記左右対で形成された縦方向エンボス溝の間が吸収体中高部とされる請求項 1〜4 、ずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0019] 上記請求項 5記載の発明は、排血ロ部分に対する密着性が良好とするため、縦方向エンボス溝の間が吸収体中高部とするものである。

[0020] 請求項 6に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝の吸収性物品の後部側終端同士を結合する後部側幅方向エンボス溝を有する請求項 1〜5いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0021] 上記請求項 6記載の発明は、排血ロ後部力お尻の付け根部分までの領域をェンボス溝で画成するため、縦方向エンボス溝の吸収性物品の後部側終端同士を結合する後部側幅方向エンボス溝を形成するものである。 [0022] 請求項 7に係る本発明として、前記後部側幅方向エンボス溝は、吸収性物品の後端側に凸形状を成す弧状エンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品が提供される。

[0023] 上記請求項 7記載の発明は、後部側幅方向エンボス溝のエンボス形状を具体的に規定したものである。前記後端側に凸形状を成す弧状エンボス溝とすることにより、排血口後部からお尻の付け根部分までの領域を広く確保することができる。

[0024] 請求項 8に係る本発明として、前記後部側幅方向エンボス溝は、両側部分に吸収性物品の後端側に凸状を成す左右対の凸状曲線部及び前記凸状曲線部分の間に存在する凹状曲線部からなる、平面視で略 W字状曲線を成すエンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品が提供される。

[0025] 上記請求項 8記載の発明も、後部側幅方向エンボス溝のエンボス形状を具体的に規定したものである。平面視で略 W字状曲線を成すエンボス溝とすることにより、両脚部から圧力を受けた際に、身体側に隆起するように山折りとなって身体に密着し易くなる。

[0026] 請求項 9に係る本発明として、前記後部側幅方向エンボス溝は、幅方向中央部で溝幅を最大とし、側部側に行くに従って漸次溝幅を狭めた、平面視で略三日月形状を成すエンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品が提供される。

[0027] 上記請求項 9記載の発明は、後部側幅方向エンボス溝のエンボス形状を具体的に規定したものである。平面視で略三日月形状を成すエンボス溝とし、中央部分でェンボス剛性が高くし、側部に行くに従ってエンボス剛性を小さくすることにより、中央部分で吸収体にシヮゃョレが出来に《することが可能となる。

[0028] 請求項 10に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝の後部側終端近傍より前側領域におけるエンボス溝は、相対的に低圧搾部分よりも高圧搾部分を多くし、前記縦方向エンボス溝の後部側終端近傍より後側領域におけるエンボス溝は、相対的に高圧搾部分よりも低圧搾部分を多くしてある請求項 6〜 9いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0029] 上記請求項 10記載の発明は、縦方向エンボス溝の吸収性物品の後部側終端近傍を境に前側と後側とでエンボス態様を変化させるものである。すなわち、前記後部側終端位置より前側では相対的に低圧搾部分よりも高圧搾部分を多くすることにより吸収体が潰れ易くし、一方前記後部側終端位置より前側では相対的に高圧搾部分よりも低圧搾部分を多くすることにより吸収体が潰れ難くして、排血ロ後部からお尻の付け根部分までの間に生じるシヮゃョレを無くして、身体との間に隙間が生じないようにする。

[0030] 請求項 11に係る本発明として、前記縦方向エンボス溝の吸収性物品の前部側始端同士を結合するとともに、吸収性物品の前端側に凸形状の前部側幅方向エンボス溝を有する請求項 1〜10いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0031] 上記請求項 11記載の発明は、排血口前部領域をエンボス溝で画成するため、縦方向エンボス溝の吸収性物品の前部側終端同士を結合する前部側幅方向エンボス溝を形成するものである。

[0032] 請求項 12に係る本発明として、前記吸収体において、縦方向エンボス溝の略中央位置であってかつ裏面側に、吸収性物品の長手方向に沿って凹状エンボス溝が形成されている請求項 1〜： L 1いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

[0033] 上記請求項 12記載の発明は、吸収体において、縦方向エンボス溝の略中央位置であってかつ裏面側に、吸収性物品の長手方向に沿って凹状エンボス溝を形成するものであり、前記凹状エンボス溝は、凹状溝軸部分が他の部分よりも薄肉化され、剛性 (断面二次モーメント）が低下することにより、凹状エンボス溝を可撓軸 (長手方向可撓軸)として横断方向の変形性能が確保され、装着状態では、前記横断方向で前記可撓軸部分が角折れするように変形し、臀部の丸みに沿うように身体にフィットするようになるとともに、前記可撓軸により吸収体を隆起させるように変形するため、お尻の窪み部分に密着させることができる。

発明の効果

[0034] 以上詳説のとおり本発明によれば、排血ロ後部からお尻の付け根部分までの間に生じるシヮゃョレが無くなり、身体との間に隙間が生じないようになるため、後斜めからの漏れを防止できるようになる。

発明を実施するための最良の形態

[0035] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。図 1は本発明に係る生理用ナプキン 1の展開図であり、図 2は図 1の II II線矢視図である。

[0036] 前記生理用ナプキン 1は、ポリエチレンシートなど力もなる不透液性裏面シート 2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート 3と、これら両シート 2, 3 間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなど力もなる吸収体 4と、この吸収体 4 の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体 4を囲繞するクレープ紙 5と、前記吸収体 4の略両側縁部カゝら前記裏面シート 2の側縁部にかけて夫々配設されたサイド不織布 6とから主に構成され、かつ前記吸収体 4の周囲においては、その上下端縁部では前記不透液性裏面シート 2と透液性表面シート 3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体 4よりも側方に延出して、る前記不透液性裏面シート 2と、前記サイド不織布 6 とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。

[0037] 以下、具体的に前記生理用ナプキン 1の構造について詳述すると、

前記不透液性裏面シート 2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられる力近年はムレ防止の観点力も透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水'透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のォレフイン系榭脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。

[0038] 次、で、前記透液性表面シート 3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のォレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンゃキュブラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れて、る。

[0039] また、前記透液性表面シート 3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等（以下、まとめて体液という。）が速やかに吸収されるようになり、ドライタツチ性に優れたものとなる。

[0040] 前記吸収体 4としては、体液を吸収 ·保持し得るものであれば良ぐ積繊パルプ、ェァレイド、パルプ不織布等が使用される。一般にはフラッフ状パルプ中に吸水性ポリマー粉末を混入したものが吸収機能および価格の点から好適に使用される。前記吸収体 4は図示のごとぐ形状保持等のためにクレープ紙 5によって囲繞するのが望ましい。

[0041] 前記透液性表面シート 3の幅寸法は、図 1に示されるように、吸収体 4の幅よりも若干長めとされ、吸収体 4を覆うだけに止まり、吸収体 4の略両側縁部から前記裏面シート 2の側縁部にかけて夫々、サイド不織布 6が配設されている。前記サイド不織布 6 は、具体的には経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されている。カゝかるサイド不織布 6としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができる力好ましくはゴヮ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を 18〜23g/m²として作製された不織布を用いるのが望ましぐかつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系、ノラフィン系、アルキルク口ミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。

[0042] (エンボス溝の構造）

前記透液性表面シート 3面には、排血部位 Hを含む股下範囲 Sに、左右対で略長手方向に沿う縦方向エンボス溝 7, 7が形成され、前記股下範囲 Sに連続するナプキン前側部分 Fに、縦方向エンボス溝 7, 7のナプキン前部側始端同士を結合するとともに、ナプキン前端側に凸形状の前部側幅方向エンボス溝 8が形成され、前記股下範囲 Sに連続するナプキン後側部分 Bに、前記縦方向エンボス溝 7, 7のナプキン後部側終端同士を結合するとともに、ナプキン後端側に凸形状の後部側幅方向ェンボス溝 9が形成され、全体として閉合形状のエンボス溝 11が設けられている。また、前記エンボス溝 11によって囲まれた領域は、図 2に示されるように、吸収体 4が増厚された中高部 10となっている。なお、前記エンボス溝 11の形成位置は、前記前部側幅方向エンボス溝 8の中央部 Pが排血ロ（小陰唇）の先端に位置するようにし、前記縦方向エンボス溝 7, 7の長手方向略中央に排血部位 Hが位置するようにするのが望ましい。

[0043] 本ナプキン 1では特に、前記縦方向エンボス溝 7, 7を、ナプキン後部側から前部側にかけて離間幅を狭める形状で形成するものである。従って、縦方向エンボス溝 7, 7 に挟まれた中高吸収体 10は、後部側で十分な広さが保持でき、かつ図 3に示されるように、両脚付け根部分力圧力を受けたとしても、シヮゃョレは相対的に離間幅が狭くなつている前端側に逃げるように延びるため、後部側 12にはシヮゃョレが発生しづらぐ身体との間に隙間が生じ難くなるため、後斜めからの漏れを防止できるようになる。

[0044] 前記縦方向エンボス溝 7, 7の形状 (幅、長さ、勾配）は身体の股部形状に合わせるようにするのが望ましい。具体的には、前記方向エンボス溝 7, 7は、ナプキン前部側始端の離間幅 FLが 20〜40mm、好ましくは 25〜35mm、ナプキン後部側終端の離間幅 BLが 50〜60mmとするのが望まし!/、。ナプキン前部側始端の離間幅 FLが 20m m未満の場合は排血口の幅以下となり漏れを防止難くなる。 40mmを超える場合には、前記ナプキン後部側終端の離間幅 BLとの差が小さくなり縦方向エンボス溝 7, 7の傾斜 (勾配)が緩やかになるため、シヮゃョレが前端側に逃げづらくなり後部側 12にシヮゃョレが発生してしまうことになる。一方、ナプキン後部側終端の離間幅 BLの寸法は平均的日本人体型の排血ロ端部に当たる部分の幅として設定されるものである

[0045] また、前記縦方向エンボス溝 7, 7の線幅は 0. 5〜3. Ommとするのが望ましい。前記線幅が 0. 5mm未満では明確なエンボス溝を形成することができず、 3. Ommを超える場合には、製品全体に硬さで出てしまい装着感を損なうことになる。

[0046] 前記縦方向エンボス溝 7, 7は、平面視で吸収性物品の外側に向力つて緩やかな凸状を成す曲線で形成されていることが望ましい。脚部力も圧力を受けた場合、縦方向エンボス溝 7, 7によって挟まれた吸収体部分が表面側に隆起し易くなり、排血ロに食い込み易くなる。

[0047] エンボス溝 11の形成態様は、図 4に示されるように、縦方向エンボス溝 7, 7の後部側終端近傍より前側領域 EFにおけるエンボス溝は、相対的に低圧搾部分よりも高圧搾部分を多くし、前記縦方向エンボス溝 7, 7の後部側終端近傍より後側領域 EB〖こおけるエンボス溝は、相対的に高圧搾部分よりも低圧搾部分を多くするのが望ましい

。図示例では、前記前側領域 EFにおけるエンボス溝をすベて高圧搾エンボス 12aとし、前記後側領域 EBにおけるエンボス溝は幅方向に高圧搾エンボス 12aと低圧搾ェンボス 12bとが交互に存在するとともに、低圧搾エンボス 12bの面積が多くなるようにしている。前記前側領域 EFでは、相対的に低圧搾部分よりも高圧搾部分を多くすることにより吸収体 4、 10が潰れ易くし、一方前記後側領域 EBでは相対的に高圧搾部分よりも低圧搾部分を多くすることにより吸収体 4, 10が潰れ難くして、排血ロ後部からお尻の付け根部分までの間に生じるシヮゃョレを無くして、身体との間に隙間が生じないようにする。

[0048] 前記後部側幅方向エンボス溝 9は、図 5に示されるように、幅方向中央部で溝幅を最大とし、側部側に行くに従って漸次溝幅を狭めた、平面視で略三日月形状を成すエンボス溝とすることができる。平面視で略三日月形状を成すエンボス溝とすることで、中央部分ではエンボス剛性を高くし、側部に行くに従ってエンボス剛性を徐々に小さくすることにより、中央部分で吸収体 4, 10にシヮゃョレが出来に《することができる。この場合、前記高圧搾部 2aは、図 6(A)に示されるように、溝幅全長に亘り形成するようにしてもよいが、図 6(B)に示されるように、ョレゃシヮを発生し難くするため、中間に低圧搾部 12bを入れながら溝幅方向に沿って形成するようにしてもょ、。

[0049] 一方、前記吸収体 4において、図 7に示されるように、縦方向エンボス溝 7, 7の略中央位置であってかつ裏面側に、ナプキン長手方向に沿って凹状エンボス溝 13を形成することも可能である。前記凹状エンボス溝 13は、凹状溝軸部分が他の部分よりも薄肉化され、剛性 (断面二次モーメント）が低下することにより、凹状エンボス溝 13を可撓軸 (長手方向可撓軸)として横断方向の変形性能が確保され、装着状態では、前記横断方向で前記可撓軸部分が角折れするように変形し、臀部の丸みに沿うように身体にフィットするようになるとともに、前記可撓軸により吸収体を隆起させるように変形するため、お尻の窪み部分に密着させることができるようになる。

[0050] 〔他の形態例〕 (1)上記形態例では、前記左右対の縦方向エンボス溝 7, 7、前部側幅方向エンボス溝 8および後部側幅方向エンボス溝 9により、全体として閉合形状のエンボス溝 11を形成するようにしたが、図 8に示されるように、前記前部側幅方向エンボス溝 8および後部側幅方向エンボス溝 9は、左右対の縦方向エンボス溝 7, 7から不連続としてもよい。

(2)また、図 9に示されるように、前部側幅方向エンボス溝 8および後部側幅方向ェンボス溝 9を省略して、前記左右対の縦方向エンボス溝 7, 7のみを形成するようにしてちょい。

(3)前記後部側幅方向エンボス 9は、図 10に示されるように、両側部分に吸収性物品の後端側に凸状を成す左右対の凸状曲線部 9a、 9a及び前記凸状曲線部分 9a、 9a の間に存在する凹状曲線部 9bからなる、平面視で略 W字状曲線を成すエンボス溝とすることもできる。平面視で略 W字状曲線を成すエンボス溝とすることにより、両脚部から圧力を受けた際に、身体側に隆起するように山折りとなって身体に密着し易くなる。

(4)上記形態例では、前記左右対の縦方向エンボス溝 7, 7、前部側幅方向エンボス溝 8および後部側幅方向エンボス溝 9により、全体として閉合形状のエンボス溝 11を形成するようにしたが、前記エンボス溝 11以外のエンボスを別途付加することも可能である。

図面の簡単な説明

[図 1]本発明に係る生理用ナプキン 1の平面図である。

[図 2]図 1の II II線矢視図である。

[図 3]エンボス溝 11領域のシヮ 'ョレの形成状態を示す図である。

[図 4]エンボス溝 11の形成態様を示す要部平面図である。

[図 5]エンボス溝 11の他の形成態様を示す要部平面図である。

[図 6]エンボス溝 11の他の形成態様を示す要部平面図である。

[図 7]裏面側凹状エンボス溝 13の形成態様を示す要部平面図である。

[図 8]本発明に係る生理用ナプキン 1の変形例を示す平面図である。

[図 9]本発明に係る生理用ナプキン 1の変形例を示す平面図である。 [図 10]後部側幅方向エンボス 9の他の形態例を示すナプキン平面図である。

[図 11]縦方向エンボスが形成された従来ナプキン (その 1)を示す視図である。

[図 12]縦方向エンボスが形成された従来ナプキン (その 2)を示す平面図である。符号の説明

1…生理用ナプキン、 2…不透液性裏面シート、 3…透液性表面シート、 4…吸収体、 5· ··クレープ紙、 6…サイド不織布、 7…縦方向エンボス溝、 8…前部弧状幅方向ェンボス、 9…後部弧状幅方向エンボス、 10· ··中高部、 H…排血部位

Claims

請求の範囲

[1] 透液性表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在され、前記透液性表面シート面側に、左右対で略長手方向に沿う縦方向エンボス溝が形成された吸収性物品において、

前記縦方向エンボス溝は、吸収性物品の後部側力前部側にかけて離間幅を狭める形状としたことを特徴とする吸収性物品。

[2] 前記縦方向エンボス溝は、吸収性物品の前部側始端の離間幅が 20〜40mmであり、吸収性物品の後部側終端の離間幅が 50〜60mmである請求項 1記載の吸収性物品。

[3] 前記縦方向エンボス溝は、平面視で吸収性物品の外側に向力つて凸状を成す曲線で形成されて!、る請求項 1, 2 、ずれか〖こ記載の吸収性物品。

[4] 前記縦方向エンボス溝の線幅は 0. 5〜3. Ommとしてある請求項 1〜3いずれかに記載の吸収性物品。

[5] 前記左右対で形成された縦方向エンボス溝の間が吸収体中高部とされる請求項 1

〜4 、ずれかに記載の吸収性物品。

[6] 前記縦方向エンボス溝の吸収性物品の後部側終端同士を結合する後部側幅方向エンボス溝を有する請求項 1〜5いずれかに記載の吸収性物品。

[7] 前記後部側幅方向エンボス溝は、吸収性物品の後端側に凸形状を成す弧状ェンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品。

[8] 前記後部側幅方向エンボス溝は、両側部分に吸収性物品の後端側に凸状を成す左右対の凸状曲線部及び前記凸状曲線部分の間に存在する凹状曲線部からなる、平面視で略 W字状曲線を成すエンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品。

[9] 前記後部側幅方向エンボス溝は、幅方向中央部で溝幅を最大とし、側部側に行くに従って漸次溝幅を狭めた、平面視で略三日月形状を成すエンボス溝とされる請求項 6記載の吸収性物品。

[10] 前記縦方向エンボス溝の後部側終端近傍より前側領域におけるエンボス溝は、相対的に低圧搾部分よりも高圧搾部分を多くし、前記縦方向エンボス溝の後部側終端近傍より後側領域におけるエンボス溝は、相対的に高圧搾部分よりも低圧搾部分を多くしてある請求項 6〜 9いずれかに記載の吸収性物品。

[11] 前記縦方向エンボス溝の吸収性物品の前部側始端同士を結合するとともに、吸収性物品の前端側に凸形状の前部側幅方向エンボス溝を有する請求項 1〜10いずれかに記載の吸収性物品。

[12] 前記吸収体において、縦方向エンボス溝の略中央位置であってかつ裏面側に、吸収性物品の長手方向に沿って凹状エンボス溝が形成されて、る請求項 1〜1 、ずれかに記載の吸収性物品。