WO2007043404A1 - サスペースノックアウト動物 - Google Patents

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Takeshi Matsui
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Abstract

[課題]サスペースをコードする遺伝子を欠失したノックアウト動物(以下、サスペースKO動物)を提供する。 [解決手段]重層上皮特異的蛋白質分解酵素サスペースをコードする遺伝子を、targeted disruption(標的破壊)により欠失させ、機能を持ったサスペースの発現を失わせたサスペースKO動物を作製した。サスペースKO動物は、体側などに有意にしわが増加した。サスペースKO動物は、しわのモデル動物として使用することが可能である。

Description

明 細 書
サスペースノックアウト動物
技術分野
[0001] 本発明は、重層上皮特異的蛋白質分解酵素サスペースを欠失した非ヒト動物に関 する。
背景技術
[0002] サスペース (SASPase)は、ヒト皮膚より見出された分子量 28kDaの蛋白質分解酵素 である。サスペースはヒト皮膚の顆粒層に特異的に発現し自己分解反応により 14kDa の蛋白質を産生する(Bernard D. et al" J. Invest. Dermatol. 125, 278-287, 2005)。
[0003] リコンビナントサスペースは自己分解活性を示すと供に、外来の基質として、 insulin や caseinを分解する事が報告されている(Bernard D. et al., J. Invest. Dermatol. 125, 278-287, 2005) oし力し、表皮中での機能は明らかにされていない。
非特許文献 1 : Bernard D. et al., J. Invest. Dermatol. 125, 278-287, 2005
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] 本発明の課題は、サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝 子を欠失したノックアウト動物(以下、サスペース KO動物)を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0005] サスペースをコードする遺伝子を、 targeted disruption (標的破壊)により欠失させた サスペース KOマウスを作製することを試みた。
その結果、サスペース KOマウスは、生後 5週頃力も体側に対して平行に無数のしわ が観察された。すなわち、サスペース KOマウスは、表皮に原因があるしわの解析モ デルとしても有用であることが示唆され、本発明を完成するに到った。
[0006] すなわち本発明は、サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺 伝子を欠失、好ましくは targeted disruptionにより欠失させ、機能を持ったサスペース を欠失させた非ヒト動物に関する。好ましくは非ヒト動物は齧歯類であり、更に好ましく はマウスであることが望まし!/、。 ここで targeted disruptionは、標的となる遺伝子の塩基配列に変異を導入した DNA 、好ましくは選択マーカー、更に好ましくは薬剤に対する耐性遺伝子を挿入した DNA を、細胞に導入し、導入した DNAと標的遺伝子との間で相同組換えを起こした細胞を 選択して、標的遺伝子に変異を導入する技術を指す (Suzanne, L. et.al, Nature, 33 6, 348, 1988)。すなわち、 targeted disruptionによりサスペースをコードする遺伝子を 欠失させた場合、該遺伝子の一部または全部力 targeted disruptionのために用い た外来核酸に置き換わっている。外来核酸は、単にサスペースをコードする遺伝子を 欠失させたゲノム由来の配列であってもよぐある 、は所望の配列を含んでもょ 、。 例えば所望のマーカー遺伝子、好ましくは薬剤に対する耐性遺伝子を含んでいても よい。 targeted disruptionは、サスペースをコードする遺伝子の塩基配列の情報に基 づいて該遺伝子を欠失させる技術の例示であり、当該遺伝子の塩基配列の情報に 基づ 、て欠失させたのであれば本発明に含まれるものである。またここで遺伝子を欠 失させるとは、遺伝子に変異を導入して、その遺伝子産物の機能を失わせることを意 味する。
また、機能を持ったサスペースとは、プロテアーゼ活性を保持したサスペースを言 い、機能を持ったサスペースを欠失させたことは、表皮顆粒層の部位に、免疫染色 等で見出されるサスペースが実質的に存在しないことにより確認することができる。実 質的に存在しないとは、野生型の表皮顆粒層におけるサスペースの検出量に比べ、 好ましくは 1/5以下、より好ましくは 1/10以下、より好ましくは 1/20以下、より好ましくは 検出限界以下 (またはバックグラウンドレベル)であることを言う。
本発明は、機能を持ったサスペースを欠失したマウス力 個体発生して発育し、体 側にしわが形成されるというサスペースの欠失に伴った異常を示して、生体における サスペースの機能の解析に有用であることを見出したものである。
本発明者らが単離したサスペース遺伝子を含むゲノム DNAの塩基配列を配列番号 1に、該 DNAがコードする蛋白質のアミノ酸配列を配列番号 2に示した。配列番号 1 において第 2メチォニンをコードする 256〜258番目の開始コドン力も翻訳されたポリ ペプチド(配列番号 2の 84番目から 339番目のアミノ酸配列からなるポリペプチド)は、 自己プロセッシングによりプロテアーゼ活性を有する活性断片(配列番号 2の 189から 324番目のアミノ酸配列力 なるポリペプチド)を生成する。サスペースをコードする遺 伝子は、種内における多型や種間の違いがあり得る力 配列番号 2の 84番目力 339 番目のアミノ酸配列に相当する領域、中でも活性断片である配列番号 2の 189から 32 4番目のアミノ酸配列に相当する領域の保存性は高!、。
[0008] 本発明にお ヽてサスペースをコードする遺伝子ある 、は該遺伝子と相同な遺伝子 とは、配列番号 2に記載のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする遺伝子、該遺 伝子の同一種における多形の遺伝子、および種を超えて保存されている該ポリぺプ チドと同じプロテアーゼ活性を有するペプチドをコードする遺伝子である。
サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子には、配列番号 1 の塩基配列と高い同一性を有し、プロテアーゼをコードする塩基配列を含む DNAが 含まれる。またサスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子には 、配列番号 2に記載のアミノ酸配列と高い同一性を有するアミノ酸配列を含み、特に プロテアーゼ活性の活性中心、および/またはプロセシングを受ける部位に高い同一 性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする DNAが含まれる。例えば、プ 口テアーゼ活性断片をコードする配列番号 2の 189から 324番目のアミノ酸配列と高い 同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド、より好ましくは配列番号 2の 84番目 から 339番目のアミノ酸配列と高い同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドは 、本発明においてサスペースに含まれる。すなわち本発明においてサスペースをコ ードする遺伝子には、以下の (0又は GOの DNAを含んで成る遺伝子が含まれる。 (0配列番号 2の 84から 339番目のアミノ酸配列を含むポリペプチドまたは 189から 324 番目のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする DNA。
(ii)配列番号 2の 84から 339番目のアミノ酸配列を含むポリペプチドまたは 189から 324 番目のアミノ酸配列と高い同一性を有し、プロテアーゼ活性を持つポリペプチドをコ ードする DNA。
[0009] 高い同一性とは、例えば 70%以上、好ましくは 80%以上、 85%以上、 90%以上、最 も好ましくは 95%以上 (例えば 96、 97、 98、または 99%以上)の配列の同一性を指す 。アミノ酸配列および塩基配列の同一性は、比較したい配列を塩基またはアミノ酸が 一致するように適宜ギャップを挿入して整列させ、整列された範囲の全アミノ酸または 塩基に対する一致するアミノ酸または塩基の割合 (%)として計算される。配列の整列 は、例えば Karlinおよび Altschulによるアルゴリズムである BLAST (Proc. Natl. Acad. S ei. USA, 1990, 87, 2264—2268、 Karlin, S. & Altschul, SF" Proc. Natl. Acad. Sei. US A, 1993, 90, 5873)を用いて行うことができる。 BLASTのアルゴリズムに基づいた BLA STNや BLASTPと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul, SF. et al., J Mol Bi ol, 1990, 215, 403) o BLASTNを用いて塩基配列を解析する場合は、パラメータ一は 、例えば score = 100、 wordlength= 12とする。また、 BLASTPを用いてアミノ酸配列を 解析する場合は、パラメータ一は、例えば score=50、 wordlength=3とする。 BLASTと Gapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを 用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である(National Center for Biothc hnology Information (NCBI)の BLASTのウェブページを参照)。配列の同一性の算出 においては、ァライメント内の一致する塩基の割合を、ギャップはミスマッチと同等に みなして算出する。本発明においてサスペースをコードする遺伝子には、配列番号 2 に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドのプロテアーゼ活性を持つその活性断片 のアミノ酸配列(例えば配列番号 2の 189〜324番目)と高い同一性を有するアミノ酸 配列を含むプロテアーゼをコードする天然の DNAが含まれる。
またサスペースをコードする遺伝子には、配列番号 1に記載の塩基配列情報を元 に作成されたターゲッティングベクターとハイブリダィズして相同組換えを起こし、 targ eted disruptionにより欠失させることのできる遺伝子が含まれ、具体的には以下の (a) 又は (b)の DNAを含んで成る遺伝子が含まれる。
(a)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列力 なる DNA。
(b)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列からなる DNAあるいはそれら の相補鎖とストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、プロテアーゼをコードする DN A。
またサスペースをコードする遺伝子には、以下の (c)又は (d)の DNAを含んでなる遺 伝子も含まれる。
(c)配列番号 1の 256から 1023番目または 571から 978番目の塩基配列からなる DNA。
(d) (c)の DNAまたはその相補鎖とストリンジェントな条件下でノヽイブリダィズし、プロテ ァーゼをコードする DNA。
例えば、配列番号 1に記載の塩基配列(例えば 1〜1535番目)、好ましくは配列番 号 1の 256から 1023番目の塩基配列、より好ましくは配列番号 1の 571から 978番目の 塩基配列からなる DNA、ある 、はそれらの相補配列力 なる DNAから調製したプロ一 ブカ ストリンジェントな条件下でハイブリダィズする DNAであって、プロテア一ゼをコ ードする DNAは、本発明においてサスペースをコードする遺伝子に含まれる。プロ一 ブの調製は、例えばランダムプライマー法(Feinberg, A. P. and Vogelstein, B., 1983, Anal. Biochem. 132, 6-13; Feinberg, A. P. and Vogelstein, B., 1984, Anal. Bioche m. 137, 266- 267)を用いることができる(例えば Random Primer DNA Labeling Kit, T akara Bio Inc., Otsu, Japan)。ここでプロテアーゼとは、蛋白質分解活性(プロテア一 ゼ活性とも言う)を持つポリペプチドを言う。プロテアーゼ活性は、例えば蛍光ラベル した基質に対する蛋白質分解活性を、 Enzchek™ Protease Assay Kit (Molecular pro be)を用いて蛍光定量法にて測定することができる。基質としては、例えばインスリン またはカゼインを用いることができる力 これらに限定されない。またここでストリンジェ ントな条件の例としては、 65°C 4x SSC (1 X SSCは 150 mM NaCl, 15 mM sodium cit rateを含む)、 7%(W/V) sodium dodecyl sulfate (SDS)、 100 μ g/ml変性サケ精子 DNA 、 5 Xデンハルト液(1 Xデンハルト溶液は 0.2%ポリビニールピロリドン、 0.2%牛血清ァ ルブミン、および 0.2%フイコールを含む溶液)中におけるハイブリダィゼーシヨン、次い で 60°Cで 1時間 0.5x SSC中での洗浄の洗浄である。より好ましい洗浄の条件は、 65 °Cで 1時間 O.lx SSC中での洗浄である。また別法としてストリンジェントな条件は、 50% ホルムアミド中 42°C 4x SSC中におけるハイブリダィゼーシヨンである。洗浄は、上記と 同様の条件で行う。例えば所望の哺乳動物由来の cDNAライブラリーやゲノムライブ ラリーをスクリーニングすることにより、サスペースをコードする天然の DNAを単離する ことができる。サスペースをコードする遺伝子としては、例えば Accession No. XM_575 593 (protein ID XP— 575593)、 XM— 580888 (protein ID XP— 580888)、 XM— 538536 (prot ein ID XP_538536)などが例示できる。
また本発明は、皺および/または弛みを増力!]させる方法であって、サスペースをコー ドする遺伝子または該遺伝子と相同な遺伝子を欠失させる工程を含む方法に関する 。該遺伝子を欠失させた動物は、皺および/または弛みが増加するため、皺および/ または弛みの機構解析や皺および/または弛みの予防または低減のための処置また は薬剤のアツセィに有用できる。
[0012] 更に本発明は、サスペースをコードする遺伝子または該遺伝子と相同な遺伝子を 欠失させた動物と野生型の動物を比較し、サスペースをコードする遺伝子を欠失させ た動物の表現形質を解析して、サスペースの機能を解析する方法にも関する。ここで 機能には、サスペースが出生後または成体で果たしている役割に加え、個体発生の 過程で果たした役割も含まれる。
また本発明は、サスペースをコードする遺伝子を欠失させた動物を、サスペースが 欠失して引き起こされた疾患のモデル動物として、該疾患の解析に使用する方法に も関する。
これに力卩ぇ本発明は、サスペースをコードする遺伝子を欠失させた動物の、しわを 測定する工程を含んで成る、該動物をしわのモデル動物として使用する方法も開示 する。ここでしわの測定には、しわの有無の測定、しわの出現時期の測定、およびし わの程度の測定など、しわに関する所望の測定が含まれる。しわの程度の測定には 、しわの数、密度、深さ、長さ、たるみ具合、柔軟性などの、程度が比較可能な所望 の定性的、定量的、または半定量的なしわの測定が含まれる。具体的なしわの測定 方法としては、例えば斜光照明によるシヮの画像解析評価法、半透明レプリカ光透 過法による解析評価法、あるいは三次元座標計測装置による解析評価法等を用いる ことができる(日本ィ匕粧品工業連合会のシヮ評価ガイダンス、香粧会誌 Vol.28 No.2 ( 2004) ρ.118〜ρ.128)。
[0013] すなわち本発明は、サスペースをコードする遺伝子のノックアウト動物およびその利 用等に関し、より具体的には、
〔1〕サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子を欠失し、機能 を持ったサスペースを欠失した非ヒト動物、
〔2〕サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子を targeted disr uptionにより欠失させた、〔1〕に記載の非ヒト動物、
〔3〕非ヒト動物が齧歯類動物である〔1〕または〔2〕に記載の動物、 〔4〕齧歯類動物がマウスである〔3〕に記載の動物、
〔5〕以下の (a)又は (b)の DNAを含んでなる遺伝子を欠失した〔1〕な 、し〔4〕に記載の 動物、
(a)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列からなる DNA、
(b)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列力 なる DNAとストリンジェ ントな条件下でハイブリダィズし、プロテアーゼをコードする DNA、
〔6〕〔1〕ないし〔5〕に記載の動物の、しわを測定する工程を含んで成る、該動物をし わのモデル動物として使用する方法、に関する。
図面の簡単な説明
[図 1]サスペース KOマウス作製を示した図である。 A, targeting vectorの構造を示し た図である。サザンブロットで用いたプローブの領域を図中に示した。ジエノタイピン グの為の PCR primerを PI, P2, P3として示した。 B,サザンブロットの図である。 Eco RIの酵素で分解したマウスゲノム DNAを 5'側相同組み換え領域の外側の probeを用 いてサザンブロットにより解析した。野生型では 6.8kbのバンド力 ノックアウトでは 2.7 kbのバンドが検出される。 C,ジエノミック PCRの図である。マウスゲノム DNAからジェ ノミック PCRを行った。野生型では 670bpが、ノックアウトでは 460bpが検出される。
[図 2]サスペース KOマウスの外観を示した図である。 A,静止している状態の 9週令 メスマウスでは、サスペース KOマウス (右上)で体側に皮膚のたるみが認められる。前 足を固定し、後方に伸展すると (右下)更にサスペース KOマウスの皺は顕著になった 。 B,背部体毛を剃毛したマウス外観。サスペース KOマウス (-/-)で皺が顕著に認め られる。
[図 3]サスペース KOマウスにおける組織化学的解析を示す図である。 A, 14週令の サスペース +/+マウス(+/+; aおよび d)、サスペース +/-マウス(+/-; bおよび e)、サ スペース-/-マウス(-/-; cおよび f)のへマトキシリン'ェォシン(HE)染色像。 Scale B ar; 50 m。 B,サスペース- /-マウスの角質細胞。角質細胞は、 14週令の耳を SDS と dithiothreitol (DTT)の存在下で煮沸して分離した。 Scale Bar; 50
[図 4]サスペース KOマウスにおける表皮分ィ匕マーカーの正常な発現を示した図であ る。 A, 9週令のサスペース +/+マウス(+/+; a, b, e, f, i, j, m, n, q, r, uおよび v)、サ スペース—/—マウス(― /—; c, d, g, h, k, 1, o, p, s, t, w,および x)を抗 kerain 14抗体 (a およひ c),抗 kerain 1饥体 (eおよび g) ,抗 involucrin饥体 (iおよび k), filaggrin抗体 ( mおよび o), loricrin抗体 (qおよび s), desmoglein 1抗体 (uおよび w)で染色した conf ocal顕微鏡像である(1および 3例目)。核は SYTOX greenで染色されている。 mSASP- /-マウスの表皮分ィ匕マーカーは、正常の分布を示している。点線は、表皮と真皮の 境界を示して 、る。 BF,明視野像(2および 4例目)。 Scale Bar; 50 μ m。 B, 9週令の サスペース +/+マウスとサスペース-/-マウスの表皮抽出液(10 g)の、抗 kerain 14、 keratin 1 , loricrin, desmoglein 1抗体によるィムノブロット。
[発明を実施するための形態]
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
最初にサスペース遺伝子の targeted disruptionについて、サスペース遺伝子のクロ 一-ング、 targeted disruptionに用いるターゲッティングベクターの構築、相同糸且換え を起こした ES細胞の取得の順に説明する。
1.サスペース遺伝子の一部を含む DNAのクロー-ング
サスペースをコードする DNAは、配列番号 1に記載の塩基配列を基にプライマーを 設定し、非ヒト動物の Genomic DNAあるいは cDNAより PCRにより、あるいは非ヒト動物 の RNAより RT-PCRにより得ることができる。また別法としては、前述の引用文献 (Bern ard D. et al.)に記載の塩基配列を基にプローブを合成して、非ヒト動物の Genomic D NA libraryあるいは cDNA libraryより、プローブとハイブリダィズするクローンを選び 出し、塩基配列を決定して、サスペース遺伝子あるいはその一部、好ましくは 500 bp 以上、更に好ましくは 1 kbp以上の塩基配列を含むクローンを選択しても良い。
クロー-ングされた DNAに含まれる制限酵素切断部位を確認して制限酵素地図を 作製する。相同組換えするのに十分な長さの DNA、好ましくは 7 kbp以上、更に好ま しくは 10 kbp以上のクローンが得られな力つた場合は、複数のクローンより適切な制 限酵素部位で DNAを切り出して繋ぎ合わせることも許される。
本発明は、サスペースをコードする DNAあるいはその一部、好ましくはサスペースを コードする DNAの 500 bp以上、更に好ましくは 1 kbp以上、更に好ましくは 2 kbp以上 、 3 kbp以上の塩基配列を含む DNAの、サスペース KO動物、しわを有する動物、また はしわモデル動物の製造における使用にも関する。
[0016] 2.ターゲッティングベクターの構築
得られた相同組換えに十分な長さの DNA中のエタソン領域の制限酵素部位に、薬 剤耐性遺伝子などのポジティブ選択マーカー、好ましくはネオマイシン耐性遺伝子を 導入する。またエタソンの一部を取り除いて、代わりに薬剤耐性遺伝子に置き換える ことも許される。適当な制限酵素 siteが無い場合には PCR'制限酵素 siteを含むオリゴ ヌクレオチドの ligation等により、適当な制限酵素 siteを導入してもよ 、。
好ましくは、導入された DNAとサスペース遺伝子の間に相同組換えが起こらず、導 入された DNAがサスペース遺伝子以外の部位に挿入されてしまった胚性幹細胞 (ES 細胞)を除去するために、ベクター内にはネガティブ選択マーカー、例えばチミジン キナーゼ遺伝子、ジフテリア毒素遺伝子などを含むのが望ま 、。
これらの DNAの塩基配列を操作する組換え DNA技術は、例えば Sambruck, J., Frit sch, E. F., and Maniatis, T. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, し old S pring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NYに記載された方法によって行うこ とができる力 適当な糸且換え DNAを得ることができれば、これらの方法に限られるもの ではない。
[0017] 本発明は、サスペースをコードする遺伝子の破壊に用いられるターゲッティングべク ターに関する。該ターゲティングベクターは、サスペースをコードする DNAの一部、好 ましくはサスペースをコードする DNAの 500 bp以上、更に好ましくは 1 kbp以上、更に 好ましくは 2 kbp以上、 3 kbp以上の塩基配列を含み、機能的サスペースが発現しな いように、欠失、付加、または置換等により遺伝子配列が改変された DNAかならるべ クタ一である。好ましくは、サスペースをコードする遺伝子のターゲテイングベクターは 、サスペースをコードする DNAの一部、好ましくはサスペースをコードする DNAの 500 bp以上、更に好ましくは 1 kbp以上、更に好ましくは 2 kbp以上、 3 kbp以上の塩基配 列中に、外来核酸、好ましくは所望のマーカー遺伝子、好ましくは薬剤に対する耐性 遺伝子を含む。より好ましくは、該ターゲティングベクターは、ネガティブ選択マーカ 一、例えばチミジンキナーゼ遺伝子、またはジフテリア毒素遺伝子などを含む。また 本発明は、該ターゲッテイングベクターの、サスペース KO動物の製造、しわを有する 動物の製造、またはしわモデル動物の製造における使用にも関する。
[0018] 3.相同組換えを起こした ES細胞の取得
作製したターゲティングベクターを、制限酵素で切断して直鎖状 DNAとし、例えばフ ェノール 'クロロフオルム抽出、ァガロース電気泳動、超遠心等により精製して、 ES細 胞、例えば TT2 (Yagi T. et al., Anal. Biochem. 214: 70-76, 1993)へトランスフエクシ ヨンする。トランスフエクシヨンの方法としては、エレクト口ポレーシヨン、リポフエクチン などが挙げられるが、本発明はこれに限られるものではない。 ES細胞として、ラット(la nnaccone PM et al" Dev. Biol. 163:288—292, 1994)、サル(Thomson JA, et al: Proc Natl Acad Sci USA (1995) 92: 7844-7848)、ゥサギ (Schoonjans L et al., Mol. Repro d. Dev. 1996; 45:439- 443)、ミンク(Sukoyan, M.A. et al. (1993) Mol. Reprod. Dev. 3 6, 148- 158)、ハムスター(Doetschman T et al., Dev Biol 1988;127:224- 227)、ブタ( Wheeler, M. B. (1994) Reprod. Fertil. Dev. 6, 563-568; Shim, H. et al. (1997) Biol. Reprod. 57, 1089-1095)、マーモセット(Thomson, J. A. et al. (1996) Biol. Reprod. 5 5, 254-259; Thomson JA et al., Curr Top Dev Biol (1998) 38: 133- 165)などの動物 由来の ES細胞も使用することができる。
トランスフエクシヨンした細胞は適当な選択培地中、例えばネオマイシン耐性遺伝子 とチミジンキナーゼ遺伝子を組み込んだターゲテイングベクターを構築した場合には 、培地中にネオマイシンとガンシクロビルを含む選択培地中で培養する。
両薬剤に対し薬剤耐性を呈して増殖してきた ES細胞に、導入遺伝子、例えばネオ マイシン耐性遺伝子が組み込まれたことは、 PCR等で容易に同定することができる。 更にターゲテイングベクターの外側の 5 '上流もしくは 3 '下流の DNA—部をプローブと してサザンプロット解析する事により、相同組み換えを起こしたかどうかを確認する事 もできる。また、ターゲテイングベクターがランダムに挿入されていないことを確かめる ために、ターゲティングベクター内の DNAをプローブとしてサザンブロット解析する事 により確認できる。これらの方法を組み合わせることにより、相同組み換えを起こした E S細胞を取得することができる。
[0019] 続いて、ノックアウトマウスの作製法について述べるが本発明はこれに限られるもの ではない。 ノックアウトマウスは、受精後 8細胞期胚あるいは胚盤胞の採取、相同組み換えを起 こした ES細胞のマイクロインジェクション、偽妊娠マウスへの操作卵の移植、偽妊娠マ ウスの出産と産仔の育成、 PCR法およびサザンブロット法による遺伝子導入マウスの 選抜、導入遺伝子をもつマウスの系統榭立、のステップを経て作製する (Yagi, T. et. al" Analytical Biochem. 214, 70, 1993)。
1. 8細胞期胚あるいは胚盤胞の採取
受精卵は、雌マウスに過剰排卵を誘発させるため、妊馬血清性生殖腺刺激ホルモ ン 5国際単位とヒト絨毛性生殖腺刺激ホルモン 2.5国際単位をそれぞれ腹腔内投与し て、受精後 2.5日目の雌マウスより卵管-子宮還流法により 8細胞期胚を得る。なお胚 盤胞を用いる場合は受精後 3.5日目、雌マウスの子宫を取り出し、子宫還流により胚 を得る。
[0020] 2.相同組換えを起こした ES細胞のマイクロインジェクション
得られた 8細胞期胚または胚盤胞に、相同組換えを起こした ES細胞をマイクロイン ジェクシヨンする。マイクロインジェクションは、例えば Hogan, B丄. M., A laboratory M anual, Cola Spring Harbor Laboratory Press, し old Spring Harbor, New York, 198り、 Yagi T. et. al., Analytical Biochem. 214, 70, 1993の記載に基づき、倒立顕微鏡下 で、マイクロマニピュレータ、マイクロインジェクター、インジェクションピペットおよびホ 一ルディングピペットを用いて行うことができる。また、インジェクション用ディッシュに は、例えば Falcon 3002 (Becton Dickinson Labware)に培地 5 μ 1の液滴および ES細 胞を浮遊させた液滴を作り、流動パラフィンを重層したものを用いる。以下相同組換 えを起こした ES細胞のマイクロインジェクションした 8細胞期胚あるいは胚盤胞を操作 卵と称す。
[0021] 3.偽妊娠マウスへの操作卵の移植
精管結紮雄マウスと正常雌マウスを交配させて偽妊娠マウスを作成し、操作卵を移 植する。操作卵の移植は、例えば Hogan, B.L.M., A laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1986、 Yagi T. et. al., Ana lytical Biochem. 214, 70, 1993の記載に基づいて行うことができる。以下に具体的操 作の例を記す力 本発明はこれに限られるものではない。 偽妊娠マウスを、例えば 50mg/kg体重のペントバルビタールナトリウムにて全身麻酔 を行い、両けん部を約 lcm切開して卵巣および卵管を露出し、実体顕微鏡下で卵巣 嚢をピンセットで切開し卵管采を露出させる。次に卵管あたり 7〜8個の操作卵を卵管 采に送り込む。この時、操作卵とともに入れた微小気泡によって、卵管内に移植され たことを確認する。このあと卵管および卵巣を腹腔に戻し両切開部を縫合し、マウス を麻酔から覚醒させる。場合によっては、操作卵を翌日まで培養し、胚盤胞に発生さ せて力 子宮に移植しても良!、。
[0022] 4.偽妊娠マウスの出産と産仔の育成
多くの場合、移植後 17日目には仔マウスが得られる。仔マウスは通常、相同組換え 起こした ES細胞と、受精卵を採取したマウス細胞のキメラとなる。例えば ES細胞として TT2を用い、 ICRより採取した 8細胞期胚に注入した場合、キメラ率の高い仔マウスは 体毛色がァグゥチ優位となり、キメラ率の低いマウスは体毛色が白色優位となる。 5. PCR法およびサザンブロット法による遺伝子導入マウスの選抜
導入遺伝子が生殖細胞に入っているかどうかは、体毛色が白色のマウス、たとえば I CRと交配し、得られた仔マウスの体毛色により容易に確認することができる。あるいは キメラ率の高 、マウスは生殖細胞も導入遺伝子を含んで 、ることが期待されることか ら、できるだけキメラ率の高いマウスを交配し、得られた仔マウスの尾より DNAを抽出 して PCRをすることにより、導入遺伝子の有無を確認できる。また、 PCRの代わりにサ ザンブロット解析により、より確実な遺伝子型を同定できる。
[0023] 本発明は、(0サスペースをコードする遺伝子のターゲテイングベクターを、 ES細胞 に導入する工程、 (ii) ES細胞のサスペースをコードする遺伝子部位とターゲティング ベクターとの間で組み換えを起こした ES細胞を選択する工程、 (iii)該 ES細胞から動 物を発生させる工程、を含む、サスペース KO動物、しわを有する動物、またはしゎモ デル動物の製造方法にも関する。 ES細胞力 動物を発生させるには、例えば ES細胞 を 8細胞期胚または胚盤胞に注入し、偽妊娠させた雌の卵管に移植する。得られた キメラ KO動物は、さらに交配させて全細胞でサスペースをコードする対立遺伝子の 一方が破壊されて 、るへテロ KO動物、および両方が破壊されて 、るホモ KO動物を 得ることができる。ヘテロノックアウト動物は、ホモ KO動物を製造するために有用であ る。
[0024] また、遺伝子ノックアウト動物は、 ES細胞を使わなくても、体細胞クローユング技術 を利用して作製することもできる。例えば、核移植を用いたヒッジの遺伝子ターゲッテ イングについては McCreath KJ. et al., Nature 2000, 405:1066-1069、ブタの遺伝子 ターゲッティングについては Lai L, et al" Science 2002, 295:1089-1092; Dai Y. et al ., Nat. Biotechnol. 2002, 20:251-255; Ramsoondar JJ. et al., Biol Reprod 2003, 2:2; Phelps CJ. et al., Science 2003, 299:411-414に従って実施することができる。また、 ゥシの遺伝子ターゲッティングについては、 Kuroiwa, Y. et al, Nat. Genet. 36, 775-7 80 (2004)に従って実施することができる。
[0025] サスペース KO動物は、体側などに、野生型動物に比べ、より多くのしわおよび/ま たはたるみを有する。このようなしわやたるみは、表皮顆粒層部位におけるサスぺ一 スの欠損により角質層の代謝に異常を起こしたためと考えられる。従って本発明のサ スペース KO動物は、角質層の代謝疾患のモデル動物としても有用である。
[0026] 6.導入遺伝子をもつマウスの系統榭立
ヘテロマウス(以下、 Heマウス)同士を交配することによって、得られた仔マウスの中 に導入遺伝子がホモに存在するサスペース KOマウスを得ることができる。サスペース KOマウスは、 Heマウス同士、 Heマウスとサスペース KOマウス、サスペース KOマウス 同士の 、ずれの交配でも得ることができる。
サスペース KOマウスの mRNAの発現の有無はノーザンブロット解析、 RT- PCR、 RNa seプロテクションアツセィ、 in situ等により確認できる。またサスペースのタンパク質の 発現を免疫組織染色により確認することができる。さらに、表皮顆粒層部位にサスぺ ースが存在しないことを免疫染色等により確認することも可能である。
[0027] 本発明は、更にサスペースを欠失させた非ヒト動物(サスペース KO動物)の使用も 開示する。
サスペース KO動物は、サスペースの機能を解析する目的で用いることができる。サ スペース KO動物を野生型動物と比較し、サスペース KO動物の表現形質から、サス ペースが野生型動物で果たしていた機能を解析することが可能である。
サスペース KO動物を用いれば、その表現形質から、サスペースが個体発生に於い て果たした機能も解析することができる。
その端的に現れた例として、本発明者らは、サスペースが皮膚の形態形成に重要 な役割を果たすことを見出した。その発端は、サスペース KOマウスが体側に多数の しわを引き起こすことを見出したことである。このしわはォスよりもメスでより顕著に認 められる事力 皮膚の性差がしわの形成に影響を及ぼす事が示唆された。
従って、サスペース KOマウス、及び野生型マウスの表現形質を比較観察することに より、サスペースが果たす特有の機能を解析できることを示している。例えば本発明 は、皺および/または弛みを検出する方法であって、サスペースをコードする遺伝子 または該遺伝子と相同な遺伝子を欠失させた動物の皺および/または弛みを検出す る工程を含む方法に関する。また本発明は、皺および/または弛みの検出用の、サス ペースをコードする遺伝子または該遺伝子と相同な遺伝子を欠失させた動物に関す る。また本発明は、皺および/または弛みの検出における、サスペースをコードする遺 伝子または該遺伝子と相同な遺伝子を欠失させた動物の使用に関する。
また本発明は、サスペース KO動物をサスペースの欠失により起こる疾患のモデル 動物として使用することも、開示するものである。サスペース KO動物はサスペースの 欠失により、しわのモデル動物として、そのしわの解析、治療法あるいは治療薬の開 発に使用することができる。例えば、被験化合物がしわに及ぼす効果を調べるため、 本発明のサスペース KO動物をしわモデル動物として使用することが考えられる。この 方法は、具体的には、(0サスペース κο動物に被験化合物を投与する工程、 GO該 動物のしわを測定する工程、 (iii)被験化合物を投与しない場合とのしわの違いを同 定する工程、を含む方法などが挙げられる。また、しわの予防や低減に効果を発揮し 得る所望の処置の効果を調べるため、本発明のサスペース KO動物をしわモデル動 物として使用することもできる。この方法は、具体的には、 (0サスペース κο動物に所 望の処置を行う工程、 GO該動物のしわを測定する工程、 (iii)該処置を行わない場合 とのしわの違いを同定する工程、を含む方法などが挙げられる。しわの測定としては 、しわの出現時期、しわの形状など、任意のしわの測定を指標にして、好ましくはしわ の数、密度、深さ等のしわの程度を測定することにより実施する。
本発明で明らかにした、サスペース KO動物の、サスペースのしわ形成に果たす機 能の解析のための使用、及びサスペース KO動物のしわモデル動物としての使用は、 本発明の例示であり、本発明はこの例に限られるものではない。
[0029] [発明の効果]
本発明は、サスペースが機能的に発現していないサスペース KO動物の作製法、及 びその特徴を開示するものである。本発明により、サスペースに特有の機能を解析す ることが可能となっただけでなぐサスペース KO動物を、サスペースの欠失により起こ るしわのモデル動物として使用することが可能となった。例えば、サスペース KO動物 におけるしわおよび/またはたるみを指標として、これを軽減する薬剤や治療方法の アツセィゃスクリーニングを行うことができる。また、サスペース KO動物に対して病態 を作製する事により、サスペースがその病態形成にどのぐらい関わっているかを調べ る事ができ、サスペース阻害剤の有効性を確認する事ができる。さらに、リコンビナン トサスペースをィ匕粧品や治療薬として使用する際、サスペース KO動物のしわを指標 として活性の確認に用いる事もできる。
実施例
[0030] 以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも のではない。なお、本明細書中に引用された文献は、本明細書の一部として組み込 まれる。
[0031] [実施例 1]サスペース遺伝子のクローユング
配列番号 1に記載のマウスサスペース遺伝子の塩基配列を基に、公的なゲノミック データベースをサーチして、マウスサスペース遺伝子の 5,側 2.2Kb、 3,側 7.7Kbのゲ ノム領域を増幅するプライマーを設計した。そのプライマーを用いて 129SVJ由来のマ ウスゲノムから、ジエノミック PCRによりサスペース遺伝子の 5,側、 3,側ゲノム領域を単 離し 7こ。
[0032] [実施例 2] ターゲテイングベクターの構築
プロモーターを含むネオマイシン耐性遺伝子の両側に、サスペース遺伝子のェクソ ンに対して 5,側、および 3,側相同領域を持つターゲテイングベクターを作成した。
5 '側相同領域を含むゲノミック DNAクローンは bluntingを行った。 3 '側相同領域を 含むゲノミック DNAクローンは PCRプライマー中の配列である Sal Iと Apa Iで切断した 。 pBluescript1M SK (-)にネオマイシン耐性遺伝子が挿入されたものに対して、これら の 5,側の相同領域、 3,側の相同領域をそれぞれネオマイシン耐性遺伝子の両側に 対して blunting部位、 Sal I, Apa I切断部位を順に作製し導入することで最終的にター ゲティングベクターを作製した。 (図 1)。
[0033] [実施例 3] 相同組み換え ES細胞の取得
ターゲテイングベクターを Not Iで切断して直鎖上の DNA(1 mg/ml)とした。 ES細胞へ のエレクト口ポーレーシヨンは KURABO社にて行った。生じた ES細胞コロニーの一部 力も DNAを抽出し、相同組み換えのみが起きているクローンをサザンプロット解析に よって同定した。ターゲッティングベクターにふくまれない部分の 5'側のゲノム DNAを プローブとして、サザンブロット解析を行った力 野生型の 6.8 Kbに対して相同組換 えでは 2.7 Kbの DNA断片を検出することができた。
[0034] [実施例 4]サスペース KOマウスの作製
相同組み換えした ES細胞のメスマウスへのインジェクションは KURABO社により行 われた。その結果得られた、キメラマウスを C57BL/6と交配することによってヘテロ(H e)マウスを得て、 Heマウス同士の交配によってノックアウト(KO)マウスを得た。
得られたマウスの遺伝子型を、 PCRによって生じる DNA断片のサイズで確かめた。 マウスの尾を 2- 3mm程度切り、 ProteinaseK (0.25 mg/ml)によって消ィ匕(55°C、ー晚) した。以降、ゲノム DNAを常法に従って抽出し、蒸留水 100-200 1にて溶解して PCR のテンプレートとした。ネオマイシン遺伝子に含まれる配列(P3;配列番号 3)と、サス ペース遺伝子の 2つの部位にプライマーを設計し (P1及び P2;配列番号 4及び配列 番号 5)、 PCRを行うと、変異を起こした遺伝子は 460bp (配列番号 3と配列番号 4から の産物)、野生型の遺伝子は 670bp (配列番号 4と配列番号 5からの産物)の PCR産物 を生じ、これにより各個体の遺伝子型を同定した。
また、サザンプロット解析によっても遺伝子型を確認した。マウスの尾より抽出したゲ ノム DNAを EcoRIにより切断し、 KOマウスで 2.7 kbのシグナルが検出されることを確認 した。
サスペース KOマウスにおけるサスペースの発現をウェスターンブロットにより確認し た。各遺伝子型のマウス 3匹の皮膚から、 3%ドデシル硫酸ナトリウム、 1%メルカプトエタ ノールを含む溶液でタンパク質を抽出した。 15%アクリルアミドゲルにて電気泳動を 行い、抗サスペース抗体を用いてサスペースの欠損を確認した。また、マウス皮膚凍 結切片を使った免疫組織検査でもサスペースは完全に欠損していた。
サスペース KOマウスは、生後 5週頃力 体側に対して平行に無数のしわが観察さ れ、表皮に原因があるしわの解析モデルとしても有用であることが示唆された(図 2)。
[0035] [実施例 5]サスペース KOマウスと正常マウスの差異
サスペース KOマウスのしわを更に解析するために組織ィ匕学的解析を行った所、す ベての細胞層が正常に形成されていた(図 3A)。また、他の重層扁平上皮である、毛 、耳、食道、前胃部、膀胱等も正常であった。
次に角質細胞を耳から分離して解析した。マウスの耳を切除後、 25 mM DTT, 2% S DSを含む純水に入れ、 15分煮沸した。その後、遠心し、沈殿を 10 mM Tris-Cl (pH 8 .0)と 1 mM EDTAの溶液に再建濁し、血球計算板に入れて観察した。サスペース KO マウスと正常マウスとの間に変化は認められなかった。(図 3B)
[0036] 次にサスペース KOマウスにおける表皮の分ィ匕状況を解析する為に、幾つかの表 皮分化マーカーの発現状況を解析した。
マウス脇の皮膚を 2% paraformaldehyde/PBS中で、室温、 1時間、固定し、 10% sucro se/PBS, 20% sucrose/PBS中において、それぞれ、 3時間、 o/N, 4°Cで処理を行った。 その後、 Tissue- TEK O.C.T. Compound (Sakura Finetechnical)に包埋し、ドライアイ スで凍結させた。その後、 10 m厚で切片を作製し、シランコートしたスライドグラス上 で乾燥させ、 Block-Ace blocking solution (大日本製薬)中で、室温 1時間処理した 後、 1次抗体を加え、室温で 1時間放置した。次に PBSで三回洗浄した後に、 Alexa 48 8— goat anti-rabbit IgG (Molecular Probe)と SYTOX Green (Molecular Probe)の混合 液中で、室温で 30分間処理した。その後 PBSで三回洗浄した後に、 50% glycerol/PBS でマウントし 7こ。 Confocal顕微鏡¾、 LSM510 confocal laser scanning microscope、cer sion 23.3; Carl Zeiss Inc.)を用いた。図 4Aに示すように、 Keratin 14, keratin 1, invol ucrin, filaggrin, loricrin, desmoglein 1の表皮に対する免疫染色で、発現レべノレ及び 局在にサスペース KOマウスと正常マウスで差はなかった。
[0037] また、表皮の抽出液の kertin 14, keratin 1, desmoglein 1のィムノブロッテイングを おこなってサスペース KOマウスと正常マウスを比較した。表皮と真皮は、マウス皮膚 を 5 mM EDTA/PBS中、 54°C、 5分加熱する事により分離し、その表皮を、 62.5 mM Tr is— CI (pH 6.8), 2% glycerol, 1% SDS, 5 mM EDTA, protease inhibitor cocktail (ナカ ライテスタ)中に入れ、超音波処理 (3秒、 5回)を行う事により、蛋白質を抽出した。そ の後、 15,000xg, 20分室温で遠心して、上清を表皮抽出液とした。この抽出液を、 15% acrylamide gelにおいて SDS- PAGEを行い、ニトロセルロース膜に転写し、一次抗体 とインキュベートした。結合した抗体は、アルカリホスファターゼが結合した二次抗体 で可視化した。表皮の抽出液の kertin 14, keratin 1, desmoglein 1に対するィムノブ口 ッティングにおいてもサスペース KOマウスと正常マウスの間に変化は認められなかつ た。(図 4B)
産業上の利用可能性
本発明により、サスペースをコードする遺伝子が破壊され、機能的サスペースの発 現が抑制されたサスペース KO動物が提供された。サスペース KO動物は、しわのモ デル動物として有用であり、当該動物の皮膚、細胞、およびその他の組織 ·細胞は、 しわや皮膚の代謝異常のモデルとして使用されることが期待される。

Claims

請求の範囲
[1] サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子を欠失し、機能を 持ったサスペースを欠失した非ヒト動物。
[2] サスペースをコードする遺伝子あるいは該遺伝子と相同な遺伝子 ¾ argeted disrupti onにより欠失させた、請求項 1に記載の非ヒト動物。
[3] 非ヒト動物が齧歯類動物である請求項 1または 2に記載の動物。
[4] 齧歯類動物がマウスである請求項 3に記載の動物。
[5] 以下の (a)又は (b)の DNAを含んでなる遺伝子を欠失した請求項 1な 、し 4に記載の動 物。
(a)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列力 なる DNA。
(b)配列番号 1に記載の塩基配列またはそのコード配列からなる DNAとストリンジェント な条件下でハイブリダィズし、プロテアーゼをコードする DNA。
[6] 請求項 1ないし 5に記載の動物の、しわを測定する工程を含んで成る、該動物をしわ のモデル動物として使用する方法。
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