WO2007010713A1 - 重合性含フッ素化合物金属錯体、該金属錯体を含む重合性含フッ素錯体組成物および該組成物から得られる複合材料 - Google Patents
重合性含フッ素化合物金属錯体、該金属錯体を含む重合性含フッ素錯体組成物および該組成物から得られる複合材料 Download PDFInfo
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Definitions
- the coordination structural unit Q is replaced with OH group, COOH group, NH 2 group, CN group, etc. Can be given.
- an optical amplifying element has a core portion (a portion of an optical waveguide having an optical amplifying function) constructed by the composite material of the present invention.
- This viscous liquid is a polymerizable fluorine-containing compound metal complex of 9H, 9H-perfluoro 2,5 dimethyl-3, 6 dioxa 8 nonenoic acid and europium (Eu) having hexafluoroacetylacetone group ( A-1) was confirmed by IR analysis.
- a solution obtained by dissolving the obtained solid in acetone was poured into hexane, separated and vacuum dried to obtain 7.3 g of a colorless and transparent polymer.
- a solution obtained by dissolving the obtained solid in acetone was poured into hexane, separated and vacuum-dried to obtain 7.3 g of a colorless and transparent polymer.
- Viscous liquid lOmg was dissolved, and 3 mg of 2-hydroxy-2-methylpropiophenone was dissolved and cast into a petri dish as an active energy ray curing initiator.
- the emission intensity was measured using a fluorometer (excitation light: 350 nm, observation wavelength: 615 nm), and the emission intensity of the cured composite material was 1.
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Abstract
酸などの外部環境からの影響による錯体の各種活性の損なわれやすさを改善し、高発光強度を維持できる材料を与え得る重合性金属錯体を提供する。少なくとも1個の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子が金属に配位してなる重合性含フッ素化合物金属錯体、および該重合性含フッ素化合物金属錯体と該重合性含フッ素化合物金属錯体の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子と共重合可能な重合性化合物と重合開始剤とからなる重合性含フッ素錯体組成物。
Description
明 細 書
重合性含フッ素化合物金属錯体、該金属錯体を含む重合性含フッ素錯 体組成物および該組成物から得られる複合材料
技術分野
[0001] 本発明は、重合性含フッ素化合物金属錯体、該金属錯体を含む重合性含フッ素 錯体組成物および該組成物から得られる複合材料に関する。
背景技術
[0002] 石英系ファイバ(GOF)またはプラスチック光ファイバ (POF)を用いた光通信システ ムは、大容量かつ高速のデータ伝送を可能にし、今後、家庭内 LANや自動車内 LA Nでの光ネットワークの構築が考えられて 、る。
[0003] 光通信システムでは、伝播、分岐、接続、スイッチングの際に生ずる損失が原因で 、光信号の減衰が生じ、光信号の減衰を補償するため、光増幅器や光増幅素子など による増幅が必要になる。
[0004] 光増幅機能や発光機能を発現可能な材料としては希土類金属イオンをドープさせ た (石英)ガラス系材料が代表的に挙げられる。しかし、それらを用いての種々な形状 への加工は困難であり、例えば光導波路型の光増幅素子または発光素子として回 路中に組み込むには、数多くの工程や大きなエネルギーの消費を必要とする。
[0005] そこで、容易に加工が可能で、光増幅素子または発光素子に利用できる有機系の 光機能性材料が求められている。
[0006] 有機系の金属錯体を用いた材料としては、(1)マトリックスにポリマーを使用し、有 機金属錯体または無機金属錯体を分散させる方法、 (2)重合性化合物を配位子とす る金属錯体を重合して高分子量ィ匕する方法などが知られている。
[0007] 前記(1)の方法の代表例としては、含フッ素アタリレート系ポリマーに希土類金属錯 体を分散させた組成物があげられる(特開 2000— 63682号公報)。
[0008] この特開 2000— 63682号公報には、含フッ素メタタリレートおよび含フッ素アタリレ ートの具体例として、ポリ(へキサフルォロイソプロピルメタタリレート)、ポリ(へキサフ ルオロー n—プロピルメタタリレート)およびポリフルォロイソプロピルアタリレートが例
示され (特開 2000— 63682号公報の段落番号 [0069])、実施例においてもマトリツ タスポリマーとしてへキサフルォロイソプロピルメタタリレート(iFPMA)の単独ポリマ 一、ナフイオン(デュポン社の商標)、 iFPMAとメチルメタタリレート(MMA)の共ポリ マー、 MMAとフルォロイソプロピルアタリレートの共ポリマー、 MMAとへキサフルォ ロー n—プロピルメタタリレートの共ポリマーなどがフッ素原子を持たない PMMAに比 ベて発光強度が改善されて!、るとの目視による官能的な評価データが示されて 、る
[0009] しかし、これら特開 2000— 63682号公報の希土類金属錯体を含む組成物は、発 光強度、発光効率において不十分である。また耐熱性においても不充分であり、場 合によっては、素子の発熱などにより形状が変化してしまう。
[0010] (2)の方法としては、たとえば特許第 3506459号明細書、特開平 11 52127号 公報および特開 2004— 346312号公報が知られている。
[0011] 特許第 3506459号明細書には、メタクリル酸と銅との錯体をメタクリル酸メチル (M MA)や MMAとネオペンチルグリコールジメタタリレートの単量体混合物、 MMAとェ チレングリコールジメタタリレートの単量体混合物と共重合させて得られたアクリル板 が充分な赤外線吸収性能を有して 、たことが記載されて 、る。
[0012] 特開平 11— 52127号公報には、アクリル酸またはメタクリル酸のリン酸エステルと 銅との錯体とヒドロキシメチルメタタリレートなどの炭化水素系のラジカル重合性単量 体との共重合体が赤外線吸収能を有し耐熱性にも優れることが記載されている。
[0013] 特開 2004— 346312号公報には、重合性の有機リンィ匕合物などを配位子とする 金錯体を単独またはビュルカルバゾール、ォキサジァゾール誘導体、トリァゾール誘 導体、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレンなどと共重合して得られる有機 高分子発光素子材料が記載されて!ヽる。
[0014] し力しこれらの特許第 3506459号明細書、特開平 11— 52127号公報および特開 2004 - 346312号公報記載の材料は、重合性配位子自体が炭化水素系の重合性 化合物であるため、得られる重合体金属錯体の発光強度が充分に発揮されない点 で課題が残っている。
発明の開示
[0015] 本発明は、たとえば高発光強度を維持できる材料を与え得る含フッ素系の重合性 有機金属錯体を提供することを目的とする。
[0016] その他の課題については、以下の説明において具体的に記載していく。
[0017] すなわち本発明は、少なくとも 1個の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子が金 属に配位してなる重合性含フッ素化合物金属錯体に関する。
[0018] 前記含フッ素化合物錯体としては、式 (I):
[Pm-Q] M[R-Q] (I)
n m
(式中、 Pm— Qは含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子; R— Qは含フッ素ェチ レン性不飽和基を有さな 、有機化合物配位子; Mは配位金属; nは正の整数; mは 0 または正の整数; n+mは配位数)で示される重合性含フッ素化合物金属錯体が好ま しい。
[0019] 前記含フッ素エチレン性不飽和化合物としては、式(1):
[0020] [化 1] c x ^ ^ c x 3
I ( 1 )
( C X 4 X 5 ) a - (O) b - ( C = 0) 。一 (R) d - Q
[0021] (式中、 X1および X2は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;X3は H、 F、 CHまた
3 は CF ;X4および X5は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;Rはフッ素原子で置
3
換されていてもよい炭素数 1〜100の 2価の炭化水素基またはフッ素原子で置換され ていてもよくかつエーテル結合を有する炭素数 2〜: L00の 2価の炭化水素基; Qは前 記金属に配位し得る配位構造単位; a、 b、 cおよび dは同じカゝまたは異なり、いずれも 0または 1)で表され、かつ必ずフッ素原子を含む含フッ素化合物が好ましい。
[0022] 錯体を構成する金属としては、周期律表の 2〜13族および希土類金属よりなる群 力 選ばれた少なくとも 1種の金属が好ましくあげられる。
[0023] また本発明は、
(a)前記重合性含フッ素化合物金属錯体、
(b)該重合性含フッ素化合物金属錯体の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 と共重合可能な重合性化合物、および
(c)重合開始剤
とからなり、重合性含フッ素化合物金属錯体 (a) 100質量部に対し、重合性化合物( b)が 0〜99900質量部および重合開始剤(c)が 0〜: LO質量部含まれてなる重合性 含フッ素錯体組成物に関する。
[0024] 重合性化合物 (b)としては、含フッ素ォレフィンが好ましく例示できる。
[0025] 本発明の組成物には、前記重合性化合物 (b)に代えてまたはカ卩えて、マトリックス ポリマー形成用の重合性化合物(e)を含ませてもよ 、。
[0026] このマトリックスポリマー形成用の重合性ィ匕合物(e)としては、エポキシ系モノマー、 シリコーン系モノマー、ウレタン系モノマー、アクリル系モノマー、フッ素系モノマーま たはこれらの混合物などがあげられる。
[0027] 本発明はまた、前記重合性含フッ素錯体組成物を重合反応に供して得られるポリ マー性含フッ素有機金属錯体からなる複合材料にも関する。
[0028] さらに本発明は、前記重合性含フッ素化合物金属錯体がマトリックスポリマー中に 分散してなる複合材料にも関する。
発明を実施するための最良の形態
[0029] 本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体について説明する。
[0030] 重合性含フッ素化合物金属錯体は、少なくとも 1個の含フッ素エチレン性不飽和化 合物配位子が金属に配位して構成されている。ここで重要な点は、少なくとも 1個の 配位子がフッ素原子を含んで 、る点と、該配位子がエチレン性不飽和基を有して!/ヽ る点、すなわち重合性 (例えばラジカル重合性、カチオン重合性など)の含フッ素化 合物配位子である点である。本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体は、重合性 の含フッ素化合物配位子が金属に配位して構成されることから、重合性含フッ素化 合物配位子に重合性化合物を適宜重合させ有機金属錯体の配位子の分子量を適 度に調節することができる。この結果、適度に分子量制御されたポリマー性含フッ素 有機金属錯体を合成し易ぐマトリックスポリマーにポリマー性含フッ素有機金属錯体 が均一分散され、たとえば高発光強度を維持できる複合材料を得ることができるよう になる。
[0031] 本発明の重合性含フッ素化合物錯体としては、金属と配位構造単位 Qとの配位形
態、金属の種類、金属の電荷 (電荷補償型か電荷非補償型か)、配位数などによつ て異なるが、式 (I) :
[Pm-Q] M[R-Q] (I)
n m
(式中、 Pm— Qは含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子; R— Qは含フッ素ェチ レン性不飽和基を有さな 、有機化合物配位子; Mは配位金属; nは正の整数; mは 0 または正の整数; n+mは配位数)で示される重合性含フッ素化合物金属錯体が好ま しい。
[0032] 金属 Mとしては、含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 (Pm— Q)に配位できる ものであれば限定されないが、周期律表の 2〜13族および希土類金属よりなる群か ら選ばれた少なくとも 1種の金属が良好な配位状態を形成できる点で好ま ヽ。これ らの金属は配位結合を形成するときは、 0価 (電荷非補償型)でも 1〜3価のイオン( 電荷補償型)でもよい。
[0033] 周期律表 2〜13族に属する金属としては、たとえばバリウム(Ba)などの 2族元素;ィ ットリウム (Y)などの 3族元素 (希土類元素は除く);チタン (Ti)などの 4族元素;バナ ジゥム(V)などの 5族元素;モリブデン(Mo)などの 6族元素;マンガン(Mn)などの 7 族元素;ルテニウム (Ru)などの 8族元素;コノ レト(Co)、イリジウム(Ir)などの 9族元 素;ニッケル (Ni)、パラジウム (Pd)、白金 (Pt)などの 10族元素;銅 (Cu)、銀 (Ag)、 金 (Au)などの 11族元素;亜鉛 (Zn)などの 12族元素;インジウム(In)などの 13族元 素が例示できる。
[0034] 希土類金属は、周期律表においてアクチニウムを除くスカンジ-ゥム族元素とランタ ノイド族の 17種の元素のな力から選ばれる少なくとも 1種であり、なかでも、エルピウ ム(Er)、ツリウム(Tm)、プラセォジゥム(Pr)、ホルミウム(Ho)、ネオジゥム(Nd)、ュ 一口ピウム(Eu)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、ジスプロシウム (Dy)、テルビウム( Tb)などが好ましくあげられる。
[0035] 重合性含フッ素化合物金属錯体または該重合性含フッ素化合物金属錯体から得 られる複合材料を光学材料、特に光機能性材料として使用する場合には、これらの なかから、発光、光増幅および波長変換などの用途に応じ、また必要とする光の種類 (波長)に応じて用いる金属、特に希土類元素の種類が選択される。
[0036] たとえば、波長 1300〜1550nmの近赤外光を用いた光通信の光増幅用途では、 近赤外領域の蛍光発生能を有する希土類元素から選択するのが好ましい。
[0037] 具体的には、プラセォジゥム(蛍光波長: 1300nm)、エルビウム(蛍光波長: 1550 nm)などの希土類元素があげられ、波長 850nmの近赤外光を用いた光通信の光増 幅用途では、ネオジゥム(蛍光波長: 850nm)が好ましい。波長 650nmの可視光を 用いた光通信の光増幅用途では、ユーロピウム (蛍光波長: 615nm)などが好まし ヽ
[0038] 発光素子および波長変換材料としての用途では、それぞれ必要とする波長の光を 蛍光として発生する希土類元素が選択される。
[0039] 例えば、発光用途では、緑色発光のテルビウム (蛍光波長: 532nm)、赤色発光の ユーロピウム(蛍光波長: 615nm)など力も選択するのが好まし 、。
[0040] 通常、希土類金属錯体は、希土類元素に 1つ以上の配位子が配位結合したもので あり、希土類金属イオンと比べ、希土類元素の周りを配位子がとり囲んでいる。そのた め励起した希土類元素が発光する過程で、その蓄えられた希土類元素のエネルギ 一が周りのマトリックスポリマーに逃げて発光強度 ·発光効率が低下する場合がある。 本発明では少なくとも 1個の配位子をポリマー分子とすることにより、マトリックスポリマ 一と錯体との相互作用を抑え、エネルギーが逃げるのを抑えており、その結果、希土 類金属からの発光強度 ·発光効率が増大するものである。
[0041] つぎに含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 (Pm—Q)について説明する。
[0042] 含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 (Pm—Q)としては、式(1):
[0043] [化 2]
c x ^ ^ c 3
I ( 1 ) ( C X 4 X 5 ) a - ( O) b - ( C = 0) 。一 (R ) d Q
[0044] (式中、 X1および X2は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;X3は H、 F、 CHまた
3 は CF ;X4および X5は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;Rはフッ素原子で置
3
換されていてもよい炭素数 1〜100の 2価の炭化水素基またはフッ素原子で置換され ていてもよくかつエーテル結合を有する炭素数 2〜: L00の 2価の炭化水素基; Qは前
記金属に配位し得る配位構造単位; a、 b、 cおよび dは同じカゝまたは異なり、いずれも 0または 1)で表され、かつ必ずフッ素原子を含む含フッ素化合物が好ましい。
[0045] 式(1)において、
[0046] [化 3]
—cx'x'-cx3)—
[0047] としては、たとえば
[0048] [化 4]
— CH2-C F)—
[0049] または
[0050] [化 5]
— C F 2 - C Fト
[0051] があげられる。
[0052] また、式(1)の
[0053] [化 6]
-^CX4X5)a-(0)b- (C = 0)c-(R)d -
[0054] (式中、 X4、 X5、 R、 a、 b、 cおよび dは式(1)と同じ)で示される 2価の有機基としては、 たとえば
-CF O— Rf—
2
または
O— Rf—
(式中、 Rfは前記配位構造単位 Qと結合する炭素数が 1〜50の含フッ素アルキレン 基または炭素数が 2〜: LOOのエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基)などがあ げられる。
[0055] 式(1)の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子の具体例は、国際公開第 02Z0
72696A1号公報に式(2)として記載されて 、る構造単位 Mを与える単量体 (m)の
Rfを (R) —Qで置き換えたもの力 好ましい範囲と共に例示できる。
d
[0056] 式(1)で示される含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子の具体例としては、たと えばつぎのものが例示できる。
[0057] [化 7]
CH2 = CF CF
I
CF2OCF-Q CF..OCFCH,
CF3 CF。
CH2 = CF CH, = CF
I ^ I
CF2OCFCH20-Q CF^^CFCF^^CF-Q
I I
CF3 、 CF3 CF3
CH2 = CF
I
CF^^CFCF^^CF-CH^Q
CF3 CF3 、
CH2 = CF
I
CF20-(CFCF20)^CFCH2OCH2CH-CH2-Q
I
CF2CHCF2CF2— OtCF2CH2— Q 、 CH, = CF
I
CF2CHCF2CF2— 0>^CF2CF2— Q 、 CH, = CF
I
I
CF2O^CH2CF2CF20>^CH2CF2CH2-Q CH2 = CF
I
CF2CHCF2— CF Q CH = CF
I
CF2 HCF2CF¾ CH2— Q
CF3
CF CF CF2 = CF
I I
OCF2CF2-Q OCF2CF2CH2— Q
CF = CF
I
OCF2CF2CH2OCH2-CH-CH2-Q
Q
CF = CF CF, = CF
I I
CHCFn CFtQ C CF2CF— 0¾ CF2CF2CH2— Q
I I
CF3 CF3
CF2 = CF
C CF2CF— 0^ CF,CF CH OCH2CHCH2_Q
I ―' I
CF3 Q
CF2 = CF CF2 = CF
C CF Q C CF CH2— Q
CF = CF CF. = CF
OCF CF OCF Q OCF CF OCF CH
9]
CF2 = CF
OCF2CF2OCF2CH2OCH2CH CH2 Q 、
Q
CF2 = CF
[0060]
[0061]
[0062]
[0063]
[0064] (式中、 Pmは含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 Pm—Q力 配位構造単位 Q を除いた残基; Rb1は炭素数 1〜20の炭化水素基、水素原子の一部またはすべてが フッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基、および複素環構 造を有する炭素数 1〜20の炭化水素基力も選ばれる少なくとも 1種; X11は水素原子 、重水素原子、フッ素原子、炭素数 1〜20の炭化水素基、および水素原子の一部ま たはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基から 選ばれるもの)
または式 (bib):
[0065] [化 11]
[0066] (式中、 Pm、 Rb1は前記式 (bla)と同じ; Rb2は炭素数 1〜20の炭化水素基、水素原 子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化 水素基、および複素環構造を有する炭素数 1〜20の炭化水素基力 選ばれる少なく とも 1種)
で示される配位子であり、これらは、錯体構成時の安定性、錯体構成時の吸収効率 が良好な点で好ましい。
[0067] 具体的には、
[0068] [化 12]
[0070] [化 14]
[0071] が好ましくあげられる。
(b2) β—ジスルフォニル構造を有する配位子 具体的には、式 (b2a) :
[0072] [化 15]
ヽ Θ
[0073] (式中、 Pm、 X11は前記式 (bla)と同じ; Rb2は前記式 (bib)と同じ)
または式 (b2b):
[0074] [化 16]
Θ
[0075] (式中、 Pmは前記式 (bla)と同じ; Rb2は前記式 (bib)と同じ; Rb3は炭素数 1〜20 の炭化水素基、水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素 数 1〜20の含フッ素炭化水素基、および複素環構造を有する炭素数 1〜20の炭化 水素基力 選ばれる少なくとも 1種)
で示される配位子であり、これらは錯体構成時の安定性、錯体構成時の吸収効率が 良好な点で好ましい。
[0076] 具体的には、
[0077] [化 17]
/ o ヽ Θ O o Θ
CH.- sS-CH Pm s CH- sS - Pm o ノ o o
οοςϊϊ
[化 18]
[0078] が例示でき、なかでも
[0079] [化 19]
/ 〇
[0080] が好ましくあげられる。
(b3)カルボ-ルイミド構造を有する配位子
具体的には、式 (b3) :
[0081] [化 20]
[0082] (式中、 Pm、 Rb1は前記式 (bla)と同じ)で示される配位子であり、これらは、発光効 率、増幅効率が良好な点で好ましい。
[0083] 具体的には、
[0085] が例示でき、なかでも
[0086] [化 22]
[0087] が好ましく挙げられる。
(b4)スルホンイミド構造を有する配位子 具体的には、式 (b4) :
[0088] [化 23]
( b 4 )
R b ノ
o o s = =
[0089] (式中、 Pm、 Rb1は前記式 (bla)と同じ)で示される配位子であり、これらは発光効率
、増幅効率が良好な点 o o s = =で好ましい。
[0090] 具体的には、 p
[0091] [化 24]
(一,
、
[0092] が例示でき、なかでも
[0093] [化 25]
、e ノ
[0095] 式(bla)、 (bib) , (b2a)、(b2b)、(b3)および(b4)において、 Pm、!^1〜!^3は なかでも、少なくとも一方が水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されて なる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基であることが発光 (増幅)効率に優れて 、る 点、錯体構成時の安定性が優れて 、る点で好ま ヽ。
[0096] さらに式 (bla)、 (b2a)において、 X11はなかでも、重水素原子またはフッ素原子で あることが発光 (増幅)効率に優れて ヽる点で好ま ヽ。
(b5)式 (b5)で示される配位子
[0097] [化 26]
[0098] (式中、 Pmは前記式 (bla)と同じ; Rb4は水素原子、炭素数 1〜20の炭化水素基、 水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ 素炭化水素基、および複素環構造を有する炭素数 1〜20の炭化水素基力 選ばれ る少なくとも 1種; Y1は 0、 Sまたは N—R' (R' は水素原子、炭素数 1〜20の炭化 水素基、および水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基力 選ばれるもの)で示される配位子であり、これらは 発光効率、増幅効率が良好な点で好ましい。
[0099] 具体的には、
[0100] [化 27]
//:/ O Ϊ09ίϊε900ί1£ εϊ/-οϊο/-οοίAV ^
[0102] が例示でき、なかでも [0103] [化 29]
[0104] が好ましくあげられる。
(b6)式 (b6)で示される配位子
[0105] [化 30]
Pm
[0106] (式中、 Pm、 Rb4および Y1は前記式 (b5)と同じ)で示される配位子であり、これらは 発光効率、増幅効率が良好な点で好ましい。
[0107] 具体的には、
[0108] [化 31]
/ O εϊ/-οϊο/-οοίAV
T09ZlC/900Zdf/X3d 93 ci.oio/.ooz OA
[0110] が例示でき、なかでも
[0111] [化 33]
(b7)式 (b7)で示される配位子
P m
[0114] (式中、 Pm、Rb4および Y1は前記式 (b5)と同じ; R は炭素数 1〜20の炭化水素基 および水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の 含フッ素炭化水素基力も選ばれるものであって、またさらにリン原子を伴って環構造 を形成してもよい)で示される配位子であり、これらは発光効率、増幅効率が良好な 点で好ましい。
[0115] 具体的には、
[0116] [化 35]
[0117] [化 36]
[0118] が例示でき、なかでも
[0119] [化 37]
[0120] が好ましくあげられる。
[0121] 式 (b5)、(b6)および (b7)において、 Rb4は、水素原子の一部またはすべてがフッ 素原子に置換されてなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基であることが発光 (増 幅)効率に優れて!/、る点で好ま ヽ。
[0122] 式 (b7)にお 、て、 R は、水素原子の一部またはすべてがフッ素原子に置換され てなる炭素数 1〜20の含フッ素炭化水素基であることが発光 (増幅)効率に優れて 、 る点で好ましい。
[0123] 本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体は、さらに電荷 (負の電荷)を有さない (0 価)電荷非補償型の配位子を導入したものであってもよ 、。
[0124] 電荷非補償型の配位子とは、配位子全体で電荷を有さず、希土類金属などの金属 の空の d起動に配位可能な π電子対を有するもので、
[0125] [化 38]
I I I
c = o s = o p = o - p = s
I I I
P m P m P m P m
[0126] などの部位を有する化合物力 通常選択される。
[0127] 具体的には、
[0128] [化 39]
T09ZlC/900Zdf/X3d εε ει.οΐο/.οοζ OA
[0129] などがあげられ、好ましくは
[0130] [化 40]
[0131] などがあげられる。
[0132] 電荷非補償型の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子において、一部にフッ素 原子を導入したものが発光 (増幅)効率に優れて!/、る点で優れて!/ヽる。
[0133] 本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体は前記金属イオンに、前述の電荷補償 型または電荷非補償型の単量体配位子力 選ばれる少なくとも 1種の含フッ素ェチ レン性不飽和化合物配位子が配位結合したものであればよぐ他の配位子 (R— Q) も含めて好ましくは 2〜4個の配位子が配位結合したものである。これらの配位子は、 電荷補償型または電荷非補償型の!、ずれか一方のみで構成されて!、ても、電荷補 償型と電荷非補償型の両方を含んで 、てもよ!、。
[0134] 本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体における他の配位子 (R—Q)は、従来 公知のフッ素系または非フッ素系の非重合性の有機配位子でも、非フッ素系の重合 性有機配位子でも、ポリマー性のフッ素系または非フッ素系の有機配位子でもよ 、。
[0135] フッ素系または非フッ素系の非重合性の有機配位子としては、前記の含フッ素ェチ
レン性不飽和化合物配位子の Pmにお 、て、エチレン性不飽和結合を有さな!/、飽和 化合物に置き換えたもの、さらには配位構造単位 Qも含めてフッ素原子を水素原子 や重水素、非フッ素系の有機基に置き換えたものが例示できる。
[0136] 非フッ素系の重合性有機配位子としては、前記の含フッ素エチレン性不飽和化合 物配位子の Pmおよび配位構造単位 Qのフッ素原子を水素原子や重水素、非フッ素 系の有機基に置き換えたものが例示できる。
[0137] ポリマー性のフッ素系の有機配位子としては、前記の含フッ素エチレン性不飽和化 合物配位子の Pmをポリマー鎖 (Pn)に置き換えたもの、さらにポリマー性の非フッ素 系の有機配位子としては、ポリマー性のフッ素系の有機配位子のフッ素原子を水素 原子や重水素、非フッ素系の有機基に置き換えたものが例示できる。
[0138] 含フッ素エチレン性不飽和化合物に配位構造単位 Qを導入する方法としては、つ ぎの方法などが採用できる。
[0139] 官能基を有する含フッ素エチレン性不飽和化合物に配位構造を含む化合物を反 応させる方法があり、配位構造を含む化合物は、 目的とする配位構造に合わせて選 択すればよぐたとえば前記 (bl)の |8ジケトン構造を導入する場合には、へキサフル ォロアセチルアセトンなどが使用できる。
[0140] そのほか、
[0141] [化 41] し t しし h2しし ghc 、 し 6h5しし H2しし
o o o o
[0142] なども有用である。
[0143] 官能基を有する含フッ素エチレン性不飽和化合物としては、前記式(1)において、 配位構造単位 Qが OH基、 COOH基、 NH 2基、 CN基などに置き換わったィ匕合物が あげられる。
[0144] 重合性含フッ素化合物金属錯体の製造法は、含フッ素エチレン性不飽和化合物 配位子と金属または金属化合物とを常法に従って反応させればよい。
[0145] 金属化合物としては、たとえば酢酸ユーロピウム、酢酸エルビウム、酢酸ネオジゥム 、酢酸 ッケル、酢酸銅などが有用である。
[0146] 以下に本発明の重合性含フッ素化合物金属錯体の具体的な配位状態の代表例を 示すが、これら以外に種々多様な配位状態が存在することは当業者には容易に確 認できるであろう。
[0147] [化 42]
(a)前記重合性含フッ素化合物金属錯体、
(b)該重合性含フッ素化合物金属錯体の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 と共重合可能な重合性化合物、および
(c)重合開始剤
とからなり、重合性含フッ素化合物金属錯体 (a) 100質量部に対し、重合性化合物( b)が 0〜99900質量部および重合開始剤(c)が 0〜: LO質量部含まれてなる重合性 含フッ素錯体組成物にも関する。
[0149] 重合性含フッ素化合物金属錯体の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子と共 重合可能な重合性ィ匕合物 (b)としては、特に限定されず、目的とする含フッ素ポリマ ー錯体の要求特性などに応じて適宜選択すればよい。
[0150] 重合性化合物 (b)として、たとえば国際公開第 02Z072696A1号公報に記載され た単量体が例示できる。
[0151] (i)官能基を有する含フッ素エチレン性単量体
これらは、官能基含有フッ素ポリマー錯体およびその組成物の近赤外領域での透 明性を維持しながら、基材への密着性や溶剤、特に汎用溶剤への溶解性を付与で きる点で好ましぐそのほか架橋性などの機能を付与できる点で好ましい。
[0152] (ii)官能基を含まな!/、含フッ素エチレン性単量体
含フッ素ォレフィンに代表されるこれらの単量体は、含フッ素ポリマー錯体またはそ の硬化物の屈折率を低く維持できる点で、またさらに低屈折率ィヒすることができる点 で好ま ヽ。また単量体を選択することでポリマー錯体の機械的特性やガラス転移点 などを調整でき、特にガラス転移点を高くすることができ、好ましいものである。
[0153] (iii)フッ素を有するか有しな!/、脂肪族環状の単量体
これらを導入すると、透明性を高くでき、また、より低屈折率ィ匕が可能となり、さらに 高ガラス転移点で高硬度の含フッ素ポリマー錯体が得られる点で好ましい。
[0154] (iv)フッ素原子を含まな!/、エチレン性単量体
屈折率を悪化 (高屈折率化)させな 、範囲でフッ素を含まな 、エチレン性単量体を 使用してもよい。それによつて、汎用溶剤への溶解性が向上したり、添加剤、たとえば
光触媒や必要に応じて添加する硬化剤との相溶性を改善できたりするので好ましい
[0155] 以上の重合性化合物 (b)の好ましい構造や具体例としては国際公開第 02Z0726 96A1号公報に任意の構造単位 Aを与える単量体として記載されたものが採用でき る。
[0156] 以上の単量体に代えて、または加えて、マトリックスポリマー形成用の重合性ィ匕合 物(e)を配合してもよい。
[0157] マトリックスポリマー形成用の重合性ィ匕合物(e)としては、エポキシ系モノマー、シリ コーン系モノマー、ウレタン系モノマー、アクリル系モノマー、フッ素系モノマーまたは これらの混合物があげられる。具体例については、後述するマトリックスポリマーの説 明において述べる。
[0158] 重合開始剤 (c)としては、パーオキサイド類、ァゾ系開始剤などが利用できる。
[0159] パーオキサイド類としては、たとえば n プロピルパーォキシジカーボネート、 Iープ 口ピルパーォキシジカーボネート、 n ブチルパーォキシジカーボネート、 t ブチル パーォキシジカーボネート、ビス(4—tーブチルシクロへキシル)パーォキシジカーボ ネート [TCP]等のパーォキシジカーボネート類; a、 a ビス(ネオデカノィルーォキ シ)ジイソプロピルベンゼン、タミルパーォキシネオデカノエート、 1, 1, 3, 3, ーテトラ メチルブチルパーォキシネオデカノエート、 1ーシクロへキシルー 1ーメチルェチルバ 一ォキシネオデカノエート、 t一へキシルバーォキシネオデカノエート、 tーブチルバ 一ォキシネオデカノエート、 t一へキシルバーォキシネオデカノエート、 tーブチルバ 一ォキシビバレート、 1, 1, 3, 3—テトラメチルブチルパーォキシ 2 ェチルへキサ ノエート、 2, 5 ジメチルー 2, 5 ビス(2 ェチルへキサノィルパーォキシ)へキサ ン、 t一へキシルバーォキシ 2—ェチルへキサノエート、 t ブチルパーォキシ 2 ーェチノレへキサノエート、 tーブチノレパーォキシイソブチレート、 t一へキシルバーオ キシイソプロピルモノカーボネート、 t ブチルパーォキシマレイツクアシッド、 tーブチ ルパーォキシ 3, 5, 5—トリメチルへキサノエート、 t—ブチルパーォキシラウレート 、 2, 5 ジメチルー 2, 5 ビス(m—トルオイルパーォキシ)へキサン、 tーブチルバ 一ォキシイソプロピルモノカーボネート、 t ブチルパーォキシ 2—ェチルへキシル
モノカーボネート、 t一へキシルバーォキシベンゾエート、 2, 5 ジメチルー 2, 5 ビ ス(ベンゾィル)へキサン、 t—ブチルパーォキシアセテート、 t ブチルパーォキシ m トルレートとパーォキシベンゾエートの混合物、 t ブチルパーォキシベンゾエー ト、ジ t ブチルパーォキシイソフタレートなどのォキシパーエステル類;イソブチルバ 一オキサイド、 3, 5, 5—トリメチルへキサノィルパーオキサイド、オタタノィルパーォキ サイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、サクシニックアシッド パーオキサイド、 m トルオイルパーオキサイド、ベンゾィルパーオキサイド、等のジ ァシルバーオキサイド類; 1, 1—ビス(t—へキシルバーォキシ)一3, 3, 5 トリメチ ルシクロへキサン、 1, 1—ビス (t -へキシルパーォキシ)シクロへキサン、 1, 1—ビス (t ブチルパーォキシ)ー 3, 3, 5 トリメチルシクロへキサン、 1, 1 ビス(tーブチ ルパーォキシ) 2—メチルシクロへキサン、 1, 1 ビス(t ブチルパーォキシ)シク 口へキサン、 2, 2 ビス(t—ブチルパーォキシ)ブタン、 n—ブチルー 4, 4 ビス(t ブチルパーォキシ)バレレート、 2, 2 ビス(4, 4ージー t ブチルパーォキシシク 口へキシル)プロパン等のパーォキシケタール類; α、 α , 一ビス(t—ブチルパーォキ シ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、 2, 5 ジメチルー 2, 5ビス(t— ブチルパーォキシ)へキサン、 t ブチルタミルパーオキサイド、ジー t ブチルパー オキサイド、 2, 5 ジメチルー 2, 5ビス(t—ブチルパーォキシ)へキサン 3などのジ アルキルパーオキサイド類; P—メンタンハイド口パーオキサイド、ジイソプロピルベン ゼンハイド口パーオキサイド、 1, 1, 3, 3—テトラメチルブチルハイド口パーオキサイド 、クメンハイド口パーオキサイド、 t ブチルハイド口パーオキサイド等のハイド口パー オキサイド類;過硫酸アンモ-ゥム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩 類;その他、過塩素酸類、過酸化水素水等があげられる。
またフッ素原子を有するパーオキサイド類も利用可能であり、含フッ素ジァシルパ 一オキサイド類、含フッ素パーォキシジカーボネート類、含フッ素パーォキシジエステ ル類、含フッ素ジアルキルパーオキサイド類、力 選ばれる 1種または 2種以上が好 ましい。なかでも、ペンタフルォロプロピオノィルパーオキサイド、ヘプタフルォロブチ リルパーオキサイド、 7H ドデカフルォロヘプタノィルパーオキサイド等のジフルォロ ァシルバーオキサイド類が重合反応時の単量体との親和性、生成ポリマーの近赤外
領域での透明性の向上の観点で好ましく挙げられる。
[0161] ァゾ系ラジカル重合開始剤としては、たとえば 2, 2'ーァゾビスイソブチ口-トリル、 2 , 2,一ァゾビス(2, 4 ジメチルバレ口-トリル)、 2, 2,一ァゾビス(2—メチルバレロ 二トリル)、 2, 2,一ァゾビス(2—シクロプロピルプロピオ-トリル)、 2, 2,一ァゾビスィ ソ酪酸ジメチル、 2, 2,—ァゾビス [2— (ヒドロキシメチル)プロピオ-トリル]、 4, 4, - ァゾビス (4 シァノペンテン酸)などが、重合性含フッ素化合物金属錯体 (a)および 重合性化合物 (b)の種類などに応じて採用される。
[0162] 本発明の組成物において各成分の配合割合は、重合性含フッ素化合物金属錯体
(a) 100質量部に対し、重合性化合物 (b)が 0〜99900質量部および重合開始剤 (c )が 0〜 10質量部である。
[0163] 本発明の重合性含フッ素錯体組成物は、重合性の成分 (a)および (b)を重合する こと〖こよって、ポリマー性含フッ素有機金属錯体 (含フッ素ポリマー錯体)とすることが できる。得られる含フッ素ポリマー錯体は金属錯体構造が均一に分布したものとなり、 透明'性の点で極めて有禾 IJである。
[0164] 含フッ素ポリマー錯体の重量平均分子量は、 2, 000以上、さらには 5, 000以上、 特に 10, 000以上が好ましい。重量平均分子量が小さくなりすぎると水分や酸などの 外部環境からの遮断という本発明の効果が減衰する傾向にある。上限は 10, 000, 0 00、さらには 5, 000, 000、特に 3, 000, 000であること力 外咅環境力らの遮断効 果が良好である点から好まし ヽ。
[0165] 含フッ素ポリマー錯体のフッ素含有率は、 5質量%以上、さらには 10質量%以上、 特に 20質量%以上であることが、中心金属の発光効率が高くなる点から好ましい。 上限は重合性成分がすべてパーフルォロ化合物の場合である。
[0166] 本発明はまた、前記重合性含フッ素錯体組成物を重合反応に供して得られるポリ マー性含フッ素有機金属錯体 (含フッ素ポリマー錯体)カゝらなる複合材料にも関する
[0167] 重合方法としては、ラジカル重合、カチオン重合、光ラジカル重合、光力チオン重 合などの各種の方法が採用できる。
[0168] 本発明の複合材料は、含フッ素ポリマー錯体のみ力も構成されていてもよいし、含
フッ素ポリマー錯体をマトリックスポリマーに分散させたものであってもよい。
[0169] マトリックスポリマーは、含フッ素ポリマー錯体を保持する働きをするもので、含フッ 素ポリマー錯体との親和性、加工性などを考慮して選択すればよ 、。
[0170] 具体的には、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アタリ ル系ポリマー、フッ素系ポリマーまたはこれらの混合物が例示できる。
[0171] エポキシ系ポリマーとしては、たとえばエポキシ系化合物としては、特に限定される ものではないが、たとえば、ビスフエノール A型エポキシ榭脂、ビスフエノール F型ェポ キシ榭脂、ビスフエノール AD型エポキシ榭脂、ビスフエノール S型エポキシ榭脂など のビスフエノール型エポキシ榭脂;フエノールノボラック型エポキシ榭脂、クレゾールノ ポラック型エポキシ榭脂などのノボラック型エポキシ榭脂;トリスフエノールメタントリダリ シジルエーテルなどやこれらの水素添加物やハロゲン化物などの芳香族エポキシ榭 脂; 3, 4—エポキシシクロへキシノレメチノレ 3, 4—エポキシシクロへキサン力ノレボキシ レート、 3, 4 エポキシ 2—メチルシクロへキシルメチルー 3, 4 エポキシ 2—メ チルシクロへキサンカルボキシレート、ビス(3, 4—エポキシシクロへキシル)アジぺー ト、ビス(3, 4—エポキシシクロへキシノレメチノレ)アジペート、ビス(3, 4—エポキシー6 ーメチルシクロへキシルメチル)アジペート、 2- (3, 4 エポキシシクロへキシルー 5 , 5—スピロ 3, 4 エポキシ)シクロへキサノン メタ ジォキサン、ビス(2, 3 ェ ポキシシクロペンチル)エーテルなどの脂環族エポキシ榭脂;1, 4 ブタンジオール のジグリシジノレエーテノレ、 1, 6 へキサンジォーノレのジグリシジノレエーテノレ、グリセリ ンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエ チレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルェ 一テル、炭素数が 2〜9個のアルキレン基を有するポリオキシアルキレングリコールや ポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオールのポリグリシジルエー テルなどの脂肪族エポキシ榭脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸 ジグリシジノレエステノレ、へキサヒドロフタノレ酸ジグリシジノレエステノレ、ジグリシジノレ一 p ォキシ安息香酸、サリチル酸のグリシジルエーテルーグリシジルエステル、ダイマ 一酸ジグリシジルエステルなどやこれらの水素添カ卩物などのグリシジルエステル型ェ ポキシ榭脂;トリグリシジルイソシァヌレート、環状アルキレン尿素の N, N,一ジグリシ
ジル誘導体、 p—アミノフヱノールの N, N— O—トリグリシジル誘導体、 m—ァミノフエ ノールの N, N, O—トリグリシジル誘導体などやこれらの水素添カ卩物などのグリシジ ルァミン型エポキシ榭脂; 1分子中に少なくとも 2個のエポキシ基を有するポリエステ ル榭脂;前記各種エポキシ榭脂の構造中にウレタン結合を導入したウレタン変成ェ ポキシ榭脂;前記各種エポキシ榭脂の構造中にポリ力プロラタトン結合を導入したポリ 力プロラタトン変成エポキシ榭脂などがあげられる。これらのエポキシ系化合物は、単 独で用いられてもよいし、 2種類以上が併用されてもよい。エポキシ系ポリマーをマトリ ックスとする場合、 LEDなどの封止材料として有用である。
[0172] シリコーン系ポリマーとしては、たとえばテトラァノレコキシシランのゾノレゲノレポリマー、 トリアルコキシシランのゾルゲルポリマー、メチルトリアルコキシシランのゾルゲルポリマ 一、テトラアルコキシシランとトリアルコキシシランのゾルゲルポリマー、テトラアルコキ シシランとメチルトリアルコキシシランのゾルゲルポリマー、メチルトリアルコキシシラン とトリアルコキシシランのゾルゲルポリマー、テトラアルコキシシランとジメチルアルコキ シシランのゾルゲルポリマー、水素シルセスキォキサン、メチルシルセスキォキサン、 フッ素含有水素シルセスキォキサンなどがあげられる。シリコーン系ポリマーをマトリツ タスとする場合、半導体封止剤などの複合材料として有用である。
[0173] ウレタン系ポリマーとしては、たとえば 4, 4,ージフエ-ルメタンジイソシァネート、 2, 4一および Zまたは 2, 6—トルエンジイソシァネート、ポリメチレンポリフエ-ルポリイソ シァネート、キシリレンジイソシァネート、 1, 3—(ビスイソシァネート)メチルシクロへキ サン、イソホロンジイソシァネートおよびこれらのイソシァネート類の 2量体、 3量体、力 ルボジイミド変性体、ァロファネート変性体、ビューレット変性体、プレボリマーなどが あげられる。これらは単独使用でも 2種以上の併用でもよ 、。
[0174] アクリル系ポリマーとしては、たとえばポリメチル (メタ)アタリレート、ポリェチル (メタ) アタリレート、ポリ n—プロピル (メタ)アタリレート、ポリ n—ブチル (メタ)アタリレート、ポ リイソブチル (メタ)アタリレート、ポリ sec—ブチル (メタ)アタリレート、ポリ t—ブチル (メ タ)アタリレート、ポリイソアミル (メタ)アタリレート、ポリ n—へキシル (メタ)アタリレート、 ポリシクロへキシル (メタ)アタリレート、ポリ 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、ポリ n—ォクチル (メタ)アタリレート、ポリラウリル (メタ)アタリレート、ポリ n—トリデシル (メタ
)アタリレート、ポリトリスチル (メタ)アタリレート、ポリセチル (メタ)アタリレート、ポリステ ァリル (メタ)アタリレート、ポリアリル (メタ)アタリレート、ポリビュル (メタ)アタリレート、 ポリベンジル (メタ)アタリレート、ポリフエ-ル (メタ)アタリレート、ポリ 2—ナフチル (メタ )アタリレート、ポリ 2, 4, 6—トリクロ口フエ-ル (メタ)アタリレート、ポリ 2, 4, 6—トリブ ロモフエ-ル (メタ)アタリレート、ポリイソボル-ル (メタ)アタリレート、ポリ 2—メトキシェ チル (メタ)アタリレート、ポリ 2—エトキシェチル (メタ)アタリレート、ポリジエチレンダリ コールモノメチルエーテル(メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエー テル (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル (メタ)アタリレート 、ポリテトラヒドロフルオリル (メタ)アタリレート、ポリ 2, 3—ジブロモプロピル (メタ)ァク リレート、ポリ 2—クロ口ェチル (メタ)アタリレート、ポリ 2, 2, 2—トリフルォロェチル (メ タ)アタリレート、ポリへキサフルォロイソプロピル (メタ)アタリレート、ポリグリシジル (メ タ)アタリレート、ポリアクリル酸 3—トリメトキシシリルプロピル (メタ)アタリレート、ポリ 2 —ジェチルアミノエチル (メタ)アタリレート、ポリ 2—ジメチルアミノエチル (メタ)アタリレ ート、ポリ t—ブチルアミノエチル (メタ)アタリレートなどがあげられる。これらのポリ(メ タ)アクリル酸エステルは単独で用 ヽられてもよぐ 2種以上が併用されてもょ ヽ。
[0175] フッ素系ポリマーとしては、たとえばポリテトラフノレォロエチレン (PTFE)、テトラフノレ ォロエチレン Zパーフルォロアルキルビュルエーテル共重合体(PFA)、テトラフル ォロエチレン Zへキサフルォロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビ-リデンフルオラィ ド(PVDF)、エチレン Zテトラフルォロエチレン共重合体 (ETFE)などがあげられる。
[0176] 含フッ素ポリマー錯体とマトリックスポリマーとの複合形態としては、たとえば多層構 造、海島構造、分散構造などの多様な形態を取り得るが、含フッ素ポリマー錯体がマ トリックスポリマー中に分散した分散構造とすることが、含フッ素ポリマー錯体を均一 に存在させる点で好ま U ヽ。
[0177] 含フッ素ポリマー錯体とマトリックスポリマーとの配合割合は複合材料の使用目的な どにより適宜選定すればよいが、一般的にはマトリックスポリマー 100質量部に対して 含フッ素ポリマー錯体を 0. 1質量部以上、さらには 0. 5質量部以上、特に 1質量部 以上とするのが、含フッ素ポリマー錯体の発光強度、吸収強度、電気特性の点で有 利である。上限は、マトリックスポリマー 100質量部に対して含フッ素ポリマー錯体を 1
00質量部、さらには 500質量部、特に 1000質量部とするの力 含フッ素ポリマー錯 体の発光強度、金属濃度の点で有利である。
[0178] マトリックスポリマーとしてエポキシ系ポリマーやシリコーン系ポリマーを使用するとき 、重合時の触媒として酸触媒が使用されるため、従来の非ポリマー性の錯体では配 位子と金属との配位結合が切れてしま 、、錯体として機能する量が減少することがあ つた。しかし、本発明で使用する含フッ素ポリマー錯体はそうしたエポキシ系ポリマー 中の酸の錯体への浸入を安定なポリマー部分で阻止できるので、錯体としての機能 が安定した複合材料が提供できる。さらに、配合量に見合った機能が発現するため、 従来と同量であっても機能的には大きく向上させることができる。
[0179] 本発明の複合材料を製造する方法には特に制限はなぐたとえばつぎの方法など が採用できる。
(1)溶剤に溶解させたマトリックスポリマーまたは液状のマトリックスポリマーに含フッ 素ポリマー錯体を添加混合した後、溶剤を除去する方法。
(2)マトリックスポリマーと含フッ素ポリマー錯体とを溶融混練する方法。
(3)マトリックスポリマーを与える前記重合性ィ匕合物(e)を配合した本発明の重合性 含フッ素錯体組成物をラジカル重合法ゃァ-オン重合法等の公知の重合法で重合 する方法。
[0180] 上記(1)および(2)の方法において、含フッ素ポリマー錯体をマトリックスポリマーに 均一に分散させるためには、含フッ素ポリマー錯体を粉体の形にしておき、添加する ことが好ましい。粉体としての粒径は目的、用途などにより適宜選択すればよい。通 常 10nm〜10 μ mの範囲で選択する。
[0181] また製造法(1)で使用する溶剤はマトリックスポリマーに合わせて選択すればよいし 、製造法(2)の溶融混練条件もマトリックスポリマーに合わせて選択すればよ!、。
[0182] 製造法 (3)は、重合性含フッ素錯体組成物からマトリックスポリマーを含む複合材料 を直接製造する方法であり、高分子量の成分同士の均一混合が不充分になる場合 やマトリックスポリマーの溶剤溶解性が低 、場合、溶融加工時の溶融成形性が低 ヽ 場合などに特に有効である。
[0183] マトリックスポリマーを与える重合性ィ匕合物(e)としては、たとえばエポキシ系ポリマ
一を与える重合性モノマー、シリコーン系ポリマーを与える重合性モノマー、ウレタン 系ポリマーを与える重合性モノマー、アクリル系ポリマーを与える重合性モノマー、フ ッ素系ポリマーを与える重合性モノマーなどがあげられる。具体例としては、マトリック スポリマーの例示として記載したポリマーを与えるモノマーがあげられる。
[0184] 重合法および重合条件はそれぞれのポリマーの合成に好適な方法が採用される。
[0185] 重合性含フッ素錯体組成物中の含フッ素化合物金属錯体の濃度は、 目的とする複 合材料中の含有量に合わせて選択すればょ 、。
[0186] また本発明は、前記重合性含フッ素化合物金属錯体 (含フッ素モノマー錯体)がマ トリックスポリマー中に分散してなる複合材料にも関する。
[0187] 力かる複合材料は、上記の含フッ素ポリマー錯体とマトリックスポリマーと力もなる複 合材料にお ヽて、含フッ素ポリマー錯体に代えて重合性含フッ素化合物金属錯体 ( 含フッ素モノマー錯体)を用 、た場合であり、上記の説明を引用する。
[0188] 本発明の複合材料から、各種の成形品を提供できる。
[0189] 力かる成形品は複合材料自体が成形品である場合であってもよ 、し、複合材料と 他の材料を組み合わせて成形カ卩ェして得られる成形品であってもよい。
[0190] 複合材料自体が成形品である場合としては、フィルム、シート、ボード、ブロック、チ ユーブなどの成形品が例示できる。成形法としては、キャスト法、溶融押出法、射出 成形法などが適宜採用できる。
[0191] また複合材料の機能面力 見れば、含フッ素ポリマー錯体の機能によって種々の 機能を有する成形品として有用である。
[0192] そうした機能性の複合材料または成形品としては、たとえばつぎのものを代表例とし てあげることができる力 これらのみに限定されるものではない。
[0193] (1)光学部材
発光材料、光増幅材料、 LED,有機 ELなどの光機能性材料、イメージングプレー トなどが例示できる。
[0194] (1 1)光機能性材料
(A1)含フッ素ポリマー錯体または含フッ素モノマー錯体
金属として希土類金属、遷移金属を含む錯体であり、金属としてはユーロピウム (E
u)、テノレビゥム (Tb)、 エノレビゥム(Er)などが好適である。
[0195] (B1)マトリックスポリマー
アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマー、ポリエステル、ポリイミドなどが好適である。
[0196] 光学部材において、光増幅器や光導波路等の光通信用部品や発光体として利用 する場合には、この含フッ素ポリマー (モノマー)錯体 (A1)の含有量は、蛍光強度の 向上の観点力 0. 01〜20質量%の範囲で選ぶのが好ましぐさらに好ましくは 0. 1
〜15質量%、最も好ましくは 0. 5〜10質量%である。
[0197] 含フッ素ポリマー (モノマー)錯体 (A1)の含有量が少なすぎると目的とする光増幅 作用、発光強度、輝尽発光強度、波長変換効果などの目的の性能が発揮されなくな る。
[0198] 一方、含フッ素ポリマー(モノマー)錯体 (A1)の含有量が多すぎると、含フッ素ポリ マー(モノマー)錯体 (A1)とマトリックスポリマー(B1)との分散性、相溶性が悪くなる ため好ましくない。
[0199] 光学材料用としては、必要に応じて種々の添加剤を配合してもよい。添加剤として は、たとえばレべリング剤、粘度調整剤、光安定剤、酸化防止剤、水分吸収剤、顔料 、染料、補強剤などがあげられる。
[0200] また、含フッ素ポリマー(モノマー)錯体 (A1)に加えて、無機蛍光体を配合するとき は、演色性を変化させることができる点で好ま 、。
[0201] 無機蛍光体の具体例としては、
(1) YAG (黄色発光材料)
具体的には(YaGdl—a) (AlbGal-b) O Ce3+など
12
(2) YOS (赤色発光材料)
具体的には Y O S :Erなど
2 2
(3) BAM: Eu (青色発光材料)
具体的には(Ba, Mg)Al O : Erなど
10 17
(4) SCA (青色発光材料)
具体的には(Sr、 CaBaMg) (PO ) CI: Euなど
10 4 6 2
(5) GN4 (緑色発光材料)
ZnS : Cu, Alなど
(6) BAM :Eu, Mn (緑色発光材料)
具体的には(Ba, Mg)Al O : Eu, Mnなど
10 17
の蛍光体があげられる。
(7)輝尽発光材料
具体的には、 BaFBr:Eu2+、 BaFI :Eu2+など
[0202] また、希土類金属イオンを配合してもよい。
[0203] 希土類金属イオンは通常、希土類金属イオンとイオン結合できる対ァ-オンとの塩 の形態で混合される。希土類金属陽イオンは価数には制限はなぐ通常 2価または 3 価あるいは 4価の金属カチオンの塩として用いられる。
[0204] 希土類金属塩としては、前記例示の希土類元素の塩化物、臭化物、ヨウ化物など のハロゲン化物;硝酸塩、過塩素酸塩、臭素酸塩、酢酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの 塩などが挙げられる。また、有機酸の塩、有機スルホン酸の塩など、希土類金属の有 機塩であってもよい。また、複硝酸塩、複硫酸塩、キレートイ匕物も使用可能である。
[0205] 具体的な希土類金属塩としては、塩ィ匕プラセォジゥム、臭化プラセォジゥム、ヨウ化 ブラセォジゥム、硝酸プラセォジゥム、過塩素酸プラセォジゥム、臭素酸プラセォジゥ ム、酢酸プラセォジゥム、硫酸プラセォジゥム、リン酸プラセォジゥム等のプラセォジ ゥム塩;塩ィ匕ネオジゥム、臭化ネオジゥム、ヨウ化ネオジゥム、硝酸ネオジゥム、過塩 素酸ネオジゥム、臭素酸ネオジゥム、酢酸ネオジゥム、硫酸ネオジゥム、リン酸ネオジ ゥム等のネオジゥム塩;塩化ユーロピウム、臭化ユーロピウム、ヨウ化ユーロピウム、硝 酸ユーロピウム、過塩素酸ユーロピウム、臭素酸ユーロピウム、酢酸ユーロピウム、硫 酸ユーロピウム、リン酸ユーロピウム等のユーロピウム塩;塩化エルビウム、臭化エル ピウム、ヨウ化工ルビゥム、硝酸エルビウム、過塩素酸エルビウム、臭素酸エルビウム
、酢酸エルビウム、硫酸エルビウム、リン酸エルビウム等のエルビウム塩;塩化テルビ ゥム、臭化テルビウム、ヨウ化テルビウム、硝酸テルビウム、過塩素酸テルビウム、臭 素酸テルビウム、酢酸テルビウム、硫酸テルビウム、リン酸テルビウム等のテルビウム 塩;塩化サマリウム、臭化サマリウム、ヨウ化サマリウム、硝酸サマリウム、過塩素酸サ マリゥム、臭素酸サマリウム、酢酸サマリウム、硫酸サマリウム、リン酸サマリウム等のサ
マリゥム塩などをあげることができる。
[0206] 成形品としては光機能性光学材料をコア部に使用した光学素子、すなわち光増幅 素子および発光素子が提供できる。
[0207] 光増幅素子とはコア部とクラッド部を有する光導波路デバイスの一種で、基板上に 形成された光導波路のコア部中を光信号が通過中に信号強度が増幅される素子の ことを一般的にいう。この光増幅素子ではコア部を光増幅作用をもつ材料で形成す る必要がある。
[0208] 本発明によれば、光増幅素子はそのコア部 (光増幅作用を有する光導波路の部分 )を本発明の複合材料で構築したものである。
[0209] これらの本発明の複合材料を光増幅素子のコア部として使用するには適切なクラッ ド材が必要となる。クラッド部用材料としてはコア部の材料よりも屈折率の低 、ものを 使用する必要があるが、本発明の光学部材をコア部として使用する場合、クラッド部 用材料は特に制限はなぐ既存の有機材料が用いられる。もちろん、前記の含フッ素 ポリマー(モノマー)錯体にマトリックスポリマーを使用しても力まわない。
[0210] なお発光素子とは、たとえば EL素子、ポリマー発光ダイオード、発光ダイオード、光 ファイバーレーザー、レーザー素子、光ファイバ一、液晶バックライト、光検知器、波 長変換フィルタ一等であり、大型ディスプレイ、照明、液晶、光ディスク、レーザープリ ンター、医療用レーザー、レーザー加工、印刷、コピー機器などに応用される。
[0211] コア部とクラッド部とから構成される発光素子の場合、光増幅型素子と同様に、コア 部に本発明の複合材料を使用し、クラッド部には既存の有機材料、たとえば前記のよ うにマトリックスポリマーをそのまま使用することができる。
[0212] また、本発明における光増幅素子および発光素子は、他の光素子と集積化するこ とでより多機能な光回路を構築することができる。他の光素子としては、光スィッチ、 光フィルタ、光分岐素子など任意のものをあげることができる。特に、本発明における 光増幅素子と、該光増幅素子のコア部の出力端に接続され該コア部と同じ材料で構 成された N分岐導波路 (Nは 2以上の整数)を含む光分岐素子とを同一基板に一体 に具える光回路は、光損失の少な 、分岐素子となり得るので好ま 、。
[0213] 本発明における光増幅素子および発光素子は、本発明の複合材料をコア部として
使用する以外は、従来公知の製法で作製できる。
[0214] また本発明の重合性含フッ素錯体組成物を用いて、成形することで、より精度良ぐ 効率的に回路形成が可能となる。
[0215] (1 2)封止材料
光機能性を備えた封止材料および、それらからなる光デバイスとしても使用できる。
[0216] 本発明の複合材料で封止された光デバイスは、封止部分がマトリックスポリマー、特 に含フッ素ポリマーに由来する優れた防湿性、耐湿性をもっため、極めて優れた防 湿、耐湿信頼性を有している。また、本発明の材料は紫外力も近赤外の広範囲にわ たって透明性に優れており、光学用途での封止部材に特に有用である。さらに光機 能性を併せもっため、通常の封止機能だけではなぐ例えば、波長変換機能や光増 幅機能、輝尽発光機能と ヽつた付加価値を加えることができる。
[0217] 本発明における封止部材の使用形態としては、たとえば発光ダイオード (LED)、 E L素子、非線形光学素子、フォトリフラクティブ素子、フォト-タス結晶などの発光素子 ゃ受光素子や波長変換素子、光分岐挿入素子、光クロスコネクト素子、モジユレータ 一などの光機能素子のパッケージ (封入)、表面実装などが例示できる。また、深紫 外線顕微鏡のレンズなどの光学部材用封止材 (または充填材)などもあげられる。封 止された光素子は種々の場所に使用されるが、非限定的な例示としては、ハイマウン トストップランプやメーターパネル、携帯電話のバックライト、各種電気製品のリモート コントロール装置の光源などの発光素子;カメラのオートフォーカス、 CDZDVD用光 ピックアップ用受光素子などがあげられる。
[0218] (1 3)その他の光学部材
たとえば照明器具のカバー材、液晶ディスプレイのバックライト、透明意匠ケース、 表示板、自動車用部品、波長変換フィルターなどに例示されるシート状発光体、ファ ィバレーザー、感光性インク、センサーなどとしても有用である。
実施例
[0219] ここで本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は力かる実施例のみに限ら れるものではない。
[0220] まず、本発明で使用する各種の物性およびパラメーターの測定法について、まとめ
て述べる。
[0221] (l) NMR
BRUKER社製の NMR測定装置を用いて測定する。
iH—NMR測定条件: 300MHz (テトラメチルシラン =0ppm)
19F— NMR測定条件: 282MHz (トリクロ口フルォロメタン: Oppm)
[0222] (2) IR分析
Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計 1760Xで室温にて測定する。
[0223] (3)重量平均分子量
含フッ素ポリマー錯体の重量平均分子量は GPC分析によって行う。
[0224] 含フッ素ポリマー錯体 lgを 100mlのビーカーに入れ、 1N—塩酸 50mlを注ぎ、 25 °Cで 10時間攪拌して配位結合を切る。生成したポリマーをアセトンに溶解させた後 へキサンで再沈殿して試料を調製する。
[0225] 得られた試料をゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー (株) 製の GPC HLC— 8020を用い、 Shodex社製のカラム(GPC KF— 801を 1本、 G PC KF— 802を 1本、 GPC KF— 806Mを 2本直列に接続)を使用し、溶媒として テトラハイド口フラン (THF)を流速 lmlZ分で流して測定したデータより、重量平均 分子量を算出する。
[0226] (4)熱分解温度
熱重量計( (株)島津製作所の TGA— 50)を用い、窒素雰囲気の条件で昇温速度 10°CZminの条件で測定し、 1 %質量減の温度で評価する。
[0227] (5)フッ素含有率
酸素フラスコ燃焼法により試料 lOmgを燃焼し、分解ガスを脱イオン水 20mlに吸収 させ、吸収液中のフッ素イオン濃度をフッ素選択電極法 (フッ素イオンメーター、オリ オン社製 901型)で測定することにより求める(質量%)。
[0228] (6)発光強度の測定
蛍光分光光度計(HITACHI社製の Fluorescence Spectrophotometer F— 4010)を用い、各サンプルの発光スペクトルを測定し、特定波長のピーク面積を比 較し相対発光強度を測定する。
[0229] (7)金属含有量の測定
電気炉を用いて、 600°Cで含フッ素ポリマー(モノマー)錯体を灰化し、灰化後の金 属酸化物の量から、含フッ素ポリマー(モノマー)錯体中の金属含有量 (質量%)を求 める。この金属含有量の値を用いて、含フッ素ポリマー(モノマー)錯体の配合量に応 じた複合材料中の金属含有量が算出される。
[0230] (8)複合材料の外観
目視で行う。
[0231] (9)複合材料中の錯体の分散性
目視で行う。基準は、〇は均一分散状態、 Xは白濁状態である。
[0232] 実施例 1
(1 1) COC1基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマーの合成:
撹拌装置および温度計を備えた 1Lのガラス製四つ口フラスコに、 9H, 9H—パー フルォロ一 2, 5 ジメチル一 3, 6 ジォキサ一 8 ノネノイツク酸 422g (l. Omol)と ジメチルホルムアミド 7. 4g (l. Omol)の混合液を反応器に入れ、撹拌しながら 80°C で SOCl 143g (l. 2mol)を滴下した。その後、反応液を 100°Cに昇温し 6時間撹拌
2
した。蒸留器を反応器に装着し、減圧下で反応液カゝら SOC1を留去し、その後減圧
2
度を上げ、 9H, 9H—パーフルオロー 2, 5 ジメチルー 3, 6 ジォキサ一 8 ノネノ イツク酸クロリドの粗生成物を取り出した。
[0233] この液状の粗生成物を濃硫酸で洗浄し、 60mmHgで減圧蒸留し、沸点 50°Cで次 に示す 9H, 9H—パーフルオロー 2, 5 ジメチルー 3, 6 ジォキサ 8 ノネノイツ ク酸クロリド':
[0234] [化 43]
[0235] 441g (0. 91mol)を得た(収率 91%)。
[0236] (1 - 2)へキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー
配位子の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 50mlのガラス製四つ口フラスコに、ソディウムハイ ドライド 0.9g(21mmol)を入れ十分に窒素置換した後、ジメチルホルムアミド 20ml を入れ、懸濁した。その後、反応器を氷浴により 5°Cに冷却した。冷却後、へキサフル ォロアセチルアセトン 4.5g(21mmol)を滴下した。
[0237] 撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、上記(1— 1) で得た COC1基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー 4.4g (lOmmol)をジメチ ルホルムアミド 30mlに溶解させ、十分に窒素置換した後、氷浴により 5°Cに冷却した 。その後、力-ユレーシヨンにより、前記で調製したへキサフルォロアセチルアセトン のジメチルホルムアミド溶液を滴下し、 5時間撹拌した。
[0238] この粗生成物を減圧蒸留し、反応生成物を 4.3g (収率 70%)得た。
[0239] この反応生成物を19 F— NMR、 — NMR分析、 IR分析により分析したところ、式( a - 1):
[0240] [化 44]
CF3
CH2 = CF O C = 0
CF2OCFCF2OCFC—— CH
CF3 CF3 C = C
CF3
[0241] で示されるへキサフルォロアセチルアセトン基を有する前記含フッ素ァリルエーテル 化合物であることを確認した。
[0242] (1— 3)へキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー を配位子とする重合性含フッ素化合物金属錯体の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、上記(1— 2) で得たへキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー 配位子(a— 1)8. Og(13mmol)を純水 20mlに懸濁させ、撹拌しながら、酢酸ユーロ ピウム 1.7g(4.2mmol)を水 40mlに溶解させたものを滴下した。
[0243] 5時間撹拌後、 30分間静置し、上澄みの水溶液をデカンテーシヨンして除き、粘調 な液体を得た。その後室温で lOOmmHgで減圧乾燥し、粘調な液体を 1.8g得た。
[0244] この粘調な液体がへキサフルォロアセチルアセトン基を有する 9H, 9H—パーフル オロー 2, 5 ジメチルー 3, 6 ジォキサ 8 ノネノイツク酸とユーロピウム(Eu)との 重合性含フッ素化合物金属錯体 (A- 1)であることを IR分析によって確認した。
[0245] またフッ素含有率は 59質量%であり、金属含有量は 7.7質量%であった。
[0246] 実施例 2
(2—1)ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー配位子の合成: 撹拌装置および温度計を備えた 200mlのガラス製フラスコに、
[0247] [化 45]
CH2 = CF O
I II
CF2OCFCF2OCFCOCH3
CF3 CF3
[0248] 20g(33mmol)、ジェチルエーテル 250ml、ナトリウムメトキシド(8. lg、 0. 15mol) を入れ、十分に窒素置換を行った後、窒素気流下、 0°Cでジェチルエーテル 100ml に溶解させた CF COCH (62g、0.15mol)を滴下した。
7 15 3
[0249] 2時間撹拌後、 1N-HC1 100mlを入れ、激しく撹拌した。ついで反応器に蒸留 器を装着し、減圧蒸留したところ無色透明な液体 16gが生成した。
[0250] この反応生成物を19 F— NMR、 ¾— NMR分析、 IR分析により分析したところ、式( a— 2):
[0251] [化 46]
CH2 = CF O O
CF。OCFCF。OCFCCH2CC7F15
I
CF3 CF3
[0252] で示される前記ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子であることを確認し た。
[0253] (2-2)ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマーを配位子とする重合性含
フッ素化合物金属錯体の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 300mlのガラス製四つ口フラスコに、上記(2—1) で得たジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 2) 20gを純水 50mlに 懸濁し、撹拌しながら、室温で、酢酸ユーロピウム 19g(50mmol)を水 100mlに溶解 させたものを滴下した。
[0254] 7時間撹拌後、 30分静置し、粘調な液体を得た。上澄みの水溶液をデカンテーショ ンして除き、室温で 12時間真空乾燥し、反応生成物 15gを得た。
[0255] この反応生成物がジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 2)とユー 口ピウム (Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A- 2)であることを IR分析によつ て確認した。
[0256] またフッ素含有率は 59質量%であり、金属含有量は 9.0質量%であった。
[0257] 実施例 3
(3— l)COCl基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマーの合成:
撹拌装置および温度計を備えた 1Lのガラス製四つ口フラスコに、
[0258] [化 47]
CH2 = CF O
CF2OCFCOH
I
CF3
[0259] 256g(l. Omol)とジメチルホルムアミド 7.4g(l. Omol)の混合液を反応器に入れ、 撹拌しながら 80°Cで SOC1143g(l.2mol)を滴下した。その後、反応液を 100°Cに
2
昇温し 6時間撹拌した。蒸留器を反応器に装着し、減圧下で反応液カゝら SOC1を留
2 去し、その後減圧度を上げ、粗生成物を取り出した。
[0260] この液を濃硫酸で洗浄し、式:
[0261] [化 48]
CH2 = CF O
CF。OCFCC 1
I
CF3
[0262] で示される COC1基を有する含フッ素ァリルエーテル 200gを得た。
[0263] (3- 2)へキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子 の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 500mlのガラス製四つ口フラスコに、ソディウムノヽ イドライド 9g (210mmol)を入れ十分に窒素置換した後、ジメチルホルムアミド 200m 1を入れ、懸濁した。その後、反応器を氷浴により 5°Cに冷却した。冷却後、へキサフ ルォロアセチルアセトン 45g (210mmol)を滴下した。
[0264] 撹拌装置および温度計を備えた 1Lのガラス製四つ口フラスコに、上記(3— 1)で得 た COC1基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー 18g (70mmol)を入れ、十分に 窒素置換した後にジメチルホルムアミド 300mlに溶解させ、氷浴により 5°Cに冷却し た。その後、力-ユレーシヨンにより、前記で調製したへキサフルォロアセチルァセト ンのジメチルホルムアミド溶液を滴下し、 5時間撹拌した。
[0265] 蒸留器を反応器に装着し、減圧下で反応液力ゝらジメチルホルムアミドを留去し、そ の後減圧度を上げ、生成物を 20g取り出した。
[0266] この反応生成物を19 F— NMR、 — NMR分析、 IR分析により分析したところ、式( a— 3):
[0267] [化 49]
[0268] で示されるへキサフルォロアセチルアセトン基を有する前記含フッ素ァリルエーテル 配位子であることを確認した。
[0269] (3— 3)へキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマー を配位子とする重合性含フッ素化合物金属錯体の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、上記(3— 2)
で得たへキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a
-3)2. Ogを純水 20mlに懸濁させ、撹拌しながら、酢酸ユーロピウム 1.7gを水 40m
1に溶解させたものを滴下した。
[0270] 5時間撹拌後、 30分間静置し、上澄みの水溶液をデカンテーシヨンして除き、粘調 な液体を得た。その後、室温で 12時間真空乾燥し、反応生成物 1.3gを得た。
[0271] この反応生成物がへキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエー テル配位子 (a— 3)とユーロピウム (Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A- 3) であることを IR分析によって確認した。
[0272] またフッ素含有率は 55質量%であり、金属含有量は 10質量%であった。
[0273] 実施例 4
(4 1)ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 200mlのガラス製フラスコに、
[0274] [化 50]
CH2 = CF O
CF2OCFCOCH3
I
CF3
[0275] 5.0g(19mmol)、ジェチノレエーテノレ 25ml、ナトリウムメトキシド 1.0g(19mmol)を 入れ、十分に窒素置換を行った後、窒素気流下、 0°Cでジェチルエーテル 100mlに 溶解させた CF COCH (7.8gゝ 19mmol)を滴下した。
7 15 3
[0276] 2時間撹拌後、 1N-HC1 100mlを入れ、激しく撹拌した。その後反応器に蒸留 器を装着し、ジェチルエーテル溶液を留去したところ、生成物 6.5gを得た。
[0277] この反応生成物を19 F— NMR、 ¾— NMR分析、 IR分析により分析したところ、式( a-4):
[0278] [化 51]
4CH2CF^ O O
CF2OCFCCH2CC7F15
CF3
[0279] で示される前記ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子であることを確認し た。
[0280] (4 2)ジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテルモノマーを配位子とする重合性含 フッ素化合物金属錯体の合成:
撹拌装置および温度計を備えた 300mlのガラス製四つ口フラスコに、上記 (4—1) で得られたジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 4) 2. Ogを純水 1
Omlに溶解し、撹拌しながら、室温で、酢酸ユーロピウム 1. 9g (5mmol)を水 100ml に溶解させたものを滴下した。
[0281] 7時間撹拌後、 30分間静置し、上澄みの水溶液をデカンテーシヨンして除き、粘調 な液体を得た。その後、室温で 12時間真空乾燥し、反応生成物 1. 5gを得た。
[0282] この反応生成物がジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 4)とユー 口ピウム (Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A-4)であることを IR分析によつ て確認した。
[0283] またフッ素含有率は 54質量%であり、金属含有量は 13質量%であった。
[0284] 比較例 l (EuHFA錯体の合成)
1Lのガラス製フラスコに、酢酸ユーロピウム 4水和物の 100g (250mmol)、へキサ フルォロアセチルアセトン(HFA)の 150g (lmol)および純水 500mlを投入し、 25
°Cで 3日間撹拌した。
[0285] ついで、析出した固形物をろ過により取り出し、固形物を水洗後、水 メタノール混 合溶媒で再結晶したところ、白色の固体が得られた (収率 60%)。
[0286] この結晶を IR、 — NMRおよび19 F— NMR分析し、 目的の錯体、 Eu (CF COC
3
HCOCF )であることを確認した。
3
[0287] また、得られた白色結晶は Tg— DTA測定により 2水和物であることが推測された。
[0288] 実施例 5
(5— 1)重合性含フッ素錯体組成物の調製:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、実施例 1の( 1— 3)で得たへキサフルォロアセチルアセトン基を有する 9H, 9H—パーフルオロー 2, 5 ジメチルー 3, 6 ジォキサ 8 ノネノイツク酸とユーロピウム(Eu)との重合
性含フッ素化合物金属錯体 (A— 1) 20gに DHP :
[0289] [化 52]
{ H (C F 2 C F 2) 3- (C = 0) -0 —
[0290] の 8. 0質量%パーフルォ口へキサン溶液 5. 3gをカ卩えて重合性含フッ素錯体組成物 を調製した。
[0291] (5— 2)含フッ素ポリマー錯体の合成:
上記 (5— 1)で調製した重合性含フッ素錯体組成物を反応器に入れ、十分に窒素 置換を行った後、窒素気流下、 20°Cで 7時間撹拌を行ったところ、粘稠で透明なポリ マーが生成した。
[0292] 得られた固体をアセトンに溶解させたものをへキサンに注ぎ、分離、真空乾燥させ、 無色透明なポリマー 7. 3gを得た。
[0293] このポリマーを19 F— NMR、 — NMR分析、 IR分析により分析したところ、前記重 合性含フッ素化合物金属錯体 (A—1)の構造単位のみ力 なる含フッ素ポリマー錯 体であった。
[0294] この含フッ素ポリマー錯体の重量平均分子量は 25000であり、熱分解温度は 270 °Cであり、フッ素含有率は 18質量%であり、金属含有量は 7. 7質量%であった。さら に外観は透明であった。
[0295] 硬化後、蛍光光度計 (励起光: 465nm、観測波長: 615nm)を用いて発光強度を 測定し、硬化した複合材料の発光強度を 1とした。
[0296] その後、再び電気炉を用い 120°Cで 15時間後、 40時間後および 110時間加熱し た後の発光強度を同様に測定した。加熱後の複合材料の発光強度を指数として表 1 に示す。
[0297] 実施例 6
(6 - 1)重合性含フッ素錯体組成物の調製:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、実施例 2の( 2- 2)で得たジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 2)とユーロピウ ム(Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 2) 20gに DHPの 8. 0質量%パー フルォ口へキサン溶液 5. 3gを加えて重合性含フッ素錯体組成物を調製した。
[0298] (6— 2)含フッ素ポリマー錯体の合成:
上記 (6— 1)で調製した重合性含フッ素錯体組成物を反応器に入れ、十分に窒素 置換を行った後、窒素気流下、 20°Cで 7時間撹拌を行ったところ、粘稠で透明なポリ マーが生成した。
[0299] 得られた固体をアセトンに溶解させたものをへキサンに注ぎ、分離、真空乾燥させ、 無色透明なポリマー 7. 3gを得た。
[0300] このポリマーを19 F— NMR、 — NMR分析、 IR分析により分析したところ、前記重 合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 2)の構造単位のみ力 なる含フッ素ポリマー錯 体であった。
[0301] この含フッ素ポリマー錯体について、実施例 5と同様にしてフッ素含有率、熱分解 温度、金属含有量、外観および発光強度を調べた。結果を表 1に示す。
[0302] 実施例 7
(7— 1)重合性含フッ素錯体組成物の調製:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、実施例 3の( 3- 3)で得たへキサフルォロアセチルアセトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配 位子 (a— 3)とユーロピウム (Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 3) 20gに DHPの 8. 0質量%パーフルォ口へキサン溶液 5. 3gを加えて重合性含フッ素錯体 組成物を調製した。
[0303] (7— 2)含フッ素ポリマー錯体の合成:
上記 (7— 1)で調製した重合性含フッ素錯体組成物を反応器に入れ、十分に窒素 置換を行った後、窒素気流下、 20°Cで 7時間撹拌を行ったところ、粘稠で透明なポリ マーが生成した。
[0304] 得られた固体をアセトンに溶解させたものをへキサンに注ぎ、分離、真空乾燥させ、 無色透明なポリマー 7. 3gを得た。
[0305] このポリマーを19 F— NMR、 ¾— NMR分析、 IR分析により分析したところ、前記重 合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 3)の構造単位のみ力 なる含フッ素ポリマー錯 体であった。
[0306] この含フッ素ポリマー錯体について、実施例 5と同様にしてフッ素含有率、熱分解
温度、金属含有量、外観および発光強度を調べた。結果を表 1に示す。
[0307] 実施例 8
(8- 1)重合性含フッ素錯体組成物の調製:
撹拌装置および温度計を備えた 100mlのガラス製四つ口フラスコに、実施例 4の(
4- 2)で得たジケトン基を有する含フッ素ァリルエーテル配位子(a— 4)とユーロピウ ム(Eu)との重合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 4) 20gに DHPの 8. 0質量%パー フルォ口へキサン溶液 5. 3gを加えて重合性含フッ素錯体組成物を調製した。
[0308] (8— 2)含フッ素ポリマー錯体の合成:
上記 (8— 1)で調製した重合性含フッ素錯体組成物を反応器に入れ、十分に窒素 表
置換を行った後、窒素気流下、 20°Cで 7時間撹拌を行ったところ、粘稠で透明なポリ マーが生成した。
[0309] 得られた固体をアセトンに溶解させたものをへキサンに注ぎ、分離、真空乾燥させ、 無色透明なポリマー 7. 3gを得た。
[0310] このポリマーを19 F— NMR、 — NMR分析、 IR分析により分析したところ、前記重 合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 4)の構造単位のみ力もなる含フッ素ポリマー錯 体であった。
[0311] この含フッ素ポリマー錯体について、実施例 5と同様にしてフッ素含有率、熱分解 温度、金属含有量、外観および発光強度を調べた。結果を表 1に示す。
[0312] [表 1]
[0313] 実施例 9
MMAO. 3gに、実施例 1の(1— 3)で得た重合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 1
)の粘調な液体 lOmgを溶解させ、活性エネルギー線硬化開始剤として、 2-ヒドロキ シ 2 メチルプロピオフエノンを 3mg溶解させシャーレにキャストした。
[0314] キャスト後、高圧水銀灯を用いて、室温にて 1500miZcm2の強度で紫外線を照射 し、 PMMAの自立膜 (厚さ 100 /z m)を得、本発明の複合材料を得た。
[0315] この複合材料の熱分解温度は 270°Cであり、金属含有量は 0. 25質量%であった
。さらに外観は透明であり、錯体粒子の分散性は〇であった。
[0316] 硬化後、蛍光光度計 (励起光: 465nm、観測波長: 615nm)を用いて発光強度を 測定し、硬化した複合材料の発光強度を 1とした。
[0317] その後、再び電気炉を用い 120°Cで 15時間後、 40時間後および 110時間加熱し た後の発光強度を同様に測定した。加熱後の複合材料の発光強度を指数として表 2 に示す。
[0318] 実施例 10
下記構造式で示される含フッ素アクリルポリマー 0. 3g
[0319] [化 53]
/ ¥ ^C F 3
C O O C H
C F 3
[0320] に、実施例 1の(1— 3)で得た重合性含フッ素化合物金属錯体 (A— 1)の粘調な液 体 lOmgを溶解させ、活性エネルギー線硬化開始剤として、 2—ヒドロキシ一 2—メチ ルプロピオフエノンを 3mg溶解させシャーレにキャストした。
[0321] キャスト後、高圧水銀灯を用いて、室温にて 1500miZcm2の強度で紫外線を照射 し、含フッ素アクリルポリマーの自立膜 (厚さ 100 m)を得、本発明の複合材料を得 た。
[0322] 得られた複合材料について、実施例 9と同様にして熱分解温度、金属含有量、外 観、分散性および発光強度を調べた。結果を表 2に示す。
[0323] 実施例 11
実施例 9にお ヽて、重合性含フッ素化合物金属錯体 (A- 1)に代えて実施例 5の( 5— 2)で得た含フッ素ポリマー錯体を用いたほかは実施例 9と同様にして加熱硬化さ せて複合材料を得た。
[0324] 得られた複合材料について、実施例 9と同様にして熱分解温度、金属含有量、外 観、分散性および発光強度を調べた。結果を表 2に示す。
[0325] 実施例 12
実施例 10において、重合性含フッ素化合物金属錯体 (A—1)に代えて実施例 5の (5— 2)で得た含フッ素ポリマー錯体を用いたほかは実施例 10と同様にして加熱硬 化させて複合材料を得た。
[0326] 得られた複合材料について、実施例 9と同様にして熱分解温度、金属含有量、外 観、分散性および発光強度を調べた。結果を表 2に示す。
[0327] [表 2]
¾ί
[0328] 比較例 2
水添ビスフエノール型エポキシ (フッ素含有率 22質量%)
[0330] 6. 5gとへキサハイドロー 4ーメチルフタル酸無水物 3. 5gを混合し、これに比較例 1 で得たユーロピウム錯体 10mgを分散させた。
[0331] この混合液をシャーレにキャストし、電気炉を用いて 120°Cで 9時間加熱して硬化さ せ、比較用の複合材料を得た。
[0332] この複合材料の熱分解温度は 270°Cであり、金属含有量は 1. 9 X 10— 2質量%であ つた。さらに外観は透明であり、錯体粒子の分散性は良好であった。
[0333] 硬化後、蛍光光度計 (励起光: 350nm、観測波長: 615nm)を用いて発光強度を 測定し、硬化した複合材料の発光強度を 1とした。
[0334] その後、再び電気炉を用い 120°Cで 15時間後、 40時間後および 110時間加熱し た後の発光強度を同様に測定した。加熱後の複合材料の発光強度を指数としたとき
、 15時間後で 0、 40時間後で 0であり、 110時間後では 0にまで減衰していた。 産業上の利用可能性
[0335] 本発明によれば、たとえば高発光強度を維持できる材料を与え得る含フッ素系の 重合性含フッ素金属錯体を提供することができる。
[0336] その他の効果については、本明細書中の説明において具体的に記載する。
Claims
[1] 少なくとも 1個の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子が金属に配位してなる重 合性含フッ素化合物金属錯体。
[2] 前記含フッ素化合物錯体が、式 (I):
[Pm-Q] M[R-Q] (I)
n m
(式中、 Pm— Qは含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子; R— Qは含フッ素ェチ レン性不飽和基を有さな 、有機化合物配位子; Mは配位金属; nは正の整数; mは 0 または正の整数; n+mは配位数)で示される請求の範囲第 1項記載の重合性含フッ 素化合物金属錯体。
[3] 前記含フッ素エチレン性不飽和化合物が、式(1):
[化 1]
cx^^cx3
I (1) (CX4X5) a- (O) b- (C = 0) 。一 (R) d-Q
(式中、 X1および X2は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;X3は H、 F、 CHまた
3 は CF ;X4および X5は同じかまたは異なり、いずれも Hまたは F;Rはフッ素原子で置
3
換されていてもよい炭素数 1〜100の 2価の炭化水素基またはフッ素原子で置換され ていてもよくかつエーテル結合を有する炭素数 2〜: L00の 2価の炭化水素基; Qは前 記金属に配位し得る配位構造単位; a、 b、 cおよび dは同じカゝまたは異なり、いずれも 0または 1)で表され、かつ必ずフッ素原子を含む含フッ素化合物である請求の範囲 第 1項または第 2項記載の重合性含フッ素化合物金属錯体。
[4] 前記金属が、周期律表の 2〜13族および希土類金属よりなる群力 選ばれた少な くとも 1種の金属である請求の範囲第 1項〜第 3項のいずれかに記載の重合性含フッ 素化合物金属錯体。
[5] (a)請求の範囲第 1項〜第 4項のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物金属錯 体、
(b)該重合性含フッ素化合物金属錯体の含フッ素エチレン性不飽和化合物配位子 と共重合可能な重合性化合物、および
(c)重合開始剤
とからなり、重合性含フッ素化合物金属錯体 (a) 100質量部に対し、重合性化合物( b)が 0〜99900質量部および重合開始剤(c)が 0〜: LO質量部含まれてなる重合性 含フッ素錯体組成物。
[6] 前記重合性化合物 (b)に代えてまたは加えて、マトリックスポリマー形成用の重合 性化合物 (e)を含む請求の範囲第 5項記載の重合性含フッ素錯体組成物。
[7] 前記マトリックスポリマー形成用の重合性化合物(e)が、エポキシ系モノマー、シリコ ーン系モノマー、ウレタン系モノマー、アクリル系モノマー、フッ素系モノマーまたはこ れらの混合物である請求の範囲第 6項記載の重合性含フッ素錯体組成物。
[8] 請求の範囲第 5項〜第 7項のいずれかに記載の重合性含フッ素錯体組成物を重 合反応に供して得られるポリマー性含フッ素有機金属錯体力ゝらなる複合材料。
[9] 請求の範囲第 1項〜第 4項のいずれかに記載の重合性含フッ素化合物金属錯体 がマトリックスポリマー中に分散してなる複合材料。
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