WO2006137473A1 - 芳香族スルホン酸化合物の製造法 - Google Patents

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WO2006137473A1
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Takuji Yoshimoto
Go Ono
Taku Kato
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Nissan Chemical Industries, Ltd.
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C303/02Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of sulfonic acids or halides thereof
    • C07C303/04Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of sulfonic acids or halides thereof by substitution of hydrogen atoms by sulfo or halosulfonyl groups
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    • C07B45/04Formation or introduction of functional groups containing sulfur of sulfonyl or sulfinyl groups
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    • C07D215/26Alcohols; Ethers thereof

Description

芳香族スルホン酸化合物の製造法
技術分野
[0001] 本発明は、芳香族スルホン酸化合物の製造法に関する。
背景技術
[0002] 芳香族スルホン酸ィ匕合物は、低極性の有機溶媒に対して難溶性を示す場合が多 いため、有機溶媒に溶解させて種々の用途に使用する場合、使用可能な溶媒が限 られることが課題の一つである。
例として、電子デバイス用途が挙げられる。電荷輸送性材料として、スルホン酸基で 置換されたセルフドープ型のポリア-リンが知られている力 このポリア-リンは分子 量が大きいことに加え、スルホン酸基を有しているので、有機溶剤への溶解性がほと んどなく、電子デバイス用途の薄膜を作製し難 、と 、う問題を抱えて 、る。
[0003] 芳香族スルホン酸化合物の製造法としては、芳香族化合物をスルホン化する方法 が主流である。具体的には、濃硫酸を用いた方法 (非特許文献 1参照)、発煙硫酸を 用いた方法 (非特許文献 2参照)、クロ口硫酸を用いた方法 (非特許文献 3参照)等の 無機試薬を使用した例が広く知られている。
[0004] これらの無機物を用いた芳香族化合物のスルホンィ匕では、試薬として用いた無機 物の溶解性と、製造された芳香族スルホン酸化合物の溶解性とが類似して!/、るため 、無機物の除去が困難である。また、得られた芳香族スルホン酸ィ匕合物は高極性を 有するためクロマトグラフィーによる分離も難しぐ再結晶以外の方法による無機物の 除去には複雑な操作が必要である場合が多 、。
[0005] 一方、有機試薬を用いた例としては、 N—アルキルスルフアミド酸を用いた例(非特 許文献 4参照)、アルキルベンゼンスルホン酸を用いた例(特許文献 1参照)がある。 アルキルベンゼンスルホン酸の例では、 100°C以下で反応が進行している。しかし 、電子デバイス用途の薄膜は、 100°Cを超える温度で焼成して作製されることが多く 、低温で反応が進行すると薄膜が形成される前に生成した芳香族スルホン酸化合物 が析出してしまうことが考えられる。また、薄膜内でスルホン化反応を行う場合、高沸 点溶媒が留去される前に溶媒と反応するなど副反応が生じる場合がある。
[0006] このように従来の芳香族スルホン酸ィ匕合物の製造方法にはいくつかの問題があり、 特に電子デバイス用途の薄膜に使用できる芳香族スルホン酸化合物の製造方法が 望まれている。
[0007] 非特許文献 1 :ジャーナル'ォブ 'アメリカン 'ケミカル'ソサエティ、米国、 1931年、 53 卷、 P.1114
非特許文献 2 :非特許文献 2 :ジャーナル'ォブ'ケミカル'ソサエティ、英国、 1915年 、 107卷、 p. 1815
非特許文献 3 :ジャーナル'ォブ 'アメリカン 'ケミカル'ソサエティ、米国、 1940年、 62 卷、 p.2105
非特許文献 4:ジャーナノレ ·ォブ ·ケミカノレ ·ソサエティ ·パーキン'トランザクション I、英 国、 1972年、 p. 2663
特許文献 1:国際公開第 92Z06935号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電子デバイス用途の薄膜 に使用できる芳香族スルホン酸ィ匕合物の製造法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009] 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、下記式(1)で 示される芳香族スルホン酸化合物が、芳香環のスルホン化に好適であり、電子デバ イス用途の薄膜作製に使用可能であることを見出し、本発明を完成した。
[0010] すなわち、本発明は、
[1] 式(1)で表される化合物をスルホン化剤として使用し、少なくとも 1つの芳香環 を含む化合物をスルホンィ匕することを特徴とする芳香族スルホン酸ィ匕合物の製造法
[化 1]
A— SQ 3H (1)
Figure imgf000005_0001
Figure imgf000005_0002
(式中、 Qは、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、 C 〜C アルコキシ基、 C 〜C
1 10 1 10 アルキルチオ基又は C 〜C アルキルアミノ基を表し、
1 10
!^〜 及び!^〜!^は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、スルホン酸基、カルボ キシル基、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、 C 〜C アルキル基、 C 〜C アル
1 10 1 10 コキシ基、 C 〜C アルキルチオ基又は C 〜C アルキルアミノ基を表す。
1 10 1 10
ただし、 R R4及び R5〜R1Qの置換基において、隣り合う 2つ置換基が— CH CH
2 2
CH 一, -CH CH O—, -CH OCH 一, 一 OCH O—, 一 CH CH S—, 一 CH
2 2 2 2 2 2 2 2 2
SCH 一, -CH CH CH CH 一, 一 CH CH CH O—, 一 CH CH OCH 一, 一 C
2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
H OCH O—, -OCH CH O—又は一 OCH CH S—を形成することにより、それ
2 2 2 2 2 2
ぞれが結合する炭素原子と共に 5員環又は 6員環を形成してもよい。)を表す。〕 [2] 前記 Qが、ヒドロキシル基である [1]の芳香族スルホン酸ィ匕合物の製造法 を提供する。
発明の効果
本発明の方法を用いることにより、様々な芳香族スルホン酸化合物を容易に製造す ることができる。また、電子デバイス用途の材料を反応基質に用い、薄膜形成時にス ルホンィ匕を行うことができ、これにより、均一性が高く凹凸が発生しにくい、芳香族ス ルホン酸ィ匕合物の薄膜を形成することができる。 芳香族スルホン酸ィ匕合物は、通常極性が高ぐこれを溶解させて使用する場合に は、通常の有機溶媒を混入させることが困難であり、液の粘度、表面張力等の物性を コントロールすることが難しい。反応基質である芳香環を有する化合物は、芳香族ス ルホン酸ィ匕合物と比べて低極性の有機溶媒に対して溶解性が高いため、有機溶媒 に溶解させてワニスとして使用する場合、予めスルホンィ匕してある芳香族化合物と比 ベて多くの有機溶媒を使用することが可能である。さらに、基板上で焼成することによ り、スルホンィ匕を行って電子受容性や陽イオン伝導性などの種々の機能を発現させ ることがでさる。
発明を実施するための最良の形態
[0012] 以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る芳香族スルホン酸化合物の製造法は、反応基質である少なくとも一 つの芳香環を含む化合物に対し、上記式(1)で表される化合物をスルホン化剤とし て反応させる方法である。
[0013] 式(1)において、 C 〜C アルコキシ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでも
1 10
よぐ例えば、メトキシ、エトキシ、 n プロポキシ、 i プロポキシ、 n ブトキシ、 i ブト キシ、 s—ブトキシ、 t—ブトキシ、 n—ペンチルォキシ、 n—へキシルォキシ、 1, 1ージ メチルプロポキシ、 1, 2—ジメチルプロポキシ、 2, 2—ジメチルプロポキシ、 1ーェチ ルプロボキシ、 1, 1, 2—トリメチルプロポキシ、 1, 2, 2—トリメチルプロポキシ、 1ーェ チルー 1 メチルプロポキシ、 1ーェチルー 2—メチルプロポキシ、 1 メチルブトキシ 、 2 メチルブトキシ、 3 メチルブトキシ、 1 ェチルブトキシ、 2 ェチルブトキシ、 1 , 1ージメチルブトキシ、 1, 2 ジメチルブトキシ、 1, 3 ジメチルブトキシ、 2, 2 ジ メチルブトキシ、 2, 3 ジメチルブトキシ、 3, 3 ジメチルブトキシ、 1 メチルペンチ ルォキシ、 2—メチルペンチルォキシ、 3—メチルペンチルォキシ及び 4ーメチルペン チルォキシ等が挙げられる。
[0014] C 〜C アルキルチオ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよぐ例えば、
1 10
メチノレチォ、ェチノレチォ、 n プロピノレチォ、 i プロピノレチォ、 n—ブチノレチォ、 i ブチルチオ、 s ブチルチオ、 tーブチルチオ、 n ペンチルチオ、 n—へキシルチオ 、 1, 1ージメチルプロピルチオ、 1, 2—ジメチルプロピルチオ、 2, 2—ジメチルプロピ ルチオ、 1—ェチルプロピルチオ、 1, 1, 2—トリメチルプロピルチオ、 1, 2, 2—トリメ チルプロピルチオ、 1ーェチルー 1 メチルプロピルチオ、 1ーェチルー 2—メチルプ ロピルチオ、 1ーメチルブチルチオ、 2—メチルブチルチオ、 3—メチルブチルチオ、 1 ーェチノレブチノレチォ、 2—ェチノレブチノレチォ、 1, 1ージメチノレブチノレチォ、 1, 2- ジメチルブチルチオ、 1, 3 ジメチルブチルチオ、 2, 2 ジメチルブチルチオ、 2, 3 ジメチルブチルチオ、 3, 3 ジメチルブチルチオ、 1 メチルペンチルチオ、 2—メ チルペンチルチオ、 3—メチルペンチルチオ及び 4 メチルペンチルチオ等が挙げら れる。
[0015] C〜C アルキルアミノ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよぐ例えば、
1 10
メチルァミノ、ェチルァミノ、 n—プロピルアミ入 i—プロピルアミ入 n—ブチルアミ入 i ーブチルァミノ、 s ブチルァミノ、 t—ブチルアミ入 n—ペンチルアミ入 n—へキシル ァミノ、 1, 1 ジメチノレプロピノレアミノ、 1, 2—ジメチノレプロピノレアミノ、 2, 2—ジメチ ノレプロピノレアミノ、 1ーェチノレプロピノレアミノ、 1, 1, 2—トリメチノレプロピノレアミノ、 1, 2 , 2—トリメチルプロピルアミ入 1—ェチル—1—メチルプロピルアミ入 1—ェチル— 2 メチルプロピルアミ入 1 メチルブチルアミ入 2 メチルブチルアミ入 3 メチル ブチノレアミノ、 1ーェチノレブチノレアミノ、 2—ェチノレブチノレアミノ、 1, 1ージメチノレブチ ノレァミノ、 1, 2 ジメチノレブチノレアミノ、 1, 3 ジメチノレブチノレアミノ、 2, 2 ジメチノレ ブチノレアミノ、 2, 3 ジメチノレブチノレアミノ、 3, 3 ジメチノレブチノレアミノ、 1ーメチノレ ペンチルァミノ、 2—メチルペンチルァミノ、 3—メチルペンチルァミノ及び 4 メチル ペンチルァミノ等が挙げられる。
[0016] C〜C アルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよぐ例えば、メチ
1 10
ノレ、ェチノレ、 n プロピノレ、 i プロピノレ、 n—ブチノレ、 iーブチノレ、 tーブチノレ、 s ブチ ル、 n—ペンチル、 n—へキシル、 2—ェチルプロピル、 2, 2—ジメチルプロピル、 1, 2—ジメチノレプロピノレ、 1, 1, 2—トリメチノレプロピノレ、 1, 2, 2—トリメチノレプロピノレ、 1 ェチル 1 メチルプロピル、 1 ェチル 2—メチルプロピル、 1 メチノレブチノレ 、 2—メチルブチル、 3—メチルブチル、 1, 1ージメチルブチル、 1, 2 ジメチルブチ ル、 1, 3 ジメチルブチル、 2, 2 ジメチルブチル、 2, 3 ジメチルブチル、 3, 3— ジメチルブチル、 1ーェチルブチル、 2—ェチルブチル、 1ーメチルペンチル、 2—メ チルペンチル、 3—メチルペンチル及び 4ーメチルペンチル等が挙げられる。
上記において、 nはノノレマノレを、 iはイソを、 sはセカンダリーを、 tはターシャリーをそ れぞれ表す。
[0017] Qはヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、 C 〜C アルコキシ基、 C 〜C アルキ
1 10 1 10 ルチオ基又は C 〜C アルキルアミノ基を表すが、スルホン酸基の脱離をより促進さ
1 10
せるという点から、ヒドロキシル基が好ましぐさらにこのヒドロキシル基はスルホン酸基 に対してオルト位またはパラ位にあることが好ましい。
さらに、よりスルホン酸基の脱離を促進させることを考慮すると、 R R4及び R5〜R1Q の置換基において、 1つまたは 2つの置換基力ヒドロキシル基であることが好ましい。
[0018] 好ましい化合物例としては, 5 スルホサリチル酸(以下 5 SSAと略す)、 2 ヒド ロキシベンゼンスルホン酸、 4ーヒドロキシベンゼンスルホン酸、 4一へキシロキシベン ゼンスルホン酸、 4 ヒドロキシナフタレンスルホン酸、タイロン、 1, 8 ジヒドロキシ一 3, 6 ナフタレンジスルホン酸、 2 ナフトール一 6, 8 ジスルホン酸、 1 ナフトー ルー 3, 6—ジスルホン酸、 4—チォフエノールスルホン酸、 4—ァ-リノスルホン酸、 N 一へキシルー 4ーァ-リノスルホン酸などが挙げられる。
[0019] 本発明における反応基質は少なくとも 1つの芳香環を含む化合物であれば特に限 定されない。
ここで芳香環とは、置換もしくは非置換のァ-リン、チォフェン、フラン、ピロール、 ベンゼン(フエ-レン)、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、イミダゾール、ォキサゾ ール、ォキサジァゾール、キノリン、キノキザリン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、シロ ール、ピレン、ペリレン、フエナント口リン、フエナントリジン、キノキサリン、インドール、 ベンゾフラン、ベンゾチォフェン、アタリジン、フルオレン、カルバゾール、トリアリール ァミン、金属 もしくは無金属 フタロシアニン、及び金属 もしくは無金属 ボルフ ィリンカ 選ばれる少なくとも 1つ以上の芳香環であり、同種あるいは異種の芳香環を 2つ以上含んでもよい。
[0020] 反応基質の具体例としては、ポリア-リン、オリゴァ-リン、ァ-リン、トリフエ-ルアミ ノオリゴァニリン、ポリチォフェン、オリゴチォフェン、チォフェン、ポリフラン、オリゴフラ ン、フラン、ピレン、キノリノールなどが挙げられる。 なお、芳香環を含む化合物は、溶媒への溶解性を考慮すると、分子量 5000以下 の化合物が好ましぐ式(1)で表されるスルホンィ匕試薬とともに、任意の溶媒に溶解 することが好ましい。
[0021] 本発明の製造法は、好ましくは溶媒を用いて行われる。
使用可能な溶媒としては、不活性で目的とする反応を妨げないものであれば特に 制限されないが、水、メタノール、 N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチルァセ トアミド、 N—メチルピロリドン、 N, N,一ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシ ド、クロ口ホルム、トルエン及びメタノール等が挙げられる。
[0022] また、本発明のスルホン化剤を用いると薄膜作製時にスルホンィ匕を行うこともでき、 この場合は、ガラス基板、シリコンウェハー、 ITO基板又は石英基板等の基板上で反 応が行われる。すなわち、反応基質と式(1)のスルホン化剤を含有する溶媒 (以下、 反応基質とスルホン化剤とを含有する溶液をワニスと呼ぶ。)を、基板上に滴下あるい は任意の塗布法により塗布した後、これを焼成することにより、溶媒の揮発過程、基 板上でのスルホン化試薬の熱分解過程及びスルホン酸基の芳香環を含む化合物へ の移行過程を経てスルホンィ匕と薄膜形成がほぼ同時に進行する。
[0023] この際、基板への塗布法としては、例えば、直接滴下、ディップ法、スピンコート法、 転写印刷法、ロールコート法、刷毛塗り、インクジェット法、スプレー法等が挙げられる 溶媒の蒸発法としては、例えば、ホットプレートやオーブンを用いて、適切な雰囲気 下、すなわち大気、窒素等の不活性ガス、真空中等で蒸発させる方法が挙げられ、 焼成法としても、同様に、ホットプレートやオーブンを用いて、適切な雰囲気下、すな わち大気、窒素等の不活性ガス、真空中等で溶媒の揮発及びスルホン化反応を進 行させる手法が採用できる。
[0024] 式(1)のスルホン化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、反応を生じさ せようとする芳香環単位に対して、 0. 1〜: LO当量とすることが好ましぐ 1〜5当量と することがより好まし!/、。
反応温度は、スルホンィ匕剤のスルホン酸基が解離される必要があるため、 100°C以 上 300°C以下であることが好ましぐ 150°C以上 200°C以下であることがより好ましい なお、薄膜作製時にスルホンィ匕を行う場合、効率よくスルホンィ匕反応を進行させる ために、基板上での焼成時にスルホン化剤が油状であることが望まれる。そのため、 式(1)のスルホン化剤の融点は、 200°C以下であることが好ましぐ沸点は 300°C以 上であることが好ましい。
[0025] また、薄膜を作製する場合は、溶液の粘度調整、基板への濡れ性を向上、溶剤の 表面張力の調整、極性の調整、沸点の調整等の目的で焼成時に膜の平坦性を付与 するその他の溶媒を 1〜90重量%、好ましくは 1〜50重量%の割合で混合してもよ い。
[0026] その他の溶媒の具体例としては、シクロへキサノール、エチレングリコール、ェチレ ングリコールジクリシジルエーテル、 1, 3 オタチレンダリコール、ジエチレングリコー ル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、 1, 3— ブタンジオール、 1, 4 ブタンジオール、プロピレングリコール、へキシレングリコー ル、ブチノレセロソノレブ、ジエチレングリコールジェチルエーテル、ジプロピレングリコ ールモノメチルエーテル、ェチルカルビトール、ジアセトンアルコール、 yーブチロラ タトン及び乳酸ェチル等が挙げられる力 これらに限定されるものではない。
[0027] 反応終了後は、水等の極性溶媒を用いた固 液抽出操作、水と有機溶媒とを用い た液一液抽出操作等により粗物を得ることができる。
さらに、陽イオン交換榭脂ゃ陰イオン交換榭脂を用いたイオン交換操作、再結晶ま たは再沈殿等の常法による精製を行うことで、純粋な目的物を得ることができる。 また、基板上に薄膜を形成した場合、そのまま電子デバイス用途に使用することも できる。
実施例
[0028] 以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施 例に限定されるものではない。
[実施例 1]
ピレン 100mg (0. 4944mmol)に対し、 5— SSA503mg (l. 978mmol)及び DM F4. 78gを加えて溶解し、ワニスを調製した(固形分濃度 10重量%)。得られたヮ- ス lmlを 50mm四方のガラス基板上に滴下し、ホットプレート上 180°Cで 1時間、さら に 200°Cで 1時間焼成した。得られた膜を採取し、マススペクトル (イオンィ匕法: MAL DI— TOF及び FAB)測定を行ったところ、ピレンスルホン酸が検出された。得られた 膜は水に対して完全に溶解した。
[0029] [化 3]
Figure imgf000011_0001
[0030] 分子量(以下 Mwと略す): 282
MALDI— TOF— :mZz 281[M— H]— , (以下 5— SSA由来) 173, 253, 297, 3 33 (ピレンの Mw: 202ピークなし)
FAB-: m/z 281[Μ-ΗΓ, (以下 5— SSA由来) 173, 253, 297, 333 (ピレン の Mw: 202ピークなし)
[0031] [実施例 2]
4, 4,—ビフエノール 100mg(0.537mmol)に対し、 5— SSA546mg(l.98mm ol)及び DMF5.12gを加えて溶解し、ワニスを調製した(固形分濃度 10重量0 /0)。 実施例 1に記載の方法により焼成を行って得られた膜を採取し、マススペクトル (ィォ ン化法: MALDI—TOF及び FAB)測定を行ったところ、 4, 4,ービフエノールスルホ ン酸が検出された。得られた膜は水に対して完全に溶解した。
[0032] [化 4]
Figure imgf000011_0002
[0033] Mw(n=0) :186; (n=l), 266; (n= 2), 346; (n= 3), 426; (n=4), 506: (n
= 5), 586
MALDI -TOF - :m/z 265[M—H]— (n= 1) , 345[M—H]— (n=2) , 425[M— H]"(n=3), 505[M-H]"(n=4) (4, 4,ービフエノールの Mw: 186ピークなし) FAB—: m/z 265[M-H]"(n=l), 345[M— H]— (n=2) , 425[M— H]— (n=3) (4, 4,一ビフエノールの Mw: 186ピークなし)
[0034] [実施例 3]
8—キノリノール 100mg(0.689) 11211111101)に対し、5— 33八70011^(2.76mm ol)及び DMF6.31gを加えて溶解し、ワニスを調製した(固形分濃度 10重量0 /0)。 実施例 1に記載の方法により焼成を行って得られた膜を採取し、マススペクトル (ィォ ン化法: MALDI—TOF及び FAB)測定を行ったところ、 8—キノリノールスルホン酸 が検出された。得られた膜は水に対して完全に溶解した。
[0035] [化 5]
Figure imgf000012_0001
Mw(n=0) :145; (n=l), 225; (n=2), 305; (n=3), 385
MALDI— TOF—: mZz 224[M— H]— (n=l), 304[M— H]— (n=2) , (以下 5—
SSA由来) 173, 217, 253, 297, 333
FAB—: m/z 224[M-H]"(n=l), 304[M—H]— (n=2) , (以下 SSA由来) 173 , 217, 253, 297, 333

Claims

請求の範囲 式( 1)で表される化合物をスルホン化剤として使用し、少なくとも 1つの芳香環を含 む化合物をスルホン化することを特徴とする芳香族スルホン酸ィ匕合物の製造法。
[化 1]
A— SO sH (1)
〔式中 Aは、式(2)又は(3)
[化 2]
Figure imgf000013_0001
Figure imgf000013_0002
(式中、 Qは、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、 C 〜C アルコキシ基、 C 〜C
1 10 1 10 アルキルチオ基又は C 〜C アルキルアミノ基を表し、
1 10
!^〜 及び!^〜!^は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、スルホン酸基、カルボ キシル基、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、 C 〜C アルキル基、 C 〜C アル
1 10 1 10 コキシ基、 C 〜C アルキルチオ基又は C 〜C アルキルアミノ基を表す。
1 10 1 10
ただし、 R R4及び R5〜R1Qの置換基において、隣り合う 2つ置換基が— CH CH
2 2
CH - CH CH O CH OCH - OCH O -CH CH S - , CH
2 2 2 2
SCH CH CH CH CH - CH CH CH O CH CH OCH - , 一 C
2
H OCH O -OCH CH O—又は一 OCH CH S—を形成することにより、それ
2 2 2 2
ぞれが結合する炭素原子と共に 5員環又は 6員環を形成してもよい。)を表す。〕
[2] 前記 Qが、ヒドロキシル基である請求項 1記載の芳香族スルホン酸化合物の製造法 12
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