WO2006118280A1 - ヨウ素の回収方法 - Google Patents

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Shigenobu Shoji
Haruhisa Hujihira
Satoshi Kanbe
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Nippoh Chemicals Co., Ltd.
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  • An example of the heat treatment in the present invention is as follows.
  • the roasting furnace 1 is maintained at a high temperature in the above range so as to cause a chemical reaction such as the following reaction formulas (1) to (10), and air
  • the amount is adjusted so that the oxygen concentration is within the above range, and natural gas (CH 2) as the fuel gas, an acidic iodine-containing solution
  • the present invention has an advantage that it can be applied to both waste liquids containing hydrophilic and hydrophobic organic substances.
  • the base alkali metal Z alkaline earth metal compound solution used in the present invention is not particularly limited and may be appropriately selected and used. From the viewpoint of ease of handling and economics of the resulting compound, an aqueous solution comprising at least one of sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, calcium hydroxide, and barium hydroxide is preferred. A sodium hydroxide aqueous solution is more preferable.

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Abstract

 本発明は、燃焼炉に導入する前に予めヨウ素含有物とアルカリ金属化合物と溶剤との混合処理操作を行うことなく簡便かつ経済的に行うことのできるヨウ素の回収方法を提供することを目的とするものである。本発明の目的は、ヨウ素および/またはヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液と、塩基のアルカリ金属化合物溶液および/または塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを別々に焙焼炉に供給して熱処理により可燃物を酸化分解し、ヨウ素分を安定な塩として固定化し、その熱処理出口成分に含まれるヨウ素および/またはヨウ素塩を水または水溶液に吸収させることを特徴とするヨウ素の回収方法により達成することができる。

Description

ヨウ素の回収方法
技術分野
[0001] 本発明は、有機系ヨウ素含有溶液と、酸性系ヨウ素含有溶液と、塩基性系ヨウ素含 有溶液とに分別回収されたヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有するヨウ素含有 溶液 (単にヨウ素含有溶液とも称する)の種類を問わず、 1つの焙焼炉にて直接熱処 理することで、簡便かつ経済的にヨウ素を回収する方法に関するものである。
背景技術
[0002] ヨウ素は、生活関連用原料として、レントゲン造影剤、医薬品、殺菌防黴剤、またェ 業用として、触媒安定剤、写真用原料、農業用として飼料添加剤、除草剤等に使用 されており、世界的に貴重な資源である。さらに、近年では、液晶フィルムの製造段 階で使用されるなど、我が国の主要産業になくてはならない極めて重要な資源となつ ている。し力しながら、世界中でヨウ素が採れるのは、我が国(関東に集中しており、 世界の約 40%を産出している)と南米チリの 2力国が大半であり、極めて限られた貴 重な資源である。そのため、上記生活関連用原料、工業用薬品、農業用薬品、更に 液晶フィルムの製造段階など各種産業で特定の用途に利用された後の使用済みの ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物力 高価なヨウ素を回収することは 、経済的、自然環境保護的、省資源の点力 見ても非常に有益である。前述のように 、ヨウ素は種々製品の原料、中間体、触媒等に使用される。例えば、有機化合物の 合成にはヨウ素が単体あるいは化合物として使用されるが、使用された全てのヨウ素 が合成に関与するわけではない。一部は、反応しないでそのまま残ったり、他の化合 物になったりする。又、合成物質の純度を高める精製工程において溶剤を使用すれ ば、合成物質の一部が溶剤に溶解したりして、全てが単純に回収されるとは限らない 。従って、製造工程より排出されるヨウ素含有物は、ヨウ素を単体或いは種々の無機 及び有機化合物の形で含有し、その形状も廃液、廃油、汚泥物と様々である。従来、 ヨウ素回収に関して種々の提案がなされている。特に燃焼法に関するヨウ素回収とし ては、例えば、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物を燃焼炉に連続的 に供給して遊離ヨウ素を発生させ、このヨウ素ガスをチォ硫酸ナトリウム又は亜硫酸ナ トリウム水溶液で吸収する方法が知られている。又、有機化合物、ヨウ素及び Z又は ヨウ素化合物、アルカリ金属化合物を含有するヨウ素含有物からヨウ素を回収するた めに使用するヨウ素回収焙焼炉が知られている。こうした従来の方法は、ヨウ素含有 物からヨウ素を回収すると言う点では非常に有益な方法である。
[0003] し力しながら、こうした従来のヨウ素回収方法やヨウ素回収焙焼炉では、化学薬品を 必要以上に使用し、且つ操作が複雑になるという欠点が指摘されている。
[0004] そこで、こうした課題を解決する方法として、 JP—A— 1994— 157005には、ヨウ素 又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物にアルカリ金属化合物及び溶剤を混合し 、その混合物を、燃焼装置を有する燃焼炉に導入して熱処理し、該熱処理ガス中に 含まれるヨウ素化合物をアルカリ性の水溶液に吸収させることを特徴とするヨウ素の 回収方法が提案されている。
[0005] しかしながら、上言 6JP—A— 1994— 157005に記載の方法では、燃焼炉に導入す る前に予めヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物にアルカリ金属化合物 及び溶剤を混合し、得られた混合物を燃焼炉に導入する必要がある。そのため混合 した際にヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物とアルカリ金属化合物とが 反応を起こして不溶な沈殿物を形成し、これが配管やノズルを詰まらせると ヽぅ問題 があり、強いて実施しょうとすれば固液分離の工程を必要とする。また、ヨウ素含有物 に含まれる酸と塩基であるアルカリ金属化合物との中和反応により発生する中和熱を 除熱する装置が必要であった。また、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有 物とアルカリ金属化合物と溶剤とを所定の pH値となるように各投入量を微調整しなが ら混合するには、流量調整機構や PH調整機構等を備えた複雑且つ高度な混合攪 拌装置が新たに必要となる問題もあった。また、連続処理を行うには、こうした混合装 置を複数備える必要もあり、より一層、複雑且つ高度化させる必要があった。また、ョ ゥ素又はヨウ素化合物を含有する廃液と廃油の双方に適した溶剤は無ぐアルカリ金 属化合物を双方に均一に溶解させるのは極めて困難であり、双方をまとめて熱処理 する際に、ヨウ素が固定化されずに昇華し、反応効率、ひいては回収率が低下する 問題があった。また昇華したヨウ素が多くなると、後工程の吸収塔に負荷が掛カるよう になる。そのため既存の設備では対応できず、これを放置すると大気中にヨウ素が放 出され、環境汚染を招く虞れがあった。また大きな負荷に絶えるようにするには大型 の吸収塔を設ける必要があり不経済でもあった。
発明の開示
[0006] 本発明は、燃焼炉に導入する前に予めヨウ素含有物とアルカリ金属化合物と溶剤と の混合処理操作を行うことなぐヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物の 種類を問わず該ヨウ素含有物を焙焼炉に供給して熱処理することのできる、簡便か つ経済的なヨウ素回収方法を提供することを目的とする。
[0007] そこで、本発明者らは、前述の問題を有利に解決すべく鋭意検討した結果、ヨウ素 又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物を、例えば、廃液や廃油などの溶液状態 のものはそのまま、あるいはさらに適当な溶媒で希釈してあるいは濃縮して、汚泥物 などの固体状態のものは適当な溶媒に溶解し、さらにアルカリ金属化合物、更にはァ ルカリ土類金属化合物についても適当な溶媒に溶解するなどして、ヨウ素含有物もァ ルカリ金属化合物 Zアルカリ土類金属化合物も全て溶液の形で別々に異なる配管 経路を通じて別々の供給口(噴霧ノズルなど)から焙焼炉に供給し熱処理することで 上記諸問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至ったもので ある。
[0008] さらに詳述すると、本発明の目的は、下記(1)〜(11)に記載のヨウ素の回収方法 により達成することができる。
[0009] すなわち、本発明の目的は、(1)ヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有するヨウ 素含有溶液と、塩基のアルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類 金属化合物溶液とを別々に焙焼炉に供給して熱処理により可燃物を燃焼し、該熱処 理して得られた成分を水または水溶液に吸収させることを特徴とするヨウ素の回収方 法により達成することができる。
[0010] 本発明の他の目的は、(2)前記ヨウ素含有溶液が、有機系ヨウ素含有溶液、酸性 系ヨウ素含有溶液、塩基性系ヨウ素含有溶液の少なくとも 1種であることを特徴とする ヨウ素の回収方法により達成することができる。
[0011] 本発明の更に他の目的は、 (3)前記塩基のアルカリ金属化合物溶液および Zまた は塩基のアルカリ土類金属化合物溶液が、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、炭酸 ナトリウム、炭酸カリウム、水酸ィ匕カルシウム、水酸化バリウムの少なくとも 1種力もなる 溶液であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のヨウ素の回収方法により達 成することができる。
[0012] 本発明の更に他の目的は、(4)前記熱処理して得られた成分を吸収させてなる水 溶液の pH力 以上になるように、焙焼炉へのアルカリ成分である塩基性系ヨウ素含 有溶液ないし塩基のアルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金 属化合物溶液の供給量をコントロールすることを特徴とする上記(1)〜(3)の 、ずれ 力 1つに記載のヨウ素の回収方法により達成することができる。
[0013] 本発明の更に他の目的は、 (5)前記熱処理して得られた成分を吸収させてなる水 溶液の pH力 以上であることを特徴とする上記(1)〜 (4)のいずれか 1つに記載のョ ゥ素の回収方法により達成することができる。
[0014] 本発明の更に他の目的は、(6)前記焙焼炉の燃焼用燃料として、重油、軽油、灯 油、ナフサ、天然ガス、液ィ匕石油ガス、メタノールのうち 1種もしくはその混合物を供 給することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか 1つに記載のヨウ素の回収方法に より達成することができる。
[0015] 本発明の更に他の目的は、(7)前記水溶液の比重を 1. 0〜1. 3にするために系外 に除去しながら、順次新鮮な水を添加して前記水溶液量の不足分を補うことで連続 的に燃焼を続けると共にヨウ素回収を連続的に行うことを特徴とする上記(1)〜(6) のいずれか 1つに記載のヨウ素の回収方法により達成することができる。
[0016] 本発明の更に他の目的は、 (8)前記燃焼用燃料を燃焼して 800°C以上に高温を 保った焙焼炉に、ヨウ素含有溶液の少なくとも 1種と、更に必要に応じて塩基のアル カリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを供給す ることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか 1つに記載のヨウ素の回収方法により 達成することができる。
[0017] 本発明の更に他の目的は、(9)前記焙焼炉内での熱処理により、ヨウ素分を塩基 のアルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液およ び Zまたは塩基性系ヨウ素含有溶液中のアルカリ金属類、アルカリ土類金属類で安 定なヨウ素塩に固定ィ匕することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか 1つに記載の ヨウ素の回収方法により達成することができる。
[0018] 本発明の更に他の目的は、(10)分別回収された前記有機系ヨウ素含有溶液、酸 性系ヨウ素含有溶液、塩基性系ヨウ素含有溶液の 3種のヨウ素含有溶液、塩基のァ ルカリ金属化合物溶液および塩基のアルカリ土類金属化合物溶液が、 Vヽずれも噴霧 空気および Zまたは燃焼空気を用いて前記焙焼炉内に噴霧され、ミスト(噴霧液滴) 状態で供給されることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれか 1つに記載のヨウ素の 回収方法により達成することができる。
[0019] 本発明の更に他の目的は、(11)前記ヨウ素含有溶液が、ヨウ素又はヨウ素化合物 を含有するヨウ素含有物が溶液状態のものは液状のままであり、ヨウ素又はヨウ素化 合物を含有するヨウ素含有物が固体状態のものは溶媒に溶解したものであることを 特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか 1つに記載のヨウ素の回収方法により達成す ることがでさる。
[0020] 本発明のさらに他の目的、特徴および特質は、以後の説明および添付図面に例示 される好ましい実施の形態を参酌することによって、明らかになるであろう。
図面の簡単な説明
[0021] [図 1A]図 1Aは、本発明の方法を実施するプロセスの一例を示すフローシートである
[図 1B]図 1Bは、図 1 Aの焙焼炉と冷却缶の拡大概略図面であって、焙焼炉の炉内 旋回流の様子と、焙焼炉からの熱処理出口成分が冷却缶内の水または水溶液に吸 収される様子を模式的に表した概略面である。
[図 1C]図 1Cは、焙焼炉の炉内に分別回収された各種のヨウ素含有溶液と、塩基の アルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物とをそれぞ れ別々に分けて供給する実施形態の例を模式的に表した断面概略図である。
[図 1D]図 1Dは、焙焼炉の炉内に分別回収された各種のヨウ素含有溶液と、塩基の アルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物とをそれぞ れ別々に分けて供給する実施形態の他の例を模式的に表した断面概略図である。
[図 1E]図 1Eは、焙焼炉の炉内に分別回収された各種のヨウ素含有溶液と、塩基のァ ルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物とをそれぞれ 別々に分けて供給する実施形態の例を模式的に表した概略図である。
発明を実施するための最良の形態
[0022] 以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[0023] 本発明のヨウ素の回収方法 (第 1の形態)は、ヨウ素含有溶液と、塩基のアルカリ金 属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを別々に分け て (詳しくは別々の供給経路を通じて異なる供給口、例えば、噴霧ノズル等から)焙 焼炉に供給して熱処理し (詳しくは熱処理により可燃物を酸化分解し、ヨウ素分を安 定な塩として固定化し)、該熱処理により得られた成分 (詳しくは、該熱処理により得ら れたヨウ素および Zまたはヨウ素塩力 なるヨウ素分を含む成分)を水または水溶液 に吸収させることを特徴とするものである。
[0024] さらに、本発明のヨウ素の回収方法 (第 2の形態)は、有機系ヨウ素含有溶液と、酸 性系ヨウ素含有溶液と、塩基性系ヨウ素含有溶液とに分けられたヨウ素および Zまた はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液の少なくとも 1種を、別々に分けて焙焼炉 に供給して熱処理し、該熱処理により得られた成分を水または水溶液に吸収させるこ とを特徴とするものである。
[0025] 本発明のヨウ素の回収方法 (第 3の形態)では、上記第 2の形態において、上記ヨウ 素および Zまたはヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液の少なくとも 1種と、塩基 のアルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを 、別々に分けて焙焼炉に供給して熱処理することを特徴とするものである。
[0026] 以下、本発明を実施するための最良の形態(上記 1〜3の形態)について、図面を 用いて詳細に説明する。
[0027] 図 1は、本発明のヨウ素回収方法の好適な一実施形態のフローシートである。本発 明のヨウ素回収方法を実施する工程の一例を図 1に基づき説明する。
[0028] (1)ヨウ素含有溶液の供給'熱処理工程
有機系ヨウ素含有溶液 11と、酸性系ヨウ素含有溶液 12と、塩基性系ヨウ素含有溶 液 13とに分けられたヨウ素含有溶液の少なくとも 1種と、更に塩基のアルカリ金属化 合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液 (以下、単にアルカリ 金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液ともいう。図 1では、これらを代表して塩基のァ ルカリ金属化合物溶液を用いた例を示す) 14とを、別々に分けて、詳しくはそれぞれ 別々のヨウ素含有溶液用の供給経路 21、 22、 23、アルカリ金属化合物溶液用の供 給経路 24を通じて異なる供給口(例えば、噴霧ノズル等)から焙焼炉 1に供給して熱 処理する。詳しくは熱処理することで可燃物を完全燃焼し酸化分解することで無害化 し、ヨウ素分を安定な塩として固定ィ匕する。焙焼炉 1内は、あら力じめ温度 900〜100 0°Cに保持しておくのが望ましい。
[0029] 焙焼炉は、溶液を燃焼させるものであればょ 、が燃焼表面積を上げることで熱分解 や燃焼が効率的に行える噴霧燃焼式が好ましい。加えて燃焼用空気 16を羽口(送 風口) 28より旋回方式で送り込むものがより好ま 、。さらにカ卩えて燃焼物 (熱処理し て得られた成分)を水中(冷却缶 2の水または水溶液)に排出する水中(液中)燃焼方 式であることが最も好ましい(図 1B参照のこと)。これは投入する溶液をミストイ匕して炉 内旋回流(図 1Bに炉内旋回流 30の様子をイメージィ匕して表している)に載せることで 滞留時間を長くし熱分解や燃焼を完全に行え、液中に直接燃焼物を接触させること で発生したヨウ素やヨウ化物の飛散を防止し回収率を保持すると共に排気熱損失を 少なくすることができる力もである。
[0030] 前記ヨウ素含有溶液に用いることのできる、ヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含 有するヨウ素含有物 (単にヨウ素含有物とも称する)は、通常、ヨウ素含有物の出所( 使用者ごと)により回収されるヨウ素含有物の特性 *形態が分力つているので、ヨウ素 含有物の回収の際に、有機系ヨウ素含有物と、酸性系ヨウ素含有物と、塩基性系ヨウ 素含有物とに簡単に分別回収することができる。本発明では、こうして分別されて回 収されてくるヨウ素含有物につき、例えば、ヨウ素含有廃液やヨウ素含有廃油などの 溶液状態のものは液状のまま、あるいはヨウ素含有汚泥物などの固体状態のものは 適当な溶媒にて溶解することでヨウ素含有溶液とする。さらに前記アルカリ金属化合 物および Zまたはアルカリ土類金属化合物(以下、単にアルカリ金属 Zアルカリ土類 金属化合物ともいう)については適当な溶媒にて一定の濃度に溶解する。アルカリ金 属 Zアルカリ土類金属化合物の濃度は、 10〜49wt%、好ましくは 20〜30wt%とな るようにする。このようにして、ヨウ素含有物もアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合 物も全て溶液の形にした状態で、ヨウ素含有溶液と塩基のアルカリ金属化合物 zァ ルカリ土類金属化合物の溶液とを焙焼炉に供給する前に混合させることなぐ別々の 供給経路を通じて別々の異なる供給口、例えば、噴霧ノズルなど力 焙焼炉に供給 して熱処理する。本発明では、焙焼炉に供給する前にヨウ素又はヨウ素化合物を含 有するヨウ素含有物とアルカリ金属化合物とが反応を起こして不溶な沈殿物を形成 することがないのである。
[0031] これらヨウ素含有物もアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物も濃度既知の溶液で あるため、いずれも図 1に示すように、焙焼炉 1の適当なる位置に供給して噴霧空気 17を用いて噴霧ノズル(図示せず)を通じて焙焼炉 1内に噴霧することで、燃焼に適 したミスト状態で焙焼炉内に均一に供給するのが望ましい。本発明では、ヨウ素含有 物もアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物も溶液の形にした状態であるため、既存 の固形物が存在するスラリー状の液のように噴霧ノズルや配管を閉塞することなく運 転 (操業)を連続して安定に行うことができる点で優れている。特に、こうした燃焼法を 用いたヨウ素回収方法では、年々、液晶フィルムなどに利用されて回収されるヨウ素 含有物量が増大しており、連続的に処理するのが経済的観点力 も強く望まれてい る。そのため、噴霧ノズルの一部が詰まることで、噴霧ミストが炉内に均一に噴霧でき なかったり、噴霧量にバラツキが生じたりすることで、回収効率が低下するのを防止で きる。さらに操業をー且停止して炉内に設置した噴霧ノズルをメンテナンスする必要 性もなぐ極めて有利である。なお、こうした固形物が存在するスラリー状の液が適用 可能な噴霧ノズルを用いる場合には、必然的に噴霧ノズルに噴霧孔の大きなものを 用いる必要があり、燃焼効率が格段に低下するため、余分な燃焼エネルギーを加え る必要があり極めて不経済となっていたが、本発明ではこうした問題を一切生じさせ ない点でも優れている。
[0032] さらに本発明では複数の噴霧ノズル (供給口)を配置するが、バナー炎 29を囲う形 でそれぞれ対極の位置にノズルを配置することで噴霧したミストを旋回流 30に効率よ く合流させ素早く均一化させると共に十分な炉内滞留時間を確保する実施形態がよ り好ましい。噴霧ノズルが 3以上の場合には、例えば、図 1C〜図 1Eに示すように、バ ナー炎(図示せず)を囲う形で炉 1内壁の同一円周上(図 1C、図 ID参照)または炉 1 内の旋回流 30の流れに沿うように炉 1内壁に螺旋円柱上(図 IE参照)に等間隔に噴 霧ノズル (供給口)を配置することができる。噴霧ノズルの材質は、ヨウ素、ヨウ化水素 (ヨウ化水素酸)に耐性のあるものから選択することができる。更に、図 1に示すように 、ヨウ素含有溶液を有機系、酸性系、塩基性系に分けて別々の供給経路を通じて別 々の噴霧ノズルカゝら焙焼炉内に噴霧する場合には、こうした供給経路の配管の材質 は、それぞれの溶液に対し耐性のあるもの力も選択するのが望ましい。
[0033] 熱処理に際しては、天然ガスなどの燃料 15と、燃焼空気 16とをそれぞれ燃料供給 経路 25および燃焼空気供給経路 26 (更には、それぞれの溶液用の供給配管 21〜2 4 ;詳しくは図 1A、図 IB参照のこと)を通じて焙焼炉 1に供給し、焙焼炉 1のメインバ ーナ一で燃焼して 800°C以上、好ましくは 800〜1200°C、より好ましくは 900〜100 0°Cの高温を保った焙焼炉 1に、上記ヨウ素含有溶液の少なくとも 1種、更にはアル力 リ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液を別々に分けて供給するのが望ましい。また 焙焼炉 1内への燃焼用酸素源として供給される噴霧空気 17、更には燃焼空気 16の 総空気量は、白煙防止器 7からの排出ガス中の酸素濃度が 2〜12体積%、好ましく は 3〜10体積%となるように調節する。また、焙焼炉 1内の燃焼用燃料としては、特 に制限されるものではなぐ重油、軽油、灯油、ナフサ、天然ガス、液ィ匕石油ガス、メ タノールのうち 1種もしくはその混合物を供給することができる。好ましくは、天然ガス である。これは、我が国のヨウ素資源の多くは、天然ガスと共にヨウ素を多く含んだ地 下水層(水溶性天然ガス鉱床)にあり、この地下水 (カン水)から、ヨウ素と共に天然ガ スが産出されており、ヨウ素回収において、この天然ガスを有効に活用することができ るためである。
[0034] 本発明における熱処理の 1例を示せば、焙焼炉 1内で下記反応式(1)〜(10)のよ うな化学反応を生じさせるように、上記範囲の高温に保持し、空気量を上記範囲の酸 素濃度となる様に調節し、燃料ガスとして天然ガス (CH )、酸性系ヨウ素含有溶液と
4
してヨウ化水素酸 (HI)、アルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液として水酸ィ匕 ナトリウム水溶液 (NaOH)を噴霧空気 16を用いて噴霧供給し、熱処理する。この反 応に関与しない過剰の可燃性物質は、過剰の空気により燃焼され、炉内の温度保持 に提供される。カゝかる燃焼 (熱処理)により可燃物を酸ィ匕分解し、ヨウ素分を安定な塩 として固定ィ匕がなされる。ただし、下記反応式は、あくまで 1例であり、これらの反応に 何ら制限されるものではな 、。
[0035] [化 1]
CH4+ 2H2〇→C〇2 + 4H2 ( 1 )
CH4 + H20→CO + 3 H2 (2)
CH4 + 1 /202→C 0 + 2 H2 (3)
C H4→C + 2 H2 (4)
Figure imgf000012_0001
C 0 + H20→C 02 + H2 (6)
C + 02→C 02 (7)
H2 + 1 /202→H20 (8)
Γ2 + H 2 2 H I (9)
H I +N a OH→N a I +H20 (1 0)
[0036] (2)ヨウ素回収工程
上記(1)のヨウ素含有溶液の供給'熱処理工程の熱処理により得られた成分、詳し くは、該熱処理により生じたヨウ素および Zまたはヨウ素塩を含んだ成分 (以下、熱処 理出口成分ともいう)を水または水溶液に吸収させる。
[0037] 詳しくは、図 1A、図 IBに示すように、熱処理により生じた成分 (熱処理出口成分) を、焙焼炉 1から熱処理ガス配管 31を通じて冷却缶 2の液中(水中)に吹き込み、ガ ス温度を、 98°C以下に冷却し、水分飽和温度まで瞬時に冷却すると共に熱処理出 口成分中のヨウ素塩等、例えば、ヨウ化ナトリウム及びヨウ化カリウムの固体を溶解しョ ゥ素分を回収する。
[0038] ヨウ素塩を溶解した冷却缶液(=精製液 33)は、比重管理 (密度管理)され、抜き出 しが行われる。これにより精製液として精製液用配管 32を通じて貯槽 3に抜き出す。 また、本発明では、冷却缶内液は液面制御され、補給は、集塵機の循環液、例えば 、ベンチュリースクラバー力 配管 42を通じて行われる。冷却缶液の pHを 7以上に制 御することでヨウ素の固定ィ匕に必要なアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液 を焙焼炉内に供給する。焙焼炉 1内を塩基性雰囲気下に保つことで焙焼炉 1を保護 することができる。経済性を考慮すると過剰なアルカリ金属化合物の使用は避けるベ きで、好ましくは pH4〜ll、さらに好ましくは pH7〜9の範囲に制御することが望まし い。 [0039] 一方、配管 41を通じて冷却缶 2を出る 80〜98°Cの熱処理出口成分中のヒューム 成分 (Nal)を集塵機、例えばベンチュリースクラバー 4にて捕集する。
[0040] 配管 51を通じて上記ベンチュリースクラバー 4を出るガス中の Iを排ガス洗浄装置、
2
例えば充填式スクラバー(吸収塔) 5に供給すると共に、水酸化ナトリウム、水酸化カリ ゥム水溶液などの中和剤 53およびアルカリ金属の重亜硫酸塩および Zまたは亜硫 酸塩および Zまたはチォ硫酸塩溶液 (例えば、重亜硫酸ソーダ、亜硫酸ソーダ、チ ォ硫酸ソーダ水溶液)などのヨウ素還元剤 54を配管 55、 56を通じて吸収塔 5に供給 して、還元中和し、ヨウ化ナトリウム (Nal)を吸収する。中和剤 53、ヨウ素還元剤 54の 供給により吸収塔 5循環液の pHは 7以上、好ましくは pH7〜9に、酸化還元電位 (以 下、単に ORP値とも略記する)は 400mV以下、好ましくは 400〜300mV〖こ制御 することが望ましい。下記反応式(11)、 (12)は、あくまで 1例であり、これらの反応に 何ら制限されるものではな 、。
[0041] [化 2]
I 2 + N a H S 0 3 + H 2 0→2 H I + N a H S〇4 ( 1 1 ) H I + N a O H→N a I + H 2 0 ( 1 2 )
[0042] 配管 61を通じて上記吸収塔 5を出る熱処理出口成分中に更に残る微細なヒューム 等 (Nal等)を気体瀘過器、例えばガスフィルター 6にて捕集する。また、系内への補 給水 63をガスフィルター 6に配管 64を通じて受け入れる。補給水 63、更には水酸化 ナトリウム 14等を精製液 33の比重 (密度)が 1〜1. 3、好ましくは 1. 05〜: L 20、及 び pHが 4以上、好ましくは 4〜11、さらに好ましくは 7〜9の範囲内になるように給液 し、ガスフィルター 6、吸収塔 5、ベンチュリースクラバー 4、冷却缶 2をそれぞれ配管 7 2、 62、 52、 42、 32を通過させて貯槽 3に精製液 (ヨウ素回収液) 33を得る。
[0043] ガスフィルター 6を出るガスを、白煙防止器にて大気開放する際に白煙を生じさせ ない湿度にする。具体的には、配管 71を通じてガスフィルター 6を出る熱処理ガスを 熱交換器 7を介して大気空気 73と熱交換し、両者 (即ち、配管 81を通じて熱交換器 7から出る熱処理ガスと、配管 82を通じて熱交換器 7から出る大気空気 73)を混合し 、配管 27を通じて供給した燃焼空気 16で更に希釈した後、排気筒 8を通じて大気中 に排気する。大気中に排気される排気ガス 83中には遊離ヨウ素ガスは存在せず、排 気ガス中のヨウ素含有量は、精製液中のヨウ素濃度や飛散ミスト量などによって異な るが、 lmgZNm3未満である。(記号 Nm3は、 0°C、 0. 1013MPaの標準状態に換 算したガス体積量である。以下、ガス体積量については、この記号を使用する)。
[0044] なお、上記(2)のヨウ素回収工程に関しては、あくまで具体的な一実施形態を示し たにすぎず、本発明はこれらに何ら制限されるべきものではない。即ち、本発明のョ ゥ素回収方法におけるヨウ素回収工程については、従来公知のヨウ素回収技術、集 塵'排気洗浄技術を適宜利用することができるものである。
[0045] また、精製液 (ヨウ素回収液) 33から精製ヨウ素を回収するには、図 1に示していな いが、例えば、 PH調整した後、塩素を吹き込んで遊離ヨウ素を沈澱させ、次いでカロ 圧溶融する公知の方法で精製する方法など、従来公知の精製技術を適用することが できる。
[0046] また、ヨウ素は極めて腐食性の強い元素でほとんどの金属材料は腐食されてしまう 。従って、一般にヨウ素回収装置の材質選択は極めて困難である。本発明では排出 ガス 83中に腐食ガスであるヨウ素含有ガスの割合が極めて少なぐ焙焼炉 1以後の 工程は還元性及び酸化性腐食作用が極度に抑制された条件下にあり、溶液も中性 〜弱アルカリ性であるので安全である。従って、ステンレススチール及び塩化ビニー ル等の材質を選択でき、装置設計も容易であり、経済的且つ安全にヨウ素を回収出 来る利点を有している。
[0047] ここで、本発明に用いることのできるヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有する ヨウ素含有物としては、ヨウ素、ヨウ化水素、ヨウ素酸化物、ヨウ素酸、ヨウ素酸塩、過 ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、ヨウ素のハロゲンィ匕物、ヨウ素塩、有機ヨウ素化合物等およ びそれらが水溶液、酸性水溶液、塩基性水溶液若しくは有機溶剤等に溶解したもの 、さらにはこれらに有機物 (溶解するもの)を含んだもので、各々の性状は高粘性液 体、固体又は液体である。自身が液状のものは液状のまま、固体のものは適当な溶 媒に溶解させることでヨウ素含有溶液とする。このうち、ヨウ素および Zまたはヨウ素化 合物を含有するヨウ素含有溶液のうち、有機系ヨウ素含有溶液としては、例えば、ヨウ 化メチル、ヨウ化工チル、ョードベンゼン、ョードトルエンなどの有機ヨウ化物、それら またはヨウ素をメタノール、アセトン、エーテル、トルエンなどの有機溶剤に溶解したも のなどが挙げられる。酸性系ヨウ素含有溶液としては、例えば、ヨウ素、ヨウ化水素、ョ ゥ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモ-ゥム、一塩化ヨウ素、ヨウ素酸などが水 は勿論、塩酸、硫酸等の無機酸、ギ酸、酢酸等の有機酸などが溶解した酸性水溶液 に溶解したものが挙げられる。塩基性系ヨウ素含有溶液としては、例えば、ヨウ素、ョ ゥ素酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどが水は勿論、水酸化ナトリウム、 水酸ィ匕カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニアなどの塩基、ジェチルアミ ン、トリェチルァミン等のァミンが溶解した塩基性水溶液に溶解したものなどが挙げら れる。また、酸性系ヨウ素含有溶液、塩基性系ヨウ素含有溶液には結晶が析出しな ければ、水溶性の有機物が含まれていても全く問題はない。本発明には、親水性、 疎水性の有機物を含有した廃液のどちらにも対応できる利点がある。
[0048] 本発明において使用される塩基のアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液と しては、特に制限されるものではなぐ種々あるものから適宜選択して用いればよい。 生じた化合物の取扱い易さ及び経済的な点から、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、 炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸ィ匕カルシウム、水酸化バリウムの少なくとも 1種から なる水溶液が好ましぐ水酸ィ匕ナトリウム水溶液がより好ましい。
[0049] 塩基のアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物の添加量は、ヨウ素含有溶液の性 状によって異なるが、例えば、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液と して塩基性系ヨウ素含有溶液を用いない場合には、該ヨウ素含有溶液中のヨウ素量 に対してアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液中のアルカリ金属 Zアルカリ 土類金属のモル比が 1 : 0. 5〜1. 5、好ましくは 1 : 1〜1. 3の範囲が良い。一方、ヨウ 素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液として塩基性系ヨウ素含有溶液を用 いる場合には、当該塩基性系ヨウ素含有溶液中のアルカリ成分量によって、上記ァ ルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液中のアルカリ金属 Zアルカリ土類金属の モル比を適宜調整すればよ!ゝ。ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液 として塩基性系ヨウ素含有溶液のみを用いる場合には、該ヨウ素含有物中のヨウ素 量に対して該塩基性系ヨウ素含有溶液中のアルカリ成分のモル比が 1 : 0. 5〜1. 5、 好ましくは 1 : 1〜1. 3の範囲であれば、特にアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物 溶液を用いなくてもよいといえる。本発明では、冷却缶液の pHを制御することでアル カリ金属 zアルカリ土類金属化合物溶液中のアルカリ金属 zアルカリ土類金属は適 したモル比で供給されるので、連続処理に適して!/、る。
[0050] 本発明では、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液中のアルカリ成分 量にもよるが、例えば、以下のような組合せで、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するョ ゥ素含有溶液とアルカリ金属 zアルカリ土類金属化合物溶液とを用いることができる
[0051] (1)アルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液を用いない場合
ヨウ素含有溶液中に熱処理に必要なだけのアルカリ成分が含まれている場合には
、アルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液は特に必要ないことから、(i)有機系 ヨウ素含有溶液と塩基性系ヨウ素含有溶液との併用、(ii)酸性系ヨウ素含有溶液と塩 基性系ヨウ素含有溶液との併用、(iii)有機系ヨウ素含有溶液と酸性系ヨウ素含有溶 液と塩基性系ヨウ素含有溶液との併用、(iv)塩基性系ヨウ素含有溶液のみの単独使 用が可能である。 2種以上の溶液を併用する場合には、それぞれの溶液を別々に分 けて焙焼炉に供給するのが望ましい。
[0052] (2)アルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液を用いる場合
ヨウ素含有溶液中にアルカリ成分が含まれて ヽな 、か、あるいは熱処理に必要なだ けのアルカリ成分が含まれていない場合には、不足分のアルカリ成分を補う為にアル カリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液が必要なことから、(1)有機系ヨウ素含有溶 液とアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液との併用、 (ϋ)酸性系ヨウ素含有溶 液とアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液との併用、(iii)塩基性系ヨウ素含 有溶液とアルカリ金属,アルカリ土類金属化合物溶液との併用、 (iv)有機系ヨウ素 含有溶液と酸性系ヨウ素含有溶液とアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液の 併用、(V)有機系ヨウ素含有溶液と塩基性系ヨウ素含有溶液とアルカリ金属/アル力 リ土類金属化合物溶液の併用、(vi)酸性系ヨウ素含有溶液と塩基性系ヨウ素含有溶 液とアルカリ金属,アルカリ土類金属化合物溶液との併用、 (vii)有機系ヨウ素含有 溶液と酸性系ヨウ素含有溶液と塩基性系ヨウ素含有溶液とアルカリ金属/アルカリ土 類金属化合物溶液との併用が可能である。これら 2種以上の溶液を併用する場合に は、それぞれの溶液を別々に分けて焙焼炉に供給するのが望ましい。 [0053] また、上記ヨウ素含有物やアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物を溶液とするの に用いることのできる溶剤としては、特に制限されるものではなぐ焙焼炉の噴霧ノズ ルを通過させる為にヨウ素含有物およびアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物を 溶液状態にするためのものである。つまり、各種のヨウ素含有溶液と、アルカリ金属 Z アルカリ土類金属化合物溶液との供給経路および噴霧ノズルを別々に分ければ溶 剤は何を用いてもかまわない。さらに、本発明においては、ヨウ素をヨウ化水素に変え るのに充分な水素化合物を必要とするが、取扱い易さから水、または天然ガスが好ま しい。また、本発明では、焙焼炉の燃料ガスとして天然ガスを用いてもよいほか、上記 した水素源を供給する為の溶剤の 1種としても用いてもょ 、。
[0054] 本発明では、上記したように焙焼炉内の温度及び燃焼空気量を、ヨウ素含有溶液 の種類、性質により適当に調節することによって、焙焼炉力 排出されるガス中には ほとんど遊離ヨウ素が存在しない。それゆえ、焙焼炉から排出される熱処理出口成分 を水分飽和温度に冷却するだけでヨウ素および Zまたはヨウ素塩、好ましくはョウイ匕 カリウム及びヨウ化ナトリウムを回収出来る利点がある。
[0055] 上記冷却缶液に焙焼炉から排出される熱処理出口成分を吹き込むことで、冷却缶 液の pHを 4以上、好ましくは 7以上になるように調整するものである。 pHが酸性の場 合はヨウ素分がヨウ化ナトリウム等に十分固定化されていないことを示しており、後の 吸収塔での還元、中和の負荷が非常に大きくなる。また、焙焼炉内が酸性雰囲気下 となっていることを示しており、炉材の劣化、さらには各装置 (配管などを含む)の金 属材質部の腐食にも繋がる。それを防止する為に冷却缶液の pH7以上、好ましくは 7〜11、さらに好ましくは 7〜9の範囲になるように、焙焼炉に供給するアルカリ成分 量を調節する。アルカリ性に調節するには、上記に使用したように、塩基性系ヨウ素 含有溶液ないしアルカリ金属 Zアルカリ土類金属化合物溶液の供給量を調整すれ ばよい。なお、塩基性系ヨウ素含有溶液や塩基のアルカリ金属化合物溶液および/ または塩基のアルカリ土類金属化合物溶液の pHは特に制限されるものではない。
[0056] 実施例
次に、実施例により本発明の方法を具体的に説明する。
[0057] 実施例 1 ヨウ素含有溶液として、組成が下記表 1に示すように、(1)ヨウ化水素 (HI) 20質量 %、酢酸 25質量%、水 55質量%である酸性系ヨウ素含有溶液と、(2)ヨウ化水素 (H 1) 40質量%、モノメチルァミン 25質量%、水 35質量%である塩基性系ヨウ素含有溶 液と、(3)ヨウ化メチル 80質量%、酢酸 20質量%である有機系ヨウ素含有溶液とを用 いた。
[0058] [表 1]
Figure imgf000018_0001
[0059] * )表 1において、塩基性系ヨウ素含有溶液中の ΙΊま、すべて HIに換算した。
[0060] 次に、図 1に示すヨウ素回収装置を用いて、上記酸性系ヨウ素含有溶液 12、塩基 性系ヨウ素含有溶液 13、有機系ヨウ素含有溶液 11の各ヨウ素含有溶液を、下記表 2 に示すように順に流量 70[LZhr]、 13 [LZhr]、 12[LZhr]に調整して別々に、詳 しくは別々の供給経路 21、 22、 23を通じて異なる供給口(噴霧ノズル)から焙焼炉 1 に供給して熱処理した。
[0061] 詳しくは、図 1に示すように、燃焼に必要な空気である燃焼空気 16と燃料である天 然ガス 15を焙焼炉 1に供給して燃焼した。この燃焼により 900〜: LOOO°Cの高温に保 持した焙焼炉内に、有機系、酸性系、塩基性系ヨウ素含有溶液 11、 12、 13を噴霧 空気 17を用いてそれぞれ別々の供給経路 21、 22、 23を通じて異なる供給口(噴霧 ノズル)力も噴霧した。炉内に供給されるヨウ素分に対してアルカリ分が不足するので 水酸ィ匕ナトリウム水溶液 14を供給経路 24を通じて異なる供給口(噴霧ノズル)力ゝら噴 霧し、冷却缶液の pHが 7〜9の範囲になるように制御した。力かる制御を行いながら 熱処理した。詳しくは、力かる制御を行いながら熱処理を行うことにより可燃物を酸ィ匕 分解し、ヨウ素分を安定な塩として固定ィ匕した。
[0062] 熱処理中は、天然ガス量毎時 33Nm3、空気量毎時 550Nm3の燃焼で温度を 900 〜1000°Cの高温に保持した。また、ヨウ素対アルカリ金属(Na)のモル比は 1 : 1. 2 であった
[0063] [表 2]
Figure imgf000019_0001
[0064] * )表 2において、 Total— Iとは、 HI、ヨウ化メチル、 Nal、 Iのヨウ素分の合計値を
2
いう。
[0065] 上記熱処理により生じた熱処理出口成分中に含まれるヨウ素およびヨウ素塩 (例え ば、ヨウ化ナトリウム)を、図 1で説明したヨウ素回収工程に従って水溶液に吸収させ た。詳しくは、熱処理により生じた熱処理出口成分を、焙焼炉 1から熱処理ガス配管 3 1を通じて冷却缶 2の液中(水中)に吹き込み、水分飽和温度まで瞬時に冷却すると 共に熱処理ガス中のヨウ素塩等、例えば、ヨウ化ナトリウムの固体を溶解しヨウ素分を 回収した。これにより、表 2に示すように精製液の流量 472 [LZhr]を確保することが できた。
[0066] 冷却缶を出た熱処理出口成分は、ベンチュリースクラバー 4でヨウ素塩のヒュームを 捕集した。
[0067] ベンチュリースクラバー 4をでた熱処理出口成分は、吸収塔 5で熱処理出口成分に 含まれる Iを水酸化ナトリウム水溶液 53、重亜硫酸ナトリウム水溶液 54で還元、中和
2
、吸収した。還元、中和、吸収は pHおよび酸ィ匕還元電位 (ORP値)により確認した。
[0068] 次に、吸収塔 5をでた熱処理出口成分は、ガスフィルター 6で、更に残るヨウ素塩の ヒュームを捕集した。
[0069] ヨウ素分回収後の排ガスは、白煙防止器 7へ導入した。熱交換後、排ガスと大気空 気を混合し、排気筒 8から放出した。排ガスは冷却されることによりその一部は凝縮し 、その水はガスフィルター 6へ供給した。
[0070] 熱処理出口成分の塩濃度は、各主要機器により回収されて低下していく。逆に液 につ 、ては濃度の低 、方から濃 、方へ補給されて行く流れになって 、る(図 1Aの配 管の矢印の方向を参照のこと)。最も濃い液である冷却缶液を貯槽 3から抜き出した
[0071] ここで、上記ヨウ素含有溶液の供給液 (全量)と、冷却缶液 =精製液 33の抜き出し のヨウ素分より、ヨウ素の回収率は 99. 7%であった。系外へのヨウ素分の損失は、排 ガス中のヨウ素濃度を測定した結果 0. 1%に相当した。 白煙防止器 7を出たガス中 の酸素濃度は 4体積%であった。又、抜き出した冷却缶液 =精製液 33には未分解 のヨウ素含有物は検出されな力つた。
[0072] また、得られた精製液の組成 (濃度)を下記表 3に示す。これらは、 30日間連続操 業した際に 24時間経過ごとに採取した精製液サンプルの分析結果の値を平均した 値を示す。
[0073] [表 3]
Figure imgf000020_0001
[0074] また、下記表 4に、副原料の使用量を示す。
[0075] [表 4]
Figure imgf000020_0002
[0076] 表 4中の燃料ガス (天然ガス;メタン)は、燃料 15として有機系ヨウ素含有溶液 11と 配合して、焙焼炉 1に供給したものである(図 1A、図 IB参照のこと)。
[0077] 表 4中の苛性ソーダ (濃度 25質量%の水酸ィ匕ナトリウム水溶液)は、水酸化ナトリウ ム水溶液 14として 47LZhrを焙焼炉 1に供給したものである(図 1A、図 IB参照のこ と)。残る 3L/hrは、水酸ィ匕ナトリウム水溶液 53として吸収塔 5に供給したものである (図 1A参照のこと)。
[0078] 表 4中の重亜硫酸ソーダ (濃度 17質量%の重亜硫酸ナトリウム水溶液)は、重亜硫 酸ナトリウム水溶液 54として吸収塔 5に全量供給したものである(図 1 A参照のこと)。 [0079] 表 4中の水道水は、水 63としてガスフィルター 6に全量供給したものである(図 1A 参照のこと)。
[0080] 本発明によれば、ヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物、さら には塩基のアルカリ金属化合物および zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物をい ずれも溶液状態として、焙焼炉に別々に分けて供給して熱処理により可燃物を燃焼 することで、焙焼炉内で有機物は COと H Oに、窒素系有機物は COと H Oと Nに
2 2 2 2 2 酸化分解し、さらにヨウ素分を安定な塩とし、該熱処理により得られた成分 (詳しくは、 該熱処理により得られたヨウ素および Zまたはヨウ素塩を含んだ成分)を水または水 溶液に吸収させるので、ヨウ素及びヨウ素化合物を含有する様々なヨウ素含有物(ョ ゥ素含有溶液)より、精製ヨウ素を経済的に高収率で安全に回収することができる。ま た、焙焼炉に供給する前処理工程として上記ヨウ素含有物とアルカリ金属化合物と溶 剤とを混合する必要がないため、カゝかる混合処理操作に伴う諸問題を解決すること ができる。即ち、ヨウ素含有物とアルカリ金属化合物とが反応を起こして不溶な沈殿 物を形成しないので配管やノズルが詰まる問題も起きない。さらに、有機化合物の多 くは通常状態ではアルカリ水溶液と速やかに反応しな 、し疎水性であることから均一 系にもなりにくく実際は処理が不可能に近いが、本発明の回収方法ではこうした混合 処理操作に伴う問題も生じない。また、炉内で中和を行うので、中和熱を除熱する装 置が不要である。さら〖こ、上記ヨウ素含有物とアルカリ金属化合物と溶剤の混合に必 要な流量調整機構や pH調整機構等を備えた複雑且つ高度な混合攪拌装置 (制御 系などを含む)が不要である。また、ヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有するョ ゥ素含有廃液とヨウ素含有廃油に対しても、塩基のアルカリ金属化合物溶液および
Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液を別々に分けて (例えば、焙焼炉内に 別々に分けて均一に噴霧することで)焙焼炉内で双方にガス状態で均一に作用させ ることができる。そのため、種々の状態のヨウ素含有物力 ヨウ素を効果的に固定ィ匕 することができ、反応効率、ひいては回収率の向上を図ることができる。また、焙焼炉 内で塩として固定ィ匕するため遊離ヨウ素を格段に少なく抑えることができる為、後ェ 程の排ガス洗浄装置、例えば充填式スクラバー(吸収塔)への負荷を最小限に抑え ることができる。そのため既存の設備でも十分に対応できると共に窒素化合物がヨウ 素含有溶液の成分として存在した場合では単に高温処理しただけでは NOの大量発 生が認められる。すなわち、窒素化合物は、燃焼温度が高いほど NOへ変換されや すく燃焼温度が低い方力 SNOの生成を抑制できるが、有機物が分解可能な温度以上 でなければならない。燃焼温度が 800〜1200°Cあたりが NO生成を抑制できて Nに
2 変換されやすい温度であり、環境汚染問題を確実に防止することができる。
さらに、本出願は、 2005年 5月 2日に出願された日本特許出願番号 2005— 1346 51号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている

Claims

請求の範囲
[1] ヨウ素および Zまたはヨウ素化合物を含有するヨウ素含有溶液と、塩基のアルカリ 金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを別々に焙 焼炉に供給して熱処理により可燃物を燃焼し、該熱処理して得られた成分を水また は水溶液に吸収させることを特徴とするヨウ素の回収方法。
[2] 前記ヨウ素含有溶液が、有機系ヨウ素含有溶液、酸性系ヨウ素含有溶液、塩基性 系ヨウ素含有溶液の少なくとも 1種であることを特徴とするヨウ素の回収方法。
[3] 前記塩基のアルカリ金属化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合 物溶液が、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸ィ匕 カルシウム、水酸化バリウムの少なくとも 1種力もなる溶液であることを特徴とする請求 項 1または 2に記載のヨウ素の回収方法。
[4] 前記熱処理して得られた成分を吸収させてなる水溶液の pH力 以上になるように、 焙焼炉へのアルカリ成分である塩基性系ヨウ素含有溶液ないし塩基のアルカリ金属 化合物溶液および Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液の供給量をコント口 ールすることを特徴とする請求項 1〜3のいずれか 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[5] 前記熱処理して得られた成分を吸収させてなる水溶液の pH力 以上であることを 特徴とする請求項 1〜4のいずれ力 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[6] 前記焙焼炉の燃焼用燃料として、重油、軽油、灯油、ナフサ、天然ガス、液化石油 ガス、メタノールのうち 1種もしくはその混合物を供給することを特徴とする請求項 1〜 5のいずれ力 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[7] 前記水溶液の比重を 1. 0〜1. 3にするために系外に除去しながら、順次新鮮な水 を添加して前記水溶液量の不足分を補うことで連続的に燃焼を続けると共にヨウ素 回収を連続的に行うことを特徴とする請求項 1〜6のいずれか 1項に記載のヨウ素の 回収方法。
[8] 前記燃焼用燃料を燃焼して 800°C以上に高温を保った焙焼炉に、ヨウ素含有溶液 の少なくとも 1種と、更に必要に応じて塩基のアルカリ金属化合物溶液および Zまた は塩基のアルカリ土類金属化合物溶液とを供給することを特徴とする請求項 1〜7の いずれか 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[9] 前記焙焼炉内での熱処理により、ヨウ素分を塩基のアルカリ金属化合物溶液およ び Zまたは塩基のアルカリ土類金属化合物溶液および Zまたは塩基性系ヨウ素含 有溶液中のアルカリ金属類、アルカリ土類金属類で安定なヨウ素塩に固定ィ匕すること を特徴とする請求項 1〜8のいずれか 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[10] 分別回収された前記有機系ヨウ素含有溶液、酸性系ヨウ素含有溶液、塩基性系ョ ゥ素含有溶液の 3種のヨウ素含有溶液、塩基のアルカリ金属化合物溶液および塩基 のアルカリ土類金属化合物溶液が、いずれも噴霧空気および Zまたは燃焼空気を用 Vヽて前記焙焼炉内に噴霧され、ミスト (噴霧液滴)状態で供給されることを特徴とする 請求項 1〜9のいずれか 1項に記載のヨウ素の回収方法。
[11] 前記ヨウ素含有溶液が、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物が溶液状 態のものは液状のままであり、ヨウ素又はヨウ素化合物を含有するヨウ素含有物が固 体状態のものは溶媒に溶解したものであることを特徴とする請求項 1〜10のいずれ 力 1項に記載のヨウ素の回収方法。
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