WO2006077937A1 - 使い捨ての着用物品 - Google Patents

Abstract

　着用物品の前後胴周り域を連結するために使用される連結用シート片の延びる方向の反転を容易にする。 　使い捨て着用物品１の前後身頃６，７を連結するための連結用シート片９が基端部５１とフラップ部５２とを有する。基端部５１は、着用物品１の後胴周り域７の側縁近傍５０の内面に固定され、フラップ部５２は側縁近傍５０から着用部品１の内側へ向かって胴周り方向へ延びている。連結用シート片９の延びる方向を容易に反転させることができるように、着用物品１の幅方向Ｘにおけるフラップ部５２の曲げ剛性は、側縁近傍５０に隣接している着用物品１の内側部位における幅方向Ｘの曲げ剛性よりも高い値を有する。

Description

使い捨ての着用物品

技術分野

[0001] この発明は、使い捨てのおむつ、失禁患者用の使い捨てのおむつ、使い捨てのお むつカバー、使い捨てのトレーニングパンツ等として使用するのに好適な使い捨ての 着用物品に関する。

背景技術

[0002] 使い捨ての着用物品の一例である使い捨ておむつであって、前後胴周り域をシー ト状のファスナで分離可能に連結するものは、従来周知である。また、かかるファスナ には、おむつ幅方向の一端部が前後胴周り域いずれかにおける側縁の近傍に固定 されるものがある。例えば、特許第 3096152号公報 (特許文献 1)には、図 6, 7に示 されるこの種の使い捨てォムッ 100に係る発明が記載されている。ォムッ 100は、シ ート状のファスナである締結片 106を有するもので、前後身頃 101, 102の胴周り対 向側部 103, 104を互いに重ね合わせ、さらに先端部の内面に係着部 105を設けた 各締結片 106の基端部 107を前身頃 101の胴周り対向側部 103に重ね合わせ、こ れらの重ね合わせ部を一体に接合して接合部 108を形成し、接合部 108それぞれよ りも内側であって接合部 108のそれぞれに近接する前身頃 101の部位には、これら 接合部 108に沿って前身頃 101を後身頃 102から切り離すための切断線 109aが設 けてある。このォムッ 100では、着用者を起立させてォムッ 100を着用させるのがよ い場合、予めパンツ型になっているォムッ 100をそのまま使用する。このとき、締結片 106は、不要であるが、係着部 105で前身頃 101に接合し、ォムッ 100の着用中に 妄りに動力ないようにする。また、例えば、着用者を仰臥または横臥させてォムッを着 用させるのがよい場合、前身頃 101または締結片 106を引っ張って切断線 109aに おいて引き裂いて前身頃 101の対向側部を後身頃 102のそれから切り離すことで図 7の開放型のォムッになし、着用させた状態で、締結片 106を係着部 105で前身頃 1 01の適宜部位に接合する。

特許文献 1：特許第 3096152号公報 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 特許文献 1に記載のォムッ 100では、前後身頃 101, 102の対向側部 103, 104と 、締結片 106の基端部 107とが重なり合って接合し、係着部 105を有する締結片 10 6の先端部が図 6に示されるように接合部 108から前身頃 101の内側に向力つて延 びている。力ようなォムッ 100を開放型ォムッと成して着用させるときには、図 6の締 結片 106を反転させて、図 7に示されているように係着部 105を有する先端部が係合 部 108から後身頃 102の外側に向かって延びるようにしなければならない。しかし、 締結片 106は、図 6に示される態様で接合しているものであるから、一度反転させて もまた元に戻り、後身頃 102の外側に向力つて延びた状態を維持できないことがある 。締結片 106がそのような挙動をとる場合に、ォムッ 100を着用させようとする母親は 、一時的にせよ締結片 106を外側に向けて抑えていなければならないから、ォムッ 1 00を着用させるのに手間取ることがある。

[0004] そこでこの発明が課題とするところは、前後身頃を連結するためのファスナである連 結用シート片が着用物品の側縁から内側へ延びるように取り付けられている着用物 品において、その連結用シート片を側縁から外側へ向くように反転させることが容易 となるように改良を施すことにある。

課題を解決するための手段

[0005] 前記課題を解決するためにこの発明が対象とするのは、互いに直交する前後方向 と幅方向とを有し、前胴周り域と、後胴周り域と、股下域とが形成されており、これら各 域が前記幅方向にぉ 、て向か ヽ合 、前記前後方向へ延びる一対の側縁を有し、か つ前記前後胴周り域それぞれが前記前後方向において向かい合い前記幅方向へ 延びる前端縁と後端縁とを有しており、前記前後胴周り域のうちの一方の胴周り域に おける前記側縁近傍には、もう一方の胴周り域に対して着脱可能な連結用シート片 が取り付けられており、前記一方の胴周り域にはさらに、前記幅方向への伸長状態 下に取り付けた弾性部材が収縮して前記幅方向にぉ 、て起伏を繰り返すギャザーが 一対の前記側縁の間に形成されている使い捨ての着用物品である。

[0006] 力かる着用物品において、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記 連結用シート片は、前記一方の胴周り域の前記側縁近傍において前記着用物品の 着用者の肌と向かい合う内面の側に固定されている基端部と、前記基端部から前記 幅方向の内側へ向かって延びて前記内面の側と向かい合う面に前記もう一方の胴 周り域における前記内面の側とは反対の外面の側に対する止着手段が形成された フラップ部とを有するものであって、前記フラップ部における前記幅方向の曲げ剛性 が前記基端部の固定された前記側縁近傍に隣接しており前記ギャザーが形成され て 、る前記幅方向の内側部位における前記幅方向の曲げ剛性よりも高 、。

発明の効果

[0007] この発明に係る使い捨ての着用物品は、その幅方向において、幅方向の内側へ向 力つて延びる連結用シート片のフラップ部の曲げ剛性が、連結用シート片の基端部 が固定されて ヽる側縁近傍に隣接して ヽてギャザーが形成されて ヽる胴周り域の内 側部位における曲げ剛性よりも高 、から、フラップ部を幅方向の外側へ向くように反 転させると、その反転させた状態を維持することができるように胴周り域の内側部位が 容易に変形する。それゆえ、着用者を仰臥させたり横臥させたりしてこの着用物品を 着用させるときに、フラップ部が着用物品の幅方向の内側へ延びて邪魔になり、着用 させるのに手間がかかる、ということがない。

図面の簡単な説明

[0008] [図 1]前後胴周り域と後胴周り域とが連結されて着用状態にある使い捨てのおむつの 部分破断斜視図。

[図 2]幅方向と前後方向とに伸展された状態にある使い捨てのおむつの部分破断斜 視図。

[図 3]図 1の III III線切断面を示す図。

[図 4]フラップ部が反転した状態にある図 3と同様な図。

[図 5]実施態様の一例を示すおむつの部分図。

[図 6]従来例のおむつを示す図。

[図 7]オープンタイプに成した従来例のおむつを示す図。

符号の説明

[0009] 1 着用物品（おむつ） 6 前胴周り域

7 後胴周り域

8 股下域

9 連結用シート片

10 側縁

11 側縁

12 側縁

16 止着手段 (ループ部材)

26 j端縁

27 後端縁

28 側縁

50 側縁近傍 (側縁部位）

51 基端部

52 フラップ部

66 ギャザー

X 幅方向

Y 刖後方向

発明を実施するための最良の形態

[0010] この発明に係る使い捨ての着用物品として使い捨ておむつを例にとり、発明の詳細 を説明すると、以下のとおりである。

[0011] 図 1に部分破断斜視図で示された使い捨ておむつ 1は、乳幼児用に好適なもので 、身体被覆部 2と体液吸収部 3とを有し、これら両部 2, 3が着用状態にあるおむつ 1 のそれとして示されている。身体被覆部 2は、股下域 8と、股下域 8の前方に形成され た前胴周り域 6と、股下域 8の後方に形成された後胴周り域 7とを有し、これら各域 6, 7, 8がおむつ着用者の着衣（図示せず)と向かい合う第 1のシート、すなわち外面シ ート 5と、外面シート 5の反対側にあっておむつ着用者の肌（図示せず）と向かい合う 第 2のシート、すなわち内面シート 4とによって形成されている。後胴周り域 7の両側 縁 12それぞれに沿った側縁近傍部位 50には、内外面シート 4, 5とは別体の第 3の シートからなる連結用シート片 9が内面シート 4の側力も合掌状に重なり、図の上下方 向へ間欠的に並ぶ接合部位 13において固定されている。連結用シート片 9は、図の 上下方向に長いもので、内面 9aと外面 9bとを有し、内面 9aには、商品名マジックテ ープ等で知られるメカ-カルファスナのループ部材 16が接着または溶着により取り付 けられている。一方、前胴周り域 6の両側縁 11それぞれの近傍には、外面シート 5に メカ-カルファスナのフック部材 17が接着または溶着により取り付けられており、止着 手段となるこれらループ部材 16とフック部材 17とが重ね合わせられると、連結用シー ト片 9を介して前胴周り域 6と後胴周り域 7とが取り外し可能に連結される。ただし、図 1において、前後胴周り域 6, 7が、図の右方では連結状態で示され、図の左方では 非連結状態で示されている。前後胴周り域 6, 7が連結さると、おむつ 1には胴周り開 口 18と一対の脚周り開口 19とが形成される。

[0012] 連結用シート片 9は、後胴周り域 7の側縁近傍部位 50に固定されている基端部 51 と、基端部 51から前胴周り域 6の幅を二等分する中心線 C— Cに向力つて幅方向の 内側へ延びている変形自由なフラップ部 52とを有する。図 1の右方に示された連結 用シート片 9についていえば、基端部 51は側縁近傍部位 50と一体になつておむつ 1 の外側に向かって突出した状態にあり、フラップ部 52はその基端部 51から前胴周り 域 6の幅方向内側へ向力つて延びており、延びた先端部分には摘持域 54が形成さ れている。

[0013] かかるおむつ 1は、胴周り開口 18の周り方向へ延びる胴周り弾性部材 20と、脚周り 開口 19の周り方向へ延びる脚周り弾性部材 19aとを有しており、身体被覆部 2には、 これら弾性部材 20, 19aが収縮することによって、弾性部材 20, 19aにおおむね直 交して延びるとともに弾性部材 20, 19aに沿って起伏を繰り返すギャザー 66, 67が 形成されている。これをいいかえると、ギャザー 66は、おむつ 1の幅方向 Xにおいて 起伏を繰り返し、ギャザー 67は脚周り方向にぉ 、て起伏を繰り返して 、る。

[0014] 図 2は、前後胴周り域 6, 7の連結を解かれた図 1のおむつ 1が、ギャザー 66, 67が 完全には消失しない程度に、双頭矢印 Xで示された幅方向と双頭矢印 Xに直交する 双頭矢印 Yで示された前後方向とに伸展された状態にあるおむつ 1の部分破断斜視 図であって、幅方向 Xはおむつ 1の胴周り方向でもある。身体被覆部 2は、幅方向 X において向かい合い、前後方向 Yへ延びる一対の側縁 10を有し、その側縁 10のうち で前胴周り域 6を形成している前方側縁 11どうしの間の幅は、後胴周り域 7を形成し ている後方側縁 12どうしの間の幅よりも小さく作られている。側縁 10のうちで股下域 8 を形成している中央部側縁 28は身体被覆部 2の内側へ向力つて凸となるように湾曲 している。前後胴周り域 6, 7はまた、前後方向 Υにおいて向かい合い、幅方向 Xへ延 びる前端縁 26と後端縁 27とを有し、これら前後端縁 26, 27が図 1におけるおむつ 1 の胴周り開口 18の縁を形成する。身体被覆部 2における胴周り弾性部材 20は、前端 縁 26と後端縁 27とに沿って取り付けられて前方側縁 11と 11との間および後方側縁 12と 12との間に伸長状態で延びる少なくとも 1条の前胴周り域第 1弾性部材 21aおよ び少なくとも 1条の後胴周り域第 1弾性部材 21bの他に、図 1においてこれら第 1弾性 部材 21 a, 2 lbよりも下方であって股下域 8の中央部側縁 28よりも上方に位置してお り、前方側縁 11と 11との間および後方側縁 12と 12との間に伸長状態で延びる複数 条の前胴周り域第 2弾性部材 22aおよび複数条の後胴周り域第 2弾性部材 22bを有 する。好ましいおむつ 1において、第 1弾性部材 21a, 21bのそれぞれは、第 2弾性 部材 22a, 22bのそれぞれよりもおむつ着用者の胴周りを強く締め付けることができる ように、第 2弾性部材 22a, 22bのそれぞれよりも高い伸長応力を有している。ただし 、おむつ 1では、第 1弾性部材 21a, 21bと第 2弾性部材 22a, 22bとに伸長応力の同 じ弾性部材を使用したり、第 1弾性部材 21aと 21bとに伸長応力の異なるものを使用 したり、第 2弾性部材 22aと 22bとに伸長応力の異なるものを使用したりすることがで きる。さらには、第 2弾性部材 22aおよび Zまたは 22bの使用を省くことも可能である 。身体被覆部 2では、脚周り弾性部材 19aが股下域 8の中央部側縁 28に沿って伸長 状態で取り付けられている。これら胴周り弾性部材 20と脚周り弾性部材 19aとは、内 面シート 4と外面シート 5との間にあって、少なくともそれらの一方に、好ましくは間欠 的に接合されている。連結用シート片 9は、基端部 51が後方側縁 12の近傍部位 50 に固定されており、フラップ部 52が、幅方向 Xにおいて、おむつ 1の内側から外側へ 向力うように延びている。

図 2に示された体液吸収部 3は、透液性表面シート 32と、不透液性裏面シート 33と 、これら両シート 32, 33間に介在する体液吸収性芯材 34とを有する。表裏面シート 3 2, 33は、芯材 34の周縁部カも延出して重なり合い、接着または溶着により互いに接 合されている。カゝかる体液吸収部 3の両側縁部には、好ましくは不透液性シートから なる防漏堤 36が設けられている。防漏堤 36は、前後端縁部 37, 38と外側縁部 39と において表面シート 32に接合されている力 内側縁部 41は表面シート 32に接合さ れていない。その内側縁部 41には、前後方向 Yへ延びる弾性部材 42が伸長状態で 取り付けられている。力 うに形成された防漏堤 36は、表面シート 32の上を幅方向 X へ流れる体液が流入可能なポケット 43を形成している。体液吸収部 3は、裏面シート 33がホットメルト接着剤（図示せず)を介して身体被覆部 2の内面シート 4に接合され ている。

[0016] 力ようなおむつ 1において、内面シート 4と外面シート 5とは、不織布やフィルム、こ れら不織布とフィルムとを積層した複合シート等で形成され、好ましくは熱可塑性ポリ マーを必須成分として含んでいる。体液吸収部 3の表面シート 32は、熱可塑性ポリマ 一からなる不織布ゃ開孔フィルム等で形成され、裏面シート 33は、熱可塑性ポリマー からなるフィルムゃ不織布、これらフィルムと不織布とを積層した複合シート等で形成 されている。芯材 34は、粉砕パルプ、粉砕パルプと高吸水性ポリマー粒子との混合 物等からなり、適宜に圧縮された状態にあって、好ましくはティシュぺーパ等の液透 過性と液拡散性とに優れたシートによって被覆されている。連結用シート片 9は、熱 可塑性ポリマーからなる不織布やフィルム、これら不織布とフィルムとを積層した複合 シート等で形成さており、熱可塑性ポリマーを必須成分として含んでいる。好ましい連 結用シート片 9は、 15〜200gZm²の坪量を有する。

[0017] 図 3は、図 1の III III線切断面を示す図であって、 III III線の位置は図 1の接合 部位 13と前胴周り域第 2弾性部材 22aとの位置に一致している。好ましい接合部位 1 3は、内面シート 4と外面シート 5と連結用シート片 9とが加熱下に加圧されて、これら のいずれかに含まれる熱可塑性ポリマーが溶融した後に固化することによって溶着し 、フィルム状を呈している。しかし、接合部位 13は、内面シート 4と外面シート 5と連結 用シート片 9とをホットメルト接着剤等で接着することにより形成されていてもよぐまた 図 1にお 、て上下方向に間欠的に形成されて!、る態様を、後方側縁 12に平行して 上下方向へ延びる態様等に代えることができる。接合部位 13が形成されている後方 側縁 12の近傍部位 50には、図示の如く後胴周り域第 2弾性部材 22bの端部が延び ている他に、後胴周り域第 1弾性部材 21bの端部（図示せず)も延びており、近傍部 位 50に隣接する後胴周り域 7の内側部位 60ではギャザー 66が近傍部位 50に沿つ て形成されている（図 2参照)。

[0018] 図 3の連結用シート片 9は、フラップ 52が後胴周り域 7の側縁近傍部位 50からおむ つ 1の幅方向内側へ向力つて延びた状態にあり、摘持域 54を持って矢印方向 Pへ旋 回させるように引張ると、フラップ部 52のループ部材 16が前胴周り域 6のフック部材 1 7から離脱して、前胴周り域 6と後胴周り域 7との連結を解くことができる。

[0019] 図 4は、ループ部材 16がフック部材 17から離脱したフラップ部 52を矢印 P方向へさ らに旋回させたときの図 3と同様な図である。後胴周り域 7において、側縁近傍部位 5 0に隣接する内側部位 60では、内面シート 4と外面シート 5とこれら両シート 4, 5間に 介在する後胴周り域第 2弾性部材 22bとが幅方向 Xにおいて互いにホットメルト接着 剤（図示せず)を介して間欠的に接合しており、その後胴周り域第 2弾性部材 22bが 収縮することによって、幅方向 Xにおいて、つまり側縁 12と 12との間において起伏を 繰り返すギャザー 66が形成されている。フラップ部 52は、これを幅方向 Xへ曲げると きの剛性力 ギャザー 66の生じている内側部位 60を幅方向 Xへ曲げるときの剛性よ りも高くなるように形成されている。それゆえ、このフラップ部 52を矢印 P方向へ旋回 させると、ギャザー 66を有して 、て剛性の低い内側部位 60が幅方向 Xにお 、て容易 に湾曲するので、フラップ部 52は、図示の如く幅方向 Xの内側から外側へ向力うよう に反転し、摘持域 54から手を離してもその反転した状態を維持することができる。か ようなフラップ部 52の状態は、図 2におけるフラップ部 52の状態と同じである。

[0020] 乳幼児を仰臥させたり横臥させたりしておむつ 1を着用させる場合に、フラップ部 52 が内側部位 60の作用でおむつ 1の幅方向外側へ向力つて容易に反転するおむつ 1 は、フラップ部 52が幅方向内側へ向力つて延びたままの状態にあるおむつに比べて 、フラップ部 52の摘持域 54を摘み易ぐおむつ 1を速やかに着用させることができる

[0021] 図 5は、この発明の実施態様の一例を示すおむつ 1の部分図である。この図示例で は、図 2のフラップ部 52と同じ寸法のフラップ部 52に取り付けられたループ部材 16 が前後方向 Yにおいてフラップ部 52の全体にわたって延びている。図 5のフラップ部 52は、図 2の連結用シート片 9のようにループ部材 16の前後方向 Υの寸法がフラップ 部 52の寸法よりも小さい場合に比べて高い剛性を有する範囲が広くなり、フラップ部 52をおむつ 1の幅方向外側へ向けて反転させることが一層容易になる。

[0022] この発明において、図 1の連結用シート片 9は、後胴周り域 7に代えて前胴周り域 6 に取り付け、前胴周り域 6に形成されているギャザー 66を利用してフラップ部 52の向 きの反転を容易にすることができる。また、図 1の例に代えて、ループ部材 16を前月同 周り域 6に取り付けて、フック部材 17を連結用シート片 9に取り付けることができる。さ らには、フラップ部 52の内面 9aに前胴周り域 6に対する止着手段としての粘着域を 設け、前胴周り域 6の外面シート 5には、その粘着域の着脱を可能にするターゲット域 を設けてこの発明を実施することができる。

[0023] 図示例の使い捨てのおむつ 1に基づいて説明したこの発明は、大人用の使い捨て のおむつや失禁患者用の使 、捨てのおむつ、体液吸収部 3の使用に代えて体液吸 収性の芯材 34を透液性の内面シート 4と不透液性の外面シート 5との間に介在させ た構造の使い捨てのおむつ等として実施できる他に、トレーニングパンツ、体液吸収 部 3を持たないおむつカバーや吸尿パッド保持用の着用物品等として実施することも できる。

産業上の利用可能性

[0024] この発明によれば、着用させるときに手間取ることのない使い捨ての着用物品の製 造が可能になる。

Claims

請求の範囲

互いに直交する前後方向と幅方向とを有し、前胴周り域と、後胴周り域と、股下域と が形成されており、これら各域が前記幅方向にぉ 、て向か ヽ合 、前記前後方向へ 延びる一対の側縁を有し、かつ前記前後胴周り域それぞれが前記前後方向におい て向かい合い前記幅方向へ延びる前端縁と後端縁とを有しており、前記前後胴周り 域のうちの一方の胴周り域における前記側縁近傍には、もう一方の胴周り域に対して 着脱可能な連結用シート片が取り付けられており、前記一方の胴周り域にはさらに、 前記幅方向への伸長状態下に取り付けた弾性部材が収縮して前記幅方向において 起伏を繰り返すギャザーが一対の前記側縁の間に形成されている使い捨ての着用 物品において、

前記連結用シート片は、前記一方の胴周り域の前記側縁近傍にお!、て前記着用 物品の着用者の肌と向かい合う内面の側に固定されている基端部と、前記基端部か ら前記幅方向の内側へ向かって延びて前記内面の側と向かい合う面に前記もう一方 の胴周り域における前記内面の側とは反対の外面の側に対する止着手段が形成さ れたフラップ部とを有するものであって、前記フラップ部における前記幅方向の曲げ 剛性が前記基端部の固定された前記側縁近傍に隣接しており前記ギャザーが形成 されている前記幅方向の内側部位における前記幅方向の曲げ剛性よりも高いことを 特徴とする前記着用物品。