明 細 書
ポリエステル樹脂組成物および成型品の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、ポリエステル榭脂を溶融成型して成型品を製造するのに特に適した製 造方法に関する。詳しくは、射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトプロ 一成型、カレンダー加工成形における成形性の改良、および結晶化による白化を防 止し、透明性を維持した成型品の製造方法に関する。
背景技術
[0002] 近年、 PET (ポリエチレンテレフタレート、以下同様)ボトルはミネラルウォーター等 の各種清涼飲料分野における容器として急成長している。一方、これに伴う PETボト ルの廃棄問題が注目され、 PETボトルスクラップ処理は環境問題として社会問題とな つた。このような背景力も使用済み PETボトルの再資源化が鋭意検討されている。
[0003] PETボトルの再資源化にあたっては、使用済み PETボトルを回収後、粉砕、洗浄 工程を経て再生 PETフレークとし、これを原料として、製品を製造する場合と、溶融 押出し工程力もペレツトイ匕して、このフレークから溶融成形を経て製品を製造する場 合がある。
特に、省エネ、および経済性を重視して、再生 PETフレークを用いて成型品を製造 する場合、再生 PETフレークが熱履歴等によって低分子量ィ匕していること、洗浄ェ 程によって多量の水分を含んで 、ること、フレーク状であることから成形機スクリュー への食込みが悪いことなど力 成形が難しぐ再生 PETフレークのみでは、製造条件 が経時的に変化し、また、品質的に不安定で脆い製品しか得られない
[0004] これまで例えば特許文献 1に記載されて 、るように、再生 PETフレークに耐衝撃性 を改良するために別の種類の粒子を配合することは検討されている力 上述のような 成形機スクリューへの食 、込み性や製造条件の安定性にっ 、て検討されたことはほ とんどない。
[0005] 特許文献 1 :特開 2001— 2903号公報 (第 2〜7頁)
図面の簡単な説明
[0006] [図 1]異形押出成形品の断面図である。
[図 2]ダイレクトブロー成型品の形状である。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の目的は、再生 PETを用いてポリエステル榭脂組成物や成型品を製造する にあたり特に適した製造方法を提供することにある。詳しくは、特定のポリエステル榭 脂ペレットを用いることにより射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトプロ 一成型、カレンダー加工成型における成形性の改良、および結晶化による白化を防 止し、透明性を維持した成型品の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは上記問題を達成すべく鋭意研究した結果、本発明を完成させた。す なわち本発明は、以下の製造方法である。
[0009] PETボトル再生フレークと、 1個あたりの表面積が 300mm2以下、重さ 0. 2g以下の 角柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂 組成物 (I)ペレットをドライブレンドし、この混合物を溶融混練するポリエステル榭脂組 成物の製造方法である。
[0010] PETボトル再生フレークと、 1個あたりの体積が 200mm3以下、重さ 0. 2g以下の角 柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂組 成物(II)ペレットをドライブレンドし、この混合物を溶融混練するポリエステル榭脂組 成物の製造方法である。
[0011] PETボトル再生フレークと、 1個あたりの表面積が 300mm2以下、重さ 0. 2g以下の 角柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂 組成物 (I)ペレットをドライブレンドし、この混合物を直接溶融成形するポリエステル榭 脂成形品の製造方法である。
[0012] PETボトル再生フレークと、 1個あたりの体積が 200mm3以下、重さ 0. 2g以下の角 柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂組 成物(II)ペレットをドライブレンドし、この混合物を直接溶融成形するポリエステル榭 脂成形品の製造方法である。
発明の効果
[0013] 本発明のポリエステル榭脂を溶融成型する成型品の製造方法を用いることにより、 射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成 型における成形性の改良、および結晶化による白化を防止し、透明性を維持した成 型品の製造ことができる。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 本発明において、「ドライブレンド」とは、フレークやペレットを溶融することなく単に 混ぜ合わせることである。
[0015] 従来、仮に PETボトル再生フレークだけをホッパーに投入してもスクリューへの食い 込みが安定せず、また成形物の形状等が安定せず、さらに高速の成形が難しいとい う問題があつたのに対し、本発明においては 1個あたりの表面積が 300mm2以下、重 さ 0. 2g以下の角柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたは榭 脂組成物 (I)ペレット、または、 1個あたりの体積が 200mm3以下、重さ 0. 2g以下の 角柱、円柱、楕円柱または球状のポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂 組成物(II)ペレットを添加した場合、例えば、射出成型機のホッパーにおいて、それ ぞれの原料のスクリュー食い込み性が著しく向上し、生産安定性、および成型品の 寸法安定性が向上する。このときポリエステルが共重合ポリエステル、さらには非晶 性の共重合ポリエステルであると、成形温度を低くすることが出来、好ましい。また、 ポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物ペレットの溶融粘度を PETボトル再生 フレークの溶融粘度より低くすると、組成物全体を溶融させる温度をさらに下げること ができる。この為、溶融成形時の樹脂の熱劣化を防止でき、機械的物性を向上させ ることができる。さらに、この組成物全体の榭脂流動性が向上し、生産安定性、およ び成型品の寸法安定性が向上する。また、 PETボトル再生フレークとポリエステル榭 脂および Zまたはポリエステル榭脂組成物は相溶性が良好であり、し力もこれらから なる組成物は結晶化による白化が遅延させるため、例えば射出成型における金型ゲ ート付近においても PETが本来持つ透明性を保持させることができる。なお、上述の 「ポリエステル榭脂および Zまたはポリエステル榭脂組成物」とは、ポリエステル榭脂 単独および/またはポリエステル榭脂を含む複数成分力もなる組成物を示すもので
ある。成形効率や成形品特性を考慮すると、ポリエステル榭脂を用いることが好まし い。
[0016] また、異形押出し成形の場合、スクリュー食い込み性向上効果に加えて、成形加工 温度を低下させることができる為、金型から吐出される榭脂のドローダウンを防止する と共に、「押出し工程、異形金型工程を経た吐出樹脂がサイジング金型に付着し、榭 脂詰まり発生して連続生産を停止させる問題」、「サイジング工程で製品形状の寸法 精度を悪化させる問題」、「サイジング金型での榭脂溶融特性が原因となり成形品表 面にビビリ (進行方法に平行な筋)を発生させる問題」、「異形押出し成形進行方向に 対して製品反りが発生する問題」等を改良することができる。さらに、冷却工程である 水槽中での結晶化による白化を防止することができる為、 PETが本来持つ透明性を 保持させることができる。
[0017] また、ダイレクトブロー成型の場合、スクリュー食い込み性向上効果に加えて、成形カロ ェ温度を低下させることができる為、金型から吐出される榭脂のドローダウンを防止し 、パリソン形成状態が安定し、連続生産安定性が向上する。また、結晶化による白化 を防止することができる為、 PETが本来持つ透明性を保持させることができる。
[0018] さらにカレンダー成形の場合には、溶融榭脂をカレンダーロールに供給することが多 いが、その溶融工程においてもスクリュー食い込み性向上の効果により、生産性を安 定ィ匕することが出来る。さらに成形加工温度を低下させることができる為、加工性が 大幅に改良され、製品寸法、光沢等の要求特性を満たすことができる。また、榭脂の 溶融張力が高まる為、ロールに付着し難くなり、引取りのテンションにより樹脂が伸び てしまうという問題も解消できる。
[0019] 本発明に使用される PETボトル再生フレークは、使用済み PETボトルを回収後、粉 砕、洗浄工程等を経て再生 PETフレークとなっているものであれば、本発明の原料と してあらゆるものが使用可能である。この場合、 PETボトル再生フレークの形状は、表 面積が小さ 、ものであることが特に好ま 、。好ま 、表面積としては 1個あたり 15 mm〜 350mm ある。
また、粉砕された PETボトル再生フレークは、アルカリ条件下にて洗浄されていること が特に好ましい。 PETボトル再生フレークがアルカリ洗浄されていない場合、ボトル
内面に清涼飲料水由来の糖分が残っている可能性があり、この影響で 130°C程度の 乾燥処理、または溶融成形における熱履歴によって、榭脂が茶褐色化して、製品の 色相を変化させる虞があるためである。
[0020] 本発明にお ヽて、成形品中にポリエステル榭脂の重合触媒として含まれるゲルマ- ゥム原子 Zアンチモン原子の質量比率が 10Z90〜99Zlである場合、成型品の透 明性が向上し、かつ成型サイクルが向上する。これば、ゲルマニウム原子、および、 アンチモン原子が同時に含まれることによる。 PET重合触媒としてアンチモン原子が 過剰量含まれる場合、成型時の結晶化が速ぐ成型品が白化し易くなる。また、 PET 重合触媒がアンチモン系のみである場合、成型品の耐熱性が低くなる。また、 PET 重合触媒としてゲルマニウム系のみである場合、成型品の耐熱性が高くなり、成型品 の透明性も非常に良好となる力 結晶化が遅い為、金型からの離型性が悪化して、 成型品表面の光沢ムラの発生や、成型サイクルが低下するなど、様々な問題が残さ れる。従って、成形品中には、ゲルマニウム原子、および、アンチモン原子が同時に 含み、高耐熱、高透明を維持し、金型離型性を向上させることが好ましい。ゲルマ- ゥム原子とアンチモン原子の配合比率は、ゲルマニウム原子が多く含まれることが好 ましぐポリエステル榭脂組成物中のゲルマニウム原子とアンチモン原子の含有比率 は、 10Z90〜99Zl質量0 /oである。さらに好ましくは、 20Z80〜99Zl質量0 /oであ り、最も好ましくは、 25Z80〜99Zl質量%である。
[0021] 本発明に用いるポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I)ペレットの形状は、 例えば、特に「PETボトル再生フレークに対して、単純にドライブレンドするだけで、 ホッパー等への原料食い込み性を向上させること」、「組成物全体の溶融温度を下げ
、溶融成型時の榭脂組成物の熱劣化を防止し、機械的物性を向上させること」等の 観点から 1個あたりの表面積が 300mm2以下、重さ 0. 2g以下の角柱、円柱、楕円柱 、球状のいずれかの形状であることが好ましい。さらに好ましくは、 1個あたりの表面 積が 250mm2以下、重さ 0. 15g以下の角柱、円柱、楕円柱、球状、最も好ましくは、 1個あたりの表面積が 200mm2以下、重さ 0. lg以下の角柱、円柱、楕円柱、球状で ある。ポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I)ペレット 1個あたりの表面積が 300mm2を超える場合、 PETボトル再生フレークと同時に用いた場合、ホッパーへの
食 、込み性が悪くなる。下限の表面積は特に限定されな 、が 50mm2以上が好まし い。同様に、ポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I)ペレット 1個あたりの重 さ 0. 2gを超える場合、 PETボトル再生フレークと同時に用いた場合、ホッパーへの 食い込み性が悪くなることがある。下限も特に限定されないが、スクリュー食い込み性 や生産性を考慮すると 0. Olg以上が好ましい。
[0022] 同様に、本発明に用いるポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物(Π)ペレットの 形状は、「PETボトル再生フレークに対して、単純にドライブレンドするだけで、ホッパ 一等への原料食い込み性を向上させること」、「組成物全体の溶融温度を下げ、溶融 成型時の榭脂組成物の熱劣化を防止し、機械的物性を向上させること」等の観点か ら 1個あたりの体積が 200mm3以下、重さ 0. 2g以下の角柱、円柱、楕円柱、球状の いずれかの形状であることが好ましい。さらに好ましくは、 1個あたりの体積が 150m m3以下、重さ 0. 15g以下の角柱、円柱、楕円柱、球状、最も好ましくは、 1個あたり の表面積が 100mm3以下、重さ 0. lg以下の角柱、円柱、楕円柱、球状である。ポリ エステル榭脂および/または榭脂組成物 (I)ペレット 1個あたりの体積が 200mm3を 超える場合、 PETボトル再生フレークと同時に用いた場合、ホッパーへの食い込み 性が悪くなる。下限の体積は特に限定されないが 3mm3以上が好ましい。同様に、ポ リエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I)ペレット 1個あたりの重さ 0. 2gを超え る場合、 PETボトル再生フレークと同時に用いた場合、ホッパーへの食い込み性が 悪くなることがある。下限も特に限定されないが、スクリュー食い込み性や生産性を考 慮すると 0. Olg以上が好ましい。
[0023] 本発明で言うポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I) (Π)ペレットの表面積' 体積は通常の方法でもって測定される。例えば、円柱状、楕円柱状、角柱状のペレ ットの表面積の場合は底面積 X 2+側面積である。また、ペレットの体積は、例えば、 円柱状、楕円柱状、角柱状の場合は底面積 X高さである。長さはノギスでもって測定 すればよい。長さはノギスでもって測定すればよい。なお、本発明において、ペレット 重量や表面積、体積、フレークの表面積とは、無作為にペレット等を 50粒数え取って 測定を行!、、その 50粒の測定結果の平均値とする。
[0024] 本発明で用いるポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I) (Π)ペレットの表面
積、体積、重量は通常の方法により調整することが出来る。例えば反応缶より溶融状 態でストランド状に榭脂を取り出してペレットカットする場合は、榭脂吐出量、ダイの形 状、ストランドの引取り速度、カッターの回転刃の速度を調整すればよい。榭脂吐出 量を少なくすれば表面積、体積が小さぐ軽いペレットが出来、ストランドの引取り速 度を上げても同様のことが言える。また、カッター回転刃の速度を速くすると側面積、 高さの小さなペレットを作製することが出来る。
[0025] 本発明で言う非晶性ポリエステルとは示差走査型熱量計 (DSC)を用いて、—100 °C〜300°Cまで 20°C/minで昇温し、次に— 100°Cまで 50°C/minで降温し、続 V、て 100°C〜300°Cまで 20°CZminで昇温する二度の昇温過程にお!、て、どち らの昇温過程にも明確な融解ピークを示さな 、ものを指す。逆に結晶性ポリエステル とは、どちらかに融解ピークを示すものを指す。
[0026] 本発明で用いるポリエステル榭脂は、ジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるも のであればあらゆるものが使用可能である。
[0027] 本発明に用いるポリエステル榭脂としては、炭素数 8〜 14の芳香族ジカルボン酸と 炭素数 2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが望ましい。ここ で ヽぅ主成分とは全酸成分及びダリコール成分をそれぞれ 100モル%としたとき、両 成分それぞれが 50モル%以上、好ましくは 60モル%、さらに好ましくは 65モル%以 上である。両成分が 50モル%未満になると成形品の伸度及び機械的物性が低下す ることがある。
[0028] さらにはポリエステル榭脂のうち炭素数 8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフタル 酸および Zまたはイソフタル酸であることが望まし 、。これらのジカルボン酸を使用す ると成形品の伸度及び機械的物性がさらに向上する。好ましくはテレフタル酸を 50モ ル%以上、さらには 60モル%以上含むものであることが好ましぐテレフタル酸とイソ フタル酸の両方を含むものも好まし 、。
[0029] ポリエステル榭脂は、上記のテレフタル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン 酸を共重合しても良ぐ例えばオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、 アジピン酸、ァゼライン酸、セバシン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロへキサンジカ ルボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用できる。
[0030] 本発明に用いるポリエステル榭脂には炭素数 2〜10の脂肪族または脂環族グリコ ールを主成分とすることが、さらには該炭素数 2〜10の脂肪族または脂環族グリコー ルがエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、 1, 4ーシ クロへキサンジメタノール、 1, 2 プロパンジオール、 1, 3 プロパンジオール、 2— メチル 1, 3 プロパンジオール力 なる群より選ばれる少なくとも 1種以上であるこ とが原料入手の汎用性やコスト、成型品の機械物性の面で好ま 、。
[0031] この中でもエチレングリコールとネオペンチルグリコール(60Z40〜90Z10 (モル 比))、エチレングリコールと 1, 4 シクロへキサンジメタノール(60Ζ40〜90Ζ10 ( モル比))、エチレングリコールと 1, 2 プロパンジオール(90ZlO〜10Z90 (モル 比))の組み合わせは、溶融成形加工性と成形品の透明性を両立させやす 、。
[0032] ポリエステル榭脂は、上記のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペン チルダリコール、 1, 4ーシクロへキサンジメタノール、 1, 3 プロパンジオール、 2—メ チルー 1, 3 プロパンジオール以外の他の多価アルコール成分が共重合されてい ても良ぐ例えば 1, 2 ブタンジオール、 1, 3 ブタンジオール、 1, 4 ブタンジォ ール、 1, 5 ペンタンジオール、 3—メチルー 1, 5 ペンタンジオール、へキサンジ オール、ノナンジオール、ダイマージオール、ビスフエノール Αのエチレンオキサイド 付加物やプロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ ール、ポリテトラメチレングリコール、 2 ブチルー 2 ェチルー 1, 3 プロパンジォ ール、トリシクロデカンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、 2, 2 , 4 トリメチルー 1, 5 ペンタンジオール、トリメチロールプロパン等が使用できる。
[0033] 本発明に用いられるポリエステル榭脂にはカルボキシル基および/またはヒドロキ シル基を 3個以上有する多官能化合物(例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセリン 、トリメチロールプロパン等)をポリエステルの酸成分および Zまたはグリコール成分 それぞれの 0.001〜5モル%含有することが成形性を高める上で好ましい。カルボキ シル基、ヒドロキシル基は、対応するエステル形成性基でもよい。
[0034] 本発明に用いられるポリエステル榭脂の還元粘度は、好ましくは 0. 40-1. 50dl んより好ましくは 0. 50〜: L 20dlZg、さらに好ましくは 0. 60〜: L OOdlZgである 。還元粘度が 0. 40dlZg未満であると、榭脂凝集力不足のために成形品の強伸度
が不足し、脆くなつて使用できないことがある。一方、 1. 50dlZgを越えると溶融粘度 が上がり過ぎるために、成形するのに最適な温度も上がってしまい、結果的に成形加 工性を悪くしてしまう虞がある。
[0035] 本発明に用いられるポリエステル榭脂の酸価は、好ましくは 100当量/ 106g以下、 より好ましくは 50当量 Zl06g以下、さらに好ましくは 40当量 Zl06g以下である。一 方下限は低ければ低いほど好ましい。酸価が 100当量 Zio6 gを越えると、溶融加工 時に榭脂を加熱する際、加水分解がより促進され、できあがった成形品の機械的強 度が低下することがある。
[0036] 本発明の製造方法により製造した榭脂組成物や成型品におけるポリエステル榭脂 および Zまたは榭脂組成物 (I)または(Π)の含有量は、成型品全体を 100重量%とし たときに 0. 1重量%以上 80重量%以下が好ましぐ下限は 1重量%以上、上限は 75 重量%以下がより好まし 、。 80重量%を超えると耐衝撃性などの機械的物性が発現 しないことがあり、また 0. 1重量%未満であると榭脂流動性の改良効果が発現しない ことがある。
[0037] 本発明では上述の PETボトル再生フレークとポリエステル榭脂および Zまたは榭脂 組成物 (I) (Π)を溶融成形することで、生産安定性、機械物性の優れた成形品を製 造することが出来る。成形法としては、射出成型、押出し成形、異形押出し成形、イン ジェクシヨンブロー成型、ダイレクトブロー成型、ブローコンプレツシヨン成型、延伸ブ ロー成型、カレンダー成形、熱成形 (真空 ·圧空成形を含む)、反応射出成型、発泡 成形、圧縮成型、粉末成形 (回転,延伸成形を含む)、積層成形、注型、溶融紡糸等 を挙げることができる。また、単に PETボトル再生フレークとポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I) (Π)を溶融混練してペレット形状とする際にも、全く同様の効 果を得ることが出来る。これらのうち、本発明の成形性の改良、および透明性を維持 した機械的物性の改良という本発明の効果を最大限に発揮する観点力 射出成型、 押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成形、カレンダー加工成形が好まし い。これらのうち射出成型、押出し成形、異形押出し成形が特に好ましい。
[0038] PETボトル再生フレークとポリエステル榭脂および Zまたは榭脂組成物 (I) (Π)混合 物を溶融成形する際の温度条件としては、 PETボトル再生フレークとポリエステル榭
脂および Zまたは榭脂組成物 (I) (Π)のドライブレンド物全体が溶融流動できる範囲 であればいかなる温度でも問題ないが、ポリエステル榭脂の性質上、 100°C以上 35 0°C以下と考えられ、より好ましくは 150°C以上 300°C以下が好適である。温度が低 すぎるとポリマーを送り出しできないかまたは成形機に過大な負荷がかかり、逆に温 度が高すぎるとポリマーが熱劣化を起こすため、好ましくない。成形における吐出量、 その他の条件に関しては、機台の適正条件に適宜調整することで設定可能である。
[0039] 本発明にお 、て、成形カ卩ェ時にはポリエステル榭脂の熱劣化を抑制する (熱劣化 による榭脂の着色ゃ榭脂ダレの発生を防止する)ために酸ィ匕防止剤を配合して使用 するのが望ましい。当該酸化防止剤としては、例えば、フエノール系酸ィ匕防止剤、有 機亜リン酸エステル系化合物等が好適である。
[0040] 本発明で使用するフエノール系酸ィ匕防止剤の具体例としては、例えば、 2, 6 ジ tert ブチルフエノール、 2, 6 ジー tert—ブチルー 4 メチルフエノール、 2, 6 ージー tert ブチル 4 ェチルフエノール、 2 tert—ブチルー 4, 6 ジメチルフエ ノール、 2, 4, 6 トリー tert ブチルフエノール、 2—tert—ブチルー 4ーメトキシフ ェノール、 3—メチル 4—イソプロピルフエノール、 2, 6 ジ一 tert—ブチル 4 ヒ ドロキシメチルフエノール、 2, 2 ビス(4 ヒドロキジフエ-ル)プロパン、ビス(5— te rt—ブチル—4 ヒドロキシ— 2—メチルフエ-ル)スルフイド、 2, 5 ジ— tert—アミ ルヒドロキノン、 2, 5 ジ一 tert—ブチルヒドロキノン、 1, 1—ビス(3— tert—ブチル — 4 ヒドロキシ 5 メチルフエ-ル)ブタン、ビス( 3 - tert -ブチル 2 ヒドロキ シ一 5—メチルフエニル)メタン、 2, 6 ビス(2 ヒドロキシ一 3— tert—ブチル 5— メチルベンジル) 4—メチルフエノール、ビス(3— tert—ブチル 4—ヒドロキシ一 5 -メチルベンジル)スルフイド、ビス( 3 - tert -ブチル 5 -ェチル 2 ヒドロキジフエ -ル)メタン、ビス(3, 5—ジ一 tert—ブチル 4—ヒドロキジフエ-ル)メタン、ビス(3— t ert—ブチル 2 ヒドロキシ一 5—メチルフエ-ル)スルフイド、 1, 1—ビス(4 ヒドロ キシフエ-ル)シクロへキサン、エチレンビス [3, 3—ビス(3— tert ブチル 4—ヒド ロキシフエ-ル)ブチラート]、ビス [2—(2 ヒドロキシ—3—tert ブチル 5 メチル ベンジル) 4—メチル 6— tert—ブチルフエ-ル]テレフタレート、 1, 1—ビス(2 ーヒドロキシ 3, 5 ジメチルフエニル)ー2 メチルプロパン、 4ーメトキシフエノール
、シクロへキシルフェノール、 p フエ-ルフエノール、カテコール、ハイドロキノン、 4 — tert ブチノレピロ力テコーノレ、ェチノレガレート、プロピノレガレート、ォクチノレガレー ト、ラウリルガレート、セチルガレート、 β—ナフトール、 2, 4, 5 トリヒドロキシブチロ フエノン、トリス(3, 5 ジ一 tert—ブチル 4 ヒドロキシフエ-ル)イソシァネート、 1 , 3, 5 トリメチルー 2, 4, 6 トリス(3, 5 ジ tert—ブチルー 4ーヒドロキジべンジ ル)ベンゼン、 1 , 6 ビス [2— (3, 5 ジ— tert—ブチル—4 ヒドロキシフエ-ル) プロピオ-ルォキシ]へキサン、テトラキス [3— (3, 5—ジ—tert—ブチルー 4ーヒドロ キジフエ-ル)プロピオ-ルォキシメチル]メタン、ビス( 3 -シクロへキシル 2 ヒドロ キシ一 5—メチルフエ-ル)メタン、ビス [3— (3, 5—ジ一 tert—ブチル 4—ヒドロキ シフエ-ル)プロピオ-ルォキシェチル]スルフイド、 n—ォタタデシルー 3— (3, 5— ジ—tert—ブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオナート、ビス [3— (3, 5—ジ—t ert—ブチル 4 ヒドロキジフエ-ル)プロピオ-ルァミノ]へキサン、 2, 6 ビス(3— t ert—ブチル—2 ヒドロキシ— 5—メチルフエ-ル)—4—メチルフエノール、ビス [S 一(4一 tert ブチルー 3 ヒドロキシ一 2, 6 ジメチルベンジル)]チォテレフタレ一 ト、トリス [3— (3, 5—ジ— tert—ブチル—4—ヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキ シェチル]イソシァヌレート、トリス(3, 5—ジ一 tert—ブチル 4—ヒドロキシベンジル )イソシァヌレート、 1, 1, 3 トリス(3— tert—ブチル 4 ヒドロキシ一 6—メチルフ ェニル)ブタン等が挙げられる。なお、これらの化合物は 1種でも 2種以上を併用して 用いてもよい。
[0041] 該フエノール系酸ィ匕防止剤の配合量は、榭脂組成物全体を 100重量部としたとき、 好ましい上限は 1. 0重量部以下、特に好ましくは 0. 8重量部以下、一方好ましい下 限は 0. 01重量部以上、特に好ましくは 0. 02重量部以上である。配合量が 0. 01重 量部未満では、加工時の熱劣化を抑制する効果が得られ難ぐまた、 1. 0重量部を 越えると熱劣化を抑制する効果は飽和し経済的でない。
[0042] 本発明で使用する有機亜リン酸エステル系化合物の具体例としては、例えば、トリ フエ-ルホスフアイト、トリス(メチルフエ-ル)ホスファイト、トリイソォクチルホスファイト 、トリデシルホスフアイト、トリス(2—ェチルへキシル)ホスファイト、トリス(ノ -ルフエ- ル)ホスファイト、トリス(ォクチルフエ-ル)ホスファイト、トリス [デシルポリ(ォキシェチ
レン)]ホスファイト、トリス(シクロへキシルフエ-ル)ホスファイト、トリシクロへキシルホ スフアイト、トリ(デシル)チォホスファイト、トリイソデシルチオホスファイト、フエ-ル'ビ ス(2—ェチルへキシル)ホスファイト、フエ-ル 'ジイソデシルホスフアイト、テトラデシ ルポリ(ォキシエチレン) 'ビス(ェチルフエ-ル)ホスファト、フエ-ル 'ジシクロへキシ ルホスフアイト、フエ-ル 'ジイソォクチルホスファイト、フエ-ル 'ジ(トリデシル)ホスフ アイト、ジフエ-ル 'シクロへキシルホスファイト、ジフエ-ル 'イソォクチルホスファイト、 ジフエ-ル · 2—ェチルへキシルホスファイト、ジフエ-ル'イソデシルホスフアイト、ジフ ェ -ル.シクロへキシルフェ-ルホスファイト、ジフエ-ル'(トリデシル)チォホスファイト 、ノ-ルフエ-ル 'ジトリデシルホスフアイト、フエ-ル 'p—tert—ブチルフエ-ル 'ドデ シルホスファイト、ジイソプロピルホスファイト、ビス [オタデシルポリ(ォキシエチレン)] ホスファイト,ォクチルポリ(ォキシプロピレン) ·トリデシルポリ(ォキシプロピレン)ホス ファイト、モノイソプロピルホスファイト、ジイソデシルホスフアイト、ジイソオタチルホスフ アイト、モノイソォクチルホスファイト、ジドデシルホスフアイト、モノドデシルホスファイト 、ジシクロへキシルホスファイト、モノシクロへキシルホスファイト、モノドデシルポリ(ォ キシエチレン)ホスファイト、ビス(シクロへキシルフエ-ル)ホスファイト、モノシクロへキ シル 'フエ-ルホスフアイト、ビス(p— tert—ブチルフエ-ル)ホスファイト、テトラトリデ シル ·4, 4,一イソプロピリデンジフエ-ルジホスファイト、テトラトリデシル · 4, 4,一ブ チリデンビス(2— tert—ブチルー 5—メチルフエ-ル)ジホスフアイト、テトライソォクチ ル ·4, 4'ーチォビス(2— tert—ブチルー 5—メチルフエ-ル)ジホスフアイト、テトラキ ス(ノエルフエ-ル) 'ポリ(プロピレンォキシ)イソプロピルジホスフアイト、テトラトリデシ ル'プロピレンォキシプロピルジホスフアイト、テトラトリデシル · 4, 4'—イソプロピリデ ンジシクロへキシルジホスファイト、ペンタキス(ノ -ルフエ-ル) 'ビス [ポリ(プロピレン ォキシ)イソプロピル]トリホスファイト、ヘプタキス(ノ -ルフエ-ル) 'テトラキス [ポリ(プ ロピレンォキシ)イソプロピル]ペンタホスフアイト、ヘプタキス(ノ -ルフエ-ル) 'テトラ キス(4, 4,一イソプロピリデンジフエ-ル)ペンタホスフアイト、デカキス(ノユルフェ- ル) 'ヘプタキス(プロピレンォキシイソプロピル)ォクタホスファイト、デカフェ-ル 'へ プタキス(プロピレンォキシイソプロピル)ォクタホスファイト、ビス(ブトキシカルボェチ ル) · 2, 2—ジメチレン一トリメチレンジチォホスファイト、ビス(イソオタトキシカルボメ
チル) · 2, 2—ジメチレントリメチレンジチォホスファイト、テトラドデシル.エチレンジチ ォホスフアイト、テトラドデシル*へキサメチレンジチォホスファイト、テトラドデシル · 2, 2,ーォキシジエチレンジチォホスファイト、ペンタドデシル.ジ(へキサメチレン)トリチ ォホスフアイト、ジフエ-ルホスフアイト、 4, 4'—イソプロピリデン一ジシクロへキシル ホスファイト、 4, 4,—イソプロピリデンジフエ-ル 'アルキル(C12〜C15)ホスファイト 、 2—tert—ブチルー 4 [1 (3—tert—ブチルー 4ーヒドロキジフエ-ル)イソプロ ピル]フエ-ルジ(p ノユルフェ-ル)ホスファイト、ジトリデシル · 4, 4,ーブチリデンビ ス(3—メチル—6— tert—ブチルフエ-ル)ホスファイト、ジォクタデシル · 2, 2 ジメ チレントリメチレンジホスファイト、トリス(シクロへキシルフエ-ル)ホスファイト、へキサト リデシル ·4, 4,, 4" 1, 1, 3 ブタントリィル—トリス(2— tert—ブチル—5—メチ ルフエ-ル)トリホスファイト、トリドデシルチオホスファイト、デカフェ-ル'ヘプタキス( プロピレンォキシイソプロピル)ォクタボスファイト、ジブチル.ペンタキス(2, 2—ジメ チレントリメチレン)ジホスフアイト、ジォクチル 'ペンタキス(2, 2—ジメチレントリメチレ ン)ジホスフアイト、ジデシル · 2, 2—ジメチレントリメチレンジホスファイト並びにこれら のリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルジゥム、ノ リウム、亜鈴及びアルミ 二ゥムの金属塩が挙げられる。なお、これらの化合物は 1種でも 2種以上を併用して 用いてもよい。
[0043] 有機亜リン酸エステル系化合物の配合量は、榭脂組成物全体を 100重量部とした ときに、好ましい上限は 3. 0重量部以下、特に好ましくは 2. 0重量部以下であり、好 ましい下限は 0. 01重量部以上、特に好ましくは 0. 02重量部以上である。配合量が 0. 01重量部未満では、加工時の熱劣化を抑制する効果が得られ難ぐまた、 3. 0 重量部を越えると熱劣化を抑制する効果は飽和し経済的でない。
[0044] なお、フエノール系酸化防止剤と有機亜リン酸エステル系化合物とを併用すると熱 劣化の抑制効果がより向上し、好ましい。
[0045] 本発明にお ヽては、さらに成形物の耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性、表面平滑性 、剛性、その他機械特性等を改良する為に、以下のような榭脂を添加することができ る。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン ェチルアタリレート共重合体(EE A)等のポリオレフイン系榭脂、または、エラストマ一、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ブタジエン ポリイソプレン共重合体、アクリロニトリル イソプレン共重合体、アタリ ル酸エステル ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル ブタジエン スチレン共 重合体、アクリル酸エステル イソプレン共重合体などの共役ジェン系重合体;該共 役ジェン系重合体の水素添カ卩物;エチレン プロピレン共重合体などのォレフィン系 ゴム;ポリアクリル酸エステルなどのアクリル酸ゴム;ポリオルガノシロキサン;熱可塑性 エラストマ一;エポキシ基、カルボキシル基、イソシァネート基等を有する熱可塑性ェ ラストマー;エチレン系アイオノマー共重合体などが挙げられ、これらは 1種または、 2 種以上で使用される。中でも、アクリル系ゴム、共役ジェン系共重合体または共役ジ ェン系共重合体の水素添加物が好ましい。さらには、エチレン 酢酸ビュル共重合 体、エチレンーブテン 1共重合体、エチレン プロピレンーェチルデンノルボルネ ン共重合体、エチレン プロピレンージシクロペンタジェン共重合体、エチレンープ ロピレン 1, 4へキサジェン共重合体、エチレンーブテン 1ージシクロペンタジェ ン共重合体、エチレン—ブテン— 1— 1 , 4へキサジェン共重合体、アクリロニトリル— クロ口プレン共重合体(NCR)、スチレン クロ口プレン共重合体(SCR)、ブタジエン スチレン共重合体(BS)、エチレン プロピレンェチリデン共重合体、スチレンーィ ソプレンゴム、スチレン一エチレン共重合体、ポリ( a—メチルスチレン)一ポリブタジ ェン—ポリ(α—メチルスチレン)共重合体(a—MES— B— a—MES)、ポリ(α— メチルスチレン)一ポリイソプレン一ポリ( a—メチルスチレン)共重合体等の榭脂また は、エラストマ一をポリエステル榭脂組成物に添加することもできる。
[0046] 本発明において成型加工するときは、滑剤を配合させることができる。その際の滑剤 の配合量は、 0. 01〜5重量部が好ましい。更に好ましい下限は 0. 05重量部、より 好ましい下限は 0. 1重量部、最も好ましい下限は 0. 5重量部である。また、更に好ま しい上限は 4. 5重量部、より好ましい上限は 4重量部、最も好ましい上限は 3. 5重量 部である。滑剤の量が 0. 01重量部未満では離型性の向上効果が得難ぐ 5重量部 を越えると加工で得られた成形物の透明性、着色、印刷性が低下する傾向を示す。
[0047] 本発明に用いられる滑剤としては、特に限定されないが、例えばポリオレフイン系ヮッ タス、有機リン酸エステル金属塩、有機リン酸エステル、アジピン酸またはァゼライン 酸と高級脂肪族アルコールとのエステルイ匕合物、エチレンビスステアリン酸アマイド、
めチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビス才レイン酸アマイドなどの旨肪族アマ イド、グリセリン高級脂肪酸エステル化合物、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸、 石油または石炭より誘導されるパラフィン、ワックス、天然または合成された高分子ェ ステルワックス、高級脂肪酸による金属石鹼等が挙げられる。これらは、 1種、または 2 種以上を併用しても良い。
[0048] 本発明にお 、ては、以下のような反応性ィ匕合物を添加することができる。反応性ィ匕 合物は、ポリエステル榭脂との反応による分子量増加に依存する「溶融強度増強効 果」を発現させるための加工条件管理幅を広げ、溶融強度調整が可能であるように 制御することと、また製品の耐折り曲げ白化性及び未反応物の製品表層へのブリー ドアウト抑制を満足するために、重量平均分子量が 200以上 50万以下であることが 望ましぐ好ましい下限は 500以上、より好ましくは 700以上、最も好ましくは 1000以 上である。一方好ましい上限は 30万以下、より好ましくは 10万以下、最も好ましくは 5 万以下である。反応性化合物の重量平均分子量が 200未満であると未反応の反応 性ィ匕合物が製品の表面にブリードアウトし、製品の接着性低下、表面の汚染をひき おこす可能性がある。一方 50万を越えると折り曲げでも、反応性ィ匕合物と非晶性ポリ エステル間の相溶性が悪いためかボイドが発生し、折り曲げ白化する可能性が大きく なる。
[0049] 本発明に用いられる反応性ィ匕合物は、ポリエステルの持つヒドロキシル基あるいは カルボキシル基と反応し得る官能基が分子内 1分子あたり 2個以上持つことが榭脂全 体に一部架橋を導入する点で好ましい。反応性化合物の効果により、溶融押出時に お!、てポリエステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応性化合物の 反応物が生成する際、一部が架橋生成物となることによって溶融強度向上効果を得 ることができるのである。
[0050] 反応性ィ匕合物が持つ官能基の具体例としては、反応の速さよりグリシジル基あるい はイソシァネート基が挙げられる。また、これら以外にもさらにカルボキシル基、カル ボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルポジイミド基、グリシジル基 等の官能基、さらにはラタトン、ラクチド、ラタタム等ポリエステル末端と開環付加する 官能基を含むものでもよい。
[0051] 反応性ィ匕合物中の官能基の形態はいかなるものでも可能である。例えばポリマー の主鎖に官能基が存在するもの、側鎖に存在するもの、末端に存在するもの全てが 可能である。具体例としては、スチレン Zメチルメタタリレート Zグリシジルメタクリレー ト共重合体、ビスフエノール A型やクレゾ一ルノボラック、フエノールノボラック型のェ ポキシ系化合物、イソシァネート系化合物等があるがこれらのいかなるものでもよぐ またこれらを混合して使用することももちろん可能である。
[0052] 特に、上述の反応性ィ匕合物としては、(X) 20〜99重量%のビュル芳香族モノマー 、 (Y) 1〜80重量0 /0のヒドロキシアルキル (メタ)アタリレートおよび Zまたはグリシジル アルキル (メタ)アタリレート、および(Z) 0〜40重量0 /0のアルキル (メタ)アタリレートか らなる共重合体が好ましい。さらに好ましくは、(X)が 25〜90重量%、(Y)が 10〜7 5重量%、(Z)が 0〜35重量%からなる榭脂で、最も好ましくは、(X)が 30〜85重量 %、(Y)が 15〜70重量0 /0、(Z)が 0〜30重量%力もなる榭脂である。これらの組成 は、ポリエステル榭脂系との反応に寄与する官能基濃度に影響する為、上述のように 適切に制御する必要がある。上述の組成から外れる場合、ポリエステル榭脂との反応 性が低下し、成形加工性の低下する虞がある。
[0053] 反応性化合物の添加量は分子量及び官能基の導入数により個々に選定できるが 、成型物全体を 100重量%としたときに 0. 5重量%以上 80重量%以下が好ましぐ 下限は 1重量%以上、上限は 70重量%以下がより好ましい。 0. 5重量%未満である と目標とした溶融強度増大効果が発現しないことがあり、また 80重量%を超えて添カロ すると製品の機械的特性に影響を与えることがある。
[0054] 本発明における成型品には、用途に応じて他の成分も適宜添加することができる。
例えば、耐衝撃性向上剤、充填剤、紫外線吸収剤、表面処理剤、滑剤、光安定剤、 顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋剤、ィォゥ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工 助剤、発泡剤等が挙げられる。
[0055] 本発明にお ヽて、上述の反応性化合物や酸化防止剤、耐衝撃性向上剤、充填剤 、紫外線吸収剤、表面処理剤、滑剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋 剤、ィォゥ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、発泡剤、その他の榭脂を添 加する場合には、予めポリエステル榭脂にこれらを混合し、溶融混練して本発明に規
定した形状のペレットにし、このペレットを PETボトル再生フレークと混合して成形す ることが好ましい。このような方法により食い込み性を低下させることなぐ効率よく成 型品を製造することが出来るようになる。
実施例
[0056] 本発明を更に詳細に説明するために以下に実施例を挙げる力 本発明は実施例 に何ら限定されるものではな 、。合成例に記載された測定値は以下の方法によって 測定したものである。
[0057] 榭脂組成:非晶性ポリエステル榭脂の組成は、クロ口ホルム D溶媒中でヴアリアン社 製核磁気共鳴分析計 (NMR)ジエミ- - 200を用いて、 ¾— NMR分析を行なって その積分比より決定した。
[0058] ガラス転移温度、融点:サンプル 5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封 し、セイコーインスツルメンッ (株)製示差走査熱量分析計 (DSC) DSC— 220を用い て、 200°Cまで、昇温速度 20°CZ分にて測定し、融解熱の最大ピーク温度を結晶融 点として求めた。ガラス転移温度は、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と 遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
[0059] 酸価:クロ口ホルム 30mlに榭脂 lgを溶解し、 0. 1N水酸化カリウムエタノール溶液 で滴定して求めた。指示薬はフエノールフタレインを用いた。
[0060] 還元粘度:測定用サンプル 0. lgをフエノール Zテトラクロロェタン (重量比 6Z4)混 合溶媒 25mlに溶解し、ウベローデ粘度管を用いて 30°Cにて測定した。単位を dlZg で示した。
[0061] 数平均分子量、重量平均分子量:テトラヒドロフランを溶離液としたウォーターズ社 製ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC) 150cを用いて、カラム温度 35°C、流量 lmlZ 分にて GPC測定を行なった結果力も計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。た だしカラムは昭和電工 (株) shodex KF— 802、 804、 806を用いた。
[0062] < PETボトル再生フレーク >
PETボトル 500個を粉砕処理し、水酸ィ匕ナトリウム水溶液によりアルカリ洗浄して P ETボトル再生フレークを製造した。平均表面積は 70mm2であった。重合触媒として アンチモンを用いた PETボトルと、ゲルマニウムを用いた PETボトルを用意し、適宜
ブレンドして使用した。
[0063] <ポリエステル (A)の合成例 >
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸ジメチル 960 重量部、エチレングリコール 527重量部、ネオペンチルグリコール 156重量部、テトラ ブチルチタネート 0. 34重量部加え、 170〜220°Cで 2時間エステル交換反応を行つ た。エステル交換反応終了後、反応系を 220°Cから 270°Cまで昇温する一方、系内 をゆっくり減圧してゆき、 60分力けて 500Paとした。そしてさらに 130Pa以下で 55分 間重縮合反応を行い、非晶性ポリエステル (A)を得た。反応缶にゆっくりと窒素を吹 き込み、加圧状態にした後、底バルブを開放して、ストランド状に榭脂を取り出し、水 冷後、ストランドカッターにて切断して非晶性のポリエステル榭脂のペレットを作成し た。このペレットは 1個あたりの表面積が 180mm2、重さ 0. 030gの円柱状であった。
[0064] ポリエステル榭脂(A)は NMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸 100 モル0 /0、ジオール成分はエチレングリコール 70モル0 /0、ネオペンチルグリコール 30 モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は 78°C、数平均分子量は 28000、 還元粘度 0. 81dlZg、酸価 30当量 Zl06gであった。
[0065] ポリエステル榭脂(B)〜 (J)はポリエステル (A)と同様にして製造を行った。組成、 及び測定結果を表 1に示す。(数値は榭脂中のモル%)
[0066] [表 1]
<ポリエステル (K)の合成例 >
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸ジメチル 960 重量部、エチレングリコール 527重量部、ネオペンチルグリコール 156重量部、ゲル マ-ゥム 0. 34重量部、アンチモン 200重量部カロえ、 170〜220。Cで 2時間エステル 交換反応を行った。エステル交換反応終了後、反応系を 220°C力も 270°Cまで昇温 する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、 60分力けて 500Paとした。そしてさらに 130 Pa以下で 55分間重縮合反応を行い、非晶性ポリエステル (A)を得た。反応缶にゆ つくりと窒素を吹き込み、加圧状態にした後、底バルブを開放して、ストランド状に榭 脂を取り出し、水冷後、ストランドカッターにて切断して非晶性のポリエステル榭脂の ペレットを作成した。このペレットは 1個あたりの表面積が 39mm3、重さ 0. 030gの円 柱状であった。
[0068] ポリエステル榭脂(K)は NMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸 100 モル0 /0、ジオール成分はエチレングリコール 70モル0 /0、ネオペンチルグリコール 30 モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は 78°C、数平均分子量は 28000、 還元粘度 0. 81dlZg、酸価 30当量 Zl06gであった。
[0069] ポリエステル榭脂 (L)〜 (T)は、ポリエステル (K)と同様にして製造を行った。組成 、及び測定結果を表 1に示す。(数値は榭脂中のモル%)
[0070] [表 2]
[0071] <実施例 1 >
PETボトル再生フレーク(アンチモン金属 Zゲルマニウム金属 = 74Zl6wt比を使
用)を 80重量部、非晶性ポリエステル榭脂ペレット (A) 20重量部、安定剤としてビス [ S - (4 tert—ブチルー 3 ヒドロキシ 2, 6 ジメチルベンジル)]チォテレフタレ ート 0. 3重量部、グリセリンモノステアリン酸エステル 0. 1重量部をドライブレンドした 。以下の各種成型方法により成型して評価を行った。評価結果を表 3に示す。
[0072] [射出成型による評価]
射出成形機 (東芝 IS— 100E :型締カ 100トン)を使用して、金型温度 30°C、背圧 20 kgZcm2で成型して、物性試験用の試験片を作製した。これを用いて、以下の評価 を行った。
[0073] ホッパーへの食い込み性:
〇:食い込み性良好で、計量時間が安定している。
X:食い込み性悪ぐ計量時間が不安定で、かつ充填までにかなり時間がかかる。
[0074] 低温度下成型性 (シリンダ温度)
〇:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、低温度下成型できる
X:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、榭脂が溶融しないため、成 型できない。
[0075] 製品寸法精度: ISO規格、 178、 179、 75に準じた試験片を作製した。
〇:製品の寸法が設計通りであり、ヒケがない
X:製品の寸法が設計値より 0. 5mm以上ズレ、ヒケが大きい
[0076] 透明性評価: ISO規格 75に準じた試験片を作製し、その透明性を目視で判断した。
〇:透明
Δ :やや白化
X:不透明
[0077] [異形押出し成形による評価]
単軸押出し機(LZD = 25、フルフライトスクリュー、スクリュー径 65mm)に図 1に示 す成形品を製造するダイリップを取り付け、次に冷却水槽の先端に異形押出し製品 の最終寸法を決定するサイジング金型を取り付け、水槽を経由して、引取り機を装備 した異形押出し成形設備により成形し、その成形品や成型状態について以下の評価 を行った。
[0078] ホッパーへの食い込み性:
〇:食い込み性良好。
X:食い込み性悪い。
[0079] サイジング金型加工状況 (連続生産性):
〇:「サイジング金型内での榭脂の付着性もなく加工性はスムーズなものであり、ダ ィ〜サイジング間での成形品のエッジ形状精度が高 、ものであった。」
X:「サイジング金型内での榭脂付着が生じ、サイジング工程へ移ることができなか つた。または、サイジング工程で加工性が悪ぐ成形品のエッジ精度が低ぐ連続生 産性を悪化させた。」
[0080] 低温度下成型性 (シリンダ温度)
〇:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、低温度下成型できる
X:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、榭脂が溶融しないため、成 型できない。
[0081] 製品反り評価:異形押出し製品の押出し成形方向に対して、上下'左右の反りの有 無につ 、て以下のように評価した。
有:反りが有る
無:反りが無い
[0082] [Tダイ押出しシート成形による評価]
Tダイ押出し成形機 (単軸押出し機: LZD = 25、フルフライトスクリュー、スクリュー径 65mm)のシリンダ温度を 230〜270°Cに設定し、シートを製造した。その際の白化 を目視で観察することにより、シート透明性を評価した。なお、評価基準は以下の通り である。
[0083] ホッパーへの食い込み性:
〇:食い込み性良好である。
X:食い込み性悪い。
[0084] 低温度下成型性 (シリンダ温度)
〇:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、低温度下成型できる
X:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、榭脂が溶融しないため、成
型できない。
[0085] 製品寸法精度:上記試験法によって厚み 400 μ mのシートを作製し、その製品精度 を評価した。
〇:製品の寸法が設計通りである
X:収縮によって製品の寸法が設計値より 0. 1mm以上異なる
[0086] 透明性評価:上記試験法によって厚み 400 μ mのシートを作製し、その透明性を目 視で判断した。
〇:透明
Δ :やや白化
X:不透明
[0087] [ダイレクトブロー成型による評価]
ダイレクトブロー成型機(単軸押出し機: LZD = 25、フルフライトスクリュー、スクリュ 一径 65mm)のシリンダ温度を 230〜270°Cに設定し、図 2に示すダイレクトブロー成 型ボトルを製造した。シリンダ先端には、パリソン形成用ダイリップを取り付け、金型内 でブローエアーを封入し、ボトルを連続生産した。このときのノ リソン保持状態、製品 寸法精度、透明性を以下の基準により評価した。
[0088] ホッパーへの食い込み性:
〇:食い込み性良好で、計量時間が安定している。
X:食い込み性悪ぐ計量時間が不安定で、かつ充填までにかなり時間がかかる。
[0089] 低温度下成型性 (シリンダ温度)
〇:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、低温度下成型できる
X:ホッパー側 2ゾーンのシリンダ温度 230〜240°Cで、榭脂が溶融しないため、成 型できない。
[0090] パリソン保持状態:
〇:ドローダウン非常に小さぐ形状保持している
△:ドローダウン大きぐ形状崩れ気味だがなんとかブローできる
X:ドローダウン大きぐ形状が崩れブローできない。
[0091] 製品精度:
〇:バリが小さぐ肉厚が均一
X:バリが大きぐ肉厚ムラが生じる
[0092] 透明性:
〇:極めて透明
Δ :やや白化
X:透明性に劣る
[0093] <実施例 2〜12、比較例 1〜12>
表 3〜6に記載した原料を用いて、それぞれの表に記載した条件で実施例 1と同様 に、射出成型、異形押出し成形、 Tダイ押出しシート成形、ダイレクトブロー成型して 各種評価を行った。
[0094] 尚、表 3〜6に記載された安定剤、滑剤は以下の化合物を意味する。
M:ビス [S—(4 tert ブチル 3 ヒドロキシ 2, 6 ジメチルベンジル) ]チォテ レフタレート
N:グリセリンモノステアリン酸エステル
また表中の配合比につ 、ては { PETボトル再生フレーク +ポリエステル榭脂 (I)また は (II)}を 100重量部とし、安定剤、添加剤はその 100重量部に対する添加量として ¾kし 7こ。
[0095] [表 3]
実施例
1 2 3 4 5 6
PETポトル再生フレーク 75 80 70 90 70 90 ゲルマニウム アンチモン (重量比) 26/74 23/77 26/74 42/58 26/74 42/58
A 25 10
B
C 20
D
ポリエステル樹脂 E 30
(I) F
G 10
H
I 30
J
安定剤 M 0.3 0.3
滑剤 N - 0.1 0.1 - - 0.1
ホッパーへの食い込み性 〇 O 〇 〇 〇 〇 低温度下成型性(低シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 射出成型
製品寸法精度 〇 〇 O 〇 〇 〇 透明性 〇 O O 〇 o O ホッバーへの食い込み性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 サイジング金型加工状況
〇
異形押出し成形 (連続生産性) O 〇 〇 〇 〇 低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 O O 〇 o O 製品反りの有無 無 無 無 無 無 無 ホッパーへの食い込み性 〇 o 〇 〇 〇 〇
Tタ'ィ押出し成形 低温度下成型性(シリンダ温度) o o o 〇 〇 o
製品精度 〇 〇 〇 〇 〇 〇 透明性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ホッパーへの食い込み性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 o 〇 〇 〇 〇 タ'仆外プロ—成形 パリソン保持状態 〇 o o 〇 〇 〇 製品精度 〇 o o 〇 o o 透明性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 4]
実施例
ボトル再生フレーク
ゲルマニウム/アンチモン (重量比) ノ
ヒ ポリエステル樹脂
安定剤
滑剤 ― ―
ホッパーへの食い込み性 〇 〇 o 〇 〇 〇 低温度下成型性 (低シリンダ温度) 〇 〇 o 〇 〇 〇 射出成型
製品寸法精度 〇 〇 o 〇 〇 〇 透明性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ホッパーへの食い込み性 〇 〇 o 〇 〇 〇 サイジンゲ金型加工状況
〇 〇
異形押出し成形 (連続生産性) o o o o
低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 製品反りの有無 魁 to to
ホッパーへの食い込み性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 タ'ィ押出し成形 低温度下成型性(シリンダ温度) o o o 〇 〇 o
製品精度 o 〇 o o 〇 〇 透明性 o 〇 〇 〇 〇 〇 ホッパーへの食い込み性 o o o 〇 〇 〇 低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 タ'ィレクトブ口-成开さ パリソン保持状態 o 〇 〇 〇 o 〇 製品精度 o 〇 o 〇 〇 〇 透明性 o o o o o o 5]
比較例
フ 8 9 10 1 1 12
PETボトル再生フレーク 80 85 80 95 75 100 ゲルマ二ゥ厶ノアンチモン (重量比) 16ノ 84 9ノ 91 100 0 0/100 1 /99 16ノ 84
K
し 20
M
N 15
ポリエステル樹脂 O
(II) P 20
Q
R 5
S
T 5
安定剤 0.3 0.3
滑剤 N ― 0.1 0.1
ホッパーへの食い込み性
低温度下成型性(低シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇
射出成型
製品寸法精度
透明性 Δ 〇 Δ Δ
ホッパーへの食い込み性
サイジング金型加工状況
異形押出し成形 (連続生库性)
低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 〇 ο ο
製品反りの有無 有 恤 有 無 有 ホッパーへの食い込み性
τ イ押出し成形 低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇
製品精度
透明性 Δ 〇 Δ Δ
ホッパーへの食い込み性
低温度下成型性 (シリンダ温度) 〇 〇 〇 〇
ダイレ外 ロ-成形 パリソン保持状態 Δ Δ Δ Δ
製品精度
透明性 Δ 〇 Δ Δ
[0099] 表 3〜6から分かるように、実施例 1〜12は、射出成型時のホッパーへの食い込み 性改良、低温度下成型性 (シリンダ温度)の実現、および透明性を維持しており、異 形押出し加工性にっ 、ては連続生産性の改良、低温度下成型性 (シリンダ温度)の 実現により結晶化の遅延効果を利用して連続生産中の製品反り改良を防止すること に優れている。 Τダイ押出し成型では、ホッパーへの食い込み性改良、低温度下成 型性 (シリンダ温度)の実現により榭脂組成物の榭脂温度を下げることができるため、 寸法精度に優れたシートを安定して生産する事ができる。ダイレクトブロー成型では、 ホッパーへの食 、込み性改良、低温度下成型性 (シリンダ温度)の実現により榭脂組 成物の榭脂温度を下げることができるため、結晶化の遅延効果を利用して透明性を 保持し、かつ、ノ リソンの保持が優れているので、製品精度が良好となる。したがって 、結果的に連続生産時の安定性、および良品生産率が大幅に向上する。
[0100] 一方、比較例 1〜5は、ポリエステル榭脂 (I)ペレットが、 1個あたりの表面積が 300 mm2以下、重さ 0. 2g以下の条件を満たしていない為、本発明の範囲外である。この 場合、ホッパーへの食い込み性不良、低温度下成型性 (シリンダ温度)が実現ぜず、
加工温度が高くなり、結果としてパリソンの保持が困難となる為、製品精度が不良とな る。したがって、連続生産時の安定性、および良品生産率が大幅に低下する。比較 例 6は、 1個あたりの表面積が 300mm2以下、重さ 0. 2g以下のポリエステル榭脂(I) ペレットを含んで ヽな 、ため、本発明の範囲外である
[0101] さらに、比較例 7〜: L 1は、ポリエステル榭脂(II)ペレットが、 1個あたりの体積が 200m m3以下、重さ 0. 2g以下の条件を満たしていない為、本発明の範囲外である。この場 合、ホッパーへの食い込み性不良、低温度下成型性 (シリンダ温度)が実現ぜず、加 ェ温度が高くなり、結果としてノ リソンの保持が困難となる為、製品精度が不良となる 。したがって、連続生産時の安定性、および良品生産率が大幅に低下する。比較例 12は、 1個あたりの体積が 200mm3以下、重さ 0. 2g以下のポリエステル榭脂(II)ぺ レットを含んで ヽな 、ため、本発明の範囲外である
産業上の利用可能性
[0102] 本発明のにより溶融成形、特に射出成型、押出し成形、異形押出し成形、 Tダイ押 出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成型における成形性の改良、およ び透明性を維持し優れた機械的物性を発現することが可能となり、産業界への寄与 が大である。