力ルバぺネム合成中間体およびその製造法
技術分野
[0001] 本発明は、抗菌活性を有する力ルバぺネムの合成中間体およびその製造法に関 する。詳しくは本発明は、該中間体、そのアミン塩、その結晶およびそれらを利用した 力ルバぺネムの製法に関する。 背景技術
[0002] 1 アルキル力ルバぺネムの合成中間体の製法として、特許文献 1 (参考例 1 2) には、 Dieckmann縮合反応を利用するための中間体として以下に示すィ匕合物 5 6が 開示されている。
[化 1]
また特許文献 2 (実施例 13)には、化合物 5からドリぺネムの製法が記載されている [化 2]
非特許文献 1には、上記化合物 5のヒドロキシ保護体の製法として以下の反応が記 載されている。
[化 3]
a: 1) TBS-C1, NaH, THF, 0°C, lh 2) BrCH2C02Allyl, NaH(TMS)2, THF, 50°C,
30min 3) K2C03, H20, 25°C, lOmin 4) aq. HC1
特許文献 1:特開平 1 79180
特許文献 2:特開平 5— 294970
非特許文献 l : Synlett, 315-316, 1995
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] 化合物 5を従来の方法で製造すると、副反応を十分に制御するのが容易ではなぐ その結果、 目的の力ルバぺネムを工業的に効率よく製造するのは極めて困難であつ た。例えば、 j8—ラタタム環の 4位のカルボキシをチォエステルとした後、 1位 N原子 をアルキルィ匕した場合には、チォエステル基の一部が外れることが分力つた。また出 発物質のヒドロキシ保護基の種類によっては、該ヒドロキシ保護基に由来する副生成 物が化合物 5に混入し、それを完全に除去することが困難であった。
課題を解決するための手段
[0004] 本発明者らは鋭意検討した結果、化合物 5およびその誘導体の製法として、新規中 間体である化合物 (I)またはそのアミン塩を経由すれば、工業的に効率よく目的化合
物が製造できることを見出した。また化合物 5を効率よく製造するための反応条件 (例 :縮合剤の種類)等についても検討し、以下に示す本発明を完成した。
(1)式:
[化 4]
(2)ァミンが 1級ァミンまたは 2級ァミンである、上記 1記載のアミン塩。
(3)ァミンが、メチルァミン、ェチルァミン、イソプロピルァミン、 t—ブチルァミン、(一) a メチルベンジルァミン、ジイソプロピルァミン、またはジシクロへキシルァミンで ある、上記 1記載のアミン塩。
(4)ジイソプロピルアミン塩である、上記 1記載のアミン塩。
(5)結晶である、上記 1〜4のいずれかに記載のアミン塩。
(6)粉末 X線回折パターンにおいて、 2 0 =8.7, 9.7, 15.7, 22.4度に主ピークを示す 結晶である、上記 4記載のジイソプロピルアミン塩。
(7)以下の反応スキーム:
[化 5]
(式中、 R1はヒドロキシ保護基; R2はカルボキシ保護基; Xはハロゲン)で示され、以下
の工程:
(第 1工程)化合物 (Π)のカルボキシを保護して化合物 (III)を製造する工程、
(第 2工程)化合物 (III)を化合物 (IV)と反応させて化合物 (V)を製造する工程、およ び
(第 3工程)ィ匕合物 (V)を脱保護反応に付した後、所望によりァミンと反応させる工程 を包含することを特徴とする、上記 1記載の化合物 (I)またはそのアミン塩の製造方法
(8) R1はアルキルシリルおよび/または R2はアルコキシアルキルである、上記 7記載 の製造方法。
(9) R1は t—ブチルジメチルシリルおよび/または R2は 1—イソブトキシェチルである 、上記 7記載の製造方法。
(10)上記 1に記載の化合物(I)またはそのアミン塩のカルボキシ部分を活性エステ ル化、活性酸無水物化、チオールエステル化、ァリールエステルイ匕またはへテロァリ ールエステルイ匕する工程を包含する、式:
[化 6]
(式中、 COZは、カルボキシル基の活性エステルもしくは活性酸無水物、保護基で保 護されたチオールカルボキシル基、置換ァリールォキシカルボ-ル基、またはへテロ ァリールォキシカルボ-ル基)で示される化合物 (VI)の製造方法。
(11)上記 1に記載の化合物(I)またはそのアミン塩のカルボキシ部分を、縮合剤存 在下、チオールエステル化することにより、 COZが COSPh(Phはフエ-ル)である化 合物 (VI)を製造する、上記 10記載の製造方法。
(12)縮合剤力 Ph P(0)C1、 (PhO) P(0)Cl (Phはフ -ル)または 2-クロ口- 4,6-
ジメトキシトリアジンである、上記 11記載の製造方法。
(13)上記 10記載の方法により化合物 (VI)を製造した後、これをヒドロキシの保護反 応に付すことにより、式:
[化 7]
(式中、 COZは、カルボキシル基の活性エステルもしくは活性酸無水物、チオール力 ルポキシル基の保護基で保護されたチオールカルボキシル基、置換ァリールォキシ カルボニル基、またはへテロアリールォキシカルボ-ル基; R3はヒドロキシ保護基)で 示される化合物 (VII)を製造した後、これを塩基で処理し、さらに水酸基の活性エス テル化剤で処理する工程を包含する、式:
[化 8]
(式中、 R3はヒドロキシ保護基; Lはエステルイ匕されたヒドロキシ基)で示される化合物
(VIII)の製造方法。
(14) はァルキルシリル、2は—3?11、および Zまたは Lは— OP(OXOPh) (Phは
2 フエニル)である、上記 13記載の製造方法。
(15)上記 14記載の方法により化合物 (VIII)を製造した後、式: R4— SH (R4はカル バぺネム誘導体の 2位に結合し得るチォエーテル型側鎖の残基)で示される化合物
(IX)またはその塩と反応させ、得られたィ匕合物を脱保護する工程を包含する、式
(式中、 R4は前記と同意義)で示される化合物 (X)、その製薬上許容される塩または それらの溶媒和物の製造方法。
発明の効果
[0005] 本発明は、力ルバぺネム誘導体の新規な合成中間体、その製造方法、およびそれ を用いた力ルバぺネム誘導体の製造方法を提供する。本発明の製法により目的の力 ルバぺネム誘導体を効率よぐ高収率で合成できる。
発明を実施するための最良の形態
[0006] 本発明中、各用語は特に断らない限り、単独または併用で、以下の意味を示す。
ヒドロキシの保護基としては、トリアルキルシリル (例:トリメチルシリル、 t—ブチルジメ チルシリル)、ァシル(例:ァセチル、ビバロイル)、低級アルキル(例:メチル、ェチル) 、低級アルコキシ低級アルキル(例:メトキシメチル、メトキシェチル)、低級アルキルス ルホ-ル(例:メタンスルホ -ル)、低級アルコキシカルボ-ル(例:メトキシカルボ-ル 、 t ブチルォキシカルボ-ル)、ァラルキルォキシカルボ-ル(例:ベンジルォキシカ ノレボニノレ、 o 二トロべンジノレ才キシカノレボニノレ、 p 二トロべンジノレ才キシカノレボニ ル、 p—メトキシベンジルォキシカルボ-ル)、置換メチル(例:メトキシメチル、 2—メト キシエトキシメチル、メチルチオメチル)、テトラヒドロビラニル等が例示される。
カルボキシの保護基としては、低級アルキル(例:メチル、ェチル、 n—プロポキシ、 イソプロピル、 t—ブチル)、置換された低級アルキル (置換基の例:低級アルコキシ( 例:メトキシ、エトキシ、 n プロポキシ、イソプロポキシ、 n ブトキシ、イソブトキシ、 t ーブトキシ))、置換または無置換のァラルキル(例:ベンジル、フエネチル、 p—メトキ シベンジル、 2, 4 ジメトキシベンジル、 o ニトロベンジル、 p ニトロベンジル、 p—
クロ口ベンジル)、ヘテロ原子(例:0, S, N)が介在していてもよい C3〜C8シクロア ルキル、アルキルシリル(例:トリメチルシリル、 tーブチルジメチルシリル)、低級アルコ キシメチル (例:メトキシメチル、エトキシメチル、イソブトキシメチル)、低級脂肪族ァシ ルォキシメチル(例:ァセトキシメチル、プロピオ-ルォキシメチル、ブチリルォキシメ チル、ビバロイルォキシメチル)、低級アルコキシカルボ-ルォキシェチル(例: 1ーメ トキシカルボ-ルォキシェチル、 1 エトキシカルボ-ルォキシェチル)、置換または 無置換の炭素数 3〜10の 2 低級ァルケ-ル基(例:ァリル、 2—メチルァリル、 3—メ チルァリル、 3—フエ-ルァリル)、置換あるいは無置換のジァリールアルキル基(例: ジフエ-ルメチル、ジ—p ァ-シルメチル)、置換あるいは無置換のァリール基(例: フエ-ノレ、 p クロ口フエ二ノレ、 2, 4, 5 トリクロ口フエ二ノレ、 p -トロフエ-ノレ、 o— - トロフエ-ル、 p—メトキシフエ-ル)、ヘテロァリール(例: 2 ピリジル、 3 ピリジル、 4 —ピリジル、 2 ピリミジル、 2— (4, 6 ジメチル)ピリミジル)が例示される。
「低級」は、好ましくは C1〜C6、さらに好ましくは C1〜C4を意味する。
ハロゲンは、 F、 Cl、 Br、 Iを示す。
化合物(I)のァミン塩のアミンは、 1級ァミン、 2級ァミン、および 3級ァミンを包含する
1級ァミンとしては、メチルァミン、ェチルァミン、イソプロピルァミン、 sec-ブチルアミ ン、 tert-ブチルァミン,イソアミルァミン、 n-デシルァミン、 3-メトキシプロピルァミン、 ベンジルァミン、フエネチルァミン、 4-メトキシフエネチルァミン、 2,2-ジメトキシェチル ァミン、 3,3-ジメトキシプロピルァミン、 p-クロロア-リン、 2- (p-クロ口フエ-ル)ェチルァ ミン、(-) - α -メチルベンジルァミン、 3,4-ジメトキシフエネチルァミン、ベンズヒドリルァ ミン、 2- (4-ァミノフエ-ル)ェチルァミン、 2-ァミノベンジルァミン、(+)-ジヒドロアビエチ ルァミン、 4-メトキシベンジルァミン、 3-メトキシフエネチルァミン、 4- tert-ブチルベン ジルァミン、ァニリン、 4-ブロモ -2-フルォロア二リン、 4,4,-ジチオア二リン、 2,2,-ジチ ォジァ-リンが例示され、好ましくは、メチルァミン、ェチルァミン、イソプロピルアミン 、 tert-ブチルァミン、(-) - a -メチルベンジルァミンである。
2級ァミンとしては、ジメチルァミン、ジェチルァミン、ジイソプロピルァミン、ジシクロ へキシルァミン、 3, 5-ジクロロ- 4,4,-ジヒドロキシジフエニルァミン、ベンジル- N-メチル
エタノールァミンが例示され、好ましくは、ジイソプロピルァミン、ジシクロへキシルアミ ンである。
3級ァミンとしては、 N-メチルモルホリン、トリェチルァミン、トリブチルァミン、 トリァリ ルァミン、 N-ェチルジイソプロピルァミン、 Ν,Ν-ジメチルブチルァミンが例示される。 化合物 (I)のアミン塩は好ましくは結晶である。上記ァミンの内、化合物 (I)に関して 結晶性が良いのは 1級または 2級ァミンであり、好ましくはメチルァミン、ェチルァミン 、イソプロピルァミン、 tert-ブチルァミン、(-) - α -メチルベンジルァミン、ジイソプロピ ルァミン、ジシクロへキシルァミンであり、さらに好ましくはメチルァミン、ジイソプロピル ァミンである。この内、ジイソプロピルアミンは、特に結晶性がよぐ毒性がなぐかつ β ラタタム環への反応性が低い等の利点を有するので特に好ましい。また次工程 縮合の際、塩基 (酸トラップ剤)としても利用できる。
上記アミン塩またはその結晶は、溶媒和物であってもよい。該溶媒としては、水、ァ ルコールが例示される。
本発明者らの検討結果では、化合物 (I)をァミン塩に変換することにより結晶性が 改善され、高純度の結晶として単離することに成功した。これによつて、化合物 (I)の 合成過程で混入してくる種々の副生成物(例:丁83— 011、丁83—じ1、 (TBS) Ο)
2 を容易に除去できる (TBS = t プチルジメチルシリル)。その結果、カラム処理が不 要になり、またそれ以降の工程における反応効率が高まる等の利点が生じる。よって 、本発明製法では特に化合物 (I)のァミン塩、好ましくはその結晶を経由することによ り、種々の力ルバぺネム誘導体を工業的に効率よく合成できる。
上記アミン塩結晶は、粉末 X線解析によって、後記実施例に示す X線回折パターン を示す (X線回折測定条件:管球 CuK o;線、管電圧 40Kv、管電流 15mA、 dsin Θ =η λ (ηは整数、 dは面間隔(単位:オングストローム)、 Θは回折角(単位:度)))。 これらの結晶は、各回折角または面間隔の値によって特徴づけられる。
化合物 (I)およびそのアミン塩の製法にっ 、て説明する。
( V ) ( i )
(式中、 R1はヒドロキシ保護基; R2はカルボキシ保護基; Xはハロゲン)
(第 1工程)
化合物 (II)のカルボキシを保護することによりィ匕合物 (III)を得る。当該反応は、通 常のカルボキシの保護反応に準じて行えば良 、。
R1としては前記のヒドロキシ保護基が例示される力 好ましくは、トリアルキルシリル 、特に tーブチルジメチルシリル (TBS)である。
R2としては前記のカルボキシの保護基が例示される力 好ましくは、低級アルコキシ で置換された低級アルキルであり、例えば、 1—メトキシェチル、 1—エトキシェチル、 1 イソプロポキシェチル、 1 n プロポキシェチル、 1 n ブトキシェチル、 1ーィ ソブトキシェチル、 1 t ブトキシェチルであり、特に好ましくは、 1 イソブトキシェ チルである。これらの保護基は、反応中で 1位 N原子への転位等の副反応が起こりに くい。
所望により酸等の反応促進剤を使用してもよい。酸としては、メタンスルホン酸、 P - トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸、リン酸などが例示される。
反応溶媒としては、炭化水素(例:ペンタン、へキサン、ヘプタン、シクロへキサン、 石油エーテル、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素(例:ジクロロメタン、クロ口 ホルム、四塩化炭素)、アルコール(例:メタノール、エタノール)、ギ酸、酢酸、プロピ オン酸、酢酸ェチル、アセトン、ホルムアミド、ニトロメタン、ァセトニトリル、エーテル( 例:テトラヒドロフラン、ジェチルエーテル)、水それらの混合溶媒等が例示されるが、
好ましくは、トルエン、ァセトニトリル、またはその混合溶媒である。
反応温度は、通常、 0〜100°C、好ましくは 0〜50°C、より好ましくは 10〜30°Cであ る。
反応時間は数時間から数十時間である。
得られる化合物(III)は、単離せずに次工程の反応に付してもよい。
(第 2工程)
化合物 (III)を化合物 (IV)と反応させて化合物 (V)を製造する。
Xで示されるハロゲンは好ましくは、 Cほたは Brである。
所望により塩基等の反応促進剤を使用してもよい。塩基としては、 NaH、ソジゥム t ert-ブトキサイド、ポタシゥム tert-ブトキサイド、ソジゥム tert-ペントキサイド、 n-ブチ ルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ソジゥ ムビス (トリメチルシリル)アミドが例示される。また所望により層間移動触媒を併用して もよい。層間移動触媒としては、 4級アンモ-ゥム塩 (例:テトラ n-プチルアンモ -ゥム クロライド、テトラ n-ブチルアンモ -ゥムブロマイド等が使用できる。
反応溶媒としては、炭化水素(例:ペンタン、へキサン、ヘプタン、シクロへキサン、 石油エーテル、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素(例:ジクロロメタン、クロ口 ホルム、四塩化炭素)、アルコール(例:メタノール、エタノール)、ギ酸、酢酸、プロピ オン酸、酢酸ェチル、アセトン、ホルムアミド、ニトロメタン、ァセトニトリル、エーテル( 例:テトラヒドロフラン、ジェチルエーテル)、水それらの混合溶媒等が例示されるが、 好ましくは、トルエン、ァセトニトリル、テトラヒドロフランまたはその混合溶媒である。 反応温度は、通常 70〜0°C、好ましくは 50〜一 30°Cである。
反応時間は数時間から数十時間である。
得られる化合物 (V)は、単離せずに次工程の反応に付してもよい。
(第 3工程)
化合物 (V)を脱保護反応に付した後、所望によりァミンと反応させることにより、化合 物 (I)またはそのアミン塩を得る。
脱保護反応は、通常のカルボキシの脱保護反応の条件に準じて行えばよい。好ま しくは化合物 (V)を酸で処理すればよい。酸としては、塩酸、硫酸、硫酸水素カリウム
、硫酸水素ナトリウム、硝酸、燐酸、燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウムが例 示される。反応時間は、通常、数分〜数十時間である。
ァミンとの反応は、通常、氷冷下〜室温で行われる。アミン塩として晶析させる場合 、所望により、種晶を添加してもよい。晶析に使用する溶媒としては、炭化水素 (例: ペンタン、へキサン、ヘプタン、シクロへキサン、石油エーテル、トルエン、キシレン)、 ハロゲン化炭化水素(例:ジクロロメタン、クロ口ホルム、四塩化炭素)、アルコール(例 :メタノール、エタノール)、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酢酸メチル、酢酸ェチル、酢 酸プロピル、酢酸ブチル、アセトン、ホルムアミド、ニトロメタン、ァセトニトリル、エーテ ル (例:テトラヒドロフラン、ジェチルエーテル)、水それらの混合溶媒等が例示される 。また結晶化において、所望により、加熱処理、超音波処理や攪拌等を行ってもよい さらに化合物(I)またはそのアミン塩は、特開平 6— 316559号に記載の方法に従 い、 4位のカルボキシ部分を活性エステル化、活性酸無水物化、チオールエステル ィ匕、ァリールエステルイ匕またはへテロアリールエステルイ匕することにより、以下に示す 公知化合物 (VI)に変換できる。
[化 11]
(式中、 COZは、カルボキシル基の活性エステルもしくは活性酸無水物、保護基で保 護されたチオールカルボキシル基、置換ァリールォキシカルボ-ル基、またはへテロ ァリールォキシカルボ-ル基)
COZがカルボキシル基の活性エステルまたは活性酸無水物である場合には、 Z基 としては例えば塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原子;例えばエトキシカルボ-ル ォキシ、イソプロピルォキシカルボルォキシ、 sec—ブチルォキシカルボニルォキシの ような炭素数 1〜5の低級アルキルォキシカルボ-ルォキシ基;例えばメタンスルホ-
ルォキシのような炭素数 1〜4の低級アルカンスルホ -ルォキシ基;例えば p—トルェ ンスルホ-ルォキシのようなァリールスルホ -ルォキシ基;例えばジメチルホスホリル ォキシ、ジェチルホスホリルォキシのようなジ(炭素数 1〜4の低級アルキル)ホスホリ ルォキシ基;例えばジ(フエ-ル)ホスホリルォキシのようなジァリールホスホリルォキ シ基;例えば N—サクシイミドォキシ、 N—フタルイミドォキシのような環状イミドォキシ 基;イミダゾール、トリァゾールのようなへテロァリール基;例えば 3— (2—チォキソ) - チアゾリジニルのようなへテロシクロアルキル基等を挙げることができる。
COZが保護されたカルボキシル基またはチオールカルボキシル基である場合に用 いられるカルボキシル基の保護基およびチオールカルボキシル基の保護基は前述と 同様のものを好適なものとして挙げることができる。さらに置換ァリールォキシ基として は好適なものとして P— -トロフエ-ルォキシ、 o— -トロフエ-ルォキシ、 2, 4, 5—トリ クロ口フエニルォキシ等を挙げることができ、ヘテロァリールォキシ基としては o—ピリ ジルォキシ、 p -ピリジルォキシ等を挙げることができる。
上記の化合物(I)から (VI)への変換は、好ましくは縮合剤存在下で行われる。より 好ましくは、化合物(I)またはそのアミン塩のカルボキシ部分を、縮合剤存在下、チォ ールエステル化することにより、 COZが COSPh (Phはフエ-ル)である化合物(V I) を製造できる。
縮合剤としては、種々のものが使用可能である力 好ましくは、 ClCOOiBu、 tBuC OCl、 CDI (カルボキシジイミダゾール)、 Ph P (0) C1、 (PhO) P (0) C1, (PhO) P (
2 2
0) C1、 2—クロ口— 4, 6—ジメトキシトリアジンが例示され、より好ましくは Ph P(0)C1
2 2
、 (PhO) P (0) Cほたは 2—クロ口— 4, 6—ジメトキシトリアジンである。縮合剤の選
2
択に応じて、上記反応は、好ましくは 70%以上、より好ましくは 80%以上、さらに好ま しくは 90%以上の高収率で反応する。
また上記反応は所望により酸捕捉剤を併用してもよい。酸捕捉剤としては前記アミ ンが使用可能である。
さらに化合物 (VI)をヒドロキシの保護反応に付すことにより、式:
(式中、 cozは、カルボキシル基の活性エステルもしくは活性酸無水物、チオール力 ルポキシル基の保護基で保護されたチオールカルボキシル基、置換ァリールォキシ カルボニル基、またはへテロアリールォキシカルボ-ル基; R3はヒドロキシ保護基)で 示される化合物 (VII)を製造した後、特開平 6— 316559号に記載の方法に従い、こ れを塩基で処理し、さらに水酸基の活性エステル化剤で処理することにより、式:
[化 13]
(式中、 R3はヒドロキシ保護基; Lはエステルイ匕されたヒドロキシ基)で示される化合物 (VIII)を製造できる。
R3としては前記のヒドロキシ保護基が例示される力 好ましくは、トリアルキルシリル 、特にトリメチルシリル (TMS)である。特に化合物 (VIII)を使用してドリぺネムを製造 する場合には、脱保護のしゃすさの点で TMSが好ましく使用される。
詳しくは、化合物 (VII)を不活性溶媒中、塩基で処理後、中間体を単離せず反応液 中の活性エステルもしくは活性酸無水物の残基または保護されたチオールカルボキ シル基のチオール残基(Z-)をョードメタン、ョードプロパン、臭化ァリル、臭化べンジ ル、 p—トルエンスルホン酸メチルエステル等のアルキル化剤、 p—トルエンスルホ- ルクロリド、メタンスルホユルクロリド等のァシル化剤によって捕捉した後、水酸基の活
性エステル化剤と処理すればょ ヽ。
Lで示される水酸基の活性エステルとは、例えば置換もしくは無置換ァリールスルホ ン酸エステル基 (置換もしくは無置換ァリールスルホ-ルォキシ基)、低級アルカンス ルホン酸エステル基(低級アルカンスルホ-ルォキシ基)、ハロゲノ低級アルカンスル ホン酸エステル基(ノヽロゲノ低級アルカンスルホ-ルォキシ基)またはジァリールホス ホリックアシッドエステル基 (ジァリールホスホリルォキシ基)を示すか、またはハロゲン 化水素とのエステルであるハロゲンィ匕物原子を示す。したがって、水酸基の活性エス テル化剤とは、上述のような活性エステルを生成する試剤である。さらに、置換もしく は無置換ァリ一ルスルホン酸エステルとしては、例えばベンゼンスルホン酸エステル 、 p トルエンスルホン酸エステル、 p -トロベンゼンスルホン酸エステル、 p ブロ モベンゼンスルホン酸エステルなどを、低級アルカンスルホン酸エステルとしては、例 えばメタンスルホン酸エステル、エタンスルホン酸エステルなどを、ハロゲノ低級アル カンスルホン酸エステルとしては、例えばトリフルォロメタンスルホン酸エステルなどを 、ジァリールホスホリックアシッドエステルとしては、例えばジフエ-ルホスホリックァシ ッドエステルなどを、またハロゲンィ匕物としては、例えば塩素、臭素、ヨウ素化物など を挙げることができる。このようなアルコールの活性エステルの中で好適なものとして は、 p トルエンスルホン酸エステル、メタンスルホン酸エステル、ジフエ-ルホスホリ ック酸エステルを挙げることができ、好ましくは、ジフエ-ルホスホリック酸エステルで ある。よって活性エステル化剤として好ましくは、ジフエ-ルホスホリック酸クロライド( 例:ジフエ-ルホスホリック酸クロライド)である。
化合物 (VII)を不活性溶媒中で処理する際の塩基としては、リチウムジイソプロピル アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ソジゥムアミド等のアミン類の金属塩、ポ タシゥム tーブトキサイド等のアルコール類の金属塩、水素化ナトリウム、水素化力リウ ム等の水素化アルカリ金属類およびソジゥムメチルスルフィ二ルメチド等を挙げること ができる。塩基の使用量は、通常、 1.5〜3当量である。好適な反応温度は— 75°C〜 50°Cである。
上記反応において好ましくは、 R3はアルキルシリル、 Zは SPh、および Zまたは L は OP(OXOPh) (Phはフ -ル)である。
化合物(環)は、特開平 1— 79180、特開平 6— 316559、特開平 5— 294970号 、 USP 5, 317, 016等に記載の方法に準じて、式: R4— SH (R4は力ルバぺネム誘 導体の 2位に結合し得るチォエーテル型側鎖の残基)で示される化合物(IX)または その塩と反応させ、得られたィ匕合物を所望により脱保護することにより、式
[化 14]
(式中、 R4は前記と同意義)で示される化合物 (X)、その製薬上許容される塩または それらの溶媒和物が製造できる。
製薬上許容される塩としては、塩基性塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等 のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモ- ゥム塩;トリメチルァミン塩、トリェチルァミン塩、ジシクロへキシルァミン塩、エタノール アミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩、メダルミン塩、 ジエタノールアミン塩またはエチレンジァミン塩等の脂肪族ァミン塩; Ν,Ν-ジベンジル エチレンジァミン、ベネタミン塩等のァラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリ ン塩、イソキノリン塩等のへテロ環芳香族ァミン塩;テトラメチルアンモ -ゥム塩、テトラ ェチルァモ -ゥム塩、ベンジルトリメチルアンモ -ゥム塩、ベンジルトリェチルアンモ- ゥム塩、ベンジルトリブチルアンモ -ゥム塩、メチルトリオクチルアンモ -ゥム塩、テトラ ブチルアンモ-ゥム塩等の第 4級アンモ-ゥム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基 性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ ン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩 、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クェン酸塩、ァスコ ルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン 酸塩、 Ρ-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;ァスパラギン酸塩、グルタミン酸塩
等の酸性アミノ酸等が挙げられる。溶媒和物としては、水和物やアルコール和物が例 示される。
化合物 (X)としては、 (1)チェナマイシン、 (2)イミぺネム、 (3)メロぺネム、 (4)ビア ぺネム、 (5)パニぺネム、 (6) BQ— 2727、(7) S— 4661 (ドリぺネム)などが例示さ れる (各" SR4"を以下に示す)。
[化 15]
(略号)
TBS :t ブチルジメチルシリル TMS :トリメチルシリル tBu:t ブチル
iPr:イソプロピル Ph:フエニル Ally CH CH=CH Alloc: CO CH CH=CH
2 2 2 2 :
DMF:ジメチルホルムアミド THF:テトラヒドロフラン
[化 16]
TMSCI, iPr2NH
AcOEt -DMF
8 9 実施例 1 (1→4)
(1)ソジゥムハイドライド (純度: 60%) 12.21 g(1.15 eq)、トルエン 120 ml、ァセトニトリル 40 mlの懸濁液に 40°C加熱下、 tert-ァミルアルコール 34.9 ml(1.2 eq)のトルエン 40 ml溶液を滴下し、そのまま 20分撹拌した後、室温まで冷却した (以下、ソジゥム tert- ペントキサイドのトルエン-ァセトニトリル溶液という)。
化合物 1 (80.00 g, 0.2654 mol )にパラトルエンスルホン酸 91 mg(0.002 eq)、無水トル ェン 400 mlをカ卩え、室温撹拌下、イソブチルビニルエーテル 44.99 g(1.3 eq)を加え、 そのまま 2.5時間撹拌した。
(2)反応溶媒をトルエンから d -THFに変更して、上記(1)と同様の反応を行った。反
8
応液の一部を経時的に取り出して NMR測定を行い、原料ィ匕合物 1のピークの消失 を確認した。その場合の NMR値を以下に示す。 NMR値カゝら化合物 2が生成してい
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。 SR
81
0.66T0/S00Zdf/X3d εΐΐ6ΐ7θ/900Ζ OAV
収率: 65%)得た。
Anal. Calcd for C H N O -0.2H O: C, 58.50; H, 8.89; N, 7.18; H O, 0.92. Found:
19 34 2 6 2 2
C, 58.74; H, 8.72; N, 7.25, H O, 0.97. JH- NMR (CDC1 ): 1.23 ( 3H, d, J=7.2 Hz )
2 3
, 1.29 ( 6H, d, J=6.3 Hz ), 1.32 ( 3H, d, J=6.3 Hz ), 2.51 ( 1H, m ), 2.89 ( 1H, dd, J =2.1, 9.3 Hz ), 3.34 ( 1H, m ), 3.82 ( 1H, dd, J=1.8, 8.7 Hz ), 3.87 ( 1H, d, 18.6 Hz ), 4.11 ( 1H, m ), 4.31 ( 1H, d, 18 Hz ), 4.63 ( 2H, d, J=5.7 Hz ), 5.31 ( 2H, m ), 5. 90 ( 1H, m ), 7.0 ( 4H, br ) ppm
ジイソプロピルアミン塩 4の粉末 X線回折パターンを図 1に示す。特に、 2 Θ =8.7, 9. 7, 15.7, 22.4度に主ピークを示した。
実施例 2 (4→6)
化合物 4 80.00 g (純度: 97.2%, 0.201 mol)に酢酸ェチル 311 mlをカ卩え、氷冷撹拌下 、ジフエ-ルリン酸クロライド 64.80 g(1.2 eq)を滴下し、室温で 1時間撹拌した。再び 氷冷し、 DMF 78 mlとチォフエノール 22.7 ml(l.l eq)をカ卩えた後、ジイソプロピルアミ ン 37.1 ml(1.3 eq)を滴下し、そのまま 1.5時間撹拌した。この時点でィ匕合物 5が生成し ていることを HPLC (高速液体クロマト)で確認した。さらに同温度で、トリメチルシリル クロライド 33.2 ml(1.3 eq)とジイソプロピルアミン 42.8 ml(1.5 eq)を順次滴下し、そのま ま 1.5時間撹拌した。 6%重曹水 367 ml(1.3 eq)を加え、室温で 10分撹拌した後、水を 1.2 L加え、分液した。酢酸ェチル層は水 389 mlで 2回洗浄、水層は酢酸ェチル 311 mlで抽出、酢酸ェチル層を合わせ、減圧濃縮した後、トルエン 200 mlを加え、減圧 濃縮し、 6のァメ状残渣 108.16 g (定量値: 85.0 g,収率: 94%)を得た。
1H-NMR (CDC1 ): 0.15 ( 9H, s ), 1.29 ( 6H, d, J=6.9Hz ), 3.08 ( 1H, dd, J=2.7, 8.1
3
Hz ), 3.15 ( 1H, qd, J=6.9, 3.0 Hz ), 2.85 ( 1H, dd, J=0.6, 18.0 Hz ), 4.12 ( 1H, dd, J=2.4, 3.0 Hz ), 4.32 ( 1H, d, 18.0 Hz ), 4.60 ( 2H, m ), 5.27 ( 2H, m ), 6.87 ( 1H, m ), 7.40 (5H, m ) ppm
実施例 3 (6→7)
ソジゥムハイドライド (純度: 60%) 9.86 g(2.3 eq)、トルエン-ァセトニトリル (85- 15) 160 ml の懸濁液に 35°C加熱下、 tert-ァミルアルコール 28.2 ml(1.2 eq)のトルエン-ァセトニ トリル (85- 15) 37 ml溶液を滴下し、そのまま 15分撹拌した。— 45°C冷却撹拌下、実施
例 2で得た 6(純度: 78.6%, 0.107 mol)のトルエン-ァセトニトリル (85 - 15) 95 ml溶液を — 40°C以下で滴下し、そのまま 1.5時間撹拌した。さらに同温度でヨウ化メチル 8.67 ml(1.2 eq)を滴下し、 1.5時間撹拌した後、ジフエ-ルリン酸クロライド 30.22 g(1.05 eq) のトルエン-ァセトニトリル (85 - 15) 27 ml溶液を滴下、氷冷し 2時間 40分撹拌した。これ に重曹 13.5 g(1.5 eq)の水 270 ml溶液を加え、分液。トルエン層は水 270 ml、飽和食 塩水 270 mlで順次洗浄、水層はトルエン 160 mlで抽出、トルエン層を合わせ、減圧 濃縮し、 7のァメ状残渣 92.70 g (定量値: 53.36 g,収率: 87%)を得た。
JH-NMR (CDC1 ): 0.12 ( 9H, s ), 1.19 ( 3H, d, J=7.2 Hz ), 1.25 ( 3H, d, J=6.0 Hz ),
3
3.25 ( 1H, dd, J=3.0, 6.9 Hz ), 3.46 ( 1H, m ), 4.11 ( 1H, dd, J=3.0, 9.9 Hz ), 4.19 ( 1H, qu, J=6.6 Hz ), 4.66 ( 1H, m ), 5.29 ( 2H, m ), 5.87 ( 1H, m ), 7.31 ( 15H, m ) ppm
実施例 4 (7→9)
実施例 3で得られた化合物 7を、特開平 5— 294970の実施例 13に記載の方法に 準じて、 2位側鎖形成用の縮合反応に付して化合物 8を合成し、さらに脱保護反応に 付すことにより、化合物 9 (ドリぺネム)を得る。
実施例 5
実施例 1の方法に準じて、化合物 4のフリー体に、ジイソプロピルアミン以外の前記 の各種アミンを反応させることにより、対応するアミン塩を得た。ジシクロへキシルアミ ン塩、メチルァミン塩、ェチルァミン塩、イソプロピルアミン塩、 tーブチルァミン塩、お よび(一) - a—メチルベンジルァミン塩は結晶として得られた。特にジシクロへキシ ルァミン塩、メチルァミン塩、 tーブチルァミン塩、および(一) a メチルベンジル アミン塩は良好な結晶性を示した。粉末 X線回折パターンを図 2〜5に示し、主なピ ークの回折角を以下に示す。
ジシクロへキシノレアミン塩
2 Θ = 8.5, 15.0, 18.1 , 19.3, 21.7, 22.6, 24.5度
メチルァミン塩
2 Θ = 9.5, 11.3, 17.6, 18.0, 21.6, 22.3, 23.8, 26.0, 30.5、 33.6度
t ブチルァミン塩
2 θ =6.7, 8.1, 9.7, 13.3, 16.2, 17.7, 19.3, 20.0, 22.7度
(-) - α—メチルベンジルァミン塩
2 Θ =7.2, 17.1, 17.4, 18.0, 18.3, 20.6, 22.5, 25.1, 26.6, 27.3度
実施例 6
実施例 5で得られた各種アミン塩を原料にして、実施例 2〜4の方法に準じて化合 物 9を得る。
参考例
4-二トロべンジル (2S,4S)-4-ァセチルチオ- 2-(Ν-スルファモイル- tert-ブトキシカル ボキサミドメチル)ピロリジン- 1-カルボキシレート (ATS, 51.0 g)をメタノール (169 ml)に 溶解した。これに 17%塩ィ匕水素/メタノール溶液 (82.8 g)を加え、 35°Cで 2時間、 40°Cで 3時間加熱攪拌して ATSの Boc基とァセチル基が脱保護された 4-ニトロべンジル(2S, 4S)-4-メルカプト- 2-スルファモイル-ァミノメチルピロリジン- 1-カルボキシレート (以下 SPL)へと誘導した。得られた SPL/メタノール溶液を 18 °Cまで冷却し、 10%水酸化ナト リウム水溶液 (130.5 g)を加えて pHを 2.4に調整した。次に酢酸ェチル (357 ml)と食塩 水 (113 ml)を加え、分液操作を行い、 SPLを有機層に抽出した。続いて、有機層を水 ( 357 ml)、 2%食塩水 (119 mi x 2回)で順次洗浄した。生じた 4つの水層はそれぞれ酢酸 ェチル (102 ml)で逆抽出して水層にロスした SPLを回収した。有機層を合併し、脱水 濃縮して得られた濃縮液 (36.9 g)に水 (368 mg, lwt%)を加え、 5°Cで終夜冷却放置し た。析出した結晶を濾取後乾燥して SPLの 0.5水和物結晶 (13.1 g)を得た。また、該結 晶は加温 40 °C、減圧乾燥により無水結晶に変換した。
[化 17]
0.5水和物結晶のデータ:元素分析 H(%)4.66 C(%)39.06 N(%)13.96
また、 0.5水和物結晶及び無水結晶それぞれの粉末 X線回折パターンを
す。
(X線回折測定条件:管球 Cn、管電圧 40Kv、管電流 40mA)
図面の簡単な説明
[図 1]実施例 1で得られたジイソプロピルアミン塩結晶の粉末 X線回折パターンとその ピーク値である。縦軸は強度(単位: cps)、横軸は回折角度(2 Θ、単位:度)を示す。
[図 2]実施例 5で得られたジシクロへキシルァミン塩結晶の粉末 X線回折パターンとそ のピーク値である。
[図 3]実施例 5でメチルァミン塩結晶の粉末 X線回折パターンとそのピーク値である。
[図 4]実施例 5で t—プチルァミン塩結晶の粉末 X線回折パターンとそのピーク値であ る。
[図 5]実施例 5で(一) - a—メチルベンジルァミン塩結晶の粉末 X線回折パターンと そのピーク値である。
[図 6]参考例 1で得られた SPLの 0.5水和物結晶の粉末 X線回析パターンである。縦軸 は強度 (単位: cps)、横軸は回折角度 (2 Θ、単位:度)を示す。
[図 7]参考例 1で得られた SPLの無水結晶の粉末 X線回析パターンである。縦軸は強 度 (単位: cps)、横軸は回折角度 (2 Θ、単位:度)を示す。