明 細 書
感放射線性樹脂組成物
技術分野
[0001] 本発明は感放射線性榭脂組成物に関し、特にリソグラフィ一の微細化のために使 用される液浸露光に用いられる感放射線性榭脂組成物に関する。
背景技術
[0002] 半導体素子等を製造するに際し、フォトマスクとしてのレチクルのパターンを投影光 学系を介して、フォトレジストが塗布されたウェハー上の各ショット領域に転写するス テッパー型、またはステップアンドスキャン方式の投影露光装置が使用されて 、る。 投影露光装置に備えられている投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短く 、投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、集積回路の微細化に伴い 投影露光装置で使用される放射線の波長である露光波長は年々短波長化しており 、投影光学系の開口数も増大してきている。
また、露光を行なう際には、解像度と同様に焦点深度も重要となる。解像度 およ び焦点深度 δはそれぞれ以下の数式で表される。
R=kl - λ /ΝΑ (i)
δ =k2- λ /ΝΑ2 (ii)
ここで、 λは露光波長、 ΝΑは投影光学系の開口数、 kl、 k2はプロセス係数である 。同じ解像度 Rを得る場合には短 、波長を有する放射線を用いた方が大きな焦点深 度 δを得ることがでさる。
[0003] この場合、露光されるウェハー表面にはフォトレジスト膜が形成されており、このフォ トレジスト膜にパターンが転写される。従来の投影露光装置では、ウェハーが配置さ れる空間は空気または窒素で満たされている。このとき、ウェハーと投影露光装置の レンズとの空間が屈折率 ηの媒体で満たされると、上記の解像度 R、焦点深度 δは以 下の数式にて表される。
δ =k2-n l /NA2 (iv)
例えば、 KrFプロセスで、上記媒体として水を使用すると波長 248nmの光の水中 での屈折率 n= l. 44を用いると、空気または窒素を媒体とする露光時と比較し、解 像度 Rは 69. 4% (R=kl - ( l /l . 44) ZNA)、焦点深度は 144% ( δ =k2- l. 4 4 λ /ΝΑ2)となる。
このように露光するための放射線の波長を短波長化し、より微細なパターンを転写 できる投影露光する方法を液浸露光といい、リソグラフィ一の微細化、特に数 lOnm 単位のリソグラフィ一には、必須の技術と考えられ、その投影露光装置も知られてい る (特許文献 1参照)。
液浸露光方法にぉ ヽては、ウェハー上に感放射線性榭脂組成物が塗布されて形 成されたフォトレジスト膜と投影露光装置のレンズはそれぞれ水と接触する。そのた め、フォトレジスト膜に水が浸透し、フォトレジストの解像度が低下することがある。また 、フォトレジストの構成成分が水へ溶出することによるレンズ表面への汚染などの問題 がある。
このため、フォトレジスト膜は、液浸露光時に際して水に溶出することなく水に安定 な被膜を維持し、かつ現像液であるアルカリ液に容易に溶解する膜物性が要求され る。
また、フォトリソグラフィプロセスの微細化が急速に進むにつれ、フォトレジストに求 められる特性要求が益々厳しいものとなっている。従来の解像性能の向上、ラインェ ッジラフネス性の向上とともに、特に焦点深度余裕(プロセスマージン)の向上も求め られている。
し力しながら、液浸露光時に際して水に安定な被膜となり、優れた解像性能および 焦点深度余裕を満足するフォトレジスト膜を形成するための感放射線性榭脂組成物 が得られていない。
特許文献 1:特開平 11— 176727号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、液浸露光に際して水 に安定な被膜となり、優れた解像性能および焦点深度余裕を満足する感放射線性
榭脂組成物の提供を目的とする。
課題を解決するための手段
本発明の感放射線性榭脂組成物は、レンズとフォトレジスト膜との間に水を介して 放射線照射する液浸露光に用いられ、榭脂成分と酸発生剤とを含む感放射線性榭 脂組成物であって、上記榭脂成分がヒドロキシスチレン単位および酸解離性基含有 成分を含む繰返し単位を含有する重合体であり、上記ヒドロキシスチレン単位が、重 合体を構成する全繰返し単位に対して、 5〜65モル%含むことを特徴とする。 また、上記ヒドロキシスチレン単位が下記式(1)で表されることを特徴とする。
[化 3]
式(1)において、 R
1は水素原子またはメチル基を表し、 R
2は水素原子または 1価の 有機基を表し、 kおよび 1はそれぞれ 1〜3の整数であり、かつ k+l= 5である。
また、上記酸解離性基含有成分を含む繰返し単位が下記式 (2)で表されることを 特徴とする。
[化 4]
式(2)において、 R
3は水素原子またはメチル基を表し、 R
4、 R
5および R
6はそれぞれ
炭素数 1〜4の飽和炭化水素基を表す。
[0006] 本発明の感放射線性榭脂組成物に含まれる酸発生剤は非イオン性酸発生剤およ びフッ素原子を含むォ-ゥム塩ィ匕合物力 選ばれた少なくとも 1つの酸発生剤を含 むことを特徴とする。
また、上記非イオン性酸発生剤は、 25°Cの水に対する溶解度が lgZlOOmlH O
2 以下であることを特徴とする。
また、上記非イオン性酸発生剤がスルホンイミドィ匕合物およびジスルホニルジァゾメ タンィ匕合物力も選ばれた少なくとも 1種の化合物であることを特徴とする。
また、上記酸発生剤は、上記非イオン性酸発生剤およびフッ素原子を含むォ-ゥ ム塩ィ匕合物であり、上記非イオン性酸発生剤 100重量部に対して、上記フッ素原子 を含むォ-ゥム塩を 50重量部以下含むことを特徴とする。
本発明の他の感放射線性榭脂組成物は、レンズとフォトレジスト膜との間に水を 介して放射線照射する液浸露光に用いられ、榭脂成分と酸発生剤とを含む感放射 線性榭脂組成物であって、上記酸発生剤は、 25°Cの水に対する溶解度が lgZlOO mlH O以下である非イオン性酸発生剤を含むことを特徴とする。
2
とする。
発明の効果
[0007] 本発明の液浸露光用感放射線性榭脂組成物は、榭脂成分としてヒドロキシスチレ ン単位が 5〜65モル%であるので、レジスト膜を形成したときに水に対する親和性を 低下させる。そのため液浸露光に際して水に安定なレジスト膜となり、膜厚さの変動も なぐ焦点深度余裕に優れる。また、 KrFエキシマレーザーを用いるステッパー型、ま たはステップアンドスキャン方式の投影露光装置を用いて、フォトリソグラフィプロセス のより微細化が図れる。
また、酸発生剤が非イオン性酸発生剤およびフッ素原子を含むォ-ゥム塩ィ匕合物 力も選ばれた少なくとも 1つの酸発生剤を含み、該非イオン性酸発生剤は、 25°Cの 水に対する溶解度が lgZlOOmlH O以下であるので、疎水性を高めることができ、
2
解像度および液浸耐性に優れた感放射線性榭脂組成物を提供できる。
発明を実施するための最良の形態
[0008] 本発明の榭脂成分は、榭脂成分を構成する全繰返し単位に対して、ヒドロキシスチ レン単位を 5〜65モル0 /0含む。本発明においてヒドロキシスチレン単位は、ヒドロキシ スチレンおよびヒドロキシスチレン誘導体より得られる単位であり、上記式(1)で表さ れる繰返し単位である。
式(1)において、 R2は水素原子または 1価の有機基を表す。 1価の有機基としては 例えば、メチル基、ェチル基、 n プロピル基、 i プロピル基、 n ブチル基、 2—メ チルプロピル基、 1 メチルプロピル基、 t ブチル基等の炭素数 1〜12の直鎖状も しくは分岐状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 i—プロポキシ 基、 n ブトキシ基、 2—メチルプロポキシ基、 1 メチルプロポキシ基、 t ブトキシ基 等の炭素原子数 1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基;炭素数 1〜12の 直鎖状もしくは分岐状のハロゲンィ匕アルキル基;炭素数 1〜12の直鎖状もしくは分岐 状のハロゲンィ匕アルコキシル基などが挙げられる。これらの中で好ましくは、メチル基 、ェチノレ基、 n—ブチノレ基、 t—ブチノレ基である。
式(1)で表される繰返し単位は、対応するヒドロキシスチレン誘導体を単量体として 用いることにより得られる。
式(1)で表される繰返し単位を生成する単量体の中で好ましい単量体を例示すれ ば、 o ヒドロキシスチレン、 m—ヒドロキシスチレン、 4 ヒドロキシスチレン、 2—メチ ルー 3—ヒドロキシスチレン、 4—メチル 3—ヒドロキシスチレン、 5—メチルー 3—ヒド ロキシスチレン、 2—メチル 4 ヒドロキシスチレン、 3—メチル 4 ヒドロキシスチ レン、 3, 4 ジヒドロキシスチレン、 2, 4, 6 トリヒドロキシスチレン等が挙げられる。こ れらの中で 4 -ヒドロキシスチレンが好まし!/、。
式(1)で表される繰返し単位は、単独でまたは 2種以上で存在することができる。
[0009] 本発明の榭脂成分は、ヒドロキシスチレン単位とともに、酸解離性基含有成分を含 む繰返し単位を含む。
この酸解離性基含有成分は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作 用によりアルカリ易溶性となる性質を榭脂成分に付与するものであれば使用すること ができる。好適な酸解離性基含有成分は、上記式 (2)で表される繰返し単位である。 式(2)において、 R4、 R5および R6はそれぞれ炭素数 1〜4の飽和炭化水素基を表
す。炭素数 1〜4の飽和炭化水素基としては、メチル基、ェチル基、 n プロピル基、 i プロピル基、 n ブチル基、 2—メチルプロピル基、 1 メチルプロピル基、 tーブチ ル基が挙げられる。
式(2)で表される繰返し単位は、対応するヒドロキシスチレン誘導体を単量体として 用いることにより得られる。
式(2)で表される繰返し単位を生成する単量体の中で好ま 、単量体を例示すれ ば、 4— t—ブトキシスチレン、 4— t—ブトキシ一 α—メチルスチレン、 4— (2—ェチル 2 プロポキシ)スチレン、 4一(2 ェチノレー 2 プロポキシ)一 aーメチノレスチレ ン等が挙げられる。これらの中で 4—tーブトキシスチレンが好ましい。
式(2)で表される繰返し単位は、単独でまたは 2種以上で存在することができる。
[0010] 本発明の榭脂成分は、さらに以下に示す他の繰り返し単位を含むことができる。
他の繰返し単位としては、例えば、 i—プロピル (メタ)アタリレート、 sec ブチル (メ タ)アタリレート、 t—ブチル (メタ)アタリレート、シクロペンチル (メタ)アタリレート、 1 - メチルシクロペンチル (メタ)アタリレート、 1ーェチルシクロペンチル (メタ)アタリレート 、シクロへキシル (メタ)アタリレート、 1—メチルシクロへキシル (メタ)アタリレート、 1 - ェチルシクロへキシル (メタ)アタリレート、ベンジル (メタ)アタリレート、ノルボル-ル( メタ)アタリレート、イソノルボル-ル (メタ)アタリレート、トリシクロデ力-ル (メタ)アタリ レート、ジシクロペンテ-ル (メタ)アタリレート、ァダマンタン一 1—ィル (メタ)アタリレ ート、 2—メチルァダマンタン一 2—ィル (メタ)アタリレート、 2—ェチルァダマンタン一 2—ィル (メタ)アタリレート、テトラヒドロフラ-ル (メタ)アタリレート、テトラヒドロビラ-ル (メタ)アタリレート等の重合性不飽和結合が開裂した (メタ)アクリル酸エステル系単 位; t ブトキシカルボ二ルォキシスチレン、 4 t ブトキシカルボニルメチルォキシ スチレン、 4一(2— t—ブトキシカルボニルェチルォキシ)スチレン、 4ーテトラヒドロフ ラ-ルォキシスチレン、 4ーテトラヒドロビラ-ルォキシスチレン等の重合性不飽和結 合が開裂したビニル芳香族系単位等の酸解離性基を含有する単位のほか、
[0011] スチレン、 α—メチルスチレン、 o—メチルスチレン、 m—メチルスチレン、 4 メチル スチレン、 o ヒドロキシー α—メチノレスチレン、 m—ヒドロキシー α—メチノレスチレン 、 4ーヒドロキシー α—メチノレスチレン、 ο—メトキシスチレン、 m—メトキシスチレン、 4
ーメトキシスチレン等のビュル芳香族化合物;メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ) アタリレート、 n—プロピル (メタ)アタリレート、 n—ブチル (メタ)アタリレート、 i—ブチル (メタ)アタリレート、 n—ペンチル (メタ)アタリレート、ネオペンチル (メタ)アタリレート、 n—へキシル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシ ェチル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 3—ヒドロキシプロ ピル (メタ)アタリレート、ァダマンチルメチル (メタ)アタリレート、フエニノ
ート、フエネチル (メタ)アタリレート、
下記式(3)〜式(5)で表される単量体、
[化 5]
O CH, CH,
H?C = CH— C II— O— Cし— (CH2 J ~ C— O— C— CH=CH,
CH, O
(式中 nは 1〜6の整数を表す)
下記式 (6)で表される不飽和アミド化合物、
[化 6]
(6)
(式 (6)において、 R7は水素原子またはメチル基を表し、 R8は相互に独立に水素原
子または炭素数 1〜4の飽和炭化水素基を表す。 )
不飽和アミドィ匕合物の具体例としては、 N, N'—ジメチル (メタ)アクリルアミド、 N, N, -ジェチル (メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
[0014] また、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、けい皮酸等の不飽和力 ルボン酸類;無水マレイン酸、無水ィタコン酸等の不飽和多価カルボン酸無水物類; (メタ)アクリル酸 2—カルボキシェチル、 (メタ)アクリル酸 2—カルボキシプロピル、 (メ タ)アクリル酸 3—カルボキシプロピル等の不飽和カルボン酸のカルボキシアルキル エステル類;(メタ)アクリロニトリル、 OC クロ口アクリロニトリル、クロトン-トリル、マレイ ン-トリル、フマロ-トリル等の不飽和-トリル化合物;マレイミド、 N—フエ-ルマレイミ ド、 N シクロへキシルマレイミド等不飽和イミド化合物; N ビ-ルー ε一力プロラタ タム、 Ν ビニノレピロリドン、 2 ビニノレピリジン、 3 ビニノレピリジン、 4ービニノレピリジ ン、 2 ビュルイミダゾール、 4 ビュルイミダゾール等の他の含窒素ビュル化合物等 の重合性不飽和結合が開裂した単位が挙げられる。
これらの他の繰返し単位のうち、スチレン、 aーメチルスチレン、上記式(3)および( 6)で表される単量体等の重合性不飽和結合が開裂した単位が好ま 、。これらの他 の繰返し単位は、単独でまたは 2種以上を混合して用いることができる。
[0015] 本発明の液浸露光用の感放射線性榭脂組成物を構成する榭脂成分は、ヒドロキシ スチレン単位および酸解離性基含有成分を含む繰返し単位を含有する。ヒドロキシ スチレン単位は、榭脂成分を構成する全繰返し単位に対して、 5〜65モル%、好まし くは 10〜65モル0 /0、より好ましくは 15〜65モル%である。この範囲であると、後述す る液浸耐性を評価する値 (aZb)が 0. 9〜1. 1になる傾向にある。
酸解離性基含有成分を含む繰返し単位は、榭脂成分を構成する全繰り返し単位に 対して、 75モル%以下である。 75モル%をこえると後述する液浸耐性が悪ィ匕する傾 向にある。また、式(2)で表される繰り返し単位は、好ましくは解像度を向上させるた め 20モル%以上である。
[0016] 上記重合体は、例えば、各繰り返し単位を生成する単量体の混合物を、ヒドロパー ォキシド類、ジアルキルパーォキシド類、ジァシルバーォキシド類、ァゾ化合物等の ラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で
重合することにより製造することができる。この重合に使用される溶媒としては、例え ば、シクロへキサン、シクロヘプタン等のシクロアルカン類;酢酸ェチル、酢酸 n—ブ チル、酢酸 iーブチル、プロピオン酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート等の飽和カルボン酸エステル類; y ブチロラタトン等のアルキルラタトン 類;テトラヒドロフラン、ジメトキシェタン類、ジエトキシェタン類等のエーテル類; 2—ブ タノン、 2—へプタノン、メチルイソブチルケトン等のアルキルケトン類;シクロへキサノ ン等のシクロアルキルケトン類; 2—プロパノール、プロピレングリコールモノメチルェ 一テル等のアルコール類等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまたは 2 種以上を混合して使用することができる。
また、上記重合における反応温度は、通常、 40〜120°C、好ましくは 50〜100°C であり、反応時間は、通常、 1〜48時間、好ましくは 1〜24時間である。
[0017] 各重合体の、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレ ン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)は、好ましくは 1, 000〜150, 000、 さらに好ましくは 3, 000〜100, 000であり、 Mwと、 GPCで測定したポリスチレン換 算数平均分子量 (以下、「Mn」ともいう)との比(MwZMn)は、通常、 1〜5である。 上記重合体は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアル カリ易溶性となる液浸露光用感放射線性榭脂組成物を構成する榭脂成分として使用 できる。
[0018] 本発明の感放射線性榭脂組成物に使用できる酸発生剤は、露光により酸を発生す る感放射線性酸発生剤である。酸発生剤としては、(1)スルホンイミドィ匕合物、(2)ジ スルホニルメタン化合物、(3)スルホン化合物、(4)スルホン酸エステル化合物、(5) ジスルホニルジァゾメタンィ匕合物、(6)ォ-ゥム塩ィ匕合物等が挙げられる。
以下に、これらの酸発生剤の例を示す。
(1)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記式(7)で表される。
(7) 上記式 (7)において、 R1Qは 1価の有機基を表し、 R9は 2価の有機基を表す。
1価の有機基としては、置換もしくは非置換の直鎖または分岐アルキル基、置換も しくは非置換の環式アルキル基、置換もしくは非置換のァリール基、パーフルォロア ルキル基等力 2価の有機基としては、置換もしくは非置換のアルキレン基、置換もし くは非置換のァルケ-レン基、置換もしくは非置換のフエ-レン基等が挙げられる。 スルホンイミド化合物の具体例としては、 N (トリフルォロメチルスルホ -ルォキシ) スクシンイミド、 N— (トリフルォロメチルスルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 —ェン 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (10—カンファースルホ -ルォキシ)スクシン イミド、 N— (10—カンファースルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン一 2 ,3 ジカルボキシイミド、 N— (10 カンファースルホ -ルォキシ)ー7 ォキサビシク 口 [2.2.1]ヘプトー 5 ェン— 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (4 トルエンスルホ-ル ォキシ)スクシンイミド、 N— (4 トルエンスルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン 2, 3 ジカルボキシイミド、 N— (4 トリフルォロメチルベンゼンスルホニル ォキシ)スクシンイミド、 N— (4—トリフルォロメチルベンゼンスルホ -ルォキシ)ビシク 口 [2.2.1]ヘプトー 5 ェン— 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (パーフルォロベンゼン スルホ -ルォキシ)スクシンイミド、 N (パーフルォロベンゼンスルホ -ルォキシ)ビ シクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン—2,3 ジカルボキシイミド、 N— (ノナフルォロブチ ルスルホ -ルォキシ)スクシンイミド、 N— (ノナフルォロブチルスルホ -ルォキシ)ビシ クロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (パーフルォロオクタン スルホ -ルォキシ)スクシンイミド、 N- (パーフルォロオクタンスルホ -ルォキシ)ビシ クロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン— 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (ベンゼンスルホ-ル ォキシ)スクシンイミド、 N- (ベンゼンスルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 —ェン—2, 3 ジカルボキシイミド、 N— (ベンゼンスルホ -ルォキシ)—7—ォキサビ
シクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン一 2,3 ジカルポキシイミド、 N— { (5—メチル 5— カルボキシメタンビシクロ [2. 2. 1]ヘプター 2—ィル)スルホ-ルォキシ }スクシンイミ ド等が挙げられる。
[0020] 上記スルホン o o s = =イミドの中で、 N— (トリフルォロメチルスルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2 .1]ヘプトー 5 ェY XCIンI — 2,3 ジカルボキシイミド、 N— (10—カンファースルホ -ルォ キシ)スクシンイミド、 N oos==— (4—トルエンスルホ -ルォキシ)スクシンイミド、 N— (ノナフ ルォロブチルスルホ -ルォ Rキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン 2, 3 ジカルボ キシイミド、 N— (ベンゼンスルホ -ルォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェン一 2,3 —ジカルボキシイミド、 N—{ (5—メチル 5—カルボキシメタンビシクロ [2. 2. 1]へ プター 2—ィル)スルホ-ルォキシ }スクシンイミドが好まし!/、。
[0021] (2)ジスルホニルメタン化合物としては、例えば、下記式(8)で表される。
[化 8]
R1
式中、 R11および R12は相互に独立に直鎖状もしくは分岐状の 1価の脂肪族炭化水 素基、シクロアルキル基、ァリール基、ァラルキル基またはへテロ原子を有する 1価の 他の有機基を表し、 Xおよび Yは相互に独立にァリール基、水素原子、直鎖状もしく は分岐状の 1価の脂肪族炭化水素基またはへテロ原子を有する 1価の他の有機基を 表し、かつ Xおよび Yの少なくとも一方がァリール基であるか、もしくは Xと Yが相互に 連結して少なくとも 1個の不飽和結合を有する単環または多環を形成している力、も しくは Xと Yが相互に連結して下記式 (8— 1)で表される基を形成して!/、る。
[化 9]
ただし、 X 'および Y'は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、直鎖状もしくは分岐
状のアルキル基、シクロアルキル基、ァリール基またはァラルキル基を示す力、もしく は同一のもしくは異なる炭素原子に結合した X'と Y'が相互に連結して炭素単環構造 を形成しており、複数存在する X 'および Y'はそれぞれ相互に同一でも異なってもよく 、 rは 2〜 10のo os==整数である。
[0022] (3)スルホン化合物
スルホン化合物としては、例えば、 13ーケトスルホン、 13 スルホニルスルホンや、 これらの ジァゾィ匕合物等が挙げられる。
スルホン化合物の具体例としては、フエナシルフエ-ルスルホン、メシチルフエナシ ルスルホン、ビス(フエ-ルスルホ -ル)メタン、 4—トリスフェナシルスルホン等が挙げ られる。
[0023] (4)スルホン酸エステル化合物
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロア ルキルスルホン酸エステル、ァリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等が挙 げられる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールト リス(トリフルォロメタンスルホネート)、ピロガロールトリス(ノナフルオロー n—ブタンス ルホネート)、ピロガロールトリス(メタンスルホネート)、ニトロべンジルー 9, 10 ジェ トキシアントラセン一 2—スルホネート、 α メチロールべンゾイントシレート、 α—メチ ロールべンゾイン η オクタンスルホネート、 α—メチロールべンゾイントリフルォロメタ ンスルホネート、 aーメチロールべンゾイン n—ドデカンスルホネート等が挙げられる。
[0024] (5)ジスルホ -ルジァゾメタン化合物
ジスルホニルジァゾメタンィ匕合物としては、例えば、下記式(9)で表される化合物が 挙げられる。
[化 10]
— R14 ( 9 )
式中、 R13および R14は相互に独立にアルキル基、ァリール基、ハロゲン置換アルキ
ル基、ハロゲン置換ァリール基等の 1価の基を示す。
[0025] ジスルホ -ルジァゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルォロメタンスルホ- ル)ジァゾメタン、ビス(シクロへキサンスルホ -ル)ジァゾメタン、ビス(ベンゼンスルホ -ル)ジァゾメタン、ビス(4—トルエンスルホ -ル)ジァゾメタン、メタンスルホ -ル— 4 -トルエンスルホ-ルジァゾメタン、シクロへキサンスルホ-ル—1, 1—ジメチルェチ ルスルホニルジァゾメタン、ビス(1, 1—ジメチルェタンスルホ -ル)ジァゾメタン、ビス (3, 3 ジメチルー 1, 5 ジォキサスピロ [5. 5]ドデカン— 8—スルホ -ル)ジァゾメ タン、ビス(1, 4 ジォキサスピロ [4. 5]デカン一 7—スノレホニノレ)ジァゾメタン、ビス( t ブチルスルホ -ル)ジァゾメタン等が挙げられる。
[0026] (6)ォニゥム塩化合物
ォ-ゥム塩化合物としては、例えば、ョードニゥム塩、スルホ -ゥム塩、ホスホ-ゥム 塩、ジァゾ -ゥム塩、アンモ-ゥム塩、ピリジ-ゥム塩等が挙げられる。
本発明は、ォ-ゥム塩化合物の中でもフッ素原子含有ォ -ゥム塩が好ま 、。 フッ素原子含有ォ-ゥム塩としては、上記ョードニゥム塩等の分子構造中にフッ素 原子が含まれる化合物が挙げられる。フッ素原子はォ -ゥム塩のカチオン部に含ま れていても、ァ-オン部に含まれていても、または、カチオン部およびァ-オン部の 両方に含まれていてもよい。
[0027] フッ素原子が含まれるォ -ゥム塩のァ-オン部位は下記式(10)または式(11)で表 される。
[化 11]
(10) (1 1 )
Rfはフッ素原子、パーフルォロアリール基またはパーフルォロアルキル基を表す。 パーフルォロアリール基またはパーフルォロアルキル基としては、炭素数 1〜6のパ
一フルォロアルキル基、炭素数 6〜 10のパーフルォロシクロアルキル基、炭素数 6〜 10のパーフルォロアリール基が挙げられ、具体的には、トリフルォロメチル基、ノナフ ルォロブチル基、またはパーフルォロシクロへキシル基、パーフルオロフヱ-ル基が 例示できる。 Rはフッ素原子を含まない 1価の有機基を表す。 1価の有機基としては 、直鎖状または分岐状のアルキル基、置換または非置換のァリール基、ァラルキル 基、または環状のアルキル基が挙げられる。好ましい基としては、シクロへキシル基、 シクロペンチル基、ノルボルニル基、トリシクロデ力-ル基、テトラシクロドデシル基ま たは 10—カンホロィル基が挙げられる。
[0028] フッ素原子が含まれるォ -ゥム塩のカチオン部位は少なくとも 1個のフッ素原子を含 む。カチオン部位としては、上記スルホ -ゥム塩、ョードニゥム塩、ホスホ-ゥム塩、ジ ァゾ -ゥム塩、アンモニゥム塩、ピリジ-ゥム塩ィ匕合物等のカチオン部位が挙げられ、 フッ素原子はこれらの炭化水素基の水素原子を置換するか、または芳香族環、脂環 式環に直接結合している。
[0029] フッ素原子含有ォ-ゥム塩化合物としては、トリフエ-ルスルホ-ゥムノナフルォロブ タンスルホネート、トリス(4 フルオロフェ -ル)スルホ -ゥム 10—カンファースルホネ ート、トリフエ-ルスルホ -ゥム 2— (2—ノルボル-ル) 1, 1, 2, 2—テトラフルォロェ チルスルホネート、トリフエ-ルスルホ -ゥムトリフルォロメタンスルホネート、トリフエ- ルスルホ -ゥムパーフルォロオクタンスルホネート、トリフエ-ルスルホ -ゥム 4 トリフ ノレォロメチノレベンゼンスノレホネート、トリフエ-ノレスノレホニゥムパーフノレオ口ベンゼンス ノレホネート、トリフエ-ノレスノレホニゥム 2, 4 ジフノレオ口ベンゼンスノレホネート、 4ーヒド ロキシフエ-ル'ジフエ-ルスルホ -ゥムトリフルォロメタンスルホネート、トリ(4—メトキ シフエ-ル)スルホ-ゥムノナフルォロブタンスルホネート、トリ(4—メトキシフエ-ル) スノレホニゥムトリフノレオロメタンスノレホネート、トリ(4ーメトキシフエ-ル)スノレホニゥムパ 一フルォロオクタンスルホネート、トリ(4ーメトキシフエ-ル)スルホ -ゥム 4 トルエン スルホネート、トリ(4ーメトキシフエ-ル)スルホ -ゥムベンゼンスルホネート、トリス(4 フルオロフェ -ル)スルホ -ゥムトリフルォロメタンスルホネート、トリス(4 フルォロ フエ-ノレ)スノレホニゥム 4 -トノレエンスノレホネート、 (4 -フノレオロフェニノレ)ジフエ-ノレ スノレホニゥムトリフノレオロメタンスノレホネート、ビス(4—フノレオ口フエ-ル)ョード -ゥム
1, 1, 2, 2—テトラフルォロェチルスルホネート、ビス(4 t—ブチルフエ-ル)ョード -ゥムノナフルォロブタンスルホネート、ビス(4 t—ブチルフエ-ル)ョード -ゥムトリ フノレオロメタンスノレホネート、ビス(4 t—ブチルフエ-ル)ョード -ゥムパーフノレオ口 オクタンスルホネート、 4 トリフルォロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4— tーブチ ノレフエ-ノレ)ョード -ゥムパーフノレオ口ベンゼンスノレホネート、ジフエ-ノレョード -ゥム ノナフルォロブタンスルホネート、ジフエ-ルョードニゥムトリフルォロメタンスルホネー ト、ジフエ-ルョードニゥムパーフルォロオクタンスルホネート、(4—フノレオロフェニノレ ) (フエ-ル)ョード -ゥムトリフルォロメタンスルホネート、 2, 4, 6 トリメチルフエ-ル ジフエ-ルスルホ -ゥム 4 トリフルォロメチルベンゼンスルホネート、 2, 4, 6 トリメ チルフエ-ルジフエ-ルスルホ -ゥム 2, 4 ジフルォロベンゼンスルホネート等が挙 げられる。
[0030] 上記フッ素原子含有ォ-ゥム塩ィ匕合物の中で、式(10)または式(11)で表されるァ ユオン部位を含むォ-ゥム塩化合物としては、トリフエ-ルスルホ -ゥム 2 (2—ノルボ ルニル)1, 1, 2, 2—テトラフルォロェチルスルホネート、トリフエ-ルスルホ -ゥム 2, 4ージフルォロベンゼンスルホネート、またはビス(4 フルオロフェ -ル)ョード -ゥム 1, 1, 2, 2—テトラフルォロェチルスルホネート、 2, 4, 6 トリメチルフエ-ルジフエ ニルスルホ -ゥム 4 トリフルォロメチルベンゼンスルホネート、 2, 4, 6 トリメチルフ ェ -ルジフエ-ルスルホ -ゥム 2, 4 ジフルォロベンゼンスルホネートが好まし!/、。
[0031] フッ素原子含有ォ-ゥム塩ィ匕合物以外のォ-ゥム塩ィ匕合物としては、ビス (4 t ブチルフエ-ル)ョード -ゥム 4 トルエンスルホネート、ビス(4 t—ブチルフエ-ル) ョードニゥム 10 カンファースノレホネート、ジフエニノレョードニゥム 4ートノレエンスノレホ ネート、ジフエ-ノレョード -ゥムベンゼンスノレホネート、ジフエ-ノレョード -ゥム 10—力 ンファースノレホネート、トリフエニノレスノレホニゥム 4ートノレエンスノレホネート、トリフエ二ノレ スノレホニゥムベンゼンスノレホネート、トリフエ-ノレスノレホニゥム 10—カンファースノレホネ ート、トリ(4ーメトキシフエ-ル)スルホ -ゥム 4 トルエンスルホネート、トリ(4ーメトキ シフエ-ル)スルホ -ゥムベンゼンスルホネート、トリ(4ーメトキシフエ-ル)スルホ-ゥ ム 10—カンファースルホネート等が挙げられる。
[0032] 上記酸発生剤の中で、非イオン性酸発生剤は、 25°Cの水に対する溶解度が lgZ
lOOmlH O以下である。溶解度が lg/lOOmlH Oをこえると液浸露光するときの疎
2 2
水性に劣る。
上記非イオン性酸発生剤としては、上記スルホンイミド化合物、同ジスルホ -ルメタ ン化合物、同スルホン化合物、同スルホン酸エステル化合物、同ジスルホ -ルジァゾ メタン化合物が挙げられる。
これら非イオン性酸発生剤の中で、スルホンイミド化合物、ジスルホ -ルジァゾメタ ン化合物、またはスルホンイミド化合物とジスルホ -ルジァゾメタン化合物との混合物 が好ましい。これらの酸発生剤は、液浸露光時に際して水に安定な被膜を形成でき る。
本発明は、酸発生剤として、フッ素原子含有ォ-ゥム塩を単独で、または、混合酸 発生剤として使用できる。
[0033] 混合酸発生剤とする場合、該混合酸発生剤の中で上記非イオン性酸発生剤は 50 モル%をこえて含むことが好ましぐかつ非イオン性酸発生剤全体の中で、スルホン イミド化合物、ジスルホ -ルジァゾメタン化合物、またはスルホンイミド化合物とジスル ホニルジァゾメタンィ匕合物との混合物は 50モル%以上含まれることが好ましい。 また、上記非イオン性酸発生剤とともに、フッ素原子含有ォ-ゥム塩を含む酸発生 剤を使用できる。フッ素原子含有ォ-ゥム塩は、非イオン性酸発生剤 100重量部に 対して、 50重量部以下、好ましくは 5〜50重量部含む。
[0034] 本発明において、酸発生剤の使用量は、榭脂成分 100重量部に対して、好ましく は 0. 1〜20重量部、さらに好ましくは 0. 5〜15重量部、さらに好ましくは 1重量部〜 15重量部添加される。添加量が 0. 1重量部以下であると本発明の効果が現れにく Vヽ傾向にあり、添加量が 20重量部をこえると感放射線性榭脂組成物としての耐熱性 が低下する傾向にある。
また本発明にお ヽて酸発生剤は 2種以上を混合して用いることができる。
[0035] 本発明の感放射線性榭脂組成物には、酸拡散制御剤、その他の添加剤を配合で きる。
酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤力 生じた酸のレジスト被膜中における拡散 現象を制御し、非露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用を有する。この
ような酸拡散制御剤を使用することにより、組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジ ストとして解像度が向上するとともに、 PEDの変動によるレジストパターンの線幅変化 を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩 基性が変化しな!ヽ含窒素有機化合物が好ま ヽ。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記式(12)で表される化合物(以 下、「含窒素化合物 (1)」という。)、同一分子内に窒素原子を 2個有するジァミノ化合 物(以下、「含窒素化合物 (Π)」という)、窒素原子を 3個以上有するジァミノ重合体( 以下、「含窒素化合物 (ΠΙ)」という)、アミド基含有化合物、ゥレア化合物、含窒素複 素環化合物等が挙げられる。
[化 12]
R15
R15— N— R'5 ( 12) 式中、 R15は、相互に同一でも異なってもよぐ水素原子、アルキル基、ァリール基ま たはァラルキル基 (アルキル基、ァリール基、ァラルキル基等の水素原子力、例えば 、ヒドロキシ基など、官能基で置換されている場合を含む。
[0036] 含窒素化合物(I)としては、例えば、 n—へキシルァミン、 n—へプチルァミン、 n— ォクチルァミン、 n—ノ-ルァミン、 n—デシルァミン等のモノアルキルアミン類;ジ— n ーブチルァミン、ジ—n—ペンチルァミン、ジ—n—へキシルァミン、ジ—n—へプチ ルァミン、ジ— n—ォクチルァミン、ジ— n—ノ-ルァミン、ジ— n—デシルァミン等のジ アルキルアミン類;トリェチルァミン、トリ— n—プロピルァミン、トリー n—ブチルァミン、 トリー n—ペンチルァミン、トリー n—へキシルァミン、トリー n—へプチルァミン、トリー n —ォクチルァミン、トリ— n—ノ-ルァミン、トリ— n—デシルァミン等のトリアルキルアミ ン類;ァ-リン、 N—メチルァ-リン、 Ν,Ν—ジメチルァ-リン、 2—メチルァ-リン、 3— メチルァニリン、 4ーメチルァニリン、 4一二トロア二リン、ジフエニルァミン、トリフエニル ァミン、 1—ナフチルァミン等の芳香族ァミン類等が挙げられる。
[0037] 含窒素化合物(Π)としては、例えば、エチレンジァミン、 Ν,Ν,Ν',Ν'—テトラメチル
エチレンジァミン、 Ν,Ν,Ν' ,Ν'-テトラキス(2—ヒドロキシプロピル)エチレンジァミン、 テトラメチレンジァミン、へキサメチレンジァミン、 4,4'ージアミノジフエ二ノレメタン、 4,4' ージアミノジフエニルエーテル、 4,4'ージァミノべンゾフエノン、 4,4'ージアミノジフエ -ルァミン、 2,2' ビス(4 ァミノフエ-ル)プロパン、 2— (3—ァミノフエ-ル) 2— (4 ァミノフエ-ル)プロパン、 2— (4 ァミノフエ-ル) 2— (3 ヒドロキシフエ-ル )プロパン、 2— (4 ァミノフエ-ル) 2— (4 ヒドロキシフエ-ル)プロパン、 1,4— ビス [1一(4ーァミノフエ-ル) 1ーメチルェチル]ベンゼン、 1,3 ビス [1一(4ーァ ミノフエ-ル) 1ーメチルェチル]ベンゼン等が挙げられる。
含窒素化合物(ΠΙ)としては、例えば、ポリエチレンィミン、ポリアリルァミン、ジメチル アミノエチルアクリルアミドの重合体等が挙げられる。
[0038] アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、 Ν—メチルホルムアミド、 Ν,Ν ージメチルホルムアミド、ァセトアミド、 Ν—メチルァセトアミド、 Ν,Ν—ジメチルァセトァ ミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、 Ν—メチルピロリドン等が挙げられる。 ゥレア化合物としては、例えば、尿素、メチルゥレア、 1, 1—ジメチルゥレア、 1,3 ジ メチルゥレア、 1,1,3,3—テトラメチルゥレア、 1,3 ジフヱ-ルゥレア、トリブチルチオ ゥレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、 4ーメチ ルイミダゾール、 4—メチル—2 フエ-ルイミダゾール、 2—フエ-ルペンズイミダゾ ール等のイミダゾール類;ピリジン、 2 メチルピリジン、 4 メチルピリジン、 2 ェチ ルピリジン、 4 ェチルピリジン、 2 フエニルピリジン、 4 フエニルピリジン、 Ν—メチ ルー 4—フエ-ルビリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、 8—ォ キシキノリン、アタリジン等のピリジン類のほ力、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノ ザリン、プリン、ピロリジン、ピぺリジン、モノレホリン、 4ーメチノレモノレホリン、ピぺラジン、 1,4-ジメチルビペラジン、 1 ,4 ジァザビシクロ [2.2.2]オクタン等が挙げられる。
[0039] また酸拡散制御剤として、下記式(13)に表す、酸解離性基を持つ塩基前駆体を 用いることちでさる。
( 1 3 ) 式(13)において、各 R16は、相互に独立に 1価の有機基を表す力 あるいは 2つの R16が相互に結合して式中の窒素原子と共に環を形成している。
具体的には N— (t—ブトキシカルボ-ル)ピぺリジン、 N— (t—ブトキシカルボ-ル) イミダゾール、 N— (t—ブトキシカルボ-ル)ベンズイミダゾール、 N— (t—ブトキシカ ルポ-ル) 2—フエ-ルペンズイミダゾール、 N— (t—ブトキシカルボ-ル)ジォクチル ァミン、 N— (t—ブトキシカルボ-ル)ジエタノールァミン、 N— (t—ブトキシカルボ- ル)ジシクロへキシルァミン、 N— (t—ブトキシカルボ-ル)ジフエ-ルァミン等が挙げ られる。
[0040] これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物 (I)、含窒素複素環化合物等が 好ましい。また、含窒素化合物 (I)の中では、トリアルキルアミン類が特に好ましぐ含 窒素複素環化合物の中では、イミダゾール類が特に好ま 、。
酸拡散制御剤は、単独でまたは 2種以上を混合して使用することができる。 酸拡散制御剤の配合量は、榭脂 100重量部に対して、 15重量部以下、好ましくは 0.001〜10重量部、さらに好ましくは 0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制 御剤の配合量が 15重量部をこえると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低 下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が 0.001重量部未満では、プロセ ス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれが ある。
[0041] 本発明の感放射線性榭脂組成物には、組成物の塗布性やストリエーシヨン、レジス トとしての現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を配合することができる。
このような界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシェ チレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンォレイルエーテル、ポリオキシェチレ ンォクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル、ポリ エチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げること
ができ、また市販品としては、例えば、エフトップ EF301、 EF303, EF352 (トーケム プロダクツ社製)、メガファックス F171、 F173 (大日本インキ化学工業 (株)製)、フ 口ラード FC430、 FC431 (住友スリーェム(株)製)、アサヒガード AG710、サーフ口 ン S— 382、 SC101、 SC102、 SC103、 SC104、 SC105、 SC106 (旭硝子(株)製 )、 KP341 (信越ィ匕学工業 (株)製)、ポリフロー No.75、 No.95 (共栄社ィ匕学 (株)製) 等が挙げられる。
界面活性剤の配合量は、酸解離性基含有榭脂 100重量部に対して、好ましくは 2 重量部以下である。
また、その他の増感剤を配合することができる。好ましい増感剤の例としては、カル バゾール類、ベンゾフエノン類、ローズベンガル類、アントラセン類等が挙げられる。 増感剤の配合量は、酸解離性基含有榭脂 100重量部に対して、好ましくは 50重量 部以下である。
また、染料および Zまたは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させ て、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板と の接着性をさらに改善することができる。
さらに、他の添加剤として、 4—ヒドロキシ一 4'—メチルカルコン等のハレーション防 止剤、形状改良剤、保存安定剤、消泡剤等を配合することもできる。
本発明の感放射線性榭脂組成物は、その使用に際して、全固形分の濃度が、例え ば 0. 1〜50重量%、好ましくは 1〜40重量%になるように、溶剤に均一に溶解した のち、例えば孔径 200nm程度のフィルターでろ過することにより、組成物溶液として 調製される。
上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモ ノメチノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート、ェ チレングリコーノレモノー n—プロピノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノー n ーブチノレエーテノレアセテート等のエチレングリコーノレモノァノレキノレエーテノレアセテー ト類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコーノレモノェチノレエー テル、プロピレングリコーノレモノー n—プロピノレエ一テル、プロピレングリコーノレモノー n—ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレング
リコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジェチルエーテル、プロピレングリコ ールジ n—プロピルエーテル、プロピレングリコールジ n ブチルエーテル等の プロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコーノレモノメチノレエーテ ルアセテート、プロピレングリコールモノェチルエーテルアセテート、プロピレングリコ 一ノレモノ n プロピノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノ n ブチノレ エーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;乳 酸メチル、乳酸ェチル、乳酸 n プロピル、乳酸 i プロピル等の乳酸エステル類;ぎ 酸 n—ァミル、ぎ酸 iーァミル、酢酸ェチル、酢酸 n プロピル、酢酸 i プロピル、酢 酸 n—ブチル、酢酸 iーブチル、酢酸 n—ァミル、酢酸 iーァミル、プロピオン酸 i—プロ ピル、プロピオン酸 n—ブチル、プロピオン酸 i ブチル等の脂肪族カルボン酸エステ ル類;ヒドロキシ酢酸ェチル、 2—ヒドロキシ 2—メチルプロピオン酸ェチル、 2—ヒド ロキシ 3—メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸ェチル、エトキシ酢酸ェチル、 3—メトキ シプロピオン酸メチル、 3—メトキシプロピオン酸ェチル、 3—エトキシプロピオン酸メ チル、 3—エトキシプロピオン酸ェチル、 3—メトキシブチルアセテート、 3—メチルー 3 ーメトキシブチルアセテート、 3—メチルー 3—メトキシブチルプロピオネート、 3—メチ ルー 3—メトキシブチルブチレート、ァセト酢酸メチル、ァセト酢酸ェチル、ピルビン酸 メチル、ピルビン酸ェチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化 水素類;メチルェチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、 2—ヘプタノ ン、 3—ヘプタノン、 4—ヘプタノン、シクロへキサノン等のケトン類; N—メチルホルム アミド、 Ν,Ν ジメチルホルムアミド、 Ν—メチルァセトアミド、 Ν,Ν ジメチルァセトァ ミド、 Ν—メチルピロリドン等のアミド類; γ—ブチ口ラタトン等のラタトン類が挙げられる これらの溶剤は、単独でまたは 2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性榭脂組成物カゝらレジストパターンを形成する際には、前述し たようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜 の塗布手段によって、例えば、シリコンウェハー、アルミニウムで被覆されたウェハー 等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め 70°C〜16 0°C程度の温度で加熱処理 (以下、「PB」という)を行なう。その後該レジスト膜、また
は必要に応じて形成される上層保護膜に水を媒体として、所定のパターンを有する マスクを通して放射線を照射し、次いで現像する。レンズとレジスト膜間に満たされる 水は pHを調整することもできる。特に純水が好ましい。
液浸露光に用いられる放射線は、使用されるレジスト膜に応じて、例えば可視光線 ; g線、 i線等の紫外線;エキシマレーザー等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等の X 線;電子線等の荷電粒子線の如き各種放射線を選択使用することができる。本発明 においては、 KrFエキシマレーザー(波長 248nm)等の遠紫外線が好適に用いられ る。
また、レジスト膜の解像度、パターン形状、現像性等を向上させるために、露光後に 焼成(以下、「PEB」という。)を行なうことが好ましい。その焼成温度は、使用されるレ ジスト等によって適宜調節される力 通常、 30〜200°C程度、好ましくは 50〜150°C である。
次いで、フォトレジスト膜をアルカリ現像液で現像し、洗浄して、所望のレジストパタ ーンを形成する。
アルカリ現像液としては、例えば、テトラアルキルアンモ-ゥムヒドロキシド類などの アルカリ性化合物を、通常、 1〜: LO重量%、好ましくは 1〜5重量%、特に好ましくは 1〜3重量%の濃度となるよう溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、上記アルカリ性水溶液カゝらなる現像液には、例えばメタノール、エタノール等 の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適宜添加することもできる。なお、レジストパター ンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止する ため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
実施例
[0044] 下記各合成例で得た酸解離性基含有樹脂の Mwおよび Mnの測定は、東ソー (株 )社製 GPCカラム(G2000H 2本、 G3000H 1本、 G4000H 1本)を用い、流量
XL XL XL
1. 0ミリリットル Z分、溶出溶剤テトラヒドロフラン、カラム温度 40°Cの分析条件で、単 分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)により 測定した。
[0045] 合成例 1
4ーァセトキシスチレン 47g、 4 tーブトキシスチレン 108g、ァゾビスイソブチロニト リル(以下、 AIBNと略称する) 6gおよび t—ドデシルメルカプタン lgを、プロピレング リコールモノメチルエーテル 160gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を 70°C に保持して 16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量の n—へキサン中に滴下し て、生成榭脂を凝固精製した。次いで、この精製樹脂に、再度プロピレングリコール モノメチルエーテル 150gを加えたのち、さらにメタノール 300g、トリエチルァミン 80g および水 15gを加えて、沸点にて還流させながら、 8時間加水分解反応を行なった。 反応後、溶剤およびトリェチルァミンを減圧留去し、得られた榭脂をアセトンに溶解し たのち、水 2000g中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下 50 °Cで一晩乾燥した。
得られた榭脂は、 Mwが 15, 000、 MwZMnが 1. 6であり、 13C— NMR分析の結 果、 4ーヒドロキシスチレンと 4—tーブトキシスチレンとの共重合モル比力 28 : 72で あった。この榭脂を、酸解離性基含有榭脂 (A—1)とする。
[0046] 合成例 2
4ーァセトキシスチレン 101g、 4—tーブトキシスチレン 50g、 AIBN6gおよび tード デシルメルカプタン 1.3gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル 160gに溶解し たのち、窒素雰囲気下、反応温度を 70°Cに保持して 16時間重合させた。重合後、 反応溶液を n—へキサン 2, OOOOg中に滴下して、生成榭脂を凝固精製した。次いで 、この精製樹脂に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル 150gを加えたのち 、さらにメタノール 300g、トリェチルァミン 80gおよび水 15gをカ卩えて、沸点にて還流 させながら、 8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリェチルァミンを 減圧留去し、得られた榭脂をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固さ せ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下 50°Cで一晩乾燥した。
得られた榭脂は、 Mwが 16, 000、 MwZMnが 1. 7であり、 13C— NMR分析の結 果、 4ーヒドロキシスチレンと 4—tーブトキシスチレンとの共重合モル比力 72 : 28で あった。この榭脂を、酸解離性基含有榭脂 (A— 2)とする。
[0047] 合成例 3
4ーァセトキシスチレン 168g、スチレン 8. 3g、 4—tーブトキシスチレン 84g、 AIBN
10. 5gおよび tードデシルメルカプタン 1. 3gを、プロピレングリコールモノメチルエー テル 260gに溶解し、窒素雰囲気下、反応温度を 70°Cに保持して 16時間重合させ た。重合後、反応溶液を n—へキサン 2, OOOg中に滴下して、生成榭脂を凝固精製 し、得られた精製榭脂を減圧下 50°Cで 3時間乾燥した。
次いで、この精製榭脂 215gを、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル 260g に溶解したのち、メタノール 300g、トリェチルァミン 80gおよび水 15gをカ卩え、沸点に て還流させながら、 8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶媒およびトリェチル アミンを減圧留去し、得られた榭脂を固形分濃度が 20重量%となるようにアセトンに 再溶解したのち、水 2, OOOg中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、 減圧下 50°Cでー晚乾燥した。得られた榭脂は、 Mwが 15, 500、 MwZMnが 1. 7 であり、 13C— NMR分析の結果、 4—ヒドロキシスチレンとスチレンと 4— t—ブトキシス チレンとの共重合モル比が 65 : 5 : 30の共重合体であった。この榭脂を、酸解離性基 含有樹脂 (A— 3)とする。
合成例 4
4ーァセトキシスチレン 154g、スチレン 7g、 4 tーブトキシスチレン 53g、ァゾビスィ ソブチ口-トリル 9gおよび t—ドデシルメルカプタン lgを、プロピレングリコールモノメ チルエーテル 260gに溶解し、窒素雰囲気下、反応温度を 70°Cに保持して 16時間 重合させた。重合後、反応溶液を n—へキサン 2, OOOg中に滴下して、生成榭脂を 凝固精製し、得られた精製榭脂を減圧下 50°Cで 3時間乾燥した。
次いで、この精製榭脂 215gを、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル 260g に溶解したのち、メタノール 300g、トリェチルァミン 80gおよび水 15gをカ卩え、沸点に て還流させながら、 8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶媒およびトリェチル アミンを減圧留去し、得られた榭脂を固形分濃度が 20重量%となるようにアセトンに 再溶解したのち、水 2, 000g中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、 減圧下 50°Cでー晚乾燥した。得られた榭脂は、 Mwが 16, 000、 MwZMnが 1. 7 であり、 13C— NMR分析の結果、 4—ヒドロキシスチレンとスチレンと 4— t—ブトキシス チレンとの共重合モル比が 72 : 5 : 23の共重合体であった。この榭脂を、酸解離性基 含有樹脂 (A— 4)とする。
[0049] 実施例 1〜実施例 10および比較例 1〜比較例 3
表 1 (但し、部は重量に基づく)に示す各成分を表 1に示した量で混合して均一溶 液としたのち、孔径 200nmのメンブランフィルターでろ過して、感放射線性榭脂組成 物を調製した。
表 1中の酸発生剤 (B)、酸拡散制御剤(C)および溶剤 (D)は、下記のとおりである 酸発生剤 (B) :
B- 1 :トリフエ-ルスルホ -ゥム 10—カンファースルホネート(25°Cの水に対する溶 解度、 lgZlOOmlH O以下)
2
B— 2:ジシクロへキシルスルホ -ルジァゾメタン(25°Cの水に対する溶解度、 lg/1 OOmlH O以下)
2
B— 3: n トリフルォロメタンスルホ-ルォキシ 5 ノルボルネン 2, 3 ジカルボ キシイミド(25°Cの水に対する溶解度、 lgZlOOmlH O以下)
2
B—4 :トリス(4 フルオロフェ -ル)スルホ -ゥムトリフルォロメタンスルホネート(25°C の水に対する溶解度、 lg/lOOmlH O以下)
2
B— 5 : 2, 4, 6 トリメチルフエ-ルジフエ-ルスルホ -ゥム 4 トリフルォロメタンベン ゼンスルホネート(25°Cの水に対する溶解度、 lgZlOOmlH O以下)
2
B— 6 :ジフエ二ルョードニゥムトリフルォロメタンスルホネート(25°Cの水に対する溶解 度、 lgZlOOmlH O以下)
2
酸拡散制御剤 (C) :
C— 1:トリ一 n—ォクチルァミン
C— 2: N— (t ブトキシカルボ-ル) 2—フエ-ルペンズイミダゾール
溶剤 (D) :
D— 1 :乳酸ェチル
D— 2:プロピレングリコーノレモノメチノレエーテノレアセテート
[0050] 得られた感放射線性榭脂組成物を以下に述べる液浸耐性、最適露光量、解像度、 焦点深度余裕で評価した。結果を表 1に示す。
液浸耐性および感度:
表 1に示す感放射線性榭脂組成物を東京エレクトロン社製のクリーントラック MAR K8を用いて 8インチのシリコンウェハー上にスピンコートしたのち、表 1に示す条件で PBを行なって、膜厚 500nmのレジスト被膜を形成した。
次いで 23°Cに保ちながら、 2000回転でシリコンウェハーを回転させながら超純水 で 90秒間リンスを行ない、 4000回転で 15秒リンス液の振り切りを行なった後、(株) ニコン製 KrFエキシマレーザーステッパー NSR2205EX12B (開口数 0. 55)を用い 、 180nmのラインアンドスペースパターンの露光を行ない、線幅が 180nmになる露 光量を最適露光量 (感度)とした。 PEBは表 1に示す条件で行なった。その後、 2. 38 重量0 /0テトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド水溶液を用い、 23°Cで 1分間、パドル法 により現像したのち、純水で水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成した。得られた レジストパターンの断面形状の類型を図 1に表す。図 1において、パターン形状の上 辺の幅を a、下辺の幅を bとしたときに、 a/b> l . 1のときは「Tトップ形状不良」であり 、aZb< 0. 9のときは「丸まり不良」であり、 0. 9≤a/b≤l . 1のときは「パターン形 状良好」である。なお、 aおよび bは、図 1に表される点を測定しウェハー内で無作為 に 10点測定した平均値を aおよび bの値とした。
解像度:
上記最適露光量において解像可能な最小寸法を解像度とした。
焦点深度余裕 (DOF) :
上記最適露光量においてフォーカスを 1. 0 111ょり+ 1. 0 mまで変化させた 際に線幅が 162nmから 198nmの範囲を焦点深度余裕とした。
[表 1]
酸拡散抑制剤 難度 感度(mj 深度 液浸耐性 樹脂 CA) 酸発生剤 (B) 溶剤(D) PB条件 PEB条件
(C) cm ) 示裕(nm) (a b)
D-1 (450)
実施例 1 A-I (100) B-1C3) C - 1(0-2) 130C90秒 130CC90秒 150 43.0 0
D 2(450) 良好
D- 1 (450)
実施例 2 A— 1(100) B-2(3) C-K0.2) 10O 9O秒 110 C90秒 160 39.0 0.9
D— 2(450) 良好
D- 1 (450)
実施例 3 A—" 100) B - 3(5) C- 2(0.2) 130oC90秒 130CC90秒 150 35.0 1.0
D— 2(450) 良好
D-1 (450)
実施例 4 A— 1 (100) B-3(5)/B-6(1) C-K0.3) 130 90秒 120 90秒 160 35.0 0.9
D 2(450) 良好
D-1 (450)
実施例 5 A-1 (100) B-3(5) B-4(2) C-K0.3) 130C9〇秒 130 90秒 160 35.0 0.9
D 2(450) 良好
D- 1 (450)
実施例 6 A-3(100) B-2i5) C - 1(0.2) 100C90秒 110CC90秒 150 39.0 0.9
D— 2(450) 良好
D-1 (450)
実施例 A— 3(100) B - 3(5 0-2(0.3 130C90秒 130¾90秒 140 35.0 1.0 良好
D 2(450)
D- 1 (450)
実施例 8 A— 3(100) B-2(6)/B-6(1) C-K0.2) 100C90秒 110C90秒 150 38.0 0.9 良好
D 2(450)
D-1 (450)
実施例 9 A— 3(1 B-3(6)/B-6(1) C- 2(0.3) 130C90秒 130¾90秒 150 35.0 1.0
D 2(450) 良好
D-1 (450)
実施例 10 A— 3(1 B-5C5) C-K0.2) 130C9〇秒 130CC90秒 160 36.0 0.9
D 2(450) 良好
D-1 (450) T 形 比蛟例 1 A— 2(100) B-K3) C-K0.2) 130C90秒 130 90秒 170 37.0 0.7
D 2(450) 状不良
D- 1 (450) T卜ッフ'形 比較例 2 A— 2(100) B- 1(5) C- 2(0.3) 130oC90秒 130 90秒 170 37.0 0.7
D— 2(450) 状不良
D-1 (450) T卜 '形 比較例 3 A— 4(1 0) B-IC5) C- 2(0.3) 130 90秒 130Ϊ90秒 170 37.0 0.7
D 2(450) 状不良 産業上の利用可能性
[0051] 本発明の液浸露光用感放射線性榭脂組成物は、レジスト膜が水に対する親和性を 低下させるため液浸露光に際して水に安定なレジスト膜となり、膜厚さの変動もなぐ 焦点深度余裕、解像度に優れる。そのため、今後さらに微細化が進行すると予想さ れる半導体デバイスの製造に極めて好適に使用することができる。
図面の簡単な説明
[0052] [図 1]レジストパターンの断面形状を表す図である。
符号の説明
[0053] a パターン开状の上辺の幅
b パターン形状の下辺の幅