明 細 書
図形学習教材、その支援装置、並びに、そのプログラムおよび記録媒体 技術分野
[0001] 本発明は、ユーザに、ピースの組み合わせまたは数を変えさせながら、以下の動作
、すなわち、予め用意されたピース群の中から任意の組み合わせを選択すると共に、 当該ピースの組み合わせを可能な限り狭い枠内に入るように配置する動作を繰り返 させることによって、自然に、ユーザによる組み合わせ問題の理解を深めることを可 能とする図形学習教材、および、その支援装置に関するものである。
背景技術
[0002] 従来から、ピース片の配置を工夫することによって、予め定められた枠内に、当該ピ 一ス片を収納するパズルが広く使われて 、る。
[0003] 例えば、特許文献 1 (特開 2001— 276413 ;公開日: 2001年 10月 9日)などに示す パズルでは、枠として、内部空間が立方体をなす箱であって、内部空間の互いに直 交する 3面と、これに対向する 3面とがそれぞれ別体となるように分割された箱が設け られている。また、当該パズルには、ピースとして、直方体形状のブロックが設けられ ている。さらに、これらのブロックの中には、互いに直交する 3辺の長さが全て Ls (s = 1、 2、 · ··、 n;nは、 2以上の自然数)である n種類の立方体ブロックがそれぞれ 1つず つ含まれている。また、上記ブロックの中には、互いに直交する 3辺の長さ力 それぞ れ、 Ls、 Lsおよび Lt (t= l、 2、 · ··、 n;ただし、 sとは異なる)である P種類の正四角 n 2
柱ブロックがそれぞれ 3つずつ含まれている。さらに、上記ブロックの中には、互いに 直交する 3辺の長さが、それぞれ、 Ls、 Ltおよび Lu (u= l、 2、 · ··、 n;ただし、 sおよ び tと異なる)である C種類の直方体ブロック力 それぞれ 6つずつ含まれている。ま n 3
た、上記箱の内部空間の辺の長さが、 Ll +L2 +〜+Lnに設定されており、上記各 ブロックを糸且み立てること〖こよって、箱の内部空間と同一の立方体を構成し得るように なっている。
[0004] これにより、ユーザは、ブロックを箱内に収納するように、当該ブロックの組み合わせ 方を工夫して楽しむだけではなぐ箱の内部空間の体積と、各ブロックの体積の合計
とが等しくなることから、例えば、(a + b + c) 3 =a3 +b3 +c3 + 3a2 b + 3b2 c + 3c2 a + 3ab2 + 3bc2 + 3ca2 + 6abcの恒等式が成立することを自然に理解することができる 発明の開示
[0005] し力しながら、上記従来の構成では、達成すべき目標が、「予め定められた枠内に 予め定められたピース片を収納する」という唯 1つの目標であるため、一度解き方が 分かってしまえば、そのユーザにとって、そのパズルの寿命力 そのパズルを解くとい う意味では無くなってしまい、後は、観賞用あるいはコレクションとしての価値しかなく なるという問題を生じる。
[0006] 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、難易度を変更 しながら、楽しみ続けることができると共に、組み合わせ可能なものの数が増加する に従って、組み合わせの数が増大し、多量の試行錯誤が必要になること、および、多 量の試行錯誤を効率よく処理するための理論的な考え方を、ユーザに自然に理解さ せることが可能な図形学習教材、並びに、その支援装置を実現することにある。
[0007] 本発明に係る図形学習教材は、上記目的を達成するために、複数のパズル片と、 上記パズル片の少なくとも複数を載置可能な載置面が設けられた基板と、上記載置 面のうち、上記パズル片が配置された部分を囲むように配置可能な枠を構成する 1ま たは複数の枠部材と、上記枠部材の少なくとも 1つを移動可能に保持する支持部材 とを備え、上記複数のパズル片には、形状または寸法の少なくとも一方が他とは異な るものが含まれており、上記枠部材および基板の少なくとも 1つには、得点を導出す る際に参照される上記枠の広さまたは周囲長を導出するための目盛りが設けられて 、ることを特徴として 、る。
[0008] また、上記構成に加えて、上記各パズル片は、それぞれ平面形状が矩形であって もよい。さらに、上記構成に加えて、上記支持部材は、上記基板であり、上記移動可 能な枠部材は、上記支持部材としての基板力 取り外し可能であり、当該基板の端 部のうち、上記移動可能な枠部材を取り外し可能な端部は、端になる程、基板の厚 みが薄くなるように形成されて 、てもよ 、。
[0009] これらの構成によれば、枠部材の少なくとも 1つが移動可能であり、し力も、複数の
パズル片のうち、載置面に載置するパズル片を選択できる。したがって、いずれの組 み合わせのノズル片を選択するかによって、選択したパズル片を、上記枠ができる だけ狭くなるように配置する際の難易度が大きく変化する。また、各パズル片には、 形状または寸法の少なくとも一方が他とは異なるものが含まれているので、選択可能 なノズル片の組み合わせの数を大きな値にすることができる。この結果、固定の枠内 に決められた組み合わせのパズル片を詰め込む構成とは異なって、ピース片の組み 合わせを変更することによって、難易度を変更しながら、楽しみ続けることができる。 なお、枠または基板に目盛りが設けられているので、枠部材の少なくとも 1つが移動 可能であるにも拘わらず、当該目盛りを見ることによって、ユーザは、枠の広さまたは 周囲長を容易に把握することができ、当該広さまたは周囲長に基づいて得点を導出 することができる。
[0010] また、ピース片の数が増えるに従って、各パズル片を配置する際の組み合わせの 数が急速に増大し、上記枠を狭くすることを、ユーザに実感させることができるので、 身近な組み合わせ問題であっても、組み合わせ可能なものの数が増加するに従って 、組み合わせの数が増大し、多量の試行錯誤が必要になることを、ユーザに自然に 理解させることができる。
[0011] さらに、より効率よく(より少ない手間で)、枠の広さ (または周囲長)を狭く(短く)する ためには、無駄な対称性を排除したり、場合分けしたりすることが有効である。したが つて、無駄な対称性の排除、あるいは、場合分けといった論理的な考え方を、ユーザ に自然に身に付けさせることができる。
[0012] なお、これらの考え方は、図形学習教材を楽しむだけではなぐ例えば、ロール鉄 板からの板取り問題、 VLSI設計におけるモジュール配置問題など、各産業の種々 の問題に広く応用できる。したがって、上記図形学習教材のように、抽象化された問 題によって、これらの考え方を自然に身に付けることができれば、これらの問題へ対 処する際の素地を養うことができる。
[0013] さらに、上記構成に加えて、上記各パズル片の表の面および裏の面とには、各パズ ル片を特定するための記号が記されており、表の面に記された記号の向きと、裏の面 に記された記号の向きとは、互いに 90度異なって 、てもよ 、。
[0014] 上記構成によれば、ユーザは、ピース片を枠内に詰め込んでいる最中であっても、 表の面に記された記号が正しい方向を向くようにピース片を配置することによって、 当該ピース片を横向きに固定(限定)して配置できる。同様に、ユーザは、裏の面に 記された記号が正しい方向を向くようにピース片を配置することによって、当該ピース 片を縦向きに固定 (限定)して配置できる。したがって、置き方を制限して、上記選択 したピース片の配置を試行する場合であっても、ユーザは、記号の向きが正しくなる ように、各ピース片を配置するだけで、正しい向きでピース片を配置できる。
[0015] 一方、本発明に係る支援装置は、上記目的を達成するために、上記図形学習教材 による学習を支援するための支援装置であって、上記載置面に載置した上記パズル 片の組み合わせと上記広さまたは周囲長との入力を受け付け、これらの入力から、上 記パズル片を上記広さまたは周囲長の枠内に詰め込んだときの得点を算出して返答 する得点算出手段を備えて 、ることを特徴として 、る。
[0016] ここで、上記図形学習教材では、上述したように、選択可能なピース片の組み合わ せと、枠の広さまたは周囲長とによって難易度が変化し、それに伴なつて得点も変化 する。ただし、各パズル片には、形状または寸法の少なくとも一方が他とは異なるもの が含まれて 、るので、選択可能なノ ズル片の組み合わせの数を大きな値にすること ができる。したがって、得点を導出するのに手間が力かってしまう。
[0017] これに対して、上記支援装置は、得点算出手段を備えているので、載置面に載置 した上記パズル片の組み合わせと上記広さまたは周囲長との入力を受け付け、これ らの入力から、上記パズル片を上記広さまたは周囲長の枠内に詰め込んだときの得 点を算出して返答でき、ユーザによる図形学習教材の学習を支援できる。
[0018] したがって、固定の枠内に決められた組み合わせのパズル片を詰め込む構成とは 異なって、ピース片の組み合わせを変更することにより、難易度を変更しながら、楽し み続けることができる図形学習教材であるにも拘わらず、得点を容易に導出できる。
[0019] また、上記構成に加えて、得点登録指示の入力を受け付けた場合、上記得点をデ ータベースに登録してもよい。当該構成では、得点をデータベースに登録できるので 、複数のユーザによる得点の競い合いや、自らの得点の上昇の確認を支援できる。
[0020] 一方、本発明に係る図形学習教材は、上記目的を達成するために、上記図形学習
教材による学習を支援するための支援装置であって、上記載置面に載置しょうとする 上記パズル片の組み合わせと、これらのパズル片を詰め込もうとする上記広さまたは 周囲長との入力を受け付け、これらの入力から、上記パズル片を上記広さまたは周 囲長の枠内に詰め込む際の難易度を算出して返答する難易度算出手段を備えてい ることを特徴としている。
[0021] ここで、上記図形学習教材では、上述したように、選択可能なピース片の組み合わ せと、枠の広さまたは周囲長とによって難易度が変化する。また、各パズル片には、 形状または寸法の少なくとも一方が他とは異なるものが含まれているので、選択可能 なノズル片の組み合わせの数を大きな値にすることができる。したがって、選択した ピース片の組み合わせを、目標とする広さまたは周囲長の枠に詰め込む場合の難易 度を、ユーザが把握することが難しい。
[0022] これに対して、上記支援装置は、難易度算出手段を備えているので、上記載置面 に載置しょうとする上記パズル片の組み合わせと、これらのパズル片を詰め込もうとす る上記広さまたは周囲長との入力を受け付け、これらの入力から、上記パズル片を上 記広さまたは周囲長の内に詰め込む際の難易度を算出して返答でき、ユーザによる 図形学習教材の学習を支援できる。
[0023] したがって、固定の枠内に決められた組み合わせのパズル片を詰め込む構成とは 異なって、ピース片の組み合わせを変更することにより、難易度を変更しながら、楽し み続けることができる図形学習教材であるにも拘わらず、ユーザは、自らに適した難 易度で楽しむことができる。
[0024] さらに、上記構成に加えて、上記返答は、上記組み合わせのパズル片を上記広さ または周囲長に詰め込むための配置をコンピュータが計算する際に必要な計算量に 応じて算出されてもよい。当該構成では、得点または難易度力 上記組み合わせの パズル片を上記広さまたは周囲長の枠に詰め込むための配置をコンピュータが計算 する際に必要な計算量に応じて決定されるので、上記組み合わせと広さまたは周囲 長との対の全てに対応して、得点または難易度を記憶してお力なくても、何ら支障な ぐ得点または難易度を算出できる。したがって、選択可能なピース片の組み合わせ の数が増大しても、得点および難易度を導出するために必要な記憶容量を余り増大
させることなぐ得点および難易度を返答できる。
[0025] さらに、上記構成に加えて、上記図形学習教材には、上記移動可能な枠部材の位 置を検出するセンサが設けられており、上記広さまたは周囲長の入力は、上記セン サの検出結果の入力であってもよい。当該構成では、センサの検出結果の入力によ つて、広さまたは周囲長が入力されるので、ユーザが広さまたは周囲長を入力する際 の手間を削減できる。
[0026] また、本発明に係る支援装置は、上記目的を達成するために、上記図形学習教材 による学習を支援するための支援装置であって、上記載置面に載置しょうとする上記 パズル片の組み合わせの入力を受け付け、当該入力に基づいて、上記広さをできる だけ狭くまたは周囲長をできるだけ短くするための各パズル片の配置を、予め定めら れた発見的手法、あるいは、最適解を求めるために予め定められた厳密計算法に従 つて計算する解算出手段を備えて 、ることを特徴として 、る。
[0027] ここで、上記図形学習教材では、上述したように、選択可能なピース片の組み合わ せを変更すると、その場合に適切な配置も変化する。また、各パズル片には、形状ま たは寸法の少なくとも一方が他とは異なるものが含まれて!/、るので、選択可能なパズ ル片の組み合わせの数を大きな値にすることができる。したがって、選択したピース 片の組み合わせに適した配置全てを記憶しておくことが難しい。
[0028] これに対して、上記支援装置は、解算出手段が設けられているので、上記載置面 に載置しょうとする上記パズル片の組み合わせの入力を受け付け、当該入力に基づ いて、上記広さをできるだけ狭くまたは周囲長をできるだけ短くするための各パズル 片の配置を、予め定められた発見的手法に従って計算でき、選択したピース片の組 み合わせに適した配置全てを記憶しておく必要がない。したがって、選択可能なピー ス片の組み合わせの数が増大しても、適切な解を導出するために必要な記憶容量を 余り増大させることなぐ発見的手法で発見した解をユーザに提示できる。この結果、 ユーザは、自らの詰め合わせ方の不備、あるいは、より適切な詰め合わせ方を学習し 、より高得点の詰め合わせに挑むことができ、ユーザによる図形学習教材の学習を支 援できる。
[0029] ところで、上記支援装置は、ハードウェアで実現してもよ 、し、プログラムをコンビュ
ータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラム は、上記支援装置の手段として、コンピュータを動作させるプログラムであり、本発明 に係る記録媒体には、当該プログラムが記録されて 、る。
[0030] これらのプログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記 支援装置として動作する。したがって、上記支援装置と同様に、ユーザによる図形学 習教材の学習を支援できる。
[0031] このように、本発明によれば、枠部材の少なくとも 1つが移動可能であり、しかも、複 数のパズル片のうち、載置面に載置するパズル片を選択できる。したがって、いずれ の組み合わせのパズル片を選択するかによって、選択したノズル片を、上記枠がで きるだけ狭くなるように配置する際の難易度が大きく変化する。また、各パズル片には 、形状または寸法の少なくとも一方が他とは異なるものが含まれているので、選択可 能なパズル片の組み合わせの数を大きな値にすることができる。この結果、固定の枠 内に決められた組み合わせのパズル片を詰め込む構成とは異なって、ピース片の組 み合わせを変更することによって、難易度を変更しながら、楽しみ続けることができる
[0032] この結果、難易度を変更しながら、楽しみ続けることができると共に、組み合わせ可 能なものの数が増加するに従って、組み合わせの数が増大し、多量の試行錯誤が必 要になること、および、多量の試行錯誤を効率よく処理するための理論的な考え方を 、ユーザに自然に理解させることが可能な図形学習教材、並びに、その支援装置とし て、広く使用できる。
図面の簡単な説明
[0033] [図 1]本発明の実施形態を示すものであり、図形学習教材本体を示す斜視図である。
[図 2]上記図形学習教材本体を含む図形学習システム全体の要部構成を示す構成 図である。
[図 3]上記図形学習教材本体に含まれるピースを示す斜視図である。
[図 4]上記図形学習教材本体の底板の一端を示す断面図である。
[図 5]上記図形学習教材本体を示すものであり、ピースが載置されている状態を示す 斜視図である。
[図 6]上記ピースの配置例を示す模式図である。
[図 7]上記ピースの他の配置例を示す模式図である。
[図 8]上記ピースのさらに他の配置例を示す模式図である。
[図 9]上記図形学習システムのサーバ装置またはクライアント装置の要部構成を示す ブロック図である。
[図 10]上記クライアント装置およびサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
[図 11]上記図形学習システムの変形例を示すものであり、図形学習システムの要部 構成を示す構成図である。
符号の説明
[0034] 3 クライアント装置 (支援装置)
4 サーバ装置 (支援装置)
11 ピース(パズル片)
21 底板 (基板 ·支持部材)
21a 載置面
22 枠 (枠部材)
23 ゲージ (移動可能な枠部材)
24 目盛り
発明を実施するための最良の形態
[0035] 本発明の一実施形態につ!、て図 1な!、し図 11に基づ!/、て説明すると以下の通りで ある。すなわち、本実施形態に係る図形学習システムは、ユーザに、ピースの組み合 わせまたは数を変えさせながら、以下の動作、すなわち、予め用意されたピース群の 中から任意の組み合わせを選択すると共に、当該ピースの組み合わせを可能な限り 狭い枠内に入るように配置する動作を繰り返させることによって、自然に、ユーザによ る組み合わせ問題の理解を深めることを可能とするシステムであって、組み合わせ問 題の学習に好適に用いられて 、る。
[0036] 本実施形態に係る図形学習システム 1には、図 2に示すように、上記ピースなどを含 む図形学習教材本体 2と、図形学習教材本体 2による学習を支援するための支援装 置としてのクライアント装置 3およびサーバ装置 4とが設けられており、詳細は後述す
るように、クライアント装置 3およびサーバ装置 4は、例えば、あるピースの組み合わせ を選択した場合の難易度などを回答したり、あるピースの組み合わせを特定の広さの 枠内に収めたときの得点を回答したりして、図形学習教材本体 2による学習を支援す ることがでさる。
[0037] 上記図形学習教材本体 2は、図 1に示すように、それぞれに定められた平面形状を 持ち、予め定められた厚みの複数のピース (パズル片) 11…と、当該ピース 11の複 数を載置可能な箱 12とを備えて 、る。
[0038] 本実施形態では、上記ピース 11…の平面形状は、それぞれ矩形に設定されており 、各ピース 11の形状は、直方体になっている。また、上記複数のピース 11…の中に は、平面形状の形が他のピース 11の平面形状の形と異なるもの(例えば、長辺と短 辺との比率が異なるものなど)が含まれている。さらに、上記複数のピース 11…の中 には、平面形状の寸法が他のピース 11の平面形状の寸法と異なるもの(例えば、相 似形のものなど)も含まれている。なお、上記複数のピース 11…の中には、平面形状 の形と寸法との双方力 他のピース 11と異なっているものが含まれていてもよい。ま た、上記複数のピース 11…の中には、平面形状の形と寸法との双方が他のピース 1 1と同じものが含まれて!/、てもよ!/、。
[0039] また、図 3に示すように、本実施形態に係る各ピース 11において、表の面 11aおよ び裏の面 l ibには、各ピース 11を特定するための記号 Maおよび l ibがそれぞれ記 されている。本実施形態では、当該記号の一例として、シリアルかつユニークな番号 が採用されている。
[0040] さらに、表の面 11aおよび裏の面 l ibに付された記号 Ma' Mbの向きは、上記矩形 の 4辺の!/、ずれかと平行になるように設定されており、表の面 1 laに付された記号 Ma の向きと、裏の面 l ibに付された記号 Mbの向きとは、互いに 90度異なっている。な お、記号が文字 (番号を含む)の場合、記号の向きは、文字のベースラインである。
[0041] 一方、図 1に示すように、上記箱 12の概略形状は、蓋のない中空の箱において、壁 面の一方を可動式にした形状である。より詳細には、箱 12は、ピース 11の複数を載 置可能な載置面 21aが設けられた底板 (基板 ·支持部材) 21と、載置面 21aの 3方を 取り囲むように、底板 21の載置面 21aの周囲から、載置面 21aの上方へ延設された
枠 (枠部材) 22と、上記載置面 21a上を、上記載置面 21aの他方から上記枠 22の対 向する面へ向けての方向( α )へ移動可能なゲージ (移動可能な枠部材) 23とを備え ている。
[0042] 本実施形態では、上記載置面 21aは、矩形状に形成されており、上記枠 22は、当 該矩形の 3辺 Sa〜Scに沿って設けられている。また、上記ゲージ 23は、残余の一辺 Sdから、上記枠 22のうち、当該辺 Sdに対向する辺 Sbへの方向 αへ移動可能に形 成されている。
[0043] また、上記枠 22のうち、上記各辺 Sa〜Scにそれぞれ沿った部分を 22a〜22cとす ると、上記方向 exに沿った部分 22aおよび 22cには、上記ゲージ 23の上記 α方向に おける位置 Ρを示す目盛り 24が設けられている。本実施形態では、上記目盛り 24は 、上記部分 22aおよび 22cへ単位長毎に埋設された真鍮線 24aと、真鍮線 24a間に 埋設され、互いに異なる色目の木片 24bとから構成されている。これにより、ユーザは 、ゲージ 23の位置の木片 24の色目を見ることによって、ゲージ 23の位置 Pを把握す ることがでさる。
[0044] さらに、上記底板 21のうち、枠 22が設けられていない辺 Sd側の端部 21dは、図 4 の断面図に示すように、辺 Sdに近づくに従って厚みが薄くなるように構成されて!、る 。これにより、ゲージ 23は、底板 21および枠 22に対して、上記方向 αに沿って着脱 し易くなつている。
[0045] 上記構成において、ユーザは、図形学習教材本体 2のピース 1 1…の中から、任意 の数および組み合わせのピース 1 1…を選択すると共に、各ピース 1 1…ができる限り 詰まって配置されるように、上記選択したピース 1 1…を、箱 12の載置面 21a上に載 置する。なお、一度、載置した結果、各ピース 1 1…が充分に詰めて配置されていな いと判断した場合、ユーザは、納得がいくまで、載置面 21aにおける、各ピース 1 1 · · · の配置を修正する。これにより、上記選択された各ピース 1 1…は、当該ユーザが可 能な限り詰めた状態で、箱 12の載置面 21 aに載置される。
[0046] さらに、ユーザは、図 5に示すように、上記ゲージ 23を、方向 αに沿って、底板 21 および枠 22へ装着し、載置面 21a上のゲージ 23を、できるだけ方向 aに移動させる 。ここで、載置面 21aには、ピース 1 1…が載置されているので、上記ゲージ 23は、ピ
ース 1 1…に接触すると、それ以上、上記方向 exには移動できなくなる。
[0047] この状態で、ユーザは、枠 22に形成されている目盛り 24を読み取って、ゲージ 23 の上記方向 αにおける位置 Ρを特定する。ここで、枠 22は、載置面 21aの 3方を取り 囲むように固定されており、ゲージ 23のみが、上記載置面 21aの他方から上記枠 22 の対向する面へ向けての方向 αへ移動可能である。
[0048] したがって、上記方向 aにおける位置 Pによって、載置面 21aのうち、枠 22および ゲージ 23で囲まれた領域 Aの広さを特定することができると共に、ユーザは、当該領 域 Aの広さを狭くするように (ゲージ 23をより a方向へ移動できるように)、ピース 11 · · - の配置を再考できる。
[0049] 一例として、図 6に示すように、ピース 1 1…を配置した状態では、ゲージ 23の位置 Pは、図中、 P1に示す位置にあり、未だ大きく改善する余地がある。ピース 11…の配 置を変更して、図 7に示す状態にすると、ゲージ 23の位置は、図中、 P2に示すように 、図 6に示す位置 P1よりも α方向に大きくなつており、ゲージ 23の高さ Η2は、図 6の 場合の高さ HIよりも低くなつている力 未だ改善の余地がある。さらに、ピース 11 · · · の配置を変更して、図 8に示す状態にすると、ゲージ 23の位置 P3は、図中、 P3に示 すように、図 7に示す位置 P2よりもさらに α方向の位置になり、高さ Η3は、より低くな る。この状態では、各ピース 11点間に隙間がないことからも明らかなように、どのよう に、ピース 11…の配置を変更しても、これ以上、ゲージ 23を α方向に移動させること ができない。なお、以下では、どのように、ピース 11…の配置を変更しても、これ以上 、ゲージ 23を α方向に移動させることができない状態のことを最適解と称する。また、 ゲージ 23の高さは、ゲージ 23の下端(より α方向の端)から、枠 22の一辺 22bの上 端までの長さである。
[0050] このように、上記図形学習教材本体 2は、予め用意された複数のピース 11…の中 から任意の組み合わせを選択すると共に、当該ピース 11 · ··の組み合わせを可能な 限り狭 、領域 Aに入るように配置する動作をユーザに繰り返させることができる。
[0051] したがって、複数のユーザ間で、領域 Aの狭さを競ったり、あるユーザが、より狭い 領域 A内に上記選択したピース 11 · "を収納できるように努力したりして、図形学習教 材本体 2を楽しむことができる。
[0052] また、より効率よく(より少ない手間で)、領域 Aの広さを狭くするためには、無駄な対 称性を排除したり、場合分けしたりすることが有効である。したがって、「ピース 11〜 の配置に対称性があり、一方を試行すれば、他の対称な配置については、試行する までもなぐ領域 Aを特定できる場合、他の対象な配置の試行を取り止める」という考 え方、および、「ピース 11…の配置方法を、複数種類に場合分けして、どの種類の配 置が、他の種類の配置よりも領域 Aの広さを狭くするかを推測し、当該種類の配置の みを試行する」という考え方などの理論的な思考を、ユーザに自然に身に付けさせる ことができる。
[0053] なお、これらの考え方は、図形学習教材本体 2を楽しむだけではなぐ例えば、ロー ル鉄板からの板取り問題、 VLSI (Very Large Scale Integration )設計におけるモジュ ール配置問題など、各産業の種々の問題に広く応用できる。したがって、上記図形 学習教材本体 2のように、抽象化された問題によって、これらの考え方を自然に身に 付けることができれば、これらの問題へ対処する際の素地を養うことができる。
[0054] また、上記図形学習教材本体 2では、最初に選択するピース 11 · · ·の数および組み 合わせによって、どの程度、上記領域 Aの広さを縮小できるかが大きく変化し、上記 選択した数および組み合わせにおける最適解、あるいは、最適に近い解 (準最適解) の例なども変化する。
[0055] したがって、従来の「ピース嚙み合わせタイプのパズル」のように、達成すべき目標 が唯 1つであり(例えば、隙間なく詰める、あるいは、所定の形に組み上げるなど)、一 度解き方が分力つてしまえば、そのユーザにとって、そのパズルの寿命力 そのパズ ルを解くという意味では無くなってしまい、後は、観賞用あるいはコレクションとしての 価値しかなくなるパズルとは異なって、本実施形態に係る図形学習教材本体 2では、 ピース 11…の数および組み合わせを変更することによって、難易度を変更しながら、 楽しみ続けることができる。
[0056] 一例として、各ピース 11の形状および寸法が互いに異なっている場合、 7個程度の ピース 11…を用意すると、それらのピース 11…の組み合わせの数は、 10億以上に なる。したがって、 1セットの図形学習教材本体 2であるにも拘わらず、人間の感覚か ら見ると、図形学習教材本体 2は、無限に近い数のパズルとなり、難易度を変更しな
がら、楽しみ続けることができる。
[0057] また、例えば、 3個や 4個程度の少数のピース 11…を選択すれば、比較的容易に 最適解を見つけることができるので、例えば、小学校の低学年など、余り理論的な思 考に慣れていない者でも、楽しむことができる。このように、 1セットの図形学習教材本 体 2であるにも拘わらず、ユーザに合った難易度での学習が可能になる。
[0058] 加えて、後述するように、ピース 11…の数が増加すると、「コンピュータであっても、 最適解ではなぐ準最適解しか算出できなくなる」ことがユーザに通知される。したが つて、「コンピュータが万能ではない」こと、および、「身近な組み合わせ問題であって も、実際には、多量の演算を行う必要がある」ことを、ユーザに自然に理解させること ができる。
[0059] なお、最適解を見つけるためには、各ピース 11が取り得る配置の全てをシラミ潰し で探索すると共に、各配置における領域 Aの広さを評価し、これら全配置の中から最 適解を見つける必要がある。ところが、現在のコンピュータの演算能力では、各ピー ス 11の平面形状が矩形であったとしても、ピース 11の個数が 7個までの場合にしか、 最適解を見つけることができず、それ以上になると、コンピュータであったとしても、準 最適解しか提示することができな!/、。
[0060] また、詳細は後述するように、本実施形態に係る図形学習システム 1では、上記選 択したピース 11…の組み合わせおよび数と、領域 Aの広さとに対応して、得点が付 けられている。したがって、複数のユーザ間で、得点を競ったり、あるユーザが、より 多くの得点が得られるように、努力したりして、楽しむことができる。また、ピース 11· ·· を複数のユーザで取り分けるなどすれば、複数のユーザが詰め方を競技することもで きる。
[0061] ところで、上記図形学習教材本体 2では、上述したように、最初に選択するピース 1 1…の数および組み合わせによって、最適解、あるいは、最適に近い解 (準最適解) の例などが変化する。
[0062] ここで、図 8に示すように、各ピース 11· ··間の隙間が全くなくなれば、最適解である ことは明確である力 ピース 11…の組み合わせおよび数によっては、最適解の状態 でも、隙間が残ってしまうことも多い。例えば、図 5の例は、最適解の状態を示してい
る力 依然として、ピース 11…間に隙間が残っている。
[0063] したがって、ユーザが、ある組み合わせおよび数のピース 11…を、ある広さの領域 Aに収めることに挑戦する場合、当該ユーザは、当該挑戦の難易度を事前に把握し 難い。同様に、ユーザが、ある組み合わせおよび数のピース 11…を、ある広さの領域 Aに収めることに成功した場合、当該ユーザは、どの程度の難易度の目標に成功し た力も把握しにくい。また、ある組み合わせおよび数のピース 11…を選択した場合の 最適解あるいは準最適解の例も把握し難 、。
[0064] これらの点を支援するために、本実施形態に係る図形学習システム 1には、図 2に 示すように、クライアント装置 3およびサーバ装置 4が設けられている。当該クライアン ト装置 3は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータなどの装置であって、図形学習 教材本体 2のユーザによって操作可能な場所に配置されている。一方、サーバ装置 4は、当該クライアント装置 3と、例えば、インターネットなどのネットワーク 5を介して通 信可能な装置であって、クライアント装置 3からの要求 (例えば、問い合わせや指示な ど)に応えることができる。
[0065] 具体的には、図 9に示すように、本実施形態に係るサーバ装置 4には、クライアント 装置 3から送信されてきたピース 11 · ··の組み合わせに基づ 、て、最適解または準最 適解を算出する解計算部 31と、クライアント装置 3から送信されてきたピース 11…の 組み合わせ、および、目標とする領域 Aの広さに基づいて、ユーザが、当該ピース 11 …を選択し、当該領域 Aの広さに収める場合の難易度を算出する難易度計算部 32 と、クライアント装置 3から送信されてきたピース 11…の組み合わせ、および、それら を収納した領域 Aの広さに基づいて、ユーザが、当該ピース 11· ··を選択し、当該領 域 Aの広さに収めた場合の得点を算出する得点計算部 33と、上記各計算部 31〜3 3によって参照されるデータおよびユーザの得点を記憶する記憶部 34と、クライアント 装置 3によるユーザの指示に基づいて、当該ユーザの得点を当該記憶部 34に登録 する得点記録部 35とが設けられている。なお、上記各部材 31〜35は、 CPUが記憶 装置に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制 御することによって実現される機能ブロックである。
[0066] 本実施形態では、クライアント装置 3のブラウザによって、サーバ装置 4への問い合
わせや要求の送信、および、サーバ装置 4からの応答の表示を行うことができるように 、上記各計算部 31〜33および 35は、当該ブラウザが送受可能なプロトコル (例えば 、 HTTPプロトコルなど)で、し力も、当該ブラウザが解釈可能なフォーマット (例えば 、 HTMLなど)のデータを送受できるように構成されて!、る。
[0067] また、本実施形態に係る図形学習システム 1では、図形学習教材本体 2の購入時 に、サーバ装置 4へのアクセス権も購入されるようになっており、上記上記各計算部 3 1〜33および 35は、クライアント装置 3からの要求を受けた場合に、例えば、アクセス 権と共に渡されるアカウント名と、当該アカウント名に予め関連付けられたパスワード との組み合わせで、クライアント装置 3のユーザあるいはクライアント装置 3自体を認 証するなどして、当該クライアント装置 3にアクセス権があるか否かを確認すると共に、 アクセス権を持って 、な 、第三者力 の要求には、正し 、応答(問!/、合わせへの回 答など)を返さな ヽように構成されて ヽる。
[0068] さらに、上記解計算部 31は、例えば、予め定められた数と比較するなどして、上記 選択されたピース 11…の個数が最適解を算出できる程度に少ないか否かを判定し、 最適解を算出できる程度に上記個数が少ない場合には、上述したシラミ潰しのアル ゴリズム (厳密計算法)で、最適解を算出することができる。
[0069] なお、問い合わせがある度に最適解を算出してもよいが、算出された最適解を、ピ ース 11…の組み合わせと関連付けて、上記記憶部 34に格納しておき、問い合わせ を受けたピース 11 · · ·の組み合わせに対応する最適解が記憶部 34に格納されて 、る 場合は、最適解を算出する代わりに、記憶部 34から読み出した最適解を返答しても よい。また、最適解を算出可能なピース 11…の組み合わせ全てについて、当該サー バ装置 4または図示しない他のコンピュータによって、予め最適解を算出しておき、 各最適解を上記組み合わせに関連付けて記憶部 34に格納してもよ 、。この場合、 解計算部 31は、問 、合わせを受けた組み合わせに関連して記憶されて!、る最適解 を記憶部 34から読み出してクライアント装置 3に返答する。なお、この場合であっても 、上述したように、最適解を算出可能な組み合わせが限られているので、何ら支障な ぐ各組み合わせに対応する最適解を上記記憶部 34に格納できる。
[0070] 一方、上記解計算部 31は、上記選択されたピース 11…の個数が最適解を算出で
きない程度に多い場合には、予め定められたアルゴリズムに従って、準最適解を算 出することができる。なお、上述したように、選択可能なピース 11…の組み合わせは 、非常に大きぐ記憶部 34の記憶容量を大きく設定しても、全ての組み合わせに対 応する準最適解を上記記憶部 34に格納することはできない。ところが、解計算部 31 は、準最適解は、所定のアルゴリズムに従って算出するので、図形学習教材本体 2に 用意されたピース 11の個数が多い場合であっても、何ら支障なぐ準最適解を返答 できる。
[0071] また、上記難易度計算部 32は、例えば、上記ピース 11…の組み合わせと領域 Aの 広さとに基づ!/、て、上記解計算部 31が準最適解を算出するために必要な計算ステツ プ数を算出するなどして、「ユーザが、当該ピース 11· ··を選択し、当該領域 Aの広さ に収める場合の難易度」を算出することができる。
[0072] 同様に、上記得点計算部 33も、例えば、上記ピース 11…の組み合わせと領域 Aの 広さとに基づ!/、て、上記解計算部 31が準最適解を算出するために必要な計算ステツ プ数を算出するなどして、「ユーザが、当該ピース 11· ··を選択し、当該領域 Aの広さ に収めた場合の得点」を算出することができる。なお、当該得点計算部 33は、ユーザ の得点を返答する際に、上記組み合わせ力 算出される最適解または準最適解の 得点を併せて返答し、クライアント装置 3に最適解または準最適解の得点をユーザに 提示させてもよい。
[0073] なお、上記解計算部 31が準最適解を算出するタイミングも、最適解を算出するタイ ミングと同様に、問い合わせがある度に限るものではない。例えば、難易度の問い合 わせがあった時点や得点の問 、合わせがあった時点など、他のタイミングで算出し、 記憶部 34に記憶しておくと共に、問い合わせがあった組み合わせに対応する準最 適解が記憶部 34に記憶されていれば、当該準最適解を読み出して返答してもよい。 ここで、難易度や得点の問い合わせは、解の問い合わせよりも早い時点で行われる ことが多いので、難易度の問い合わせ時点で、準最適解を算出しておくことによって 、サーバ装置 4は、記憶部 34に必要な記憶容量を余り増大させることなぐより速く準 最適解をクライアント装置 3に返答できる。また、準最適解を算出する際のステップ数 に基づいて、難易度や得点を算出している場合は、難易度や得点の問い合わせ時
点で、準最適解を算出することによって、準最適解を算出する手順の一部または全 部と、準最適解を算出するために必要な計算ステップ数を算出する手順の一部また は全部とを共用できる。したがって、双方を別々に算出する場合よりも、双方を算出 するために必要な演算量を削減できる。
[0074] また、上記得点記録部 35は、クライアント装置 3によるユーザの指示に基づいて、 当該ユーザの得点を当該記憶部 34に登録することができる。なお、クライアント装置 3は、ユーザによる当該得点登録の指示と得点との双方をサーバ装置 4へ送信しても よい。また、得点計算部 33によって計算された得点が記憶部 34に記憶されている場 合は、両者のうち、得点登録の指示のみをクライアント装置 3が送信し、得点記録部 3 5が当該得点を登録してもよい。より詳細には、サーバ装置 4の上記得点計算部 33 は、例えば、得点をクライアント装置 3へ返答する際に、当該得点を登録するか否か を確認するボタンなどをクライアント装置 3へ表示させて、ユーザに登録の要否の入 力を促してもよい。この場合、クライアント装置 3は、ユーザの操作に応じて、得点登 録の要否をサーバ装置 4へ送信し、得点記録部 35は、得点登録の指示を受け付け た場合、得点計算部 33が算出し、記憶部 34に一時記憶されていた得点を、記憶部 34から読み出し、当該得点を記憶部 34の得点記録用のデータベースに登録しても よい。
[0075] ここで、本実施形態に係る図形学習システム 1では、サーバ装置 4が複数のユーザ を個別に支援できるように、各ユーザにユニークな IDが割り当てられており、得点記 録部 35は、各ユーザの得点を、当該ユーザの IDに関連付けて登録できる。
[0076] さらに、本実施形態に係る得点記録部 35は、クライアント装置 3からの指示に応じて 、記憶部 34の得点記録用のデータベースに登録されている得点を返答できる。なお 、得点記録部 35は、検索条件の指定を受け付けた場合、記憶部 34の得点記録用の データベースから、当該検索条件に該当する得点を返答してもよい。また、得点だけ ではなぐユーザに関連する情報 (ユーザの IDや、 IDに関連して記憶されたユーザ の名前など)を返答してもよ 、。
[0077] ここで、上記各部材 31〜35を構成するためのプログラムは、常時同じプログラムで あってもよいが、解などの算出方法として、より新しい算出方法が見つ力る場合がある
。したがって、図 2に示すように、研究者用のクライアント装置 6を設け、当該クライァ ント装置 6から、ネットワーク 5を介して、上記各部材 31〜35を構成するためのプログ ラムを更新できるように、サーバ装置 4を構成してもよい。この場合、サーバ装置 4は、 上記プログラムを常に最新のものに更新でき、上記各部材 31〜36は、常に、最新の 算出方法で、解などを算出することができる。
[0078] なお、サーバ装置 4および研究者用のクライアント装置 6の運営方法としては、種々 の方法が考えられるが、例えば、研究者が、図形学習教材本体 2の販売およびサー バ装置 4の運用を、教材販売会社に委託する場合は、サーバ装置 4が教材販売会社 によって運用される。また、研究者が、図形学習教材本体 2の販売のみを教材販売 会社に委託する場合は、研究者が、自らのクライアント装置 6だけではなぐサーバ装 置 4を運営してもよい。この場合、サーバ装置 4とクライアント装置 6とが一体であって ちょい。
[0079] 上記構成において、クライアント装置 3およびサーバ装置 4がユーザを支援する際 の動作を、図 10に基づき説明すると、以下の通りである。すなわち、ステップ 1 (以下 では、 S1のように略称する)において、ユーザがピース 11…の組み合わせと目標に する領域 Aの広さとを決定し、クライアント装置 3が、例えば、図示しないマウスやキー ボードなどの入力装置などを介して、ユーザから、これらの入力と、難易度の問い合 わせ指示とを受け付けると、クライアント装置 3は、 S2において、サーバ装置 4へ、上 記組み合わせ、および、広さを含む難易度問い合わせ要求を送信して、「ユーザが、 当該ピース 11 · "を選択し、当該領域 Aの広さに収める場合の難易度」を問 、合わせ る。一方、サーバ装置 4 (より詳細には、難易度計算部 32)は、 S3において、難易度 問い合わせ要求を受け付けると、当該難易度問い合わせ要求に基づいて、難易度 を算出し、クライアント装置 3へ返答する。さらに、クライアント装置 3は、 S4において、 例えば、クライアント装置 3の図示しない表示装置に難易度を表示したり、難易度を 示す音声を再生したりして、上記返答された難易度を、ユーザに提示する。
[0080] ユーザは、提示された難易度を参照して、難解過ぎたり、容易過ぎると判断すると、 再度、上記組み合わせおよび広さの選択、並びに、それらの入力を行い、クライアン ト装置 3およびサーバ装置 4に、上記 S1以降の処理を繰り返させる。
[0081] 一方、提示された難易度が妥当と判断した場合、ユーザは、上記選択したピース 1 1…を、上述したように、領域 Aの広さができるだけ狭くなるように、各ピース 11· ··を、 図形学習教材本体 2の箱 12の載置面 11aへ詰め込む。
[0082] ユーザがピース 11…の詰め込みの試行を繰り返し、充分に領域 Aの広さを狭くでき たと判断すると、ユーザは、クライアント装置 3へ、詰め込んだピース 11…の組み合わ せと、当該ピース 11…を詰め込んだ領域 Aの広さとを入力する。クライアント装置 3は 、 S11において、上記組み合わせと広さとの入力を受け付けると、 S12において、当 該組み合わせおよび広さを含む得点問い合わせ要求をサーバ装置 4へ送信する。 一方、サーバ装置 4 (より詳細には、得点計算部 33)は、 S13において、得点問い合 わせ要求に基づいて、「ユーザが、当該ピース 11· ··を選択し、当該領域 Aの広さに 収めた場合の得点」を返答し、クライアント装置 3は、 S14において、当該返答された 難易度をユーザに提示する。
[0083] 例えば、ユーザが提示された自らの得点に満足しな力つた場合など、ユーザが、再 度、上記で選択したピース 11…の詰め合わせを試行する場合、クライアント装置 3お よびサーバ装置 4は、上記 S11以降の処理を繰り返す。
[0084] なお、サーバ装置 4が、上記組み合わせ力 算出される最適解または準最適解の 得点をユーザの得点と共に返答する場合、ユーザは、自らの得点だけではなぐ最 適解または準最適解の得点も参照して、ピース 11…の詰め合わせを再試行するか 否かを決定できる。
[0085] 一方、例えば、ユーザが提示された自らの得点に満足した場合など、ユーザが上 記で選択したピース 11 · · ·の詰め合わせを終了し、最適解または準最適解を要求す る場合、クライアント装置 3は、 S21において、ピース 11…の組み合わせの入力を受 け付け、 S22において、当該組み合わせを示す解問い合わせ要求をサーバ装置 4 へ送信する。これに応じ、サーバ装置 4 (より詳細には、解計算部 31)は、 S23におい て、最適解または準最適解を返答し、クライアント装置 3は、 S24において、上記返答 された最適解または準最適解をユーザに提示する。
[0086] これにより、ユーザは、提示された最適解または準最適解を参照して、自らの詰め 合わせ方の不備、あるいは、より適切な詰め合わせ方を学習し、より高得点の詰め合
わせに挑むことができる。
[0087] なお、最適解または準最適解を参照するか否かに拘わらず、ユーザからの得点の 登録指示を受け付けた場合、クライアント装置 3は、得点の登録要求をサーバ装置 4 へ送信し、サーバ装置 4 (より詳細には、得点記録部 35)に、ユーザの得点を登録さ せることができる。この際、クライアント装置 3は、ユーザから、各ピース 11…の配置の 入力を受け付け、当該配置の情報も併せて送信することによって、サーバ装置 4の得 点記録部 35に対して、ピース 11 · · ·の配置も記憶部 34へ入力するように指示できる。 これにより、得点記録部 35は、ピース 11…の配置の妥当性を検証すると共に、新た な配置が発見された場合は、その配置も記憶部 34に登録することができる。
[0088] また、最適解または準最適解を参照する力否か、あるいは、得点を登録するか否か に拘わらず、ユーザが、再度、ピース 11…を選択した場合、ユーザは、クライアント装 置 3およびサーバ装置 4に、上記 S1以降の処理を繰り返させる。
[0089] なお、上記では、各問い合わせ毎に、ユーザがピース 11…の組み合わせを入力す る場合を例にして説明した力 これに限るものではない。一般に、ピース 11· ··を選択 し直さない限り、難易度問い合わせ時の組み合わせと、得点問い合わせ時の組み合 わせと、解問い合わせ時の組み合わせと得点登録時の組み合わせとは、互いに同 一である。また、得点問い合わせ時の領域 Aの広さ、および、得点登録時の領域 Aの 広さも互いに同一である。したがって、クライアント装置 3が、これまでに入力されてい た組み合わせまたは広さを記憶しておけば、ユーザが再度入力しなくても、組み合わ せまたは広さを送信できる。
[0090] 同様に、上記では、各問い合わせ毎にクライアント装置 3が組み合わせまたは領域 Aの広さを含む問い合わせ要求を送信する場合について説明したが、これに限るも のではない。例えば、サーバ装置 4が、ユーザを特定可能な情報 (例えば、アカウント など)と関連付けて、これまでに受信した問い合わせ要求に含まれる組み合わせまた は広さを記憶しておけば、ユーザが、これらを再度入力せず、クライアント装置 3が、 これらを含まない問い合わせ要求を送信してもよい。この場合、サーバ装置 4は、問 V、合わせ要求を送信したユーザに関連して記憶されて 、た組み合わせまたは広さに 基づいて、問い合わせに応答できる。
[0091] また、上記では、ユーザが、ピース 11…の組み合わせ、領域 Aの広さ、あるいは、ピ ース 11…の配置を、クライアント装置 3へ入力する場合について説明したが、図形学 習教材本体 2に、これらの一部または全部を測定するセンサを設け、クライアント装置 3力 ユーザからの入力に代えて、当該センサからの入力を受け付けてもよい。これ により、ユーザが、これらの情報を入力する際の手間を削減できる。
[0092] ところで、上記では、ピース 11…を載置面 21aへ載置するときの向きを制限しない 場合について説明したが、各ピース 11…毎に、縦置きに置くか、横置きに置くかを決 定した上で、各ピース 11…を詰め合わせてもよい。
[0093] この場合、ユーザは、ピース 11…の組み合わせを入力する際、各ピース 11· ··を横 置きにするか縦置きにする力も併せて入力し、上記各ステップ Sl、 S11および S21 において、クライアント装置 3は、置き方の入力も受け付け、サーバ装置 4への問い合 わせ要求に、当該置き方も含めて送信する。また、サーバ装置 4の各計算部 31〜33 は、各ピース 11…の難易度、得点あるいは解を算出する際、指定された置き方で当 該ピース 11…を配置したときの難易度、得点あるいは解を算出する。
[0094] これにより、図形学習教材本体 2において、ピース 11…の置き方(ピース 11…を横 置きに置くか縦置きに置くか)を制限しない場合と比べて、予め用意されているピース 11…の中から、箱 12へ詰め込むべきピース 11…を選択する際の組み合わせの数を 多くすることができる。
[0095] また、このように、置き方を制限する場合であっても、上述したように、ピース 11…の 表の面 11aおよび裏の面 l ibに付された記号 Ma'Mb (図 3参照)の向きが互いに 90 度異なっているので、ユーザは、ピース 11を上記箱 12に詰め込んでいる最中であつ ても、表の面 11aに記された記号が正しい方向を向くようにピース 11を配置すること によって、当該ピース 11を横向きに固定(限定)して配置できる。同様に、ユーザは、 ピース 11を上記箱 12に詰め込んでいる最中であっても、裏の面 l ibに記された記号 が正しい方向を向くようにピース 11を配置することによって、当該ピース 11を縦向き に固定 (限定)して配置できる。したがって、置き方を制限する場合であっても、ユー ザは、記号の向きが正しくなるようにピース 11を配置するだけで、正しい向きでピース 11を配置できる。
[0096] また、上記では、図形学習システム 1の一例として、クライアント装置 3およびサーバ 装置 4を設け、サーバ装置 4に各部材 31〜35を設ける場合を例にして説明したが、 これに限るものではない。
[0097] 図 11に示す図形学習システム laのように、クライアント装置 3に、各部材 31〜35を 設け、クライアント装置 3が解などを算出してもよい。なお、この場合、クライアント装置 3の各部材 31〜35は、クライアント装置 3からの要求を受信する代わりに、例えば、 図示しないマウスやキーボードなどの入力装置によって、ユーザからの入力を受け付 け、クライアント装置 3への提示指示を送信する代わりに、図示しないクライアント装置 3の表示装置などを用いて、返答を提示させる。
[0098] この場合、サーバ装置 4は、特に設けなくてもよいが、解などの算出方法として、より 新しい算出方法が見つ力る場合がある。したがって、図 11に示すように、サーバ装置 7を設け、当該サーバ装置 7が、ネットワーク 5を介して、クライアント装置 3に各部材 3 1〜35を形成するためのプログラムを送信してもよい。これにより、クライアント装置 3 は、上記プログラムを常に最新のものに更新でき、常に、最新の算出方法で、解など を算出することができる。
[0099] なお、上記では、各部材 31〜35の全てをクライアント装置 3に設ける場合について 説明したが、これに限るものではなぐ各部材 31〜35の一部をクライアント装置 3に 設けてもよい。また、図 2と同様、研究者用のクライアント装置 6を設け、当該クライァ ント装置 6から、ネットワーク 5を介して、サーバ装置 7のプログラムを更新できるように 構成されていてもよい。なお、この場合のサーバ装置 7も、サーバ装置 4と同様に、教 材販売会社によって運用されて ヽてもよ ヽし、研究者が運営してもよ ヽ。
[0100] また、上記では、一例として、矩形状の領域 Aの 1辺を形成するゲージ 23のみを移 動可能にし、残余の 3辺を構成する枠 22を固定とする場合について説明したが、こ れに限るものではない。例えば、枠 22のうち、ゲージ 23に直交する辺 22aおよび 22c の少なくとも 1辺も移動可能に形成してもよい。この場合は、残余の辺 22bにも、目盛 り 24を形成し、移動可能な辺(22aまたは 22c)の位置を読み取り可能にすることが望 ましい。
[0101] さらに、上記では、一例として、各ピース 11…の平面形状および載置面 21aの平面
形状の双方が矩形の場合を例にして説明したが、これに限るものではない。各ピース
11…の平面形状および載置面 21aの平面形状の少なくとも一方は、例えば、 3角形 など、他の多角形であってもよい。また、凸形状だけではなぐ凹形状であってもよい 。さらに、直線ではなぐ曲線で囲まれた形状であってもよい。いずれの場合であって も、上記領域 Aが、予め定められた数の辺で囲まれた領域であれば、同様の効果が 得られる。また、上記では、枠 22が変形しない場合を例にして説明したが、これに限 るものではなぐ例えば、枠として、紐のように可撓性を持ったものを用いてもよい。
[0102] また、上記では、載置面 21a上に、各ピース 11…を配置し、各ピース 11· ··を載置し た領域 Aの狭さを競う場合について説明した力 これに限るものではない。例えば、 箱 12の深さを、複数のピース 11を重ねて置くことができる程度の深さに設定し、ピー ス 11 · · ·を重ねて置くことも許可すると共に、ピース 11が含まれる直方体の狭さを競つ てもよい。一例として、ゲージ 23に代えて、蓋の高さ(載置面 21aからの距離)を低く するように、ピース 11…を配置してもよい。
[0103] いずれの場合であっても、各ピース 11…を収納する領域 Aの狭さを競うために、載 置面 21aを囲む枠 22または載置面 21aに、領域 Aの面積、周囲の長さ、空きスぺー ス狭さ、あるいは、体積を測定するための目盛りが設けられている力 これらを測定す るためのセンサが図形学習教材本体 2に設けられていれば、同様の効果が得られる
[0104] なお、上記各実施形態では、サーバ装置 4またはクライアント装置 3を構成する各部 材 31〜35力 「CPUなどの演算手段が ROMや RAMなどの記録媒体に格納された プログラムコードを実行することで実現される機能ブロックである」場合を例にして説 明したが、同様の処理を行うハードウェアで実現してもよい。また、処理の一部を行う ハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行 する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。さらに、上記各部材のう ち、ハードウェアとして説明した部材であっても、処理の一部を行うハードウェアと、当 該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段 とを組み合わせても実現することもできる。なお、上記演算手段は、単体であってもよ いし、装置内部のノ スや種々の通信路を介して接続された複数の演算手段が共同し
てプログラムコードを実行してもよい。また、上記各部材のうちの記憶部 34は、メモリ などの記憶装置自体であってもよ!/、。
[0105] 上記演算手段によって直接実行可能なプログラムコード自体、または、後述する解 凍などの処理によってプログラムコードを生成可能なデータとしてのプログラムは、当 該プログラム(プログラムコードまたは上記データ)を記録媒体に格納し、当該記録媒 体を配付したり、あるいは、上記プログラムを、有線または無線の通信路を介して伝 送するための通信手段で送信したりして配付され、上記演算手段で実行される。
[0106] なお、通信路を介して伝送する場合、通信路を構成する各伝送媒体が、プログラム を示す信号列を伝搬し合うことによって、当該通信路を介して、上記プログラムが伝 送される。また、信号列を伝送する際、送信装置が、プログラムを示す信号列により 搬送波を変調することによって、上記信号列を搬送波に重畳してもよい。この場合、 受信装置が搬送波を復調することによって信号列が復元される。一方、上記信号列 を伝送する際、送信装置が、デジタルデータ列としての信号列をパケット分割して伝 送してもよい。この場合、受信装置は、受信したパケット群を連結して、上記信号列を 復元する。また、送信装置が、信号列を送信する際、時分割 Z周波数分割 Z符号分 割などの方法で、信号列を他の信号列と多重化して伝送してもよい。この場合、受信 装置は、多重化された信号列から、個々の信号列を抽出して復元する。いずれの場 合であっても、通信路を介してプログラムを伝送できれば、同様の効果が得られる。
[0107] ここで、プログラムを配付する際の記録媒体は、取外し可能である方が好ましいが、 プログラムを配付した後の記録媒体は、取外し可能か否かを問わない。また、上記記 録媒体は、プログラムが記憶されていれば、書換え (書き込み)可能か否か、揮発性 か否か、記録方法および形状を問わない。記録媒体の一例として、磁気テープや力 セットテープなどのテープ、あるいは、フロッピー(登録商標)ディスクゃノヽードディスク などの磁気ディスク、または、 CD— ROMや光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD )やデジタルビデオディスク(DVD)などのディスクが挙げられる。また、記録媒体は、 ICカードや光カードのようなカード、あるいは、マスク ROMや EPROM、 EEPROM またはフラッシュ ROMなどのような半導体メモリであってもよい。あるいは、 CPUなど の演算手段内に形成されたメモリであってもよい。
[0108] なお、上記プログラムコードは、上記各処理の全手順を上記演算手段へ指示する コードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各処理の一部または全 部を実行可能な基本プログラム (例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど) が既に存在して 、れば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示する コードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよ 、。
[0109] また、上記記録媒体にプログラムを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置 した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であってもよ 、し、 実メモリに配置する前で、演算手段が常時アクセス可能なローカルな記録媒体 (例え ば、実メモリゃノヽードディスクなど)にインストールした後の格納形式、あるいは、ネット ワークや搬送可能な記録媒体などから上記ローカルな記録媒体にインストールする 前の格納形式などであってもよい。また、プログラムは、コンノィル後のオブジェクトコ ードに限るものではなぐソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成 される中間コードとして格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮された 情報の解凍、符号化された情報の復号、インタプリト、コンパイル、リンク、または、実 メモリへの配置などの処理、あるいは、各処理の組み合わせによって、上記演算手段 が実行可能な形式に変換可能であれば、プログラムを記録媒体に格納する際の形 式に拘わらず、同様の効果を得ることができる。
産業上の利用の可能性
[0110] 本発明は、難易度を変更しながら、楽しみ続けることができると共に、組み合わせ可 能なものの数が増加するに従って、組み合わせの数が増大し、多量の試行錯誤が必 要になること、および、多量の試行錯誤を効率よく処理するための理論的な考え方を 、ユーザに自然に理解させることが可能な図形学習教材、並びに、その支援装置とし て、広く使用できる。