WO2006011335A1

WO2006011335A1 - 指針式計器

Info

Publication number: WO2006011335A1
Application number: PCT/JP2005/012180
Authority: WO
Inventors: Yuji Oguro; Katsuhiro Sasaki
Original assignee: Nippon Seiki Co., Ltd.
Priority date: 2004-07-30
Filing date: 2005-07-01
Publication date: 2006-02-02
Also published as: JP2006038802A; JP3937234B2

Abstract

　指針軌道のずれや乱れが生じても視認性に与える影響を小さくすることが可能な指針式計器を提供する。　指針３と、この指針３に対応する指標部１１を有する指標板１と、指針３を支持すると共に周囲に第１のギヤ列２１を有する移動部材２と、第１のギヤ列２１に噛み合う第２のギヤ列５４を有する回転部材５２と、この回転部材５２を駆動軸５１を通じて回転させることにより指針３を指標部１１に沿って回動させる駆動装置５と、移動部材２の内周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の第１，第２の支持部材４３ａ，４３ｂとを備えており、第１，第２の支持部材４３ａ，４３ｂのうち、第２の支持部材４３ｂを移動可能に設け、指針３が回動しない不動範囲Ｒｂに配置した。

Description

指針式計器

技術分野

[0001] 本発明は、例えば自動車を代表とする車両に搭載される指針式計器に関し、特に指針の仮想回転中心を含む指標板の中央領域に、貫通部または透明部力なる透視部が形成され、この透視部を通じて指標板の背後に配置される表示装置を視認させると共に、透視部の外周にて指針式表示を行う指針式計器に関する。

背景技術

[0002] 従来、この種の指針式計器として、例えば下記特許文献 1に記載のものが知られている。この指針式計器は、中央領域に透視部が形成された指標板と、透視部に臨むよう指標板の背後に配置された表示装置との間に、指針を搭載すると共に外周にギャ列が設けられたリング形の移動部材と、この移動部材の内周または外周を支持する複数の支持部材とを設け、移動部材の外周にギヤ列に嚙み合う回転歯車を連結し、この回転歯車をモータ等の駆動装置を通じて回転させることにより、表示装置の周囲で指針を指標部に沿って回動させる構成であり、指針式表示にあっては本来デッドスペースとなる中央領域を比較的広面積の情報表示スペースとして活用することができ、スペース効率がよく視認性にも優れると、つた利点がある。

特許文献 1 :特開 2000— 131099号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] ところで、前記特許文献 1記載の指針式計器は、指針が搭載される移動部材を複数の支持部材を通じて支持する構成であるが、部品の寸法精度や組付け誤差、熱影響のよる膨張や収縮等に伴って移動部材が変形または変位することがあり、このような移動部材の変形等に対処するため、特定の支持部材を移動可能に構成し、支持部材を移動部材の変形等に追従させることにより、移動部材を安定的に支持することが考えられる。し力しながら、特定の支持部材を移動可能に構成すると、この移動可能部分で指針軌道のずれや乱れが大きくなり、視認性を阻害するおそれがあった。そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、指針軌道のずれや乱れが生じても視認性に与える影響を小さくすることができる指針式計器を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0004] 本発明は、前記目的を達成するため、指針と、この指針に対応する指標部を有する指標板と、前記指針を支持すると共に周囲に第 1のギヤ列を有する移動部材と、前記第 1のギヤ列に嚙み合う第 2のギヤ列を有する回転部材と、この回転部材を駆動軸を通じて回転させることにより前記指針を前記指標部に沿って回動させる駆動装置と、前記移動部材の内周または外周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の支持部材とを備え、前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記指針が回動しない範囲に配置したことを特徴とする。

[0005] また本発明は、前記目的を達成するため、指針と、この指針に対応する指標部を有する指標板と、前記指針を支持すると共に周囲に第 1のギヤ列を有する移動部材と、前記第 1のギヤ列に嚙み合う第 2のギヤ列を有する回転部材と、この回転部材を駆動軸を通じて回転させることにより前記指針を前記指標部に沿って回動させる駆動装置と、前記移動部材の内周または外周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の支持部材とを備え、前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記指針の回動範囲を外れた位置に配置したことを特徴とする。

[0006] また本発明は、前記目的を達成するため、指針と、この指針に対応する指標部を有する指標板と、前記指針を支持すると共に周囲に第 1のギヤ列を有する移動部材と、前記第 1のギヤ列に嚙み合う第 2のギヤ列を有する回転部材と、この回転部材を駆動軸を通じて回転させることにより前記指針を前記指標部に沿って回動させる駆動装置と、前記移動部材の内周または外周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の支持部材とを備え、前記指針は前記指標部を指示する可動範囲と前記指標部の指示は行わない不動範囲とを有し、前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記不動範囲に配置したことを特徴とする。

[0007] また本発明は、前記支持部材の少なくとも一つが前記移動部材の移動に伴って回転する回転体からなることを特徴とする。 [0008] また本発明は、前記移動可能な支持部材が前記移動部材の内周に配置され、移動部材を外側に押圧する付勢手段を有することを特徴とする。

発明の効果

[0009] 本発明によれば、初期の目的を達成でき、指針軌道のずれや乱れが生じても視認性に与える影響を小さくすることができる指針式計器を提供することができる。図面の簡単な説明

[0010] [図 1]本発明の一実施形態による指針式計器の正面図である。

[図 2]図 1中、指標板を取り外した際の正面図である。

[図 3]図 2の A— A断面図である。

[図 4]図 2の B— B断面図である。

[図 5]図 2の C C断面図である。

符号の説明

[0011] 1 指標板

2 移動部材 2

3 指針 3

4 フレーム部材

5 駆動装置 5

6 表示装置 6

7 回路基板 7

11 透視部

12 指標部

21 ギヤ列 (第 1のギヤ列）

22 接触部

41 貫通部

42 スラスト受部

43 支持部材

43a 第 1の支持部材

43b 第 2の支持部材 44 第 1の軸部

45 押圧移動手段 (付勢手段)

46 第 2の軸部

47 アーム部

48 第 3の軸部

49 付勢部材

51 駆動軸

52 回転部材

53 規制手段

54 ギヤ列 (第 2のギヤ列）

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、図面に基づいて本発明による指針式計器の実施形態について説明する。図 1〜図 5は、本発明の一実施形態を示すもので、図 1は本実施形態による指針式計器の正面図、図 2は図 1中、指標板を取り外した際の正面図、図 3は図 2の A— A断面図、図 4は図 2の B— B断面図、図 5は図 2の C C断面図である。

[0013] 本実施形態による指針式計器は、図 1及び図 2に示すように、指標板 1と、この指標板 1の背後に配置される移動部材 2と、この移動部材 2に装着される指針 3と、移動部材 3の背後に配置されるフレーム部材 4と、移動部材 2を回転移動させる駆動装置 5と、観察者に所定情報を表示する表示装置 6と、この表示装置 6の背後に配置される回路基板 7とを備えている。

[0014] 指標板 1は、略中央領域に四角形の貫通孔カなる透視部 11を有し、この透視部 11の外周には、指針 3の移動経路に沿って円弧状に配列された文字や目盛等の指標部 12を備えている。これら指標部 12は、指標板 1を構成する合成樹脂板からなる基材上にスクリーン印刷等の手段により形成されている。

[0015] 移動部材 2は、閉じられたリング形状に形成された合成樹脂体力なり、その内周には駆動装置 5を通じて駆動される後述する回転部材に嚙み合うギヤ列 (第 1のギヤ列) 21と、駆動装置 5の後述する規制手段及び支持部材と接触する接触部 22がそれぞれ形成されており（図 3〜図 5参照）、本例の場合、ギヤ列 21は接触部 22よりも背後側で内側に突出するように設けられて、る。

[0016] 指針 3は、線状の合成樹脂体からなり、その先端が中心側を向くように移動部材 2 に装着固定され、移動部材 2と共に回動して指標部 11を指示する。なお指針 3と指標部 11は、光透過性を有し、図示しない光源力もの光を受けて発光するものである。

[0017] フレーム部材 4は、指標板 1の透視部 11及び表示装置 6に対応する貫通部 41を有する概略環状形状の合成樹脂体からなり、回路基板 7上に設置されている。このフレ一ム部材 4は、移動部材 2の底部を点接触にて受ける突起状のスラスト受部 42 (図 3 参照）がー体形成されると共に、移動部材 2の内周を受けるローラ状のラジアル受部力なる支持部材 43 (図 3〜図 5参照）を支持する。

[0018] 支持部材 43は、柔軟性合成ゴムまたは合成樹脂からなり、移動部材 2の回転方向に間隔を空けて複数 (この場合 2つ）配置されている。これら支持部材 43のうち、図 2 中左側に配置される第 1の支持部材 43aは、それ自体の支点が固定となるように設けられ、図 2中右下に設けられる第 2の支持部材 43bは、それ自体の支点が移動するように設けられている。

[0019] すなわち、第 1の支持部材 43aは、図 3に詳しく示すように、フレーム部材 4力突出形成された第 1の軸部 44に対して回転自在に支持され、移動部材 2の接触部 22〖こ接触しながら回転する回転体力なる。

[0020] 一方、第 2の支持部材 43bは、図 4に詳しく示すように、押圧移動手段 (付勢手段） 45を介してフレーム部材 4上に支持され、移動部材 2の接触部 22に接触しながら回転すると共に移動部材 2の変形や変位に応じて移動部材 2の中心側あるいはその反対側に移動可能な回転体力なる。

[0021] 押圧移動手段 45は、フレーム部材 4に圧入固定された金属力なる第 2の軸部 46 と、この第 2の軸部 46に固定された例えば合成樹脂からなるアーム部 47と、このァーム部 47に固定された金属製の第 3の軸部 48と、第 2の支持部材 43bを常時、移動部材 2の外側に付勢するコイルスプリング力なる付勢部材 49とで構成され、第 2の支持部材 43bは第 3の軸部 48に回転自在に支持されて、る。

[0022] 駆動装置 5は、例えばステッピングモータ力なり、図 5に詳しく示すように、回路基板 7上に接続固定されている。駆動装置 5の駆動軸 51は、前方に延びており、回転部材 52と、規制手段 53とが設けられている。

[0023] 回転部材 52は、その外周に移動部材 2のギヤ列 21に嚙み合うギヤ列（第 2のギヤ列） 54を有する合成樹脂体からなり、駆動軸 51と共に回転するよう固定されている。

[0024] 規制手段 53は、回転部材 52よりも大きな外径を有する合成樹脂体からなり、回転部材 52の前方に配置されて、移動部材 2の接触部 22に接触して回転し、各ギヤ列 2 1, 54の嚙み合い深さを規制することで、各ギヤ列 21, 54の嚙み合い深さが深くなり過ぎ、駆動装置 5に過大な負荷がかかったり、各ギヤ列 21, 54がロックすることを防止することができる。

[0025] なお本例では、回転部材 52と、規制手段 53とを別部品とした力一体部品としてもよい。

[0026] 表示装置 6は、例えば液晶表示装置からなり、指標板 1の透視部 11に臨むように、回路基板 7上に搭載されており、例えば走行距離データや外気温データカゝらなる計測情報やナビゲーシヨン情報等を表示する。

[0027] このように構成された本実施形態の指針式計器は、駆動装置 5の駆動軸 51が計測量に応じて回転するよう設定されており、駆動軸 51の回転によって回転部材 52が回転すると、回転部材 52のギヤ列 54に嚙み合うギヤ列 21を有する移動部材 2が回転移動し、移動部材 2に設けた指針 3が、表示装置 6が臨む透視部 11の外周で指標部 12を指示する。

[0028] ここで移動部材 2のラジアル方向支持は、第 1,第 2の支持部材 43a, 43bを介して行われるが、第 2の指示部材 43bが移動可能に構成されているため、部品の寸法精度や組付け誤差、熱影響のよる膨張や収縮等に伴って移動部材 2が変形または変位したとしても、第 2の支持部材 43bを移動部材 2の変形等に追従させ、安定的に支持することができる。

[0029] その一方で、移動部材 2の変形等に追従することにより、第 2の支持部材 43b付近にお、て、指針 3の軌道ずれや乱れ等が大きくなることは避けられな、。

[0030] ところが第 2の支持部材 43bの配置位置に注目すると、実施形態の場合、第 2の支持部材 43bは、指標部 12の配列軌道上または移動部材 2近傍上であって指針 3が回動しない範囲に配置されている。すなわち、指針 3は図 2に示すように指針 3が回動し、指標部 12を指示する可動範囲 Raと、指針 3が回動せず、指標部 12の指示は行わない不動範囲 Rbとを有し、不動範囲 Rbに第 2の支持部材 43bを配置している。

[0031] これにより、指針 3の軌道ずれや乱れ等が大きい第 2の支持部材 43b付近を指針指示に使用しな、不動範囲 Rbに配置できる。

[0032] 以上のように、本実施形態による指針式計器は、指針 3と、この指針 3に対応する指標部 11を有する指標板 1と、指針 3を支持すると共に周囲に第 1のギヤ列 21を有する移動部材 2と、第 1のギヤ列 21に嚙み合う第 2のギヤ列 54を有する回転部材 52と、この回転部材 52を駆動軸 51を通じて回転させることにより指針 3を指標部 11に沿つて回動させる駆動装置 5と、移動部材 2の内周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の第 1,第 2の支持部材 43a, 43bとを備えており、第 1,第 2の支持部材 43a, 43bのうち、第 2の支持部材 43bを移動可能に設け、指針 3が回動しない不動範囲 Rbに配置したことにより、移動部材 2の変形や変位に伴って指針軌道のずれや乱れが生じても視認性に与える影響を小さくすることができる。

[0033] また本実施形態では、支持部材 43が移動部材 2の移動に伴って回転する回転体力なることにより、移動部材 2を支持する際の摩擦を小さくすることができる。

[0034] また本実施形態では、第 2の支持部材 43bが移動部材 2の内周に配置され、移動部材 2を外側に押圧する押圧付勢手段 45を有することにより、移動部材 2に対する負荷やそのばらつきを小さくでき、部品の変形や損傷を抑えることができる。

すなわち、合成樹脂からなる移動部材 2は、高温では膨張し、低温では収縮する。またその弾性率 (応力 Z歪みの比）は低温で増加し、高温で低下する。

内側に押圧付勢手段 45を配置して内側力移動部材 2にテンションをかける場合、高温では前述した移動部材 2の膨張により、テンション付与に用いるパネのねじり角度や圧縮ストロークが小さくなるので負荷は小さくなり、低温では逆に大きくなる。一方、外側に押圧付勢手段 45を配置した場合の移動部材 2の膨張と収縮時の負荷の関係は、内側に押圧付勢手段 45を配置する場合とは逆になる。

従って梁の橈み式に基づく弾性率と負荷の関係から、押圧付勢手段 45の内側配置では、移動部材 2における高温時と低温時の橈み量 (変形量)の変化幅（ばらつき )及び高温時の橈み量 (変形量)が (外側配置よりも）小さ!、のに対して、外側配置では移動部材 2における高温時と低温時の橈み量 (変形量)の変化幅（ばらつき)及び高温時の橈み量 (変形量)が（内側配置よりも）大きくなり、そのぶん、移動部材 2に対する負荷が大きくなる。

[0035] なお本実施形態では、支持部材 43の数を 2つとした力その数は任意であり、また本実施形態では、押圧移動手段 45により、第 2の支持部材 43bを移動可能に設けた力第 2の支持部材 43bを移動可能にする具体手段は任意である。

[0036] また本実施形態では、移動部材 2に一定の剛性強度を持たせた力例えばゴム系材料や柔軟性を有する合成樹脂材料を用いたり、あるいは柔軟性を有する設計値にて移動部材 2を設けることで、柔軟性を持たせてもよぐこのように柔軟性を持たせる場合は、移動部材 2が図示しな、ガイドに沿って移動するように構成すればよ!、。産業上の利用可能性

[0037] 本発明は、例えば自動車を代表とする車両に搭載される指針式計器に関し、特に指針の仮想回転中心を含む指標板の中央領域に、貫通部または透明部力なる透視部が形成され、この透視部を通じて指標板の背後に配置される表示装置を視認させると共に、透視部の外周にて指針式表示を行う指針式計器に適用されるものである。

Claims

請求の範囲

[1] 指針と、

この指針に対応する指標部を有する指標板と、

前記指針を支持すると共に周囲に第 1のギヤ列を有する移動部材と、

前記第 1のギヤ列に嚙み合う第 2のギヤ列を有する回転部材と、

この回転部材を駆動軸を通じて回転させることにより前記指針を前記指標部に沿つて回動させる駆動装置と、

前記移動部材の内周または外周を支持するよう回転方向に間隔を空けて配置される複数の支持部材とを備え、

前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記指針が回動しない範囲に配置したことを特徴とする指針式計器。

[2] 指針と、

この指針に対応する指標部を有する指標板と、

前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記指針の回動範囲を外れた位置に配置したことを特徴とする指針式計器。

[3] 指針と、

この指針に対応する指標部を有する指標板と、

前記指針は前記指標部を指示する可動範囲と前記指標部の指示は行わない不動範囲とを有し、

前記複数の支持部材のうち、少なくとも一つを移動可能に設け、前記不動範囲に配置したことを特徴とする指針式計器。

前記支持部材の少なくとも一つが前記移動部材の移動に伴って回転する回転体からなることを特徴とする請求項 1から請求項 3のうち何れか一つに記載の指針式計器前記移動可能な支持部材が前記移動部材の内周に配置され、移動部材を外側に押圧する付勢手段を有することを特徴とする請求項 1から請求項 4のうち何れか一つに記載の指針式計器。