WO2006011264A1 - 微生物及び動物由来物の保存方法 - Google Patents

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Abstract

 本発明の課題は、微生物及び動物由来物の保存方法を提供することである。  微生物又は動物由来物を、静電場雰囲気内に置いて保存することによる。静電場雰囲気は、100V~5000Vの交流又は直流電圧を電極に印加して形成される。静電場雰囲気での保存温度は、-20~40°Cであり、静電場雰囲気でなければ微生物やヒトを含む動物由来物が凍結しうる-12~-1°Cでも凍結させることなく保存することができる。器官、臓器、組織、細胞、血液製剤、精製蛋白質、組換蛋白質、培養細胞、培養組織等の保存に有用であり、特に移植領域、再生医療領域、基礎研究領域、遺伝子治療領域、臨床検査領域、製薬・試薬領域等に利用することができる。

Description

明 細 書
微生物及び動物由来物の保存方法
技術分野
[0001] 本発明は、微生物及び動物由来物の新規な保存方法に関する。さらに詳しくは、 微生物及び動物由来物を静電場雰囲気内におくことを特徴とする保存方法に関す る。
背景技術
[0002] 脳死ドナーからの肝移植は末期肝疾患に対する治療法として確立され、欧米では すでに年間 8,000例以上行なわれている。わが国でもようやく 1997年に臓器移植法が 施行されたが、 6年を経過した 2003年 10月現在、脳死者からの肝提供による肝移植 はわずか 23例に過ぎない。一方、我が国では身内又は配偶者力 肝提供をうける生 体部分肝移植が 1989年に初めて施行されて以来、現在までに 2300例以上が実施さ れ、生体肝移植はいまや日常の診療となりつつある。
[0003] ドナー手術と同時進行可能で、最短の冷保存が可能な生体肝移植と異なり、脳死 肝移植の場合、長時間の冷保存 (0— 4°C)が不可避である。 1980年代後半に Universityof Wisconsin (UW)液が開発され、冷保存時間の限界が従来の 7— 8時間 より 24時間に大幅に延長し、肝移植は緊急手術より準緊急'待機手術へと変貌を遂 げた。し力し現在でも 5— 10%の症例に移植後グラフト機能不全がみられ、実際には 16時間を超える保存ではグラフト機能不全が起こる確率が非常に高くなる。また心臓 '肺移植では保存の限界は 、まだに 6— 7時間であり緊急手術の域を出て ヽな 、のが 現状である。そこで保存時間のさらなる延長が可能であれば、その各種臓器移植に 及ぼす世界的な影響はは力りしれないほど大きいと考えられる。
[0004] 臓器保存の温度に注目すれば従来の冷保存温度である 4°Cでは代謝は 1/10にな り、 -4°Cでは 1/17になることが知られ、氷点下非凍結保存の有用性が示唆されてい た。従来、非凍結剤を用いた実験が行われてきたが、氷点下非凍結保存は可能であ るものの、非凍結剤によるグラフト障害が避けられな力つた。
[0005] 移植技術の発達により、移植対象動物の組織等の保存方法の改良は種々検討さ れている。組織を凍結させない条件での保存は、組織がより自然に近い状態にある ため好ましい保存方法である。たとえば、グルコースを含む第一液で血管内の血液を 排除かつ置換し、ジメチルスルフォキシド又はグリセリンとマンニットを含む第二液で 第一液を置換した後、凍結させずに 0°Cな!ヽし 20°Cで保存する方法が開示されて!ヽ る(特許文献 1)。あるいは非還元二糖と充填剤との保存剤の組み合わせによる生存 微生物、細胞、又は組織の保存方法の提案もある(特許文献 2)。しかし、いずれの保 存方法も、安定剤の添加や複雑な処理が必要であり、早期の改良が望まれている。
[0006] 食品等を、静電場雰囲気を利用して過冷却状態において保存するための装置は、 開示されている(特許文献 3— 7)。しかし、それらはいずれも食品の分野でのみ利用 されていたにすぎない。
[0007] 特許文献 1 :特開平 8-325101号公報
特許文献 2:特表 2003-505024号公報
特許文献 4:特開平 11-332464号公報
特許文献 5:特開 2000-297976号公報
特許文献 6:特開 2001-241824号公報
特許文献 7:国際公開 W098/41115号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] 微生物及び動物由来物の新規な保存方法の提供が、本発明の課題である。
課題を解決するための手段
[0009] 上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らは、微生物又は動物由 来物を静電場雰囲気内におくことで微生物及び動物由来物をより自然な形で保存し うることを見出し、本発明を完成した。
つまり本発明は以下からなる。
1.微生物又は動物由来物を、静電場雰囲気内におくことを特徴とする微生物又は 動物由来物の保存方法。
2.静電場雰囲気が、 50V— 20000Vの交流又は直流電圧を電極に印加して形成され る前項 1に記載の保存方法。 3.微生物又は動物由来物を、 - 20°C— 40°Cで静電場雰囲気内におくことを特徴とす る前項 1又は 2に記載の保存方法。
4.微生物又は動物由来物の保存が、培養用プレート上である 1一 3の何れか一に記 載の保存方法。
5.微生物又は動物由来物が、保存液中に浸漬状態である前項 1一 4の何れか一に 記載の保存方法。
6.微生物又は動物由来物が、静電場雰囲気中にそのまま存置される前項 1一 4の 何れか一に記載の保存方法。
7.微生物又は動物由来物が以下力 選択される何れかである前項 1一 6の何れか 一に記載の保存方法;
臓器,組織、気管、血液成分、生物由来製剤、培養細胞,培養組織、遺伝子、核酸、 ウィルス、細菌、真菌、精製蛋白質、遺伝子組換蛋白質、臨床検査用検体。
8.動物由来物が以下力 選択される何れかの臓器由来である前項 7に記載の保存 方法;
腎臓、肝臓、心臓、腸管、脾臓、脾臓、肺。
9.培養細胞が、血管平滑筋細胞、血管内皮細胞、血液幹細胞である前項 7の保存 方法。
10.培養細胞が、ヒト単球系白血病細胞である前項 7に記載の方法。
11.培養細胞が、接着性細胞又は浮遊細胞である前項 7に記載の保存方法。
12.血液成分が、赤血球である前項 7に記載の保存方法。
13.前項 1一 12の何れか一の保存方法に使用する静電場雰囲気、印加、冷却、 -20 °C一 40°Cの保持が可能な機能を担持する装置。
発明の効果
静電場雰囲気内で器官や臓器等を保存する本発明の保存方法により、組織等を 損傷することなく長期保存することが可能となる。すなわち、本発明の方法では微生 物又は動物由来物を長期間、自然に近い状態で、微生物又は動物由来物が有する 活性を不活ィ匕若しくは不活性化させることなぐ又は死滅化させることなく保存するこ とがでさる。 図面の簡単な説明
[図 1]心臓を各電場雰囲気内で保存したときの保存液中の CK-Bを測定した結果を示 す図である。(実施例 9)
[図 2]心臓を各電場雰囲気内で保存したときの保存液中のトロポニン Tを測定した結 果を示す図である。(実施例 9)
[図 3]腸管を各時間保存したときの、顕微鏡組織図である。(実施例 10)
[図 4]肝臓を各時間保存したときの、顕微鏡組織図である。(実施例 11)
[図 5]脾臓を各時間保存したときの、顕微鏡組織図である。(実施例 12)
[図 6]脾臓を各時間保存したときの、顕微鏡組織図である。(実施例 13)
[図 7]培養細胞 (U937細胞)を非電場雰囲気内で各時間保存したときの、生細胞数を 示す図である。(実施例 15)
[図 8]培養細胞 (U937細胞)を静電場雰囲気内で各時間保存したときの、生細胞数を 示す図である。(実施例 15)
[図 9]肺癌患者 (症例 1)力 摘出した肺葉を静電場雰囲気内で 5日間保存したときの 、顕微鏡組織図である。(実施例 16)
[図 10]肺癌患者 (症例 1)力も摘出した肺葉を静電場雰囲気内で 5日間保存したとき の、顕微鏡組織図である。(実施例 16)
[図 11]肺癌患者 (症例 2)力も摘出した肺葉を静電場雰囲気内で 5日間保存したとき の、アナフィラキシー反応によるシスティ-ル-ロイコトリェン合成を示す図である。(実 施例 16)
[図 12]腎臓を非電場雰囲気内あるいは静電場雰囲気内で保存したときの、顕微鏡組 織図である。(実施例 17)
[図 13]腎臓を非電場雰囲気内で保存したときの、 COX活性を示す図である。(実施 例 17)
[図 14]腎臓を静電場雰囲気内で保存したときの、 COX活性を示す図である。(実施 例 17)
[図 15]肝臓を 100Vの電圧印加条件下で保存したときの保存液中の AST、 ALT及び LDHを測定した結果を示す図である。(実施例 21) [図 16]肝臓を 3000Vの電圧印加条件下で保存したときの保存液中の AST、 ALT及び LDHを測定した結果を示す図である。(実施例 21)
発明を実施するための最良の形態
[0012] 臓器保存においては、氷点下非凍結保存により代謝が抑制されること、抗酸化作 用により再灌流時の酸化ストレスを抑制し、虚血再灌流障害を軽減する可能性がある 。臓器を静電場雰囲気におき、微振動のエネルギーを与えることで、通常では凍結し てしまう温度、例えば- 5°C程度であっても、器官や臓器等が凍結するのを防ぎ、損傷 することなく長期保存することが可能となる。
[0013] 本発明の静電場雰囲気は、例えば閉鎖系又は開放系の容器内を静電場状態にす ることにより得られる。静電場雰囲気とするために、種々の手段が公知であるが、例え ば容器内の底部に単に電極板を絶縁状態で載置することで達成される。また、通常 の家庭用又は業務用の冷蔵庫を簡便に静電場冷蔵庫に変換することができる。例え ば絶縁材料 (塩ビ板)からなる横板と、この横板の両側にヒンジを介して組立て自在と された側板と、電場箱の底部を閉塞する底板から形成される。そして、その前面と上 面は開放されて冷蔵庫の扉を開 、たときに対象物の出入が容易に行 、得る。接続 線、高電圧発生装置で、高電圧がいずれかの金属棒等に印加され、静電場雰囲気 が形成される。
[0014] 本発明の微生物又は動物由来細胞の保存方法に使用することができる保存装置と して、具体的には、静電場雰囲気を形成させるための電極を備えた容器と、該電極 に交流又は直流電圧を印加する静電場発生用電源と、上記容器に、例えば動物の 臓器を冷蔵温度に保持できる冷却装置とを備えた装置を例示することができる。
[0015] 更に、冷蔵室内の空気を帯電させるためには、導電性カーテンを設けてもよぐこの カーテンは柔軟な布、プラスチック等の表面に導電性塗料を付着せしめたり、カーテ ン自体を薄いアルミ板等にすることにより形成してもよい。そして、カーテンは、レール 等を介して高電圧発生装置に接続される。
[0016] 本発明の静電場雰囲気は、 50V— 20000V、好ましくは 100V— 5000V、より好ましく は 100V— 3000Vの交流又は直流電圧を電極に印加して形成される。印加する電圧 は、保存対象物やその保存状態により適宜選択することができる。特に、保存液中で 保存する場合や保存容器の材質により、印加する電圧を選択することができる。電流 は交流、直流のいずれであってもよい。
[0017] 本発明の静電場雰囲気内におく保存方法に適用されうる温度は、 -20— 40°C、好ま しくは- 20— 5°C、より好ましくは- 12—- 1°C、さらに好ましくは- 5—- 1°Cである。保存す る温度は、保存対象物やその保存状態により適宜選択することができる。特に例えば 0°C以下であっても、過冷却現象により、保存対象物を凍結させることなく保存するこ とができる。ここに過冷却現象とは、液体が凍り始める寸前の温度である氷結点を下 回る温度であっても物質が凍らない現象をいう。氷結点を下回る温度の場合でも、本 発明の静電場雰囲気下では、物質へ温度を伝えると同時に微振動エネルギーが起 こり、水溶液は凍結せず、微生物及び動物由来物の凍結もおこらないと考えられる。
[0018] 微生物又は動物由来物が保存液中に浸漬状態であるとは、微生物及び動物由来 物が金属やプラスチック等の容器内の保存液中に浸って 、る状態を 、 、、一般的に 公知のあらゆる細胞等の保存液や今後開発される保存液を利用することができる。 保存液の代表的なものとして、例えば今日の移植 (Vol.ll,No.5,Septemberp.549- 557 (1998) )に例示されるリンゲル液、ユーロコリンズ溶液、 UW溶液、 SLS溶液、 H- L溶液 、 HTK溶液等や、市販品、例えばラタテック (大塚製薬製)が挙げられる。
[0019] 微生物又は動物由来物が、静電場雰囲気内にそのまま存置されるとは、微生物又 は動物由来物が、水溶液中におかれることなくそのまま静電場雰囲気内におかれる ことを 、 、、物質そのものが金属やプラスチック等の容器内に収納されて保存されて いても良い。例えば、微生物を静電場雰囲気内にそのまま存置すると、過冷却現象 により仮死状態とすることができ、精製蛋白質であれば、そのまま安定に不活ィ匕の心 配なく長期保存することが可能である。また、採血した血液の由来物を、 CPD液 (タエ ン酸ナトリウム、クェン酸、グルコース、 NaH PO ·2Η 0を含む)や MAP液(マン-トー
2 4 2
ル、アデニン、リン酸を含む)等を含むプラスチック (卯)製等の採血用バッグに入れ て、静電場雰囲気内にそのまま存置すると、例えば 0°C以上でも安定に保存すること ができる。
[0020] カゝくして、本発明の方法は、移植領域での臓器'組織保存、輸血領域での血液成 分保存、生物由来製剤領域での成分保存、血漿分画製剤の保存、再生医療領域で の細胞'組織保存、基礎実験領域での各種培養細胞保存、遺伝子治療領域での遺 伝子及び薬剤を導入したベクターの保存、臨床検査領域での検体保存、製薬'試薬 領域での精製蛋白質保存等の領域で利用することができる。
[0021] 本発明の保存方法が適用される微生物及び動物由来物は、細菌、真菌類、ウィル ス等の微生物、ヒト及びヒト以外の動物由来の物質を含むことを意味する。例えば移 植領域での臓器'組織では、心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓、脾臓、腸管、小腸、心臓 弁、皮膚、血管、角膜、眼球、硬膜、骨、気管、耳小骨等が挙げられる。輸血領域で の血液成分では、血小板、白血球、赤血球、さい帯血、血漿各成分、各種因子等が 挙げられる。生物由来製剤領域での成分では、血液や尿成分由来の精製蛋白質、 例えば血液凝固因子、抗凝固因子、トロンビン、ゥロキナーゼ、ゥリナスタチン、ブラ センタやこれらの遺伝子組換蛋白質、その他ゼラチン、へパリン、コンドロイチン、ヒア ルロン酸等が挙げられる。再生医療領域での細胞 '組織では、造血幹細胞、 ES細胞 (胚性幹細胞)、骨髄、各種因子等が挙げられる。臨床検査領域での検体では、生化 学検体、内分泌検体、ウィルス検体、細菌検体、真菌検体、免疫血清検体、細胞性 免疫検体、遺伝子、染色体検体、血液学検体、微生物検体、病理学検体等が挙げ られる。遺伝子治療領域では遺伝子及び薬剤を導入したベクターを含む微生物が 挙げられる。さらに、基礎実験領域では、各種臓器や摘出生体試料および検体、各 種培養細胞では、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、血液幹細胞などの培養系細胞 および再生医療用各種細胞等を挙げられ、また各種アツセィ等にも利用可能な細胞 にも適用することができる。例えば、市販の株化細胞や、生体力 取得した細胞等が 挙げられ、特に浮遊細胞の保存には好適に適用することができる。また抗体など凍 結保存が不適切な蛋白質全般に適用することが出来る。
実施例
[0022] 以下に実施例で本発明を説明するが、これらは本発明の典型的代表例を示すもの であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0023] (実施例 1)腎臓
1)腎臓の摘出及び保存
ラット成獣を麻酔し、四肢を 18G針で固定し、ラットの胸力も腹にかけて開腹した。横 隔膜直下で大動脈をクランプし、下大静脈'肝静脈を併せクランプし、その遠位部を 開窓し、紙ワイパーを挿入した。該ラットの左腎静脈の背側に大動脈を同定し、ラクテ ック (大塚製薬製) 5mlで腎臓をゆっくり灌流した。
該ラットの左右の腎臓を摘出し、ラタテック(大塚製薬製)を含むデッシュに置いた。 腎臓片に注射針を用いて 4mlの保存液を注入し、各保存条件で保存した。
2)腎臓の保存
1回目: 4°Cで電圧を印加しない非電場雰囲気内及び- 5°Cで 500V、 1000Vの各電 圧を印加した静電場雰囲気内で、 28時間保存した。
2回目:0°Cでの非電場雰囲気内及び- 3°Cで 100Vの電圧を印加した静電場雰囲気 内で、各々 28. 5時間及び 67時間保存した。
3)結果
上記保存条件下で保存したときの液中に漏出した乳酸脱水素酵素 (Hactate dehydrogenase,以下「LDH」)を測定した。さらに、 2回目には腎臓組織切片を染色し 、光学顕微鏡にて観察した。
その結果を表 1及び表 2に示した。個体差は認められたものの、 4°C又は 0°Cでの非 電場雰囲気内よりも、 -5°C又は- 3°Cでの静電場雰囲気内で保存したときの方が保存 溶液に漏出した LDHの値は低値であり、良好な結果を示した。また、 2回目の 28.5時 間保存後の組織片は、非電場雰囲気内では変性所見が観察されたが、静電場雰囲 気内で保存したときは明らかな変性は観察されな力つた。
[表 1]
B臓 1回目
Figure imgf000010_0001
[表 2] 腎臓 2回目
Figure imgf000011_0001
[0024] (実施例 2)肝臓
1)肝臓の摘出
ラット成獣を麻酔し、四肢を 18G針で固定し、ラットの胸力も腹にかけて開腹した。門 脈から UW液(今日の移植: Vol.11 ,No.5,Septemberp.549-557 (1998) ) 4mlをゆつくり 注入し、肝臓を灌流 '摘出し、 UW液を含むデッシュに置き、臓器保存した。摘出した 肝臓片に注射針を用いて 10mlの保存液を注入し、各保存条件で冷蔵した。
2)肝臓の保存
4°Cでの非電場雰囲気内及び- 5°Cで 500V、 1000Vの各電圧を印加した静電場雰 囲気内で、肝臓を 4時間保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出したグルタミン酸 ォキサ口酢酸トランス アミナーゼ(glutamic- oxaloacetictransaminaseゝ以下「GOT」)、グルタミン酸ーピルビ ン酸トランスアミナーゼ(glutamic- pyruvic transaminase,以下「GPT」)、 LDHの測定 結果を表 3に示した。その結果、 500Vの電圧を印加した静電場雰囲気内で保存した ときに最も良好な結果が得られた。
[表 3]
肝臟
Figure imgf000011_0002
[0025] (実施例 3)心臓 1)心臓の摘出及び保存
ラット成獣を麻酔し、四肢を 18G針で固定し、ラットの胸力も腹にかけて開胸した。心 臓を大血管と共に速やかに摘出し、ラタテック (大塚製薬製)を含むデッシュ (6cm)に 置き、臓器保存した。
自律心拍により、保存した心臓の心腔内はラタテック (大塚製薬製)に置換された。 心臓片に注射針を用いて 4mlの保存液を注入し、各保存条件で冷蔵した。
2)心臓の保存
4°Cでの非電場雰囲気内及び- 5°Cで 500V 1000Vの各電圧を印加した静電場雰 囲気内で、心臓を 4時間保存したときの保存液内の GOT GPT LDHを測定した。ま た、組織切片を染色し、光学顕微鏡にて観察した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出したクレアチンキナーゼ (creatine kinase,以下「CK」)、 GOT、及び LDHの測定結果を表 4に示した。その結果、非電場 雰囲気内よりも静電場雰囲気内で保存した方が、保存溶液に漏出した CK GOT,及 び LDHの値は低値であり、良好な結果を示した。心筋組織は、各条件において細胞 質及び核ともに明らかな変化は認められず、良好であった。
[表 4]
心臓
Figure imgf000012_0001
(実施例 4)心臓片
1)心臓の摘出及び保存
ラット雄成獣をエーテル麻酔し、四肢を 18G針で固定し、腹力も頸にかけて左右に 開腹した。肝臓の上縁を横隔膜から切離し横隔膜を穿孔して開胸した。横隔膜前縁 を左右に開腹した後、胸骨に沿って両側の肋骨を切断した。下行大動脈をクランプし 、臓器心筋保護液ラタテック G (大塚製薬製)を 5ml注入し、下行大動脈近位部に心 筋保護液ミオテクター(日清製油製)を 3ml注入し、心臓を摘出し、ミオテクターを含む デッシュに置き、臓器保存した。
2)心臓の保存
18G針で 4mlの心筋保護液を心臓に注入し、軽く揺らした後、 2°Cでの非電場雰囲 気内及び 100V、 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの心筋保護液内に漏出したクレアチンホスホキナーゼ( creatin phospho kinase,以下「CPK」)、 GOT、 LDHの測定結果を表 5に示した。対照 として保存 1時間後についても測定した。 24時間保存後、非電場雰囲気内に比べて 電圧を静電場雰囲気内で保存した方が CPK、 GOT及び LDHの漏出が低く抑えられ る傾向が認められた。
[表 5]
Figure imgf000013_0001
(実施例 5)肝臓
1)肝臓の摘出及び保存
実施例 4で心臓が摘出された後のラットの下大動脈のクランプをはずし、門脈のなる ベく遠位力も臓器保存液ビアスパン (藤沢薬品工業製) 4mlをゆっくり注入し、肝臓を 摘出し、ビアスパンを加えたデッシュに置き、臓器保存した。
2)肝臓の保存
18G針で 10mlの保存液を肝臓に注入し、軽く揺らした後、 2°Cでの非電場雰囲気内 及び 100V、 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出した GOT、 GPT、 LDH、 γ GPT、アル力 リホスファターゼ(alkalinephosphatase、以下「ALP」)の測定結果を表 6に示した。保 存 1時間後の測定値を対照とした。その結果、 24時間保存後では対照に比べて GOT 、 GPT、 LDH及び ALPは増加の傾向が認められた力 静電場雰囲気内で保存したほ うが、 GOT, GPT、及び LDHの漏出が低く抑えられる傾向が認められた。
[表 6]
Figure imgf000014_0001
(実施例 6)心臓片
1)心臓の摘出及び保存
ラット雄成獣をエーテル麻酔し、四肢を 18G針で固定し、腹力も頸にかけて皮切を お!、て左右に開腹した。肝臓の上縁を横隔膜から切離し横隔膜を穿孔して開胸した 。横隔膜前縁を左右に開腹した後、下行大動脈をクランプし、臓器保存液ラタテック G (大塚製薬製)を 5ml注入し、下行大動脈近位部に心筋保護液ミオテクター(日清製 油製)を 3ml注入し、心臓を摘出し、ミオテクターを含むデッシュに置き、臓器保存した
2)心臓の保存
18G針で 4mlの保存液を心臓に注入し、軽く揺らした後、 0°Cでの非電場雰囲気内 及び 100V、 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で心臓を保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出した CPKの測定結果を表 7に示した。 保存開始 30分後の測定値を対照とした。その結果、 4時間後では、対照に比べて CPK値はほとんど増加しな力つた。 24時間保存後では、非電場雰囲気内では CPK値 が増加していたが、静電場雰囲気内では低く抑えられる傾向が認められた。
[表 7] 保存時間 保存温度
心臓 (hr) (°c) V g ml CPK
0 1.73 4 717
0 1.27 4 829
対照 0.5 0
0 1.68 4 791
0 1.56 4 825
0 1.73 4 670
A 4 0
500 1.27 4 642
0 1.68 4 1655
B 24 0
500 1.56 4 1265
0 1.59 4 2322
C 24 0
100 1.48 4 976
0 1.51 4 2009
D 24 0
100 1.74 4 904 (実施例 7)肝臓
1)肝臓の摘出及び保存
実施例 6で心臓が摘出された後のラット下大動脈のクランプをはずし、門脈のなる ベく遠位力も臓器保存液ビアスパン (藤沢薬品工業製) 4mlをゆっくり注入し、肝臓を 摘出し、ビアスパンを加えたデッシュに置き、臓器保存した。
2)肝臓の保存
18G針で 10mlの保存液を肝臓に注入し、軽く揺らした後、 0°Cでの非電場雰囲気内 及び 100V、 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出した GOT、 GPT、 LDH、 γ GPT、 ALPの 測定結果を表 8に示した。対照として、保存 30分後についても測定した。その結果、 肝臓保存後 24時間では GOT、 GPT、 LDH及び ALPは増加の傾向が認められたが、 静電場雰囲気内で保存した方が各物質の漏出が低く抑えられる傾向が認められた。
[表 8] 保存時 ra 保†i "/
肝 (hr) (°c) V g ml GOT GPT し DH ALP
0 14.23 10 38 35 378 4 対照 0.5 0 0 11.78 10 34 18 300 5
0 12.62 10 41 84 1108 3
0 14.23 10 146 124 1452 15
A 4 0
500 11.78 10 52 24 502 8
0 13.90 10 581 257 6417 41
B 24 0
100 12.25 10 279 183 2622 15 (実施例 8)腎臓
1)腎臓の摘出及び保存
実施例 7で肝臓が摘出された後のラットから左右の腎臓を順次摘出し、ラタテック( 大塚製薬製)を加えたデッシュに置き、臓器保存した。
2)腎臓の保存
18G針で 4mlの保存液を腎臓に注入し、軽く揺らした後、 0°Cでの非電場雰囲気内 及び 100V 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で保存した。
3)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出した GOT及び LDHの測定結果を表 9に 示した。対照として、保存 30分後についても測定した。その結果、 23時間及び 69時間 保存後では GOT及び LDHの測定値が増加の傾向が認められた力 静電場雰囲気 内で保存した方が各物質の漏出が低く抑えられる傾向が認められた。
[表 9]
保存時 保存 / ί
腎 間(hr) c) V g ml GOT LDH
1.66 4 <4 <24
1.50 4 <4 <24
1.65 4 <4 <24
1.51 4 <4 <24
対照 0.5 ΐ
皿 0
1.81 4 <4 <24
1.55 4 26 27
1.46 4 10 38
1.63 4 <4 69
0 1.66 4 14 402
A-1 23 0
500 1.65 4 G 111
0 1.50 4 8 165
A- 2 23 0
500 1.51 4 <4 50
0 1.42 4 69 1333
B-1 69 0
100 1.49 4 52 557
0 1.42 4 73 1355
B-2 69 0
100 1.35 4 31 504
[0031] (実施例 9)心臓
1)心臓の摘出
ラット雄成獣をエーテル麻酔し、四肢を 18G針で固定し、腹力も頸にかけて皮切を お!、て左右に開腹した。肝臓の上縁を横隔膜から切離し横隔膜を穿孔して開胸した 。横隔膜前縁を左右に開腹した後、下行大動脈をクランプし、臓器保存液ラタテック G (大塚製薬製)を 5ml注入し、下行大動脈近位部に心筋保護液ミオテクター(日清製 油製)を 3ml注入し、心臓を摘出し、ミオテクターを含むデッシュに置いた。
2)心臓の保存
18G針で 4mlの保存液を心臓に注入し、軽く揺らした後、 0°Cでの非電場雰囲気内 及び 100V、 500Vの各電圧を印加した静電場雰囲気内で心臓を保存した。
[0032] 3)CK-MBの測定
免疫阻止- UV法により測定した。上記の保存条件下にて心臓を保存したときの保 存液中の CK-Mサブユニットのみを特異的に阻害する抗体を用い、 CK-Bサブュ-ッ トの活性を測定し、その値を 2倍することにより、 CK-MBの活性を求めた。
4)トロポニン Tの測定 免疫化学発光免疫測定法 (ECLIA)により測定した。本法は電気化学発行反応を 用いたステップサンドイッチ法である。検体内のトロポニン Tとピオチンィ匕抗トロポニン T抗体をよび Ru (bpy) 2+標識抗トロポニン T抗体を反応させ、標識抗体 トロポニン T-
3
ピオチン化抗体複合物を生成させた。次にストレプトアビジン (SA)をコーティングした 磁性マイクロパーティクル (MP)をカ卩えてアビジン ピオチン反応をさせた。反応終了 後、混合溶液を測定セル内に吸引し、電極の磁力により磁性マイクロパーティクルを 電極に引き付け、電気供与物質である、トリブロアミン (TPA)にて B/F分離を行い、電 極による酸ィ匕反応と TPAラジカルの還元作用により生じる Ru2+錯体力 の発光量を測 定し、トロポニン T量を測定した。
[0033] 5)結果
各条件下で保存したときの保存液内に漏出した CK-MBの測定結果を図 1に、心筋 トロポニンの測定結果を図 2に示した。保存開始 30分後の測定値を対照とした。その 結果、 24時間保存後では静電場雰囲気内で保存した方が、 CK-MB及び心筋トロポ ニンの測定値が低く抑えられ、印加電圧が 100Vよりも 500Vの方が良好な結果を示し た。
[0034] (実施例 10)腸管の顕微鏡組織
雄性日本白色家兎を過量のネンブタール静脈内投与後、腸管の一部を切離した。 lcm角に細切後、生理食塩水に浸し、 4°Cでの非電場雰囲気内及び- 5°Cで 3000Vの 電圧を印加する静電場雰囲気内で 24、 48及び 96時間保存し、その後 10%緩衝ホル マリンで 24時間固定した。通常のパラフィン切片 Zへマトキシリン'ェォジン染色を行 い、光学顕微鏡で観察した。切離直後に固定したものを対照とした。
その結果を図 3に示した。
[0035] (実施例 11)肝臓の顕微鏡組織
雄性日本白色家兎を過量のネンブタール静脈内投与後、肝臓の一部を切離した。 切離した臓器を実施例 10と同様に細切し、同様に保存、固定、光学顕微鏡で観察し た。
その結果を図 4に示した。
[0036] (実施例 12)脾臓の顕微鏡組織 雄性日本白色家兎を過量のネンブタール静脈内投与後、脾臓の一部を切離した。 切離した臓器を実施例 10と同様に細切し、同様に保存、固定、光学顕微鏡で観察し た。
その結果を図 5に示した。
[0037] (実施例 13)脾臓の顕微鏡組織
雄性日本白色家兎を過量のネンブタール静脈内投与後、脾臓の一部を切離した。 切離した臓器を実施例 10と同様に細切し、同様に保存、固定、光学顕微鏡で観察し た。
その結果を図 6に示した。
[0038] (実施例 14)組織力 の培養細胞採取に対する影響
家兎大動脈力 のェクスプラント (explant)法による血管平滑筋細胞の採取率を検 討した。雄性日本白色家兎を過量のネンブタール静脈内投与後、胸部大動脈を無 菌手金に切離し、 4°Cでの非電場雰囲気内及び- 5°Cで 3000Vの電圧を印加する静 電場雰囲気内で、 0、 24及び 48時間保存後、 37°C、 1時間安定ィ匕した後、内細胞を擦 過除去し、外膜を鋭的に切除した。残った中膜を 3mm四方に細切 (explant)後、直径 60mmの培養皿 1枚に 10細切片を固着させ、 37°C、 5% CO /95%空気環境下で培養し
2
、 2— 7日後に細切片により細胞が遊走 ·増殖する率を算定した。
[表 10]
Figure imgf000019_0001
その結果を表 10に示した。表に示すごとぐ 4°C及び- 20°C保存では、時間の経過 とともに、血管平滑筋細胞回収率 (細胞増殖率)が下がるのに対し、印加条件 (_5°C 、 3000V)下では、 48時間保存においても高い回収率が得られた。 [0040] (実施例 15)培養細胞の生存率に対する影響
培養細胞の生存率に対する影響を検討した。培養細胞は、ヒト単球系白血病細胞 ( U937)を用いた。 96ゥエルの細胞培養プレートに、 2、 1、 0.5、 0.25及び 0.125 X 106細 胞 /mlを 100 μ 1/ゥ ルずつ播種し、 37°C、 5%CO /95%空気環境下で 1時間、安定化さ
2
せ、その後 4°Cでの非電場雰囲気内及び- 5°Cで 3000Vの電圧を印加する静電場雰 囲気内で、 0、 6、 12、 24及び 48時間保存した。その後、再度 37°C、 5%CO /95%空気環
2
境下で 1時間培養後、テトラカラーワン (TetraColor One (生化学社製))によるカラー メトリック(Colorimetric)アツセィ (3時間インキュベーション)にて生細胞数を計測した 。実験は、 3連ずつ 2回行った。
[0041] その結果を、図 7及び図 8に示した。両保存条件で、 12時間までは両者に殆ど差異 は認められな力つたが、 24時間保存では、非電場雰囲気内で保存した細胞は殆ど死 滅するのに対し(図 7)、静電場雰囲気内で保存した場合は、 24時間まで生細胞を維 持することができた(図 8)。細胞密度に違 、による蛍光の差は認められなかった。
[0042] (実施例 16)肺
1)肺組織の摘出及び保存
肺癌患者より外科手術の際に摘出したヒト肺組織から、肉眼的に正常な部分を採 取して研究に用いた。該組織はグルコース含有 Euro- Collins液 (小林製薬製)に 4°C で懸濁した。肋膜、大血管、および気管支を除去しはさみで切り、小断片(およそ lcm )とした。該断片を Euro- Collins液で洗浄し、 50mlシリンジを用い真空下でさらに血液 を除いた。該断片を 4°Cにて 200 X gで 10分間遠心し、グルコース含有 Euro-Collins液 に 4°Cで懸濁した後、 _5°Cで 3000Vの電圧を印加する静電場雰囲気内で保存した。
2)肺の小断片からの CysteinyHeukotrienes (CysLTs)産生
冷蔵庫力も肺の断片を取り出した後、 4°Cにて 200 X gで 10分間遠心した。この工程 を 2回行った後、はさみで肺断片をさらに細切(2-3mm)した。該細切を終濃度 10 g/mlの精製ヒ HgE (ケミコンインターナショナル社製)と 22°Cにて一晩 (通常 15-16時 間)インキュベーションし、受動感作させた。受動感作後に、該細切を Tyrodeバッファ 一で洗浄し、 4°Cにて 200 X gで 1分間遠心した。この工程を 3回繰り返した。シリコナイ ズしたチューブに該細切を 300mgずつ氷上で分注した。 Tyrodeバッファー中に抗 IgE 抗体 (終濃度 =7.75 μ g/ml)含む各インキュベーション混合液を 37°Cにて 30分間イン キュペートした。冷エタノールを添カ卩し反応を止め、インキュベーション混合液を 4°C にて 3000 X gで 30分間遠心した後、上清を- 80°Cにて分析するまで保存した。
3) CysLTsアツセィ
上清中の LTC、 LTD、および LTEをプレカラム抽出 Z逆相高速液体クロマトグラフ
4 4 4
ィー (RP-HPLC)により部分精製し酵素抗体法 (EIA)で測定した。 3H-LTEを内部標
4 準として添カ卩し、 PH3.0-3.5に調整した後、サンプルを Sep-PAKカートリッジ(ウォータ ーズ社製)にかけた。ミニカラムからメタノールで溶出される画分を減圧下 (SpeedVac Concentrator,サヴアントネ土製)で濃縮した。 150 1の HPLC溶液 Aに再懸濁した後、 75 μ 1を Novapak C18 (5 μ mカラム: 0.39 X 15cm) (ウォーターズ社製)に注入した。 LTC画分、 LTD画分、および LTE画分をフラクションコレクター(Model 201、ギルソ
4 4 4
ン社製)で集め、減圧下で濃縮した。 LTC画分、 LTD画分の残渣はシスティニルロ
4 4
ィコトリェン EIAキット(CaymanChemical社製)で定量し、 LTE画分の残澄はロイコトリ
4
ェン E EIAキット(CaymanChemical社製)により定量した。 LTC、 LTD、および LTE
4 4 4 4 の値は3 H- LTEの回収率 (31.6 ± 1.0 %、 n = 25)で補正した。 LTC、 LTD、および
4 4 4
LTEの合計を CysLTs量とみなした。
4
HPLCシステムは Model 600コントローラー、 717オートサンプラー(ウォーターズ社製 )、および Nova-PAK C18カラムからなる。フラクションコレクターで集められた画分は Thermo NESLAB (RTE 7、ギルソン社製)で 4°Cに保存した。溶出溶媒としては、 0.03% エチレンジァミン- N, N, Ν', Ν'-四酢酸(EDTA不含酸;同仁堂社製)を含む溶媒 Α( ァセトニトリル Ζメタノール Ζ水 Ζ酢酸、 30:12:58:0.03、 vol/ vol)、 0.001% EDTAを含 む溶媒 B (ァセトニトリル Zメタノール Z水 Z酢酸、 68:12:20:0.01、 vol/ vol)を用いた。 両溶媒は、 NH OH (ナカライ社製)で pH5.6に調整した。移動相は溶媒 Aで開始し、
4
20分後に溶媒 Bに交換した。
4)組織学的分析
肺を 10 %ホルムアルデヒド溶液で固定し、へマトキシリン ·ェォジン染色した。
5)結果
(症例 1 : 80歳の男性肺癌患者より摘出した右肺下葉力 の組織) 術前に文書にてインフォームドコンセントを得た。手術で切除された右下葉組織か ら肉眼的に正常な部分を採取して研究に用いた。該肺組織を Euro-Collins液に懸濁 し、洗浄し血液を除去し、 3000V、 -5°C過冷却不凍状態で 5日間保存した。その後、 組織をホルムアルデヒド溶液で固定し、へマトキシリン'ェォジン染色を行った。その 結果、図 9に示すように、気管支上皮には、正常な形態、および明らかに無傷の繊毛 が保持されていた。さらに、図 10に示すように、肺血管の内皮細胞も正常な形態が 保持されていた。
(症例 2: 64歳の男性肺癌患者より摘出した左肺下葉力 の組織)
術前に文書にてインフォームドコンセントを得た。切除した肺下葉から肉眼的に正 常な部分を採取して用いた。該肺組織を Euro-Collins液に懸濁し、 3000V、 -5。C過冷 却不凍状態で 3日間保存した。その後、はさみで肺断片を切り小切片にし、 22°Cにて 15時間ヒ HgEでインキュベートし、受動感作させた。 Tyrodeバッファーで洗浄後、受 動感作させた該小切片を抗ヒト IgE抗体 (7.75 μ g/ml)をカ卩えて 37°Cにて 30分間インキ ュペートした。反応終了後、上清中の CysLTsをカラムクロマトグラフィーで精製後、 EIAで測定した。その結果、図 11に示すように、コントロールのインキュベーション (抗 IgE抗体なし)では CysLTsは微量であった力 抗 IgE抗体を添カ卩したインキュベーショ ンではコントロールに比し CysLTs産生量は増加した。また、 5%の患者血清の添加に より CysLTsの産生はさらに増加した。これらの結果より、 Euro-Collins液中で 3000V、 -5°C過冷却不凍状態で 3日間保存された肺組織は、刺激に応答してァナフイラキシ 一反応により CysLTsを産生することがわかった。
(実施例 17)腎臓
1)腎臓の摘出及び保存
冷蔵保存 (4°C)と静電場雰囲気による不凍インキュベーター(3000V、 -5°C)内で の腎組織保存の比較を行った。 C52BL/6マウスおよび GFP-過剰発現マウスから両 腎を摘出し、水平面に 4等分に分割した後、 0.1Mリン酸緩衝液 (PBS) (pH7.4)内に入 れ、 4°C冷蔵状態および 3000V、 -5°C過冷却不凍状態で保存した。保存後、組織を 取り出し、酵素活性を完全に停止させるため、 OCTコンパウンドで包埋し、 -80°Cで即 時凍結した。凍結組織をクレオスタツトで薄切し、腎組織切片を 4°C、 10%ホルマリンで 45分間固定した後、 PBSで洗浄後、ミトコンドリア膜内に存在する cytochrome C酸ィ匕 酵素(COX)の酵素組織化学的検出のための基質液(5mg DAB、 lmg catalase、 lOmg cytochrome C、 850mg sucroseゝ 0.2Mリン酸緩衝液(pH7.4) ) (pH7.4)に浸漬し 、 37°Cで 30分間反応させた。反応終了後、 PBSで洗浄し、へマトキシリンで核染後、 脱水、キシレン透徹、封入した。
また組織学的な検討は、保存後、組織変性を停止させるため、 10%ホルマリン液で 固定し、アルコール脱水、キシレン透徹、パラフィン包埋し、ミクロトームで薄切し、へ マトキシリン'ェォジン染色をほどこし、光学顕微鏡下で観察した。
[0045] 2)結果
リン酸緩衝液内での腎組織保存の形態変化を観察した結果、図 12に示すように過 冷却不凍状態での組織形態は保存 1日目より空包変性が出現し、その程度は徐々に 進行して行った。組織構築の崩壊は、保存 5日目力ら明ら力となった。一方、 4°C保存 での組織変性状態は過冷却不凍保存とほぼ同様な組織構築の崩壊過程を示し、両 者に明らかな違いは認められな力つた。
腎組織でのミトコンドリア内 COX活性の免疫組織ィ匕学的検索を行った結果、腎組 織内 COX活性はミトコンドリア量の多いとされる、近位および遠位尿細管上皮細胞内 に認められ、糸球体内にはほとんど認められな力つた。つまり、 COX活性部位は尿の 再吸収場所と一致している。 4°C保存では、図 13に示すように、 COX活性は保存 1日 目より急激に低下し、皮質と髄質との間にある一部尿細管上皮内にその活性は残存 するものの、そのほとんどは減弱していた。同様の所見は 2日目まで見られるものの、 その後腎全層からほとんど消失していた。
一方、図 14に示すように、 3000V、 -5°C過冷却不凍保存の場合、 COX活性は保存 1日でかなり減弱するものの、保存期間 7日間を通じ維持されて!ヽた。
[0046] (実施例 18)赤血球
1)赤血球の取得
自己輸血のために術前貯血式自己輸血する方法により採血した。採血した血液を 通常行う遠心分離により赤血球と血漿に分離し、 MAP液で保存した赤血球溶液を pp 採血用バックに保存した。 2)赤血球の保存
該 MAP赤血球溶液を、 2mlずつプラスチック製試験管チューブに分注し、 4°Cで、電 圧を印加しない非電場群及び 3000Vの電圧を印加した電場群の条件で保存した。
3)結果
該 MAP赤血球溶液を各条件下で保存したときの保存状態を観察し、その結果を表 11及び表 12に示した。保存後 7日目でも電圧印加しない場合よりも印加した場合の ほうが pHの変化及びカリウム (K)の漏出度の変化が少なぐ保存条件として良好で あることが確認された (表 11)。さら〖こ、保存後 15日であっても、電圧印加しない場合 よりも印加した場合のほうがカリウム (K)の漏出度が少なぐナトリウム (Na)量の変化も 少なぐ保存条件として良好であることが確認された (表 12)。
[表 11]
Figure imgf000024_0001
[表 12]
直後 5day 10day 15day
Na値 117 104 101 95
非電場群
4°C OV K値 1.8 15.5 21.7 26.8 c
Na値 117 124 126 124
4°C 3,000V
1.8 10 15.1 19.9
Na値 122 111 107 102
非電場群
4°C OV 1.8 15.5 21.5 26.9
D
Na値 122 117 121 120
4°C 3,000V
1.8 5.9 7.6 10 (実施例 19)赤血球
1)赤血球の取得
自己輸血のために術前貯血式自己輸血する方法により採血した。採血した血液を 通常行う遠心分離により赤血球と血漿に分離し、 MAP液で保存した赤血球溶液を pp 採血用バックに保存した。
2)赤血球の保存
該 MAP赤血球溶液を、 2mlずつプラスチック製試験管チューブに分注し、電圧を 印加しな!ヽ非電場群及び 500Vの電圧を印加した電場群につ ヽて各々 4°Cで保存し た。
3)結果
各条件で保存したときのナトリウム (Na)、カリウム(K)、遊離ヘモグロビン (遊離 Hb) 、総ハプトグロビン (総 Hp)を測定し、その結果を表 13— 16に示した。保存時間経過 に伴い、 Naは減少傾向を認め、 K及び遊離 Hpは増加傾向を認めた。 Na、 K及び総 Hpについては非電場群と電場群ではほとんど差を認めな力つた力 遊離 Hbは非電 場群に比べて電場群の方が増加抑制効果が認められた。
[表 13] Na値 (mEq/L)
Figure imgf000026_0001
[表 15]
遊離 Hb
Figure imgf000026_0002
(実施例 20)赤血球
1)赤血球の取得
自己輸血のために術前貯血式自己輸血する方法により採血した。採血した血液を 通常行う遠心分離により赤血球と血漿に分離し、 MAP液で保存した赤血球溶液を pp 採血用バックに保存した。
2)赤血球の保存 該 MAP赤血球溶液を、 2mlずつプラスチック製試験管チューブに分注し、電圧を印 加しな ヽ非電場群及び 3000Vの電圧を印加した電場群にっ 、て各々 4°Cで保存した
3)結果
各条件で保存したときの Na、 K、遊離 Hb、総 Hpを測定し、その結果を表 16— 19に 示した。保存時間経過に伴い非電場群では Naは減少傾向を認め、 K及び遊離 Hbは 増加傾向を認めた力 電場群では Naの減少は抑制され、 K及び遊離 Hbの増加傾向 についても抑制が認められた。
[表 17]
Na値 (mEq/L)
Figure imgf000027_0001
[表 20] 総 Hp
Figure imgf000028_0001
[0049] (実施例 21)肝臓
A)温度条件の検討
-4°C、 -5°C、 -6°Cの温度で臓器保存液(UW液)に 100V、 500V、 1000V、 2000V, 3000Vの電圧印加を行い、 UW液が氷結しない条件を設定した。その結果、電圧を印 カロしたときは- 4°Cで凍結しないことが確認された。
B)電圧印加条件 (4°C0V、 -4°C、 100V)
ラットの肝臓を摘出し、 _4°Cにて電圧を 100Vを印加して UW液中で 24時間保存した 群の AST、 ALT,及び LDHを測定した。 4°Cで電圧を印加しない条件を対照群とした その結果を図 15に示した。対照群に比べ、 -4°Cにて電圧を 100Vを印加したときの 方が AST、 ALT、及び LDHのすべてについて低値を示し、良好であった。
C)電圧印加条件 (4°C0V、 4°C、 3000V)
ラットの肝臓を摘出し、 4°Cにて電圧を 3000Vを印加して UW液中で 24時間保存した 群の AST、 ALT,及び LDHを測定した。 4°Cで電圧を印加しない条件を対照群とした その結果を図 16に示した。対照群及び電圧を印加群の間に AST、 ALT,及び LDH の有効な差異は認められなかった。
産業上の利用可能性
[0050] 以上説明したように、本発明の静電場雰囲気内では、 0°C以下であっても微生物又 は動物由来物、例えば、器官や臓器等を凍結させることなく保存することができ、 o°c 以上の場合であっても血液等について良好な状態で保存することができた。つまり、 本発明の保存方法を適用することで、従来よりも長期間、微生物又は動物由来物を 自然に近 、状態で保存することが可能となる。 また、培養細胞は 4°Cの非電場雰囲気内では 24時間生細胞の状態で保存すること は困難であつたが、 -5°Cの静電場雰囲気内で保存すると細胞が増殖することなく 24 時間保存することができる。静電場雰囲気内であれば、細胞を増殖させず安定な条 件で輸送することが可能となり、便利である。
このことより、本発明の保存方法は、特に移植領域、輸血領域、再生医療領域、基 礎実験領域、遺伝子治療領域、臨床検査領域、製薬 ·試薬領域等に利用することが できる。

Claims

請求の範囲
[I] 微生物又は動物由来物を、静電場雰囲気内におくことを特徴とする微生物又は動 物由来物の保存方法。
[2] 静電場雰囲気が、 50V— 20000Vの交流又は直流電圧を電極に印加して形成され る請求項 1に記載の保存方法。
[3] 微生物又は動物由来物を、 _20°C— 40°Cで静電場雰囲気内におくことを特徴とす る請求項 1又は 2に記載の保存方法。
[4] 微生物又は動物由来物の保存が、培養用プレート上である 1一 3の何れか一に記 載の保存方法。
[5] 微生物又は動物由来物が、保存液中に浸漬状態である請求項 1一 4の何れか一に 記載の保存方法。
[6] 微生物又は動物由来物が、静電場雰囲気中にそのまま存置される請求項 1一 4の 何れか一に記載の保存方法。
[7] 微生物又は動物由来物が以下力 選択される何れかである請求項 1一 6の何れか 一に記載の保存方法;
臓器,組織、気管、血液成分、生物由来製剤、培養細胞,培養組織、遺伝子、核酸、 ウィルス、細菌、真菌、精製蛋白質、遺伝子組換蛋白質、臨床検査用検体。
[8] 動物由来物が以下力 選択される何れかの臓器由来である請求項 7に記載の保存 方法;
腎臓、肝臓、心臓、腸管、脾臓、脾臓、肺。
[9] 培養細胞が、血管平滑筋細胞、血管内皮細胞、血液幹細胞である請求項 7の方法
[10] 培養細胞が、ヒト単球系白血病細胞である請求項 7に記載の保存方法。
[II] 培養細胞が、接着性細胞又は浮遊細胞である請求項 7に記載の保存方法。
[12] 血液成分が、赤血球である請求項 7に記載の保存方法。
[13] 請求項 1一 12の何れか一の保存方法に使用する静電場雰囲気、印加、冷却、 -20 °C一 40°Cの保持が可能な機能を担持する装置。
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