明 細 書 マルファン症候群診断用プローブ、 及び当該プローブを用いたスクリーエング法 技術分野
本発明は、 プローブ及びスクリーニング方法に関し、 特に、 マルファン症候群 診断用プローブ及びスクリーニング方法に関する。 背景技術
マルファン症候群は、身体の結合組織に影響する遺伝性疾患のことで,骨格、肺、 目、 心臓や大動脈といった多くの器官に症状が現れる遺伝性疾患であり、 症状の 度合レ、はそれぞれの患者によつて異なる。
マルファン症候群患者の責任遺伝子の 1つに Fibrillinl (FBN1)'がしられてい るが、 FBN1の異常で説明できない患者群が数多く存在する。 臨床的に、 特に注 意すべき点はマルファン症候群患者の大動脈は正常より太くもろいことがあり、 血管にかかる圧力により、 大動脈の拡大 (瘤) 、 解離、 破裂や、 大動脈弁および 僧坊弁の閉鎖不全などが引き起こされてしまう危険があることである。
し力 しながら、 早期に診断を行い、 薬物治療と運動制限を組み合わせ、 定期検 診をし症状によつては外科的手術を施すことにより、 平均に近レ、寿命を全うする ことが可能である。
このようなマルファン症候群の処置法として、例えば、細胞外/上皮増殖因子ポ リぺプチドを利用した方法が知ちれている (特表 2000-508894)。
特許文献 1 特表 2000-508894号 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
し力 し、 上述のように処置法があっても、 マルファン症候群であることを判断 するのは非常に困難であるという 題がある。 マルファン症候群は、 結合組織の 多様な疾患で、 骨格や肺、 目、 心臓、血管に症状があらわれる。 しかしながら全
ての症状や特徴が必ず現れるわけではなく、 症状が現れたとしても、 その度合い はそれぞれの患者によって異なる。 そのため、マルファン症候群であると気付く のが遅れたり、 自分はマルファンでは無いと考えてしまう場合が少なくない。 マ ルフ了ン症候群にとつて最も重要で効果的な対処法は 「まず自分がマルファンだ と知る事、 そして正しい知識を身に付ける事」 であると考えられている。 すなわ ち、 心臓血管系に現れる症状など見えない所で進行してしまうので自分がマルフ ァン症候群と知らなければ進行に気がつ力ず重大な結果になることがあり得る。 すなわち、マルファン症候群である力否かを早期に把握することが可能であれば、 病気の進行を防ぐことができる。 したがって、 このようなことからマルファン症 候群であることを早期に確定できる判断方法は責任遺伝子の 1つである FBN 1 の遺伝子診断が唯一であつたが、 総ての患者で異常が同定されるわけではない。 すなわち、 FBN1以外の原因によることが疑われている患者群が知られていた。 そこで、 本発明は、 FBN1異常によらないマルファン症候群である力否力早期 に判断可能なマルファン症候群診断用プローブ、 前記プローブを用いたスクリー ニング方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段
上記目的を達成するために、 本発明者らは、 マルファン症候群とその原因遺伝 との関係について鋭意研究した結果、 本発明のプローブ、 及び当該プローブを用 いたスクリ一ユング方法を見出した。
本発明のマルファン症候群診断用プロープは、 以下の )、 又は(b) 、 すなわ ち、(a )配列表の配列番号 1に示す、塩基配列番号 1一 180000で示される塩基配 列からなる核酸、
(b)前記塩基配列番号 1—180000の塩基配列の一部が欠失、置換若しくは付カロさ れていて、 カゝつ、 前記塩基配列と 8 0 %の相同性を有する核酸、 からなる核酸を 用いたことを特徴とする。
また、本発明のマルファン症候群診断用プローブは、 以下の(a )、 又は(b )、 す なわち、 (a )配列表の配列番号 2に示す、 塩基配列番号 1—2090で示される塩基 配列からなる核酸、
( b )前記塩基配列番号 1—2090の塩基配列の一部が欠失、置換若しくは付加され ていて、 かつ前記塩基配列と 8 0 %の相同性を有する核酸、 からなる核酸を用い ることを特 ί敷とする。
また、本発明のマルファン症候群診断用プローブは、 以下の(a )、又は (b ) 、 すなわち、 (a )配列表の配列番号 3に示す、 アミノ酸配列番号 1—567で示され るァミノ酸配列からなるぺプチド断片、
( b )当該配列番号 3に示す、 アミノ酸配列の一部が欠失、 置換若しくは付加され ていて、 かつ前記アミノ酸配列と 8 0 %の相同性を有するペプチド断片、 からな るペプチド断片を用いることを特徴とする。
また、 本発明のスクリーニング方法は、 請求項 1〜 3項のいずれか 1項に記載 のプローブを用いることを特徴とする。
また、 本発明のスクリーニング方法の好ましい実施態様において、 スクリー二 ングを、 核酸ノヽィプリダイゼーシヨン法を利用した方法、 又は全塩基配列決定を 用いて行なうことを特徴とする。
また、 本発明のスクリーニング方法の好ましい実施態様において、 前記核酸ハ イブリダイゼーション法を利用した方法が、 in situハイブリダイゼーション法、 又はサザンハイブリダイゼーション法であることを特徴とする。
また、本発明のスクリーニング方法の好ましい実施態様において、前記 in situ ハイブリダイゼーション法が、蛍光 in situハイブリダイゼーション法であること を特徴とする。
また、 本発明のマルファン症候群であるか否かを判断する方法は、 請求項 4〜 6項のいずれか 1項に記載のスクリ一ユング方法を用いて、 正常な 3番染色体の p24.1〜pl4.2領域における断裂の有無、又は前記請求項 2に記載の核酸において、 欠失や点変異の有無によって判断することを特徴とする。
また、 本発明のマルファン症候群であるか否かを予測診断する診断方法は、 請 求項 4〜6項のいずれか 1項に記載のスクリ一二ング方法を用いて、 3番染色体 の p24.1〜pl4.2領域における欠失や断裂の有無、 又は前記請求項 2に記載の核 酸において、 欠失や点変異の有無によって、 マルファン症候群である力否かを予 測診断することを特徴とする。
発明の効果
本発明によれば、早期に FBN 1異常によらないマルファン症候群であるか否か を判断することができるという有利な効果を奏する。 例えば、 遺伝子変異を保有 し、未発症である患者を発症前に診断し早期の医療介入により生命予後を向上さ せることが可能である。さらに、細胞外マトリックスを構成する FBN1の異常と、 TGFBシグナル伝達系の異常が同様のヒト疾患で確認されたことから、 TGFBシ グナル伝達系を標的とした本疾患群の治療法の開発にもつながることが期待され る。 図面の簡単な説明
図 1は、 複合染色体異常を有する日本人患者の 3 p 24.1から単離された T GFB R 2の周辺を示す。
3 p 24.1 ブレークポイントは、 マルファン症候群 2型責任遺伝子座 (MFS2座) (MLCTD座)も 3 p 24.2- p 25でマップしたので分析された。この患者において、 染色体断片 3 p 24.1- p 14.2を 3 q 11.2の中へ挿入した。 F I 3^1分析を1 ? 11 -775 g 14は 3 p 24.1ブレークポイントを補う。 3 p 24.1ブレークポイントを含む 要約フィジカルマップが示された。 水平の線は、 B ACクローンを示し、 ブレー クポイントを補うクローンを示し、 矢印は遺伝子を示す。 TGFBR2は、 ブレ ークポイントにマップした遺伝子だけである。
図 2は、 大規模なフランス人ファミリー (MS 1) 及び異常なスプライシングを 引き起こす突然変異体のハプロタィプ分析を示す。
a: メンバーのファミ リー MS 1の家系及び 3 p 24. 1マーカーの分離は、 MFS2 (MLCTD) (塗りつぶした印)と影響する力、 又はしなかった (開口印) 。 緑の印は、 突然変異体、 c.l524g >Aのメンバーを示し、 オレンジは、 突然変 異体なしのものを示す。 疾患と共に分離したハプロタィプを赤で示す。
b:通常 (緑)及び異常スプライシング(オレンジ)は、 c 1524G>A(p.q508 Q)によって引き起こされた。突然変異した対立遺伝子において、イントロン 6の 23b pヌクレオチドは、 ェキソン 6の後新しく加えられて、 レギュラーェキソン
7へ結合され、 アミノ酸 525において未成熟ストップコドンを生じた。
図 3は、 MFS2 (MLCTD) において見出された TG F B R 2と突然変異体のゲ ノム構造を示す。 TGFBR2は、 7つのェキソンからなる。 四角はェキソンを 示す。膜貫通領域、 キナーゼ領域、 UTRは、それぞれ、 ライトプルー、 ピンク、 灰色で示す。 (A)10及び (GT)3はゲノムの不安定部位である。 3つの他のミス センス突然変異体、 c.923T>c(p.1308 p)、 c .1346 c >T(p.S 449)、 及ぴ c.l690c>T(p.r 537 c)を、 それぞれ、 ファミリー MS 57、 MS 382及ぴ MS 587で見出した。 各突然変異体は、 マウス及びラット Tg f b r 2、 マウス 及ぴハエ Ac V r 2、 及び線中類 daf遺伝子の中で、 進化の過程で保存されてい るか、キナーゼ領域にぉレ、て化学的に類似のァミノ酸で生じた。複数配列決定は、 webベース、 ソフトウェア、 C LUST ALWを使用して行なった。
図 4は、 MFS2 (MLCTD) を有する患者において見出された TG F B R 2ミス センス突然変異体による T G F - シグナル活性の欠陥を示す。
種々の TGFBR構築物で一時感染させた後、 HER293細胞において p T A RE-Lu cシス受容体の相対的ルシフエラーゼ活性を、識別可能な R.reinforaiis ルシフェラーゼを含む共に感染させた対照例べクタ一、 pRL-TKの活性を使用し て正規化することによって計算した。 データは、 平均 +SDを示す。 細胞を 44時 間外因性 TGF- J3 l(10ng.ml)(r&D,Minneapolis,MN)を有する力、 有しないで 44 時間インキュベートした。 PpTARELucシス受容体による唯一の基礎活性は、 お そらく HEK293における外因性 TGF- β 1のためである。野生型 (WT) TGFBR2 cDNAでの感染は、 RLAの重要な価値 (約 16)を示す。 一方、 キナーゼ領域を 欠く、 不完全突然変異体、 cytは、 ; LAの重要性が低いことを示した。 他のミ スセンスが型突然変異体、 1308P,S449F、 及び R537Cでの感染も低い RLAの重 要性を示し、 acytのものと同様であった。 発明を実施するための最良の形態
本発明のマルファン症候群診斬用プローブは、 以下の(a)、 又は (b) 、 すなわ ち、(a)配列表の配列番号 1に示す、塩基配列番号 1—180000で示される塩基配 列からなる核酸、 '
(b )前記塩基配列番号 1一 180000の塩基配列の一部が欠失、置換若しくは付加さ れていて、 かつ、 前記塩基配列と 8 0 %、 好ましくは 9 0 %、 より好ましくは 9 5 %の相同性を有する核酸、 からなる核酸を用いる。 当該核酸は、 ヒト 3番染色 体の TGFBR2由来のものであり、当該 TGFBR 2に相補的な核酸である。具体的 には、 TGFBR 2のェキソン 1〜7、及びイントロンを含むゲノム DNAに相補的 な核酸である。 本発明のプローブに用いることができる核酸は、 前記配列番号 1 一 180000 の塩基配列の一部が欠失、 置換若しくは付加されていて、 力つ前記塩 基配列と 8 0 %、 好ましくは 9 0 %、 より好ましくは 9 5 %の相同性を有するも のを包含する。 これは、 一部が欠失、 置換若しくは付加されているものであって も、後述するように、例えば、プローブとして利用することができるからである。 例えば、 後述するように、 マルファン症候群である力、否かを判断する際に、 3番 染色体の p24.1〜pl4.2領域における断裂の有無が重要であるので、 係る領域を 有するもので、 上記配列と一定以上の相同性を有する配列は、 プローブとして使 用することができる。
また、本発明のマルファン症候群診断用プローブは、 以下の(a )、 又は(b )、 す なわち、 (a )配列表の配列番号 2に示す、塩基配列番号 1—2090で示される塩基 配列からなる核酸、
(b )前記塩基配列番号 1—2090の塩基配列の一部が欠失、置換若しくは付加され て!/、て、 かつ前記塩基配列と 8 0 %、 好ましくは 9 0 %、 より好ましくは 9 5 % の相同性を有するものからなる。 このような相同性を有するものであっても、 後 述するようにプローブとして使用することができる。
また、本発明のマルファン症候群診断用プローブは、以下の(a )、又は (b ) 、 すなわち、 (a )配列表の配列番号 3に示す、 アミノ酸配列番号 1—567 で示され るァミノ酸配列からなるぺプチド断片、
(b)当該配列番号 3に示す、 アミノ酸配列の一部が欠失、 置換若しくは付加され て!/、て、 かつ前記ァミノ酸配列と 8 0 %、 好ましくは 9 0 %、 より好ましくは 9 5 %の相同性を有するペプチド断片からなる。 このような断片を用いても、 プロ ープとして、 下記のスクリーニング方法に使用することができる。
ここで、 上述の核酸についての精製、 単離方法について説明する。 当該精製、
単離方法は、 特に限定されるものではないが、 以下の手順で精製、 単離すること ができる。
ゲノム DNAは、 標準的なプロトコールを使用して抹消血管リンパ球から抽出 することができる。 TGFBR 2コード領域をカバーするェキソン (GenBank accession number, NT 022517)は、 PCRにょって直接シークェンス用に増幅可 能である。 そして、 PCRを、 例えば、 2 5〜4 5回、 約 95°Cで 1 0〜3 0 0秒 間、 約 50°Cで 1 0〜3 0 0秒間、 及び約 72°Cで 1 0〜3 0 0秒間、 適当な緩衝 液、例えば、 1.5mMMgCl2、 0 . 2 mM各 d NTP、 1 MU TaqDNAポリメラ ーゼを含む 1 X PCR緩衝液 (Applied Biosystems, Foster city, CA)を含む 50 / L 混合物中で、繰り返スことにより、 PCR産物を得ることができる。得られた PCR 産物を精製し、 常法、 例えば、 サンガー法などにより塩基配列を決定することが できる。
また、 全 mRNA をヒトの繊維芽細胞から抽出することが可能である。 抽出さ れた mRNAを逆転写酵素により逆転写すれば、 cDNAを得ることができる。 このようにして得られたプローブを用いて、 以下のように本発明のスクリー二 ングを行なうことができる。 好ましい実施態様において、 スクリーニングを、 核 酸ハイブリダイゼーション法を利用した方法、 又は全塩基配列決定を用いて行な うことができる。 前記核酸ハイブリダイゼーション法を利用した方法として、 in situハイプリダイゼーション法、又はサザンハイブリダィゼーション法を挙げる ことができる。
すなわち、本発明のプローブの使用方法としては、上述の核酸を、直接又は PCR 法で増幅しプローブとして用いる。 患者ゲノム DNAを適当な制限酵素で消化後 高分子膜にプロットして固定する。 本発明のプローブをハイブリダィズさせれば よい。 ハイブリダィズの方法は、 常法により特に限定されるものではないが、 例 えば、サザンブロッテイング法、 in situハイブリダィゼーシヨン法、塩基配列決 定法などを挙げることができる。 in situハイブリダイゼーション法は、迅速かつ、 的確にスクリーニングすることができるという観点から望ましい。 in situハイブ リダイゼーション法に fま、 蛍光 in situハイブリダィゼーション法 (以下、 FISH 法という)、 ラジォアイソトープ in situハイプリダイゼーション法等がある。
FISH法の概略は、 例えば、 スライドグラス上に染色体標本を調製し、 これに標 識プローブをハイブリダィズし、 直接検鏡するのが一般的である。
また、本発明のプローブのハイプリダイズに使用される支持体としては、薄膜、 粉末、 粒状物、 ゲル、 ビーズ、 繊維等の他、 分散液、 ェマルジヨン等を挙げるこ とができる。 これらは適当なカラムに充填して使用してもよい。 こららのうち薄 膜が好ましく、 例えば二トロセノレロース膜、 ナイ口ン膜が好ましい。
ここで、 本発明のプローブに使用される標識の例を説明する。 標識の例として 当業者に周知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、 3 2P、
3 5Sなどの放射性原子、 ビォチン基、 アジピン基、 または酵素類、 蛍光標識等な どのほか、 抗原抗体系を利用する場合には、 抗原を含んでいても良い。 これらも 本発明の範囲に包含される。
また、 当該プローブについては、 核酸と正常な 3番染色体の一部とは、 相補的 に結合するが、 3番染色体に異常、 すなわち、 欠失異常等が有ると、 本発明の核 酸と異常な 3番染色体とは、 結合しない性質を利用してプローブを用いることが できる。
マルファン症候群である力否かを判断するに当たり、 まず、 第一に塩基配列決 定により判明した塩基配列同士の比較が重要である。 それ以外に、 サザン法、 FISH法での大きな欠失、 断裂を見ることが重要である。
上述の性質を利用すれば、 マルファン症候群であるか否かを判断することが可 能である。 すなわち、 上述のスクリーニング方法を用いて、 正常な 3番染色体の p24.1〜pl4.2領域における欠失、断裂の有無、又は前記請求項 2に記載の核酸に ぉレ、て、 欠失や点変異の有無によつて判断するが可能である。 実施例
ここで、 本発明の一実施例を説明するが、 本発明は、 下記の実施例に限定して 解釈されることを意図するものではない。 以下の実施例は、 本発明の一実施態様 を説明するための用いたものであり、 特許請求の範囲に記載された本発明の要旨 及び範囲を逸脱しない限り、 レ、かなる変更等を排除するものではない。
実施例 1
マルファン症候群は、 目、 骨格、 心臓血管におけるカージナル発現を有する細 胞外マトリックス疾患であり、 フイブリン遺伝子 (FBN1) における 15q21.1で の欠陥に関連する。当方は、大規模なフランス人ファミリ一において 3p24.2— p25 で MFSタイプ 2 (MFS2OMIM154705) としても知られる座を以前にマップし た (MS1家系) 。 日本のマルファン症候群患者における TGF ]3受容体 2遺伝子
(TGFBR 2 ) を分裂させる 3p24.1の染色体ブレークポィントの同定は、 当方に TGFBR2は、 MF S 2遺伝子と考えさせた。当方は、異常スプライシングで生じ、 MS1において日本人患者で断裂していた TGFBR2の p .Q508Q突然変異体を見 出した。 3つの他のミスセンス突然変態体は、 4例の血縁関係のない患者に見出 され、ルシフェラーゼ測定によって TGF- i3シグナル活性の機能損失を確定した。 当方は、 複合染色体再配列、 46,XY, t ( 1 ; 5 ; 4 ) (p 3 5 ; q 3 3 . 2 ; q 3 5 ) 、 ins(3)(qll.2;p24,lpl4.2)de novo をもつ日本人マルファン症候群患者 に遭遇した。 これらの染色体ブレークポイントの 1つとして、 3p24.1は、 MF S 2遺伝子座と一致し、 染色体揷入により 3p24.1での T G F B R 2遺伝子の断裂 が疾患を引き起こしたと仮定された。 FISHマッピングは、 BAC クローン、 RP11-479I10, RP11- 7 7 5 G14及ぴ RP11-1056A20は、ブレークポイントを補 つた (図 1 )。 TGFBR22遺伝子は、 3つの BACによつてオーバーラップする共通 の領域における唯一の遺伝子であり、 ブレークボイントで破壌されている (図 1)。
TGFBR2は、 3p24.2-p25で MF S 2のマツビングを提供した大規模なフラン ス人ファミリー(MS1)分析された。分析された MS1からの 74メンバーの総て の中で、 c.l524g>A置換は、 MF S 2で影響を受けた 25メンパーで見出された が、 32 の健康な兄弟、 16人の血縁でない配偶者、 一つの罹患が疑われた IV53 及び 60の実関係フランス人対照例 (図 2 a)では置換はなかつた。 このトランジシ ヨンは、 アミノ酸置換は引き起こさないが (P.Q508Q), ェキソン 6の最後のヌク レオチドに位置し、スプライシングプロセスが影響を受けることを示唆している。 スプライシング上のコンセンサス値は、 95.6から 82.3へ C.1524G>Aによって 修正されるが別の良好なコンセンサス配列 (Aggt x X g、 値 90.5)は、 イントロン の配列において 23bpはなれて位置した (図 2b)。 本疾患から 2例の罹患者の繊維
芽細胞の c DNAとェキソン 5及び Ί (MUT1 F及び MUT1B) にセットされた プライマーとを使用した RT-PCR分析は、 予想される通常のバンド (データに示 さず)とともにより大きい生産物を明らかにした。配列決定は、イントロン 6の 2 3 bp の核酸がアミノ酸位置 5 2 5で未成熟のストップコドンを作るェキソン 5 を加えられた異常なスプライシングを確認した (図 2 b)。 この異常な断片は、 III- 4 1 (健康体)又は未関連正常対照例からの繊維芽細胞において見出されなかった。 分子データは、 臨床データと一致した。
当方は、次に、 9の未関連フランス人フアミリーから MFSプロバンドを、 FBN 1突然変異体、 又は FBN 1の関連が認められない 10の日本人 MFS患者ととも に、 研究した。 TGFBR2の 7ェキソンの 2方向配列後、 当方は、 3つのミスセン ス突然変異体、 すなわち、 c . 9 2 3 T>C(p. 08P)、 c.l346C>T(p.S449F)及び c.l609C>T(p.r537C)を、 同定した。 C.923T>Cをフランス人ファミリー MS57の プロバンドにおいてのみ見出したが、 彼女の罹患していない親 (父と確定) 又は 2人の兄弟において見出されず、 それゆえ、 新たに突然変異を証明した。
C.1346C>Tは、 フランス人ファミリーにおいて (MS382)、 及ぴ他のファミリーに 及び一人の日本人患者において C.1609C>Tが同定された。 MS587において、 2 つの影響を及ぼすメンパ一は (IV-1及び ΙΠ-4)は、 C.1609C>Tを運搬するために示 された。 総てのミスセンス突然変異体は、 TGF- jS受容体 2タンパク質のセリン/ スレオニンキナーゼ領域内に位置し、 それぞれが、 相同なマウス及びラット Tgfbr2遺伝子、 マウス及ぴノヽェ Acvr2、 及び線虫類 daf遺伝子 (図 3)において保 存されたり、 化学的に類似であるアミノ酸へ影響を与える。 267の未関係の日本 人健康体対照例 (534の染色体)及び 92の白人の健康体対照例 (184の染色体)の中 で、 突然変異体は、 見出されなかった。 当方は、 胸の大動脈の動脈留及ぴ分析 (TAAD) で存在する 1 0のフランス人プロパンドも調査した。 推定遺伝子座が 3p24-25とされる。 この疾患に対してマップィヒしたが、 突然変異体は、 同定され なかった。
当方は、 試験管内ルシフェラーゼ測定を TGF- シグナリング上の突然変異体 の影響を評価するため 使用した。 pTARE-Luc シス-受容体プラスミド及び pRL-TKベクターを HEK293 の中へ感染させ、 相対的ルシフェラーゼ活性
(RLA)を決定した。外因性の TGF- iS 1を添加後、 3倍に増加した基礎活性を観察 した (図 4)。野生型 (WT) TGFBR2 c DNAの感染は、以前に報告されたように、 外因性 TGF— βの不存在下でさえ約 1 2の RLAを示した。 対照的に、 キナーゼ 領域を欠く先端突然変異体、 δ cyt、は、 WTと比較して外因性 TGF- ]3でさえ RLA の明らかな減少を示した。他のミスセンス型タイプ突然変異体、 08P、 S449F、 及び R537Cとの感染において、 RLAの重大な減少も認識され、 TGF- j8シグナリ ングへの減弱が示唆された。
TGF- βは、 細胞質領域においてセリン /スレオニンキナーゼ活性を有するタイ プ I及びタイプ II受容体のへテロマー複合体を通じて、増殖、細胞サイクル停止、 アポトーシス、 分化、 及ぴ細胞外マトリックス形成を含め細胞プロセスの大きい スぺク トルを制御するサイトカインである。 欠陥 TGF- ^8シグナル形質導入は、 腫瘍形成に重要な役割を演じ、 TGFBR2、 SMAD4, 及ぴ SMAD2は、 種々の腫 瘍において腫瘍抑制遺伝子として作用することがよく確立されている。 腫瘍細胞 において見出された TGFBR2遺伝子突然変異体の大部分は、ェキソン 3のポリ A 反復において存在する (図 3)。多くのミスセンス突然変異体は、種々の癌において 遺伝子に報告されており、 機能損失の結果を示唆している。 1つの生殖細胞系列 突然変異体(受容体のキナーゼサブ領域に位置する C.944C>T ( p .T 3 1 5 M) ) を、 遺伝性の無孔結腸直腸腫瘍を有する同類において報告した。 機能的研究は、 TGF- βへ返答する成長阻害における欠陥、及ぴ c.944C>Tが細胞外タンパク質を 誘発するための能力の維持を示し、 2つの相違する TGF- jSシグナリング経路が 存在するかもしれないことを示唆した。このこと ヽなぜ悪性腫瘍が体制 TGFBR 2突然変異体を有する MFS2 (MLCTD) において通常観察されないのかを部分 的に説明することができるかもしれない。 さらに、 当方は、 TGFBR2突然変異体 の 3つの異なるクラスを同定したので、 TGFBR2の機能の損失が、疾患の優性遺 伝形式を説明することができるかもしれない。 Fbnl ノックアウトマウスの研究 によって、 Neptune等は、 肺気腫を発症させる傾向を含め、 MFSにおける種々 の問題にあるようである TGF- ]3の過剰発現を証明した。 当方は、 TGFB1の領域 特異的生殖細胞系列突然変異体は、 マルファン症候群様の症状、 すなわち、 細長 い手足及ぴ脊柱の変形を有する患者がもつカムラチ ·エンゲルマン症候群
(OMIM #131300) を引き起こすことを以前に報告した。 TGF- j3は、 細胞外 フイブリンマトリックスをおそらく制御する。当方の結果は、 TGF- βシグナリン グの混乱が、 細胞外マトリックスの異常をきたす疾患の病因に寄与する新たな証 明を提供する。
調査された 10のフランス人 MF Sプロバンドの内、 TGFBR2突然変異体は、 共通の臨床像、 すなわち、,突出した大動脈、 やせ細り、 皮膚症状、 軽度の眼症状 特性 (水晶体転位症を有する対象 MS1-IV-83の以外)をもつ 4人の患者にのみ見出 されたが、 硬膜拡張、 又は肺疾患特性はなかった。 今後、 更なるデータを、 この 遺伝子において突然変異体と関係する完全な臨床スぺク トルを評価する'ために収 集しなければならない。 他のオーバーラップする病変が、 MASS症候群など (mitral valve Prolapse, Aortic dilatation, and Skin and Skeletal manifestations syndrome, OMIM # 604308)、 家族性僧帽弁逸脱 (MIM # 157700) 、 及ぴ常染色体性 TAAD (OMIM # 132900) などで調査されるべきで ある。 当方がテストした 10の TAAD患者において突然変異体は見出されなかつ たが、 疾患は、異質であり、 TGFBR2及び TAAD2が遺伝子であること:を問題外 とする前に、 更なる調査が正当化される。 '
対象及び臨床的評価
新たに 4 6、 XY, t ( 1 ; 4 ; 5 ) (p35 ; q 33.2 ; q 35 ) 、 ィンス (3)(Q11.2;p241pl4.2)を有する日本人患者、 すなわち、 患者は 13歳の男性であ る。 いくつかの漏斗胸が 12歳の時に作用した。 彼は、 彼の口蓋高位、 マルファ ン症候群 (ポジティブリスト、親指しやぶり)、環軸関節の不全脱臼、脊柱側弯症、 ひじでの減少した伸縮、 バルサルバ洞動脈を含め上昇する大動脈の拡張、 僧帽弁 逸脱、 不完全な右脚ブロック、 鼠径部ヘルニアのために臨床的にマルマン症候群 と診断された。 下垂体短成長のために成長ホルモンで治療された。 12歳のとき、 彼の高さは、 135.2cm[-2.0SD]で体重 24.8kg['2.0SD]であった。
MS1ファミリー
大規模なフランス人ファミリーを、 大動脈解剖から 39歳の男性対象の死後、 確かめられた。 ファミリー研究の初めの部分に対して完全な個人臨床特性を以前 に述べた。 ファミリ一調査の第二ステップを Ambroise Pare病院のマルファン
臨床において行なわれた。 リスクを持つ対象は、 慎重な物理学的試験、 心エコー 検査、スリップランプ試験、を経た。 20の新しいファミリーメンバ-が調査され、 サンプル化され (IV-40、 IV-43, IV-48、 V-6,V-7,V-8,V-9,V-10,V-11,V-12,V-13及 ぴ V-14)DNAが劣ィ匕した 4人の患者は、再びサンプル化された(111-13、 111-41、 IV-32及ぴ IV-53) 。 これら 1 2ファミリーメンバーのうち、 骨格、 又は心臓欠 陥系又はこれらの器官/組織において唯一単離されたマイナーな知見のいずれに おいても異常がない 8つを影響を受けないものとして考慮した。
MS57ファミリー: MS57— MA319は、 長頭、 漏斗胸、 マルファン症候群、 脊 柱側弯症、 脊椎 fc:り症、 突出寛骨臼、 奇形顔面、 狭口蓋、 デンタルクロウディン グ、 脈理膨張、 平坦な角膜、 穏やかな逆流を有する大動脈膨張 (+ 8 SD) 、 僧帽 弁逸脱、 及び粘液様弁、 動脈留心房中隔、 及び小さな心房中隔欠陥を有する。 彼 女は、 18歳で突然死した。彼女の兄弟と親は影響がない。彼女の姉妹 MS-MA328 は、 僅かな骨格特徴、 マルファン症候群を有したが、 漏斗胸は影響ないと考えら れた。 彼女の 6歳の娘は正常である。
MS382ファミリー: MS382-MA1515は、 幼年時代に診断された 10歳の少女 である。 彼女の父は突然 39歳で死んだ。 MF Sの明確な骨格兆候即ち、 非対称 性鳩胸、 プラスの手首徴候、 長頭症、 重度の脊柱側湾症、 ひざ及びひじ関節の関 節過伸展性や、 明確な筋肉低血圧症、 及び臍ヘルニアを認めた。 放射性試験は、 外反股及び硬膜拡張症を明らかにした。彼女は、 12歳で外科手術を必要とする動 脈管開存症、 卵円孔、 心室間中隔欠陥及び大動脈起始部膨張 (10年で 50mm)を示 した。 非常に穏やかな虹彩膨張を除き、 眼の兆候は注目されなかった。 彼女の母 及び姉妹は、 生存しているが、 MFS2 (MLCTD) の特徴を有していない。
MS587ファミリー
MS587— MA1771(III-7)は、 26歳での彼女の突然の死後、 検査された 31歳の 女性である (11-4)。 大動脈解離、 僧帽弁逆流が 5歳の年で現れ、 身長は、 31歳で + 6 SD であった。 彼女は、 肺疾患、 胸膜炎、 歯が凝集した狭い口蓋、 脊柱側弯 症、 線状萎縮、 乱視を持つ弱い近眼を示した。 家族歴として、 2人の突然の死、 すなわち、 26歳での彼女の父の兄弟 (II一 3)、 32歳での彼女の父の姉妹の死 (II— 2)を認めた。 111-1(34歳)は、大動脈膨張、減少した上部及び下部断片割合、 マル
ファン症候群、 漏斗胸、 狭い口蓋弓、 脊柱側弯症、 を示した。 111-4(28歳)は、 穩 やかな知恵遅れ、 穏やかな脊柱側弯症、 漏斗胸、 関節の過伸展性、 歯が凝集した 狭い口蓋、 扁平足、 線状萎縮、 及び大動脈弁逆流を持つ大動脈膨張 (+ 6 SD)を持 つていた。 IV-1 ( 4 . 5歳) は、 逆流のない大動脈膨張 (+ 6 SD)、増加した身長、 長頭症、 弓状口蓋、 脊柱側弯症を示した。
日本の患者 '
FBN1突然変異体の運搬を示さない日本人 MFS患者を TGFBR2突然変異体用 に調べた。 それらのうちの 7つは、 以前に報告された。 IRB是認プロトコールに よって詳細な臨床情報を提供できないが、 総ての 10の患者は、 MFSに対して改 訂された基準に適合した。
突然変異体分析
ゲノム DNAは、 標準的なプロトコールを使用して抹消血管リンパ球から抽出 した。 TGFBR 2コード領域を力バーするェキソン (GenBank accession number, ΝΤ 0225Γ7)は、 PCRによって直接シークェンス用に増幅した。 PCR増幅及びシ 一クェンシングプライマーは、要求により提供される。 PCRを 35回、 95°Cで 30 秒間、 50°Cで 30秒間、 及ぴ 72°Cで 30秒間、 1.5mMMgCl2、 0 . 2 mM各 d NTP、 1 μ MU TaqGold ポリメラーゼを含む 1 x PCR 緩衝液 (Applied Biosystems, F ster city, CA)を含む 50 L混合物中で、 繰り返した。 PCR産物 を ExoSAP-IT(Amercham-Pliaraiacia, Cleveland, OH)で精製し、標準プロトコ一 ノレによる BigDye Terminator chemistry ノ ージヨン 3で両方のストランド を配列決定した。 シークェンシング反応を 96°Cで 1 0秒間、 50°Cで 5秒間、 及 ぴ 60°Cで 4分間 (25サイクル)、 Gene Amp PCR System 2 7 0 0、 又は 9 7 0 0のいずれかで行なった (Applied Biosystems)0反応混合物を精製し、提供 者のプロトコールに従い、 配列分析ソフトウェア (Applied Biosystems)及び Auto Assembler Ver. 2 . 1 . 1ソフトウェア (Applied Biosystems)を備 える ABI Genetic Analyzer 3 1 0 0 (Applied Biosystems)で分析した。 全 m RNA を、 製造者の指示に従い、 RNA B 登録商標 (Bioprobe Systems,Montreuil-sur-bois,France) を使用して、 ファミリ一 MS1 の 2つ影響 されているもの (111-37及ぴ IV-10 ) 及ぴ 1つ未影響のメンバー (ΙΠ-41) 、 及
ぴ通常の対照例のヒトの繊維芽細胞から抽出した。
サンプルを RQ1 RNァーゼ -フリ一 DNァーゼ(Promega,Madison、 WI,USA) で処理した。 全 mRNAは、 Superscript (登録商標) II RNァーゼ逆転写酵素 (GibcoBRL/Invitrogen, CergyAPontoise, France)を使用して逆転写した。 PGR をェキソン 5及ぴ 7にセットしたプライマーを用いて行い、 次いで、 上述したよ うに配列決定した (MUT1 F: 5 '— TGC AAG ATA CAT GGC TCC AG 一 3 ' ; MUT1 B: 5 £-AGC TCA CTG AAG CGT TCT GC— 3 ' ) 。 シークェンシングをフランス人家族の総ての対象において、 MS1用のプ ライマー MUT2F、 及ぴ MUT2 B (MUT2 f- 5 'TGT GTC GAA AGC ATG AAG GA- 3 ' 、 MUT2B:5'— TCC AGA ATT CTC TGC CAC CT- 3 ') 及び MS57用の MUT3F及ぴ MUT3B (MUT3F: 5, -TGC CTC TTG GAA GAC AGC GAA CT- 3 ') ; MUT 3 B : 5 ' -ACT CCT GTA GGT TGC CCT TG— 3 ') を用いて PGRによって行い、 その後配 列決定した。
フアミリー MS1の遺伝子型
ミクロサテライト及びテトラヌクレオチド マーカーを公の遺伝子データべ一 ス、すなわち、 Genethon:http:〃 wwwgenethon.fr/,及ぴ CHLC:http:〃 www.chlc.o rg/.から選択した。 ゲノム DNAは、 以前に述べた遺伝子型であった。 20マーカ 一座の局所的なハプロタイプは、 tel-D3S1293 から D3S1619— cen へ構築した (図 2 (D#S1293, D2S3038, D3S1599, D3S3659, D3S3598, D3S3700, D3S1567 D 3 S1583, D3S2336, D3S2466, D3S2335, D3S2337, D3S3037, D3S1759, D3S1283, D3S1266, D3S1609, D3S3727, D2S3567及び D3S1619) )。 D3S3567 は、 遺伝子内の TGFBR2マーカーである。 ハプロタイプと組み合わせた物理地 図は、 当方にマーカーオーダーを決定することを可能とさせた。
DNA構築
野生型 TGFBR 2 c DNA (WT) (GenBank accession number, NM 003242; amino acids 1-567)及ぴ不完全型 c DNA ( δ cyt) (全キナーゼ領域を欠く アミ ノ酸 1-222)を、 RT-PCR によって铸型と してヒ ト胎児脳 BD Marathon-Ready cDNA(BD Bioscience, Palo Alto, CA)を使用して生成し、
pcDNA 3 . 1 (-)発現ベ ク タ ー の 中 へサ ブ ク ロ ー ンィ匕 し た (Invitorogen, Carlsbad, CA)。 部位直接的突然変異生成を、 当方が研究した MFS2
(MLCTD) フアミリーにおいて見出された pcDNA3.1(-)、 1308P, S449F、 及び E537Cにおける TGFBR 2の 3つの変異体を生成するために添付のプロトコ-ル により急速部位直接的突然変異生成キットを (Stratagene, LaJolla, CA)を使用 して行なった。総ての変異体 c DNAは、シークェンシングによって確認された。 使用した総てのプライマーの配列は、 要求により提供される。
細胞培養、 トランスフエクション及ぴルシフェラーゼ測定
HEK293細胞を、 10%胎児牛血清を含むダルべッコ Eagle培地 (DMEM、 Sigma, St.Louis,MO)において 3 7 °Cで 5 %C02インキュベーターにおいて成長させた。 HEK 2 9 3細胞を TGFBR2構築物 (WT, δ cyt、 L308P、 S449F、 又は R537C) レポータープラスミ ド (pTAEE-Luc cis-レポーター又は p CIS-CKネガティブ対 照例)、及び pRL-TKベクター (標準化用の内部スタンダード)で、 トランスファー スト トランスフエクシヨン (Promega)を使用するデュアル-ルシフェラーゼレ ポーター測定システム (Promega)において同時に感染させた。 PTARE— Luc シ スレポータープラスミ ドは、 基本的なプロモーター因子 (TATA ボックス)及ぴ TGF- ]3 /ァクティビン応答因子 (TARE)を含む。 このレポータープラスミ ドは、 こ れらの因子の制御下ホタルルシフエラーゼを発現する一方、 pCIS-CKネガティブ コントロールプラスミ ドは、 効果が TGF- i3シグナル特異的であるかを評価する ための誘導可能なシスェンハンサー因子を含んでいない。 トランスフエクシヨン 後、 HEK293 細胞を DMEM において 36 時間インキュベートし、 培地を 10ng/mlTGF- i3 1を含む DMEMへ置換した。 8時間後、 細胞を培養し、 4倍に してルシフェラーゼ活性用に評価した。 ルシフエラーゼ活性を TD-20/20照度計 DLReady(Turmer Designs Instrument, Sunnyvale, CA)を使用して、 +測定した。 統計分析は、 StatViewを PosHioc 試験によって行い、 Pく 0 . 0 5が統計的相 違と考えられた。 産業上の利用可能性 .
例えば、遺伝子変異を保有し、未発症である患者を発症前に診断し早期の医療介
入により生命予後を向上させることが可能である。 さらに、 細胞外マトリックス を構成する FBN1の異常と、 TGFBシグナル伝達系の異常が同様のヒト疾患で確 認されたことから、 TGFBシグナル伝達系を標的とした本疾患群の治療法の開発 にもつながることが期待される。
したがって、 広く、 医学、 生物化学、 生物学、 分子生物学等の分野において貢 献し得ることが期待される。