液晶表示装置、カラーマネージメント回路、及び表示制御方法 技術分野
[0001] 本発明は、液晶表示装置、液晶表示装置のカラーマネージメント回路、及び液晶 表示装置の表示制御方法に関する。
背景技術
[0002] 現在、液晶表示装置 (LCD: Liquid Crystal Display)の普及は目覚しぐ表示 装置として欠力せな 、ものになって 、る。これに伴 、高画質化の要求が高まっており 、色情報を管理するカラーマネージメントの標準化力 International Electrotech nical Commission (IEC)や International Color Consortium (ICC) 中心 に進められている。
[0003] LCDの高画質化のための手段には様々なものがあり、 ICCでは、その中の一つで ある 3 X 3色変換マトリクス方式を表示色の補正アルゴリズムとして定めている。この 3 X 3色変換マトリクス方式は、 LCDのカラーバランスが崩れて正確なカラー表示がで きな 、と 、つた問題を解決するための次のような方式である。
[0004] LCDの発色モデルでは、任意のデジタル信号値 CV , , (ある画素の値)と三刺 r g b
激値 (X, Υ, Z)は以下の関係で表すことができる。これによつて、 LCDでの発色が三 刺激値 (X, Y, Z)であるデジタル信号値 (CV , CV , CV )を演算によって求めるこ r g b
とがでさる。
[0005] [数 1]
k(M)で表されるマトリクスは、任意の色の三刺激値が各原色の三刺激値の和に等 L ヽと 、う加法則と、各原色の三刺激値が任意のデジタル信号値 CVに対して比例 するという比例則とが成り立つ仮定の下で決められている。 k(M)の各係数値は、入 力値と出力値の誤差力 最小二乗法によって求められたり、人間の色覚による評価
によって最適化して求められたりしている。
[0007] 図 10は、従来技術による 3 X 3色変換マトリクス方式による補正の概念図で、図中、 Pは自画素、 P は隣接画素、 Rは自画素 Pにおける赤のサブピクセル、 Gは自 画素 Pにおける緑のサブピクセル、 Bは自画素 Pにおける青のサブピクセル、 R n n n n+ 1 は隣接画素 P における赤のサブピクセル、 G は隣接画素 P における緑のサ n+ 1 n+ 1 n+ 1
ブピクセル、 B は隣接画素 P における青のサブピクセル、 50は補正の変換式で n+ 1 n+ 1
ある。ここで、サブピクセルとは R, G, Bの各絵素を指し、通常 R, G, Bの各色いずれ かを表示するために用いられ、また、 RGBの 3つの絵素のまとまりで 1つの画素を形 成する。
[0008] 従来技術による 3 X 3色変換マトリクス方式の補正は、ある画素(P等)で表示される 色(3つのサブピクセルで表現する色)を対象にしており、従って、補正に用いる入力 信号は同一画素(P等)内の信号に限られている。例えば、自画素 Pに対しては、入 力された自画素 P内の各サブピクセル (R , G , B ) の信号を変換式 50でマトリクス 演算し、 (R , G , B ) を補正信号として出力している。
[0009] 図 11は、初期値として三刺激値を設定した場合に、 PCを経て LCDで観察者が見 るという過程を概念的に示した図で、図中、 51は PC (パーソナルコンピュータ)、 52 は LCDである。初期値として上述の 3 X 3色変換マトリクス演算に基づいて設定され た三刺激値 (X, Υ, Z) は、 PC51等の入力装置でデジタル信号(CVr, CVb, CVg )に変換され、 LCD52へ入力される。 LCD52では、入力された(CVr, CVb, CVg) が , G, B)として表示され、観察者はその (R, G, B)を三刺激値 (X, Υ, Z) として
2 得る。ここで、観察者が得た (X, Υ, Z) は、理想的には、上述の 3 X 3色変換マトリク
2
ス演算に基づいて設定された初期値の三刺激値 (X, Y, Z) と同じになるはずである
[0010] し力しながら、実際の LCDでは、各原色間の相互の影響が存在する。その一例が クロストークである。クロストークについて VA (垂直配向: Vertical Alignment)型 L CDを例に説明する。
[0011] 図 12は、 VA型 LCDの断面構造を説明するための概略図で、図中、 61, 66はガラ ス基盤、 62は対向電極、 63a, 63b (以下、 63で表す)は絵素容量、 64a, 64b, 64c
(以下、 64で表す)は絵素電極、 65a, 65b, 65cは TFT、 67a, 67b, 67c (以下、 6 7で表す)は浮遊容量、 68a, 68b, 68cはソースラインである。絵素電極 64は絶縁物 (図示せず)によって支持され、また、実際の液晶は対向電極 62と絵素電極 64の間 に挟みこまれ、絵素容量 63による電界によって駆動されている。絵素電極 64a, 64b , 64cは例えばそれぞれ R, G, Bの絵素に対応する。
[0012] ここで、 LCDは、ゲートライン(図示せず)が TFTを駆動したときソースラインの電圧 が TFTを経て絵素電極に通電され、その電圧が絵素容量 63に保持されることで液 晶分子を駆動し、表示画面が得られる仕組みである。
[0013] ここで、同図に示すように、絵素電極 64には、隣接絵素側のソースラインとの間に 浮遊容量 67が発生する。このような浮遊容量は、絵素電極 64とソースライン 68が互 いに垂直に部分的に重なり合って配置された構造になっていることから、やむを得ず 発生するものである。このため、隣接する絵素のソースラインの状況が自絵素の絵素 電極に影響を及ぼす。
[0014] 例えば、 64a, 64b, 64cをそれぞれ画素 Pの絵素 R , G , Bであるとすると、 Rは 浮遊容量 67aを経て Gを駆動するソースライン 68aの影響を受ける。また、 Gは浮遊 容量 67bを経て Bを駆動するソースライン 68bの影響を受ける。このように、 LCDの 構造上、電極とソースラインとの間に発生する容量結合等による電気的要因によって 、 R, G, Bチャンネル間の予期せぬ相互結合が発生する。云わば電気的クロストーク である。このクロストークは、上述のように特定方向に向けて発生する。つまり、上述の 例では右絵素の色成分が左絵素の色成分に影響するようになる。影響の方向は、電 極と TFTの配置に依存する。
[0015] また、図 13には一般的なカラーフィルタの分光特性を例示している力 同図に示す ように、カラーフィルタの透過率は各原色が重なり合つており表示色の色純度に影響 を及ぼす。このような光透過率の波長依存性などの他に偏光板力 の漏れ光等の光 学的要因によっても誘発される。云わば光学的クロストークである。
[0016] なお、クロストーク低減を目的とした従来の補正方法の一つとして、液晶特有の色 特性を補正するために 2次元又は 3次元構造のルックアップテーブル (以下、 LUTと 略す)を用いクロストークノイズを低減して色再現性を向上させる液晶表示装置が提
案されている(例えば、特許文献 1を参照)。また、クロストークによる輝度,色度,飽 和度の変化を防止し、忠実に輝度と色の再現を行なうことを目的としたプラズマァドレ ス型表示装置も提案されている (例えば、特許文献 2を参照)。
特許文献 1:特開 2002-41000号公報
特許文献 2 :特開 2000-321559号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0017] 上述した種々の問題によってクロストークは発生し、図 4に示すように、自絵素の入 カレベルが変化しないにも拘わらず、周辺絵素のデジタル信号値 CVの影響によつ て表示される表示輝度が変化するため LCDの表示色に誤差が生じる。このような LC Dでは、加法則及び比例則が成り立たず、色度に対するデジタル信号値 CVの電気 的特性の非線形性を単一常数のべき乗で表すことができない。従って、上述の法則 の下で決められた従来のマトリクスでは、適切な補正値を得ることができない。このた めに、初期値として設定した三刺激値 (X, Υ, Z) と、 PC等の入力装置を経て LCD が出力した (R, G, B)から観察者が得る三刺激値 (X, Υ, Z) とが一致しないという
2
問題が生ずる(図 11を参照)。
[0018] また、マトリクスの最適化は、上述したように表示色の測定値や人間の感覚によって 評価され、それを繰り返しフィードバックして決められており、評価の基準が不安定で あることや非常に手間が力かる等の問題がある。このとき、評価の基準として人間の 目の感覚を使うと、一部はよく補正できるが他ではうまくいかないというように、全色域 にわたつて表示色の誤差を減らすことは難 U、。
[0019] さらに、液晶パネル上には RGB各々に対応する各ドットは物理的に定義できるが、 RGB3つを 1組とした画素という概念はロジカルな概念であるため、実際にはドット毎 の結合が画素を飛び越えて存在する。例えば、図 10における自画素 Pの青サブピク セル Bと隣接画素 P の赤サブピクセル R との結合などである。
n n+ 1 n+ 1
[0020] 実際、従来の補正方法の一つである一般的な 3 X 3色変換マトリクス方式や特許文 献 1に記載の液晶表示装置では、図 10を参照して説明したように、同一画素内の入 力信号のみを用いて補正しており、例えば、自画素 Pの青サブピクセル Bの補正値
は自画素のサブピクセルである Rや Gの値を用いて算出される。このため、 1画素の 表示色を対象とした補正は可能であるが、上述のごとき画素を飛び越えた各原色間 に発生するクロストークなど、周辺の入力信号が表示色に及ぼす影響を補正すること はできないという問題を有している。また、この補正回路のように複数の LUTを使用 する場合には、ハードウェアの規模が拡大すると 、う問題も有して 、る。
[0021] さらに、特許文献 2に記載のプラズマアドレス型表示装置では、隣接絵素の影響を 考慮して着目絵素の両隣の絵素の信号を用いて補正を行ってはいるが、この補正は 、クロストーク成分を打ち消す条件として任意の絵素が 1画素隣の同色の絵素と相関 性があることを前提としたものである。従って、着目絵素が属する画素とその隣接画 素との差が大きい場合、すなわち着目絵素と隣接画素中の同色の絵素との信号の 差が大き 、場合には、補正に誤差 (その大きさに従った誤差)が生じると!、う問題を 有している。また、この補正で行われるような非線形の処理を行う場合には、演算は 非常に複雑となり、回路規模の拡大や処理速度の遅延の問題が発生し易い。
[0022] 以上のように、従来の技術では、隣接絵素の信号レベルに関わらず、その隣接絵 素の信号による自絵素の表示輝度への影響を補正することや、画素境界にとらわれ ることなく隣接画素の信号による自絵素の表示輝度への影響を補正することが非常 に難しぐ画面全体に対する電気的及び光学的クロストークを防止するように絵素信 号を補正することができない。また、従来の技術では、非線形の非常に複雑な補正 回路や、大量の LUTが必要であり、ハードウェアの規模の拡大や処理速度の遅延 等の問題を有している。
[0023] 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、複雑な補正回路を必要 とせず簡単な構成で、画面全体に対するクロストークを含めた画素内の各原色の相 互の影響や画素境界を越えた画素間の影響を、リアルタイムに補正することが可能 な、液晶表示装置、液晶表示装置のカラーマネージメント回路、及び液晶表示装置 の表示制御方法、を提供することをその目的とする。
[0024] また、本発明は、上述の補正に使用できる補正係数マトリクスの導出手法を提供す ることを他の目的とする。
課題を解決するための手段
[0025] 本発明は、上述のごとき課題を解決するために、以下の各技術手段でそれぞれ構 成される。
第 1の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置であって、各絵素電極へ入力される絵素信号を補正する補正手段を備え、該補 正手段は、ある絵素電極へ入力される所定レベル mの絵素信号による表示輝度が、 その隣接絵素電極へ入力される絵素信号レベルに関わらず、略一定となるように、前 記絵素電極へ入力される絵素信号を補正することを特徴としたものである。
[0026] 第 2の技術手段は、第 1の技術手段において、前記絵素電極は、赤,緑,青の各原 色を表現する電極から構成され、前記補正手段は、各原色における所定レベル mの 絵素信号による白,赤,緑,青の表示輝度をそれぞれ W , R , G , B とした時、 W
m m m m m
+G +Bを満たすように、前記絵素電極へ入力される絵素信号を補正するこ m m m
とを特徴としたものである。
[0027] 第 3の技術手段は、第 1又は第 2の技術手段において、前記所定レベル mは、人間 の視感度が高い輝度値付近であることを特徴としたものである。
[0028] 第 4の技術手段は、第 1又は第 2の技術手段において、前記所定レベル mは、隣接 画素から受ける影響が最大となる輝度値付近であることを特徴としたものである。
[0029] 第 5の技術手段は、第 1乃至第 4のいずれかの技術手段において、前記補正手段 は、着目絵素電極へ入力される絵素信号と、該着目絵素電極に対して所定方向に 隣接した隣接絵素電極へ入力される絵素信号と、前記隣接絵素電極に対して前記 所定方向に隣接した隣々接電極へ入力される絵素信号とから、前記着目絵素電極 へ入力される絵素信号に対する補正信号を生成することを特徴としたものである。
[0030] 第 6の技術手段は、第 5の技術手段において、前記補正手段は、前記着目絵素電 極、前記隣接絵素電極、前記隣々接絵素電極のそれぞれへ入力される各絵素信号 を用いて、 I X 3色変換マトリクス演算を施すことにより、前記着目絵素電極へ入力さ れる絵素信号に対する補正信号を生成することを特徴としたものである。
[0031] 第 7の技術手段は、第 6の技術手段において、前記着目絵素電極が、赤を表現す る電極であるとき、緑を表現する電極であるとき、青を表現する電極であるときのそれ ぞれに対して、前記 1 X 3色変換マトリクス演算の演算係数を異ならせることを特徴と
したものである。
[0032] 第 8の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置であって、各絵素電極へ入力される絵素信号を補正する補正手段を備え、該補 正手段は、着目絵素電極へ入力される絵素信号と、該着目絵素電極に対して所定 方向に隣接した隣接絵素電極へ入力される絵素信号と、前記隣接絵素電極に対し て前記所定方向に隣接した隣々接電極へ入力される絵素信号とから、前記着目絵 素電極へ入力される絵素信号に対する補正信号を生成することを特徴としたもので ある。
[0033] 第 9の技術手段は、第 8の技術手段において、前記補正手段は、前記着目絵素電 極、前記隣接絵素電極、前記隣々接絵素電極のそれぞれへ入力される各絵素信号 を用いて、 I X 3色変換マトリクス演算を施すことにより、前記着目絵素電極へ入力さ れる絵素信号に対する補正信号を生成することを特徴としたものである。
[0034] 第 10の技術手段は、第 9の技術手段において、前記着目絵素電極が、赤を表現 する電極であるとき、緑を表現する電極であるとき、青を表現する電極であるときのそ れぞれに対して、前記 1 X 3色変換マトリクス演算の演算係数を異ならせることを特徴 としたものである。
[0035] 第 11の技術手段は、第 8乃至第 10のいずれかの技術手段において、前記補正手 段は、 3 X 3色変換マトリクス演算の演算係数を記憶する係数記憶メモリと、各絵素電 極へ入力される絵素信号を順次取得する絵素取得回路と、該絵素取得回路で取得 した絵素信号のうち、前記着目絵素電極への入力される着目絵素信号と、前記隣接 絵素電極へ入力される隣接絵素信号と、前記隣々接絵素電極へ入力される隣々接 絵素信号とを入力し、それぞれの絵素信号に前記係数記憶メモリに記憶された 1行 目の演算係数を乗じて加算し、前記着目絵素信号の補正信号として出力する第 1の 積和演算回路と、前記絵素取得回路で取得した絵素信号のうち、前記第 1の積和演 算回路における前記隣接絵素電極に対応する絵素電極を着目絵素電極とした場合 の、該着目絵素電極へ入力される着目絵素信号と、該着目絵素電極の隣接絵素電 極へ入力される隣接絵素信号と、前記着目絵素電極の隣々接絵素電極へ入力され る隣々接絵素信号とを入力し、それぞれの絵素信号に前記係数記憶メモリに記憶さ
れた 2行目の演算係数を乗じて加算し、前記着目絵素電極に対する着目絵素信号 の補正信号として出力する第 2の積和演算回路と、前記絵素取得回路で取得した絵 素信号のうち、前記第 2の積和演算回路における前記隣接絵素電極に対応する絵 素電極を着目絵素電極とした場合の、該着目絵素電極へ入力される着目絵素信号 と、該着目絵素電極の隣接絵素電極へ入力される隣接絵素信号と、前記着目絵素 電極の隣々接絵素電極へ入力される隣々接絵素信号とを入力し、それぞれの絵素 信号に前記係数記憶メモリに記憶された 3行目の演算係数を乗じて加算し、前記着 目絵素電極に対する着目絵素信号の補正信号として出力する第 3の積和演算回路 と、を有することを特徴としたものである。
[0036] 第 12の技術手段は、第 8乃至第 11のいずれかの技術手段において、前記所定方 向は、前記着目絵素電極から、該着目絵素電極へクロストークの影響を与えて 、る 隣接絵素電極へ向カゝぅ方向であることを特徴としたものである。
[0037] 第 13の技術手段は、第 12の技術手段において、前記補正手段は、前記着目画素 電極をソース信号の流れる方向へ順番にずらし、補正信号を生成することを特徴とし たものである。
[0038] 第 14の技術手段は、第 9乃至第 13のいずれかの技術手段において、前記変換マ トリタス演算の演算係数は、隣接絵素信号の 1レベルの変化が及ぼす着目絵素信号 による表示輝度の変化をレベルに換算した補正係数を、所定の変換式で計算するこ とによって導出されるものであることを特徴としたものである。
[0039] 第 15の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置のカラーマネージメント回路であって、各絵素電極へ入力される絵素信号を補 正する補正手段を備え、該補正手段は、ある絵素電極へ入力される所定レベル mの 絵素信号による表示輝度が、その隣接絵素電極へ入力される絵素信号レベルに関 わらず、略一定となるように、前記絵素電極へ入力される絵素信号を補正することを 特徴としたものである。
[0040] 第 16の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置におけるカラーマネージメント回路であって、各絵素電極へ入力される絵素信号 を補正する補正手段を備え、該補正手段は、着目絵素電極へ入力される絵素信号と
、該着目絵素電極に対して所定方向に隣接した隣接絵素電極へ入力される絵素信 号と、前記隣接絵素電極に対して前記所定方向に隣接した隣々接電極へ入力され る絵素信号とから、前記着目絵素電極へ入力される絵素信号に対する補正信号を 生成することを特徴としたものである。
[0041] 第 17の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置の表示制御方法であって、各絵素電極へ入力される絵素信号を補正するに際 し、ある絵素電極へ入力される所定のレベル mの絵素信号による表示輝度力 その 隣接絵素電極へ入力される絵素信号レベルに関わらず、略一定となるように、前記 絵素電極へ入力される絵素信号を補正することを特徴としたものである。
[0042] 第 18の技術手段は、第 17の技術手段において、赤,緑,青の各原色を表現する 絵素電極へ入力される絵素信号に対し、各原色における所定レベル mの絵素信号 による白,赤,緑,青の表示輝度をそれぞれ W , R , G , B とした時、 W =R +
m m m m m m
G +Bを満たすように、前記絵素電極へ入力される絵素信号を補正することを特徴 m m
としたものである。
[0043] 第 19の技術手段は、第 17又は第 18の技術手段において、各絵素電極へ入力さ れる絵素信号を補正するに際し、着目絵素電極へ入力される絵素信号と、該着目絵 素電極に対して所定方向に隣接した隣接絵素電極へ入力される絵素信号と、前記 隣接絵素電極に対して前記所定方向に隣接した隣々接電極へ入力される絵素信号 とから、前記着目絵素電極へ入力される絵素信号に対する補正信号を生成すること を特徴としたものである。
[0044] 第 20の技術手段は、第 19の技術手段において、前記着目絵素電極、前記隣接絵 素電極、前記隣々接絵素電極のそれぞれへ入力される各絵素信号を用いて、 1 X 3 色変換マトリクス演算を施すことにより、前記着目絵素電極へ入力される絵素信号に 対する補正信号を生成することを特徴としたものである。
[0045] 第 21の技術手段は、液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極を有する液晶表示 装置の表示制御方法であって、各絵素電極へ入力される絵素信号を補正するに際 し、着目絵素電極へ入力される絵素信号と、該着目絵素電極に対して所定方向に隣 接した隣接絵素電極へ入力される絵素信号と、前記隣接絵素電極に対して前記所
定方向に隣接した隣々接電極へ入力される絵素信号とから、前記着目絵素電極へ 入力される絵素信号に対する補正信号を生成することを特徴としたものである。 発明の効果
[0046] 本発明によれば、複雑な補正回路を必要とせず簡単な構成で、画面全体に対する クロストークを含めた画素内の各原色 (各絵素)相互の影響や画素境界を越えた画素 間の影響を、リアルタイムに補正することが可能となる。また、本発明によれば、上述 の補正に使用可能な補正係数マトリクスの導出手法をも提供でき、完成後の表示パ ネル個々に対して、任意のマトリクス演算の演算係数を短時間で与えることが可能と なる。
[0047] 特に、上述した本発明の各技術手段に対しては、次のような効果を奏す。
第 1の技術手段によれば、少なくとも所定レベル m付近の自絵素に対する隣接絵 素の影響を取り除くように、自絵素の入力信号に対する補正を行うので、所定レベル mを決めてそのレベルに応じた簡単な計算を行うだけの非常に簡単な構成及び処理 にて、隣接絵素の入力信号レベルの変動に拘わらず、自絵素が表示する輝度を所 望のレベルに保持することが可能となる。
[0048] 第 2の技術手段によれば、第 1の技術手段による効果に加えて、 3原色表示を行う 場合の、各原色の輝度が変化するために発生する無彩色の色づきを防ぎ、略一定 の色度で表示することが可能となる。
[0049] 第 3の技術手段によれば、第 1又は第 2の技術手段による効果に加えて、人間の視 覚感度が鈍くモニタ性能に対する影響が少ない領域へ誤差を分散させることができ
、モニタの視覚に対する特性を向上させることができる。
[0050] 第 4の技術手段によれば、第 1又は第 2の技術手段による効果に加えて、特定の色 域に偏在して 、た誤差を全ての色域に平均化することができ、モニタの表示特性を 向上させることができる。
[0051] 第 5の技術手段によれば、第 1乃至第 4のいずれかの技術手段による効果に加えて
、画素境界にとらわれることなぐ着目絵素(自絵素)に対して影響を与える隣接絵素 を元に、補正値を算出することができる。さらに、隣接絵素の入力信号を隣々接絵素 の影響を考慮した値として扱うことで、自絵素に対する補正をより正確に行うことがで
きる。
[0052] 第 6の技術手段によれば、第 5の技術手段による効果に加えて、 LUTや複雑な計 算を必要とせず、簡単な回路構成により、隣接絵素信号による着目絵素(自絵素)へ の影響を算出して、表示輝度の補正をすることができる。
[0053] 第 7の技術手段によれば、第 6の技術手段による効果に加えて、表示輝度の値が 異なる各原色それぞれに対して適した補正値を与えることができる。
[0054] 第 8の技術手段によれば、画素境界にとらわれることなぐ着目絵素(自絵素)に対 して影響を与える隣接絵素を元に、補正値を算出することができる。さらに、隣接絵 素の入力信号を隣々接絵素の影響を考慮した値として扱うことで、自絵素に対する 補正をより正確に行うことができる。
[0055] 第 9の技術手段によれば、第 8の技術手段による効果に加えて、 LUTや複雑な計 算を必要とせず、簡単な回路構成により、隣接絵素信号による着目絵素(自絵素)へ の影響を算出して、表示輝度の補正をすることができる。
[0056] 第 10の技術手段によれば、第 9の技術手段による効果に加えて、表示輝度の値が 異なる各原色それぞれに対して適した補正値を与えることができる。
[0057] 第 11の技術手段によれば、第 8乃至第 10の技術手段による効果に加えて、非常に 小規模な回路構成で、着目絵素(自絵素)に対する補正を行うことができ、ハードゥエ ァ及びコストの縮小と処理速度の向上を実現することが可能である。
[0058] 第 12の技術手段によれば、第 8乃至第 11の技術手段による効果に加えて、表示 パネルの構造上発生するクロストークの影響に対して正確な補正値を与えることがで きる。
[0059] 第 13の技術手段によれば、第 12の技術手段による効果に加えて、表示装置に信 号が入力される方向へ着目絵素(自絵素)を一つ一つ順次ずらしながら連続的に補 正値を演算することができる。
[0060] 第 14の技術手段によれば、第 8乃至第 13の技術手段による効果に加えて、複雑な 測定や計算をすることなぐ演算係数を求めることができる。また、表示パネルによる 輝度の実測値力 補正係数を導くことができるため、表示パネル個々に適した値を 与えることができる。
[0061] 第 15の技術手段によれば、少なくとも所定レベル m付近の自絵素に対する隣接絵 素の影響を取り除くように、自絵素の入力信号に対する補正を行うので、隣接絵素の 入力信号レベルの変動に拘わらず、自絵素が表示する輝度を所望のレベルに保持 することが可能となる。
[0062] 第 16の技術手段によれば、画素境界にとらわれることなぐ着目絵素(自絵素)に 対して影響を与える隣接絵素を元に、補正値を算出することができる。さらに、隣接 絵素の入力信号を隣々接絵素の影響を考慮した値として扱うことで、自絵素に対す る補正をより正確に行うことができる。
[0063] 第 17の技術手段によれば、少なくとも所定レベル m付近の自絵素に対する隣接絵 素の影響を取り除くように、自絵素の入力信号に対する補正を行うので、隣接絵素の 入力信号レベルの変動に拘わらず、自絵素が表示する輝度を所望のレベルに保持 することが可能となる。
[0064] 第 18の技術手段によれば、第 17の技術手段による効果に加えて、 3原色表示を行 う場合の、各原色の輝度が変化するために発生する無彩色の色づきを防ぎ、略一定 の色度で表示することが可能となる。
[0065] 第 19の技術手段によれば、第 17又は第 18の技術手段による効果に加えて、画素 境界にとらわれることなぐ着目絵素(自絵素)に対して影響を与える隣接絵素を元に 、補正値を算出することができる。さらに、隣接絵素の入力信号を隣々接絵素の影響 を考慮した値として扱うことで、自絵素に対する補正をより正確に行うことができる。
[0066] 第 20の技術手段によれば、第 19の技術手段による効果に加えて、 LUTや複雑な 計算を必要とせず、簡単な回路構成により、隣接絵素信号による着目絵素(自絵素) への影響を算出して、表示輝度の補正をすることができる。
[0067] 第 21の技術手段によれば、画素境界にとらわれることなぐ着目絵素(自絵素)に 対して影響を与える隣接絵素を元に、補正値を算出することができる。さらに、隣接 絵素の入力信号を隣々接絵素の影響を考慮した値として扱うことで、自絵素に対す る補正をより正確に行うことができる。
図面の簡単な説明
[0068] [図 1]本発明の一実施形態に係るカラーマネージメント回路における補正を概念的に
説明するための図である。
[図 2]本発明の他の実施形態に係るカラーマネージメント回路の回路構成例を示す ブロック図である。
[図 3]図 2のカラーマネージメント回路における積和演算回路及び LCDの詳細を示 す図である。
[図 4]入力レベルに対する表示輝度への隣接色のレベルによる影響 (補正前)を示す グラフ図である。
[図 5]図 4の基準レベル付近での拡大図と直線近似を示すグラフ図である。
[図 6]隣接色の入力レベルに対する自色の基準とするレベル力 の変化量 (差)を示 すグラフ図である。
[図 7]隣接演算係数による補正と補正後の誤差の概念図である。
[図 8]隣々接演算係数による補正の概念図である。
[図 9]各入力レベルに対する表示輝度の隣接色の入力レベルによる影響 (補正後)を 示す図である。
[図 10]従来技術による 3 X 3色変換マトリクス方式による補正の概念図である。
[図 11]初期値として三刺激値を設定した場合に、 PCを経て LCDで観察者が見ると いう過程を概念的に示した図である。
[図 12]VA型 LCDの断面構造を説明するための概略図である。
[図 13]—般的なカラーフィルタの分光特性を示した図である。
発明を実施するための最良の形態
[0069] 本発明に係る液晶表示装置、及びそのカラーマネージメント回路では、液晶セルの それぞれに対応する絵素電極を有する LCDの画素の表示色が周囲の様々な影響 を受けることを鑑み、この影響を補正するために、画素境界にとらわれずに LCDにお ける液晶セルのそれぞれに対応する絵素電極へ入力される絵素信号を補正する補 正手段を導入する。この補正手段は、 LCDにおける液晶セルのそれぞれに対応す る絵素電極へ入力される絵素信号に対し、隣接絵素の影響を取り除いた補正信号を 生成する手段であり、補正信号生成手段とも呼ぶ。
[0070] 本発明では、隣接絵素の影響を取り除く補正を行うために、次の補正手段 I及び Z
又は補正手段 πを導入する。
[0071] 補正手段 Iは、ある絵素電極へ入力される所定レベル mの絵素信号による表示輝 度が、その隣接絵素電極へ入力される絵素信号レベルに関わらず略一定となるよう に、その絵素電極へ入力される絵素信号を補正する手段である。すなわち、補正手 段 Iで補正した絵素信号は、少なくとも所定レベル m付近では隣接絵素の信号に関 わらず略一定となって出力される。従って、補正手段 Iは、少なくとも隣接絵素電極へ の入力絵素信号を考慮した補正であればよい。補正手段 Iは、ある絵素電極へ入力 される所定レベル mの絵素信号による表示輝度がその隣接絵素電極へ入力される 絵素信号レベルの高低に依らず略一定になるように、所定レベル mにおける輝度の 実測値に基づいて算出した補正係数で、各絵素電極へ入力される絵素信号を補正 することが好ましい。
[0072] 補正手段 IIは、着目絵素電極へ入力される絵素信号と、その着目絵素電極に対し て所定方向に隣接した隣接絵素電極へ入力される絵素信号と、その隣接絵素電極 に対して同じ所定方向に隣接した隣々接電極へ入力される絵素信号とから、着目絵 素電極へ入力される絵素信号に対する補正信号を生成する手段である。すなわち、 補正手段 IIでは、着目絵素電極への絵素信号を補正するに際し、隣接絵素電極だ けでなく隣々接絵素電極への絵素信号も考慮する。
[0073] また、本発明は、上述のごとき補正手段を備えた液晶表示装置として実現させる他 に、この補正手段を備えたカラーマネージメント回路、或いは、この回路を備えた、液 晶表示装置又は液晶表示装置の外部機器として実現させてもよい。以下、この補正 手段を有するカラーマネージメント回路、及びこの回路を備えた液晶表示装置につ いてのみを説明する力 その他の場合も以下の説明が流用できる。さらに、本発明は 、この液晶表示装置における表示制御方法としての形態もあり、この方法は上述の補 正手段における補正処理によって表示パネルの表示を制御するものであり、その説 明も以下の説明が流用できる。
[0074] また、上述した補正手段 Iを説明するにあたり、補正手段 Iが隣接絵素電極への入 力絵素信号を考慮した補正であることに加え、実際には、その隣接絵素電極への入 力絵素信号もさらに隣の絵素電極 (着目絵素電極の隣々接絵素電極)への入力絵
素信号に影響されるため、そこまで考慮した実施形態を例示する。そして、この実施 形態は例えば上述した補正手段 Πを採用することで実現できるため、以下では、まず 補正手段 Πに係る種々の実施形態を説明し、その形態の中で、補正係数マトリクスの 演算に際し、補正手段 Iにおける「所定レベル mの絵素信号による表示輝度を略一定 にする」ことを実現させる実施形態 (補正手段 I及び Πを併用した実施形態)を中心に 説明を行う。し力しながら、本発明は、後述する補正手段 II単独の補正手段だけでな ぐ補正手段 I単独の補正手段で実現も可能であり、その場合にも以下の説明が流用 できる。
[0075] 図 1は、本発明の一実施形態に係るカラーマネージメント回路における補正を概念 的に説明するための図で、図中、 Pは自画素、 P は隣接画素、 Rは自画素 Pに
n n+ 1 n n おける赤のサブピクセル、 Gは自画素 Pにおける緑のサブピクセル、 Bは自画素 P における青のサブピクセル、 R は隣接画素 P
n+ l n+ 1における赤のサブピクセル、 G
n+ 1 は隣接画素 P における緑のサブピクセル、 B は隣接画素 P における青のサ
n+ 1 n+ 1 n+ 1
ブピクセル、 1はサブピクセル Rに対する補正の変換式、 2はサブピクセル Gに対す る補正の変換式、 1はサブピクセル Bに対する補正の変換式である。なお、変換式 1 , 2, 3において、 R, G, Bのそれぞれに対し、 (R) , (G) , (B) は入力信号を、(R
m m m
) , (G) , (Β) はマトリクス演算後の出力信号 (それぞれの絵素電極へ入力され out out out
るべき絵素信号)を指す。
[0076] 本発明に係るカラーマネージメント回路は、表示領域を液晶セルで形成した液晶表 示装置に組み込まれる力、液晶表示装置に接続される外部機器に組み込まれる回 路であり、使用する各周辺機器に依存しないで一貫した色再現を得るためのハード ウェア(一部をソフトウェアで構成することもある)であり、システム LSIに実装されるこ ともある。このカラーマネージメント回路は、例えば、赤,緑,青の 3色で表現する画像 データ , G, B) を入力し、その画像データを補正して、 LCDにおける各液晶セル
m
(それぞれの液晶セルがそれぞれの絵素電極に対応する)へ出力する。
[0077] 本発明の一実施形態に係るカラーマネージメント回路においては、補正信号生成 手段 (上述の補正手段 Π)により、その入力信号の値として、自色の絵素信号,隣接 色の絵素信号,隣々接色の絵素信号を演算に用い、自色が表示するべき信号を得
る。この補正信号生成手段は、着目した絵素電極である着目絵素電極の絵素信号( 自色の絵素信号)と、その着目絵素電極に所定方向に隣接した絵素電極である隣接 絵素電極へ入力される絵素信号と、その隣接絵素電極に同じく所定方向に隣接した 絵素電極である隣々接電極へ入力される絵素信号とから、着目絵素電極へ入力され る絵素信号の補正信号を生成する。
[0078] このように、補正処理に用いる信号には、隣接色と隣々接色の信号を用いるため、 画素の境界を飛び越えた影響を補正することができ、画面全体のカラーマネージメン トが可能である。また、自画素に対して影響を与える隣接絵素の信号値力も補正信 号を算出し、隣接絵素の信号は隣々接絵素の影響を考慮された値として扱うことが できるので、自画素に対する補正をより正確に行うことが可能となる。
[0079] また、補正信号生成手段は、着目絵素電極,隣接絵素電極,隣々接絵素電極へそ れぞれ入力される各絵素信号を用いて、 1 X 3色変換マトリクス演算を施して着目絵 素電極へ入力される絵素信号に対する補正信号を生成するようにすることが好まし い。例えば、信号 (Rn) を得る場合には、自色の信号 (Rn) ,隣接色の信号 (G )
out m n m
,隣々接色の信号 (B ) を用いて、変換式 1により演算する。同様に、信号 (G ) を
n in n out 得る場合には、自色の信号 (G ) ,隣接色の信号 (B ) ,隣々接色の信号 (R )
n m n m n+ 1 in を用いて、変換式 2により演算する。信号 (B ) を得る場合には、自色の信号 (B )
n out n in
,隣接色の信号 (R ) ,隣々接色の信号 (G ) を用いて、変換式 3により演算す
n+ 1 in n+ 1 in
る。変換式 1, 2, 3に示すそれぞれの I X 3色変換マトリクス演算の演算係数は、この 例では (a, b, c) , (d, e, f) , (g, h, i)としている。このように、着目絵素電極が、赤色 を表現する電極であったとき、緑色を表現する電極であったとき、青色を表現する電 極であったとき、のそれぞれに対して、 1 X 3色変換マトリクス演算の演算係数を異な らせることが好ましい。
[0080] このように、マトリクス演算の演算係数を原色それぞれに個別の値を与えることによ つて、原色それぞれで隣接絵素カゝら受ける影響によって変化する輝度が異なる場合 にも対応することが可能となり、より正確な表示輝度を得ることができる。
[0081] さらに、ここで示した演算例は、クロストークの影響方向を考慮して所定方向を決め た好適な例であり、図 3のような構造の LCDでは、着目絵素電極から、その着目絵素
電極へ絵素信号を供給するために配置されたソースラインへの向力う方向と反対の 方向を、上述の所定方向と定めることが好ましい。すなわち、図 1に示すように、所定 方向は、着目絵素がクロストークの影響を受ける側の隣接絵素の方向であり、隣接絵 素は、着目絵素にクロストークの影響を及ぼす絵素である。このことで、個々の絵素 に対して隣接絵素の信号力も受ける自絵素の輝度への影響を捉えることができ、正 確な補正値を得ることができる。また、着目絵素は、表示装置に信号が入力される方 向へ一つ一つ順次ずらしながら連続的に演算され、表示装置の描画速度を損なうこ となくリアルタイムで処理される。
[0082] 図 2は、本発明の他の実施形態に係るカラーマネージメント回路の回路構成例を示 すブロック図で、図中、 10はカラーマネージメント回路、 11は絵素取得回路、 12はマ トリタス係数記憶メモリ、 13 , 13 , 13 は積和演算回路、 21は同期信号発生回路、
R B G
22はタイミング制御回路 (TC)、 23はソースドライノく、 24はゲートドライノく、 25は TFT (ThinFilm Transistor)—LCDである。
[0083] 図 3は、図 2のカラーマネージメント回路における積和演算回路及び LCDの詳細を 示す図で、図 3 (A)は積和演算回路を、図 3 (B)は TFT— LCDの一部の液晶セルを 、それぞれ例示している。図中、 13は積和演算回路、 14は係数選択器、 15 , 15 ,
R B
15 はそれぞれ R(R' )信号用, 0 ( H言号用, B信号用の乗算器、 16は加算器
G
である。
[0084] 図 2及び図 3で例示する本発明の他の実施形態において、補正信号生成手段は、 絵素取得回路 (以下、隣接絵素取得回路という) 11,係数記憶メモリ 12,第 1の積和 演算回路 13 ,第 2の積和演算回路 13 ,第 3の積和演算回路 13を備えるものとす
R G B
る。
[0085] 係数記憶メモリ 12は、 3 X 3色変換マトリクス演算の演算係数を記憶するメモリであ る。隣接絵素取得回路 11は、絵素電極へ入力される絵素信号を順次取得する回路 である。第 1の積和演算回路 13 ,第 2の積和演算回路 13 ,第 3の積和演算回路 13
R G
は、積和演算を行う回路であり、それぞれ R, G, Bに対する補正信号を演算するた
B
めのものとして例示する。
[0086] 第 1の積和演算回路 13は、隣接絵素取得回路 11で取得した絵素信号のうち、着
目絵素電極 25aへの入力信号である着目絵素信号と、隣接絵素電極 25bへの入力 信号である隣接絵素信号と、隣々接絵素電極 25cへの入力信号である隣々接絵素 信号と、を入力し、それぞれの絵素値に、係数記憶メモリ 12に記憶された 1行目の演 算係数 M (n, 1)を乗じて加算して、着目絵素信号の補正信号として出力する。同様 に、第 2の積和演算回路 13 は、隣接絵素取得回路 11で取得した絵素信号のうち、
G
第 1の積和演算回路 13における隣接絵素電極 25bに対応する絵素電極を着目絵
R
素電極とした場合の、着目絵素電極 25bへの入力信号である着目絵素信号と、着目 絵素電極 25bの隣接絵素電極 25cへの入力信号である隣接絵素信号と、着目絵素 電極 25bの隣々接絵素電極 (図示せず)への入力信号である隣々接絵素信号と、を 入力し、それぞれの絵素値に、係数記憶メモリ 12に記憶された 2行目の演算係数 M (n, 2)を乗じて加算して、着目絵素電極 25bに対する着目絵素信号の補正信号とし て出力する。また、第 3の積和演算回路 13は、隣接絵素取得回路 11で取得した絵
B
素信号のうち、第 2の積和演算回路 13 における隣接絵素電極 25cに対応する絵素
G
電極を着目絵素電極とした場合の、着目絵素電極 25cへの入力信号である着目絵 素信号と、着目絵素電極 25cの隣接絵素電極 (図示せず)への入力信号である隣接 絵素信号と、着目絵素電極 25cの隣々接絵素電極(図示せず)への入力信号である 隣々接絵素信号と、を入力し、それぞれの絵素値に、係数記憶メモリ 12に記憶され た 3行目の演算係数 M (n, 3)を乗じて加算して、着目絵素電極 25cに対する着目絵 素信号の補正信号として出力する。
[0087] 図 2及び図 3で示す例では、カラーマネージメント回路 10は、上述のごとく絵素取 得回路 11,マトリクス係数記憶メモリ 12,積和演算回路 13 , 13 , 13からなり、各
R G B
積和演算回路 13は、図 3 (A)に示すように、乗算器にて乗算する係数をマトリクス係 数記憶メモリ 12のマトリクス係数力も選択する係数選択器 14と、 R(R' )信号用乗算 器 15R, G (G' H言号用乗算器 15 , B信号用の乗算器 15と、各乗算器 15 , 15
G B R G
, 15の出力を合計する加算器 16からなる。
B
[0088] これらの回路は、大量の LUTや非線形の複雑な計算を必要としな 、簡単な回路で あるため、ハードウェアの規模は小規模なもので済む。また、液晶表示パネル自体に 改良の必要がないため、コストの削減が可能である。さらに、小規模なハードウェアで
あるので処理速度が速ぐ入力信号に対して遅延を生じない。
[0089] そして、この液晶表示装置は、カラーマネージメント回路 10における各積和演算回 路 13 , 13 , 13の出力を入力するタイミング制御回路 (TC) 22と、 TC22での制御
R B G
に用いる同期信号を発生する同期信号発生回路 21と、ソースドライバ 23と、ゲートド ライノ 24と、 TFT— LCD25とからなる。ここで、 TC22へ入力された各積和演算回路 13 , 13 , 13の出力は、そのタイミングを制御されてソースドライバ 23及びゲートド
R B G
ライバ 24を制御し、 TFT— LCD25における各絵素電極の駆動を制御する。
[0090] 図 3 (B)に示すように、 TFT— LCD25のアクティブマトリクス基板上には、複数の絵 素電極 25a, 25b, 25c等(以下、 25' で表す)がマトリクス状に形成されており、これ らの絵素電極 25' 〖こは、それぞれスイッチング素子である TFT28a, 28b, 28c^ ( 以下、 28で表す)が接続されて設けられている。この TFT28のゲート電極には走査 信号を供給するためのゲート配線 (ゲートライン) 27 , 27等 (以下、 27で表す)が接
1 2
続され、ゲート電極に入力されるゲート信号によって TFT30が駆動制御される。
[0091] また、 TFT30のソース電極には表示信号 (データ信号)を供給するためのソース配 線 (ソースライン) 26a, 26b, 26c等(以下、 26で表す)が接続され、 TFT30を駆動さ せる時に、表示信号が TFT30を介して絵素電極 25' に入力する。各ゲートライン 2 7とソースライン 26とは、マトリクス状に配列された絵素電極 25' の周囲を通り、互い に直交差するように設けられている。さらに、 TFT30のドレイン電極は、絵素電極 25 ' に接続されている。
[0092] 次に、上述した各実施形態に係るカラーマネージメント回路において、その好適な 補正信号生成処理と共に、 3 X 3色変換マトリクス (各絵素に対しては 1 X 3色変換マ トリタスに該当する)の決定方法を説明する。ここで説明するマトリクス決定方法にお いては、まず、本来表示されるべき色と隣接色が自色に及ぼす影響を表示輝度に着 目して測定し、レベル差として数値ィ匕する。そして、この値を元に簡単な計算によって 3 X 3色変換マトリクスを得る。
[0093] <色変換 (補正信号生成) >
まず、色変換について再度説明する。本実施形態においては、各原色の相互の影 響を補正すると共に画素間の影響も補正し、画面全体のカラーマネージメントを可能
とするために、入力の値は画素の境界には関係なぐ自色に対してクロストークの影 響を及ぼして 、る隣接色及び隣々接色の入力レベルを変換に用いる。画面端の画 素の場合は、隣接画素の各絵素の入力レベルを 0として扱うとよい。
[0094] 例えば、クロストークの影響を右方向から受ける場合、自画素の入力信号を (R , G
, B ) 、右の画素の入力信号を (R , G , B ) とし、任意のマトリクスを A (M)とする
1 1 in 2 2 2 in
時、 A(M)による補正後の出力値 (R , G , B ) は次の演算によって求める。 Rの
1 1 1 out 1 出力値は (R , G , B ) の入力値を用いて演算する。 Gは隣接画素の Rを用い、入
1 1 1 in 1 2
力値を (R , G , B ) として演算する。同様に Bでは (R , G , B ) を演算に用いて
2 1 1 in 1 2 2 1 in 出力値を得る。 Bの次には隣接絵素 Rの出力を求める。
1 2
[0095] [数 2]
A(M) 二
[0096] このように、各絵素にクロストークの影響を及ぼしている右方向へ常にスライドさせな がら演算に使用する入力値を設定する(図 1を参照)。すなわち、補正信号生成手段 は、着目画素電極をソース信号の流れる方向へ順番にずらし、補正信号を生成する とよい。逆に、左から影響を受ける場合は左へスライドさせるとよい。この色変換は、 加減算及び掛け算のみの簡単で小規模な演算によって補正後の信号を得ることが 可能である。
[0097] くマトリクス A (M)の決定 >
[補正係数の算出]
図 4は、 Gの入力レベルに対する表示輝度への隣接色 Bの入力レベルによる影響( 補正前)を示すグラフ図で、図 5は、図 4の基準レベル付近での拡大図と直線近似を 示すグラフ図で、図 6は、隣接色 Bの入力レベルに対する自色 Gの基準とするレベル 力もの変化量 (差)を示すグラフ図である。なお、ここでは、 256階調で例示するが、こ れに限定されるものではな 、。
[0098] マトリクスの演算係数を算出するために必要な補正係数を決定するために、ターゲ ットとなる自色の入力レベルと基準とする隣接色の入力レベルを任意に設定する。図
4は、ある LCDの輝度特性を測定したもので、原色の入力レベルに対する表示輝度 力 隣接絵素の入力レベルによって受ける影響を表している。図 4において、 Bが 0の 状態で Gの入力レベルを 0— 255段階とした場合の表示輝度を測定した線を L—BO で、同様に、 B力 64, 128, 192, 255の状態で Gの人カレべノレを 0— 255段階とした 場合の表示輝度を測定した線をそれぞれ L—B64, 128, 192, 255で表している。 この例の設定においては、入力レベル 136で輝度差が最大となっており、輝度差が 最大となった入力レベル 136をターゲットレベル、つまり所定の入力レベル mとし、ま た、隣接色の入力レベルが 0の場合を基準としている。
[0099] 図 5において、直線近似の傾きは自色の入力信号における 1レベルの変化に対す る表示輝度の変化を示している。この例では、近似直線の傾きが 1. 3547 (cd/ (cm 2 ·レベル))、切片が— 117. 47 (cd/cm2)となっている。この値から、隣接絵素の変 化による、表示輝度の基準に対する変化量をレベルに変換してプロットする。これを 示したのが図 6である。つまり、図 6の傾き(0. 0579)は、隣接色の入力信号におけ る 1レベルの変化が及ぼす自色の表示輝度への影響をレベルで表している。この値 を原色 Gの補正係数とし、同様の方法によって各原色それぞれに設定する。
[0100] [マトリクスの各演算係数の算出]
図 7は、補正係数による補正と補正後の誤差の概念図で、図 8は、隣接及び隣々接 演算係数による補正の概念図である。
[0101] 補正係数によって隣接色の影響を補正した後の出力は、補正後の隣接色の出力 に対しては適切な補正とはいえない。この隣接色が補正されたことによる出力レベル の誤差を、隣々接色の演算係数によって補正する。自色を Rとした場合、 G のときの
in
R を R 、G のときの R を R 、 Rの補正係数を Nr、 Gの補正係数を Ng、: Bの out outl out out out 2
補正係数を Nbとすると、次のように表すことができる。
R = (aR— NrG )
outl m m
R = (aR -NrG )
out2 in out
[0102] 出力時に生じる補正の誤差は、次のようになる。
R — R = (aR -NrG )一(aR—NrG )
outl out 2 in in m out
=Nr (G — G )
G = (eG— NgB)であるので、
out in
R — R =Nr{ (eG —NgB )— G }
outl out 2 in in in
=Nr (e-l) G— NrNgB
in in
[0103] 従って、隣接色の影響を隣接色演算係数で補正した後、この誤差を修正する式は 、下式で与えられる。
R =R -(R — R )
out outl outl out 2
=aR— NrG— {Nr (e— 1) G -NrNgB }
in in in in
=aR— NreG + NrNgB
in in in
[0104] 同様に、 G及び Bについても下式で与えられる。
G =NgNbR— eG +NgiB
out in in in
B =NbaRin— NrNbG +iB
out in in
[0105] 以上から、それぞれの隣接演算係数は、 b = Nre、 f=Ngi、 g = Nbaとなり、隣々接 演算係数は、 c=NrNg、 d=NgNb、 h=NrNbとなる。
[0106] ディスプレイの表示色は、無彩色に色が付いてはならない。よって、 R =G =B のとき R =G =B である必要がある。これを満たす条件は、 Kを任意の実数とし out out out
て、以下の通りである。
[0107] a+b + c=K
d + e + f=K
g + h+i=K
[0108] 特に、 K= lの時、 R =R 、G =G 、 B =B を満たし、白色(255, 255, 25
in out in out in out
5)の輝度(256階調の例)を保存することができる。
[0109] 以上のように、入力絵素信号におけるターゲットレベル (所定レベル m)を指定し、 表示輝度の測定結果から補正係数を 3つ求めることで、 3 X 3色変換マトリクスの 9つ の値を決定する。この色変換マトリクスは、比例則や加法則の成立の有無に関係なく 適応することが可能である。
[0110] また、補正を行わない場合には各原色が隣接絵素力もの影響を受けるため、例え ば Rの場合には、任意の入力レベル mにおいて隣接絵素 Gが表示される場合の表示 輝度 R ' と、単独に表示される状態での表示輝度 (Gの入力レベルが 0である場合
の表示輝度) Rと力 一致しなかった。このため、全ての原色が入力レベル mで表示 される場合の白色の輝度 Wと、各原色が単独で表示される場合の輝度 R , G , B
m m m m を全て合計した値とが、一致しなかった。つまり、 Rの場合には R ' ≠R 、 Gの場合
m m
には G ' ≠G 、Bの場合には B ' ≠B となることにより、 W ≠R +G +B となつ m m m m m m m m ていた。
[0111] しかし、上述のごとき本発明に係る補正によって、隣接絵素による自絵素への影響 を打ち消すことができるため、隣接する絵素 Gが表示されている場合の絵素 Rの表示 輝度 R ' と、絵素 Rが単独で表示される(隣接する絵素 G入力レベルが 0である)場 合の表示輝度 Rとがほぼ等しい値となる。これは G, Bついても同様に成り立ち、従 つて本発明に係る補正により下式が成立することとなる。
[0112] R ' =R
m m
G ' =G
m m
B ' =B
m m
[0113] よって、任意の入力レベル mにおいては、隣接絵素の入力レベルがどのような値で あっても、各々の原色は常に一定の表示輝度を得ることができるので、下式を満たす ことが可能となる。
W =R z +G z +B z =R +G +B
m m m m m m m
[0114] 図 9は、各入力レベルに対する表示輝度の隣接色の入力レベルによる影響 (補正 後)を示す図である。図 9には、 K= lの時の補正後のグラフを示している力 ターゲッ ト (入力レベル 136)付近に存在した周辺絵素信号の影響による輝度差を、ターゲット 以外の色域へ分散させて!/、ることが分かる。
[0115] このような手法によれば、自絵素の入力信号が所定レベル m付近である場合には、 周辺絵素からの影響が補正され、隣接絵素がどのような入力レベルであっても、自絵 素が表示する輝度を一定とすることができる。また、所定レベル mに対する白 '灰-黒 などの無彩色の表示輝度と、所定レベル mに対する各原色の表示輝度の合計とを一 致させることができ、原色の表示輝度が変化することによる無彩色の色づきを防ぎ、 一定の色度で表示することが可能となる。
[0116] また、補正係数は加法則や比例則の条件下に捕らわれることなぐタ—
mにおける表示輝度の実測値をもとに設定するので、任意のモニタに表示される任 意の色域の補正が可能である。ここで、任意の色域を人間の視覚が鋭い領域(中間 調付近)に設定することで、表示色の誤差を人間の視覚感度が鈍くモニタ視覚的性 能への影響が少ない領域に分散させることが可能である。また、任意の色域を隣接 絵素から受ける影響による表示輝度の誤差が最大値となる領域に設定することで、 特定の色域に偏在して 、た誤差を全ての色域に平均化することができ、最大誤差を 減少、させることができる。
[0117] なお、人間の視覚が鋭い領域と、隣接絵素力 受ける影響による表示輝度の誤差 が最大値となる領域とがー致しない場合には、補正の強度を調整することによって、 所定レベル mの入力絵素信号による表示輝度を略一定に保持 (誤差を所定範囲内 に抑制)しつつ、表示色の誤差を全色域に渡って補正することが可能となり、トータル としての表示特性を向上させることができる。
[0118] さらに、マトリクスは、 9つ全ての演算係数を補正係数を用いた単純な計算によって 導くことができるので、人間の色覚に頼る評価やフィードバックによる微調整などの複 雑な処理を必要とせず、短時間に設定することができるため、表示パネル完成後に、 図 2における係数記憶メモリ 12に任意のマトリクスを短時間で与えることができ、 LCD 個々の特性に対応することができる。
[0119] なお、本発明は、上述の実施例のような 3原色表示を行う LCDに限られるものでは ない。例えば、 6原色表示の場合には 6 X 3のマトリクスを設定するというように、マトリ タスの構造を原色の個数に合わせて設定することで、単色及び多数の原色を使用す る LCDに対しても同様に補正することができる。
[0120] 以上詳述したとおり、本発明によれば、複雑な回路構成を必要とせず、リアルタイム の処理で、画素内における各原色の相互の影響を補正すると共に、画素境界も越え て画素間の影響も補正することができ、画面全体に対するクロストークの防止も含め た画面全体のカラーマネージメントを行うことが可能となる。
符号の説明
[0121] 1, 2, 3…補正の変換式、 10· ··カラーマネージメント回路、 11· ··絵素取得回路、 12 …マトリクス係数記憶メモリ、 13, 13 , 13 , 13 …積和演算回路、 14· ··係数選択器
、 15 , 15 , 15 …乗算器、 16···加算器、 21···同期信号発生回路、 22···タイミング
R B G
制御回路、 23···ソースドライノく、 24···ゲートドライノく、 25〜TFT—LCD、 25a, 25b, 25c, 25' …絵素電極、 26, 26a, 26b, 26c…ソースライン、 27, 27 , 27…ゲー卜
1 2 ライン、 28, 28a, 28b, 28c"-TFT、 29···対向電極側ガラス板、 30···対向電極、 3 la, 31b…絵素容量、 32a, 32b, 32c…絵素電極、 33a, 33b, 33c-"TFT、 34··· ガラス板、 35a, 35b, 35c…付加容量、 36a, 36b, 36c…ソースライン、 P…自画素 、 P …隣接画素、 R…赤のサブピクセル、 G…緑のサブピクセル、 B…青のサブピ n+l
クセノレ。