WO2005063917A1

WO2005063917A1 - 冷却液組成物

Info

Publication number: WO2005063917A1
Application number: PCT/JP2003/016820
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Egawa; Nobuyuki Kaga
Original assignee: Shishiai-Kabushikigaisha
Priority date: 2003-12-25
Filing date: 2003-12-25
Publication date: 2005-07-14
Also published as: AU2003296134A1

Abstract

本発明は、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム鋳物に対し、高温時における優れた腐食防止性とキャビテーション損傷の抑制効果とを併せ持つ冷却液組成物に関するものであり、（ａ）０．１～５重量％のリン酸塩と、（ｂ）０．０００１～０．１重量％のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも１種とを含有することを特徴とするものである。

Description

明糸田書冷却液組成物技術分野

本発明は、主として内燃機関等の冷却液に使用される冷却液組成物に関する。詳細には、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム铸物に対し、高温時における優れた腐食防止性とキヤピテーション損傷の抑制効果とを有する冷却液組成物に関する。背景技術

従来より、エンジン等の内燃機関の冷却系統には、アルミニウム、アルミニゥム合金、鎳鉄、鋼、黄銅、はんだ、銅などの金属が使用されている。とくに近年、自動車車体の軽量化を目的として、冷却系統部品にはアルミニウムまたはアルミニゥム合金が多用されるに至っている。これらの金属は、水あるいは空気との接触により腐食を生じる。このため、これらの金属の腐食を防止するため、冷却系統には、リン酸塩、ホウ酸塩、ァミン塩、亜硝酸塩、ケィ酸塩、有機酸などの腐食防止剤を含む冷却液組成物が適用されている。ところが、リン酸塩は、硬水成分と反応して沈殿を生成することから、硬水で希釈した場合には、多量の沈殿を生じていた。沈殿物の生成は、冷却液の腐食防止機能を低下させるだけでなく、生成した沈殿物が冷却系統の循環路に堆積し、冷却系統を閉塞するという事態を引き起こす恐れがあった。

—方、ホウ酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して腐食性を有し、ゲイ酸塩は、液中の安定性に劣り、温度や P Hが変化した場合、或いは他の塩類が共存すると容易にゲル化して分離し易く、これにより腐食防止機能が低下するという問題があった。アミン塩および亜硝酸塩については、これらが冷却液中に共存すると、人体に有害な二トロソァミンを生成する可能性があった。このように金属、特にはアルミニウムまたはアルミニウム合金の防鐯に有効な金属腐食防止剤として知られるものは、いずれも使用に際し種々の問題を有しており、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して優れた腐食防止性を示す腐食防止剤の開発が望まれていた。そこで、このような問題を改善する腐食防止剤として、 2—ホスホノブタン 1、 2、 4トリカルボン酸またはその水溶性塩が提案されるに至っている。この腐食防止剤は異種金属間の接触、特にアルミニウム合金、錶鉄およびはんだと異種金属との間の接触腐食に優れた防食を示し、さらに、アルミニウムの伝熱面腐食にも優れた防食性能を発揮するものである。またこの腐食防止剤は、河川の富栄養化を引き起こす恐れが少なく、毒性も低く低公害性の腐食防止剤である。従来、このような優れた機能を持つ 2—ホスホノブタン 1、 2、 4トリ力ルポン酸を使用した冷却液組成物が提案されている。例えば、 2—ホスホノブタン 1、 2、 4トリカルボン酸またはその水溶性塩とともに、リン酸塩、硝酸塩、安息香酸塩およびトリァゾ一ル類が含まれていることを特徴とするものがある（特開平 7 - 1 7 3 6 5 1号公報参照）。しかし、この冷却液組成物は、 1 5 0 °Cを越える高温時でのアルミ伝熱面腐食性試験では、腐食量が多いという不具合があった。また、冷却液組成物は、これを水で希釈して冷却系統内に充填されるのであるが、希釈冷却水中には僅かながら空気が溶存している。このため、当該希釈冷却水が冷却系統内を循環する過程で圧力差が生じると、これが原因で気泡が発生し、この気泡により金属面が浸食される、いわゆるキヤビテーション損傷が発生していた。またキヤビテ一シヨン損傷を引き起こす気泡は振動によっても発生していた。このような事情に鑑みて、キヤビテーシヨン損傷の抑制を計った冷却液組成物が提案されている。例えば、特開平 1 0— 7 7 4 6 6号公報には、ダリコール類を主成分とし、 p—トルイル酸塩とモリブテン酸塩とを含むことを特徴とする冷却液組成物が示されている。しかし、この組成物では、アルミニウムまたはアルミニウム铸物に対するキヤビテ一ション損傷の抑制効果が不十分であった。発明の開示

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム铸物に対し、高温時における優れた腐食防止性とキヤピテーション損傷の抑制効果とを有する冷却液組成物を提供することを目的とするものである。上記目的を達成するため、本発明は、グリコール類を主成分とする冷却液組成物において、（a ) 0 . 1〜 5重量％のリン酸塩と、（b ) 0 . 0 0 0 1〜0 . 1 重量％のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも 1種とを含有することを特徴とする、冷却液組成物をその要旨とした。本発明の冷却液組成物（以下、単に組成物という）の主成分であるグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、 1， 3ブチレンダリコール、へキシレンダリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどを用いることができる。これらの中でもエチレングリコールやプロピレングリコールは、化学安定性、取り扱い性、価格、入手容易性などの点から望ましい。本発明の組成物における（a ) 成分、すなわちリン酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム鐯物に対する腐食防止性に優れた防鲭剤として知られているが、本発明者の実験によれば、後述する（b ) 成分とともに併用することで、互いの相乗効果によって、アルミニウムまたはアルミニウム踌物に対し、高温時における優れた腐食防止性と、キヤビテーション損傷の抑制効果をもたらすことが確認された。また、リン酸塩は、踌鉄ゃ鋼などの鉄系金属のキヤピテーシヨン損傷の抑制効果を改善する機能も持つ。 ( a ) 成分として用いるリン酸塩としては、正リン酸、ピロリン酸、トリメタリン酸、あるいはテトラメタリン酸、またはこれらのアルカリ金属塩を挙げることができ、これらの 1種もしくは 2種以上の混合物という形態で使用することができる。 ( a ) 成分は、組成物中に 0 . 1〜 5重量％の範囲で含まれる。（a ) 成分の含有量が上記範囲外の場合、上述した十分な相乗効果が期待できなかったり、不経済になったりする恐れがある。本発明の組成物中に含まれる（b ) 成分は、ストロンチウム化合物、マグネシゥム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる 1種、若しくは 2種以上を組み合わせた混合物の形態で用いることができる。ストロンチウム化合物としては、例えば酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、塩化ストロンチウム、弗化ストロンチウム、ヨウ化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウム、ホウ酸ストロンチウム、タングステン酸ストロンチウム、燐酸ストロンチウム、燐酸二水素ストロンチウム、蟻酸ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、プロピオン酸ス卜ロンチウム、酪酸ストロンチウム、吉草酸ストロンチウム、ラウリン酸ストロンチウム、ステアリン酸ストロンチウム、ォレイン酸ストロンチウム、グルタミン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、コハク酸ストロンチウム、リンゴ酸ストロンチウム、酒石酸ストロンチウム、マレイン酸ストロンチウム、クェン酸ストロンチウム、蓚酸ストロンチウム、マロン酸ストロンチウム、セバシン酸ストロンチウム、安息香酸ストロンチウム、フタル酸ストロンチウム、サリチル酸ストロンチウム、マンデル酸ストロンチウムなどを挙げることができるが、その中でも、特に硝酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、燐酸ストロンチウムを挙げることができる。また、マグネシウム化合物としては、例えば酸化マグネシウム、塩化マグネシゥム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシゥム、チタン酸マグネシウム、タングステン酸マグネシウム、硼酸マグネシゥム、燐酸マグネシウム、燐酸二水素マグネシウム、燐酸マグネシウムアンモニゥム、クロム酸マグネシウム、過マンガン酸マグネシウム、弗化マグネシウム、沃化マグネシウムなどの無機酸のマグネシウム化合物、蟻酸マグネシウム、酢酸マグネシゥム、プロピオン酸マグネシウム、酪酸マグネシウム、吉草酸マグネシゥム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ォレイン酸マグネシゥム、グルタミン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、琥珀酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸水素マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、クェン酸マグネシウム、蓚酸マグネシウム、マロン酸マグネシゥム、セパシン酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、マンデル酸マグネシゥムなどの有機酸のマグネシゥム化合物等を挙げることができる。また、カルシウム化合物としては、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、ラウリン酸塩、ステアリン酸塩、ォレイン酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クェン酸塩、シユウ酸塩、マロン酸塩、セバシン酸塩、安息香酸塩、フ夕ル酸塩、サリチル酸塩、マンデル酸塩、酸化物、水酸化物、過マンガン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、ヨウ化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、タングステン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸二水素塩などを挙げることができる。

(b) 成分は、組成物中に 0. 0001〜0. 1重量％の範囲で含まれている。 (b) 成分の含有量が前記範囲外の場合、十分な相乗効果を得ることができなかつたり、不経済になったりする。本発明の組成物は、上記（a) 成分および（b) 成分のほかに、（c) 成分、すなわち脂肪族 2塩基酸、芳香族 1塩基酸、またはそれらの塩の少なくとも 1種を含む形態を採ることができる。（c) 成分は、鉄、アルミ系金属に対して優れた腐食防止性を有するものであるが、そのほかに、上記（a) 成分および（b) 成分により導き出される、アルミニウムまたはアルミニウム錶物に対する腐食防止性と、錶鉄および鋼に対するキヤビテーション損傷の抑制効果をさらに高める機能を持つ。脂肪族 2塩基酸としては、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピペリン酸、スベリン酸、ァゼライン酸、セバシン酸、ゥンデカン 2酸、ドデカン 2酸、ブラシル酸、および夕プチン酸、あるいはそれらのアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニゥム塩などを挙げることができる。中でもスベリン酸、ァゼライン酸、セパシン酸、ゥンデカン 2酸およびドデカン 2酸は、上記性能に優れるという点でより好ましい。芳香族 1塩基酸としては、安息香酸、ニトロ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸などの安息香酸類、； p—トルィル酸、 p—ェチル安息香酸、 p—プロピル安息香酸、 p—ィソプロピル安息香酸、 p _ t e r tブチル安息香酸などのアルキル安息香酸、一般式 R〇— C₆H4— COOH (Rは Ci Csのアルキル基）で表されるァルコキシ安息香酸、.一般式 R— CeH₄— CH=COOH (Rは (^〜(^のァルキル基またはアルコキシ基）で表されるケィ皮酸、アルキルケィ皮酸、アルコキシケィ皮酸、またはそれらのアルカリ金属塩、アンモニゥム塩、アミン塩を挙げることができる。中でも、安息香酸、 p—トルィル酸、および p— tert ブチル安息香酸は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の腐食防止性能に優れており、これらの少なくとも 1種が含まれていることが望ましい。上記（c ) 成分の含有量としては、 0 . 1〜 1 0重量％の範囲が望ましい。 ( c ) 成分の含有量が 0 . 1重量％よりも少ない場合、アルミニウムまたはアルミニゥム錶物に対する腐食防止性と、铸鉄および鋼に対するキヤビテ一ション損傷の抑制効果をさらに高めるという効果が期待できず、 1 0重量％よりも多い場合には、 1 0重量％を越えた分だけの効果が得られないため、不経済となる。また、本発明の組成物は、（d ) 成分、すなわち、モリプテン酸塩またはタングステン酸塩の中から選ばれる少なくとも 1種をさらに含む形態を採ることができる。（d ) 成分は、铸鉄および鋼に対するキヤビテーシヨン損傷の抑制効果をさらに高める性能を有するものである。モリブテン酸塩としては、アルカリ金属塩、アンモニゥム塩、アミン塩などを挙げることができる。好ましくはアルカリ金属塩であり、中でもナトリウム塩とカリウム塩がより好ましい。

( d ) 成分の含有量は、 0 . 1〜1重量％の範囲が望ましく、この範囲よりもモリプテン酸塩またはタングステン酸塩の含有量が少ない場合には、十分な向上効果が得られず、多い場合には主成分であるグリコール類の酸化劣化を促進するという弊害を招くことになる。また、本発明の組成物は、（e ) 成分、すなわち、トリァゾール類またはチアゾ一ル類を含有する形態を採ることもできる。トリァゾール類の具体例としては、ベンゾ卜リアゾ一ル、トリルトリァゾ一ル、 4—フエニル— 1、 2、 3—卜リアゾ一ル、 2—ナフトトリアゾールおよび 4—ニトロべンゾトリアゾールなどを挙げることができ、その中でも、特にべンゾトリァゾール、トリルトリァゾールが望ましい。またチアゾ一ル類としては、ベンゾチアゾール、メルカプトべンゾチァゾールなどを挙げることができる。これらトリァゾール類またはチアゾール類の添加により黄銅や銅などの銅金属の腐食防止効果の改善が計られる。トリァゾール類の含有量としては 0. 05〜1. 0重量％の範囲が好ましく、チアゾール類の含有量としては 0. 01〜1. 0重量％の範囲が好ましい。また、本発明の組成物は、ケィ酸塩およびホウ酸塩を含有しない形態を採ることが望ましい。というのは、ホウ酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して腐食性を有し、ケィ酸塩は、液中の安定性に劣り、温度や pHが変化した場合、或いは他の塩類が共存すると容易にゲル化して分離し易く、これにより腐食防止機能が低下するという問題があるからである。尚、本発明の組成物は、上記成分のほかに、さらに消泡剤、着色剤などを含ませることができる。図面の簡単な説明

図 1は、磁歪式振動法によるキヤビテーション破損防止性能試験に用いる試験装置を示す模式図である。実施例

以下に本発明の組成物をさらに詳しく説明する。下記表 1には、好ましい実施例 1および 2とともに、比較として、（a) 成分を含まない例（比較例 1)、 (a) 成分および（b) 成分のいずれも含まない例（比較例 2)、および（b) 成分を含まない例（比較例 3) をそれぞれ示した。

(以下余白）項目実施例 1 実施例 2 比較例 1 比較例 2 比較例 3

P-トルィル酸 2.0 2.0 ― ― 2.0 セハ"シン 2.0 ― 2.0 2.0 ― 安息香酸ナトリウム ― 2.0 2.0 2.0 Z.0 硝酸ストロンチウム 0.01 0.01 0.01 一 ― リン酸 0.2 0.2 - 一一 2, 0 モリブ亍ン酸 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 水酸化カリウム (i) (D (i) (i) 0) 水 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 エチレンゲリコール残部残部残部残部残部 (注）（i)pH8.1 (30%) にするのに必要な量

上言己実施例 1および 2、並びに比較例 1〜3の各サンプルについて、高温アルミニゥム伝熱面腐食試験を行い、腐食量（mgZcm²) を測定すると共に、外観の異状の有無を確認した。その結果を表 2に示した。尚、高温アルミニウム伝熱面腐食試験は、 J I S K 2234 アルミニウム铸物伝熱面腐食性の規定に準じて行った。但し、この試験温度は 160°Cとし、耐熱性ガラスセルはステンレススチール製とした。

表 2

表 2から、比較例 1〜3の各サンプルについては、いずれも腐食量が一 3. 1 mgZcm²、一 3. 7mgZcm²、 -15. 7mgZcm²と多く、しかも比較例の外観には全面腐食および黒変確認された。これに対し、実施例 1および 2のサンプルは、腐食量が— 0. 4.mgZcm²、一0. 9mgZcm²ときわめて少なく、かつ外観にも異状は確認されず、高温時でのアルミニウム伝熱面の腐食防止性に優れていることが確認され.た。次に、実施例 1および 2、並びに比較例 1〜3の各サンプルついて、磁歪式振動法によるキヤピテーシヨン破損防止性能試験を行い、試験片の質量減少量を測定した。その結果を表 4に示す。磁歪式振動法によるキヤビテーシヨン破損防止性能試験は、図 1に示す装置を用い、下記表 3に示す試験条件の下で行った。表 3

表 4

表 4から明らかなように、実施例 1、実施例 2では質量減少が小さいという結果が得られ、キヤビテーシヨン損傷の防止効果に優れているということがわかつた。これに対し比較例 1、比較例 2はいずれも質量減少が大きいという結果となり、キヤビテーション損傷抑制効果に乏しいということがわかった。次に、実施例 1および 2、並びに比較例 1 〜 3について、 A S TM D 2 8 0 9に準拠した試験方法によるキヤビテ一ション破損防止性能試験を行い、表 5で示した評価基準を用いて評価を行った _P その結果を表 6に示す。

(以下余白）表 5

表 6

表 6より、実施例 1及び実施例 2に.ついては、どんな腐食あるいは浸食もなく、試験前の形状から変化がないことが確認され、キヤビテ一ション損傷の防止効果に優れているのに対し、比較例 1〜 3では、寸法変化が 0 . 4 mm以上 0 . 8 m m以下の範囲で腐食されていることが確認され、キヤビテーション損傷抑制効果に乏しいということがわかった。このことから、上記（a ) 成分おょぴ（b ) 成分の 2成分が共存することで、優れたキヤピテ一ション損傷抑制効果を奏することが確認された。

Claims

青求の範囲

1. グリコール類を主成分とする冷却液組成物において、（a) 0. 1〜5重量％のリン酸塩と、（b) 0. 0001〜0. 1重量％のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも 1種とを含有することを特徵とする、冷却液組成物。

2. (c) 0. 1〜10重量％の芳香族 1塩基酸、脂肪族 2塩基酸、またはそれらの塩の中から選ばれた少なくとも 1種をさらに含むことを特徵とする、請求項 1記載の冷却液組成物。

3. 脂肪族 2塩基酸がセバシン酸または'ドデカン 2酸であることを特徴とする、請求項 2記載の冷却液組成物。

4. 芳香族 1塩基酸が p—トルイル酸、安息香酸または p— t e r t—ブチル安息香酸であることを特 [とする、請求項 2記載の冷却液組成物。

5. (d) 0. 1〜1重量％のモリブテン酸塩またはタングステン酸塩の中から選ばれる少なくとも 1種とをさらに含むことを特徴とする、請求項 2記載の冷却液組成物。

6. (e) 0. 05〜1. 0重量％のトリアゾール類、または 0. 01〜1. 0 重量％のチアゾ一ル類をさらに含むことを特徴とする、請求項 1〜 5のいずれかに記載の冷却液組成物。