WO2005058064A1 - アスタキサンチン配合ペット用食物 - Google Patents

Abstract

　アスタキサンチンおよび／またはそのエステルを有効成分として含有する排泄物消臭効果、睡眠改善効果、知覚や認識能力など感性改善効果、視覚改善効果、糖尿病および糖尿病合併症の治療・改善・予防効果のあるペット用食物を提供する。このペット用食物によれば、尿や糞などの排泄物の消臭、睡眠の改善、知覚や認識能力など感性の改善、視覚の改善、糖尿病および糖尿病合併症の治療や改善が可能である。

Description

明 細 書

ァスタキサンチン配合ペット用食物

技術分野

[0001] 本発明は、尿や糞などの排泄物消臭効果、睡眠改善効果、知覚や認識能力など 感性改善効果、視覚改善効果、糖尿病および糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防効 果を有するァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを配合したマウス、ラット、 モルモット、ゥサギ、サル、犬、猫、ハムスター、豚、牛、羊、馬、ヮニ、へビ、トカゲ、鳥 などのペット用食物に関するものである。

^景技術

[0002] ァスタキサンチンは i3 _カロチノイドと同じカロテノイドの一種で、ェビ、力二等の甲 殻類、サケ、タイ等の魚類、緑藻へマトコッカス等の藻類、赤色酵母ファフィァ等の酵 母類等、天然、特に海洋に広く分布する食経験豊かな赤色色素である。

[0003] 近年ァスタキサンチンがビタミン Ε ( _α—トコフエロール）の 100— 1 , 000倍、 β—力口 テンの約 40倍もの強力な抗酸化作用を有することが見いだされ、従来単なる色素と して扱われていた時代から、現在ァスタキサンチンは健康食品として業界から期待さ れるまでに至っている。ァスタキサンチンの有するその他の機能特性として、抗炎症 作用、抗動脈硬化作用、糖尿病に対する作用、光障害に対する網膜保護作用、 日 周リズム調節作用、免疫賦活作用、抗ストレス作用、筋肉持続力向上作用、精子の 質向上作用や膀胱がん誘発抑制等数多くの報告がなされている。また、皮膚に対す る作用としては、色素沈着抑制、メラニン生成抑制および光加齢抑制の効果が報告 されている。

[0004] 近年、ペットに対する関心の高まり、特に室内で飼育されるペットの増加により、ぺッ トの健康やペットの美観、ペットの挙動による飼い主への影響の問題が生じている。 特に、ペットの生活環境や食事環境が影響している睡眠の障害、知覚や嗅覚など感 性低下、視覚低下、糞や尿などの排泄物の臭い、糖尿病や糖尿病合併症などの各 種の症状などが大きな原因となっている。ペットのこれらの症状や状態に対して、薬 剤の投与が行われてきたが、慢性的な症状や状態であること、副作用などの問題が あり、毒性のない天然由来の治療 ·予防 ·改善効果を有するものが求められている。 これまで、ァスタキサンチンおよび/またはそのエステル力 ペットの尿や糞などの排 泄物消臭効果、睡眠改善効果、知覚や認識能力など感性改善効果、視覚改善効果 、糖尿病および糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防効果を有することは知られてレ、なレ、

[0005] 近年、我が国では独身者や高齢者の増加、核家族化にともない、ペットを飼う家庭 が急増している。さらにペットが屋内で飼育される場合が増加しており、飼い主にとつ てペットの糞や尿などの排泄物の臭いが問題となっている。悪臭の苦情件数でもァ パートや個人住宅などからの都巿生活型の悪臭苦情が増加している。ペットにとって 安全でかつ排泄物の防臭効果を有するペット用食物が強く求められている。

[0006] 排泄物の消臭効果を有するペット用食物としては、枯草菌の発酵液に樹木含有成 分液を含有させた発酵健康飼料 (特許文献 1参照）、銅クロロフイリン塩を有効成分と して含有する、家畜動物の糞尿臭消臭剤（特許文献 2参照）、ケィヒの葉から水一メタ ノール混合溶液により抽出した抽出物を含有する動物糞尿消臭飼料 (特許文献 3参 照）、乳酸菌類と茶抽出物を含有する排便消臭用組成物 (特許文献 4参照)などがあ げられる。

[0007] 医療技術の進歩、室内環境の改善によってペットの寿命が延びたことによるペット の老齢化や、人間活動の深夜化および不規則化にともなうペットの生体リズムの障害 によるペットの睡眠障害の発生が多くなつてきている。ペットの睡眠障害はペット自体 の健康に害をもたらすだけでなぐペットと飼い主の生活リズムが異なることにより飼い 主の安眠を妨げもする。

[0008] 睡眠改善効果を有するペット用食物としては、トリブトファンと炭水化物とからなる動 物における睡眠の開始を促進する組成物（特許文献 5参照）、新規なメラトニン誘導 体を活性成分として含む哺乳動物の睡眠障害処置の医薬組成物（特許文献 6参照） 、アセチルコリンエステラーゼ 'インヒビターを含んでなる愛玩動物の年齢関連行動障 害を治療するための医薬組成物（特許文献 7参照）などがあげられる。

[0009] 生活環境の都市化にともなう生活リズム障害や老化、病気などによりペットの知覚 や嗅覚などの感受性に低下が生じ、ペットの愛玩性が低下することが知られている。 特許文献 7には、ペットの感受性を改善するべぐアセチルコリンエステラーゼ 'インヒ ビターを投与することも記載されてレヽる。

[0010] ペットの視覚改善に関しては、ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを網 膜疾患の治療に用いる方法（特許文献 8参照）、ァスタキサンチンおよび Zまたはそ のエステル力もなる眼の調節機能改善剤（特許文献 9参照）が知られており、さらに、 ァスタキサンチンおよび Zまたはその食用に許容されるエステルを添加してなる白内 障を予防する作用またはその進行を抑制する作用を有する飲食物が白内障の発症 または進行を抑制するだけでなく白内障による視力障害とともに併発される単眼復視 、眼精疲労、ハレーションをも抑制しうるとの報告 (特許文献 10参照)もある。

[0011] ペット数の増カロ、ペット飼育環境の変化、飼い主の知識不足による餌の過剰投与に より、糖尿病のペット数が増加してきている。その大部分は遺伝的素因のほか、餌の 過剰投与や室内飼育による運動不足等の生活習慣に起因する血糖値の上昇によつ て発症し、様々な合併症を伴っている。ペットはその食習慣により食事制限、インスリ ン注射が困難であり、また薬剤の投与では種々の弊害があるため、天然物由来で毒 性のなレ、餌による糖尿病および糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防が望まれてレ、る。 特許文献 1 :特開平 5 - 192087号公報

特許文献 2：特開平 3 - 266943号公報

特許文献 3：特開 2001 - 258480号公報

特許文献 4：特開 2002 - 114690号公報

特許文献 5 :特開昭 58— 201715号公報

特許文献 6 :特開平 7 - 196493号公報

特許文献 7：特開 2000 - 309545号公報

特許文献 8 :米国特許第 5, 527, 533号明細書

特許文献 9：国際公開第 02/094253号パンフレット

特許文献 10 :特開平 10 - 276721号公報

発明の開示

[0012] 本発明は、ペットの糞や尿などの排泄物消臭効果、睡眠改善効果、感性改善効果 、視覚改善効果、糖尿病および糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防効果を有するマウ ス、ラット、モルモット、ゥサギ、サル、犬、猫、ノ、ムスター、豚、牛、羊、馬、ヮニ、へビ 、トカゲ、鳥などのペット用食物を提供することを目的とする。

[0013] 発明者等は前記の点について研究を行った結果、ァスタキサンチンおよび/また はそのエステルがペットの糞や尿などの排泄物消臭効果、睡眠改善効果、感性改善 効果、視覚改善効果、糖尿病および糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防効果を有する ことを見出し本発明を完成した。本発明は係る知見に基づいてなされたものである。

[0014] 即ち、本発明は、

(1)ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有することを特徴とするペット 用食物、

(2)ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有してなる排泄物消臭効果を 有することを特徴とする（1)のペット用食物、

(3)ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有してなる睡眠改善効果を有 することを特徴とする（1)のペット用食物、

(4)ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる感性改善効果を有 することを特徴とする（1)のペット用食物、

(5)ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる視覚改善効果を有 することを特徴とする（1)のペット用食物、

(6)ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる糖尿病および糖尿 病合併症の治療 '改善'予防効果を有することを特徴とする（1)のペット用食物、

(7)該ペットがマウス、ラット、モルモット、ゥサギ、サル、犬、猫、ハムスター、豚、牛、 羊、馬、ヮニ、へビ、トカゲ、鳥の少なくとも一種であることを特徴とする（1)一（6)のぺ ット用食物、及び

(8)該ペットが犬および/または猫であることを特徴とする（1)一（6)のペット用食物 を提供する。

発明を実施するための最良の形態

[0015] 本発明の毒性のないァスタキサンチンを配合したペット用食物を用いてペットを飼 育することによって、ペットの排泄物の臭気が軽減し、ペットの感性が向上して人への 反応が顕著になり、ペットが熟眠することによる健康の向上、視覚の改善、糖尿病お よび糖尿病合併症の治療 ·改善 ·予防が可能となり、ペットの飼育をより良好に行うこ とができる。

[0016] 本発明において「ァスタキサンチン」とは、天然物由来のものまたは合成により得ら れるものを意味する。天然物由来のものとしては、例えば、ェビ、ォキアミ、力二などの 甲殻類の甲殻、卵および臓器、種々の魚介類の皮および卵、緑藻へマトコッカスなど の藻類、赤色酵母ファフィァなどの酵母類、海洋性細菌、福寿草および金鳳花など の種子植物から得られるものをあげることができる。天然からの抽出物および化学合 成品は市販されており、入手は容易である。

[0017] ァスタキサンチンは、例えば、赤色酵母ファフィァ、緑藻へマトコッカス、海洋性細菌 などを、公知の方法に準拠して、適宜な培地で培養することにより得られる。培養や 抽出のしゃすさ、ァスタキサンチンを最も高濃度で含有することや生産性の高さから 緑藻へマトコッカスが最も好適である。緑藻へマトコッカス類のァスタキサンチン含量 の高いものを得る培養方法としては、異種微生物の混入'繁殖がなぐその他の夾雑 物の混入が少ない密閉型の培養方法が好ましぐ例えば、密閉型のドーム形状、円 錐形状又は円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養 基を用いて培養する方法（国際公開第 99/50384号パンフレット参照）や、密閉型 の培養装置に光源を入れ内部から光を照射して培養する方法、平板状の培養槽で 培養する方法が適している。

[0018] 前記培養物または前記甲殻類からァスタキサンチンを抽出および精製する方法に ついては種々の方法が知られている。例えば、ジエステル型ァスタキサンチンが油溶 性物質であることから、ァスタキサンチンを含有する天然物からアセトン、アルコール 、酢酸ェチル、ベンゼン、クロ口ホルムなどの油溶性有機溶媒でァスタキサンチン含 有成分を抽出することができる。抽出後、常法に従って溶媒を除去してモノエステノレ 型のァスタキサンチンとジエステル型のァスタキサンチンの混合濃縮物を得ることが できる。得られた濃縮物は、所望によりさらに精製しても良い。

[0019] ァスタキサンチンの使用形態としては、前記方法で得たァスタキサンチンの抽出物 およびそれらを含有した粉末や水溶液、または赤色酵母ファフィァ、緑藻へマトコッカ ス、海洋性細菌などの乾燥品およびそれらの破砕品を用いることができる。 [0020] ァスタキサンチンは、 3, 3' —ジヒドロキシー ， 一カロテン一 4, ージオンであり 、立体異性体を有する。具体的には、（3R, 3' R)—ァスタキサンチン、（3R, 3' S) ーァスタキサンチンおよび（3S, 3' S)—ァスタキサンチンの 3種の立体異性体が知ら れている力 S、本発明にはそのいずれも用いることができる。

[0021] 本発明の記載で、特に記載がない限り、ァスタキサンチンはァスタキサンチンおよ び/またはそのエステルを含む。さらに、ァスタキサンチンのエステルにはモノエステ ル体および/またはジエステル体を含む。

[0022] ァスタキサンチンは突然変異原性が観察されず、安全性が高い化合物であることが 知られている。

[0023] 本発明のァスタキサンチンを有効成分とするペット用食物には、ァスタキサンチンの 遊離体、モノエステル体、ジエステル体の少なくとも一種を用いることができる。ジェ ステル体は 2つの水酸基がエステル結合により保護されているため物理的に遊離体 やモノエステル体よりも安定性が高くペット用食物中で酸化分解されにくい。しかし、 生体中に取り込まれると生体内酵素により速やかにァスタキサンチンに加水分解され 、効果を示すものと考えられている。

[0024] ァスタキサンチンのモノエステルとしては、低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低 級または高級不飽和脂肪酸によりエステルイ匕されたエステル類をあげることができる 。前記低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低級または高級不飽和脂肪酸の具体 例としては、酢酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミト ォレイン酸、ヘプタデカン酸、エライジン酸、リシノール酸、ベトロセリン酸、バタセン酸 、エレォステアリン酸、プニシン酸、リカン酸、パリナリン酸、ガドール酸、 5—エイコセ ン酸、 5—ドコセン酸、セトール酸、エルシン酸、 5, 13—ドコサジェン酸、セラコール酸 、デセン酸、ステリング酸、ドデセン酸、ォレイン酸、ステアリン酸、エイコサペンタエン 酸、ドコサへキサェン酸、リノ一ノレ酸、リノレン酸、ァラキドン酸などをあげることができ る。また、ァスタキサンチンのジエステルとしては前記脂肪酸からなる群から選択され る同一または異種の脂肪酸によりエステルイ匕されたジエステル類をあげることができ る。

[0025] さらに、ァスタキサンチンのモノエステルとしては、グリシン、ァラニンなどのアミノ酸； 酢酸、クェン酸などの一価または多価カルボン酸；リン酸、硫酸などの無機酸；ダルコ シドなどの糖;グリセ口糖脂肪酸、スフインゴ糖脂肪酸などの糖脂肪酸;グリセ口脂肪 酸などの脂肪酸；グリセ口リン酸などによりエステルイ匕されたモノエステル類をあげるこ とができる。なお、考えられ得る場合は前記モノエステル類の塩も含む。

[0026] ァスタキサンチンのジエステルとしては、前記低級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸、 低級不飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、アミノ酸、一価または多価カルボン酸、無 機酸、糖、糖脂肪酸、脂肪酸およびグリセ口リン酸からなる群から選択される同一また は異種の酸によりエステルイ匕されたジエステル類をあげることができる。なお、考えら れ得る場合は前記ジエステル類の塩も含む。

[0027] グリセ口リン酸のジエステルとしては、グリセ口リン酸の飽和脂肪酸エステル類、また は高級不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸または飽和脂肪酸から選択される脂肪酸類を 含有するグリセ口リン酸エステル類などをあげることができる。

[0028] 本発明のペット用食物のァスタキサンチン効果を高めるために、 1種以上の抗酸化 剤を配合することができる。抗酸化剤としては、例えば、ビタミン E類（トコフエロール類 )、ビタミン C類、カロテノイド類、ポリフエノール類、不飽和脂肪酸含有油及びその他 の天然抽出物があげられる。

[0029] ビタミン E類は、ビタミン E、トコトリエールおよびそれらの誘導体を包含する。ビタミン E類としてはそれらのうちの 1種以上が含まれているオイルが用いられても良レ、。ビタ ミン E類の具体例としては、 dl α—トコフエロール、 d α—トコフエロール、酢酸 dl α トコフェローノレ、酢酸 d—α トコフェローノレ、コハク酸 dl_ ct—トコフエロール、コハク 酸 d—α—トコフェローノレ、ニコチン酸 dl—α—トコフェローノレ、ニコチン酸 d—α—トコフ エローノレ、 d卜 /3—トコフエロール、 d— j3—トコフエロール、酢酸 dl— /3—トコフエロール、 酢酸 d_ β—トコフエロール、コハク酸 dl_ β—トコフエロール、コハク酸 d_ β—トコフエ口 ール、ニコチン酸 トコフエロール、ニコチン酸 d_ i3—トコフエロール、 —ト コフェローノレ、 d—γ—トコフェローノレ、酢酸 dl— γ—トコフェローノレ、酢酸 d—γ—トコフエ ローノレ、コノヽク酸 dl— γ トコフェローノレ、 コノヽク酸 d—γ トコフェローノレ、ニコチン酸 dl - y—トコフエロール、ニコチン酸 d_ γ—トコフエロール、 cU_ δ—トコフエロール、 d_ δ —トコフエロール、酢酸 dl_ δ—トコフエロール、酢酸 d_ δ—トコフエロール、コハク酸 dl - δ—トコフエロール、コハク酸 d_ δ—トコフエロール、ニコチン酸 dl— δ—トコフェロー ノレ、ニコチン酸 d_ δ —トコフエロール、 α—トコトリエノーノレ、 一トコトリエノール、 γ—ト コトリエノール、 δ—トコトリェノール等があげられる。特に、 dl— α—トコフエロール、酢 酸 dl—ひ一トコフエロール、コハク酸 dl—ひ一トコフエロール、ニコチン酸 dl—ひ一トコフエ ローノレ、 ひ一トコトリエノーノレ、 /3—トコトリエノーノレ、 γ—トコトリエノールが好ましレヽ。

[0030] ビタミン C類は、ビタミン Cおよびそれの誘導体を包含する。ビタミン C類誘導体とし ては、例えばァスコルビン酸ダルコシドなどの配糖体のほ力、、パルミチン酸 L—ァスコ ノレビル、イソパルミチン酸 L—ァスコルビル、ジパルミチン酸 L—ァスコルビル、ジイソパ ルミチン酸 L—ァスコルビル、ステアリン酸 L—ァスコルビル、イソステアリン酸 L_ァスコ ノレビル、ジステアリン酸 L—ァスコルビル、ジイソステアリン酸 L—ァスコルビル、ミリスチ ン酸 L—ァスコルビル、イソミリスチン酸 L—ァスコルビル、ジミリスチン酸 L—ァスコルビ ノレ、ジイソミリスチン酸 L—ァスコルビル、 2—ェチルへキサン酸 L—ァスコルビル、ジ 2_ ェチルへキサン酸 Lーァスコルビル、ォレイン酸 Lーァスコルビル、ジォレイン酸 Lーァ スコルビル、テトラへキシルデカン酸ァスコルビル、テトライソパルミチン酸ァスコルビ ノレなどの L—ァスコルビン酸アルキルエステル； Lーァスコルビン酸— 2_リン酸エステル 、 L—ァスコルビン酸一 3_リン酸エステルなどの L—ァスコルビン酸リン酸エステル； L— ァスコルビン酸 _2—硫酸エステル、 Lーァスコルビン酸 _3—硫酸エステルなどの Lーァ スコルビン酸硫酸エステルなどがあげられる。

[0031] カロテノイド類としては、 β—カロチン、 α—カロチン、リコペン、ルティン、カンタキサ ンチン、ァスタキサンチン、ゼアキサンチン、 一アポ一 8' —力口チナーノレ及びドナリ エラ、ニンジン、パーム油由来のカロチン、トマト色素などがあげられる。

[0032] 不飽和脂肪酸含有油は、リノール酸、ァラキドン酸、 ひ—リノレン酸、エイコペンタエ ン酸、ドコサへキサェン酸などの不飽和脂肪酸やこれらの不飽和脂肪酸を含むダリ セロイド、これらの不飽和脂肪酸を含むリン脂質を含有している油であり、例えば、ィ ヮシ油、エゴマ油、キウイ種子油、ツバキ油、ハトムギ油、ブドウ種子油、ブラックカラ ント油、ボリジ種子油、月見草油、大麻油、コーン油、大豆油、亜麻仁油、バター、ラ ード、ココナッツ油、ヤシ油、ォリーブ油、キャノーラ油、新紅花、魚油などがあげられ る。 [0033] その他の天然抽出物としては、ェゾゥコギ抽出物、キウイ抽出物、クララ抽出物、ケ ィケットウ抽出物、紅景天抽出物、コーヒー抽出物、コムギ抽出物、サイシン抽出物、 シャクャク抽出物、センプクカ抽出物、ツキミソゥ抽出物、トマト抽出物、ブドウ抽出物 、ブラック力ラント抽出物、ホウセン力抽出物、メロスリア抽出物、ョクイニン抽出物、ァ ルテア抽出物、イブキトラノォ抽出物、イラクサ抽出物、インチンコゥ抽出物、ゥコン抽 出物、ォゥレン抽出物、海藻抽出物、ゲンチアナ抽出物、コガネバナ抽出物、コンフ リー抽出物、シソ抽出物、スイカズラ抽出物、チヨウジ抽出物、甜茶抽出物、トウキ抽 出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー抽出物、ヮレモコゥ抽出物、イチヨウバ抽出物 、ブルーベリー抽出物などがあげられる。

[0034] 本発明のペット用食物における、ァスタキサンチンと前述の抗酸化剤の割合は配合 されるァスタキサンチンゃ抗酸化剤の種類によっても異なるが、通常、ァスタキサンチ ン 1重量部に対して抗酸化剤は 0. 1— 200重量部、好ましくはァスタキサンチン 1重 量部に対して抗酸化剤は 0. 2— 20重量部、より好ましくはァスタキサンチン 1重量部 に対して抗酸化剤は 0. 5— 5重量部である。

[0035] ァスタキサンチンを含有する本発明のペット用食物は、ペットの排泄物消臭効果、 睡眠改善効果、感性改善効果、視覚改善効果、糖尿病および糖尿病合併症の治療 •改善 ·予防効果を目的として使用することができる。

[0036] 本発明における排泄物消臭効果とは、ペット排泄物の減臭、消臭および防臭を指 し、ァスタキサンチンを含有したペット用食物を与えることにより、ペットの糞尿の悪臭 が大幅に減少することである。ァスタキサンチンが悪臭の主な原因であるアンモニア を発生させる尿素を分解する腸内細菌や植物由来のゥレアーゼの阻害や、腸内の 環境を整えることにより腸内の有用細菌の増殖を促進しているものと考えられる。

[0037] 本発明におけるペットの睡眠改善効果とは、ストレス、病気、生活リズムの変化、薬 物の服用、身体の疾患、老化などによって生じる睡眠障害を改善、治療および抑制 する効果である。睡眠障害とは、入眠困難、熟眠困難などの不眠症のことであり、入 眠困難とは症状的には寝つきが悪いことである。また熟眠困難とは、夜中に何度も目 が覚めて眠りが浅レ、「中途覚醒」、明け方近くに目が覚めそのまま朝まで眠れなレ、「 早期覚醒」、睡眠時間の割には熟眠感が得られなレ、「熟眠感困難」などの症状があ げられる。

[0038] 本発明におけるペットの感性改善効果とは、ストレス、病気、生活リズムの変化、老 化などによって生じる知覚や認識能力の障害が改善、治療又は抑制されることをいう 。例えば、音や見知らぬ人に敏感に反応したり、飼い主がペットの注意を引こうとぺッ トに対して動作をしたり、エサを与えたりしたときに、喜ぶような感情を表すようにする こと、ペットが飼い主に対して注意を惹こうとすることや、飼い主に対して適切な挨拶 をしょうとする傾向が増大することなどである。体調の改善により、毛並みなども良くな る効果がある。

[0039] 本発明におけるペットの視覚改善効果とは、ストレス、病気、生活リズムの変化、老 化などによって生じる視覚の障害が改善、治療又は抑制されることをいう。視覚の障 害には、近視、遠視、乱視および老眼などの屈折異常、調節異常、網膜症、黄斑症 、緑内障、白内障、ドライアイ、結膜炎などの病気、疲労などの障害があげられる。ま た、 目やにを防止する効果も含まれる。

[0040] 本発明におけるペットの糖尿病の治療 ·改善 ·予防効果とは、遺伝的素因のほか餌 の過剰投与や室内飼育による運動不足等の生活習慣に起因する血糖値の上昇によ る糖尿病とその合併症が治療、改善又は予防されることをいう。本発明は I型糖尿病 、 II型糖尿病の両方に効果があるが、 II型糖尿病により効果がある。後天的な要因に よって生じる II型糖尿病の特徴であるインスリン抵抗性は、肥満、特に内臓脂肪蓄積 に伴うものであることが多く、同時に高脂血症や高血圧等を合併する場合が多い。本 発明のペット用食物は、高血糖の改善、すなわち上昇した血糖値を低下させることに より、糖尿病を治療、改善又は予防する。

[0041] 本発明のペット用食物は、糖尿病の治療 '改善'予防により、糖尿病の合併症であ る神経障害、網膜障害、腎症および虚血疾患に関する疾病を治療 '改善'予防する 効果も有している。神経障害においては、突発性の難聴、眼や顔面の異常（麻痺や 痛み）、起立性低血圧、下痢や便秘 (消化器症状）、排尿障害、四肢の痛み、知覚の 異常、筋肉の委縮、壊疽の治療 '改善'予防に効果がある。網膜障害においては、黄 斑変性、緑内障、白内障、単純網膜症、前増殖網膜症および増殖網膜症に効果が ある。また、虚血疾患においては脳梗塞'心筋梗塞の治療 '改善'予防にも効果があ る。

[0042] 本発明のペット用食物は、固形製剤、固形、ペレット状、粒状、ビスケット状、練り状 などの形態およびドライフード、セミドライフード (例えば、水分含有量 10— 50重量％ 程度のペット用食物）、または缶詰などのウエットフード (例えば、水分含有量が 50 80重量％程度のペット用食物）等に特に制限されない。従来のペット用食物製造の 過程において適当な工程でァスタキサンチンをペット用食物の材料に添加混合、ま たはァスタキサンチンの水溶液をペット用食物にふりかけて製造することができる。本 発明のペット用食物は、市販のペット用食物にァスタキサンチンを添加混合したり、 振りかけても作ることができる。また、人用の栄養補助食品と同様に、摂取が容易で ある錠剤、舌下錠、丸剤、散剤、粉剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤および軟カプセ ルなどの固形製剤で製造することができる。

[0043] ペット用食物に配合可能な原料としては、ペット用食物として使用し得るものなら特 に制限はない。ペット用食物の原料としては、ペット用食物の種類に応じて、慣用の 成分、例えば、魚粉、魚肉、魚介類、フィッシュミール、畜肉、肉粉、肉骨粉、血粉、フ ェザーミール、蚕蛹油粕、脱脂粉乳、動物性油脂 (牛油、豚油、骨油など)、鶏卵類、 乳類などの動物性原料;ビール酵母、トルラ酵母などの微生物；トウモロコシ、マイ口、 小麦、大麦、ライ麦、ェン麦、小麦粉、玄米、ァヮ、大豆、キナコ、キヤッサバなどの穀 類；アルファ一化デンプン、デンプンなどのデンプン類；大豆油粕、脱皮大豆油粕、 ナタネ油粕、ラッカセィ油粕、ヤシ油粕、ヒマヮリ油粕、アマ二油粕、ゴマ油粕、サフラ ヮー油粕、パーム核油粕、カポック油粕などの油粕類；米ヌ力、大麦ヌカ、ふすまなど のヌカ類；グルンフィード、ダルテンミール、澱粉粕、精蜜、醤油粕、ビール粕、ビート パルプ、バガス、豆腐粕、麦芽根、ミカン皮、蜜柑ジュース粕などの製造粕類；アルフ アルファミール、チモシ一乾草、藁などの繊維素;賦形剤、結合剤、崩壊剤、食塩、砂 糖などの糖類、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類などの成分を一種または二種以上 配合して使用することができる。

[0044] 固形製剤に配合可能な原料としては、前述の原料の他に、例えば、人の食品分野 で一般的に用いられる担体があげられ、担体とァスタキサンチンを均一に混合して製 造すること力 Sできる。担体の具体例としては、シユークロース、ソルビトール、フラクトー ス等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ゴマ 油、菜種油、ォリーブ油、大豆油などの油類、ストロベリー 'フレーバー、ペッパーミン トなどのフレーバー類などがあげられる。また、散斉 lj、丸斉 lj、カプセル、軟カプセル、 錠剤の形態の場合には、ラタトース、ダリコース、シユークロース、乳糖、マ二トール、 コーンスターチ、二酸化ケイ素などの賦形剤、デンプン、アルギン酸ソーダなどの崩 壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビュルアルコール、ヒドロ キシプロピルセルロース、ゼラチン、カゼインなどの結合剤、グリセリン脂肪酸エステ ノレ、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、サポニン、レシチンなどの乳 化剤、グァーガム、アルギン酸、カラギーナン、寒天、ぺクチン、アラビアガム、結晶セ ルロースなどの増粘剤、グリセリンなどの可塑剤を用いることもできる。錠剤および軟 カプセルは摂取が容易であるので好ましレ、。

[0045] ペット用食物は、必要に応じて、強化剤、品質改良剤、抗生物質、抗菌剤、酵素、 防黴剤、抗酸化剤、着色料、甘味料、香料などの添加剤を含んでいてもよい。

[0046] ペット用食物におけるァスタキサンチンの含有量は、特に制限されるものではない 、嗜好性を損わない範囲で選択でき、遊離のァスタキサンチン換算で、例えば、ぺ ット用食物の全量に対して 0. 0001— 10重量％、好ましくは 0. 0005— 5重量％、さ らに好ましくは 0. 0005— 3重量％である。

[0047] 固形製剤であれば、 1回当たりまたは 1日当たりの投与量を規定することができて好 適であり、重量 200— lOOOmgの固形製剤 1個中のァスタキサンチンの配合量は、 遊離のァスタキサンチン換算で 0. 1— 10mg、好ましくは 0. 2— 5mgである。

[0048] ペットに対するペット用食物の投与量は、年齢、体重などに応じて選択でき、例え ば、遊離のァスタキサンチン換算で、体重 lkg当り、 1一 500 z gZ日、好ましくは 2 300 z g/日、さらに好ましくは 5— 200 x g/日程度である。なお、投与時間はいつ でもよく、投与回数は 1日当り一度であっても複数回であってもよい。

[0049] 本発明は、種々のペットに適用される。ペットは、食用のためではなく愛玩用のため に人間が改良してきた動物であり、人間との接触の機会を多くもつものである。ペット の具体例としては、マウス、ラット、モルモット、ゥサギ、サル、犬、猫、ハムスター、豚、 牛、羊、馬、ヮニ、へビ、トカゲ、鳥などがあげられ、本発明は特に犬、猫などに好適 に適用される。

[0050] 本発明をさらに詳細に説明にするために以下に実施例をあげるが、本発明がこの 実施例のみに限定されないことはいうまでもなレ、。下記実施例中のァスタキサンチン は富士化学工業 (株)製のへマトコッカス藻からの抽出物を含有するァスタキサンチ ンオイルである。下記実施例中のァスタリール 50F〔商品名、富士化学工業 (株)製〕 はァスタキサンチン遊離体換算で 5%のァスタキサンチンの脂肪酸エステルとトリダリ セリド類からなるオイルであり、ァスタリールパウダー〔商品名、富士化学工業 (株)製〕 とはァスタリール 50Fを 20%含有した粉末である。

[0051] 実施例 1

犬 29匹（体重 2. 2 27kg)それぞれを 1ヶ月間特別な食事ではなく市販ドッグフー ドにより飼育した。その後、 1ヶ月間、同様の市販ドッグフードとァスタキサンチン含有 錠剤〔ァスタキサンチン遊離体換算で lmg含有、（株)メニワン製〕を共に与えた。食 事は 1日に 2回、 1回の食事に付き 1個のァスタキサンチン含有錠剤を与えた。

1ヶ月の投与後、夜間の熟眠度合い、外部からの刺激に対する感性、及び視覚の それぞれが投与前と比べて向上したか否力を評価した結果を表 1に示す。

[0052] [表 1]

評価項目 評価結果 （犬数）

向上 変化なし 悪化

8 2 1 0

感性 1 2 1 7 0

視覚 1 0 1 9 0

[0053] 熟眠に関しては、熟眠するようになったり、睡眠中に聞き慣れない音がしたときに敏 感な反応を示すなどの変化が認められた場合には向上と評価した。感性に関しては 、活発に走り回るようになったり、表情が豊かになったり、毛並みが良くなつたりするな どの変化が認められた場合には向上と評価した。視覚に関しては、飼い主や対象物 に対して集中して視線を向けるようにようになったり目やにが減少するなどの変化が 認められた場合に向上と評価した。表 1の評価結果欄の数値は、それぞれ犬の頭数 を示す。表 1の結果力も明らかなように、熟眠、感性、視覚のそれぞれに改善効果が あった。

[0054] 実施例 2

実施例 1と同様に、猫 8匹（体重 5. 8 8kg)に 1ヶ月間、ァスタキサンチン含有錠剤 〔ァスタキサンチン遊離体換算で lmg含有、（株)メニワン製〕を与えた。

1ヶ月の投与後、夜間の熟眠度合い、外部からの刺激に対する感性、及び視覚の それぞれが投与前と比べて向上したか否力 ^評価した結果を表 2に示す。

[0055] [表 2]

評価項目 評価結果

向上 変化なし 悪化

熟眠 5 3 0

感性 2 6 0

視覚 2 6 0

[0056] 表 2の結果から明らかなように、熟眠、感性、視覚のそれぞれに改善効果があった。

[0057] 実施例 3 糞臭気改善作用

3力月以上にわたって同じ市販ドッグフードのみを与えて飼育を続けた 4匹の犬に、 ァスタリール [ (株）ナチユリル製、 1錠あたりァスタキサンチン遊離体 0. 67mg含有]を 夕食時に 1日当たり 2錠ずつ投与することを 4週間行った。ァスタキサンチン投与前及 びァスタキサンチン投与中、下痢、疲労状態等を示さず健常であることを確認した。 ァスタキサンチン投与前と投与後に排泄された糞をそれぞれ収集し、各糞の先端部 、中間部および末端部から等量ずつ採取したものを混合して検体とした。検体は容 量 100mlの遮光容器に入れて冷喑所で保管し 24時間以内に試験に供した。

[0058] [糞臭気試験]

室温を 22°Cに設定した部屋で、臭気測定装置〔KALMOR—∑、（株)カルモア製〕 により、各検体の臭気を測定した。具体的には、 280mm X 200mmの密閉ビニール 袋に測定プローブを挿入し、検体が入っていないビニール袋内の臭気 (初期値）を 計り、次に秤量した lOOmgの検体をビニール袋内に入れて力も 15分経過後、検体 が入ったビニール袋内の臭気 (測定値)を計り、測定値力 初期値を引き臭気値を求 めた。

[0059] [表 3] 臭気値の変化

性別 体重 （k g ) 臭気値

投与前 投与 4週間後 減少値

雄 1 7 4 4 8 2 6 1 1 8 7

雌 1 0 2 2 0 1 3 7 8 3

雌 1 4 4 7 0 4 4 4 2 6

雌 7 4 5 5 1 7 9 2 7 6

平均値 3 9 8 . 3 1 5 5 . 3 2 4 3 . 0

[0060] 表 3の結果は、危険率 5%以下であり、有意である。表 3の結果から明らかなように、 ァスタキサンチンを投与することによって、排泄物の臭気は減少してレ、ることがわかる

[0061] 実施例 4

三協ラボラトリーズ (株)より購入したストレブトゾトシン (STZ)を投与して作製した糖 尿病モデルのビーグル犬（体重約 10kg、 6ヶ月齢） 1匹に、ァスタリール 50F [富士化 学工業 (株)製、 1錠（300mg)にァスタキサンチン遊離体 0. 67mg含有]を餌にまぜ 、 4週間に渡って投与した。試験開始時、開始 2週間後および 4週間後に採血を行い 、血清を分離後、血糖値を測定した。ビーグル犬は金属ケージに収容し、温度 22土 2°C、湿度 55 ± 10%、照明 12時間（午前 7時一午後 7時）の条件で飼育し、毎日午 前 9時に lgのァスタリール 50Fを餌と共に与えた。

[0062] [表 4] 血糖値 (m g / d L ) の変化

投与前 投与 2週間後 投与 4週間後

4 1 3 . 2 2 7 3 . 5 2 5 7 . 3

[0063] 表 4から明ら力なように、糖尿病ビーグル犬では、投与 2週間後および 4週間後の血 糖値が有意に低下した。

[0064] 実施例 5

ビーグル犬 1匹にァスタリール 50Fを餌にまぜ、 4週間に渡って投与し、投与前と投 与後の相違点を観察した。ビーグル犬は生後 6ヶ月齢（体重約 10kg)で三協ラボラト リーズ (株)より購入した。購入後、約 4週間の予備飼育を行い、その間の一般状態、 体重、摂餌量において異常がないことを確認して使用した。ビーダノレ犬は金属ケー ジに収容し、温度 22± 2°C、湿度 55 ± 10%、照明 12時間（午前 7時一午後 7時）の 条件で飼育し、毎日午前 9時に lgのァスタリール 50Fを餌と共に与えた。

ァスタキサンチンの投与後、糞や尿などの排泄物の臭レ、、外部からの刺激に対す る感性、夜間の熟眠度合い、及び視覚のそれぞれが投与前と比べて改善されたか 否力、を評価した結果を表 5に示す。

[0065] [表 5] 評価項目 評価結果

排泄物の消臭 +

熟眠の増加 +

感性の増加 +

視覚の改善 +

[0066] 表 5の評価結果欄の +は改善効果があったことを示す。表 5の結果から、本発明の ァスタキサンチンを含有するペット用食物は、排泄物の消臭、熟眠の増加、感性の増 カロ、視覚の改善に効果があることが分かる。

[0067] 実施例 6 ァスタリールパウダー

ブルーベリー粉末

Vプレミックス

乳糖 ポリビュルアルコール

リン酉

以上の成分を V型混合機で混合した後、ロータリー打錠機 (畑鉄工所社製、

HT-AP18SS-II)で打錠し、錠剤型のペット用食物を作成した。

[0068] 実施例 7

34. 9重量部

澱粉

乾燥粉砕魚粉

乾燥肉骨粉 15重量部

脱脂粉乳

ショ糖エステノレ

動物性油脂

ビタミン 'ミネラル類

ァスタリーノレ 50F 0. 1重量部

水

以上の成分を混合 ディスクペレット造粒機 (不二パゥダル (株)製）を用いて造粒 し、 100— 300mgの サイズ 4mm φ X約 5— 10mm)を調製した。このペレツ トを 50°Cで 10時間乾燥してドライフードを得た,

[0069] 実施例 8

とうもろこし 脱脂大豆 14. 9重量部

ミー卜ミーノレ 10重量部 チキンミーノレ

ふすま 5重量部

ビタミン 'ミネラルミックス 1重量部

ァスタリール 50F 0. 1重量部

以上の成分を混合'粉砕し、開口 lmmの篩で篩過したのち、固形分が約 27重量 %となるように加水した。直径 8mmの丸型ダイスが装着されたクッキングエタストルー ダー（ウェンガー社製）を用いて押出し処理を行ない、膨化物を得た。得られた膨化 物を、ベルト式乾燥機にて 120°Cで 20分間乾燥した後、 95重量部の膨化物に対し て 5重量部の大豆油を噴霧して、ドライドッグフードを得た。

[0070] 実施例 9

とうもろこし 32. 9重量部 脱脂大豆 15重量部

フィッシュミール 10重量部

ミートミール 10重量部

チキンミーノレ

ビタミン 'ミネラルミックス

リン酸カルシウム

ァスタリール 50F 0. 1重量部

以上の成分を混合'粉碎し、開口 lmmの篩で篩過したのち、固形分が約 27重量 %となるように加水した。直径 8mmの丸型ダイスが装着されたクッキングエタストルー ダー（ウェンガー社製）を用いて押出し処理を行なレ、、膨化物を得た。 92重量部の膨 化物に対して 5重量部の大豆油と 3重量部のフィッシュエキスを噴霧し、ドライキャット フードを得た。

[0071] 実施例 10

鶏肉 74. 9重量部

鶏内臓

ビタミン 'ミネラルミックス ァスタリール 50F 0. 1重量部

以上の成分をミキサーにて混合した後、 2%食塩水中で 100°Cで 10分間蒸煮処理 を行なったものを冷ましてから缶に詰めて、缶タイプのドッグフードを得た。缶は直径

75mm X高さ 110mmであり、各缶には 300gの肉を 100gの水ととともに詰めた。缶 詰は最後に 120°Cにて 70分間、レトルト殺菌を行なった。

[0072] 実施例 11

蒸煮血合肉 93. 9重量部

ビタミン 'ミネラルミックス

炭酸カルシウム

ァスタリーノレ 50F 0. 1重量部

蒸煮したかつおとまぐろの血合肉を主原料とした前記に示した組成の混合物をフレ ーク状にして、缶タイプキャットフードを得た。缶は直径 100mm X高さ 120mmであり

、各缶には 160gの肉を 100gの水とともに詰めた。缶詰は最後に 110°Cにて 80分間 レトルト殺菌を行なった。

[0073] 実施例 6— 11のペット用食物を犬または猫に与えたところ、匂いなどを気にすること なぐ何らためらいもなく食べた。また、排泄物消臭効果、睡眠改善効果、感性改善 効果、視覚改善効果に関しては、実施例 5と同等の結果が得られた。

Claims

請求の範囲

[1] ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有することを特徴とするペット用 食物。

[2] ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有してなる排泄物消臭効果を有 することを特徴とする請求項 1のペット用食物。

[3] ァスタキサンチンおよび Zまたはそのエステルを含有してなる睡眠改善効果を有す ることを特徴とする請求項 1のペット用食物。

[4] ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる感性改善効果を有す ることを特徴とする請求項 1のペット用食物。

[5] ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる視覚改善効果を有す ることを特徴とする請求項 1のペット用食物。

[6] ァスタキサンチンおよび/またはそのエステルを含有してなる糖尿病および糖尿病 合併症の治療 ·改善 ·予防効果を有することを特徴とする請求項 1のペット用食物。

[7] 該ペットがマウス、ラット、モルモット、ゥサギ、サル、犬、猫、ハムスター、豚、牛、羊

、馬、ヮニ、へビ、トカゲ、鳥の少なくとも一種であることを特徴とする請求項 1一 6に記 載のペット用食物。

[8] 該ペットが犬および/または猫であることを特徴とする請求項 1一 6に記載のペット 用食物。